JP2012255430A - 圧縮機 - Google Patents

圧縮機 Download PDF

Info

Publication number
JP2012255430A
JP2012255430A JP2012004474A JP2012004474A JP2012255430A JP 2012255430 A JP2012255430 A JP 2012255430A JP 2012004474 A JP2012004474 A JP 2012004474A JP 2012004474 A JP2012004474 A JP 2012004474A JP 2012255430 A JP2012255430 A JP 2012255430A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
space
refrigerant gas
muffler
compression mechanism
casing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012004474A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiyuki Nikami
義幸 二上
Takashi Morimoto
敬 森本
Atsushi Sakuta
作田  淳
Hiroyuki Kono
博之 河野
Yusuke Imai
悠介 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2012004474A priority Critical patent/JP2012255430A/ja
Publication of JP2012255430A publication Critical patent/JP2012255430A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compressor (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

【課題】圧縮機構部で圧縮された高温高圧の冷媒ガスが、電動機部を流れることにより、電動機部が加熱され、電動機部の効率低下を引き起こしてしまう、という課題を解決すること。
【解決手段】内部が吐出雰囲気となるケーシング1内に、圧縮機構部2で圧縮した冷媒ガスを導く吐出配管21を設けた吐出空間40が、電動機部3が設けられた電動機空間50と仕切られるように設けられているので、圧縮機構部2で圧縮された高温高圧の冷媒ガスが、電動機部3を通過することがなく、冷媒ガスにより加熱されないため、電動機部3の高効率化が図れる。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷暖房空調装置や冷蔵庫等の冷却装置、あるいはヒートポンプ式の給湯装置等に用いられる圧縮機に関するものである。
従来、空調装置や冷却装置などに用いられる圧縮機は、一般に、ケーシング内に圧縮機構部とその圧縮機構部を駆動する電動機部を備えており、冷凍サイクルから戻ってきた冷媒ガスを圧縮機構部で圧縮し、冷凍サイクルへと送り込む役割を果たしている。一般的に、圧縮機構部で圧縮した冷媒ガスは、一旦電動機の周囲を流れることによって、電動機部を冷却し、その後、ケーシング設けられた吐出配管から冷凍サイクルへと送り込まれる(例えば、特許文献1参照)。
図6は、特許文献1に記載された従来の圧縮機の縦断面図である。圧縮機構部2で圧縮した冷媒ガスは、吐出口18から圧縮機構部2の上部に吐出される。その後、冷媒ガスは、フレーム7の外周に設けられた通路52を通り、圧縮機構部2と電動機部3との間にある電動機空間50の上部に吐出される。一部の冷媒ガスは、電動機部3を冷却した後、吐出空間40に設けられた吐出配管21より吐出される。また、他の冷媒ガスは、電動機部3とケーシング1の内壁との間に形成されている通路19によって、電動機部3の上部と下部の電動機空間50を連通し、電動機部3を冷却した後、電動機部3の回転子と固定子の隙間を通って、電動機部3の上部の電動機空間50に入り、吐出空間40に設けられた吐出配管21から吐出される。
特開平5−44667号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているような従来の構成では、圧縮機構部2で圧縮された高温高圧の冷媒ガスが、電動機部3を流れるため、電動機部3が冷媒ガスによって加熱され、電動機部3の効率低下を引き起こしてしまう。また、フレーム7の外周に設けられた通路52を通って、圧縮機構部2の下部を高温の吐出ガスが流れるため圧縮機構部2が加熱され、特に、冷凍サイクルから戻ってきた低温状態である冷媒ガスが、吸入経路を経て圧縮室へと送り込まれる過程で熱を受ける。そのため、冷媒ガスが実際に圧縮室にとじ込められる時点では、冷媒ガスは膨張し、循環量の低下を引き起こしてしまうという課題を有していた。
そこで、本発明は、上記従来の課題を解決するもので、電動機部が冷媒ガスにより加熱されることがなく、また、高温高圧の冷媒ガスによって圧縮機構部が加熱されることを抑制できる圧縮機を提供することを目的とする。
内部が吐出雰囲気となるケーシング内に、ケーシング外部へ圧縮機構部で圧縮した冷媒ガスを導く吐出配管を設けた吐出空間が、電動機部を設けた電動機空間と仕切られたものである。
この構成により、圧縮機構部で圧縮された高温高圧の冷媒ガスが、電動機部を通過することなく、ケーシング外部へ吐出配管より吐出されるため、電動機部が冷媒ガスにより加熱されることがなく、電動機部の高効率化が図れる。また、高温高圧の冷媒ガスによって圧縮機構部が加熱されることによる吸入加熱が抑制されるため、体積効率の高い圧縮機を実現することができる。
本発明の圧縮機は、電動機部の高効率化が図れる。また、体積効率の高い圧縮機を実現することができる。
本発明の実施の形態1における圧縮機の断面図 本発明の実施の形態1における圧縮機構部の横断面図 本発明の実施の形態1における各部温度測定結果のグラフ 本発明の実施の形態2における圧縮機の断面図 本発明の実施の形態3における圧縮機の断面図 従来の圧縮機の縦断面図
第1の発明は、内部が吐出雰囲気となるケーシング内に、冷媒ガスを圧縮する圧縮機構部と、圧縮機構部を駆動する電動機部を備え、ケーシングには、ケーシング外部へ圧縮機構部で圧縮した冷媒ガスを導く吐出配管を有し、ケーシング内には、吐出配管を設けた吐出空間と電動機部を設けた電動機空間が形成される圧縮機において、吐出空間が電動機空間と仕切られたものである。これによって、圧縮機構部で圧縮された高温高圧の冷媒ガスが、電動機部と接触することがなく、吐出空間へ吐出され、その後、吐出空間に設けられた吐出配管よりケーシング外部へ吐出されるため、電動機部が冷媒ガスにより加熱されることがなく、電動機部の効率低下を抑制できる。よって、高効率な圧縮機を実現することができる。
第2の発明は、圧縮機構部によってケーシング内を一方の空間と他方の空間に仕切り、一方の空間に、圧縮機構部から冷媒ガスを吐出する吐出口を設け、他方の空間を、電動機空間としたものである。これによって、圧縮機構部で圧縮され、吐出口から吐出された最も高温の冷媒ガスが、電動機空間を通過することがないため、高温の冷媒ガスが、伝熱によって電動機部を加熱することがなく、電動機部の効率低下をさらに抑制できる。
第3の発明は、ケーシングの下部にオイル溜めを設け、圧縮機構部を電動機部より上部に設けたものである。これによって、圧縮機構部が、ケーシング下部のオイル溜めに接触することがないため、圧縮熱で高温になった圧縮機構部によって、オイル溜めのオイルが加熱され、オイル粘度が低下することがなく、圧縮機構部のシール性低下による効率低下や、油膜切れによる摺動部の信頼性悪化を抑制することができる。
第4の発明は、一方の空間を吐出空間としたものである。これによって、吐出空間と電動機空間が、圧縮機構部で仕切られているため、圧縮機構部で圧縮された高温高圧の冷媒ガスが、電動機部を通過することなく、吐出空間に設けられた吐出配管よりケーシング外部へ吐出されるため、電動機部が冷媒ガスにより加熱されることがなく、電動機部の効率低下をさらに抑制できる。よって、さらに高効率な圧縮機を実現することができる。また、圧縮機構部で圧縮された高温の冷媒ガスが圧縮機構部周囲を流れることによって、圧縮機構部の特に吸入経路で発生する冷媒ガスの加熱を低減することができる。よって、吸入加熱が抑制されるため、体積効率の高い圧縮機を実現することができる。
第5の発明は、吐出空間を、他方の空間に設けたものである。これによって、冷媒ガスは、吐出口から一方の空間に吐出され、その後に他方の空間に設けた吐出空間を通過することで、冷媒ガス中のオイルを効率よく分離することが可能となり、冷凍サイクル上での熱交換器性能の低下を抑制することができる。
第6の発明は、吐出口を覆うマフラを設け、マフラに、ケーシング内へ冷媒ガスを吐出する連通路を設けたものである。圧縮機構部には、シール性および潤滑性の役割を果たすオイルが供給されているため、オイルを含んで圧縮された冷媒ガスが吐出口から吐出されるが、マフラが吐出口を覆っているため、そのマフラで冷媒ガスに含まれるオイルの分離を効率よく行なうことができる。その後、冷媒ガスは、マフラに設けられた連通路を経由して、ケーシング内へ吐出され、その後、吐出空間に設けられた吐出配管からケーシング外部へ吐出されるので、冷凍サイクル上での熱交換器性能の低下を抑制することができる。また、圧縮機構部における吐出口にリード弁等を用いて冷媒ガスを吐出させる場合、リード弁等の騒音をマフラで低減させることができ、低騒音の圧縮機を実現できる。
第7の発明は、マフラの連通路の出口に、冷媒ガスの流れに直交する平面を有する衝突体を設けたものである。これによって、マフラ内で冷媒ガスに含まれるオイルを分離し、さらにマフラの出口に設けた冷媒ガスに直交する平面を有する衝突体で衝突分離することによって、冷媒ガスに含まれるオイルの分離をより効率よく行なうことができる。
第8の発明は、マフラの連通路の出口を、ケーシングの内壁面に近接させるように設けたものである。これによって、マフラの連通路の出口から吐出されたオイルを含んだ冷媒ガスをケーシングの内壁面に衝突させることができるため、冷媒ガスに含まれるオイルの分離をより効率よく行なうことができる。
第9の発明は、マフラを複数個設けたものである。これによって、マフラ内の複数の空間で冷媒ガスに含まれるオイルを分離し、冷媒ガスに含まれるオイルの分離をより効率よく行なうことができる。また、圧縮機構部に吐出口にリード弁等を用いて冷媒ガスを吐出させたる場合、リード弁等の騒音をマフラ内の複数の空間で低減させることができ、さらに低騒音の圧縮機を実現できる。
第10の発明は、マフラとして、吐出口を覆う第1のマフラと、第1のマフラを覆う第2のマフラとを設け、第1のマフラの開口部と、第2のマフラの開口部とを、吐出口を挟んで反対の位置に配設したものである。これによって、さらに冷媒ガスに含まれるオイル6の分離をより効率的に行うことができる。
第11の発明は、高圧冷媒、例えば二酸化炭素を冷媒として用いるものである。二酸化炭素冷媒を使用する場合、圧縮機の吐出圧力と吸入圧力の圧力差は、フロンを冷媒とする従来の冷凍サイクルの圧力差の約7〜10倍以上高い。そのため、圧縮された冷媒ガスも、高温高圧となりやすいが、圧縮機構部で圧縮された高温高圧の冷媒ガスが、電動機部を通過することなく、ケーシング外部へ吐出配管より吐出されるため、電動機部が冷媒ガスにより加熱されることがなく、特に、電動機部の効率低下を抑制できる。よって、高効率な圧縮機を実現することができる。また、圧縮機構部で圧縮された高温高圧の冷媒ガスが圧縮機構部周囲を流れることによって、圧縮機構部の特に吸入経路で発生する冷媒ガスの加熱をさらに低減することができる。よって、吸入加熱が抑制されるため、体積効率の高い圧縮機を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係わる圧縮機の縦断面図である。以下に本実施の形態における圧縮機の動作、作用を説明する。
図1に示すように、本実施の形態の圧縮機は、内部が吐出雰囲気となるケーシング1内に、冷媒ガスを圧縮する圧縮機構部2と、圧縮機構部2を駆動する電動機部3を備えている。
ケーシング1には、ケーシング1外部へ圧縮機構部2で圧縮した冷媒ガスを導く吐出配管21を有している。
ケーシング1内には、吐出配管21を設けた吐出空間40と電動機部3を設けた電動機空間50が形成される。
主軸受部材11と固定スクロール12との間に、旋回スクロール13を挟み込んでスクロール式の圧縮機構部2を構成している。
吐出空間40は、圧縮機構部2によって電動機空間50と仕切られている。
すなわち、圧縮機構部2によって仕切られたケーシング1内の一方の空間は吐出空間40を形成し、ケーシング1内の他方の空間は電動機空間50を形成している。
主軸受部材11は、ケーシング1内に溶接や焼き嵌めなどで固定され、クランク軸4の軸受けとして機能する。固定スクロール12は、主軸受部材11上にボルト止めによって固定される。固定スクロール12と旋回スクロール13とは噛み合う。また、旋回スクロール13と主軸受部材11との間には、オルダムリングなどによる自転規制機構14を設けている。自転規制機構14は、旋回スクロール13の自転を防止し、旋回スクロール13を円軌道運動するように案内する。クランク軸4の上端には偏心軸部4aを形成している。偏心軸部4aにて旋回スクロール13を偏心駆動することにより、旋回スクロール13を円軌道運動させている。
固定スクロール12と旋回スクロール13との間には圧縮室15が形成される。圧縮室15は、固定スクロール12のラップ12bの外壁と旋回スクロール13のラップ13bの内壁との間に形成され、また固定スクロール12のラップ12bの内壁と旋回スクロール13のラップ13bの外壁との間に形成される。圧縮室15は、固定スクロール12および旋回スクロール13の外周側から中央部に移動しながら小さくなることで冷媒ガスを圧縮する。
冷媒ガスは、ケーシング1の外部に通じた吸入パイプ16および固定スクロール12の外周部の吸入経路17から圧縮室15に吸入される。そして、圧縮室15内で所定圧以上になった冷媒ガスは、固定スクロール12の中央部の吐出口18からリード弁19を押し開いて吐出される。吐出口18はマフラ77により覆われており、リード弁19を押し開いて吐出された冷媒ガスはマフラ空間39に吐出する。
また、電動機部3は、圧縮機構部2下部の主軸受部材11と副軸受部材24との間に位置する。電動機部3は、ケーシング1に溶接や焼き嵌めなどして固定された固定子3aと、クランク軸4に一体に結合された回転子3bとで構成されている。また、回転子3bの上下端面の外周部分には、回転子3bおよびクランク軸4を安定して回転させ、旋回スクロール13を安定して円軌道運動させるため、ピン22により止め付けられたバランスウェイトが設けられている。
旋回スクロール13にはアルミ系材料、固定スクロール12には鉄系材料、主軸受部材11には鉄系材料を使用している。
旋回スクロール13の鏡板13aの背面と主軸受部材11との間には、摺動仕切り環78が配置されている。摺動仕切り環78の内側領域は、吐出圧力雰囲気の高圧領域30となり、摺動仕切り環78の外側領域は、吐出圧力と吸入圧力との間の中間圧に設定された背圧室29となる。高圧領域30と背圧室29からの圧力付加により、旋回スクロール13は固定スクロール12に安定的に押しつけられ、漏れを低減するとともに安定して円軌道運動を行うことができる。
クランク軸4の下端にはポンプ25が設けられている。ポンプ25は、圧縮機運転中に駆動される。これによりポンプ25はケーシング1の底部に設けられたオイル溜め20にあるオイル6を吸い上げる。オイル6は、クランク軸4内を通縦しているオイル供給穴26を通じて圧縮機構部2に供給される。このときの供給圧は、スクロール圧縮機の吐出圧力とほぼ同等であり、旋回スクロール13に対する背圧源ともなる。これにより、旋回スクロール13は固定スクロール12から離れたり片当たりしないため、所定の圧縮機能を安定して発揮する。
このように供給されたオイル6の一部は、供給圧や自重によって、逃げ場を求めるように偏心軸部4aと旋回スクロール13との嵌合部、および、クランク軸4と主軸受部材11との間の軸受部66に進入してする。そして、嵌合部と軸受部66を潤滑して落下し、電動機部3を冷却した後、オイル溜め20へ戻る。
一方、旋回スクロール13の背面の高圧領域30に供給されたオイル6の別の一部は、旋回スクロール13に形成され、かつ高圧領域30に一開口端を有する経路51を通って、自転拘束機構14が位置している背圧室29に進入する。背圧室29に進入したオイル6は、スラスト摺動部および自転拘束機構14の摺動部を潤滑するとともに、背圧室29にて旋回スクロール13の背圧印加の役割を果たしている。そして、オイル6は、圧縮室15へ供給され、シールオイルとしての役割を果たす。
また、圧縮機構部2は、電動機部3より上部にあるため、ケーシング1下部のオイル溜め20とは離れており、オイル溜め20とは直接接触しない。そのため、圧縮熱で高温になった圧縮機構部2によって、オイル溜め20のオイル6が加熱され、オイル粘度が低下することがないので、圧縮機構部2のシール性低下による効率低下や、油膜切れによる摺動部の信頼性悪化を抑制することができる。
ここで冷媒ガスの圧縮に関して、詳細に説明する。
図2は固定スクロールに旋回スクロールを噛み合わせた状態の圧縮機構部の横断面図である。図2(I)〜図2(IV)の順番に位相を90度ずつずらした状態を示す。ここで旋回スクロール13のラップ13bの外壁と固定スクロール12のラップ12bの内壁に囲まれて形成される圧縮室15を第1の圧縮室15a、旋回スクロール13のラップ13bの内壁と固定スクロール12のラップ12bの外壁に囲まれて形成される圧縮室15を第2の圧縮室15bとする。図2(I)は、第1の圧縮室15aが冷媒ガスを閉じ込めた瞬間の状態であり、その圧縮室を15a−1とする。その後、第1の圧縮室15a−1は、(II)の15a−2、(III)の15a−3、(IV)の15a−4、(I)の15a−5、(II)の15a−6、(III)の15a−7となる。そして、(IV)の第1の圧縮室15a−8は固定スクロール12の中心部に形成された吐出口18の位置となり、第1の圧縮室15a−8内の冷媒ガスは吐出口18から吐出される。
また、本発明の実施の形態では、図1に示すように、高圧で最も高温状態となった冷媒ガスは、電動機空間50とは反対側に設けられた吐出口18から、リード弁19を押し開けて、吐出口18を覆うように備えられたマフラ77により形成されたマフラ空間39に吐出される。マフラ77には、マフラ空間39と、吐出配管21が設けられた吐出空間40を連通する連通路80が設けられている。冷媒ガスは、吐出空間40を出て、吐出空間40に設けられた吐出配管21からケーシング1外部へ吐出される。
図3は、ある運転条件での各部における冷媒ガスの温度測定結果のグラフである。図に示すように、本実施の形態の冷媒ガスの温度測定結果と、冷媒ガスが電動機部3を通過する従来の構成における温度測定結果とを対比している。ここで、電動機部3には、DCブラシレスモータを使用している。電動機部3は、運転による発熱が抑制され、効率がよい。冷媒ガスが電動機部3を通過する従来の構成は図6に示すものである。
これに対し、本実施の形態では、図1に示すように、吐出空間40と電動機空間50が圧縮機構部2で仕切られているため、圧縮機構部2で圧縮された高温高圧の冷媒ガスは、その一部は、圧縮機構部2を貫通した通路52によって、吐出空間40と電動機空間50が均圧する役目を果たすが、主に、マフラ空間39から吐出空間40へ入り、その後、電動機部3を通過することなく、ケーシング1外部へ吐出配管21より吐出される。これにより、電動機部3が冷媒ガスにより加熱されることがないため、図3に示すように、冷媒ガスが電動機部3を通過する従来構成と比較して、電動機部3の温度を約20℃下げることができる。
すなわち、冷媒ガスによって電動機部3が加熱されることなく、電動機部3の効率低下を抑制できるので、高効率な圧縮機を実現することができる。
また、冷媒ガスが電動機部3を通過しない本実施の形態の場合、従来構成と比較して、電動機空間50の加熱も抑制されるため、圧縮機構部2下部の加熱も抑制され、特に低温状態の冷媒ガスが通過する吸入経路17で発生する冷媒ガスの加熱を低減することができる。さらに、ケーシング1から圧縮機構部2の吸入経路17への加熱も抑制される。よって、吸入加熱が抑制されるため、体積効率の高い圧縮機を実現することができる。
また、圧縮機構部2には、シール性および潤滑性の役割を果たすオイル6が供給されているため、オイル6を含んで圧縮された冷媒ガスが吐出口18から吐出されるが、マフラ77が吐出口18を覆って設けられているため、マフラ空間39で冷媒ガスに含まれるオイル6の分離を効率よく行なうことができる。その後、冷媒ガスは、マフラ77に設けられた連通路80を経由して、吐出空間40でも冷媒ガスに含まれるオイル6の分離を行い、吐出空間40に設けられた吐出配管21からケーシング1外部へ吐出されるので、冷凍サイクル上での熱交換器性能の低下を抑制することができる。
また、吐出口18にリード弁19を用いて冷媒ガスを吐出させているので、リード弁19の騒音が発生するが、マフラ77でリード弁19の騒音を低減させることができ、低騒音の圧縮機を実現できる。ここで、吐出空間40で分離された冷媒ガスに含まれるオイル6は、圧縮機構部2を貫通した通路52および圧縮機構部2とケーシング1の隙間を通って、電動機部3に落下し、オイル溜め20へ戻る。
さらに、マフラ77の連通路80の出口に冷媒ガスの流れに直交する平面を有する衝突体81を設けている。
これによって、マフラ77内で冷媒ガス中のオイル6を分離し、さらにマフラ77の出口に設けた冷媒ガスに直交する平面を有する衝突体81で衝突分離することによって、冷媒ガスに含まれるオイル6の分離をより効率よく行なうことができる。
また、マフラ77の連通路80の出口を、ケーシング1の内壁面に近接させるように設けている。これによって、マフラ77の連通路80の出口から吐出されたオイル6を含んだ冷媒ガスをケーシング1の内壁面に衝突させることができるため、冷媒ガスに含まれるオイル6の分離をより効率よく行なうことができる。
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2に係わる圧縮機の縦断面図である。
本実施の形態では、圧縮機構部2によってケーシング1内を一方の空間と他方の空間に仕切り、一方の空間60に、圧縮機構部2から冷媒ガスを吐出する吐出口18を設け、他方の空間に、吐出空間40と電動機空間50とを設けている。
すなわち、図に示すように、吐出配管21を設けた吐出空間40を圧縮機構部2に対して、電動機部3側に設けている。また、吐出空間40と電動機空間50は、仕切り板53によって、仕切られている。
吐出口18から吐出された高温高圧の冷媒ガスは、まず、マフラ空間39に吐出され、マフラ77およびケーシング1の内壁面で、冷媒ガス中のオイル6が衝突分離された後、圧縮機構部2に対して、電動機部3と反対側の空間60に吐出される。その後、圧縮機構部2を貫通した通路52を通り、仕切り板53で電動機空間50と仕切られた吐出空間40に吐出され、この吐出空間40で、冷媒中のオイル6が分離される。ここで、仕切り板53は、冷媒ガスの一部が、吐出空間40と電動機空間50が連通することにより、吐出空間40と電動機空間50を均圧する役目も果たしている。
これにより、冷媒中のオイル6をさらに効率よく分離することが可能となり、冷凍サイクル上での熱交換器性能の低下を抑制することができる。
(実施の形態3)
図5は、本発明の実施の形態3に係わる圧縮機の縦断面図である。図に示すように第1のマフラ77a、第2のマフラ77bとを設けている。
図5のような構成によって、まず、第1のマフラ77a内の空間で冷媒ガスに含まれるオイル6を分離し、分離された冷媒ガスは、第1のマフラ77aの出口で第2のマフラ77bと衝突し、さらに、冷媒ガスに含まれるオイル6が分離される。その後、第2のマフラ77bの出口に設けた冷媒ガスに直交する平面を有する衝突体81で衝突分離される。さらにケーシング1の内壁面に衝突させているため、冷媒ガスに含まれるオイル6の分離をより効率よく行なうことができる。
第1のマフラ77aは吐出口18を覆い、第2のマフラ77bは第1のマフラ77aを覆っている。そして、第1のマフラ77aの開口部80aと、第2のマフラ77bの開口部80bとは、吐出口18を挟んで反対の位置に配設されることが好ましい。これにより、さらに冷媒ガスに含まれるオイル6の分離をより効率的に行うことが可能となる。
なお、3つ以上のマフラを設けてもよい。
また、実施の形態3に係わる圧縮機において、図4のように、吐出配管21を設けた吐出空間40を圧縮機構部2に対して、電動機部3側に設けることによって、さらに、冷媒ガスに含まれるオイル6の分離をより効率よく行なうことができる。
また、圧縮機構部2に吐出口18にリード弁19を用いて冷媒ガスを吐出させているので、リード弁19の騒音を第1のマフラ77a、第2の77b内の複数の空間で低減させることができ、さらに低騒音の圧縮機を実現できる。
最後に、作動流体を、高圧冷媒、例えば二酸化炭素とした場合、圧縮機の吐出圧力と吸入圧力の圧力差が大きく、そのため、圧縮された冷媒ガスも、高温高圧となりやすいが、本発明の実施の形態を用いることにより、特に効果が顕著に現れ、高効率、低騒音を実現するスクロール圧縮機を提供することができる。
なお、本実施の形態ではスクロール方式を例にとって説明したが、例えばロータリ方式やレシプロ方式、その他の圧縮機においても、同等の効果を得ることができることは言うまでもない。
以上のように、本発明にかかる圧縮機は、あらゆる運転条件下においても、高効率、高信頼性を実現することがき、作動流体を冷媒と限ることなく、空気圧縮機、真空ポンプ、膨張機等の流体機械の用途にも適用できる。
1 ケーシング
2 圧縮機構部
3 電動機部
18 吐出口
20 オイル溜め
21 吐出配管
40 吐出空間
50 電動機空間
77 マフラ
80 連通路
81 衝突体

Claims (11)

  1. 内部が吐出雰囲気となるケーシング内に、冷媒ガスを圧縮する圧縮機構部と、前記圧縮機構部を駆動する電動機部を備え、
    前記ケーシングには、前記ケーシング外部へ前記圧縮機構部で圧縮した冷媒ガスを導く吐出配管を有し、
    前記ケーシング内には、前記吐出配管を設けた吐出空間と前記電動機部を設けた電動機空間が形成される圧縮機において、
    前記吐出空間が前記電動機空間と仕切られたことを特徴とする圧縮機。
  2. 前記圧縮機構部によって前記ケーシング内を一方の空間と他方の空間に仕切り、
    前記一方の空間に、前記圧縮機構部から前記冷媒ガスを吐出する吐出口を設け、
    前記他方の空間を前記電動機空間としたことを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
  3. 前記ケーシングの下部にオイル溜めを設け、前記圧縮機構部を、前記電動機部よりも上部に設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の圧縮機。
  4. 前記一方の空間を前記吐出空間としたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の圧縮機。
  5. 前記吐出空間を前記他方の空間に設けたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の圧縮機。
  6. 前記吐出口を覆うマフラを設け、前記マフラに、前記ケーシング内へ前記冷媒ガスを吐出する連通路を設けたことを特徴とする請求項2から請求項5のいずれかに記載の圧縮機。
  7. 前記連通路の出口に、前記冷媒ガスの流れに直交する平面を有する衝突体を設けたことを特徴とする請求項6記載の圧縮機。
  8. 前記連通路の出口を、前記ケーシングの内壁面に近接させたことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の圧縮機。
  9. 前記マフラを複数個設けたことを特徴とする請求項6から請求項8のいずれかに記載の圧縮機。
  10. 前記マフラとして、前記吐出口を覆う第1のマフラと、前記第1のマフラを覆う第2のマフラとを設け、前記第1のマフラの開口部と、前記第2のマフラの開口部とを、前記吐出口を挟んで反対の位置に配設したことを特徴とする請求項9に記載の圧縮機。
  11. 高圧冷媒、例えば二酸化炭素を冷媒として用いることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の圧縮機。
JP2012004474A 2011-02-07 2012-01-12 圧縮機 Pending JP2012255430A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012004474A JP2012255430A (ja) 2011-02-07 2012-01-12 圧縮機

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011023606 2011-02-07
JP2011023606 2011-02-07
JP2011108014 2011-05-13
JP2011108014 2011-05-13
JP2012004474A JP2012255430A (ja) 2011-02-07 2012-01-12 圧縮機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012255430A true JP2012255430A (ja) 2012-12-27

Family

ID=46586782

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012004474A Pending JP2012255430A (ja) 2011-02-07 2012-01-12 圧縮機

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2012255430A (ja)
CN (1) CN102628442B (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018035800A (ja) * 2016-09-02 2018-03-08 日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社 密閉型電動圧縮機、及び、冷凍機器

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05133377A (ja) * 1991-11-12 1993-05-28 Sanyo Electric Co Ltd 密閉型圧縮機
JPH06307356A (ja) * 1993-04-26 1994-11-01 Matsushita Electric Ind Co Ltd スクロール圧縮機
JPH06330873A (ja) * 1993-05-20 1994-11-29 Daikin Ind Ltd スクロール形ヘリウムガス圧縮機
JPH0778391B2 (ja) * 1985-07-05 1995-08-23 松下電器産業株式会社 スクロール気体圧縮機
JPH11210660A (ja) * 1998-01-29 1999-08-03 Mitsubishi Electric Corp スクロール圧縮機
JP2000018184A (ja) * 1998-06-30 2000-01-18 Toshiba Corp ロータリコンプレッサ
JP2009052429A (ja) * 2007-08-24 2009-03-12 Panasonic Corp スクロール圧縮機

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2522459B2 (ja) * 1990-10-04 1996-08-07 ダイキン工業株式会社 スクロ―ル形流体機械
JP2006283608A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd 密閉型圧縮機
JP2008008161A (ja) * 2006-06-27 2008-01-17 Sanden Corp 圧縮機
CN101583777B (zh) * 2007-01-15 2012-05-30 松下电器产业株式会社 膨胀机一体型压缩机
JP4799437B2 (ja) * 2007-02-06 2011-10-26 サンデン株式会社 流体機械

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0778391B2 (ja) * 1985-07-05 1995-08-23 松下電器産業株式会社 スクロール気体圧縮機
JPH05133377A (ja) * 1991-11-12 1993-05-28 Sanyo Electric Co Ltd 密閉型圧縮機
JPH06307356A (ja) * 1993-04-26 1994-11-01 Matsushita Electric Ind Co Ltd スクロール圧縮機
JPH06330873A (ja) * 1993-05-20 1994-11-29 Daikin Ind Ltd スクロール形ヘリウムガス圧縮機
JPH11210660A (ja) * 1998-01-29 1999-08-03 Mitsubishi Electric Corp スクロール圧縮機
JP2000018184A (ja) * 1998-06-30 2000-01-18 Toshiba Corp ロータリコンプレッサ
JP2009052429A (ja) * 2007-08-24 2009-03-12 Panasonic Corp スクロール圧縮機

Also Published As

Publication number Publication date
CN102628442B (zh) 2016-04-20
CN102628442A (zh) 2012-08-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101480464B1 (ko) 스크롤 압축기 및 이를 적용한 냉동기기
US8992191B2 (en) Scroll compressor with differential pressure hole
US8408024B2 (en) Fluid machine and refrigeration cycle apparatus
EP2689137B1 (en) Scroll compressor
EP2224093A1 (en) Compressor integral with expander
JP4969646B2 (ja) 流体機械及びそれを備えた冷凍サイクル装置
KR20100054664A (ko) 밀폐형 압축기 및 이를 적용한 냉동기기
WO2013005568A1 (ja) 多気筒回転式圧縮機及び冷凍サイクル装置
JP5991958B2 (ja) ロータリー圧縮機
KR20130102352A (ko) 횡형 스크롤 압축기
JP6118702B2 (ja) スクロール圧縮機および冷凍機器
JPWO2012042825A1 (ja) 回転式圧縮機
JP2012255430A (ja) 圧縮機
JP2010048146A (ja) インバータ一体型電動圧縮機
JP6192801B2 (ja) 圧縮機
JP2018131910A (ja) スクロール圧縮機
JP4384368B2 (ja) 密閉型回転圧縮機及び冷凍・空調装置
JP2012036862A (ja) 密閉型圧縮機及び冷凍サイクル装置
JP5055110B2 (ja) ヘリウム用密閉型スクロール圧縮機
JP5180698B2 (ja) スクロール型流体機械
JP2007278242A (ja) 流体機械
JP2012052494A (ja) 密閉型圧縮機
JP2001082368A (ja) 2段圧縮式ロータリコンプレッサ
JP2013238191A (ja) 圧縮機
JP5279324B2 (ja) ヘリウム用密閉形スクロール圧縮機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140220

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20141009

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20141014

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141216

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150206

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150804

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20151208