JP5180698B2 - スクロール型流体機械 - Google Patents
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Description
また、シェル内にはフレームが固定され、フレームは、固定スクロールを支持するとともに可動スクロールを公転旋回可能に支持し、可動スクロールとの間に圧縮室よりも減圧された可動スクロールの背圧室を形成している。
しかしながら、上記各従来技術のシール部材は何れもリング状の仕切り部材であって、締結面の全面をシールすることはできないため、締結構造の形成に際して締結面に歪が生じた場合にはシール部材がずれたり破損したりして締結面間に隙間が生じるおそれがある。
更に、締結構造の形成に際してシール部材が潰れることにより締結面間のクリアランスが適正に保持できなくなるおそれもある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、可動スクロールの背圧室への冷媒の漏洩を簡易にして確実に防止して体積効率を向上することができ、且つ加工コストを低減することができるスクロール型流体機械を提供することを目的とする。
また、本発明によれば、固定スクロール及びフレームを各締結面の位置にて貫通し、圧縮室からの作動流体が流れる第1作動流体通路を備えており、第1作動流体通路から背圧室への作動流体の漏洩を簡易にして確実に防止することができる。
更にまた、本発明によれば、シェルの内周面と固定スクロール及びフレームの外周面との間に、第1作動流体通路を経由した作動流体が流れる第2作動流体通路を備えることにより、第2作動流体通路から背圧室への作動流体の漏洩をも防止することができる。
しかも、シール部材を略円環状に形成することにより、シール部材を簡易な加工で形成することができ、その加工コストを低減することができて好ましい。
更に、金属薄板が第2作動流体通路を遮る位置に作動流体から潤滑油を分離する油分離孔を有することにより、作動流体に含まれる潤滑油を効率的に分離することができるため、スクロール型流体機械が組み込まれる冷凍回路のOCR(潤滑油循環率)を向上することができて好適である。
更に、請求項3記載の発明によれば、金属薄板は銅材からなることにより、シール部材の熱伝導性が高まり、その熱変形を防止して締結構造の形成時にのみ変形させることができるため、スクロール型流体機械の作動によってシェル内が高温になっても締結面間のシール性が保持されて好ましい。
図1は、本実施形態に係るスクロール型流体機械の一例として、密閉型スクロール圧縮機の縦断面図を示しており、この圧縮機1は冷凍空調機やヒートポンプ式給湯機などの冷凍回路に組み込まれている。当該回路は作動流体の一例である二酸化炭素冷媒(以下、冷媒と称する)が循環する経路を備え、圧縮機1は経路から冷媒を吸入し、圧縮して経路に向けて吐出する。
一方、回転軸16の下端側は軸受を介して副軸フレーム20に回転自在に支持されている。また、回転軸16の下端側にはオイルポンプ22が装着されており、ポンプ22はボトムシェル8の内側に形成された貯油室24内の潤滑油を吸引する。吸引された潤滑油は回転軸16内を軸線方向に貫通する給油路26を上昇し、圧縮機1内の各摺動部分や軸受等の潤滑、並びに、摺動面のシールとして機能する。更に、副軸フレーム20の適宜位置には潤滑油の導入口30が形成されており、圧縮機1内の各摺動部分等に供給された潤滑油は導入口30を介して貯油室24に貯留される。
詳しくは、当該ユニット28は、可動スクロール32及び固定スクロール34から構成されており、各スクロール32,34には対峙する渦巻きラップが一体形成されている。そして、これら各渦巻きラップが互いに協働し、吸入管10から冷媒を吸入して圧縮室を形成し、固定スクロール34に対する可動スクロール32の公転旋回運動により、圧縮室は渦巻きラップ中心に向けて移動しながら、その容積が減少される。
また、ねじ孔41、第1冷媒下降通路50、及びケーブル通線部66の加工が必要なものの、第2冷媒上昇通路56の切り欠き加工が不要な略円環状に銅薄板64を形成することができるため、締結構造62のシール部材を簡易な加工で形成することができ、その加工コストを低減することができる。
以上で本発明の一実施形態についての説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更ができるものである。
2 シェル
18 主軸フレーム(フレーム)
18a 締結面
32 可動スクロール
34 固定スクロール
34a 締結面
50 第1冷媒下降通路(第1作動流体通路)
60 背圧室
62 締結構造
64 シール部材(銅薄板、金属薄板)
68 油分離孔
Claims (3)
- シェル内で固定スクロールに対し可動スクロールが公転旋回運動することにより、潤滑油を含む作動流体の吸入、圧縮及び吐出の一連のプロセスを実施して圧縮室を形成するスクロール型流体機械であって、
前記シェル内に固定され、固定スクロールを支持するとともに前記可動スクロールを公転旋回可能に支持し、前記可動スクロールとの間に前記圧縮室よりも減圧された前記可動スクロールの背圧室を形成するフレームと、
前記固定スクロール及び前記フレームの互いに対向する各締結面を合わせてねじ締結することにより、前記固定スクロールを前記フレームに固定するとともに前記背圧室をその外部と区画する締結構造とを備え、
前記締結構造は、前記各締結面間にこれら各締結面の全面に亘ってシール部材を介挿してなり、
前記固定スクロール及び前記フレームを前記各締結面の位置にて貫通し、前記圧縮室からの作動流体が流れる第1作動流体通路と、前記シェルの内周面と前記固定スクロール及び前記フレームの外周面との間に、第1作動流体通路を経由した作動流体が流れる第2作動流体通路とを備え、
前記シール部材は、略円環状に形成されるとともに、前記第2作動流体通路を遮る位置に作動流体から潤滑油を分離する油分離孔を有することを特徴とするスクロール型流体機械。 - 前記シール部材は金属薄板であることを特徴とする請求項1に記載のスクロール型流体機械。
- 前記金属薄板は銅材からなることを特徴とする請求項2に記載のスクロール型流体機械。
Priority Applications (1)
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Applications Claiming Priority (1)
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JP2008161714A JP5180698B2 (ja) | 2008-06-20 | 2008-06-20 | スクロール型流体機械 |
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