JP2012251500A - クライオポンプ制御装置、クライオポンプシステム、及びクライオポンプの真空度保持判定方法 - Google Patents

クライオポンプ制御装置、クライオポンプシステム、及びクライオポンプの真空度保持判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】適切にクライオポンプの真空度保持状態を検査できるクライオポンプ制御装置、クライオポンプシステム、及びクライオポンプの真空度保持判定方法を提供する。
【解決手段】気体を冷却して凝縮または吸着させるクライオパネル48と、クライオパネル48を収容するポンプ容器36とを備えるクライオポンプの排気処理を制御するクライオポンプ制御装置80において、圧力制御部94は、ポンプ容器36内の圧力が基準圧力まで低下したことを検知したときに真空引きを停止させる。真空度保持判定部92は、第1測定時刻と第2測定時刻におけるポンプ容器36内の圧力測定値の差が圧力変化許容範囲内であるか判定する。第1測定時刻は、ポンプ容器36内の圧力が基準圧力まで低下したことを検知した時刻に、真空引きの動作遅延に関する補正時間を加算して定められる。
【選択図】図2

Description

本発明は、真空技術に関し、特に、クライオポンプ制御装置、クライオポンプシステム、及びクライオポンプの真空度保持判定方法に関する。
クライオポンプは清浄な高真空環境を実現する真空ポンプであり、例えば、半導体回路製造プロセスにおいて用いられる真空チャンバを高真空に保つために利用される。クライオポンプは、冷凍機で極低温に冷却されるクライオパネルで気体分子を凝縮または吸着させて溜め込むことで、真空チャンバから気体を排気する。
クライオパネルが凝縮されて固体となった気体で覆われたり、クライオパネルの吸着剤の最大吸着量近くまで気体が吸着されるとクライオポンプの排気能力が低下するため、適宜、再生処理を実施する。
再生処理においては、クライオパネルの温度を上げて溜め込まれた気体をクライオパネルから液化または気化させて排気した後、クライオポンプを真空引きして真空度保持状態を判定する。その後、クライオパネルを極低温に冷却し、再びクライオポンプを使用可能となる。
特許文献1には、再生処理において気体が十分離脱したか判断するために、クライオポンプ内を粗引きし、真空度が所定の値に達して粗引きを停止した後、クライオポンプ内の圧力上昇レートをチェックする方法が開示されている。
この方法では、圧力上昇レートが所定値以下であれば、ガス離脱が十分なされたと判断し、クライオポンプの冷却運転を再開する。
特開平5−99139号公報
一般的に、再生処理においてクライオポンプ内の真空度保持状態を調べる際、まず目標とする圧力レベルである基準圧力になるまで真空引きし、基準圧力まで低下したことを検知したときに真空引きを停止する。そして、所定の真空保持検査時間が経過したときに再度クライオポンプ内の圧力を測定し、基準圧力からの上昇幅が許容できる範囲内であれば、真空度が十分保持されていると判断する。
この方法では、真空引き停止時、および真空保持検査時間経過時の二つの圧力値を比べることで、実質的に真空引き停止後の圧力の上昇速度を調べている。圧力上昇速度が大きいときは、真空度保持状態が良好でないといえる。
しかしながら、クライオポンプ内圧力が基準圧力まで低下してから実際に真空引きが停止されるまでには、圧力検知や通信、バルブ動作などに起因するタイムラグが生じるため、実際には、クライオポンプ内圧力は一旦、基準圧力より低い圧力まで真空引きされると考えられる。すると、圧力上昇速度が大きく、真空度保持状態が良好でない場合でも、基準圧力よりも低い圧力から圧力上昇が開始されるため、真空保持検査時間経過時の圧力測定値を基準圧力からの上昇幅の観点で判断すると、許容範囲内の値となることもある。
このように、上述の方法では真空度保持状態の判定が不正確となる場合があることを本発明者は認識した。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、適切にクライオポンプの真空度保持状態を検査できるクライオポンプ制御装置、クライオポンプシステム、及びクライオポンプの真空度保持判定方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のクライオポンプ制御装置は、気体を冷却して凝縮または吸着させるクライオパネルと、前記クライオパネルを収容するポンプ容器とを備えるクライオポンプの排気処理を制御するクライオポンプ制御装置であって、前記ポンプ容器内の圧力が基準圧力まで低下したことを検知したときに真空引きを停止させる圧力制御部と、第1測定時刻とそれより後の第2測定時刻を定める時刻管理部と、第1測定時刻と第2測定時刻における前記ポンプ容器内の圧力測定値の差が圧力変化許容範囲内であるか判定する真空度保持判定部と、を備える。第1測定時刻は、前記ポンプ容器内の圧力が基準圧力まで低下したことを検知した時刻に、真空引きの動作遅延に関する補正時間を加算して定められる。
この態様によると、例えば再生処理における排気処理において、クライオポンプ動作等に起因する遅延を反映させてクライオポンプ内の真空度保持状態を判定できる。
本発明の別の態様は、クライオポンプシステムである。このクライオポンプシステムは、それぞれが気体を冷却して凝縮または吸着させるクライオパネルと前記クライオパネルを収容するポンプ容器とを備える複数のクライオポンプと、前記ポンプ容器内を真空引きする粗引ポンプと、前記複数のクライオポンプの排気処理を制御する制御装置とを備えるクライオポンプシステムであって、前記制御装置は、排気処理中のクライオポンプについて個別に、そのポンプ容器内の圧力が基準圧力まで低下したことを検知したときに真空引きを停止させる圧力制御部と、第1測定時刻とそれより後の第2測定時刻を定める時刻管理部と、第1測定時刻と第2測定時刻における前記ポンプ容器内の圧力測定値の差が圧力変化許容範囲内であるか判定する真空度保持判定部とを備える。第1測定時刻は、前記ポンプ容器内の圧力が基準圧力まで低下したことを検知した時刻に、真空引きの動作遅延に関する補正時間を加算して定められる。
本発明のさらに別の態様は、真空度保持判定方法である。この方法は、気体を冷却して凝縮または吸着させるクライオパネルと、前記クライオパネルを収容するポンプ容器とを備えるクライオポンプの真空度保持判定方法であって、前記ポンプ容器内の圧力が基準圧力まで低下したことを検知したときに真空引きの停止を指示するステップと、第1測定時刻とそれより後の第2測定時刻を定めるステップと、第1測定時刻と第2測定時刻における前記ポンプ容器内の圧力測定値の差が圧力変化許容範囲内であるか判定するステップと、を備える。第1測定時刻は、前記ポンプ容器内の圧力が基準圧力まで低下したことを検知した時刻に、真空引きの動作遅延に関する補正時間を加算して定められる。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、適切にクライオポンプの真空度保持状態を判定できる。
実施形態にかかるクライオポンプの再生処理および立上処理を示す図である。 実施形態にかかるクライオポンプシステムを模式的に示す図である。 クライオポンプの再生処理の排気処理における第1測定時刻の定め方の例を示す図である。 クライオポンプの再生処理および、その後の立上処理を示す図である。 クライオポンプの再生処理の排気処理の詳細を示す図である。 クライオポンプシステムの変形例を示す図である。
はじめに、実施形態の概要を説明する。
図1は、実施形態にかかるクライオポンプの再生処理1および立上処理2を示す。
再生処理1は、クライオポンプ内に溜め込まれた気体を液化または気化させる昇温処理3と、クライオパネル上に凝縮または吸着された気体の離脱を促進するために窒素などのパージ用気体(以下、「パージガス」ともいう)を導入するパージ処理と、パージガスや再気化した気体をクライオポンプの外部へ排出する排気処理5とを含む。パージ処理には、原則として毎回実施すべき基本パージ処理4と、その後、必要に応じて実施する追加パージ処理6がある。
各処理の後の状態が基準を満たさないと判断された場合、同じ処理が繰り返し実施されたり、追加の処理が実施される。図1において、破線で表されている処理は、必要な場合にのみ実施される。
基本パージ処理4および追加パージ処理6の後にはそれぞれ排気処理5が実施される。排気処理5は、クライオポンプ内を真空引きする粗引き工程51と、真空引き開始から所定時間内に基準圧力まで真空引きできたか判定する真空到達時間判定52と、真空引き停止から所定時間経過後の圧力上昇値が許容範囲内であるか判定する真空度保持判定53とを含む。真空度保持判定53の結果、さらなる排気処理5が必要と判断された場合、排気処理5が繰り返し実施される。
図1の例においては、基本パージ処理4のあとに、排気処理5aおよび5bが実施され、追加パージ処理6の後に排気処理5cが実施される。本明細書において、個々の排気処理5a〜5cを総称して、単に「排気処理5」ともいう。
排気処理5が終了すると再生処理1は終了し、クライオパネルの冷却処理7を含む立上処理2を経て、再びクライオポンプの使用が可能となる。
実施形態にかかるクライオポンプ制御装置は、排気処理5における真空度保持判定53を実施する。このクライオポンプ制御装置は、真空度保持判定53を開始する時刻をクライオポンプの圧力が所定の基準圧力まで低下したことを検知した時刻とは別に定め、その時刻における圧力の測定値を真空度保持判定53に用いる初期値として、基準圧力とは別に定める。
そして、真空到達時間判定52を開始してから所定の真空保持検査時間経過後の圧力測定値と初期値とを比較して、真空度保持状態を判定する。
以下、具体的に説明する。
図2は、実施形態にかかるクライオポンプシステム100を模式的に示す。クライオポンプシステム100は、クライオポンプ10、圧縮機34、パージガス供給装置60、粗引ポンプ70、およびクライオポンプ制御装置80を備える。クライオポンプ10は、例えばイオン注入装置やスパッタリング装置等の真空装置の真空チャンバに取り付けられ、真空チャンバ内部の真空度を所望のプロセスに要求されるレベルまで高めるために使用される。
クライオポンプ10は、ポンプ容器36と、放射シールド44と、クライオパネル48と、冷凍機20と、を含む。
冷凍機20は、例えばギフォード・マクマホン式冷凍機(いわゆるGM冷凍機)などの冷凍機である。冷凍機20は、第1シリンダ22、第2シリンダ24、第1冷却ステージ26、第2冷却ステージ28、バルブ駆動モータ30を備える。第1シリンダ22と第2シリンダ24は直列に接続される。第1シリンダ22の第2シリンダ24との結合部側には第1冷却ステージ26が設置され、第2シリンダ24の第1シリンダ22から遠い側の端には第2冷却ステージ28が設置される。図1に示す冷凍機20は、二段式の冷凍機であり、シリンダを直列に二段組み合わせてより低い温度を達成する。冷凍機20は冷媒管32を介して圧縮機34に接続される。
圧縮機34は、ヘリウム等の冷媒ガス、すなわち作動気体を圧縮して、冷媒管32を介して冷凍機20に供給する。冷凍機20は、作動気体を蓄冷器を通過させることにより冷却しつつ、まず第1シリンダ22の内部の膨張室で、次いで第2シリンダ24の内部の膨張室で膨張させてさらに冷却する。蓄冷器は膨張室内部に組み込まれている。これにより、第1シリンダ22に設置される第1冷却ステージ26は第1の冷却温度レベルに冷却され、第2シリンダ24に設置される第2冷却ステージ28は第1の冷却温度レベルよりも低温の第2の冷却温度レベルに冷却される。例えば、第1冷却ステージ26は65K〜100K程度に冷却され、第2冷却ステージ28は10K〜20K程度に冷却される。
膨張室で順次膨張することで吸熱し、各冷却ステージを冷却した作動気体は、再び蓄冷器を通過し、冷媒管32を経て圧縮機34に戻される。圧縮機34から冷凍機20へ、また冷凍機20から圧縮機34への作動気体の流れは、冷凍機20内のロータリバルブ(図示せず)により切り替えられる。バルブ駆動モータ30は、外部電源から電力の供給を受けて、ロータリバルブを回転させる。
ポンプ容器36は、一端に開口を有し他端が閉塞されている円筒形状に形成された部位(以下、「胴部」と呼ぶ)38を有する。ポンプ容器36の開口であるポンプ口42は、クライオポンプが接続される真空装置の真空チャンバから排気されるべき気体を受け入れる。ポンプ口42はポンプ容器36の胴部38の上端部内面により画定される。
ポンプ容器36の胴部38の上端には径方向外側に向けて取付フランジ40が延びている。クライオポンプ10は、取付フランジ40を用いて、図示しないゲートバルブを介して真空装置の真空チャンバに取り付けられる。
ポンプ容器36は、クライオポンプ10の内部と外部とを隔てる。ポンプ容器36の内部は共通の圧力に気密に保持される。これによりポンプ容器36は、クライオポンプ10の排気運転中は真空容器として機能する。ポンプ容器36の外面は、クライオポンプ10の動作中、すなわち冷凍機が冷却動作を行っている間も、クライオポンプ10の外部の環境にさらされるため、放射シールド44よりも高い温度に維持される。典型的にはポンプ容器36の温度は環境温度に維持される。
ポンプ容器36の内部には圧力センサ50が設けられている。圧力センサ50は、ポンプ容器36の内部の圧力を定期的に、あるいは指示を受けたタイミングで測定し、測定圧力を示す信号をクライオポンプ制御装置80に送信する。圧力センサ50とクライオポンプ制御装置80は通信可能に接続される。
圧力センサ50は、クライオポンプ10により実現される高い真空レベルと大気圧レベルの両方を含む広い計測範囲を有する。少なくとも再生処理1の間に生じうる圧力範囲を計測範囲に含む。なお、真空レベルの測定用の圧力センサと、大気圧レベルの測定用の圧力センサとが、個別にクライオポンプ10に設けられていてもよい。
放射シールド44は、ポンプ容器36の内部に配設されている。放射シールド44は、一端に開口を有し他端が閉塞されている円筒形状、すなわちカップ形状である。ポンプ容器36の胴部38及び放射シールド44はともに略円筒状であり、同軸に配設されている。ポンプ容器36の胴部38の内径が放射シールド44の外径を若干上回っており、放射シールド44はポンプ容器36の胴部38の内面との間に若干の間隔をもってポンプ容器36とは非接触の状態で配置される。すなわち、放射シールド44の外面は、ポンプ容器36の内面と対向している。
放射シールド44は、第2冷却ステージ28およびこれに熱的に接続されるクライオパネル48を主にポンプ容器36からの輻射熱から保護する放射シールドとして設けられている。第2冷却ステージ28は、放射シールド44の内部において放射シールド44のほぼ中心軸上に配置される。放射シールド44は、第1冷却ステージ26に熱的に接続された状態で固定され、第1冷却ステージ26と同程度の温度に冷却される。
クライオパネル48は、例えば、それぞれが円すい台の側面の形状を有する複数のパネルを含む。クライオパネル48は、第2冷却ステージ28に熱的に接続される。クライオパネル48の各パネルの裏面、すなわちポンプ口42から遠い側の面には、通常、活性炭等の吸着剤(図示せず)が接着されている。
放射シールド44の開口側の端部には、真空チャンバ等からの輻射熱から第2冷却ステージ28およびこれに熱的に接続されるクライオパネル48を保護するために、バッフル46が設けられている。バッフル46は、例えば、ルーバ構造やシェブロン構造に形成される。バッフル46は、放射シールド44に熱的に接続され、放射シールド44と同程度の温度に冷却される。
クライオポンプ制御装置80は、第1冷却ステージ26または第2冷却ステージ28の冷却温度に基づいて冷凍機20を制御する。そのために、第1冷却ステージ26または第2冷却ステージ28に温度センサ(図示せず)が設けられていてもよい。クライオポンプ制御装置80は、バルブ駆動モータ30の運転周波数の制御により冷却温度を制御してもよい。クライオポンプ制御装置80は、また、後述する各バルブを制御する。
ポンプ容器36と粗引ポンプ70は、ラフ排気管74で接続される。ラフ排気管74には、ラフバルブ72が設けられる。クライオポンプ制御装置80により、ラフバルブ72の開閉が制御されて、粗引ポンプ70とクライオポンプ10とが導通または遮断される。
粗引ポンプ70は、例えば、クライオポンプで排気を開始する前の準備段階としてポンプ容器36内を粗く真空引きするために用いられる。
ラフバルブ72を開き、かつ粗引ポンプ70を動作させることにより、粗引ポンプ70によってポンプ容器36の内部を真空引きできる。
ポンプ容器36と、例えば窒素ガスなどのパージ用ガスを供給するパージガス供給装置60は、パージガス導入菅64で接続される。パージガス導入菅64には、パージバルブ62が設けられる。パージバルブ62の開閉は、クライオポンプ制御装置80により制御される。パージバルブ62の開閉により、パージガスのクライオポンプ10への供給が制御される。
ポンプ容器36は、いわゆる安全弁として機能するベントバルブ(図示せず)と接続されてもよい。また、ラフバルブ72およびパージバルブ62は、それぞれ、ポンプ容器36の、ラフ排気管74またはパージガス導入菅64と接続される部分に設けられてもよい。
クライオポンプ10の排気運転を開始する際、まずは、その作動前に、ラフバルブ72を通じて粗引ポンプ70でポンプ容器36の内部を1Pa程度にまで粗引きする。圧力は圧力センサ50により測定される。その後、クライオポンプ10を作動させる。クライオポンプ制御装置80による制御のもとで、冷凍機20の駆動により第1冷却ステージ26及び第2冷却ステージ28が冷却され、これらに熱的に接続されている放射シールド44、バッフル46、クライオパネル48も冷却される。
冷却されたバッフル46は、真空チャンバからクライオポンプ10内部へ向かって飛来する気体分子を冷却し、その冷却温度で蒸気圧が充分に低くなる気体(例えば水分など)を表面に凝縮させる。バッフル46の冷却温度では蒸気圧が充分に低くならない気体はバッフル46を通過して放射シールド44内部へと進入する。進入した気体分子のうちクライオパネル48の冷却温度で蒸気圧が充分に低くなる気体は、クライオパネル48の表面に凝縮される。その冷却温度でも蒸気圧が充分に低くならない気体(例えば水素など)は、クライオパネル48の表面に接着され冷却されている吸着剤により吸着される。こうしてクライオポンプ10は取付先の真空チャンバの真空度を所望のレベルに到達させる。
排気運転が開始されてから所定時間が経過したときや、排気された気体がクライオパネル48上に積層したために排気能力の低下が見られたとき、クライオポンプ10の再生処理1が行われる。
クライオポンプ10の再生処理1は、クライオポンプ制御装置80により制御される。
クライオポンプ制御装置80は、昇温処理制御部82、パージ処理制御部84、および、排気処理制御部86を備える。
クライオポンプ10の再生処理1を開始する際、昇温処理制御部82は、冷凍機20の冷却運転を中止し、昇温運転を開始させる。昇温処理制御部82は、冷凍機20内のロータリバルブを冷却運転のときとは逆回転させ、作動気体に断熱圧縮を生じさせるよう作動気体の吸排気のタイミングを異ならせる。こうして得られる圧縮熱でクライオパネル48を加熱させる。
昇温処理制御部82は、クライオポンプ10内に備えられた温度センサ(図示せず)からポンプ容器36内の温度の測定値を取得し、再生温度に達したとき昇温処理3を終了する。
パージ処理制御部84は、パージバルブ62とラフバルブ72の開閉を切り替え、基本パージ処理4、および必要な場合には追加パージ処理6を実施する。基本パージ処理4および追加パージ処理6においては、パージガスをポンプ容器36内に導入するガスパージ工程が1回のみ実施されてもよく、クライオポンプ10内の気体を排気する粗引き工程を挟んで複数回のガスパージ工程が実施されてもよい。
パージ処理終了後、排気処理制御部86が排気処理5を行う。
排気処理制御部86は、時刻管理部88、真空到達時間判定部90、真空度保持判定部92、および、圧力制御部94を備える。
圧力制御部94は、ラフバルブ72を開けて粗引ポンプ70によるポンプ容器36内の真空引きを開始する。圧力制御部94は、圧力センサ50からポンプ容器36の内部の圧力測定値を取得する。真空到達時間判定部90は、真空引き開始から所定の真空度到達計測時間内に基準圧力まで真空引きできたか判定する。
基準圧力は、例えばクライオポンプ10の立上処理2が開始可能な圧力であり、この場合1〜50Pa程度である。
真空度到達計測時間内に基準圧力以下の圧力測定値が取得された場合、真空到達時間判定部90は真空度到達時間基準が満たされたと判定し、圧力制御部94は、ラフバルブ72を閉じて真空引きを停止する。
一方、真空度到達計測時間経過後も、ポンプ容器36の内部の圧力測定値が基準圧力より高い場合、真空到達時間判定部90は真空度到達時間基準が満たされないと判定し、パージ処理制御部84は追加パージ処理6を実施する。
真空度到達時間基準が満たされる場合、続いて真空度保持判定53が実施される。
時刻管理部88は、真空度保持判定に用いる圧力値を測定する第1測定時刻と第2測定時刻とを定める。
第1測定時刻は、排気処理5において圧力制御部94が最初に基準圧力以下の圧力測定値を検知した時刻に真空引きの動作遅延に関する補正時間を加算して、実際に真空引きが停止される時刻に近くなるよう定められる。
真空引きの動作遅延に関する補正時間は、第1測定時刻を実際に真空引きがなされた時刻に近づけるために加算される時間であり、例えば1〜5秒である。真空引きの動作遅延に関する補正時間は、真空到達時間判定部90による判定、圧力制御部94による真空引き停止指示、ラフバルブ72の動作等の、基準圧力への低下の検知から真空引き停止までの間の動作に要すると予想される時間の分を補正する。機種や接続状況、配置等によって異なるため、経験則または実験により定めてもよい。
時刻管理部88は、第1測定時刻に真空保持検査時間を加算して第2測定時刻を求める。真空保持検査時間は、真空度保持判定53において、再生処理による気体の離脱が不十分であるときに有意な圧力差を検出するために必要な時間であり、例えば1〜10分程度である。基準圧力や機種によっても最適な真空保持検査時間は異なるため、経験則または実験により定めてもよい。
第1測定時刻は、圧力制御部94が真空引きを停止させた後、複数回取得されるポンプ容器36内の圧力測定値のうち極小となる圧力値が測定された時刻として定められてもよい。この場合、圧力制御部94が基準圧力以下の圧力測定値を検知した時刻から第1測定時刻までが真空引きの動作遅延に関する補正時間である。
図3は、第1測定時刻の定め方の例を示す。図3の横軸は時刻を示し、縦軸はポンプ容器36内の圧力を示す。
時刻T0において圧力測定値a1が基準圧力以下P0となった後、一定時間間隔でa2からa5の計4回のポンプ容器36内の圧力値が取得されている。
時刻管理部88は、ある圧力測定値がその前後の測定値よりも小さい場合、その測定値の測定時刻を第1測定時刻と定める。
すなわち、i番目の圧力測定値をa(i)で示すと、
a(n)−a(n−1)<0 (式1)
a(n+1)−a(n)>0 (式2)
の両方が成立する場合、a(n)が極小値であると判定し、圧力値a(n)の測定時刻を第1測定時刻と定める。ここで、nは2以上の自然数である。
(式1)、(式2)の成立に加えて、
a(n+2)−a(n+1)>0 (式3)
の成立を条件として、圧力値a(n)の測定時刻を第1測定時刻と定めてもよい。これにより、測定誤差等により一時的に極小になった場合などのノイズを除去して、より正確に圧力が極小となる時刻を検出できる。
この場合、(式2)に代えて、a(n+1)−a(n)が0以上であることを条件としてもよい。これにより、隣り合う測定値が同じ値となったような場合にも、圧力が極小となる個所を検出できる。
さらに、a(n+1)−a(n)が0である場合には、圧力値a(n)の測定時刻と圧力値a(n+1)の測定時刻の中間の時刻を第1測定時刻と定めてもよい。これにより、さらに正確に真空度保持状態を判定できる。
図3においては、a3−a2<0、a4−a3>0、a5−a4>0が成立するので、時刻管理部88は圧力値a3を極小値とし、圧力値a3を測定した時刻T1を第1測定時刻と定める。この場合、時間T1−T0が、真空引きの動作遅延に関する補正時間である。
なお、図3に破線で示すように、取得した複数の圧力測定値を用いて、例えば最小二乗法によりフィッティングで適切な2次関数等の関数を求め、その関数が極小値となる時刻を第1測定時刻と定めてもよい。これにより、例えば圧力測定値が細かく変動する場合など、隣り合う測定値の比較による極小値決定が難しい場合も、圧力が極小となる時刻を予想して第1測定時刻を定めることができる。
圧力制御部94は、圧力センサ50から、第1測定時刻および第2測定時刻におけるポンプ容器36の内部の圧力測定値を取得する。
真空度保持判定53部は、第1測定時刻と第2測定時刻における圧力測定値の差が圧力変化許容範囲内であるか判定する。図3の例では、第1測定時刻T1における圧力測定値a3と、第2測定時刻T2における圧力測定値a6の差が、圧力変化許容範囲内であるか判定する。
圧力変化許容範囲は、真空度保持判定53において、再生処理における気体の離脱が不十分である可能性やリークがある可能性を排除できる圧力変化範囲であり、例えば1〜50Paの範囲で定める。基準圧力や機種によっても最適な圧力変化許容範囲は異なるため、経験則または実験により定めてもよい。
第1測定時刻と第2測定時刻における圧力測定値の差が圧力変化許容範囲内である場合、真空度保持判定部92は、真空度保持基準が満たされていると判定し、排気処理5を終了する。排気処理5が終了すると、再生処理1は終了し、クライオポンプ10の立上処理2の冷却処理7が開始される。
真空度保持判定53において、第1測定時刻と第2測定時刻における圧力測定値の差が圧力変化許容範囲内を超えている場合、真空度保持判定部92は真空度保持基準が満たされていないと判定する。この場合、再び排気処理5が実施される。
パージ処理制御部84は、追加パージ処理6の要否を決定する。具体的には、パージ処理制御部84は、排気処理5が連続して実施された回数である排気処理連続実施回数が、事前に設定された要追加パージ基準回数に達した場合、追加パージ処理6の実施を決定する。
基本パージ処理4、および排気処理5を実施した後も、クライオパネル48に少量の残留気体が付着している場合、排気処理5を数回繰り返すことで、残留していた気体をクライオポンプ10の外に排出できる。
しかしながら、クライオパネル48に残留している気体の量が多かったり、離脱しにくい状態で付着している場合、排気処理5を何度も繰り返すよりも、追加パージ処理6を1回実施した方が、残留気体を早く排気できることも多い。
要追加パージ基準回数は、再生処理1に要する時間の平均がより短くなるように定める。例えば、要追加パージ基準回数は1〜20回の範囲で定める。
最適な要追加パージ基準回数は、クライオポンプ10の使用条件、排気する気体の種類などによって異なるため、経験則ないし実験により要追加パージ基準回数を定めてもよい。
以上の構成による動作は以下のとおりである。
図4は、実施形態にかかるクライオポンプ10の再生処理1および、その後の立上処理2を示す。
まず、昇温処理制御部82が昇温処理3を実施し(S10)、続いてパージ処理制御部84が基本パージ処理4を実施する(S12)。
その後、排気処理制御部86は排気処理5を実施する。排気処理5は、クライオポンプ10を真空引きする粗引き工程(S14)と、真空到達時間判定52および真空度保持判定53によって排気処理5が完了したか否か判定する真空度条件判定(S16)とを含む。真空度条件が満たされない場合(S16のN)、パージ処理制御部84は、追加パージ処理6を実施する(S20)。そして、再び排気処理5が実施される(S14およびS16)。
真空度条件が満たされる場合(S16のY)、排気処理5は終了する。そして、冷凍機20が冷却運転を開始し、クライオパネル48を再冷却する(S18)。冷却処理7が完了すると、クライオポンプ10の真空排気運転の再開が可能となる。
図5は、実施形態にかかるクライオポンプ10の再生処理1の排気処理5の詳細を示す。
圧力制御部94は、パージガスや、パージ処理によって再気化した気体をクライオポンプ10の外部へ排出するために、ラフバルブ72を開け、粗引ポンプ70によってポンプ容器36内の真空引きを開始する(S30)。
真空到達時間判定部90は、真空引き開始から所定の真空度到達計測時間内に基準圧力まで真空引きできたか判定する真空到達時間判定52を行う(S32)。
真空到達時間判定部90が真空度到達時間基準が満たされないと判定した場合(S32のN)、パージ処理制御部84は追加パージ処理6を実施する(図4のS20)。真空到達時間判定部90が真空度到達時間基準が満たされていると判定した場合(S32のY)、圧力制御部94はラフバルブ72を閉じて真空引きを停止する(S34)。
続いて、真空度保持判定53が実施される。
時刻管理部88は、真空度保持判定53に用いる圧力値を測定する第1測定時刻と第2測定時刻を定める(S36)。圧力制御部94は、第1測定時刻と第2測定時刻におけるポンプ容器36内の圧力測定値を取得し(S38)、真空度保持判定部92は、それら圧力測定値の差が圧力変化許容範囲内であるか判定する(S40)。
圧力変化許容範囲を超えている場合、真空度保持判定部92は真空度保持基準が満たされていないと判定する(S40のN)。この場合、パージ処理制御部84が、排気処理5の連続実施回数に基づいて追加パージ処理6の要否を決定する(S42)。
排気処理5の連続実施回数が、要追加パージ基準回数に達していない場合(S42のN)、パージ処理制御部84は追加パージ処理6を実施しないことを決定し、排気処理制御部86は再び排気処理5を実施する(S30)。
一方、排気処理5の連続実施回数が、要追加パージ基準回数に達している場合(S42のY)、パージ処理制御部84は追加パージ処理6を実施する(S20)。
真空度保持判定部92が、真空度保持基準が満たされていると判定した場合(S40のY)、排気処理制御部86は排気処理5を終了する。これにより、再生処理1は終了し、クライオポンプ10の立上処理2の冷却処理7が実施される(図4のS18)。
このように、本実施形態によれば、圧力検知や通信、バルブ動作などに起因するタイムラグを補正して、より正確に真空度保持判定53を実施できる。
なお、本発明は、以下の方法により実現されてもよい。
気体を冷却して凝縮または吸着させるクライオパネルと、前記クライオパネルを収容するポンプ容器とを備えるクライオポンプのポンプ容器内の圧力変化が許容範囲かどうかを判定する方法において、
圧力変化をみるための基準となる圧力の初期値として、真空引きを停止させる目標圧力ではなく、真空引きの停止後さらに低下した圧力を採用することを特徴とする圧力変化判定方法。
以上、本発明を実施形態にもとづいて説明した。本発明は上記実施形態に限定されず、種々の設計変更が可能であり、様々な変形例が可能であること、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解される。
また、実施形態においては、クライオポンプ制御装置80が、一台のクライオポンプ10の再生処理における排気処理5を制御する例について説明したが、クライオポンプ制御装置80は、複数のクライオポンプ10の排気処理5を制御してもよい。
図6は、クライオポンプシステム100の変形例を示す。既述の構成要素には図6においても同じ符号を付し、説明は省略する。
クライオポンプシステム100は、複数のクライオポンプ10、クライオポンプ制御装置80、および、粗引ポンプ70を備える。複数のクライオポンプ10と粗引ポンプ70とは、ラフ排気管74で接続される。
クライオポンプ制御装置80とクライオポンプ10とはケーブル、または、イントラネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、仮想プライベートネットワーク(VPN)、インターネットなどのネットワーク110により、通信可能に接続される。
図6のクライオポンプシステム100において、圧力制御部94は各クライオポンプ10のラフバルブ72を制御し、一度に一台のクライオポンプ10のラフバルブ72を開けることにより、そのクライオポンプ10を粗引ポンプ70によって真空引きする。
各クライオポンプ10における粗引ポンプ70による実効排気速度は、粗引ポンプ70の排気能力と、ラフ排気管74内を流れる気体のコンダクタンス等により定まる。特に低圧力下では、実効排気速度に対する配管長や配管径の影響が大きい。
具体的には、粗引ポンプ70との間の配管長が短いクライオポンプ10ほど粗引ポンプ70による実効排気速度が大きくなることが知られており、排気処理5における基準圧力検知から真空引き停止までのタイムラグの間に、そのポンプ容器36内の圧力は他のクライオポンプ10よりも低い圧力まで真空引きされると考えられる。
従来のように、真空度保持判定53の際の圧力初期値として基準圧力を採用した場合、特に粗引ポンプ70との間の配管長が短いクライオポンプ10について誤判定するケースが増えると考えられる。
本実施例にかかるクライオポンプ制御装置80は、既述の排気処理5を各クライオポンプ10に対して実施する。
時刻管理部88は、各クライオポンプ10について、別個に真空引きの動作遅延に関する補正時間、第1測定時刻および第2測定時刻を定める。
これにより、複数のクライオポンプ10を備えるクライオポンプシステム100において、配置等、各クライオポンプ10によって異なる条件を反映させて、より正確に真空度保持判定53を実施できる。
5 排気処理、 10 クライオポンプ、 36 ポンプ容器、 48 クライオパネル、 53 真空度保持判定、 70 粗引ポンプ、 80 クライオポンプ制御装置、 88 時刻管理部、 92 真空度保持判定部、 94 圧力制御部、 100 クライオポンプシステム。

Claims (5)

  1. 気体を冷却して凝縮または吸着させるクライオパネルと、前記クライオパネルを収容するポンプ容器とを備えるクライオポンプの排気処理を制御するクライオポンプ制御装置であって、
    前記ポンプ容器内の圧力が基準圧力まで低下したことを検知したときに真空引きを停止させる圧力制御部と、
    第1測定時刻とそれより後の第2測定時刻を定める時刻管理部と、
    第1測定時刻と第2測定時刻における前記ポンプ容器内の圧力測定値の差が圧力変化許容範囲内であるか判定する真空度保持判定部と、
    を備え、
    第1測定時刻は、前記ポンプ容器内の圧力が基準圧力まで低下したことを検知した時刻に、真空引きの動作遅延に関する補正時間を加算して定められることを特徴とするクライオポンプ制御装置。
  2. 前記時刻管理部は、前記圧力制御部が真空引きを停止させた後、複数回取得される前記ポンプ容器内の圧力測定値を比較し、極小となる圧力が測定された時刻を第1測定時刻と定めることを特徴とする請求項1に記載のクライオポンプ制御装置。
  3. それぞれが気体を冷却して凝縮または吸着させるクライオパネルと前記クライオパネルを収容するポンプ容器とを備える複数のクライオポンプと、
    前記ポンプ容器内を真空引きする粗引ポンプと、
    前記複数のクライオポンプの排気処理を制御する制御装置とを備えるクライオポンプシステムであって、
    前記制御装置は、排気処理中のクライオポンプについて個別に、
    そのポンプ容器内の圧力が基準圧力まで低下したことを検知したときに真空引きを停止させる圧力制御部と、
    第1測定時刻とそれより後の第2測定時刻を定める時刻管理部と、
    第1測定時刻と第2測定時刻における前記ポンプ容器内の圧力測定値の差が圧力変化許容範囲内であるか判定する真空度保持判定部とを備え、
    第1測定時刻は、前記ポンプ容器内の圧力が基準圧力まで低下したことを検知した時刻に、真空引きの動作遅延に関する補正時間を加算して定められることを特徴とするクライオポンプシステム。
  4. 気体を冷却して凝縮または吸着させるクライオパネルと、前記クライオパネルを収容するポンプ容器とを備えるクライオポンプの真空度保持判定方法であって、
    前記ポンプ容器内の圧力が基準圧力まで低下したことを検知したときに真空引きの停止を指示するステップと、
    第1測定時刻とそれより後の第2測定時刻を定めるステップと、
    第1測定時刻と第2測定時刻における前記ポンプ容器内の圧力測定値の差が圧力変化許容範囲内であるか判定するステップと、
    を備え、
    第1測定時刻は、前記ポンプ容器内の圧力が基準圧力まで低下したことを検知した時刻に、真空引きの動作遅延に関する補正時間を加算して定められることを特徴とする真空度保持判定方法。
  5. 前記測定時刻を定めるステップは、真空引き停止指示後、複数回取得される前記ポンプ容器内の圧力測定値を比較し、極小となる圧力が測定された時刻を第1測定時刻と定めることを特徴とする請求項4に記載の方法。
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