JP2012185211A - ネガ型感光性樹脂組成物及びその用途 - Google Patents

ネガ型感光性樹脂組成物及びその用途 Download PDF

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Abstract

【課題】ネガ型感光性樹脂組成物には、一般的に反応性希釈剤として2個以上の反応性基を有する化合物が含まれ、多官能であればある程、添加量が多ければ多い程、光に対する感度は良好となるが、該組成物を硬化して得られる硬化物(膜)の物性は該化合物の特性に大きく依存することとなり、硬化物(膜)に必要とする特性を持たせる自由度が制限される。
【解決手段】反応性希釈剤として重量平均分子量1000未満で1分子中に1個の不飽和二重結合を有する化合物のみ用いることを特徴とするネガ型感光性樹脂組成物を提供する。
【選択図】なし

Description

本願発明は、重量平均分子量1000未満で1分子中に1個の不飽和二重結合を有する化合物のみを反応性希釈剤とすることを特徴とするネガ型感光性樹脂組成物に関する。特に重量平均分子量800以下の一官能(メタ)アクリレート化合物のみを反応性希釈剤とすることを特徴とするネガ型感光性樹脂組成物に関する。該ネガ型感光性樹脂組成物は、特に成形用材料、皮膜形成用材料、電気絶縁用材料等に好適である。即ち、プリント(配線回路)基板製造の際のソルダーレジスト、層間絶縁材料、アルカリ現像可能なその他のレジスト材料、レンズ、ディスプレー、光ファイバー、光導波路、ホログラム等に好適に使用出来る。
プリント(配線回路)基板には、携帯機器の小型軽量化や通信速度の向上をめざした高精度化、高密度化が求められており、それに伴い回路を被覆する皮膜形成用材料、所謂、ソルダーレジストへの要求も益々高くなっている。例えば、はんだ等を使用する基板製造時や作動時の素子の発熱に対する耐熱性、長期にわたる高い絶縁性の維持による絶縁信頼性、メッキ等の化学的処理に対する耐性等について、従来よりも高い性能、より強靭な硬化物性能を有する皮膜形成用材料が求められている。
これらの用途に使用される感光性樹脂組成物には、一般的に光硬化性や皮膜形成後の膜物性を考慮し、反応性希釈剤(以下、反応性モノマー成分と記載する場合がある)として重量平均分子量1000以下で1分子中に2個以上の不飽和二重結合を有する化合物が用いられる(特許文献1)。
特開2002−72471号公報
露光部が硬化して現像液への溶解性が低くなることによりパターンを得るネガ型レジストに使用される感光性樹脂組成物には、一般的に光反応開始剤、反応性基として不飽和二重結合やエポキシ基を有する反応性モノマー成分、バインダーポリマー成分が含まれる。これら反応性モノマー成分は、一般的に多官能であればある程、添加量が多ければ多い程、光に対する感度は良好となるが、該組成物を硬化して得られる硬化物(膜)の物性は反応性モノマー成分の特性に大きく依存することとなり、硬化物(膜)に必要とする特性を持たせる自由度が制限される。
本願発明者等は前記課題に鑑み、ネガ型感光性樹脂組成物中の反応性希釈剤を1分子中に1個の不飽和二重結合を有する化合物のみとすることで、リソグラフィ工程を経て製膜して得られる硬化膜がバインダーポリマーの持つ優れた膜特性を損なわないことを見出し、本願発明を完成した。
即ち、本願発明は、反応性希釈剤として重量平均分子量1000未満で1分子中に1個の不飽和二重結合を有する化合物のみ用いることを特徴とするネガ型感光性樹脂組成物に関する。
更に、反応性希釈剤として重量平均分子量800以下の一官能(メタ)アクリレート化合物のみ用いることを特徴とするネガ型感光性樹脂組成物に関する。
更に、重量平均分子量が1000〜150000のバインダーポリマー(A)及び光重合開始剤も含有する前記のネガ型感光性樹脂組成物に関する。
更に、バインダーポリマー(A)がその骨格中にポリアミド酸骨格を有する化合物である前記のネガ型感光性樹脂組成物に関する。
更に、成形用材料である前記のネガ型感光性樹脂組成物に関する。
更に、皮膜形成用材料である前記のネガ型感光性樹脂組成物に関する。
更に、電気絶縁材料用組成物である前記のネガ型感光性樹脂組成物に関する。
更に、感光性ソルダーレジスト組成物である前記のネガ型感光性樹脂組成物に関する。
更に、前記のネガ型感光性樹脂組成物に活性エネルギー線を照射して得られる硬化物に関する。
更に、前記のネガ型感光性樹脂組成物の硬化物の層を有する多層材料に関する。
更に、前記のネガ型感光性樹脂組成物を基板に塗工後、必要により溶剤を乾燥し、次いで活性エネルギー線を照射して硬化し、必要によりアルカリ水溶液による現像処理後、100℃以上に加熱して硬化膜を得ることを特徴とするネガ型感光性樹脂組成物の硬化膜の製造方法に関する。
本願発明のネガ型感光性樹脂組成物は光パターニングが可能であり、その硬化物は強靭な硬化物性能と、フレキシブル基板に求められる柔軟性と難燃性も併せ持つものである。従って、皮膜形成用材料、プリント(配線回路)基板製造の際のソルダーレジストに代表されるアルカリ現像可能なレジスト材料、層間絶縁材料、接着剤、成形用材料として適している。更に、該組成物は優れた絶縁信頼性を兼ね備えていることから電気的な絶縁を目的とする材料用としても好適に用いることが出来る。特にポリアミド酸骨格を持つ樹脂をバインダーポリマーとすると、得られる硬化膜は優れた屈曲性と難燃性等を併せ持つ特徴を有する。
以下、本願発明を詳細に説明する。
本願発明のネガ型感光性樹脂組成物は、反応性希釈剤として重量平均分子量1000未満で1分子中に1個の不飽和二重結合を有する化合物のみ用いることを特徴とする。
本願発明において反応性希釈剤とは、ネガ型感光性樹脂組成物に含まれ活性エネルギー線により架橋構造をなす反応性基、例えば、不飽和二重結合やエポキシ基等を有する重量平均分子量1000以下の化合物、所謂、反応性モノマーを意味する。
本願発明のネガ型感光性樹脂組成物に含有される該反応性希釈剤として重量平均分子量1000未満で1分子中に1個の不飽和二重結合を有する化合物としては特に限定されないが、重量平均分子量800以下で(メタ)アクリロイル基1個の(メタ)アクリレート化合物(一官能(メタ)アクリレート化合物)が好ましい。
該一官能(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレートモノメチルエーテル、フェニルエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェニルグリシジルエーテルの(メタ)アクリレートやフェニルフェノールグリシジルエーテルの(メタ)アクリレート等のエポキシ(メタ)アクリレート化合物若しくはそのエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
本願発明のネガ型感光性樹脂組成物には重量平均分子量が1000〜150000のバインダーポリマー(A)及び光重合開始剤を含有してもよい。
本願発明においてバインダーポリマーとは、ネガ型感光性樹脂組成物の成膜性向上、相溶性向上及びその組成物の目的に応じて現像性、硬化性、硬化膜物性等の特性を付与する為に使用される重合体である。該バインダーポリマー(A)としては、例えば、付加重合系ポリマー、縮合重合系ポリマー等が挙げられるが特に限定されるものではない。中でも、製膜時の加熱工程において分解しないものが好ましい。
該付加重合系ポリマーとしては、公知一般の一分子中に1個の(メタ)アクリレート基を代表とする不飽和二重結合をもつモノマーを重合することによって得られるポリマーが挙げられる。
該縮合重合系ポリマーとしては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。
本願発明のネガ型感光性樹脂組成物の性能の特徴であるアルカリ現像可能でありながら硬化させると難燃、柔軟且つ強靭といった物性を有するためには、バインダーポリマー(A)として縮合重合系ポリマーである骨格中にポリアミド酸骨格を有する化合物が特に好ましい。
該ポリアミド酸骨格を有する化合物としては、1分子中に2個以上のアミノ基を有する化合物(a)と1分子中に2個以上の酸無水物構造を有する化合物(b)の反応により得られる化合物が挙げられる。
該化合物(a)は本願発明のネガ型感光性樹脂組成物の使用目的に応じて適宜選択され、単独若しくは2種類以上の化合物を同時に使用することが出来る。該化合物(a)としては、例えば、フェニレンジアミン、ジメチルフェニレンジアミン、ナフタレンジアミン等単環型芳香族ジアミン類、C3〜C20のアルキルジアミン、C3〜C20のポリエーテルジアミン、C3〜C20のポリカーボネートジアミン等の鎖状ジアミン類、ポリビフェニレンジアミン、ビス(ヒドロキシフェニル)ジアミン、ジアニシジン、ビス(アミノフェニル)エーテル、ビス(メチルアミノフェニル)エーテル、ビス(ヒドロキシアミノフェニル)エーテル、ビス(カルボキシアミノフェニル)エーテル、ビス(アミノフェニル)スルホン、ビス(アミノフェニル)メタン、ビス(アミノフェニル)プロパン、ビス(アミノフェニル)スルフィド、ビス(アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン等の二環型芳香族ジアミン類、ビス(ヒドロキシアミノフェニル)ベンゼン、ビス(ヒドロキシアミノフェノキシ)ベンゼン、ビスアミノフェニルフルオレン、ビス[(アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス[(アミノフェノキシ)フェニル]スルホン等の多環型芳香族ジアミン類、又はそれらの誘導体が挙げられる。
該化合物(b)は本願発明のネガ型感光性樹脂組成物の使用目的に応じて適宜選択され、単独若しくは2種類以上の化合物を同時に使用することが出来る。該化合物(b)としては、例えば、ピロメリット酸無水物等の単環型芳香族四塩基酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸無水物、ナフチルテトラカルボン酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸無水物、ジフェニルスルホンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビストリメリット酸無水物、ジオールビストリメリット酸無水物類(例えば、ヘキサンジオールビストリメリット酸無水物等)等の二環型芳香族四塩基酸二無水物類、ビスフタル酸フルオレン無水物、ビフェノールビストリメリット酸無水物等の多環型芳香族四塩基酸二無水物類、ブタンテトラカルボン酸無水物等が挙げられる。更に、前記の芳香族無水物の核水素添加反応による脂環式酸無水物も好適に使用出来る。
該化合物(a)と該化合物(b)とを反応させポリアミド酸骨格を有する樹脂を得る反応は、混合して加熱する等の公知一般の方法及び反応条件を使用すればよい。この反応に際し、得られるポリアミド酸を有する樹脂が溶解する溶剤を使用してもよい。一般にポリアミド酸骨格を有する樹脂は低極性溶剤への溶解性が乏しいため、該溶剤としては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶剤、ブチロラクトン等のエステル系溶剤、ブチルジグリコール等のグリコール系溶剤等の所謂高極性溶剤が好ましい。
本願発明のネガ型感光性樹脂組成物に含有してもよい該光重合開始剤は、活性エネルギー線の照射によりラジカルを生成し、架橋反応を誘起することを目的として加えられる。これにより、例えば、本願発明のネガ型感光性樹脂組成物の活性エネルギー線照射部と非照射部は溶剤やアルカリ水溶液への溶解性が異なることとなり、パターニングをすることが可能となる。
該光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン類;アセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルプロパン−1−オン、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシンクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン等のアセトフェノン類;2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン等のアントラキノン類;2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン等のチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィド、4,4’−ビスメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド等のホスフィンオキシド類、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル],1−(O−アセチルオキシム)等のオキシム類等の公知一般のラジカル型光反応開始剤が挙げられる。
本願発明のネガ型感光性樹脂組成物中には、反応性希釈剤2〜20重量%程度、バインダーポリマー(A)10〜70重量%程度、光重合開始剤2〜10重量%程度含有するのが好ましい。
本願発明のネガ型感光性樹脂組成物は活性エネルギー線によって容易に硬化する。該活性エネルギー線としては、例えば、紫外線、可視光線、赤外線、X線、ガンマー線、レーザー光線等の電磁波、アルファー線、ベータ線、電子線等の粒子線等が挙げられる。本願発明の好適な用途を考慮して、これらの内、紫外線、レーザー光線、可視光線又は電子線が好ましい。
本願発明には前記のネガ型感光性樹脂組成物に活性エネルギー線を照射して得られる硬化物も含まれ、又、該硬化物の層を有する多層材料も含まれる。
本願発明の感光性樹脂組成物が使用される成形用材料とは、未硬化の該組成物を型に入れ若しくは型を押し付けて物体を形作り、活性エネルギー線により硬化して成形させるものである。例えば、平面状に成形したシート;素子を保護するための封止材;未硬化の組成物に微細加工された「型」を押し当て微細な成形を行う、所謂、ナノインプリント材料;更には、難燃性と高い信頼性を求められ且つハロゲン化合物が忌避される電気絶縁を目的とした封止材料等が挙げられる。
本願発明の感光性樹脂組成物が使用される皮膜形成用材料とは、基板表面を被覆することを目的として利用されるものである。例えば、グラビアインキ、フレキソインキ、シルクスクリーンインキ、オフセットインキ等のインキ材料;ハードコート、トップコート、オーバープリントニス、クリヤコート等の塗工材料;ラミネート用や光ディスク用等の各種接着剤及び粘着剤等の接着材料;ソルダーレジスト、エッチングレジスト、マイクロマシン用レジスト等のレジスト材料等が挙げられる。更には、皮膜形成用材料を一時的に剥離性基板に塗工しフイルム化した後、本来目的とする基板に貼合し皮膜を形成させる、所謂、ドライフイルムも皮膜形成用材料に該当する。
一般的に電気絶縁用材料に使用する組成物は、基板上に該組成物の皮膜層を形成し、電子回路やその部品等で対象とする2箇所の間の電気抵抗が大きく電圧を掛けても電流が流れない状態にする。本願発明のネガ型感光性樹脂組成物は、フレキシブル配線板のオーバーコート材や多層基板の層間絶縁膜、半導体工業における固体素子への絶縁膜やパッシベーション膜の成型材料及び半導体集積回路や多層プリント配線板等の層間絶縁材料、基板保護のために用いられる電気絶縁用ソルダーレジスト等に用いられる。中でも高い難燃性も求められるフレキシブル配線基板には特に好適である。即ち、高い難燃性と、絶縁性能の長期にわたる安定性を発揮することが出来るからである。
一般に、基板上には絶縁の必要な部分と導通が必要な部分とがある。これを印刷法によってパターニングをしても精細なパターニングは困難であり、印刷法は配線が高密度な基板作成には向いていない。一方、本願発明のネガ型感光性樹脂組成物を絶縁材料として使用して基板上に皮膜層を形成させ、その後、紫外線等の活性エネルギー線を部分的に照射し、照射部、未照射部の物性的な差異を利用して描画することにより精細なパターニングが可能と成り、高密度な基板作成が出来る。
本願発明のネガ型感光性樹脂組成物を使用してのパターニングは、例えば、次のようにして行うことが出来、このような硬化膜の製造方法も本願発明に含まれる。まず、基板上にスクリーン印刷法、スプレー法、ロールコート法、静電塗装法、カーテンコート法、スピンコート法等の方法で0.5〜200μmの膜厚で本願発明のネガ型感光性樹脂組成物を塗工し、好ましくは塗膜を50〜110℃、特に好ましくは60〜100℃の温度で溶剤を乾燥させることにより塗膜を形成する。その後、露光パターンを形成したフォトマスクを通じて塗膜に直接又は間接に紫外線等の活性エネルギー線を通常10〜2000mJ/cm程度の強さで照射し、照射部分を硬化し、好ましくは後述する現像液を用いて、例えば、スプレー、振動浸漬、パドル、ブラッシング等により所望のパターンを得る。
前記現像液として使用されるアルカリ水溶液としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等の無機アルカリ水溶液や、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリ水溶液が挙げられる。
このほかにも本願発明のネガ型感光性樹脂組成物は、光導波路としてプリント配線板、光電子基板や光基板のような電気・電子・光基板等にも利用することが可能である。
以下、本願発明を実施例により更に詳細に説明するが、本願発明はこれら実施例に限定されるものではない。又、実施例中特に断りがない限り、「部」は重量部を、「%」は重量%を示す。25℃の粘度測定はE型粘度計を使用した。
又、GPCの測定条件は以下の通りである。
機種:TOSOH HLC−8220GPC
カラム:Super HZM−N
溶離液:NMP(N−メチルピロリドン);0.35ml/分 40℃
検出器:示差屈折計
分子量標準:ポリスチレン
合成例1:ポリアミド酸(A−1)の合成
攪拌機、温度計、コンデンサーを備えた300ml反応器に、1分子中に2個以上のアミノ基を有する化合物としての4,4’−オキシジアニリン18.00g(90.00mmol)と溶剤としてのN−メチルピロリドン74.70gを加え、80℃で1時間攪拌し溶解させた。その後、1分子中に2個以上の酸無水物構造を有する化合物としてピロメリット酸無水物19.63g(90.00mmol)を仕込み、更に、80℃にて5時間反応しポリアミド酸(A−1)を33.5%含む樹脂溶液を得た。粘度(25℃)は63Pa・sであり、ポリアミド酸(A−1)の重量平均分子量は70000であった。
合成例2:ポリアミド酸(A−2)の合成
攪拌機、温度計、コンデンサーを備えた300ml反応器に、1分子中に2個以上のアミノ基を有する化合物としての1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン12.00g(41.05mmol)と溶剤としてのN−メチルピロリドン47.80gを加え、80℃で1時間攪拌し溶解させた。その後、1分子中に2個以上の酸無水物構造を有する化合物として3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物12.08g(41.05mmol)を仕込み、更に、80℃にて5時間反応しポリアミド酸(A−2)を33.5%含む樹脂溶液を得た。粘度(25℃)は30Pa・sであり、ポリアミド酸(A−2)の重量平均分子量は65000であった。
合成例3:エネルギー線硬化型ポリアミド酸(A−3)の合成
A−3−1:末端酸無水物ポリアミド酸の合成
攪拌機、温度計、コンデンサーを備えた300ml反応器に、1分子中に2個以上のアミノ基を有する化合物としての4,4’−ビス(アミノフェニル)メタン12.00g(60.5mmol)と溶剤としてのN−メチルピロリドン95.97gを加え、80℃で1時間攪拌し溶解させた。その後、1分子中に2個以上の酸無水物構造を有する化合物としてブタンテトラカルボン酸無水物19.99g(100.9mmol)を仕込み、更に、80℃にて5時間反応しポリアミド酸(A−3−1)を25%含む樹脂溶液を得た。粘度(25℃)は0.3Pa・sであり、ポリアミド酸(A−3−1)の重量平均分子量は3500であった。
A−3−2:末端水酸基エネルギー線硬化型樹脂の合成
攪拌機、温度計、コンデンサーを備えた300ml反応器に、RE310S(2官能ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量184g/eq.)を18.40g、アクリル酸を7.21g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを0.03g及びトリフェニルホスフィンを0.03g仕込み、100℃にて20時間反応させ、エポキシカルボキシレート化合物(理論分子量512.1)を得た。次に、この反応液に反応溶剤としてγ−ブチロラクトンを32.94g、無水ピロメリット酸を7.27g仕込み、100℃で12時間反応させ、末端水酸基エネルギー線硬化型樹脂(A−3−2)を50%含む樹脂溶液を得た。このようにして得られた樹脂の固形分酸価(JIS K5601−2−1:1999に準拠)は114mgKOH/gであった。
A−3:エネルギー線硬化型ポリアミド酸(A−3)の合成
攪拌機、温度計、コンデンサーを備えた300ml反応器に、末端水酸基エネルギー線硬化型樹脂(A−3−2)溶液を65.88g、ポリアミド酸(A−3−1)溶液127.96gを仕込み、80℃で22時間反応させた。このようにしてエネルギー線硬化型ポリアミド酸(A−3)を33.5%含む樹脂溶液を得た。
実施例1〜3、比較例1〜3
合成例1〜3で得られたアミド酸とその他の成分を、下記表1の組成で混合して実施例1〜3、比較例1〜3の樹脂組成物を得た。尚、樹脂A−1とA−3はTMPTAと相溶しない。
[表1]
Figure 2012185211
OXE02 :BASF製 エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム)
R−128H :日本化薬製 フェニルグリシジルエーテルアクリレート
PEG400DA :日本化薬製 ポリエチレングリコールジアクリレート
TMPTA :日本化薬製 トリメチロールプロパントリアクリレート
SPH−100 :大塚化学製 フォスファゼン系難燃剤
ネガ型感光性樹脂組成物の硬化物の評価
(1)パターニング評価
各感光性樹脂組成物を、スクリーン印刷法により25μmの厚さになるようにL/S=50μm/50μmのくし型パターンが形成されたエスパネックスMシリーズ(新日鐵化学製:ベースイミド厚25μm Cu厚18μm)上に塗布し、塗膜を80℃の熱風乾燥器で60分乾燥させた。次いで、100μmのホールパターンの描画されたマスクフィルムを密着させ、紫外線露光装置(USHIO製:500Wマルチライト)を用いて紫外線を照射した。次に、現像液として1%炭酸ナトリウム水溶液(温度:30℃)を用いて120秒間スプレー(スプレー圧:0.2MPa)現像を行った。水洗後、200℃の熱風乾燥器で60分間熱処理を行い、銅配線上及びイミド上に形成したパターンを金属顕微鏡で観察した。結果を表2に示す。
○‥100μmのホールパターンがきれいに解像されている。
△‥ホールパターンが得られているがパターンエッジ部分がぎざぎざである。
×‥100μmのホールパターンが解像しない。
(2)HAST評価(マイグレーション評価)
各感光性樹脂組成物を、スクリーン印刷法により25μmの厚さになるようにL/S=50μm/50μmのくし型パターンが形成されたエスパネックスMシリーズ(新日鐵化学製:ベースイミド厚25μm Cu厚18μm)上に塗布し、塗膜を80℃の熱風乾燥器で60分乾燥させた。次いで、紫外線露光装置(USHIO製:500Wマルチライト)を用いて紫外線を照射し塗膜全面を硬化させた。次に、現像液として1%炭酸ナトリウム水溶液(温度:30℃)を用いて120秒間スプレー(スプレー圧:0.2MPa)現像を行った。水洗後、200℃の熱風乾燥器で60分間熱処理を行い、HAST評価用の試験基板を得た。得られた基板の電極部分をはんだによる配線接続を行い、120℃/85%RH(相対湿度)の環境下に置き、100Vの電圧をかけ、抵抗値が10Ω以下となるまでの時間を測定した。結果を表2に示す。
○‥250時間以上
△‥30〜250時間
×‥30時間以下
(3)はぜ折評価
各感光性樹脂組成物を、スクリーン印刷法により25μmの厚さになるようにL/S=50μm/50μmのくし型パターンが形成されたエスパネックスMシリーズ(新日鐵化学製:ベースイミド厚25μm Cu厚18μm)上に塗布し、塗膜を80℃の熱風乾燥器で60分乾燥させた。次いで、紫外線露光装置(USHIO製:500Wマルチライト)を用いて紫外線を照射し塗膜全面を硬化させた。次に、現像液として1%炭酸ナトリウム水溶液(温度:30℃)を用いて120秒間スプレー(スプレー圧:0.2MPa)現像を行った。水洗後、200℃の熱風乾燥器で60分間熱処理を行い、はぜ折試験用の基板を得た。この基板を、レジスト面を外側にして180°折り曲げ、折り曲げ部に200gの重りを5秒間のせる。次に反対側に折り曲げ、同様に200gの重りをのせる。これで1サイクルとし、何サイクル目で基板に異常がおきるかの回数を目視で確認した。1サイクル未満は0回とした。結果を表2に示す。
(4)難燃性評価
各感光性樹脂組成物を、スクリーン印刷法により25μmの厚さになるようにカプトン(東レ・デュポン製:イミド厚25μm)上に塗布し、塗膜を80℃の熱風乾燥器で60分乾燥させた。次いで、紫外線露光装置(USHIO製:500Wマルチライト)を用いて紫外線を照射し、塗膜全面を硬化させた。次に、現像液として1%炭酸ナトリウム水溶液(温度:30℃)を用いて120秒間スプレー(スプレー圧:0.2MPa)現像を行った。水洗後、200℃の熱風乾燥器で60分間熱処理を行い難燃試験用のサンプルを作成した。
このようにして用意したサンプルについて、ASTM D4804に準拠した試験を実施した。結果を表2に示す。
○‥VTM−0
△‥VTM−1
×‥VTM−2以下
[表2]
Figure 2012185211
以上の結果から明らかなように、実施例1〜3の反応性希釈剤として重量平均分子量1000未満で1分子中に1個の不飽和二重結合を有する化合物のみ用いるネガ型感光性樹脂組成物は、それ以外の化合物を反応性希釈剤とする比較例1〜3の感光性樹脂組成物と比べて各性能において優れており、バインダーポリマーの持つ特性を損なわない感光性樹脂組成物である。

Claims (11)

  1. 反応性希釈剤として重量平均分子量1000未満で1分子中に1個の不飽和二重結合を有する化合物のみ用いることを特徴とするネガ型感光性樹脂組成物。
  2. 反応性希釈剤として重量平均分子量800以下の一官能(メタ)アクリレート化合物のみ用いることを特徴とする請求項1記載のネガ型感光性樹脂組成物。
  3. 更に、重量平均分子量が1000〜150000のバインダーポリマー(A)及び光重合開始剤を含有する請求項1又は2に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
  4. バインダーポリマー(A)がその骨格中にポリアミド酸骨格を有する化合物である請求項3記載のネガ型感光性樹脂組成物。
  5. 成形用材料である請求項1〜4のいずれか一項に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
  6. 皮膜形成用材料である請求項1〜4のいずれか一項に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
  7. 電気絶縁用材料である請求項1〜4のいずれか一項に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
  8. 感光性ソルダーレジスト組成物である請求項1〜4のいずれか一項に記載のネガ型感光性樹脂組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のネガ型感光性樹脂組成物に活性エネルギー線を照射して得られる硬化物。
  10. 請求項9記載のネガ型感光性樹脂組成物の硬化物の層を有する多層材料。
  11. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のネガ型感光性樹脂組成物を基板に塗工後、必要により溶剤を乾燥し、次いで活性エネルギー線を照射して硬化し、必要によりアルカリ水溶液による現像処理後、100℃以上に加熱して硬化膜を得ることを特徴とするネガ型感光性樹脂組成物の硬化膜の製造方法。
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