JP2012177061A - インク組成物、画像形成方法及び印画物 - Google Patents

インク組成物、画像形成方法及び印画物 Download PDF

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Abstract

【課題】保存安定性が良好であり、得られる画像の打ち抜き特性及び延伸性に優れるインク組成物、及びそれを用いた画像形成方法を提供すること。
【解決手段】(成分A)エチレン性不飽和二重結合を有さず、かつシルセスキオキサン構造を有する分子量300以上3000未満の化合物、(成分B)単官能重合性化合物、(成分C)重合開始剤及び(成分D)着色剤を含み、全重合性化合物の合計含有量に対する(成分B)単官能重合性化合物の含有量が80質量%以上である、インク組成物を用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は、インク組成物、画像形成方法及び印画物に関する。
画像データ信号に基づき、紙などの記録媒体に画像を形成する画像記録方法として、電子写真方式、昇華型及び溶融型熱転写方式、インクジェット方式などがある。これらのうち、インクジェット方式は、安価な装置で実施可能であり、且つ、必要とされる画像部のみにインクを射出して記録媒体上に直接画像形成を行うため、インクを効率良く使用でき、ランニングコストが安い。
インクジェット方式の一つとして、活性エネルギー線の照射により、硬化可能なインクジェット記録用インクを用いた記録方式がある。この方法によれば、インク液滴を硬化させることで、印字の生産性が向上し、鮮鋭な画像を形成することができる。又、このようなインクジェット法により画像形成された印画物を成形加工することも可能である。
例えば、特許文献1には、硬化性及び感度を向上させる目的で、開始剤及び多面体オリゴマー性シルセスキオキサンを含有する放射線硬化型インク組成物が開示されている。
又、特許文献2には、加熱硬化後のインプリント性、基板密着性、耐熱性及び表面硬度を向上させる目的で、重合開始剤、重合性化合物及びシルセスキオキサンを含有する光ナノプリント用組成物が開示されている。
特開2004−339480号公報 特開2010−13514号公報
ところで、画像形成された印画物を加熱によりゆっくり延伸して成形加工する際に、延伸性が不十分であると、成形加工した画像面にひび割れ等が生じるおそれがある。
また、成形加工品を一つ一つの成形品へと打ち抜いて裁断する際に、衝撃に対する耐性(耐衝撃能)が不十分であると裁断面又はその周辺にひび(周辺割れ)が生じてしまう問題がある。このような打ち抜き特性が低い製品は、製品価値が下がる。
上記文献のいずれにも、画像形成された画像の打ち抜き特性及び延伸性の改良については何ら開示されていない。また、インク組成物の保存安定性に関しては、まだ改良の余地がある。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、保存安定性が良好であり、得られる画像の打ち抜き特性及び延伸性に優れるインク組成物、及びそれを用いた画像形成方法並びに印画物を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
前記課題を解決するための手段は以下の通りである。
項1.(成分A)エチレン性不飽和二重結合を有さず、かつシルセスキオキサン構造を有する分子量300以上3000未満の化合物、(成分B)単官能重合性化合物、(成分C)重合開始剤及び(成分D)着色剤を含み、全重合性化合物の合計含有量に対する(成分B)単官能重合性化合物の含有量が80質量%以上である、インク組成物。
項2.前記シルセスキオキサン構造が、構造式(A)で表される構造である、項1に記載のインク組成物。
(構造式(A)中、Rは、ハロゲン原子、シアノ基、チオール基、−PR (Rはアリール基)、−SiR (Rはアルキル基)、アミノ基、アリール基又はアルキル基を表し、Rは単結合、−COO−、アルキレン基、アリーレン基、アルキレンオキシ基、−SO−、−O−、−SiR −(Rはアルキル基)又は−NH−基を表す。*は結合位置を表す。)
項3.前記構造式(A)におけるRがチオール基、−PR (Rはアリール基)、−SiR (Rはアルキル基)、アルキル基又はアリール基であり、Rがアルキレン基、アルキレンオキシ基又は単結合である、項2に記載のインク組成物。
項4.前記構造式(A)におけるRがアリール基又はアルキル基であり、Rが単結合である、項2に記載のインク組成物。
項5.前記シルセスキオキサン構造が、かご型である、項1〜項4のいずれか1項に記載のインク組成物。
項6.前記(成分A)化合物が、下記一般式(A−2)で表される、項1〜項5のいずれか1項に記載のインク組成物。
(一般式(A−2)中、Rは、ハロゲン原子、シアノ基、チオール基、−PR (Rはアリール基)、−SiR (Rはアルキル基)、アミノ基、アリール基又はアルキル基を表し、Rは単結合、−COO−、アルキレン基、アリーレン基、アルキレンオキシ基、−SO−、−O−、−SiR −(Rはアルキル基)又は−NH−基を表す。複数存在するR及びRは互いに同一であっても異なっていても良い。)
項7.前記一般式(A−2)におけるRがアリール基又はアルキル基であり、Rが単結合である、項6に記載のインク組成物。
項8.前記単官能重合性化合物として、N−ビニル化合物又は(メタ)アクリルアミド化合物を含む、項1〜項7のいずれか1項に記載のインク組成物。
項9.前記N−ビニル化合物が、下記式(V)で表される、項8に記載のインク組成物。
(式(V)中、mは1〜5の整数を表す。)
項10.前記(メタ)アクリルアミド化合物が、下記式(M−1)で表される、項8に記載のインク組成物。
(一般式(M−1)中、Qは単結合、アルキレンオキシ基又はアルキレン基を表す。
は水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、水酸基、スルホ基又はアシル基をあらわす。Qは水素原子又はアルキル基を表す。QとQは互いに結合して環を形成していてもよい。Rは水素原子またはメチル基を表す。)
項11.インク組成物全量に対して、(成分B)単官能重合性化合物を80〜99質量%含む、項1〜項10のいずれか1項に記載のインク組成物。
項12.インク組成物全量に対して、(成分A)化合物を0.1〜20質量%含む、項1〜項11のいずれか1項に記載のインク組成物。
項13.インクジェット記録用である、項1〜項12のいずれか1項に記載のインク組成物。
項14.項1〜項13のいずれか1項に記載のインク組成物を記録媒体上に付与するインク付与工程と、
前記インク組成物に活性エネルギー線を照射する照射工程とを含む、画像形成方法。
項15.前記インク付与工程は、インクジェット法により前記インク組成物を付与する工程である、項14に記載の画像形成方法。
項16.項1〜項13のいずれか1項に記載したインク組成物を用いて形成した印画物。
本発明によれば、保存安定性が良好なインク組成物を提供できる。また、打ち抜き特性及び延伸性に優れたインク組成物を提供できる。
インク組成物
本発明のインク組成物は、(成分A)エチレン性不飽和二重結合を有さず、かつシルセスキオキサン構造を有する分子量300以上3000未満の化合物、(成分B)単官能重合性化合物、(成分C)重合開始剤及び(成分D)着色剤を含み、全重合性化合物の合計含有量に対する(成分B)単官能重合性化合物の含有量が80質量%以上であることを特徴とする。以下、単に「(成分A)」、「(成分B)」、「(成分C)」及び「(成分D)」ともいう。本発明のインク組成物は、インクジェット記録用であることが好ましい。
以下、本発明のインク組成物について詳細に説明をする。
((成分A)エチレン性不飽和二重結合を有さず、かつシルセスキオキサン構造を有する分子量300以上3000未満の化合物)
本発明のインク組成物は、(成分A)エチレン性不飽和二重結合を有さず、かつシルセスキオキサン構造を有する分子量300以上3000未満の化合物を必須の成分として含有する。
本発明におけるシルセスキオキサン構造を有する化合物とは置換基を有するSi(O1/2の構造により形成されたシロキサン化合物であれば限定されない。本発明では、かご型、はしご型又はランダム型等のいずれの構造を有するシルセスキオキサン構造であってもよく、かご型のシルセスキオキサン構造がより好ましい。尚、前記「かご型」、「はしご型」、「ランダム型」とは、例えば、シルセスキオキサン材料の化学と応用展開(シーエムシー出版)等に記載されている構造を指す。
本発明におけるシルセスキオキサン構造は、下記構造式(A)で表される構造であることが好ましい。
(構造式(A)中、Rは、ハロゲン原子、シアノ基、チオール基、−PR (Rはアリール基)、−SiR (Rはアルキル基)、アミノ基、アリール基又はアルキル基を表し、Rは単結合、−COO−、アルキレン基、アリーレン基、アルキレンオキシ基、−SO−、−O−、−SiR −(Rはアルキル基)又は−NH−基を表す。*は結合位置を表す。)
前記構造式(A)中のRがハロゲン原子であるとき、該ハロゲン原子としては、F,Cl,Br,I等が挙げられる。尚、Rがハロゲン原子となるときは、Rは単結合、−COO−、−SO−又は−NH−との組み合わせとなることはない。
前記構造式(A)中のRが−PR (Rはアリール基)であるときのRとしては、炭素数6〜20のアリール基が好ましく、炭素数6〜16のアリール基が更に好ましく、炭素数6〜10のアリール基が特に好ましい。前記アリール基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。複数存在するRは互いに同一であっても異なっていても良い。尚、Rが−PR (Rはアリール基)であるとき、Rは単結合、−COO−、−SO−又は−NH−との組み合わせとなることはない。
前記構造式(A)中のRが−SiR (Rはアルキル基)であるときのRとしては、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基が特に好ましい。前記アルキル基は、直鎖構造であっても分岐構造であっても環状構造であってもよい。前記アルキル基の具体例としては、メチル基等が挙げられる。複数存在するRは互いに同一であっても異なっていても良い。
前記構造式(A)中のRがアミノ基であるとき、該アミノ基としては、1級アミノ基、2級アミノ基又は3級アミノ基のいずれでもよく、例えば、−NH、−NHR又は―NR(Rは置換基)等で表される。前記アミノ基のRで表される置換基は各々異なっていてもよく、例えば炭素数1〜8の直鎖または分岐のアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)、炭素数6〜20のアリール基(好ましくはフェニル基)等が挙げられる。前記アミノ基の具体例としては、1級アミノ基、ジメチルアミノ基等が挙げられる。これらの基は置換基を有していても有していなくてもよいが、置換基を有していないことが好ましい。尚、Rがアミノ基であるとき、Rは単結合、−COO−、−SO−又は−NH−との組み合わせとなることはない。
構造式(A)中のRがアリール基であるとき、該アリール基としては炭素数6〜20のアリール基が好ましく、炭素数6〜16のアリール基が更に好ましく、炭素数6〜10のアリール基が特に好ましい。前記アリール基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、フェニル基が特に好ましい。これらの基は置換基を有していても有していなくてもよいが、置換基を有していないことが好ましい。
構造式(A)中のRがアルキル基であるとき、該アルキル基としては、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基が更に好ましく、炭素数3〜8のアルキル基が更に好ましい。前記アルキル基は、直鎖構造であっても分岐構造であっても環状構造であってもよいが、鎖状であることが好ましく、特に鎖状の炭素数3〜8のアルキル基が好ましい。鎖状または環状のアルキル基中に、エポキシ基を含んでいてもよい。尚、エポキシ基を含む場合にエポキシ基を構成する2つの炭素は、前述の炭素数の数に含めるものとする。前記アルキル基の具体例としては、3,4−エポキシ−シクロへキシル基、グリシジル基、メチル基、エチル基、イソブチル基、イソオクチル基、t−ブチル基等が挙げられ、イソブチル基、イソオクチル基が特に好ましい。これらの基は置換基を有していても有していなくてもよいが、置換基を有していないことが好ましい。
構造式(A)中のRとしては、アリール基、アルキル基、チオール基、アミノ基が好ましく、アルキル基又はアリール基が更に好ましく、炭素数6〜10のアリール基又は炭素数3〜8の鎖状アルキル基が特に好ましい。
構造式(A)中のRがアルキレン基であるとき、該アルキレン基としては炭素数1〜10が好ましく、炭素数1〜6が更に好ましく、炭素数1〜3が特に好ましい。前記アルキレン基の具体例としては、メチレン基等が挙げられる。これらの基は置換基を有していても有していなくてもよいが、置換基を有していないことが好ましい。
構造式(A)中のRがアリーレン基であるとき、該アリーレン基としては、炭素数6〜18であることが好ましく、炭素数6〜14であることが更に好ましく、炭素数6〜10であることが特に好ましい。前記アリーレン基の具体例としては、フェニレン基等が挙げられる。これらの基は置換基を有していても有していなくてもよいが、置換基を有していないことが好ましい。
構造式(A)中のRがアルキレンオキシ基(−R−O−、Rはアルキレン基)であるとき、該アルキレンオキシ基は、炭素数1〜10が好ましく、炭素数1〜6が更に好ましく、炭素数1〜3が特に好ましい。前記アルキレンオキシ基の具体例としては、エトキシ基等が挙げられる。これらの基は置換基を有していても有していなくてもよい。前記アルキレンオキシ基は、**−R−O−及び**−O−R−(**は結合位置を表す。)のいずれの方向で、構造式(A)中のSiと結合していてもよい。
構造式(A)中のRが−SiR −(Rはアルキル基)であるときのRとしては、炭素数1〜10が好ましく、炭素数1〜6が更に好ましく、炭素数1〜3が特に好ましい。前記アルキル基の具体例としては、メチル基等が挙げられる。これらの基は置換基を有していても有していなくてもよいが、置換基を有していないことが好ましい。
構造式(A)中のRとしては、単結合、アルキレン基、アリーレン基が好ましく、単結合が更に好ましい。
構造式(A)において、Rがチオール基、−PR 3基、−SiR 基、アルキル基又はアリール基であり、Rがアルキレン基、アルキレンオキシ基又は単結合である組み合わせが好ましく、Rがアルキル基又はアリール基であり、Rが単結合である組み合わせが特に好ましい。
前記構造式(A)で表されるシルセスキオキサン構造を有する化合物としては、下記一般式(A−1)で表される化合物であることが好ましい。
(R−R−SiO3/2 一般式(A−1)
(一般式(A−1)中、Rはハロゲン原子、シアノ基、チオール基、−PR (Rはアリール基)、アミノ基、アリール基又はアルキル基を表し、Rは単結合、−COO−、アルキレン基、アリーレン基、アルキレンオキシ基、−SO−、−O−、−SiR −(Rはアルキル基)又は−NH−基を表す。複数存在するR及びRは互いに同一であっても異なっていても良い。mは6〜10の整数を表す。)
一般式(A−1)におけるRは、前述の構造式(A)におけるRの定義と好ましい範囲も含めて同じである。
一般式(A−1)におけるRは、前述の構造式(A)におけるRの定義と好ましい範囲も含めて同じである。
前記一般式(A−1)において、Rがチオール基、−PR 3基、−SiR 基、アルキル基又はアリール基であり、Rがアルキレン基、アルキレンオキシ基又は単結合である組み合わせが好ましく、Rがアルキル基又はアリール基であり、Rが単結合である組み合わせが特に好ましい。
前記一般式(A−1)におけるmは6〜10の整数であり、mが8であることが好ましい。m=8の場合、(成分A)は下記一般式(A−2)の構造で表される。
前記構造式(A)で表されるシルセスキオキサン構造を有する化合物としては、更に下記一般式(A−2)で表される化合物であることが好ましい。
(一般式(A−2)中、Rは、ハロゲン原子、シアノ基、チオール基、−PR (Rはアリール基)、−SiR (Rはアルキル基)、アミノ基、アリール基又はアルキル基を表し、Rは単結合、−COO−、アルキレン基、アリーレン基、アルキレンオキシ基、−SO−、−O−、−SiR −(Rはアルキル基)又は−NH−基を表す。複数存在するR及びRは互いに同一であっても異なっていても良い。)
一般式(A−2)におけるRは、前述の構造式(A)におけるRの定義と好ましい範囲も含めて同じである。
一般式(A−2)におけるRは、前述の構造式(A)におけるRの定義と好ましい範囲も含めて同じである。
前記一般式(A−2)において、Rがチオール基、−PR 3基、−SiR 基、アルキル基又はアリール基であり、Rがアルキレン基、アルキレンオキシ基又は単結合である組み合わせが好ましく、Rがアルキル基又はアリール基であり、Rが単結合である組み合わせが特に好ましい。
本発明におけるインク組成物全量に対する、(成分A)の含有量は、好ましくは0.1〜20質量%であり、更に好ましくは0.5〜5質量%であり、特に好ましくは1〜5質量%である。
本発明の(成分A)は分子量300以上3000未満であり、300〜2500であることが好ましく、より好ましくは、600〜2000であり、特に好ましくは800〜1400である。
本発明における(成分A)の具体例(A−1−1)〜(A−1−17)を挙げるが、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
本発明における(成分A)は、例えば、シグマアルドリッチジャパン社製のシルセスキオキサン(完全縮合シリーズ)、ハイブリッドプラスティック社製のシルセスキオキサンシリーズ等の公知の化合物等を使用することができる。又、公知の化合物を合成方法により適宜合成して使用することも出来る。
((成分B)単官能重合性化合物)
本発明のインク組成物は、単官能重合性化合物を必須の成分として含有し、インク組成物中の全重合性化合物の合計含有量に対する(成分B)単官能重合性化合物の含有量が80質量%以上であることを必須とする。
本発明のインク組成物の全重合性化合物中の(成分B)単官能重合性化合物の含有量は80質量%以上であり、80〜99質量%であることが好ましく、95〜99質量%であることが更に好ましい。尚、本発明における全重合性化合物とは、(成分B)単官能重合性化合物と、必要により添加される多官能重合性化合物(後述)との合計含有量のことをいう。
本発明のインク組成物に用いられる単官能重合性化合物とは、重合性基を1個有する重合性化合物であれば限定されない。
本発明のインク組成物に用いられる単官能重合性化合物としては、ラジカル重合性化合物が好ましく、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物が挙げられる。より具体的には、分子中にラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物であればよい。
ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する重合性モノマーの一例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸エステルおよびこれらの塩;エチレン性不飽和基を有する無水物;アクリロニトリル;スチレン等が挙げられる。また、更に種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ポリウレタンなどのマクロモノマー等も挙げられる。
このような単官能化合物としては、例えば、好ましくは2−ヒドロキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、カルビトールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、トリデシルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、エポキシアクリレート、イソボルニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルフタル酸、メトキシ−ポリエチレングリコールアクリレート、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、サイクリックトリメチロールプロパンフォルマールアクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、エトキシ化フェニルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルコハク酸、ノニルフェノールEO付加物アクリレート、フェノキシ−ポリエチレングリコールアクリレート、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、ラクトン変性アクリレート、ステアリルアクリレート、イソアミルアクリレート、イソミリスチルアクリレート、イソステアリルアクリレート、ラクトン変性アクリレート等のアクリレート化合物;メチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、アリルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ジメチルアミノメチルメタクリレート等のメタクリレート化合物;アリルグリシジルエーテル等のアリル化合物等が挙げられる。
また、単官能ビニルエーテル化合物も好適に挙げられる。単官能ビニルエーテル化合物の具体例としては、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、n−オクタデシルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−ノニルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルメチルビニルエーテル、4−メチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、ジシクロペンテニルビニルエーテル、2−ジシクロペンテノキシエチルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、ブトキシエチルビニルエーテル、メトキシエトキシエチルビニルエーテル、エトキシエトキシエチルビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールビニルエーテル、テトラヒドロフリフリルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、4−ヒドロキシメチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、クロルブチルビニルエーテル、クロルエトキシエチルビニルエーテル、フェニルエチルビニルエーテル、フェノキシポリエチレングリコールビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、イソプロペニルエーテル−O−プロピレンカーボネート、等が挙げられる。
また、(メタ)アクリルアミド化合物も好適に挙げられる。(メタ)アクリルアミドの好ましい例は、下記一般式(M−1)で表される。
(一般式(M−1)中、Qは単結合、アルキレンオキシ基又はアルキレン基を表す。
は水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、水酸基、スルホ基又はアシル基をあらわす。Qは水素原子又はアルキル基を表す。QとQは互いに結合して環を形成していてもよい。Rは水素原子またはメチル基を表す。)
一般式(M−1)中のQがアルキレンオキシ基であるとき、該アルキレンオキシ基は、炭素数1〜10が好ましく、炭素数1〜6が更に好ましく、炭素数1〜3が特に好ましい。前記アルキレンオキシ基の具体例としては、エトキシ基等が挙げられる。これらの基は置換基を有していても有していなくてもよい。前記アルキレンオキシ基は、**−R−O−及び**−O−R−(**は結合位置を表す。)のいずれの方向でも、構造式(M−1)中のQと結合していてもよい。
一般式(M−1)中のQがアルキレン基であるとき、該アルキレン基としては炭素数1〜10が好ましく、炭素数1〜6が更に好ましく、炭素数1〜3が特に好ましい。前記アルキレン基の具体例としては、メチレン基等が挙げられる。これらの基は置換基を有していても有していなくてもよいが、置換基を有していないことが好ましい。
一般式(M−1)中のQとしては、単結合が好ましい。
一般式(M−1)中のQがアルキル基であるとき、該アルキル基としては炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基が更に好ましく、炭素数3〜8のアルキル基が更に好ましい。前記アルキル基は、直鎖構造であっても分岐構造であっても環状構造であってもよい。前記アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、イソブチル基、イソプロピル基、イソオクチル基、t−ブチル基、シクロへキシル基等が挙げられる。これらの基は置換基を有していても有していなくてもよいが、置換基を有することが好ましい。
一般式(M−1)中のQで表されるアルキル基が置換基を有する場合の置換基としては、水酸基等が挙げられる。
一般式(M−1)中のQがアリール基であるとき、該アリール基としては、炭素数6〜20のアリール基が好ましく、炭素数6〜16のアリール基が更に好ましく、炭素数6〜10のアリール基が特に好ましい。前記アリール基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、フェニル基が特に好ましい。これらの基は置換基を有していても有していなくてもよいが、置換基を有していないことが好ましい。
一般式(M−1)中のQがアミノ基であるとき、該アミノ基としては、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基又は4級アンモニウム基のいずれでもよく、例えば、−NH、−NHR、―NR、―NH3 又は−NR3 (Rは置換基)等で表される。前記アミノ基のRで表される置換基は各々異なっていてもよく、例えば炭素数1〜8の直鎖または分岐のアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)、炭素数6〜20のアリール基(好ましくはフェニル基)等が挙げられる。前記アミノ基の具体例としては、1級アミノ基、ジメチルアミノ基等が挙げられる。これらの基は置換基を有していても有していなくてもよいが、置換基を有していないことが好ましい。
一般式(M−1)中のQがスルホ基であるとき、該スルホ基としては、スルホ基又はスルホ基の塩(−SOX、Xはアルカリ金属塩)が挙げられる。前記スルホ基の塩としては、−SOLi、−SONa、−SOK等が挙げられ、−SONaが好ましい。
一般式(M−1)中のQがアシル基(R−CO−、Rはアルキル基)である場合、該アシル基としては、炭素数1〜10が好ましく、炭素数1〜5が更に好ましく、炭素数1〜3が特に好ましい。前記アシル基の具体例としては、−COCH等が挙げられる。
一般式(M−1)中のQとしては、アルキル基、アミノ基又は水酸基が好ましい。
一般式(M−1)中のQがアルキル基であるとき、該アルキル基としては、該アルキル基としては炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基が更に好ましく、炭素数3〜8のアルキル基が更に好ましい。前記アルキル基は、直鎖構造であっても分岐構造であっても環状構造であってもよい。前記アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、イソブチル基、イソオクチル基、t−ブチル基等が挙げられる。これらの基は置換基を有していても有していなくてもよいが、置換基を有していないことが好ましい。
一般式(M−1)中のQは水素原子又はアルキル基を表し、水素原子が好ましい。
一般式(M−1)中のRは水素原子またはメチル基を表し、水素原子が好ましい。
一般式(M−1)中のQとQが互いに結合して環を形成するとき、形成される環としては炭素原子、及び酸素原子から選ばれる原子で構成される環であることが好ましい。前記形成される環の具体例としては、ピロリジン環、ピペリジン環、オキサジン環等が挙げられ、オキサジン環が特に好ましい。これらの基は置換基を有していても有していなくてもよいが、置換基を有していないことが好ましい。
一般式(M−1)における、(メタ)アクリルアミド化合物の具体例としては、(メタ)アクリルアミド基を有する単官能重合性化合物であれば何でもよく、N置換(メタ)アクリルアミド化合物であってもよい。例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−sec−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−tert−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−シクロヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、1−(メタ)アクリロイルピロリジン、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−(メトキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル](メタ)アクリルアミド、N−(1,1−ジメチル−3−オキソブチル)(メタ)アクリルアミド、4−(メタ)アクリロイルモルホリン、ジアセトンアクリルアミド等が好ましく挙げられる。これらの中でも、N−イソプロピルアクリルアミド、N−tert−ブチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミド、N−(1,1−ジメチル−3−オキソブチル)アクリルアミド、4−アクリロイルモルホリン、がより好ましく、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、4−アクリロイルモルホリンが特に好ましい。
前記(メタ)アクリルアミド化合物としては、ガラス転移温度が高いものが好ましい。これにより、上記延伸性、及び加熱後の耐久性の点で優れる。上記ガラス転移温度は、好ましくは60℃〜180℃であり、特に好ましくは70℃〜160℃である。
本発明のインク組成物が、上記(メタ)アクリルアミド化合物を含有する場合の、上記(メタ)アクリルアミド化合物の含有量としては、インク組成物全量に対して0.1質量%〜75質量%が好ましく、5質量%〜50質量%がより好ましく、10質量%〜40質量%が特に好ましい。
その他、N−ビニルラクタム類、N−ビニルフォルムアミド等のN‐ビニル化合物も好適に挙げられる。N−ビニルラクタム類の好ましい例は下記式で表される。
上記一般式(V)中、mは1〜5の整数を表し、mは2〜4の整数であることが好ましく、mが2又は4であることがより好ましく、mが4である、すなわちN−ビニルカプロラクタムであることが特に好ましい。
本発明のインク組成物が、上記N−ビニル化合物を含有する場合の、上記Nビニル化合物の含有量としては、インク組成物全量に対して0.1質量%〜50質量%が好ましく、5質量%〜40質量%がより好ましく、10質量%〜35質量%が特に好ましい。
本発明においては、(成分B)単官能重合性化合物として、得られる画像の延伸性及び押し込み硬化感度の観点で、N−ビニル化合物又は(メタ)アクリルアミド化合物を含むことが好ましく、(メタ)アクリルアミド化合物を含有することが特に好ましい。
本発明における、単官能重合性化合物の分子量としては、好ましくは130〜3000であり、130〜500がより好ましい。
(多官能重合性化合物)
本発明のインク組成物は、2官能以上の多官能重合性化合物を含んでいてもよい。
本発明の有していてもよいラジカル重合可能な多官能化合物としては、ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパン(PO変性)トリアクリレート、オリゴエステルアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、変性グリセリントリアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルアクリル酸付加物、変性ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールAのPO付加物ジアクリレート、ビスフェノールAのEO付加物ジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、プロピレングリコールジグリシジルエーテルアクリル酸付加物、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート等のアクリレート化合物;ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン等のメタクリレート化合物等が挙げられる。その他、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート等のアリル化合物も挙げられる。なお、POはプロピレンオキシド、EOはエチレンオキシドを示す。更に具体的には、山下晋三編、「架橋剤ハンドブック」、(1981年大成社);加藤清視編、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」(1985年、高分子刊行会);ラドテック研究会編、「UV・EB硬化技術の応用と市場」、79頁、(1989年、シーエムシー);滝山栄一郎著、「ポリエステル樹脂ハンドブック」、(1988年、日刊工業新聞社)等に記載の市販品若しくは業界で公知のラジカル重合性乃至架橋性の化合物を用いることができる。
また、多官能ビニルエーテルも挙げられる。前記多官能ビニルエーテルとしては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブチレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ビスフェノールAアルキレンオキサイドジビニルエーテル、ビスフェノールFアルキレンオキサイドジビニルエーテルなどのジビニルエーテル類;トリメチロールエタントリビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、グリセリントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル、エチレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテルなどの多官能ビニルエーテル類等が挙げられる。
また、ラジカル重合性化合物としては、例えば、特開平7−159983号、特公平7−31399号、特開平8−224982号、特開平10−863号、特開平9−134011号、特表2004−514014公報等の各公報に記載されている光重合性組成物に用いられる光硬化型の重合性化合物が知られており、これらも本発明のインク組成物に適用することができる。
本発明における、多官能重合性化合物の分子量としては、分子量として、好ましくは130〜3000であり、130〜500がより好ましい。
本発明のインク組成物が、多官能重合性化合物を含有する場合、全重合性化合物中の多官能重合性化合物の含有量は、0.1〜20質量%が好ましく、1〜10質量%が更に好ましく、1〜5質量%が特に好ましい。
((成分C)重合開始剤)
本発明のインク組成物は、重合開始剤を含有する。
本発明の重合開始剤としては、熱重合開始剤及び光重合開始剤のいずれであってもよいが、本発明では、光重合開始剤が好ましく挙げられる。光重合開始剤としては、公知の光重合開始剤を、重合性化合物の種類、インク組成物の使用目的に応じて、適宜選択して使用することができる。
本発明のインク組成物に使用する光重合開始剤は、外部エネルギー(光)を吸収して重合開始種であるラジカルを生成する化合物である。光重合開始剤において、重合を開始させる光とは、活性照射線、すなわち、γ線、β線、電子線、紫外線、可視光線、赤外線等を示し、好ましくは、紫外線である。
光重合開始剤としては、公知の化合物が使用できるが、本発明で使用し得る好ましい光重合開始剤としては、α―アミノケトン、芳香族ケトン類、アシルホスフィンオキシド化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、並びにアルキルアミン化合物等が挙げられる。
これらの光重合開始剤は、上記化合物を単独もしくは組み合わせて使用してもよい。本発明における光重合開始剤は単独もしくは2種以上の併用によって好適に用いられる。
芳香族ケトン類、アシルホスフィンオキシド化合物、及び、チオ化合物の好ましい例としては、「RADIATION CURING IN POLYMER SCIENCE AND TECHNOLOGY」,J.P.FOUASSIER,J.F.RABEK(1993)、pp.77〜117記載のベンゾフェノン骨格又はチオキサントン骨格を有する化合物等が挙げられる。より好ましい例としては、特公昭47−6416号公報記載のα−チオベンゾフェノン化合物、特公昭47−3981号公報記載のベンゾインエーテル化合物、特公昭47−22326号公報記載のα−置換ベンゾイン化合物、特公昭47−23664号公報記載のベンゾイン誘導体、特開昭57−30704号公報記載のアロイルホスホン酸エステル、特公昭60−26483号公報記載のジアルコキシベンゾフェノン、特公昭60−26403号公報、特開昭62−81345号公報記載のベンゾインエーテル類、特公平1−34242号公報、米国特許第4,318,791号、ヨーロッパ特許0284561A1号記載のα−アミノベンゾフェノン類、特開平2−211452号公報記載のp−ジ(ジメチルアミノベンゾイル)ベンゼン、特開昭61−194062号公報記載のチオ置換芳香族ケトン、特公平2−9597号公報記載のアシルホスフィンスルフィド、特公平2−9596号公報記載のアシルホスフィン、特公昭63−61950号公報記載のチオキサントン類、特公昭59−42864号公報記載のクマリン類等を挙げることができる。また、特開2008−105379号公報、特開2009−114290号公報に記載の重合開始剤も好ましい。
これらのなかでも、本発明において、光重合開始剤として芳香族ケトン類又はアシルホスフィンオキサイド化合物を使用することが好ましく、p−フェニルベンゾフェノン(和光純薬工業社製)、Irgacure 819(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド:BASF・ジャパン社製)、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(Darocur TPO:BASF・ジャパン社製、Lucirin TPO:BASF・ジャパン社製)、Irg907(2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、BASF・ジャパン社製)などが好ましい。
重合開始剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
インク組成物における重合開始剤の含有量は、インク組成物に対して、0.1〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜15質量%、更に好ましくは1〜10質量%である。
((成分D)着色剤)
本発明のインク組成物は、着色剤を含有する。インク組成物に着色剤を添加することで、可視画像(有色画像)を形成しうるインク組成物とすることができる。
本発明のインク組成物に用いることのできる着色剤は、特に制限はなく、用途に応じて公知の種々の着色剤、(顔料、染料)を適宜選択して用いることができる。例えば、耐候性に優れた画像を形成する場合には、顔料が好ましい。また、染料としては、水溶性染料および油溶性染料のいずれも使用できるが、油溶性染料が好ましい。
−顔料−
まず、本発明のインク組成物における着色剤として好ましく使用される顔料について述べる。
前記顔料としては、特に限定されるものではなく、一般に市販されているすべての有機顔料および無機顔料、または顔料を、分散媒として不溶性の樹脂等に分散させたもの、或いは顔料表面に樹脂をグラフト化したもの等を用いることができる。また、樹脂粒子を染料で染色したもの等も用いることができる。
これらの顔料としては、例えば、伊藤征司郎編「顔料の辞典」(2000年刊)、W.Herbst,K.Hunger「Industrial Organic Pigments」、特開2002−12607号公報、特開2002−188025号公報、特開2003−26978号公報、特開2003−342503号公報に記載の顔料が挙げられる。
本発明において使用できる有機顔料及び無機顔料の具体例としては、例えば、イエロー色を呈するものとして、C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG等),C.I.ピグメントイエロー74の如きモノアゾ顔料、C.I.ピグメントイエロー12(ジスアジイエローAAA等)、C.I.ピグメントイエロー17の如きジスアゾ顔料、C.I.ピグメントイエロー180の如き非ベンジジン系のアゾ顔料、C.I.ピグメントイエロー100(タートラジンイエローレーキ等)の如きアゾレーキ顔料、C.I.ピグメントイエロー95(縮合アゾイエローGR等)の如き縮合アゾ顔料、C.I.ピグメントイエロー115(キノリンイエローレーキ等)の如き酸性染料レーキ顔料、C.I.ピグメントイエロー18(チオフラビンレーキ等)の如き塩基性染料レーキ顔料、フラバントロンイエロー(Y−24)の如きアントラキノン系顔料、イソインドリノンイエロー3RLT(Y−110)の如きイソインドリノン顔料、キノフタロンイエロー(Y−138)の如きキノフタロン顔料、イソインドリンイエロー(Y−139)の如きイソインドリン顔料、C.I.ピグメントイエロー153(ニッケルニトロソイエロー等)の如きニトロソ顔料、C.I.ピグメントイエロー117(銅アゾメチンイエロー等)の如き金属錯塩アゾメチン顔料等が挙げられる。
赤或いはマゼンタ色を呈するものとして、C.I.ピグメントレッド3(トルイジンレッド等)の如きモノアゾ系顔料、C.I.ピグメントレッド38(ピラゾロンレッドB等)の如きジスアゾ顔料、C.I.ピグメントレッド53:1(レーキレッドC等)やC.I.ピグメントレッド57:1(ブリリアントカーミン6B)の如きアゾレーキ顔料、C.I.ピグメントレッド144(縮合アゾレッドBR等)の如き縮合アゾ顔料、C.I.ピグメントレッド174(フロキシンBレーキ等)の如き酸性染料レーキ顔料、C.I.ピグメントレッド81(ローダミン6G’レーキ等)の如き塩基性染料レーキ顔料、C.I.ピグメントレッド177(ジアントラキノニルレッド等)の如きアントラキノン系顔料、C.I.ピグメントレッド88(チオインジゴボルドー等)の如きチオインジゴ顔料、C.I.ピグメントレッド194(ペリノンレッド等)の如きペリノン顔料、C.I.ピグメントレッド149(ペリレンスカーレット等)の如きペリレン顔料、C.I.ピグメントバイオレット19(無置換キナクリドン)、C.I.ピグメントレッド122(キナクリドンマゼンタ等)の如きキナクリドン顔料、C.I.ピグメントレッド180(イソインドリノンレッド2BLT等)の如きイソインドリノン顔料、C.I.ピグメントレッド83(マダーレーキ等)の如きアリザリンレーキ顔料等が挙げられる。
青或いはシアン色を呈する顔料として、C.I.ピグメントブルー25(ジアニシジンブルー等)の如きジスアゾ系顔料、C.I.ピグメントブルー15(フタロシアニンブルー等)の如きフタロシアニン顔料、C.I.ピグメントブルー24(ピーコックブルーレーキ等)の如き酸性染料レーキ顔料、C.I.ピグメントブルー1(ビクロチアピュアブルーBOレーキ等)の如き塩基性染料レーキ顔料、C.I.ピグメントブルー60(インダントロンブルー等)の如きアントラキノン系顔料、C.I.ピグメントブルー18(アルカリブルーV−5:1)の如きアルカリブルー顔料等が挙げられる。
緑色を呈する顔料として、C.I.ピグメントグリーン7(フタロシアニングリーン)、C.I.ピグメントグリーン36(フタロシアニングリーン)の如きフタロシアニン顔料、C.I.ピグメントグリーン8(ニトロソグリーン)等の如きアゾ金属錯体顔料等が挙げられる。
オレンジ色を呈する顔料として、C.I.ピグメントオレンジ66(イソインドリンオレンジ)の如きイソインドリン系顔料、C.I.ピグメントオレンジ51(ジクロロピラントロンオレンジ)の如きアントラキノン系顔料が挙げられる。
黒色を呈する顔料として、カーボンブラック、チタンブラック、アニリンブラック等が挙げられる。
白色顔料の具体例としては、塩基性炭酸鉛(2PbCOPb(OH)、いわゆる、シルバーホワイト)、酸化亜鉛(ZnO、いわゆる、ジンクホワイト)、酸化チタン(TiO、いわゆる、チタンホワイト)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO、いわゆる、チタンストロンチウムホワイト)などが利用可能である。
顔料の分散には、例えばボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、ジェットミル、ホモジナイザー、ペイントシェーカー、ニーダー、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル等の分散装置を用いることができる。
顔料の分散を行う際に分散剤を添加することも可能である。分散剤としては水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリアクリレート、脂肪族多価カルボン酸、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル燐酸エステル、顔料誘導体等を挙げることができる。また、ルーブリゾール社のSolsperseシリーズなどの市販の高分子分散剤を用いることも好ましい。
また、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。これらの分散剤および分散助剤は、顔料100質量部に対し、1質量部〜50質量部添加することが好ましい。
インク組成物において、顔料などの諸成分の分散媒としては、溶剤を添加してもよく、また、低分子量成分である前記重合性化合物を分散媒として用いてもよいが、本発明のインク組成物は、活性エネルギー線硬化型のインクとして好適であり、インクを記録媒体上に適用後、硬化させるため、無溶剤であることが好ましい。
インク組成物中の顔料粒子の体積平均粒径は、0.02μm〜0.60μmであることが好ましく、より好ましくは0.02μm〜0.10μmである。また、最大粒径は3μm以下が好ましく、さらに好ましくは1μm以下であり、そのような範囲となるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を設定する。なお、上記体積平均粒径は、レーザー回折・散乱式の粒度分布測定装置(LA920、(株)堀場製作所製)を用いて、トリプロピレングリコールメチルエーテルを測定溶媒として測定されるものである。
−染料−
次に、本発明における着色剤として好ましく使用される染料について述べる。
染料としては、従来公知の化合物(染料)から適宜選択して使用することができる。具体的には、特開2002−114930号公報の段落番号〔0023〕〜〔0089〕、特開2008−13646号公報の段落番号〔0136〕〜〔0140〕に記載の化合物などを挙げることができ、これらを本発明にも適用することができる。
前記着色剤はインク組成物中、インク組成物の全質量に対して0.05質量%〜20質量%添加されることが好ましく、0.2質量%〜10質量%がより好ましい。着色剤として油溶性染料を用いた場合には、インク組成物の全質量に対して、0.2質量%〜6質量%が特に好ましい。
(水)
本発明のインク組成物は実質的に水を含有しない、非水性インク組成物であることが好ましい。具体的には、インク組成物全量に対して、3質量%以下であることが好ましく、より好ましくは2質量%以下、特に好ましくは1質量%以下である。
<その他の成分>
さらに、本発明のインク組成物は上記以外の成分を添加することができる。以下順次説明する。
(連鎖移動剤)
本発明のインク組成物は、更に連鎖移動剤を含有していてもよい。
前記連鎖移動剤としては、重合反応において連鎖移動反応により、反応の活性点を移動させる物質であれば特に制限なく使用することができる。
本発明に用いうる連鎖移動剤の具体例としては、例えば、四塩化炭素、四臭化炭素等のハロゲン化合物;イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール等のアルコール類;2−メチル−1−ブテン、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン等のオレフィン類;含イオウ化合物;等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
連鎖移動剤の分子量は250以上が好ましく、特に250以上100,000以下が更に好ましく、500以上80,000以下がより好ましく、3,000以上80,000以下が特に好ましい。
連鎖移動剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明のインク組成物への連鎖移動剤の添加量は、インク組成物の全固形分質量に対して、0.1質量%〜15質量%であることが好ましく、0.5質量%〜10質量%であることがより好ましく、1質量%〜10質量%であることが特に好ましい。
(増感色素)
本発明のインク組成物には、重合開始剤の活性エネルギー線照射による分解を促進させるために増感色素を添加することができる。
増感色素は、インク組成物に使用される重合開始剤に開始種を発生させる活性エネルギー線の波長に応じた化合物を使用すればよいが、一般的なインク組成物の硬化反応に使用されることを考慮すれば、好ましい増感色素の例としては、以下の化合物類に属しており、かつ、350nmから450nm域に吸収波長を有するものを挙げることができる。
多核芳香族類(例えば、アントラセン、ピレン、ペリレン、トリフェニレン)、チオキサントン類(例えば、イソプロピルチオキサントン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、シアニン類(例えばチアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、クマリン類(例えば、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン)、DETX(2,4−ジエチルチオキサントン、サンケミカル株式会社)、ITX(2−イソプロピルチオキサントン、東京化成工業株式会社)等が挙げられ、多核芳香族類およびチオキサントン類が好ましい類として挙げられる。
また、特開2008−95086号公報記載の増感色素も好適である。
(共増感剤)
本発明のインク組成物は、共増感剤を含有することもできる。
共増感剤の例としては、アミン類、例えば、M.R.Sanderら著「Journal of Polymer Science」第10巻3173頁(1972)、特公昭44−20189号公報、特開昭51−82102号公報、特開昭52−134692号公報、特開昭59−138205号公報、特開昭60−84305号公報、特開昭62−18537号公報、特開昭64−33104号公報、Research Disclosure 33825号記載の化合物等が挙げられ、具体的には、トリエタノールアミン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p−ホルミルジメチルアニリン、p−メチルチオジメチルアニリン等が挙げられる。
共増感剤の別の例としては、チオール及びスルフィド類、例えば、特開昭53−702号公報、特公昭55−500806号公報、特開平5−142772号公報記載のチオール化合物、特開昭56−75643号公報のジスルフィド化合物等が挙げられ、具体的には、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト−4(3H)−キナゾリン、β−メルカプトナフタレン等が挙げられる。
また、共増感剤の別の例としては、アミノ酸化合物(例、N−フェニルグリシン等)、特公昭48−42965号公報記載の有機金属化合物(例、トリブチル錫アセテート等)、特公昭55−34414号公報記載の水素供与体、特開平6−308727号公報記載のイオウ化合物(例、トリチアン等)、特開平6−250387号公報記載のリン化合物(ジエチルホスファイト等)、特開平8−65779号記載のSi−H、Ge−H化合物等が挙げられる。
(紫外線吸収剤)
本発明のインク組成物には、紫外線吸収剤を用いることができる。
紫外線吸収剤としては、例えば、特開昭58−185677号公報、同61−190537号公報、特開平2−782号公報、同5−197075号公報、同9−34057号公報等に記載されたベンゾトリアゾール系化合物、特開昭46−2784号公報、特開平5−194483号公報、米国特許第3214463号等に記載されたベンゾフェノン系化合物、特公昭48−30492号公報、同56−21141号公報、特開平10−88106号公報等に記載された桂皮酸系化合物、特開平4−298503号公報、同8−53427号公報、同8−239368号公報、同10−182621号公報、特表平8−501291号公報等に記載されたトリアジン系化合物、リサーチディスクロージャーNo.24239号に記載された化合物やスチルベン系、ベンズオキサゾール系化合物に代表される紫外線を吸収して蛍光を発する化合物、いわゆる蛍光増白剤、などが挙げられる。
(酸化防止剤)
本発明のインク組成物には、酸化防止剤を添加することができる。
酸化防止剤としては、ヨーロッパ公開特許、同第223739号公報、同309401号公報、同第309402号公報、同第310551号公報、同第310552号公報、同第459416号公報、ドイツ公開特許第3435443号公報、特開昭54−48535号公報、同62−262047号公報、同63−113536号公報、同63−163351号公報、特開平2−262654号公報、特開平2−71262号公報、特開平3−121449号公報、特開平5−61166号公報、特開平5−119449号公報、米国特許第4814262号明細書、米国特許第4980275号明細書等に記載のものを挙げることができる。
(褪色防止剤)
本発明のインク組成物には、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。有機系の褪色防止剤としては、ハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、ヘテロ環類、などが挙げられる。
また、金属錯体系の褪色防止剤としては、ニッケル錯体、亜鉛錯体、などが挙げられ、具体的には、リサーチディスクロージャーNo.17643の第VIIのI〜J項、同No.15162、同No.18716の650頁左欄、同No.36544の527頁、同No.307105の872頁、同No.15162に引用された特許に記載された化合物や、特開昭62−215272号公報の127頁〜137頁に記載された代表的化合物の一般式及び化合物例に含まれる化合物を使用することができる。
(導電性塩類)
本発明のインク組成物には、吐出物性の制御を目的として、チオシアン酸カリウム、硝酸リチウム、チオシアン酸アンモニウム、ジメチルアミン塩酸塩などの導電性塩類を添加することができる。
(溶剤)
本発明のインク組成物には、溶剤を含まないことが好ましいが、極微量の非硬化性の有機溶剤を添加してもよい。インク組成物の溶剤の含有量は、インク組成物全量に対して1質量%以下が好ましい。
溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等のケトン系溶剤、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブタノール等のアルコール系溶剤、クロロホルム、塩化メチレン等の塩素系溶剤、ベンゼン、トルエン等の芳香族系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピルなどのエステル系溶剤、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤、などが挙げられる。
(高分子化合物)
本発明のインク組成物には、膜物性を調整するため、各種油溶性の高分子化合物を添加することができる。
油溶性高分子化合物としては、アクリル系重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、シェラック、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類、その他の天然樹脂等が使用できる。また、これらは2種以上併用してもかまわない。
また、本発明のインク組成物を膜としたときに、タック性改善等の目的で表面に偏析しやすい高分子化合物も好適である。これらの高分子化合物は特開2008−248119号公報段落番号〔0017〕〜〔0037〕、特開2005−250890号公報段落番号〔0015〕〜〔0034〕などに記載されたSi、F原子を含む高分子、長鎖アルキル基を側鎖に有する高分子などが利用可能である。
(界面活性剤)
本発明のインク組成物には、界面活性剤を添加してもよい。
界面活性剤としては、特開昭62−173463号、同62−183457号の各公報に記載されたものが挙げられる。例えば、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第4級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げられる。
なお、界面活性剤の代わりに有機フルオロ化合物を用いてもよい。
有機フルオロ化合物は、疎水性であることが好ましい。有機フルオロ化合物としては、例えば、フッ素系界面活性剤、オイル状フッ素系化合物(例、フッ素油)及び固体状フッ素化合物樹脂(例、四フッ化エチレン樹脂)が含まれ、特公昭57−9053号(第8〜17欄)、特開昭62−135826号の各公報に記載されたものが挙げられる。
この他にも、必要に応じて、例えば、重合禁止剤、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのワックス類、ポリオレフィンやPET等の記録媒体への密着性を改善するために、重合を阻害しないタッキファイヤー(粘着付与剤)などを含有させることができる。
重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、メトキシベンゾキノン、メトキシフェノール、フェノチアジン、t−ブチルカテコール、メルカプトベンズイミダゾール、アルキルジチオカルバミン酸塩類、アルキルフェノール類、アルキルビスフェノール類、サリチル酸塩類、チオジプロピオン酸エステル類、ホスファイト類、ニトロキサイドアルミニウム錯体などが挙げられる。具体的には、Gerorad16,18,20,21、22、(Rahn社製)等が挙げられる。
タッキファイヤーとしては、具体的には、特開2001−49200号公報の5〜6pに記載されている高分子量の粘着性ポリマー(例えば、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜20のアルキル基を有するアルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素数3〜14の脂環属アルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸と炭素数6〜14の芳香属アルコールとのエステルからなる共重合物)や、重合性不飽和結合を有する低分子量粘着付与性樹脂などである。
(インク組成物の好ましい物性)
本発明においては、25℃における粘度が40mPa・s以下であるインク組成物を使用することが好ましい。より好ましくは5〜40mPa・s、更に好ましくは7〜30mPa・sである。また、吐出温度(好ましくは25〜80℃、より好ましくは25〜50℃)における粘度が、3〜15mPa・sであることが好ましく、3〜13mPa・sであることがより好ましい。本発明のインク組成物は、粘度が上記範囲になるように適宜組成比を調整することが好ましい。室温での粘度を高く設定することにより、多孔質な記録媒体を用いた場合でも、記録媒体中へのインク組成物の浸透を回避し、未硬化モノマーの低減が可能となる。更にインク組成物の液滴着弾時のインク滲みを抑えることができ、その結果として画質が改善されるので好ましい。粘度は、VISCOMETER TV−22(TOKI SANGYOCO.LTD製)を用い、25℃の条件下で測定されるものである。
本発明のインク組成物の25℃における表面張力は、20〜35mN/mであることが好ましく、23〜33mN/mであることがより好ましい。ポリオレフィン、PET、コート紙、非コート紙など様々な記録媒体へ記録する場合、滲み及び浸透の観点から、20mN/m以上が好ましく、濡れ性の点では、35mN/m以下が好ましい。表面張力は、Automatic Surface Tensiometer CBVP−Z(協和界面科学(株)製)を用い、25℃の条件下で測定されるものである。
本発明のインク組成物は、インクジェット記録に好適に用いられる。インクジェット記録に適用する場合には、本発明のインク組成物をインクジェット記録装置により記録媒体に射出し、その後、射出されたインク組成物にエネルギー線を照射して硬化して記録を行う。
本発明者らは、(成分A)エチレン性不飽和二重結合を有さず、かつシルセスキオキサン構造を有する分子量300以上3000未満の化合物、(成分B)単官能重合性化合物、(成分C)重合開始剤及び(成分D)着色剤を含み、全重合性化合物の合計含有量に対する(成分B)単官能重合性化合物の含有量が80質量%以上とすることで、本発明の効果を向上させることを見出した。このメカニズムに関しては、明らかになっていないが、本発明者らは以下のように推察する。
即ち、(成分A)がエチレン性不飽和二重結合を有さないことにより、(成分A)と重合性化合物は反応することなく、インク組成物硬化膜中で相分離構造(海島構造)を形成していると推察される。シルセスキオキサン構造を有する化合物が形成する相分離した構造が、形成画像の打ち抜きによる衝撃の伝播を分散するため、相分離構造(海島構造)を有さないインク組成物硬化膜と比較して、伝播される衝撃が弱まっていると考えられる。この結果、打ち抜き特性等が向上していると考えられる。更に、インク組成物中の全重合性化合物の合計含有量に対する、(成分B)の含有量を80質量%以上とすることで、膜に適度な柔軟性が付与され延伸性が向上していると考察される。
尚、上記メカニズムは推察であり、本発明は上記メカニズムに限定されるものではない。
2.画像形成方法及び印画物
本発明の画像形成方法は、本発明のインク組成物を、記録媒体上に付与するインク付与工程と、前記インク組成物に活性エネルギー線を照射する照射工程と、を含む。前記インク付与工程は、市販の装置を含んだインクジェット法によりインクを吐出して画像が形成されることが好ましい。前記インク付与工程は、平版印刷用途やスクリーン印刷用途など種々の印刷用途に用いることができる。更に、前記画像形成方法は、前記記録媒体上に硬化した画像を有する印画物を得る工程を含んでいても良い。
本発明の画像形成方法に適用し得る記録媒体(基材)としては、特に制限はなく、通常の非コート紙、コート紙などの紙類、いわゆる軟包装に用いられる各種非吸収性樹脂材料或いは、それをフィルム状に成形した樹脂フィルムを用いることができ、各種プラスチックフィルムとしては、例えば、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルム、PEフィルム、TACフィルム、塩化ビニルシート等を挙げることができる。その他、記録媒体材料として使用しうるプラスチックとしては、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ABS、ポリアセタール、PVA、ゴム類などが挙げられる。また、金属類や、ガラス類も記録媒体として使用可能である。更に、本発明に適用しうる被記録材料としては、平版印刷版の支持体が挙げられる。
本発明の画像形成方法に適用される活性エネルギー線としては、α線、γ線、X線、紫外線、可視光線、赤外光線、電子線などが挙げられる。活性エネルギー線のピーク波長は、200nm〜600nmであることが好ましく、300nm〜450nmであることがより好ましく、350nm〜420nmであることが更に好ましい。また、活性エネルギー線の出力は、2,000mW /cm以下であることが好ましく、より好ましくは、10mW/cm〜2,000mW/cmであり、更に好ましくは、20mW/cm〜1,000mW/cmであり、特に好ましくは、50mW/cm〜800mW/cmである。
特に、本発明の画像形成方法では、活性エネルギー線照射が、発光波長ピークが350nm〜420nmであり、かつ、前記記録媒体表面での最高照度が10mW/cm〜2,000mW/cmとなる紫外線を発生する発光ダイオードから照射されることが好ましい。本発明のインク組成物は、発光ダイオードの発する光のような、低露光量の光でも高感度で硬化する。
本発明の画像形成方法においては、活性エネルギー線の照射は、全色を吐出した後まとめて露光することが可能だが、1色毎に露光することが好ましい。
また、本発明のインク組成物は、前述したように、一般的な印画物の画像形成に好適に用いられる他、支持体等の記録媒体に画像を形成した後に加工を施す態様においても好適に用いることができる。
前記印画物を用いて、印画物成形体を加工成形してもよい。印画物成形体は、記録媒体上に、本発明のインク組成物をインクジェット方式により吐出して画像を形成する工程と、得られた画像に活性エネルギー線を照射して、前記インク組成物を硬化させて、前記記録媒体上に硬化した画像を有する印画物を得る工程と、前記印画物を成形加工して印画物成形体を得る工程と、を含む本発明の印画物成形体の製造方法により製造される。
印画物成形体の製造に用いられる記録媒体としては、成形可能な樹脂材料からなる記録媒体が用いられ、例えば、PET、ポリカーボネート、ポリスチレン等が挙げられる。
前記印画物成形体を作製するための加工方法としては、真空成形や圧空成形或いは真空圧空成形が特に好適である。真空成形は原理的に、平坦な支持体を予め熱変形可能な温度まで予熱し、これを金型へ減圧によって吸引して延伸しながら金型に圧着冷却するものであり、圧空成形は金型の反対側から加圧して金型に圧着冷却するものである。また、真空圧空成形は、前記減圧及び加圧を同時に行うものである。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」および「部」は質量基準である。
<顔料分散物の調製>
下表に示す顔料、単官能重合性化合物及び分散剤を攪拌混合して、各色の顔料分散物(Y1、M1、C1、K1及びW1)を調製した。なお顔料分散物の調製は分散機モーターミルM50(アイガー社製)に入れて、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで、下表に記載の時間、分散を行った。
―実施例1−
次に示す成分を、シルバーソン社製ローター/ステーター式のハイシアーミキサーで攪拌して、実施例1のインク組成物を調製した。
マゼンタ顔料分散物(M1) 13部
(A−1−1)(商品名Isooctyl POSS Cage Mixture、MS0805、(成分A)、Hybrid Plastic社製)、下記構造)、0.1部
・NVC((成分B)単官能重合性化合物、N−ビニルカプロラクタム) 33部
・FA513AS((成分B)単官能重合性化合物、ジシクロペンタニルアクリレート)23.9部
・NIPAM((成分B)単官能重合性化合物、N−イソプロピルアクリルアミド、東京化成工業株式会社) 20部
・HDDA(多官能重合性化合物、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート) 1部
・Irg819(BASF・ジャパン社製、(成分C)重合開始剤) 3部
・Irg907(BASF・ジャパン社製、(成分C)重合開始剤) 2部
・DETX(2,4−ジエチルチオキサントン、サンケミカル株式会社、(成分C)重合開始剤) 3部
・FIRSTCURE ST−1(トリス(N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシアミン)アルミニウム塩、Chem First社、重合禁止剤) 1部
−実施例2〜実施例34、比較例1〜比較例2−
顔料分散物、重合性化合物(単官能重合性化合物及び多官能重合性化合物)及び、(成分A)を表2及び表3に記載のように変更した以外は実施例1と同様にして、実施例2〜実施例34、比較例1〜比較例2を調製した。
尚、表中の略称は以下を表す。
((成分A)シルセスキオキサン化合物)
(A−1−2)商品名Phenyl Isobutyl POSS、MS0813,(Hybrid Plastic 社製、下記構造)
(A−1−3)商品名Phenyl Isooctyl POSS、MS0814(Hybrid Plastic 社製、下記構造)
(A−1−4)商品名IsooctylPhenyl POSS、MS0815,(Hybrid Plastic 社製、下記構造)
(A−1−5)商品名OctaIsobytyl POSS、MS0825,(Hybrid Plastic 社製、下記構造)
(A−1−6)商品名OctaPhenyl POSS、MS0840(Hybrid Plastic 社製、下記構造)
(A−1−7)商品名PSS−オクタヘキシル置換、534412(シグマアルドリッチ社製、下記構造)
(A−1−8)商品名Trans−CyclohexanediolIsobutyl POSS、AL0125(Hybrid Plastic 社製、下記構造)
(A−1−9)商品名AminopropylIsobutyl POSS、AM0265,(Hybrid Plastic 社製、下記構造)
(A−1−10)商品名EpoxycyclohexylIsobytyl POSS、EP0402(Hybrid Plastic 社製、下記構造)
(A−1−11)商品名GlycidylIsobytyl POSS、EP0418(Hybrid Plastic 社製、下記構造)
(A−1−12)商品名ChlorobenzylIsobutyl POSS、HA0605(Hybrid Plastic 社製、下記構造)
(A−1−13)商品名MercaptopropylIsobutyl POSS、TH1550(Hybrid Plastic 社製、下記構造)
(A−1−14)商品名PSS−2−(ジフェニルホスフィノ)置換、477656(シグマアルドリッチ社製、下記構造)
(A−1−15)商品名OCtaTrimethylsiloxy POSS、MS0865(Hybrid Plastic 社製、下記構造)
(A−1−16)Dodeca Phenyl POSS、MS0802(Hybrid Plastic 社製、下記構造)
(A−1−17)OctaMethylPOSS、MS0830(Hybrid Plastic 社製、下記構造)
(比較化合物1)
商品名Acrylo POSS Cage Mixture、MA0736(Hybrid Plastic 社製、下記構造、比較化合物)
((成分B)単官能重合性化合物)
PEA:2−フェノキシエチルアクリレート
NVC:N−ビニルカプロラクタム
IBOA:イソボルニルアクリレート
FA−513AS:ジシクロペンタニルアクリレート
NIPAM:N−イソプロピルアクリルアミド(東京化成工業株式会社)
ACMO:アクリロイルモルホリン(興人社製)
(多官能重合性化合物)
HDDA(1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、新中村化学工業株式会社)
〔評価〕
<画像形成方法>
まず、調製されたインク組成物を絶対ろ過精度2μmのフィルターにてろ過した。
次に、ピエゾ型インクジェットノズルを有するインクジェット記録実験装置(商品名LuxelJet UV350GTW、富士フイルム社製)を用いて、記録媒体へ画像を形成した。インク供給系は、元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドから成り、インク供給タンクからインクジェットヘッド部分までを断熱及び加温を行った。温度センサーは、インク供給タンク及びインクジェットヘッドのノズル付近にそれぞれ設け、ノズル部分が常に45℃±2℃となるよう、温度制御を行った。ピエゾ型のインクジェットヘッドは、8〜30plのマルチサイズドットを720×720dpiの解像度で射出できるよう駆動し、ベタ画像を形成した。着弾後はUV光を露光面照度2,100mW/cm、に集光し、記録媒体上にインク着弾した0.1秒後に照射が始まるよう露光系、主走査速度及び射出周波数を調整した。また、画像に照射される積算光量を3,000mJ/cmとなるようにした。紫外線ランプには、HAN250NL ハイキュア水銀ランプ(ジーエス・ユアサ コーポレーション社製)を使用した。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。記録媒体として、パンライトPC−1151(膜厚500μm、ポリカーボネートシート、帝人化成(株)製)を使用した。各サンプルともインク組成物の硬化膜の平均膜厚が12μmになるよう描画を行った。
上記条件で、打ち抜き加工適性及び延伸性の評価に用いる画像を形成した。結果を表2及び表3に示す。尚、表2及び表3中の各評価項目の測定・評価方法は以下の通りである。
(保存安定性の評価)
ろ過したインクを遮光ビンに収め、45℃で1ヶ月間放置したのち、上記画像記録方法にて、記録媒体上にベタ画像(5cm×5cm)を記録した。その後、得られたベタ画像を観察した。観察した画像を下記の評価基準に従って目視により評価した。
5:白抜けの発生等によるドット欠けの発生が認められず、良好な画像が得られた。
4:白抜けの発生等によるドット欠けの発生がわずかに認められたが、実用上支障を来さない程度であった。
3:白抜けの発生等によるドット欠けの発生があるが、実用に耐えないほどの画像ではなかった。
2:白抜けの発生等によるドット欠けの発生が多く、実用に耐えない画像であった。
1:全く吐出しなかった。
(打ち抜き特性評価)
上述する画像形成方法と同様の方法で印刷物を作製した。
25℃の条件下、作製した印刷物を手動OA用大型穴あけパンチ No.200N(ライオン事務器(株)製)を用いて穴あけ加工を行った。画像の穴あけ部分周辺にひび割れがないか100倍の光学顕微鏡で観察し、また光の透過がないか、目視で観察を行った。
4:パンチ穴周辺にひび割れ、光の透過はなかった。
3:パンチ穴周辺にひび割れがあるが、光の透過はなかった。
2:パンチ穴周辺にひび割れ、光の透過があるが、問題ないレベルであった。
1:パンチ穴周辺にひび割れが生じ、光の透過があり、製品としては不適であった。
(押し込み硬度評価)
前記画像形成方法で形成したサンプルを用いて、インデンテーション法で行った。装置はFischer Instruments社製フィッシャースコープHM−500を用い、圧子はベルコビッチ(先端開き角144゜34′の三角錐)、荷重は0.05mN、押し込み深さは0.3μmで測定した。押し込んだ際の荷重と、試料と圧子の接触面積から膜硬度を求めた。80N/mm以上が好ましい硬度である。
(延伸性評価)
実施例1〜実施例34および比較例1〜比較例2の印画物の作製において、上記画像形成方法に従い、平均膜厚が12μmのベタ画像の描画を行った。前記ベタ画像を、幅2.5cm、長さ5.0cmに切り出し、(株)島津製作所製精密万能試験機(オートグラフAGS−J)、及び、サーモスタティックチャンバーTCR2W−200Pを用いて50mm/minの速度、180℃環境下での引っ張り試験を行い、長さに対する伸長率を測定した。初期長から2倍の長さまで伸びた状態を伸び率100%と定義した。延伸率の許容範囲は150%以上であり、300%以上であることが好ましい。

※上記表中の特に単位の記載のない数値は、含有量(質量部)を表す。
※※上記表中の空欄は、含有していないことを表す。
※上記表中の特に単位の記載のない数値は、含有量(質量部)を表す。
※※上記表中の空欄は、含有していないことを表す。

Claims (16)

  1. (成分A)エチレン性不飽和二重結合を有さず、かつシルセスキオキサン構造を有する分子量300以上3000未満の化合物、
    (成分B)単官能重合性化合物、
    (成分C)重合開始剤及び
    (成分D)着色剤を含み、
    全重合性化合物の合計含有量に対する(成分B)単官能重合性化合物の含有量が80質量%以上である、インク組成物。
  2. 前記シルセスキオキサン構造が、構造式(A)で表される構造である、請求項1に記載のインク組成物。

    (構造式(A)中、Rは、ハロゲン原子、シアノ基、チオール基、−PR (Rはアリール基)、−SiR (Rはアルキル基)、アミノ基、アリール基又はアルキル基を表し、Rは単結合、−COO−、アルキレン基、アリーレン基、アルキレンオキシ基、−SO−、−O−、−SiR −(Rはアルキル基)又は−NH−基を表す。*は結合位置を表す。)
  3. 前記構造式(A)におけるRがチオール基、−PR (Rはアリール基)、−SiR (Rはアルキル基)、アルキル基又はアリール基であり、Rがアルキレン基、アルキレンオキシ基又は単結合である、請求項2に記載のインク組成物。
  4. 前記構造式(A)におけるRがアリール基又はアルキル基であり、Rが単結合である、請求項2に記載のインク組成物。
  5. 前記シルセスキオキサン構造が、かご型である、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のインク組成物。
  6. 前記(成分A)化合物が、下記一般式(A−2)で表される、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のインク組成物。

    (一般式(A−2)中、Rは、ハロゲン原子、シアノ基、チオール基、−PR (Rはアリール基)、−SiR (Rはアルキル基)、アミノ基、アリール基又はアルキル基を表し、Rは単結合、−COO−、アルキレン基、アリーレン基、アルキレンオキシ基、−SO−、−O−、−SiR −(Rはアルキル基)又は−NH−基を表す。複数存在するR及びRは互いに同一であっても異なっていても良い。)
  7. 前記一般式(A−2)におけるRがアリール基又はアルキル基であり、Rが単結合である、請求項6に記載のインク組成物。
  8. 前記単官能重合性化合物として、N−ビニル化合物又は(メタ)アクリルアミド化合物を含む、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のインク組成物。
  9. 前記N−ビニル化合物が、下記式(V)で表される、請求項8に記載のインク組成物。
    (式(V)中、mは1〜5の整数を表す。)
  10. 前記(メタ)アクリルアミド化合物が、下記式(M−1)で表される、請求項8に記載のインク組成物。

    (一般式(M−1)中、Qは単結合、アルキレンオキシ基又はアルキレン基を表す。
    は水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、水酸基、スルホ基又はアシル基をあらわす。Qは水素原子又はアルキル基を表す。QとQは互いに結合して環を形成していてもよい。Rは水素原子またはメチル基を表す。)
  11. インク組成物全量に対して、(成分B)単官能重合性化合物を80〜99質量%含む、請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載のインク組成物。
  12. インク組成物全量に対して、(成分A)化合物を0.1〜20質量%含む、請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載のインク組成物。
  13. インクジェット記録用である、請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載のインク組成物。
  14. 請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載のインク組成物を記録媒体上に付与するインク付与工程と、
    前記インク組成物に活性エネルギー線を照射する照射工程とを含む、画像形成方法。
  15. 前記インク付与工程は、インクジェット法により前記インク組成物を付与する工程である、請求項14に記載の画像形成方法。
  16. 請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載したインク組成物を用いて形成した印画物。
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