JP2012180389A - インク組成物、画像形成方法及び印画物 - Google Patents

インク組成物、画像形成方法及び印画物 Download PDF

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Abstract

【課題】硬化して得られる画像の成形性及び打ち抜き特性に優れるインク組成物を提供すること。
【解決手段】シルセスキオキサン構造を含む基を有する重量平均分子量3,000以上の重合体、(成分B)単官能重合性化合物及び(成分C)重合開始剤を含有するインク組成物を用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は、インク組成物、画像形成方法及び印画物に関する。
画像データ信号に基づき、紙などの記録媒体に画像を形成する画像記録方法として、電子写真方式、昇華型及び溶融型熱転写方式、インクジェット方式などがある。これらのうち、インクジェット方式は、安価な装置で実施可能であり、且つ、必要とされる画像部のみにインクを射出して記録媒体上に直接画像形成を行うため、インクを効率良く使用でき、ランニングコストが安い。
インクジェット方式の一つとして、活性エネルギー線の照射により、硬化可能なインクジェット記録用インクを用いた記録方式がある。この方法によれば、インク液滴を硬化させることで、印字の生産性が向上し、鮮鋭な画像を形成することができる。又、このようなインクジェット法により画像形成される印画物を成形加工することも可能である。
特許文献1には、硬化性及び感度を向上させる観点から、開始剤及び多面体オリゴマー性シルセスキオキサンを含有する放射線硬化型インク組成物が開示されている。
特許文献2には、加熱硬化後のインプリント性、基板密着性、耐熱性及び表面硬度を向上させる目的で、重合開始剤、重合性化合物及びシルセスキオキサンを含有する光ナノプリント用組成物が開示されている。
特開2004−339480号公報。 特開2010−13514号公報。
ところで、画像形成された印画物を加熱によりゆっくり延伸して成形加工する際に、延伸性等が不十分であると、成形加工した画像面にひび割れ等が生じるおそれがある。
また、成形加工品を一つ一つの成形品へと打ち抜いて裁断する際に、衝撃に対する耐衝撃能が不十分であると裁断面又はその周辺にひび(周辺割れ)が生じてしまう問題がある。このような打ち抜き特性が低い製品は、製品価値が下がる。
上記文献のいずれにも、画像形成された画像の成形性及び打ち抜き特性の改良については何ら開示されていない。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、得られる画像の成形性及び打ち抜き特性に優れるインク組成物、及びそれを用いた画像形成方法、並びに印画物を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
前記課題を解決するための手段は以下の通りである。
項1.(成分A)シルセスキオキサン構造を含む基を有する重量平均分子量3,000以上の重合体、(成分B)単官能重合性化合物及び(成分C)重合開始剤を含有するインク組成物。
項2.前記(成分A)の重量平均分子量が、10,000〜200,000である、項1に記載のインク組成物。
項3.前記シルセスキオキサン構造が、下記式(A−1)で表される構造を含む、項1又は項2に記載のインク組成物。

式(A−1)
(式(A−1)中、Rはハロゲン原子、シアノ基、―SH基、−PR (Rはアリール基)、アミノ基、アリール基又はアルキル基を表し、Rは−COO−、アルキレン基、アリーレン基、アルキレンオキシ基、−SO−、−SiR −(Rはアルキレン基又はハロゲン原子)及び−NH−からなる群から選ばれる少なくとも1種の基、又は単結合を表す。*は結合位置を表す。)
項4.前記シルセスキオキサン構造が、かご型構造である、項1〜項3のいずれか1項に記載のインク組成物。
項5.前記(成分A)が、シルセスキオキサン構造を含む基を側鎖に有する、項1〜項4のいずれか1項に記載のインク組成物。
項6.前記(成分A)におけるシルセスキオキサン構造を含む基が下記式(A−2)で表される基構造である、項1〜項5のいずれか1項に記載のインク組成物。

式(A−2)
(式(A−2)中、Rはハロゲン原子、シアノ基、―SH基、−PR (Rはアリール基)、アミノ基、アリール基又はアルキル基を表し、Rは−COO−、アルキレン基、アリーレン基、アルキレンオキシ基、−SO−、−SiR −(Rはアルキレン基又はハロゲン原子)及び−NH−からなる群から選ばれる少なくとも1種の基、又は単結合を表す。複数存在するR及びRは互いに同一であっても異なっていてもよい。*は結合位置を表す。)
項7.前記式(A−2)において、Rがアルキル基又はアリール基を表し、Rが単結合を表す、項6に記載のインク組成物。
項8.更に、(成分D)着色剤を含有する、項1〜項7のいずれか1項に記載のインク組成物。
項9.前記(成分A)が、主鎖構造として(メタ)アクリレート繰り返し単位又はウレタン繰り返し単位(−NHCOO−)を含む、項1〜項8のいずれか1項に記載のインク組成物。
項10.インク組成物全量に対する前記(成分A)の含有量が0.1〜20質量%である、項1〜項9のいずれか1項に記載のインク組成物。
項11.インク組成物中の全重合性化合物の合計含有量に対する、前記(成分B)単官能重合性化合物の含有量が、90質量%〜100質量%である、項1〜項10のいずれか1項に記載のインク組成物。
項12.前記(成分B)単官能重合性化合物が、N−ビニル化合物又は(メタ)アクリレート化合物を含む、項1〜項11のいずれか1項に記載のインク組成物。
項13.インクジェット記録用である、項1〜項12のいずれか1項に記載のインク組成物。
項14.項1〜項13のいずれか1項の記載のインク組成物を記録媒体上に付与するインク付与工程と、
前記付与したインク組成物に活性エネルギー線を照射する照射工程と、を含む画像形成方法。
項15.前記インク付与工程が、インクジェット法によりインク組成物を付与する工程である、項14に記載の画像形成方法。
項16.項14又は項15に記載の画像形成方法を用いて形成される印画物。
本発明によれば、硬化して得られた画像の成形性及び打ち抜き特性に優れるインク組成物、及びそれを用いた画像形成方法、並びに印画物を提供できる。
印画物の真空成形テストにおいて、真空成形装置内に配置される木型の概略斜視図である。
1.インク組成物
本発明のインク組成物は、(成分A)シルセスキオキサン構造を含む基を有する重量平均分子量3,000以上の重合体、(成分B)単官能重合性化合物及び(成分C)重合開始剤を含有することを特徴とする。本発明のインク組成物は、インクジェット記録用であることが好ましい。以下、「(成分A)シルセスキオキサン構造を含む基を有する重量平均分子量3,000以上の重合体」、「(成分B)単官能重合性化合物」及び「(成分C)重合開始剤」を、それぞれ単に「(成分A)」、「(成分B)」及び「(成分C)」ともいう。
以下、本発明のインク組成物について詳細に説明をする。
((成分A)シルセスキオキサン構造を含む基を有する重量平均分子量3,000以上の重合体)
本発明のインク組成物は、(成分A)シルセスキオキサン構造を含む基を有する重量平均分子量3,000以上の重合体を必須の成分として含有する。
本発明におけるシルセスキオキサン構造とは、置換基を有するSi(O1/2の構造により形成されたシロキサン化合物のことを指す。本発明では、かご型、はしご型又はランダム型等のいずれの構造を有するシルセスキオキサン構造であってもよく、かご型のシルセスキオキサン構造がより好ましい。尚、前記「かご型」、「はしご型」、「ランダム型」とは、例えば、シルセスキオキサン材料の化学と応用展開(シーエムシー出版)等に記載されている構造を指す。
前記(成分A)におけるシルセスキオキサン構造としては、例えば、下記式(A−1)で表される構造を含むことが好ましい。

式(A−1)
(式(A−1)中、Rはハロゲン原子、シアノ基、―SH基、−PR (Rはアリール基)、アミノ基、アリール基又はアルキル基を表し、Rは−COO−、アルキレン基、アリーレン基、アルキレンオキシ基、−SO−、−SiR −(Rはアルキレン基又はハロゲン原子)及び−NH−からなる群から選ばれる少なくとも1種の基、又は単結合を表す。*は結合位置を表す。)
式(A−1)中のRがハロゲン原子であるとき、該ハロゲン原子としては、F、Cl、Br、I等が挙げられる。尚、Rがハロゲン原子であるときは、Rは単結合、−COO−、−NH−、及び−SO−となることはない。
式(A−1)中のRが−PR (Rはアリール基)であるときのRとしては、炭素数6〜20のアリール基が好ましく、炭素数6〜16のアリール基が更に好ましく、炭素数6〜10のアリール基が特に好ましい。前記アリール基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。式(A−1)中のRが−PR (Rはアリール基)であるとき、Rは単結合、−COO−、−NH−、及び−SO−であることはない。
式(A−1)中のRがアミノ基であるとき、該アミノ基としては、1級アミノ基、2級アミノ基又は3級アミノ基のいずれでもよく、例えば、−NH、−NHR又は―NR(Rは置換基)等で表される。前記アミノ基のRで表される置換基は各々異なっていてもよく、例えば炭素数1〜8の直鎖または分岐のアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)、炭素数6〜20のアリール基(好ましくはフェニル基)等が挙げられる。前記アミノ基の具体例としては、1級アミノ基、ジメチルアミノ基等が挙げられる。これらの基は置換基を有していても有していなくてもよいが、置換基を有していないことが好ましい。式(A−1)中のRがアミノ基であるとき、Rは単結合、−COO−又は−NH−、−SO−、との組み合わせとなることはない。
式(A−1)中のRがアリール基であるとき、該アリール基としては、炭素数6〜20のアリール基が好ましく、炭素数6〜16のアリール基が更に好ましく、炭素数6〜10のアリール基が特に好ましい。前記アリール基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。これらの基は置換基を有していても有していなくてもよいが、置換基を有していないことが好ましい。式(A−1)中のRがアリール基であるとき、Rは−COO−、−NH−、及び−SO−となることはない。
式(A−1)中のRがアルキル基であるとき、該アルキル基としては、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜5のアルキル基が更に好ましく、炭素数1〜3のアルキル基が特に好ましい。前記アルキル基は、直鎖構造であっても分岐構造であっても環状構造であってもよいが、特に環状構造又は分岐構造を有することが好ましい。鎖状または環状のアルキル基中に、エポキシ基を含んでいてもよい。尚、エポキシ基を含む場合にエポキシ基を構成する2つの炭素は、前述の炭素数の数に含めるものとする。前記アルキル基の具体例としては、1,2−エポキシ−4−シクロへキシル基、グリシジル基、イソボルニル基、メチル基、エチル基、t−ブチル基、イソオクチル基等が挙げられる。これらの基は置換基を有していても有していなくてもよいが、置換基を有していないことが好ましい。
式(A−1)中のRが−SH基であるとき、Rは単結合、−COO−又は−NH−の組み合わせとなることはない。
式(A−1)中のRとしては、アリール基、アルキル基が好ましい。
式(A−1)中のRがアルキレン基であるとき、該アルキレン基としては、炭素数1〜10が好ましく、炭素数1〜6が更に好ましく、炭素数1〜3が特に好ましい。前記アルキレン基の具体例としては、メチレン基等が挙げられる。これらの基は置換基を有していても有していなくてもよいが、置換基を有していないことが好ましい。
式(A−1)中のRがアリーレン基であるとき、該アリーレン基としては、炭素数6〜18であることが好ましく、炭素数6〜14であることが更に好ましく、炭素数6〜10であることが特に好ましい。前記アリーレン基の具体例としては、フェニレン基等が挙げられる。これらの基は置換基を有していても有していなくてもよいが、置換基を有していないことが好ましい。
式(A−1)中のRがアルキレンオキシ基(−R−O−、Rはアルキレン基)であるとき、該アルキレンオキシ基は、炭素数1〜10が好ましく、炭素数1〜6が更に好ましく、炭素数1〜3が特に好ましい。前記アルキレンオキシ基の具体例としては、エトキシ基等が挙げられる。これらの基は置換基を有していても有していなくてもよい。前記アルキレンオキシ基は、**−R−O−又は**−O−R−(**は結合位置を表す。)の方向で、構造式(A)中のSiに結合することができる。
式(A−1)中のRが−SiR −(Rはアルキレン基)であるときのRとしては、炭素数1〜10が好ましく、炭素数1〜6が更に好ましく、炭素数1〜3が特に好ましい。前記アルキレン基の具体例としては、メチレン基等が挙げられる。これらの基は置換基を有していても有していなくてもよいが、置換基を有していないことが好ましい。
式(A−1)中のRが−SiR −(Rはハロゲン原子)であるときのRとしては、F,Cl,Br,I等が挙げられる。
式(A−1)中のRは、−COO−、アルキレン基、アリーレン基、アルキレンオキシ基、−SO−、−SiR −(Rはアルキレン基又はハロゲン原子)及び−NH−からなる群から選ばれる基が組み合わされていてもよい。好ましい基の組み合わせとしては、−NH−とアルキレン基との組み合わせ、−COO−基とアルキレン基との組み合わせ等が挙げられる。
式(A−1)中のRとしては、単結合又はアルキレン基が好ましく、単結合が特に好ましい。
前記(成分A)におけるシルセスキオキサン構造を含む基は、下記式(A−2)で表される基であることが好ましい。

式(A−2)
(式(A−2)中、Rはハロゲン原子、シアノ基、―SH基、−PR (Rはアリール基)、アミノ基、アリール基又はアルキル基を表し、Rは−COO−、アルキレン基、アリーレン基、アルキレンオキシ基、−SO−、−SiR −(Rはアルキレン基又はハロゲン原子)及び−NH−からなる群から選ばれる少なくとも1種の基、又は単結合を表す。複数存在するR及びRは互いに同一であっても異なっていてもよい。*は結合位置を表す。)
式(A−2)におけるRは、前述の式(A−1)におけるRの定義と好ましい範囲も含めて同じである。
式(A−2)におけるRは、前述の式(A−1)におけるRの定義と好ましい範囲も含めて同じである。
前記式(A−2)において、Rがアルキル基又はアリール基を表し、Rが単結合を表す組み合わせが特に好ましい。
本発明における(成分A)の重量平均分子量(Mw)は3,000以上であり、3,000〜200,000が好ましく、5,000〜200,000が更に好ましく、10,000〜200,000が特に好ましい。
なお重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフ(GPC)で測定される。GPCは、HLC−8020GPC(東ソー(株)製)を用い、カラムとしてTSKgel SuperHZM−H、TSKgel SuperHZ4000、TSKgel SuperHZ200(東ソー(株)製、4.6mmID×15cm)を、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いることができる。
本発明のインク組成物中の(成分A)の含有量は、0.1質量%〜20質量%が好ましく、1質量%〜15質量%が更に好ましく、1質量%〜10質量%が特に好ましい。
以下にシルセスキオキサン構造を含む基の具体例(M−1)〜(M−8)を挙げるが、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
かご型シルセスキオキサン構造を含む基を有する繰り返し単位を与える単量体としては、例えば、シグマアルドリッチジャパン社製のシルセスキオキサン(完全縮合シリーズ)、ハイブリッドプラスティック社製のシルセスキオキサンシリーズ等が挙げられる。
(成分A)を形成し得る繰り返し単位としては、公知又は公知又は市販のスチレン、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、エステル、ウレタン、ウレアを構成する各々の繰り返し単位を用いることができ、特に(メタ)アクリレート繰り返し単位又はウレタン繰り返し単位(−NHCOO−)を有することが好ましく、ウレタン繰り返し単位を有することが更に好ましい。なお、「(メタ)アクリルアミド」とは、アクリルアミド及びメタアクリルアミドの少なくとも一方を意味し、他の(メタ)アクリレート等に(メタ)を付加する表記もこれと同様である。
スチレン繰り返し単位を形成することができる単量体としては、例えば、スチレン、p−メトキシスチレン等が挙げられる。
(メタ)アクリレート繰り返し単位を形成することができる単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−エチヘキシルジグリコール(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトシキメチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2,2,2−テトラフルオロエチル(メタ)アクリレート、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシル(メタ)アクリレート、4−ブチルフェニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、2,4,5−テトラメチルフェニル(メタ)アクリレート、4−クロロフェニル(メタ)アクリレート、フェノキシメチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジロキシブチル(メタ)アクリレート、グリシジロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジロキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペルフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリルアミド繰り返し単位を形成することができる単量体としては、例えば(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−p−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルアミド、p−スルファモイルフェニル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
エステル繰り返し単位を形成することができる多価カルボン酸単量体としては、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。
ウレタン繰り返し単位を形成することができるジオール単量体としては、例えば、アルキレンジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ダイセル化学社製のプラクセルシリーズ(プラクセル205U)等のポリカプロラクトンジオール、宇部興産社製のETERNACOLLシリーズ(UH,UMシリーズ)等のポリカーボネートジオール、和光純薬社製のPPGシリーズ(PPG300、PPG700、PPG1000)等のポリプロピレンジオール等が挙げられる。
ウレタン繰り返し単位を形成することができるジイソシアナート単量体としては、例えば下記構造の単量体が挙げられる。
(成分A)は、(i)シルセスキオキサン構造を含む基を側鎖に有する態様、(ii)シルセスキオキサン構造を含む基を主鎖末端に有する態様、(iii)シルセスキオキサン構造を含む基を側鎖及び主鎖末端に有する態様をとりえる。これらの中でも、(成分A)は、シルセスキオキサン構造を含む基を側鎖に有する態様(前記(i)及び(iii)の態様)が好ましい。
以下、(成分A)のとりうる3種の態様((i)シルセスキオキサン構造を含む基を側鎖に有する態様、(ii)シルセスキオキサン構造を含む基を主鎖末端に有する態様、(iii)シルセスキオキサン構造を含む基を側鎖及び主鎖末端に有する態様)に関して、各々好ましい構造について詳細に説明をする。
(i)シルセスキオキサン構造を含む基を側鎖に有する態様
以下、(成分A)がシルセスキオキサン構造を含む基を側鎖に有する態様の好ましい構造について説明をする。
(成分A)がシルセスキオキサン構造を含む基を側鎖に有する態様をとる場合、主鎖構造として(メタ)アクリレート繰り返し単位又はウレタン繰り返し単位(−NHCOO−)を有することが好ましく、ウレタン繰り返し単位(−NHCOO−)を有することが更に好ましい。
(成分A)がシルセスキオキサン構造を含む基を側鎖に有する場合、下記式(i−1)で表される構造であることが好ましい。

式(i−1)
(式(i−1)中、Xは炭素数1〜10の炭化水素から水素原子を4つ除いた残基である。Rは水素原子又はアルキル基を表す。Wは単結合又は、−O−、−SiRe 2−(Reはアルキル基)又はアルキレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を表す。T´は下記式(A−21)を表す。)

式(A−21)
(式(A−21)中、Rはハロゲン原子、シアノ基、―SH基、−PR (Rはアリール基)、アミノ基、アリール基又はアルキル基を表し、Rは−COO−、アルキレン基、アリーレン基、アルキレンオキシ基、−SO−、−SiR −(Rはアルキレン基又はハロゲン原子)及び−NH−からなる群から選ばれる少なくとも1種の基、又は単結合を表す。複数存在するR及びRは互いに同一であっても異なっていても良い。*は結合位置を表す。)
前記式(i−1)中のXは、炭素数1〜10の炭化水素から水素原子を4つ除いた残基を表す。炭素数1〜10の炭化水素は、直鎖構造であっても、分岐構造であっても、環状構造であってもよい。炭素数1〜10の炭化水素は、−O−結合を含んでいても良い。前記炭化水素は、炭素数2〜6が好ましく、3〜9が特に好ましい。具体的には、プロパン、ブタン、ペンタン、シクロヘキサン等のアルカンから水素原子を2個除いた残基が挙げられる。
前記式(i−1)中のRは、水素原子又はアルキル基を表し、水素原子が好ましい。
前記式(i−1)中のRで表されるアルキル基としては、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜5のアルキル基が更に好ましく、炭素数1〜3のアルキル基が特に好ましい。前記アルキル基は、直鎖構造であっても分岐構造であっても環状構造であってもよいが、直鎖構造又は環状構造が好ましい。前記アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
前記式(i−1)中のWは、−O−、−SiRe 2−(Reはアルキル基)又はアルキレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基、又は単結合を表し、−SiRe 2−と−O−とが組み合わされた基、又は単結合が更に好ましい。
前記(i−1)中のWにおける−SiRe 2−(Reはアルキル基)中のRe 2としては、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜5のアルキル基が更に好ましく、炭素数1〜3のアルキル基が特に好ましい。前記アルキル基は、直鎖構造であっても分岐構造であっても環状構造であってもよい。前記アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
前記(i−1)中のWにおけるアルキレン基としては、炭素数1〜20のアルキレン基であることが好ましく、より好ましくは炭素数1〜16であり、更に好ましくは炭素数1〜12である。前記アルキレン基は直鎖構造であっても分岐構造であっても環状構造であってもよいが、シクロアルキレン基が好ましい。具体的には、メチレン基、シクロプロピレン基、シクロへキシレン基等を表し、シクロへキシレン基であることが特に好ましい。これらの基は置換基を有していても、有していなくてもよいが、置換基を有していないことが好ましい。
前記式(i−1)中のWは、−O−、−SiRe 2−(Reはアルキル基)又はアルキレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基が組み合わされていてもよい。前記基の組み合わせとしては、−O−と−SiRe −の組み合わせが好ましい。
式(A−21)中のR及びRは、好ましい範囲も含めて前述の式(A−2)中のR及びRの定義と好ましい範囲も含めて同様である。
前記式(i−1)で表される繰り返し単位の具体例(i−1―1)〜(i−1―3)を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(成分A)がシルセスキオキサン構造を含む基を側鎖に有する態様であって、前記式(i−1)で表される繰り返し単位を有する場合、式(i−1)で表される繰り返し単位の割合は、例えば、全構成単位(モノマー)中、5〜90質量%が好ましく、より好ましくは20〜90質量%である。
(成分A)がシルセスキオキサン構造を含む基を側鎖に有する場合、(成分A)は下記式(i−2)で表される構造を更に有することが好ましい。

式(i−2)
(式(i−2)中、Rx´はアルキレン基及びアリーレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を表す。)
式(i−2)中のRX´として表されるアルキレン基としては、炭素数1〜20のアルキレン基であることが好ましく、より好ましくは炭素数1〜16であり、更に好ましくは炭素数1〜12である。前記アルキレン基は直鎖構造であっても分岐構造であっても環状構造であってもよいが、シクロアルキレン基が好ましい。具体的には、メチレン基、シクロプロピレン基、シクロへキシレン基等を表し、シクロへキシレン基であることが特に好ましい。
式(i−2)中のRx´として表されるアリーレン基としては、炭素数6〜15のアリーレン基であることが好ましく、具体的にはフェニレン基、トリレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基などが挙げられる。
式(i−2)中のRx´は、アルキレン基またはアリーレン基が組み合わされていてもよい。好ましい基の組み合わせとしては、炭素数1〜12のアルキレン基と炭素数6〜15のアリーレン基の組み合わせが好ましい。具体的には、例えば、下記(i−2−1)〜(i−2−3)等の基(*は結合位置を表す。)が挙げられる。
式(i−2)中のRx´は置換基を有していても置換基を有していなくてもよいが、置換基を有していないことが好ましい。
(成分A)における式(i−2)で表される繰り返し単位の具体例(i−2−1)〜(i−2−4)を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(成分A)がシルセスキオキサン構造を含む基を側鎖に有する態様であって、前記式(i−2)で表される繰り返し単位を有する場合、式(i−2)で表される繰り返し単位の割合は、例えば、(成分A)に含まれる全構成単位(モノマー)中、10〜95質量%が好ましく、より好ましくは30〜90質量%である。
(成分A)がシルセスキオキサン構造を含む基を側鎖に有する態様の合成方法としては、例えば、前述の特定構造を有するモノマーを連鎖重合反応又は重縮合反応等の公知の重縮合反応を行うことにより合成することができる。
例えば、(メタ)アクリレート繰り返し単位を有し、且つシルセスキオキサン構造を含む基を側鎖に有する場合の合成方法としては、シルセスキオキサン構造を含み、かつラジカル重合性基を有する単量体と、前述の(メタ)アクリレート繰り返し単位を与える単量体とを共重合することにより合成することができる。
(ii)シルセスキオキサン構造を含む基を主鎖末端に有する態様
以下、シルセスキオキサン構造を含む基を主鎖末端に有する態様の好ましい構造について説明をする。
(成分A)がシルセスキオキサン構造を含む基を主鎖末端に有する態様をとる場合、主鎖構造として(メタ)アクリレート繰り返し単位又はウレタン繰り返し単位(−NHCOO−)を有することが好ましく、ウレタン繰り返し単位(−NHCOO−)を有することが更に好ましい。
(成分A)がシルセスキオキサン構造を含む基を主鎖末端に有する場合、主鎖構造の少なくともいずれか一方に含まれていればよいが、両末端に含まれていてもよく、主鎖構造の両末端に含まれることが好ましい。又、末端構造が分岐して複数のシルセスキオキサン構造を含む基を有していてもよい。(成分A)がシルセスキオキサン構造を含む基を主鎖末端に有する場合、下記式(A−22)で表される構造を主鎖末端に有することが好ましい。

式(A−22)
(式(A−22)中、Rはハロゲン原子、シアノ基、―SH基、−PR (Rはアリール基)、アミノ基、アリール基又はアルキル基を表し、Rは−COO−、アルキレン基、アリーレン基、アルキレンオキシ基、−SO−、−SiR −(Rはアルキレン基又はハロゲン原子)及び−NH−からなる群から選ばれる少なくとも1種の基、又は単結合を表す。複数存在するR及びRは互いに同一であっても異なっていても良い。*は結合位置を表す。)
式(A−22)におけるR及びRは、前述の式(A−2)におけるR及びRの定義と好ましい範囲も含めて同様である。
(成分A)がシルセスキオキサン構造を含む基を主鎖末端に有する場合、(成分A)は下記式(ii−1)で表される構造を更に有することが好ましい。

式(ii−1)
(式(ii−1)中、Rx´はRx´はアルキレン基及びアリーレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を表す。)
式(ii−1)のRx´は好ましい範囲も含めて、式(i−2)のRx´の定義と同様である。
(成分A)がシルセスキオキサン構造を含む基を主鎖末端に有する態様であって、前記式(ii−1)で表される繰り返し単位を有する場合、式(ii−1)で表される繰り返し単位の割合は、例えば、全構成単位(モノマー)中、10〜90質量%が好ましく、より好ましくは15〜80質量%である。
(成分A)が主鎖末端に有する態様の合成方法としては、ウレタン、(メタ)アクリレート、エステル等の公知の重縮合、または重付加反応により合成される重合体を、活性水素基を有するビニルエーテル化合物等で停止反応を行うことにより前駆体を合成し、更に前駆体にチオール基、アミノ基などを有するシルセスキオキサン化合物を付加反応させる事で合成することができる。
(iii)シルセスキオキサン構造を含む基を側鎖及び主鎖末端に有する態様
以下、(成分A)がシルセスキオキサン構造を含む基を側鎖及び主鎖末端に有する態様の好ましい構造について説明をする。
(成分A)がシルセスキオキサン構造を含む基を側鎖及び主鎖末端に有する態様をとる場合、主鎖構造として(メタ)アクリレート繰り返し単位又はウレタン繰り返し単位(−NHCOO−)を有することが好ましく、ウレタン繰り返し単位(−NHCOO−)を有することが更に好ましい。
(成分A)がシルセスキオキサン構造を含む基を側鎖及び主鎖末端に有する場合、前記(i)シルセスキオキサン構造を含む基を側鎖に有する態様において主鎖構造が好ましく有する構造に加えて、更に(ii)アセタール結合を主鎖末端に有する態様において主鎖構造が好ましく有する基を有することが好ましい。より具体的には、主鎖構造として式(i−1)の構造を有し、かつ、主鎖末端構造として式(A−22)の基を有することが好ましい。
(成分A)がシルセスキオキサン構造を含む基を側鎖及び主鎖末端に有する場合、前記(i)シルセスキオキサン構造を含む基を側鎖に有する態様の合成方法と、(ii)シルセスキオキサン構造を含む基を主鎖末端に有する態様の合成方法を組み合わせて合成することができる。
本発明における(成分A)の具体例(P−1)〜(P−19)を、重合体を構成する構造単位、その含有量(モル比)及び重量平均分子量を表示することにより、以下に挙げる。本発明の(成分A)は以下の具体例に限定されるものではない。
((成分B)単官能重合性化合物)
本発明のインク組成物は(成分B)単官能重合性化合物を必須の成分として含有する。
本発明のインク組成物に用いられる単官能重合性化合物とは、重合性基を1個有する重合性化合物であれば限定されない。
本発明のインク組成物に用いられる単官能重合性化合物としては、ラジカル重合性化合物であっても、カチオン重合性化合物のいずれであってもよいが、ラジカル重合性化合物が好ましく、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物が挙げられる。より具体的には、分子中にラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物であればよい。
ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する単官能重合性化合物の一例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸エステルおよびこれらの塩;エチレン性不飽和基を有する無水物;アクリロニトリル;スチレン等が挙げられる。また、更に種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ポリウレタンなどのマクロモノマー等も挙げられる。
このような単官能化合物としては、例えば、好ましくは2−ヒドロキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、カルビトールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、トリデシルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、エポキシアクリレート、イソボルニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルフタル酸、メトキシ−ポリエチレングリコールアクリレート、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、サイクリックトリメチロールプロパンフォルマールアクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、エトキシ化フェニルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルコハク酸、ノニルフェノールEO付加物アクリレート、フェノキシ−ポリエチレングリコールアクリレート、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、ラクトン変性アクリレート、ステアリルアクリレート、イソアミルアクリレート、イソミリスチルアクリレート、イソステアリルアクリレート、ラクトン変性アクリレート等の(メタ)アクリレート化合物;メチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、アリルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ジメチルアミノメチルメタクリレート等のメタクリレート化合物;アリルグリシジルエーテル等のアリル化合物;(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−sec−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−tert−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−シクロヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、1−(メタ)アクリロイルピロリジン、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−[3−ジメチルアミノプロピル](メタ)アクリルアミド、N−1,1−ジメチル−3−オキソブチル(メタ)アクリルアミド、4−アクロイルモルホリン等の(メタ)アクリルアミド化合物等が挙げられる。
また、単官能ビニルエーテル化合物も好適に挙げられる。単官能ビニルエーテル化合物の具体例としては、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、n−オクタデシルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−ノニルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルメチルビニルエーテル、4−メチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、ジシクロペンテニルビニルエーテル、2−ジシクロペンテノキシエチルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、ブトキシエチルビニルエーテル、メトキシエトキシエチルビニルエーテル、エトキシエトキシエチルビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールビニルエーテル、テトラヒドロフリフリルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、4−ヒドロキシメチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、クロルブチルビニルエーテル、クロルエトキシエチルビニルエーテル、フェニルエチルビニルエーテル、フェノキシポリエチレングリコールビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、イソプロペニルエーテル−o−プロピレンカーボネート、等が挙げられる。
その他、N−ビニルラクタム類、N−ビニルフォルムアミド等のN−ビニル化合物も好適に挙げられる。N−ビニルラクタム類の好ましい例は下記式で表される。
上記、mは1〜5の整数を表し、mは2〜4の整数であることが好ましく、mが2又は4であることがより好ましく、mが4である、すなわちN−ビニルカプロラクタムであることが特に好ましい。
本発明の単官能重合性化合物は、N−ビニル化合物又は(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。
本発明の単官能のラジカル重合性モノマーは併用していることが好ましい。好ましい組合せは、アクリレート化合物とN−ビニル化合物と(メタ)アクリルアミド化合物との組合せである。
併用する場合、両者の割合(質量比)は例えば、アクリレート化合物:n−ビニル化合物=10〜90:90〜10程度、好ましくは30〜70:70〜30程度とすればよい。
−カチオン重合性化合物−
本発明で用いることができる単官能重合性化合物として、カチオン重合性化合物も挙げられる。光酸発生剤から発生する酸により重合反応を生起し、硬化する化合物であれば特に制限はなく、光カチオン重合性化合物として知られる各種公知のカチオン重合性の化合物を使用することができる。カチオン重合性化合物としては、例えば、エポキシ化合物、オキセタン化合物などが挙げられる。
本発明に用いうる単官能エポキシ化合物の例としては、例えば、フェニルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、1,2−ブチレンオキサイド、1,3−ブタジエンモノオキサイド、1,2−エポキシドデカン、エピクロロヒドリン、1,2−エポキシデカン、スチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、3−メタクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−アクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−ビニルシクロヘキセンオキサイド等が挙げられる。
本発明における、(成分B)単官能重合性化合物の分子量としては、好ましくは130〜3000であり、130〜500がより好ましい。
本発明のインク組成物中の全重合性化合物(単官能重合性化合物と必要により添加される多官能重合性化合物との合計含有量)に対する(成分B)単官能重合性化合物の含有量は50質量%〜100質量%が好ましく、75〜100質量%が更に好ましく、90〜100質量%が特に好ましい。
本発明のインク組成物中の(成分B)単官能重合性化合物の含有量は、50質量%以上が好ましく、50〜95質量%が更に好ましく、60〜90質量%が特に好ましい。
(多官能重合性化合物)
本発明のインク組成物は、多官能重合性化合物を有していてもよい。本発明のインク組成物に用いられうる多官能重合性化合物としては、重合性基を2個以上有する重合性化合物であれば限定されない。
ラジカル重合可能な多官能化合物としては、ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパン(PO変性)トリアクリレート、オリゴエステルアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、変性グリセリントリアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルアクリル酸付加物、変性ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールAのPO付加物ジアクリレート、ビスフェノールAのEO付加物ジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、プロピレングリコールジグリシジルエーテルアクリル酸付加物、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート等のアクリレート化合物;ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン等のメタクリレート化合物等が挙げられる。その他、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート等のアリル化合物も挙げられる。なお、POはプロピレンオキシド、EOはエチレンオキシドを示す。更に具体的には、山下晋三編、「架橋剤ハンドブック」、(1981年大成社);加藤清視編、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」(1985年、高分子刊行会);ラドテック研究会編、「UV・EB硬化技術の応用と市場」、79頁、(1989年、シーエムシー);滝山栄一郎著、「ポリエステル樹脂ハンドブック」、(1988年、日刊工業新聞社)等に記載の市販品若しくは業界で公知のラジカル重合性乃至架橋性の化合物を用いることができる。
また、多官能ビニルエーテルも挙げられる。多官能ビニルエーテルとしては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブチレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ビスフェノールAアルキレンオキサイドジビニルエーテル、ビスフェノールFアルキレンオキサイドジビニルエーテルなどのジビニルエーテル類;トリメチロールエタントリビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、グリセリントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル、エチレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテルなどの多官能ビニルエーテル類等が挙げられる。
また、ラジカル重合可能な多官能重合性化合物としては、例えば、特開平7−159983号、特公平7−31399号、特開平8−224982号、特開平10−863号、特開平9−134011号、特表2004−514014公報等の各公報に記載されている光重合性組成物に用いられる活性エネルギー線硬化型の重合性化合物が知られており、これらも本発明のインク組成物に適用することができる。
また、カチオン重合性化合物としての多官能エポキシ化合物の例としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールFジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジグリシジルエーテル、エポキシノボラック樹脂、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールSジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンオキサイド、4−ビニルエポキシシクロヘキサン、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル類、1,1,3−テトラデカジエンジオキサイド、リモネンジオキサイド、1,2,7,8−ジエポキシオクタン、1,2,5,6−ジエポキシシクロオクタン等が挙げられる。
多官能重合性化合物の分子量としては、分子量として、好ましくは130〜3000であり、130〜500がより好ましい。
本発明のインク組成物が多官能重合性化合物を含有する場合、全重合性化合物中の多官能重合性化合物の含有量は、0.1質量%〜50質量%が好ましく、1〜20質量%であることが更に好ましく、1〜5質量%であることが特に好ましい。
((成分C)重合開始剤)
本発明のインク組成物は、重合開始剤を含有する。
本発明の重合開始剤としては、熱重合開始剤及び光重合開始剤のいずれであってもよいが、光重合開始剤が好ましく挙げられる。光重合開始剤としては、公知の光重合開始剤を、重合性化合物の種類、インク組成物の使用目的に応じて、適宜選択して使用することができる。
本発明のインク組成物に使用する光重合開始剤は、外部エネルギー(光)を吸収して重合開始種であるラジカルを生成する化合物である。光重合開始剤において、重合を開始させる光とは、活性エネルギー線、すなわち、γ線、β線、電子線、紫外線、可視光線、赤外線等を示し、好ましくは、紫外線である。
光重合開始剤としては、公知の化合物が使用できるが、本発明で使用し得る好ましい光重合開始剤としては、芳香族ケトン類、アシルホスフィンオキシド化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、並びにアルキルアミン化合物等が挙げられる。
芳香族ケトン類、アシルホスフィンオキシド化合物、及び、チオ化合物の好ましい例としては、「RADIATION CURING IN POLYMER SCIENCE AND TECHNOLOGY」,J.P.FOUASSIER,J.F.RABEK(1993)、pp.77〜117記載のベンゾフェノン骨格又はチオキサントン骨格を有する化合物等が挙げられる。より好ましい例としては、特公昭47−6416号公報記載のα−チオベンゾフェノン化合物、特公昭47−3981号公報記載のベンゾインエーテル化合物、特公昭47−22326号公報記載のα−置換ベンゾイン化合物、特公昭47−23664号公報記載のベンゾイン誘導体、特開昭57−30704号公報記載のアロイルホスホン酸エステル、特公昭60−26483号公報記載のジアルコキシベンゾフェノン、特公昭60−26403号公報、特開昭62−81345号公報記載のベンゾインエーテル類、特公平1−34242号公報、米国特許第4,318,791号、ヨーロッパ特許0284561A1号記載のα−アミノベンゾフェノン類、特開平2−211452号公報記載のp−ジ(ジメチルアミノベンゾイル)ベンゼン、特開昭61−194062号公報記載のチオ置換芳香族ケトン、特公平2−9597号公報記載のアシルホスフィンスルフィド、特公平2−9596号公報記載のアシルホスフィン、特公昭63−61950号公報記載のチオキサントン類、特公昭59−42864号公報記載のクマリン類等を挙げることができる。また、特開2008−105379号公報、特開2009−114290号公報に記載の重合開始剤も好ましい。
これらのなかでも、光重合開始剤として芳香族ケトン類又はアシルホスフィンオキサイド化合物を使用することが好ましく、p−フェニルベンゾフェノン(和光純薬工業社製)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド(Irgacure 819:BASF・ジャパン社製)、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(Darocur TPO:BASF・ジャパン社製、Lucirin TPO:BASF・ジャパン社製)などが好ましい。
重合開始剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
インク組成物における重合開始剤の含有量は、インク組成物に対して、1〜25質量%が好ましく、より好ましくは1〜20質量%、更に好ましくは1〜15質量%である。
((成分D)着色剤)
本発明のインク組成物は、着色剤を含有していてもよい。インク組成物に着色剤を添加することで、可視画像(有色画像)を形成しうるインク組成物とすることができる。
本発明のインク組成物に用いることのできる着色剤は、特に制限はなく、用途に応じて公知の種々の着色剤、(顔料、染料)を適宜選択して用いることができる。例えば、耐候性に優れた画像を形成する場合には、顔料が好ましい。また、染料としては、水溶性染料および油溶性染料のいずれも使用できるが、油溶性染料が好ましい。
−顔料−
まず、インク組成物における着色剤として好ましく使用される顔料について述べる。
前記顔料としては、特に限定されるものではなく、一般に市販されているすべての有機顔料および無機顔料を、分散媒として不溶性の樹脂等に分散させたもの、或いは顔料表面に樹脂をグラフト化したもの等を用いることができる。また、樹脂粒子を染料で染色したもの等も用いることができる。
これらの顔料としては、例えば、伊藤征司郎編「顔料の辞典」(2000年刊)、W.Herbst,K.Hunger「Industrial Organic Pigments」、特開2002−12607号公報、特開2002−188025号公報、特開2003−26978号公報、特開2003−342503号公報に記載の顔料が挙げられる。
本発明において使用できる有機顔料及び無機顔料の具体例としては、例えば、イエロー色を呈するものとして、C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG等)、C.I.ピグメントイエロー74の如きモノアゾ顔料、C.I.ピグメントイエロー12(ジスアジイエローAAA等)、C.I.ピグメントイエロー17の如きジスアゾ顔料、C.I.ピグメントイエロー180の如き非ベンジジン系のアゾ顔料、C.I.ピグメントイエロー100(タートラジンイエローレーキ等)の如きアゾレーキ顔料、C.I.ピグメントイエロー95(縮合アゾイエローGR等)の如き縮合アゾ顔料、C.I.ピグメントイエロー115(キノリンイエローレーキ等)の如き酸性染料レーキ顔料、C.I.ピグメントイエロー18(チオフラビンレーキ等)の如き塩基性染料レーキ顔料、フラバントロンイエロー(Y−24)の如きアントラキノン系顔料、イソインドリノンイエロー3RLT(Y−110)の如きイソインドリノン顔料、キノフタロンイエロー(Y−138)の如きキノフタロン顔料、イソインドリンイエロー(Y−139)の如きイソインドリン顔料、C.I.ピグメントイエロー153(ニッケルニトロソイエロー等)の如きニトロソ顔料、C.I.ピグメントイエロー117(銅アゾメチンイエロー等)の如き金属錯塩アゾメチン顔料等が挙げられる。
赤或いはマゼンタ色を呈するものとして、C.I.ピグメントレッド3(トルイジンレッド等)の如きモノアゾ系顔料、C.I.ピグメントレッド38(ピラゾロンレッドB等)の如きジスアゾ顔料、C.I.ピグメントレッド53:1(レーキレッドC等)やC.I.ピグメントレッド57:1(ブリリアントカーミン6B)の如きアゾレーキ顔料、C.I.ピグメントレッド144(縮合アゾレッドBR等)の如き縮合アゾ顔料、C.I.ピグメントレッド174(フロキシンBレーキ等)の如き酸性染料レーキ顔料、C.I.ピグメントレッド81(ローダミン6G’レーキ等)の如き塩基性染料レーキ顔料、C.I.ピグメントレッド177(ジアントラキノニルレッド等)の如きアントラキノン系顔料、C.I.ピグメントレッド88(チオインジゴボルドー等)の如きチオインジゴ顔料、C.I.ピグメントレッド194(ペリノンレッド等)の如きペリノン顔料、C.I.ピグメントレッド149(ペリレンスカーレット等)の如きペリレン顔料、C.I.ピグメントバイオレット19(無置換キナクリドン)、C.I.ピグメントレッド122(キナクリドンマゼンタ等)の如きキナクリドン顔料、C.I.ピグメントレッド180(イソインドリノンレッド2BLT等)の如きイソインドリノン顔料、C.I.ピグメントレッド83(マダーレーキ等)の如きアリザリンレーキ顔料等が挙げられる。
青或いはシアン色を呈する顔料として、C.I.ピグメントブルー25(ジアニシジンブルー等)の如きジスアゾ系顔料、C.I.ピグメントブルー15(フタロシアニンブルー等)の如きフタロシアニン顔料、C.I.ピグメントブルー24(ピーコックブルーレーキ等)の如き酸性染料レーキ顔料、C.I.ピグメントブルー1(ビクロチアピュアブルーBOレーキ等)の如き塩基性染料レーキ顔料、C.I.ピグメントブルー60(インダントロンブルー等)の如きアントラキノン系顔料、C.I.ピグメントブルー18(アルカリブルーV−5:1)の如きアルカリブルー顔料等が挙げられる。
緑色を呈する顔料として、C.I.ピグメントグリーン7(フタロシアニングリーン)、C.I.ピグメントグリーン36(フタロシアニングリーン)の如きフタロシアニン顔料、C.I.ピグメントグリーン8(ニトロソグリーン)等の如きアゾ金属錯体顔料等が挙げられる。
オレンジ色を呈する顔料として、C.I.ピグメントオレンジ66(イソインドリンオレンジ)の如きイソインドリン系顔料、C.I.ピグメントオレンジ51(ジクロロピラントロンオレンジ)の如きアントラキノン系顔料が挙げられる。
黒色を呈する顔料として、カーボンブラック、チタンブラック、アニリンブラック等が挙げられる。
白色顔料の具体例としては、塩基性炭酸鉛(2PbCOPb(OH)、いわゆる、シルバーホワイト)、酸化亜鉛(ZnO、いわゆる、ジンクホワイト)、酸化チタン(TiO、いわゆる、チタンホワイト)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO、いわゆる、チタンストロンチウムホワイト)などが利用可能である。
顔料の分散には、例えばボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、ジェットミル、ホモジナイザー、ペイントシェーカー、ニーダー、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル等の分散装置を用いることができる。
顔料の分散を行う際に分散剤を添加することも可能である。分散剤としては水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリアクリレート、脂肪族多価カルボン酸、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル燐酸エステル、顔料誘導体等を挙げることができる。また、ルーブリゾール社のSolsperseシリーズなどの市販の高分子分散剤を用いることも好ましい。
また、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。これらの分散剤および分散助剤は、顔料100質量部に対し、1質量部〜50質量部添加することが好ましい。
インク組成物において、顔料などの諸成分の分散媒としては、溶媒を添加してもよく、また、無溶媒で、低分子量成分である前記重合性化合物を分散媒として用いてもよいが、本発明のインク組成物は、活性エネルギー線硬化型のインクとして好適であり、インクを記録媒体上に適用後、硬化させるため、無溶媒であることが好ましい。尚、活性エネルギー線の定義に関しは後述する。
インク組成物中の顔料粒子の体積平均粒径は、0.02μm〜0.60μmであることが好ましく、より好ましくは0.02μm〜0.10μmである。また、最大粒径は3μm以下が好ましく、さらに好ましくは1μm以下であり、そのような範囲となるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を設定する。なお、上記体積平均粒径は、レーザー回折・散乱式の粒度分布測定装置(LA920、(株)堀場製作所製)を用いて、トリプロピレングリコールメチルエーテルを測定溶媒として測定されるものである。
−染料−
次に、本発明における着色剤として好ましく使用される染料について述べる。
染料としては、従来公知の化合物(染料)から適宜選択して使用することができる。具体的には、特開2002−114930号公報の段落番号〔0023〕〜〔0089〕、特開2008−13646号公報の段落番号〔0136〕〜〔0140〕に記載の化合物などを挙げることができ、これらを本発明にも適用することができる。
前記着色剤はインク組成物中、インク組成物の全質量に対して0.05質量%〜20質量%添加されることが好ましく、0.2質量%〜10質量%がより好ましい。着色剤として油溶性染料を用いた場合には、インク組成物の全質量(溶媒を含む)に対して、0.2質量%〜6質量%が特に好ましい。
<水>
本発明のインク組成物は実質的に水を含有しない、非水性インク組成物であることが好ましい。具体的には、インク組成物全量に対して、3質量%以下であることが好ましく、より好ましくは2質量%以下、最も好ましくは1質量%以下である。
<その他の成分>
本発明のインク組成物には、さらに、上記以外の成分を添加することができる。以下順次説明する。
(連鎖移動剤)
本発明のインク組成物は、更に連鎖移動剤を含有していてもよい。
前記連鎖移動剤としては、重合反応において連鎖移動反応により、反応の活性点を移動させる物質であれば特に制限なく使用することができる。
本発明に用いうる連鎖移動剤の具体例としては、例えば、四塩化炭素、四臭化炭素等のハロゲン化合物;イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール等のアルコール類;2−メチル−1−ブテン、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン等のオレフィン類;含イオウ化合物;等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
連鎖移動剤の分子量は250以上が好ましく、特に250以上100,000以下が好ましく、500以上80,000以下がより好ましく、3,000以上80,000以下が特に好ましい。
連鎖移動剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(増感色素)
本発明のインク組成物には、重合開始剤の活性エネルギー線照射による分解を促進させるために増感色素を添加することができる。
増感色素は、インク組成物に使用される重合開始剤に開始種を発生させる活性エネルギー線の波長に応じた化合物を使用すればよいが、一般的なインク組成物の硬化反応に使用されることを考慮すれば、好ましい増感色素の例としては、以下の化合物類に属しており、かつ、350nmから450nm域に吸収波長を有するものを挙げることができる。
多核芳香族類(例えば、アントラセン、ピレン、ペリレン、トリフェニレン)、チオキサントン類(例えば、イソプロピルチオキサントン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、シアニン類(例えばチアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、クマリン類(例えば、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン)等が挙げられ、多核芳香族類およびチオキサントン類が好ましい類として挙げられる。
また、特開2008−95086号公報記載の増感色素も好適である。
(共増感剤)
本発明のインク組成物は、共増感剤を含有することもできる。
共増感剤の例としては、アミン類、例えば、M.R.Sanderら著「Journal of Polymer Science」第10巻3173頁(1972)、特公昭44−20189号公報、特開昭51−82102号公報、特開昭52−134692号公報、特開昭59−138205号公報、特開昭60−84305号公報、特開昭62−18537号公報、特開昭64−33104号公報、Research Disclosure 33825号記載の化合物等が挙げられ、具体的には、トリエタノールアミン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p−ホルミルジメチルアニリン、p−メチルチオジメチルアニリン等が挙げられる。
共増感剤の別の例としては、チオール及びスルフィド類、例えば、特開昭53−702号公報、特公昭55−500806号公報、特開平5−142772号公報記載のチオール化合物、特開昭56−75643号公報のジスルフィド化合物等が挙げられ、具体的には、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト−4(3H)−キナゾリン、β−メルカプトナフタレン等が挙げられる。
また、共増感剤の別の例としては、アミノ酸化合物(例、N−フェニルグリシン等)、特公昭48−42965号公報記載の有機金属化合物(例、トリブチル錫アセテート等)、特公昭55−34414号公報記載の水素供与体、特開平6−308727号公報記載のイオウ化合物(例、トリチアン等)、特開平6−250387号公報記載のリン化合物(ジエチルホスファイト等)、特開平8−65779号記載のSi−H、Ge−H化合物等が挙げられる。
(紫外線吸収剤)
本発明のインク組成物には、紫外線吸収剤を用いることができる。
紫外線吸収剤としては、例えば、特開昭58−185677号公報、同61−190537号公報、特開平2−782号公報、同5−197075号公報、同9−34057号公報等に記載されたベンゾトリアゾール系化合物、特開昭46−2784号公報、特開平5−194483号公報、米国特許第3214463号等に記載されたベンゾフェノン系化合物、特公昭48−30492号公報、同56−21141号公報、特開平10−88106号公報等に記載された桂皮酸系化合物、特開平4−298503号公報、同8−53427号公報、同8−239368号公報、同10−182621号公報、特表平8−501291号公報等に記載されたトリアジン系化合物、リサーチディスクロージャーNo.24239号に記載された化合物やスチルベン系、ベンズオキサゾール系化合物に代表される紫外線を吸収して蛍光を発する化合物、いわゆる蛍光増白剤、などが挙げられる。
(酸化防止剤)
本発明のインク組成物には、酸化防止剤を添加することができる。
酸化防止剤としては、ヨーロッパ公開特許、同第223739号公報、同309401号公報、同第309402号公報、同第310551号公報、同第310552号公報、同第459416号公報、ドイツ公開特許第3435443号公報、特開昭54−48535号公報、同62−262047号公報、同63−113536号公報、同63−163351号公報、特開平2−262654号公報、特開平2−71262号公報、特開平3−121449号公報、特開平5−61166号公報、特開平5−119449号公報、米国特許第4814262号明細書、米国特許第4980275号明細書等に記載のものを挙げることができる。
(褪色防止剤)
本発明のインク組成物には、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。
有機系の褪色防止剤としては、ハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、ヘテロ環類、などが挙げられる。
また、金属錯体系の褪色防止剤としては、ニッケル錯体、亜鉛錯体、などが挙げられ、具体的には、リサーチディスクロージャーNo.17643の第ViiのI〜J項、同No.15162、同No.18716の650頁左欄、同No.36544の527頁、同No.307105の872頁、同No.15162に引用された特許に記載された化合物や、特開昭62−215272号公報の127頁〜137頁に記載された代表的化合物の式及び化合物例に含まれる化合物を使用することができる。
(導電性塩類)
本発明のインク組成物には、チオシアン酸カリウム、硝酸リチウム、チオシアン酸アンモニウム、ジメチルアミン塩酸塩などの導電性塩類を添加することができる。
(溶媒)
本発明のインク組成物には、溶媒を含まないことが好ましいが、極微量の非硬化性の有機溶媒を添加してもよい。
具体的には、インク組成物に対して、2質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることが更に好ましい。
溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブタノール等のアルコール系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン等の塩素系溶媒、ベンゼン、トルエン等の芳香族系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピルなどのエステル系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶媒、などが挙げられる。
(高分子化合物)
本発明のインク組成物には、各種油溶性の高分子化合物を添加することができる。
油溶性高分子化合物としては、アクリル系共重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、シェラック、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類、その他の天然樹脂等が使用できる。また、これらは2種以上併用してもかまわない。
また、本発明のインク組成物を膜としたときに、タック性改善等の目的で表面に偏析しやすい高分子化合物も好適である。これらの高分子化合物は特開2008−248119号公報段落番号〔0017〕〜〔0037〕、特開2005−250890号公報段落番号〔0015〕〜〔0034〕などに記載されたSi、F原子を含む高分子、長鎖アルキル基を側鎖に有する高分子などが利用可能である。
(界面活性剤)
本発明のインク組成物には、界面活性剤を添加してもよい。
界面活性剤としては、特開昭62−173463号、同62−183457号の各公報に記載されたものが挙げられる。例えば、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第4級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げられる。
なお、界面活性剤の代わりに有機フルオロ化合物を用いてもよい。
有機フルオロ化合物は、疎水性であることが好ましい。有機フルオロ化合物としては、例えば、フッ素系界面活性剤、オイル状フッ素系化合物(例、フッ素油)及び固体状フッ素化合物樹脂(例、四フッ化エチレン樹脂)が含まれ、特公昭57−9053号(第8〜17欄)、特開昭62−135826号の各公報に記載されたものが挙げられる。
(インク組成物の好ましい物性)
本発明のインク組成物は、インクジェット記録用途で好適に用いられる、このため、吐出性を考慮し、吐出時の温度(例えば、40℃〜80℃、好ましくは25℃〜30℃)において、粘度が、7mPa・s〜30mPa・sであることが好ましい。より好ましくは7mPa・s〜20mPa・sである。
本発明のインク組成物は、25℃における表面張力が20〜40mN/mであることが好ましい。表面張力は、Automatic Surface Tensiometer CBVP−Z(協和界面科学(株)製)を用い、25℃の条件下で測定されるものである。
本発明のインク組成物は、インクジェット記録に好適に用いられる。インクジェット記録に適用する場合には、本発明のインク組成物をインクジェット記録装置により記録媒体に射出し、その後、射出されたインク組成物にエネルギー線を照射して硬化して記録を行う。
本発明のインク組成物は、(成分A)シルセスキオキサン構造を含む基を有する重量平均分子量3,000以上の重合体、(成分B)単官能重合性化合物及び(成分C)重合開始剤を有することにより、本発明の効果を向上させることが見出された。このメカニズムは十分に明らかになっていないが、本発明者らは以下のように推察している。即ち、(成分A)は、インク中の重合性化合物中に分散し、インク組成物が硬化した際に、相分離構造(海島構造)をとるため、形成画像の打ち抜きによるクラック(ひび又は周辺割れ)の伝播を抑制することが出来るため、打ち抜き加工特性が向上していると推察される。更に、(成分B)単官能重合性化合物を含有することにより、画像形成により形成される膜に適度な柔軟性を付与することが出来るため、延伸性等効果もより向上されることを見出した。
尚、上記メカニズムは推察であり、本発明は上記メカニズムに限定されるものではない。
2.画像形成方法及び印画物
本発明の画像形成方法は、記録媒体上に、本発明のインク組成物を記録媒体上に付与するインク付与工程と、付与したインク組成物に活性エネルギー線を照射する工程と、を含む。更に、活性エネルギー線を照射し、インク組成物を硬化させた後に硬化した画像を有する印画物を得る工程を有していても良い。前記インク付与工程は、平版印刷用途やスクリーン印刷用途など種々の印刷用途に用いられるが、市販の装置を含んだインクジェット法によりインクを吐出して画像が形成されることが好ましい。
本発明の画像形成方法に適用し得る記録媒体としては、特に制限はなく、通常の非コート紙、コート紙などの紙類、いわゆる軟包装に用いられる各種非吸収性樹脂材料或いは、それをフィルム状に成形した樹脂フィルムを用いることができ、各種プラスチックフィルムとしては、例えば、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルム、PEフィルム、TACフィルム、軟質塩化ビニルシート等を挙げることができる。その他、記録媒体として使用しうるプラスチックとしては、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ABS、ポリアセタール、PVA、ゴム類などが挙げられる。また、金属類や、ガラス類も記録媒体として使用可能である。更に、本発明に適用しうる記録媒体としては、平版印刷版の支持体が挙げられる。
本発明の製造方法に適用される活性エネルギー線としては、α線、γ線、X線、紫外線、可視光線、赤外光線、電子線などが挙げられる。活性エネルギー線のピーク波長は、200nm〜600nmであることが好ましく、300nm〜450nmであることがより好ましく、350nm〜420nmであることが更に好ましい。また、活性エネルギー線の出力は、2,000mW/cm以下であることが好ましく、より好ましくは、10mW/cm〜2,000mW/cmであり、更に好ましくは、20mW/cm〜1,000mW/cmであり、特に好ましくは、50mW/cm〜800mW/cmである。
特に、本発明の製造方法では、活性エネルギー線照射が、発光波長ピークが350nm〜420nmであり、かつ、前記記録媒体表面での最高照度が10mW/cm〜2,000mW/cmとなる紫外線を発生する発光ダイオードから照射されることが好ましい。本発明のインク組成物は、発光ダイオードの発する光のような、低露光量の光でも高感度で硬化する。
本発明の画像形成方法においては、活性エネルギー線の照射は、全色を吐出した後まとめて露光することが可能だが、1色毎に露光することが好ましい。
また、本発明のインク組成物は、前記したように、一般的な印画物の画像形成に好適に用いられる他、支持体等の記録媒体に画像を形成した後に加工を施す態様においても好適に用いることができる。
本発明の画像形成方法により形成された印画物を用いて、印画物成形体を加工成形してもよい。印画物成形体は、記録媒体上に、本発明のインク組成物をインクジェット方式により吐出して画像を形成する工程と、得られた画像に活性エネルギー線を照射して、前記インク組成物を硬化させて、前記記録媒体上に硬化した画像を有する印画物を得る工程と、前記印画物を成形加工して印画物成形体を得る工程と、を含む印画物成形体の製造方法により製造される。
印画物成形体の製造に用いられる記録媒体としては、成形可能な樹脂材料からなる記録媒体が用いられ、例えば、PET、ポリカーボネート、ポリスチレン等が挙げられる。
印画物成形体を作製するための加工方法としては、真空成形や圧空成形或いは真空圧空成形が最も好適である。前記真空成形とは、平坦な支持体を予め熱変形可能な温度まで予熱し、これを金型へ減圧によって吸引して延伸しながら金型に圧着冷却するものであり、圧空成形は金型の反対側から加圧して金型に圧着冷却するものである。また、真空圧空成形は、前記減圧及び加圧を同時に行うものである。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」および「部」は質量基準である。
<顔料分散物の調製>
次に示す顔料、分散剤、及び単官能モノマーを混合して、各色の顔料分散物(Y1、M1、C1、K1及びW1)を調製した。
イエロー顔料分散物(Y1)
・顔料:C.I.ピグメントイエロー12 10部
・分散剤:高分子分散剤
〔日本ルーブリゾール(株)製、ソルスパース32000〕 5部
・単官能モノマー:2−フェノキシエチルアクリレート[ビスコート#192、大阪有機化学社製、ラジカル重合性モノマー] 85部
マゼンタ顔料分散物(M1)
・顔料:C.I.ピグメントレッド57:1 15部
・分散剤:高分子分散剤
〔日本ルーブリゾール(株)製、ソルスパース32000〕 5部
・単官能モノマー:2−フェノキシエチルアクリレート 80部
シアン顔料分散物(C1)
・顔料:C.I.ピグメントブルー15:3 20部
・分散剤:高分子分散剤
〔日本ルーブリゾール(株)製、ソルスパース32000〕 5部
・単官能モノマー:2−フェノキシエチルアクリレート 75部
ブラック顔料分散物(K1)
・顔料:C.I.ピグメントブラック7 20部
・分散剤:高分子分散剤
〔日本ルーブリゾール(株)製、ソルスパース32000〕 5部
・単官能モノマー:2−フェノキシエチルアクリレート 75部
ホワイト顔料分散物(W1)
・顔料:MICROLITH WHITE R−A(BASF・ジャパン社製)
20部
・分散剤:高分子分散剤〔日本ルーブリゾール(株)製、
ソルスパース32000〕 5部
・単官能モノマー:2−フェノキシエチルアクリレート 75部
<(成分A)シルセスキオキサン構造を含む基を有する重量平均分子量3,000以上の重合体の合成>
(成分A)として以下に示す重合体を合成した。
((P−1)の合成)
200ml三つ口フラスコに、ジメチルアセトアミド134.3g、キシリレンジイソシアナート10.38g(1.1当量/OH基)、ポリカーボネートジオール(ETERNACOLL UM−90(3/1))18.87g、商品名PSS−(2,3−Propanediol)propoxy−Heptaisobutyl substituted(シグマアルドリッチジャパン社製)28.49gを80℃、20時間反応し末端イソシアナート基を有するウレタンプレポリマーを得た。その後、メタノール4gを添加し、さらに10時間反応した。大量のメタノールに反応生成物を注ぎ再沈精製を行い、減圧乾燥し56gの下記表14に記載の構造の重合体(P−1)を得た。
((P−2)〜(P−8)及び(P−12)〜(P−14)の合成)
原料及び配合割合を下記表9〜13のようにした以外は、(P−1)と同様にして、下記表14〜19に記載の構造の重合体(P−2)〜(P−8)及び(P−12)〜(P−14)を合成した。
((P−9)の合成)
200ml三つ口フラスコに、ジメチルアセトアミド134.3g、キシリレンジイソシアナート10.38g(1.1当量/OH基)、ポリカーボネートジオール(ETERNACOLL UM−90(3/1))47.18g、を80℃、20時間反応し末端イソシアナート基を有するウレタンプレポリマーを得た後、PSS−(3−Mercapto)propyl−Heptaisobutyl substituted(シグマアルドリッチジャパン社製)3.76g(1.1当量/イソシアナート基)を添加し、さらに10時間反応した。メタノールに注ぎ再沈精製を行い、減圧乾燥し58.0gの(P−9)を得た。
((P−10)〜(P−11)及び(P−15)〜(P−17)の合成)
原料及び配合割合を下記表11〜13のようにした以外は、(P−9)と同様にして、下記表17〜19に記載の構造の重合体(P−10)〜(P−11)及び(P−15)〜(P−17)を合成した。
※前記表9〜表13中、(*1)は、商品名、商標名を表す。
※2:表中の括弧内の数値は、繰り返し単位を構成する単量体の割合(モル比)を表す。
なお、上記表中の略称は下記原料を表す。
IPDI:(イソホロンジイソシアナート、下記構造、シグマアルドリッチジャパン社製)
MDI:(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、下記構造、シグマアルドリッチジャパン社製)
XDI:(キシリレンジイソシアナート、下記構造、三井化学社製、タケネート500)
H12MDI:(ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート、下記構造、シグマアルドリッチジャパン社製)
TMHDI:(Trimethylhexamethylene Diisocyanate (2,2,4- and 2,4,4- mixture)、東京化成社製)
DEG:ジエチレングリコール
UM−90(3/1):(ETERNACOLL UM−90(3/1):ポリカーボネートジオール、シクロヘキサンジメタノール、1,6−ヘキサンジオール(3:1)ベース、宇部興産社製)
UH−50:(ETERNACOLL UH−50:ポリカーボネートジオール、1,6−ヘキサンジオールベース、宇部興産社製)
PPG300:(ポリプロピレングリコールジオール、数平均分子量300、和光純薬社製)
PPG700:(ポリプロピレングリコールジオール、数平均分子量700、和光純薬社製)
PPG1000:(ポリプロピレングリコールジオール、数平均分子量1000、和光純薬社製)
プラクセル205U:(ポリカプロラクトンジオール、数平均分子量530、ダイセル社製)
MMA:メチルメタアクリレート(BASF・ジャパン社製)
MAA:メタクリル酸
ACMO:アクリロイルモルホリン(興人社製)
NVP:N−ビニルピロリドン(東亞合成社製、アロニックスM−150)
nBA:n−ブチルアクリレート(BASF・ジャパン社製)
iBA:イソブチルアクリレート(BASF・ジャパン社製)
2−ジアミノプロパン:(東京化成社製)
N−メチルジエタノールアミン:(シグマアルドリッチジャパン社製)
合成した(成分A)重合体(P−1)〜(P−17)の構造を下表に示す。
(P−18)としては、商品名Poly[(propylmethacryl−heptaisobutyl−PSS)−co−(n−butyl methacrylate)](シグマアルドリッチジャパン社製、重量平均分子量45000、下記構造)を用いた。
(P−19)としては、商品名Poly[(propylmethacryl−heptaisobutyl−PSS)−co−styrene](シグマアルドリッチジャパン社製、重量平均分子量48000、下記構造)を用いた。
(P−20)としては、商品名Poly[(propylmethacryl−heptaisobutyl−PSS)−co−hydroxyethyl methacrylate](シグマアルドリッチジャパン社製、下記構造)を用いた。
<比較化合物:AC−SQ>
特開2010−13514号公報における実施例17に記載されているアクロイル変性シルセスキオキサン(商品名AC−SQ、東亜合成)を比較化合物として用いた。
<インク組成物の調製>
−実施例1−
次に示す成分を混合して、実施例1のインク組成物を調製した。
IBOA(イソボルニルアクリレート、(成分B)単官能重合性化合物)
・・・20.0部
・NVC(N−ビニルカプロラクタム、V−CAP、
BASF・ジャパン社製、ラジカル重合性化合物:(成分B)単官能
重合性化合物) ・・・40.0部
NVF(N−ビニルホルムアミド、(成分B)単官能重合性化合物)
・・・10.0部
FA−513(ジシクロペンタニルアクリレート:(成分B)単官能
重合性化合物) ・・・16.0部
ACMO(アクリロイルモルホリン:(成分B)単官能重合性
化合物) ・・・10.0部
・顔料分散物(上記K1) ・・・13.6部
・Irgacure819(入手先BASF・ジャパン社製:(成分C)
重合開始剤) ・・・6.0部
・(P−1)(成分A) ・・・5部
・Byk 307〔BYK Chemie社製、界面活性剤〕・・0.05部
−実施例2〜31、比較例1〜2−
顔料分散物、重合性化合物(単官能重合性化合物及び多官能重合性化合物)及び(成分A)を下表に記載のように変更した以外は実施例1と同様にして、実施例2〜31及び比較例1〜2を調製した。
なお、表中の略称は以下を表す。
((成分B)単官能重合性化合物)
IBOA:イソボルニルアクリレート
NVC:N−ビニルカプロラクタム
NVF:N−ビニルフォルムアミド
FA−513:ジシクロペンタニルアクリレート
ACMO:アクリロイルモルホリン
(多官能重合性化合物)
HDDA:ヘキサメチレンジアクリレート[日本触媒社製]
TPGDA:トリプロピレングリコールジアクリレート[NKエステルAPG−200、新中村化学社製]
TMP(PO)TA:トリメチロールプロパンPO変性トリアクリレート[アロニックスM−310、東亞合成社製]
〔評価〕
<インクジェット画像記録>
まず、調製されたインク組成物を絶対ろ過精度2μmのフィルターにてろ過した。
次に、ピエゾ型インクジェットノズルを有する市販のインクジェット記録装置(商品名LuxelJet UV350GTW、富士フイルム社製)を用いて、ファインモード、ランプ5のモードにて記録媒体(軟質塩化ビニルシート、厚み50μm、AVERY DENNISON社製)への記録を行った。インク供給系は、元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドから成り、インク供給タンクからインクジェットヘッド部分までを断熱および加温を行いノズル部分が常に45℃±2℃となるよう、温度制御を行った。ピエゾ型のインクジェットヘッドは、8pl〜30plのマルチサイズドットを600×450dpi(dot per inch)の解像度で射出できるよう駆動し、ベタ画像を形成した。なお、本発明でいうdpi(dot per inch)とは、2.54cm当たりのドット数を表す。
上記条件でインク組成物の打ち抜き加工適性及び成形性(延伸率及びひび割れ)の評価に用いる画像を形成した。結果を下表に示す。なお、下記に示す表中の各評価項目の測定・評価方法は以下の通りである。
(保存安定性の評価)
調製したインク組成物を75%RH、60℃で3日保存した後、吐出温度(45℃±2℃)まで放冷をした。続いて、45℃±2℃の温度でのインク粘度を測定し、インク粘度の増加分を、保存後/保存前の粘度比で算出した。実施例のインク組成物は、全て粘度の変化が1.3以下であり、保存安定性が良好な結果であった。
(吐出安定性の評価)
インクのヘッドノズルでの吐出安定性を評価するために、下記の条件でピエゾ型インクジェットノズルを有する市販のインクジェット記録装置により60分連続吐出におけるノズルロス個数の評価を行った。
実験は、PET基板上に実施例1〜31および比較例1〜2のインク組成物を、下記条件で吐出して、露光(露光量:1000mW/cm)を行った場合のノズルロス数(ノズルが詰まってしまった数)を数えた。実施例のインク組成物は、いずれもノズルロスが0個以上5個未満のものであり、吐出安定性が良好な結果であった。
−条件−
チャンネル数:318/ヘッド
駆動周波数:4.8kHz/dot
インク滴:7滴、42pl
温度:45℃
(ブロッキング感度評価)
ブロッキング感度は、前記インクジェット画像記録で用いたインク組成物を、バー塗布により12μmのベタ画像を作成し、高圧水銀灯を有すプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング社製)を用いて紫外線照射(露光)して画像を硬化させ印画物を得た。1000mJ/cm2きざみで露光エネルギーを増加させて形成した画像を用いて、どの程度の露光エネルギーでブロッキングが生じるかを確認した。具体的には、紫外線照射後の形成した各々の画像上に、画像形成されていない記録媒体(軟質塩化ビニルシート)を500枚重ね載せ、一日放置した。更に、重ねた記録媒体への転写を目視評価した。転写を容易に確認できない場合を合格ラインとし、転写を容易に確認できる場合を不合格ラインとし、合格ラインに達するまでに要した露光エネルギー量〔mJ/cm〕をブロッキング感度と定義した。
ブロッキング感度の許容範囲は12,000mJ/cm以下であり、6,000mJ/cm以下であることが好ましい。
(延伸率評価)
前記インクジェット画像記録において、記録媒体(軟質塩化ビニルシート)を、FassonPE(Fasson社製ポリエチレンフイルム:膜厚100μm)に換え、インクジェット画像記録後の高圧水銀灯による紫外線照射を、積算露光量12,000mJ/cm,照度:2,140mW/cmに換えて紫外線照射した他は同様にして、延伸率評価用の印画物を得た。
得られた延伸率評価用の印画物を軸長5cm×幅2.5cmにカットし、引っ張り試験機(島津製作所社製)を用いて、速度30cm/minで延伸させ、硬化膜が破断する伸び率を測定した。初期長から2倍の長さまで伸びた状態を伸び率100%と定義した。延伸率の許容範囲は200%以上であり、300%以上であることが好ましい。
(真空成形評価)
延伸率評価用の印刷物を以下に示す方法で成形加工し、得られた印刷物成形体を観察し、加工適性を評価した。
真空成形装置フォーミング300X〔成光産業(株)製〕を用い、延伸率評価用の記録媒体の代わりにポリカーボネートシート(帝人化成社製)を用いて真空成形を行った。該真空成形装置の真空テーブルの中心に図1に示す木型を設置し、支持体である記録媒体の温度が170℃になるようにヒーターの温度を設定した。記録媒体温度が170℃に加熱された後、木型の設置された真空テーブルをテーブル昇降レバーで操作しながらゆっくりと上昇させ、真空成形を行なった。成形された印刷物にひび割れ、白抜けが生じていないか、目視で観察を行ない、下記評価基準により評価した。
−評価基準−
A:ひび割れ又は白抜けの発生が確認できなかった。
B:ひび割れ又は白抜けの発生が若干確認された。
C:ひび割れ又は白抜けの発生が多く、真空成形が行えなかった。
(打ち抜き特性評価)
真空成型評価用と同じサンプルを用いて、ハンマーを穴あけポンチ(φ=10mm)に打つけることによってサンプルの打ち抜きを行い、下記評価基準により評価した。
−評価基準−
A:穴周辺に割れは光学顕微鏡による確認でもほとんど発生しなかった。
B:穴周辺に目視では確認できない程度の微細な割れが発生した。
C:穴周辺に目視で確認可能な割れが発生した。
上記表20からわかるように、本発明を用いた実施例のインク組成物は、比較例のインク組成物に比べて、成形性及び打ち抜き特性がともに良好な印画物を得ることができる。
さらには、本発明のインク組成物は、インクの保存安定性及び吐出安定性及びブロッキング感度が良好である。

Claims (16)

  1. (成分A)シルセスキオキサン構造を含む基を有する重量平均分子量3,000以上の重合体、
    (成分B)単官能重合性化合物、及び
    (成分C)重合開始剤を含有するインク組成物。
  2. 前記(成分A)の重量平均分子量が、10,000〜200,000である、請求項1に記載のインク組成物。
  3. 前記シルセスキオキサン構造が下記式(A−1)で表される構造を含む、請求項1又は請求項2に記載のインク組成物。


    式(A−1)
    (式(A−1)中、Rはハロゲン原子、シアノ基、―SH基、−PR (Rはアリール基)、アミノ基、アリール基又はアルキル基を表し、Rは−COO−、アルキレン基、アリーレン基、アルキレンオキシ基、−SO−、−SiR −(Rはアルキレン基又はハロゲン原子)及び−NH−からなる群から選ばれる少なくとも1種の基、又は単結合を表す。*は結合位置を表す。)
  4. 前記シルセスキオキサン構造がかご型構造である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のインク組成物。
  5. 前記(成分A)が、シルセスキオキサン構造を含む基を側鎖に有する重合体である、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のインク組成物。
  6. 前記(成分A)におけるシルセスキオキサン構造を含む基が下記式(A−2)で表される基である、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のインク組成物。

    式(A−2)
    (式(A−2)中、Rはハロゲン原子、シアノ基、―SH基、−PR (Rはアリール基)、アミノ基、アリール基又はアルキル基を表し、Rは−COO−、アルキレン基、アリーレン基、アルキレンオキシ基、−SO−、−SiR −(Rはアルキレン基又はハロゲン原子)及び−NH−からなる群から選ばれる少なくとも1種の基、又は単結合を表す。複数存在するR及びRは互いに同一であっても異なっていてもよい。*は結合位置を表す。)
  7. 前記式(A−2)において、Rがアルキル基又はアリール基を表し、Rが単結合を表す、請求項6に記載のインク組成物。
  8. 更に、(成分D)着色剤を含有する、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のインク組成物。
  9. 前記(成分A)が、主鎖構造として(メタ)アクリレート繰り返し単位又はウレタン繰り返し単位(−NHCOO−)を含む、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のインク組成物。
  10. インク組成物全量に対する前記(成分A)の含有量が0.1〜20質量%である、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載のインク組成物。
  11. インク組成物中の全重合性化合物の合計含有量に対する、前記(成分B)単官能重合性化合物の含有量が、90質量%〜100質量%である、請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載のインク組成物。
  12. 前記(成分B)単官能重合性化合物が、N−ビニル化合物又は(メタ)アクリレート化合物を含む、請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載のインク組成物。
  13. インクジェット記録用である、請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載のインク組成物。
  14. 請求項1〜請求項13のいずれか1項の記載のインク組成物を記録媒体上に付与するインク付与工程と、
    前記付与したインク組成物に活性エネルギー線を照射する照射工程と、を含む画像形成方法。
  15. 前記インク付与工程が、インクジェット法によりインク組成物を付与する工程である、請求項14に記載の画像形成方法。
  16. 請求項14又は請求項15に記載の画像形成方法を用いて形成される印画物。
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