JP2012169425A - リアクトル - Google Patents

リアクトル Download PDF

Info

Publication number
JP2012169425A
JP2012169425A JP2011028649A JP2011028649A JP2012169425A JP 2012169425 A JP2012169425 A JP 2012169425A JP 2011028649 A JP2011028649 A JP 2011028649A JP 2011028649 A JP2011028649 A JP 2011028649A JP 2012169425 A JP2012169425 A JP 2012169425A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
bottom plate
winding
side wall
reactor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011028649A
Other languages
English (en)
Inventor
Kohei Yoshikawa
浩平 吉川
Yoshiaki Matsutani
佳昭 松谷
Takahiro Onizuka
孝浩 鬼塚
Akinori Oishi
明典 大石
Manabu Ando
覚 安藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd, Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2011028649A priority Critical patent/JP2012169425A/ja
Priority to DE112012000806T priority patent/DE112012000806T5/de
Priority to CN201280004669.7A priority patent/CN103282983B/zh
Priority to US13/979,916 priority patent/US8860542B2/en
Priority to PCT/JP2012/052826 priority patent/WO2012111499A1/ja
Publication of JP2012169425A publication Critical patent/JP2012169425A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/02Casings
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F37/00Fixed inductances not covered by group H01F17/00
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F41/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties
    • H01F41/02Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets
    • H01F41/04Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets for manufacturing coils
    • H01F41/10Connecting leads to windings
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T29/00Metal working
    • Y10T29/49Method of mechanical manufacture
    • Y10T29/49002Electrical device making
    • Y10T29/4902Electromagnet, transformer or inductor

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Coils Of Transformers For General Uses (AREA)
  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)

Abstract

【課題】小型で、生産性に優れるリアクトル、及びその製造方法、このリアクトルの構成部品に適したリアクトル部品を提供する。
【解決手段】リアクトル1は、コイル2と磁性コア3とを具える組合体10と、組合体10を収納するケース4とを具える。ケース4は、アルミニウム製の底板部40と、絶縁性樹脂製の側壁部41と、底板部40の内面に形成されてコイル2を固定する接合層42とを具える。底板部40と側壁部41とは独立した別部材でボルトなどで一体にされる。側壁部41には、コイル2を構成する巻線の端部2wの対向位置に配置される一対の接合片81a,81bを有する端子金具8が固定されている。接合片81a,81bがつくる空間に巻線の端部2wが介在されることで、別途治具を用いることなく、巻線2wと端子金具8とを電気的に接続できる。接合層42が熱伝導性・絶縁性に優れる接着剤により構成されることで、リアクトル1は放熱性に優れる。
【選択図】図2

Description

本発明は、ハイブリッド自動車などの車両に搭載される車載用DC-DCコンバータといった電力変換装置の構成部品に利用されるリアクトル及びその製造方法、並びにリアクトル部品に関するものである。特に、小型で、放熱性及び生産性に優れるリアクトルに関する。
電圧の昇圧動作や降圧動作を行う回路の部品の一つに、リアクトルがある。例えば、特許文献1は、ハイブリッド自動車などの車両に載置されるコンバータに利用されるリアクトルを開示している。このリアクトルは、巻線を巻回してなるコイルと、コイルが配置される環状の磁性コアと、コイルと磁性コアとの組合体を収納するケースと、ケース内に充填される封止樹脂とを具える。コイルを構成する巻線の端部には端子金具が取り付けられ、コイルは、この端子金具を介して電源などの外部装置から給電される。このリアクトルは、一般に、通電時に発熱するコイルなどを冷却するために、冷却ベースに固定されて利用される。
上記ケースは、アルミニウムのダイキャスト品が代表的であり、上記冷却ベースに固定されて上記コイルなどの熱を放出するための放熱経路に利用される。
特開2010-045111号公報
昨今、ハイブリッド自動車などの車載部品には、更なる小型化、軽量化が望まれている。しかし、従来のアルミニウムケースを具えるリアクトルでは、更なる小型化が難しい。
アルミニウムは導電性材料であるため、アルミニウムケースは、少なくともコイルと電気的に絶縁する必要がある。従って、通常、コイルとケースの内面(底面及び側壁面)との間には、電気的絶縁距離を確保するために比較的大きな間隔が設けられている。アルミニウムケースを具えるリアクトルでは、この絶縁距離の確保から小型化が難しい。
例えば、ケースを省略することで、リアクトルの小型化を図ることができる。しかし、コイルや磁性コアがむき出しの状態になるため、コイルや磁性コアに対して粉塵や腐食といった外部環境からの保護や強度といった機械的な保護などを図ることができない。
更に、端子金具の取付作業性の向上が望まれる。特許文献1に記載される端子金具のように巻線の端部との接触箇所が平面状である場合、製造誤差によっては、上記端子金具と巻線の端部とが十分に接触できなかったり、全く接触しなかったりすることがある。この場合、端子金具と巻線とを溶接や半田などで完全に電気的に接続及び固定するまでの間、端子金具と巻線の端部とを挟持治具などで保持して、両者を確実に接触させた状態で溶接や半田付けなどを行う必要がある。このような治具を用いることで、最終的に端子金具と巻線とを接合できるものの、この治具の準備や配置により、リアクトルの生産性の低下を招く。
そこで、本発明の目的の一つは、小型で、生産性に優れるリアクトルを提供することにある。また、本発明の他の目的は、上記リアクトルを生産性よく製造することができるリアクトルの製造方法を提供することにある。更に、本発明の他の目的は、上記リアクトルの構成部品に好適なリアクトル部品を提供することにある。
本発明は、(1)ケースを底板部と側壁部との分割構造とする、(2)ケースの内底面を構成する箇所にコイルを固定する接合層を具える構成とする、(3)側壁部に特定の形状の端子金具が固定された構成とすることで、上記目的を達成する。
本発明のリアクトルは、巻線を巻回してなるコイルとこのコイルが配置される磁性コアとを有する組合体と、この組合体を収納するケースとを具える。上記ケースは、底板部と、この底板部とは独立した部材である側壁部とを具える。上記底板部は、上記リアクトルが固定対象に設置されるときに当該固定対象に接する箇所である。上記側壁部は、固定材により上記底板部と一体化される。また、上記側壁部は、上記組合体の周囲を囲むように配置される。上記ケースは、上記底板部の一面に形成されて、当該底板部に上記コイルを固定する接合層と、上記側壁部に固定されており、上記コイルを構成する巻線の端部が電気的に接続される端子金具とを具える。上記端子金具は、その一端側に、上記巻線の端部の対向位置に配置される複数の接合片を有する。そして、上記巻線の端部はこれら接合片がつくる空間に介在されている。
上記本発明リアクトルの製造には、例えば、以下の本発明リアクトルの製造方法が好適に利用できる。本発明のリアクトルの製造方法は、巻線を巻回してなるコイルと磁性コアとを組み付けて上記コイルと上記磁性コアとの組合体を作製し、底板部とこの底板部に立設される側壁部とを具えるケースに上記組合体を収納してリアクトルを製造するにあたり、以下の側壁部の準備工程、底板部の準備工程、コイルの固定工程、側壁部の配置工程、ケースの組立工程、及び端子金具と巻線との接合工程を具える。
側壁部の準備工程:上記コイルを構成する巻線の端部の対向位置に配置される複数の接合片を具える端子金具が固定された側壁部を用意する工程。
底板部の準備工程:上記側壁部を有していない底板部であって、その一面に接合層を具えるものを用意する工程。
コイルの固定工程:上記接合層を具える底板部に上記組合体を載置し、上記接合層により上記コイルを上記底板部に固定する工程。
側壁部の配置工程:上記組合体の周囲を囲むように上記側壁部を上記底板部の上に配置すると共に、上記接合片がつくる空間に上記巻線の端部が介在されるように上記端子金具を配置する工程。
ケースの組立工程:固定材により上記底板部に上記側壁部を取り付けてケースを形成する工程。
端子金具と巻線との接合工程:少なくとも一つの上記接合片と上記巻線の端部とを、当該接合片と当該巻線の端部とを接触させるための治具を用いることなく電気的に接続する工程。
なお、側壁部の準備工程と、底板部の準備工程とは、いずれを先に行ってもよく、並行して行ってもよい。また、側壁部の準備工程と、コイルの固定工程ともいずれを先に行ってもよく、並行して行ってもよい。
上記本発明リアクトルの構成部品として、例えば、以下の本発明リアクトル部品を好適に利用することができる。本発明のリアクトル部品は、巻線を巻回してなるコイルとこのコイルが配置される磁性コアとを有する組合体を収納するためのケースの構成部品に用いられるものである。このケースは底板部とこの底板部に立設される側壁部とを有するものとする。本発明リアクトル部品は、上記組合体を収納したときに当該組合体の周囲を囲むように配置される側壁部と、上記組合体を収納したときに上記コイルを構成する巻線の端部が電気的に接続される端子金具とを具える。上記側壁部は、上記底板部とは独立した部材であり、固定材により上記底板部に取り付けられてケースを構成する。この底板部は、上記コイルを固定する接合層を具えるものとする。上記端子金具は、上記側壁部に固定されている。また、上記端子金具は、その一端側に、上記巻線の端部の対向位置に配置される複数の接合片を具える。
上記本発明リアクトルや本発明リアクトル部品によれば、対向配置される接合片がつくる空間に巻き線の端部が介在されていることから、例えば、端子金具と巻線の端部とを溶接や半田などにより電気的に接続するにあたり、上記複数の接合片により、自動的に、或いは適宜カシメるなどして上記巻線の端部を挟持した状態にできる。そのため、上記電気的な接続にあたり、従来のように両者を完全に接触させるための治具(上述の挟持治具など)が不要である。或いは、上記接合片がつくる空間に巻き線の端部が介在されていることから、端子金具と巻線の端部との間に半田を充填することでも端子金具と巻き線とを容易に電気的に接続できるため、上記カシメや上記治具が不要である。従って、上記本発明リアクトルや本発明リアクトル部品は、端子金具の取付作業性に優れる。
また、上記本発明リアクトルや本発明リアクトル部品によれば、上記特定の形状の端子金具が側壁部に固定されていることから、ケースの形成にあたり、この側壁部を底板部の上に配置する際、同時に、端子金具の両接合片間に巻線の端部を自動的に介在させることができる。更に、端子金具の形状によっては、巻線の端部と少なくとも一つの接合片とを自動的に接触させたり、圧接させたりすることができる。この点からも、本発明リアクトルは、端子金具の取付作業性に優れる。上記本発明リアクトル部品は、本発明リアクトルの生産性の向上に寄与することができ、本発明製造方法は、生産性よく本発明リアクトルを製造することができる。
加えて、上記本発明リアクトルによれば、底板部と、側壁部とが別部材であり、それぞれを別個に製造できるため、製造形態の自由度が大きい。例えば、側壁部を取り外した状態で底板部に接合層を形成できる。ここで、底面と側壁とが一体に成形されて分離不可能である従来のケースにも、例えば、コイルが接触し得る内底面に接合層を形成できる。しかし、この場合、側壁が邪魔で、接合層を形成し難い。これに対して、上記本発明リアクトルや本発明製造方法によれば、側壁部を有していない状態で底板部に接合層を形成可能であり、作業性に優れる。或いは、側壁部に端子金具が固定された一体物の形成にあたり、側壁部の形成時に端子金具を射出成形などにより側壁部と一体成形したり、ボルトなどの締付部材を利用して一体物を形成したりすることができる。一体成形する場合、部品点数や組立工程数が少なく、本発明リアクトルの生産性を向上することができる。ボルトなどの締付部材を利用する場合、端子金具などの部品の交換や変更などが容易であり、本発明リアクトルのメンテナンス性や設計変更の容易性に優れる。その他、上記本発明リアクトルによれば、ケースを具えることで、コイル及び磁性コアの環境からの保護、及び機械的保護を図ることができる。また、本発明リアクトルによれば、接合層を具えてコイルをケースに接触させていることで、ケースを小型にできる。
本発明リアクトルの一形態として、上記巻線の端部が上記接合片の少なくとも一つに接触した形態が挙げられる。
上記形態によれば、上述のように電気的な接続にあたり、従来の挟持治具といった治具を用いることなく溶接や半田付けを行えて、端子金具の取付作業性に優れる。
本発明リアクトルの一形態として、上記巻線の端部と上記接合片の少なくとも一つが溶接又は半田により電気的に接続された形態が挙げられる。
対向配置される接合片がつくる空間に巻き線の端部が介在された形態では、これら接合片と巻き線の端部との間に隙間があって両者が接触しておらず、電気的な接続が完全でない状態が有り得る。上記形態では、対向配置される接合片と巻き線の端部とが直接接触した状態を溶接又は半田により確実に保持される。或いは、上記形態では、対向配置される接合片と巻き線の端部との間に半田が介在して電気的に接続される。従って、いずれの形態も電気的な接続の信頼性が高い。
本発明リアクトルの一形態として、上記接合層は、絶縁性接着剤により構成された接着層と放熱層とを具える多層構造であり、上記底板部が導電性材料により構成された形態が挙げられる。この形態において上記接着層は、上記コイルに接する側に配置され、上記放熱層は、上記底板部に接する側に配置される。
上記形態では、放熱層を含む接合層によりコイルが底板部に固定されている。つまり、コイルにおいてリアクトルを固定対象に設置したときに設置側となる面(以下、コイル設置面と呼ぶ)が上記放熱層に近接されている、好ましくは接触されている。従って、上記形態は、コイルの熱を効率よく放熱層に伝えられ、この放熱層を介して、冷却ベースといった固定対象に放出できるため、放熱性に優れる。特に、この接合層は、少なくともコイル設置面と接触する側が絶縁性材料により構成された接着層を具えることから、放熱層や底板部が導電性材料から構成された場合でも、コイルを当該接着層に接触させることでコイルと底板部との間を確実に絶縁できる。従って、放熱層を含めた接合層を薄くすることができ、この点からも、コイルの熱を固定対象に放出し易く、上記形態は、放熱性に優れる。特に、本発明リアクトルでは、底板部と、側壁部とが別部材であることから、両者をそれぞれ異なる材質のものとすることができ、例えば、底板部を側壁部よりも熱伝導率が高い材料からなるものとすると、更に放熱性に優れるリアクトルとすることができる。
また、上記形態は、放熱層を具えることで、上述のように少なくともコイル設置面から放熱層を介して効率よく放熱できることから、例えば、ケース内に封止樹脂が充填された形態とする場合、熱伝導性に劣る樹脂を利用しても、放熱層で放熱性を確保できる。従って、上記上記形態は、利用可能な封止樹脂の選択の自由度を高められる。例えば、フィラーを含有していない樹脂を封止樹脂に利用できる。或いは、封止樹脂を有していない形態としても、放熱層により、十分な放熱性を有することができる。
更に、上記形態は、上述のように放熱層を含む接合層の厚さを薄くすることで、コイル設置面と底板部の内面との間隔を小さくすることができ、リアクトルの更なる小型化を図ることができる。特に、本発明リアクトルでは、上述のように底板部の構成材料と側壁部の構成材料とを異ならせることができるため、例えば、側壁部の構成材料を電気絶縁性に優れる材料とすると、コイルの外周面と側壁部の内周面との間隔を小さくでき、より小型なリアクトルにできる。
上記接合層は、絶縁性材料からなる単層構造、或いは絶縁性材料からなる層を含む多層構造にすることができる。単層構造であれば、接合層の形成作業が簡易であり、多層構造であれば、コイルと底板部の絶縁性を確保しやすい。特に、同材質の多層構造とすると、一層あたりの厚さを薄くでき、接合層を形成し易く、異種材質の多層構造とすると、コイルと底板部との絶縁性、両者の密着性、コイルから底板部への放熱性などから選択される複数の特性を兼備することができる。上記形態では、接着層と放熱層との多層構造の接合層を具える。接着層の構成材料は、例えば、放熱層よりも接着強度に優れた接着剤(例えばエポキシ系接着剤)を利用し、放熱層の構成材料は、例えば、接着層よりも熱伝導性に優れる材料(例えばアルミナフィラー入りエポキシ系接着剤)を利用することで、コイルと接合層との密着性を高められると共に、この密着により、コイルの熱を放熱層に効率よく伝達して放出できる。勿論、接着層と放熱層とで接着剤(上例ではエポキシ系接着剤)を異なる種類としても良い。また、上記形態では、接着層が絶縁性接着剤により構成されることで、接着層を薄くしても、導電性材料からなる底板部とコイルとの間を十分に絶縁でき、この薄膜化によってもコイルの熱を放熱層に伝え易くすることができる。更に、放熱層も絶縁性材料からなる形態とすると、電気絶縁性を更に高められ、各層の厚さを薄くしてもこの接合層は多層構造であることから、優れた電気絶縁性を有することができる。その他、接着層及び放熱層の少なくとも一方の構成材料を絶縁シートに代えても良い。
ここで、接合層をできるだけ薄くすると、コイルと底板部との間の距離を短くできるため、リアクトルを小型にしたり、上述のように放熱性を高められる。しかし、接合層を薄くすると、ピンホールが存在する恐れがある。しかし、接合層を絶縁性材料からなる多層構造とする場合、ある層のピンホールを隣接する別の層により塞ぐことができるため、優れた絶縁性能を有する接合層とすることができる。一層あたりの厚さ及び層数は、適宜選択することができる。合計厚さが厚いほど、絶縁性が高められ、薄いと放熱性が高められる。各層を構成する材料が絶縁性に優れる材質である場合、各層が薄く、かつ積層数が少なくても十分な放熱性、絶縁性を有することができる。例えば、合計厚さが2mm未満、更に1mm以下、特に0.5mm以下の接合層とすることができる。
また、上記形態によれば、上記底板部が導電性材料、代表的には、アルミニウムやマグネシウム、その合金などの金属により構成されている場合、これらの金属は一般的に放熱性に優れることから、リアクトルの放熱性を更に高められる。
上記接合層が上記接着層と上記放熱層とを具える多層構造の形態において、上記放熱層の少なくとも一部は、熱伝導率が2W/m・K超の材料により構成された形態が挙げられる。
このような高熱伝導率の材料で放熱層が形成されていることで、より一層放熱特性に優れたリアクトルとすることができる。
上記接合層が上記接着層と上記放熱層とを具える多層構造の形態において、上記放熱層がアルミナのフィラーを含有するエポキシ系接着剤により構成され、上記底板部がアルミニウム又はアルミニウム合金により構成された形態が挙げられる。
上記アルミナのフィラーを含有するエポキシ系接着剤は、絶縁性及び放熱性の双方に優れ、例えば、熱伝導率が3W/m・K以上を満たすことができる。従って、上記形態によれば、放熱性に更に優れる。また、上記形態は、接合層の全体が絶縁性接着剤により構成されることで、絶縁性にも優れる。
上記接着層を構成する絶縁性接着剤も上記フィラー入り接着剤とすることができる。この場合、単一種の材質からなる多層構造の接合層となる。上記接着層を構成する絶縁性接着剤を上記フィラー入り接着剤と異なるものを利用しても勿論よい。いずれにしても、上記形態では、接合層を構成する各層が絶縁性接着剤からなるため、上述のように各層を薄くしても高い電気絶縁性を確保できる、各層の薄膜化により上述のようにリアクトルの小型化を図ることができる、放熱性を高められる、といった優れた効果を奏する。
更に、アルミニウム又はアルミニウム合金は、熱伝導率が高い(アルミニウム:237W/m・K)。従って、アルミニウムなどからなる底板部を具える上記形態によれば、当該底板部を放熱経路としてコイルの熱を冷却ベースといった固定対象に効率よく放出でき、放熱性に更に優れる。
本発明リアクトルの一形態として、上記側壁部が絶縁性材料により構成された形態が挙げられる。
上記形態によれば、上記側壁部が絶縁性材料により構成されていることで、当該側壁部とコイルとが絶縁されるため、当該側壁部の内面とコイルの外周面との間隔を狭められ、更なる小型化を図ることができる。また、絶縁性材料を金属材料よりも軽い樹脂などの材質とすると、従来のアルミニウムケースよりも軽量なケースとすることができる。なお、上記側壁部も、上述のように底板部と同様にアルミニウムやマグネシウム、その合金といった導電性材料により構成することができる。この場合、放熱性を高められる。また、導電性かつ非磁性材料によりケースが構成されることで、ケースが磁気シールドとして機能し、漏れ磁束を抑制することができる。
本発明リアクトルの一形態として、上記端子金具が上記側壁部に一体に成形された形態が挙げられる。
上記形態によれば、側壁部の形成時に端子金具を一体化できるため、側壁部と端子金具とがボルトなどの締付部材により一体化される場合と比較して、部品点数や組立工程の低減を図ることができる。
本発明リアクトルの一形態として、上記底板部の熱伝導率が、上記側壁部の熱伝導率と同等以上である形態が挙げられる。
この形態によれば、上記底板部が、側壁部の構成材料の熱伝導率と同等以上の熱伝導性を有する材料から構成されることで、コイル設置面からの熱を上記放熱層を介して底板部に効率よく放出でき、放熱性に優れる。
本発明リアクトルの一形態として、上記端子金具が導電性材料からなる板材を屈曲して形成されており、上記接合片を有する一端側領域と上記側壁部に固定される固定領域との間に、少なくとも一つの上記接合片と上記巻線の端部とが接触するように当該巻線の端部を案内するガイド部を有する形態が挙げられる。
プレス加工などにより板材を屈曲させて端子金具を形成すると、種々の形状の端子金具を容易に形成できる。また、上記形態によれば、ガイド部により、少なくとも一つの接合片に巻線の端部を自動的に接触させることができる。ガイド部は、例えば、上記一端側領域と固定領域との間を、所定のRを持って、かつ特定の角度に屈曲させた湾曲部分とすることが挙げられる。この場合、端子金具の両接合片間に巻線の端部を配置するにあたり、上記湾曲部分に巻線の端部を突き当てると、巻線の端部は、Rに沿って一端側領域に向かうように案内され、最終的に、接合片間に挿入することができる。Rの大きさや上記角度、両接合片間の間隔や形態によっては、接合片間に挿入した巻線の端部は、少なくとも一つの接合片に自動的に接触又は圧接することができる。従って、上述したようにカシメなどの作業を行わなくても、接合片と巻線の端部との接触状態、又は圧接状態を維持することができる。
本発明リアクトル部品の一形態として、上記両接合片の間隔が上記巻線の厚さよりも小さい狭小箇所を有する形態が挙げられる。
上記形態によれば、端子金具に巻線の端部を配置するにあたり、上記狭小箇所に巻線の端部を差し入れるように配置することで、巻線の端部は、上記狭小箇所に自動的に圧接される。このように巻線の端部が両接合片により挟持されることで、溶接などの接合時、巻線の端部と接合片との接触状態が解放され難く、安定して接合作業を行える。上述したガイド部と合わせて、当該狭小箇所を有する構成とすると、巻線の端部を両接合片間に導入し易く、かつ挟持した状態を確保することができる。
本発明リアクトルは、小型で、放熱性及び生産性に優れる。本発明リアクトル部品は、上記本発明リアクトルの生産性の向上に寄与することができる。本発明リアクトルの製造方法は、上記小型で放熱性に優れる本発明リアクトルを生産性よく製造することができる。
図1は、実施形態のリアクトルを示す概略斜視図である。 図2は、実施形態のリアクトルの概略を示す分解斜視図である。 図3は、実施形態のリアクトルに具える端子金具を示し、図3(A)は一方の端子金具の正面図、図3(B)は平面図、図3(C)は斜視図である。 図4は、実施形態のリアクトルに具えるコイルと磁性コアとの組合体の概略を示す分解斜視図である。 図5は、端子金具を具える側壁部の別の形態を示す概略斜視図である。 図6は、コイルと磁性コアとの組合体の別の形態の概略を示す分解斜視図である。
以下、図1〜図5を参照して、本発明の実施の形態を説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。なお、以下の説明では、リアクトルを設置したときに設置側を下側、その対向側を上側として説明する。
≪全体構成≫
リアクトル1は、巻線2wから形成されるコイル2とコイル2が配置される磁性コア3との組合体10と、組合体10を収納するケース4とを具える。ケース4は、一面が開口した箱体であり、代表的には封止樹脂(図示せず)が充填され、組合体10は、巻線の端部2eを除いて封止樹脂に埋設される。各巻線の端部2eには端子金具8が接合され、端子金具8を介してコイル2に給電される。リアクトル1の特徴とするところは、ケース4が独立した複数の部材を組み合せて構成されること、及び端子金具8の形状にある。以下、各構成部材をより詳細に説明する。
≪組合体≫
[コイル]
コイル2は、図2,図4を参照して説明する。コイル2は、接合部の無い1本の連続する巻線2wを螺旋状に巻回してなる一対のコイル素子2a,2bと、両コイル素子2a,2bを連結するコイル連結部2rとを具える。各コイル素子2a,2bは、互いに同一の巻数で、軸方向から見た形状(端面形状)がほぼ矩形状(角部を丸めた長方形状)である。これら両コイル素子2a,2bは、各軸方向が平行するように横並びに並列されており、コイル2の他端側(図2では紙面奥側)において巻線2wの一部がU字状に屈曲されてコイル連結部2rが形成されている。この構成により、両コイル素子2a,2bの巻回方向は同一となっている。
巻線2wは、銅やアルミニウム、その合金といった導電性材料からなる導体の外周に、絶縁材料からなる絶縁被覆を具える被覆線が好適である。ここでは、導体が銅製の平角線からなり、絶縁被覆がエナメル(代表的にはポリアミドイミド)からなる被覆平角線を利用している。絶縁被覆の厚さは、20μm以上100μm以下が好ましく、厚いほどピンホールを低減できて電気絶縁性を高められる。両コイル素子2a,2bは、上記被覆平角線をエッジワイズ巻きにして、中空の角筒状に形成されている。巻線2wは、導体が平角線からなるもの以外に、断面が円形状、楕円形状、多角形状などの種々の形状のものを利用できる。平角線は、断面が円形状の丸線を用いた場合よりも占積率が高いコイルを形成し易い。また、平角線を用いると、コイル2においてリアクトル1を固定対象に設置したときに設置側となる面(以下、コイル設置面と呼ぶ。図2,図4において下面)が、平角線の厚さとターン数との積に基づく面積を実質的に有するため、丸線を用いた場合よりも、後述する接合層42との接触面積を広く確保し易い。更に、平角線は、そのままの形状で端子金具8との接合面積を確保しやすい。なお、各コイル素子を別々の巻線により作製し、各コイル素子を形成する巻線の端部を溶接や半田付けなどにより接合して一体のコイルとした形態とすることができる。
コイル2を形成する巻線の両端部2eは、コイル2の一端側(図2において紙面手前側)においてターン形成部分から適宜引き延ばされてケース4の外部に引き出される(図1)。引き出された巻線の両端部2eは、絶縁被覆が剥がされて露出された導体部分に、導電材料からなる端子金具8が接続される。この端子金具8を介して、コイル2に電力供給を行う電源などの外部装置(図示せず)が接続される。端子金具8の詳細は後述する。
[磁性コア]
磁性コア3の説明は、図4を参照して行う。磁性コア3は、各コイル素子2a,2bがそれぞれ配置される一対の内側コア部31と、コイル2が配置されず、コイル2から露出されている一対の外側コア部32とを有する。ここでは、各内側コア部31はそれぞれ直方体状であり(ここでは角部を丸めている)、各外側コア部32はそれぞれ、一対の台形状面を有する角柱状体である。磁性コア3は、離間して配置される内側コア部31を挟むように外側コア部32が配置され、各内側コア部31の端面31eと外側コア部32の内端面32eとを接触させて環状に形成される。これら内側コア部31及び外側コア部32により、コイル2を励磁したとき、閉磁路を形成する。
内側コア部31は、磁性材料からなるコア片31mと、代表的には非磁性材料からなるギャップ材31gとを交互に積層して構成された積層体であり、外側コア部32は、磁性材料からなるコア片である。上記コア片31mやギャップ材31gは、例えば、接着剤を塗布したり接着テープを巻回するなどにより接合して一体化することができる。また、内側コア部31の形成にあたり接着剤を用い、内側コア部31と外側コア部32との接合に接着剤を用いない形態とすることができる。ここでは、コア片31mやギャップ材31gの接合に接着剤を一切利用しない形態としている。
各コア片は、磁性粉末を用いた成形体や、絶縁被膜を有する磁性薄板(例えば、電磁鋼板)を複数積層した積層体を利用できる。上記成形体は、例えば、Fe,Co,Niといった鉄族金属、Fe-Si,Fe-Ni,Fe-Al,Fe-Co,Fe-Cr,Fe-Si-AlなどのFe基合金、希土類金属やアモルファス磁性体といった軟磁性材料からなる粉末を用いた圧粉成形体、上記粉末をプレス成形後に焼結した焼結体、上記粉末と樹脂との混合体を射出成形や注型成型などした成形硬化体が挙げられる。その他、コア片は、金属酸化物の焼結体であるフェライトコアなどが挙げられる。成形体は、種々の立体形状の磁性コアを容易に形成することができる。
圧粉成形体は、上記軟磁性材料からなる粉末の表面に絶縁被膜を具えるものを好適に利用することができ、この場合、当該粉末を成形後、上記絶縁被膜の耐熱温度以下で熱処理を施すことにより得られる。絶縁被膜は、代表的には、シリコーン樹脂やリン酸塩からなるものが挙げられる。
内側コア部31の材質と外側コア部32の材質とを異ならせた形態とすることができる。例えば、内側コア部31を上記圧粉成形体や上記積層体とし、外側コア部32を上記成形硬化体とすると、内側コア部31の飽和磁束密度を外側コア部32よりも高め易い。ここでは、各コア片は、鉄や鋼などの鉄を含有する軟磁性粉末の圧粉成形体としている。
ギャップ材31gは、インダクタンスの調整のためにコア片31m間に設けられる隙間に配置される板状材であり、アルミナやガラスエポキシ樹脂、不飽和ポリエステルなど、上記コア片よりも透磁率が低い材料、代表的には非磁性材料により構成される(エアギャップの場合もある)。その他、ギャップ材31gには、セラミックスやフェノール樹脂などの非磁性材料に磁性粉末(例えば、フェライト、Fe,Fe-Si,センダスト)が分散した混合材料を用いると、ギャップ部分の漏れ磁束を低減できる。
コア片やギャップ材の個数は、リアクトル1が所望のインダクタンスとなるように適宜選択することができる。また、コア片やギャップ材の形状は適宜選択することができる。ここでは、内側コア部31は複数のコア片31m及び複数のギャップ材31gから構成される形態を示すが、ギャップ材を一つ具える形態としたり、コア片の材質によってはギャップ材を設けない形態としたりすることができる。また、ここでは、各外側コア部32は、一つのコア片から構成される形態を示すが、複数のコア片から構成される形態とすることができる。コア片を圧粉成形体で構成する場合、複数のコア片で内側コア部や外側コア部を構成する形態とすると、各コア片を小さくできるため、成形性に優れる。
その他、内側コア部31の外周に、絶縁材料からなる被覆層を設けた構成とすると、コイル2と内側コア部31との間の絶縁性を高められる。上記被覆層は、例えば、熱収縮チューブや常温収縮チューブ、絶縁テープや絶縁紙などを配置することで設けられる。上記収縮チューブを内側コア部31の外周に配置したり、絶縁テープなどを貼り付けることで、絶縁性を高めることに加えて、接着剤を用いることなくコア片とギャップ材とを一体化することもできる。また、後述するインシュレータ5(周壁部51)に代えて、これら収縮チューブや絶縁テープを利用することができる。
この例に示す磁性コア3は、内側コア部31の設置側の面と外側コア部32の設置側の面とが面一になっていない。具体的には、リアクトル1を固定対象に設置したとき、外側コア部32において設置側となる面(以下、コア設置面と呼ぶ。図4において下面)が内側コア部31において設置側となる面よりも突出している。ここでは、外側コア部32のコア設置面とコイル2のコイル設置面とが面一となるように、かつ、内側コア部31において設置側となる面との対向面(図4において上面)と外側コア部32のコア設置面との対向面(図4において上面)とが面一となるように、外側コア部32の高さ(リアクトル1を固定対象に設置した状態において、当該固定対象の表面に対して垂直な方向(ここでは、コイル2の軸方向に直交する方向であり、図4において上下方向)の長さ)を調整している。従って、磁性コア3は、リアクトル1を設置した状態において、側面から透視すると、門形である。また、コア設置面及びコイル設置面が面一であることから、コイル2のコイル設置面だけでなく、磁性コア3のコア設置面も、後述する接合層42(図2)に接触することができる。更に、磁性コア3を環状に組み立てた状態において、外側コア部32の側面(図4において紙面手前及び奥の面)は、内側コア部31の側面よりも外方に突出している。従って、磁性コア3は、リアクトルを設置した状態において(図4では下方を設置側とした状態において)、上面又は下面から透視すると、H字状である。このような三次元形状の磁性コア3は、圧粉成形体とすることで形成が容易である上に、外側コア部32において内側コア部31よりも突出した箇所をも磁束の通路に利用できる。また、コア設置面及びコイル設置面が面一であることでリアクトル1の設置面が大きく、組合体10が安定して設置される。
[インシュレータ]
組合体10は、図4に示すようにコイル2と磁性コア3との間にインシュレータ5を具えて、コイル2と磁性コア3との間の絶縁性を高めている。インシュレータ5は、内側コア部31の外周に配置される周壁部51と、コイル2の端面(コイル素子のターンが環状に見える面)に当接される一対の枠状部52とを具えた構成が挙げられる。
周壁部51は、コイル2の内周面と内側コア部31の外周面との間に介在されて、コイル2と内側コア部31との間を絶縁する。ここでは、周壁部51は、一対の断面]状の分割片511,512により構成される。各分割片511,512は互いに接触せず、内側コア部31の外周面の一部のみ(ここでは、主として内側コア部31の設置側の面及びその対向面)に当該分割片511,512が配置される構成としている。周壁部51は、内側コア部31の外周面の全周に沿って配置される筒状体とすることもできるが(後述する図6参照)、コイル2と内側コア部31との間の絶縁距離を確保することができれば、図4に示すように、内側コア部31の一部が周壁部51により覆われない形態としてもよい。また、ここでは、周壁部51は、表裏に貫通する窓部を具えるものを利用している。
内側コア部31の一部が周壁部51から露出されることで、インシュレータ5の材料を低減できる。また、封止樹脂を具える形態では、上記窓部を有する分割片511,512としたり、内側コア部31の全周が周壁部51により覆われない構成とすることで、内側コア部31と封止樹脂との接触面積を大きくできる上に、封止樹脂を流し込むときに気泡が抜け易く、リアクトル1の製造性に優れる。
各枠状部52は、コイル2の端面と外側コア部32の内端面32eとの間に介在されて、コイル2と外側コア部32とを絶縁する。各枠状部52はそれぞれ、平板状の本体部を有し、この本体部に各内側コア部31がそれぞれ挿通される一対の開口部を有するB字状体である。ここでは、内側コア部31を導入し易いように、本体部の開口部から連続し、内側コア部31の側に突出する短い筒状部を具える。また、一方(図4では右方)の枠状部52には、コイル連結部2rが載置され、コイル連結部2rと外側コア部32との間を絶縁するための台座52pを具える。
インシュレータ5の構成材料には、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、液晶ポリマー(LCP)などの絶縁性材料が利用できる。インシュレータ5を具えない形態としてもよい。
≪ケース≫
ケース4の説明は、図2を参照して行う。上記コイル2と磁性コア3との組合体10が収納されるケース4は、平板状の底板部40と、底板部40に立設する枠状の側壁部41とを具える。リアクトル1は、底板部40と側壁部41とが一体に成形されておらず、それぞれ独立した部材であり、固定材により一体化される点、底板部40に接合層42を具える点、側壁部41に特定の形状の端子金具8が固定されている点を特徴の一つとする。
[底板部及び側壁部]
(底板部)
底板部40は、矩形状板であり、リアクトル1が固定対象に設置されるときに固定対象に接して固定される。図2に示す例では、底板部40が下方となる設置状態を示すが、底板部40が上方、或いは側方となる設置状態も有り得る。この底板部40は、ケース4を組み立てたとき、内側に配置される一面に接合層42が形成されている。底板部40の外形は適宜選択することができる。ここでは、底板部40は、四隅のそれぞれから突出した取付部400を有しており、その外形は後述する側壁部41の外形に沿った形状である。底板部40と側壁部41とを組み合せてケース4を形成した場合、この取付部400は、側壁部41の取付部411と重なる。各取付部400にはそれぞれ、固定対象にケース4を固定するボルト(図示せず)が挿通されるボルト孔400hが設けられている。ボルト孔400hは、後述する側壁部41のボルト孔411hに連続するように設けられている。ボルト孔400h,411hは、ネジ加工が成されていない貫通孔、ネジ加工がされたネジ孔のいずれも利用でき、個数なども適宜選択することができる。
或いは、側壁部41が取付部を具えておらず、底板部40のみが取付部400を具える形態としてもよい。この形態の場合、底板部40の取付部400が側壁部41の外形から突出するように底板部40の外形を形成する。或いは、側壁部41のみが取付部411を有し、底板部40が取付部を有しない形態としてもよい。この形態の場合、側壁部41の取付部411が底板部40の外形から突出するように側壁部41の外形を形成する。
(側壁部)
側壁部41は、矩形枠状体であり、一方の開口部を底板部40により塞いでケース4を組み立てたとき、上記組合体10の周囲を囲むように配置され、他方の開口部が開放される。ここでは、側壁部41は、リアクトル1を固定対象に設置したときに設置側となる領域が上記底板部40の外形に沿った矩形状であり、開放された開口側の領域がコイル2と磁性コア3との組合体10の外周面に沿った曲面形状である。ケース4を組み立てた状態において、コイル2の外周面と側壁部41の内周面とは近接しており、コイル2の外周面と側壁部41の内周面との間隔は、0mm〜1.0mm程度と非常に狭い。また、ここでは、側壁部41の開口側の領域には、組合体10の外側コア部32の台形状面を覆うように配置される庇状部が設けられている。ケース4に収納された組合体10は、図1に示すようにコイル2が露出され、磁性コア3は実質的にケース4の構成材料に覆われる。上記庇状部を具えることで、(1)耐振動性の向上、(2)ケース4(側壁部41)の剛性の向上、(3)組合体10の外部環境からの保護や機械的保護、といった種々の効果が得られる。上記庇状部を省略して、コイル2と、少なくとも一方の外側コア部32の台形状面との双方が露出される形態としてもよい。
〔取り付け箇所〕
側壁部41の設置側の領域は、底板部40と同様に、四隅のそれぞれから突出する取付部411を具え、各取付部411には、ボルト孔411hが設けられている。ボルト孔411hは、側壁部41の構成材料のみにより形成してもよいし、別材料からなる筒体を配置させて形成してもよい。例えば、側壁部41を後述するように樹脂により構成する場合、上記筒体は、例えば、真鍮、鋼、ステンレス鋼などの金属からなる金属管を利用すると、強度に優れることから、樹脂のクリープ変形を抑制することができる。ここでは、金属管を配置してボルト孔411hを形成している。
〔端子台〕
上記側壁部41の開口側の領域において、一方の外側コア部32の上方を覆う箇所には、後述する一対の端子金具8が固定されて端子台410として機能する。まず、端子金具8を説明する。
〔端子金具〕
端子金具8は、図2,図3を参照して説明する。コイル2を構成する巻線2wの各端部2eがそれぞれ接続される各端子金具8は、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金といった導電性材料からなる板材を適宜屈曲して形成された導電部材である。各端子金具8の一端側に巻線の端部2eが半田や溶接などにより接合され、他端側に電源などの外部装置が接続され、コイル2への電力供給を可能にする。
各端子金具8において一端側領域と他端側領域との間の中間領域に、側壁部41に固定される固定領域80fを有する。外部装置が接続される他端側領域及び固定領域80fは図3(B)に示すように連続した平板状である。巻線が接続される一端側領域は、図3(A),図3(C)に示すように他端側領域及び固定側領域80fに対して直角(90°)に折り曲げられて立設されている。この一端側領域と固定領域80fとの間は、所定のRを持った湾曲形状となっている(図3(A))。
各端子金具8の基本的構造は同じである。ここでは、ケース4を組み立てた状態において、各端子金具8の一端側が巻線の各端部2eの位置にそれぞれ対応して配置され、両金具8の他端側が近接された状態になるように、各端子金具8の中間領域の形状を異ならせている。より具体的には、図3(B)に示すように、一方(図3(B)では上方側)の端子金具8は、一端側領域と他端側領域とを水平方向にずらした形状としている。両端子金具8の形状を同形としても勿論よい。
各端子金具8の一端側には、巻線の端部2eの対向位置(ここでは被覆平角線からなる巻線2wの表裏)に配置される一対の接合片81a,81bが設けられている。ここでは、板材の一部をU字状に屈曲して構成しており、各接合片81a,81bは、湾曲部分を介して連結され、かつ平行配置された矩形状片である。各接合片81a,81bの長さL81はこの例に示すように同じでもよいし、異ならせてもよい。この例では、接合片の数を一対としているが、三つ以上でもよい。接合片を三つ以上とする場合、対向配置される接合片の数が異なっていてもよい。なお、巻線2wが丸線からなる場合、両接合片は、丸線の直径方向に対向配置される。
両接合片81a,81b間の間隔C81は適宜選択することができる。例えば、接合片81a,81bを構成する板片の幅W81方向の全域に亘って、間隔C81が巻線2wの厚さと実質的に等しい形態が挙げられる(ここではこの形態を採用)。この形態では、巻線の端部2eを両接合片81a,81b間に差し入れることで、両接合片81a,81b及びこれら接合片81a,81bを繋ぐ部分がつくるU字状の空間に巻線の端部2eが介在され、かつ巻線の端部2eの表裏が両接合片81a,81bに自動的に接触することができる。また、巻線の端部2eは、両接合片81a,81bに挟まれて接触した状態が維持される。従って、この形態では、巻線の端部2wと接合片81a,81bとの接合面積を十分に確保できる上に、溶接などの接合作業時においても別途治具を用いることなく、この接触状態を保持できる。この形態及び後述する拡大箇所を有する形態では、例えば、溶接や半田などの接合前に、両接合片81a,81bがつくる空間に巻線の端部2eが介在された状態で両接合片81a,81bをカシメることで、両接合片81a,81bにより巻線の端部2eを十分に圧接することできる。或いは、この形態及び後述する拡大箇所を有する形態では、後述するように適宜なガイド部を設けることで、接合片81a,81bの少なくとも一方に巻線の端部2eの一面を自動的に圧接させることができる。
接合片81a,81bを構成する板片の幅W81方向の一部において、間隔C81が巻線2wの厚さよりも大きい拡大箇所を有し、その他の箇所は巻線2wの厚さに実質的に等しい形態とすることができる。拡大箇所の形成位置は適宜選択できる。例えば、側壁部41を底板部40の上に配置する際に巻線の端部2eを差し入れる側(図3(A),3(C)では下方側)に拡大箇所を具えると、巻線の端部2eの挿入性に優れ、組立作業性の向上を図ることができる。また、この形態では、上述のように両接合片81a,81b間に挿入された巻線の端部2eの表裏は、上記拡大箇所を除いて、両接合片81a,81bに接触できるため、上述の間隔C81≒巻線2wの厚さの形態と同様に十分な接触面積の確保、接触状態の維持を図ることができる。拡大箇所は、例えば、両接合片81a,81bの所定の箇所を研磨・切削することで容易に形成できる。
接合片81a,81bを構成する板片の幅W81方向の全域を拡大箇所とすることもできる。この場合、巻線の端部2eの挿入性に更に優れる。また、この形態は、間隔C81が巻線2wの厚さよりも大きくするだけで、容易に形成することができる。この形態は、端子金具8を配置しただけでは、接合片81a,81bがつくる空間に巻線の端部2eが介在されるだけで巻線の端部2eと接合片81a,81bとが接していない。しかし、接合片81a,81bがつくる空間に介在された巻線の端部2eと接合片81a,81b間に半田を充填することで、両者を電気的に接続できる。或いは、両接合片81a,81bをカシメることで、両接合片81a,81bにより巻線の端部2eを十分に圧接できる。
接合片81a,81bを構成する板片の幅W81方向の少なくとも一部において、間隔C81が巻線2wの厚さよりも小さい狭小箇所を有する形態とすることもできる。この形態では、側壁部41を底板部40の上に配置する際に接合片81a,81b間に巻線の端部2eを差し入れると、上記幅が狭い箇所により巻線の端部2eが挟持されて両接合片81a,81bに自動的に圧接される。また、上記幅が狭い箇所によりこの挟持状態が解放され難い。接合片81a,81bを構成する板片の幅W81方向の全域を狭小箇所とすると、両接合片81a,81bによる巻線の端部2eの挟持状態の確保、及び十分な接触面積の確保を図ることができる。一方、上述のように狭小箇所を一部とすると、巻線の端部2eの挿入性に優れ、作業性の向上を図ることができる。特に、狭小箇所を一部とする場合、その他の箇所を拡大箇所とすると、巻線の端部2eの挿入性に更に優れる。
端子金具8の固定領域80fと接合片81a,81bとの間に設けられた、所定のRを有する湾曲部分83は、接合片81a,81b間に巻線の端部2eを導入する際に案内として機能するガイド部となる。側壁部41を底板部40の上に配置する際、巻線の端部2eがこの湾曲部分83に突き当たると、巻線の端部2eの一面は、一方の接合片81aに連なる平坦部分85に沿って接合片81a,81b側に案内され、最終的に、接合片81a,81b間に導入される。そして、接合片81a,81bがつくる空間に巻線の端部2eが介在される。この例では、巻線の端部2eの一面は、上記平坦部分85及び接合片81aに接し、巻線の端部2eの他面は、接合片81bに接する。このようにガイド部を具えることで、巻線の端部2eの少なくとも一面を接合片81a,81bの少なくとも一方に自動的に接触させることができる。
この例では、接合片81a,81bを有する一端側領域と固定領域80fとがなす内角(折り曲げ角度)を90°とし、Rを持った湾曲部分83をガイド部とした。その他、上記折り曲げ角度を鋭角(90°未満、例えば45°〜80°)又は鈍角(90°超、例えば100°〜135°)とすることができる。勿論、上記折り曲げ角度を90°±10°以内としてもよい。上記折り曲げ角度を鋭角とする場合、平坦部分85よりも突出した接合片81a,81b自体をガイド部として機能させることができる。具体的には、側壁部41を底板部40の上に配置する際、巻線の端部2eは湾曲部分83に突き当たるとそのまま直進して接合片81a,81b側に向かい、一方の接合片81bに案内されて接合片81a,81b間に導入される。一方、上記折り曲げ角度を鈍角とする場合、平坦部分85をガイド部として機能させることができる。具体的には、側壁部41を底板部40の上に配置する際、巻線の端部2eは湾曲部分83に突き当たらず、平坦部分85に突き当たると、傾斜された平坦部分85に沿って接合片81a,81b側に案内されて接合片81a,81b間に導入される。上記鋭角・鈍角いずれの場合も、接合片81a,81b間に導入された巻線の端部2eは、接合片81a,81b間で、一方の接合片に押し付けられた状態になる。即ち、巻線の端部2eは、接合片81a,81bの一方に圧接された状態になる。このように端子金具8の形状を工夫することで、Rを持った湾曲部分83や傾斜させた平坦部分85、接合片自体をガイド部に利用できると共に、巻線の端部2eの少なくとも一面を接合片81a,81bの少なくとも一方に自動的に接触(圧接)させられる。
巻線の端部2eの導体部分と端子金具8の接合片81a,81bとの電気的に接続には、TIG溶接などの溶接、半田付け、圧着などが利用できる。この例では、上述のように巻線の端部2eと接合片81a,81bの少なくとも一方とが接触した状態が維持されるため、溶接や圧着などに際して、巻線の端部2eと接合片81a,81bとを接触させるための挟持治具を用いる必要が無い。
端子金具8の他端側には、電源などの外部装置と接続するためのボルトといった連結部材が嵌め込まれる貫通孔82hが設けられている。ここでは、端子金具8が側壁部41に固定された状態において、貫通孔82hを有する他端側領域が側壁部41から突出して配置される形態である(図1)。その他、貫通孔82hを有する他端側領域も、側壁部41の構成材料により支持される形態とすることができる。例えば、側壁部41を後述するような絶縁性材料で形成する場合、当該材料により他端側領域の支持台(図示せず)を一体に形成することが挙げられる。この支持台に適宜ナットなどを配置し、ナットの孔と同軸に貫通孔82hを配置することで、上記ボルトといった連結部材を嵌め込んで外部装置を接続することができる。
図3に示す端子金具8の形状は、例示であり、複数の接合片と、外部装置との接続箇所と、側壁部41への固定箇所とを少なくとも具えていれば、適宜変更することができる。
上記特定の形状を有する端子金具8が固定される端子台410は、図2に示すように端子金具8の固定領域80fが配置される凹溝410cが形成されている。凹溝410cには、端子金具8を位置決めする位置決め突起410pが設けられており、端子金具8にはこの突起410pが嵌め込まれる位置決め孔84を具える。端子金具8が位置決め可能であれば、位置決め突起410p及び位置決め孔84の形状、個数、配置位置は特に問わない。位置決め突起410p及び位置決め孔84を有しない形態としてもよいし、端子金具に突起、端子台に孔を有する形態でもよい。
凹溝410cに嵌め込まれた端子金具8は、その上方を端子固定部材9により覆われ、端子固定部材9をボルト91により締め付けることで、端子台410に固定される。端子固定部材9の構成材料には、後述するケースの構成材料に利用されるような絶縁性樹脂といった絶縁性材料を好適に利用することができる。
側壁部41を後述するような絶縁性材料で形成する場合、端子固定部材9及びボルト91の使用に代えて、図5に示すように端子金具8をインサート成形することにより、側壁部41、端子金具8、端子台410を一体とした形態とすることもできる。
なお、端子金具8の固定領域80fを予め絶縁性材料により覆った成形品を形成し、この形成品を側壁部41に固定する形態とすることができる。
(材質)
ケース4の構成材料は、例えば、金属材料が挙げられる。金属材料は一般に熱伝導率が高いことから、放熱性に優れたケースとすることができる。具体的な金属は、例えば、アルミニウムやその合金、マグネシウム(熱伝導率:156W/m・K)やその合金、銅(390W/m・K)やその合金、銀(427W/m・K)やその合金、鉄やオーステナイト系ステンレス鋼(例えば、SUS304:16.7W/m・K)が挙げられる。上記アルミニウムやマグネシウム、その合金を利用すると、軽量なケースとすることができ、リアクトルの軽量化に寄与することができる。特に、アルミニウムやその合金は、耐食性にも優れるため、車載部品に好適に利用できる。金属材料によりケース4を形成する場合、ダイキャストといった鋳造の他、プレス加工などの塑性加工により形成することができる。
或いは、ケース4の構成材料は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ウレタン樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(ABS)樹脂などの樹脂といった非金属材料が挙げられる。これらの非金属材料は一般に電気絶縁性に優れるものが多いことから、コイル2とケース4との間の絶縁性を高められる。また、これらの非金属材料は上述した金属材料よりも軽く、リアクトル1を軽量にできる。上記樹脂に後述するセラミックスからなるフィラーを混合した形態とすると、放熱性を向上することができる。樹脂によりケース4を形成する場合、射出成形を好適に利用することができる。
底板部40及び側壁部41の構成材料は同種の材料とすることができる。この場合、両者の熱伝導率は等しくなる。或いは、底板部40及び側壁部41が別部材であることから、両者の構成材料を異ならせることができる。この場合、特に、底板部40の熱伝導率が側壁部41の熱伝導率よりも大きくなるように、両者の構成材料を選択すると、底板部40に配置されるコイル2及び磁性コア3の熱を冷却ベースといった固定対象に効率よく放出できる。ここでは、底板部40をアルミニウムにより構成し、側壁部41をPBT樹脂により構成している。底板部40を導電性材料により形成する場合、アルマイト処理などを施して、その表面に極薄い絶縁被膜(厚さ:1μm〜10μm程度)を具えた形態とすると、絶縁性を高められる。
(連結方法)
底板部40と側壁部41とを一体に接続する手法は、種々の固定材を利用できる。固定材は、例えば、接着剤やボルトといった締結部材が挙げられる。ここでは、底板部40及び側壁部41にボルト孔(図示せず)を設け、固定材にボルト(図示せず)を利用し、このボルトをねじ込むことで、両者を一体化している。
[接合層]
底板部40は、少なくともコイル2のコイル設置面が接触する箇所に接合層42を具える。ここでは、接合層42は、外側コア部32のコア設置面も接触可能な大きさを有する。この接合層42は、コイル設置面やコア設置面が接する表面側に絶縁性材料からなる接着層を具え、底板部40に接する側に熱伝導性に優れる材料からなる放熱層を具える多層構造であることが好ましい。
接着層は、例えば、絶縁性接着剤により構成することができる。具体的には、エポキシ系接着剤、アクリル系接着剤、などが挙げられる。ここでは、接着層は、絶縁性接着剤の単層構造で、厚さを0.6mmとし、コア、コイルで押し潰して引き伸ばしている。
放熱層は、熱伝導率が2W/m・K超の材料により構成されている。放熱層は、熱伝導率が高いほど好ましく、3W/m・K以上、特に10W/m・K以上、更に20W/m・K以上、とりわけ30W/m・K以上の材料により構成されることが好ましい。
放熱層の具体的な構成材料は、例えば、金属材料が挙げられる。金属材料は一般に熱伝導率が高いものの導電性材料であり、上記接着層の絶縁性を高めることが望まれる。また、金属材料からなる放熱層は重くなり易い。これに対して、放熱層の構成材料として、金属元素,B,及びSiの酸化物、炭化物、及び窒化物から選択される一種の材料といったセラミックスなどの非金属無機材料は、放熱性に優れる上に、電気絶縁性にも優れて好ましい。より具体的なセラミックスは、窒化珪素(Si3N4):20W/m・K〜150W/m・K程度、アルミナ(Al2O3):20W/m・K〜30W/m・K程度、窒化アルミニウム(AlN):200W/m・K〜250W/m・K程度、窒化ほう素(BN):50W/m・K〜65W/m・K程度、炭化珪素(SiC):50W/m・K〜130W/m・K程度などが挙げられる。上記セラミックスにより放熱層を形成する場合、例えば、PVD法やCVD法といった蒸着法を利用することができる。或いは、上記セラミックスの焼結板などを用意して、適宜な接着剤により、底板部40に接合することでも、放熱層を形成することができる。
或いは、放熱層の構成材料は、上記セラミックスからなるフィラーを含有する絶縁性樹脂が挙げられる。絶縁性樹脂は、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂などが挙げられる。絶縁性樹脂に上記放熱性及び電気絶縁性に優れるフィラーを含有することで、放熱性及び電気絶縁性に優れる放熱層を構成することができる。また、フィラーを含有する樹脂を利用した場合でも、底板部40に当該樹脂を塗布などすることで、放熱層を容易に形成できる。放熱層を絶縁性樹脂により構成する場合、特に、接着剤とすると、放熱層と接着層との密着性に優れることから、この放熱層を具える接合層は、コイル2と底板部40との間を強固に接合できる。上記絶縁性樹脂により放熱層を形成する場合、例えば、スクリーン印刷を利用すると容易に形成できる。上述した接着層にもスクリーン印刷を利用できる。
ここでは、放熱層は、アルミナからなるフィラーを含有するエポキシ系接着剤により形成されている(熱伝導率:3W/m・K)。また、ここでは、放熱層は、上記接着剤からなる二層構造で形成され、一層の厚さを0.2mm、合計0.4mmとしている(接着層との合計厚さ:0.5mm)。放熱層は、三層以上としてもよい。このような多層構造とする場合、少なくとも一層の材質を異ならせてもよい。例えば、放熱層は、熱伝導率が異なる材質からなる多層構造とすることができる。
接合層42は、少なくともコイル設置面が十分に接触可能な面積を有していれば、特に形状は問わない。ここでは、接合層42は、図2に示すようにコイル2のコイル設置面及び外側コア部32のコア設置面がつくる形状に沿った形状としている。そのため、コイル設置面及びコア設置面の双方が接合層42に十分に接触できる。
[封止樹脂]
ケース4内に絶縁性樹脂からなる封止樹脂(図示せず)を充填した形態とすることができる。この場合、巻線の端部2eは、ケース4の外部に引き出して、封止樹脂から露出させ、巻線の端部2eと端子金具8とを溶接や半田などで接合できるようにする。或いは、側壁部41の形状によっては、上記溶接などの後、巻線の端部2eと端子金具8とを埋設するように封止樹脂を充填してもよい。
上記封止樹脂は、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。また、絶縁性及び熱伝導性に優れるフィラー、例えば、窒化珪素、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ほう素、ムライト、及び炭化珪素から選択される少なくとも1種のセラミックスからなるフィラーを含有する封止樹脂とすると、放熱性を更に高められる。
ケース4内に封止樹脂を充填する場合、未硬化の樹脂が底板部40と側壁部41との隙間から漏れることを防止するために、パッキン6を配置することが挙げられる。ここでは、パッキン6は、コイル2と磁性コア3との組合体10の外周に嵌合可能な大きさを有する環状体であり、合成ゴムから構成されるものを利用しているが、適宜な材質のものが利用できる。ケース4の側壁部41の設置面側には、パッキン6を配置するパッキン溝(図示せず)を有する。
≪リアクトルの製造≫
上記構成を具えるリアクトル1は、代表的には、組合体の準備,側壁部の準備,底板部の準備⇒コイルの固定⇒側壁部の配置⇒ケースの組立⇒端子金具と巻線との接合⇒封止樹脂の充填という工程により製造することができる。
[組合体の準備]
まず、コイル2と磁性コア3との組合体10の作製手順を説明する。具体的には、図4に示すようにコア片31mやギャップ材31gを積層して内側コア部31を形成し、この外周にインシュレータ5の周壁部51(分割片511,512)を配置させた状態で、各コイル素子2a,2bに挿入する。周壁部51は、断面]状であることで、内側コア部31の設置側の面及びその対向面に配置し易い。両コイル素子2a,2bの端面及び内側コア部31の端面31eをインシュレータ5の枠状部52及び外側コア部32の内端面32eで挟むように、コイル2に枠状部52及び外側コア部32を配置して、組合体10を形成する。このとき、内側コア部31の端面31eは、枠状部52の開口部から露出されて外側コア部32の内端面32eに接触する。この組合体10の形成にあたり、枠状部52の筒状部をガイドとして利用できる。
周壁部51を構成する一対の分割片511,512は、互いに係合する構成ではないが、内側コア部31と共にコイル素子2a,2b内に挿入され、更に外側コア部32が配置されることで、コイル素子2a,2bの内周面と内側コア部31との間に配置された状態が維持され、脱落することが無い。
[側壁部の準備]
一方、射出成形などにより所定の形状に構成した側壁部41の凹溝410cに、端子金具8、端子固定部材9を順に配置して、ボルト91を締め付けて、端子金具8が固定された側壁部41を用意する。上述のように、端子金具8が側壁部41に一体に成形されたもの(図5)を用意してもよい。
[底板部の準備、コイルの固定]
他方、図2に示すようにアルミニウム板を所定の形状に打ち抜いて底板部40を形成し、一面に所定の形状の接合層42をスクリーン印刷により形成して、放熱層を含む接合層42を具える底板部40を用意する。そして、この接合層42の上に、組み立てた組合体10を載置し、その後、接合層42を硬化して組合体10を底板部40に固定する。
接合層42により、コイル2を底板部40に密着させられると共に、コイル2と外側コア部32との位置が固定され、ひいては一対の外側コア部32に挟まれた内側コア部31も位置が固定される。即ち、コア片31mやギャップ材31gを接合するための接着剤を別途用いなくても、接合層42により、内側コア部31及び外側コア部32を具える磁性コア3が一体化される。また、接合層42が接着剤により構成されることで、組合体10は、接合層42に強固に固定される。
接合層42は、組合体10の配置の直前に形成してもよいが、予め接合層42を形成しておいた底板部40を利用してもよい。後者の場合、組合体10を配置するまでの間に接合層42に異物などが付着しないように離型紙を配置しておくとよい。放熱層のみ予め形成しておき、組合体10の配置の直前に接着層のみを形成してもよい。
なお、組合体10を形成するにあたり、コア片31mやギャップ材31gの接合に接着剤を用いることができる。この場合、例えば、接着剤を塗布したコア片31mとギャップ材31gとを積層し、内側コア部31を組み立てた後、上述のように周壁部51とコイル2とを配置する。コイル2と外側コア部32との間に上述のように枠状部52を配置させると共に、接着剤を塗布した内側コア部31の端面31eと外側コア部32の内端面32eとを接触させて接着剤を硬化し、組合体10を形成する。この形態は、内側コア部31や組合体10を取り扱い易い。このような組合体10を接合層42に接触させることで、接着剤を用いない場合と同様に、組合体10(特にコイル2)を接合層42に強固に固定できる。
[側壁部の配置]
端子金具8が固定された側壁部41を、上記組合体10の外周面を囲むように組合体10の上方から被せ、底板部40の上に配置する。このとき、巻線の端部2eを端子金具8のガイド部となる湾曲部分83に突き当てるように側壁部41を配置する。上記ガイド部に突き当たった巻線の端部2eは、上述のようにRに沿って接合片81a,81bの側に案内され、最終的に接合片81a,81b間に自動的に挿入でき、接合片81a,81bがつくる空間に介在される。ここでは、上述のように接合片81a,81b間に挿入されることで、巻線の端部2eの表裏が各接合片81a,81bに接した状態となる。
[ケースの組立]
接合片81a,81b間に巻線の端部2eが介在された状態で、別途用意したボルト(図示せず)により、底板部40と側壁部41とを一体化する。このとき、側壁部41の位置を調整することで接合片81a,81bの位置も調整可能である。従って、接合片81a,81bの位置調整により、接合片81a,81bの少なくとも一方に巻線の端部2eを圧接させた状態とすることができる。この圧接状態で上記ボルトを締め付けると、接合片81a,81bと巻線の端部2eとの接触をより確実にすることができる。或いは、接合片81a,81b間に巻線の端部2eが介在された状態で接合片81a,81b間をカシメて、両接合片81a,81bにより巻線の端部2eを圧接してもよい。或いは、巻線の端部2eが、接合片81a,81bと非接触で、これら接合片81a,81bがつくる空間に介在された状態のままとしてもよい。
なお、上述のように側壁部41を組合体10の上方から被せると、側壁部41の端子台410及び上述した庇状部により、組合体10の各外側コア部32の一方の台形状面が覆われて当たり止めとなる。即ち、端子台410や上記庇状部は、組合体10に対する側壁部41の位置決めとして機能する。その他、端子台410や上記庇状部は、底板部40が上方や側方となるようにリアクトル1を設置する場合に組合体10が側壁部41から脱落することを防止できる。端子台410や庇状部の内側に、外側コア部32の脱落を防止する位置固定部などを別途設けておいてもよい。
上記工程により、図1に示すように箱状のケース4が組み立てられると共に、ケース4内に組合体10が収納された状態とすることができる。また、一対の接合片81a,81b間に巻線の端部2eが介在された状態とすることができる。
[端子金具と巻線との接合]
巻線の端部2eと端子金具8の接合片81a,81bとの少なくとも一方とを溶接や半田などにより接合して、両者を電気的に接続する。この例では、巻線の端部2eは、一対の接合片81a,81b間に介在され、かつ接合片81a,81bとの少なくとも一方に接触した状態が維持されている。従って、この接合にあたり、接合片81a,81bと巻線の端部2eとを接触させるための治具が不要である。或いは、接合片81a,81bと巻線の端部2eとの間に半田を充填することで、半田を介して、両者を電気的に接続できる。従って、この接続でも上記治具が不要である。この工程により、封止樹脂を有しないリアクトル1が形成される。
[封止樹脂の充填]
一方、ケース4内に封止樹脂(図示せず)を充填して硬化させることで、封止樹脂を具えるリアクトル1が形成される。この形態では、接合片81a,81bと巻線の端部2eとの接合を封止樹脂の充填後に行ってもよい。
≪用途≫
上記構成を具えるリアクトル1は、通電条件が、例えば、最大電流(直流):100A〜1000A程度、平均電圧:100V〜1000V程度、使用周波数:5kHz〜100kHz程度である用途、代表的には電気自動車やハイブリッド自動車などの車載用電力変換装置の構成部品に好適に利用することができる。
≪効果≫
上記構成を具えるリアクトル1は、熱伝導率が2W/m・K超といった熱伝導性に優れる放熱層を含む接合層42が底板部40とコイル2との間に介在されることで、使用時に生じたコイル2の熱及び磁性コア3の熱を、放熱層を介して、冷却ベースといった固定対象に効率よく放出できる。従って、リアクトル1は、放熱性に優れる。接合層42の全体を熱伝導率が2W/m・K超の絶縁性材料で構成すると、放熱性に更に優れるリアクトルとすることができる。
特に、リアクトル1では、底板部40をアルミニウムといった熱伝導性に優れる材料により構成していることからも、コイル2の熱を効率よく固定対象に放出でき、放熱性に優れる。また、リアクトル1では、底板部40が金属材料(導電性材料)により構成されているものの、接合層42の少なくともコイル2と接触する側が絶縁性材料により構成されていることから、接合層42が例えば0.1mm程度と非常に薄くてもコイル2と底板部40との間の絶縁性を確保することができる。特に、この例では、接合層42の全体を絶縁性材料により構成していることで、コイル2と底板部40との間を十分に絶縁することができる。また、接合層42が薄いことからも、コイル2などの熱を底板部40を介して固定対象に伝え易く、リアクトル1は放熱性に優れる。更に、この例では、接合層42の全体が絶縁性接着剤により構成されることで、コイル2や磁性コア3と接合層42との密着性に優れることからも、コイル2などの熱を接合層42に伝え易く、リアクトル1は放熱性に優れる。その上、この例では、巻線2wとして、被覆平角線を利用することで、コイル設置面を構成する各ターンの側面部分の実質的に全体を接合層42に接触させられて、コイル2と接合層42との接触面積が広いことからもリアクトル1は放熱性に優れる。
また、リアクトル1では、一対の接合片81a,81bを具える端子金具8が固定された側壁部41を底板部40に配置する際、接合片81a,81b間に巻線の端部2eを挿入させることで、接合片81a,81bがつくる空間に巻線の端部2eを介在させることができる。特に、この例では、湾曲部分83をガイド部として機能させることで、接合片81a,81b間に巻線の端部2eを容易に挿入できる上に、接合片81a,81bの少なくとも一方と巻線の端部2eとを自動的に接触させられる。更に、上述のように、端子金具8において巻線の端部2eが接続される一端側領域と固定領域80fとの折り曲げ角度や湾曲部分83のRの大きさ、接合片81a,81b間の間隔C81などを適宜調整したり、側壁部41と底板部40との固定にあたり側壁部41の位置を調整したり、接合片81a,81b間をカシメたりすることで、接合片81a,81bと巻線の端部2eとを圧接することができる。このようにリアクトル1は、接合片81a,81bの少なくとも一方と巻線の端部2eとが接触した状態にでき、かつこの接触状態を維持可能である。そのため、接合片81a,81bと巻線の端部2eとを溶接や半田付けなどにより接合するにあたり、両者を接触させた状態に保持する治具が別途不要であり、リアクトル1は端子金具の取付作業性に優れる。
更に、リアクトル1は、ケース4を具えることから、組合体10の環境からの保護及び機械的保護を図ることができる。かつ、ケース4を具えていながらも、リアクトル1では、側壁部41を樹脂により構成していることで軽量である上に、コイル2の外周面と側壁部41の内周面との間隔を、導電性材料からなる側壁部を用いた場合に比較して狭められるため、小型である。また、上述のように接合層42が薄いことからも、コイル2のコイル設置面と底板部40の内面との間隔を狭められるため、リアクトル1は、小型である。
加えて、リアクトル1では、底板部40と側壁部41とを独立した別部材とし、組み合せて固定材により一体とする構成であることから、側壁部41を取り外した状態で底板部40に接合層42を形成できる。従って、リアクトル1は、接合層42を容易に形成でき、生産性に優れる。また、底板部40と側壁部41とが別部材であることから、それぞれの材質を異ならせることができるため、ケース4の構成材料の選択の幅を広げられる。その他、インシュレータ5を具えることで、リアクトル1は、コイル2と磁性コア3との間の絶縁性を高められる。
{変形例1}
上述した実施形態では、底板部と側壁部とが異なる材質で構成された形態を説明したが、両者が同材質で構成された形態とすることができる。例えば、両者をアルミニウムやマグネシウム、その合金といった放熱性に優れる金属材料で構成すると、リアクトルの放熱性を更に高められる。特に、この形態では、封止樹脂を具える構成とすると、コイルや磁性コアの熱をケースに効率よく伝えられる上に、封止樹脂に絶縁性樹脂を利用することで、コイルの外周面と側壁部の内面との間の絶縁性を高められる。この形態でも、絶縁性接着剤により構成された接着層を具えることで、コイルのコイル設置面と底板部との間の絶縁を確保できる上、熱伝導率が2W/m・K超の材料からなる放熱層を具えることで、コイル設置面と底板部の内面との間隔を狭められることから、小型である。なお、この形態では、コイルの外周面と側壁部の内面との間に絶縁を確保するための間隔を設ける。また、端子金具8と側壁部との間を絶縁するために、例えば、端子金具8において接合片81a,81bや貫通孔82hの近傍を除いて表面に絶縁被覆を設けることが挙げられる。
{変形例2}
上述した実施形態では、絶縁性接着剤により放熱層が構成された形態を説明したが、窒化アルミニウムやアルミナなどのセラミックスにより放熱層が構成された形態とすることができる。セラミックスからなる放熱層を具える場合、上述した実施形態のように接着層を別途具えることで、コイルと放熱層とを密着することができる。
{変形例3}
上述した実施形態では、インシュレータ5の各周壁部51が一対の分割片511,512により構成される形態について説明した。その他、図6に示すインシュレータ5αのように、周壁部51αを一つの筒状体とすることができる。ここでは、インシュレータ5αを詳細に説明し、その他の構成は上述した実施形態と重複するため、説明を省略する。
インシュレータ5αは、磁性コア3の内側コア部31が収納される一対の筒状の周壁部51αと、内側コア部31及び外側コア部32に接触する一対の枠状部52αとを具える。各周壁部51αは、内側コア部31の外形に沿った角筒状体であり、その両端部が凹凸形状となっており、嵌合凹凸部510を有する。各枠状部52αは、実施形態の枠状部52と同様に平板状の本体部に、各内側コア部31がそれぞれ挿通される一対の開口部を有する。この開口部において、周壁部51αと接触する側に複数の凸片が設けられて、上記各周壁部51αの凹凸に対応した凹凸形状となっており、これら凹凸が嵌合凹凸部520を構成する。周壁部51αの各端部の嵌合凹凸部510と、枠状部52αの嵌合凹凸部520とが嵌め合わされることで、周壁部51αと枠状部52αとは一体化されると共に、相互の位置関係が保持される。また、枠状部52αにおいて外側コア部32と接触する側には、外側コア部32を位置決めするための]状の枠部521が設けられている。この枠部52の一部が実施形態のインシュレータ5と同様に台座として機能する。
上記インシュレータ5αを用いて、組合体を構成するには、以下のように行う。まず、一方の外側コア部32の内端面を図6において上に向けた状態で当該外側コア部32を載置し、枠部521の開口側から一方の枠状部52αをスライドさせて枠部521を当該外側コア部32に嵌め込む。この工程により、一方の枠状部52αに対して、一方の外側コア部32が位置決めされる。
次に、上記一方の枠状部52αの嵌合凹凸部520に、周壁部51αの嵌合凹凸部510を嵌め合わせて、当該枠状部52αに一対の周壁部51αを取り付ける。この工程により、一方の枠状部52αと周壁部51αとの位置関係が保持される。
次に、周壁部51αに、コア片31m及びギャップ材31gを交互に挿入して積層させる。積層された内側コア部31は、周壁部51αによりその積層状態が保持される。ここでは、周壁部51αは、その一対の側面部に、上方向に開口したスリットを具える形状としているため、コア片31m及びギャップ材31gを周壁部51αに挿入する際にコア片31mを指などで支持できることから、挿入作業を安全かつ容易に行える。
次に、コイル(図示せず)のコイル連結部側を図6において下向きにして、両コイル素子を周壁部51αの外周に装着する。そして、周壁部51αに他方の枠状部52αを取り付け、当該他方の枠状部52αに他方の外側コア部32を上述と同様にして取り付ける。この工程により、周壁部51αと他方の枠状部52αとの位置関係が保持されると共に、他方の枠状部52αに対して他方の外側コア部32が位置決めされる。上記工程により、コイルと磁性コア3との組合体が得られる。
上記組合体を図6に示す状態から紙面奥側に倒すように、両外側コア部32の一方の台形状面が底板部の接合層に接するように配置する。
インシュレータ5αを用いることで、上述した実施形態と同様に、磁性コア3の形成にあたり接着剤を用いない構成とすることができる。特に、インシュレータ5αは、周壁部51αと枠状部52αとの係合により一体化した状態を維持し易く、上記組合体をケースの底板部に配置する際などで取り扱い易い。
更に、一方の外側コア部32の背面をケースの側壁部に接触させ、他方の外側コア部32の背面と側壁部との間に、他方の外側コア部32を一方の外側コア部32側に押圧する部材(例えば、板ばね)を挿入した構成とすると、振動や衝撃などの外的要因によってギャップ長が変化することを防止できる。上記押圧部材を利用する形態では、ギャップ材31gとして、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどの弾性材料で構成された弾性ギャップ材とすると、ギャップ材31gが変形することでギャップ長を調整したり、ある程度の寸法誤差を吸収することができる。上記押圧部材や弾性ギャップ材は、上述した実施形態や変形例、後述する変形例についても利用することができる。
{変形例4}
或いは、磁性コア3の形成にあたり接着剤を用いない別の構成として、例えば、磁性コアを環状に保持可能な帯状締付材(図示せず)を利用することが挙げられる。帯状締付材は、例えば、磁性コアの外周に配置される帯部と、帯部の一端に装着されて帯部がつくるループを所定の長さに固定するロック部とを具えるものが挙げられる。ロック部は、突条を有する帯部の他端側領域が挿通される挿通孔と、この挿通孔に設けられて帯部の上記突条に噛み込む歯部とを有するものが挙げられる。そして、帯部の他端側領域の突条とロック部の歯部とがラチェット機構を構成することで、上記所定の長さのループを固定可能なものが好適に利用できる。
帯状締付材の構成材料は、非磁性で、リアクトルの使用時の温度などに耐え得る耐熱性を有する材料、例えば、ステンレス鋼といった金属材料、耐熱性ポリアミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂などの非金属材料が挙げられる。市販の結束材、例えば、タイラップ(トーマスアンドベッツインターナショナルインクの登録商標)、ピークタイ(ヘラマンタイトン株式会社製結束バンド)、ステンレススチールバンド(パウンドウイットコーポレーション製)を利用してもよい。
上記帯状締付材は、組合体の組立時、帯部を、例えば、一方の外側コア部の外周、一方の内側コア部の外周とコイル素子の内周面との間、他方の外側コア部の外周、他方の内側コア部の外周とコイル素子の内周面との間に回し、ループ長をロック部で固定することで、磁性コアを環状に固定することができる。或いは、上記実施形態などで説明したようにコイルと磁性コアとの組合体を組み立てた後、外側コア部及びコイルの外周を囲むように帯部を配置させて、ループ長を固定することもできる。このような帯状締付材を利用することで、接着剤を用いることなく、磁性コアを一体化することができ、例えば、底板部に組合体を配置する際、組合体を取り扱い易い。また、コア片間の間隔を維持し易い。
更に、磁性コアの外周やコイルの外周と帯状締付材との間に緩衝材が介在された構成とすると、帯状締付材の締付力によって磁性コアやコイルが損傷することを抑制できる。緩衝材は、環状の磁性コアが所定の形状を保持できる程度の締付力が磁性コアに作用するように、その材質、厚さ、個数、配置箇所などを適宜選択することができる。例えば、ABS樹脂、PPS樹脂、PBT樹脂、エポキシ樹脂などの樹脂をコアなどの形状に合わせて成形させた、厚さ:0.5〜2mm程度の成形部品や、シリコーンゴムなどのゴム状板材などを緩衝材に利用できる。
なお、上述した実施形態は、本発明の要旨を逸脱することなく、適宜変更することが可能であり、上述した構成に限定されるものではない。例えば、端子金具の接合片の形状・数、複数の接合片の接合形態などを適宜変更することができる。
本発明リアクトルは、ハイブリッド自動車や電気自動車、燃料電池自動車などの車両に搭載される車載用コンバータといった電力変換装置の構成部品に好適に利用することができる。本発明リアクトルの製造方法は、上記本発明リアクトルの製造に好適に利用することができる。本発明リアクトル部品は、上記本発明リアクトルの構成部品に好適に利用することができる。
1 リアクトル 10 組合体
2 コイル 2a,2b コイル素子 2r コイル連結部 2w 巻線
2e 巻線の端部(給電箇所)
3 磁性コア 31 内側コア部 31e 端面 31m コア片 31g ギャップ材
32 外側コア部 32e 内端面
4 ケース 40 底板部 41 側壁部 42 接合層
400,411 取付部 400h,411h ボルト孔 410 端子台 410c 凹溝
410p 位置決め突起
5,5α インシュレータ 51,51α 周壁部 510,520 嵌合凹凸部
511,512 分割片 52,52α 枠状部 52p 台座 521 枠部
6 パッキン
8 端子金具 80f 固定領域 81a,81b 接合片 82h 貫通孔 83 湾曲部分
84 位置決め孔 85 平坦部分
9 端子固定部材 91 ボルト

Claims (13)

  1. 巻線を巻回してなるコイルとこのコイルが配置される磁性コアとを有する組合体と、この組合体を収納するケースとを具えるリアクトルであって、
    前記ケースは、
    前記リアクトルが固定対象に設置されるときに当該固定対象に接する底板部と、
    前記底板部とは独立しており、固定材により当該底板部と一体化され、前記組合体の周囲を囲む側壁部と、
    前記底板部の一面に形成されて、当該底板部に前記コイルを固定する接合層と、
    前記側壁部に固定されており、前記コイルを構成する巻線の端部が電気的に接続される端子金具とを具え、
    前記端子金具は、その一端側に、前記巻線の端部の対向位置に配置される複数の接合片を有しており、前記巻線の端部はこれら接合片がつくる空間に介在されていることを特徴とするリアクトル。
  2. 前記巻線の端部は、前記接合片の少なくとも一つに接触していることを特徴とする請求項1に記載のリアクトル。
  3. 前記巻線の端部と前記接合片の少なくとも一つが溶接又は半田により電気的に接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のリアクトル。
  4. 前記接合層は、前記コイルに接する側に配置され、絶縁性接着剤により構成された接着層と、前記底板部に接する側に配置された放熱層とを具える多層構造であり、
    前記底板部は、導電性材料により構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のリアクトル。
  5. 前記放熱層の少なくとも一部は、熱伝導率が2W/m・K超の材料により構成されていることを特徴とする請求項4に記載のリアクトル。
  6. 前記放熱層は、アルミナのフィラーを含有するエポキシ系接着剤により構成され、
    前記底板部は、アルミニウム又はアルミニウム合金により構成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載のリアクトル。
  7. 前記側壁部は、絶縁性材料により構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のリアクトル。
  8. 前記端子金具は、前記側壁部に一体に成形されていることを特徴とする請求項7に記載のリアクトル。
  9. 前記底板部の熱伝導率は、前記側壁部の熱伝導率と同等以上であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のリアクトル。
  10. 前記端子金具は、導電性材料からなる板材を屈曲して形成され、
    前記接合片を有する一端側領域と、前記側壁部に固定される固定領域との間に、少なくとも一つの前記接合片と前記巻線の端部とが接触するように当該巻線の端部を案内するガイド部を有することを特徴とする請求項2に記載のリアクトル。
  11. 巻線を巻回してなるコイルとこのコイルが配置される磁性コアとを有する組合体を収納するためのケースで、かつ底板部とこの底板部に立設される側壁部とを有するケースに用いられるリアクトル部品であって、
    前記組合体を収納したときに当該組合体の周囲を囲むように配置される側壁部と、
    前記側壁部に固定されており、前記組合体を収納したときに前記コイルを構成する巻線の端部が電気的に接続される端子金具とを具え、
    前記側壁部は、前記コイルを固定する接合層を具える前記底板部とは独立した部材で、固定材により前記底板部に取り付けられてケースを構成し、
    前記端子金具は、その一端側に、前記巻線の端部の対向位置に配置される複数の接合片を具えることを特徴とするリアクトル部品。
  12. 前記接合片は、前記両接合片の間隔が前記巻線の厚さよりも小さい狭小箇所を有することを特徴とする請求項11に記載のリアクトル部品。
  13. 巻線を巻回してなるコイルと磁性コアとを組み付けて前記コイルと前記磁性コアとの組合体を作製し、底板部とこの底板部に立設される側壁部とを具えるケースに前記組合体を収納してリアクトルを製造するリアクトルの製造方法であって、
    前記コイルを構成する巻線の端部の対向位置に配置される複数の接合片を具える端子金具が固定された側壁部を用意する工程と、
    前記側壁部を有していない底板部であって、その一面に接合層を具えるものを用意する工程と、
    前記接合層を具える底板部に前記組合体を載置し、前記接合層により前記コイルを前記底板部に固定する工程と、
    前記組合体の周囲を囲むように前記側壁部を前記底板部の上に配置すると共に、前記接合片がつくる空間に前記巻線の端部が介在されるように端子金具を配置する工程と、
    固定材により前記底板部に前記側壁部を取り付けてケースを形成する工程と、
    少なくとも一つの前記接合片と前記巻線の端部とを、当該接合片と当該巻線の端部とを接触させるための治具を用いることなく電気的に接続する工程とを具えることを特徴とするリアクトルの製造方法。
JP2011028649A 2011-02-14 2011-02-14 リアクトル Pending JP2012169425A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011028649A JP2012169425A (ja) 2011-02-14 2011-02-14 リアクトル
DE112012000806T DE112012000806T5 (de) 2011-02-14 2012-02-08 Drossel, Drosselherstellungsverfahren, und Drosselkomponente
CN201280004669.7A CN103282983B (zh) 2011-02-14 2012-02-08 电抗器、电抗器制造方法、以及电抗器部件
US13/979,916 US8860542B2 (en) 2011-02-14 2012-02-08 Reactor, reactor manufacturing method, and reactor component
PCT/JP2012/052826 WO2012111499A1 (ja) 2011-02-14 2012-02-08 リアクトルとその製造方法並びにリアクトル部品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011028649A JP2012169425A (ja) 2011-02-14 2011-02-14 リアクトル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012169425A true JP2012169425A (ja) 2012-09-06

Family

ID=46672425

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011028649A Pending JP2012169425A (ja) 2011-02-14 2011-02-14 リアクトル

Country Status (5)

Country Link
US (1) US8860542B2 (ja)
JP (1) JP2012169425A (ja)
CN (1) CN103282983B (ja)
DE (1) DE112012000806T5 (ja)
WO (1) WO2012111499A1 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014003125A (ja) * 2012-06-18 2014-01-09 Toyota Motor Corp リアクトル
WO2014017149A1 (ja) * 2012-07-24 2014-01-30 住友電気工業株式会社 リアクトル、コンバータ、及び電力変換装置
JP2015106971A (ja) * 2013-11-29 2015-06-08 株式会社デンソー 駆動装置
WO2015099099A1 (ja) * 2013-12-26 2015-07-02 株式会社オートネットワーク技術研究所 リアクトル
JP2017228741A (ja) * 2016-06-24 2017-12-28 株式会社トーキン コイル部品

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5997111B2 (ja) * 2013-08-04 2016-09-28 株式会社タムラ製作所 樹脂モールドコアとそれを用いたリアクトル
DE102013217728A1 (de) * 2013-09-05 2015-03-05 Siemens Aktiengesellschaft Spulenanordnung
JP6265031B2 (ja) * 2014-04-25 2018-01-24 住友電装株式会社 コア片及びリアクトル
JP6137125B2 (ja) 2014-11-13 2017-05-31 トヨタ自動車株式会社 燃料電池ケースの製造方法
JP6229670B2 (ja) * 2015-01-26 2017-11-15 トヨタ自動車株式会社 リアクトル
JP6384732B2 (ja) * 2015-04-15 2018-09-05 株式会社オートネットワーク技術研究所 リアクトル
US10431369B2 (en) 2015-06-05 2019-10-01 Tamura Corporation Reactor
CN105244137A (zh) * 2015-11-18 2016-01-13 上海鹰峰电子科技有限公司 铝合金散热壳体电抗器
CN105655082B (zh) * 2015-12-31 2019-06-04 苏州达方电子有限公司 电感、用于电感的磁性材料组成及电子零件制造方法
JP6468466B2 (ja) * 2016-01-22 2019-02-13 株式会社オートネットワーク技術研究所 リアクトル
JP2018142624A (ja) * 2017-02-28 2018-09-13 株式会社オートネットワーク技術研究所 リアクトル
JP6805990B2 (ja) * 2017-07-12 2020-12-23 株式会社オートネットワーク技術研究所 リアクトル
JP7110863B2 (ja) * 2018-03-05 2022-08-02 株式会社オートネットワーク技術研究所 リアクトル
JP7117516B2 (ja) * 2018-03-14 2022-08-15 パナソニックIpマネジメント株式会社 リアクトル装置
WO2019235368A1 (ja) * 2018-06-05 2019-12-12 株式会社オートネットワーク技術研究所 リアクトル
JP7320181B2 (ja) * 2019-09-30 2023-08-03 株式会社オートネットワーク技術研究所 リアクトル

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004095570A (ja) * 2002-08-29 2004-03-25 Toyota Motor Corp リアクトル装置およびその製造方法
JP2008112753A (ja) * 2006-10-27 2008-05-15 Tdk Corp 横型低背コイル部品及びその巻線端末のはんだ付け方法
JP2008305854A (ja) * 2007-06-05 2008-12-18 Toyota Motor Corp リアクトルおよびその製造方法
JP2009099596A (ja) * 2007-10-12 2009-05-07 Sumitomo Electric Ind Ltd リアクトルおよびその製造方法
WO2010021113A1 (ja) * 2008-08-22 2010-02-25 住友電気工業株式会社 リアクトル用部品およびリアクトル

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4988900A (ja) * 1972-12-29 1974-08-24
US4112481A (en) 1977-05-05 1978-09-05 Wescom, Inc. Miniature multi-impedance transformer module
US6392519B1 (en) 2000-11-03 2002-05-21 Delphi Technologies, Inc. Magnetic core mounting system
CN102592794A (zh) 2006-05-11 2012-07-18 株式会社田村制作所 线圈及形成线圈的方法
JP4466684B2 (ja) * 2007-06-12 2010-05-26 トヨタ自動車株式会社 リアクトル
JP2009267197A (ja) * 2008-04-28 2009-11-12 Sumitomo Electric Ind Ltd リアクトル
JP5288326B2 (ja) 2008-08-11 2013-09-11 住友電気工業株式会社 リアクトル集合体
JP5465151B2 (ja) 2010-04-23 2014-04-09 住友電装株式会社 リアクトル

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004095570A (ja) * 2002-08-29 2004-03-25 Toyota Motor Corp リアクトル装置およびその製造方法
JP2008112753A (ja) * 2006-10-27 2008-05-15 Tdk Corp 横型低背コイル部品及びその巻線端末のはんだ付け方法
JP2008305854A (ja) * 2007-06-05 2008-12-18 Toyota Motor Corp リアクトルおよびその製造方法
JP2009099596A (ja) * 2007-10-12 2009-05-07 Sumitomo Electric Ind Ltd リアクトルおよびその製造方法
WO2010021113A1 (ja) * 2008-08-22 2010-02-25 住友電気工業株式会社 リアクトル用部品およびリアクトル

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014003125A (ja) * 2012-06-18 2014-01-09 Toyota Motor Corp リアクトル
WO2014017149A1 (ja) * 2012-07-24 2014-01-30 住友電気工業株式会社 リアクトル、コンバータ、及び電力変換装置
JP2015106971A (ja) * 2013-11-29 2015-06-08 株式会社デンソー 駆動装置
WO2015099099A1 (ja) * 2013-12-26 2015-07-02 株式会社オートネットワーク技術研究所 リアクトル
JP2015144229A (ja) * 2013-12-26 2015-08-06 住友電装株式会社 リアクトル
US20160314897A1 (en) * 2013-12-26 2016-10-27 Autonetworks Technologies, Ltd. Reactor
US10170235B2 (en) * 2013-12-26 2019-01-01 Autonetworks Technologies, Ltd. Reactor
JP2017228741A (ja) * 2016-06-24 2017-12-28 株式会社トーキン コイル部品

Also Published As

Publication number Publication date
CN103282983B (zh) 2016-06-29
WO2012111499A1 (ja) 2012-08-23
US8860542B2 (en) 2014-10-14
DE112012000806T5 (de) 2013-11-14
US20130293335A1 (en) 2013-11-07
CN103282983A (zh) 2013-09-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2012111499A1 (ja) リアクトルとその製造方法並びにリアクトル部品
JP5597106B2 (ja) リアクトル
JP5465151B2 (ja) リアクトル
JP5958877B2 (ja) リアクトル、コンバータ、及び電力変換装置
JP4947503B1 (ja) リアクトル、コンバータ、および電力変換装置
JP5120678B2 (ja) リアクトル
JP5120679B1 (ja) リアクトル
JP4947504B1 (ja) リアクトル、コンバータ、および電力変換装置
JP2012243913A (ja) リアクトル
JP2012253384A (ja) リアクトル、コンバータ、及び電力変換装置
JP2012238659A (ja) リアクトル、およびリアクトルの製造方法
JP2012209328A (ja) リアクトル構造体
JP2013145850A (ja) リアクトル
JP2011029336A (ja) リアクトル及びリアクトルの取付構造
JP2012209341A (ja) リアクトル
JP5614652B2 (ja) リアクトルの製造方法
JP2013008740A (ja) リアクトル
JP2013026239A (ja) リアクトル
JP2013128098A (ja) リアクトル、コンバータ、及び電力変換装置
JP6459141B2 (ja) リアクトル
JP2012222089A (ja) リアクトルの製造方法及びリアクトル
JP2012204778A (ja) リアクトル、及びリアクトル用ケース
JP2013093469A (ja) リアクトル、リアクトルの固定構造、コンバータ、及び電力変換装置
JP2013004725A (ja) リアクトル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140815

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150105