JP2012162615A - 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物および樹脂被覆金属板 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物および樹脂被覆金属板 Download PDF

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Abstract

【課題】金属に対する密着性が十分であるとともに、強度に優れた樹脂皮膜を有する樹脂被覆金属板を得ることが可能なインクジェット用インキ組成物を提供する。
【解決手段】活性エネルギー線により重合可能な重合性モノマーと、光重合開始剤と、を含み、重合性モノマーは全モノマー中に、分子内にリン酸エステル基とエチレン性二重結合基を有する重合性リン酸エステル化合物を0.5〜13質量%と、分子内に1個のエチレン性二重結合基を有し、リン酸エステル基を有さない単官能性モノマーを10〜75質量%含み、光重合開始剤は、アシルフォスフィンオキサイド系開始剤と、骨格に含まれるフェニル基の数が1つ以下のα−ヒドロキシケトン系開始剤とからなり、25℃における粘度が3〜50mPa・sである、インクジェットインキ組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ組成物、およびこのインクジェットインキ組成物で被覆した金属板に関する。
金属板やメッキ鋼板等の表面を加工するために、各種塗料またはインキを用いて、金属の表面の一部に樹脂被覆膜を形成する表面処理が行われている。表面処理の主な目的は、電気絶縁性、耐食性、成形加工性、および意匠性等を向上させることである。部分被覆する方法としては、スクリーン印刷、平板印刷、フレキソ印刷、UV硬化型インクジェット印刷等が挙げられる。この中でUV硬化型インクジェット印刷は版が不要であることから、小ロット生産においてコスト面での有用性が高い。また、UV硬化型とすることでインキ中の有機溶剤添加量を削減できることから、VOC排出の低減が可能という点で環境対応の面でも優れている。
UV硬化型インクジェット印刷では、他の印刷方法と異なり、インキ滴の吐出毎にUV照射されて、インキ滴が重ね合わされて皮膜が形成される。このため、十分な皮膜強度を得るには、インキ滴毎の表面硬化性と、これらのインキ滴が重なり合って形成される厚膜の内部硬化性との両方を満たすことが必要である。また、樹脂被覆金属板を電気電子分野向けの部品として使用する場合には、曲げ加工しても剥離しない程度に皮膜の密着性を確保する必要がある。また、耐傷付き性、耐磨耗性等を向上させるためにUV硬化度を上げる必要がある。
表面硬化性に優れた光重合開始剤として、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(α−アミノケトン系開始剤、商品名「イルガキュア907」、BASF社製)とイソブチルチオキサントンとを併用添加したインキ(特許文献1〜3)が提案されている。また、光開始助剤としてアミンを添加したインキ(特許文献4および5)が提案されている。また、α−ヒドロキシケトン系開始剤とアシルフォスフィンオキサイド系開始剤を併用したインキ(特許文献6)や、α−アミノケトン系光重合開始とアシルフォスフィンオキサイド系開始剤を併用したインキ(特許文献7および8)が提案されている。更に、表面硬化性の良好な光重合開始剤と、内部硬化性の良好な光重合開始剤とが併用された例として、2種類のα−ヒドロキシケトン系開始剤と、アシルフォスフィンオキサイド系開始剤とを併用したインキ(特許文献9)が提案されている。
樹脂被覆用の金属板は、アルカリ脱脂、溶剤脱脂または電解脱脂等の脱脂処理を行った後に洗浄および乾燥される。また、金属板は、脱脂処理に次いで更に酸洗され、その後に洗浄および乾燥されることもある。しかしながら、通常、金属板の表面には厚い酸化皮膜があるので、十分な脱脂処理を行った場合であっても樹脂皮膜との密着性が不十分となる場合が多い。金属板と樹脂皮膜との密着性が不十分であると、樹脂被覆金属板を目的とする形状に精密に加工することが困難になる。従って、被覆用樹脂に対しては、金属板と十分な密着性を有することが求められる。
被印刷板への密着性を向上させるために、リン酸エステル系重合性化合物を添加したインキ(特許文献10および11)が提案されている。また、金属板への密着性を向上させるために、リン酸エステル系重合性化合物、ポリウレタン樹脂、アミンおよびα−ヒドロキシケトン系開始剤を添加した塗料(特許文献12)も提案されている。
特開2001−207098号公報 特開2002−187343号公報 特開2004−18656号公報 特開2001−288387号公報 特開2003−25707号公報 特表2001−525479号公報 特開2002−241647号公報 特開2006−137183号公報 特開2006−282756号公報 特開2006−328227号公報 特開2009−235272号公報 特開2008−30474号公報
しかしながら、上記のインキ等では、金属板に対する十分な密着性と、十分なUV硬化性とを両立することはできなかった。本発明はこのような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、金属に対する密着性が十分であるとともに、強度に優れた樹脂皮膜を有する樹脂被覆金属板を得ることが可能なインクジェット用インキ組成物を提供することにある。また、本発明の課題とするところは、金属に対する密着性が十分であるとともに、強度に優れた樹脂皮膜を有する樹脂被覆金属板を提供することにある。
本発明者らは上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、(i)金属への皮膜密着性と、形成される樹脂皮膜のUV硬化性とを両立すべく、リン酸エステル系重合性化合物を適量添加すること、および(ii)樹脂皮膜の表面硬化性と内部硬化性とを両立すべく、骨格に含まれるフェニル基の数が1つ以下のα−ヒドロキシケトン系開始剤と、アシルフォスフィンオキサイド系開始剤とを併用することにより、上記課題を達成可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下に示すインクジェットインキ組成物、樹脂被覆金属板、および樹脂被覆金属板の製造方法が提供される。
[1] 活性エネルギー線により重合可能な重合性モノマーと、光重合開始剤と、を含み、前記重合性モノマーは全モノマー中に、分子内にリン酸エステル基とエチレン性二重結合基を有する重合性リン酸エステル化合物を0.5〜13質量%と、分子内に1個のエチレン性二重結合基を有し、リン酸エステル基を有さない単官能性モノマーを10〜75質量%含み、前記光重合開始剤は、アシルフォスフィンオキサイド系開始剤と、骨格に含まれるフェニル基の数が1つ以下のα−ヒドロキシケトン系開始剤とからなり、25℃における粘度が3〜50mPa・sである、インクジェットインキ組成物。
[2] 前記重合性リン酸エステル化合物は、下記一般式(A1)〜(A4)のいずれかで表される化合物である、前記[1]に記載のインクジェットインキ組成物。
Figure 2012162615
[式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素数が1〜4のアルキレン基を表す]
Figure 2012162615
[式中、RとRはそれぞれ前記一般式(A1)と同様に定義される]
Figure 2012162615
[式中、RとRはそれぞれ前記一般式(A1)と同様に定義され、Rは炭素数が1〜10のアルキレン基を表す]
Figure 2012162615
[式中、R、RおよびRはそれぞれ前記一般式(A3)と同様に定義される]
[3] 前記重合性モノマーは全モノマー中に、分子内に2個以上のエチレン性二重結合基を有し、リン酸エステル基を有さない多官能性モノマーを10〜75質量%更に含む、前記[1]または[2]に記載のインクジェットインキ組成物。
[4] 金属板と、前記金属板の表面の少なくとも一部を被覆する、前記[1]〜[3]のいずれかに記載のインクジェットインキ組成物の硬化物からなる樹脂皮膜と、を有する、樹脂被覆金属板。
[5] 金属板の上に前記[1]〜[3]のいずれかに記載のインクジェットインキ組成物を吐出する工程と、活性エネルギー線を照射して前記インクジェットインキ組成物を硬化させる工程と、を含む樹脂被覆金属板の製造方法。
本発明のインクジェットインキ組成物は、金属に対する密着性が十分であるとともに、強度に優れた樹脂皮膜を有する樹脂被覆金属板を得ることが可能なものである。また、本発明のインクジェットインク組成物は、インクジェット記録装置を使用して安定して吐出が可能であるため、印刷用の版が不要であり、コスト面においても有用である。本発明のインクジェットインキ組成物を用いた樹脂被覆金属板は、金属に対する密着性が十分であるとともに、強度に優れた樹脂皮膜を有するものである。
インクジェットインキ組成物
本発明のインクジェットインキ組成物(以下、単に「インキ組成物」ともいう)は、活性エネルギー線により重合可能な重合性モノマーと、光重合開始剤と、を含み、25℃における粘度が3〜50mPa・sである。そして、重合性モノマーは全モノマー中に、分子内にリン酸エステル基とエチレン性二重結合基を有する重合性リン酸エステル化合物を0.5〜13質量%と、分子内に1個のエチレン性二重結合基を有し、リン酸エステル基を有さない単官能性モノマーを10〜75質量%含む。また、光重合開始剤は、アシルフォスフィンオキサイド系開始剤と、骨格に含まれるフェニル基の数が1つ以下のα−ヒドロキシケトン系開始剤とからなる。以下、本発明のインキ組成物の詳細について説明する。
(1)重合性リン酸エステル化合物
重合性リン酸エステル化合物は、分子内にリン酸エステル基とエチレン性二重結合基を有する化合物である。リン酸エステル化合物は、カルボキシル基を含む化合物に比べ、金属密着性向上に大きな効果がある。そのため、少量でその効果が得られることから、これを含むインキ組成物は、粘度を低くすることができる。よって、重合性リン酸エステル化合物を含む本発明のインキ組成物は、粘度が低く、インクジェットで安定して吐出できるという利点を有する。
リン酸エステル基とは、下記式(a1)〜(a3)のいずれかで表される基をいう。リン酸エステル基としては、式(a2)または(a3)で表される基、いわゆる酸性リン酸エステル基が好ましい。これらの基は、リン酸基を有するため、金属表面に存在する水酸基と縮合反応を起こす等により、金属との密着性を向上させるからである。式(a3)で表される基を有する化合物を含む組成物は、特に金属との密着性に優れた硬化物を与える。また、式(a2)で表されるリン酸エステル基を含む組成物は、粘度が極めて低いという利点を有する。よって、リン酸エステル基の構造は、目的とする物性に応じて適宜選択してよい。
Figure 2012162615
エチレン性二重結合基とは、エチレンから水素原子を1つ引き抜いた基をいう。この場合、エチレンは置換基を有していてもよい。エチレン性二重結合基の例には、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、およびビニリデン基が含まれる。中でも、入手が容易であることからエチレン性二重結合基は、(メタ)アクリロイル基であることが好ましい。(メタ)アクリロイル基とは、メタアクリロイル基またはアクリロイル基を意味する。よって、重合性リン酸エステル化合物は、分子内に(メタ)アクリロイル基と水酸基とを有する化合物を、リン酸でエステル化して得られる化合物が好ましい。
分子内に(メタ)アクリロイル基と水酸基を有する化合物の例には以下のものが含まれる。
2−ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート。
エチレングリコール(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリエチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコール(メタ)アクリレート等の(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート。
中でも、重合性リン酸エステル化合物としては、下記一般式(A1)〜(A4)で表される化合物が好ましい。金属との密着性に優れ、かつ入手が容易であるからである。
Figure 2012162615
式(A1)において、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは炭素数が1〜4のアルキレン基を表す。Rは、化合物の粘度を低くするためにメチル基であることが好ましい。またRは、金属との密着性とアルカリ剥離性のバランスを高めるためエチレン基であることが好ましい。Rがエチレン基である化合物は、2−(メタ)アクリロイロキシエチルアシッドホスフェートまたはリン酸2−(メタ)アクリロイロキシエチルとも呼ばれる。
Figure 2012162615
式(A2)において、Rは独立して水素原子またはメチル基を表し、Rは独立して炭素数が1〜4のアルキレン基を表す。「独立して」とは、2つのRのうち一方は水素原子であり、もう一方がメチル基であってもよいことを意味する。Rは、化合物の粘度を低くするためにメチル基であることが好ましい。またRは、化合物の金属との密着性と溶解性を高めるためエチレン基であることが好ましい。Rがエチレン基である化合物は、ジ{2−(メタ)アクリロイロキシエチル}アシッドホスフェートまたはリン酸ジ2−(メタ)アクリロイロキシエチルとも呼ばれる。
Figure 2012162615
式(A3)において、Rはそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表し、Rは炭素数が1〜4のアルキレン基を表し、Rは炭素数が1〜10のアルキレン基を表す。Rは、化合物の粘度を低くするためにメチル基であることが好ましい。Rは、化合物と金属との密着性を高めるため、エチレン基であることが好ましく、Rはペンテン基であることが好ましい。
Figure 2012162615
式(A4)において、Rはそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表し、Rはそれぞれ独立に炭素数が1〜4のアルキレン基を表し、Rはそれぞれ独立に炭素数が1〜10のアルキレン基を表す。Rは、化合物の粘度を下げるためにメチル基であることが好ましい。Rは、化合物の金属との密着性と溶解性のバランスを高めるためエチレン基であることが好ましく、Rはペンテン基であることが好ましい。
本発明のインキ組成物は、重合性モノマーとして、重合性リン酸エステル化合物を、全モノマー中、0.5〜13質量%含む。重合性リン酸エステル化合物の含有量が、0.5質量%未満であると、インキ組成物の硬化物(以下、「硬化膜」ともいう)の金属との密着性が十分でない。また、前記含有量が13質量%を超えると、硬化膜の物理的強度(引っかき硬度(鉛筆法))が十分でないだけでなく、インクジェットインキの25℃における粘度制限50mPa・sを超えてしまう可能性が高くなる。硬化膜としたときの密着性、物理的強度(引っかき硬度(鉛筆法))に優れ、かつインキの適性粘度範囲を維持できるため、重合性リン酸エステル化合物の前記含有量は、4〜13質量%であることがより好ましい。また、本発明のインキ組成物は重合性リン酸エステル化合物を含有し、UV硬化膜をアルカリ水溶液に浸漬することにより剥離することが可能であることからエッチングレジストインキとしても使用可能である。
(2)多官能性モノマー
本発明のインキ組成物は、分子内に2個以上のエチレン性二重結合基を有し、リン酸エステル基を有さない多官能性モノマーを含むことが好ましい。この多官能性モノマーの含有量は、全モノマー中、10〜75質量%であることが好ましく、55〜65質量%であることが更に好ましい。多官能性モノマーの例には、分子内にエチレン性二重結合基を2〜6個含有する化合物が含まれる。中でも、多官能性モノマーとしては、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を含む化合物が好ましい。入手が容易であり、かつ活性エネルギー線により重合しやすいからである。インキ組成物が多官能性モノマーを含むと、架橋密度か更に向上し、硬化膜の強度がより向上する。しかし、多官能性モノマーを添加しすぎると架橋密度が高くなりすぎて硬化膜の硬化収縮により密着性が低下することがある。多官能性モノマーは硬化膜の物理的強度と光重合開始剤の溶解性確保のバランスから適量添加するのが良い。
多官能性モノマーは、公知のものを用いてよい。しかしながら、本発明においては、以下の一般式(B1)または(B2)で表される化合物を用いることが好ましい。
Figure 2012162615
一般式(B1)において、Rはそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表す。R10はそれぞれ独立に、炭素数が1〜5のアルキル基を表す。Pはベンゼン環に置換するR10の数を示し、0〜4の整数である。Xは、単結合、メチレン基、イソプロピリデン基を表し、nとmはそれぞれ0〜6の数を表す。このような化合物は、エチレングリコール変性ビスフェノールの(メタ)アクリレートとして入手が可能である。なお、ビスフェノールをエチレングリコールで変性したものと、アクリル酸を反応させて得られる化合物であることが好ましい。この際n+mは、3〜5であることが好ましく、4であることがより好ましい。
Figure 2012162615
一般式(B2)中、Rはそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表し、R20は炭素数が3〜9のアルキレン基を表す。アルキレン基は、その異性体も含む。炭素数が3〜9のアルキレン基としては、ヘキシル基やペンチル基が好ましい。
(3)単官能性モノマー
本発明のインキ組成物は、分子内に1個のエチレン性二重結合基を有し、リン酸エステル基を有さない単官能性モノマーを含む。単官能モノマーの例には、以下の化合物が含まれる。
2−フェノキシエチルアクリレート、アクリロイルモルフォリン、N−ビニルカプロラクタム、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、ベンジルアクリレート、エトキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、メチルフェノキシエチルアクリレート、ジプロピレングリコールアクリレート。
中でも、単官能性モノマーとしては、分子内に(メタ)アクリロイル基を含む化合物が好ましい。入手が容易であり、かつ活性エネルギー線により重合しやすいからである。
これらの化合物は単独で用いてもよく、複数を併用してもよい。これらの単官能性モノマーを含むインキ組成物は、低い粘性を示し、インクジェットによる安定な吐出が可能である。本発明のインキ組成物は、重合性モノマーとして、単官能性モノマーを、全モノマー中、10〜75質量%含む。単官能性モノマーの含有量が10重量%に満たないと、得られるインキ組成物の粘度が高くなり、インクジェットでの吐出が困難となる場合がある。前記含有量が75重量%を超えると、硬化膜の物理的強度(引っかき硬度(鉛筆法))が低下することがある。
(4)カルボキシル基含有重合性化合物
本発明のインキ組成物は、下記一般式(I)で表されるカルボキシル基含有重合性化合物を、全モノマー中に1〜30質量%含むことが好ましい。
Figure 2012162615
一般式(I)中、Xは炭素数が1〜3のアルキレン基を表し、Yは炭素数が2または3のアルキレン基を表し、Rは水素原子またはメチル基を表す。
一般式(I)で表されるカルボキシル基含有重合性化合物は、金属との密着性、耐エッチング液性、アルカリ剥離性に優れた硬化物を与える。金属との密着性は、カルボキシル基含有重合性化合物のカルボキシル基が、金属表面に存在する水酸基等と反応しうるために向上すると考えられる。耐エッチング液性は、カルボキシル基含有重合性化合物がエッチング液に対して安定な化学構造を有するとともに、他のモノマーとともに架橋構造を形成し強固な硬化物を与えることにより向上すると考えられる。アルカリ剥離性は、カルボキシル基含有重合性化合物のカルボキシル基またはこれに由来するエステル基が、アルカリにより加水分解されることにより向上すると考えられる。
また、カルボキシル基含有重合性化合物は、下記一般式(1)で示すように分子内で会合しやすい。そのため、一般のカルボキシル基を有する化合物のように、他の分子と二量体を形成しにくい(下記一般式(2)参照)。よって、カルボキシル基含有重合性化合物は、硬化物と金属との密着性、耐エッチング液性、およびアルカリ剥離性を向上させるために、インキ組成物に十分な量が添加されていても、粘度を増加させにくい。
Figure 2012162615
Figure 2012162615
式(1)および(2)において、Zは任意の有機基を表し、Xは炭素数が1〜3のアルキレン基を表す。
一般式(I)中、Xがメチレン基であると、カルボニル基とカルボキシル基が接近しやすいので、一般式(1)に示す分子内会合が生じやすい。また、Xがエチレン基またはプロピレン基であると、カルボニル基とカルボキシル基の距離はやや離れるものの、アルキレン基中の炭素−炭素結合が回転可能であるため分子内会合が生じやすい。これに対して、Xが炭素数4以上のアルキレン基であると、カルボニル基とカルボキシル基の距離が遠くなりすぎるため、分子内会合が起こりにくくなる。また、Xが1,2−フェニレン基のような芳香族炭化水素基であると、カルボニル基が結合する芳香環上の2つの炭素間の結合が回転できないため、分子内会合が起こりにくくなる。分子内会合が起こりにくい化合物は、前述のとおり、一般式(2)で表されるように他の分子と会合して二量化しやすくなる。
炭素数が1〜3のアルキレン基の例には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、およびイソプロピリデン基が含まれる。中でも、分子内会合が生じやすいため、Xはメチレン基またはエチレン基が好ましく、特にエチレン基が好ましい。カルボキシル基含有重合性化合物において、Xがメチレン基である化合物はマロン酸エステル化合物、Xがエチレン基である化合物はコハク酸エステル化合物、Xがプロピレン基である化合物はグルタル酸エステル化合物とも呼ばれる。
一般式(I)、Yで表される炭素数が2または3のアルキレン基の例には、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、およびイソプロピリデン基が含まれる。前述のとおり、カルボキシル基は金属表面と結合し、重合性官能基は他の重合性官能基と重合する。Yの炭素数が多くなると、重合性官能基とカルボキシル基との間の分子量が大きくなるので、金属との結合部位と、重合部位との距離が長くなり、この間に水分が浸透しやすくなることがある。その結果、Yの炭素数が多くなると、硬化物の耐水性が低下することがある。このためYはエチレン基が好ましい。なお、Rは水素原子またはメチル基である。
カルボキシル基含有重合性化合物の具体例には、2−アクリロイロキシエチルコハク酸、2−メタクリロイロキシエチルコハク酸、2−アクリロイロキシプロピルコハク酸、2−アクリロイロキシエチルマロン酸、および2−アクリロイロキシエチルグルタル酸が含まれる。
2−アクリロイロキシエチルコハク酸の25℃における粘度は、180mPa・sである。また、2−メタクリロイロキシエチルコハク酸の25℃における粘度は、160mPa・sである。一方、一般式(I)の概念に含まれない重合性化合物である2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸の25℃における粘度は、4000mPa・s程度であり、本発明において用いられるカルボキシル基含有重合性化合物の粘度よりも高い。なお、これらの化合物の粘度は、コーンプレート型粘度計により25℃で測定される。コーンプレート型粘度計は公知のものを用いてよい。測定条件は、せん断速度230(1/s)、回転数:60rpmとすることが好ましい。
カルボキシル基含有重合性化合物は、市販のものを購入して得てよいが、合成して得てもよい。重合性エステル化合物は、例えば、以下の工程を経て合成できる。
(1)コハク酸等のジカルボン酸とエチレングリコール等のジオールを反応させてモノエステルを得る工程、
(2)前工程で得たモノエステルと、アクリル酸またはメタアクリル酸を反応させる工程。
なお、前記の各工程は定法により行ってよい。
カルボキシル基含有重合性化合物の含有量は、インキ組成物を構成する全モノマー中、1〜30質量%であることが好ましく、1〜10質量%であることが更に好ましい。
(5)光重合開始剤
本発明のインキ組成物に含まれる光重合開始剤は、アシルフォスフィンオキサイド系開始剤と、骨格に含まれるフェニル基の数が1つ以下のα−ヒドロキシケトン系開始剤とからなる。
α−ヒドロキシケトン系開始剤は、光硬化型のインキ組成物の表面硬化性の向上に寄与する光重合開始剤である。このため、このα−ヒドロキシケトン系開始剤を光重合開始剤として用いると、インキ滴毎の表面硬化性が良好となる。一方、アシルフォスフィンオキサイド系開始剤は、α−ヒドロキシケトン系開始剤に比して長波長側に吸収域を有する化合物であり、光硬化型のインキ組成物の内部硬化性の向上に寄与する光重合開始剤である。このため、このアシルフォスフィンオキサイド系開始剤を光重合開始剤として用いると、インキ滴が重なり合って形成される厚膜の内部硬化性が良好となる。なお、本発明者らは鋭意検討した結果、以下に示す(i)および(ii)の知見を得た。
(i)酸素重合阻害を改善し、十分なUV硬化性を得るための常套手段として添加されるアミン系光開始助剤は、重合性リン酸エステル化合物と酸塩基反応し、塩を形成して析出する。このため、アミン系光開始助剤は、重合性リン酸エステル化合物と併用することができない。同様の理由で、α−アミノケトン系開始剤も、重合性リン酸エステル化合物と反応するために使用することができない。これら塩基性の重合開始剤および光開始助剤を使用することができないため、使用できる重合開始剤の種類は大幅に限定される。従って、金属板への密着性を十分に確保できたとしても、十分なUV硬化性を得ることは困難である。
(ii)アシルフォスフィンオキサイド系開始剤と、α−ヒドロキシケトン系開始剤との併用系は、重合性リン酸エステル化合物と塩を形成しないので使用可能である。しかしながら、骨格に含まれるフェニル基の数が2つ以上のα−ヒドロキシケトン系開始剤は、他のインキ成分と相溶し難いため、得られるインキ組成物の粘度が過度に上昇してしまう。このため、インクジェット用のインキ組成物に要求される吐出可能な粘度(50mPa・s以下)とするには、金属板に対する密着性向上のために用いられる重合性リン酸エステル化合物を、十分な量添加できないという問題がある。
上記(i)および(ii)の知見に鑑み、本発明においては、アシルフォスフィンオキサイド系開始剤とともに光重合開始剤を構成する成分として、骨格に含まれるフェニル基の数が1つ以下のα−ヒドロキシケトン系開始剤を用いる。即ち、本発明のインキ組成物に含まれる光重合開始剤には、骨格に含まれるフェニル基の数が2以上のα−ヒドロキシケトン系開始剤が実質的に含まれない。このように、骨格に含まれるフェニル基の数が2以上のα−ヒドロキシケトン系開始剤ではなく、骨格に含まれるフェニル基の数が1つ以下のα−ヒドロキシケトン系開始剤を用いることで、十分量の重合性リン酸エステル化合物を添加した場合であっても、過度に粘度が上昇することなく、インクジェット用として吐出可能な適度な粘度を有するインキ組成物とすることができる。
更に、骨格に含まれるフェニル基の数が1つ以下のα−ヒドロキシケトン系開始剤は、骨格に含まれるフェニル基の数が2以上のα−ヒドロキシケトン系開始剤に比してインキ組成物に対する溶解度が高い。このため、骨格に含まれるフェニル基の数が1つ以下のα−ヒドロキシケトン系開始剤については、インキ組成物を硬化させるための必要な量を添加しても容易に溶解させることができる。
アシルフォスフィンオキサイド系開始剤の例には、以下の化合物が含まれる。
ビス(2,4,6トリメチルベンジル)−フェニルフォスフィンオキサイド(BASF社製、商品名「イルガキュア819」)、2,4,6トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド(BASF社製、商品名「ダロキュア TPO」)。
また、骨格に含まれるフェニル基の数が1つ以下であるα−ヒドロキシケトン系光重合開始剤の例には、以下の化合物が含まれる。
2−ヒドキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(BASF社製、商品名「ダロキュア1173」)、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(BASF社製、商品名「イルガキュア2959」)、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン(BASF社製、商品名「イルガキュア184」)。
光重合開始剤の添加量は、インキ組成物に対して1.0〜20.0質量%とすることが好ましく、10.0〜17.0質量%とすることが更に好ましい。光重合開始剤の添加量が1.0質量%未満であると、インキ組成物が十分に硬化しなくなる傾向にある。一方、光重合開始剤の添加量が20.0質量%を超えると、インキ組成物の粘度が過度上昇する傾向にあり、インクジェットヘッドからの吐出が困難になる場合がある。
アシルフォスフィンオキサイド系開始剤(A)と、骨格に含まれるフェニル基の数が1つ以下であるα−ヒドロキシケトン系光重合開始剤(B)との含有比は、(A)/(B)=2/1〜1/3とすることが好ましく、(A)/(B)=1/1〜1/2とすることが更に好ましい。これらに成分の含有比を上記の範囲とすることで、インキ組成物の表面硬化性と内部硬化性とを両立することができる。
(6)その他の添加物
更に、本発明のインキ組成物は、必要に応じて、上記以外の化合物であって他の成分と反応しない化合物、樹脂、無機充填剤、有機充填剤、カップリング剤、粘着付与剤、消泡剤、レベリング剤、可塑剤、酸化防止剤、重合禁止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、顔料、または染料などを適宜併用することもできる。
本発明のインキ組成物は、着色する必要は特にないが、ピンホールチェック等の印字品質の確認および意匠付与のために着色してもよい。その場合に使用できる着色顔料は特に限定されない。
本発明のインキ組成物は、実質的に溶剤を必要としないが、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトンや、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステルや、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素や、エチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ブチルアルコール等のアルコールや、その他一般によく用いられる有機溶剤を含んでいてもよい。
(7)粘度
本発明のインキ組成物は、25℃での粘度が3〜50mPa・sである。更に、本発明のインキ組成物は、一般にインクジェットでの吐出温度とされる25〜80℃において、粘度が3〜35mPa・sであることが好ましく、7〜20mPa・sであることがより好ましい。前記温度範囲における粘度が前記範囲であるインキ組成物は、吐出安定性に優れる。25℃での粘度が3mPa・s未満であると、10〜50kHzの高周波数のピエゾ型インクジェットヘッドにおいて、吐出の追随性の低下が認められることがある。25℃での粘度が、50mPa・sを超えると、加熱装置をインクジェットのヘッドに配置したとしても、吐出が不安定となることがある。インキ組成物の粘度は、重合性リン酸エステル組成物の含有量により調整できる。粘度は、コーンプレート型粘度計により測定されることが好ましい。
(8)表面張力
本発明のインキ組成物は、表面張力が20〜40mN/mであることが好ましい。表面張力は、インクジェットヘッドからの吐出性と、金属板にパターンを描画するときの解像度に影響する。表面張力が前記範囲にあるインキ組成物は、吐出性と前記解像度に優れる。表面張力は、各種の界面活性剤を添加する等、公知の方法により調整される。表面張力は、公知の方法、例えば、懸滴法やリング法により測定してよいが、プレート法にて測定することが好ましい。例えば、表面張力は、協和界面科学社製の商品名「CBVP−Z型」等を用いて測定できる。
(9)インキ組成物の製造方法
本発明のインキ組成物は、混合機、分散機、撹拌機を用いて各成分を分散または溶解して製造される。撹拌混合機としては、プロペラ型撹拌機、ディゾルバー、ホモミキサー、ボールミル、サンドミル、超音波分散機、ニーダーおよびラインミキサー等が使用できる。分散機としては、プロペラ型撹拌機、ピストン型高圧乳化機、ホモミキサー、超音波式乳化分散機、加圧ノズル式乳化機、高速回転高せん断型撹拌分散機、コロイドミル、メディア型分散機が使用できる。メディア型分散機とは、ガラスビーズおよびスチールボール等の媒体を使用して粉砕・分散を行う装置である。その例には、サンドグラインダー、アジテーターミル、ボールミルおよびアトライター等が含まれる。これらの分散機は2種以上を組み合わせて用いてもよい。また撹拌混合機を組み合わせて使用することもできる。インキ組成物は、孔径3μm以下、更には1μm以下のフィルターにて濾過されることが好ましい。
(10)樹脂被覆用金属板の製造方法
本発明のインキ組成物を用いることにより、樹脂被覆金属板が製造できる。樹脂被覆金属板は、本発明の効果を損なわない限り任意に製造してよいが、以下好ましい方法を説明する。樹脂被覆金属板は、(a)金属板の上に本発明のインキ組成物を吐出する工程と、(b)活性エネルギー線を照射してインキ組成物を硬化させる硬化工程と、を含む方法で製造されることが好ましい。
(a)工程では、通常のインクジェット記録装置を用いて金属板の上に本発明のインキ組成物が吐出される。インクジェット記録装置は、インキ組成物供給手段、温度センサー、および活性エネルギー線照射手段を含むことが好ましい。インキ組成物供給手段は、インキ組成物を充填するための元タンク、供給配管、インクジェットヘッドの手前に配置されたインク供給タンク、フィルター、およびピエゾ型のインクジェットヘッドを含むことが好ましい。ピエゾ型のインクジェットヘッドは、1〜100plのマルチドットが好ましい。解像度は320×320〜4000×4000dpiが好ましい。dpiとは2.54cm当たりのドット数である。
インキ組成物の吐出は、インクジェットヘッドおよびインキ組成物を35〜100℃に加熱して行うことが好ましい。インキ組成物の温度変化による粘度の変化が、画質に影響を与える。そのため、インキ組成物の温度を上げながらその温度を一定に保つことが好ましい。インキ組成物の温度の制御幅は、設定温度に対して±5℃であることが好ましく、±2℃であることがより好ましく、±1℃であることが更に好ましい。
なお、インクジェット記録装置を用いた場合、インキ滴は、通常、同一箇所に重畳的にインクジェットヘッドから吐出される。この場合、インキ滴の吐出毎に活性エネルギー線を照射し、インキ滴毎(インキ組成物毎)の表面をそれぞれ硬化させる(プレベークする)ことが好ましい。これにより、その表面が硬化されたインキ組成物が重ね合わされて、形成される硬化膜を厚くすることができる。
活性エネルギー線は、インキ組成物(インキ滴)が金属板に付着した後0.01〜2.0秒の間に照射されることが好ましく、0.01〜1.0秒の間に照射されることがより好ましい。照射タイミングをできるだけ早くすると、高精細な画像を形成できる。また、硬化に有効な波長域における最高照度が500〜3000mW/cmの活性エネルギー線を用いることが好ましい。
金属板は、SUS304、SUS316等のオーステナイト系ステンレス鋼や、SUS410、SUS430等のフェライト系ステンレス鋼を用いることができる。機械的強度が要求される用途では、オーステナイト系、フェライト系ステンレス鋼を冷間圧延で加工硬化した材料や、SUS420系等のマルテンサイト系ステンレス鋼板や、SUS631等の析出強化型ステンレス鋼板を使用することが好ましい。また、ステンレス鋼板以外に、銅、炭素鋼、鉄−ニッケル系合金を用いてもよい。
(b)工程では、活性エネルギー線を照射してインキ組成物を硬化させる(本ベークする)。これにより、インキ組成物からなる膜の内部まで硬化させる。活性エネルギー線とは、赤外線、可視光線、紫外線、X線、電子線、アルファ線、ベータ線、ガンマ線等をいう。この際に用いる、活性エネルギー線源の好ましい例には、水銀ランプ、低圧水銀ランプ、各種メタルはライドランプ、低圧・固体レーザー、キセノンフラッシュランプ、ブラックライト、殺菌灯、冷陰極管、発光ダイオード(LED)、およびレーザーダイオード(LD)が含まれる。
本発明においては、活性エネルギー線源として、380〜450nmに強い発光がある鉛系メタルハライドランプ、鉄系メタルハライドランプまたはガリウム系メタルハライドランプを用いることが好ましい。400〜430nmに強い発光があるガリウム系メタルハライドランプは、硬化膜(樹脂皮膜)の内部硬化性が良好となるため特に好ましい。また、GaN系の紫外LED、紫外LDは水銀を使用しないため、環境保護の観点から好ましい。紫外LEDは小型、高寿命、高効率、かつ低コストであり、光硬化型インクジェット用光源として期待されている。
(b)工程においては、上記(a)工程において形成されたインキ組成物からなる塗布膜の内部まで硬化させるために、例えば20〜40m/分の速度で金属板を搬送しながら塗布膜に対して活性エネルギー線を照射することが好ましい。なお、硬化に有効な波長域における最高照度が500〜3000mW/cmの活性エネルギー線を用いることが好ましい。本発明においては、インキ滴毎の表面硬化性の向上に寄与するα−ヒドロキシケトン系開始剤と、塗布膜の内部硬化性の向上に寄与するアシルフォスフィンオキサイド系開始剤の二種類の光重合開始剤を含有するインキ組成物を用いる。このため、(a)工程において吐出されたインキ滴の表面を硬化させながら厚い塗布膜を形成するとともに、(b)工程においては形成された塗布膜の内部を十分に硬化させることができる。
硬化膜(樹脂皮膜)の総膜厚は、2〜40μmであることが好ましい。前記膜厚が2μm未満では十分な耐磨耗性および耐傷付き性を確保することが困難となる。また、電気部品として十分な絶縁性を確保できない場合がある。逆に前記膜厚が40μmを超えると十分な解像度を得ることが難しくなることがある。本発明においては、活性エネルギー線照射後、必要に応じて硬化膜(樹脂皮膜)に熱処理を行なってもよい。硬化膜(樹脂皮膜)の内部応力緩和等の効果により密着性が向上する場合がある。
以下の重合性モノマー、および光重合開始剤を準備した。
[式(A1)の化合物]
2−メタアクリロイロキシエチルアシッドホスフェート(共栄社化学社製、商品名「ライトエステルP−1M」)
2−アクリロイロキシエチルアシッドホスフェート(共栄社化学社製、商品名「ライトエステルP−1A」)
[式(A2)の化合物]
ジ{2−メタアクリロイロキシエチル}アシッドホスフェート(共栄社化学社製、商品名「ライトエステルP−2M」)
[式(A3)の化合物と式(A4)の化合物との混合物]
式(A3)において、Rはメチル基、Rはエチレン基、Rはペンチレン基である化合物と、式(A4)において、Rはメチル基、Rはエチレン基、Rはペンチレン基である化合物との混合物(日本化薬社製、商品名「カヤラッド PM−21」)
[多官能性モノマー]
トリプロピレングリコールジアクリレート(東亜合成社製、商品名「アニロックスM−220」)
EO変成ビスフェノールAジアクリレートn+m≒4(共栄社化学社製、商品名「ライトアクリレートBP−4EA」、エチレンオキサイドユニットの繰り返し数n+mが約4のジアクリレート)
[単官能性モノマー]
ドデシルアクリレート(共栄社化学社製、商品名「ライトアクリレートL−A」)
メトキシジプロピレングリコールアクリレート(共栄社化学社製、商品名「ライトアクリレートDPM−A」)
[α−ヒドロキシケトン系開始剤]
1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン(BASF社製、商品名「イルガキュア184」)
2−ヒドキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(BASF社製、商品名「ダロキュア1173」)
4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(BASF社製、商品名「イルガキュア2959」)
2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン(BASF社製、商品名「イルガキュア127」)
[アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤]
ビス(2,4,6トリメチルベンジル)−フェニルフォスフィンオキサイド(BASF社製、商品名「イルガキュア819」)
2,4,6トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド(BASF社製、商品名「ダロキュア TPO」)
[実施例1]
7.0質量部のジ{2−メタアクリロイロキシエチル}アシッドホスフェートと、28.0質量部のEO変成ビスフェノールAジアクリレートn+m≒4と、32.0質量部のトリプロピレングリコールジアクリレートと、24.0質量部のドデシルアクリレートとを、ホモミキサーに入れて遮光下、ドライエア雰囲気中35℃に加温して1時間撹拌して分散物を得た。次に、光重合開始剤である4.5質量部の「イルガキュア184」と4.5質量部の「イルガキュア819」を前記分散物に添加し、光重合開始剤が溶解するまで穏やかに撹拌して混合物を得た。得られた混合物を孔径2μmのメンブランフィルターで加圧濾過してインキ組成物を得た。得られたインキ組成物の25℃における粘度を、東機産業社製のコーンプレート型粘度計(商品名「TVE−22L」)を用いて測定した。
ピエゾ型インクジェットヘッド(コニカミノルタIJ社製、商品名「KM1024SH」)を4個搭載したインクジェットプリンタを用いて、このインキ組成物を0.5mm厚みのSUS304 BAの表面に吐出し、1cm×5cmの像を描画した。描画後、約0.4秒後にノードソン社製のUV照射装置(商品名「CoorArc」、ガリウム系メタルハライドランプ、240W/cm)により金属板にUVを照射し、インキ組成物を硬化して硬化膜(樹脂皮膜)を形成し、樹脂被覆金属板を得た。この際、金属板の搬送速度を10m/分とし、4回UVを照射した。更に、オーブンで150℃、3分間熱処理した。形成された硬化膜からなる像の膜厚は19μmであり、均一であった。得られた樹脂被覆金属板は、次のように評価された。
(1)碁盤目密着性
金属板上の硬化膜に、JIS G3320に準じて碁盤目状の切り込みを入れた。次に、硬化膜の上に、粘着テープを貼付し、引き剥がすことによって、硬化膜の剥離状況を観察した。碁盤目100個当りの剥離がない碁盤目の個数により、硬化膜の密着性を評価した。50/100以上で実用可能である。
(2)引っかき硬度(鉛筆法)
JIS K5600−5−4に準じて、鉛筆を使用して金属板上の硬化膜が凝集破壊(硬化膜が取れたひっかき傷又は破壊)する鉛筆硬度により引っかき硬度を評価した。引っかき硬度3H以上で実用可能と評価することができる。
(3)経時安定性
インキ組成物を60℃に加温して光重合開始剤を完全に溶解させた後、5℃で1ヶ月間保存した。保存後、光重合開始剤の析出の有無を目視観察し、以下の基準に従ってインキ組成物の経時安定性を評価した。
○:析出物の発生がない。
△:微量の析出物の発生が認められた。
×:多量の析出物の発生が認められた。
なお、微量の析出物が発生した場合(△)であっても、析出物の粒径が3μm以下であれば実用可能である。
[実施例2〜14]
表1に示すとおりのモノマーと光重合開始剤を用いて、実施例1と同様にしてインキ組成物を得た。得られたインキ組成物を用いて、実施例1と同様にして樹脂被覆金属板を作製し、評価した。結果を表1および2に示す。
Figure 2012162615
Figure 2012162615
[比較例1〜6]
表3に示すとおりのモノマーと光重合開始剤を用いて、実施例1と同様にしてインキ組成物を得た。得られたインキ組成物を用いて、実施例1と同様にして樹脂被覆金属板を作製し、評価した。結果を表3に示す。
Figure 2012162615
表1および2に示す結果から、実施例1〜14のインキ組成物はインクジェットヘッドからの吐出に適した粘度であるとともに、経時安定性に優れていることが明らかである。また、実施例1〜14のインキ組成物から得られた硬化物は、金属板との碁盤目密着性、および引っかき硬度(鉛筆法)に優れていることが明らかである。
これに対して、比較例2については、得られたインキ組成物の粘度が高すぎたためにインクジェット吐出できず、硬化膜を作製できなかった。このため、物性評価は行えなかった。また、比較例3〜5については、光重合開始剤の一部が不溶であったため、物性評価は行えなかった。これらの点については、表3中に「−」と示した。
本発明のインキ組成物は、金属板との密着性、および引っかき硬度(鉛筆法)に優れた硬化物を与え、かつインクジェットで安定して吐出できる粘度を有するため、インクジェット用インキ組成物として有用である。

Claims (5)

  1. 活性エネルギー線により重合可能な重合性モノマーと、光重合開始剤と、を含み、
    前記重合性モノマーは全モノマー中に、
    分子内にリン酸エステル基とエチレン性二重結合基を有する重合性リン酸エステル化合物を0.5〜13質量%と、
    分子内に1個のエチレン性二重結合基を有し、リン酸エステル基を有さない単官能性モノマーを10〜75質量%含み、
    前記光重合開始剤は、アシルフォスフィンオキサイド系開始剤と、骨格に含まれるフェニル基の数が1つ以下のα−ヒドロキシケトン系開始剤とからなり、
    25℃における粘度が3〜50mPa・sである、インクジェットインキ組成物。
  2. 前記重合性リン酸エステル化合物は、下記一般式(A1)〜(A4)のいずれかで表される化合物である、請求項1に記載のインクジェットインキ組成物。
    Figure 2012162615
    [式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素数が1〜4のアルキレン基を表す]
    Figure 2012162615
    [式中、RとRはそれぞれ前記一般式(A1)と同様に定義される]
    Figure 2012162615
    [式中、RとRはそれぞれ前記一般式(A1)と同様に定義され、Rは炭素数が1〜10のアルキレン基を表す]
    Figure 2012162615
    [式中、R、RおよびRはそれぞれ前記一般式(A3)と同様に定義される]
  3. 前記重合性モノマーは全モノマー中に、
    分子内に2個以上のエチレン性二重結合基を有し、リン酸エステル基を有さない多官能性モノマーを10〜75質量%更に含む、請求項1または2に記載のインクジェットインキ組成物。
  4. 金属板と、前記金属板の表面の少なくとも一部を被覆する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェットインキ組成物の硬化物からなる樹脂皮膜と、を有する、樹脂被覆金属板。
  5. 金属板の上に請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェットインキ組成物を吐出する工程と、
    活性エネルギー線を照射して前記インクジェットインキ組成物を硬化させる工程と、
    を含む、樹脂被覆金属板の製造方法。
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