JP2012152789A - 異種金属板の重ね電気抵抗ろう付による接合方法およびそれによるろう付継手 - Google Patents

異種金属板の重ね電気抵抗ろう付による接合方法およびそれによるろう付継手 Download PDF

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Abstract

【課題】脆弱な金属間化合物層の生成により接合の信頼性を阻害することがなく、高い継手強度を有する接合部を得ることのできる、異種金属板、特に鋼板とアルミニウム合金板との重ね電気抵抗ろう付方法を提供する。
【解決手段】鋼板1とアルミニウム合金板2との間に、Siを含有するアルミニウム合金ろう材にフッ化物系フラックスが分散して混合されてなる箔状のフラックス入りろう材を配置し、スポット溶接用の電極により通電してフラックス入りろう材を溶融させて接合することを特徴とする異種金属板の重ね電気抵抗ろう付による接合方法を採用する。
【選択図】図2

Description

本発明は、異種金属板の重ね電気抵抗ろう付による接合方法およびそれによるろう付継手に関する。
近年、低燃費化やCO2排出量削減を目的とした自動車などの輸送機の車体の軽量化が求められている。このため、特に自動車の車体に対し、従来から使用されている鋼板に代わって、より軽量で、エネルギー吸収性にも優れたアルミニウム合金板の適用が増加しつつある。ここで言う、アルミニウム合金板とは、アルミニウム合金の圧延板材、押出材、鍛造材などの板形状のアルミ合金材の総称である。
例えば、自動車のフード、フェンダー、ドア、ルーフ、トランクリッドなどのパネル構造体のアウタパネル (外板) やインナパネル(内板) 等のパネルには、Al−Mg−Si系のAA(アメリカアルミニウム協会規格)乃至JIS6000系 (以下、単に6000系と言う。) やAl−Mg系のAA乃至JIS5000系 (以下、単に5000系と言う。) などのアルミニウム合金板の使用が検討されている。
これらのアルミニウム合金板は、オールアルミニウムの自動車車体でない限り、通常の自動車の車体では、必然的に、元来汎用されている鋼板と接合されて用いられる。したがって、必然的に、鋼板とアルミニウム合金板の異種金属板同士の接合(Fe−Al異材接合)が必要となる。
しかし、このFe−Al異材接合を溶接により接合する際の問題点として、接合界面における、高硬度で非常に脆いFeとAlとの金属間化合物層(以下、反応層とも言う。)の生成による接合強度の低下が挙げられる。溶接によるFe−Al異材接合では、見かけ上、鋼板とアルミニウム合金板とが互いに接合されてはいても、この金属間化合物層の生成が原因となって、十分な接合強度が得られないことが多い。
また、従来このような異種金属同士の接合法としては、ネジ、ボルト、嵌め合わせなどの機械的な接合方法や、爆着、熱間圧延、摩擦圧延などの固相接合法、更には接着による方法が検討されている。
しかし、機械的な接合や接着による接合では、信頼性、気密性、接合の作業性等に問題がある。
また、固相接合法では、接合材の形状の制約が大きいことや、接合の作業性の低いことが問題である。
このようなことから、より簡便で作業性の高い異種金属の接合法の開発が期待されている。特に、アルミニウム合金板と鋼板の接合は、自動車の軽量化に不可欠の技術であることから、簡便で効率的な抵抗溶接を用いた接合法の確立が待望されている。
以下、車体の軽量化という観点から注目されているアルミニウム合金板と鋼板のスポット溶接を取り上げて、異種金属の電気抵抗溶接の現状および問題点を説明する。
アルミニウム合金板と鋼板とのスポット溶接では、それぞれの融点、電気抵抗、熱伝導度等の物性値が大きく異なることが問題となる。例えば、アルミニウム合金板と鋼板の薄板を重ね合わせて単純に電気抵抗溶接した場合には、アルミニウム合金の融点が鋼の融点の1/2以下であり、しかもアルミニウム合金の方が、熱伝導度が大きいことから、抵抗溶接による発熱が、鋼板側からアルミニウム合金板側に伝導し、アルミニウム合金板の一方的な溶融が生じる。そのため、アルミニウム合金板側の板表面の溶接による損傷が大きくなる。また、このような過程において、接合界面に金属間化合物が形成され、ナゲットも偏って形成される。そのため、良好な継手強度を得ることできない。
このような問題に対して、近年では様々な接合方法が開示されている。
特許文献1には、鋼板とアルミニウム合金板との間に、鋼とアルミニウム合金からなる2層クラッド材をインサート材として挿入し、2層クラッド材における鋼と鋼板とを、2層クラッド材におけるアルミニウム合金とアルミニウム合金板とをそれぞれ対向させて配置して重ねて電気抵抗溶接(スポット溶接)する方法が開示されている。
また、特許文献2には、鋼板とアルミニウム合金板との被接合部にフッ化物系フラックスを介在させ、この被接合部をスポット溶接等により加熱・加圧することにより、アルミニウム合金板表面の酸化皮膜を溶解除去しつつ溶接する方法が開示されている。
また、特許文献3には、鋼板とアルミニウム合金板とをスポット溶接により接合する方法において、鋼板側の被接合面にCu合金層を配置し、アルミニウム合金板側の被接合面にはフッ化物系フラックスを塗布して接合することを特徴とする鋼板とアルミニウム合金板とのスポット溶接接合方法が開示されている。
この接合方法では、溶融したフッ化物系フラックスによりアルミニウム合金板表面の酸化皮膜を溶解して、さらにこの溶融物を接合部の縁部に押し出すことにより、溶接時の通電バラツキ等の原因となる酸化皮膜をアルミニウム合金板表面から除去し、溶融Cu合金をろう材として鋼板とアルミニウム合金板とを接合するものである。
また、近年では、アルミニウム合金のろう付方法として、ろう付後のフラックス残渣が腐食性を示さない非腐食性フラックス法(非特許文献1〜3参照)も注目されている。
特開平4−55066号公報 特開2003−48077号公報 特開2004−351507号公報
W.E.Cooke, T.E.Wright and I.A.Hirshfield : Furnace Brazing of Aluminum with a Non-Corrosive Flux, Weld.J.,57(1978), No.12, 23. D.G.W.Claydon and A.Sugihara : Brazing Aluminum Automotive Heat Exchanger Assemblies Using a Non-Corrosive Flux Process. SAE International Congress Technical Paper Series, 831121. (1983). N.I.Stward : Mechanistic Aspects of the NOCOLOCK Flux Brazing Process Furnace Brazing Aluminum with a Non-Corrosive Flux. SAE International Congress Technical Paper Series, 870186 (1987).
しかしながら、特許文献1のように2層クラッド材を用いてスポット溶接する方法では、鉄系材料とアルミニウム系材料との間にクラッド材を挿入して仮固定する必要があるため接合作業が煩雑になるとともに、2層クラッド材の位置ずれなどにより接合継手の信頼性の低下をまねく。また、接合に使用する2層クラッド材は鉄系材料とアルミニウム系材料との接合によって製造されるが、2層クラッド材の製造は容易ではなく、安価でかつ性能の安定した2層クラッド材を入手することが困難であった。
また、特許文献2は、インサート材としてクラッド材やろう材を用いることなくフッ化物系フラックスのみを用いるため、溶接時において、接合面に溶融金属がほとんど生成しない。そのため、十分な接合強度が得られない問題があった。
また、フラックスを接合界面にコーティング(塗布)すると、電気抵抗が高くなりすぎ、通電加熱が不安定となり、溶接部の信頼性が低下する問題もあった。
また、特許文献3は、電気抵抗の高いフッ化物系フラックス層を介し通電されるため、溶接初期に散りが発生しやすく、溶接が不安定となる。また、銅合金の融点は、アルミニウム系材料の融点に比べて高いため、銅合金が溶融した状態では、アルミニウム合金板と鋼板の界面には、アルミと銅、または、銅と鉄との複雑な金属間化合物が形成されてしまう。その結果、継手強度が安定しないという課題があった。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、ろう付の適用条件などの制約が少なく、汎用性に優れると共に、接合部(ろう付部)に脆弱な反応層(金属間化合物層)が生成して接合の信頼性を阻害することがなく、高い継手強度を有する接合部を得ることのできる、異種金属板、特に鋼板とアルミニウム合金板との重ね電気抵抗ろう付方法およびそれによるろう付継手を提供することを目的としている。
上記課題を解決することを目的とした本発明の要旨は以下のとおりである。
[1] 鋼板とアルミニウム合金板との間に、Siを含有するアルミニウム合金ろう材にフッ化物系フラックスが分散して混合されてなる箔状のフラックス入りろう材を配置し、スポット溶接用の電極により通電して前記フラックス入りろう材を溶融させて接合することを特徴とする異種金属板の重ね電気抵抗ろう付による接合方法。
[2] 前記フラックス入りろう材の厚さを10〜700μmとすることを特徴とする[1]に記載の異種金属板の重ね電気抵抗ろう付による接合方法。
[3] 前記フラックス入りろう材中の前記フッ化物系フラックスの含有量を、前記フラックス入りろう材の質量に対して5〜20%とすることを特徴とする[1]または[2]に記載の異種金属板の重ね電気抵抗ろう付による接合方法。
[4] 前記フッ化物系フラックスが、KAlF、KAlF・HO、KAlF及びAlFの混合フラックスであることを特徴とする[1]乃至[3]の何れか一項に記載の異種金属板の重ね電気抵抗ろう付による接合方法。
[5] 前記アルミニウム合金ろう材のSi含有量が、7〜12質量%であることを特徴とする[1]乃至[4]の何れか一項に記載の異種金属板の重ね電気抵抗ろう付による接合方法。
[6] 前記鋼板と前記アルミニウム合金板との間に、前記フラックス入りろう材の外周を囲むように接着剤を挟み込み接合することを特徴とする[1]乃至[5]の何れか一項に記載の異種金属板の重ね電気抵抗ろう付による接合方法。
[7] 前記アルミニウム合金ろう材の厚さを50〜500μmとすることを特徴とする[6]に記載の異種金属板の重ね電気抵抗ろう付による接合方法。
[8] 鋼板と、アルミニウム合金板と、前記鋼板と前記アルミニウム合金板の間に形成されたろう付部と、を有し、前記ろう付部が、前記鋼板と前記アルミニウム合金板とを接合する溶融ろう材部と、前記溶融ろう材部の周囲の少なくとも一部に形成され、残渣フラックスを分散して含有する未溶融ろう材部とからなることを特徴とするろう付継手。
[9] 前記ろう付部の周囲に、接着剤からなる接着層が形成されていることを特徴とする[8]に記載のろう付継手。
本発明によれば、ろう材としてSiを含有するアルミニウム合金ろう材を使用し、かつこのアルミニウム合金ろう材中にフッ化物系フラックスを充填させフラックス入りろう材とし、通電によって、このフラックス入りろう材を溶融させ、フラックス入りろう材中のフッ化物系フラックスによってアルミニウム合金板表面の酸化膜を除去しつつ、溶融したフラックス入りろう材によって鋼板とアルミニウム合金板とをろう付するので、異種金属板間の接合部(ろう付部)に脆弱な金属間化合物層が生成することを防止できる。その結果、接合の信頼性の低下を防止できる。つまり、高い継手強度を有する接合部を形成することが可能な異種金属板の重ね電気抵抗ろう付による接合方法を提供できる。
本発明の実施形態である異種金属板の重ね電気抵抗ろう付による接合方法を説明する概略工程図である。 本発明の実施形態であるろう付継手の断面模式図である。
本発明を適用した実施形態に係る異種金属板の重ね電気抵抗ろう付による接合方法およびそれによるろう付継手について説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態における異種金属板の重ね電気抵抗ろう付による接合方法は、図1に示すように、鋼板1とアルミニウム合金板2との間に、Siを含有するアルミニウム合金ろう材にフッ化物系フラックスが分散して混合されてなる箔状のフラックス入りろう材3を配置し、スポット溶接用の電極4a、4bにより通電することにより、フラックス入りろう材3を溶融させて鋼板1とアルミニウム合金板2とを接合する。
以下、本実施形態における異種金属板の重ね電気抵抗ろう付方法の各要件、各条件理由について、詳細に説明する。
まず、本実施形態における接合方法で用いる鋼板1の種類については、特に限定する必要はなく、極低C型(フェライト主体組織)、Al−k型(フェライト中にパーライトを含む組織)、2相組織型(例えば、フェライト中にマルテンサイトを含む組織、フェライト中にベイナイトを含む組織)、加工誘起変態型(フェライト中に残留オーステナイトを含む組織)、微細結晶型(フェライト主体組織)等、いずれの型の鋼板であっても良い。また、このような鋼板1の板厚も特に限定するものではなく、自動車ボデーで採用される、0.50〜2.3mm程度の厚さでよい。また、引張強さも、特に限定されるものではなく、自動車ボデーで用いられる、270〜1470MPa程度のもので良い。
また、このような鋼板1の表層にはめっきを施してもよく、めっき層の種類も、Zn系(Zn、Zn−Fe、Zn−Ni、Zn−Al、Zn−Al−Mg等)、Al系(Al−Si等)等、いずれのもので良い。また、めっきを施す場合、めっき層の目付量は特に限定しないが、鋼板両面で100/100(g/m2)以下のものが望ましい。
また、めっきの種類としては、合金化溶融亜鉛めっき(Zn−Fe)をはじめ、溶融亜鉛めっき(Zn)、溶融亜鉛合金めっき(Zn−Al−Mg−SiやZn−Al−Si)、電気亜鉛めっき(Zn)や電気亜鉛合金めっき(Zn−Ni)、また、溶融アルミめっき(Al−Si)が挙げられる。
本実施形態における接合方法で用いるアルミニウム合金板2の種類についても、鋼板1と同様に、特に限定する必要はなく、自動車ボデーで用いる5000(Al−Mg)系、6000(Al−Mg−Si)系等、いずれの規格のアルミニウム合金板であっても良い。また、このようなアルミニウム合金板2の板厚も特に限定するものではなく、自動車ボデー等で採用される、0.55〜2.0mm程度の厚さでよい。また、引張強さも、特に限定されるものではなく、自動車ボデーで用いられる、100〜400MPa級のもので良い。
また、このようなアルミニウム合金板2の表層にはめっきを施してもよく、めっき層の種類も、Zn、Zn−Fe、Zn−Ni、Zn−Al、Zn−Al−Mg等、いずれのもので良い。また、めっきを施す場合、めっき層の目付量は特に限定しないが、アルミニウム合金板両面で100/100(g/m2)以下のものが望ましい。
また、めっきの種類としては、鋼板1と同様、電気亜鉛めっき(Zn)や電気亜鉛合金めっき(Zn−Ni、Zn−Fe、Zn−Ni、Zn−Al、Zn−Al−Mg等)が挙げられる。
次に、本実施形態におけるフラックス入りろう材3について説明する。
本実施形態で用いるフラックス入りろう材3の形状は箔状であり、フラックス入りろう材3の厚さdは10〜700μmの範囲内とすることが好ましい。このように、フラックス入りろう材3の厚さdを制御することにより、通電し、フラックス入りろう材3を溶融させて鋼板1とアルミニウム合金板2とを接合する際に、好適な抵抗発熱量を発生させることができ、溶融したフラックス入りろう材3の量(融液)を安定して確保することができる。
なお、厚さdを10μm未満とすると、ろう付時に発生する融液の量が少ないために、アルミニウム合金板2と鋼板1間に未接合部分が生じやすくなるため好ましくない。さらに、ぬれ性が低下するおそれもある。一方、厚さdを700μm超とすると、通電による抵抗発熱量が増大するとともに、この抵抗発熱量の電極への熱逃げ(熱伝導ロス)が減少することにより、鋼板1表面の溶融量が多くなってしまい、FeとAlの金属間化合物の成長が促進されるおそれがあるため好ましくない。
また、本実施形態において、フラックス入りろう材3の大きさは、通電により形成されるフラックス入りろう材3の溶融部(溶融ろう材部4a:図2参照)の直径以上であればよい。
また、本実施形態において、鋼板1とアルミニウム合金板2とを接合する際、上述したようなフラックス入りろう材3とともに、接着剤を併用した場合は、フラックス入りろう材3の厚さd´は50〜500μmの範囲内とすることが好ましい。厚さd´をこのような範囲内に制御することにより、通電後、電極直下外に溶融せずに残存したフラックス入りろう材3(未溶融ろう材部4b:図2参照)を、接着剤からなる接着層の適度なスペーサーとして機能させることができ、安定して接着強度を確保できる。また、接着強度をより安定して確保するためには、厚さd´は100〜300μmの範囲内とすることがより好ましい。
なお、厚さd´を50μm未満とすると、接合する際に接着剤がアルミニウム合金板2と鋼板1の間から押し出されてしまうため好ましくない。一方、厚さd´を500μm超と厚くしすぎると、接着強度が低下してしまうため好ましくない。
接着剤についての詳細な説明は、後述することとする。
次に、フッ化物系フラックスについて説明する。
本実施形態におけるフッ化物系フラックスは、Siを含有するアルミニウム合金ろう材に分散して混合されている。さらに、このフッ化物系フラックスは粒状で、アルミニウム合金ろう材中に略均一に分布するよう分散しているため、通電時にフラックス入りろう材3が加熱された際に、発熱が均一となる。また、フラックス入りろう材3内部における電気抵抗のばらつきも抑制でき、その結果、過度のジュール発熱を抑制できる。
また、本実施形態において、フッ化物系フラックスはKAlF、KAlF・HO、KAlF、AlFの混合フラックスであることが好ましい。アルミニウム合金ろう材にこのような混合フラックスを分散させると、通電時のフラックス入りろう材3の電気抵抗を好適なものとすることができ、ジュール発熱量を確保することができる。
なお、通常、アルミニウム合金板2表面の酸化膜除去のために用いるフラックスとしては、塩化物+フッ化物系フラックスがあるが、このようなフラックスは腐食性が高いため、接合後、洗浄除去を行う必要がある。これに対し、本実施形態におけるフッ化物系フラックスでは、接合後のフラックス残渣が水に不溶性のため、洗浄除去の必要がない。
また、本実施形態の混合フラックスとしては、例えば、ALCAN社製のノコロックフラックス(商品名)を挙げることができる。なお、該ノコロックフラックスは、化学組成がAl:16.0〜19.5%、F:48〜54.5%、K:26.5〜32.5%の範囲である、KAlF、KAlF・HO、KAlF、AlFの混合フラックスである。
また、本実施形態において、フッ化物系フラックスの含有量を、フラックス入りろう材3の全重量に対して5〜20%とすることが好ましい。このような含有量の範囲でフッ化物系フラックスを分散させることにより、アルミニウム合金板2表面の酸化物を除去する能力を発揮させることができる。
具体的に説明すると、通電時に溶融したフラックス入りろう材3中のフッ化物系フラックスは、アルミニウム合金板2表面に形成されている酸化物を除去する。しかし、フッ化物系フラックス量の含有量が少なすぎると、アルミニウム合金板2表面の酸化物排除の能力が低下するとともに、フラックス入りろう材3の電気抵抗が低くなり、十分なジュール発熱を得ることができないため好ましくない。一方、フッ化物系フラックス量の含有量が多すぎる場合は、ろう付後に一部のフッ化物系フラックスがフラックス入りろう材3中に残存してしまい、継手強度が低下するおそれがある。このため、フッ化物系フラックスの含有量を、フラックス入りろう材3の全重量に対して5〜20%とすることが好ましい。
また、本実施形態において、アルミニウム合金ろう材に分散させる粒状のフッ化物系フラックスの粒径としては、フラックス入りろう材3の板厚よりも小さければよいが、直径で10〜30μmですることが好ましい。粒径をこのような範囲内とすることにより、通電時のジュール発熱量を好適なものとすることができる。
次に、アルミニウム合金ろう材について説明する。
本実施形態において、アルミニウム合金ろう材中のSiの含有量を7〜12質量%とすることが好ましい。このように、Siを適量添加することで、アルミニウム合金ろう材の融点(液相線温度)を下げることができる。つまり、鋼板1及びアルミニウム合金板2の融点よりも低い温度でアルミニウム合金ろう材を溶融させることができるため、より低温でろう付することができる。その結果、鋼板1中へのアルミニウム(Al)あるいはアルミニウム合金板2中への鉄(Fe)の拡散速度を小さくすることが可能となる。
なお、アルミニウム合金ろう材中のSiの含有量が少なすぎると、アルミニウム合金ろう材の融点を下げる効果が十分に発揮されないため、被接合材である鋼板1及びアルミニウム合金板の過度の溶融が生じるおそれがあるため好ましくない。一方、Siの含有量が多すぎると、アルミニウム合金ろう材の組成が、Ai−Siの過共析組成となり、ろう材とし適用できなくなるため好ましくない。
なお、本実施形態において、アルミニウム合金ろう材の融点は580〜620℃とすることが好ましい。
ここで、本実施形態におけるフラックス入りろう材3の製造方法であるが、例えば、上述したようなアルミニウム合金ろう材の合金組成を有するアルミニウム合金に、本実施形態に係るフッ化物系フラックスが略均一に分布するよう練りこんだアルミニウム合金塊を、上述したようなフラックス入りろう材3の厚さとなるよう温間圧延することにより製造することができる。
なお、本実施形態におけるフラックス入りろう材3の製造方法はこれに限定されない。
また、本実施形態において、鋼板1とアルミニウム合金板2とを接合する際、鋼板1とアルミニウム合金板2との間に、上述したようなフラックス入りろう材3の外周を囲むように、接着剤を挟み込み接合することが好ましい。
本実施形態において、電極直下に相当するフラックス入りろう材3以外のフラックス入りろう材3は溶融せずに残存する。このため、残存した未溶融のフラックス入りろう材3(図2参照)は、接着剤により形成される接着層の適度なスペーサーとして働くため、本実施形態において、接着剤を併用し鋼板1とアルミニウム合金板2とを接合する場合は、接着強度を確保することが出来、接合強度をより高めることができる。
なお、上述したように、フラックス入りろう材3の厚さが薄すぎると、スペーサーとして機能する未溶融のフラックス入りろう材も薄くなるため、接着剤を併用した接合を行う際、接着剤がアルミニウム合金板2と鋼板1の間から押し出されてしまう。一方、フラックス入りろう材3の厚さが厚すぎると、スペーサーとして機能する未溶融のフラックス入りろう材も厚くなるため、接着剤による接着強度が低下してしまう。このため、安定して接着強度を確保するためには、フラックス入りろう材3の厚さd´を100〜300μmとすることがより好ましい。
なお、接着剤としては特に限定しないが、例えばエポキシ系の一液加熱硬化型接着剤や二液室温効果型接着剤を用いることができる。
また、本実施形態のろう付による接合方法は、鋼板1とアルミニウム合金板2との2枚重ねに限定されるものではなく、3枚重ね以上であっても良い。なお、その際の各鋼板とアルミニウム合金板は、異厚、異種材であっても良い。
例えば、3枚重ねの接合の場合の板の組み合わせとして、鋼板(最外層の鋼板)とアルミニウム合金板(最外層のアルミニウム合金板)との間に別の鋼板(中間鋼板)を挿入した組み合わせが挙げられる。この場合、接合界面は、最外層の鋼板と中間鋼板との間、及び中間鋼板と最外層のアルミニウム合金板との間に形成される。
このような3枚重ねの接合の場合、本実施形態に係るフラックス入りろう材3は、最外層のアルミニウム合金板と中間鋼板の間にのみ挟み込み、中間鋼板と最外層の鋼板とは直接重ねられる。この状態で、電極で挟み込んで加圧力を加え、通電加熱すると、中間鋼板と最外層のアルミニウム合金板はろう付けされるが、中間鋼板と最外層の鋼板とは、通常の抵抗スポット溶接されることになる。しかしこのような場合であっても、本実施形態の効果を十分に発揮することができ、十分な鋼板とアルミニウム合金板間の継手強度を得ることができる。
以上説明したような鋼板1、アルミニウム合金板2及びフラックス入りろう材3を用意し、スポット溶接用の電極で通電し、電気抵抗ろう付を行い接合する。この際の接合条件は、特に限定しないが、例えば、溶接電流は5〜20kA、加圧力は1〜5kN、また、接合時間は0.1〜1sの範囲とすることができる。
なお、本実施形態において、スポット溶接機としては、例えば、単相交流型スポット溶接機、インバータ式交流型スポット溶接機やインバータ式直流型スポット溶接機等を用いることができる。
また、本実施形態のように、上述したような材料を用いて、かつ電気抵抗ろう付を行うことにより、ろう材の溶融温度を厳密に制御する必要がなく、より容易に、安定してろう材のみを溶融させることができ、鋼板1とアルミニウム合金板2とをろう付することが可能となる。つまり、鋼板1及びアルミニウム合金板2の過度の溶融を防ぐことができるため、金属間化合物の生成を抑制でき、結果、継手強度を向上させることが可能となる。
次に、以上説明したようなろう付による接合方法により形成された本実施形態におけるろう付継手10について、図2を参照しながら説明する。
本実施形態におけるろう付継手10は、図2に示すように、鋼板1と、アルミニウム合金板2と、鋼板1とアルミニウム合金板2の間に形成されたろう付部4と、を有し、ろう付部4が、鋼板1とアルミニウム合金板2とを接合する溶融ろう材部4aと、溶融ろう材部4aの周囲の少なくとも一部に形成され、残渣フラックスを分散して含有する未溶融ろう材部4bと、から概略構成される。
本実施形態のろう付継手10において、電極直下の溶融ろう材部4a以外のフラックス入りろう材は溶融せずに残存する。つまり、溶融ろう材部4aの周囲の少なくとも一部には、未溶融ろう材部4bが残存している。
この未溶融ろう材部4bは、残渣フラックスを分散して含有している。なお、残渣フラックスとは、ろう材として用いたフラックス入りろう材が通電の影響が受けず、つまり発熱せずに、通電前の組織状態を維持し残存しているものと、通電の影響は受けるものの、溶融せずに変性しているものを総称したものである。
また、本実施形態において、ろう付部4の周囲に、接着剤からなる接着層が形成されていてもよい。この場合、未溶融ろう材部4bは接着層の適度なスペーサーとして機能し、接着強度を確保することが出来る。
また、このときの未溶融ろう材部4bの厚さは50〜500μmであることが好ましい。未溶融ろう材部4bをこのような厚さの範囲内とすることにより、安定して接着強度を確保できる。
以上説明したような本発明に係る異種金属板の重ね電気抵抗ろう付による接合方法によれば、ろう材としてアルミニウム合金ろう材を使用し、かつ該アルミニウム合金ろう材中には粒状のフッ化物系フラックスを充填させているため、ろう材としてフラックスを塗布したアルミニウム合金ろう材を使用した場合と比較し、該アルミニウム合金ろう材の電気抵抗の過度の上昇を抑制できる。これにより、異種金属板間のろう付部に脆弱な反応層(金属間化合物層)が生成することを防止できる。その結果、接合の信頼性の低下を防止できる。つまり、高い継手強度を有する接合部を形成することが可能な接合方法を提供できる。
また、本発明に係るろう材として、粒状にしたフッ化物系フラックスをアルミ合金ろう材内に略均一に分布するよう充填させたフラックス入りろう材を用いることで、このフラックス入りろう材内における電気抵抗のばらつきを制御でき、その結果、フラックス入りろう材のジュール発熱量を好適なもとにすることができる。また、これにより、良好な継手強度を確保することができる。
また、本発明に係るアルミ合金ろう材として、Siが含有されたものを用いるため、アルミニウム合金ろう材の融点を下げることができる。つまり、鋼板及びアルミニウム合金板の融点よりも低い温度でアルミニウム合金ろう材を溶融させることができるため、より低温でろう付することができる。その結果、鋼板中へのAlあるいはアルミニウム合金板中へのFeの拡散速度を小さくすることが可能となる。これにより、金属間化合物の生成と成長を抑制することが可能である。
また、本発明に係る異種金属板の重ね電気抵抗ろう付による接合方法によれば、ろう付時に溶融したフッ化物系フラックスは、アルミニウム合金板表面に形成されている酸化膜を溶解し、ジュール発熱により溶融したろう材中のアルミニウム合金はアルミニウム合金板表面に濡れ、強固な融接状態を実現できる。
また、ろう付時に溶融したフッ化物系フラックスは、同時に、鋼板表面の酸化膜や、亜鉛めっきが施されている場合には亜鉛めっき層を活性にし、ジュール発熱により溶融したろう材中のアルミニウム合金は鋼板表面に濡れて、鋼板とアルミニウム合金板とのろう付による接合を実現することができる。
また、本発明に係る異種金属板の重ね電気抵抗ろう付による接合方法において、接着剤による接着を併用することにより、アルミニウム合金板と鋼板との接合強度および結合剛性をより高めることが可能である。
また、アルミニウム合金板と鋼板のような異種金属接合においては、異種金属間の接触が起こる箇所では、電食や隙間腐食が発生し、同一金属同士を接合する場合よりも耐腐食性が劣ってしまうといった問題を有している。しかし、本発明のように、ろう材の外周を囲むように接着剤を塗布し接合することにより、異種金属間を電気的に絶縁できる。その結果、電食や隙間腐食の発生を防ぐことができ、接合強度の劣化を抑制することが可能となる。
また、本発明に係るろう付継手において、ろう付部の周囲に接着剤からなる接着層が形成されている場合は、未溶融ろう材部はこの接着層の適度なスペーサーとして機能するため、ろう付継手の接着強度を確保することが出来る。
また、このときの未溶融ろう材部を好適な厚さとすることにより、安定して接着強度を確保できる。その結果、継手の接合強度および結合剛性をより高めることができる。
以下に実施例により本発明の効果を説明するが、本発明は、以下の実施例で用いた条件に限定されるものではない。
まず、表1に示すような規格に準じた鋼板及びアルミニウム合金板を種々用意し、一部の鋼板においてはめっきを施し、片面当たりの目付量については表1に示す量とした。また、鋼板及びアルミニウム合金板の板厚は表1に示すとおりである。
なお、表1の鋼板は、日本鉄鋼連盟の規格JFSA2001(冷延鋼板)、JFSA3011(めっき鋼板)に基づいて表記している。
次に、表1に示す鋼板及びアルミニウム合金板から、30mm×50mmの板片を切り出し、試験片を作成した。
次に、表2に示すような試験片の組み合わせ(板組)で試験片を重ね合わせ、このとき、試験片間にはフラックス入りろう材を挿入した。なお、試験番号22については、板種A1と板種S6との間にフラックス入りろう材を挿入した。
本実施例で用いたフラックス入りろう材について説明する。まず、JIS Z 3263に規定されている化学成分であるアルミニウム合金ろう材内に、ノコロックフラックス(ALCAN社製)が略均一に分布するよう練りこまれたアルミニウム合金塊のフラックス入りろう材を準備した。このときのアルミニウム合金ろう材の種類、ノコロックフラックスの含有量(wt%)を表2に示す。
次に、このようなアルミニウム合金塊のろう材を、表2に示すような箔厚となるよう温間圧延し箔状とし、フラックス入りろう材を作成した。また、本実施例においてフラックス入りろう材の大きさは、直径20mmとした。
次に、試験片間にフラックス入りろう材を挿入し試験片を重ね合わせた状態で、試験片中央に接合を行った。このときの接合条件は表2に示すとおりである。
なお、本実施例において、単相交流型スポット溶接機を用いて通電加熱し、電極としては、直径16mmのDR型、先端径6mm、先端R40mm(JIS C 9304)のクロム銅(JIS Z 3234)のものを用いた。
なお、試験番号5〜7については、予め試験片間に接着剤を塗布しておき、その後にフラックス入りろう材を挿入し接合を行った。接着剤としてはエポキシ樹脂を主成分とする一液加熱硬化型のEW2020(住友スリーエム(株)製)を用い、塗布量は、試験番号5〜7でそれぞれ、塗布厚みで100,300,500μmとした。
以上のようにして、ろう付継手を作成した。
以下、このろう付継手の接合強度(剥離強度)の評価方法について説明する。
ろう付継手の剥離強度の評価方法として、JIS Z 3144に基づき、各試験番号のろう付継手においてそれぞれ10体のピール試験用試験片を作成し、ピール試験を行った。なお、試験番号5〜7については、接着剤の剥離強度への影響を考慮し、接着剤が硬化する前にピール試験を行った。ピール試験により得られた剥離強度の評価結果を表2に示す。
Figure 2012152789
Figure 2012152789
本発明を適用した本発明例については、いずれのろう付継手においても、剥離強度は良好であった。また、3枚重ねのろう付け継手である試験番号22においても、剥離強度は低下することなく、良好な強度を得ることができた。
試験番号1については、鋼板とアルミニウム合金板とを、板間にフラックス入りろう材を挿入せずに重ね合わせて接合したため、剥離強度が劣化してしまった。これは、接合部に脆弱な金属間化合物層が生成したためと考えられる。
試験番号3については、フラックス入りろう材を挿入し接合したが、フラックス入りろう材の厚さが薄すぎたため、フラックス入りろう材の溶融量を十分に確保することができず、接合界面の濡れ性が低下し、その結果、剥離強度が低下してしまったと考えられる。
一方、試験番号8については、フラックス入りろう材の厚さが厚すぎたため、抵抗発熱量が増大し、鋼板表面の溶融量が多くなってしまい、FeとAlの金属間化合物の成長が促進され、その結果、剥離強度が低下してしまったと考えられる。
試験番号9については、フラックス入りろう材の主成分として、合金番号1050の純アルミニウムを使用したため、FeとAlの金属間化合物が過剰に生成されてしまい、その結果、剥離強度が低下してしまったと考えられる。
試験番号12については、フラックス入りろう材へのノコロックフラックスの含有量は少なすぎたため、アルミニウム合金板表面の酸化物排除の能力が失われるとともに、フラックス入りろう材の電気抵抗が低くなり、十分なジュール発熱を得ることができなかったため、接合界面の濡れ性が低下し、その結果、剥離強度が低下してしまったと考えられる。
一方、試験番号15については、フラックス入りろう材へのノコロックフラックスの含有量は多すぎたため、ノコロックフラックスが接合後にろう材中に残存してしまい、その結果、剥離強度が低下してしまったと考えられる。
試験番号23については、ろう材として、ノコロックフラックスが含有されていないアルミニウム合金ろう材のみを板間に挿入し接合したため、ノコロックフラックスによるアルミニウム合金板表面の酸化物排除の能力が発揮されず、また、電気抵抗が低くなり十分なジュール発熱を得ることができなかった。このため、接合界面の濡れ性が大幅に低下し、その結果、剥離強度が低下してしまったと考えられる。
なお、種々の鋼種、異なる板厚の試験においても、本実施例をほぼ同様の結果が得られると共に、めっき種、目付量等を変えた実験においても、本発明に係る作用効果は同様であった。
1・・・鋼板
2・・・アルミニウム合金板
3・・・フラックス入りろう材
4・・・ろう付部
4a・・・溶融ろう材部
4b・・・未溶融ろう材部
5a、5b・・・電極
10・・・ろう付継手

Claims (9)

  1. 鋼板とアルミニウム合金板との間に、Siを含有するアルミニウム合金ろう材にフッ化物系フラックスが分散して混合されてなる箔状のフラックス入りろう材を配置し、スポット溶接用の電極により通電して前記フラックス入りろう材を溶融させて接合することを特徴とする異種金属板の重ね電気抵抗ろう付による接合方法。
  2. 前記フラックス入りろう材の厚さを10〜700μmとすることを特徴とする請求項1に記載の異種金属板の重ね電気抵抗ろう付による接合方法。
  3. 前記フラックス入りろう材中の前記フッ化物系フラックスの含有量を、前記フラックス入りろう材の重量に対して5〜20%とすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の異種金属板の重ね電気抵抗ろう付による接合方法。
  4. 前記フッ化物系フラックスが、KAlF、KAlF・HO、KAlF及びAlFの混合フラックスであることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の異種金属板の重ね電気抵抗ろう付による接合方法。
  5. 前記アルミニウム合金ろう材のSi含有量が、7〜12質量%であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の異種金属板の重ね電気抵抗ろう付による接合方法。
  6. 前記鋼板と前記アルミニウム合金板との間に、前記フラックス入りろう材の外周を囲むように接着剤を挟み込み接合することを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の異種金属板の重ね電気抵抗ろう付による接合方法。
  7. 前記フラックス入りろう材の厚さを50〜500μmとすることを特徴とする請求項6に記載の異種金属板の重ね電気抵抗ろう付による接合方法。
  8. 鋼板と、
    アルミニウム合金板と、
    前記鋼板と前記アルミニウム合金板の間に形成されたろう付部と、を有し、
    前記ろう付部が、前記鋼板と前記アルミニウム合金板とを接合する溶融ろう材部と、前記溶融ろう材部の周囲の少なくとも一部に形成され、残渣フラックスを分散して含有する未溶融ろう材部とからなることを特徴とするろう付継手。
  9. 前記ろう付部の周囲に、接着剤からなる接着層が形成されていることを特徴とする請求項8に記載のろう付継手。
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