JP2012135520A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素な構造でありながら、排血口や会陰、又は臀裂に良好にフィットするパッドタイプ吸収性物品を提供する。
【解決手段】上記課題は、透液性トップシートと、バックシートと、これらの間に設けられた吸収体とを備え、排血口対向部から臀裂対向部までの前後方向範囲内において、所定の前後方向位置における両側部に、その前後の裏面相互が接合されて側部ダーツ10が形成され、表裏面の前後方向長さの差により側部ダーツ10,10間の部分が表側に膨出する膨出部分11として構成された、ことを特徴とするパッドタイプ吸収性物品により解決される。
【選択図】図5

Description

本発明は、経血、おりもの、尿などを吸収するための生理用ナプキン、パンティライナー、失禁用パッド等のパッドタイプ吸収性物品に関するものである。
生理用ナプキン等のパッドタイプ吸収性物品においては、排血口や会陰、臀裂等の体の窪みにフィットさせるために、吸収体の厚みを幅方向中央部において両側よりも厚くした、いわゆる中高構造が一般的となっている。
しかしながら、吸収体の厚みを増加すると、(1)保温性が高く、通気性が低くなり蒸れ易くなる、(2)硬さが増して違和感をもたらす、(3)携帯時や廃棄時に嵩張る、(4)吸収膨潤後に肌を必要以上に圧迫する、(5)当該厚み増加部位が個別包装において折り畳む際の折り位置に存在すると折り難くなる、(6)資材コストが嵩む、等の問題点がある。また、個別包装において折り畳むことにより折り位置の表面が窪むような折り癖が付いてしまい、この折り癖の付いた部分と肌との間に隙間が生じ易くなる。
他方、排血口や会陰、臀裂等に対するフィット性を向上するものとして、弾性伸縮部材を幅方向に収縮力が作用するように設け、その収縮力により吸収体を湾曲させることも提案されている(例えば特許文献1,2参照)が、構造が複雑でコストも嵩み、また製造も容易ではないため実現性が低いという問題点がある。
特表平09−507033号公報 特開平11−299822号公報
そこで、本発明の主たる課題は、簡素な構造でありながら、排血口や会陰、又は臀裂に良好にフィットするパッドタイプ吸収性物品を提供することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
透液性トップシートと、バックシートと、これらの間に設けられた吸収体とを備えた、パッドタイプ吸収性物品において、
排血口対向部から臀裂対向部までの前後方向範囲内において、所定の前後方向位置における両側部に、その前後の裏面相互が接合されて側部ダーツが形成され、表裏面の前後方向長さの差により側部ダーツ間の部分が表側に膨出する膨出部分として構成された、ことを特徴とするパッドタイプ吸収性物品。
(作用効果)
本発明では、このように簡素かつ実現容易な構造でありながら、表裏面の前後方向長さの差により側部ダーツ間の部分が表側に膨出して、排血口や会陰、又は臀裂に良好にフィットするようになる。
<請求項2記載の発明>
前記側部ダーツ間の部分の両側部を通り前後方向に延在し、幅方向外側に膨出する形状を有する前後方向折筋を有し、これら前後方向折筋間の部分が前記膨出部分として構成された、請求項1記載のパッドタイプ吸収性物品。
(作用効果)
このような後方向折筋と幅方向折筋を設けることにより、当該ラインで折れ易くなるため、側部ダーツ間の部分を表側に所望の形状で膨出させることができるようになる。
<請求項3記載の発明>
前記側部ダーツ間の部分の前後両側において幅方向に延在し、側部ダーツ間の部分に向かって膨出する形状の幅方向折筋を有し、これら幅方向折筋間の部分が前記膨出部分として構成された、請求項1又は2記載のパッドタイプ吸収性物品。
(作用効果)
このような後方向折筋と幅方向折筋を設けることにより、当該ラインで折れ易くなるため、側部ダーツ間の部分を表側に所望の形状で膨出させることができるようになる。
<請求項4記載の発明>
前記両側部の側部ダーツを通る折り目で裏面相互が合わさるように折り返されて形成された折り畳み状態で、その周囲全体が個装シートで個別包装されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のパッドタイプ吸収性物品。
(作用効果)
この場合、個別包装のための折り畳みと側部ダーツの折りとが合致するため、使用に際して個別包装を開いて取り出すだけで、側部ダーツ間の膨出部分が折り癖により表側に膨出するようになり、手で表側に膨出するように整形する必要無く使用することができる。つまり、従来は個別包装の折り癖は表面に窪みを生じさせ、フィット性を低下させるものでしかないが、本項記載の発明では折り癖を利用して表面の膨出を生み出し、フィット性の向上に役立てている。また、側部ダーツに逆らって反対向きに折り畳んで個別包装すると、不必要に厚みが増加するが、上述のように個別包装のための折り畳みと側部ダーツの折りとを合致させることで、ダーツをとりながらもコンパクトな個別包装が可能となる。
<請求項5記載の発明>
前記側部ダーツ間の膨出部分の裏面に、ショーツに対するズレ止め固定手段が設けられておらず、その周囲にショーツに対するズレ止め固定手段が設けられている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のパッドタイプ吸収性物品。
(作用効果)
これにより、側部ダーツ間の膨出部分がショーツにより引き下げられず、ショーツから浮き上がるようになり、フィット性がより一層のものとなる。
<請求項6記載の発明>
表面の両側部に、前後方向に沿って延在する立体ギャザーがそれぞれ設けられており、各立体ギャザーは、前記表面の両側部に対して固定された付根部分と、この付根部分から延出する延出部分と、この延出部分における前後方向両端部及びこれらの間の前後方向中間部のうち、前後方向両端部が前記表面に対して固定されて形成された非起立部と、前後方向中間部が非固定とされて形成された起立部と、この起立部に、前後方向に伸張した状態で固定されたギャザー弾性伸縮部材とを有するとともに、前記非起立部が、前記側部ダーツよりも前後方向外側に位置している、請求項1〜5のいずれか1項に記載のパッドタイプ。
(作用効果)
立体ギャザーの非起立部と側部ダーツとの前後位置関係をこのようにすることで、ギャザー弾性伸縮部材の収縮力が膨出部分を膨出させるように作用し、しかもその膨出状態を弾力的に維持するように作用するため好ましい。
<請求項7記載の発明>
前記側部ダーツは、少なくとも幅方向中央側の端部が前記吸収体と重なるように設けられると共に、前記吸収体における前記側部ダーツと重なる部分が周囲よりも薄肉の薄肉部とされている、請求項1〜6のいずれか1項に記載のパッドタイプ吸収性物品。
(作用効果)
側部ダーツを設ける場合、ツマミをとる部分に吸収体が存在していると、形成される側部ダーツが厚くなり、周囲に対して大きな段差が生まれ、装着感を悪化させるおそれがある。よって、吸収体における側部ダーツと重なる部分を周囲よりも薄肉の薄肉部とし、側部ダーツの周囲に生じる段差を薄くするのは好ましい。
<請求項8記載の発明>
前記側部ダーツのツマミ部が前後いずれか一方に倒れた状態で固定されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載のパッドタイプ吸収性物品。
(作用効果)
側部ダーツのツマミ部は襞として表側に突出させておいても良いが、襞が肌に当たって装着感を悪化させるおそれがあるため、上述のようにいずれか一方に倒して固定しておくのが望ましい。
<請求項9記載の発明>
前記吸収体は繊維集合体内に吸水性ポリマーを保持させてなるものであり、前記吸収体における前記膨出部分に位置する部分は、繊維密度、吸水性ポリマーの目付、及び親水性の少なくとも一つが周囲よりも低くされている、請求項1〜8のいずれか1項に記載のパッドタイプ吸収性物品。
(作用効果)
膨出部分は身体の窪みに良好にフィットするため、***液の吸収開始位置となり易く、吸収飽和を起こすといわゆる逆戻り等の問題を引き起こすおそれがある。よって、吸収体における膨出部分に位置する部分を上述のように構成し、膨出部分において吸収した***液を周囲に拡散し易くし、膨出部分の吸収容量が飽和するのを防ぐのは好ましい。特に、繊維密度を低くするとコシの差により膨出部分が膨らみ易くなる利点もある。
<請求項10記載の発明>
前記吸収体における前記膨出部分に位置する部分と前記バックシートとの間に、繊維が前後方向に連続するフィラメントの束が介在されている、請求項1〜9のいずれか1項に記載のパッドタイプ吸収性物品。
(作用効果)
このようなフィラメントの束を設けることによって、膨出部分で吸収した***液が吸収体の裏側で前後方向に拡散し易くなり、吸収体の上側又は内部で拡散し難くなるため、吸収した***液が肌に接触し難くなる。
<請求項11記載の発明>
裏面の素材の融点が前記個装シート及び表面の素材の融点よりも20度以上低いか、又は融点が前記個装シート及び表面の素材の融点よりも20度以上低い樹脂層が裏面に形成されており、
前記側部ダーツを形成せずに、前記折り畳み状態の吸収性物品の周囲全体に縦方向に沿って前記個装シートを巻き付けた後、前記側部ダーツとなる部分を通る折り目の両端部の前後を、個装シートの外側から加熱圧着して前記側部ダーツを形成するとともに、前記個装シートの横方向両側部を加熱圧着によりシールし、かつその際に側部ダーツと前記個装シートとを接合しないようにする、請求項4記載のパッドタイプ吸収性物品。
(作用効果)
このような構造により、個装シートにより個包装する前ではなく、個包装の際に同時に側部ダーツを形成でき、しかもその際に、側部ダーツの表面の素材と個装シートとが融着することもない。
<請求項12記載の発明>
前記側部ダーツを形成せずに、前記裏面における前記側部ダーツとなる部分に感圧接着剤又は自己接着性接着剤を塗布した後、前記折り畳み状態としてその吸収性物品の周囲全体に縦方向に沿って前記個装シートを巻き付け、しかる後に、前記側部ダーツとなる部分を通る折り目の両端部の前後を、個装シートの外側から圧着して前記側部ダーツを形成し、前記個装シートの横方向両側部を加熱圧着によりシールしてなる、請求項4記載のパッドタイプ吸収性物品。
(作用効果)
このような構造により、個装シートにより個包装する前ではなく、個包装の際に同時に側部ダーツを形成でき、しかもその際に、側部ダーツの裏面が周囲の部分に誤って接着されることがなく、さらに側部ダーツの表面の素材と個装シートとが接着されたりすることもない。
<請求項13記載の発明>
ショーツに対するズレ止め固定手段としての粘着剤が、裏面における前記側部ダーツとなる部分を通り前後方向に延在しており、前記粘着剤のうち前記側部ダーツとなる部分に位置する部分以外を剥離シートで被覆し、且つ前記側部ダーツとなる部分に位置する部分を露出させた状態で、前記折り畳み状態とすることにより前記側部ダーツとなる部分の裏面相互が前記露出する粘着剤により接合されて前記側部ダーツが形成されている、請求項4記載のパッドタイプ吸収性物品。
(作用効果)
この場合、ズレ止めのための粘着剤の塗布パターンだけで、他の加工や資材の追加なくして、上述の側部ダーツが形成されるため好ましい。
以上のように、本発明によれば、簡素な構造でありながら、排血口や会陰、又は臀裂に良好にフィットするようになる、等の利点がもたらされる。
生理用ナプキンの展開状態の表面を示す平面図である。 図1のII−II線断面の概略図である。 図1のIII−III線断面の概略図である。 生理用ナプキンの展開状態の裏面を示す底面図である。 生理用ナプキンの斜視図である。 生理用ナプキンの展開状態の裏面を示す底面図である。 Z折りの個別包装例を示す斜視図である。 Z折りの個別包装例の開封作業を示す断面概略図である。 e折りの個別包装例を示す斜視図である。 e折りの個別包装例を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら詳説する。
<生理用ナプキン>
図1〜図4は生理用ナプキンの一例を示している。この生理用ナプキンNは、ポリエチレンシートなどからなる不透液性のバックシート2と、肌当接面をなし、経血やおりものなどを速やかに透過させる透液性トップシート3と、これら両シート2,3間に介装された綿状パルプや合成パルプや合成繊維などからなる吸収体4と、吸収体4の略側縁部を起立基端とし、かつ少なくとも***口部を含むように長手方向(前後方向、以下同じ)に所定の区間内において表面側に突出して設けられた左右一対の立体ギャザーBS、BSとから主に構成されている。
吸収体4の周囲においては、その上下端縁部ではバックシート2と透液性トップシート3との外縁部がホットメルトなどの接着剤やヒートシール等の接着手段によって接合され、またその両側縁部では吸収体4よりも側方に延出しているバックシート2と、立体ギャザーBSをなす、不織布等からなるギャザーシート7とがホットメルトなどの接着剤やヒートシール等の接着手段によって接合され、これらバックシート2とギャザーシート7とによる積層シート部分によって側方に突出するウイング状フラップW、Wが形成されているとともに、これよりも臀部側に位置する部分に第2ウイング状フラップWB、WBが形成されている。
バックシート2は、ポリエチレン等の少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、近年は蒸れ防止の観点から透湿性を有するものが用いられる傾向にある。この遮水・透湿性シート材としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートが好適に用いられる。バックシート2の非使用面側(外面)には1または複数条の粘着剤層(図示せず)が形成され、身体への装着時に生理用ナプキンNを下着に固定するようになっている。バックシート2としては、プラスチックフィルムと不織布とを積層させたポリラミ不織布を用いてもよい。なお、バックシート2は、必ずしも不透液性である必要はなく、不透液性でないシートからバックシート2を形成する場合、バックシート2の裏面に、さらに不透液性のシートを積層することもできる。また、バックシート2の裏面には前後に延在する粘着剤層12〜14が設けられており、生理用ナプキンNの装着時に、ショーツに対して止着するようになっている。
透液性トップシート3は、図2に示すように、吸収体4の表面側を覆う部分である肌当接面を形成するものであり、合成繊維から成る不織布や、天然繊維から成る不織布や、メッシュシートなどで構成される。
不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。この中でも特に、スパンレース不織布は、接着剤を使用しない、柔軟性を有する、などの利点を有するため好ましい。
また、例えばコットンやリネンなど植物性のもので、不織布は天然繊維単一から成っても、合成繊維と混合したものであってもよい。
さらに、透液性トップシート3としてメッシュシートを用いる場合は、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができる。
このメッシュシートを構成する不織布の加工方法としては、上述した公知の加工方法を例示することができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。透液性トップシート3に多数の透孔を形成した場合には、経血やおりもの等が速やかに吸収されるようになり、ドライタッチ性に優れたものとなる。
吸収体4としては、体液を吸収・保持し得るものであれば良く、通常はフラッフ状パルプ中に吸水性ポリマー粉末を混入したものが吸収機能および価格の点から好適に使用される。また、吸収体4を構成する合成繊維としては、例えばポリエチレン又はポリプロピレン等のポリオレフィン系、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系、ナイロンなどのポリアミド系、及びこれらの共重合体などを使用することができ、これら2種を混合したものであってもよい。また、融点の高い繊維を芯とし融点の低い繊維を鞘とした芯鞘型繊維やサイドバイサイド型繊維、分割型繊維などの複合繊維も用いることができる。吸収体中に混合される合成繊維は、体液に対する親和性を有するように、疎水性繊維の場合には親水化剤によって表面処理したものを用いるのが望ましい。吸収体4は形状及びポリマー粉末保持等のためにクレープ紙や不織布等の包装シート5によって囲繞するのが望ましい。
図1及び図2に示すように、透液性トップシート3と吸収体4との間には、中間シート6を介在させるのが好ましい。中間シート6は、吸収体4からの逆戻りの防止、クッション様効果により着用時の肌触りを柔らかくする効果も有する。中間シート6の素材は液透過性を有するものであれば良いが、親水性を有するものが特に好適である。このような親水性中間シート6を、透液性トップシート3と組み合わせることにより、透液性トップシート3の液透過性及び逆戻り防止性が顕著に向上する。このような親水性素材としては、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いることにより素材自体に親水性を有するものを用いるか、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等、もしくはその複合繊維、共重合体、ブレンド体といった合成繊維を親水化剤によって表面処理し親水性を付与した繊維を用いることができる。不織布を構成する繊維は、長繊維、短繊維、あるいはこれらの混合のいずれも使用できる。中間シート6としては、エアスルー、エアレイド、スパンボンド等の既知の形態の不織布をいずれも使用できるが、通気性を低下させないエアスルーの使用が好ましい。また、耐久親水不織布の使用が、より好ましい。中間シート6は、透液性トップシート3の裏面に接するように配置され、透液性トップシート3の裏面にホットメルト又は熱融着(エンボス)により接合するのが望ましい。
図示例では、透液性トップシート3は吸収体4の幅よりも若干幅が広い程度とされ、吸収体4を覆うだけに止まり、透液性トップシート3の幅方向外側は、透液性トップシート3の両側部表面から延在するギャザーシート7(トップシートとは別の部材)により覆われている。ギャザーシート7の幅方向中央側の部分は、立体ギャザーBSを形成している。ギャザーシート7としては、経血やおりもの等が浸透するのを防止する、あるいは肌触り感を高めるなどの目的に応じて、適宜の撥水処理または親水処理を施した不織布素材を用いることができる。かかるギャザーシート7としては、天然繊維、合成繊維または再生繊維などを素材として、適宜の加工法によって形成されたものを使用することができるが、好ましくはゴワ付き感を無くすとともに、蒸れを防止するために、坪量を抑えて通気性を持たせた不織布を用いるのがよい。具体的には、坪量を13〜23g/m2として作製された不織布を用いるのが望ましく、かつ体液の透過を確実に防止するためにシリコン系や、パラフィン系等の撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布が好適に使用される。
ギャザーシート7は、図2および図3に示されるように、吸収体4の側縁の内側から外側に延出してバックシート2の外縁までの範囲に亘ってホットメルトなどの接着剤によって接着し、これらギャザーシート7とバックシート2との積層シート部分により、ほぼ体液排出部に相当する吸収体側部位置に左右一対のウイングフラップW、Wを形成するとともに、これより臀部側位置に第2ウイング状フラップWB、WBを形成している。
図4にも示すように、これらウイング状フラップW、Wおよび第2ウイング状フラップWB、WBの外面側にはそれぞれズレ止め固定手段としての粘着剤層12,13を備え、ショーツに対する装着時には、ウイング状フラップW、Wが折返し線RL位置にて反対側に折り返され、その粘着剤層12によりショーツのクロッチ部分の外面に粘着され、第2ウイング状フラップWB、WBは折り返されずに、その粘着剤層13によりショーツのヒップ部分の内面に粘着されようになっている。また、これらフラップW,WB間の部分である本体部の裏面にも、前後方向に沿う複数条の粘着剤層14がショーツの内面に対するズレ止め固定手段として設けられている。
粘着剤層12〜14は剥離シート30,31により剥離可能に覆われる。剥離シート30,31としては、粘着剤層当接面に離型処理が施された紙、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系フィルム、ポリエステル、ポリビニルアルコール等のフィルムや、不織布、ポリラミ不織布などが使用される。離型処理は、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、又は四フッ化エチレン系樹脂などの離型処理液を塗布することによって形成することができる。なお、剥離容易で、実質的に粘着力の低下を招かないフィルムや不織布であれば、特に離型処理をせずにそのまま用いても良い。図示例では、フラップの粘着剤層12,13用の剥離シート30と、本体部の粘着剤層14用の剥離シート31とを別体で形成し、両者を十字状に重ねて接着剤等の接合手段32で接合している。
一方、ギャザーシート7の幅方向内側部分はほぼ筒状をなすように折り返されて、その内側の縁部はトップシート3の側部上にホットメルト接着剤等により接合されている。つまり、ギャザーシート7の幅方向外側部分及び内側の縁部が、表面の両側部に固定された付根部分をなし、筒状に折り返されている部分が付根部分から延出する延出部分をなしている。そして、このギャザーシート7の延出部分における前後方向両端部及びこれらの間の前後方向中間部のうち、前後方向両端部が図3に示すように幅方向外側に倒された状態で表面に対して固定されて非起立部7Fとされ、前後方向中間部が非固定の筒状の起立部7Sとされ、この筒状の起立部7Sに、糸ゴム等からなるギャザー弾性伸縮部材9が前後方向に伸張した状態で幅方向に間隔を空けて複数本(図示例では2本)固定され、表側に起立する立体ギャザーBS、BSが形成されている。
他方、本実施形態の生理用ナプキンにおいては、排血口対向部Zを含む主吸収領域MHを囲むように、エンボス加工による細長状の圧縮溝8a〜8eが形成されている。より詳細には、主吸収領域MHの前縁には前方に膨出するような湾曲線状(図示例は略円弧状)の前縁部圧縮溝8aが設けられるとともに、主吸収領域MHの後縁には後方に膨出するような湾曲線状(図示例は略円弧状)の後縁部圧縮溝8bが設けられている。また、主吸収領域MHの側方には、前後方向において前縁部圧縮溝8aと後縁部圧縮溝8bとの間に位置する部分が、幅方向中央側に膨出するような湾曲線状(図示例は略円弧状)をなす側縁部圧縮溝8c,8cが設けられている。図示例では、この側縁部圧縮溝8c,8cの前端部は斜め前方に向かって前縁部圧縮溝8aよりも前方に突出しており、側縁部圧縮溝8c,8cの後端部8d,8dは後縁部圧縮溝8bの後側に位置する臀裂対向部の両側を包囲するように、後縁部圧縮溝8bの後方に突出しており、この後方突出部分8d,8dは幅方向外側に膨出するような湾曲線状(図示例は略円弧状)をなしている。さらに図示例では、臀裂対向部の後側(つまり後縁部圧縮溝8dに対して後方に所定の間隔をあけて)に、前方に膨出するような曲線状(図示例は山状又は逆V字状)の後端部圧縮溝8eが設けられている。これら各圧縮溝8a〜8eは分断しているが、一部または全てが連続していても良い。また、各圧縮溝8a〜8eは、加工時の圧縮力作用部が溝の長手方向に連続している形態の他、溝の長手方向に間欠的である形態も含むものである。
生理用ナプキンは、例えば図7〜図10に示す例のように、所定の折り畳み状態で、その周囲全体を個装シート40で個別包装することができ、この個装シート40の内面に、接着剤等の接合手段41により前述の剥離シート30,31を接合する或いは剥離シート30,31の一部又は全部を個装シート40で置換することができる。個装シート40としては、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系フィルム、ポリエステル、ポリビニルアルコール等のフィルムや、不織布、ポリラミ不織布などを使用できる。印刷によるデザインを重視するのであればフィルムが好ましく、風合いやソフト感などを重視するのであれば不織布などが好ましい。個別包装の形態は特に限定されるものではなく、図7及び図9に示すように、折り畳み状態の生理用ナプキンNの周囲全体に縦方向に沿って長方形状の個装シート40を巻き付けた後、幅方向両側部45の開口をヒートシールや超音波シール等により溶着して、長手方向の重なり部分をシール片によりシールしたものや、図9及び図10に示すように更にテープ49で個装シート40の端部を固定したもの等、公知の包装構造を採用することができる。
<特徴部分について>
特徴的には、図5に製品状態を示すように、臀裂対向部における両側部に、その前後の裏面相互10F,10Bが接合されて側部ダーツ10が形成され、表裏面の前後方向長さの差により側部ダーツ10間の部分が表側に膨出する膨出部分11として構成されている。図示しないが、側部ダーツ10は排血口対向部Zから臀裂対向部までの前後方向範囲内であれば、排血口対向部Zや会陰対向部の両側部に設けることもでき、その場合には当該対向部が膨出部分となる。
側部ダーツ10のツマミ部10F,10Bの接合はホットメルト接着剤等の接着剤による他、溶着等の他の手段により行うことができる。
このような側部ダーツ10を備えることにより、簡素かつ実現容易な構造でありながら、表裏面の前後方向長さの差により側部ダーツ10間の部分が表側に膨出し、排血口や会陰、又は臀裂に良好にフィットするようになる。特に図示形態の場合、立体ギャザーBSの非起立部7Fが、側部ダーツ10よりも前後方向外側に位置しているため、ギャザー弾性伸縮部材9の収縮力が膨出部分11を膨出させるように作用し、しかもその膨出状態を弾力的に維持するように作用する利点がある。しかし、側部ダーツ10の前後方向位置を立体ギャザーBSの非起立部7Fと重なる配置としても良い。
側部ダーツ10におけるツマミ部10F,10B(接合部分)は、図示例のように幅方向中央側に頂点を有し、その頂角θが0〜60°程度の錐形とするのが好ましいが、長方形であっても良い。また、表裏面の前後方向長さの差により側部ダーツ10間の部分が表側に膨出する限り、側部ダーツ10間の部分にはダーツを形成してもしなくても良いが、図示例のように、ダーツを形成しないか、又は形成するとしても側部ダーツ10よりもツマミ長さ(前後方向)の短いダーツを形成するのが好ましい。
側部ダーツ10のツマミ幅10w(幅方向の長さ)は物品幅の10〜30%程度とするのが好ましく、特にその幅方向中央側の端部は吸収体4の側縁まで達しない(つまり吸収体4の側縁と物品の側縁との間の部分)配置とするよりも、少なくとも側部ダーツ10の幅方向中央側の端部が吸収体4の両側部と重なるように配置されている方が、膨出部分11をより高くかつより強く形成できる利点がある。ただし、側部ダーツ10のツマミをとる部分に吸収体4が存在していると、形成される側部ダーツ10が厚くなり、周囲に対して大きな段差が生まれ、装着感を悪化させるおそれがある。よって、吸収体4における側部ダーツ10と重なる部分を周囲よりも薄肉の薄肉部(図示略)とし、側部ダーツ10の周囲に生じる段差を薄くするのは好ましい。このような薄肉部は吸収体4の構成繊維の目付を局所的に少なくしたり、エンボス加工のような圧縮加工を吸収体4に施したりすることにより形成できる。
側部ダーツ10のツマミ長さ10y(中央部と縁部の長さの差)は、ツマミ幅10wと頂角θと決めることができる。膨出部分の膨らみの程度はツマミ長さ10yが長いほど大きくなり、物品全長に対してツマミ長さ10yが長すぎる(ツマミ幅10wが長すぎ(頂角どうしが近すぎ)たり、頂角θが大きすぎたりする)と、膨らみが尖り、着用中に不快感が出るおそれがある。よって、通常の場合、ツマミ長さ10yは物品全長の3〜15%程度とするのが好ましい。
側部ダーツ10のツマミ部の対向面10F,10Bは、図示形態のようにその全体を接合する他、一部だけ、例えばツマミ部10F,10Bの開口側(折り返し位置と反対側)の端部のみを接合するだけでも良い。
膨出部分11をより望ましい形状とするため、またその形成をより容易にするために、膨出部分11の周縁に沿う折筋を設けるのが好ましい。このような折筋は、エンボス加工や折り曲げ加工により付けることができ、図示例では、側部ダーツ10を臀裂対向部の両側に設けているので、側縁部圧縮溝8c,8cの後端部、後縁部圧縮溝8b及び後端部圧縮溝8eが折筋をなしている。もちろん、側部ダーツ10を排血口対向部Zの両側部に設けた場合には、主吸収領域MH内の部分が排血口対向部Zを中心とした膨出部分となり、側縁部圧縮溝8c,8c、前縁部圧縮溝8a、及び後縁部圧縮溝8bが折筋をなすことになる。折筋のための加工は、厚み方向においてトップシート3から吸収体44までの部分に対して行う他、吸収体44のみに対して行うこともでき、もちろん物品全体に対して行うこともできる。
折筋は、膨出部分11の周縁の一部のみに設けても良いが、側部ダーツ10間の部分の両側部を通り前後方向に延在する前後方向折筋及び側部ダーツ10間の部分の前後両側において幅方向に延在する幅方向折筋の少なくとも一方は設けるのが好ましい。図示例では、側縁部圧縮溝8c,8cの後端部が前後方向折筋をなし、後縁部圧縮溝8b及び後端部圧縮溝8aが幅方向折筋をなしている。これら折筋は直線状、曲線状等、適宜の形状とすることができるが、股間において幅方向両側から幅方向中央側に向かって作用する圧力を利用して膨出部分11を形成・維持することを考慮すると、図示例のように、前後方向折筋は幅方向外側に膨出する形状とするのが好ましく、また幅方向折筋は側部ダーツ10間の部分に向かって膨出する形状とするのが好ましい。
また、膨出部分11の膨出をより容易にするために、裏面のズレ止め固定手段14を図4に示すように側部ダーツ10間の膨出部分11の裏面には設けずに、その周囲に設けるのは好ましい。これにより、側部ダーツ10間の膨出部分11がショーツにより引き下げられず、ショーツから浮き上がるようになり、フィット性がより一層のものとなる。もちろん、図6に示すように、裏面のズレ止め固定手段14を側部ダーツ10間の膨出部分11の裏面に設けることも可能である。
側部ダーツ10のツマミ部10F,10は図示例のように襞として表側に突出させておいても良いが、襞が肌に当たって装着感を悪化させるおそれがある。よって、図示しないが、側部ダーツ10のツマミ部10F,10Bを前後いずれか一方に倒した状態で固定しておくのも好ましい形態である。特に、側部ダーツ10のツマミ部10F,10は、立体ギャザーBSの下部に固定すると、肌に直接当たらなくて更によい。
上述した膨出部分11は身体の窪みに良好にフィットするため、***液の吸収開始位置となり易く、吸収飽和を起こすといわゆる逆戻り等の問題を引き起こすおそれがある。よって、吸収体4が繊維集合体内に吸水性ポリマーを保持させてなるものである場合、吸収体4における膨出部分11に位置する部分の繊維密度、吸水性ポリマーの目付、及び親水性の少なくとも一つを周囲よりも低くすると好ましい。これにより、膨出部分11において吸収した***液を周囲に拡散し易くし、膨出部分11の吸収容量が飽和することができる。特に、繊維密度を低くするとコシの差により膨出部分11が膨らみ易くなる利点もある。なお、親水性を想定的に低くする構成は、疎水化剤や親水化剤を用いてその塗布量に差を持たせることにより実施することができる。
また、吸収体4における膨出部分11に位置する部分とバックシート2との間に、繊維が前後方向に連続するフィラメントの束(図示略)を介在させ、膨出部分11で吸収した***液を吸収体4の裏側で前後方向に拡散し易くし、吸収体4の上側又は内部で拡散し難くすることにより、吸収した***液を肌に接触し難くするのも好ましい形態である。このようなフィラメントの束としては、この種の吸収体4素材として公知の、セルロースアセテートのトウを開繊したもの等を好適に用いることができる。
上述のように表側に膨出する膨出部分11が形成されている場合、これを単に図9及び図10に示すような汎用の内折り構造(表面が内側に隠れるように折り畳む構造。図示例はe字状に折る3つ折り。)で折り畳むと、膨出部分11の分だけ厚みが増すため、個別包装のコンパクト性が損なわれてしまう。よって、図7及び図8に示すように、両側部の側部ダーツ10を通る折り目T2で裏面相互が合わさるように折り返されて形成された折り畳み状態で、個別包装することを提案する。この条件を満たす限り、折り数は特に限定されない。2つ折りの場合は表面が外側となるようにV字状に折り畳み、3つ折りの場合はZ字状にそれぞれ折り畳むことになる。
図7及び図8は、3つ折りの場合の包装構造例を示しており、生理用ナプキンNはズレ止め粘着剤層12〜14を剥離シート30,31で覆った状態で、前後方向の一方端(図示例では前端)Fよりも他方端(図示例では後端)B側の位置で剥離シート30,31とともに、トップシート3側の面に折り返される第1折り返し部T1と、この第1折り返し部T1よりも他方端B側であって側部ダーツ10のツマミ部10F,10Bの折り返し位置で剥離シート30,31とともにバックシート2側の面に折り返される第2折り返し部T2とによって、前後方向にZ字状に折り畳まれ、かつこのZ字状の折り畳み状態で個装シート40によって個別包装されている。この形態では、個別包装のための折り目T2と側部ダーツ10の折り目とが合致するため、個別包装状態での厚みの増加は無く、しかも使用に際して個別包装を開いて取り出すだけで、側部ダーツ10間の膨出部分11が折り癖により表側に膨出し、手で整形することなしに使用できるようになる。
また、図8に示す例では、剥離シート31と個装シート40とが剥離シート31の一方端Fで接着剤等の接合手段41により接合されるとともに、剥離シート31の対向面相互が剥離シートの他方端Bで接着剤等の接合手段33により接合されており、また、個装シート40における一方端F側に対応する部分40bが他方端B側に対応する部分40aからミシン目等により分離可能とされている。そして、開封に際しては、図8(A)に示すように、生理用ナプキンNの一方端Fと他方端Bとを個装シート40の外側からそれぞれの手で摘んで、生理主用ナプキンNの長手方向に展開する方向に引張力を加える。これによって、図8(B)及び(C)に示されるように、生理用ナプキンNの一方端Fで個装シート40の分離部分40bが本体部分40aから分離し開封されるとともに、包装シート40(本体部分40a)と剥離シート31とが接合手段41で接合されるとともに、剥離シート31同士が接合手段33で接着されているため、生理用ナプキンNが剥離シート31の剥離に伴って展開する。このようにして開封と展開及び剥離シートの剥離が同時に行われた生理用ナプキンNは、図8(D)に示されるように、そのままの状態でショーツ50に装着し、個装シート40の本体部分40a、分離部分40bの順で取り除く。従って、簡単に開封ができるようになるとともに、生理府ナプキン1に直接手を触れずに下着に装着することが可能となる。
他方、上述の側部ダーツ10を有する生理用ナプキンNの製造に際しては、単独の工程として側部ダーツ10となる部分を折り畳んで接合する工程を追加しても良いが、より効率良く、しかも簡単に側部ダーツ10を形成する手法として、次の3通りの手法を提案する。
すなわち、第1の手法は、裏面の素材(バックシート2)の融点を個装シート40及び表面の素材(トップシート及びギャザーシート)の融点よりも20度以上低くするか、又は融点が個装シート40及び表面の素材の融点よりも20度以上低い樹脂層を裏面全体に形成しておき、側部ダーツ10を形成していない状態で、前述の折り畳み状態(両側部の側部ダーツ10を通る折り目で裏面相互が合わさるように折り返された状態)とし、その周囲全体に縦方向に沿って個装シート40を巻き付けた後、図7に示すように側部ダーツ10となる部分を通る折り目の両端部の前後を、個装シート40の外側から加熱圧着して側部ダーツ10を形成するとともに、個装シート40の横方向両側部45を加熱圧着によりシールし、かつこの際に上記の融点差により側部ダーツ10と個装シート40とは接合せずにおく手法である。これにより、個装シート40により個包装する前ではなく、個包装の際に同時に側部ダーツ10を形成でき、しかもその際に、側部ダーツ10の表面の素材と個装シート40とが融着することもない。
また、第2の手法は、図示しないが、側部ダーツ10を形成していない状態で、裏面における側部ダーツ10となる部分(前述のツマミ部10F,10B)の裏面に感圧接着剤(マイクロカプセル内にホットメルト接着剤を入れたもの等)又は自己接着性(自着性)接着剤を塗布した後、図7に示すように前述の折り畳み状態(両側部の側部ダーツ10を通る折り目で裏面相互が合わさるように折り返された状態)とし、その周囲全体に縦方向に沿って個装シート40を巻き付け、しかる後に、側部ダーツ10となる部分を通る折り目の両端部の前後を、個装シート40の外側から圧着して側部ダーツ10を形成するとともに、個装シート40の横方向両側部を加熱圧着によりシールする手法である。これにより、個装シート40により個包装する前ではなく、個包装の際に同時に側部ダーツ10を形成でき、しかもその際に、側部ダーツ10の裏面が周囲の部分に誤って接着されることがなく、さらに側部ダーツ10の表面の素材と個装シート40とが接着されたりすることもない。
第3の手法は、図4に示すように、ズレ止め粘着剤層14を、裏面における側部ダーツ10となる部分を通るように前後方向に延在させ、粘着剤層14のうち側部ダーツ10となる部分に位置する部分以外を剥離シート30,31で被覆し、且つ側部ダーツ10となる部分に位置する部分を、剥離シート30,31の部分的切除や剥離シート30,31を設けないことにより露出させた状態(図示略)で、図7に示すように前述の折り畳み状態(両側部の側部ダーツ10を通る折り目で裏面相互が合わさるように折り返された状態)とすることにより、側部ダーツ10となる部分の裏面相互を露出粘着剤層14により接合して側部ダーツ10を形成する手法である。この場合、ズレ止めのための粘着剤層14の塗布パターンだけで、他の加工や資材の追加なくして、上述の側部ダーツ10が形成されるため好ましい。
本発明は、生理用ナプキン、パンティライナー、失禁用パッドなどのパッドタイプ吸収性物品に利用可能なものである。
1…生理用ナプキン、2…不透液性バックシート、3…透液性トップシート、4…吸収体、5…クレープ紙、6…中間シート、7…サイド不織布、8a…前端部エンボス、8b…縮小形状エンボス、8c…第1の膨出形状エンボス、8d…中間弧状エンボス、8e…第2の膨出形状エンボス、9…ギャザー弾性伸縮部材、10…側部ダーツ、11…膨出部分、12〜14…粘着剤層、BS…立体ギャザー、W…ウイング状フラップ、WB…臀部側ウイング状フラップ

Claims (13)

  1. 透液性トップシートと、バックシートと、これらの間に設けられた吸収体とを備えた、パッドタイプ吸収性物品において、
    排血口対向部から臀裂対向部までの前後方向範囲内において、所定の前後方向位置における両側部に、その前後の裏面相互が接合されて側部ダーツが形成され、表裏面の前後方向長さの差により側部ダーツ間の部分が表側に膨出する膨出部分として構成された、ことを特徴とするパッドタイプ吸収性物品。
  2. 前記側部ダーツ間の部分の両側部を通り前後方向に延在し、幅方向外側に膨出する形状を有する前後方向折筋を有し、これら前後方向折筋間の部分が前記膨出部分として構成された、請求項1記載のパッドタイプ吸収性物品。
  3. 前記側部ダーツ間の部分の前後両側において幅方向に延在し、側部ダーツ間の部分に向かって膨出する形状の幅方向折筋を有し、これら幅方向折筋間の部分が前記膨出部分として構成された、請求項1又は2記載のパッドタイプ吸収性物品。
  4. 前記両側部の側部ダーツを通る折り目で裏面相互が合わさるように折り返されて形成された折り畳み状態で、その周囲全体が個装シートで個別包装されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のパッドタイプ吸収性物品。
  5. 前記側部ダーツ間の膨出部分の裏面に、ショーツに対するズレ止め固定手段が設けられておらず、その周囲にショーツに対するズレ止め固定手段が設けられている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のパッドタイプ吸収性物品。
  6. 表面の両側部に、前後方向に沿って延在する立体ギャザーがそれぞれ設けられており、各立体ギャザーは、前記表面の両側部に対して固定された付根部分と、この付根部分から延出する延出部分と、この延出部分における前後方向両端部及びこれらの間の前後方向中間部のうち、前後方向両端部が前記表面に対して固定されて形成された非起立部と、前後方向中間部が非固定とされて形成された起立部と、この起立部に、前後方向に伸張した状態で固定されたギャザー弾性伸縮部材とを有するとともに、前記非起立部が、前記側部ダーツよりも前後方向外側に位置している、請求項1〜5のいずれか1項に記載のパッドタイプ吸収性物品。
  7. 前記側部ダーツは、少なくとも幅方向中央側の端部が前記吸収体と重なるように設けられると共に、前記吸収体における前記側部ダーツと重なる部分が周囲よりも薄肉の薄肉部とされている、請求項1〜6のいずれか1項に記載のパッドタイプ吸収性物品。
  8. 前記側部ダーツのツマミ部が前後いずれか一方に倒れた状態で固定されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載のパッドタイプ吸収性物品。
  9. 前記吸収体は繊維集合体内に吸水性ポリマーを保持させてなるものであり、前記吸収体における前記膨出部分に位置する部分は、繊維密度、吸水性ポリマーの目付、及び親水性の少なくとも一つが周囲よりも低くされている、請求項1〜8のいずれか1項に記載のパッドタイプ吸収性物品。
  10. 前記吸収体における前記膨出部分に位置する部分と前記バックシートとの間に、繊維が前後方向に連続するフィラメントの束が介在されている、請求項1〜9のいずれか1項に記載のパッドタイプ吸収性物品。
  11. 裏面の素材の融点が前記個装シート及び表面の素材の融点よりも20度以上低いか、又は融点が前記個装シート及び表面の素材の融点よりも20度以上低い樹脂層が裏面に形成されており、
    前記側部ダーツを形成せずに、前記折り畳み状態の吸収性物品の周囲全体に縦方向に沿って前記個装シートを巻き付けた後、前記側部ダーツとなる部分を通る折り目の両端部の前後を、個装シートの外側から加熱圧着して前記側部ダーツを形成するとともに、前記個装シートの横方向両側部を加熱圧着によりシールし、かつその際に側部ダーツと前記個装シートとを接合しないようにする、請求項4記載のパッドタイプ吸収性物品。
  12. 前記側部ダーツを形成せずに、前記裏面における前記側部ダーツとなる部分に感圧接着剤又は自己接着性接着剤を塗布した後、前記折り畳み状態としてその吸収性物品の周囲全体に縦方向に沿って前記個装シートを巻き付け、しかる後に、前記側部ダーツとなる部分を通る折り目の両端部の前後を、個装シートの外側から圧着して前記側部ダーツを形成し、前記個装シートの横方向両側部を加熱圧着によりシールしてなる、請求項4記載のパッドタイプ吸収性物品。
  13. ショーツに対するズレ止め固定手段としての粘着剤が、裏面における前記側部ダーツとなる部分を通り前後方向に延在しており、前記粘着剤のうち前記側部ダーツとなる部分に位置する部分以外を剥離シートで被覆し、且つ前記側部ダーツとなる部分に位置する部分を露出させた状態で、前記折り畳み状態とすることにより前記側部ダーツとなる部分の裏面相互が前記露出する粘着剤により接合されて前記側部ダーツが形成されている、請求項4記載のパッドタイプ吸収性物品。
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