JP2010207504A - 男性用尿パッド - Google Patents

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Abstract

【課題】着用者に合わせて、椀状等の立体形状を有する尿パッドの深さを段階的に調節することが可能な男性用尿パッドを提供する。
【解決手段】吸収体22、トップシート18、及びバックシート20を有する吸収性本体14を備え、吸収性本体14は、その一部が重なり合うように襞状に折り曲げられた少なくとも一の襞状部32を有するとともに、上記襞状部32の折り曲げ状態を二個所以上の位置にて固定する二以上の接合部34により、バックシート20が配置された面側の一部が突出するように湾曲し、トップシート18が配置された面側に凹状の空間を有するような立体形状に形成されてなり、且つ、上記二以上の接合部34における各固定部位を段階的に解除することにより、襞状部32の折り曲げ状態の一部を展開させて、吸収性本体14の立体形状の深さを段階的に調節可能に構成されている男性用尿パッド1a。
【選択図】図1A

Description

本発明は、男性用尿パッドに関する。更に詳しくは、着用者に合わせて、着用者に宛がうための空間を有するような椀状等の立体形状を有する尿パッドの深さを段階的に調節することが可能な男性用尿パッドに関する。
従来、乳幼児用、或いは高齢者・障害者等の成人用の尿パッドとして、トップシートと、バックシートと、両シートの間の一部に介装された吸収体とを備えた尿パッドが知られている。
この尿パッドは、トップシートの表面を着用者の肌に接するように宛がって使用することにより、着用者の***した尿はトップシートを透過して、吸収体によって吸収・保持されるとともに、防漏性に優れたバックシートによって、尿が外部に漏洩してしまうことが防止されている。
特に、男性用に特化した尿パッドとして、男性器を被包して用いるタイプが知られている(例えば、特許文献1参照)。このような男性用尿パッドは、例えば、矩形の形状の尿パッドを、粘着テープ等を利用して三角形に成型して男性器を被包した状態で用いるため、使い捨ておむつや、単に衣類やおむつ上に載置して用いる尿パッドと比較して、尿と着用者の肌との接触面積を少なくすることができる。
特開平8−280727号公報
しかしながら、特許文献1に示すような粘着テープ等を利用して三角形に成型する男性用尿パッドにおいては、成型した男性用尿パッドにしわやたるみができ易く、張り合わせた部分にずれや隙間ができ、漏洩を生じ易いという問題があった。また、予め三角形に成型された男性用尿パッドの場合には、その立体形状の深さが一定であるため、着用者によっては男性用尿パッドの大きさが合わず、男性用尿パッドが男性器からずれたり、尿パッドとの間に隙間ができたりして、漏洩を生じ易いという問題があった。
本発明は、このような従来技術の課題を解決するためになされたものであって、着用者に合わせて、椀状に構成された尿パッドの深さを段階的に調節することが可能な男性用尿パッドを提供するものである。
本発明者は、前記のような従来技術の課題を解決するために鋭意検討した結果、例えば、シート状の吸収性本体の一部を折り重ねることによって、椀状等の立体形状に形成した男性用尿パッドにおいて、上述した吸収性本体の折り重ね部位を複数の個所にて固定し、折り曲げ状態を段階的に展開することができるように構成することによって、上記課題が解決されることに想到し、本発明を完成させた。具体的には、本発明により、以下の男性用尿パッドが提供される。
[1] 吸収体と、前記吸収体の一方の表面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の他方の表面を被覆するように配置され、液不透過性材料からなるバックシートと、を有する吸収性本体を備え、着用者の男性器に宛がって使用する男性用尿パッドであって、前記吸収性本体は、その一部が重なり合うように襞状に折り曲げられた少なくとも一の襞状部を有するとともに、前記襞状部の折り曲げ状態を二個所以上の位置にて固定する二以上の接合部により、前記バックシートが配置された面側の一部が突出するように湾曲し、前記トップシートが配置された面側に凹状の空間を有するような立体形状に形成されてなり、且つ、前記二以上の接合部における各固定部位を段階的に解除することにより、前記襞状部の折り曲げ状態の一部を展開させて、前記吸収性本体の立体形状の深さを調節可能に構成されている男性用尿パッド。
[2] 前記吸収性本体は、少なくとも一の前記襞状部を有し、少なくとも一の前記襞状部は、重なり合うように折り曲げられた部位が二以上の前記接合部によって段階的に固定されてなり、前記接合部を段階的に展開させて、前記吸収性本体の立体形状の深さを調節可能に構成されている前記[1]に記載の男性用尿パッド。
[3] 前記吸収性本体は、二以上の前記襞状部を有し、それぞれの前記襞状部の折り曲げ状態を固定するそれぞれの前記接合部を段階的に展開させて、前記吸収性本体の立体形状の深さを調節可能に構成されている前記[1]又は[2]に記載の男性用尿パッド。
[4] 前記吸収性本体は、前記接合部を展開して前記吸収性本体の前記立体形状の深さの調節段階を示すための表示部を更に有する前記[1]〜[3]のいずれかに記載の男性用尿パッド。
本発明の男性用尿パッドは、着用者に合わせて、椀状等の立体形状を有する尿パッドの深さを段階的に、極めて簡単に調節することができる。また、尿パッドの深さを調節したとしても、吸収性本体の重ね合わせた部位にずれや隙間ができることがなく、調節部位からの漏洩が生じることもない。また、本発明の男性用尿パッドは、簡素な構成であるため、生産性にも優れている。
本発明の男性用尿パッドの一の実施形態を模式的に示す斜視図である。 図1Aに示す男性用尿パッドのA−A’断面を示す概略断面図である。 本発明の男性用尿パッドの一の実施形態を模式的に示す斜視図であり、吸収性本体の立体形状の深さを調節した状態を示す。 本発明の男性用尿パッドの一の実施形態を模式的に示す斜視図であり、吸収性本体の立体形状の深さを調節した状態を示す。 本発明の男性用尿パッドの一の実施形態を模式的に示す斜視図である。 図2Aに示す男性用尿パッドのB−B’断面を示す概略断面図である。 本発明の男性用尿パッドの一の実施形態を模式的に示す斜視図であり、吸収性本体の立体形状の深さを調節した状態を示す。 本発明の男性用尿パッドの一の実施形態を模式的に示す斜視図であり、吸収性本体の立体形状の深さを調節した状態を示す。 本発明の男性用尿パッドの他の実施形態を模式的に示す斜視図である。 図3Aに示す男性用尿パッドのC−C’断面を示す概略断面図である。 本発明の男性用尿パッドの他の実施形態を模式的に示す斜視図であり、吸収性本体の立体形状の深さを調節した状態を示す。 図3Cに示す男性用尿パッドのD−D’断面を示す概略断面図である。 本発明の男性用尿パッドの他の実施形態を模式的に示す斜視図であり、吸収性本体の立体形状の深さを更に調節した状態を示す。 図3Eに示す男性用尿パッドのE−E’断面を示す概略断面図である。 本発明の男性用尿パッドの更に他の実施形態における、襞状部の構成を模式的に示す説明図である。 本発明の男性用尿パッドの更に他の実施形態における、襞状部の構成を模式的に示す説明図である。 本発明の男性用尿パッドの更に他の実施形態における、襞状部の構成を模式的に示す説明図である。 本発明の男性用尿パッドの更に他の実施形態を模式的に示す斜視図である。
以下、本発明の男性用尿パッドを実施するための形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。但し、本発明はその発明特定事項を備える男性用尿パッドを広く包含するものであり、以下の実施形態に限定されるものではない。
[1]男性用尿パッド:
まず、本発明の男性用尿パッドの一の実施形態について具体的に説明する。ここで、図1Aは、本発明の男性用尿パッドの一の実施形態を模式的に示す斜視図であり、図1Bは、図1Aに示す男性用尿パッドのA−A’断面を示す概略断面図である。図1A及び図1Bに示すように、本実施形態の男性用尿パッド1aは、吸収体22と、吸収体22の一方の表面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシート18と、吸収体22の他方の表面を被覆するように配置され、液不透過性材料からなるバックシート20と、を有する吸収性本体14を備え、着用者の男性器に宛がって使用する男性用尿パッド1aである。
なお、本発明において「吸収性本体」とは、図1Aに示すように、吸収体22、トップシート18、及びバックシート20を構成要素として有し、吸収体22がトップシート18とバックシート20との間に挟み込まれた状態で固定され、パッド状に一体化された部材のことをいう。
そして、この本実施形態の男性用尿パッド1aを構成する吸収性本体14は、その一部が重なり合うように襞状に折り曲げられた少なくとも一の襞状部32を有するとともに、上記襞状部32の折り曲げ状態を二個所以上の位置にて固定する二以上の接合部34により、バックシート20が配置された面側の一部が突出するように湾曲し、トップシート18が配置された面側に凹状の空間を有するような立体形状に形成されてなり、且つ、上記二以上の接合部34における各固定部位を段階的に解除することにより、襞状部32の折り曲げ状態の一部を展開させて、吸収性本体14の立体形状の深さを段階的に調節可能に構成されている。
このように構成することによって、着用者に合わせて、椀状等の立体形状を有する男性用尿パッド1aの深さを段階的に、極めて簡単に調節することができる。また、男性用尿パッド1aの深さを調節したとしても、吸収性本体14の重ね合わせた部位(即ち、襞状部32及びその近傍)にずれや隙間ができることがなく、調節部位からの漏洩が生じることもない。また、本実施形態の男性用尿パッド1aは、各シートを積層して形成されたシート状の吸収性本体14の一部を折り曲げて、所定の個所を接合することによって形成することができるという極めて簡素な構成であるため、生産性にも優れている。
なお、図1Aにおける男性用尿パッド1aは、吸収性本体14の上端部側(即ち、紙面上側)に、三つの襞状部32a,32b,32cを有し、且つ吸収性本体14の下端部側(即ち、紙面下側)に、一つの襞状部32dを有し、それぞれの襞状部32a,32b,32c,32dは、各接合部34a,34b,34c,34dによって折り曲げ状態が固定され、お椀状の立体形状に形成された場合の例を示している。
本実施形態の男性用尿パッド1aは、例えば、図1Aに示すように、四つの襞状部32a,32b,32c,32dによって形成された立体形状では、男性用尿パッド1aの深さ(より具体的には、トップシート18が配置された面側に形成された凹状の空間の深さ)が深すぎ、着用者に良好にフィットしない場合には、図1Cに示すように、吸収性本体14の上端部側に形成された三つの襞状部32a,32b,32c(図1A参照)のうちの一つの襞状部32(例えば、襞状部32c)を固定する接合部34(例えば、接合部34c(図1A参照))における固定部位を解除することにより、吸収性本体14の立体形状の深さを調節することができる。即ち、吸収性本体14の立体形状の深さを一段浅くして、トップシート18が配置された面側に形成された凹状の空間の間口を広げることができる。
更に、図1Cに示す状態でも男性用尿パッド1aの深さが深すぎ、着用者に良好にフィットしない場合には、例えば、図1Dに示すように、更にもう一つの襞状部32(例えば、襞状部32b(図1C参照))を固定する接合部34(例えば、接合部34b(図1C参照))における固定部位を解除することにより、吸収性本体14の立体形状の深さを更に調節することができる。
ここで、図1C及び図1Dは、本発明の男性用尿パッドの一の実施形態を模式的に示す斜視図であり、吸収性本体の立体形状の深さを調節した状態を示す。なお、図1C及び図1Dにおいて、図1Aに示す男性用尿パッド1aの各要素と同様に構成されているものについては、同一の符号を付して説明を省略する。また、図1C及び図1Dにおける符号36は、接合部の固定部位が解除され、襞状部が開放された部位を示している。
することによって、
なお、本実施形態の男性用尿パッドは、吸収性本体が二以上の襞状部を有し、それぞれの襞状部の折り曲げ状態を固定するそれぞれの接合部を段階的に展開させて、吸収性本体の立体形状の深さを調節可能に構成されていれば、襞状部の数や配置する位置については特に制限はない。例えば、男性用尿パッドの立体形状の初期状態における深さや、段階的に深さを低くする際の程度に応じて適宜設定することができる。
例えば、本実施形態の男性用尿パッド1aにおいては、男性用尿パッド1aを構成する吸収性本体の外周の長さにおける5〜30%に相当する範囲に上記複数の襞状部32が形成されていることが好ましい。例えば、本発明の男性用尿パッドを構成する吸収性本体の外周の長さが100mmの場合には、複数の襞状部が、吸収性本体の外周の5〜30mmに相当する範囲に形成されていることが好ましい。また、一つの襞状部32を固定する接合部34の固定部位を解除することによって、上記外周の1〜10%に相当する長さずつ調整(長く)して、トップシート18が配置された面側に形成された凹状の空間の間口を広げることで、男性用尿パッド1aの立体形状における深さが段階的に浅くできるように構成されたものであることが好ましい。
図1A及び図1Bにおいては、吸収性本体14の一部が折り重なるように折り曲げることによって形成された各襞状部32a,32b,32cにおける、互いに向き合うように配置されたトップシート18側の面が各接合部34a,34b,34cによって固定された場合の例を示しているが、接合部に固定部位は、上述したトップシート18側の面に限定されることはない。
例えば、図2A及び図2Bに示す男性用尿パッド1bにおける各襞状部32e,32f,32gは、吸収性本体14の一部が折り重なるように折り曲げた部位を、更に、吸収性本体14のバックシート20側の面に折り曲げ、バックシート20側の面と各襞状部32e,32f,32gの側面とを、それぞれ接合部34e,34f,34gによって接合し、それぞれの襞状部32e,32f,32gの折り曲げ状態を固定している。そして、図2A〜図2Dに示すように、襞状部32gの接合部34g、及び襞状部32fの接合部34fにおける固定部位を順次解除することによって、吸収性本体14の立体形状の深さを調節することができる。このような男性用尿パッド1bは、接合部34を解除した後に残る、接着剤の残渣や、固定を行うための係合部材等がバックシート20側の面に配置されるため、上記接合剤の残渣等が着用者の肌に接触することがなく、スキントラブル等の心配がなく、良好な装着感を得ることができる。
ここで、図2Aは、本発明の男性用尿パッドの他の実施形態を模式的に示す斜視図であり、図2Bは、図2Aに示す男性用尿パッドのB−B’断面を示す概略断面図である。また、図2C及び図2Dは、本発明の男性用尿パッドの他の実施形態を模式的に示す斜視図であり、吸収性本体の立体形状の深さを調節した状態を示す。また、図2A〜図2Dにおいて、図1Aに示す男性用尿パッド1aの各要素と同様に構成されているものについては、同一の符号を付して説明を省略する。
また、本発明の男性用尿パッドにおいては、上記したように、複数の襞状部を有し、個々の襞状部を一つずつ解放してゆくことにより、吸収性本体の立体形状の深さを調節可能に構成されていてもよいが、例えば、吸収性本体が少なくとも一の襞状部を有し、この少なくとも一の襞状部は、重なり合うように折り曲げられた部位が二以上の接合部によって段階的に固定されてなり、この接合部を段階的に展開させることによって、吸収性本体の立体形状の深さを調節可能に構成されたものであってもよい。
即ち、図3A及び図3Bに示す男性用尿パッド1cのように、吸収体22と、トップシート18と、バックシート20と、を有する吸収性本体14を備え、吸収性本体14が、その一部が重なり合うように襞状に折り曲げられた少なくとも一の襞状部32を有するとともに、上記一の襞状部32hは、その折り曲げ状態が二個所以上の位置にて接合部34(図3Aにおいては、三つの接合部34x,34y,34z)によって段階的に固定されて、バックシート20が配置された面側の一部が突出するように湾曲し、トップシート18が配置された面側に凹状の空間を有するような立体形状に形成されたものであってもよい。
ここで、図3Aは、本発明の男性用尿パッドの他の実施形態を模式的に示す斜視図であり、図3Bは、図3Aに示す男性用尿パッドのC−C’断面を示す概略断面図である。
図3Aに示す男性用尿パッド1cにおいては、吸収性本体14の上端部側(即ち、紙面上側)に、上記した一の襞状部32hを有し、且つ吸収性本体14の下端部側(即ち、紙面下側)に、他の襞状部32iを有し、それぞれの襞状部32h,32iは、それぞれ接合部34によって折り曲げ状態が固定され、お椀状の立体形状に形成されている。但し、上述したように、一の襞状部32hは、その折り曲げ状態を段階的に展開することができるように、三つの接合部34x,34y,34zによって段階的に固定されている。即ち、図1Aに示す男性用尿パッド1aは、複数の襞状部を順次開放することによって吸収性本体の立体形状の深さを調節するものであるが、図3A及び図3Bに示す男性用尿パッド1cは、一つの襞状部に複数の接合部が形成され、この接合部の固定部位を順次解除することによって吸収性本体の立体形状の深さを調節するものである。
より具体的には、例えば、図3A及び図3Bに示すように、三つの接合部34x,34y,34z(特に、接合部34x)によって固定された状態の一の襞状部32hと他の襞状部32iによって形成された立体形状では、男性用尿パッド1cの深さ(より具体的には、トップシート18が配置された面側に形成された凹状の空間の深さ)が深すぎ、着用者に良好にフィットしない場合には、図3C及び図3Dに示すように、三つの接合部34x,34y,34zのうちの、一の襞状部32hの接合部34x(図3B参照)における固定部位を解除することにより、吸収性本体14の立体形状の深さを調節することができる。即ち、吸収性本体14の立体形状の深さを一段浅くして、トップシート18が配置された面側に形成された凹状の空間の間口を広げることができる。
更に、図3C及び図3Dに示す状態でも男性用尿パッド1cの深さが深すぎ、着用者に良好にフィットしない場合には、例えば、図3E及び図3Fに示すように、一の襞状部32hの接合部34y(図3D参照)における固定部位を解除することにより、吸収性本体14の立体形状の深さを更に調節することができる。
ここで、図3Cは、本発明の男性用尿パッドの他の実施形態を模式的に示す斜視図であり、吸収性本体の立体形状の深さを調節した状態を示し、図3Dは、図3Cに示す男性用尿パッドのD−D’断面を示す概略断面図である。また、図3Eは、本発明の男性用尿パッドの他の実施形態を模式的に示す斜視図であり、吸収性本体の立体形状の深さを更に調節した状態を示し、図3Fは、図3Eに示す男性用尿パッドのE−E’断面を示す概略断面図である。また、図3A〜図3Fにおいて、図1Aに示す男性用尿パッド1aの各要素と同様に構成されているものについては、同一の符号を付して説明を省略する。
図3Aに示す男性用尿パッド1cにおいても、着用者に合わせて、その立体形状の深さを段階的に、極めて簡単に調節することができる。また、男性用尿パッド1cの深さを調節したとしても、吸収性本体14の重ね合わせた部位(即ち、襞状部32及びその近傍)にずれや隙間ができることがなく、調節部位からの漏洩が生じることもない。また、極めて簡素な構成であるため、生産性にも優れている。
なお、本実施形態の男性用尿パッド1cにおいては、男性用尿パッドの立体形状の初期状態における襞状部分の深さが10〜100mmとなるように、一の襞状部32hの折り曲げ代の幅を10〜100mmとし、この一の襞状部32hに、2〜6個の外周縁部分における接合部を形成し、段階的に接合部における固定部位を解除することによって、5〜20mmずつ立体形状の深さを調節(浅く)して、トップシート18が配置された面側に形成された凹状の空間の間口を広げることができるように構成されたものであることが好ましい。
また、図3Bに示す男性用尿パッド1cにおいては、一の襞状部32hが直線状に形成され、その一の襞状部32hの重なり合う部位に複数の接合部34x,34y,34zが点在するように配置された場合の例を示しているが、本実施形態の男性用尿パッドにおいては、一の襞状部が、その折り曲げ状態を段階的に展開することができるように構成されていれば、図3Bに示すように、一の襞状部32hの断面が直線状に形成されていなくともよい。即ち、図4A〜図4Cに示す男性用尿パッド1dのように、例えば、一の襞状部32jが、重なり合う部位の先端32Tから末端32Eにかけて捲回された状態(捲回状態)で固定されなり、捲回状態の一の襞状部32jの複数箇所に、折り曲げ状態を固定するための接合部34(34p,34q,34r)が配置されていてもよい。
即ち、図4Aに示すように、男性用尿パッド1dの初期状態においては、捲回状態の一の襞状部32jの末端32E近傍に配置された接合部34pによって、一の襞状部32jの折り曲げ状態が固定されており、この接合部34pの固定部位を解除することによって、一の襞状部32jの捲回状態が一部開放され(即ち、捲回状態の一の襞状部32jの中央部分を固定していた接合部34qの位置まで開放され)、吸収性本体14のトップシート18が配置された面側に形成された凹状の空間の間口が広がり、吸収性本体14の立体形状の深さを一段浅くすることができる(図4B参照)。
そして、図4Bに示すように、吸収性本体14の立体形状の深さが一段浅くなった状態でも、着用者に良好にフィットしない場合には、更に、接合部34qの固定部位を解除することによって、一の襞状部32jの捲回状態が更に開放され(即ち、捲回状態の一の襞状部32jの先端32T寄りを固定していた接合部34rの位置まで開放され)、吸収性本体14のトップシート18が配置された面側に形成された凹状の空間の間口が更に広がり、吸収性本体14の立体形状の深さを更にもう一段浅くすることができる(図4C参照)。ここで、図4A〜図4Cは、本発明の男性用尿パッドの更に他の実施形態における、襞状部の構成を模式的に示す説明図である。
このように一の襞状部32jを捲回状態で固定することによって、一の襞状部32jの先端32Tから末端32Eまでの長さを長く設定することができ、立体形状の深さの調節を細密に、且つ広い範囲で行うことができる。更に、一の襞状部32jの先端32Tから末端32Eまでの長さが長くなったとしても、重なり合う部位が捲回しているため、襞状部32jの重なり合う部位が吸収性本体14の表面側に大きく突出することを有効に防止することができ、着用時に一の襞状部32jが邪魔になり難く、着用感を向上させることができる。
なお、襞状部の先端とは、吸収性本体を折り曲げて重ね合わせた際の、襞状部を構成する領域の中心にて折り曲げられた折り曲げ線によって形成される先端部分のことをいい、一方、襞状部の末端とは、吸収性本体を折り曲げて重ね合わせた際の、襞状部と、折り曲げられていない吸収性本体との境界部分のことをいう。
また、本発明の男性用尿パッドに用いられる吸収性本体は、上述したように接合部の固定部位を解除して、吸収性本体の立体形状の深さを調節する際の調節段階を示すための表示部を更に有していてもよい。
即ち、図5に示す男性用尿パッド1eは、吸収性本体14に複数の襞状部32(32a,32b,32c)が形成され、この各襞状部32a,32b,32cが形成された部位の近傍に、立体形状の深さの調節段階を示すための表示部38を有している。なお、図5に示す男性用尿パッド1eは、吸収性本体14の着用者に宛がう側の表面(即ち、トップシート18の表面)における三つの襞状部32a,32b,32cが形成された部位に、各襞状部32a,32b,32cを固定する各接合部34a,34b,34cの固定部位を解除してゆく順番に、丸付きの番号が付与された表示部38を有している。男性用尿パッド1eの着用者は、吸収性本体14の立体形状の深さが着用者に適した深さとなるように、表示部38の番号に従って各接合部34a,34b,34cの固定部位を順次解除して、立体形状の深さを調節することができる。なお、表示部は、図5に示すような番号に限定されることはなく、例えば、星印などを並べて配置したり、サイズ、例えば「S、M、L」等を示す表示部であってもよい。また、表示部が襞状部に配置され、接合部の固定部位を解除した時に表示されるように構成されていてもよい。
ここで、図5は、本発明の男性用尿パッドの更に他の実施形態を模式的に示す斜視図である。なお、図5は、男性用尿パッドをトップシート側の面(着用者の肌側に位置する面)から見た斜視図である。また、図5において、図1Aに示す男性用尿パッド1aの各要素と同様に構成されているものについては、同一の符号を付して説明を省略する。
以下、本発明の男性用尿パッドを構成する各構成要素について更に具体的に説明する。
[1−1]吸収体:
吸収体は、着用者の尿を吸収し、保持するための部材である。吸収体は、着用者の尿や体液を吸収し保持する必要から、吸収性材料によって構成される。
吸収体を構成する吸収性材料としては、使い捨ておむつ、その他の吸収性物品に通常使用される従来公知の吸収性材料、例えば、フラッフパルプ、高吸水性ポリマー(Super Absorbent Polymer;以下、「SAP」と記す)、親水性シート等を挙げることができる。フラッフパルプとしては木材パルプや非木材パルプを綿状に解繊したものを、SAPとしてはポリアクリル酸ナトリウムを、親水性シートとしてはティシュ、吸収紙、親水化処理を行った不織布を用いることが好ましい。また、吸収体の型崩れ対策として、熱融着繊維等の合成繊維を含んだものであってもよい。
これらの吸収性材料は、通常、単層ないしは複層のマット状として用いられる。この際、前記の吸収性材料のうち1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。中でも、フラッフパルプ100質量部に対して、10〜500質量部程度のSAPを併用したものが好ましい。この際、SAPはフラッフパルプの各マット中に均一に混合されていてもよいし、複層のフラッフパルプの層間に層状に配置されていてもよい。
吸収体は、トップシートとバックシートの間の少なくとも一部に介装されることが好ましい。通常、吸収体は、トップシートとバックシートの間に挟み込まれ、その周縁部が封着されることによって、トップシートとバックシートの間に介装される。従って、吸収製本体の周縁部にはトップシートとバックシートの間に吸収体が介装されていないフラップ部が形成されることになる。
吸収体は、その全体が親水性シートによって包み込まれていることが好ましい。このような構成は、吸収体からSAPが漏洩することを防止し、吸収体に形状安定性を付与することができるという利点がある。
吸収体の形状については特に制限はないが、吸収性本体の外縁側に、トップシートとバックシートによって形成されたフラップ部が均一の幅で形成されるように、吸収性本体の形状に対応したものであることが好ましい。
なお、吸収体には、その一方の表面側に(例えば、吸収体とトップシートとの間に)、尿を拡散させるためのシート(セカンドシート)を付帯的に配置してもよい。このセカンドシートを付設すると、排尿量が多い場合や複数回の排尿により吸収体に多くの尿が吸収された状態で更に排尿があった場合などでも、尿の吸収速度が低下し難く、吸収速度の低下による尿の漏れを防止することが可能となる。
セカンドシートを構成する材料としては、親水性で液透過性の材料、例えば、織布、不織布、多孔性プラスチック、フラッフパルプ等を挙げることができる。これらの構成素材としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、レーヨン、パルプ、或いはこれらの複合繊維等を挙げることができる。パルプとしては、カーリーセルロースファイバー等のけん縮繊維を好適に用いることができる。
[1−2]トップシート:
トップシートは、吸収体の一方の表面(男性用尿パッドを装着した際に、着用者の肌側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。トップシートは、その裏面側に配置された吸収体に、着用者の尿を吸収させる必要から、その少なくとも一部(全部ないし一部)が液透過性材料により構成される。通常、少なくとも吸収体の表面近傍については、着用者の尿を透過させ得る液透過性の材料によって構成される。少なくとも一部が液透過性材料により構成されている限り、必ずしもトップシート全体が液透過性材料で構成されている必要はない。
トップシートを構成する液透過性材料としては、例えば、織布、不織布、多孔性フィルム等を挙げることができる。中でも、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン等の熱可塑性樹脂からなる不織布に親水化処理を施したものを用いることが好ましい。不織布の種類についても特に制限はなく、エアースルー(カード熱風)、カードエンボス、スパンボンド等の各種製法によって製造された従来公知の不織布を好適に用いることができる。また、トップシートは単一のシート材によって構成されていてもよいが、複数のシート材によって構成されていてもよい。
[1−3]バックシート:
バックシートは、吸収体の他方の表面(男性用尿パッドを装着した際に、着用者の着衣側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。バックシートは、着用者の尿が男性用尿パッドの外部に漏洩してしまうことを防止する必要から、液不透過性材料によって構成される。
バックシートを構成する液不透過性材料としては、例えば、ポリエチレン等の樹脂からなる液不透過性フィルム等を挙げることができ、中でも、微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。この微多孔性ポリエチレンフィルムは、0.1〜数μmの微細な孔が多数形成されており、液不透過性ではあるが透湿性を有するため、男性用尿パッドの内部の蒸れを防止することができるという利点がある。
また、バックシートは、例えば、液不透過性フィルムに不織布を貼り付けたフィルム(例えば、クロスライクフィルム)からなるものも好適に用いることができる。このような素材のフィルムをバックシートとして用いることによって、男性用尿パッドの端部がめくれてしまった場合であっても、着用者のスキントラブルを有効に防止することができる。
[1−4]吸収性本体:
本発明の男性用尿パッドにおいては、トップシート、バックシート及び吸収体を、吸収・保持機能を担う「吸収性本体」という一つの部材として構成している。
この吸収性本体は、吸収体の一方の表面(男性用尿パッドを装着した際に、着用者の肌側に位置する面)側にトップシート、他の表面(男性用尿パッドを装着した際に、着用者の着衣側に位置する面)側にバックシートが配置されたものであり、トップシートとバックシートとの間に吸収体が介装された構造となっている。例えば、図1Aに示す男性用尿パッド1aは、トップシート18とバックシート20の間に吸収体22を挟み込み、吸収体22の周縁部を封着することによって、トップシート18とバックシート20との間に吸収体22が介装された構造の吸収性本体14を構成した例である。
吸収性本体の外周形状については特に制限はなく、少なくとも一の襞状部によって立体形状が形成され、着用者の男性器に宛がって尿パッドとして使用可能な形状であればよい。具体的には、襞状部を全て開放した状態における吸収性本体の外周形状は、四角形以上の多角形状、四角形以上の多角形の角部がR状に切り取られた形状、円形状、楕円形状、又は長円形状のいずれかの形状であることが好ましい。特に、角部がR状に切り取られた形状、円形状、楕円形状、又は長円形状である場合には、着用者の男性器に宛がって男性用尿パッドを使用した際に、男性用尿パッドの角が着用者に接触せず、例えば、矩形状の男性用尿パッドと比較して装着感を向上させることができる。また、吸収性本体の大きさについても特に制限はなく、適宜設定することができる。
[1−4a]襞状部:
吸収性本体は、その一部が重なり合うように襞状に折り曲げられた少なくとも一の襞状部を有している。例えば、この襞状部は、吸収性本体の表面上の1点と、吸収性本体の外周縁上の2点とを結ぶ領域を二等分し、且つ、上記領域における吸収性本体のトップシート側の面が互いに向き合うように折り曲げることによって形成されている。そして、この襞状部は、上記領域における互いに向き合うように配置されたトップシート側の相互の面、又は襞状部の一方の側面がバックシート側の面に向けて折り曲げられ、折り曲げられた襞状部の側面と、この側面に接触するバックシート側の面とが、接合部によって固定され、折り曲げ状態が維持されている。これにより、吸収性本体の立体形状が形成されている。
襞状部の数については特に制限はなく、例えば、図1Aに示すように、男性用尿パッド1aの立体形状の深さを、複数の襞状部32a,32b,32cによって段階的に調節する場合には、少なくとも二個の襞状部32を有する必要があり、襞状部の数を増やすことによって、深さの調節段階数を増加させることができる。このような男性用尿パッドにおいては、2〜6個の襞状部を有することが好ましく、2〜4個の襞状部を有することが更に好ましい。例えば、複数の襞状部によって段階的に深さを調節する男性用尿パッドにおいては、襞状部の数が2個未満であると、一段階で調節できる深さが大きくなり過ぎたり、調節可能な深さの範囲が狭くなったりして、各着用者における最適な深さへの調節がし難くなることがある。一方、襞状部の数が6個を超えると、調節段階が過剰になり過ぎて、装着するまでに手間が掛かることや、製造工程が煩雑になり、製造コストが増大することがある。
一方、図3A及び図3Bに示すように、男性用尿パッド1cの立体形状の深さを、複数の接合部34x,34y,34zが配置された少なくとも一の襞状部32hによって段階的に調節する場合には、少なくとも一個の襞状部32を有していればよい。但し、このような男性用尿パッド1cにおいては、一の襞状部32h以外にも、他の襞状部(例えば、襞状部32i)を有していることが好ましい。このように構成することによって、着用者に良好にフィットするような立体形状を形成することができる。この他の襞状部32iは、立体形状の深さを調節することができるように、接合部34iの固定部位が解除可能に構成されていてもよいし、また、接合部34iの固定部位が解除できないように、即ち、立体形状の深さを調節するために意図的には固定部位を解除しないように構成されていてもよい。
[1−4b]接合部:
接合部は、上述した襞状部の折り曲げ状態を固定するための固定部位である。本発明の男性用尿パッドにおいては、複数の襞状部における各接合部、或いは、一の襞状部に複数配置された各接合部を、男性用尿パッドを着用者の男性器に宛がった場合に最適な深さとなり、良好に尿パッドがフィットするように、各接合部における固定部位を順次解除して、男性用尿パッドの深さを調節することができる。
本発明の男性用尿パッドは、接合部の固定部位を解除して、吸収性本体の立体形状の深さを調節するものであるため、この接合部は、人の手の力で剥離可能に固定されたものであることが好ましい。また、接合部は、吸収性本体の周縁部における、トップシートとバックシートの間に吸収体が介装されていないフラップ部に形成されることが好ましい。このように構成することによって、襞状部の相互に折り重なっている部分を良好に固定することができる。
例えば、図1A〜図1Dに示すように、襞状部を開放した場合に、解除された接合部が着用者の肌側に位置する場合(即ち、接合部が吸収性本体のトップシート側の面同士を固定する場合)には、接合部として、例えば、自己接着性フィルム、ヒートシール、糸による縫成等を用いることが好ましい。このように構成することによって、接合部の固定を解除した部位が着用者の肌と接触しても、スキントラブル等の心配がなく、良好な装着感を得ることができる。
なお、「自己接着性フィルム」とは、粘着剤を塗布しなくても、それ自体が粘着性・接着性を有している樹脂フィルムのことをいう。例えば、ポリプロピレン−天然ゴム二層フィルム(商品名「ベサール」/北村製作所社製)、ポリエステル系エラストマーフィルム(商品名「メイティング・サーフェイス・ファスナー」/住友スリーエム社製)等を挙げることができる。
一方、図2A〜図2Dに示すように、例えば、襞状部を開放した場合に、解除された接合部が着用者の衣類側に位置する場合(即ち、接合部が吸収性本体のバックシート側の面同士を固定する場合)には、接着剤、粘着テープ、メカニカルファスナー、ヒートシール、自己接着性フィルム等を用いることが好ましい。上記したように、接合部がバックシート側の面同士を固定する場合には、接着剤の残渣や、メカニカルファスナー等が着用者の肌と直接接触することがないため、種々の接着手段を用いることができる。なお、上記接着剤、粘着テープ、ヒートシール等については、極めて弱い溶着又は圧着によって接合部を形成し、人の手の力で剥離可能なものとする。
なお、上記した接着剤としては、例えば、SISゴム系ホットメルト接着剤、アクリル系皮膚接着用粘着剤等の接着剤を挙げることができる。
上記した「メカニカルファスナー(面状ファスナーとも称される)」とは、機械的結合を用いた面状ファスナーであり、例えば、表面に多数の突起(鉤状、きのこ状、錨状等)が形成された凸部材(フック材)と、表面にループ状の繊維が配置された凹部材(ループ材)とを組み合わせたもの等が用いられることが多い。このメカニカルファスナーは、ループ材の表面にフック材を重ね合わせ、フック材の多数の突起をループ材の表面に係合させることにより、両部材を取外し可能な状態に、且つ、強固に固着させることができるものである。
[1−4c]その他の構成:
本発明の男性用尿パッドは、バックシートが配置された面側に、接着部が配置されていてもよい。この接着部は、衣類やおむつに男性用尿パッドを着脱可能に接着させて固定するためのものである。このような接着部を配置することによって、装着後、男性用尿パッドの位置がズレてしまうことを防止することができる。接着部としては、粘着テープ、メカニカルファスナー、ホットメルト等を挙げることができる。
接着部の大きさや配置する位置については、男性用尿パッドを衣類やおむつ等の内面に固定することができ、男性用尿パッドの位置ズレを防止することができる程度の結合力が得られるものであれば特に制限はない。
[2]男性用尿パッドの製造方法:
以下、本発明の男性用尿パッドを製造する方法の一例を、図1Aに示す男性用尿パッド1aを製造する場合の例により説明する。
まず、バックシート20の上面に、親水性シートに包まれた吸収体22を配置し、更にその上面にトップシート18を配置する。次いで、吸収体22の周縁部をトップシート18とバックシート20とで挟み込むように封着することによって、シート状の吸収性本体14を得る。
次に、得られた吸収性本体14を、四箇所にて襞状に折り曲げて襞状部32a,32b,32c,32dを形成する。男性用尿パッド1aの立体形状の深さを調節するための襞状部32a,32b,32cの折り曲げ部位には、例えば、自己接着性フィルムを配置して、各襞状部32a,32b,32cの折り曲げ状態を固定するための接合部34a,34b,34cを形成する。一方、男性用尿パッド1aを立体形状に形成するための、深さ調節には使用しない襞状部32dについては、固定の方法は特に制限はなく、上記した自己接着性フィルム等を用いてもよいし、接着剤やヒートシールによって襞状部32dの折り曲げ状態を固定してもよい。
以上のようにして、図1Aに示すような男性用尿パッド1aを製造することができる。なお、必要に応じて、吸収性本体のバックシートが配置された面側に、接着部を形成してもよい。このような接着部は、粘着テープ、メカニカルファスナー、ホットメルト、ヒートシール等によって形成することができる。
また、図2Aに示すような男性用尿パッド1bを製造する場合には、襞状部32e,32f,32gを形成した後、各襞状部32e,32f,32gを、吸収性本体14のバックシート20側の面に折り曲げ、バックシート20側の面と各襞状部32e,32f,32gの側面とを、接合部34e,34f,34gによって接合して折り曲げ状態を固定する。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
まず、直径130mmの円形のバックシートと、直径130mmの円形のトップシートと、直径110mmの円形の吸収体とを用意した。この吸収体をバックシートとトップシートの同心円上に、バックシートとトップシートとによって挟持するように配置した。その後、バックシートとトップシートとの外周縁部分を10mm幅でヒートシールして接着し、円形の吸収性本体を作製した。
なお、吸収体としては、パルプ1.5gとSAP1.0gとがティシュで包まれた吸収体を用いた。また、バックシートとしては、微多孔性ポリエチレンフィルムに不織布を貼り付けたフィルムを用い、トップシートとしては、親水化処理を施したポリプロピレンからなるエアースルー不織布を用いた。
次に、得られた吸収性本体の外周における15mmの範囲を、10mmの間隔を空けて3箇所で襞状に折り曲げて、3つの襞状部を形成した。3つの襞状部は、吸収性本体の外周部分にてヒートシールを行って接合部を形成することにより固定した。なお、各襞状部における、吸収性本体の外周から中央に向かう折り曲げ部分の長さは、それぞれ40mmとした。
このようにして、トップシートが配置された面側に凹状の空間を有するような立体形状に形成され、且つ、吸収性本体の外周において、合計で45mmの範囲に、それぞれ10mmの間隔を空けて3つの襞状部が形成された男性用尿パッド(実施例1)を製造した。
実施例1の男性用尿パッドは、上記凹状の空間の間口の周長が、初期状態で363mmであり、3つの襞状部のうち、1つの襞状部の接合部の固定部位を解除することによって、吸収性本体の外周の15mmの範囲が開放され、凹状の空間の間口の周長を378mmに広げることができた。更に、もう1つの襞状部の接合部の固定部位を解除することによって、更に吸収性本体の外周の15mmの範囲(合計30mmの範囲)が開放され、凹状の空間の間口の周長を393mmに広げることができた。このように、実施例1の男性用尿パッドは、着用者に合わせて、3段階に凹状の空間の間口の周長(換言すれは、凹状の空間の深さ)を調節することが可能なものであった。
本発明の男性用尿パッドは、失禁対策用の男性用の尿パッドとして利用することが可能である。特に、着用者に合わせて、着用者に宛がうための空間を有するような椀状等の立体形状を有する尿パッドの深さを段階的に調節することができるため、装着感に優れている。
1a,1b,1c,1d,1e:男性用尿パッド、14:吸収性本体、18:トップシート、20:バックシート、22:吸収体、32,32a,32b,32c,32d,32e,32f,32g,32h,32i,32j:襞状部、32T:襞状部の先端、32E:襞状部の末端、34,34a,34b,34c,34d,34e,34f,34g,34i,34p,34q,34r,34x,34y,34z:接合部、36:襞状部が開放された部位、38:表示部。

Claims (4)

  1. 吸収体と、前記吸収体の一方の表面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の他方の表面を被覆するように配置され、液不透過性材料からなるバックシートと、を有する吸収性本体を備え、着用者の男性器に宛がって使用する男性用尿パッドであって、
    前記吸収性本体は、その一部が重なり合うように襞状に折り曲げられた少なくとも一の襞状部を有するとともに、前記襞状部の折り曲げ状態を二個所以上の位置にて固定する二以上の接合部により、前記バックシートが配置された面側の一部が突出するように湾曲し、前記トップシートが配置された面側に凹状の空間を有するような立体形状に形成されてなり、且つ、前記二以上の接合部における各固定部位を段階的に解除することにより、前記襞状部の折り曲げ状態の一部を展開させて、前記吸収性本体の立体形状の深さを調節可能に構成されている男性用尿パッド。
  2. 前記吸収性本体は、少なくとも一の前記襞状部を有し、
    少なくとも一の前記襞状部は、重なり合うように折り曲げられた部位が二以上の前記接合部によって段階的に固定されてなり、前記接合部を段階的に展開させて、前記吸収性本体の立体形状の深さを調節可能に構成されている請求項1に記載の男性用尿パッド。
  3. 前記吸収性本体は、二以上の前記襞状部を有し、
    それぞれの前記襞状部の折り曲げ状態を固定するそれぞれの前記接合部を段階的に展開させて、前記吸収性本体の立体形状の深さを調節可能に構成されている請求項1又は2に記載の男性用尿パッド。
  4. 前記吸収性本体は、前記接合部を展開して前記吸収性本体の前記立体形状の深さの調節段階を示すための表示部を更に有する請求項1〜3のいずれか一項に記載の男性用尿パッド。
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