JP2012128904A - 磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末 - Google Patents

磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末に関するものであり、磁気記録媒体のノイズをより低減することができる六方晶フェライト粒子粉末に関するものである。
【解決手段】 六方晶フェライト粒子粉末の平均板面径が10〜30nmであり、一般式AFe12−x/2−2y/3TiAl19(A:Ba,Sr及びCaから選ばれる1種以上の元素)から成ることにより、磁性不純物が生成しにくい磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末に関するものであり、詳しくは、平均板面径が10〜30nm、粉体SFDが1.5以下であり、一般式AFe12−x/2−2y/3TiAl19(A:Ba,Sr及びCaから選ばれる1種以上の元素)で表される、磁気記録媒体のノイズ低減に効果的な六方晶フェライト粒子粉末に関するものである。
磁気記録技術は、従来、オーディオ用、ビデオ用、コンピューター用等をはじめとしてさまざまな分野で幅広く用いられている。近年、機器の小型軽量化、記録の長時間化及び記録容量の増大等が求められており、記録媒体に対しては、記録密度のより一層の向上が望まれている。
従来の磁気記録媒体に対してより高密度記録を行うためには、高いC/N比が必要であり、ノイズ(N)が低く、再生出力(C)が高いことが求められている。近年では、これまで用いられていた誘導型磁気ヘッドに替わり、磁気抵抗型ヘッド(MRヘッド)や巨大磁気抵抗型ヘッド(GMRヘッド)等の高感度ヘッドが開発されており、これらは誘導型磁気ヘッドに比べて再生出力が得られやすいことから、高いC/N比を得るためには、出力を上げるよりもノイズを低減する方が重要となってきている。
磁気記録媒体のノイズは、粒子性ノイズと磁気記録媒体の表面性に起因して発生する表面性ノイズに大別される。粒子性ノイズの場合、粒子サイズの影響が大きく、微粒子であるほどノイズ低減に有利であることから、磁気記録媒体に用いる磁性粒子粉末の粒子サイズはできるだけ小さいことが必要となる。
一般に、微粒子、且つ、高保磁力値を有する磁性粒子粉末としては、鉄を主成分とする金属磁性粒子粉末及び六方晶フェライト粒子粉末等が知られており、六方晶フェライト粒子粉末は針状の金属磁性粒子粉末に比べ短波長領域で高い出力が得られるという特徴があり、再生にMRヘッドやGMRヘッドを用いた高密度記録の磁気記録媒体用磁性粉末として非常に有望である。
しかしながら、六方晶フェライト粒子粉末は、一般に、粒子形状が板状であるため粒子同士がスタッキングしやすく、そのため、1個1個の粒子は微細化されているにもかかわらず挙動粒子体積が大きくなるため、ノイズ低減効果が得られ難いという問題を有している。
また、六方晶フェライト粒子粉末に磁性不純物(例えばγ−FeやCoスピネルフェライト等)が存在することにより、保磁力分布SFD(Switching Field Distribution)が拡大するため、ノイズ低減が困難となることから、磁性不純物の存在しない六方晶フェライト粒子粉末が求められている。
これまでに、六方晶フェライト粒子粉末の配向性向上、スタッキング防止を目的として、板状比が1〜2の六方晶フェライト粒子粉末(特許文献1乃至特許文献4)等が知られている。
特開昭62−100417号公報 特開2007−91517号公報 特開2010−100489号公報 WO2009/142263号公報
前出特許文献1乃至特許文献4には、六方晶フェライト粒子粉末の板状比を1〜2とすることで、六方晶フェライト粒子粉末のスタッキングを防止し、これを用いて得られる磁気記録媒体のノイズを低減して出力を向上させることが記載されているが、六方晶フェライト粒子粉末の磁性不純物を低減させて粉体SFDを改善することについては考慮されておらず、後出比較例に示す通り、六方晶フェライト粒子を構成する鉄の置換元素としてCoを用いた場合には、磁性不純物が生成するため、粉体SFDが拡大し、磁気記録媒体のノイズが高くなるため、優れた出力特性を得ることが困難である。
そこで、本発明は、六方晶フェライト粒子粉末の平均板面径が10〜30nmであり、一般式AFe12−x/2−2y/3TiAl19(A:Ba,Sr及びCaから選ばれる1種以上の元素)で表される、磁気記録媒体のノイズ低減に効果的な六方晶フェライト粒子粉末を得ることを技術的課題とする。
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって達成できる。
即ち、本発明は、下記一般式で表されるマグネトプランバイト型フェライト粒子粉末からなり、平均板面径が10〜30nm、粉体SFDが1.5以下であることを特徴とする磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末である(本発明1)。
AFe12−x/2−2y/3TiAl19
(A:Ba,Sr及びCaから選ばれる1種以上の元素)
(x:0.05〜3、y:0〜3)
また、本発明は、板状比が2.0未満である本発明1記載の磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末である(本発明2)。
また、本発明は、保磁力(Hc)が119.4kA/m以上であることを特徴とする本発明1又は本発明2に記載の磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末である(本発明3)。
本発明に係る磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末は、平均板面径が10〜30nm、粉体SFDが1.5以下であり、一般式AFe12−x/2−2y/3TiAl19(A:Ba,Sr及びCaから選ばれる1種以上の元素)から成ることによって磁性不純物が生成しにくく、磁気記録媒体のノイズをより低減できるため、高密度磁気記録媒体の磁性粒子粉末として好適である。
本発明の構成をより詳しく説明すれば、次の通りである。
先ず、本発明に係る磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末について述べる。
本発明に係る磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末は、下記一般式で表されるマグネトプランバイト型フェライト粒子粉末からなり、平均板面径が10〜30nm、粉体SFDが1.5以下であることを特徴とする。
AFe12−x/2−2y/3TiAl19
(A:Ba,Sr及びCaから選ばれる1種以上の元素)
(x:0.05〜3、y:0〜3)
本発明に係る磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末は、AFe1219で表されるマグネトプランバイト型フェライト粒子粉末のFeの置換元素としてTi又はTi及びAlを用いることで、板状比を2.0未満とすることができると共に、磁性不純物の生成を抑制できるので、粉体SFDを改善することができる。また、粒子サイズのより一層の低減を考慮すれば、置換元素としては、Ti及びAlを用いることが好ましい。
本発明に係る磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末の上記組成式におけるxは、0.05〜3の範囲であることが好ましく、より好ましくは0.55〜2.5、更により好ましくは0.60〜2である。xの値が0.05未満の場合には、粒子サイズの分布が悪くなり、粉体SFDが拡大するため好ましくない。xの値が3を超える場合には、保磁力Hcが低下するため好ましくない。また、上記組成におけるyは、0〜3の範囲であることが好ましく、より好ましくは0.1〜3の範囲であり、更に好ましくは0.15〜2である。yの値が0、即ち置換元素としてAlを用いなくても本発明の構成要素を満たす磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末を得ることはできるが、置換元素としてAlを用いることにより、粒子サイズの分布及び粉体SFDをより改善することができると共に、粒子サイズをより一層低減することが可能となる。yの値が3を超える場合には、飽和磁化値σsが低下するため好ましくない。
本発明に係る磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末は、一般式AFe12−x/2−2y/3TiAl19で表されるが、Feの一部が更にCo、Ni、Zn、Mn、Mg、Sn、Zr、Cu、Mo、La、Ce、V、Si、S、Sc、Sb、Y、Rh、Pd、Nd、Nb、B、P、Ge、Ag、Au、Ru、Pr、Bi、W、Re、Te等の元素の1種又は2種以上によって置換されていてもよい。ただし、Ti及びAl以外の置換元素の合計量はFe 12molに対して0.077mol以下(Feに対して0.6atm.%に相当する)であることが好ましく、より好ましくは0.064mol以下(Feに対して0.5atm.%に相当する)、更により好ましくは0.051mol以下(Feに対して0.4atm.%に相当する)である。Ti又はTi及びAl以外の置換元素の含有量がFe 12molに対して0.077molを超える場合には、磁性不純物が生成し、粉体SFDが大きくなるため好ましくない。また、板状比を2.0未満に維持することが困難になると共に、磁気記録媒体用磁性粒子粉末として要求される磁気特性(保磁力Hc及び飽和磁化値σs)のバランスが崩れるため好ましくない。
本発明に係る磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末の平均板面径は10〜30nmであり、好ましくは10〜28nm、より好ましくは10〜25nmである。六方晶フェライト粒子粉末の平均板面径が30nmを超える場合には、粒子サイズが大きいため、粒子性ノイズをより低減することが難しく、高いC/N比を有する磁気記録媒体を得ることが困難となる。また、平均板面径が10nm未満である場合には、磁性粒子粉末の微細化に伴う熱揺らぎの影響が大きくなるため好ましくない。
本発明に係る磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末の板状比は、後出評価方法により1.0以上2.0未満であることが好ましく、より好ましくは1.0〜1.8、更により好ましくは1.0〜1.6である。板状比が2.0以上の場合には、粒子間のスタッキングが多くなり、磁性塗料の製造時におけるビヒクル中への分散性が低下すると共に、粘度が増加する場合があるため好ましくない。
本発明に係る磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末の粒子形状は、六角板状、球状、粒状、立方体状等を用いることができる。
本発明に係る磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末のBET比表面積値は10〜200m2/gが好ましく、より好ましくは15〜150m2/g、更により好ましくは20〜100m2/gである。BET比表面積値が10m2/g未満の場合には、磁気記録媒体用磁性微粒子粉末が粗大であるため、これを用いて得られた磁気記録媒体の表面平滑性が低下し、それに起因して出力も向上し難くなる。また、短波長領域における飽和磁化値や保磁力値が低下すると共に粒子性ノイズが増大するため好ましくない。BET比表面積値が200m2/gを超える場合には、粒子の微細化による分子間力の増大により凝集を起こしやすいため、磁性塗料の製造時におけるビヒクル中への分散性が低下する。
本発明に係る磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末の磁性不純物の有無の確認は後出評価方法により行い、本発明に係る磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末は、(1)XRDによる定性分析において、γ−Feを示すピークが認められないこと、(2)磁気特性の測定において、保磁力分布曲線のピークが1つであること、が好ましい。XRDによる定性分析において、γ−Feを示すピークが認められた場合、又は/及び、磁気特性の測定において、保磁力分布曲線のピークが2つ以上ある場合は磁性不純物が存在し、粉体SFDが拡大する傾向にあるため、好ましくない。
本発明に係る磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末の磁気特性は、保磁力(Hc)が119.4〜397.9kA/mが好ましく、より好ましくは127.3〜318.3kA/mであり、飽和磁化値が30〜70Am/kgが好ましく、より好ましくは35〜70Am/kgである。また、粉体SFDは1.5以下であり、好ましくは1.2以下である。
本発明に係る磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末は、必要により、六方晶フェライト粒子粉末の粒子表面を、アルミニウムの水酸化物、アルミニウムの酸化物、ケイ素の水酸化物及びケイ素の酸化物、コバルトの水酸化物及びコバルトの酸化物から選ばれた1種又は2種以上の化合物(以下、「アルミニウムの水酸化物等」という。)で被覆しておいてもよい。アルミニウムの水酸化物等で被覆処理を行うことにより、磁性塗料中に分散させた場合に、結合剤樹脂とのなじみがよく、所望の分散度がより得られ易い。
なお、六方晶フェライト粒子粉末の結晶構造中のAl、Si又はCoと、表面処理により被覆されている粒子表面に存在するAl、Si又はCoについては、「X線光電子分析装置 ESCA3500」(島津製作所株式会社製)を用い、高速Arイオンエッチングによりエッチング処理を行ないながら深さ方向のAl原子、Si原子又はCo原子とFe原子の存在比の測定を行うことにより、存在位置の違いを判定することができる。
本発明に係る磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末を得るための製造法としては、所望のフェライト組成になるように混合した原材料とガラス形成物質を溶融し、急冷して非晶質体とし、次いで再加熱処理した後、洗浄・粉砕して六方晶フェライト粒子粉末を得るガラス結晶化法、所望のフェライト組成のアルカリ性懸濁液を100℃以上で液相加熱し、洗浄・乾燥した後900℃前後で熱処理し、粉砕して六方晶フェライト粒子粉末を得る水熱合成法、所望のフェライト組成の金属塩溶液をアルカリで中和し、得られた鉄塩とバリウム塩の共沈物を水洗・乾燥した後800℃で熱処理し、粉砕して六方晶フェライト粒子粉末を得る共沈−焼成法等があるが、前述の特性を満たすものであれば特に限定されない。
<作用>
本発明において最も重要な点は、下記一般式で表される本発明に係る磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末は、磁気記録媒体のノイズをより低減できるという事実である。
AFe12−x/2−2y/3TiAl19
(A:Ba,Sr及びCaから選ばれる1種以上の元素)
(x:0.05〜3、y:0〜3)
本発明に係る磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末が、磁気記録媒体のノイズをより低減できた理由について、本発明者は、次のように考えている。
即ち、磁気記録媒体のノイズ低減には、粒子サイズの影響が大きいことから、磁気記録媒体に用いる磁性粒子粉末の粒子サイズはできるだけ小さい方が有利であることが知られている。しかしながら、六方晶フェライト粒子粉末は、前述したとおり、一般に、粒子形状が板状であるため粒子同士がスタッキングしやすく、そのため、1個1個の粒子は微細化されているにもかかわらず挙動粒子体積が大きくなるため、ノイズ低減効果が得られ難いという問題を有している。本発明に係る六方晶フェライト粒子粉末は、AFe1219で表されるマグネトプランバイト型フェライト粒子粉末のFeの置換元素としてTi又はTi及びAlを用いることで、板状比を2.0未満とすることができたことによって、六方晶系フェライト粒子粉末の欠点であったスタッキングを防止できたため、磁気記録媒体のノイズ低減を達成できたものと本発明者は考えている。
また、本発明者は、AFe1219で表されるマグネトプランバイト型フェライト粒子粉末のFeの置換元素としてTi又はTi及びAl以外の元素を用いること、及び、Feの置換元素としてTi又はTi及びAl以外の元素をFe 12molに対して0.077mol(Feに対して0.6atm.%に相当する)を超えて用いた場合、磁性不純物が生成し、粉体SFDが拡大することを見出した。本発明に係る六方晶フェライト粒子粉末は、マグネトプランバイト型フェライト粒子粉末のFeの置換元素としてTi又はTi及びAlを選択することにより、磁性不純物の生成を抑制し、粉体SFDを改善することができたため、磁気記録媒体のノイズ低減を達成できたものと本発明者は考えている。
以下に、本発明における実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
六方晶フェライト粒子粉末の平均板面径は、透過型電子顕微鏡を用いて複数の視野において粒子の写真を撮影し、該写真を用いて粒子360個以上について板面径を測定し、その平均値で粒子の平均板面径を示した。なお、平均板面径を求める際の粒子の選定基準としては、粒子同士が重なっており、境界がはっきりしていないものは測定を行わないものとした。
六方晶フェライト粒子粉末の板状比は、X線回折装置「RINT2500」(株式会社リガク製)を用いて、CuのKα線を線源とした面指数(2,2,0)面と(0,0,6)面のそれぞれのピークの半値幅を求め、Scherrerの式より結晶子径を計算し、(2,2,0)面の結晶子径/(0,0,6)面の結晶子径を板状比として示した。
比表面積は、「モノソーブMS−11」(カンタクロム株式会社製)を用いて、BET法により測定した値で示した。
六方晶フェライト粒子粉末に含有される各種元素の含有量は、試料0.2gと王水10mlとを100mlのフッ素樹脂製ビーカーへ入れて攪拌し、240℃で20分保持して溶解させ、この溶液を「誘導結合プラズマ発光分光分析装置 SPS4000」(セイコー電子工業株式会社製)を用いて測定した。
六方晶フェライト粒子粉末の磁性不純物の有無については、以下に示す2つの方法によって確認を行った。
(1)XRDによる定性分析を行ない、γ−Feを示すピークの有無の確認を行った。
(2)「振動試料型磁力計VSM SSM−5−15」(東英工業株式会社製)を用いて外部磁場1193.7kA/mの条件で測定を行ない、保磁力分布曲線にピークが2つ以上ある場合は磁性不純物が存在すると判定した。
六方晶フェライト粒子粉末の磁気特性は、「振動試料型磁力計VSM SSM−5−15」(東英工業株式会社製)を用いて外部磁場1193.7kA/mの条件で測定した。また、粉体SFDは、印加磁場が0〜397.9kA/mの範囲ではスイープ速度を79.6(kA/m)/分とし、397.9〜1,193.7kA/mの範囲ではスイープ速度を397.9(kA/m)/分として測定した。
本発明に係る磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末の磁気記録媒体における特性を評価・確認するため、以下に示す方法で磁気テープを作製し評価した。
非磁性下地層形成用の非磁性塗料組成
非磁性下地層用ヘマタイト粒子粉末 100.0重量部、
スルホン酸カリウム基を有する塩化ビニル系共重合樹脂 11.8重量部、
スルホン酸ナトリウム基を有するポリウレタン樹脂 11.8重量部、
シクロヘキサノン 78.3重量部、
メチルエチルケトン 195.8重量部、
トルエン 117.5重量部、
硬化剤(ポリイソシアネート) 3.0重量部、
潤滑剤(ブチルステアレート) 1.0重量部。
非磁性下地層用ヘマタイト粒子粉末と結合剤樹脂溶液(スルホン酸カリウム基を有する塩化ビニル系共重合樹脂30重量%とシクロヘキサノン70重量%)及びシクロヘキサノンとを固形分が72wt%となるよう混合し、自動乳鉢を用いて30分間混練して混練物を得た。
次いで、上記非磁性塗料組成となるように、上記混練物と、追加の結合剤樹脂溶液(スルホン酸ナトリウム基を有するポリウレタン樹脂30重量%、溶剤(メチルエチルケトン:トルエン=1:1)70重量%)、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン及びトルエン1.5mmφガラスビーズ95gと共に140mlガラス瓶に添加し、ペイントシェーカーで6時間混合・分散を行って非磁性塗料組成物を得た。その後、潤滑剤及び硬化剤を加え、更に、ペイントシェーカーで15分間混合・分散した後、3μmの平均孔径を有するフィルターを用いてろ過し、非磁性下地層用非磁性塗料を調整した。
上記非磁性下地層用非磁性塗料を厚さ4.5μmの芳香族ポリアミドフィルム上に塗布し、次いで、乾燥させることにより非磁性下地層を形成した。
磁気記録層形成用の磁性塗料組成
六方晶フェライト粒子粉末 100.0重量部、
スルホン酸カリウム基を有する塩化ビニル系共重合樹脂 12.5重量部、
スルホン酸ナトリウム基を有するポリウレタン樹脂 7.5重量部、
研磨剤(AKP−50) 5.0重量部、
カーボンブラック 2.0重量部、
潤滑剤(ミリスチン酸:ステアリン酸ブチル=1:2) 3.0重量部、
硬化剤(ポリイソシアネート) 5.0重量部、
シクロヘキサノン 170.0重量部、
メチルエチルケトン 170.0重量部。
六方晶フェライト粒子粉末と研磨剤、カーボンブラック、結合剤樹脂溶液(スルホン酸カリウム基を有する塩化ビニル系共重合樹脂30重量%とシクロヘキサノン70重量%)及びシクロヘキサノンとを固形分が76wt%となるよう混合し、自動乳鉢を用いて40分間混練して混練物を得た。
次いで、上記磁性塗料組成となるように、上記混練物と、追加の結合剤樹脂溶液(スルホン酸ナトリウム基を有するポリウレタン樹脂30重量%、溶剤(メチルエチルケトン:トルエン=1:1)70重量%)、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン及びトルエン1.5mmφガラスビーズ95gと共に140mlガラス瓶に添加し、ペイントシェーカーで12時間混合・分散を行って磁性塗料組成物を得た。その後、潤滑剤及び硬化剤を加え、更に、ペイントシェーカーで15分間混合・分散した後、3μmの平均孔径を有するフィルターを用いてろ過し、磁気記録層用磁性塗料を調整した。
上記磁気記録層用塗料を、乾燥後の厚さが1.5μmになるよう前記非磁性下地層の上に塗布した後、磁場中において配向・乾燥した。その後、60℃で24時間硬化反応を行い、12.7mm幅にスリットして磁気テープを得た。
磁気テープの磁気特性は、「振動試料型磁力計VSM SSM−5−15」(東英工業株式会社製)を用いて外部磁場1193.7kA/mの条件で測定した。また磁気テープのSFDは、印加磁場が0〜397.9kA/mの範囲ではスイープ速度を79.6(kA/m)/分とし、397.9〜1,193.7kA/mの範囲ではスイープ速度を397.9(kA/m)/分として測定した。
磁気テープの塗膜表面の光沢度は、「グロスメーター UGV−5D」(スガ試験機株式会社製)を用いて入射角45°で測定した値であり、標準板光沢を86.3%とした時の値を%で示したものである。
表面粗度Raは、「ZYGO NewView600S」(ZYGO株式会社製)を用いて塗膜の中心線平均粗さを測定した。
磁気記録媒体を構成する非磁性支持体及び磁気記録層の各層の厚みは、デジタル電子マイクロメーターK351C(安立電気株式会社製)を用いて測定した。
磁気テープの電磁変換特性は、ドラムテスターを用い、記録ヘッドにはMIGヘッドを、再生用ヘッドにはMRヘッドを用いて測定を行った。ヘッドと磁気テープとの相対速度は2.5m/secとし、記録周波数10MHzにおける再生信号出力(C)及び記録周波数9MHzにおける出力をノイズ信号出力(N)を、それぞれ後出比較例2−1を0dB(基準テープ)として、基準テープに対する相対値として求めた。またC/Nはこれら再生信号出力(C)とノイズ信号出力(N)を用いて示した。
磁気テープの劣化は、磁気テープを温度60℃、相対湿度90%の環境下で14日間保存し、保存前と保存後の磁気テープそれぞれについて、前述の電磁変換特性を測定したときと同様の条件で得られるエンベロープより、単位時間当たりのドロップアウトの個数をカウントし、保存前に対する保存後のドロップアウトの増加量で示した。
<実施例1:磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末の製造>
BaCl・2HO 0.817mol、FeCl・6HO 6.00mol、TiCl 0.54molに純水を加えて溶解し、7Lの混合溶液を調製した。次いで、18.55mol/LのNaOH水溶液5Lを攪拌させながら前記混合溶液を200mL/min.の流量でNaOH水溶液中に添加した後、60℃で2時間反応を行った。次に、純水を用いて十分に水洗し、共沈物を含む10Lのスラリーとした後、酢酸を用いてpH値を8.5に調整し、その後、アルミン酸ナトリウム 0.27molを添加して30分間攪拌して共沈混合物とした。次いで、フラックスとしてNaClを、ろ過・乾燥後の前記共沈混合物100重量部に対して30重量部となるように添加し、ろ過・乾燥してフラックスを含む共沈混合物を得た。
次いで、得られたフラックスを含む共沈混合物を空気雰囲気下、700℃の温度で4時間焼成し、得られた焼成物に純水1Lを加えて分散スラリーとした。得られたスラリーを、塩酸を用いてpH値を2に調製して60分間保持して酸処理を行い、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH値を5に調整した後、水洗・ろ過・乾燥・粉砕して、実施例1の六方晶フェライト粒子粉末を得た。
得られた六方晶フェライト粒子粉末は粒状であり、平均板面径は17.7nm、板状比は1.2、BET比表面積値は45.3m/gであり、保磁力値(Hc)は155.2kA/m、飽和磁化(σs)は44.5Am/kg、粉体SFDは0.83であった。XRDの定性分析において、γ−Feのピークは認められなかった。また、磁気特性の保磁力分布曲線では、1つのピークしか認められなかった。AFe12−x/2−2y/3TiAl19の組成式において、AはBa、xは1.0、yは0.5であった。
実施例2:
BaCl・2HO 0.817mol、FeCl・6HO 6.00mol、TiCl 0.54molに純水を加えて溶解し、7Lの混合溶液を調製した。次いで、18.55mol/LのNaOH水溶液5Lを攪拌させながら前記混合溶液を200mL/min.の流量でNaOH水溶液中に添加した後、60℃で4時間反応を行った。次に、純水を用いて十分に水洗し、共沈物を含む10Lのスラリーとした後、酢酸を用いてpH値を8.5に調整し、その後、アルミン酸ナトリウム 0.38molを添加して30分間攪拌して共沈混合物とした。次いで、フラックスとしてNaClを、ろ過・乾燥後の前記共沈混合物100重量部に対して30重量部となるように添加し、ろ過・乾燥してフラックスを含む共沈混合物を得た。
次いで、得られたフラックスを含む共沈混合物を空気雰囲気下、670℃の温度で6時間焼成し、得られた焼成物に純水1Lを加えて分散スラリーとした。得られたスラリーを、塩酸を用いてpH値を2に調製して60分間保持して酸処理を行い、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH値を5に調整した後、水洗・ろ過・乾燥・粉砕して、実施例2の六方晶フェライト粒子粉末を得た。得られた六方晶フェライト粒子粉末の諸特性を表1に示す。
実施例3:
BaCl・2HO 0.817mol、FeCl・6HO 6.00mol、TiCl 0.50molに純水を加えて溶解し、7Lの混合溶液を調製した。次いで、18.55mol/LのNaOH水溶液5Lを攪拌させながら前記混合溶液を200mL/min.の流量でNaOH水溶液中に添加した後、60℃で4時間反応を行った。次に、純水を用いて十分に水洗し、共沈物を含む10Lのスラリーとした後、酢酸を用いてpH値を8.5に調整し、その後、アルミン酸ナトリウム 0.55molを添加して30分間攪拌して共沈混合物とした。次いで、フラックスとしてNaClを、ろ過・乾燥後の前記共沈混合物100重量部に対して30重量部となるように添加し、ろ過・乾燥してフラックスを含む共沈混合物を得た。
次いで、得られたフラックスを含む共沈混合物を空気雰囲気下、750℃の温度で6時間焼成し、得られた焼成物に純水1Lを加えて分散スラリーとした。得られたスラリーを、塩酸を用いてpH値を2に調製して60分間保持して酸処理を行い、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH値を5に調整した後、水洗・ろ過・乾燥・粉砕して、実施例3の六方晶フェライト粒子粉末を得た。得られた六方晶フェライト粒子粉末の諸特性を表1に示す。
実施例4:
BaCl・2HO 0.08mol、FeCl・6HO 0.60mol、TiCl 0.11molに純水を加えて溶解し、0.7Lの混合溶液を調製した。次いで、18.55mol/LのNaOH水溶液0.5Lを攪拌させながら、前記混合溶液を20mL/min.の流量で35分間かけてNaOH水溶液中に添加し、オートクレーブを用いて170℃で6時間反応を行った後、室温まで冷却した。
次に、得られた反応溶液を、純水を用いて十分に水洗して六方晶フェライト粒子の前駆体を含む1Lのスラリーとした後、酢酸を用いてpH値を8.5に調整し、超音波ホモジナイザー(BRANSON株式会社製SonifierII model 450D)を用いて10分間攪拌した。次いで、フラックスとしてNaClを、ろ過・乾燥後の前記六方晶フェライト粒子の前駆体100重量部に対して30重量部となるように添加し、ろ過・乾燥してフラックスを含む六方晶フェライト粒子の前駆体を得た。
上記で得られたフラックスを含む六方晶フェライト粒子の前駆体を、空気雰囲気下750℃の温度で6時間焼成し、得られた焼成物に純水1Lを加えて分散スラリーとした。得られたスラリーを、湿式粉砕後、塩酸を用いてpH値を2に調製して酸処理を行った後、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH値を5に調整し、水洗・ろ過・乾燥・粉砕して六方晶フェライト粒子粉末を得た。
上記で得られた六方晶フェライト粒子粉末555gを純水に分散させてラインミル、ビーズミルを通して8Lの水分散スラリーを得た。次いで、4.5wt%の塩化コバルト水溶液を100mL添加し、10分間攪拌を行った。次いで、前記混合溶液を攪拌しながらpH値が14になるまでNaOH水溶液を添加し、30分間攪拌後、100℃まで昇温し、更に3時間混合・攪拌した。
上記で得られた混合溶液をpH値が12以下になるまで水洗後、酢酸を用いてpH値を9に調整し、更に水洗・ろ過・乾燥・粉砕して、実施例4のCo化合物により表面被覆された六方晶フェライト粒子粉末を得た。得られたCo化合物により表面被覆された六方晶フェライト粒子粉末の諸特性を表1に示す。
実施例5:
BaCl・2HO 0.810mol、FeCl・6HO 6.00mol、TiCl 0.32mol、に純水を加えて溶解し、7Lの混合溶液を調製した。次いで、18.55mol/LのNaOH水溶液5Lを攪拌させながら前記混合溶液を200mL/min.の流量でNaOH水溶液中に添加した後、65℃で2時間反応を行った。次に、純水を用いて十分に水洗し、共沈物を含む10Lのスラリーとした後、酢酸を用いてpH値を8.5に調整し、その後、アルミン酸ナトリウム 0.27mol及び塩化亜鉛 0.034molを添加して30分間攪拌して共沈混合物とした。次いで、フラックスとしてNaClを、ろ過・乾燥後の前記共沈混合物100重量部に対して30重量部となるように添加し、ろ過・乾燥してフラックスを含む共沈混合物を得た。
次いで、得られたフラックスを含む共沈混合物を空気雰囲気下、690℃の温度で4時間焼成し、得られた焼成物に純水1Lを加えて分散スラリーとした。得られたスラリーを、塩酸を用いてpH値を2に調製して60分間保持して酸処理を行い、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH値を5に調整した後、水洗・ろ過・乾燥・粉砕して、実施例5の六方晶フェライト粒子粉末を得た。
実施例6:
実施例1の六方晶フェライト粒子粉末550gを純水に分散させて、ラインミル、ビーズミルを通して8Lの水分散スラリーを得た。次いで、該スラリーに水酸化ナトリウム水溶液を添加してpH値を9とした後、加熱して60℃とし、このスラリー中に20wt%のアルミン酸ナトリウム水溶液68.2g(六方晶フェライト粒子粉末に対してAl換算で1.3重量%に相当する)を加え、30分間保持した後、酢酸を用いてpH値を9に調整した。この状態で30分間保持した後、濾過・水洗・乾燥・粉砕し、粒子表面がアルミニウムの水酸化物等により被覆されている実施例6の六方晶フェライト粒子粉末を得た。得られた粒子表面がアルミニウムの水酸化物等により被覆されている六方晶フェライト粒子粉末の諸特性を表1に示す。
比較例1:
BaCl・2HO 0.817mol、FeCl・6HO 6.00mol、TiCl 0.012molに純水を加えて溶解し、7Lの混合溶液を調製した。次いで、18.55mol/LのNaOH水溶液5Lを攪拌させながら前記混合溶液を200mL/min.の流量でNaOH水溶液中に添加した後、60℃で2時間反応を行った。次に、純水を用いて十分に水洗し、共沈物を含む10Lのスラリーとした後、酢酸を用いてpH値を8.5に調整し、その後、アルミン酸ナトリウム 1.95molを添加して30分間攪拌して共沈混合物とした。次いで、フラックスとしてNaClを、ろ過・乾燥後の前記共沈混合物100重量部に対して30重量部となるように添加し、ろ過・乾燥してフラックスを含む共沈混合物を得た。
次いで、得られたフラックスを含む共沈混合物を空気雰囲気下、750℃の温度で6時間焼成し、得られた焼成物に純水1Lを加えて分散スラリーとした。得られたスラリーを、塩酸を用いてpH値を2に調製して60分間保持して酸処理を行い、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH値を5に調整した後、水洗・ろ過・乾燥・粉砕して、比較例1の六方晶フェライト粒子粉末を得た。得られた六方晶フェライト粒子粉末の諸特性を表1に示す。
比較例2:
BaCl・2HO 0.075mol、FeCl・6HO 0.60mol、TiCl 0.03mol、CoCl 0.03molを1Lの水に溶解し、得られた溶液を、2.8molの水酸化ナトリウムを溶解した1Lの水酸化ナトリウム水溶液に加えて攪拌した。次いで、該懸濁液を1日間熟成した後、オートクレーブを用いて250℃で4時間反応を行い六方晶フェライト粒子の前駆体を得た。
次に、得られた六方晶フェライト粒子の前駆体を含む反応溶液を、純水を用いて洗液のpH値が8以下になるまで十分に水洗した後、六方晶フェライト粒子の前駆体の懸濁液を調製し、上澄み液を除去した後、該懸濁液中にフラックスとして500gのNaClを添加して攪拌し、NaClを溶解させた。次に、溶解したNaClを含む六方晶フェライト粒子の前駆体の懸濁液を面積の広いバットに入れ、乾燥機で100℃に加熱して、水分を蒸発させた。
次いで、得られた六方晶フェライト粒子の前駆体とNaClの混合物を解砕し、坩堝に入れ、まず830℃で20分間加熱してNaClを融解し、次に、温度を800℃まで下げ、800℃で約10時間加熱処理し、その後、室温まで冷却した。次に、水洗によりNaClを除去し、ろ過・乾燥・粉砕して、比較例2の六方晶フェライト粒子粉末を得た。得られた六方晶フェライト粒子粉末の諸特性を表1に示す。
Figure 2012128904
<磁気テープの製造>
磁気テープ1〜6、比較磁気テープ1及び2:
六方晶フェライト粒子粉末の種類を種々変化させた以外は、前記実施例の磁気テープの作製方法に従って磁気テープを製造した。
得られた磁気テープの諸特性を表2に示す。
Figure 2012128904
上記実施例より、本発明によって得られた六方晶フェライト粒子粉末は、平均板面径が10〜30nmであり、AFe1219で表されるマグネトプランバイト型フェライト粒子粉末のFeの置換元素としてTi又はTi及びAlを用いることによって、磁性不純物を低減し、粉体SFDを低減することができるので、これらを用いて得られた磁気記録媒体は、ノイズがより低減され、高いC/Nが得られている。
本発明に係る磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末は、平均板面径が10〜30nm、粉体SFDが1.5以下であり、一般式AFe12−x/2−2y/3TiAl19(A:Ba,Sr及びCaから選ばれる1種以上の元素)から成ることにより磁性不純物が生成しにくいことにより、磁気記録媒体のノイズをより低減できるため、高密度磁気記録媒体の磁性粒子粉末として好適である。

Claims (3)

  1. 下記一般式で表されるマグネトプランバイト型フェライト粒子粉末からなり、平均板面径が10〜30nm、粉体SFDが1.5以下であることを特徴とする磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末。
    AFe12−x/2−2y/3TiAl19
    (A:Ba,Sr及びCaから選ばれる1種以上の元素)
    (x:0.05〜3、y:0〜3)
  2. 板状比が2.0未満である請求項1記載の磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末。
  3. 保磁力(Hc)が119.4kA/m以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末。
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