JP2012118553A - 顕微鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】対物レンズ内の収差補正を行っても焦点が保たれる顕微鏡を提供する。
【解決手段】標本を載置するステージ502と、標本保持部材503Aの厚さ誤差を補正する収差補正レンズを有し、ステージに対峙している収差補正機能付対物レンズ506と、収差補正レンズを移動駆動させる電動移動手段509と、受光面に入射した光を検出する光検出手段535と、収差補正機能付対物レンズを通過した光を光検出手段の受光面に導く検出光学系534と、ステージと収差補正機能付対物レンズとの間隔を変化させる電動焦準手段501と、収差補正機能付対物レンズを通過した標本からの光を通過させ、標本の観察像を結像させる観察光学系533と、受光面での標本の像のコントラストを取得し、電動移動手段と電動焦準手段とを繰り返し制御し、観察像のピントを合わせ、観察像の収差の補正を行う処理手段540とを具備する。
【選択図】図5

Description

本発明は、カバーガラスの厚さ誤差、あるいは標本を収容する透過性の容器、例えばシャーレ等の容器の底厚誤差に起因する収差の補正機能を有する対物レンズを備えた顕微鏡に関する。
近年、生物学の分野では、従来の細胞の形態観察から細胞間の情報伝達機構を調べることに主眼が移りつつある。それに伴い、顕微鏡及び対物レンズの高性能化に対するニーズも拡大している。
一般に、顕微鏡用対物レンズは、カバーガラス等の平行平面板の厚さが一定であることを前提として設計されている。そのため、カバーガラス等の厚さが設計基準値より大きく変化する場合、その結像性能は劣化する。この傾向は、開口数の大きい高性能な対物レンズほど顕著になる。
また倒立型顕微鏡の観察でよく用いられているシャーレ等の容器の底厚誤差も、対物レンズの結像性能を劣化させる原因となる。
そこで、特開平5−119263号公報、特開平8−114747号公報に開示されているように、カバーガラスの厚さやシャーレ等の容器底厚の変化に応じて対物レンズ内のレンズ間隔を変化させ、収差変動を補正するいわゆる補正環付対物レンズが知られている。
特開平5−119263号公報、特開平8−114747号公報では、対物レンズ内の収差補正レンズ群を光軸に沿って移動させることにより、カバーガラスの厚さ誤差に起因して発生する収差を補正している。
顕微鏡観察においてカバーガラスの厚さ誤差の収差補正を行う場合、標本にピントを合わせた後解像が向上するように、対物レンズの補正環を回し収差補正を行う。しかし、この収差補正を行うことによりピントがずれてしまうため、再度ピント合わせをしなければならず、手間がかかるという問題がある。
本発明の目的は、対物レンズ内の収差補正を行っても焦点が保たれる顕微鏡を提供することにある。
本発明の顕微鏡は、カバーガラスで覆われているか、又は透過性を有する標本保持部材で保持されているかの少なくとも一方をされている標本を載置するステージと、前記カバーガラス又は前記標本保持部材の厚さ誤差を補正する収差補正レンズを有し、前記ステージに対峙している収差補正機能付対物レンズと、前記収差補正機能付対物レンズの前記収差補正レンズを光軸方向に移動駆動させる電動移動手段と、受光面を有し、前記受光面に入射した光を検出する光検出手段と、前記収差補正機能付対物レンズを通過した前記標本からの光を前記光検出手段の前記受光面に導く検出光学系と、前記ステージと前記収差補正機能付対物レンズとのいずれか一方又は両方を駆動して前記ステージと前記収差補正機能付対物レンズとの間隔を変化させる電動焦準手段と、前記収差補正機能付対物レンズを通過した前記標本からの光を通過させ、前記標本の観察像を結像させる観察光学系と、前記光検出手段により検出される光から前記受光面での前記標本の像の前記コントラストを取得し、前記コントラストに基づいて前記電動移動手段と前記電動焦準手段とを繰り返し制御し、前記観察像のピントを合わせ、かつ前記観察像の収差の補正を行う処理手段と、を具備したことを特徴とする。
本発明によれば、対物レンズ内の収差補正を行っても焦点が保たれる顕微鏡を提供できる。これにより、収差補正機能付対物レンズによりカバーガラスの厚さ誤差または標本を収容する透過性の容器、例えばシャーレの底厚誤差を補正しても焦点が保たれるので、補正後のピント合わせ作業を省略できる。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る正立型顕微鏡の構成を示す図である。電動焦準部101により光軸方向に移動するステージ102上には、カバーガラス付きの標本103が載置されている。電動焦準部101は鏡体104に取付けられ、ドライバ105により駆動を制御される。
また、鏡体104には補正環付き対物レンズ106が取付けられている。この補正環付き対物レンズ106に備えられた補正環106Aの回転量を検出するために、ディスク107Aとセンサ107Bで構成されるエンコーダ107が設けられている。ディスク107Aは補正環106Aに、センサ107Bは鏡体104に取付けられている。
演算回路108は、観察者が(手動で)補正環106Aを回転させて収差補正を行うと、エンコーダ107から補正環106Aの回転量に応じた信号を受け、この信号の示す補正環106Aの回転量から補正環付き対物レンズ106のピント(焦点)ずれ量を演算し、ドライバ105へ信号を送る。この際、演算回路108は、メモリ109に入力部110より予め記憶されている補正環106Aの回転量と対物レンズ106のピントずれ量との相関関係に基づいて、ピントずれ量を演算する。そして、演算回路108からドライバ105を介して送られるピントずれ量を示す信号をもとに電動焦準部101が駆動することで、ステージ102が光軸方向に移動する。
図2は、本第1の実施の形態によるピント合わせ手順を示す図である。図2(a)に示すように、観察者がステージ102を操作して、標本103にピント合わせを行った後、図2(b)に示すように、標本103のカバーガラス厚さ誤差による収差補正のため観察者が(手動で)補正環106Aを回すと、その回転量に相関して、演算回路108はエンコーダ107より回転量に応じた信号を受け、図2(c)に示すように、演算回路108はメモリ109からの補正環106Aの回転量と対物レンズ106のピントずれ量との相関関係を基にピントずれ量を演算し、演算したピントずれ量に応じたステージ102の駆動制御をドライバ105を介して電動焦準部101に行なわせ、ステージ102をピントが合う方向に駆動させる。よって、収差補正後のピント合わせ作業が不要となる。
(第2の実施の形態)
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る倒立型顕微鏡の構成を示す図である。電動焦準部201により光軸方向に移動する対物レンズ取付け部202には、補正環付き対物レンズ203が取付けられている。電動焦準部201は鏡体204に取付けられ、ドライバ205により駆動が制御される。鏡体204のステージ206上には、透過性を有する標本保持部材であるシャーレに入れられた標本207が載置されている。
また、補正環付き対物レンズ203に備えられた補正環203Aの回転量を検出するために、ディスク208Aとセンサ208Bで構成されるエンコーダ208が設けられている。ディスク208Aは補正環203Aに、センサ208Bは鏡体204に取付けられている。
演算回路209は、観察者が手動で補正環203Aを回転させて収差補正を行うと、エンコーダ208から補正環203Aの回転量に応じた信号を受け、この信号の示す補正環203Aの回転量から補正環付き対物レンズ203のピントずれ量を演算し、ドライバ205へ信号を送る。この際、演算回路209は、メモリ210に予め入力部211より記憶されている補正環203Aの回転量と対物レンズ203のピントずれ量との相関関係に基づいて、ピントずれ量を演算する。そして、演算回路209からドライバ205を介して送られるピントずれ量を示す信号をもとに電動焦準部201が駆動することで、補正環付き対物レンズ203が光軸方向に移動する。
したがって本第2の実施の形態では、観察者が標本207にピント合わせを行った後、標本207のカバーガラス厚さ誤差による収差補正のため観察者が手動で補正環203Aを回すと、その回転量に相関してエンコーダ207より回転量に応じた信号を演算回路209は受け、信号を受けた演算回路209は、ドライバ205を介して電動焦準部201を制御して、補正環付き対物レンズ203をピントが合う方向に駆動するので、収差補正後のピント合わせ作業が不要となる。
(第3の実施の形態)
図4は、本発明の第3の実施の形態に係る正立型顕微鏡の構成を示す図である。電動焦準部301により光軸方向に移動するステージ302上には、カバーガラス付き標本303が載置されている。電動焦準部301は鏡体304に取付けられ、FOドライバ305により駆動を制御される。
また、鏡体304には補正環付き対物レンズ306が取付けられている。この補正環付き対物レンズ306に備えられた補正環(不図示)にはプーリ307が取付けられており、補正環を回転させるためのステッピングモータ(移動手段)308の軸にはプーリ309が取付けられている。ステッピングモータ308は鏡体304に取付けられており、SMドライバ310により駆動を制御される。プーリ307とプーリ309にはベルト311が掛けられており、観察者は演算回路312に接続される操作部315より補正環を回転させるための指示をSMドライバ310を介してステッピングモータ308へ与えると、ステッピングモータ308の回転力はプーリ307,309を介して補正環に伝達し補正環を回転させる。
演算回路312は、補正環付き対物レンズ306の収差補正を行うための操作部315からの信号を受け、この信号に基づいてステッピングモータ308の回転による補正環付き対物レンズ306のピントずれ量を演算し、FOドライバ305へ信号を送る。この際、演算回路312は、メモリ313に入力部314より予め記憶されている補正環の回転量と対物レンズ306のピントずれ量との相関関係に基づいて、ピントずれ量を演算する。そして、FOドライバ305から送られるピントずれ量を示す信号をもとに電動焦準部301が駆動することで、補正環付き対物レンズ306が光軸方向に移動する。
したがって本第3の実施の形態では、標本303にピント合わせを行った後、
標本303のカバーガラス厚さ誤差補正のため収差補正を行うと、同時にその調整量に相関して補正環付き対物レンズ306のピントが合うので、収差補正後のピント合わせ作業が不要となる。
なお、補正環を回転させる手段はステッピングモータとベルトに限らず、補正環を電動駆動でき、かつ駆動量が認識できるもの、例えば回転ギヤ又はラックアンドピニオン機構のように、同様の効果が得られるものであれば何を用いてもよい。また、本第3の実施の形態の構成を倒立型顕微鏡の鏡体に用いても同様の結果が得られる。
本発明は上記実施の形態のみに限定されず、要旨を変更しない範囲で適宜変形して実施できる。例えば、電動焦準部の代わりに圧電素子等を用いてもよい。
(第4の実施の形態)
図5は、本発明の第4の実施の形態に係わる正立型顕微鏡の構成を示す図である。観察される標本503はステージ502の上に載置されている。標本503はカバーガラス503Aで覆われている。なお、標本503はカバーガラス503Aで覆われている代わりに、透過性を有する標本保持部材、例えばシャーレで保持されていてもよい。また、カバーガラス503Aと透過性を有する標本保持部材とが両方用いられていてもよい。
ステージ502に対峙して収差補正機能付対物レンズ506が設けられている。収差補正機能付対物レンズ506はカバーガラス503Aの厚さ誤差を補正する機構を有している。透過性の容器が用いられている場合はこれの厚さ誤差を補正する。カバーガラス503Aと透過性の容器との両方が用いられている場合は両方の厚さ誤差を補正する。対物レンズ506の内部には収差補正レンズが設けられている。対物レンズ506に設けられている補正環506Aを回転させると収差補正レンズが光軸に沿って移動し、カバーガラス503Aの厚さ誤差を補正する。
ステージ502には、ステージ502と対物レンズ506との間隔を変化させるよう、ステージ502を上下方向に駆動する電動焦準部501が設けられている。電動焦準部501は焦準手段として用いられている。なお、電動焦準部501はステージ502ではなく、対物レンズ506を駆動してもよいし、ステージ502と対物レンズ506との両方を駆動してもよい。
顕微鏡には対物レンズ506の収差補正レンズを移動させるステッピングモータ509が設けられている。ステッピングモータ509は移動手段として用いられている。第3の実施の形態と同様に、対物レンズ506の補正環506Aは、プーリとベルト(図示せず)を介してステッピングモータ509により回転される。なお、移動手段として同様の効果が得られるものであれば何を用いてもよい。
顕微鏡の光学系にはステージ502上の標本503を照明する落射検鏡のための落射用光源530と透過検鏡のための透過用光源531とが配置されている。落射用光源530の落射照明光は、観察光軸506B上に配置したハーフミラー530Aで標本503側へ反射される。この間、落射照明光は2枚のレンズ530B,530Cを通過する。観察光軸506Bは対物レンズ506から延び、後述する観察光学系533に至る光軸である。反射された落射照明光は対物レンズ506を通って標本503に入射する。
一方、透過用光源531の透過照明光は、ステージ502の下方に設置したミラー531Aで標本503側へ反射され、ステージ502に設けられた光路用開口部502Aを通って標本503を下から照明する。この透過照明光の光路上には2枚のレンズ531B,531Cが配置されている。
これらいずれかの光源530,531により得られる標本503からの光は、対物レンズ506、ハーフミラー530A及び結像レンズ532を通過して、光路分岐部材533Aに入射する。入射した光は分岐され、一部が接眼レンズ533Bに、他の一部が後述する検出光学系534に導かれる。光路分岐部材533Aと接眼レンズ533Bとは観察光学系533を形成する。観察光学系533は、対物レンズ506を通過した標本503からの光を通過させ、観察するための、標本503の観察像を結像させる。
検出光学系534は、検出光学系534に入射した光を偏向するミラー534Aと、この偏向された光を分割する分割プリズム534Bとを有している。分割プリズム534Bに対峙して、CCDセンサ535が設けられている。CCDセンサ535は光検出手段として用いられている。CCDセンサ535は2つの受光面535A,535Bを有しており、これらの受光面535A,535Bに入射した光を検出する。分割プリズム534Bにより分割された光は2つの光路に沿って進み、これらの光路はCCDセンサ535の2つの受光面535A,535Bにそれぞれ入射する。このように、検出光学系534は、対物レンズ506を通過した標本503からの光をCCDセンサ535の受光面535A,535Bに導く。
分割プリズム534Bは、分割プリズム534B内での反射回数を利用して結像レンズ532から2つの受光面535A,535Bに至る2つの光路長を異ならしている。この時のCCDセンサ535の受光面535A,535Bは、結像レンズ532と検出光学系534とにより構成される結像光学系の予定結像面に対する前後の光学的に共役な位置(前側共役面と後側共役面)に一致させている。これにより、CCDセンサ535の受光面535A,535Bには、予定結像面から共役な2つの位置に標本503の像(前ピン像、後ピン像)が投影されることになる。
図6はステージ502の上下方向(Z方向)の位置に対する前ピン像及び後ピン像のコントラストのグラフである。これら2つの像のコントラストは、標本503が合焦点に位置されたときに等しくなる。2つのコントラストの差分から標本503の合焦度を示すデフォーカス量(合焦点からのステージ502の変位)がCCDセンサ535に接続されている演算回路512により算出される。そのデフォーカス信号はCPU512Aに入力される。CPU512Aは、演算回路512からデフォーカス信号が与えられると、標本503を合焦点へ移動させるためのステージ502の移動量および移動方向の信号を算出する。そして、この信号に基づいてステージ駆動回路505を介して電動焦準部501によりステージ502を上下方向に駆動する。演算回路512、CPU512A及びステージ駆動回路505は処理手段540に含まれている。このように、処理手段540は、観察光学系533により結像させられる観察像のピントが合うよう、電動焦準部501を制御する(光軸方向合焦調整)。
CPU512Aは、CPU512Aとステッピングモータ509との間に介在している補正環駆動回路510に信号を出力し、ステッピングモータ509により補正環506Aを回転させることができる。補正環駆動回路510は処理手段540に含まれている。補正環506Aには補正環506Aの回転位置を検出するセンサ506Cが設けられている。センサ506Cとしては第1の実施の形態で説明したエンコーダ107を用いてもよい。
対物レンズ506の補正環506Aによるカバーガラス503Aの厚さ誤差を補正する方法を述べる。図7は補正方法のフローチャートである。まず、ステージ502に標本503とカバーガラス503Aをセットする(S1)。
次に、CPU512Aはステッピングモータ509により補正環506Aを初期位置に回転させる(S2)。
補正環506Aが初期位置に達した後、上述した光軸方向合焦調整が行われる(S3)。
次に、CPU512Aはステッピングモータ509により補正環506Aを所定量だけ回転させる(補正環調節 (S4))。補正環506Aが回転すると、対物レンズ506内の収差補正レンズが移動し、光軸方向の焦点ずれが発生する。
次に、光軸方向合焦調整が再び行われる(S5)。これにより、(S4)で発生した焦点ずれが補正される。
以後、補正環調節と光軸方向合焦調整とが繰り返される(S6,S7…)。図8は観察光学系533により得られる観察像のコントラストのグラフである。横軸は図6のものと同一である。曲線「ステージ上下」は補正環506Aを初期位置から回転させずにステージ502を上下方向に駆動させると得られるコントラストの曲線であり、曲線「ステージ上下+補正環調節」は上述したように補正環調節と光軸方向合焦調整とが繰り返された後に、ステージ502を上下方向に駆動させると得られるコントラストの曲線である。
双方の曲線ともにコントラストのピーク値に対応するステージZ方向位置が合焦点である。補正環調節と光軸方向合焦調整とが繰り返されると、ステップが進むに応じて曲線「ステージ上下+補正環調節」の形が変化し、コントラストのピーク値も変化する。コントラストのピーク値が最大になったときに補正環の回転とステージの上下方向の駆動が止まる(S8)。
このように、処理手段540は、CCDセンサ535により検出される光から受光面535A,535Bでの標本503の像のコントラストを取得し、このコントラストに基づいて、電動焦準部501とステッピングモータ509とを制御する。この結果、観察像のピントが合い、かつ観察像の収差が補正される。
本第4の実施の形態では正立型顕微鏡の例を示したが、シャーレ等の容器を使用する倒立型顕微鏡でも同様の効果を得ることができる。
図7に示されているフローチャートには様々な変形や修正が許される。例えば、本第4の実施の形態では(S7)以降まで補正環調節と光軸方向合焦調整とを繰り返しているが、(S3)乃至(S7)のいずれかのステップで補正環の回転とステージの上下方向の駆動を止めてもよい。また、(S1)と(S2)の間に光軸方向合焦調整を行ってもよい。
ステージZ方向位置zと補正環506Aの回転位置θとは、(S3)が終了したときの位置(初期位置)から(S8)のときの位置(終位置)まで変化する。本第4の実施の形態では、補正環調節と光軸方向合焦調整とが繰り返され、zとθは交互に変化する。しかしながらzとθの変化のさせ方はこれに限定されない。例えば、zとθを同時に変化させてもよい。変化させている間、CCDセンサ535を用いて取得されるコントラストから算出されるデフォーカス信号がCPU512Aに入力される。初期位置から終位置への近づき方は限定されない。
本第4の実施の形態では、光軸方向合焦調整の際にCPU512Aは演算回路512で算出されるデフォーカス信号に基づいて電動焦準部501を制御するが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1の実施の形態のメモリ109と同様のメモリをCPU512Aに設けてもよい。この場合、CPU512Aはデフォーカス信号に基づいて制御する前に、第1の実施の形態と同様に電動焦準部501を制御する。
補正環調節(S4、S6…)の際、補正環506Aは所定量だけ回転される。
この回転量はCPU512Aに回転量を入力するための入力部を設け、観察者により適宜入力されてもよい。観察者は接眼レンズ533Bを覗きながら、入力部を操作して収差補正を行うことができる。
(第5の実施の形態)
本第5の実施の形態の構成の大部分は、基本的に第4の実施の形態の構成の大部分と同じである。なお、本第5の実施の形態において、第4の実施の形態の図5を参照して説明した構成部材と実質的に同一の構成部材は、第4の実施の形態の対応する構成部材を指示していた参照符号と同じ参照符号を付して詳細な説明を省略する。本第5の実施の形態の構成が第4の実施の形態の構成と異なる点は、補正環駆動回路510とステッピングモータ509が設けられていないことである。
カバーガラス503Aの厚さ誤差を補正する方法を述べる。まず、ステージ502に標本503とカバーガラス503Aをセットする。次に、観察者は接眼レンズ533Bを覗きながら、補正環506Aを回転させる。回転させている間、処理手段540は、観察光学系533により結像させられる観察像のピントが合うよう、電動焦準部501を制御する。この結果、収差が補正されピントが合わせられる。
以上詳述した如く構成されている本発明の第5の実施の形態に従った顕微鏡においては、補正環駆動回路510とステッピングモータ509とが省かれているので、比較的安価な顕微鏡を達成できる。
(第6の実施の形態)
図9は、本発明の第6の実施の形態に係わる正立型顕微鏡の構成を示す図である。本第6の実施の形態の構成の大部分は、基本的に第4の実施の形態の構成の大部分と同じである。なお、本第6の実施の形態において、第4の実施の形態の図5を参照して説明した構成部材と実質的に同一の構成部材は、第4の実施の形態の対応する構成部材を指示していた参照符号と同じ参照符号を付して詳細な説明を省略する。本第6の実施の形態の構成が第4の実施の形態の構成と異なる点は、収差補正機能の無い収差補正機能無対物レンズ606も備えていることである。
本第6の実施の形態の顕微鏡は、収差補正機能無対物レンズ606又は収差補正機能付対物レンズ506とのいずれか1つを観察光路の光軸位置に選択的に位置決めできる対物レンズ選択手段をさらに備えている。観察光路の光軸位置とは観察光軸506B上であり、かつステージ502に対峙する位置である。
本第6の実施の形態では対物レンズ選択手段としてリボルバ650を用いている。リボルバ650には対物レンズ606と対物レンズ506が取付けられており、対物レンズ506,606のいずれか一方、例えば対物レンズ506を観察光軸506B上に位置決めすることができる。リボルバ650を回転させると対物レンズ506を観察光軸506Bから遠ざけ、対物レンズ506の代わりに対物レンズ606を観察光軸506B上に位置決めすることができる。
リボルバ650にはリボルバ650を回転させるリボルバ駆動部651と、対物レンズ駆動回路652とを介して外部コントローラ653が接続されている。観察者は外部コントローラ653を操作することにより、リボルバ650を回転させて対物レンズ506,606のいずれか一方を観察光軸506B上に位置決めすることができる。
CPU512Aには、対物レンズ506,606のいずれか一方が観察光軸506B上に位置しているか否かを判断し、対物レンズが観察光軸506B上に位置しているときに対物レンズ506,606のどちらが位置しているかを判別するための信号を出力するセンサ654が接続されている。
処理手段540はセンサ654からの信号を判断して、これら2つの場合に対応して電動焦準部501とステッピングモータ509を制御する。即ち、収差補正機能無対物レンズ606が観察光軸506B上に位置しているときには、収差は補正されず、ピントが合わせられる。収差補正機能付対物レンズ506が観察光軸506B上に位置しているときには、第4の実施の形態と同様に収差が補正されピントが合わせられる。
このような構成により、収差を補正する機能を持たない収差補正機能無対物レンズ606が観察光軸506B上に位置された場合は補正環調節のステップを省くことができる。また、第4及び第5の実施の形態と同様の効果が得られる。
本第6の実施の形態では対物レンズ選択手段としてリボルバ650を用いているが、本発明はこれに限定されない。例えば、ステージ502に対峙させて対物レンズを着脱可能に保持するホルダを設け、対物レンズ506,606のいずれか一方、例えば対物レンズ506を取付けてもよい。対物レンズ506を取り外し、対物レンズ606を取付ければ、対物レンズ506の代わりに対物レンズ606をステージ502に対峙させることができる。
また、本第6の実施の形態では対物レンズが2つ用いられているが、3つ以上の対物レンズを用いてもよい。
本発明は上記実施の形態のみに限定されず、要旨を変更しない範囲で適宜変形して実施できる。例えば、電動焦準部の代わりに圧電素子等を用いてもよい。
なお、上述した実施の形態では、透過性を有する標本保持部材としてシャーレ等の容器を例に挙げたが、これらに限られるものではなく、例えば一般に用いられているスライドガラスであってもよく、本発明を倒立型顕微鏡に適用し、標本を保持したスライドガラスに対して下方から標本を観察する場合に好適に用いることができるものと考えられる。
本発明の第1の実施の形態に係る正立型顕微鏡の構成を示す図。 本発明の第1の実施の形態によるピント合わせ手順を示す図。 本発明の第2の実施の形態に係る倒立型顕微鏡の構成を示す図。 本発明の第3の実施の形態に係る正立型顕微鏡の構成を示す図。 本発明の第4の実施の形態に係わる正立型顕微鏡の構成を示す図。 本発明の第4の実施の形態において、ステージの上下方向(Z方向)の位置に対する前ピン像及び後ピン像のコントラストのグラフ。 本発明の第4の実施の形態による補正方法のフローチャート。 本発明の第4の実施の形態において、ステージの上下方向(Z方向)の位置に対する観察像のコントラストのグラフ。 本発明の第6の実施の形態に係わる正立型顕微鏡の構成を示す図である。
101…電動焦準部
102…ステージ
103…標本
104…鏡体
105…ドライバ
106…補正環付き対物レンズ
106A…補正環
107…エンコーダ
107A…ディスク
107B…センサ
108…演算回路
109…メモリ
110…入力部
201…電動焦準部
202…対物レンズ取付け部
203…対物レンズ
203A…補正環
204…鏡体
205…ドライバ
206…ステージ
207…標本
208A…ディスク
208B…センサ
209…演算回路
210…メモリ
211…入力部
301…電動焦準部
302…ステージ
303…カバーガラス付き標本
304…鏡体
305…FOドライバ
306…補正環付き対物レンズ
307…プーリ
308…ステッピングモータ
309…プーリ
310…SMドライバ
311…ベルト
312…演算回路
313…メモリ
314…入力部
315…操作部
501…電動焦準部(焦準手段)
502…ステージ
503…標本
503A…カバーガラス
505…ステージ駆動回路
506…収差補正機能付対物レンズ
506A…補正環
506C…センサ
509…ステッピングモータ(移動手段)
510…補正環駆動回路
512…演算回路
512A…CPU
533…観察光学系
533A…光路分岐部材
533B…接眼レンズ
534…検出光学系
534A…ミラー
534B…分割プリズム
535…CCDセンサ(光検出手段)
535A,535B…受光面
540…処理手段
606…収差補正機能無対物レンズ
650…リボルバ(対物レンズ選択手段)
651…リボルバ駆動部
652…対物レンズ駆動回路
653…外部コントローラ
654…センサ

Claims (5)

  1. カバーガラスで覆われているか、又は透過性を有する標本保持部材で保持されているかの少なくとも一方をされている標本を載置するステージと、
    前記カバーガラス又は前記標本保持部材の厚さ誤差を補正する収差補正レンズを有し、前記ステージに対峙している収差補正機能付対物レンズと、
    前記収差補正機能付対物レンズの前記収差補正レンズを光軸方向に移動駆動させる電動移動手段と、
    受光面を有し、前記受光面に入射した光を検出する光検出手段と、
    前記収差補正機能付対物レンズを通過した前記標本からの光を前記光検出手段の前記受光面に導く検出光学系と、
    前記ステージと前記収差補正機能付対物レンズとのいずれか一方又は両方を駆動して前記ステージと前記収差補正機能付対物レンズとの間隔を変化させる電動焦準手段と、
    前記収差補正機能付対物レンズを通過した前記標本からの光を通過させ、前記標本の観察像を結像させる観察光学系と、
    前記光検出手段により検出される光から前記受光面での前記標本の像の前記コントラストを取得し、前記コントラストに基づいて前記電動移動手段と前記電動焦準手段とを繰り返し制御し、前記観察像のピントを合わせ、かつ前記観察像の収差の補正を行う処理手段と、
    を具備したことを特徴とする顕微鏡。
  2. 請求項1記載の顕微鏡は、前記収差補正機能付対物レンズと収差補正機能の無い対物レンズとを少なくとも2つ保持し、これら対物レンズのいずれか1つを観察光路の光軸位置に選択的に位置決めできる対物レンズ選択手段をさらに備えたことを特徴とする。
  3. 請求項1に記載の顕微鏡は、前記コントラストが最大になったときに、前記電動移動手段の制御と前記電動焦準手段の制御が止まることを特徴とする。
  4. 請求項1に記載の顕微鏡は、前記電動移動手段の制御と前記電動焦準手段の制御は交互に行われることを特徴とする。
  5. 請求項1に記載の顕微鏡は、前記電動移動手段の制御と前記電動焦準手段の制御は同時に行われることを特徴とする。
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