JP2012117825A - 超音波センサおよび超音波探傷装置 - Google Patents

超音波センサおよび超音波探傷装置 Download PDF

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Abstract

【課題】制御可能な総素子数を抑えつつ、センサ開口の大型化を行うことで深部の検査を行えるとともに、SN比の向上した超音波センサおよび超音波探傷装置を提供することにある。
【解決手段】超音波センサ1の超音波振動素子1Aは、ある超音波振動素子の重心位置から長辺方向に隣接する他の超音波振動素子の重心位置までのベクトルをa1とし、当該超音波振動素子の重心位置から短辺方向に隣接する他の超音波振動素子の重心位置までのベクトルをa2とするとき、ある素子の重心位置を基準とした場合、他の素子の重心位置Rは、(n1a1+n2a2)を満たす。また、ベクトルa1>ベクトルa2であり、ベクトルa2の長さは超音波の波長λに対して、(λ/2)よりも大きく、ベクトルa1とベクトルa2のなす角度は90度以外となるように、超音波振動素子が規則的に2次元状に配列されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波センサおよび超音波探傷装置に係り、特に、超音波振動素子を2次元配列した超音波センサおよび超音波探傷装置に関する。
金属など固体の非破壊検査方法として、超音波探傷法が一般に用いられている。この超音波探傷法の一種に、フェーズドアレイ方式の超音波探傷法がある。フェーズドアレイ方式(電子走査方式や電子スキャン方式とも呼ばれる)は、例えば圧電素子などの、超音波を発振可能な複数の素子をアレイ状に配置したアレイセンサを用いる。探傷器により、各素子に電気信号を所定の時間だけ遅延させて与えることで、各素子から発生した超音波が被検体中で焦点を形成し、さらに、この各素子への電気信号を遅延させるパターン(遅延パターン)を高速で変化させることにより、被検査体中への超音波の送受信角度(屈折角)、焦点位置などを制御できるようにした超音波探傷法のことである。この方式が重要視されている理由は、被検体の内部で特に、環境や応力などの影響で欠陥が想定される近傍からの反射波をより強く受信できる角度や位置,焦点を選択することで、反射源である欠陥を検出しやすくできるからである。例えば、溶接部における検査では溶接線に沿う欠陥が予測されるので、この欠陥に対して屈折角30度以上の範囲と、板厚あるいはその数倍程度の伝搬距離で焦点を形成するように遅延パターンを作成し、好適な条件下で検査するフェーズドアレイ方式による斜角探傷法ことが有効である。
近年、素子を2次元配列したマトリクスアレイセンサを用い、3次元に超音波を送受信することを可能とした3次元フェーズドアレイ技術の研究開発が盛んに行われており、これまでの2次元フェーズドアレイ技術による断面検査から、体積検査を可能としている(例えば、特許文献1参照)。
そこで、本発明者らは、マトリクスアレイセンサを用いた3次元超音波技術を、機械的な回転検査が必要とされる配管溶接部に対する超音波検査や、厚板材の超音波検査へ適用することを検討している。
上述した従来手法は、例えば薄い被検体に対し検査する場合には有効である。しかし、厚板材深部に位置する欠陥を3次元フェーズドアレイ技術による斜角探傷法で検査するには、超音波の収束性を向上するべくセンサ開口を大型化する必要がある。
ここで、従来のマトリクスアレイセンサとしては、ほぼ一定の大きさをもつ素子を直交配列した矩形マトリクスセンサや、素子の配列を変えることにより対称性を高めた矩形マトリクスアレイセンサ(例えば、特許文献2参照)などが知られている。
特開2005−351718号公報 米国特許6384516号公報
これらのマトリクスアレイセンサでセンサ開口の大型化を行うには、いずれもセンサ開口の2乗に比例して超音波振動素子数が増加する。しかし、探傷器で制御可能な総素子数には技術的な限界があり、また、制御可能な超音波振動素子数を増やせたとしても装置が大型で高価なものとなる。
そこで、総素子数を制御可能な数に抑えつつ、センサ開口の大型化を行おうとすると、各素子の間の距離(ピッチ)が大きくなる。各素子の間の距離(ピッチ)が大きくなると、本来の探傷に用いる超音波(メインローブ)の他に、妨害波となる超音波(グレーティングローブ)が発生する。グレーティングローブが発生することにより、ノイズが増加し、SN比が低下するという問題が発生する。
本発明の目的は、制御可能な総素子数を抑えつつ、センサ開口の大型化を行うことで深部の検査を行えるとともに、SN比の向上した超音波センサおよび超音波探傷装置を提供することにある。
(1)上記目的を達成するために、本発明は、検査対象の内部に超音波を送信し、前記検査対象からのエコーを受信し、前記エコーから検査対象の欠陥の有無または欠陥の寸法を評価する超音波探傷装置に用いられ、超音波を発振する超音波振動素子を規則的に2次元状に配列した超音波センサであって、前記超音波振動素子の数は、前記超音波探傷装置によって制御可能な数以内であり、前記超音波振動素子は、素子間の隙間を少なくし、超音波の発振強度を強くするために、一般には長方形の形状を有し、ある超音波振動素子の重心位置から長辺方向に隣接する他の超音波振動素子の重心位置までのベクトルをa1とし、当該超音波振動素子の重心位置から短辺方向に隣接する他の超音波振動素子の重心位置までのベクトルをa2とするとき、ある素子の重心位置を基準とした場合、他の素子の重心位置Rは、(n1a1+n2a2)を満たし、かつ、ベクトルa1>ベクトルa2であり、ベクトルa2の長さは超音波の波長λに対して、(λ/2)よりも大きく、ベクトルa1とベクトルa2のなす角度は90度以外となるように、前記超音波振動素子が規則的に2次元状に配列したものである。
かかる構成により、制御可能な総素子数を抑えつつ、センサ開口の大型化を行うことで深部の検査を行えるとともに、SN比の向上したものとなる。
(2)上記(1)において、好ましくは、前記ベクトルa1,a2は、(2a2−a1)・a1=0を満たすように、前記超音波振動素子が規則的に2次元状に配列されている。
(3)上記(1)において、好ましくは、前記規則的に2次元状に配列されている超音波センサを2個備え、一方を送信用の前記超音波センサとして用い、
他方を受信用の前記超音波センサとして用いるものである。
(4)また、上記目的を達成するために、本発明は、超音波を発振するセンサとして、超音波を発振する超音波振動素子を規則的に2次元状に配列した超音波センサを用い、当該超音波センサから検査対象の内部に超音波を送信し、前記超音波センサにより前記検査対象からのエコーを受信し、前記エコーから検査対象の欠陥の有無または欠陥の寸法を評価する超音波探傷装置であって、前記超音波振動素子の数は、前記超音波探傷装置によって制御可能な数よりも多く、隣接する超音波振動素子の重心位置間の距離は、超音波の波長λに対して、(λ/2)よりも小さく、前記超音波センサを構成する複数の超音波振動素子の内、超音波の送受信に使用する素子を選択する素子使用範囲選択手段と、該素子使用範囲選択手段にて、前記超音波探傷装置によって制御可能な数よりも多い数の超音波振動素子を選択した場合に、複数の素子を同電位となるように短絡する素子短絡パターン選択部とを備える構成としたものである。
かかる構成により、制御可能な総素子数を抑えつつ、センサ開口の大型化を行うことで深部の検査を行えるとともに、SN比の向上したものとなる。
本発明によれば、制御可能な総素子数を抑えつつ、センサ開口の大型化を行うことで深部の検査を行えるとともに、SN比を向上し得るものとなる。
本発明の第1の実施形態による超音波センサの構成を示す平面図である。 本発明の第1の実施形態による超音波センサにおける超音波の送受信方向の説明図である。 アレイセンサにおけるグレーティングローブの説明図である。 本発明の第1の実施形態による超音波センサにおけるグレーティングローブの発生方向の説明図である。 本発明の第2の実施形態による超音波センサの構成を示す平面図である。 本発明の第2の実施形態による超音波センサによる送受信配置を示す平面図である。 本発明の第3の実施形態による超音波探傷装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態による超音波探傷装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態による超音波探傷装置に用いる超音波センサの説明図である。 本発明の第3の実施形態による超音波探傷装置に用いる超音波センサの説明図である。
以下、図1〜図4を用いて、本発明の第1の実施形態による超音波センサの構成及び動作について説明する。
最初に、図1を用いて、本実施形態による超音波センサの構成について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態による超音波センサの構成を示す平面図である。
本実施形態の超音波センサ1は、アレイ状に配置された複数の超音波振動素子1Aから構成されている。複数の素子の総数は、探傷器で制御可能な総素子数(例えば、256個)以内となっている。本例では、複数の超音波振動素子1Aは千鳥状に配置されている。
ここで、アレイセンサを構成する要素としては、代表的に、圧電素子,整合層,バッキング,接合部分,ケース,配線などが挙げられる。このうち、各素子の重心位置Rは、図1に示した本実施形態の超音波センサ1では、(n1a1+n2a2)を満たすように素子配列されている。n1,n2は整数であり、a1,a2はベクトルである。
ここで、個々の超音波振動素子1Aは、図示のように長方形状をしている。そして、ある素子の重心位置から、その素子に対して長辺方向(X方向)に隣接する他の素子の重心位置までのベクトルを、a1とする。また、ある素子の重心位置から、その素子に対して短辺方向(Y方向)に隣接する他の素子の重心位置までのベクトルを、a2とする。そして、ある素子の重心位置を基準とした場合、他の素子の重心位置Rは、(n1a1+n2a2)を満たす。なお、ベクトルa1>ベクトルa2である。
また、複数の超音波振動素子1Aは千鳥状に配置されているため、ベクトルa1とベクトルa2のなす角度は90度以外であるとともに、(2a2−a1)・a1=0を満たしている。なお、ここで、「・」は内積を示している。
また、本実施形態では、厚板材深部に位置する欠陥を検査できるようにするため、センサ開口を大型化している。具体例を挙げると、X方向の長さX1は30mmとして、Y方向の長さY1を75mmとしている。そして、アレイ状に配列された素子の数は、X方向には10個とし、Y方向に25個として、総数は250個としている。この場合、X方向のピッチpx1は3mmであり、Y方向のピッチpy1は3mmとなっている。例えば、超音波として2MHzの信号を用いる場合、各ピッチpx1,py1は、超音波の波長λに対して、(λ/2)以上となっている。
次に、図2を用いて、本実施形態による超音波センサにおける超音波の送受信方向について説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態による超音波センサにおける超音波の送受信方向の説明図である。なお、図2(A)は斜視図であり、図2(B)は上面図である。
他の素子の重心位置Rが(n1a1+n2a2)を満たすように素子配列されているセンサを用いて超音波の送受信を行う場合、超音波の送受信方向を屈折角θm、方位角φmとして表すものとする。
ここで、グレーティングローブの発生方向は、次のようになる。まず、アレイセンサを構成するベクトルa1,a2を、それぞれ、式(1)により、
Figure 2012117825
とする。
そして、超音波の波長をλ、超音波を集束させる方向を屈折角θm、方位角φmと置くと、以下の式(2)、式(3)、
Figure 2012117825
Figure 2012117825
を満たす、式(4)の位置に、
Figure 2012117825
グレーティングローブが発生する。
式(4)より、素子配列を決定するベクトルa1,a2と超音波を伝搬させる方向により、グレーティングローブ発生場所が決まるため、ノイズとなるグレーティングローブの発生位置をずらしたい場合は、ベクトルa1,a2のなす角度を変えた、図1に示すようなセンサを用いればよいものとなる。
次に、図3を用いて、アレイセンサにおけるグレーティングローブについて説明する。
図3は、アレイセンサにおけるグレーティングローブの説明図である。
図3(A)は、素子間隔(ピッチ)pが(λ/2)より狭い場合である。この場合には、メインローブのみであり、グレーティングローブは発生しない。
それに対して、図3(B)に示すように、素子間隔(ピッチ)pが(λ/2)より広い場合には、メインビームに加えて、ノイズとなるグレーティングローブが発生する。なお、ここでは、集音する方向、すなわち検査したい方向(図示の例では、45度)に対して、グレーティングローブは、集音方向以外に強く伝搬する音である。
次に、図4を用いて、本実施形態による超音波センサにおけるグレーティングローブの発生方向について説明する。
図4は、本発明の第1の実施形態による超音波センサにおけるグレーティングローブの発生方向の説明図である。
図4(A)に示すように、超音波センサ1から、屈折角θm、方位角φmの方向に超音波を集束させ、メインビームMを発生させるものとする。このとき、メインビームMの発生方向とは異なる方向に、グレーティングローブGLが発生する。
図4(B)は、複数の素子を直交配列(ベクトルa1とベクトルa2のなす角度を90度)した場合の、メインビームMとグレーティングローブGLのなす角度をα1とする。
また、図4(C)は、図1に示した複数の素子を千鳥配列(ベクトルa1とベクトルa2のなす角度を90度以外)した場合の、メインビームMとグレーティングローブGLのなす角度をα2とする。
なお、図4(B)及び図4(C)のいずれも、素子間隔は(λ/2)よりも大きいものとしている。
本実施形態の場合、グレーティングローブの発生する位置は、式(4)で求められ、このときの角度α2は、図4(B)における角度α1よりも広くなる。そのため、探傷への影響を少なくすることができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、アレイセンサを大開口化するとともに、その際、探傷範囲上には関係がないところにノイズが出現するようにして、ノイズの影響を低減できるようになり、深部の検査をSN比よく実施できる。
次に、図5及び図6を用いて、本発明の第2の実施形態による超音波センサの構成及び動作について説明する。
図5は、本発明の第2の実施形態による超音波センサの構成を示す平面図である。図6は、本発明の第2の実施形態による超音波センサによる送受信配置を示す平面図である。
図5に示すように、本実施形態の超音波センサ1’は、アレイ状に配置された複数の超音波振動素子1Aから構成されている。複数の素子の総数は、探傷器で制御可能な総素子数(例えば、256個)以内となっている。本例では、各素子の重心位置Rは、(n1a1+n2a2)を満たすように素子配列されている。n1,n2は整数であり、a1,a2はベクトルである。
ここで、個々の超音波振動素子1Aは、図示のように長方形状をしている。そして、ある素子の重心位置から、その素子に対して長辺方向(X方向)に隣接する他の素子の重心位置までのベクトルと、a1とする。また、ある素子の重心位置から、その素子に対して短辺方向(Y方向)に隣接する他の素子の重心位置までのベクトルと、a2とする。そして、ある素子の重心位置を基準とした場合、他の素子の重心位置Rは、(n1a1+n2a2)を満たす。なお、ベクトルa1>ベクトルa2である。
また、本実施形態では、厚板材深部に位置する欠陥を検査できるようにするため、センサ開口を大型化している。そして、X方向のピッチpx1及びY方向のピッチpy1は、超音波の波長λに対して、(λ/2)以上となっている。
本実施形態の場合も、グレーティングローブの発生する位置は、式(4)で求められ、このときの角度α2は、図4(B)における角度α1よりも広くなる。そのため、探傷への影響を少なくすることができる。
また、図6に示すように、センサ配列のベクトルa1,a2と、超音波の送受信方向により、グレーティングローブの発生位置が推定できるので、2つのセンサを用意し、一方を送信用センサ1’(T)として使用し、他方を受信用センサ1’(R)として使用することで、ノイズの発生を抑えることが可能となる。このとき、それぞれのセンサに同じ配列のセンサを用いても良いし、別のセンサを用いても良い。また、図1に示した配列のセンサを用いてもよいものである。
以上説明したように、本実施形態によれば、アレイセンサを大開口化するとともに、その際、探傷範囲上には関係がないところにノイズが出現するようにして、ノイズの影響を低減できるようになり、深部の検査をSN比よく実施できる。
次に、図7〜図10を用いて、本発明の第3の実施形態による超音波探傷装置の構成及び動作について説明する。
図7は、本発明の第3の実施形態による超音波探傷装置の構成を示すブロック図である。図8は、本発明の第3の実施形態による超音波探傷装置の動作を示すフローチャートである。図9及び図10は、本発明の第3の実施形態による超音波探傷装置に用いる超音波センサの説明図である。
図7に示すように、本実施形態の超音波探傷装置は、探傷器100と、アレイセンサ1”と、表示器10とから構成される。探傷器100は、計算機110と、メモリ120と、データ収録部130と、遅延時間制御部140と、素子使用範囲選択部150と、パルサー・レシーバ160と、チャンネルボックス170とからなる。チャンネルボックス170は、素子短絡パターン選択部172と、スイッチ回路174とからなる。
ここで、図9を用いて、アレイセンサ1”について説明する。アレイセンサ1”は、複数の超音波振動素子1Aがマトリック状に配列されたものである。ここでは、例えば、m行n列のマトリクスアレイセンサとし、各素子の間隔は(λ/2)以下と十分に狭く、グレーティングローブを発生しないものである。但し、素子の総数は、探傷器が制御可能な数以上としている。探傷器が制御可能な数を例えば256個としたとき、アレイセンサ1”は25行30列で、総数750個とする。
そして、図9は、開口面積を大きくして、深部の測定を行う場合であり、図10は、開口面積は狭くして、広い送受信を可能とする場合である。図9の場合は、アレイセンサ1”を構成するすべての素子のうち、図7に示した素子使用範囲選択部150を用いて、選択探傷範囲に適切なセンサ開口となるように素子を選択し(具体的には、1行目からm行目まで、及び、1列目からn列目までの全範囲としてセンサ開口が大きくなるように選択し)、また、図7に示したチャンネルボックス170を用いて、このうちの複数の素子(ここでは、行方向に3個)ごとに分けて同電位とすることにより一つに束ね、探傷器の制御可能な素子数以下にするものである。図中、黒の太線で示す素子を使用するものとする。
このとき、3個の素子を同電位とすると、これらの3素子は実質的に単一の素子として挙動し、その場合、隣接する素子間隔は3倍となるため、(λ/2)よりも大きくなり、グレーティングローブが発生することになる。その際、図7に示したチャンネルボックス170による同電位の素子の選択の方法を、例えば、m行目は、3列目、4列目、5列目の素子を同電位とし、6列目、7列目、8列目の素子を同電位としたとき、m−1行目は、2列目、3列目、4列目の素子を同電位とし、5列目、6列目、7列目の素子を同電位とするように、直交配列しないようにする。すなわち、図5にて説明したように、同一電位の素子の重心位置から、その素子に対して長辺方向(X方向)に隣接する他の同一電位の素子の重心位置までのベクトルを、a1とする。また、ある素子の重心位置から、その素子に対して短辺方向(Y方向)に隣接する他の素子の重心位置までのベクトルを、a2とする。そして、ある素子の重心位置を基準とした場合、他の素子の重心位置Rは、(n1a1+n2a2)を満たす。なお、ベクトルa1>ベクトルa2である。また、ベクトルa1とベクトルa2のなす角度を90度以外としている。これにより、図4にて説明したように、センサ開口を大きくして深部の測定を可能とした場合にも、グレーティングローブの影響を低減して、SN比を向上できる。
また、広い送受信を可能とするには、図10に示すように、アレイセンサ1”を構成するすべての素子のうち、図7に示した素子使用範囲選択部150を用いて、選択探傷範囲に適切なセンサ開口となるように素子を選択し(具体的には、5行目から10行目まで、及び、3列目から8列目までの範囲として、センサ開口が小さく、かつ、探傷器の制御可能な素子数以下になるように選択し)、また、図7に示したチャンネルボックス170は用いものである。図中、黒で示す素子を使用するものとする。
次に、図8を用いて、複数個の焦点Fに対して、本実施形態による探傷を実施する場合の、図7に示した超音波探傷装置の動作について説明する。
設定を開始すると、アレイセンサに関する初期設定として、計算機110は、メモリ120から、アレイセンサ1”を構成する素子情報や材質情報などを入力する(ステップS01)。
次に、計算機110は、本センサによる検査範囲を設定する(ステップS02)。
そして、計算機110は、その検査範囲に好適な使用する素子範囲を決定し、素子使用範囲選択部150に対して、使用する素子範囲を設定し、(ステップS03)、また、計算機110は、素子短絡パターン選択部172に対して、短絡させる素子パターンを設定する(ステップS04)。また、使用する素子範囲が決定すれば、一般的には、センサ全体の中心をセンサ中心とするので、これに倣い、計算機110は、センサ中心を設定する。(ステップS05)
次に、計算機110は、アレイセンサの各素子に対する遅延時間のパターンを計算し(ステップS06)、遅延時間制御部140に遅延時間を設定する。
次に、遅延時間制御部140は、設定された遅延時間を用いて、かつ、素子使用範囲選択部150にて選択された素子に対して、また、素子短絡パターン選択部172で選択されたパターンに応じて、スイッチ回路174により短絡すべき素子を短絡させた上で、パルサー160からアレイセンサ1”を用いて複数の焦点Fに対して、超音波を送信する。また、被検体からの反射波をアレイセンサ1”,レシーバ160で受信する(ステップS07)。
そして、複数の焦点Fに対するデータ(反射データ)は、データ収録部130に収録される(ステップS08)。
さらに、すべての点でのデータ収録を終了したかどうかの判別(ステップS09)を行い、終了していない(NO)場合には、焦点F(i)から次の焦点F(i+1)へ移行し、再び超音波の送・受信行い、反射データを収録することを全測定領域での反射データの収録が終了するまで順次繰り返す。
全終了した(YES)場合は終了する(ステップS10)。
その後は、一般的には、画素と画素値のマップを作成し、画像表示により視覚的に検査結果を、表示器10に表示する。
このような、送・受信に使用する素子、および短絡するパターンの組合せの設定を簡便に実施するためには、あらかじめ図7で示した装置のメモリ120に、使用する素子の組合せと短絡するパターンを保存しておき、測定開始時に読み込んで動作すればよい。深いところから浅いところまで検査する場合は、図9と図10に一例を示したように使用する素子の組み合わせに対応する短絡パターンを用いて、ステップS02から繰り返し収録することで深さを問わず検査可能になる。
なお、チャンネルボックス170は、探傷器内部にあってもよいし、元ある探傷器に外部から接続しても良いものである。
なお、図9に示した例において、4個の素子,例えば、m行目は、3列目、4列目、5列目、6列目の素子を同電位とし、7列目、8列目、9列目、10列目の素子を同電位としたとき、m−1行目は、5列目、6列目、7列目、8列目の素子を同電位とするように、直交配列しないようにすると、図1にて説明したのと同様に配置となる。
以上のように、本実施形態によれば、チャンネルボックスの使用素子のパターンと短絡させる素子パターンを切り替えれば良く、深いところも浅いところも一つのアレイセンサで検査が可能となる。
また、アレイセンサを大開口化して、深い所の測定時にも、ノイズの影響を低減できるようになり、深部の検査をSN比よく実施できる。
1…アレイセンサ
10…表示器
100…探傷器
110…計算機
120…メモリ
130…データ収録部
140…遅延時間制御部
150…素子使用範囲選択部
160…パルサー・レシーバ
170…チャンネルボックス
172…素子短絡パターン選択部
174…スイッチ回路

Claims (4)

  1. 検査対象の内部に超音波を送信し、前記検査対象からのエコーを受信し、前記エコーから検査対象の欠陥の有無または欠陥の寸法を評価する超音波探傷装置に用いられ、
    超音波を発振する超音波振動素子を規則的に2次元状に配列した超音波センサであって、
    前記超音波振動素子の数は、前記超音波探傷装置によって制御可能な数以内であり、
    前記超音波振動素子は、
    ある超音波振動素子の重心位置から長辺方向に隣接する他の超音波振動素子の重心位置までのベクトルをa1とし、
    当該超音波振動素子の重心位置から短辺方向に隣接する他の超音波振動素子の重心位置までのベクトルをa2とするとき、
    ある素子の重心位置を基準とした場合、他の素子の重心位置Rは、(n1a1+n2a2)を満たし、かつ、ベクトルa1>ベクトルa2であり、
    ベクトルa2の長さは超音波の波長λに対して、(λ/2)よりも大きく、
    ベクトルa1とベクトルa2のなす角度は90度以外となるように、
    前記超音波振動素子が規則的に2次元状に配列されていることを特徴とする超音波センサ。
  2. 請求項1記載の超音波センサにおいて、
    前記ベクトルa1,a2は、(2a2−a1)・a1=0を満たすように、前記超音波振動素子が規則的に2次元状に配列されていることを特徴とする超音波センサ。
  3. 請求項1記載の超音波センサにおいて、
    前記規則的に2次元状に配列されている超音波センサを2個備え、
    一方を送信用の前記超音波センサとして用い、
    他方を受信用の前記超音波センサとして用いることを特徴とする超音波センサ。
  4. 超音波を発振するセンサとして、超音波を発振する超音波振動素子を規則的に2次元状に配列した超音波センサを用い、
    当該超音波センサから検査対象の内部に超音波を送信し、前記超音波センサにより前記検査対象からのエコーを受信し、前記エコーから検査対象の欠陥の有無または欠陥の寸法を評価する超音波探傷装置であって、
    前記超音波振動素子の数は、前記超音波探傷装置によって制御可能な数よりも多く、
    隣接する超音波振動素子の重心位置間の距離は、超音波の波長λに対して、(λ/2)よりも小さく、
    前記超音波センサを構成する複数の超音波振動素子の内、超音波の送受信に使用する素子を選択する素子使用範囲選択手段と、
    該素子使用範囲選択手段にて、前記超音波探傷装置によって制御可能な数よりも多い数の超音波振動素子を選択した場合に、複数の素子を同電位となるように短絡する素子短絡パターン選択部とを備えることを特徴とする超音波探傷装置。
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