JP2012063405A - 静電荷現像用現像剤評価方法、並びに静電荷現像用現像剤及びその製造方法 - Google Patents

静電荷現像用現像剤評価方法、並びに静電荷現像用現像剤及びその製造方法 Download PDF

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【課題】地汚れや飛散トナー発生を防止し、高品質の画像を得るために必要な、トナーとキャリアとから構成される静電荷現像用現像剤の評価方法を提供する事。
【解決手段】トナー粒子の一個を、探針の先端領域に接着・固定する工程(I)と、前記探針に接着・固定されたトナー粒子を試料台に固定されたキャリア粒子の表面に近づけた後に接触させ、さらに押し付けて、前記探針に作用する第1の力(A)を測定する工程(II)と、前記探針に接着・固定されたトナー粒子を前記キャリア粒子の表面から離したときに、前記探針に作用する第2の力(B)を測定する工程(III)と、前記第1の力(A)に対する前記第2の力(B)の差を算出して、前記探針に接着・固定されたトナー粒子と前記キャリア粒子との間の粒子間力を求める工程(IV)とを備え、前記工程(I)〜(IV)を複数回行なう事で得られる前記粒子間力を用いて静電荷現像用現像剤を評価する事を特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は静電荷現像用現像剤の評価方法、これにより評価された静電荷現像剤用現像剤、その製造方法、及び静電荷現像用現像剤の評価装置に関するものである。
電子写真の現像方式には、トナーからなる一成分現像剤を用いる一成分系現像方式と、ガラスビーズ、磁性体キャリア又はそれらの表面を樹脂等で被覆した被覆キャリアと、トナーとからなる二成分現像剤を用いる二成分系現像方式とがある。
このような二成分系現像方式は、キャリアを使用することから、トナーに対する摩擦帯電面積が広いため、前記一成分系現像方式に比較して、帯電特性が安定しており、長期に亘って高画質を維持するのに有利であり、現像領域へのトナー供給量能力が高いことから、特に高速機に使用されることが多い。また、レーザービーム等で感光体上に静電潜像を形成し、この潜像を顕像化する、いわゆるデジタル方式の電子写真システムにおいても、前述の特徴を活かした二成分系現像方式が広く採用されている。
近年、解像度アップ、ハイライト再現性の向上、画像の粒状性(粒状度;ザラツキ)の改良、カラー化等に対応するため、潜像の最小単位(1ドット)の極小化、高密度化が図られている。特に細かいドットを、忠実に現像できる現像システムの開発が重要な課題となっている。
ドットの再現性は、トナーや現像剤の帯電量や流動性等に影響を受け、細かい潜像部に均一なトナー層または現像剤層を安定して供給することが必要となってきている。
また、高画質化が進むにつれて、それに使用されるトナーは、小粒径化、高機能化が求められている。このため、トナーの微細な構造が複雑化しており、作製時の精密な制御が必要となってきている。また、小粒径トナーを含む現像剤は、地汚れの発生や飛散トナーの発生、画像濃度の不足等の解決するべき課題も残っている。
地汚れの発生や飛散トナーの発生については、現像部におけるトナーとキャリア間に働く粒子間力に大きく影響を受けるため、安定した粒子間力を有するトナーを評価・判別する方法の必要性が増してきている。
このようなトナーの評価方法の一つとして、(1)少なくとも樹脂及び顔料を含むトナー粒子の一個を、AFM(Atomic Force Microscopy:原子間力顕微鏡)の探針の先端領域に取り付ける工程、(2)前記トナー粒子からなるトナー粉体相の表面に、前記探針の先端領域を近づけて、前記探針の単一のトナー粒子を前記トナー粉体相の表面にある単一トナー粒子に接触させたとき、前記探針に作用する第1の力(A)を測定する工程、(3)前記探針を前記トナー粉体相の表面から離したときに、前記探針に作用する第2の力(B)を測定する工程、及び(4)前記第1の力(A)に対する前記第2の力(B)の差を算出して、前記探針の単一のトナー粒子と前記トナー粉体相の単一のトナー粒子との間の粒子間力を求める工程とを備え、前記で求めた粒子間力又は前記工程を複数回行った時の粒子間力の平均値を指標として用いるトナーの評価方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、上記提案はトナー粒子間に働く力を評価する方法であるため、現像部におけるトナーとキャリア間に働く粒子間力の評価には不適当であった。
本発明は、上記した従来技術が有する問題に鑑みてなされたものであって、地汚れや飛散トナー発生を防止し、高品質の画像を得るために必要な、トナーとキャリアとから構成される静電荷現像用現像剤の評価方法を提供することを目的とする。また、前記評価方法による評価基準を満たす静電荷現像剤用現像剤、その製造方法、および静電荷現像用現像剤の評価装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために本発明に係る静電荷現像用現像剤の評価方法および静電荷現像用現像剤の評価装置、並びに静電荷現像剤用現像剤及び該静電荷現像剤用現像剤の製造方法は、具体的には下記(1)〜(10)に記載の技術的特徴を有する。
(1):バインダー樹脂及び顔料を含むトナー粒子の一個を、探針の先端領域に接着・固定する工程(I)と、前記探針に接着・固定されたトナー粒子を試料台に固定されたキャリア粒子の表面に近づけた後に接触させ、さらに押し付けて、前記探針に作用する第1の力(A)を測定する工程(II)と、前記探針に接着・固定されたトナー粒子を前記キャリア粒子の表面から離したときに、前記探針に作用する第2の力(B)を測定する工程(III)と、前記第1の力(A)に対する前記第2の力(B)の差を算出して、前記探針に接着・固定されたトナー粒子と前記キャリア粒子との間の粒子間力を求める工程(IV)と、を備え、前記工程(I)〜(IV)を複数回行なうことで得られる前記粒子間力の分布の累積頻度を評価の指標として用いることを特徴とする静電荷現像用現像剤の評価方法である。
(2):バインダー樹脂及び顔料を含むトナー粒子の一個を、探針の先端領域に接着・固定する工程(I)と、前記探針に接着・固定されたトナー粒子を試料台に固定されたキャリア粒子の表面に近づけた後に接触させ、さらに押し付けて、前記探針に作用する第1の力(A)を測定する工程(II)と、前記探針に接着・固定されたトナー粒子を前記キャリア粒子の表面から離したときに、前記AFM探針に作用する第2の力(B)を測定する工程(III)と、前記第1の力(A)に対する前記第2の力(B)の差を算出して、前記探針に接着・固定されたトナー粒子と前記キャリア粒子との間の粒子間力を求める工程(IV)と、を備え、前記工程(I)〜(IV)を複数回行って前記粒子間力の平均値を求め、該平均値を評価の指標として用いることを特徴とする静電荷現像用現像剤の評価方法である。
(3):前記工程(II)は、トナー粒子とキャリア粒子とが接触した後に50〜200nmの距離を押し付けることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の静電荷現像用現像剤の評価方法である。
(4):前記工程(II)は、前記探針に接着・固定されたトナー粒子を、500〜2000nmの距離から前記キャリア粒子の表面に近づけた後に接触させることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の静電荷現像用現像剤の評価方法である。
(5):前記探針に接着・固定されたトナー粒子を、ピエゾスキャナーにより試料台に固定されたキャリア粒子へ近づけ、このときの前記ピエゾスキャナーのスキャン速度が0.16Hz〜4.0Hzであることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の静電荷現像用現像剤の評価方法である。
(6):樹脂及び顔料を含むトナー粒子の一個を、探針の先端領域に接着・固定する工程(I)と、前記探針に接着・固定されたトナー粒子を試料台に固定されたキャリア粒子の表面に近づけた後に接触させ、さらに押し付けて、前記探針に作用する第1の力(A)を測定する工程(II)と、前記探針に接着・固定されたトナー粒子を前記キャリア粒子の表面から離したときに、前記探針に作用する第2の力(B)を測定する工程(III)と、前記第1の力(A)に対する前記第2の力(B)の差を算出して、前記探針に接着・固定されたトナー粒子と前記キャリア粒子との間の粒子間力を求める工程(IV)と、を備え、前記工程(I)〜(IV)を複数回行なうことで得られる前記粒子間力の分布の累積頻度を評価の指標として用いて製造された静電荷現像用現像剤の評価を行う静電荷現像用現像剤の製造方法であって、前記工程(II)は、前記探針に接着・固定されたトナー粒子を、500〜2000nmの距離から前記キャリア粒子の表面に近づけた後に接触させ、しかる後に50〜200nmの距離を押し付け、前記探針に接着・固定されたトナー粒子は、ピエゾスキャナーによって前記試料台に固定されたキャリア粒子へ近づけられた後に接触させられてなり、該ピエゾスキャナーのスキャン速度は0.16Hz〜4.0Hzであり、前記工程(I)〜(IV)を複数回行なうことで得られるトナー粒子とキャリア粒子との粒子間力の分布において10nN未満の累積頻度が30%以下であることを特徴とする静電荷現像用現像剤の製造方法である。
(7):樹脂及び顔料を含むトナー粒子の一個を、探針の先端領域に接着・固定する工程(I)と、前記探針に接着・固定されたトナー粒子を試料台に固定されたキャリア粒子の表面に近づけた後に接触させ、さらに押し付けて、前記探針に作用する第1の力(A)を測定する工程(II)と、前記探針に接着・固定されたトナー粒子を前記キャリア粒子の表面から離したときに、前記探針に作用する第2の力(B)を測定する工程(III)と、前記第1の力(A)に対する前記第2の力(B)の差を算出して、前記探針に接着・固定されたトナー粒子と前記キャリア粒子との間の粒子間力を求める工程(IV)と、を備え、前記工程(I)〜(IV)を複数回行なうことで得られる前記粒子間力の分布の累積頻度を評価の指標として用いて製造された静電荷現像用現像剤の評価を行う静電荷現像用現像剤の製造方法であって、前記工程(II)は、前記探針に接着・固定されたトナー粒子を、500〜2000nmの距離から前記キャリア粒子の表面に近づけた後に接触させ、しかる後に50〜200nmの距離を押し付け、前記探針に接着・固定されたトナー粒子は、ピエゾスキャナーによって前記試料台に固定されたキャリア粒子へ近づけられた後に接触させられてなり、該ピエゾスキャナーのスキャン速度は0.16Hz〜4.0Hzであり、前記トナー粒子とキャリア粒子との平均粒子間力が10〜70nNであることを特徴とする静電荷現像用現像剤の製造方法である。
(8):当該静電荷現像用現像剤の製造方法の製造工程中、あるいは製造工程後に、上記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の二成分静電荷像現像剤の評価方法による評価を行うことを特徴とする静電荷現像用現像剤の製造方法である。
(9):上記(6)〜(8)のいずれか1項に記載の静電荷現像用現像剤の製造方法で製造されたことを特徴とする静電荷現像用現像剤である。
(10):キャリア粒子が固定配置される試料台と、前記キャリア粒子と対向するように一個のトナー粒子が接着・固定さてなる探針と、前記キャリア粒子と前記トナー粒子とを接離可能とするピエゾスキャナーと、前記探針の裏側部に向けてレーザー光を照射可能なレーザー照射源と、前記探針の裏側部で反射されたレーザー光を受光可能な、複数個のフォトダイオードからなるレーザー光検出部と、を具備し、前記探針に発生する力変化を、前記探針の裏側部に向けて照射されたレーザー光の反射光の変化として前記レーザー光検出部で検出することを特徴とする静電荷現像用現像剤の評価装置である。
本発明によれば、地汚れや飛散トナー発生を防止し、高品質の画像を得るために必要な、トナーとキャリアとから構成される静電荷現像用現像剤の評価方法を提供することができる。また、前記評価方法による評価基準を満たす静電荷現像剤用現像剤、その製造方法、および静電荷現像用現像剤の評価装置を提供することができる。
ピエゾ変位量による探針に働く力を示す特性曲線の傾向を示す図である。 本発明静電荷現像剤用現像剤の評価装置の概略構成を示す図である。 本発明に用いられる探針を作製するための作製装置の例を示す図である。
本発明にかかる静電荷現像用現像剤の評価方法は、バインダー樹脂及び顔料を含むトナー粒子の一個を、探針の先端領域に接着・固定する工程(I)と、前記探針に接着・固定されたトナー粒子を試料台に固定されたキャリア粒子の表面に近づけた後に接触させ、さらに押し付けて、前記探針に作用する第1の力(A)を測定する工程(II)と、前記探針に接着・固定されたトナー粒子を前記キャリア粒子の表面から離したときに、前記探針に作用する第2の力(B)を測定する工程(III)と、前記第1の力(A)に対する前記第2の力(B)の差を算出して、前記探針に接着・固定されたトナー粒子と前記キャリア粒子との間の粒子間力を求める工程(IV)と、を備え、前記工程(I)〜(IV)を複数回行なうことで得られる前記粒子間力の分布の累積頻度を評価の指標として用いることを特徴とする。
また、本発明にかかる静電荷現像用現像剤の評価方法は、バインダー樹脂及び顔料を含むトナー粒子の一個を、探針の先端領域に接着・固定する工程(I)と、前記探針に接着・固定されたトナー粒子を試料台に固定されたキャリア粒子の表面に近づけた後に接触させ、さらに押し付けて、前記探針に作用する第1の力(A)を測定する工程(II)と、前記探針に接着・固定されたトナー粒子を前記キャリア粒子の表面から離したときに、前記AFM探針に作用する第2の力(B)を測定する工程(III)と、前記第1の力(A)に対する前記第2の力(B)の差を算出して、前記探針に接着・固定されたトナー粒子と前記キャリア粒子との間の粒子間力を求める工程(IV)と、を備え、前記工程(I)〜(IV)を複数回行って前記粒子間力の平均値を求め、該平均値を評価の指標として用いることを特徴とする。
次に、本発明に係る静電荷現像用現像剤の評価方法及び静電荷現像用現像剤の評価装置についてさらに詳細に説明する。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
なお、いわゆる当業者は、特許請求の範囲内における本発明を変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものであり、以下の説明は、この発明における実施の形態の例であって、本発明の特許請求の範囲を限定するものではない。
先端10nmφ程度の探針を走査して、探針と試料表面の原子との間に働く原子間力を感知し、試料表面形状等を測定する方法として、AFM(Atomic Force Microscope)法がある。この方法は非常に分解能が高く、探針の走査方向(X方向)に対するZ方向の凹凸形状を測定することができる。
本発明において、トナー粒子1個を探針の先端またはその周辺部位(先端領域と称する)に接着・固定させ、探針の先端領域に接着・固定している1個のトナー粒子を、1個のキャリア粒子に一度押し付けた後、引離すように操作し、そのときのトナー粒子とキャリア粒子の相互作用力を測定することで、図1のような力特性曲線が得られる。この力特性曲線で示される探針を近づけるときの特性と、引離すときの特性との差によって、トナー粒子とキャリア粒子の粒子間力を求め、平均値を評価の指標とした。さらに、この粒子間力を求める操作を繰り返し行うことで、粒子間力の分布の累積頻度を求め、評価の指標とした。
本発明の静電荷現像用現像剤の測定装置の概略構成図を図2に示す。
基板ステージ21の上に、キャリア粒子22を固定し、続いて、このキャリア粒子22に、トナー粒子23が1個付いた探針24を、ピエゾスキャナー25を用いて近づけたり引離したりする操作を行う。
具体的には、以下の(1)〜(3)に記載のとおりにする。
(1)前記キャリア粒子22の表面に、前記探針24の先端領域を近づけて、前記探針24に接着・固定している1個のトナー粒子23を前記キャリア粒子22の表面に接触させたとき、前記探針24に作用する第1の力(A)を測定する。:工程(II)
(2)前記探針24に接着・固定している1個のトナー粒子23を前記キャリア粒子22の表面から離したときに、前記探針24に作用する第2の力(B)を測定する。:工程(III)
(3)前記第1の力(A)に対して前記第2の力(B)の差(=粒子間力)を算出する。:工程(IV)
こうして前記探針24に接着・固定している1個のトナー粒子23と前記キャリア粒子との間の粒子間力を求める。
探針24に発生する力の変化は、探針24の裏側に、レーザー出射源26から出射されたレーザー光Lを照射し、その反射光をミラー27を介して、複数個のフォトダイオードからなる検出部28で反射光の変化として測定できる。
測定のときには、探針24に付着させた1個のトナー粒子23に働くあらゆる力を高精度に検出する必要があり、探針24の先端領域に付着させた1個のトナー粒子23を、キャリア粒子22の表面に近づけ、押し付ける際の距離が重要になる。
探針24に付着させた1個のトナー粒子23をキャリア粒子22の表面に接触させた後、さらに押し付ける距離は50〜200nmが好ましい。押し付ける距離が50nmより短い場合、探針24に付着させた1個のトナー粒子23とキャリア粒子22の接触が充分でないため、測定には不適当である。また、押し付ける距離が200nmよりも長い場合には、トナー粒子23とキャリア粒子22の接触範囲が大きく変形する場合があり、データばらつきが大きくなりやすく、測定には不適当である。
またトナー粒子の場合、摩擦帯電等による力の影響を受けやすいため、かなり離れた位置からの測定が必要になり、探針24に付着させた1個のトナー粒子23から、キャリア粒子22の表面へ近づけるときの好ましい距離は、500〜2000nmである。この500〜2000nm距離からトナー粒子23を付着させた探針24を、キャリア粒子22に近づけ、一度押し付けた後、探針24を引離すように操作して測定した。
この距離が500nmより短い場合には、探針24をキャリア粒子22の表面から引離すことができない場合等が生じるため、測定には不適当である。
また、この距離が2000nmより長い場合には、測定精度が悪くなり、探針24が近づくときの特性と、探針24を引離すときの特性の差を正確に測定することが困難となるため好ましくない。
測定を行う際、キャリア粒子22は平面状基板29に固定し、試料台21に設置して測定する。平面状基板29は導電性を有することが好ましく、キャリア粒子22の固定には、導電性接着剤や導電性カーボンテープを用いることが好ましい。また測定の際、平面状基板29をアースに接続することが好ましい。
探針24に付着させた1個のトナー粒子23をキャリア粒子22の表面へ接近させるときのピエゾのスキャン速度は、0.16Hz〜4.0Hzが最適である。ピエゾのスキャン速度が0.16Hz未満である場合には、ピエゾがゆっくり動作するため、トナー粒子表面の吸着状態の影響を強く受け、バラツキの大きい値になり測定条件として適さない。一方、ピエゾのスキャン速度が4.0Hzを超える場合には、ピエゾが速く動作するためトナー粒子とキャリア粒子の押し付け、引離しという動作が充分でなくなり、1個のトナー粒子が付着した探針24をキャリア粒子22の表面に近づけるときと引離すときの力の差により求まる粒子間力が小さくなる傾向にあり測定条件としては適さない。
本発明による測定装置を用いた粒子間力の測定は、10〜50回繰返して測定し、その平均値を用いて評価することが好ましい。繰返しの測定は同じ場所で繰返すのではなく、場所を変えながら(例えば50nm位の移動を行いながら)測定することが好ましい。その際、粒子間力の分布を評価することも非常に重要である。繰返し回数は多い方が良いが、多すぎると測定時間や解析時間がかかるので10〜50回とすることが好適である。
測定により得られた前記粒子間力の平均値は、10〜70nNであることが好ましく、この範囲内であると地汚れや飛散トナー発生を防止する機能と、高品質の画像を得る機能と、が高次元に発揮される。
また、前記装置を用いて繰返し測定することで、粒子間力の度数分布を得ることができる。この粒子間力の度数分布から累積頻度を求め、評価の指標として用いた。この累積頻度を求める場合も上記の平均値と同様に、繰返し測定を行なうときは同じ場所で繰返すのではなく、場所を変えながら(例えば50nm位の移動を行いながら)測定するのが好ましい。その際、粒子間力の平均値やばらつき度合を評価することも非常に重要である。繰返し回数は多い方が良いが、多すぎると測定時間や解析時間がかかるので10〜50回とすることが好適である。
測定により得られた前記粒子間力の度数分布における10nN未満の累積頻度は、30%以下であることが好ましく、この範囲内であると地汚れや飛散トナー発生を防止する機能と、高品質の画像を得る機能と、が高次元に発揮される。
より好ましい静電荷現像用現像剤としては、前記粒子間力の平均値は、10〜70nNであり、且つ、前記粒子間力の度数分布における10nN未満の累積頻度は、30%以下である。
しかしながら、上記した2つの指標は互いに影響を及ぼし合う特性値であることから、必ずしもいずれの指標をも満たすことを要するものではない。このため、例えば、粒子間力の度数分布における10nN未満の累積頻度が30%以下であり、粒子間力の平均値が10〜70nNの範囲外という場合であっても、粒子間力の平均値の値次第で地汚れや飛散トナー発生を防止すると共に高品質の画像を得ることができる場合もある。
探針の先端領域に、1個のトナー粒子を付着・固定させる方法(工程(I))について、図3の作成装置の例を用いて説明する。1はデジタルマイクロスコープ、2はモニター、3はマイクロマニピュレータ、4はX−Yステージ、5はマイクロマニピュレータターミナル、6はトナー付着針、7は接着剤塗布用針、8は探針、9はトナー、10はプレートである。
デジタルマイクロスコープ1とモニター2は例えばケーブルで接続されており、デジタルマイクロスコープ1の撮影像をモニター2で表示することができる。その際、デジタルマイクロスコープ1で撮影された像は3000倍以上に拡大表示が可能なことが好ましい。このようにするとAFM探針の先端形状およびトナー粒子を鮮明に観察することができる。デジタルマイクロスコープ1の一例として、ユニオン光学社製 DZ3を挙げることができる。デジタルマイクロスコープ1は、X−Yステージ4を支持する固定部分に据え付けられる。
マイクロマニピュレータ3およびX−Yステージ4は、マイクロマニピュレータターミナル5により操作することが可能である。トナー付着針6の先端部にトナーを付着させる、あるいはAFM探針8の先端領域に正確にトナーを固定するためには、マイクロマニピュレータ3、およびX−Yステージ4の操作分解能は0.1μm程度であることが好ましい。マイクロマニピュレータ3、X−Yステージ4およびマイクロマニピュレータターミナル5は、一般にマイクロマニピュレータシステムとして構成されている。このシステムの一例として駿河精機社製 M200を挙げることができる。
トナー付着針6、接着剤塗布用針7は、マイクロマニピュレータ3に取り付けられ、マイクロマニピュレータ3に連動して操作することができる。トナー付着針6及び接着剤塗布用針7の材質は特に限定されないが、金属(例えばタングステン)製であることが好ましい。
トナー粒子を探針8に固定するために、固定手段として接着剤が使用される。使用する接着剤としては粒子間の力を正確に測定するために硬化型接着剤が適している。その中でも硬化時間が調整可能な2液混合タイプの2液混合硬化型接着剤がさらに適している。特に常温硬化型の接着剤が好ましい。2液混合硬化型接着剤の例としては、EP−330(セメダイン社製)等が挙げられる。
探針8の先端領域に、1個のトナー粒子を付着・固定させる際の、図3の装置の操作方法は次のとおりである。
先ず、この装置の探針8、およびトナー9がばらばらの状態で置かれているプレート10をX−Yステージ4上に水平に設置し、そのX−Yステージ上の位置情報をコンピュータに登録する。
次に、マイクロマニピュレータ3に、トナー付着針6、接着剤塗布針7を取り付けた後、各針を所定の位置までマイクロマニピュレータターミナル5を使用して移動させ、その位置情報をコンピュータに登録する。各針(トナー付着針6、接着剤塗布針7)は探針8上方で向かい合わせとなるような位置に設定する。
次に、トナー付着針6がトナー9の上方に位置するように、マイクロマニピュレータ3、およびX−Yステージ4をマイクロマニピュレータターミナル5で操作する。その後、デジタルマイクロスコープ1で観察しながらトナー付着針6を微動させて、選ばれたトナー1個の粒子がトナー付着針6の先端部に付着するようにする。ここでトナー付着針6の先端直径を1μm以下とすると、先端部分にトナー1個の粒子だけを付着させる操作が容易になる。
次に、接着剤塗布針7をマイクロマニピュレータ3から取り外して針先端部に接着剤を塗布した後、再び接着剤付着針7をマイクロマニピュレータ3に取り付け、接着剤塗布針7をコンピュータに登録していた位置に戻す。その後に探針8の先端領域に接着剤塗布針7を接近させて接着剤を塗布する。探針8への接着剤塗布は微量で十分である。このため、マイクロマニピュレータターミナル5で接着剤塗布針7を操作して針先端部の位置を微調整しながら探針8の先端領域に塗布する。
次に、トナー付着針6を探針8の接着剤塗布部に接触させて、1個のトナー粒子を探針8に接着し、固定させる。この際にもトナー付着針6の微小な動きをマイクロマニピュレータターミナル5で操作する。
このようにして、探針の先端領域に、1個のトナー粒子を付着・固定させることができる。
(トナー)
本発明において評価の対象となる静電荷現像用現像剤に含まれるトナーは、熱可塑性樹脂を主成分とするバインダー樹脂、顔料としての着色剤を少なくとも含有し、必要に応じて、微粒子、帯電制御剤、離型剤等を含有する公知の各種トナーを用いることができる。トナーは、その製造方法に限定されないが、製造方法として、粉砕法、重合法、造粒法等の製造方法を用いて製造することができ、不定形又は球形のトナーが得られる。また、磁性トナー及び非磁性トナーのいずれを用いることもできる。
トナーに使用されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体、スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂肪族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス等が挙げられる。なお、これらは、単独でも二種以上併用することもできる。
ポリエステル樹脂は、スチレン系樹脂やアクリル系樹脂と比較して、トナーの保存時の安定性を確保しながら、溶融粘度を低下させることができる。ポリエステル樹脂は、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分との重縮合反応によって得ることができる。
アルコール成分としては、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール等のジオール類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノーA等のエーテル化ビスフェノール類、これらを炭素数3〜22の飽和又は不飽和の炭化水素基で置換した2価のアルコール単位体、その他の2価のアルコール単位体、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエスリトール、ジペンタエスリトール、トリペンタエスリトール、ショ糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の3価以上の高アルコール単量体が挙げられる。
カルボン酸成分としては、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、マロン酸、これらの炭素数3〜22の飽和又は不飽和の炭化水素基で置換した2価の有機酸単量体(有機二酸)、これらの酸の無水物、低級アルキルエステルと、リノレイン酸からの二量体酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、3,3−ジカルボキシメチルブタン酸、テトラカルボキシメチルメタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸エンボール三量体酸、これら酸の無水物等の3価以上の多価カルボン酸単量体が挙げられる。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールAなどの化合物とエピクロロヒドリンの重縮合物等を用いることができる。具体的には、エポミックR362、R364、R365、R366、R367、R369(以上、三井石油化学工業社製)、エポトートYD−011、YD−012、YD−014、YD−904、YD−017、(以上、東都化成社製)、エポコート1002、1004、1007(以上、シェル化学社製)等の市販品が挙げられる。
着色剤としては、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、ハンザイエローG、ローダミン6Gレーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、モノアゾ系染顔料、ジスアゾ系染顔料等の公知の染顔料を単独又は二種以上混合して用いることができる。
磁性トナーは、磁性体を含有するトナーである。具体的な磁性体としては、鉄、コバルト等の強磁性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Ba系フェライト等の微粉末を用いることができる。
摩擦帯電性を制御するために、トナーは、モノアゾ染料の金属錯塩、ニトロフミン酸及びその塩、サリチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸のCo、Cr、Fe等の金属錯体アミノ化合物、4級アンモニウム塩、有機染料等の帯電制御剤を含有してもよい。
さらに、トナーは、必要に応じて、離型剤を含有してもよい。離型剤としては、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、カルナウバワックス、マイクロクリスタリンワックス、ホホバワックス、ライスワックス、モンタン酸ワックス等を単独又は二種以上混合して用いることができる。
トナーは、この他の添加剤を含有してもよい。良好な画像を得るためには、トナーに流動性を付与することが好ましい。このためには、一般に流動性向上剤として、疎水化された金属酸化物の粒子、滑剤等の粒子を添加することが有効であり、金属酸化物、樹脂、金属石鹸等の粒子を添加剤として用いることができる。添加剤の具体例としては、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、ステアリン酸亜鉛等の滑剤、酸化セリウム、炭化ケイ素等の研磨剤、表面を疎水化したSiO2、TiO2等の無機酸化物等の流動性付与剤、公知のケーキング防止剤及びそれらの表面処理物等が挙げられる。トナーの流動性を向上させるためには、特に、疎水性シリカが好ましく用いられる。
トナーの重量平均粒径は、3.0〜9.0μmであることが好ましく、3.5〜7.5μmがさらに好ましい。なお、トナーの粒径は、コールターカウンター(コールターカウンター社製)を用いて測定することができる。
(キャリア)
本発明において評価の対象となる静電荷現像用現像剤に含まれるキャリアは、磁性を有する芯材粒子と、該芯材粒子表面に被覆層とを有してなり、更に必要に応じてその他の構成を有してなる。
<芯材粒子>
前記芯材粒子としては、磁性材料の破砕物粒子を用いることができる。また、フェライト、マグネタイト等の芯材粒子の場合には、焼成前の一次造粒品を分級し、焼成した粒子を、分級処理により異なる粒度分布を有する粒子粉体に分級した後、複数の粒子粉体を混合することにより得ることができる。また、焼成した粒子の表面をプラズマ処理したのち分級処理を行って、芯材粒子を得ても良い。
前記芯材粒子を分級する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ふるい分け機、重力分級機、遠心分級機、慣性分級機などが挙げられる。これらの中でも、生産性が良好で分級点の変更が容易にできることから重力分級機、遠心分級機、慣性分級機等の風力分級機が特に好ましい。
前記芯材粒子としては、磁性を有すれば特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、鉄、コバルト等の強磁性体;、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Ba系フェライト、Mn系フェライトなどが挙げられる。
前記フェライトとは、一般式:(MO)x(NO)y(Fe)zで示される焼結体である。ただし、前記一般式において、x、y及びzは、フェライトの組成を表し、M及びNは、それぞれ独立に、Ni、Cu、Zn、Li、Mg、Mn、Sr、Ca等が挙げられ、金属酸化物と酸化鉄(III)との完全混合物から構成されている。
<被覆層>
前記被覆層は、少なくとも結着樹脂と、アミノシランカップリング剤と、硬質粒子とを含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
−結着樹脂−
前記結着樹脂としては、シリコーン樹脂が好適である。該シリコーン樹脂としては、特に制限はなく、一般的に知られているシリコーン樹脂の中から目的に応じて適宜選択することができるが、下記一般式で示される繰り返し単位の少なくとも1つを含有するものが好ましい。
Figure 2012063405
ここで、前記一般式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、メトキシル基、炭素数1〜4のアルキル基、又はアリール基(例えばフェニル基、トリル基等)を表す。Rは、炭素数1〜4のアルキレン基、又はアリーレン基(例えばフェニレン基等)を表す。
前記アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられる。
前記アルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基などが挙げられる。
前記アリール基の炭素数は6〜20が好ましく、6〜14がより好ましい。前記アリール基としては、例えばベンゼン由来のアリール基(フェニル基)の他、ナフタレン、フェナントレン、アントラセン等の縮合多環式芳香族炭化水素由来のアリール基、ビフェニル、ターフェニル等の鎖状多環式芳香族炭化水素由来のアリール基等が包含される。なお、アリール基は、各種の置換基で置換されていてもよい。
前記アリーレン基の炭素数は、6〜20が好ましく、6〜14がより好ましい。前記アリーレン基としては、例えばベンゼン由来のアリーレン基(フェニレン基)の他、ナフタレン、フェナントレン、アントラセン等の縮合多環式芳香族炭化水素由来のアリーレン基;ビフェニル、ターフェニル等の鎖状多環式芳香族炭化水素由来のアリーレン基等が挙げられる。なお、アリーレン基は、各種の置換基で置換されていてもよい。
前記シリコーン樹脂としては、上記以外にも、オルガノシロサン結合のみからなるストレートシリコーン樹脂;変性シリコーン樹脂、などが好適に挙げられる。
前記ストレートシリコーン樹脂としては、例えばKR271、KR272、KR282、KR252、KR255、KR152(いずれも、信越化学工業株式会社製);SR2400、SR2406、SR2411(いずれも、東レダウコーニングシリコーン株式会社製)などが挙げられる。
前記変性シリコーン樹脂としては、エポキシ変性シリコーン樹脂、アクリル変性シリコーン樹脂、フェノール変性シリコーン樹脂、ウレタン変性シリコーン樹脂、ポリエステル変性シリコーン樹脂、アルキッド変性シリコーン樹脂などが挙げられる。前記エポキシ変性シリコーン樹脂としては、例えばES−1001N(信越化学工業株式会社製)、SR2115(東レダウコーニングシリコーン株式会社製)などが挙げられる。前記アクリル変性シリコーン樹脂としては、例えばKR−5208(信越化学工業株式会社製)などが挙げられる。前記ポリエステル変性シリコーン樹脂としては、例えばKR−5203(信越化学工業株式会社製)などが挙げられる。前記アルキッド変性シリコーン樹脂としては、例えばKR−206(信越化学工業株式会社製)、SR2110(東レダウコーニングシリコーン株式会社製)などが挙げられる。前記ウレタン変性シリコーン樹脂としては、例えばKR−305(信越化学工業株式会社製)などが挙げられる。
前記結着樹脂としては、上記樹脂以外にも、必要に応じてキャリア用被覆樹脂として一般的に用いられているものを使用することができ、例えば、ポリスチレン樹脂、ポリクロロスチレン樹脂、ポリ(α−メチルスチレン)樹脂、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロロアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂;エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、アクリル樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、キシレン樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、メラミン樹脂、フッ素系樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−アミノシランカップリング剤−
前記被覆層は、アミノシランカップリング剤を含有することが好ましい。これにより、耐久性の良好なキャリアを得ることができる。前記アミノシランカップリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、下記式で表される化合物が好適に挙げられる。
N(CHSi(OCH
N(CHSi(OC
N(CHSi(CH(OC
N(CHSi(CH)(OC
N(CHNHCHSi(OCH
N(CHNH(CHSi(CH)(OCH
N(CHNH(CHSi(OCH
(CHN(CHSi(CH)(OC
(CN(CHSi(OCH
前記アミノシランカップリング剤の前記被覆層における含有量は、0.001〜30質量%が好ましく、0.5〜10質量%がより好ましい。前記含有量が0.001質量%未満であると、帯電性が環境の影響を受け易く、また製品収率が低下しやすくなることがあり、30質量%を超えると、被覆樹脂が脆くなりやすく、被覆層の耐摩耗性が低下することがある。
−硬質粒子−
前記被覆層を補強するため、硬質粒子を含有することが好ましい。該硬質粒子としては、金属酸化物からなる粒子が、粒子径の均一性が高く、被覆層の成分と高い親和性が得られ、被覆層の補強効果が大きいため、特に好ましい。前記金属酸化物からなる粒子としては、Siの酸化物からなる粒子、Tiの酸化物からなる粒子、Alの酸化物からなる粒子などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記硬質粒子としては、表面処理していないもの、疎水化処理など表面処理したもの全てを用いることができる。
前記硬質粒子の前記被覆層における含有量は、2〜70質量%が好ましく、5〜40質量%がより好ましい。前記硬質粒子の含有量は、粒径、比表面積によって適宜選択すればよいが、2質量%未満であると、被覆層の耐摩耗性を向上させる効果が発現しにくくなることがあり、70質量%を超えると、硬質粒子の脱離が発生しやすくなり、経時帯電性が低下することがある。
前記芯材粒子の表面に被覆層を形成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えばスプレードライ法、浸漬法、パウダーコーティング法などが挙げられる。これらの中でも、流動層型コーティング装置を用いる方法は、均一な被覆層を形成するのに特に有効である。前記芯材粒子表面の被覆層の厚みは、0.02〜1μmが好ましく、0.03〜0.8μmがより好ましい。
以下、本発明を実施例により、さらに具体的に説明する。しかしながら、本発明は下記実施例などに拘束されて限定解釈されるべきではなく、本発明は、明細書、図面に開示する範囲で解釈される。
(キャリア作製例1)
評価に用いたキャリアの具体的な作製例について説明する。ただし本発明で用いるキャリアは、この例に限定されるものではない。
Fe、CuO、及びZnOからなる混合物を、湿式ボールミルを用いて粉砕物の粒子径が1μm以下になるように粉砕した。このようにして得られた粉砕物にポリビニルアルコールを添加し、次いで、スプレードライヤーにより造粒を行った。この造粒物を電気炉で焼成した後、解砕し、分級し、粒度調整して芯材1を得た。この芯材1の成分分析を行ったところ、Fe2O3が46mol%、CuOが27mol%、ZnOが27mol%であった。
次に
アクリル樹脂溶液(固形分50wt%) 21.0部
グアナミン溶液(固形分70wt%) 6.4部
アルミナ粒子[0.3μm、固有抵抗1014(Ω・cm)] 7.6部
シリコン樹脂溶液 65.0部
[固形分23wt%(SR2410:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)]
アミノシラン 1.0部
[固形分100wt%(SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)]
トルエン 60部
ブチルセロソルブ 60部
をホモミキサーで10分間分散し、アルミナ粒子を含むアクリル樹脂及びシリコン樹脂のブレンド被覆膜形成溶液を得た。
芯材1に対して、上記被覆膜形成溶液を芯材表面に膜厚0.15μmになるように流動床型コーティング装置(スピラコーター;岡田精工社製)を用いてにより塗布した。得られたキャリアを電気炉中にて150℃で1時間放置して焼成した。冷却後フェライト粉バルクを目開き106μmの篩を用いて解砕し、キャリアを得た。結着樹脂膜厚測定は、透過型電子顕微鏡にてキャリア断面を観察することにより、キャリア表面を覆う被覆膜を観察することができるため、その膜厚の平均値をもって膜厚とした。こうして、重量平均粒径37.5μmのキャリア1を得た。
(キャリア作製例2)
芯材1の表面をプラズマ処理した後、分級し、粒度調整した芯材2を用いた以外は、キャリア製作例1と同様にして、平均被覆層厚みが0.6μmのキャリア2を作製した。
(トナーバインダーの合成)
冷却管、攪拌機、及び窒素導入管を具備する反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物を724部、イソフタル酸を276部、及びジブチルチンオキサイドを2部入れ、常圧で230℃の条件下、8時間反応させ、更に10〜15mmHgの減圧で5時間反応させた後、160℃まで冷却して、これに32部の無水フタル酸を加えて2時間反応させた。
次に、80℃まで冷却し、酢酸エチル中で、イソフォロンジイソシアネート188部と2時間反応を行い、イソシアネート含有プレポリマー(1)を得た。
次に、上記プレポリマー(1)を267部と、イソホロンジアミンを14部、50℃で2時間反応させ、重量平均分子量64000のウレア変性ポリエステル(1)を得た。
上記と同様にビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物を724部、テレフタル酸を276部、常圧下230℃の条件下で8時間重縮合し、次に、10〜15mmHgの減圧で5時間反応して、ピーク分子量5000の変性されていないポリエステルAを得た。
上記ウレア変性ポリエステル(1)を200部と、上記変性されていないポリエステルAを800部、酢酸エチル/MEK(1/1)混合溶剤2000部に溶解し、混合し、トナーバインダー(1)の酢酸エチル/MEK溶液を得た。一部減圧乾燥し、トナーバインダー(1)を単離した。分析の結果、ガラス転移温度Tgは62℃であった。
(トナー1の作製)
<トナー原材料1>
トナーバインダー(1)の酢酸エチル/MEK溶液:240部
ペンタエリスリトールテトラベヘネート(溶融粘度25cps):20部
銅フタロシアニンブルー顔料(C.I.ピグメントブルー15:3):4部
(LionolBlue FG−7351;東洋インキ社製)
上記トナー原材料1を、ビーカー内で、60℃にてTK式ホモミキサーを用いて12000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させてトナー材料溶液を作製した。
<トナー原材料2>
イオン交換水:706部
ハイドロキシアパタイト10%懸濁液:294部
(日本化学工業(株)製スーパタイト10)
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム:0.2部
次いで、上記トナー原材料2を、ビーカー内で均一に溶解した。その後60℃に昇温し、TK式ホモミキサーを用いて12000rpmで攪拌しながら、上記トナー材料溶液を投入し10分間攪拌した。
次に、この混合液を、攪拌棒及び温度計を具備するフラスコに移し、30℃まで昇温して減圧下で溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、トナー粒子を得た。
体積平均粒径は6.3μmであった。
このトナー粒子100部に対して、以下の混合条件にて添加剤を混合し、トナーを得た。
添加剤 シリカ微粉末:1.5部 (R972;日本アエロジル社製)
混合回転数:1800rpm
混合時間:150sec
混合機:Qミキサー
上記のようにしてトナー1を作製した後、本発明評価法により、トナー粒子とキャリア粒子1、2の粒子間力、及び粒子間力の分布における10nN未満の累積頻度を測定した。測定結果を下記表1に示す。
(トナー2の作製)
上記実施例のうちシリカ微粉末を全く添加しないこと以外は全く同様にしてトナー2を作成した後、本発明評価法によりトナー粒子とキャリア粒子1の粒子間力、及び粒子間力の分布における10nN未満の累積頻度を測定した。測定結果を下記表1に示す。
(トナー3の作製)
上記実施例のうちシリカ微粉末を5部添加すること以外は全く同様にしてトナー3を作成した後、本発明評価法によりトナー粒子とキャリア粒子1、2の粒子間力、及び粒子間力の分布における10nN未満の累積頻度を測定した。測定結果を下記表1に示す。
上記に示した作製法で得られたキャリア1、2とトナー1〜3を、キャリア95部に対し、トナー5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
この二成分現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験(粒状度評価)、及びランニング実験(飛散トナー試験)を以下に示す評価基準に基づき行った。
<粒状度>
デジタルカラー複写機・プリンタ複合機(イマジオカラー4000、株式会社リコー製)で画像形成を行い、下記数式で定義される粒状度(明度範囲:50〜80)を測定し、
その数値から下記基準により粒状度を評価した。
Figure 2012063405
ただし、前記数式中、Lは平均明度、fは空間周波数(cycle/mm)、WS(f)は明度変動のパワースペクトラム、VTF(f)は視覚の空間周波数特性、a及びbは係数を表す。
〔評価基準〕
◎:0以上0.1未満
○:0.1以上0.2未満
△:0.2以上0.3未満
×:0.3以上
<ランニング時飛散トナー>
デジタルカラー複写機・プリンタ複合機(イマジオカラー4000、株式会社リコー製)で格子パターン画像を連続出力し、光学顕微鏡で非画像部へのトナー飛散の状態を観察、評価し、良好を「○」、不良を「×」としてランク付けした。
画像評価結果、及びランニング実験評価結果を、下記表1に示す。
Figure 2012063405
以上の実施例により具体例を挙げて説明した本発明にかかる静電荷現像用現像剤の評価方法によれば、地汚れや飛散トナー発生を防止し、高品質の画像を得るために必要な、トナーとキャリアとを評価することができ、また、該評価方法による評価基準を満たす静電荷現像剤用現像剤が得られることがわかった。
なお、トナー2とキャリア1とで構成された静電荷現像用現像剤の例では、粒子間力の平均値が10〜70nNの範囲から外れ、粒子間力の分布における10nN未満の累積頻度が30%以下の範囲を満たしているが、所望の粒状度が得られていない。これは上述したように、少なくとも10nN未満の累積頻度が30%以下の範囲を満たすことで、所望の特性を得る上で高次元化がなされているものの、粒子間力の平均値との関係で、これが充分に達成されてはいないということを示している。従って、トナー2とキャリア1とで構成された静電荷現像用現像剤の例は所期の目的を達成するものではないものの、この例が示すことは、粒子間力の平均値が10〜70nNの範囲から外れ、且つ、粒子間力の分布における10nN未満の累積頻度が30%以下の範囲を満たす静電荷現像用現像剤が、所期の目的を達成し得ないもの即ち本発明の効果を奏しないものであると言うこととは必ずしも同義ではない。
1 デジタルマイクロスコープ
2 モニター
3 マイクロマニピュレータ
4 X−Yステージ
5 マイクロマニピュレータターミナル
6 トナー付着針
7 接着剤塗布用針
8 探針
9 トナー
10 プレート
22 キャリア粒子
23 トナー粒子
24 探針
25 ピエゾスキャナー
26 レーザー出射源
27 ミラー
28 検出部
29 平面状基板
21 試料台
特開2007−156082号公報

Claims (10)

  1. バインダー樹脂及び顔料を含むトナー粒子の一個を、探針の先端領域に接着・固定する工程(I)と、
    前記探針に接着・固定されたトナー粒子を試料台に固定されたキャリア粒子の表面に近づけた後に接触させ、さらに押し付けて、前記探針に作用する第1の力(A)を測定する工程(II)と、
    前記探針に接着・固定されたトナー粒子を前記キャリア粒子の表面から離したときに、前記探針に作用する第2の力(B)を測定する工程(III)と、
    前記第1の力(A)に対する前記第2の力(B)の差を算出して、前記探針に接着・固定されたトナー粒子と前記キャリア粒子との間の粒子間力を求める工程(IV)と、
    を備え、
    前記工程(I)〜(IV)を複数回行なうことで得られる前記粒子間力の分布の累積頻度を評価の指標として用いることを特徴とする静電荷現像用現像剤の評価方法。
  2. バインダー樹脂及び顔料を含むトナー粒子の一個を、探針の先端領域に接着・固定する工程(I)と、
    前記探針に接着・固定されたトナー粒子を試料台に固定されたキャリア粒子の表面に近づけた後に接触させ、さらに押し付けて、前記探針に作用する第1の力(A)を測定する工程(II)と、
    前記探針に接着・固定されたトナー粒子を前記キャリア粒子の表面から離したときに、前記AFM探針に作用する第2の力(B)を測定する工程(III)と、
    前記第1の力(A)に対する前記第2の力(B)の差を算出して、前記探針に接着・固定されたトナー粒子と前記キャリア粒子との間の粒子間力を求める工程(IV)と、
    を備え、
    前記工程(I)〜(IV)を複数回行って前記粒子間力の平均値を求め、該平均値を評価の指標として用いることを特徴とする静電荷現像用現像剤の評価方法。
  3. 前記工程(II)は、トナー粒子とキャリア粒子とが接触した後に50〜200nmの距離を押し付けることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電荷現像用現像剤の評価方法。
  4. 前記工程(II)は、前記探針に接着・固定されたトナー粒子を、500〜2000nmの距離から前記キャリア粒子の表面に近づけた後に接触させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の静電荷現像用現像剤の評価方法。
  5. 前記探針に接着・固定されたトナー粒子を、ピエゾスキャナーにより試料台に固定されたキャリア粒子へ近づけ、このときの前記ピエゾスキャナーのスキャン速度が0.16Hz〜4.0Hzであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の静電荷現像用現像剤の評価方法。
  6. 樹脂及び顔料を含むトナー粒子の一個を、探針の先端領域に接着・固定する工程(I)と、
    前記探針に接着・固定されたトナー粒子を試料台に固定されたキャリア粒子の表面に近づけた後に接触させ、さらに押し付けて、前記探針に作用する第1の力(A)を測定する工程(II)と、
    前記探針に接着・固定されたトナー粒子を前記キャリア粒子の表面から離したときに、前記探針に作用する第2の力(B)を測定する工程(III)と、
    前記第1の力(A)に対する前記第2の力(B)の差を算出して、前記探針に接着・固定されたトナー粒子と前記キャリア粒子との間の粒子間力を求める工程(IV)と、
    を備え、
    前記工程(I)〜(IV)を複数回行なうことで得られる前記粒子間力の分布の累積頻度を評価の指標として用いて製造された静電荷現像用現像剤の評価を行う静電荷現像用現像剤の製造方法であって、
    前記工程(II)は、前記探針に接着・固定されたトナー粒子を、500〜2000nmの距離から前記キャリア粒子の表面に近づけた後に接触させ、しかる後に50〜200nmの距離を押し付け、
    前記探針に接着・固定されたトナー粒子は、ピエゾスキャナーによって前記試料台に固定されたキャリア粒子へ近づけられた後に接触させられてなり、
    該ピエゾスキャナーのスキャン速度は0.16Hz〜4.0Hzであり、
    前記工程(I)〜(IV)を複数回行なうことで得られるトナー粒子とキャリア粒子との粒子間力の分布において10nN未満の累積頻度が30%以下であることを特徴とする静電荷現像用現像剤の製造方法。
  7. 樹脂及び顔料を含むトナー粒子の一個を、探針の先端領域に接着・固定する工程(I)と、
    前記探針に接着・固定されたトナー粒子を試料台に固定されたキャリア粒子の表面に近づけた後に接触させ、さらに押し付けて、前記探針に作用する第1の力(A)を測定する工程(II)と、
    前記探針に接着・固定されたトナー粒子を前記キャリア粒子の表面から離したときに、前記探針に作用する第2の力(B)を測定する工程(III)と、
    前記第1の力(A)に対する前記第2の力(B)の差を算出して、前記探針に接着・固定されたトナー粒子と前記キャリア粒子との間の粒子間力を求める工程(IV)と、
    を備え、
    前記工程(I)〜(IV)を複数回行なうことで得られる前記粒子間力の分布の累積頻度を評価の指標として用いて製造された静電荷現像用現像剤の評価を行う静電荷現像用現像剤の製造方法であって、
    前記工程(II)は、前記探針に接着・固定されたトナー粒子を、500〜2000nmの距離から前記キャリア粒子の表面に近づけた後に接触させ、しかる後に50〜200nmの距離を押し付け、
    前記探針に接着・固定されたトナー粒子は、ピエゾスキャナーによって前記試料台に固定されたキャリア粒子へ近づけられた後に接触させられてなり、
    該ピエゾスキャナーのスキャン速度は0.16Hz〜4.0Hzであり、
    前記トナー粒子とキャリア粒子との平均粒子間力が10〜70nNであることを特徴とする静電荷現像用現像剤の製造方法。
  8. 当該静電荷現像用現像剤の製造方法の製造工程中、あるいは製造工程後に、請求項1〜5のいずれか1項に記載の二成分静電荷像現像剤の評価方法による評価を行うことを特徴とする静電荷現像用現像剤の製造方法。
  9. 請求項6〜8のいずれか1項に記載の静電荷現像用現像剤の製造方法で製造されたことを特徴とする静電荷現像用現像剤。
  10. キャリア粒子が固定配置される試料台と、
    前記キャリア粒子と対向するように一個のトナー粒子が接着・固定さてなる探針と、
    前記キャリア粒子と前記トナー粒子とを接離可能とするピエゾスキャナーと、
    前記探針の裏側部に向けてレーザー光を照射可能なレーザー照射源と、
    前記探針の裏側部で反射されたレーザー光を受光可能な、複数個のフォトダイオードからなるレーザー光検出部と、を具備し、
    前記探針に発生する力変化を、前記探針の裏側部に向けて照射されたレーザー光の反射光の変化として前記レーザー光検出部で検出することを特徴とする静電荷現像用現像剤の評価装置。
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