JP2006293266A - 静電潜像現像用キャリア、これを用いた静電潜像現像剤、画像形成方法、及びプロセスカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【課題】初期および経時のキャリア付着の発生が少なく、高画像濃度、粒状性(ザラツキ)が良好で、長期に渡り安定した帯電付与能力を有し、かつ、帯電性の環境変動、放置帯電低下が抑制された静電潜像現像用キャリアを提供する。
【解決手段】磁性を有する芯材粒子と芯材粒子表面に形成された被覆層からなる静電潜像現像用キャリアにおいて、キャリアは重量平均粒径Dwが22〜32μmであり、重量平均粒径Dwと個数平均粒径Dpの比、Dw/Dpが、1.0<Dw/Dp<1.2であり、20μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が0〜7重量%、36μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が90〜100重量%であり、芯材粒子は、特定条件下における電気抵抗率の関係値が所定の範囲にある。
【選択図】図1
【解決手段】磁性を有する芯材粒子と芯材粒子表面に形成された被覆層からなる静電潜像現像用キャリアにおいて、キャリアは重量平均粒径Dwが22〜32μmであり、重量平均粒径Dwと個数平均粒径Dpの比、Dw/Dpが、1.0<Dw/Dp<1.2であり、20μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が0〜7重量%、36μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が90〜100重量%であり、芯材粒子は、特定条件下における電気抵抗率の関係値が所定の範囲にある。
【選択図】図1
Description
本発明は、電子写真法、静電記録法に使用される二成分現像剤に用いられる静電潜像現像用キャリア、それを用いた静電潜像現像用現像剤、および該静電潜像現像用現像剤を用いる画像形成方法、該静電潜像現像用現像剤を保持するプロセスカートリッジに関する。
電子写真の現像方式には、トナーのみを主成分とする、いわゆる一成分系現像方式と、ガラスビーズ、磁性体キャリア、またはそれらの表面を樹脂などで被覆したコートキャリアとトナーとを混合して使用する二成分系現像方式がある。
二成分系現像方式は、キャリアを使用することから、トナーに対する摩擦帯電面積が広いため、一成分系現像方式に比較して帯電特性が安定しており、長期にわたって高画質を維持するのに有利である。また、現像領域へのトナー供給量能力が高いことから、特に高速機に使用されることが多い。
レーザービームなどで感光体上に静電潜像を形成し、この潜像を顕像化する、いわゆるデジタル方式の電子写真システムにおいても、前述の特徴を活かした二成分系現像方式が広く採用されている。
二成分系現像方式は、キャリアを使用することから、トナーに対する摩擦帯電面積が広いため、一成分系現像方式に比較して帯電特性が安定しており、長期にわたって高画質を維持するのに有利である。また、現像領域へのトナー供給量能力が高いことから、特に高速機に使用されることが多い。
レーザービームなどで感光体上に静電潜像を形成し、この潜像を顕像化する、いわゆるデジタル方式の電子写真システムにおいても、前述の特徴を活かした二成分系現像方式が広く採用されている。
近年、解像度アップ、ハイライト再現性の向上、画像の粒状性(ザラツキ)の改良、およびカラー化などに対応するため、潜像の最小単位(1ドット)の極小化、高密度化が図られており、特に、これらの潜像(ドット)を忠実に現像できる現像システムが重要な課題となっており、プロセス条件、現像剤(トナー、キャリア)両面から種々の提案がなされている。
プロセス面では、現像ギャップの近接化、感光体の薄膜化、また、書込みビーム径の小径化等が有効であるが、コストが高くなること、また信頼性などの点で依然大きな課題がある。
現像剤の面からは、トナーの小粒径化、キャリアの小粒径化が検討されており、小粒径キャリアの使用について種々提案されている。
プロセス面では、現像ギャップの近接化、感光体の薄膜化、また、書込みビーム径の小径化等が有効であるが、コストが高くなること、また信頼性などの点で依然大きな課題がある。
現像剤の面からは、トナーの小粒径化、キャリアの小粒径化が検討されており、小粒径キャリアの使用について種々提案されている。
特許文献1には、スピネル構造をもつフェライト粒子からなる、平均粒径が30μm未満の磁性キャリアが提案されている。これは、樹脂コートされていないキャリアであって、低い現像電界のもとで使用するものであり、現像能力に乏しく、また樹脂コートされていないため、寿命が短い。
特許文献2には、キャリア粒子を有する電子写真用キャリアにおいて、該キャリアは、50%平均粒径(D50)15〜45μmを有し該キャリアは、22μmより小さいキャリア粒子を1〜20%含有しており、16μmより小さいキャリア粒子を3%以下含有しており、62μm以上のキャリア粒子を2〜15%含有しており、かつ88μm以上のキャリア粒子を2%以下含有しており、該キャリアは、空気透過法によって測定される該キャリアの比表面積S1と、次式:S2=(6/ρ・D50)×104(ρはキャリアの比重)によって算出される該キャリアの比表面積S2とが、1.2≦S1/S2≦2.0 の条件を満たすことを特徴とする電子写真用キャリアが記載されている。
特許文献2には、キャリア粒子を有する電子写真用キャリアにおいて、該キャリアは、50%平均粒径(D50)15〜45μmを有し該キャリアは、22μmより小さいキャリア粒子を1〜20%含有しており、16μmより小さいキャリア粒子を3%以下含有しており、62μm以上のキャリア粒子を2〜15%含有しており、かつ88μm以上のキャリア粒子を2%以下含有しており、該キャリアは、空気透過法によって測定される該キャリアの比表面積S1と、次式:S2=(6/ρ・D50)×104(ρはキャリアの比重)によって算出される該キャリアの比表面積S2とが、1.2≦S1/S2≦2.0 の条件を満たすことを特徴とする電子写真用キャリアが記載されている。
この小粒径キャリアを使用する場合には、次のような利点が得られる。
(1)単位体積当りの表面積が広いため、個々のトナーに充分な摩擦帯電を与えることができ、低帯電量トナー、逆帯電量トナーの発生が少ない。その結果、地汚れが発生しにくくなり、また、ドット周辺のトナーのちり、にじみが少なくドット再現性が良好となる。
(2)単位体積当りの表面積が広く、地汚れが発生しにくいことから、トナーの平均帯電量を低くすることができ、充分な画像濃度が得られる。従って、小粒径キャリアは、小粒径トナー使用時の不具合な点を補うことが可能であり、小粒径トナーの利点を引き出すのに特に有効である。
(3)小粒径キャリアは、緻密な磁気ブラシを形成し、かつ穂の流動性が良いため、画像に穂跡が発生しにくいという特徴がある。
しかし、従来の小粒径キャリアは、キャリア付着が発生し易いことが非常に大きな課題であり、感光体の傷や定着ローラー傷の発生原因となっていたので、実用化が難しかった。
(1)単位体積当りの表面積が広いため、個々のトナーに充分な摩擦帯電を与えることができ、低帯電量トナー、逆帯電量トナーの発生が少ない。その結果、地汚れが発生しにくくなり、また、ドット周辺のトナーのちり、にじみが少なくドット再現性が良好となる。
(2)単位体積当りの表面積が広く、地汚れが発生しにくいことから、トナーの平均帯電量を低くすることができ、充分な画像濃度が得られる。従って、小粒径キャリアは、小粒径トナー使用時の不具合な点を補うことが可能であり、小粒径トナーの利点を引き出すのに特に有効である。
(3)小粒径キャリアは、緻密な磁気ブラシを形成し、かつ穂の流動性が良いため、画像に穂跡が発生しにくいという特徴がある。
しかし、従来の小粒径キャリアは、キャリア付着が発生し易いことが非常に大きな課題であり、感光体の傷や定着ローラー傷の発生原因となっていたので、実用化が難しかった。
特に、重量平均粒径が30μmより小さいキャリアになると、ざらつきが大幅に改良され高画質となる。しかし、平均粒径が30μmより小さいキャリアは、キャリア付着が非常に起こり易く、経時にわたって、高画質を維持できないという課題があった。
即ち、キャリア付着は次式条件になったときに、キャリア粒子または切断された磁気ブラシの形態で付着する。
Fm<Fc(ただし、Fm:磁気束縛力、Fc:キャリア付着を引き起こす力)
磁気束縛力は次式:Fm=k×(キャリア磁気モーメント)×(磁気の傾き)で表わされる。
ここで、(キャリア磁気モーメント)=(質量)×(磁化)=(4/3)π・r3・ρ×Mである。(r:キャリア半径、ρ:キャリア真比重)
前記のように、キャリア磁気モーメントはr3に比例するから、キャリアの小粒径化に伴って急激に小さくなる。
一方、キャリア付着を引き起こす力Fcは、現像ポテンシャル、地肌ポテンシャル、キャリアにかかる遠心力、キャリア抵抗、および現像剤帯電量に関連している。したがってキャリア付着を防止するためFcを小さくするように各パラメーターを設定することが有効であるが、現像能力、地汚れ、およびトナー飛散などと密接に関係するため、大幅に変えることは難しいのが現状である。
即ち、キャリア付着は次式条件になったときに、キャリア粒子または切断された磁気ブラシの形態で付着する。
Fm<Fc(ただし、Fm:磁気束縛力、Fc:キャリア付着を引き起こす力)
磁気束縛力は次式:Fm=k×(キャリア磁気モーメント)×(磁気の傾き)で表わされる。
ここで、(キャリア磁気モーメント)=(質量)×(磁化)=(4/3)π・r3・ρ×Mである。(r:キャリア半径、ρ:キャリア真比重)
前記のように、キャリア磁気モーメントはr3に比例するから、キャリアの小粒径化に伴って急激に小さくなる。
一方、キャリア付着を引き起こす力Fcは、現像ポテンシャル、地肌ポテンシャル、キャリアにかかる遠心力、キャリア抵抗、および現像剤帯電量に関連している。したがってキャリア付着を防止するためFcを小さくするように各パラメーターを設定することが有効であるが、現像能力、地汚れ、およびトナー飛散などと密接に関係するため、大幅に変えることは難しいのが現状である。
本発明の主たる目的は、初期および経時のキャリア付着の発生が少なく、高画像濃度、粒状性(ザラツキ)が良好で、長期に渡り安定した帯電付与能力を有し、かつ、帯電性の環境変動、放置帯電低下が抑制された静電潜像現像用キャリアを提供することにある。
さらに、本発明の目的は、この静電潜像現像用キャリアを用いた静電潜像用現像剤、該現像剤を用いる画像形成方法、該現像剤を保持するプロセスカートリッジを提供することにある。
さらに、本発明の目的は、この静電潜像現像用キャリアを用いた静電潜像用現像剤、該現像剤を用いる画像形成方法、該現像剤を保持するプロセスカートリッジを提供することにある。
本発明によれば下記(1)〜(11)の構成をもって、上記の目的が達成される。
(1)「磁性を有する芯材粒子と該芯材粒子表面に形成された被覆層からなる静電潜像現像用キャリアにおいて、該キャリアは重量平均粒径Dwが22〜32μmであり、重量平均粒径Dwと個数平均粒径Dpの比、Dw/Dpが、1.0<Dw/Dp<1.2であり、20μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が0〜7重量%、36μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が90〜100重量%であり、該芯材粒子は、印加電界50V/mmにおける電気抵抗率R1(Ω・cm)のLog(R1)が、8.0〜10.5であり、かつ、平行平板電極を間隔2mmで対向させ、1500Gaussの磁極を用いて芯材粒子を鎖状にして直流電圧を印加したとき、印加電界250V/mmにおける電気抵抗率をR2(Ω・cm)、印加電界50V/mmにおける電気抵抗率をR3(Ω・cm)としたとき、Log(R2)/Log(R3)の値が0.85〜1.0の範囲にあることを特徴とする静電潜像現像用キャリア。」
(2)「前記キャリア中の20μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が0〜5重量%であることを特徴とする前記(1)に記載の静電潜像現像用キャリア。」
(3)「1000エルステッドの磁界中における該芯材粒子の磁気モーメントが、70〜150emu/gであることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の静電潜像現像用キャリア。」
(4)「前記芯材粒子の嵩密度が、2.35〜2.5g/cm3であることを特徴とする前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。」
(5)「前記キャリアの印加電界250V/mmにおける電気抵抗率Rc(Ω・cm)のLog(Rc)が、12〜14であることを特徴とする前記(1)乃至(4)のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。」
(6)「前記芯材粒子表面に形成された被覆層が少なくともシリコーン樹脂を含むことを特徴とする前記(1)乃至(5)のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。」
(7)「前記被覆層中に硬質微粒子を含有することを特徴とする前記(1)乃至(6)のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。」
(8)「前記硬質微粒子が少なくとも金属酸化物粒子を含み、該金属酸化物粒子がSi酸化物、Ti酸化物、Al酸化物のうち少なくとも1種以上を含有することを特徴とする前記(7)に記載の静電潜像現像用キャリア。」
(9)「トナーとキャリアからなる静電潜像現像剤において、該キャリアとして、前記(1)乃至(8)のいずれかに記載のキャリアを用いることを特徴とする静電潜像現像剤。」
(10)「少なくとも、感光体の表面に形成された静電潜像を静電潜像現像剤で現像する現像工程と、該感光体上に現像された画像を画像記録媒体に転写する転写工程と、感光体の表面に残存する現像剤を払拭するクリーニング工程とを含み、前記現像工程が前記(9)記載の現像剤を用いるものであることを特徴とする画像形成方法。」
(11)「感光体と、該感光体の表面を帯電させる帯電ブラシと、該感光体の表面に形成される静電潜像を静電潜像現像剤で現像する現像部と、前記感光体の表面に残存する現像剤を払拭するブレードとの内、少なくとも現像部を含み一体に支持したプロセスカートリッジであって、該現像剤として前記(9)に記載の現像剤を保持することを特徴とするプロセスカートリッジ。」
(1)「磁性を有する芯材粒子と該芯材粒子表面に形成された被覆層からなる静電潜像現像用キャリアにおいて、該キャリアは重量平均粒径Dwが22〜32μmであり、重量平均粒径Dwと個数平均粒径Dpの比、Dw/Dpが、1.0<Dw/Dp<1.2であり、20μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が0〜7重量%、36μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が90〜100重量%であり、該芯材粒子は、印加電界50V/mmにおける電気抵抗率R1(Ω・cm)のLog(R1)が、8.0〜10.5であり、かつ、平行平板電極を間隔2mmで対向させ、1500Gaussの磁極を用いて芯材粒子を鎖状にして直流電圧を印加したとき、印加電界250V/mmにおける電気抵抗率をR2(Ω・cm)、印加電界50V/mmにおける電気抵抗率をR3(Ω・cm)としたとき、Log(R2)/Log(R3)の値が0.85〜1.0の範囲にあることを特徴とする静電潜像現像用キャリア。」
(2)「前記キャリア中の20μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が0〜5重量%であることを特徴とする前記(1)に記載の静電潜像現像用キャリア。」
(3)「1000エルステッドの磁界中における該芯材粒子の磁気モーメントが、70〜150emu/gであることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の静電潜像現像用キャリア。」
(4)「前記芯材粒子の嵩密度が、2.35〜2.5g/cm3であることを特徴とする前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。」
(5)「前記キャリアの印加電界250V/mmにおける電気抵抗率Rc(Ω・cm)のLog(Rc)が、12〜14であることを特徴とする前記(1)乃至(4)のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。」
(6)「前記芯材粒子表面に形成された被覆層が少なくともシリコーン樹脂を含むことを特徴とする前記(1)乃至(5)のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。」
(7)「前記被覆層中に硬質微粒子を含有することを特徴とする前記(1)乃至(6)のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。」
(8)「前記硬質微粒子が少なくとも金属酸化物粒子を含み、該金属酸化物粒子がSi酸化物、Ti酸化物、Al酸化物のうち少なくとも1種以上を含有することを特徴とする前記(7)に記載の静電潜像現像用キャリア。」
(9)「トナーとキャリアからなる静電潜像現像剤において、該キャリアとして、前記(1)乃至(8)のいずれかに記載のキャリアを用いることを特徴とする静電潜像現像剤。」
(10)「少なくとも、感光体の表面に形成された静電潜像を静電潜像現像剤で現像する現像工程と、該感光体上に現像された画像を画像記録媒体に転写する転写工程と、感光体の表面に残存する現像剤を払拭するクリーニング工程とを含み、前記現像工程が前記(9)記載の現像剤を用いるものであることを特徴とする画像形成方法。」
(11)「感光体と、該感光体の表面を帯電させる帯電ブラシと、該感光体の表面に形成される静電潜像を静電潜像現像剤で現像する現像部と、前記感光体の表面に残存する現像剤を払拭するブレードとの内、少なくとも現像部を含み一体に支持したプロセスカートリッジであって、該現像剤として前記(9)に記載の現像剤を保持することを特徴とするプロセスカートリッジ。」
本発明によると、従来における問題を解決することができ、以下のような静電潜像現像用キャリア、該キャリアを含有する静電潜像現像用現像剤、および該静電潜像現像用現像剤を用いる画像形成方法、プロセスカートリッジを提供することができる。
(1)磁性を有する芯材粒子と該芯材粒子表面に形成された被覆層からなる静電潜像現像用キャリアにおいて、該キャリアは重量平均粒径Dwが22〜32μmであり、重量平均粒径Dwと個数平均粒径Dpの比、Dw/Dpが、1.0<Dw/Dp<1.2であり、20μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が0〜7重量%、36μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が90〜100重量%であり、該芯材粒子は、印加電界50V/mmにおける電気抵抗率R1(Ω・cm)のLog(R1)が、8.0〜10.5であり、かつ、平行平板電極を間隔2mmで対向させ、1500Gaussの磁極を用いて芯材粒子を鎖状にして直流電圧を印加したとき、印加電界250V/mmにおける電気抵抗率をR2(Ω・cm)、印加電界50V/mmにおける電気抵抗率をR3(Ω・cm)としたとき、Log(R2)/Log(R3)の値が0.85〜1.0の範囲にある静電潜像現像用キャリアにより、初期および経時のキャリア付着の発生が少なく、高画像濃度、粒状性が良好であり、長期に渡り安定した帯電付与能力を有し、かつ、帯電性の環境変動、放置帯電低下が抑制されたキャリアを提供することができる。
(2)前記キャリア中の20μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が0〜5重量%であることで、さらにキャリア付着が低減される。
(3)前記芯材粒子の1000エルステッドの磁界中における磁気モーメントが70〜150emu/gであることで、さらにキャリア付着が低減される。
(4)前記芯材粒子の嵩密度が2.35〜2.5g/cm3であることで、キャリア付着がさらに低減される。
(5)前記キャリアの印加電界250V/mmにおける電気抵抗率Rc(Ω・cm)のLog(Rc)が、12〜14であることで、帯電性の環境変動、現像剤の放置帯電量低下をさらに抑制することができる。
(6)該芯材粒子表面に形成された被覆層が少なくともシリコーン樹脂を含むことで、さらに長期に渡り安定した帯電付与能力を有することができる。
(7)該被覆層中に硬質微粒子を含有することにより、被覆層の補強効果が増し、さらに長期に渡り安定した帯電付与能力を有することができる。
(8)該硬質微粒子が少なくとも金属酸化物粒子を含み、該金属酸化物粒子がSi酸化物、Ti酸化物、Al酸化物のうち少なくとも1種以上を含有することにより、さらに被覆層の補強効果が増し、より一層、長期に渡り安定した帯電付与能力を有することができる。
(9)トナーと本発明のキャリアから構成される静電潜像現像剤を用いることで、初期および経時のキャリア付着の発生が少なく、高画像濃度、粒状性(ザラツキ)が良好で、長期に渡り安定した帯電付与能力を有し、かつ、帯電性の環境変動、放置帯電低下が抑制された現像剤を得ることができる。
(10)少なくとも、感光体の表面に形成された静電潜像を静電潜像現像剤で現像する現像工程と、該感光体上に現像された画像を画像記録媒体に転写する転写工程と、感光体の表面に残存する現像剤を払拭するクリーニング工程とを含み、前記現像工程において、上記本発明の現像剤を用いることで、初期および経時のキャリア付着の発生が少なく、高画像濃度、粒状性(ザラツキ)が良好で、長期に渡り安定した帯電付与能力を有し、かつ、帯電性の環境変動、放置帯電低下が抑制された画像形成方法とすることができる。
(11)感光体と、該感光体の表面を帯電させる帯電ブラシと、該感光体の表面に形成される静電潜像を静電潜像現像剤で現像する現像部と、前記感光体の表面に残存する現像剤を払拭するブレードとの内、少なくとも現像部を含み一体に支持したプロセスカートリッジであって、該現像剤として上記本発明の現像剤を保持することで、初期および経時のキャリア付着の発生が少なく、高画像濃度、粒状性(ザラツキ)が良好で、長期に渡り安定した帯電付与能力を有し、かつ、帯電性の環境変動、放置帯電低下が抑制されたプロセスカートリッジとすることができる。
(1)磁性を有する芯材粒子と該芯材粒子表面に形成された被覆層からなる静電潜像現像用キャリアにおいて、該キャリアは重量平均粒径Dwが22〜32μmであり、重量平均粒径Dwと個数平均粒径Dpの比、Dw/Dpが、1.0<Dw/Dp<1.2であり、20μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が0〜7重量%、36μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が90〜100重量%であり、該芯材粒子は、印加電界50V/mmにおける電気抵抗率R1(Ω・cm)のLog(R1)が、8.0〜10.5であり、かつ、平行平板電極を間隔2mmで対向させ、1500Gaussの磁極を用いて芯材粒子を鎖状にして直流電圧を印加したとき、印加電界250V/mmにおける電気抵抗率をR2(Ω・cm)、印加電界50V/mmにおける電気抵抗率をR3(Ω・cm)としたとき、Log(R2)/Log(R3)の値が0.85〜1.0の範囲にある静電潜像現像用キャリアにより、初期および経時のキャリア付着の発生が少なく、高画像濃度、粒状性が良好であり、長期に渡り安定した帯電付与能力を有し、かつ、帯電性の環境変動、放置帯電低下が抑制されたキャリアを提供することができる。
(2)前記キャリア中の20μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が0〜5重量%であることで、さらにキャリア付着が低減される。
(3)前記芯材粒子の1000エルステッドの磁界中における磁気モーメントが70〜150emu/gであることで、さらにキャリア付着が低減される。
(4)前記芯材粒子の嵩密度が2.35〜2.5g/cm3であることで、キャリア付着がさらに低減される。
(5)前記キャリアの印加電界250V/mmにおける電気抵抗率Rc(Ω・cm)のLog(Rc)が、12〜14であることで、帯電性の環境変動、現像剤の放置帯電量低下をさらに抑制することができる。
(6)該芯材粒子表面に形成された被覆層が少なくともシリコーン樹脂を含むことで、さらに長期に渡り安定した帯電付与能力を有することができる。
(7)該被覆層中に硬質微粒子を含有することにより、被覆層の補強効果が増し、さらに長期に渡り安定した帯電付与能力を有することができる。
(8)該硬質微粒子が少なくとも金属酸化物粒子を含み、該金属酸化物粒子がSi酸化物、Ti酸化物、Al酸化物のうち少なくとも1種以上を含有することにより、さらに被覆層の補強効果が増し、より一層、長期に渡り安定した帯電付与能力を有することができる。
(9)トナーと本発明のキャリアから構成される静電潜像現像剤を用いることで、初期および経時のキャリア付着の発生が少なく、高画像濃度、粒状性(ザラツキ)が良好で、長期に渡り安定した帯電付与能力を有し、かつ、帯電性の環境変動、放置帯電低下が抑制された現像剤を得ることができる。
(10)少なくとも、感光体の表面に形成された静電潜像を静電潜像現像剤で現像する現像工程と、該感光体上に現像された画像を画像記録媒体に転写する転写工程と、感光体の表面に残存する現像剤を払拭するクリーニング工程とを含み、前記現像工程において、上記本発明の現像剤を用いることで、初期および経時のキャリア付着の発生が少なく、高画像濃度、粒状性(ザラツキ)が良好で、長期に渡り安定した帯電付与能力を有し、かつ、帯電性の環境変動、放置帯電低下が抑制された画像形成方法とすることができる。
(11)感光体と、該感光体の表面を帯電させる帯電ブラシと、該感光体の表面に形成される静電潜像を静電潜像現像剤で現像する現像部と、前記感光体の表面に残存する現像剤を払拭するブレードとの内、少なくとも現像部を含み一体に支持したプロセスカートリッジであって、該現像剤として上記本発明の現像剤を保持することで、初期および経時のキャリア付着の発生が少なく、高画像濃度、粒状性(ザラツキ)が良好で、長期に渡り安定した帯電付与能力を有し、かつ、帯電性の環境変動、放置帯電低下が抑制されたプロセスカートリッジとすることができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
なお、以下の説明は本発明における最良の形態の例であって、これにより本発明を何ら限定するものではない。
なお、以下の説明は本発明における最良の形態の例であって、これにより本発明を何ら限定するものではない。
本発明の静電潜像現像用キャリア(以下、単にキャリアともいう)は、磁性を有する芯材粒子とその表面を被覆する樹脂を含む層とからなる。
本発明のキャリアにおいて、その重量平均粒径Dwが22〜32μmであり、好ましくは23〜30μmの範囲である。重量平均粒径Dwが前記範囲よりも大きいと、キャリア付着がより起こりにくくなるが、潜像に対してトナーが忠実に現像されなくなって、ドット径のバラツキが大きくなり粒状性が低下する。また、トナー濃度を高くした場合、地汚れし易くなる。なお、前記キャリア付着は、静電潜像の画像部又は地肌部にキャリアが付着する現象を示す。それぞれの電界が強いほどキャリア付着し易い。画像部は、トナー現像されることにより電界が弱められるため、地肌部に比べ、キャリア付着は起こりにくい。キャリア付着は、感光体ドラムや定着ローラーの傷の原因となる等の不都合を生じるので好ましくない。
本発明のキャリアにおいて、その重量平均粒径Dwが22〜32μmであり、好ましくは23〜30μmの範囲である。重量平均粒径Dwが前記範囲よりも大きいと、キャリア付着がより起こりにくくなるが、潜像に対してトナーが忠実に現像されなくなって、ドット径のバラツキが大きくなり粒状性が低下する。また、トナー濃度を高くした場合、地汚れし易くなる。なお、前記キャリア付着は、静電潜像の画像部又は地肌部にキャリアが付着する現象を示す。それぞれの電界が強いほどキャリア付着し易い。画像部は、トナー現像されることにより電界が弱められるため、地肌部に比べ、キャリア付着は起こりにくい。キャリア付着は、感光体ドラムや定着ローラーの傷の原因となる等の不都合を生じるので好ましくない。
20μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が7重量%以下、好ましくは5重量%以下、さらに好ましくは3重量%以下である。20μmより小さい粒子が7重量%より多くなると、粒径分布が広がってきて、磁気ブラシの至るところに磁気モーメントの小さな粒子が存在するようになり、キャリア付着が急激に悪くなる。
また、20μmより小さい粒径を有するキャリア粒子の含有割合は0.5重量%以上が好ましい。0.5重量%を超えると、コストをかけずに所望の値を得ることが可能となる。
更に、重量平均粒径Dwが22〜32μmの芯材粒子における粒径分布に対して、36μmより小さい粒子が90重量%以上、より好ましくは、92重量%以上となるシャープな粒径分布の磁性体の表面を樹脂で被覆することにより、各粒子の磁気モーメントの広がりを押さえた静電潜像現像用キャリアが得られ、キャリア付着を大幅に改善できた。
また、20μmより小さい粒径を有するキャリア粒子の含有割合は0.5重量%以上が好ましい。0.5重量%を超えると、コストをかけずに所望の値を得ることが可能となる。
更に、重量平均粒径Dwが22〜32μmの芯材粒子における粒径分布に対して、36μmより小さい粒子が90重量%以上、より好ましくは、92重量%以上となるシャープな粒径分布の磁性体の表面を樹脂で被覆することにより、各粒子の磁気モーメントの広がりを押さえた静電潜像現像用キャリアが得られ、キャリア付着を大幅に改善できた。
本発明において、キャリア、キャリア芯材及びトナーに関して言う重量平均粒径Dwは、個数基準で測定された粒子の粒径分布(個数頻度と粒径との関係)に基づいて算出されたものである。
この場合の重量平均粒径Dwは次式で表わされる。
Dw={1/Σ(nD3)}×{Σ(nD4)}
上式中、Dは各チャネルに存在する粒子の代表粒径(μm)を示し、nは各チャネルに存在する粒子の総数を示す。
なお、チャネルとは、粒径分布図における粒径範囲を等分に分割するための長さを示すもので、本発明の場合には、2μmの長さを採用した。
また、各チャネルに存在する粒子の代表粒径としては、各チャネルに保存する粒子粒径の下限値を採用した。
本発明において粒径分布を測定するための粒度分析計としては、マイクロトラック粒度分析計(モデルHRA9320−X100:Honewell社製)を用いた。
この場合の重量平均粒径Dwは次式で表わされる。
Dw={1/Σ(nD3)}×{Σ(nD4)}
上式中、Dは各チャネルに存在する粒子の代表粒径(μm)を示し、nは各チャネルに存在する粒子の総数を示す。
なお、チャネルとは、粒径分布図における粒径範囲を等分に分割するための長さを示すもので、本発明の場合には、2μmの長さを採用した。
また、各チャネルに存在する粒子の代表粒径としては、各チャネルに保存する粒子粒径の下限値を採用した。
本発明において粒径分布を測定するための粒度分析計としては、マイクロトラック粒度分析計(モデルHRA9320−X100:Honewell社製)を用いた。
本発明のキャリア芯材粒子において、印加電界50V/mmにおける電気抵抗率R1(Ω・cm)は、次の方法により測定することができる。
図1に示すように、電極間距離2mm、表面積2×4cmの電極(102a)、(102b)を収容したフッ素樹脂製容器からなるセル(101)にキャリア(103)を充填し、両極間に100Vの直流電圧を印加し、ハイレジスタンスメーター4329A(4329A+LJK 5HVLVWDQFH OHWHU;横川ヒューレットパッカード株式会社製)にて直流抵抗を測定し、電気抵抗率R1(Ω・cm)を算出する。
芯材粒子抵抗測定の際の充填度合いは、芯材粒子をセルにあふれるまで入れた後、セル全体を20回タッピングし、セルの上面を非磁性でできた水平なへらを用いてセルの上端に沿って一回の操作で平らにかきとる。
図1に示すように、電極間距離2mm、表面積2×4cmの電極(102a)、(102b)を収容したフッ素樹脂製容器からなるセル(101)にキャリア(103)を充填し、両極間に100Vの直流電圧を印加し、ハイレジスタンスメーター4329A(4329A+LJK 5HVLVWDQFH OHWHU;横川ヒューレットパッカード株式会社製)にて直流抵抗を測定し、電気抵抗率R1(Ω・cm)を算出する。
芯材粒子抵抗測定の際の充填度合いは、芯材粒子をセルにあふれるまで入れた後、セル全体を20回タッピングし、セルの上面を非磁性でできた水平なへらを用いてセルの上端に沿って一回の操作で平らにかきとる。
また、本発明のキャリア芯材粒子において、磁界中における芯材粒子の電気抵抗は次の方法で測定することができる。
図2に示すように、非磁性の平行平板電極(21)を間隔2mmで対向させ、表面磁束密度1500Gaussの磁極(22)を平行平板電極(21)に付けて設置した後、芯材粒子(23)を200mg電極間に充填し、穂立ちさせた状態で保持する。平行平板電極(21)間に500V、100Vの直流電圧を印加し、ハイレジスタンスメーター4329Aにて直流抵抗を測定し、印加電界250V/mmにおける電気抵抗率R2(Ω・cm)、および印加電界50V/mmにおける電気抵抗率R3(Ω・cm)を算出する。
図2に示すように、非磁性の平行平板電極(21)を間隔2mmで対向させ、表面磁束密度1500Gaussの磁極(22)を平行平板電極(21)に付けて設置した後、芯材粒子(23)を200mg電極間に充填し、穂立ちさせた状態で保持する。平行平板電極(21)間に500V、100Vの直流電圧を印加し、ハイレジスタンスメーター4329Aにて直流抵抗を測定し、印加電界250V/mmにおける電気抵抗率R2(Ω・cm)、および印加電界50V/mmにおける電気抵抗率R3(Ω・cm)を算出する。
本発明の芯材粒子において、これらの方法で測定した電気抵抗率は、Log(R1)は8.0〜10.5の範囲であり、8.5〜10.0の範囲であることがより好ましく、かつ、Log(R2)/Log(R3)の値は0.85〜1.0の範囲である。
これらの範囲を外れると、キャリア付着、特に経時でのキャリア付着が生じやすくなる。
これらの範囲を外れると、キャリア付着、特に経時でのキャリア付着が生じやすくなる。
経時でキャリア付着が発生しやすくなる原因は明らかではないが、次のように考えられる。繰り返し画像形成を行なった現像剤中の被覆層コートキャリアは、表面被覆層の摩耗減少が繰り返され、被覆層部の欠陥が顕著になりやすくなる。二成分系現像方式において現像剤は磁気ブラシを形成しながら現像を行なうが、磁気ブラシ中の磁気穂部分には非常な高電界がかかるため、このような被覆層欠陥部分に電流が集中的に流れ込みやすくなる。芯材粒子の電気抵抗率が上記範囲の中にあれば、この電流の異常な流れ込みを抑えることができるが、上記範囲外であると高電界中での電流の異常な流れ込みを抑えることができず、結果としてキャリア付着の発生を引き起こす。
本発明のキャリアに用いられる芯材粒子は、磁性材料の破砕物粒子を、あるいはフェライト、マグネタイト等の芯材の場合には、焼成前の一次造粒品を分級し、焼成した粒子を、分級処理により異なる粒度分布をもつ粒子粉体に分級した後、複数の粒子粉体を混合することで得ることができる。
芯材粒子を分級する方法としては、ふるい分け機、重力分級機、遠心分級機、慣性分級機などの従来公知の分級方法を使用することができるが、生産性が良好で分級点の変更が容易にできることから重力分級機、遠心分級機、慣性分級機といった風力分級機を使用することが好ましい。
芯材粒子を分級する方法としては、ふるい分け機、重力分級機、遠心分級機、慣性分級機などの従来公知の分級方法を使用することができるが、生産性が良好で分級点の変更が容易にできることから重力分級機、遠心分級機、慣性分級機といった風力分級機を使用することが好ましい。
本発明者らは、キャリアの磁気束縛力Fmに関係する磁化Mについて、大きさを替えたサンプルを試作して検討し、1000エルステッド(Oe)の磁場を印加したときの磁気モーメントが、50emu/g以上が好ましく、より好ましくは70emu/g以上とすることにより、キャリア付着が改良されることを見出した。その上限値は特に制約されないが、通常、150emu/g程度である。
キャリア芯材粒子の磁気モーメントが前記範囲よりも小さくなると、キャリア付着が生じやすくなるので好ましくない。
キャリア芯材粒子の磁気モーメントが前記範囲よりも小さくなると、キャリア付着が生じやすくなるので好ましくない。
前記磁気モーメントは、以下のようにして測定することができる。
B−Hトレーサー(BHU−60/理研電子(株)製)を使用し、円筒のセルにキャリア芯材粒子1gを詰めて装置にセットする。磁場を徐々に大きくし、3000エルステッドまで変化させ、次に徐々に小さくして零にした後、反対向きの磁場を徐々に大きくし3000エルステッドとする。更に、徐々に磁場を小さくして零にした後、最初と同じ方向に磁場をかける。このようにして、B−Hカーブを図示し、その図より1000エルステッドの磁気モーメントを算出する。
B−Hトレーサー(BHU−60/理研電子(株)製)を使用し、円筒のセルにキャリア芯材粒子1gを詰めて装置にセットする。磁場を徐々に大きくし、3000エルステッドまで変化させ、次に徐々に小さくして零にした後、反対向きの磁場を徐々に大きくし3000エルステッドとする。更に、徐々に磁場を小さくして零にした後、最初と同じ方向に磁場をかける。このようにして、B−Hカーブを図示し、その図より1000エルステッドの磁気モーメントを算出する。
本発明のキャリアで使用する1000エルステッドの磁場を印加したときに、50emu/g以上となる芯材粒子としては、例えば、鉄、コバルトなどの強磁性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Ba系フェライト、Mn系フェライトなどが挙げられる。
フェライトとは、一般に下記式で表わされる焼結体である。
(MO)x(NO)y(Fe2O3)z
但し、x+y+z=100mol%であって、M、Nはそれぞれ、Ni、Cu、Zn、Li、Mg、Mn、Sr、Caなどであり、2価の金属酸化物と3価の鉄酸化物との完全混合物から構成されている。
(MO)x(NO)y(Fe2O3)z
但し、x+y+z=100mol%であって、M、Nはそれぞれ、Ni、Cu、Zn、Li、Mg、Mn、Sr、Caなどであり、2価の金属酸化物と3価の鉄酸化物との完全混合物から構成されている。
本発明において、より好ましく用いられる1000エルステッドの磁場を印加したときの磁気モーメントが70emu/g以上の芯材粒子としては、例えば、鉄系、マグネタイト系、Mn−Mg−Sr系フェライト、Mn系フェライトなどが挙げられる。
キャリアの嵩密度は2.1g/cm3以上が好ましく、より好ましくは2.35g/cm3以上であり、キャリア付着防止に有利である。嵩密度が小さい芯材は、多孔性、または表面の凹凸が大きい。
嵩密度が小さいと、1KOeの磁気モーメント(emu/g)が大きくても、1粒子当たりの実質的な磁気モーメントの値が小さくなるため、キャリア付着に対して不利である。
また、凹凸が大きいと場所によりコート樹脂の厚みが違ってきて、帯電量、および抵抗の不均一性を生じ易く、経時での耐久性、キャリア付着などに影響を与える。
嵩密度を大きくするには、焼成温度を高くすることなどにより可能であるが、芯材同士が融着し易くなり、解砕し難くなるため2.6g/cm3以下が好ましく、2.5g/cm3以下であることがさらに好ましい。
嵩密度が小さいと、1KOeの磁気モーメント(emu/g)が大きくても、1粒子当たりの実質的な磁気モーメントの値が小さくなるため、キャリア付着に対して不利である。
また、凹凸が大きいと場所によりコート樹脂の厚みが違ってきて、帯電量、および抵抗の不均一性を生じ易く、経時での耐久性、キャリア付着などに影響を与える。
嵩密度を大きくするには、焼成温度を高くすることなどにより可能であるが、芯材同士が融着し易くなり、解砕し難くなるため2.6g/cm3以下が好ましく、2.5g/cm3以下であることがさらに好ましい。
本発明におけるキャリアの嵩密度は、金属粉−見掛密度試験方法(JIS−Z−2504)に従って、直径2.5mmのオリフィスからキャリアを自然に流出させ、その直下においた25cm3のステンレス製の円柱状の容器にキャリアをあふれるまで流し込んだのち、容器の上面を非磁性でできた水平なへらを用いて容器の上端に沿って一回の操作で平らにかきとる。
もし、直径2.5mmのオリフィスでは流れ難い場合は、直径5mmのオリフィスからキャリアを自然流出させる。この操作により、容器に流入したキャリア重量を、容器の体積25cm3で割ることにより、1cm3当りのキャリアの重量を求める。これを、キャリアの嵩密度と定義する。
もし、直径2.5mmのオリフィスでは流れ難い場合は、直径5mmのオリフィスからキャリアを自然流出させる。この操作により、容器に流入したキャリア重量を、容器の体積25cm3で割ることにより、1cm3当りのキャリアの重量を求める。これを、キャリアの嵩密度と定義する。
本発明のキャリアにおいて、印加電界250V/mmにおけるその抵抗率R(Ω・cm)のLogRは、好ましくは12〜17、より好ましくは12〜14である。
キャリアの抵抗率RのLogRが12よりも低いと、現像ギャップ(感光体と現像スリーブ間の最近接距離)が狭くなった場合、キャリアに電荷が誘導されてキャリア付着が発生し易くなる。感光体の線速度、および、現像スリーブの線速度が大きい場合、悪化の傾向が見られる。また、ACバイアスを印加する場合は顕著である。通常、カラートナー現像用キャリアは充分なトナー付着量を得るため、低抵抗のものが使用されることが一般的である。上記の抵抗範囲のキャリアは、適正なトナー帯電量のもとで使用することにより、充分な画像濃度が得られることが分かった。
また、LogRが17より大きいとトナーと反対極性の電荷が溜まりやすくなり、キャリアが帯電してキャリア付着が起き易くなる。
上記キャリア抵抗率は、図1で示される測定装置を用い、芯材粒子で用いた測定方法と同様の方法で、測定することができる。
キャリアの抵抗率RのLogRが12よりも低いと、現像ギャップ(感光体と現像スリーブ間の最近接距離)が狭くなった場合、キャリアに電荷が誘導されてキャリア付着が発生し易くなる。感光体の線速度、および、現像スリーブの線速度が大きい場合、悪化の傾向が見られる。また、ACバイアスを印加する場合は顕著である。通常、カラートナー現像用キャリアは充分なトナー付着量を得るため、低抵抗のものが使用されることが一般的である。上記の抵抗範囲のキャリアは、適正なトナー帯電量のもとで使用することにより、充分な画像濃度が得られることが分かった。
また、LogRが17より大きいとトナーと反対極性の電荷が溜まりやすくなり、キャリアが帯電してキャリア付着が起き易くなる。
上記キャリア抵抗率は、図1で示される測定装置を用い、芯材粒子で用いた測定方法と同様の方法で、測定することができる。
上記キャリアの抵抗率の調整は、芯材粒子上の被覆樹脂の抵抗調整、被覆層厚の制御によって可能である。また、キャリア抵抗調整のために、導電性微粉末を被覆樹脂層に添加して使用することも可能である。上記導電性微粉末としては、導電性ZnO、Al等の金属又は金属酸化物粉、種々の方法で調製されたSnO2又は種々の元素をドープしたSnO2、TiB2、ZnB2、MoB2等のホウ化物、炭化ケイ素、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリ(パラ−フェニレンスルフィド)ポリピロール、ポリエチレン等の導電性高分子、ファーネスブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック等が挙げられる。
これらの導電性微粉末は、以下の方法、即ち、コーティングに使用する溶媒、あるいは被覆用樹脂溶液に導電性微粉末を投入後、ボールミル、ビーズミルなどメディアを使用した分散機、あるいは高速回転する羽根を備えた攪拌機を使用することによって均一に分散することができる。
これらの導電性微粉末は、以下の方法、即ち、コーティングに使用する溶媒、あるいは被覆用樹脂溶液に導電性微粉末を投入後、ボールミル、ビーズミルなどメディアを使用した分散機、あるいは高速回転する羽根を備えた攪拌機を使用することによって均一に分散することができる。
キャリア被覆層に使用される樹脂としては、従来公知の各種のものを用いることができるが、次式で表わされる繰り返し単位を含むシリコーン樹脂が好ましく用いられる。
上記式のアリール基において、その炭素数は6〜20、好ましくは6〜14である。このアリール基には、ベンゼン由来のアリール基(フェニル基)の他、ナフタレンやフェナンスレン、アントラセン等の縮合多環式芳香族炭化水素由来のアリール基及びビフェニルやターフェニル等の鎖状多環式芳香族炭化水素由来のアリール基等が包含される。
該アリール基には、各種の置換基が結合していてもよい。
該アリール基には、各種の置換基が結合していてもよい。
上記式のアリーレン基において、その炭素数は6〜20、好ましくは6〜14である。このアリーレン基には、ベンゼン由来のアリーレン基(フェニレン基)の他、ナフタレンやフェナンスレン、アントラセン等の縮合多環式芳香族炭化水素由来のアリーレン基及びビフェニルやターフェニル等の鎖状多環式芳香族炭化水素由来のアリーレン基等が包含される。
該アリーレン基には、各種の置換基が結合していてもよい。
該アリーレン基には、各種の置換基が結合していてもよい。
本発明では、前記シリコーン樹脂としてストレートシリコーン樹脂を用いることができる。このようなものとしては、KR271、KR272、KR282、KR252、KR255、KR152(信越化学工業社製)、SR2400、SR2406(東レダウコーニングシリコーン社製)などが挙げられる。
本発明では、前記シリコーン樹脂として変性シリコーン樹脂を用いることができる。このようなものとしては、エポキシ変性シリコーン樹脂、アクリル変性シリコーン樹脂、フェノール変性シリコーン樹脂、ウレタン変性シリコーン樹脂、ポリエステル変性シリコーン樹脂、アルキッド変性シリコーン樹脂などが挙げられる。
上記変性シリコーン樹脂の具体例としては、エポキシ変性物:ES−1001N、アクリル変性シリコーン:KR−5208、ポリエステル変性物:KR−5203、アルキッド変性物:KR−206、ウレタン変性物:KR−305(以上、信越化学工業社製)、エポキシ変性物:SR2115、アルキッド変性物:SR2110(東レダウコーニングシリコーン社製)などが挙げられる。
本発明では、前記シリコーン樹脂として変性シリコーン樹脂を用いることができる。このようなものとしては、エポキシ変性シリコーン樹脂、アクリル変性シリコーン樹脂、フェノール変性シリコーン樹脂、ウレタン変性シリコーン樹脂、ポリエステル変性シリコーン樹脂、アルキッド変性シリコーン樹脂などが挙げられる。
上記変性シリコーン樹脂の具体例としては、エポキシ変性物:ES−1001N、アクリル変性シリコーン:KR−5208、ポリエステル変性物:KR−5203、アルキッド変性物:KR−206、ウレタン変性物:KR−305(以上、信越化学工業社製)、エポキシ変性物:SR2115、アルキッド変性物:SR2110(東レダウコーニングシリコーン社製)などが挙げられる。
更に、本発明では、以下に示すものを単独または上記シリコーン樹脂と混合して使用することも可能である。
ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体などのスチレン系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、メラミン樹脂、フッ素系樹脂など。
ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体などのスチレン系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、メラミン樹脂、フッ素系樹脂など。
キャリア芯材粒子表面に被覆層を形成するための方法としては、スプレードライ法、浸漬法、あるいはパウダーコーティング法など公知の方法が使用できる。
特に、流動層型コーティング装置を用いる方法は、均一な被覆層を形成するのに有効である。
特に、流動層型コーティング装置を用いる方法は、均一な被覆層を形成するのに有効である。
キャリア芯材粒子表面上に被覆層の厚みは、通常0.02〜1μm、好ましくは0.03〜0.8μmである。被覆層の厚みはきわめて小さいことから、芯材粒子表面上に被覆層を形成したキャリアとキャリア芯材粒子の粒径は実質的に同じである。
前述のシリコーン樹脂からなる被覆層にアミノシランカップリング剤を含有させることにより、耐久性の良好なキャリアを得ることができる。
本発明で用いるアミノシランカップリング剤としては以下のようなものが挙げられる。含有量は、0.001〜30重量%が好ましい。
本発明で用いるアミノシランカップリング剤としては以下のようなものが挙げられる。含有量は、0.001〜30重量%が好ましい。
また、先に記述したように、被覆層の補強の目的で被覆層中に他の硬質な微粒子成分を含有させることができる。なかでも金属酸化物粒子、無機酸化物粒子は均一な粒子径で、かつ被覆層の成分と高い親和性が得られ、著しい被覆層の補強効果を示すため、好ましく用いられる。
このような微粒子としては、従来公知の材料を単独、または混合して用いることが可能であり、代表的にはSi酸化物、Ti酸化物、Al酸化物などがある。
被覆層中に含有させる硬質微粒子の含有量として5〜70重量%が好ましく、より好ましくは2〜40重量%の範囲である。含有量は用いる微粒子の粒子径、比表面積によって、適切に選ばれるが、5重量%未満では被覆層の耐摩耗効果が発現しにくく、70重量%を超えると、微粒子の脱離が生じやすくなる。
このような微粒子としては、従来公知の材料を単独、または混合して用いることが可能であり、代表的にはSi酸化物、Ti酸化物、Al酸化物などがある。
被覆層中に含有させる硬質微粒子の含有量として5〜70重量%が好ましく、より好ましくは2〜40重量%の範囲である。含有量は用いる微粒子の粒子径、比表面積によって、適切に選ばれるが、5重量%未満では被覆層の耐摩耗効果が発現しにくく、70重量%を超えると、微粒子の脱離が生じやすくなる。
本発明の現像剤は、前記キャリアとトナーとからなる。
本発明に使用されるトナーは、熱可塑性樹脂を主成分とするバインダー樹脂中に、着色剤、微粒子、そして帯電制御剤、離型剤等を含有させたものであり、従来公知の各種のトナーを用いることができる。このトナーは、重合法、造粒法などの各種のトナー製法によって作成された不定形または球形のトナーであることができる。また、磁性トナー及び非磁性トナーのいずれも使用可能である。
本発明に使用されるトナーは、熱可塑性樹脂を主成分とするバインダー樹脂中に、着色剤、微粒子、そして帯電制御剤、離型剤等を含有させたものであり、従来公知の各種のトナーを用いることができる。このトナーは、重合法、造粒法などの各種のトナー製法によって作成された不定形または球形のトナーであることができる。また、磁性トナー及び非磁性トナーのいずれも使用可能である。
トナーのバインダー樹脂としては以下のものを、単独あるいは混合して使用できる。
スチレン系バインダー樹脂として、ポリスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体、スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;アクリル系バインダーとして、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレートが挙げられ、その他、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または脂肪族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられる。
スチレン系バインダー樹脂として、ポリスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体、スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;アクリル系バインダーとして、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレートが挙げられ、その他、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または脂肪族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられる。
また、ポリエステル樹脂は、スチレン系やアクリル系樹脂に比して、トナーの保存時の安定性を確保しつつ、より溶融粘度を低下させることが可能である。このようなポリエステル樹脂は、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分との重縮合反応によって得ることができる。
アルコール成分としては、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオールなどのジオール類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノーAなどのエーテル化ビスフェノール類、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した2価のアルコール単位体、その他の2価のアルコール単位体、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエスリトール、ジペンタエスリトール、トリペンタエスリトール、蔗糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の三価以上の高アルコール単量体を挙げることができる。
アルコール成分としては、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオールなどのジオール類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノーAなどのエーテル化ビスフェノール類、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した2価のアルコール単位体、その他の2価のアルコール単位体、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエスリトール、ジペンタエスリトール、トリペンタエスリトール、蔗糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の三価以上の高アルコール単量体を挙げることができる。
また、ポリエステル樹脂を得るために用いられるカルボン酸成分としては、例えばパルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した2価の有機酸単量体、これらの酸の無水物、低級アルキルエステルと、リノレイン酸からの二量体酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸エンボール三量体酸、これらの酸の無水物等の三価以上の多価カルボン酸単量体を挙げることができる。
エポキシ系樹脂としては、ビスフェノールAとエポクロルヒドリンとの重縮合物等があり、例えば、エポミックR362、R364、R365、R366、R367、R369(以上、三井石油化学工業(株)製)、エポトートYD−011、YD−012、YD−014、YD−904、YD−017、(以上、東都化成(株)製)エポコ−ト1002、1004、1007(以上、シェル化学社製)等の市販のものが挙げられる。
本発明に使用される着色剤としては、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、ハンザイエローG、ローダミン6Gレーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、モノアゾ系、ジスアゾ系、染顔料など、従来公知の染顔料を単独あるいは混合して使用し得る。
また、トナーに磁性体を含有させて磁性トナーとすることも可能である。磁性体としては、鉄、コバルトなどの強磁性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Znフェライト、Baフェライトなどの微粉末が使用できる。
トナーの摩擦帯電性を充分に制御する目的で、いわゆる帯電制御剤、例えばモノアゾ染料の金属錯塩、ニトロフミン酸およびその塩、サリチル酸、ナフトエ塩、ジカルボン酸のCo、Cr、Fe等の金属錯体アミノ化合物、第4級アンモニウム化合物、有機染料などを含有させることができる。
さらにまた、本発明で用いるトナーには必要に応じて離型剤を添加してもよい。
離型剤材料としては、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、カルナウバワックス、マイクロクリスタリンワックス、ホホバワックス、ライスワックス、モンタン酸ワックス等を単独または混合して用いることができるが、これらに限定されるものではない。
離型剤材料としては、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、カルナウバワックス、マイクロクリスタリンワックス、ホホバワックス、ライスワックス、モンタン酸ワックス等を単独または混合して用いることができるが、これらに限定されるものではない。
トナーには、添加剤を添加することができる。良好な画像を得るためには、トナーに充分な流動性を付与することが肝要である。これには、一般に流動性向上材として疎水化された金属酸化物の微粒子や、滑剤などの微粒子を外添することが有効であり、金属酸化物、有機樹脂微粒子、金属石鹸などを添加剤として用いることが可能である。これら添加物の具体例としては、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、ステアリン酸亜鉛のごとき滑剤や、酸化セリウム、炭化ケイ素などの研磨剤;例えば表面を疎水化したSiO2、TiO2等の無機酸化物などの流動性付与剤;ケーキング防止剤として知られるもの、および、それらの表面処理物などが挙げられる。トナーの流動性を向上させるためには、特に、疎水性シリカが好ましく用いられる。
本発明で用いるトナーにおいて、その重量平均粒径Dtは9.0〜3.0μm、好ましくは7.5〜3.5μmである。キャリアに対するトナーの割合は、キャリア100重量部当り、トナー2〜25重量部、好ましくは3〜20重量部の割合である。
なお、トナー粒径はコールターカウンター(コールターカウンター社製)を用いて測定した。
なお、トナー粒径はコールターカウンター(コールターカウンター社製)を用いて測定した。
なお、感光体と、この感光体の表面を帯電させる帯電ブラシと、前記感光体の表面に形成される静電潜像を前記のキャリアおよびトナーからなる現像剤を用いて現像する現像部と、前記感光体の表面に残存する現像剤を払拭するブレードとを具備することを特徴とするプロセスカートリッジとして電子写真システムに採用することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、本発明はここに例示される実施例に限定されるものではない。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いて説明する。ただし、「部」は重量部を表わす。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いて説明する。ただし、「部」は重量部を表わす。
(キャリア製造例1)
シリコーン樹脂(SR2411:東レダウコーニングシリコーン社製)に対して、比表面積が1270m2/gの導電性カーボン、粒子径0.3μmのアルミナ微粒子を、それぞれシリコーン樹脂固形分に対して5重量%となるように調整した液を、ホモジナイザーを使用して、30分間分散した後、この分散液を固形分10重量%になるよう希釈し、この分散液にさらにアミノシランカップリング剤[NH2(CH2)3Si(OCH3)]を、シリコーン樹脂の固形分に対して3重量%添加・混合させてキャリア被覆層塗布液1を得た。
次に、表1に示す芯材粒子1に対して、上記分散液を流動床型コーティング装置を用いて、100℃の雰囲気下で、50g/minの割合で塗布した。更に、250℃で2時間加熱して、平均被覆層厚0.6μmのキャリアAを得た。キャリア被覆層の厚さの測定は、キャリアを破砕し、その断面を走査型電子顕微鏡で観察することで求めた。
シリコーン樹脂(SR2411:東レダウコーニングシリコーン社製)に対して、比表面積が1270m2/gの導電性カーボン、粒子径0.3μmのアルミナ微粒子を、それぞれシリコーン樹脂固形分に対して5重量%となるように調整した液を、ホモジナイザーを使用して、30分間分散した後、この分散液を固形分10重量%になるよう希釈し、この分散液にさらにアミノシランカップリング剤[NH2(CH2)3Si(OCH3)]を、シリコーン樹脂の固形分に対して3重量%添加・混合させてキャリア被覆層塗布液1を得た。
次に、表1に示す芯材粒子1に対して、上記分散液を流動床型コーティング装置を用いて、100℃の雰囲気下で、50g/minの割合で塗布した。更に、250℃で2時間加熱して、平均被覆層厚0.6μmのキャリアAを得た。キャリア被覆層の厚さの測定は、キャリアを破砕し、その断面を走査型電子顕微鏡で観察することで求めた。
(キャリア製造例2〜7)
キャリア製造例1と全く同様にしてキャリア被覆層塗布液を得た。次に表1に示す芯材粒子2〜7に対して、キャリア製造例1と全く同様にして被覆層を形成して、キャリアB〜Hを得た。
キャリア製造例1と全く同様にしてキャリア被覆層塗布液を得た。次に表1に示す芯材粒子2〜7に対して、キャリア製造例1と全く同様にして被覆層を形成して、キャリアB〜Hを得た。
(キャリア製造例8)
キャリア製造例1において、導電性カーボンを固形分7.5重量%となるように調整すること以外は全く同様にしてキャリア被覆層塗布液2を得た。
次に表1に示す芯材粒子1に対して、キャリア製造例1と全く同様にして被覆層を形成して、キャリアIを得た。
キャリア製造例1において、導電性カーボンを固形分7.5重量%となるように調整すること以外は全く同様にしてキャリア被覆層塗布液2を得た。
次に表1に示す芯材粒子1に対して、キャリア製造例1と全く同様にして被覆層を形成して、キャリアIを得た。
上記キャリア製造例1〜8において用いた芯材粒子は、芯材粒子1〜5、7、8:CuZn系フェライト、芯材粒子6:MnMgSr系フェライトである。各芯材粒子の諸特性は表1に示すとおりである。
(トナー製造例)
ポリエステル樹脂 100部
キナクリドン系マゼンタ顔料 3.5部
含フッ素4級アンモニウム塩 4部
以上の各成分をブレンダーにて充分に混合した後、2軸式押出し機にて溶融混練し、放冷後カッターミルで粗粉砕し、ついでジェット気流式微粉砕機で微粉砕し、さらに風力分級機を用いて分級して、重量平均粒径6.8μm、真比重1.20のトナー母粒子を得た。
更に、このトナー母粒子100部に対して、疎水性シリカ微粒子(R972:日本アエロジル社製)0.8部を加え、ヘンシェルミキサーで混合して、トナーを得た。
ポリエステル樹脂 100部
キナクリドン系マゼンタ顔料 3.5部
含フッ素4級アンモニウム塩 4部
以上の各成分をブレンダーにて充分に混合した後、2軸式押出し機にて溶融混練し、放冷後カッターミルで粗粉砕し、ついでジェット気流式微粉砕機で微粉砕し、さらに風力分級機を用いて分級して、重量平均粒径6.8μm、真比重1.20のトナー母粒子を得た。
更に、このトナー母粒子100部に対して、疎水性シリカ微粒子(R972:日本アエロジル社製)0.8部を加え、ヘンシェルミキサーで混合して、トナーを得た。
(現像剤作成及び画像形成)
以上のキャリア製造例で得たキャリアA〜Iとトナー製造例で得たトナーを用いて現像剤を作成し、画像形成を行ない、その画像品質確認を行なった。なお、画像はイマジオカラー5000(リコー製デジタルカラー複写機・プリンター複合機)を使用し、次の現像条件で作成した。
・現像ギャップ(感光体−現像スリーブ):0.4mm
・ドクターギャップ(現像スリーブ−ドクター):0.7mm
・感光体線速度:245mm/sec
・(現像スリーブ線速度)/(感光体線速度):1.5
・書込み密度:600dpi
・帯電電位(Vd):−750V
・画像部(ベタ原稿)にあたる部分の感光後の電位:−100V
・現像バイアス:DC−500V/交流バイアス成分:2KHz、−100V〜―900V、50%duty
以上のキャリア製造例で得たキャリアA〜Iとトナー製造例で得たトナーを用いて現像剤を作成し、画像形成を行ない、その画像品質確認を行なった。なお、画像はイマジオカラー5000(リコー製デジタルカラー複写機・プリンター複合機)を使用し、次の現像条件で作成した。
・現像ギャップ(感光体−現像スリーブ):0.4mm
・ドクターギャップ(現像スリーブ−ドクター):0.7mm
・感光体線速度:245mm/sec
・(現像スリーブ線速度)/(感光体線速度):1.5
・書込み密度:600dpi
・帯電電位(Vd):−750V
・画像部(ベタ原稿)にあたる部分の感光後の電位:−100V
・現像バイアス:DC−500V/交流バイアス成分:2KHz、−100V〜―900V、50%duty
(画像の評価)
上記の画像形成において画像の評価に採用した試験方法および評価基準は次のとおりである。
(1)画像濃度:上記現像条件における、30mm×30mmのベタ部の中心をX−Rite938分光測色濃度計で、5個所測定し平均値を出す。
(2)粒状度:下記の式で定義された粒状度(明度範囲:50〜80)を測定し、その数値を下記のようにランクに置き換えて評価した。
粒状度=exp(aL+b)∫(WS(f))1/2・VTF(f)df
L:平均明度
f:空間周波数(cycle/mm)
WS(f):明度変動のパワースペクトラム
VTF(f):視覚の空間周波数特性
a,b:係数
・ランク
◎(大変良好):0以上0.1未満
○(良好):0.1以上0.2未満
△(使用可能):0.2以上0.3未満
×(使用不可):0.3以上
(3)地汚れ:画像上の地肌部の汚れを目視で評価した。
表2中記載の記号は、◎:大変良好、○:良好、×:不良(×は許容不可のレベル)とした。
(4)キャリア付着:キャリア付着が発生すると、感光体ドラムや定着ローラーの傷の原因となり、画像品質の低下を招く。キャリア付着しても一部のキャリアしか紙に転写してこないため、感光体ドラム上から粘着テープで転写して評価した。
帯電電位(Vd)を−750V、現像バイアス(Vb)をDC−400Vに固定し、地肌部(未露光部)を現像し、感光体上の30cm2に付着したキャリアの個数を直接カウントしてキャリア付着の評価を行なった。
表2中記載の記号は、◎:大変良好、○:良好、×:不良(×は許容不可のレベル)とした。
(5)20Kランニング後のキャリア付着:トナーを補給しながら画像面積率6%の文字画像チャートで20K枚の通紙ランニングを行なった現像剤について、前記(4)と同じ方法でキャリア付着の評価を行なった。
上記の画像形成において画像の評価に採用した試験方法および評価基準は次のとおりである。
(1)画像濃度:上記現像条件における、30mm×30mmのベタ部の中心をX−Rite938分光測色濃度計で、5個所測定し平均値を出す。
(2)粒状度:下記の式で定義された粒状度(明度範囲:50〜80)を測定し、その数値を下記のようにランクに置き換えて評価した。
粒状度=exp(aL+b)∫(WS(f))1/2・VTF(f)df
L:平均明度
f:空間周波数(cycle/mm)
WS(f):明度変動のパワースペクトラム
VTF(f):視覚の空間周波数特性
a,b:係数
・ランク
◎(大変良好):0以上0.1未満
○(良好):0.1以上0.2未満
△(使用可能):0.2以上0.3未満
×(使用不可):0.3以上
(3)地汚れ:画像上の地肌部の汚れを目視で評価した。
表2中記載の記号は、◎:大変良好、○:良好、×:不良(×は許容不可のレベル)とした。
(4)キャリア付着:キャリア付着が発生すると、感光体ドラムや定着ローラーの傷の原因となり、画像品質の低下を招く。キャリア付着しても一部のキャリアしか紙に転写してこないため、感光体ドラム上から粘着テープで転写して評価した。
帯電電位(Vd)を−750V、現像バイアス(Vb)をDC−400Vに固定し、地肌部(未露光部)を現像し、感光体上の30cm2に付着したキャリアの個数を直接カウントしてキャリア付着の評価を行なった。
表2中記載の記号は、◎:大変良好、○:良好、×:不良(×は許容不可のレベル)とした。
(5)20Kランニング後のキャリア付着:トナーを補給しながら画像面積率6%の文字画像チャートで20K枚の通紙ランニングを行なった現像剤について、前記(4)と同じ方法でキャリア付着の評価を行なった。
(実施例1)
キャリアA(100部)に対して、トナー(13.1部)を加えて、ボールミルで20分攪拌して、11.6重量%の現像剤を作成した。キャリアに対するトナーの被覆率は50%であった。
なお、キャリアに対するトナーの被覆率は、以下の式で算出される。
被覆率(%)=(Wt/Wc)×(ρc/ρt)×(Dw/Dt)×(1/4)×100
上記式中、Wtはトナーの重量(g)、Wcはキャリアの重量(g)、ρcはキャリア真密度(g/cm3)、ρtはトナー真密度(g/cm3)、Dwはキャリアの重量平均粒径(μm)、Dtはトナーの重量平均粒径(μm)、をそれぞれ表わす。
次に、前記現像条件のリコー製イマジオカラー5000を使用し、前述の測定評価方法により、画像品質の確認を行なった。評価結果を表2に示す。
キャリアA(100部)に対して、トナー(13.1部)を加えて、ボールミルで20分攪拌して、11.6重量%の現像剤を作成した。キャリアに対するトナーの被覆率は50%であった。
なお、キャリアに対するトナーの被覆率は、以下の式で算出される。
被覆率(%)=(Wt/Wc)×(ρc/ρt)×(Dw/Dt)×(1/4)×100
上記式中、Wtはトナーの重量(g)、Wcはキャリアの重量(g)、ρcはキャリア真密度(g/cm3)、ρtはトナー真密度(g/cm3)、Dwはキャリアの重量平均粒径(μm)、Dtはトナーの重量平均粒径(μm)、をそれぞれ表わす。
次に、前記現像条件のリコー製イマジオカラー5000を使用し、前述の測定評価方法により、画像品質の確認を行なった。評価結果を表2に示す。
(実施例2〜5、及び比較例1〜3)
トナーとキャリアの組み合わせを表2に示すように変更して、被覆率50%の現像剤を作成した以外は、実施例1と全く同様にして評価を行なった。評価結果を表2に示す。
トナーとキャリアの組み合わせを表2に示すように変更して、被覆率50%の現像剤を作成した以外は、実施例1と全く同様にして評価を行なった。評価結果を表2に示す。
101 セル
102a 電極
102b 電極
103 キャリア
21 平行平板電極
22 磁極
23 芯材粒子
102a 電極
102b 電極
103 キャリア
21 平行平板電極
22 磁極
23 芯材粒子
Claims (11)
- 磁性を有する芯材粒子と該芯材粒子表面に形成された被覆層からなる静電潜像現像用キャリアにおいて、該キャリアは重量平均粒径Dwが22〜32μmであり、重量平均粒径Dwと個数平均粒径Dpの比、Dw/Dpが、1.0<Dw/Dp<1.2であり、20μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が0〜7重量%、36μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が90〜100重量%であり、該芯材粒子は、印加電界50V/mmにおける電気抵抗率R1(Ω・cm)のLog(R1)が、8.0〜10.5であり、かつ、平行平板電極を間隔2mmで対向させ、1500Gaussの磁極を用いて芯材粒子を鎖状にして直流電圧を印加したとき、印加電界250V/mmにおける電気抵抗率をR2(Ω・cm)、印加電界50V/mmにおける電気抵抗率をR3(Ω・cm)としたとき、Log(R2)/Log(R3)の値が0.85〜1.0の範囲にあることを特徴とする静電潜像現像用キャリア。
- 前記キャリア中の20μmより小さい粒径を有する粒子の含有量が0〜5重量%であることを特徴とする請求項1に記載の静電潜像現像用キャリア。
- 1000エルステッドの磁界中における該芯材粒子の磁気モーメントが、70〜150emu/gであることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電潜像現像用キャリア。
- 前記芯材粒子の嵩密度が、2.35〜2.5g/cm3であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
- 前記キャリアの印加電界250V/mmにおける電気抵抗率Rc(Ω・cm)のLog(Rc)が、12〜14であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
- 前記芯材粒子表面に形成された被覆層が少なくともシリコーン樹脂を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
- 前記被覆層中に硬質微粒子を含有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
- 前記硬質微粒子が少なくとも金属酸化物粒子を含み、該金属酸化物粒子がSi酸化物、Ti酸化物、Al酸化物のうち少なくとも1種以上を含有することを特徴とする請求項7に記載の静電潜像現像用キャリア。
- トナーとキャリアからなる静電潜像現像剤において、該キャリアとして、請求項1乃至8のいずれかに記載のキャリアを用いることを特徴とする静電潜像現像剤。
- 少なくとも、感光体の表面に形成された静電潜像を静電潜像現像剤で現像する現像工程と、該感光体上に現像された画像を画像記録媒体に転写する転写工程と、感光体の表面に残存する現像剤を払拭するクリーニング工程とを含み、前記現像工程が請求項9記載の現像剤を用いるものであることを特徴とする画像形成方法。
- 感光体と、該感光体の表面を帯電させる帯電ブラシと、該感光体の表面に形成される静電潜像を静電潜像現像剤で現像する現像部と、前記感光体の表面に残存する現像剤を払拭するブレードとの内、少なくとも現像部を含み一体に支持したプロセスカートリッジであって、該現像剤として請求項9に記載の現像剤を保持することを特徴とするプロセスカートリッジ。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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