JP2012035757A - パーキング装置 - Google Patents

パーキング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2012035757A
JP2012035757A JP2010177686A JP2010177686A JP2012035757A JP 2012035757 A JP2012035757 A JP 2012035757A JP 2010177686 A JP2010177686 A JP 2010177686A JP 2010177686 A JP2010177686 A JP 2010177686A JP 2012035757 A JP2012035757 A JP 2012035757A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parking
shaft
gear
counter
central axis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010177686A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromichi Kimura
弘道 木村
Mitsutaka Tsuchida
充孝 土田
Akira Hibino
晃 日比野
Yosuke Suzuki
陽介 鈴木
Masahiro Taneue
雅広 種植
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2010177686A priority Critical patent/JP2012035757A/ja
Publication of JP2012035757A publication Critical patent/JP2012035757A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/62Hybrid vehicles

Landscapes

  • General Details Of Gearings (AREA)
  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)
  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】インプット軸と、カウンタ軸と、デフ軸とを少なくとも有する変速機に備えられるパーキング装置において、構成部材の配置の自由度を向上させる。
【解決手段】カウンタ軸34に設けられたパーキングギヤ51と、パーキングギヤ51に対して遠近変位可能に支持され、パーキングギヤ51と係合可能なパーキングポール52と、パーキングポール52を遠近変位させるよう押し引きされるパーキングロッド55と、パーキングロッド55の一端側に設けられたパーキングカム53とを備え、パーキングポール52が、カウンタ軸34とデフ軸43との間に配置され、パーキングロッド55が、カウンタドライブギヤ23の歯先円C1、カウンタドリブンギヤ35の歯先円C2、および、ファイナルリングギヤ39の歯先円C3とは接触しない位置に配置される。
【選択図】図2

Description

本発明は、変速機に備えられるパーキング装置に関する。
自動車等の車両に搭載される変速機に備えられるパーキング装置は、パーキングギヤ、パーキングポール、パーキングカム、パーキングロッドなどを備えている。そして、変速機の回転軸を回転不可能なロック状態と回転可能なアンロック状態とに切り替えるように構成されている。
具体的には、パーキングギヤは、変速機の回転軸(例えば、カウンタ軸など)に設けられている。パーキングポールは、パーキングギヤに対して遠近変位可能に支持されており、パーキングギヤの歯間(歯と歯の間の溝)に係入・離脱可能とされる爪を有している。このパーキングポールは、パーキングギヤに接近してパーキングギヤに爪を係止させて回転軸を回転不可能とするロック位置と、パーキングギヤから離間してパーキングギヤから爪を離脱させて回転軸を回転可能とするアンロック位置との間で変位される。
パーキングロッドは、上述のようにパーキングポールをパーキングギヤに対して遠近変位させるよう、回転軸と略平行に押し引きされる。パーキングカムは、パーキングポールを変位させるためのもので、パーキングロッドの一端側に設けられている。パーキングカムは、例えば大径部および小径部を有する構成となっており、スリーブによってパーキングロッドの軸方向に進退可能に支持されている。
パーキングポールは、運転者のシフト操作に連動して駆動されるようになっており、この駆動方式としては、直接操作方式や、いわゆるシフトバイワイヤと呼ばれる方式がある。直接操作方式の場合、運転者によるシフトレバーの操作力をワイヤやロッド等を介してディテントレバーに伝達し、パーキングポールを直接的に駆動する。一方、シフトバイワイヤ方式の場合、運転者によるシフトレバーの操作をセンサやスイッチ等によって検出し、この検出したシフトレンジ信号に応じて適宜のアクチュエータでディテントレバー(パーキングポール)を駆動する。
従来では、上述のようなパーキング装置として、エンジンの駆動力が入力されるインプット軸と、カウンタ軸と、ディファレンシャル機構のデフ軸(ドライブ軸)とを有する自動変速機に備えられたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1には、パーキングギヤをカウンタ軸のカウンタドリブンギヤと一体的に設け、カウンタ軸とデフ軸との間にパーキングポールを配置することが記載されている。
特開平9−95220号公報
しかし、上記特許文献1に記載のパーキング装置においては、次のような問題がある。すなわち、パーキングカムを支持するスリーブが、ディファレンシャル機構のリングギヤと軸方向においてオーバーラップして配置されるため、上述したディテントレバーや、運転者のシフト操作に連動して回転するシャフト(マニュアルシャフト)などのパーキング装置の構成部材の配置箇所が制限されるといった問題がある。
本発明は、上述のような技術的課題に鑑みてなされたものであり、インプット軸と、カウンタ軸と、デフ軸とを少なくとも有する変速機に備えられるパーキング装置において、構成部材の配置の自由度を向上させることを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。すなわち、本発明は、カウンタドライブギヤが設けられたインプット軸と、上記カウンタドライブギヤと噛み合うカウンタドリブンギヤが設けられたカウンタ軸と、ディファレンシャル機構のリングギヤが設けられたデフ軸とを少なくとも有する変速機に備えられたパーキング装置であって、上記カウンタ軸に設けられたパーキングギヤと、上記パーキングギヤに対して遠近変位可能に支持され、パーキングギヤと係合可能なパーキングポールと、上記パーキングポールをパーキングギヤに対して遠近変位させるよう押し引きされるパーキングロッドと、上記パーキングロッドの一端側に設けられたパーキングカムとを備え、上記パーキングロッドの軸方向の一方側への移動によりパーキングカムの大径部がパーキングポールに接触することで、パーキングポールがパーキングギヤに係合するように構成されており、上記パーキングポールが、上記カウンタ軸とデフ軸との間に配置され、上記パーキングロッドが、上記カウンタドライブギヤの歯先円、上記カウンタドリブンギヤの歯先円、および、上記リングギヤの歯先円とは接触しない位置に配置されていることを特徴としている。
なお、上記変速機を、内燃機関および電動機(モータ、モータジェネレータなど)が駆動源として搭載されたハイブリッド車両に備えられるものとすることが可能である。この場合、上記内燃機関からの動力を上記インプット軸に伝達し、上記電動機からの動力が伝達される伝達軸を、上記カウンタ軸と平行にカウンタ軸に隣接して配置し、この伝達軸に上記カウンタドリブンギヤと噛み合うギヤを設けることが可能である。この場合、上記カウンタ軸の中心軸線が、上記インプット軸の中心軸線よりも後方に位置し、上記デフ軸の中心軸線および上記伝達軸の中心軸線が、上記カウンタ軸の中心軸線よりも後方に位置し、上記インプット軸の中心軸線、上記カウンタ軸の中心軸線、および、上記伝達軸の中心軸線が、上記デフ軸の中心軸線よりも上方に位置していることが好ましい。
上記構成によれば、パーキングロッドを好適な位置に設定することができ、パーキングロッドを移動させるための部材(例えばディテントレバーやマニュアルシャフト、ディテントスプリングなど)の配置の自由度を高めることができる。上述のように、カウンタ軸に隣接して電動機が設けられる構成のハイブリッド車両用の変速機においては、パーキング装置の構成部材の配置箇所が厳しく制限されることが懸念されるが、上記構成を採用することによって、そのような不具合を解消できる。
本発明のパーキング装置において、上記パーキングカムを支持するスリーブが、上記カウンタドリブンギヤの歯先円、および、上記リングギヤの歯先円と軸方向の一方から見てオーバーラップして配置されていることが好ましい。
上記構成によれば、カウンタドリブンギヤの歯先、リングギヤの歯先から飛散した潤滑油を効率よくスリーブに供給することができ、パーキング装置の潤滑性能を向上させることができる。また、パーキング装置の構成部材(パーキングカム、スリーブ、パーキングロッド、ディテントプレートなど)を、軸方向の一方から見てカウンタドリブンギヤの歯先円およびリングギヤの歯先円が重なる部分に近付けて配置することができ、変速機ケースの小型化に貢献できる。また、上述のように、カウンタ軸の後方に電動機が設けられる構成のハイブリッド車両用の変速機においては、変速機ケースの後部において、電動機の伝達軸の配置の自由度を向上させることができる。
本発明のパーキング装置において、運転者のシフト操作に連動して回転するシャフト(マニュアルシャフト)と、上記パーキングロッドの他端側に連結され、上記シャフトとともに回転することでパーキングロッドを移動させるレバー部材とを備え、上記シャフトが、上記レバー部材から車両の前方側に向けて延びていることが好ましい。
ここで、シャフトがレバー部材から車両の後方側に向けて延びている場合、シャフトによってリングギヤによって掻き上げた潤滑油が変速機ケースの上部に設けられるオイルキャッチタンクに入るのを妨げられ、変速機の各部を潤滑・冷却するのに必要な潤滑油の量を確保できなくなる可能性がある。しかし、上記構成によれば、シャフトがレバー部材から車両の前方側に向けて延びているので、シャフトによってリングギヤによって掻き上げた潤滑油がオイルキャッチタンクに入るのを妨げられることがない。これにより、リングギヤによって掻き上げた潤滑油を効率よくオイルキャッチタンクに供給することができ、変速機の各部を潤滑・冷却するのに必要十分な潤滑油の量を容易に確保することができる。
本発明のパーキング装置において、上記シャフトを回転駆動するアクチュエータを備え、上記アクチュエータが、変速機ケースの前方に配置されていることが好ましい。
上記構成によれば、走行風によってアクチュエータを冷却することができ、アクチュエータの冷却性能を向上させることができる。しかも、変速機ケースの後方側において、エンジンコンパートメント内の各種部品の配置の自由度を向上させることができる。
本発明によれば、インプット軸と、カウンタ軸と、デフ軸とを少なくとも有する変速機に備えられるパーキング装置において、構成部材の配置の自由度を向上させることができる。
本発明の実施形態に係るパーキング装置を備えるトランスアクスルの概略構成を示すスケルトン図である。 図1のトランスアクスルケースの内部におけるパーキング装置および各軸の配置を示す図である。 図2のA1−A1線断面を示す図である。 パーキング装置のパーキングポールのロック位置とアンロック位置とを示す図である。 パーキング装置のパーキングカムとロックスリーブとの位置関係を示す図である。 トランスアクスルケースによるパーキングポールの支持形態の一例を示す図である。 トランスアクスルケースの前方にアクチュエータを配置した場合の効果を説明するための図である。
本発明を具体化した実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
この実施形態では、変速機の一例として、内燃機関および電動機(モータ、モータジェネレータなど)が駆動源として搭載されたハイブリッド車両に用いられる、FF(フロントエンジンフロントドライブ)形式のトランスアクスルを挙げている。
まず、ハイブリッド車両のトランスアクスルについて、図1を参照して説明する。
図1において、エンジン(内燃機関)1は、燃料の燃焼によりクランク軸2から動力を出力する駆動源であって、吸気装置、排気装置、燃料噴射装置、点火装置、冷却装置などを備えた公知のものである。クランク軸2は、車両の幅方向に、かつ、水平に配置され、クランク軸2の後端部には、フライホイール3が形成されている。エンジン1としては、例えば、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、LPGエンジンなどを用いることが可能である。エンジン1の外壁には、中空のトランスアクスルケース4が取り付けられている。トランスアクスルケース4は、例えば、エンジン側ハウジングと、エクステンションハウジングと、エンドカバーとによって構成される。
トランスアクスルケース4の内部には、インプット軸5、第1のモータジェネレータ6、動力分配機構7、変速機構8、第2のモータジェネレータ9などが収容されている。インプット軸5は、クランク軸2と同心状に配置されている。インプット軸5におけるクランク軸2側の端部には、クラッチハブ10がスプライン嵌合されている。トランスアクスルケース4内には、フライホイール3とインプット軸5との動力伝達状態を制御するクラッチ11が設けられている。また、フライホイール3とインプット軸5との間におけるトルク変動を抑制・吸収するダンパ機構12が設けられている。
第1のモータジェネレータ6は、インプット軸5の外側に配置され、第2のモータジェネレータ9は、第1のモータジェネレータ6よりもエンジン1から遠い位置に配置されている。第1のモータジェネレータ6および第2のモータジェネレータ9は、電力の供給により駆動する電動機としての機能(力行機能)と、機械エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機としての機能(回生機能)とを兼ね備えている。第1のモータジェネレータ6および第2のモータジェネレータ9としては、例えば、交流同期型のモータジェネレータを用いることが可能である。第1のモータジェネレータ6および第2のモータジェネレータ9に電力を供給する電力供給装置としては、バッテリ、キャパシタなどの蓄電装置、あるいは公知の燃料電池などを用いることが可能である。
第1のモータジェネレータ6は、ステータ13と、回転自在なロータ14とを有している。ステータ13は、トランスアクスルケース4に固定された鉄心15と、鉄心15に巻かれたコイル16とを有している。ロータ14は、中空軸17の外周側に連結されている。この中空軸17は、インプット軸5の外周に取り付けられており、インプット軸5と中空軸17とが相対回転可能に構成されている。
動力分配機構7は、いわゆるシングルピニオン形式の遊星歯車機構7Aを有している。すなわち、遊星歯車機構7Aは、サンギヤ18と、サンギヤ18と同心状に配置されたリングギヤ19と、サンギヤ18およびリングギヤ19に噛み合うピニオンギヤ20を保持したキャリヤ21とを有している。そして、サンギヤ18と中空軸17とが連結され、キャリヤ21とインプット軸5とが連結されている。なお、リングギヤ19は、インプット軸5と同心状に配置された環状部材(言い換えれば円筒部材)22の内周側に形成されており、この環状部材22の外周側にはカウンタドライブギヤ23が形成されている。
また、トランスアクスルケース4の内部には、カウンタ軸34がインプット軸5と平行に設けられている。カウンタ軸34には、カウンタドリブンギヤ35およびファイナルドライブピニオンギヤ36が形成されている。そして、カウンタドライブギヤ23とカウンタドリブンギヤ35とが噛み合っている。
第2のモータジェネレータ9は、ステータ25と、回転自在なロータ26とを有している。ステータ25は、トランスアクスルケース4に固定された鉄心27と、鉄心27に巻かれたコイル28とを有している。ロータ26は、MG軸45の外周に連結されている。このMG軸45は、カウンタ軸34と平行に設けられている。MG軸45とインプット軸5および中空軸17とは、非同心状に配置されている。言い換えると、MG軸45の中心軸線の位置は、インプット軸5の中心軸線の位置とは異なっている。さらに言い換えれば、MG軸45とインプット軸5および中空軸17とが、その半径方向にオフセットされている。
MG軸45には、カウンタドリブンギヤ35と噛み合うリダクションギヤ(減速ギヤ)46が設けられている。カウンタドリブンギヤ35とリダクションギヤ46とは、リダクションギヤ46からカウンタドリブンギヤ35に動力が伝達される場合の変速比が「1」より大きくなるように構成されている。これらのギヤ46,35により、変速機構8が構成されている。第2のモータジェネレータ9の動力がMG軸45を介してリダクションギヤ46に伝達されると、リダクションギヤ46の回転速度が減速されてカウンタドリブンギヤ35に伝達される。すなわち、第2のモータジェネレータ9のトルクが増幅されてカウンタドリブンギヤ35に伝達される。この実施形態では、上述したように、MG軸45がインプット軸5とは非同心状に配置されているので、変速機構8として平行歯車を用いることができる。これにより、変速機構8として遊星歯車機構が用いられる場合と比べて、部品点数の削減、コスト削減、引きずり損失の低減などを図ることができる。
さらに、トランスアクスルケース4の内部には、ディファレンシャル機構37が設けられており、ディファレンシャル機構37は、デフケース38の外周側に形成されたファイナルリングギヤ39と、デフケース38に対してピニオン軸40を介して取り付けられた連結された複数のピニオンギヤ41と、複数のピニオンギヤ41に係合されたサイドギヤ42と、サイドギヤ42に連結された2本のデフ軸(ドライブ軸)43とを有している。各デフ軸43には前輪44がそれぞれ連結されている。
次に、トランスアクスルケース4の内部における各軸5,34,43,45の配置について、図2を参照して説明する。図2において、X1方向を前方とし、X2方向を後方とする。また、Z1方向を上方とし、Z2方向を下方とする。
トランスアクスルケース4の内部において、各軸5,34,43,45は、それぞれ車両の幅方向に、かつ、水平に配置されている。そして、カウンタ軸34の中心軸線は、インプット軸5の中心軸線よりも後方であって上方に位置している。MG軸45の中心軸線は、カウンタ軸34の中心軸線よりも後方であって上方に位置している。デフ軸43の中心軸線は、カウンタ軸34の中心軸線よりも後方であって下方に位置している。インプット軸5の中心軸線は、デフ軸43の中心軸線よりも上方に位置している。また、MG軸45の中心軸線は、デフ軸43の中心軸線よりもわずかに後方に位置している。
ここで、トランスアクスルケース4内の下部に溜まった潤滑油は、ファイナルリングギヤ39により掻き上げられて、トランスアクスルケース4内の上部に設けられたオイルキャッチタンク32に送られる。具体的には、トランスアクスルケース4内において、ファイナルリングギヤ39の鉛直方向下方には、潤滑油を貯留する貯留部30が形成されている。貯留部30は、トランスアクスルケース4の内壁(側壁および底部)によって形成されている。オイルキャッチタンク32は、ファイナルリングギヤ39の上方に設けられている。貯留部30に溜まった潤滑油は、ファイナルリングギヤ39の回転により送り出され、その一部がオイルキャッチタンク32に流入する。オイルキャッチタンク32からは、トランスアクスルケース4内の潤滑箇所(被潤滑部)や冷却箇所に向けて適宜の流量で潤滑油が滴下されるようになっている。
そして、上記のように構成されたトランスアクスルを備えるハイブリッド車両においては、車速、アクセル開度などの条件に基づいて、前輪44に伝達するべき要求トルクが算出され、その算出結果に基づいて、エンジン1、クラッチ11、第1のモータジェネレータ6、第2のモータジェネレータ9が制御される。エンジン1から出力されるトルクを前輪44に伝達する場合は、クラッチ11が係合される。すると、クランク軸2の動力(言い換えればトルク)がインプット軸5を介してキャリヤ21に伝達される。
キャリヤ21に伝達されたトルクは、リングギヤ19、環状部材22、カウンタドライブギヤ23、カウンタドリブンギヤ35、カウンタ軸34、ファイナルドライブピニオンギヤ36、ディファレンシャル機構37を介して、前輪44に伝達される。また、エンジン1のトルクをキャリヤ21に伝達する際に、第1のモータジェネレータ6を発電機として機能させ、発生した電力を蓄電装置(図示せず)に充電することも可能である。
さらに、第2のモータジェネレータ9を電動機として駆動させ、その動力を前輪44に伝達する(駆動源として機能させる)ことが可能である。第2のモータジェネレータ9の動力がMG軸45を介してリダクションギヤ46に伝達されると、リダクションギヤ46の回転速度が減速されてカウンタドリブンギヤ35に伝達される。このようにして、エンジン1の動力および第2のモータジェネレータ9の動力が合成され、合成された動力が前輪44に伝達される。つまり、エンジン1の動力、および、第2のモータジェネレータ9の動力のうち少なくとも一方が前輪44に伝達されるようになっている。
次に、上記構成のトランスアクスルに備えられるパーキング装置50について、図1〜図5を参照して説明する。
図1〜図5に示すように、パーキング装置50は、パーキングギヤ51と、パーキングポール52と、パーキングカム53と、パーキングロッド55とを有している。そして、パーキング装置50は、パーキングギヤ51を回転不可能なロック状態(図4の実線で示す状態)と回転可能なアンロック状態(図4の2点鎖線で示す状態)とに切り替えるように構成されている。
パーキングギヤ51は、カウンタ軸34に設けられている。具体的には、図3に示すように、カウンタ軸34は、軸方向の両端部において、それぞれ軸受31により回転可能に支持されている。この実施形態では、パーキングギヤ51は、カウンタドリブンギヤ35と一体的に形成されている。パーキングギヤ51は、カウンタドリブンギヤ35を挟んでファイナルドライブピニオンギヤ36とは反対側に配置されている。
パーキングポール52は、パーキングギヤ51に対して遠近変位可能に支持されている。具体的には、図2に示すように、パーキングポール52は、ピン52aを介してトランスアクスルケース4に回転可能に支持されている。ピン52aは、パーキングポール52の一端部(後端部)に設けられている。パーキングポール52は、パーキングギヤ51の歯間(歯と歯の間の溝)に係入・離脱可能とされる爪52bを有している。爪52bは、ピン52aよりも前方に設けられている。パーキングポール52は、爪52bとパーキングギヤ51の外周部とが互いに対向する位置に配置されている。
そして、パーキングポール52がピン52aを中心として回転することにより、爪52bがパーキングギヤ51に接近または離間する。パーキングポール52は、パーキングギヤ51に接近してパーキングギヤ51に爪52bを係止させてカウンタ軸34を回転不可能とするロック位置(図4の実線で示す位置)と、パーキングギヤ51から離間してパーキングギヤ51から爪52bを離脱させてカウンタ軸34を回転可能とするアンロック位置(図4の2点鎖線で示す位置)との間で変位する。なお、パーキングポール52は、図示しないねじりコイルバネにより、爪52bがパーキングギヤ51から離間する方向(図4、図5の矢印Q1参照)に付勢されている。
パーキングロッド55は、カウンタ軸34と略平行に延びており、パーキングポール52をパーキングギヤ51に対して遠近変位させるようカウンタ軸34と略平行に押し引きされる。パーキングカム(カム部材)53は、パーキングポール52を変位させるためのもので、パーキングロッド55の一端側に設けられている。パーキングロッド55の他端側は、図2に示すように、前方側に向けて屈曲されており、その屈曲端にディテントレバー(レバー部材)56が連結されている。
パーキングカム53には、図5に示すように、基端部から先端部へ向けて順に、大径部53a、テーパ部53b、および小径部53cが形成されている。大径部53aは、小径部53cよりも大径に形成されている。テーパ部53bは、軸方向における大径部53aと小径部53cとの間に位置し、大径部53aから小径部53cへ向けて径が漸次減少するテーパ形状に形成されている。
パーキングカム53は、略円筒状のロックスリーブ(支持部材)54にパーキングロッド55の軸方向に沿って形成されたガイド溝54aに配置されている。パーキングカム53は、ロックスリーブ54によって、パーキングロッド55の軸方向に進退可能に支持されている。ロックスリーブ54は、図3に示すように、トランスアクスルケース4に固定されている。
このような構成のパーキング装置50において、パーキングポール52は、運転席に設けられるシフトレバーの操作に連動して上述のロック位置とアンロック位置との間で変位される。この実施形態では、運転者によるシフトレバーの操作がセンサやスイッチ等によって検出され、この検出されたシフトレンジ信号に応じて電動モータ等のアクチュエータ57が駆動され、パーキングポール52が駆動されるようになっている。つまり、パーキング装置50の駆動方式として、いわゆるシフトバイワイヤと呼ばれる方式が採用されている。
アクチュエータ57は、図2に示すように、マニュアルシャフト(シャフト)58を介してディテントレバー56と接続されている。マニュアルシャフト58は、トランスアクスルケース4に回動自在に支持されており、アクチュエータ57によって正逆両方向に所定角度回転駆動されるようになっている。この実施形態では、マニュアルシャフト58は、車両の前後方向に沿って延びており、その前端部58aがトランスアクスルケース4から突出されている。そして、マニュアルシャフト58の前端部58aがトランスアクスルケース4の前方に配置されたアクチュエータ57に接続されている。
ディテントレバー56は、マニュアルシャフト58に一体回転可能に接続されている。アクチュエータ57を制御することにより、マニュアルシャフト58が回転駆動され、これにより、ディテントレバー56が傾動される。このディテントレバー56の傾動姿勢がディテントスプリング59によって保持されるようになっている。具体的には、ディテントレバー56には、アクチュエータ57の回転角度に対応する複数の谷および当該谷間の山からなる波形部(図示省略)が形成されている。ディテントスプリング59は、一端がトランスアクスルケース4に固定された板ばね等からなる本体を有しており、この本体の他端にディテントレバー56の波形部のいずれかの谷に係合されるローラが設けられた構成になっている。
ここで、パーキング装置50の動作について簡潔に説明する。
まず、パーキングレンジPが選択されると、アクチュエータ57が例えば正回転方向に所定角度回転され、ディテントレバー56が同じ方向に傾動される。これにともない、パーキングロッド55が軸方向の一方側(図5のR1方向側)に移動し、パーキングカム53の大径部53aがパーキングポール52に当接する。すると、パーキングカム53によりねじりコイルバネの付勢力に抗してパーキングポール52が押し上げられ、図4の実線で示すように、パーキングポール52がロック位置に変位され、爪52bがパーキングギヤ51の歯間に係入される。この場合、図5の実線で示すように、パーキングカム53の大径部53aがパーキングポール52とロックスリーブ54のガイド溝54aの内壁部との間へ進入した状態で保持される。これにより、パーキング装置50によってカウンタ軸34が回転不可能なロック状態にされる。
一方、パーキングレンジP以外のレンジ(例えば、リバース(後進走行)レンジR、ニュートラルレンジN、ドライブ(前進走行)レンジD等)が選択されると、アクチュエータ57が例えば逆回転方向に所定角度回転され、ディテントレバー56が同じ方向に傾動される。これにともない、パーキングロッド55が軸方向の他方側(図5のR2方向側)に移動して、パーキングカム53の小径部53cがパーキングポール52に当接する。すると、パーキングカム53によるパーキングポール52の押し上げ力が解除され、ねじりコイルバネの付勢力によって、図4の2点鎖線で示すように、パーキングポール52がアンロック位置に変位され、爪52bがパーキングギヤ51の歯間から抜け出る。この場合、図5の2点鎖線で示すように、パーキングカム53の小径部53cがパーキングポール52とロックスリーブ54のガイド溝54aの内壁部との間へ退避した状態で保持される。これにより、パーキング装置50によってカウンタ軸34が回転可能なアンロック状態にされる。
そして、この実施形態では、パーキングポール52が、カウンタ軸34とデフ軸43との間に配置され、パーキングロッド55が、カウンタドライブギヤ23の歯先円C1、カウンタドリブンギヤ35の歯先円C2、および、ファイナルリングギヤ39の歯先円C3とは接触しない位置に配置されている。また、ロックスリーブ54が、カウンタドリブンギヤ35の歯先円C2、および、ファイナルリングギヤ39の歯先円C3と軸方向の一方から見てオーバーラップして配置されている。以下、この点について、図1〜図5を参照して詳しく説明する。
パーキングポール52は、図2に示すように、カウンタ軸34とデフ軸43との間に配置されており、トランスアクスルケース4の後部側から前後方向の中央に向けて延びている。パーキングポール52は、カウンタ軸34の中心軸線およびデフ軸43の中心軸線よりも後方に回転中心となるピン52aを有している。また、パーキングポール52は、カウンタ軸34の中心軸線およびデフ軸43の中心軸線よりも前方にパーキングカム53との接触部52cを有している。そして、パーキングポール52は、ピン52aと接触部52cとの前後方向の中間に、カウンタ軸34上のパーキングギヤ51と係合する爪52bを有している。
パーキングカム53を支持するロックスリーブ54は、図2に示すように、トランスアクスルケース4の略中央に配置されている。具体的には、ロックスリーブ54は、インプット軸5の中心軸線よりも後方であって、カウンタ軸34の中心軸線およびデフ軸43の中心軸線よりも前方に配置されている。また、ロックスリーブ54は、インプット軸5の中心軸線およびカウンタ軸34の中心軸線よりも下方であって、デフ軸43の中心軸線よりも上方に配置されている。
そして、ロックスリーブ54は、図2、図3に示すように、軸方向の一方から見ると、カウンタドライブギヤ23の歯先円C1とは接していないが、カウンタドリブンギヤ35の歯先円C2、および、ファイナルリングギヤ39の歯先円C3と重なり合っている。図3では、ロックスリーブ54と、カウンタドリブンギヤ35の歯先円C2とのオーバーラップ量をL1で示している。一方、ロックスリーブ54は、軸方向に直交する方向から見ると、カウンタドリブンギヤ35の歯先円C2、および、ファイナルリングギヤ39の歯先円C3とは重なり合わないように配置されている。
パーキングロッド55は、図2に示すように、トランスアクスルケース4の略中央に配置されている。そして、軸方向の一方から見ると、カウンタドライブギヤ23の歯先円C1、カウンタドリブンギヤ35の歯先円C2、および、ファイナルリングギヤ39の歯先円C3とは重なり合わないように配置されている。このように、パーキングロッド55を、カウンタドライブギヤ23の歯先円C1、カウンタドリブンギヤ35の歯先円C2、および、ファイナルリングギヤ39の歯先円C3とは接触しないように配置することで、パーキングロッド55を好適な位置に設定することができ、ディテントレバー56やマニュアルシャフト58、ディテントスプリング59などのパーキング装置50の構成部材の配置の自由度を高めることができる。ここで、この実施形態では、カウンタ軸34に隣接して第2のモータジェネレータ9が配置されるため、パーキング装置50の構成部材の配置箇所が厳しく制限されることが懸念されるが、上記の構成を採用することによって、そのような不具合を解消できる。
しかも、ロックスリーブ54を、カウンタドリブンギヤ35の歯先円C2、および、ファイナルリングギヤ39の歯先円C3とオーバーラップさせて配置しているので、カウンタドリブンギヤ35の歯先、ファイナルリングギヤ39の歯先から飛散した潤滑油を効率よくロックスリーブ54に供給することができ、パーキング装置50の潤滑性能を向上させることができる。また、ロックスリーブ54をパーキングポール52の回転中心(ピン52a)に近付けることができ、パーキングポール52の長さを短縮でき、低コスト化を図ることができる。そして、ロックスリーブ54がファイナルリングギヤ39による潤滑油の掻き上げ位置に近付けられるので、ファイナルリングギヤ39によって掻き上げられパーキングポール52を伝わって流れる潤滑油を効率よくロックスリーブ54に供給することができ、パーキング装置50の潤滑性能を向上させることができる。
さらに、ロックスリーブ54がデフ軸43よりも高い位置に配置されるので、マニュアルシャフト58を比較的高い位置に配置することができ、アクチュエータ57の耐水性を向上させることができる。また、パーキング装置50の構成部材(パーキングカム53、ロックスリーブ54、パーキングロッド55、ディテントレバー56など)を、軸方向の一方から見て、カウンタドリブンギヤ35の歯先円C2およびファイナルリングギヤ39の歯先円C3が重なるトランスアクスルケース4の略中央に近付けて配置することができ、トランスアクスルケース4の小型化に貢献できる。加えて、トランスアクスルケース4の後部において、MG軸45の配置の自由度を向上させることができる。
また、この実施形態では、図2に示すように、パーキングポール52の回転中心となるピン52aが、カウンタドリブンギヤ35の歯先円C2、および、ファイナルリングギヤ39の歯先円C3の外側に配置されている。これにより、ピン52aがファイナルリングギヤ39による潤滑油の掻き上げ位置に近付けられるので、パーキングポール52を伝わってロックスリーブ54側へ案内される潤滑油の量を増加させることができる。また、トランスアクスルケース4によるパーキングポール52の支持を容易に行うことが可能になる。この場合、例えば、図6(a)、(b)に示すようなトランスアクスルケース4によるパーキングポール52の支持形態を採用することが可能である。図6(a)、(b)は、トランスアクスルケースによるパーキングポールの支持形態の一例を示す図であって、図2におけるA2−A2線断面を示している。
図6(a)に示す例では、トランスアクスルケース4が、第1のケース部材71と、第2のケース部材72とを含む構成とされている。具体的に、第1のケース部材71には、ボス部71aが形成されており、このボス部71aには、ピン52aの一端部を挿入するピン穴71bが形成されている。また、第2のケース部材72には、第1のケース部材71のボス部71aと対向する位置にボス部72aが形成されており、このボス部72aには、ピン52aの他端部を挿入するピン穴72bが形成されている。また、パーキングポール52の一端部(後端部)には、ピン52aの中間部を挿通するピン穴52dが形成されている。そして、両ボス部71a,72b間にパーキングポール52の一端部を配置するとともに、ピン52aを、ピン穴71b,52d,72bに順に挿入した状態で、第1、第2のケース部材71,72をボルト73等により締結することで、トランスアクスルケース4によりパーキングポール52を回転可能に支持している。
また、図6(b)に示す例では、トランスアクスルケース4が、第1のケース部材81と、第2のケース部材82とを含む構成とされている。具体的に、第1のケース部材81には、ボス部81aが形成されており、このボス部81aには、ピン52aの一端部を挿入するピン穴81bが形成されている。また、ボス部81aには、パーキングポール52の一端部を収容する凹部81cが、2面幅加工によって形成されている。第2のケース部材82には、ピン52aの他端(先端)が当接する壁部82aが一体的に設けられている。また、パーキングポール52の一端部(後端部)には、ピン52aの一端部を挿通するピン穴52dが形成されている。なお、符号84は、パーキングポール52の爪52bをパーキングギヤ51から離間する方向(図4の矢印Q1参照)にパーキングポール52を付勢するねじりコイルバネである。そして、凹部81c内にパーキングポール52の一端部を配置するとともに、ピン52aを、ピン穴81b、52dに挿入した状態で、第1、第2のケース部材81,82をボルト83等により締結することで、トランスアクスルケース4によりパーキングポール52を回転可能に支持している。
ここで、ピン52aが、カウンタドリブンギヤ35の歯先円C2、または、ファイナルリングギヤ39の歯先円C3の内側に配置される場合、トランスアクスルケース4に、図6(b)の凹部81cと同様の凹部を2面幅加工によって形成する必要があり、また、ピン52aの抜け止め用の部品(プレートなど)を別途設ける必要がある。しかし、図6(a)、(b)に示す支持形態によれば、ピン52aの抜け止め用の部品を別途設けることなく、パーキングポール52の抜け止めを容易に行うことができる。また、図6(a)に示す支持形態によれば、トランスアクスルケース4に対する2面幅加工を廃止することができ、トランスアクスルケース4の加工コストを低減できる。
さらに、この実施形態では、図2に示すように、マニュアルシャフト58がディテントレバー56から前方に向けて延びている。ここで、マニュアルシャフト58がディテントレバー56から後方に向けて延びている場合、マニュアルシャフト58によってファイナルリングギヤ39によって掻き上げた潤滑油がオイルキャッチタンク32に入るのを妨げられ、トランスアクスルの各部を潤滑・冷却するのに必要な潤滑油の量を確保できなくなる可能性がある。しかし、この実施形態では、マニュアルシャフト58がディテントレバー56から前方に向けて延びているので、マニュアルシャフト58によってファイナルリングギヤ39によって掻き上げた潤滑油がオイルキャッチタンク32に入るのを妨げられることがない。これにより、ファイナルリングギヤ39によって掻き上げた潤滑油を効率よくオイルキャッチタンク32に供給することができ、トランスアクスルの各部を潤滑・冷却するのに必要十分な潤滑油の量を容易に確保することができる。そして、第1、第2のモータジェネレータ6,9の冷却性能の低下に起因するハイブリッド車両のEV走行での走行距離の短縮を抑制できる。
また、アクチュエータ57がトランスアクスルケース4の前方に配置されるため、図7に示すように、アクチュエータ57をラジエータ61の後方に配置することが可能である。これにより、走行風S1によってアクチュエータ57を効率的に冷却することができ、アクチュエータ57の冷却性能を向上させることができる。しかも、トランスアクスルケース4の後方において、ブレーキ装置等のエンジンコンパートメント内の各種部品62の配置の自由度を向上させることができる。
−他の実施形態−
本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内および当該範囲と均等の範囲で包含されるすべての変形や応用が可能である。
上述したスリーブの形状は一例であって(図2、図3等参照)、パーキングカムを支持することが可能な形状であれば、それ以外の形状を採用してもよい。また、パーキングカムの構成は一例であって(図5等参照)、それ以外の構成を採用してもよい。例えばパーキングカムを大径部およびテーパ部を有する構成とし、パーキングロッドの一端に結合されたパーキングロッドカラーをテーパ部に隣接して配置する構成としてもよい。なお、パーキングレンジP以外のレンジが選択された際、パーキングロッドの軸方向の他方側(図5のR2方向側)への移動により、パーキングカムがパーキングポールから離れるようにしてもよい。また、上述したトランスアクスルケースの内部における各軸の配置(図2参照)は一例であって、それ以外の配置を採用してもよい。
上記実施形態では、シフトバイワイヤ方式のパーキング装置を挙げたが、運転者によるシフトレバーの操作力をワイヤやロッド等を介してパーキングポールに伝達する、直接操作方式のパーキング装置にも本発明を適用可能である。
上記実施形態において、第1、第2のモータジェネレータの少なくとも一方をモータに変更してもよい。なお、第1、第2のモータジェネレータのうちいずれか一方を省略してもよい。
上記実施形態では、変速機の一例として、FF形式のハイブリッド車両に搭載されるトランスアクスルを挙げたが、変速機は、インプット軸と、カウンタ軸と、デフ軸とを少なくとも有する構成であれば、それ以外の構成を採用してもよい。例えば、変速機として、FR(フロントエンジンリヤドライブ)形式の変速機や、内燃機関および電動機(モータ、モータジェネレータなど)のいずれか一方のみを駆動源する車両に搭載される変速機、インプット軸とカウンタ軸とデフ軸の3軸を有する自動変速機などを採用することが可能である。
本発明は、インプット軸と、カウンタ軸と、デフ軸とを少なくとも有する変速機に備えられるパーキング装置に利用可能である。
4 トランスアクスルケース
5 インプット軸
9 第2のモータジェネレータ
23 カウンタドライブギヤ
C1 歯先円
34 カウンタ軸
35 カウンタドリブンギヤ
C2 歯先円
37 ディファレンシャル機構
39 ファイナルリングギヤ
C3 歯先円
43 デフ軸
45 MG軸(伝達軸)
46 リダクションギヤ
50 パーキング装置
51 パーキングギヤ
52 パーキングポール
53 パーキングカム
53a 大径部
54 ロックスリーブ
55 パーキングロッド
56 ディテントレバー
57 アクチュエータ
58 マニュアルシャフト(シャフト)

Claims (6)

  1. カウンタドライブギヤが設けられたインプット軸と、上記カウンタドライブギヤと噛み合うカウンタドリブンギヤが設けられたカウンタ軸と、ディファレンシャル機構のリングギヤが設けられたデフ軸とを少なくとも有する変速機に備えられたパーキング装置であって、
    上記カウンタ軸に設けられたパーキングギヤと、
    上記パーキングギヤに対して遠近変位可能に支持され、パーキングギヤと係合可能なパーキングポールと、
    上記パーキングポールをパーキングギヤに対して遠近変位させるよう押し引きされるパーキングロッドと、
    上記パーキングロッドの一端側に設けられたパーキングカムとを備え、
    上記パーキングロッドの軸方向の一方側への移動によりパーキングカムの大径部がパーキングポールに接触することで、パーキングポールがパーキングギヤに係合するように構成されており、
    上記パーキングポールが、上記カウンタ軸とデフ軸との間に配置され、
    上記パーキングロッドが、上記カウンタドライブギヤの歯先円、上記カウンタドリブンギヤの歯先円、および、上記リングギヤの歯先円とは接触しない位置に配置されていることを特徴とするパーキング装置。
  2. 請求項1に記載のパーキング装置において、
    上記パーキングカムを支持するスリーブが、上記カウンタドリブンギヤの歯先円、および、上記リングギヤの歯先円と軸方向の一方から見てオーバーラップして配置されていることを特徴とするパーキング装置。
  3. 請求項1または2に記載のパーキング装置において、
    運転者のシフト操作に連動して回転するシャフトと、
    上記パーキングロッドの他端側に連結され、上記シャフトとともに回転することでパーキングロッドを移動させるレバー部材とを備え、
    上記シャフトが、上記レバー部材から車両の前方側に向けて延びていることを特徴とするパーキング装置。
  4. 請求項3に記載のパーキング装置において、
    上記シャフトを回転駆動するアクチュエータを備え、
    上記アクチュエータが、変速機ケースの前方に配置されていることを特徴とするパーキング装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載のパーキング装置において、
    上記変速機が、内燃機関および電動機が駆動源として搭載されたハイブリッド車両に備えられるものであって、
    上記内燃機関からの動力が上記インプット軸に伝達され、
    上記電動機からの動力が伝達される伝達軸が、上記カウンタ軸と平行にカウンタ軸に隣接して配置され、この伝達軸には、上記カウンタドリブンギヤと噛み合うギヤが設けられていることを特徴とするパーキング装置。
  6. 請求項5に記載のパーキング装置において、
    上記カウンタ軸の中心軸線が、上記インプット軸の中心軸線よりも後方に位置し、
    上記デフ軸の中心軸線および上記伝達軸の中心軸線が、上記カウンタ軸の中心軸線よりも後方に位置し、
    上記インプット軸の中心軸線、上記カウンタ軸の中心軸線、および、上記伝達軸の中心軸線が、上記デフ軸の中心軸線よりも上方に位置していることを特徴とするパーキング装置。
JP2010177686A 2010-08-06 2010-08-06 パーキング装置 Pending JP2012035757A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010177686A JP2012035757A (ja) 2010-08-06 2010-08-06 パーキング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010177686A JP2012035757A (ja) 2010-08-06 2010-08-06 パーキング装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012035757A true JP2012035757A (ja) 2012-02-23

Family

ID=45848244

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010177686A Pending JP2012035757A (ja) 2010-08-06 2010-08-06 パーキング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012035757A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015011538A1 (en) 2013-07-23 2015-01-29 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Drive system for hybrid vehicle
US9539891B2 (en) 2012-09-21 2017-01-10 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Hybrid vehicle driving apparatus
JP2017067108A (ja) * 2015-09-29 2017-04-06 Ntn株式会社 電動車両駆動装置
WO2017060963A1 (ja) * 2015-10-06 2017-04-13 Gkn ドライブライン ジャパン株式会社 ファイナルドライブ
CN112074674A (zh) * 2018-05-11 2020-12-11 日本电产株式会社 驱动装置
JP2021105423A (ja) * 2019-12-26 2021-07-26 ダイハツ工業株式会社 トランスアクスル
JP2022091762A (ja) * 2018-04-25 2022-06-21 日本電産株式会社 モータユニット

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9539891B2 (en) 2012-09-21 2017-01-10 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Hybrid vehicle driving apparatus
WO2015011538A1 (en) 2013-07-23 2015-01-29 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Drive system for hybrid vehicle
JP2015020726A (ja) * 2013-07-23 2015-02-02 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド車両用駆動装置
US9604530B2 (en) 2013-07-23 2017-03-28 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Drive system for hybrid vehicle
JP2017067108A (ja) * 2015-09-29 2017-04-06 Ntn株式会社 電動車両駆動装置
CN107636353A (zh) * 2015-10-06 2018-01-26 吉凯恩传动***日本株式会社 末级驱动器
WO2017060963A1 (ja) * 2015-10-06 2017-04-13 Gkn ドライブライン ジャパン株式会社 ファイナルドライブ
US10557542B2 (en) 2015-10-06 2020-02-11 GKN Driveline Japan Ltd. Final drive
CN107636353B (zh) * 2015-10-06 2020-06-09 吉凯恩传动***日本株式会社 末级驱动器
JP2022091762A (ja) * 2018-04-25 2022-06-21 日本電産株式会社 モータユニット
CN112074674A (zh) * 2018-05-11 2020-12-11 日本电产株式会社 驱动装置
CN112074674B (zh) * 2018-05-11 2024-05-17 日本电产株式会社 驱动装置
JP2021105423A (ja) * 2019-12-26 2021-07-26 ダイハツ工業株式会社 トランスアクスル

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6135419B2 (ja) ハイブリッド車両用動力伝達装置
US7455610B2 (en) Power transmitting apparatus
JP2012035757A (ja) パーキング装置
US8720660B2 (en) Parking lock mechanism of power transmission apparatus
US8905885B2 (en) Vehicle drive device
US8808128B2 (en) Hybrid drive system
US8905881B2 (en) Hybrid drive system
EP2530356B1 (en) Vehicle drive system
US8784073B2 (en) Liquid pressure generating apparatus and driving apparatus
CN108944413B (zh) 用于混合动力车辆的动力***
JP6135418B2 (ja) ハイブリッド車両用動力伝達装置
US20120076675A1 (en) Liquid pressure generating apparatus and driving apparatus
US9713955B2 (en) Power transmitting apparatus for hybrid vehicle
JP5240364B2 (ja) 車両用パーキングロック装置
JP2009023427A (ja) ハイブリッド車両用駆動装置
JP2012035750A (ja) パーキング装置
JP4821804B2 (ja) パーキングポール、パーキング装置、及びハイブリッド車両
JP5141374B2 (ja) 動力伝達装置
JP4501944B2 (ja) デファレンシャル装置
JP5141376B2 (ja) 動力伝達装置
JP4853279B2 (ja) ハイブリッド駆動装置
JP2009191903A (ja) 車両用駆動装置