JP4821804B2 - パーキングポール、パーキング装置、及びハイブリッド車両 - Google Patents

パーキングポール、パーキング装置、及びハイブリッド車両 Download PDF

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Description

本発明は、パーキングポール、パーキング装置、及びハイブリッド車両に関し、特に、パーキングギヤと係合してパーキングギヤの回転を規制するパーキングポールであって、パーキングギヤと係合する係合部とパーキングギヤの外周部とが互いに対向する位置に回転可能に支持され、駆動手段により駆動されることで係合部がパーキングギヤと係合するパーキングポール、上記パーキングポールを備えるパーキング装置、および、上記パーキング装置を備えるハイブリッド車両に関する。
車両等に用いられるパーキング装置のパーキングポールとして、パーキングギヤと係合する係合部とパーキングギヤの外周部とが互いに対向する位置に回転可能に支持され、駆動手段により駆動されることで係合部がパーキングギヤと係合するパーキングポールが知られている。例えば、特許文献1には、このようなパーキングポールを備えるパーキング機構が開示されている。
特許文献1のパーキング機構では、図10に示すように、自動変速機の回転主軸101の外周に歯102aを備えるパーキングギヤ102が固定的に設けられている。このパーキングギヤ102に対向する爪(係合部)111を備えるパーキングポール110が回動可能に配設されている。
パーキングポール110は、運転者が操作する図示しないセレクトレバーと対応して作動するカム(駆動手段)106により、セレクトレバーをパーキングレンジへ操作したときにパーキングギヤ102に向かって回動付勢され、その爪111がパーキングギヤ102の歯102aと係合する。パーキングレンジ以外のレンジにあるときは、パーキングポール110はスプリング107により、爪111がパーキングギヤ102から離間する方向に付勢されている。
なお、図10において、符号θは、爪111をパーキングギヤ102の歯102aと係合させた状態(パーキング作動時、符号110b参照)と、爪111をパーキングギヤ102の歯102aと係合させていない状態(パーキング非作動時、符号110a参照)との間のパーキングポール110の回転角を示す。また、符号Lは、パーキングレンジへ操作された場合のカム106によるパーキングポール110に対するリフト量であるカムリフト量を示す。
実開平6−49849号公報
ここで、シフトレバー(セレクトレバー)を操作するときのシフトフィーリングの向上等を図るためには、パーキングポールの回転角を小さなものとすることが有効である。パーキングポールの回転角が小さいと、同じカムリフト量であっても、パーキングポールを回動可能に支持するポールシャフトからカムまでの距離を大きくすることができる。
よって、パーキングポールの回転角を小さくすることができれば、カムを進退させるための荷重(シフト荷重)を小さなものとすることができる。その結果、シフトケーブル車では、シフトフィーリングが良好となる。また、シフトバイワイヤ車では、カムを駆動するために必要なアクチュエータトルクを小さくできるため、モータの小型化が可能となる。
パーキングポールを駆動して係合部をパーキングギヤに係合させた状態(パーキング作動時)と、係合部をパーキングギヤと係合させていない状態(パーキング非作動時)との間のパーキングポールの回転角を小さくできることが望まれている。
本発明の目的は、パーキングギヤと係合する係合部とパーキングギヤの外周部とが互いに対向する位置に回転可能に支持され、駆動手段により駆動されることで係合部がパーキングギヤと係合するパーキングポールにおいて、係合部をパーキングギヤと係合させた状態と、係合部をパーキングギヤと係合させていない状態との間のパーキングポールの回転角を小さくできるパーキングポールを提供することである。
本発明のパーキングポールは、パーキングギヤと係合して前記パーキングギヤの回転を規制するパーキングポールであって、前記パーキングギヤと係合する係合部と前記パーキングギヤの外周部とが互いに対向する位置に回転可能に支持され、駆動手段により駆動されることで前記係合部が前記パーキングギヤと係合し、前記係合部における前記パーキングギヤの外周部と対向する部分である対向部は、前記パーキングギヤの径方向外方に向けて窪んだ凹形状をなし、かつ前記パーキングギヤが回転する際の前記パーキングギヤの最外周の軌跡と対応する円弧形状に形成されており、前記係合部が前記パーキングギヤと係合しない非作動状態において、前記対向部における前記パーキングギヤの周方向の両端部は、前記パーキングギヤの回転中心を中心とする仮想円上にあり、かつ、前記対向部における前記周方向の中央部が、前記仮想円よりも前記径方向外方に位置し、前記対向部の円弧が前記パーキングギヤの回転中心と略同心であることを特徴とする。
本発明のパーキング装置は、前記パーキングポールと、前記パーキングギヤと、前記駆動手段とを備えることを特徴とする。
本発明のパーキング装置において、前記パーキングギヤは、前記径方向外方に向けて突出する凸形状をなし、前記係合部と係合する凸部を有し、前記凸部において、前記係合部と係合する部分である前記周方向の側部は、前記径方向の内方側と比較して前記径方向の外方側が前記周方向に突出したテーパ形状に形成されていることを特徴とする。
本発明のハイブリッド車両は、前記パーキング装置と、車両を駆動する複数の駆動源とを備え、前記複数の駆動源の動力を前記車両の駆動軸に伝達する動力伝達装置に前記パーキング装置が設けられていることを特徴とする。
本発明のハイブリッド車両において、前記動力伝達装置のケースに固定されるステータと、前記ステータの内方に配置され、前記ケースに回転自在に支持された回転軸に連結されて前記回転軸と一体回転するロータとを有し、前記駆動源として機能する回転電機と、前記回転軸の回転を減速して前記駆動軸に伝達する変速機構とを備え、前記パーキングギヤが、前記回転軸に連結されていることを特徴とする。
本発明によれば、パーキングギヤと係合する係合部とパーキングギヤの外周部とが互いに対向する位置に回転可能に支持され、駆動手段により駆動されることで係合部がパーキングギヤと係合するパーキングポールにおいて、係合部におけるパーキングギヤの外周部と対向する部分である対向部は、パーキングギヤの径方向外方に向けて窪んだ凹形状をなし、かつパーキングギヤが回転する際のパーキングギヤの最外周の軌跡と対応する円弧形状に形成されており、係合部がパーキングギヤと係合しない非作動状態において、対向部におけるパーキングギヤの周方向の両端部は、パーキングギヤの回転中心を中心とする仮想円上にあり、かつ、対向部における周方向の中央部が、仮想円よりも径方向外方に位置し、対向部の円弧がパーキングギヤの回転中心と略同心である。これにより、係合部がパーキングギヤと係合した状態から、パーキングポールが小さな回転角だけ回転するだけで、パーキングギヤの外周部とパーキングポールの対向部との間に必要な隙間を確保し、パーキングポールとパーキングギヤとが係合しない状態(解放状態)とすることが可能となる。
以下、本発明のパーキングポール、パーキング装置、及びハイブリッド車両の一実施形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。
(実施形態)
図1から図9を参照して、実施形態について説明する。本実施形態は、パーキングギヤと係合してパーキングギヤの回転を規制するパーキングポールであって、パーキングギヤと係合する係合部とパーキングギヤの外周部とが互いに対向する位置に回転可能に支持され、駆動手段により駆動されることで係合部がパーキングギヤと係合するパーキングポール、上記パーキングポールを備えるパーキング装置、および、上記パーキング装置を備えるハイブリッド車両に関する。
図1は、この発明のパーキングポールおよびパーキング装置の一実施形態が適用されたFF(フロントエンジンフロントドライブ;エンジン前置き前輪駆動)形式のハイブリッド車両の動力伝達装置100を示すスケルトン図である。図1において、1はエンジン(駆動源)であり、このエンジン1としては内燃機関、具体的にはガソリンエンジンまたはディーゼルエンジンまたはLPGエンジンまたはメタノールエンジンまたは水素エンジンなどを用いることができる。
この実施形態においては、便宜上、エンジン1としてガソリンエンジンを用いた場合について説明する。エンジン1は、燃料の燃焼によりクランクシャフト2から動力を出力する装置であって、吸気装置、排気装置、燃料噴射装置、点火装置、冷却装置などを備えた公知のものである。クランクシャフト2は車両の幅方向に、かつ、水平に配置され、クランクシャフト2の後端部にはフライホイール3が形成されている。
エンジン1の外壁には、中空のトランスアクスルケース4が取り付けられている。トランスアクスルケース4は、エンジン側ハウジング70と、エクステンションハウジング71と、エンドカバー72とを有している。これらエンジン側ハウジング70およびエクステンションハウジング71およびエンドカバー72は、アルミニウムなどの金属材料を成形加工したものである。また、エンジン側ハウジング70の一方の開口端73とエンジン1とが接触した状態で、エンジン1とエンジン側ハウジング70とが相互に固定されている。
また、エンジン側ハウジング70とエンドカバー72との間に、エクステンションハウジング71が配置されている。さらに、エンジン側ハウジング70の他方の開口端74と、エクステンションハウジング71の一方の開口端75とが接触した状態で、エンジン側ハウジング70とエクステンションハウジング71とが相互に固定されている。さらにまた、エクステンションハウジング71の他方の開口端76を塞ぐようにエンドカバー72が取り付けられて、エンドカバー72とエクステンションハウジング71とが相互に固定されている。
トランスアクスルケース4の内部G1には、インプットシャフト5、第1のモータジェネレータ6、動力合成機構7、変速機構8、第2のモータジェネレータ(回転電機)9が設けられている。インプットシャフト5はクランクシャフト2と同心状に配置されている。インプットシャフト5におけるクランクシャフト2側の端部には、クラッチハブ10がスプライン嵌合されている。
トランスアクスルケース4内には、フライホイール3とインプットシャフト5との動力伝達状態を制御するクラッチ11が設けられている。また、フライホイール3とインプットシャフト5との間におけるトルク変動を抑制・吸収するダンパ機構12が設けられている。第1のモータジェネレータ6は、インプットシャフト5の外側に配置され、第2のモータジェネレータ9は、第1のモータジェネレータ6よりもエンジン1から遠い位置に配置されている。
すなわち、エンジン1と第2のモータジェネレータ9との間に第1のモータジェネレータ6が配置されている。第1のモータジェネレータ6および第2のモータジェネレータ9は、電力の供給により駆動する電動機としての機能(力行機能)と、機械エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機としての機能(回生機能)とを兼ね備えている。第1のモータジェネレータ6および第2のモータジェネレータ9としては、例えば、交流同期型のモータジェネレータを用いることができる。第1のモータジェネレータ6および第2のモータジェネレータ9に電力を供給する電力供給装置としては、バッテリ、キャパシタなどの蓄電装置、あるいは公知の燃料電池などを用いることができる。
第1のモータジェネレータ6の配置位置および第1のモータジェネレータ6の構成を具体的に説明する。エンジン側ハウジング70の内面には、エンジン1側に向けて延ばされ、ついで、インプットシャフト5側に向けて延ばされた隔壁77が形成されている。さらに、隔壁77に対してケースカバー78が固定されている。このケースカバー78は、エンジン1から離れる方向に延ばされ、ついで、インプットシャフト5側に向けて延ばされた形状を有している。そして、隔壁77とケースカバー78とにより取り囲まれた空間G2に、第1のモータジェネレータ6が配置されている。第1のモータジェネレータ6は、トランスアクスルケース4側に固定されたステータ13と、回転自在なロータ14とを有している。ステータ13は、隔壁77に固定された鉄心15と、鉄心15に巻かれたコイル16とを有している。
ステータ13およびロータ14は、所定肉厚の電磁鋼板を、その厚さ方向に複数枚を積層して構成したものである。なお、複数の電磁鋼板は、インプットシャフト5の軸線方向に積層されている。そして、インプットシャフト5の軸線方向における第1のモータジェネレータ6のコイル16の両端間が、インプットシャフト5の軸線方向における第1のモータジェネレータ6の配置領域L1である。一方、インプットシャフト5の外周には、中空シャフト17が取り付けられている。そして、インプットシャフト5と中空シャフト17とが相対回転可能に構成されている。ロータ14は、中空シャフト17の外周側に連結されている。
また、動力合成機構(言い換えれば動力分配機構)7は、第1のモータジェネレータ6と第2のモータジェネレータ9との間に設けられている。動力合成機構7は、いわゆるシングルピニオン形式の遊星歯車機構7Aを有している。すなわち、遊星歯車機構7Aは、サンギヤ18と、サンギヤ18と同心状に配置されたリングギヤ19と、サンギヤ18およびリングギヤ19に係合するピニオンギヤ20を保持したキャリヤ21とを有している。そして、サンギヤ18と中空シャフト17とが連結され、キャリヤ21とインプットシャフト5とが連結されている。なお、リングギヤ19は、インプットシャフト5と同心状に配置された環状部材(言い換えれば円筒部材)22の内周側に形成されており、この環状部材22の外周側にはカウンタドライブギヤ23が形成されている。
第2のモータジェネレータ9は、カウンタドライブギヤ23よりもエンジン1から遠い位置に設けられている。第2のモータジェネレータ9のロータ26がMGシャフト(回転軸)45の外周に連結されており、MGシャフト45は車両の幅方向にほぼ水平に配置されている。このMGシャフト45とインプットシャフト5および中空シャフト17とが非同心状に配置されている。言い換えると、MGシャフト45の中心軸線の位置は、インプットシャフト5の中心軸線の位置とは異なる。さらに言い換えれば、MGシャフト45とインプットシャフト5および中空シャフト17とが、その半径方向にオフセットされている。
第2のモータジェネレータ9の配置位置および第2のモータジェネレータ9の構成を具体的に説明する。エクステンションハウジング71の内面には、MGシャフト45側に向けて延ばされた隔壁79が形成されている。そして、エクステンションハウジング71と隔壁79とエンドカバー72とにより取り囲まれた空間G3に、第2のモータジェネレータ9が配置されている。
第2のモータジェネレータ9は、トランスアクスルケース4に固定されたステータ25と、回転自在なロータ26とを有している。ステータ25は、鉄心27と、鉄心27に巻かれたコイル28とを有している。ステータ25およびロータ26は、所定肉厚の電磁鋼板を、その厚さ方向に複数枚を積層して構成したものである。なお、複数の電磁鋼板は、MGシャフト45の軸線方向に積層されている。そして、MGシャフト45の軸線方向における第2のモータジェネレータ9のコイル28の両端間が、MGシャフト45の軸線方向における第2のモータジェネレータ9の配置領域L2に相当する。
上記のように、第1のモータジェネレータ6と第2のモータジェネレータ9とは、MGシャフト45およびインプットシャフト5ならびに中空シャフト17の軸線方向において異なる位置に配置されている。より具体的には、軸線方向において、第1のモータジェネレータ6の配置領域L1と、第2のモータジェネレータ9の配置領域L2とが、重ならないように、各モータジェネレータの配置位置が設定されている。また、第1のモータジェネレータ6の回転中心(中心軸線)と、第2のモータジェネレータ9の回転中心(中心軸線)とが各シャフトの半径方向に位置ずれしている。
MGシャフト45における動力合成機構7側の端部にはギヤ46が形成(連結)されている。ギヤ46は、カウンタドライブギヤ23と噛み合っている。カウンタドライブギヤ23とギヤ46とは、ギヤ46からカウンタドライブギヤ23に動力が伝達される場合の変速比が“1”より大きくなるように構成されている。これらのギヤ46およびカウンタドライブギヤ23により、変速機構8が構成されている。第2のモータジェネレータ9の動力がMGシャフト45を介してギヤ46に伝達されると、ギヤ46の回転速度が減速されて環状部材22に伝達される。すなわち、第2のモータジェネレータ9のトルクが増幅されて動力合成機構7に伝達される。
一方、トランスアクスルケース4の内部には、インプットシャフト5と平行なカウンタシャフト34が設けられている。カウンタシャフト34には、カウンタドリブンギヤ35およびファイナルドライブピニオンギヤ36が形成されている。そして、カウンタドライブギヤ23とカウンタドリブンギヤ35とが係合されている。さらに、トランスアクスルケース4の内部にはデファレンシャル37が設けられており、デファレンシャル37は、デフケース38の外周側に形成されたファイナルリングギヤ39と、デフケース38に対してピニオンシャフト40を介して取り付けられた連結された複数のピニオンギヤ41と、複数のピニオンギヤ41に係合されたサイドギヤ42と、サイドギヤ42に連結された2本のフロントドライブシャフト(駆動軸)43とを有している。各フロントドライブシャフト43には前輪44が連結されている。このように、トランスアクスルケース4の内部に、変速機構8およびデファレンシャル37を一括して組み込んだ、いわゆるトランスアクスルを構成している。
ここで、図2を参照して、トランスアクスルケース4内の各軸の配置について説明する。図2は、動力伝達装置100の軸配置を示す図である。
各軸5,34,43,45の配置は、次のとおりである。インプットシャフト5を基準として、MGシャフト45はその斜め上方に、カウンタシャフト34は斜め下方に配置されている。フロントドライブシャフト43の中心軸線C5と比較して、カウンタシャフト34の中心軸線C6は、わずかに下方に位置している。カウンタシャフト34の中心軸線C6は、インプットシャフト5の中心軸線C3とフロントドライブシャフト43の中心軸線C5とを結ぶ仮想線L4よりも下方に位置している。MGシャフト45をトランスアクスルケース4内の上部、カウンタシャフト34を下部に配置することで、全体として各軸5,34,43,45をコンパクトに配置することができる。これにより、HVの大きな課題であるコスト低減や、車両搭載性の向上、質量低減による燃費向上等の大きなメリットが得られる。
各軸5,45,43,34の回転方向は、図2に矢印A3からA6でそれぞれ示した方向である。つまり、フロントドライブシャフト43は、中心軸線C5の下方において図2の右方向に回転し、カウンタシャフト34は、中心軸線C6の下方において図2の左方向に回転する。言い換えると、フロントドライブシャフト43の回転方向とカウンタシャフト34の回転方向とが、それぞれの中心軸線よりも下方の領域で互いに離間する方向である。なお、図示の回転方向は、車両の前進時のものである。また、本実施形態の説明における上下方向とは、特にことわりのない限り、車両に搭載された状態における上下方向(鉛直方向)を意味している。
本実施形態の動力伝達装置100では、トランスアクスルケース4内の下部に溜まった潤滑油は、ファイナルリングギヤ39で掻き揚げられて(矢印Y2参照)トランスアクスルケース4内の上部に設けられたオイルキャッチタンク32に送られる。オイルキャッチタンク32からは、トランスアクスルケース4内の潤滑箇所(被潤滑部)や冷却箇所に向けて適宜の流量で潤滑油が滴下される。
上記のように構成されたハイブリッド車両においては、車速およびアクセル開度などの条件に基づいて、前輪44に伝達するべき要求トルクが算出され、その算出結果に基づいて、エンジン1、クラッチ11、第1のモータジェネレータ6、第2のモータジェネレータ9が制御される。エンジン1から出力されるトルクを前輪に伝達する場合は、クラッチ11が係合される。すると、クランクシャフト2の動力(言い換えればトルク)がインプットシャフト5を介してキャリヤ21に伝達される。
キャリヤ21に伝達されたトルクは、リングギヤ19、環状部材22、カウンタドライブギヤ23、カウンタドリブンギヤ35、カウンタシャフト34、ファイナルドライブピニオンギヤ36、デファレンシャル37を介して前輪44に伝達され、駆動力が発生する。また、エンジン1のトルクをキャリヤ21に伝達する際に、第1のモータジェネレータ6を発電機として機能させ、発生した電力を蓄電装置(図示せず)に充電することもできる。
さらに、第2のモータジェネレータ9を電動機として駆動させ、その動力を動力合成機構7に伝達する(駆動源として機能させる)ことができる。第2のモータジェネレータ9の動力がMGシャフト45を介してギヤ46に伝達されると、ギヤ46の回転速度が減速されて環状部材22に伝達される。すなわち、第2のモータジェネレータ9のトルクが増幅されて動力合成機構7に伝達される。このようにして、エンジン1の動力および第2のモータジェネレータ9の動力が動力合成機構7に入力されて合成され、合成された動力が前輪44に伝達される。つまり、動力合成機構7は、エンジン1の動力、あるいは、第2のモータジェネレータ9の動力のうち少なくともいずれか一方を前輪44に伝達する。
次に、本実施形態のパーキング装置について説明する。図1に示すように、本実施形態のパーキング装置50のパーキングギヤ51は、MGシャフト45に設けられている。図3は、MGシャフト45付近の概略構成を示す図である。
図3に示すように、MGシャフト45には、大径部45aと小径部45bとが形成されている。小径部45bは、大径部45aと比較して、MGシャフト45の軸方向におけるエンジン1に近い側に設けられている。大径部45aと小径部45bとは、一体に形成されている。MGシャフト45は、軸方向の両端部において、それぞれ軸受31により回転可能に支持されている。
小径部45bの外周部には、ギヤ46が連結されている。ギヤ46は、小径部45bと一体に形成されている。具体的には、ギヤ46は、歯切加工により小径部45bと一体に形成されている。大径部45aには、第2のモータジェネレータ9のロータ26が設けられている。ロータ26は、大径部45aの外周部に連結されており、MGシャフト45と一体となって回転する。ロータ26の軸方向の両端部には、エンドプレート29,30が設けられている。エンドプレート29,30は、円盤状の部材であり、積層された電磁鋼板を軸方向の両側から押圧している。
パーキングギヤ51は、MGシャフト45の軸方向において、ギヤ46よりも第2のモータジェネレータ9と反対側の部分、言い換えると、ギヤ46よりもエンジン1側の部分に連結されている。パーキングギヤ51は、MGシャフト45の小径部45bにおけるギヤ46よりもエンジン1側の位置に軸受31と隣接して設けられている。
図4は、MGシャフト45の中心軸線と直交する断面図である。
パーキングギヤ51の外周部には、周方向に沿って凸部51aと凹部51bとが交互に形成されている。トランスアクスルケース4内には、パーキングギヤ51と係合するパーキングポール52が設けられている。パーキングポール52は、ポールシャフト(ピボットピン)52aによりポールシャフト52aを回転中心として回転可能に支持されている。パーキングポール52の一端部には、パーキングギヤ51の凹部51bに対応する形状の係合部52bが形成されている。パーキングポール52は、係合部52bとパーキングギヤ51の外周部とが互いに対向する位置に設けられている。パーキングポール52がポールシャフト52aを回転中心として回転することにより、係合部52bがパーキングギヤ51の外周部に接近または離間する。パーキングポール52における係合部52bが設けられた側と反対側の端部(他端部)には、接触部52cが形成されている。
パーキングポール52は、図示しないねじりコイルバネにより、係合部52bがパーキングギヤ51から離間する方向(矢印Y1参照)に付勢されている。パーキングポール52は、カム部材(駆動手段)53により駆動されてパーキングギヤ51と係合する。図5は、カム部材53付近を示すポールシャフト52aの軸方向の断面図である。
図5に示すように、カム部材53には、基端部から先端部へ向けて順に、大径部53a、テーパ部53b、および小径部53cが形成されている。大径部53aは、小径部53cと比較して、大径に形成されている。テーパ部53bは、軸方向における大径部53aと小径部53cとの間に位置し、大径部53aから小径部53cへ向けて径が漸次減少するテーパ形状に形成されている。カム部材53は、ロックスリーブ54にポールシャフト52aの軸方向に沿って形成されたガイド穴54aに配置されている。カム部材53は、ガイド穴54aにより、ポールシャフト52aの軸方向に進退可能に支持されている。
カム部材53は、シフト操作に対応して軸方向に駆動される。本実施形態では、シフトレバー(図示せず)に連結されたケーブルにより、シフト操作に対応して機械的にカム部材53が駆動される。シフトポジションが、P(パーキング)ポジション以外のポジション(例えば、R(リバース)ポジション、N(ニュートラル)ポジション、D(ドライブ)ポジション、B(ブレーキ)ポジション)にある場合には、図5に実線で示すように、小径部53cがパーキングポール52の接触部52cに当接している。
シフトポジションが、Pポジション以外のポジションからPポジションに切り替えられると、カム部材53が先端方向(矢印Y3参照)に駆動される。これにより、カム部材53のテーパ部53bが、接触部52cに当接して接触部52cを上方に向けて押圧する。このため、パーキングポール52は、ねじりコイルバネの付勢力(図4の矢印Y1)に抗して係合部52bがパーキングギヤ51に接近する方向(図4の矢印Y4参照)に回転する。この場合に、パーキングギヤ51の周方向において、係合部52bと凹部51bとが同位相にあれば、係合部52bが凹部51bに進入し、パーキングポール52とパーキングギヤ51とが係合された状態となる。係合部52bが凹部51bに進入することに対応して、図5に破線で示すように、カム部材53の大径部53aがパーキングポール52の接触部52cとロックスリーブ54のガイド穴54aの内壁部との間に進入した状態で保持される。この状態では、パーキングポール52がパーキングギヤ51と係合してパーキングギヤ51の回転を規制する。
図6は、パーキングポール52がパーキングギヤ51と係合した状態と、係合していない状態のそれぞれを示す図である。
図6において、符号521は、シフトポジションがPポジション以外のポジションとされており、パーキングポール52がパーキングギヤ51と係合していない状態を示す。符号522は、シフトポジションがPポジションとされ、カム部材53に駆動されてパーキングポール52がパーキングギヤ51と係合した状態を示す。
符号Lは、Pポジション以外のポジションからPポジションへ操作された場合のカム部材53によるパーキングポール52に対するリフト量(カム移動量)であるカムリフト量を示す。また、符号θは、パーキングポール52の係合部52bがパーキングギヤ51と係合していない状態(符号521)と、パーキングポール52の係合部52bがパーキングギヤ51と係合した状態(符号522)との間のパーキングポール52の回転角を示す。言い換えると、回転角θは、係合部52bをパーキングギヤ51に接近させる方向にカム部材53がパーキングポール52を駆動する際の、ポールシャフト52aを回転中心とするパーキングポール52の回転する角度である。
以下に説明するように、本実施形態のパーキングポール52は、回転角θを小さな角度とすることができる形状に形成されている。
図4に示すように、本実施形態のパーキングポール52の係合部52bにおいて、パーキングギヤ51の外周部と対向する対向部52dは、パーキングギヤ51の径方向外方に向けて窪んだ凹形状に形成されている。対向部52dは、パーキングギヤ51が回転する際のパーキングギヤ51の外周部の軌跡、より具体的には、凸部51aにおける最も径方向の外方に位置する部分(最外周)の軌跡Tと対応する円弧形状に形成されている。これにより、パーキングポール52をパーキングギヤ51と係合させた状態から係合させていない状態とする場合の回転角θを小さなものとすることができる。
図7は、パーキングポール52がパーキングギヤ51に係合した状態におけるパーキングポール52およびパーキングギヤ51の拡大図である。図8は、パーキングポール52がパーキングギヤ51に係合していない状態におけるパーキングポール52とパーキングギヤ51の拡大図である。
図7に示すように、パーキングポール52がパーキングギヤ51に係合した状態では、係合部52bの周方向の側面52eと、凸部51aの周方向の側面51eとが当接することで、パーキングギヤ51の回転が規制されている。シフトポジションがPポジション以外のポジションとされた場合には、パーキングギヤ51とパーキングポール52とが接触しない位置までパーキングポール52を退避させる(回転させる)必要がある。より具体的には、係合部52bの周方向の側面52eと、凸部51aの周方向の側面51eとが当接(接触)せず、かつ、係合部52の対向部52dが凸部51aと接触しない位置までパーキングポール52を回転(係合部52bを径方向外方に退避)させる必要がある。
本実施形態のパーキングポール52では、対向部52dがパーキングギヤ51の径方向外方に窪む凹形状に形成されているため、Pポジション以外のシフトポジションとされた場合に、小さな回転角θで対向部52dと凸部51aとの間の隙間を確保することができる。言い換えると、Pポジション以外のシフトポジションにおいて、対向部52dと凸部51aとの間の隙間を必要量確保した状態から、Pポジションとされた場合に、小さな回転角θでパーキングポール52の係合部52bをパーキングギヤ51の凸部51aに係合させることができる。
また、図8に示すように、Pポジション以外のシフトポジションにおいて、対向部52dの円弧がパーキングギヤ51の回転中心C0と略同心となるように、パーキングポール52とパーキングギヤ51との相対位置が設定されている。これにより、Pポジション以外のシフトポジション(パーキングポール52とパーキングギヤ51とが係合していない状態)において、パーキングギヤ51の外周部と対向部52dとの間に必要な隙間を確保しつつ、回転角θを可能な限り小さくすることができる。
必要とされる回転角θが小さいと、同じカムリフト量Lに対して、ポールシャフト52aの中心軸線とカム部材53との距離(図6の符号D参照)を大きくすることができる。これにより、シフト荷重、特に、PポジションからPポジション以外のシフトポジションに操作する際のシフト荷重を小さくすることができる。その結果、シフトレバーとトランスアクスル(自動変速機)がケーブルで接続されたシフトケーブル車では、シフトフィーリングが良好になる。あるいは、自動変速機の前後進およびパーキングレンジが電気的に切替え可能なシステム(シフトバイワイヤ:SBW)を搭載したシフトバイワイヤ車では、カム部材53を駆動するためのアクチュエータトルクを小さくでき、モータの小型化が可能となる。
一般に、パーキングギヤ51が小径であるほど、必要とされるパーキングポール52の回転角θが大きくなる傾向があるため、シフト荷重が大きくなってシフトフィーリングが低下したり、モータの小型化が困難となったりしやすい。このため、特にパーキングギヤ51が小径とされたパーキング装置50において、本実施形態のパーキングポール52が有効である。
また、本実施形態によれば、以下に図9を参照して説明するように、パーキングギヤ51の凸部51aとパーキングポール52の対向部52dが衝突した場合のパーキングギヤ51とパーキングポール52の磨耗を抑制することができる。高速走行時等に運転者がPポジションにミスシフトしたとしても、パーキングポール52とパーキングギヤ51とが衝突して撥ね返る(ラチェッティング)ことにより、パーキングロックによるタイヤロックが回避されるようになっている。このときに、パーキングギヤ51とパーキングポール52との衝突の角度によっては、パーキングギヤ51やパーキングポール52の磨耗が生じる可能性がある。例えば、対向部52dとパーキングギヤ51の最外周の軌跡T(図4参照)とのなす角度が大きいと、衝突時に磨耗が生じやすくなる。
図9は、パーキングポール52とパーキングギヤ51とが衝突した状態を示す拡大図である。本実施形態のパーキングポール52では、対向部52dが、パーキングギヤ51の径方向外方に向けて窪んだ凹形状とされている。また、Pポジション以外のシフトポジションにおいて、対向部52dの円弧がパーキングギヤ51の回転中心C0と略同心とされている。このため、対向部52dとパーキングギヤ51の凸部51aとが接触する状態において、パーキングギヤ51の回転方向(MGシャフト45の回転方向A4)で位相が遅いほど、凸部51aと対向部52dとの間の隙間が大きくなり、かつ、その隙間の変化は周方向においてわずかなものとなる。言い換えると、パーキングギヤ51の回転方向(矢印Y5)が、パーキングポール52の対向部52dの接線方向となす角度δが小さなものとなる。よって、パーキングポール52とパーキングギヤ51とが衝突した場合の磨耗の発生を十分に抑制することができる。
なお、Pポジション以外のシフトポジションにおいて、対向部52dの円弧がパーキングギヤ51の回転中心C0と略同心となるような配置に限らず、対向部52dとパーキングギヤ51の凸部51aとが接触する場合のパーキングギヤ51の回転方向(矢印Y5)が、対向部52dの接線方向となす角度δが小さくなるように、パーキングポール52とパーキングギヤ51との位置関係を設定してもよい。
パーキングギヤ51が高回転であるほど、ラチェッティング時の衝突エネルギーが大きくなり、磨耗の可能性が高くなる。このため、特に、第2のモータジェネレータ9が高回転に設定されている動力伝達装置において、衝突時の角度δを小さくするようなパーキングポール52とパーキングギヤ51との配置が有効となる。モータジェネレータは、一般的に、高回転・低トルク化した方が小型、低損失、低コスト化できる。このため、本実施形態の動力伝達装置100では、第2のモータジェネレータ9が高回転化されると共に、変速機構8(図1参照)が高減速化されている(第2のモータジェネレータ9の回転速度が大きく減速されて環状部材22に伝達される)。この場合、動力合成機構7からMGシャフト45に入力されるトルクが低減されるため、パーキングギヤ51およびパーキング装置50全体を小型化できる。一方で、MGシャフト45に連結されたパーキングギヤ51が高回転することになり、ラチェッティング時の衝突エネルギーが大きなものとなりやすい。衝突時の角度δを小さくするようなパーキングポール52とパーキングギヤ51との配置は、特に、このようにパーキングギヤ51が高回転である動力伝達装置において有効である。
また、本実施形態のパーキングギヤ51の凸部(歯)51aは、径方向の外方側が内方側と比較して周方向の幅が広いテーパ形状に形成されている。これにより、以下に説明するように、パーキングギヤ51とパーキングポール52との干渉を回避しつつ、適切な接触方向の設定が可能となる。
図6において、矢印Y6は、前進時におけるパーキングギヤ51とパーキングポール52との接触方向(パーキングポール52に荷重が作用する方向、以下、単に「前進時荷重方向」と記す)を示す。矢印Y7は、後進時におけるパーキングギヤ51とパーキングポール52との接触方向(パーキングポール52に荷重が作用する方向、以下、単に「後進時荷重方向」と記す)を示す。
パーキングギヤ51とパーキングポール52とが係合した状態における前進時荷重方向Y6および後進時荷重方向Y7は、パーキングギヤ51とパーキングポール52との摩擦力も考慮して、ポールシャフト52aを中心として係合状態を解放する方向のモーメント(矢印Y8参照)がパーキングポール52に作用するように設定される。しかしながら、パーキングギヤ51の径が小さい場合、凸部51aの形状によっては、パーキングギヤ51とパーキングポール52との干渉が問題となる。例えば、凸部51aが平行歯である場合、係合状態を解放する方向のモーメントをパーキングポール52に作用させるように、パーキングギヤ51とパーキングポール52とを接触させようとすると、パーキングギヤ51とパーキングポール52とが干渉するという問題がある。
これに対して、本実施形態では、図7を参照して説明するように、パーキングギヤ51とパーキングポール52との干渉を回避しつつ、適切な接触方向の設定が可能となる。矢印Y9に示すように、凸部51aは、径方向の外方ほど周方向の幅が広いテーパ形状に形成されている。言い換えると、凸部51aの周方向の側面51eは、径方向の内方側と比較して径方向の外方側が周方向に突出したテーパ形状に形成されている。
これにより、パーキングポール52の係合部52bの周方向の側面52eと、凸部51aの周方向の側面51eとが適切に噛み合ってパーキングギヤ51の回転が規制される。パーキングギヤ51とパーキングポール52との干渉を回避しつつ、例えば、小さな回転角θで係合部52bの周方向の側面52eと、凸部51aの周方向の側面51eとを適切に噛み合わせることができる。さらに、パーキングギヤ51とパーキングポール52との干渉を回避しつつ、図6に示すように、係合状態を解放する方向のモーメントをパーキングポール52に作用させるように前進時荷重方向Y6および後進時荷重方向Y7をそれぞれ設定することができる。
なお、上記のように凸部51aの形状を設定する方法に代えて、係合部52bの周方向の側面52eの角度を調節する方法が考えられるが、この場合、係合状態を解放する方向のモーメントをパーキングポール52に作用させるように前進時荷重方向Y6および後進時荷重方向Y7をそれぞれ成立させることには困難が伴う。これに対して、凸部51aにおける径方向の外方側の幅を広くするテーパ形状とする方法によれば、係合状態を解放する方向のモーメントをパーキングポール52に作用させることを、前進時および後進時のそれぞれにおいて容易に両立できる。
本実施形態では、対向部52dがパーキングギヤ51の最外周の軌跡Tと対応する円弧形状に形成されていたが、対向部52dの形状は、これには限定されない。対向部52dがパーキングギヤ51の径方向外方に向けて窪んだ凹形状をなし、係合部52bがパーキングギヤ51と係合しない非作動状態(図8参照)において、対向部52dにおける周方向の両端部521dが、パーキングギヤ51の回転中心C0を中心とする仮想円K上にあり、かつ、対向部52dにおける周方向の中央部522dが、仮想円Kよりも径方向外方に位置していればよい。言い換えると、対向部52dにおける周方向の中央部522dが、両端部521dと比較して径方向内方に位置していなければよい。対向部52dがこのような形状とされていれば、パーキングポール52がパーキングギヤ51と係合した状態から、周方向の両端部521dがパーキングギヤ51と接触しない位置までパーキングポール52を回転させるだけで、対向部52dの他の部分(中央部522d)がパーキングギヤ51と接触しない状態となる。すなわち、回転角θを小さなものとすることができる。
本発明のパーキングポールおよびパーキング装置の実施形態が適用された動力伝達装置を示すスケルトン図である。 本発明のパーキングポールおよびパーキング装置の実施形態が適用された動力伝達装置の軸配置を示す図である。 本発明のパーキングポールおよびパーキング装置の実施形態が適用された動力伝達装置のMGシャフト付近の概略構成図である。 本発明のパーキングポールおよびパーキング装置の実施形態におけるMGシャフトの中心軸線と直交する断面図である。 本発明のパーキングポールおよびパーキング装置の実施形態におけるカム部材付近を示す断面図である。 本発明のパーキングポールおよびパーキング装置の実施形態においてパーキングポールがパーキングギヤと係合した状態と、係合していない状態のそれぞれを示す図である。 本発明のパーキングポールおよびパーキング装置の実施形態においてパーキングポールがパーキングギヤに係合した状態を示す拡大図である。 本発明のパーキングポールおよびパーキング装置の実施形態においてパーキングポールがパーキングギヤに係合していない状態を示す拡大図である。 本発明のパーキングポールおよびパーキング装置の実施形態においてパーキングポールとパーキングギヤとが衝突した状態を示す拡大図である。 従来のパーキング機構の一例を示す図である。
符号の説明
1 エンジン
2 クランクシャフト
3 フライホイール
4 トランスアクスルケース
5 インプットシャフト
6 第1のモータジェネレータ
7 動力合成機構
7A 遊星歯車機構
8 変速機構
9 第2のモータジェネレータ
13 ステータ
14 ロータ
15 鉄心
16 コイル
18 サンギヤ
19 リングギヤ
20 ピニオンギヤ
21 キャリヤ
22 環状部材
23 カウンタドライブギヤ
25 ステータ
26 ロータ
27 鉄心
28 コイル
29,30 エンドプレート
31 軸受
32 オイルキャッチタンク
34 カウンタシャフト
35 カウンタドリブンギヤ
39 ファイナルリングギヤ
43 フロントドライブシャフト
44 前輪
45 MGシャフト
45a 大径部
45b 小径部
46 ギヤ
50 パーキング装置
51 パーキングギヤ
51a 凸部
51b 凹部
52 パーキングポール
52a ポールシャフト
52b 係合部
52c 接触部
52d 対向部
53 カム部材
54 ロックスリーブ
70 エンジン側ハウジング
71 エクステンションハウジング
72 エンドカバー
100 動力伝達装置
101 回転主軸
102 パーキングギヤ
106 カム
107 スプリング
110 パーキングポール
111 爪
Y6 前進時荷重方向
Y7 後進時荷重方向
θ 回転角

Claims (5)

  1. パーキングギヤと係合して前記パーキングギヤの回転を規制するパーキングポールであって、
    前記パーキングギヤと係合する係合部と前記パーキングギヤの外周部とが互いに対向する位置に回転可能に支持され、駆動手段により駆動されることで前記係合部が前記パーキングギヤと係合し、
    前記係合部における前記パーキングギヤの外周部と対向する部分である対向部は、前記パーキングギヤの径方向外方に向けて窪んだ凹形状をなし、かつ前記パーキングギヤが回転する際の前記パーキングギヤの最外周の軌跡と対応する円弧形状に形成されており、
    前記係合部が前記パーキングギヤと係合しない非作動状態において、前記対向部における前記パーキングギヤの周方向の両端部は、前記パーキングギヤの回転中心を中心とする仮想円上にあり、かつ、前記対向部における前記周方向の中央部が、前記仮想円よりも前記径方向外方に位置し、前記対向部の円弧が前記パーキングギヤの回転中心と略同心である
    ことを特徴とするパーキングポール。
  2. 請求項1に記載のパーキングポールと、前記パーキングギヤと、前記駆動手段とを備えるパーキング装置
  3. 請求項2に記載のパーキング装置において、
    前記パーキングギヤは、前記径方向外方に向けて突出する凸形状をなし、前記係合部と係合する凸部を有し、
    前記凸部において、前記係合部と係合する部分である前記周方向の側部は、前記径方向の内方側と比較して前記径方向の外方側が前記周方向に突出したテーパ形状に形成されている
    ことを特徴とするパーキング装置。
  4. 請求項2または3に記載のパーキング装置と、
    車両を駆動する複数の駆動源とを備え、
    前記複数の駆動源の動力を前記車両の駆動軸に伝達する動力伝達装置に前記パーキング装置が設けられている
    ことを特徴とするハイブリッド車両
  5. 請求項4に記載のハイブリッド車両において、
    前記動力伝達装置のケースに固定されるステータと、前記ステータの内方に配置され、前記ケースに回転自在に支持された回転軸に連結されて前記回転軸と一体回転するロータとを有し、前記駆動源として機能する回転電機と、
    前記回転軸の回転を減速して前記駆動軸に伝達する変速機構とを備え、
    前記パーキングギヤが、前記回転軸に連結されている
    ことを特徴とするハイブリッド車両。
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