JP2012032234A - 回転角度検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】1チップに複数の磁気検出部が形成された構成において、磁石回転子の磁極の数を増大しなくとも、チップの体格が増大することが抑制された回転角度検出装置を提供する。
【解決手段】磁石回転子と、磁気検出部が半導体基板に形成されて成るセンサチップと、を備える回転角度検出装置であって、磁気検出部は、位相差だけ離れて配置された、第1法線成分検出部と第2法線成分検出部、及び、第1回転成分検出部と第2回転成分検出部を有し、位相差は、2つの法線成分検出部の出力信号の差分を位相差で割った値が、センサチップ周囲の磁界の法線方向に沿う成分を回転方向に微分した値と近似でき、且つ、2つの回転成分検出部の出力信号の差分を位相差で割った値が、センサチップ周囲の磁界の回転方向に沿う成分を回転方向に微分した値と近似できる値となっている。
【選択図】図4

Description

本発明は、磁極対を有する磁石回転子と、磁気信号を電気信号に変換する磁気検出部が半導体基板に形成されて成るセンサチップと、を備える回転角度検出装置に関するものである。
従来、例えば特許文献1に示されるように、4極以上の磁極(2つ以上の磁極対)を有する磁石回転子と、該磁石回転子から発生された磁束の向きを検知する第1のセンサデバイス及び第2のセンサデバイスと、を備える回転角度検出装置が提案されている。
第1のセンサデバイス及び第2のセンサデバイスそれぞれは、磁化方向が固定された固定層と、磁化方向が磁界の向きに応じて変化する自由層とを有するスピンバルブ型巨大磁気抵抗効果素子(以下、単に、抵抗素子と記す)によって構成されている。この抵抗素子は、固定層の磁化方向と自由層の磁化方向(磁界)との成す角度に応じて抵抗値が変化する性質を有し、磁石回転子が電気角(回転角を磁極対で割った角度)だけ回転した場合、この抵抗素子を有するセンサデバイスからは、一周期分の波形信号が出力される。例えば、磁石回転子が2つの磁極対を有する場合、磁石回転子が1回転すると、センサデバイスからは二周期分の波形信号が出力される。
以下、特許文献1の請求項1及び図10に記載された回転角度検出装置を説明する。第1のセンサデバイスは、4つの抵抗素子によってフルブリッジに構成されたセンサブリッジX01,Y01を内蔵し、第2のセンサデバイスは、4つの抵抗素子によってフルブリッジに構成されたセンサブリッジX02,Y02を内蔵している。上記したフルブリッジは、2つの抵抗素子が直列に接続されて成る素子対と、2つの抵抗素子が直列に接続されて成る素子対とが電源とグランドとの間で並列に接続されて成る。そして、各フルブリッジ(センサブリッジX01,X02,Y01,Y02)を構成する、一方の素子対における電源側の抵抗素子の固定層磁化方向と、他方の素子対における電源側の抵抗素子の固定層磁化方向とが反平行となっており、一方の素子対におけるグランド側の抵抗素子の固定層磁化方向と、他方の素子対におけるグランド側の抵抗素子の固定層磁化方向とが反平行となっている。
センサブリッジY01を構成する抵抗素子の固定層磁化方向が磁石回転子の回転方向に沿うように配置され、この抵抗素子の固定層磁化方向と、センサブリッジX01を構成する抵抗素子の固定層磁化方向とが互いに直交している。また、センサブリッジY02を構成する抵抗素子の固定層磁化方向が回転方向に沿うように配置され、この抵抗素子の固定層磁化方向と、センサブリッジX02を構成する抵抗素子の固定層磁化方向とが互いに直交している。そして、センサブリッジX01の固定層磁化方向とセンサブリッジX02の固定層磁化方向とは、電気角で90deg位相が異なるように配置されている。
第1のセンサデバイスが、磁石回転子との基準となる感磁方向を有しており、磁気回転子に対する第1のセンサデバイスの回転角度がθとなっている。センサブリッジX01からcosθに依存する検出信号が出力されるとすると、センサブリッジY01を構成する抵抗素子の固定層磁化方向と、センサブリッジX01を構成する抵抗素子の固定層磁化方向とが互いに直交しているので、センサブリッジY01からは−sinθに依存する検出信号が出力される。
また、センサブリッジX01の固定層磁化方向とセンサブリッジX02の固定層磁化方向とは、電気角で90deg位相が異なるように配置されているので、センサブリッジX02からはsinθに依存する検出信号が出力される。最後に、センサブリッジY02を構成する抵抗素子の固定層磁化方向と、センサブリッジX02を構成する抵抗素子の固定層磁化方向とが互いに直交しているので、センサブリッジY02からはcosθに依存する検出信号が出力される。
以上から、センサブリッジX01,Y01の検出信号におけるθに依存する因子を(X01,Y01)と表現すると、(X01,Y01)=(cosθ,−sinθ)となる。また、センサブリッジX02,Y02の検出信号におけるθに依存する因子を(X02,Y02)と表現すると、(X02,Y02)=(sinθ,cosθ)となる。このように、X01,Y02はcosθに依存し、Y01,X02はsinθに依存する。したがって、反転したY02の検出信号をY02’とすると、オペアンプによって、X01−Y02’、X02−Y01という演算を実施することで、各検出信号に含まれる、同相の高周波ノイズがキャンセルされたcosθとsinθとを得ることができる。これらに基づいて、tanθを算出した後、逆正接演算を角度演算部で行うことで角度θが算出される。
特許第4273363号公報
ところで、特許文献1では、第1のセンサデバイスと、第2のセンサデバイスとが、それぞれ異なるチップに形成されている。この構成の場合、複数のチップを用意しなくてはならず、コストが高くなる、という問題が生じる。
この問題を解決するために、第1のセンサデバイスと第2のセンサデバイスそれぞれが、1つのチップに形成された構成を考えることもできる。しかしながら、この構成にて高周波ノイズを除去しようとする場合、上記したように、センサブリッジX01の固定層磁化方向とセンサブリッジX02の固定層磁化方向とを、電気角で90deg位相が異なるように配置しなければならないために、磁石回転子の磁極の数が少ない場合、電気角が大きくなり、チップの体格が増大する、という問題が生じる。もちろん、磁石回転子の磁極の数が多い場合、電気角が小さくなるので、チップの体格が増大することは抑制される。しかしながら、磁石回転子の磁極の数が多くなると、回転磁界の回転周波数が高くなるために、入力信号に対して角度演算部の処理速度が追いつかなくなる、という新たな問題が生じる。
ところで、上記した磁石回転子が磁石と共に、回転軸に取り付け固定され、その回転軸が、磁石回転子の周囲を囲むように設けられた界磁巻線から発せられる磁束によって回転する場合、上記したチップは、界磁巻線と磁石回転子との間に配置される。この場合、チップには、界磁巻線の磁束と磁石回転子の磁束とが印加されることとなるが、磁石回転子の磁束に基づいて、磁石回転子の回転角度を検出するためには、界磁巻線の磁束を除去しなくてはならない。このように、界磁巻線から発せられる磁束が、ノイズ(以下、誘導ノイズと示す)となる。
上記した回転軸は、誘導ノイズと、回転軸に取り付け固定された磁石が発する磁束との反発力によって回転する。そのため、誘導ノイズの回転方向と磁石回転子の回転磁界の回転方向とが逆向きとなる。したがって、特許文献1に記載のノイズ除去方法にて誘導ノイズを除去する場合、電気センサブリッジX01の固定層磁化方向とセンサブリッジX02の固定層磁化方向とを、電気角で180deg位相が異なるように配置しなければならない。このように、誘導ノイズを除去するためには電気角が2倍となるので、更にチップの体格が増大することが懸念される。
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、1チップに複数の磁気検出部が形成された構成において、磁石回転子の磁極の数を増大しなくとも、チップの体格が増大することが抑制された回転角度検出装置を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、磁石と共に、回転軸に取り付け固定された、少なくとも1つの磁極対を有する磁石回転子と、磁気を検出する磁気検出部が1つの半導体基板に形成されて成るセンサチップと、を備え、回転軸とセンサチップとが、回転軸を回転させる磁界中に配置され、磁気検出部から出力される電気信号に基づいて、磁石回転子の回転角度を検出する回転角度検出装置であって、磁気検出部から出力される電気信号に基づいて、磁石回転子の回転角度を検出する回転角度検出装置であって、磁気検出部は、磁石回転子の回転方向に、所定の位相差だけ離れて設けられた第1磁気検出部と第2磁気検出部と、を有し、第1磁気検出部は、磁石回転子の中心を通り、回転方向に対して交差する法線方向に沿う磁界を主として検出する第1法線成分検出部と、回転方向に沿う磁界を主として検出する第1回転成分検出部と、を有し、第2磁気検出部は、法線方向に沿う磁界を主として検出する第2法線成分検出部と、回転方向に沿う磁界を主として検出する第2回転成分検出部と、を有し、位相差は、第1法線成分検出部の出力信号と、第2法線成分検出部の出力信号との差分を、位相差で割った値が、センサチップ周囲の磁界の法線方向に沿う成分を、回転方向に微分した値と近似でき、且つ、第1回転成分検出部の出力信号と、第2回転成分検出部の出力信号との差分を、位相差で割った値が、センサチップ周囲の磁界の回転方向に沿う成分を、回転方向に微分した値と近似できる値となっており、位相差をΔθ、第1法線成分検出部の出力信号をS、第2法線成分検出部の出力信号をS、第1回転成分検出部の出力信号をC、第2回転成分検出部の出力信号Cとし、回転軸を回転させる磁界に依存する値をα、βとすると、次に示す数1及び数2
Figure 2012032234
Figure 2012032234
によって示される演算を行う演算部を有することを特徴とする。
以下、請求項1に記載の発明の作用効果を説明するために、センサチップの周囲に形成される磁界と、その磁界に含まれる、回転軸を回転させる磁束(誘導ノイズ)を除去する演算方法と、について説明する。
請求項1に記載のように、回転軸とセンサチップとが、回転軸を回転させる磁界中に配置されている。回転軸(磁石回転子)は、この磁束と、回転軸に取り付け固定された磁石が発する磁束との反発力によって回転する。そのため、回転軸を回転させる磁束(誘導ノイズ)によって形成される磁界の回転方向と、磁石回転子の磁束によって形成される回転磁界の回転方向とが逆となる。これにより、回転軸を回転させる磁界をB、この磁界の回転方向に沿う成分の振幅をBNθ、法線方向に沿う成分の振幅をBNR、磁石の磁極対の数をN、そして、磁石回転子から発せされる磁界をB、この磁界の回転方向に沿う成分の振幅をBSθ、法線方向に沿う成分の振幅をBSR、磁石回転子の磁極対の数をN、回転方向における任意の角度をθとすると、下記式が成立する。
Figure 2012032234
Figure 2012032234
以上から、センサチップの周囲に形成される磁界Bは、その回転方向に沿う成分をbθ、法線方向に沿う成分をbとすると、下記式によって表される。
Figure 2012032234
これから、磁界Bの回転方向の微小量変化、すなわち、磁界Bの回転方向の微分値は、その回転方向に沿う成分をΔθθ、法線方向に沿う成分をΔθとすると、下記式によって表される。
Figure 2012032234
このように、bθとΔθはcosθに依存し、bとΔθθとはsinθに依存する。したがって、誘導ノイズを除去するためには、ある係数をα、βとして、下記式を計算すればよい。
Figure 2012032234
Figure 2012032234
数7、数8それぞれにおける、振幅BNθ、BNRを有する項が誘導ノイズである。この誘導ノイズを除去するためには、αとβとが、下記式を満たせばよい。
Figure 2012032234
Figure 2012032234
これら、数9、数10で示したαとβとを、数7、数8に代入すると、下記式が成立する。
Figure 2012032234
Figure 2012032234
以上、示したように、bθ,b,Δθθ,Δθ,α,βがわかれば、各検出信号に含まれる、誘導ノイズがキャンセルされたcos(Nθ)とsin(Nθ)とを得ることができる。
以下、上記した記載に基づいて、請求項1に記載の発明の作用効果を説明する。請求項1に記載の発明によれば、位相差は、第1法線成分検出部の出力信号と、第2法線成分検出部の出力信号との差分を、位相差で割った値が、センサチップ周囲の磁界Bの法線方向に沿う成分bを、回転方向に微分した値Δθと近似でき、且つ、第1回転成分検出部の出力信号と、第2回転成分検出部の出力信号との差分を、位相差で割った値が、センサチップ周囲の磁界の回転方向に沿う成分bθを、回転方向に微分した値Δθθと近似できる値となっている。
これはつまり、位相差をΔθ、第1法線成分検出部の出力信号をS、第2法線成分検出部の出力信号をS、第1回転成分検出部の出力信号をC、第2回転成分検出部の出力信号Cとすると、下記式が成立することを示している。
Figure 2012032234
Figure 2012032234
また、第1法線成分検出部若しくは第2法線成分検出部の出力信号は、磁界Bの法線成分bに比例し、第1回転成分検出部若しくは第2回転成分検出部の出力信号は、磁界Bの回転成分bθに比例するので、下記式が成立する。
Figure 2012032234
Figure 2012032234
これら数13〜16と、数7、数8より、下記に示す関係式が成立する。
Figure 2012032234
Figure 2012032234
以上から、数17及び数18それぞれの右辺に示す演算、すなわち、数1及び数2に示す演算を演算部によって行うことで、数11、数12に示される、誘導ノイズが除去されたcos(Nθ)とsin(Nθ)とを得ることができる。なお、数9、数10に示されるように、α,βは、振幅BNθと振幅BNRとの比γと、数Nとによって表される。数Nは、設計段階で決定される値であり、比γは、回転軸を回転させる磁束を生成する電流によって決定される値であり、測定可能な値である。
上記したように、位相差Δθは、磁石回転子の磁極対の数に依存する電気角に依存せず、微分計算が近似できる値となっている。このため、1つの半導体基板に、第1磁気検出部と第2磁気検出部とを形成しても、センサチップの体格が増大することが抑制される。また、電気角を小さくするために、磁石回転子の磁極の数を増大しなくとも良いので、回転磁界の周波数が高まることが抑制される。
請求項2に記載のように、演算部は、磁気検出部とともに、1つの半導体基板に形成された構成が良い。これによれば、演算部が、磁気検出部が形成された半導体基板とは異なる半導体基板に形成される構成と比べて、回転角度検出装置の体格が増大することが抑制される。
演算部にて、誘導ノイズが除去されたcos(Nθ)とsin(Nθ)とが算出された後は、その信号が、請求項3に記載の算出部に入力される。算出部は、演算部の出力信号に基づいて角度θを算出する。
請求項4に記載のように、算出部は、半導体基板に形成された構成が良い。これによれば、算出部が、磁気検出部が形成された半導体基板とは異なる半導体基板に形成される構成と比べて、回転角度検出装置の体格が増大することが抑制される。
請求項5に記載のように、磁石回転子は、1つの磁極対を有する構成が良い。これによれば、回転磁界の回転周波数が高くなることが抑制され、入力信号に対して演算部の処理速度が追いつかなくなる、という不具合が生じることが抑制される。
請求項6に記載のように、第1法線成分検出部、第1回転成分検出部、第2法線成分検出部、及び第2回転成分検出部それぞれが、磁化方向が固定された固定層と、磁化方向が磁界の向きに応じて変化する自由層とを有する磁気抵抗素子である構成を採用することができる。そして、請求項7に記載のように、上記した磁気抵抗素子としては、トンネル磁気抵抗素子を採用することができる。
固定層の磁化方向としては、請求項8に記載のように、第1法線成分検出部及び第2法線成分検出部それぞれの固定層の磁化方向が、磁石回転子の中心から遠ざかる方向を向き、第1回転成分検出部及び第2回転成分検出部それぞれの固定層の磁化方向が、磁石回転子の中心の周りの一方向を向いた構成を採用することができる。若しくは、請求項9に記載のように、第1法線成分検出部及び第2法線成分検出部それぞれの固定層の磁化方向が、磁石回転子の中心に近づく方向を向き、第1回転成分検出部及び第2回転成分検出部それぞれの固定層の磁化方向が、磁石回転子の中心の周りの一方向を向いた構成も採用することができる。
また、各成分検出部の配置としては、請求項10に記載のように、第1法線成分検出部と第1回転成分検出部とが、法線方向に所定距離離れて配置され、第2法線成分検出部と第2回転成分検出部とが、法線方向に所定距離離れて配置された構成を採用することができる。若しくは、請求項11に記載のように、第1法線成分検出部、第1回転成分検出部、第2法線成分検出部、及び第2回転成分検出部それぞれが、磁石回転子の中心から等距離に配置された構成を採用することもできる。
請求項12に記載のように、回転軸としては、自動車のシャフトに適用することができる。
請求項13に記載のように、回転軸が、フレームに収容されており、センサチップが、フレームに固定された構成が良い。これによれば、センサチップが、上記したフレームとは異なる部材に固定される構成と比べて、構造がシンプルとなる。
第1実施形態に係る回転角度検出装置の概略構成を示す平面図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 磁気検出部、演算部、及び、算出部の電気的な接続を示すブロック図である。 図1に示すセンサチップと磁石回転子の中心との関係を示す平面図である。 磁気検出部、演算部、及び、算出部の電気的な接続を示すブロック図である。 磁気検出部、演算部、及び、算出部の電気的な接続を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る回転角度検出装置の概略構成を示す平面図である。図2は、図1のII−II線に沿う断面図である。図3は、磁気検出部、演算部、及び、算出部の電気的な接続を示すブロック図である。図4は、図1に示すセンサチップと磁石回転子の中心との関係を示す平面図である。以下においては、後述する磁石回転子10の回転する方向を回転方向、半導体基板31の厚さに沿う方向を厚さ方向、該厚さ方向と回転方向とに交差し、且つ、磁石回転子10の中心Oを通る方向を法線方向と示す。
回転角度検出装置100は、要部として、磁石回転子10と、センサチップ30と、演算部50と、算出部70と、を有する。図1及び図2に示すように、磁石回転子10の周囲が、界磁巻線20によって囲まれ、センサチップ30が、磁石回転子10と界磁巻線20との間に配置されている。これによって、センサチップ30に、磁石回転子10と界磁巻線20それぞれから発せられる磁界が印加されるようになっている。また、図3に示すように、センサチップ30の磁気検出部32と演算部50とが電気的に接続され、演算部50と算出部70とが電気的に接続されている。これにより、磁気検出部32にて検出された電気信号が、演算部50を介して、算出部70に出力されるようになっている。
後述するように、センサチップ30は、磁石回転子10の磁界の変化を検出することで、磁石回転子10の回転角度を測定する機能を果たす。しかしながら、上記したように、センサチップ30には、磁石回転子10の磁束だけではなく、界磁巻線20の磁束も印加される。この磁束が、磁石回転子10の回転角度を検出する上でノイズとなる。本実施形態に係る回転角度検出装置100は、センサチップ30の出力信号に含まれる、上記したノイズ(誘導ノイズ)成分を、センサチップ30の体格が増大することを抑制しつつ、除去できる点を特徴点としている。なお、界磁巻線20から発せられる磁束によって形成される磁界が、特許請求の範囲に記載の回転軸を回転させる磁界に相当する。
図1及び図2に示すように、磁石回転子10は円環状を成し、その内環部によって構成された孔に、円柱状のシャフト11が挿通されている。これによって、磁石回転子10は、永久磁石から成るロータ12とともに、自動車のシャフト11に固定されている。そして、この構成によって、磁石回転子10の中心Oが、シャフト11に位置している。本実施形態に係る磁石回転子10は、S極とN極とから成る磁極対を1つ有しており、ロータ12は、2つの磁極対を有している。界磁巻線20から発せられる磁束とロータ12が発する磁束との反発力によって、シャフト11とともに回転するようになっている。なお、シャフト11が、特許請求の範囲に記載の回転軸に相当し、ロータ12が、特許請求の範囲に記載の磁石に相当する。
磁石回転子10が回転すると、その回転と磁石回転子10の磁束とによって、回転方向に沿う回転磁界がセンサチップ30の周囲に形成される。上記したように、シャフト11(磁石回転子10)は、界磁巻線20の磁束とロータ12が発する磁束との反発力によって回転する。そのため、界磁巻線20の磁束によって形成される磁界の回転方向と、磁石回転子10の磁束によって形成される回転磁界の回転方向とは逆向きとなる。なお、図1及び図2では、磁石回転子10が浮いているように図示したが、実際には、接着剤などを介してシャフト11に固定されている。同じく、図1及び図2では、センサチップ30が浮いているように図示したが、実際には、シャフト11と界磁巻線20とを収容するフレーム(図示略)に固定されている。
界磁巻線20は、シャフト11を回転するための磁界を形成するためのものである。界磁巻線20は、多数の巻き線(コイル)がステータ21に固定されて成り、多数の巻き線それぞれに、磁界を発生するための電流が流れるようになっている。ロータ12の1つの磁極に対して、6つの界磁巻線20が対応しており、24個の界磁巻線20がステータ21に固定されている。
センサチップ30は、1つの半導体基板31に、磁気検出部32が形成されて成る。磁気検出部32は、磁石回転子10の回転方向に、位相差Δθだけ離れて設けられた第1磁気検出部33と第2磁気検出部34と、を有する。第1磁気検出部33は、法線方向に沿う磁界を主として検出する第1法線成分検出部35と、回転方向に沿う磁界を主として検出する第1回転成分検出部36と、を有する。第2磁気検出部34は、法線方向に沿う磁界を主として検出する第2法線成分検出部37と、回転方向に沿う磁界を主として検出する第2回転成分検出部38と、を有する。
図4に示すように、第1法線成分検出部35と第1回転成分検出部36とが、法線方向に所定距離離れて配置され、第2法線成分検出部37と第2回転成分検出部38とが、法線方向に所定距離離れて配置されている。そして、第1法線成分検出部35と第2法線成分検出部37とが、中心Oから等距離に配置され、第1回転成分検出部36と第2回転成分検出部38とが、中心Oから等距離に配置されている。
上記した成分検出部35〜38それぞれは、磁気信号を電気信号に変換する磁電変換素子である。本実施形態に係る成分検出部35〜38それぞれは、磁化方向が固定された固定層と、磁化方向が磁界の向きに応じて変化する自由層とを有する磁気抵抗素子である。図4に示す矢印が、固定層の磁化方向を示しており、法線成分検出部35,37の固定層の磁化方向が法線方向に沿い、回転成分検出部36,38の固定層の磁化方向が回転方向(厳密に言えば、回転方向の接線方向)に沿っている。そして、法線成分検出部35,37の固定層の磁化方向が、中心Oから遠ざかる方向を向いており、回転成分検出部36,38の固定層の磁化方向が、中心Oの周りにおける反時計回りの方向を向いている。
上記した磁気抵抗素子は、固定層の磁化方向と自由層の磁化方向(磁界)との成す角度に応じて抵抗値が変化する性質を有する。したがって、磁石回転子10が電気角(回転角を磁極対で割った角度)だけ回転した場合、センサチップ30からは、一周期分の波形信号が出力される。本実施形態に係る磁石回転子10は、1つの磁極対を有するので、磁石回転子10が1回転すると、センサチップ30からは一周期分の波形信号が出力される。
演算部50は、センサチップ30と電気的に接続されており、法線成分検出部35,37の出力信号S,Sや、回転成分検出部36,38の出力信号C,Cに基づいて、各出力信号S,S,C,Cに含まれる界磁巻線20の磁束(誘導ノイズ)を除去する機能を果たす。これに対して、算出部70は、演算部50と電気的に接続されており、演算部50の出力信号に基づいて、磁石回転子10の回転角度θを算出する機能を果たす。図3に示すように、演算部50及び算出部70は、磁気検出部32とともに、半導体基板31に形成されている。
次に、本実施形態に係る回転角度検出装置100の特徴点を説明する。上記したように、第1磁気検出部33と第2磁気検出部34とは、回転方向に位相差Δθだけ離れている。より詳しく言えば、図4に示すように、第1法線成分検出部35と第2法線成分検出部37とが位相差Δθ離れ、第1回転成分検出部36と第2回転成分検出部38とが位相差Δθ離れている。そして、位相差Δθは、出力信号Sと出力信号Sとの差分を位相差Δθで割った値が、センサチップ30周囲の磁界Bの法線方向に沿う成分bを、回転方向に微分した値Δθと近似でき、且つ、出力信号Cと出力信号Cとの差分を位相差Δθで割った値が、磁界Bの回転方向に沿う成分bθを、回転方向に微分した値Δθθと近似できる値となっている。これはつまり、下記式が成立することを示している。
Figure 2012032234
Figure 2012032234
また、後述する理由により、下記演算を実行することで、誘導ノイズが除去されるので、演算部は、角度θを算出するに当たって、先ず、下記式に示す演算を行う。
Figure 2012032234
Figure 2012032234
上記したαとβは、界磁巻線20から発せられる磁束(誘導ノイズ)の法線成分の振幅と回転成分の振幅との比γに依存する値である。演算部50は、界磁巻線20に電流を流す回路(図示略)と電気的に接続されており、界磁巻線20に流れる電流量を検出する手段を有する。また、演算部50は、界磁巻線20を流れる電流量と、その電流に対応するγとの関係が記憶されたメモリを有する。演算部50は、界磁巻線20に流れる電流量を検出した後、上記したメモリから、界磁巻線20に流れる電流に対応したγを読み出して、数21,数22に示した演算を行う。
次に、本実施形態に係る回転角度検出装置100の作用効果を説明するために、センサチップ30の周囲に形成される磁界と、その磁界に含まれる界磁巻線20の磁束(誘導ノイズ)を除去する演算方法と、について説明する。
上記したように、界磁巻線20の磁束によって形成される磁界の回転方向と、磁石回転子10の磁束によって形成される回転磁界の回転方向とは逆向きとなる。これにより、界磁巻線20から発せされる磁界をB、この磁界の回転方向に沿う成分の振幅をBNθ、法線方向に沿う成分の振幅をBNR、ロータ12の磁極対の数をN、そして、磁石回転子10から発せされる回転磁界をB、この磁界の回転方向に沿う成分の振幅をBSθ、法線方向に沿う成分の振幅をBSR、磁石回転子10の磁極対の数をN、回転方向における任意の角度をθとすると、下記式が成立する。
Figure 2012032234
Figure 2012032234
なお、上記したように、ロータ12は2つの磁極対を有するので、N=2となる。また、磁石回転子10は1つの磁極対を有するので、N=1となる。数23、数24から、センサチップ30の周囲に形成される磁界Bは、下記式によって表される。
Figure 2012032234
これから、磁界Bの回転方向の微小量変化、すなわち、磁界Bの回転方向の微分値は、下記式によって表される。
Figure 2012032234
このように、bθとΔθはcosθに依存し、bとΔθθとはsinθに依存する。したがって、誘導ノイズを除去するためには、αとβとを用いて、下記式を計算すればよい。
Figure 2012032234
Figure 2012032234
数27、数28それぞれにおける、振幅BNθ、BNRを有する項が誘導ノイズである。この誘導ノイズを除去するためには、αとβとが、下記式を満たせばよい。
Figure 2012032234
Figure 2012032234
これら、数29、数30で示したαとβとを、数27、数28に代入すると、下記式が成立する。
Figure 2012032234
Figure 2012032234
以上、示したように、bθ,b,Δθθ,Δθ,α,βがわかれば、各検出信号に含まれる、誘導ノイズがキャンセルされたcos(Nθ)とsin(Nθ)とを得ることができる。
以下、上記した記載に基づいて、本実施形態に係る回転角度検出装置100の作用効果を説明する。実施形態で示したように、回転角度検出装置100では、数19、数20に示した関係式が成立する。
また、法線成分検出部35,37の出力信号S,Sそれぞれは、磁界Bの法線成分bに比例し、回転成分検出部36,38の出力信号C,Cそれぞれは、磁界Bの回転成分bθに比例するので、下記式が成立する。
Figure 2012032234
Figure 2012032234
以上により、下記に示す関係式が成立する。
Figure 2012032234
Figure 2012032234
したがって、数35及び数36それぞれの右辺に示す演算、すなわち、数21及び数22に示す演算を演算部で行うことで、数31、数32に示される、誘導ノイズが除去されたcos(Nθ)とsin(Nθ)を得ることができる。これらの信号を得た後は、算出部70にて、周知公用の逆正接演算、若しくは、トラッキング演算を行うことで、角度θが算出される。なお、トラッキング演算とは、任意の角度をφとして、得られたsin(Nθ)にcosφを乗算した値と、得られたcos(Nθ)にsin(φ)を乗算した値との差分をとることでsin(Nθ−φ)を演算した後、この値が誤差範囲に含まれる程度の微小量になるまで、順次φを変えてループ演算する。このように、角度φを角度θに近づけることで、角度θを求める演算方法である。
ところで、数29、数30に示されるように、α,βは、振幅BNθと振幅BNRとの比γと、数Nとによって表される。本実施形態で示したように、数Nは2であり、比γは演算部によって検出される。このように、数21及び数22それぞれを構成するパラメータが検出されるので、数21及び数22に示す演算が可能となっている。
上記したように、位相差Δθは、磁石回転子10の磁極対の数に依存する電気角に依存せず、微分計算が近似できる値となっている。このため、本実施形態で示したように、1つの半導体基板31に、第1磁気検出部33と第2磁気検出部34とを形成しても、センサチップ30の体格が増大することが抑制される。また、電気角を小さくするために、磁石回転子10の磁極の数を増大しなくとも良いので、回転磁界の周波数が高まることが抑制される。
本実施形態では、演算部50及び算出部70が、磁気検出部32とともに、半導体基板31に形成されている。これによれば、演算部50及び算出部70の少なくとも一方が、磁気検出部32が形成された半導体基板31とは異なる半導体基板に形成される構成と比べて、回転角度検出装置100の体格が増大することが抑制される。
本実施形態では、磁石回転子10が、1つの磁極対を有する。これによれば、回転磁界の回転周波数が高くなることが抑制され、入力信号に対して演算部50の処理速度が追いつかなくなる、という不具合が生じることが抑制される。
本実施形態では、図示しないフレームに、シャフト11と界磁巻線20とが収容され、センサチップ30が、フレームに固定されている。これによれば、センサチップ30が、上記したフレームとは異なる部材に固定される構成と比べて、構造がシンプルとなる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
本実施形態では、成分検出部35〜38が、磁化方向が固定された固定層と、磁化方向が磁界の向きに応じて変化する自由層とを有する磁気抵抗素子である例を示した。しかしながら、成分検出部35〜38それぞれは、磁気信号を電気信号に変換する磁電変換素子であればよく、上記例に限定されない。磁電変換素子としては、例えば、磁束による抵抗の変動が形状に依存する磁気抵抗素子や、半導体基板の厚さ方向に電流を流す縦型ホール素子を採用することもできる。なお、上記した磁気抵抗素子は、具体的には、トンネル磁気抵抗素子や、巨大磁気抵抗素子である。
本実施形態では、磁石回転子10が、S極とN極とから成る磁極対を1つ有する例を示した。しかしながら、磁極対の数は上記例に限定されず、例えば、3つでも良い。
本実施形態では、ロータ12が、磁極対を2つ有する例を示した。しかしながら、磁極対の数は上記例に限定されず、例えば、4つでも良い。なお、この場合、48個の界磁巻線20がステータ21に固定されることとなる。
本実施形態では、図3に示すように、演算部50及び算出部70が、磁気検出部32とともに、半導体基板31に形成された例を示した。しかしながら、例えば図5に示すように、演算部50及び算出部70それぞれが、半導体基板31に形成されていなくとも良く、図6に示すように、演算部50のみが、半導体基板31に形成された構成を採用することもできる。また、実施する可能性は低いかもしれないが、算出部70のみが、半導体基板31に形成された構成を採用することもできる。ただ、上記したいずれの構成も、本実施形態で示した構成と比べて、回転角度検出装置100の体格が増大するので、本実施形態で示した構成が最も好ましい。図5及び図6は、磁気検出部、演算部、及び、算出部の電気的な接続を示すブロック図である。
本実施形態では、第1法線成分検出部35と第1回転成分検出部36とが、法線方向に所定距離離れて配置され、第2法線成分検出部37と第2回転成分検出部38とが、法線方向に所定距離離れて配置された例を示した。しかしながら、法線方向の配置としては、第1法線成分検出部35と第2法線成分検出部37とが、中心Oから等距離に配置され、第1回転成分検出部36と第2回転成分検出部38とが、中心Oから等距離に配置されていれば良く、上記例に限定されない。例えば、成分検出部35〜38それぞれを、中心Oから等距離に配置しても良い。
本実施形態では、法線成分検出部35,37それぞれの固定層の磁化方向が、中心Oから遠ざかる方向を向き、回転成分検出部36,38それぞれの固定層の磁化方向が、中心Oの周りにおける反時計回りの方向を向いている例を示した。しかしながら、法線成分検出部35,37それぞれの固定層の磁化方向が、中心Oに近づく方向を向き、回転成分検出部36,38それぞれの固定層の磁化方向が、中心Oの周りにおける時計回りの方向を向いていても良い。
更に言えば、第1法線成分検出部35の固定層の磁化方向が、中心Oから遠ざかる方向を向き、第2法線成分検出部37の固定層の磁化方向が、中心Oに近づく方向を向いており、第1回転成分検出部36の固定層の磁化方向が、中心Oの周りにおける反時計回りの方向を向き、第2回転成分検出部38の固定層の磁化方向が、中心Oの周りにおける反時計回りの方向を向いていても良い。ただ、この変形例の場合、第1法線成分検出部35の出力信号Sと、第2法線成分検出部37の出力信号との加算Sが、上記した各数式に示したS−Sに相当し、第1回転成分検出部36の出力信号Cと、第2回転成分検出部38の出力信号Cとの加算が、上記した各数式に示したC−Cに相当する。
10・・・磁石回転子
20・・・界磁巻線
30・・・センサチップ
31・・・半導体基板
32・・・磁気検出部
33・・・第1磁気検出部
34・・・第2磁気検出部
35・・・第1法線成分検出部
36・・・第1回転成分検出部
37・・・第2法線成分検出部
38・・・第2回転成分検出部
100・・・回転角度検出装置

Claims (13)

  1. 磁石と共に、回転軸に取り付け固定された、少なくとも1つの磁極対を有する磁石回転子と、
    磁気を検出する磁気検出部が1つの半導体基板に形成されて成るセンサチップと、を備え、
    前記回転軸と前記センサチップとが、前記回転軸を回転させる磁界中に配置され、前記磁気検出部から出力される電気信号に基づいて、前記磁石回転子の回転角度を検出する回転角度検出装置であって、
    前記磁気検出部は、前記磁石回転子の回転方向に、所定の位相差だけ離れて設けられた第1磁気検出部と第2磁気検出部と、を有し、
    前記第1磁気検出部は、前記磁石回転子の中心を通り、前記回転方向に対して交差する法線方向に沿う磁界を主として検出する第1法線成分検出部と、前記回転方向に沿う磁界を主として検出する第1回転成分検出部と、を有し、
    前記第2磁気検出部は、前記法線方向に沿う磁界を主として検出する第2法線成分検出部と、前記回転方向に沿う磁界を主として検出する第2回転成分検出部と、を有し、
    前記位相差は、前記第1法線成分検出部の出力信号と、前記第2法線成分検出部の出力信号との差分を、前記位相差で割った値が、前記センサチップ周囲の磁界の法線方向に沿う成分を、前記回転方向に微分した値と近似でき、且つ、前記第1回転成分検出部の出力信号と、前記第2回転成分検出部の出力信号との差分を、前記位相差で割った値が、前記センサチップ周囲の磁界の回転方向に沿う成分を、前記回転方向に微分した値と近似できる値となっており、
    前記位相差をΔθ、前記第1法線成分検出部の出力信号をS、前記第2法線成分検出部の出力信号をS、前記第1回転成分検出部の出力信号をC、前記第2回転成分検出部の出力信号Cとし、前記回転軸を回転させる磁界に依存する値をα、βとすると、次に示す数1及び数2
    Figure 2012032234
    Figure 2012032234
    によって示される演算を行う演算部を有することを特徴とする回転角度検出装置。
  2. 前記演算部は、前記半導体基板に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の回転角度検出装置。
  3. 前記演算部の出力信号に基づいて、前記磁石回転子の回転角度を算出する算出部を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の回転角度検出装置。
  4. 前記算出部は、前記半導体基板に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の回転角度検出装置。
  5. 前記磁石回転子は、1つの磁極対を有することを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の回転角度検出装置。
  6. 前記第1法線成分検出部、前記第1回転成分検出部、前記第2法線成分検出部、及び前記第2回転成分検出部それぞれは、磁化方向が固定された固定層と、磁化方向が磁界の向きに応じて変化する自由層とを有する磁気抵抗素子であることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載の回転角度検出装置。
  7. 前記磁気抵抗素子は、トンネル磁気抵抗素子であることを特徴とする請求項6に記載の回転角度検出装置。
  8. 前記第1法線成分検出部及び前記第2法線成分検出部それぞれの固定層の磁化方向が、前記磁石回転子の中心から遠ざかる方向を向き、前記第1回転成分検出部及び前記第2回転成分検出部それぞれの固定層の磁化方向が、前記磁石回転子の中心の周りの一方向を向いていることを特徴とする請求項7に記載の回転角度検出装置。
  9. 前記第1法線成分検出部及び前記第2法線成分検出部それぞれの固定層の磁化方向が、前記磁石回転子の中心に近づく方向を向き、前記第1回転成分検出部及び前記第2回転成分検出部それぞれの固定層の磁化方向が、前記磁石回転子の中心の周りの一方向を向いていることを特徴とする請求項7に記載の回転角度検出装置。
  10. 第1法線成分検出部と第1回転成分検出部とが、法線方向に所定距離離れて配置され、第2法線成分検出部と第2回転成分検出部とが、法線方向に所定距離離れて配置されていることを特徴とする請求項1〜9いずれか1項に記載の回転角度検出装置。
  11. 前記第1法線成分検出部、前記第1回転成分検出部、前記第2法線成分検出部、及び前記第2回転成分検出部それぞれは、前記磁石回転子の中心から等距離に配置されていることを特徴とする請求項1〜9いずれか1項に記載の回転角度検出装置。
  12. 前記回転軸は、自動車のシャフトであることを特徴とする請求項1〜11いずれか1項に記載の回転角度検出装置。
  13. 回転軸が、フレームに収容されており、前記センサチップが、前記フレームに固定されていることを特徴とする請求項1〜12いずれか1項に記載の回転角度検出装置。
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