JP2012004865A - フェージング周波数推定装置、フェージング周波数推定方法及び基地局装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フェージング周波数推定装置1は、通信端末とフェージング周波数推定装置1が搭載された受信装置との間のチャネル推定値を複数の周波数帯域にわたって求めるチャネル推定部11と、二つの周波数帯域のチャネル推定値間の相関値を求めることでチャネル推定値の周波数相関値を算出する周波数相関値算出部12と、その二つの周波数帯域のチャネル推定値を所定の時間間隔だけずらして相関させることでチャネル推定値の時間周波数相関値を算出する時間周波数相関値算出部13と、周波数相関値に対する時間周波数相関値の比を算出する時間相関値算出部14と、その比に対応するフェージング周波数を無線信号のフェージング周波数として推定する周波数推定部15とを有する。
【選択図】図1
Description
チャネル推定値r(t)が理想的なレイリーフェージングに従って変動し、かつ雑音を含まない場合、時間相関値ρt(ΔT)は次式により表される。
ただし、第1種0次ベッセル関数J0(x)の出力値は、入力値xが増加するにつれて振動するので、出力値に対応する入力値が一意に定められる出力値の範囲は限られている。例えば、時間相関値ρt(ΔT)が0.2であれば、対応するfDΔTの値は0.2、0.62、0.79の何れかとなる。フェージング周波数fDを一意に決定することが可能な時間相関値ρt(ΔT)は、0.3よりも大きく、その時間相関値ρt(ΔT)に対応するfDΔTの値は0.3未満である。例えば、時間間隔ΔTが10msecであれば、推定可能なフェージング周波数fDは30Hz未満となる。
このような問題を解決するために、互いに時間間隔の異なる二つの時間相関値の比に基づいてフェージング周波数を推定する技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。例えば、特許文献1に開示されたフェージング周波数推定回路は、時間間隔ΔTに対するチャネル推定値の時間相関値とその2倍の時間間隔に対するチャネル推定値の時間相関値との比を算出し、その比に基づいてフェージング周波数を推定する。
このフェージング周波数推定回路は、(3)式に基づいてフェージング周波数を推定するときの時間間隔の2倍の時間間隔の時間相関値を利用する。また(3)式に示されるように、推定可能なフェージング周波数fDの範囲は、フェージング周波数fDと時間間隔の積により決定される。そのため、時間相関値の算出に利用される時間間隔が2倍になれば、推定可能なフェージング周波数fDの範囲は1/2になる。
一方、既知のシンボルの送信間隔を短くすることにより、時間相関値を算出するための時間間隔が短くなるので、推定可能なフェージング周波数fDの範囲は広くなる。しかし、既知のシンボルの送信間隔が短くなるほど、データ伝送に利用できるサブフレームあるいはタイムスロットの数が減少するため、通信システム全体のスループットが低下してしまう。
上記の一般的な記述及び下記の詳細な記述の何れも、例示的かつ説明的なものであり、請求項のように、本発明を限定するものではないことを理解されたい。
このフェージング周波数推定装置は、例えば、受信装置に搭載される。受信装置は、例えば基地局装置であり、受信装置に対して相対的に移動可能な移動局装置などの通信端末から送信された無線信号を受信する。このフェージング周波数推定装置は、通信端末から送信された無線信号に含まれる既知のシンボルに基づいて、複数の周波数帯域にわたって通信端末と受信装置間の通信状態を表すチャネル推定値を求める。そしてこのフェージング周波数推定装置は、互いに周波数の異なる二つの周波数帯域のチャネル推定値間の相関値である周波数相関値を求める。またこのフェージング周波数推定装置は、互いに周波数の異なる二つの周波数帯域のチャネル推定値を所定の時間間隔だけずらして相関させた相関値である時間周波数相関値を求める。そしてこのフェージング周波数推定装置は、周波数相関値に対する時間周波数相関値の比を計算することにより、チャネル推定値に含まれる雑音成分に影響されない時間相関値を求め、その時間相関値に基づいてフェージング周波数を推定する。
系列長がN、系列番号qのZC系列xN,q(n)は、次式で表される。ただし、Nは奇数である。
SRSは、系列yM,q(m)を直交周波数分割多重方式にて変調することにより生成される。すなわち、SRSは、次式で表されるように、系列yM,q(m)を互いに直交する周波数を用いて逆高速フーリエ変換することにより生成される。
通信端末は、SRSを、所定の時間長を持つ一つのフレームを時間方向に複数に分割したサブフレームの何れかにSRSを割り当てる。そして通信端末は、SRSを含む送信信号が複数の経路を通って受信装置に達しても、受信装置が受信信号からSRSを分離できるように、SRSを含むフレームにCyclic Prefix(CP)を付加する。そして通信端末は、CPが付加されたSRSを含むフレームを無線周波数を持つ搬送波に重畳して送信する。
フェージング周波数推定装置1が有するこれらの各部は、それぞれ別個の回路として形成される。あるいはフェージング周波数推定装置1が有するこれらの各部は、その各部に対応する回路が集積された一つの集積回路としてフェージング周波数推定装置1に実装されてもよい。
チャネル推定部11は、受信信号に含まれるSRSに基づいて、複数の周波数帯域にわたってチャネル推定値を求める。
図2は、チャネル推定部11の概略構成図である。チャネル推定部11は、CP除去部111と、フーリエ変換部112と、サブキャリアデマッピング部113と、サイクリックシフト除去部114と、サブキャリア平均部115とを有する。
CP除去部111は、受信信号のうち、SRSを含むフレームからCPを除去する。そしてCP除去部111は、CPが除去されたSRSを含む受信信号をフーリエ変換部112へ出力する。
フーリエ変換部112は、CPが除去されたSRSを含む受信信号を高速フーリエ変換することにより、その受信信号を復調する。そしてフーリエ変換部112は、復調された受信信号をサブキャリアデマッピング部113へ出力する。
サブキャリアデマッピング部113は、復調された受信信号のうち、SRSが割り当てられた周波数帯域の受信信号を選択する。そしてサブキャリアデマッピング部113は、選択した周波数帯域の受信信号をサイクリックシフト除去部114へ渡す。
復調された受信信号は、(6)式に示されるように、通信端末ごとに異なるサイクリックシフト量αを用いてサイクリックシフトされている。例えば、LTEでは、このサイクリックシフトを利用して、最大8台の通信端末である移動局装置からの信号が多重化されている。そこでサイクリックシフト除去部114及びサブキャリア平均部115は、復調された受信信号を、1台の通信端末が利用する連続した8個のサブキャリアについて通信端末間で異なるサイクリックシフトを除去しながら平均化することにより、通信端末ごとのチャネル推定値を算出する。
そのために、サイクリックシフト除去部114は、SRSの一部に対応する復調された受信信号に、対応するサイクリックシフト量αに応じた位相シフト量e-jkαを乗じる。そしてサイクリックシフト除去部114は、受信信号と位相シフト量e-jkαとの積をサブキャリア平均部115へ渡す。
サブキャリア平均部115は、受信信号と位相シフト量e-jkαとの積を平均化することにより、チャネル推定値を算出する。
一つの通信端末に割り当てられたm番目の周波数帯域のサブフレームnについてのチャネル推定値hm(n)は、次式で表される。
チャネル推定部11は、サブフレームnの各周波数帯域のチャネル推定値hm(n)を、周波数相関値算出部12及び時間周波数相関値算出部13へ出力する。
図3は、周波数相関値算出部12の概略構成図である。周波数相関値算出部12は、相関演算回路121と、平均化回路122と、バッファメモリ123とを有する。
相関演算回路121は、チャネル推定部11からサブフレームnの各周波数帯域のチャネル推定値hm(n)を受け取る度に、そのサブフレームnの瞬時周波数相関値ρf(n,Δf)を次式に従って算出する。
なお、相関演算回路121は、隣接しない二つの周波数帯域のチャネル推定値間の相関演算を行うことにより、瞬時周波数相関値ρf(n,Δf)を算出してもよい。例えば、相関演算回路121がp個の帯域だけ離れたチャネル推定値間の相関演算を行う場合、(9)式において、hm(n)hm+1(n)の代わりにhm(n)hm+p(n)が計算される。ただし、SRSについて求められる、周波数帯域ごとのチャネル推定値の総数はNcであるため、サブフレームnについての瞬時周波数相関値ρf(n,Δf)は、(Nc-p)個の相関値hm(n)hm+p(n)の平均値となる。また周波数差Δfは、チャネル推定値hm(n)に対応するm番目の周波数帯域とhm+p(n)に対応する(m+p)番目の周波数帯域間の周波数の差となる。
忘却係数βが大きいほど、周波数相関値ρf(Δf)は長期間にわたる瞬時周波数相関値ρf(n,Δf)の時間平均値となるので、雑音成分による変動が十分に除去される。一方、忘却係数βが小さいほど、周波数相関値ρf(Δf)は短期間の瞬時周波数相関値ρf(n,Δf)の時間平均値となるので、周波数相関値ρf(Δf)はチャネル推定値の時間変動に追従し易くなる。本実施形態では、一例として、忘却係数βは0.95に設定される。
周波数相関値算出部12は、周波数相関値ρf(Δf)を時間相関値算出部14へ出力する。また周波数相関値算出部12は、SRSが含まれる次のサブフレームについての瞬時周波数相関値ρf(n+1,Δf)が得られたときに、(10)式に従って周波数相関値ρf(Δf)を更新するために、周波数相関値ρf(Δf)を、バッファメモリ123に記憶する。
図4は、時間周波数相関値算出部13の概略構成図である。時間周波数相関値算出部13は、遅延回路131と、相関演算回路132と、平均化回路133と、バッファメモリ134とを有する。
遅延回路131は、遅延させたチャネル推定値hm(n-ΔSRS)を相関演算回路132へ出力する。
なお、相関演算回路132は、周波数相関値算出部12の相関演算回路121と同様に、隣接しない二つの周波数帯域のチャネル推定値間の相関演算を行うことにより、瞬時時間周波数相関値ρtf(n,ΔT,Δf)を算出してもよい。ただし、瞬時時間周波数相関値ρtf(n,ΔT,Δf)の算出のために設定される周波数差Δfは、瞬時周波数相関値ρf(n,Δf)の算出のために設定される周波数差Δfと同一となるように設定される。
また、相関演算回路132は、予め設定された複数の時間間隔のうち、何れかの時間間隔を用いて瞬時時間周波数相関値ρtf(n,ΔT,Δf)を算出してもよい。
瞬時周波数相関値ρf(n,Δf)は、双方向矢印511a〜511eに表されるように、同一のサブフレーム内の各周波数帯域のチャネル推定値501a〜501fのうち、隣接する周波数帯域のチャネル推定値間の相関値を平均することにより算出される。一方、瞬時時間周波数相関値ρtf(n,ΔT,Δf)について、双方向矢印521aに表されるように、サブフレームn内の周波数帯域のチャネル推定値501aと、サブフレーム(n-ΔSRS)内の隣接する周波数帯域のチャネル推定値502bとの相関値が計算される。同様に、サブフレームn内の各周波数帯域のチャネル推定値501b〜501eと、サブフレーム(n-ΔSRS)内の隣接する周波数帯域のチャネル推定値502c〜502fとの相関値がそれぞれ計算される。そしてそれら相関値を平均することにより、瞬時時間周波数相関値ρtf(n,ΔT,Δf)は算出される。
ここで、時間周波数相関値ρtf(ΔT,Δf)は、時間相関値ρt(ΔT)と周波数相関値ρf(Δf)の積で表すことができる。この理由は以下の通りである。
この場合、チャネルのインパルス応答h(t,τ)を、τ=0以降に関してフーリエ変換することにより、時刻tにおける周波数応答H(t,f)が求められる。この周波数応答H(t,f)は次式で表される。
時間相関値算出部14は、時間相関値ρt(ΔT)またはその実数部をフェージング周波数推定部15へ出力する。
図6は、フェージング周波数fDと時間間隔ΔTの積と時間相関値ρt(ΔT)との関係を表すグラフである。図6において横軸はフェージング周波数fDと時間間隔ΔTの積fDΔTを表し、縦軸は、第1種0次ベッセル関数により表される時間相関値ρt(ΔT)を表す。そしてグラフ601は、fDΔTと時間相関値ρt(ΔT)の関係を表す。グラフ601に示されるように、時間相関値ρt(ΔT)が0.3より大きい場合に限り、fDΔTの値は一意に決定される。また、時間間隔ΔTは予め設定された値である。従って、時間相関値算出部14から受け取った時間相関値ρt(ΔT)が0.3より大きい場合、フェージング周波数fDは一意に求められる。
表1は、時間間隔ΔTが10msecである場合における、そのような参照テーブルの一例である。
上記のように、各サンプリング点に対するフェージング周波数は、時間間隔ΔT、すなわち、ΔSRSに応じて異なる。そこで、時間相関値を算出するために複数のΔSRSが用いられる可能性がある場合、フェージング周波数推定部15は、ΔSRSごとに別個に作成された参照テーブルを記憶しておくことが好ましい。そしてフェージング周波数推定部15は、選択されたΔSRSに応じた参照テーブルを参照して、フェージング周波数を推定する。
あるいは、フェージング周波数推定部15は、(3)式に基づいて数値解析を行うことにより、フェージング周波数の推定値fDESTを求めてもよい。
フェージング周波数推定部15は、フェージング周波数の推定値fDESTを、その推定値を利用する他の回路へ出力する。
チャネル推定部11は、移動可能な通信端末から受信した信号に含まれる既知シンボルに基づいて、複数の周波数帯域にわたってチャネル推定値を算出する(ステップS101)。そしてチャネル推定部11は、各周波数帯域のチャネル推定値を周波数相関値算出部12及び時間周波数相関値算出部13へ出力する。
フェージング周波数推定部15は、参照テーブルに基づいて時間相関値ρt(ΔT)に対応するフェージング周波数fDを特定することにより、fDを推定する(ステップS107)。
そしてフェージング周波数推定装置1は、フェージング周波数推定処理を終了する。
また、フェージング周波数装置が実装される受信装置は、LTEに対応した基地局装置だけでなく、他の通信規格、例えば、Worldwide Interoperability for Microwave Access(WiMAX)に対応した通信装置であってもよい。あるいは、フェージング周波数装置が実装される受信装置は、高度道路交通システムで利用される、Dedicated Short Range Communication(DSRC)に対応した車載器または路側器であってもよい。
また、ベースバンド処理部102、送信部103及び受信部108は、それぞれ、別個の回路であってもよく、あるいは、これらの各部は、それら回路が集積された一つの集積回路であってもよい。
またベースバンド処理部102は、受信部108から受信した中間周波数を持つアップリンク信号を復調する。そしてベースバンド処理部102は、復調されたアップリンク信号に対して誤り訂正復号処理などの受信処理を実行する。そしてベースバンド処理部102は、復号されたアップリンク信号をインターフェース部101へ出力する。
通信制御部1022は推定されたフェージング周波数に基づいて、移動局装置200と基地局装置100との通信を制御する。例えば、通信制御部1022は、フェージング周波数が所定値以下である場合、チャネル推定値を長時間平均することによりチャネル推定の精度向上が期待できる。一方で、通信制御部1022は、フェージング周波数が所定値以上である場合、チャネル推定値を瞬時の値(時間方向で平均しない)とすることにより変動への追従性を向上することが出来る。
通信制御部1022は、変調方式、符号化効率などの制御情報を含む制御信号を生成し、その制御信号をダウンリンク信号に含める。
送信用増幅器104は、ハイパワーアンプを有する。そして送信用増幅器104は、搬送波に重畳されたダウンリンク信号の強度を所望のレベルに増幅し、その信号をデュプレクサ105を介してアンテナ106へ伝達する。そしてアンテナ106は、送信用増幅器104から伝達されたダウンリンク信号を放射する。
受信用増幅器107は、低ノイズアンプを有する。そして受信用増幅器107は、受信したアップリンク信号を増幅し、その増幅されたアップリンク信号を受信部108へ出力する。
(付記1)
受信装置に搭載され、該受信装置に対して相対的に移動可能な通信端末から送信された無線信号のフェージング周波数を推定するフェージング周波数推定装置であって、
前記通信端末と前記受信装置間における前記無線信号の伝送特性を表すチャネル推定値を複数の周波数帯域にわたって求めるチャネル推定部と、
前記複数の周波数帯域のうちの所定の周波数差を有する二つの周波数帯域のチャネル推定値間の相関値を求めることにより前記チャネル推定値の周波数相関値を算出する周波数相関値算出部と、
前記二つの周波数帯域のチャネル推定値を所定の時間間隔だけずらして相関させることにより前記チャネル推定値の時間周波数相関値を算出する時間周波数相関値算出部と、
前記周波数相関値に対する前記時間周波数相関値の比を算出する時間相関値算出部と、
前記比に対応するフェージング周波数を前記無線信号のフェージング周波数として推定する周波数推定部と、
を有するフェージング周波数推定装置。
(付記2)
前記チャネル推定部は、前記無線信号に含まれる前記受信装置が既知のシンボルに基づいて前記チャネル推定値を求め、
前記所定の時間間隔は、前記既知のシンボルの送信周期である、付記1に記載のフェージング周波数推定装置。
(付記3)
前記チャネル推定部は、前記無線信号に含まれる前記受信装置が既知のシンボルに基づいて前記チャネル推定値を求め、
前記無線信号の周波数が所定の周期で変動する場合、前記所定の時間間隔は、前記既知のシンボルについて同一周波数となる最小周期である、付記1に記載のフェージング周波数推定装置。
(付記4)
前記時間周波数相関値算出部は、予め設定された複数の時間間隔のうちの何れかの時間間隔を前記所定の時間間隔として前記時間周波数相関値を算出し、
前記周波数推定部は、前記複数の時間間隔のそれぞれについて設定された、前記比とフェージング周波数との関係を表す複数の参照テーブルを記憶するとともに、該複数の参照テーブルのうちの前記所定の時間間隔に対応する参照テーブルを用いて前記無線信号のフェージング周波数を推定する、付記1〜3の何れか一項に記載のフェージング周波数推定装置。
(付記5)
受信装置に対して相対的に移動可能な通信端末から送信された無線信号のフェージング周波数を推定するフェージング周波数推定方法であって、
前記通信端末と前記受信装置間における前記無線信号の伝送特性を表すチャネル推定値を複数の周波数帯域にわたって求め、
前記複数の周波数帯域のうちの所定の周波数差を有する二つの周波数帯域のチャネル推定値間の相関値を求めることにより前記チャネル推定値の周波数相関値を算出し、
前記二つの周波数帯域のチャネル推定値を所定の時間間隔だけずらして相関させることにより前記チャネル推定値の時間周波数相関値を算出し、
前記周波数相関値に対する前記時間周波数相関値の比を算出し、
前記比に対応するフェージング周波数を前記無線信号のフェージング周波数として推定する、
ことを含むフェージング周波数推定方法。
(付記6)
基地局装置であって、
移動局装置と前記基地局装置間における、移動局装置から送信された無線信号の伝送特性を表すチャネル推定値を複数の周波数帯域にわたって求めるチャネル推定部と、
前記複数の周波数帯域のうちの所定の周波数差を有する二つの周波数帯域のチャネル推定値間の相関値を求めることにより前記チャネル推定値の周波数相関値を算出する周波数相関値算出部と、
前記二つの周波数帯域のチャネル推定値を所定の時間間隔だけずらして相関させることにより前記チャネル推定値の時間周波数相関値を算出する時間周波数相関値算出部と、
前記周波数相関値に対する前記時間周波数相関値の比を算出する時間相関値算出部と、
前記比に対応するフェージング周波数を前記無線信号のフェージング周波数として推定する周波数推定部と、
前記フェージング周波数に応じて前記移動局装置と前記基地局装置間の通信を制御する通信制御部と、
を有する基地局装置。
11 チャネル推定部
12 周波数相関値算出部
13 時間周波数相関値算出部
14 時間相関値算出部
15 フェージング周波数推定部
100 基地局装置
101 インターフェース部
102 ベースバンド処理部
1021 フェージング周波数推定装置
1022 通信制御部
103 送信部
104 送信用増幅器
105 デュプレクサ
106 アンテナ
107 受信用増幅器
108 受信部
200 移動局装置
Claims (4)
- 受信装置に搭載され、該受信装置に対して相対的に移動可能な通信端末から送信された無線信号のフェージング周波数を推定するフェージング周波数推定装置であって、
前記通信端末と前記受信装置間における前記無線信号の伝送特性を表すチャネル推定値を複数の周波数帯域にわたって求めるチャネル推定部と、
前記複数の周波数帯域のうちの所定の周波数差を有する二つの周波数帯域のチャネル推定値間の相関値を求めることにより前記チャネル推定値の周波数相関値を算出する周波数相関値算出部と、
前記二つの周波数帯域のチャネル推定値を所定の時間間隔だけずらして相関させることにより前記チャネル推定値の時間周波数相関値を算出する時間周波数相関値算出部と、
前記周波数相関値に対する前記時間周波数相関値の比を算出する時間相関値算出部と、
前記比に対応するフェージング周波数を前記無線信号のフェージング周波数として推定する周波数推定部と、
を有するフェージング周波数推定装置。 - 前記チャネル推定部は、前記無線信号に含まれる前記受信装置が既知のシンボルに基づいて前記チャネル推定値を求め、
前記無線信号の周波数が所定の周期で変動する場合、前記所定の時間間隔は、前記既知のシンボルについて同一周波数となる最小周期である、請求項1に記載のフェージング周波数推定装置。 - 受信装置に対して相対的に移動可能な通信端末から送信された無線信号のフェージング周波数を推定するフェージング周波数推定方法であって、
前記通信端末と前記受信装置間における前記無線信号の伝送特性を表すチャネル推定値を複数の周波数帯域にわたって求め、
前記複数の周波数帯域のうちの所定の周波数差を有する二つの周波数帯域のチャネル推定値間の相関値を求めることにより前記チャネル推定値の周波数相関値を算出し、
前記二つの周波数帯域のチャネル推定値を所定の時間間隔だけずらして相関させることにより前記チャネル推定値の時間周波数相関値を算出し、
前記周波数相関値に対する前記時間周波数相関値の比を算出し、
前記比に対応するフェージング周波数を前記無線信号のフェージング周波数として推定する、
ことを含むフェージング周波数推定方法。 - 基地局装置であって、
移動局装置と前記基地局装置間における、移動局装置から送信された無線信号の伝送特性を表すチャネル推定値を複数の周波数帯域にわたって求めるチャネル推定部と、
前記複数の周波数帯域のうちの所定の周波数差を有する二つの周波数帯域のチャネル推定値間の相関値を求めることにより前記チャネル推定値の周波数相関値を算出する周波数相関値算出部と、
前記二つの周波数帯域のチャネル推定値を所定の時間間隔だけずらして相関させることにより前記チャネル推定値の時間周波数相関値を算出する時間周波数相関値算出部と、
前記周波数相関値に対する前記時間周波数相関値の比を算出する時間相関値算出部と、
前記比に対応するフェージング周波数を前記無線信号のフェージング周波数として推定する周波数推定部と、
前記フェージング周波数に応じて前記移動局装置と前記基地局装置間の通信を制御する通信制御部と、
を有する基地局装置。
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