発明の詳細な説明
本明細書で使用される節の表題は、構成的目的のためであり、記載の主題を限定する意図はない。出願、例えば、限定するものではないが、特許、特許出願、論文(article)、書籍、マニュアル、及び論文(treatise)において引用される全ての書類、又は書類の部分は、参照により本明細書に任意の目的のためにその全体において明確に組み込まれる。
特定の化学的専門用語
特に言及しない限り、一般的な化学用語の使用、例えば、限定するものではないが、「アルキル」、「アミン」、「アリール」等は、未置換である。
本明細書で使用される場合、C1−Cxは、C1−C2、C1−C3、・・・C1−Cxを含む。例としては、「C1−C4」と指定される基は、当該部分において1〜4つの炭素原子、すなわち、1炭素原子、2炭素原子、3炭素原子、又は4炭素原子を含む基、及び範囲がC1−Cx及びC1−C3であることを示す。すなわち、単なる例としては、「C1−C4アルキル」は、アルキル基に1〜4個の炭素原子が存在すること、すなわち、当該アルキル基が、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、及びt−ブチルから選択されることを示す。本明細書においては常に、「1〜10」当の数値範囲は、所与の範囲における各整数のことを言い、たとえば、「1〜10炭素原始」は、当該基が1炭素原子、2炭素原子、3炭素原子、4炭素原子、5炭素原子、6炭素原子、7炭素原子、8炭素原子、9炭素原子、又は10炭素原子を有してよいことを意味する。
本明細書で使用される場合、「A及びA’は、それらが付加する炭素原子と一緒になって3〜6員の飽和環を形成する」なる用語は、以下の式Iの化合物の構造のことを言う。
本明細書で使用される場合、「ヘテロ原子」及び「ヘテロ」なる用語は、単独又は組合せで、炭素又は水素以外の原子のことを言う。ヘテロ原子は、酸素、窒素、硫黄、リン、ケイ素、セレン及びスズから独立に選択してよいが、これらの原子に限定されない。2以上のヘテロ原子が存在する実施態様においては、当該2以上のヘテロ原子は、互いに同じであっても、2以上のヘテロ遺伝子のいくつかもしくは全ての各々が他方と異なっていてもよい。
本明細書で使用される場合「アルキル」なる用語は、単独又は組合せで、1〜約10個の炭素原子、又は1〜6個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖の飽和型炭化水素のモノラジカルのことを言う。例としては、限定するものではないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、2−メチル、1−プロピル、2−メチル、2−プロピル、2−メチル−1−ブチル、3−メチル−1−ブチル、2−メチル−3−ブチル、2,2−ジメチル−1−プロピル、2−メチル−1−ペンチル、3−メチル−1−ペンチル、4−メチル−1−ペンチル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、2,2−ジメチル−1−ブチル、3,3−ジメチル−1−ブチル、2−エチル−1−ブチル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−アミル及びヘキシル、及びより長鎖のアルキル基、例えばヘプチル、オクチル等がある。本明細書では常に、「C1−C6アルキル」又は「C1-6アルキル」等の数値範囲は、アルキル基が、1炭素原子、2炭素原子、3炭素原子、4炭素原子、5炭素原子、又は6炭素原子からなってよいことを意味する。ある実施態様によれば、「アルキル」は置換される。特に指示がない限り、「アルキル」は非置換である。
本明細書で使用される場合「アルケニル」なる用語は、単独又は組合せで、1以上の炭素−炭素二重結合を有し、且つ2〜約10個の炭素原子、又は2〜約6個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖の炭化水素モノラジカルのことを言う。当該基は、(1又は複数の)二重結合についてシス又はトランスのいずれかのコンフォメーションであってよく、且つ両方の異性体を含むと解されるべきである。例としては、限定するものではないが、エテニル(−CH=CH2)、1−プロペニル(−CH2CH=CH2)、イソプロペニル[−C(CH3)=CH]2]、ブテニル、1,3−ブタジエニル等がある。本明細書では常に、「C2−C6アルケニル」又は「C2-6アルケニル」等の数値範囲は、アルケニル基が、2炭素原子、3炭素原子、4炭素原子、5炭素原子、又は6炭素原子からなってよいことを意味するようである。ある実施態様によれば、「アルケニル」は置換される。特に指示のない場合は、「アルケニル」は未置換である。
本明細書で使用される場合「アルキニル」なる用語は、単独又は組合せで、1以上の炭素−炭素三重結合を有し、且つ2〜約10個の炭素原子、又は2〜約6個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖の炭化水素モノラジカルのことを言う。例としては、限定するものではないが、エチニル、2−プロピニル、2−ブチニル、1,3−ブタジニル等がある。本明細書では常に、「C2−C6アルキニル」又は「C2-6アルキニル」等の数値範囲は、アルキニル基は、2炭素原子、3炭素原子、4炭素原子、5炭素原子、又は6炭素原子からなってよいことを意味するようである。ある実施態様によれば、「アルキニル」は置換される。特に指示のない場合は、「アルキニル」は未置換である。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアルキル」、「ヘテロアルケニル」、及び「ヘテロアルキニル」なる用語は、単独又は組合せで、それぞれ上記のアルキル、アルケニル、及びアルキニル構造において、1又は複数の骨格炭素原子(及び、必要に応じて任意の結合した水素原子)が各々独立に、ヘテロ原子(すなわち、炭素以外の原子、例えば、限定するものではないが、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、スズ、又はその組合せ)、又はへテロ原子の基、例えば限定するものではないが、−O−O−、−S−S−、−O−S−、−S−O−、=N−N=、−N=N−、−N=N−NH−、−P(O)2−、−O−P(O)2−O−、−S(O)−、−S(O)2−、SnH2−等で置き換えられるもののことを言う。
本明細書で使用される場合、「ハロアルキル」、「ハロアルケニル」、及び「ハロアルキニル」なる用語は、単独又は組合せで、それぞれ上記のアルキル、アルケニル、及びアルキニル構造において、1又は複数の水素原子が、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素原子、又はその組合せにより置換されるもののことを言う。ある実施態様によれば、2以上の水素原子は、互いに別のものと同じであるハロゲン原子で置換されてもよく(例えば、ジフルオロメチル);その他の実施態様によれば、2以上の水素原子は、互いに全て同じでないハロゲン原子で置換されてもよい(例えば、1−クロロ−1−フルオロ−1−ヨードメチル)。ハロアルキル基の非限定的な例は、フルオロメチル、クロロメチル、及びブロモメチルである。ハロアルケニル基の非限定的な例は、ブロモエテニルである。ハロアルキニル基の非限定的な例は、クロロエチニルである。
本明細書で使用される場合、「炭素鎖」なる用語は、単独又は組合せで、直鎖、環状、又は任意のその組合せである、任意のアルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、又はへテロアルキニル基のことを言う。当該鎖がリンカーの一部であり、且つかかるリンカーがコア骨格の一部として1又は複数の環を含んでなる場合、鎖長さを計算するために、当該「鎖」は、所与の環の底部又は頂部を構成し、且つ両方ではない炭素原子だけを含み、当該(1又は複数の)環の頂部及び底部は、同じ長さではなく、より短い距離を鎖長さの決定に使用するものとする。炭素鎖は、骨格の一部としてヘテロ原子を含有し、これらの原子は、炭素鎖長さの一部として計算されない。
本明細書で使用される場合「シクロアルキル」なる用語は、単独又は組合せで、3〜約15個の環炭素原子、又は3〜約10個の環炭素原子を含有するが、置換基として非環炭素原子をさらに含んでもよい(例えば、メチルシクロプロピル)、飽和型の炭化水素モノラジカルのことを言う。本明細書では常に、「C3−C6シクロアルキル」又は「C3-6シクロアルキル」等の数値範囲は、シクロアルキル基が、3炭素原子、4炭素原子、5炭素原子、又は6炭素原子からなってもよいことを意味するようであり、すなわち、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、又はシクロヘプチルであるが、現在の定義は、数値範囲の指定されない「シクロアルキル」の存在も含む。当該用語は、融合、非融合、架橋及びスピロラジカルを含む。融合シクロアルキルは、2〜4個の融合環を含有してよく、ここで接続環は、シクロアルキル環であり、且つその他の個別の環は、脂環、ヘテロ環、芳香族、ヘテロ芳香族、又は任意のその組合せであってよい。例としては、限定するものではないが、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、デカリニル、及びビシクロ[2.2.1]ヘプチル及びアダマンチル環系がある。例示的な例には、限定するものではないが、以下の部分等がある。
ある実施態様によれば、「シクロアルキル」は置換される。特に指示のない場合、「シクロアルキル」は未置換である。
本明細書で使用される場合、「非芳香族ヘテロ環」及び「ヘテロア脂環」なる用語は、単独又は組合せで、3〜約12個の環原子を含む、部分的に不飽和又は完全に不飽和な非芳香族環モノラジカルであって、1又は複数の環原子は、炭素以外の、酸素、窒素、硫黄、リン、ケイ素、セレン、及びスズから独立に選択されるが、これらの原子に限定されない。2以上のヘテロ原子が環に存在する実施態様によれば、当該2以上のヘテロ原子は、互いに別のものと同じであるか、又は2以上のヘテロ原子のいくつかもしくは全てが、他のもの各々異なってもよい。当該用語は、融合、非融合、架橋及びスピロラジカルを含む。融合非芳香族へテロ環ラジカルは、2〜4個の融合環を含んでよく、ここで付加する環は、非芳香族ヘテロ環であり、且つ他の個別の環は、脂環、ヘテロ環、芳香族、ヘテロ芳香族、又はその組合せであってよい。融合環系は、単結合又は二重結合に渡って、及び炭素−炭素、炭素−ヘテロ原子、又はへテロ原子−ヘテロ原子である結合に渡って融合してよい。当該用語はまた、3〜約12個の骨格環原子を有するラジカル、及び3〜約10個の骨格環原始を有するものが含まれる。非芳香族へテロシクロサブユニットの、その親分子への付加は、ヘテロ原子又は炭素原子を介してよい。同様に、追加の置換基は、ヘテロ原子又は炭素原子を介してよい。非限定的な例として、イミダゾリン非芳香族へテロ環は、そのN原子(イミダゾリン−1−イル又はイミダゾリン−3−イル)、又は任意のその炭素原子(イミダゾリン−2−イル、イミダゾリン−4−イル、又はイミダゾリン−5−イル)のいずれかを介して親分子に付加してよい。特定の実施態様によれば、非芳香族へテロ環は、1又は複数のカルボニル又はチオカルボニル基、例えば、オキソ及びチオ含有基等を含む。例としては、限定するものではないが、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、チオキサニル、ピペラジニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ホモピペリジニル、オキセパニル、チエパニル、オキサゼピニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、インドリニル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、ジオキサニル、1,3−ジオキサラニル、ピラゾリニル、ジチアニル、ジチオラニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、3H−インドリル及びキノリジニルがある。ヘテロシクロアルキル基の例示的な例は、非芳香族へテロ環ともよばれ、以下のもの等がある。
当該用語はまた、炭水化物の全ての環を含有し、例えば、限定するものではないが、単糖、二糖、及びオリゴ糖がある。ある実施態様によれば、「非芳香族へテロ環」又は「ヘテロ脂環」は置換される。特に指示がない限り、「非芳香族へテロ環」又は「ヘテロ脂環」は未置換である。
本明細書で使用される場合「アリール」なる語は、単独又は組合せで、6〜約12個の環炭素原子の芳香族ヘテロ炭化水素ラジカルのことを言い、且つ融合及び非融合アリール環を含む。融合アリールラジカルは、2〜4個の融合環を含み、付加環はアリール環であり、他の個別の環は、脂環、ヘテロ環、芳香族、ヘテロ芳香族、又は任意のその組合せでよい。さらに、アリールなる用語は、6〜約12個の環炭素原子を含む融合及び非融合環、及び6〜約10個の環炭素原子を含有するものを含む。単環アリール基の非限定的な例にはフェニルがあり、融合環アリール基にはビフェニルがある。ある実施態様によれば、「アリール」は置換される。特に指示のない限り、「アリール」は未置換である。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール」なる用語は、単独又は組合せで、約5〜約12個の骨格環原子を含有する芳香族モノラジカルのことを言い、1又は複数の環原子は、酸素、窒素、硫黄、リン、ケイ素、セレン、及びスズから独立に選択されるが、これらの原子に限定されないヘテロ原子であり、ただし、当該基の環は、2つの隣接するO又はS原子を含有しない。2以上のヘテロ原子が環に存在する実施態様によれば、2以上のヘテロ原子は、互いに別のものと同じであっても、又は2以上のへテロ原子のいくつかもしくは全てが他のものと各々異なってもよい。ヘテロアリールなる用語は、少なくとも1つのヘテロ原子を有する、融合及び非融合ヘテロアリールラジカルを含む。ヘテロアリールなる用語はまた、5〜約12個の骨格環原始を有する、及び5〜約10個の骨格環原子を有する、融合及び非融合へテロアリールを含む。ヘテロアリール基への結合は、炭素原子又はへテロ原子を介してよい。すなわち、非限定的な例として、イミダゾール基は、任意の、その炭素原子(イミダゾル−2−イル、イミダゾル−4−イル、又はイミダゾル−5−イル)、又はその窒素原子(イミダゾル−1−イル、イミダゾル−3−イル)を介して親分子に付加してよい。同様に、ヘテロアリール基は、任意の又は全てのその炭素原子、及び/又は任意の又は全てのそのヘテロ原子を介してさらに置換されてよい。融合へテロアリールラジカルは、2〜4個の融合環を含んでよく、付加環は、ヘテロ芳香族環であり、他の個別の環は、脂環、ヘテロ環、芳香族、ヘテロ芳香族、又は任意のその組合せである。単輪へテロアリール基の非限定的な例にはピリジルがあり;融合環ヘテロアリール基には、ベンズイミダゾリル、キノリニル、アクリジニルがあり;及び非融合二ヘテロアリール基には、ビピリジニルがある。ヘテロアリール基のさらなる例には、限定するものではないが、フラニル、チエニル、オキサゾリル、アクリジニル、フェナジニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンズオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチオフェニル、ベンズオキサジアゾリル、ベンゾチアゾリル、イミダゾリル、インドリル、イソキサゾリル、イソキノリニル、インドリジニル、イソチアゾリル、イソインドリルオキサジアゾリル、インダゾリル、ピリジニル、ピリダジル、ピリミジル、ピラジニル、ピロリル、ピラジニル、ピラゾリル、プリニル、フタラジニル、プテリジニル、キノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアゾリル、チアジニル、チアジアゾリル等があり、その酸化物、例えばピリジニル−N−オキシドがある。ヘテロアリール基の例示的な例には、以下の基等が含まれる。
ある実施態様によれば、「ヘテロアリール」は置換される。特に指示のない限り、「ヘテロアリール」は未置換である。
本明細書で使用される場合「ヘテロ環」なる用語は、単独又は組合せで、ヘテロ脂環及びへテロアリール基の総称である。ここで、ヘテロ環における炭素原子の数は、常に指示され(例えば、C1−C6ヘテロ環)、少なくとも1つの非炭素原子(へテロ原子)が環に存在する必要がある。「C1−C6ヘテロ環」等の指示語は、環における炭素原子の数のみのことを言い、環における原子の総数のことを言うのではない。「4−6員へテロ環」等の指示語は、環に含まれる原子の総数のことを言う(すなわち、4、5、又は6員の環は、少なくとも1つの原子が炭素原子で、少なくとも1つの原子はヘテロ原子で、且つ残りの2〜4個の原子は、炭素原子かへテロ原子のいずれかである)。2以上のヘテロ原子を有するヘテロ環については、2以上のヘテロ原子は、互いに同じであっても異なってもよい。非芳香族へテロ環基には、環において3つの原子しか有さない基が含まれ、一方芳香側へテロ環基は、環において少なくとも5つの原子を有する必要がある。ヘテロ環への結合(すなわち、親分子への付加、又はさらなる置換)は、ヘテロ原子又は炭素原子を介してよい。ある実施態様によれば、「ヘテロ環」は置換される。特に指示のない限り、「ヘテロ環」は未置換である。
本明細書で使用される「ハロゲン」、「ハロ」、又は「ハライド」なる用語は、単独又は組合せで、フッ素、塩素、臭素、及び/又はヨウ素のことを言う。
特定の医薬専門用語
本明細書で障害等に罹患する個体を参照して使用される場合、「対象」、「患者」又は「個体」なる用語は、哺乳類及び非哺乳類を包含する。哺乳類の例には、限定するものではないが、任意の哺乳類分類の構成員が含まれ、ヒト、非ヒト霊長類、例えばチンパンジー、及び他の類人猿及びサル種;畜産動物、例えば、畜牛、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタ;家庭用動物、例えば、ウサギ、イヌ、及びネコ;研究用動物、例えば、齧歯動物、例えばマウス及びモルモット等が含まれる。非哺乳類の例には、限定するものではないが、鳥、魚等がある。本明細書で提供される方法及び組成物の実施態様によれば、哺乳類はヒトである。
本明細書で使用される場合、「有効量」、「治療的有効量」又は「医薬有効量」なる用語は、特に疾患又は症状を治療又は予防するために十分な、投与される少なくとも1つの剤又は化合物の量のことを言う。その結果、疾患の兆候、症候、又は原因の低減及び/又は緩和、又は生物系の任意の他の所望の変化がもたらされ得る。例えば、治療的使用についての「有効量」は、疾患の臨床的に有意な低減を提供するために必要な、本明細書に開示の化合物を含んでなる組成物の量である。任意の個別のケースにおいて、適切な「有効」量は、用量増加研究等の技術を用いて決定してよい。
本明細書で使用される場合、「医薬として許容される」なる用語は、本明細書に記載の化合物の生物活性又は特性を無効にせず、且つ比較的無毒性である、担体又は希釈剤等の物質のことを言う。すなわち、当該物質は、不所望の生物効果を引き起こすことなく、又は組成物に含まれる任意の成分と有害に相互作用することなく、個体に投与できる。
本明細書で使用する場合、「医薬組成物」なる用語は、少なくとも1つの医薬として許容される化学成分、例えば、限定するものではないが、担体、安定化剤、希釈剤、分散剤、懸濁剤、増粘剤、及び/又は賦形剤とともに、任意に混合した、生物活性化合物のことを言う。
本明細書で使用される場合「担体」なる用語は、細胞又は組織への化合物の組み込みを促進する、比較的非毒性の化学化合物又は剤のことを言う。
本明細書で使用される場合「アゴニスト」なる用語は、別の分子の活性又は受容体部分の活性を向上させる、化合物、薬物、酵素活性化因子又はホルモン調節因子等の分子のことを言う。
本明細書で使用される場合「アンタゴニスト」なる用語は、別の分子の作用又は受容体部分の活性を低減、又は阻止する、化合物、薬物、酵素阻害剤、又はホルモン調節因子等の分子のことを言う。
本明細書で使用される場合、「医薬として許容される塩」なる用語は、特定の化合物の遊離酸又は塩基の生物有効性を維持し、且つ生物的でないか、そうでなければ不所望である塩を含む。記載の化合物は、酸性又は塩基性基を有してよく、それにより任意の多数の無機又は有機塩基、及び無機及び有機酸と反応でき、医薬として許容される塩を形成する。医薬として許容される塩の例には、本明細書に記載の化合物と、鉱物又は有機酸と、又は無機塩基、例えば、酢酸塩、アクリル酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、亜硫酸水素塩、臭化物、ブチル酸塩、ブチン−1,4−ジオエート、樟脳酸塩、カンファスルホン酸塩、カプリル酸塩、塩化物、塩化安息香酸塩、塩化物、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸、デカン酸塩、ジグルコン酸塩、二水素リン酸塩、ジニトロ安息香酸、ドデシル流酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、グリコール酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヘキシン−1,6−ジオエート、ヒドロキシ安息香酸塩、γ−ヒドロキシブチル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ヨウ化物、イソ酪酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、マンデル酸塩、メタリン酸塩、メタンスルホン酸塩、メトキシ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、一水素リン酸塩、1−ナフタレンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、パルモ酸塩(palmoate)、ペクチネート(pectinate)、過硫酸塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ピロ硫酸塩、ピロリン酸塩、プロピオール酸塩、プロピオン酸塩、フタル酸塩、フェニルブチル酸塩、プロパンスルホン酸塩、ピロリン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、スルホン酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩、ウンデコネート(undeconate)、及びキシレンスルホン酸塩との反応により調製される塩が含まれる。その他の酸、例えば、それ自身は医薬として許容されないが、シュウ酸を、本発明の化合物及びその医薬として許容される酸付加塩を得る際の中間体として有用な塩の調製に使用できる(例えば、Berge et al., J. Pharm. Sci. 1977, 66, 1-19を参照されたい)。さらに、遊離酸基を含んでよい本明細書に記載の化合物は、好適な塩基、例えば、医薬として許容される金属カチオンの水酸化物、炭酸塩、又は重炭酸塩等と、アンモニアと、又は医薬として許容される有機の第一級、第二級、又は第三級アミンと反応できる。代表的なアルカリ、又はアルカリ土類の塩には、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、及びアルミニウムの塩等がある。塩基の例示的な例には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化コリン、炭酸ナトリウム、N+(C1-4アルキル)4等がある。塩基付加塩の形成に有用な、代表的な有機アミンには、エチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジン等がある。本明細書に記載の化合物はまた、それらが含む可能性がある、任意の塩基性窒素含有基の四級化物があることを理解するはずである。水又は油溶解性又は分散性生成物は、かかる四級化により得てもよい。例えば、上記のBerge et alの文献を参照されたい。これらの塩は、本発明の化合物の最終的な単離及び精製の際にインサイチュ(in situ)で、又はその遊離塩基状態の精製化合物と、好適な有機もしくは無機酸とを別々に反応させる、そして形成された塩を単離することにより調製でききる。
化合物
式I
の化合物、及びその医薬として許容される塩が本明細書に記載され、
式中、
Zは、H又はFであり;
Xは、F、Cl、CH3、CH2OH、CH2F、CHF2、又はCF3であり;
Yは、I、Br、Cl、CF3、C1−C3アルキル、C2−C3アルケニル、C2−C3アルキニル、シクロプロピル、OMe、OEt、SMe、フェニル又はHet、ここでHetは、N、O、及びSから独立に選択される1〜5個のヘテロ環原子を含む、飽和、オレフィン、又は芳香族の、5〜10員の単環又は二環のヘテロ環基であり;ここで、
全ての当該フェニル又はHet基は、F、Cl、Br、I、アセチル、メチル、CN、NO2、CO2H、C1−C3アルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3アルキル−C(=O)−、C1−C3アルキル−C(=S)−、C1−C3アルコキシ−C(=S)−、C1−C3アルキル−C(=O)O−、C1−C3アルキル−0−(C=O)−、C1−C3アルキル−C(=O)NH−、C1−C3アルキル−C(=NH)NH−、C1−C3アルキル−NH−(C=O)−、ジ−C1−C3アルキル−N−(C=O)−、C1−C3アルキル−C(=O)N(C1−C3アルキル)−、C1−C3アルキル−S(=O)2NH−又はトリフルオロメチルで任意に置換され;
全ての当該メチル、エチル、C1−C3アルキル、及びシクロプロピル基は、OHで任意に置換され;
全てのメチル基は、1、2、又は3個のF原子で任意に置換され;
ROは、H、F、Cl、Br、I、CH3NH−、(CH3)2N−、C1−C6アルキル、C1−C4アルコキシ、C3−C6シクロアルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、フェニル、一置換フェニル、O(C1−C4アルキル、O−C(=O)(C1−C4アルキル)又はC(=O)O(C1−C4アルキル)であり;ここで、
当該アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、及びフェニル基は、F、Cl、Br、I、OH、CN、シアノメチル、ニトロ、フェニル及びトリフルオロメチルから独立に選択される1〜3個の置換基で任意に置換され;
当該C1−C6アルキル及びC1−C4アルコキシ基はまた、OCH3又はOCH2CH3で任意に置換され;
Gは、G1、G2、R1a、R1b、R1c、R1d、R1e、Ar1、Ar2又はAr3であり;ここで、
G1は、アミノ、C1−C3アルキルアミノ、又はジアルキルアミノ基で任意に置換されるC1−C6アルキルであり、ここでジアルキルアミノ基は、同じであっても異なってもよい、2つのC1−C4アルキル基を含んでなり;
G1は、C3−C8ジアミノアルキル基であり;
G2は、N、O、及びSから独立に選択される1〜3個のヘテロ環原子を含む飽和、非飽和、又は芳香族の、5又は6員の環であり、F、Cl、OH、O(C1−C3アルキル)、OCH3、OCH2CH3、CH3C(=O)NH、CH3C(=O)O、CN、CF3、及びN、O、及びSから独立に選択される1〜4個のヘテロ環原子を含む5員の芳香族へテロ環基から独立に選択される1〜3個の置換基で任意に置換され;
R1aは、1〜3個のフッ素原子又は1〜3個の塩素原子で、又はOH、シクロプロポキシ、又はC1−C3アルコキシで任意に置換される、メチルであり、ここでシクロプロポキシ、又はC1−C3アルコキシ基のC1−C3アルキル部分は、1個のヒドロキシ又はメトキシ基で任意に置換され、且つC1−C4アルコキシ内の全てのC3−アルキル基は、第二のOH基でさらに任意に置換される;
R1bは、CH(CH3)−C1−3アルキル又はC3−C6シクロアルキルであり、当該アルキル及びシクロアルキル基は、F、Cl、Br、I、OH、OCH3、及びCNから独立に選択される、1〜3個の置換基で任意に置換され;
R1cは、(CH2)nOmR'であり;ここで、
mは、0又は1であり;及びここで
mは0であり、nは1又は2であり、
mは1であり、nは2又は3であり、
R'は、F、Cl、OH、OCH3、OCH2CH3、及びC3−C6シクロアルキルから独立に選択される1〜3個の置換基で任意に置換される、C1−C6アルキルであり;ここで、
Bは、H、又は1又は2個のOH基で任意に置換されるC1-4アルキルであり;
A及びA'は、独立に、H、又は1又は2個のOH基で任意に置換されるC1-4アルキルであるか;又は
A及びA'は、それが付加する炭素原子と一緒に、3〜6員の飽和環であり;
R1eは、
であり、式中、
qは1又は2であり;
R2及びR3は、各々独立に、H、F、Cl、Br、CH3、CH2F、CHF2、CF3OCH3、OCH2F、OCHF2、OCF3、エチル、n−プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル又はメチルスルホニルであり;
R4は、H、F、Cl、Br、CH3、CH2F、CHF2、CF3OCH3、OCH2F、OCHF2、OCF3、エチル、n−プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、メチルスルホニル、ニトロ、アセトアミド、アミジニル、シアノ、カルバモイル、メチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール、1,3,4−チアジアゾール、5−メチル−1,3,4−チアジアゾール 1H−テトラゾリル、N−モルホリルカルボニルアミノ、N−モルホリルスルホニル及びN−ピロリジニルカルボニルアミノであり;
R5は、H、F、Cl又はメチルであり;
R6は、H、F、Cl又はメチルであり
Ar1は、
であり、式中、
U及びVは、独立に、N、CR2、又はCR3であり;
R2、R3及びR4は、独立に、H、F、Cl、Br、CH3、CH2F、CHF2、CF3OCH3、OCH2F、OCHF2、OCF3、エチル、n−プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、アセトアミド、アミジニル、シアノ、カルバモイル、メチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール、1,3,4−チアジアゾリル、5−メチル−1,3,4−チアジアゾリル、1H−テトラゾリル、N−モルホリルカルボニルアミノ、N−モルホリルスルホニル、N−ピロリジニルカルボニルアミノ、及びメチルスルホニルであり;
R5及びR6は、独立に、H、F、Cl、又はメチルであり;
Ar2は、
であり、式中、
点線は、第二の環の二重結合のための、代替的な形式的位置を表し;
Uは、−S−、−O−又は−N=であり、ここで、
Uが、−O−又は−S−の場合、Vは、−CH=、−CCl=又は−N=であり;
Uが、−N=の場合、Vは、−CH=、−CCl=、又は−N=であり;
R7は、H又はメチルであり;
R8は、H、アセトアミド、メチル、F又はClであり;
Ar3は、
であり、式中、
Uは、−NH−、−NCH3−又は−O−であり;
R7及びR8は、独立に、H、F、Cl、又はメチルである。
G、R0、X、Y及びZについての本明細書で提供する定義に加えて、化学及び医薬の技術分野の当業者に予期できるさらなる置換基がある。
ある実施態様によれば、本発明は、GがG1又はG2である、式Iの化合物を提供する。他の実施態様によれば、GはG1である。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはG2である。
ある実施態様によれば、本発明は、Gが、R1a、R1b、R1c、R1d、R1e、Ar1、Ar2又はAr3である、式Iの化合物を提供する。さらなる又は追加の実施態様によれば、Gは、R1a、R1b、R1c、R1d又はR1eである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1aである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1bである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1cである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1dである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1eである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはAr1、Ar2又はAr3である。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはAr1である。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはAr2である。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはAr3である。
ある実施態様によれば、ZはHである。ある実施態様によれば、ZはFである。ある実施態様によれば、XはFである。ある実施態様によれば、XはClである。ある実施態様によれば、XはCH3である。ある実施態様によれば、XはCH2OHである。ある実施態様によれば、XはCH2Fである。ある実施態様によれば、XはCHF2である。ある実施態様によれば、XはCF3である。ある実施態様によれば、XはF、Cl、又はCH3である。
ある実施態様によれば、Gは、G1又はG2であり、XはF、Cl、又はCH3であり;YはI、Br、Cl、CF3、C1−C3アルキル、フェニル、ピリジル、ピロリル、ピラゾリルであり、当該フェニル、ピリジル、ピロリル、及びピラゾリル基は、F、Cl、Br、I、アセチル、メチル、CN、NO2、CO2H、C1−C3アルキル、C1−C3アルコキシ、C1−C3アルキル−C(=O)−、C1−C3アルキル−C(=S)−、C1−C3アルコキシ−C(=S)−、C1−C3アルキル−C(=O)O−、C1−C3アルキル−O−(C=O)−、C1−C3アルキル−C(=O)NH−、C1−C3アルキル−C(=NH)NH−、C1−C3アルキル−NH−(C=O)−、ジ−C1−C3 アルキル−N−(C=O)−、C1−C3アルキル−C(=O)N(C1−C3アルキル)−、C1−C3アルキル−S(=O)2NH−又はトリフルオロメチルで任意に置換され;及びZは、H又はFである。さらなる又は追加の実施態様によれば、Gは、G1又はG2であり、及びR0は、F、Cl、C1−C4アルキル又はC1−C4アルコキシであり、当該C1−C4アルキル基、及び当該C1−C4アルコキシ基のC1−C4アルキル部分は、F、Cl、OCH3、又はOCH2CH3で任意に置換される。さらなる又は追加の実施態様によれば、Gは、G1又はG2であり、及びR0は、H、F、Cl、C1−C4アルキル、メトキシ、エトキシ、又は2−メトキシ−エトキシである。
ある実施態様によれば、G1はN−メチル−2−アミノエチルである。さらなる又は追加の実施態様によれば、G1は(CH3)2N−CH2CH2−NH−(CH2)n−であり、ここで、nは1、2、又は3である。さらなる又は追加の実施態様によれば、G1は(CH3)2N−CH2CH2−NH−(CH2)n−であり、nは1、2、又は3であり、且つXはFである。さらなる又は追加の実施態様によれば、G1は(CH3)2N−CH2CH2−NH−(CH2)n−であり、nは1、2、又は3であり、XはFであり、且つZはFである。
ある実施態様によれば、G2は、1−ピペリジル、2−ピペリジル、3−ピペリジル、又は4−ピペリジルである。さらなる又は追加の実施態様によれば、G2は、モルホリル、1−ピペラジル、又は2−ピペラジルである。
ある実施態様によれば、Gは、R1a、R1b、R1c、R1d、R1e、Ar1、Ar2又はAr3であり、且つXはF、Cl、又はCH3である。さらなる又は追加の実施態様によれば、Gは、R1a、R1b、R1c、R1d、R1e、Ar1、Ar2又はAr3であり、XはF、Cl、又はCH3であり、且つYは、I、Br、Cl、CF3、又はC1−C3アルキルである。さらなる又は追加の実施態様によれば、Gは、R1a、R1b、R1c、R1d、R1e、Ar1、Ar2又はAr3であり、XはF、Cl、又はCH3であり、Yは、I、Br、Cl、CF3、又はC1−C3アルキルであり、且つZはH又はFである。
さらなる又は追加の実施態様によれば、Gは、R1a、R1b、R1c、R1d、R1e、Ar1、Ar2又はAr3であり、且つR0は、F、Cl、C1−C4アルキル又はC1−C4アルコキシであり、当該C1−C4アルキル基、及び当該C1−C4アルコキシ基のC1−C4アルキル部分は、F、Cl、OCH3、又はOCH2CH3で任意に置換される。さらなる又は追加の実施態様によれば、Gは、R1a、R1b、R1c、R1d、R1e、Ar1、Ar2又はAr3であり、且つR0は、H、F、Cl、C1−C4アルキル、メトキシ、エトキシ、又は2−メトキシ−エトキシである。
ある実施態様によれば、Gは、R1aであり、且つZはFである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1aであり、ここでR1aは、CH3であり、R0は、Hであり;且つYはBr、I、CF3、又はCH3である。ある実施態様によれば、Gは、R1bであり、且つZはFである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1bであり、Zは、Fであり、且つR0は、H、F、又はOCH3である。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1bであり、Zは、Fであり、R0は、H、F、又はOCH3であり、且つXはF又はCH3である。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1bであり、Zは、Fであり、R0は、H、F、又はOCH3であり、XはF又はCH3であり、且つYはBr、I又はCH3である。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1bであり、ここでR1bはC3−C6シクロアルキルである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1bであり、ここでR1bは置換C3−C6シクロアルキルである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1bであり、ここでR1bは未置換C3−C6シクロアルキルである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1bであり、ここでR1bは未置換C3−C6シクロアルキルであり、且つR0は、Hである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1bであり、ここでR1bはイソプロピル又はシクロプロピルである。
ある実施態様によれば、GはR1cであり、且つYはI、Br、CH3、又はCF3である。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1cであり、YはI、Br、CH3、又はCF3であり、且つZはFである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1cであり、YはI、Br、CH3、又はCF3であり、ZはFであり、且つmはゼロである。
ある実施態様によれば、GはR1dであり、且つR0はフッ素、塩素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、sec−ブチル、iso−ブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、フルオロメチル、メトキシ、フルオロメトキシ、メチルアミノ又はジメチルアミノである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1dであり、R0はフッ素、塩素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、sec−ブチル、iso−ブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、フルオロメチル、メトキシ、フルオロメトキシ、メチルアミノ又はジメチルアミノであり、且つXは、F、Cl、CH3、又はモノ−、ジ−、もしくはトリ−フルオロメチルである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1dであり、R0はフッ素、塩素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、sec−ブチル、iso−ブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、フルオロメチル、メトキシ、フルオロメトキシ、メチルアミノ又はジメチルアミノであり、Xは、F、Cl、CH3、又はモノ−、ジ−、もしくはトリ−フルオロメチルであり、且つYは、I、Br、Cl、又はモノ−、ジ−、もしくはトリ−フルオロメチルである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1dであり、R0はフッ素、塩素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、sec−ブチル、iso−ブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、フルオロメチル、メトキシ、フルオロメトキシ、メチルアミノ又はジメチルアミノであり、Xは、F、Cl、CH3、又はモノ−、ジ−、もしくはトリ−フルオロメチルであり、Yは、I、Br、Cl、又はモノ−、ジ−、もしくはトリ−フルオロメチルであり、且つZはH又はFである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1dであり、且つR0はF、Cl、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、又は2−メトキシ−エトキシである。
さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1dであり、R0はF、Cl、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、又は2−メトキシ−エトキシであり、且つXはF、Cl、又はCH3である。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1dであり、R0はF、Cl、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、又は2−メトキシ−エトキシであり、XはF、Cl、又はCH3であり、且つYは、I、Br、Cl、又はモノ−、ジ−、もしくはトリ−フルオロメチルである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1dであり、R0はF、Cl、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、又は2−メトキシ−エトキシであり、XはF、Cl、又はCH3であり、Yは、I、Br、Cl、又はモノ−、ジ−、もしくはトリ−フルオロメチルであり、且つZは、H又はFである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1dであり、R0はHであり;Xは、F、Cl、又はCH3である。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1dであり、R0はHであり;Xは、F、Cl、又はCH3であり、且つYはI、Br、Cl、又はモノ−、ジ−、もしくはトリ−フルオロメチルである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1dであり、R0はHであり;Xは、F、Cl、又はCH3、又はモノ−、ジ−、もしくはトリ−フルオロメチルであり、Yは、I、Br、Cl、又はモノ−、ジ−、もしくはトリ−フルオロメチルであり、且つZはH又はFである。
さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロアルキルである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロアルキルであり、且つBはHである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロアルキルであり、且つBは、メチル、エチル、2−ヒドロキシエチル、n−プロピル、3−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピル、3,4−ジヒドロキシブチル、イソプロピル、1−メチル−2−ヒドロキシエチル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、又は2−ヒドロキシメチル−3−ヒドロキシプロピルである。
さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロアルキルであり、且つBは2,3−ジヒドロキシプロピル又は3,4−ジヒドロキシブチルである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロアルキルであり、且つBは2,3−ジヒドロキシプロピル又は3,4−ジヒドロキシブチルであり、ここで、Bにおけるキラル炭素は、R配置である。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロアルキルであり、且つBは2,3−ジヒドロキシプロピル又は3,4−ジヒドロキシブチルであり、ここで、Bにおけるキラル炭素は、S配置である。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロアルキルであり、且つBは、1個のOH基で任意に置換されるメチル、又は1又は2個のOH基で任意に置換されるC2−C4アルキルである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロアルキルであり、且つR0は、フッ素、塩素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、sec−ブチル、iso−ブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、フルオロメチル、メトキシ、フルオロメトキシ、メチルアミノ又はジメチルアミノである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロアルキルであり、且つR0は、F、Cl、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、又は2−メトキシ−エトキシである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロアルキルであり、且つR0はHであり;XはF、Cl、CH3、又は、モノ−、ジ−もしくはトリ−フルオロメチルである。
さらなる又は追加の実施態様によれば、本発明は、式Iの化合物を含んでなる組成物を提供し、ここでGは、R1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロアルキルであり、且つBは、2,3−ジヒドロキシプロピル又は3,4−ジヒドロキシブチルであり、ここで、Bにおけるキラル炭素は、R配置であり、これは実質的にS異性体を含まない。さらなる又は追加の実施態様によれば、本発明は、式Iの化合物を含んでなる組成物を提供し、ここでGは、R1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロアルキルであり、且つBは、2,3−ジヒドロキシプロピルであり、ここで、Bにおけるキラル炭素は、R配置であり、これは実質的にS異性体を含まない。さらなる又は追加の実施態様によれば、本発明は、式Iの化合物を含んでなる組成物を提供し、ここでGは、R1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロアルキルであり、且つBは、3,4−ジヒドロキシブチルであり、ここで、Bにおけるキラル炭素は、R配置であり、これは実質的にS異性体を含まない。さらなる又は追加の実施態様によれば、本発明は、式Iの化合物を含んでなる組成物を提供し、ここでGは、R1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロアルキルであり、且つBは、2,3−ジヒドロキシプロピル又は3,4−ジヒドロキシブチルであり、ここで、Bにおけるキラル炭素は、S配置であり、これは実質的にR異性体を含まない。さらなる又は追加の実施態様によれば、本発明は、式Iの化合物を含んでなる組成物を提供し、ここでGは、R1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロアルキルであり、且つBは、2,3−ジヒドロキシプロピルであり、ここで、Bにおけるキラル炭素は、S配置であり、これは実質的にR異性体を含まない。さらなる又は追加の実施態様によれば、本発明は、式Iの化合物を含んでなる組成物を提供し、ここでGは、R1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロアルキルであり、且つBは、3,4−ジヒドロキシブチルであり、ここで、Bにおけるキラル炭素は、S配置であり、これは実質的にR異性体を含まない。
さらなる又は追加の実施態様によれば、Gは、R1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロプロピルである。さらなる又は追加の実施態様によれば、Gは、R1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロプロピルであり、且つBはHである。さらなる又は追加の実施態様によれば、Gは、R1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロプロピルであり、且つBは、メチル、エチル、2−ヒドロキシエチル、n−プロピル、3−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピル、3,4−ジヒドロキシブチル、イソプロピル、1−メチル−2−ヒドロキシエチル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、又は2−ヒドロキシメチル−3−ヒドロキシプロピルである。さらなる又は追加の実施態様によれば、Gは、R1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロプロピルであり、且つBは、2−ジヒドロキシプロピル又は3,4−ジヒドロキシブチルである。さらなる又は追加の実施態様によれば、Gは、R1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロプロピルであり、且つBは、2−ジヒドロキシプロピル又は3,4−ジヒドロキシブチルであり、ここでBにおけるキラル炭素は、R配置である。さらなる又は追加の実施態様によれば、Gは、R1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロプロピルであり、且つBは、2−ジヒドロキシプロピル又は3,4−ジヒドロキシブチルであり、ここでBにおけるキラル炭素は、S配置である。さらなる又は追加の実施態様によれば、Gは、R1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロプロピルであり、且つBは、1個のOH基で任意に置換されるメチルであるか、又は1又は2個のOH基で任意に置換されるC2−C4アルキルである。さらなる又は追加の実施態様によれば、Gは、R1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロプロピルであり、且つR0は、フッ素、塩素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、sec−ブチル、iso−ブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、フルオロメチル、メトキシ、フルオロメトキシ、メチルアミノ又はジメチルアミノである。さらなる又は追加の実施態様によれば、Gは、R1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロプロピルであり、且つR0は、F、Cl、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、又は2−メトキシ−エトキシである。さらなる又は追加の実施態様によれば、Gは、R1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロプロピルであり、且つR0はHであり;XはF、Cl、CH3、又はモノ−、ジ−、もしくはトリ−フルオロメチルである。
さらなる又は追加の実施態様によれば、本発明は、式Iの化合物を含んでなる組成物を提供し、ここでGは、R1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロプロピルであり、且つBは、2,3−ジヒドロキシプロピル又は3,4−ジヒドロキシブチルであり、ここで、Bにおけるキラル炭素は、R配置であり、これは実質的にS異性体を含まない。さらなる又は追加の実施態様によれば、本発明は、式Iの化合物を含んでなる組成物を提供し、ここでGは、R1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロプロピルであり、且つBは、2,3−ジヒドロキシプロピルであり、ここで、Bにおけるキラル炭素は、R配置であり、これは実質的にS異性体を含まない。さらなる又は追加の実施態様によれば、本発明は、式Iの化合物を含んでなる組成物を提供し、ここでGは、R1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロプロピルであり、且つBは、3,4−ジヒドロキシブチルであり、ここで、Bにおけるキラル炭素は、R配置であり、これは実質的にS異性体を含まない。さらなる又は追加の実施態様によれば、本発明は、式Iの化合物を含んでなる組成物を提供し、ここでGは、R1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロプロピルであり、且つBは、2,3−ジヒドロキシプロピル又は3,4−ジヒドロキシブチルであり、ここで、Bにおけるキラル炭素は、S配置であり、これは実質的にR異性体を含まない。さらなる又は追加の実施態様によれば、本発明は、式Iの化合物を含んでなる組成物を提供し、ここでGは、R1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロプロピルであり、且つBは、2,3−ジヒドロキシプロピルであり、ここで、Bにおけるキラル炭素は、S配置であり、これは実質的にR異性体を含まない。さらなる又は追加の実施態様によれば、本発明は、式Iの化合物を含んでなる組成物を提供し、ここでGは、R1dであり、R1dは、C(A)(A')、C1−C6シクロプロピルであり、且つBは、3,4−ジヒドロキシブチルであり、ここで、Bにおけるキラル炭素は、S配置であり、これは実質的にR異性体を含まない。
ある実施態様によれば、GはR1eであり、且つnは1である。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1eであり、R0はHであり、R4-6は、Hであり、R2及びR3は、独立に、H、F、Cl、Br、CH3、CH2F、CHF2、CF3、OCH3、OCH2F、OCHF2、OCF3、エチル、n−プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、及びメチルスルホニルであり、XはFであり、及びYはIである。
ある実施態様によれば、GはAr1であり、ここでAr1は、アセトアミド、アミジニル、シアノ、カルバモイル、メチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、5−メチル−1,3,4−オキサジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、5−メチル−1,3,4−チアジアゾリル、1H−テトラゾリル、N−モルホリルカルボニルアミノ、N−モルホリルスルホニル、N−ピロリジニルカルボニルアミノから選択される1個の基で任意に置換されるフェニル、及びF、Cl、及びCH3から独立に選択される1〜3個の置換基で任意に置換されるメチルスルホニルである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはAr1であり、ここでAr1は、アセトアミド、アミジニル、シアノ、カルバモイル、メチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、5−メチル−1,3,4−オキサジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、5−メチル−1,3,4−チアジアゾリル、1H−テトラゾリル、N−モルホリルカルボニルアミノ、N−モルホリルスルホニル、N−ピロリジニルカルボニルアミノから選択される1個の基で任意に置換されるフェニル、及びF、Cl、及びCH3から独立に選択される1〜3個の置換基で任意に置換されるメチルスルホニルであり、且つR0はHであり、XはF、Cl、又はメチルであり、且つYはBr、I、CF3、C1−C3アルキル、C2−C3アルケニル、C2−C3アルキニル、シクロプロピル、OCH3、OCH2CH3又はSCH3である。ある実施態様によれば、GはAr1であり、ここでAr1は、
であり、式中、
R2及びR3は、独立に、H、F、Cl、Br、CH3、CF3、OCH3、である。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはAr1であり、ここでAr1は、
であり、式中、
R2及びR3は、独立に、H、F、Cl、Br、CH3、CF3、OCH3であり、Xは、F又はCH3であり、YはI、Br、又はClであり;及びZはFである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはAr1であり、ここでAr1はフェニル又は一置換フェニルである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはAr1であり、ここでAr1はフェニル又は一置換フェニルであり、XはF又はCH3であり、YはI、Br、又はClであり、ZはFであり;R0はF、メチル、エチル、メトキシ、又は2−メトキシ−エトキシである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはAr1であり、ここでUはN又はCR2であり、VはNである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはAr1であり、ここでUはN又はCR2であり、VはCRである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはAr1であり、ここでUはN又はCR2であり、VはCRであり、R0はH、XはF、Cl、又はメチル、及びYはBr、I、CF3、C1−C3アルキル、C2−C3アルケニル、C2−C3アルキニル、シクロプロピル、OCH3、OCH2CH3又はSCH3である。
ある実施態様によれば、GはAr2であり、ここでAr2は、
であり、式中、R7はH又はメチルであり、且つR8は、H、アセトアミド、メチル、F又はClである。
さらなる実施態様によれば、GはAr2であり、ここでAr2は、
であり、式中、R7はH又はメチルであり、且つR8は、H、アセトアミド、メチル、F又はClであり、R0はHであり、XはF、Cl、又はメチルであり、YはBr、I、CF3、C1−C3アルキル、C2−C3アルケニル、C2−C3アルキニル、シクロプロピル、OCH3、OCH2CH3又はSCH3であり、且つZはFである。
さらなる又は追加の実施態様によれば、GはAr2であり、ここでAr2は、
であり、式中、UはS又はOであり、VはCH=であり、且つR8は、H又はCH3であり、R7は、H又はメチルであり、R8は、H、アセトアミド、メチル、F又はClであり、R0はHであり、Xは、F、Cl又はメチルであり、YはBr、I、CF3、C1−C3アルキル、C2−C3アルケニル、C2−C3アルキニル、シクロプロピル、OCH3、OCH2CH3又はSCH3であり、且つZはFである。さらなる又は追加の実施態様によれば、R0はHである。さらなる又は追加の実施態様によれば、R0はHであり、XはF又はClであり、且つYはBr、I、CH2CH3又はSCH3である。
ある実施態様によれば、GはAr3であり、ここでUは−O−である。
さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1aであり、ここでR1aは上記の通りである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1aであり、及びR0はHであり、ここでR1aは上記の通りである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1aであり、及びR0はH以外の上記の通りであり、且つR1aは上記の通りである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1aであり、ここでR1aはメチル、モノハロメチル、C1−C3アルコキシメチル、又はシクロプロポキシメチルである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1aであり、ここでR1aはメチル、モノハロメチル、C1−C3アルコキシメチル、又はシクロプロポキシメチルであり、且つR0はF、Cl、C1−C3アルキル、モノクロロC1−C3アルキル、C1−C3アルコキシ、トリフルオロメトキシ、又は2−メトキシ−エトキシである。
さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1bであり、ここでR1bは上記の通りである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1bであり、及びR0はHであり、ここでR1aは上記の通りである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1bであり、R0はHであり、且つZはFであり、ここでR1aは上記の通りである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1bであり、及びR0はH以外の上記の通りであり、且つR1bは上記の通りである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1bであり、ここでR1bはイソプロピル、2−ブチル、2−ペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、又はシクロヘキシルであり、全てはF、Cl、OH、及びOCH3から独立に選択される、1又は2個の置換基で任意に置換され;YはBr、I、又はエチル、又はトリフルオロメチルである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1bであり、ここでR1bはイソプロピル、2−ブチル、2−ペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、又はシクロヘキシルであり、全てはF、Cl、OH、及びOCH3から独立に選択される、1又は2個の置換基で任意に置換され;YはBr、I、又はエチル、又はトリフルオロメチルであり;及びR0はF、Cl、C1−C3アルキル、モノクロロC1−C3アルキル、C1−C3アルコキシ、トリフルオロメトキシ、又は2−メトキシ−エトキシである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1bであり、ここでR1bはイソプロピル、2−ブチル、2−ペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、又はシクロヘキシルであり、全ては1個のCl、又は2もしくは2個のOHで任意に置換され;及びYはBr、I、メチル、又はトリフルオロメチルである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1bであり、ここでR1bはイソプロピル、2−ブチル、2−ペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、又はシクロヘキシルであり、全ては1個のCl、又は2もしくは2個のOHで任意に置換され;及びYはBr、I、メチル、又はトリフルオロメチルであり;R0は、F、Cl、C1−C3アルキル、モノクロロC1−C3アルキル、C1−C3アルコキシ、トリフルオロメトキシ、又は2−メトキシ−エトキシである。
さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1cであり、ここでR1cは上記の通りである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1cであり、及びR0はHであり、ここでR1cは上記の通りである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1cであり、及びR0はH以外の上記の通りであり、且つR1cは上記の通りである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1cであり、ここでR1cは、(CH2)nOmR'であり、ここでmは0又は1であり、mが1の場合nは2又は3であり、mが0の場合nは1又は2であり、且つR'は、F、Cl、OH、OCH3、OCH2CH3、及びC3−C6シクロアルキルから独立に選択される1〜3個の置換基で任意に置換されるC1−C6アルキルである。別のより具体的な亜流の(subgeneric)実施態様によれば、mはゼロであり、nは1又は2であり、且つR'は、上記の通り任意に置換されるC1−C4アルキルである。別のより具体的な亜流の実施態様によれば、mは1であり、nは2又は3であり、且つR'は、上記の通り任意に置換されるC1−C4アルキルである。さらなるより具体的な亜流の実施態様によれば、mはゼロであり、nは1又は2であり、且つR'は、OH、OCH3、Cl、及びシクロプロピルから選択される1〜3個の基で任意に置換されるC1−C4アルキルである。
さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1dであり、ここでR1dは上記の通りである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1dであり、及びR0はHであり、ここでR1dは上記の通りである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1dであり、及びR0はH以外の上記の通りであり、且つR1dは上記の通りである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1dであり、及びR0はHであり、ここでR1dは、C(A)(A')(B)であり、ここでB、A及びA’は、独立に、H、又は1もしくは2個のOH基又はハロゲン原子で任意に置換されるC1-4アルキルであるか、又はA及びA1は、それが付加する炭素原子と一緒になって、O、N、及びSから独立に選択される1もしくは2個のヘテロ原子を任意に含む、3〜6員の飽和環を形成し、且つメチル、エチル、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素から独立に選択される1もしくは2個の基で任意に置換される。
さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1eであり、ここでR1eは上記の通りである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1eであり、及びR0はHであり、ここでR1eは上記の通りである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはR1eであり、及びR0はH以外の上記の通りであり、且つR1eは上記の通りである。
さらなる又は追加の実施態様によれば、GはAr1であり、ここでAr1は、上記の通りである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはAr1であり、及びR0はHであり、ここでAr1は上記の通りである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはAr1であり、及びR0はH以外の上記の通りであり、且つAr1は上記の通りである。
さらなる又は追加の実施態様によれば、GはAr2であり、ここでAr2は、上記の通りである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはAr2であり、及びR0はHであり、ここでAr2は上記の通りである。さらなる又は追加の実施態様によれば、GはAr2であり、及びR0はH以外の上記の通りであり、且つAr2は上記の通りである。
さらなる又は追加の実施態様によれば、XはF、Cl、又はCH3であり;YはI、Br、Cl、CF3又はC1−C3アルキルであり、且つZはH又はFである。さらなる又は追加の実施態様によれば、XはF、Cl、又はCH3であり;YはI、Br、Cl、CF3又はC1−C3アルキルであり、ZはH又はFであり、且つR0はハロゲン、C1−C6アルキル、モノハロC1−C6アルキル、C3−C6シクロアルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、フェニル、一置換フェニル、OR3、O−C(=O)R4、又はC(=O)OR5である。さらなる又は追加の実施態様によれば、XはF、Cl、又はCH3であり;YはI、Br、Cl、CF3又はC1−C3アルキルであり、ZはH又はFであり、且つR0はフリル、チエニル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピロリル、又はピラゾリルである。さらなる又は追加の実施態様によれば、XはF、Cl、又はCH3であり;YはI、Br、Cl、CF3又はC1−C3アルキルであり、ZはH又はFであり、且つR0は、F、Cl、C1−C4アルキル、C1−C3アルコキシ、トリフルオロメトキシ、又は2−メトキシ−エトキシである。
別のより具体的な亜流の実施態様によれば、R1dはシクロアルキル又は1−アルキル−シクロアルキルであり、ここで当該1−アルキル基は、1もしくは2個のOH基、又は1もしくは2個のハロゲン原子で任意に置換される。
別のより具体的な亜流の実施態様によれば、R0はハロゲン、C1−C6アルキル、モノハロC1−C6アルキル、C3−C6シクロアルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、フェニル、一置換フェニル、OR3、O−C(=O)R4、又はC(=O)OR5であり;R1dはシクロアルキル又は1−アルキル−シクロアルキルであり、ここで当該1−アルキル基は、1もしくは2個のOH基、又は1もしくは2個のハロゲン原子で任意に置換される。
別のより具体的な亜流の実施態様によれば、R0はフリル、チエニル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピロリル、又はピラゾリルであり;R1dはシクロアルキル又は1−アルキル−シクロアルキルであり、ここで当該1−アルキル基は、1もしくは2個のOH基、又は1もしくは2個のハロゲン原子で任意に置換される。
別のより具体的な亜流の実施態様によれば、R1dはシクロアルキル又は1−アルキル−シクロアルキルであり、ここで当該1−アルキル基は、1もしくは2個のOH基で任意に置換され、且つYはBr、I、メチル、又はトリフルオロメチルである。別のより具体的な亜流の実施態様によれば、R1dはシクロアルキル又は1−アルキル−シクロアルキルであり、ここで当該1−アルキル基は、1もしくは2個のフッ素又は塩素原子で任意に置換され、且つYはBr、I、メチル、又はトリフルオロメチルである。別のより具体的な亜流の実施態様によれば、R1dはシクロアルキル又は(1−アルキル(alley l))−シクロアルキルであり、ここで1−アルキル基は、1もしくは2個のOH基で任意に置換され、且つR0は、F、Cl、C1−C3アルキル、モノクロロC1−C3アルキル、C1−C3アルコキシ、トリフルオロメトキシ、又は2−メトキシ−エトキシである。別のより具体的な亜流の実施態様によれば、R1dはテトラヒドロフリル、テトラヒドロチエニル、ピロリジル、ピペリジル、ピペラジニル、又はモルホリルであり、各々は、上記の通り任意に置換され、且つYは、Br、I、メチル、又はトリフルオロメチルである。別のより具体的な亜流の実施態様によれば、R1dはオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソキサゾリジニル、イソチアゾリジニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロチエニル、ピロリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、又はモルホリルであり、各々は、上記の通り任意に置換され、且つYは、Br、I、メチル、又はトリフルオロメチルである。別のより具体的な亜流の実施態様によれば、R1dはシクロプロピル又は1−アルキル−シクロプロピルであり、ここで1−アルキル基は、1もしくは2個のOH基で任意に置換され、且つR0’は、F、Cl、メチル、エチル、クロロメチル、C1−C2アルコキシ、トリフルオロメトキシ、又は2−メトキシ−エトキシである。さらにより具体的な実施態様によれば、R1dは1−(モノヒドロキシアルキル)シクロアルキルである。別のより具体的な実施態様によれば、R1dは1−(モノヒドロキシアルキル)シクロアルキルであり、ここで、R0’は、F、Cl、メチル、エチル、クロロメチル、C1−C2アルコキシ、トリフルオロメトキシ、又は2−メトキシ−エトキシである。さらにより具体的な実施態様によれば、R1dは1−(ジヒドロキシアルキル)シクロアルキルである。別のより具体的な実施態様によれば、R1dは1−(ジヒドロキシアルキル)シクロアルキルであり、ここでR0’は、F、Cl、メチル、エチル、クロロメチル、C1−C2アルコキシ、トリフルオロメトキシ、又は2−メトキシ−エトキシである。
別のより具体的な亜流の実施態様によれば、UはCR2であり、且つVはNである。別のより具体的な亜流の実施態様によれば、U及びVは両方ともNである。より具体的な亜流の実施態様によれば、UはCR2であり、且つVはCR3である。
さらにより具体的な亜流の実施態様によれば、本発明は、式Iの化合物を提供し、ここでGはAr1であり、且つAr1はフェニル又は一置換フェニルであり、R0はF、メチル、エチル、C1−C3アルコキシ、トリフルオロメトキシ、又は2−メトキシ−エトキシであり;XはF、Cl、又はCH3であり;YはIであり;及びZはFである。別の亜流の実施態様によれば、本発明は、式Iの化合物を提供し、ここでGはAr1であり、且つAr1はフェニル又は一置換フェニルであり、R0はハロゲン、C1−C6アルキル、C3−C6シクロアルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニルであり、かかるアルキル、シクロアルキル、アルケニル、及びアルキニル基は全て、ハロゲン、OH、CN、シアノメチル、ニトロ、フェニル、及びトリフルオロメチルから独立に選択される1〜3個の置換基で任意に置換され;又はR0はフェニル、OR3、フリル、チエニル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピロリル、又はピラゾリルである。より具体的な亜流の実施態様によれば、本発明は、式Iの化合物を提供し、ここでAはAr1であり、且つAr1はフェニル又は一置換フェニルであり、R0はF、Cl、C1−C3アルキル、C1−C3アルコキシ、2−メトキシエトキシ、C2−C3アルケニル、C2−C3アルキニル、トリフルオロメチル、フェニル、フリル、又はチエニル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピロリル、又はピラゾリルであり;XはF、Cl、又はメチルであり;YはI、Br、Cl、CF3、又はC1−C3アルキルであり;且つZはFである。
別のさらにより具体的な亜流の実施態様によれば、本発明は式Iの化合物を提供し、ここでGはAr1であり、且つAr1はフェニル又は一置換フェニルであり、R0はHであり;XはF、Cl、又はCH3であり;YはBr又はIであり;且つZはFである。
別の亜流の実施態様によれば、本発明は式Iの化合物を提供し、ここでGはAr2であり、且つAr2は2−チエニル、2−フリル、3−チエニル、3−フリル、2−ピロリル、又は3−ピロリルであり、全ては、メトキシカルボニル、メチルカルバモイル、アセトアミド、アセチル、メチル、エチル、トリフルオロメチル、又はハロゲンで任意に置換される。より具体的な亜流の実施態様によれば、本発明は、式Iの化合物を提供し、ここでGはAr2であり、且つAr2は2−チエニル、2−フリル、3−チエニル、3−フリル、2−ピロリル、又は3−ピロリルであり、全ては、メトキシカルボニル、メチルカルバモイル、アセトアミド、アセチル、メチル、エチル、トリフルオロメチル、又はハロゲンで任意に置換され;R0は、H以外であり;XはF、Cl、又はCH3であり;YはI、Br、Cl、CF3、又はC1−C3 アルキルであり、且つZはH又はFである。別のより具体的な亜流の実施態様によれば、本発明は、式Iの化合物を提供し、ここでGはAr2であり、且つAr2は2−チエニル、2−フリル、3−チエニル、3−フリル、2−ピロリル、又は3−ピロリルであり、全ては、メトキシカルボニル、メチルカルバモイル、アセトアミド、アセチル、メチル、エチル、トリフルオロメチル、又はハロゲンで任意に置換され;R0は、F、Cl、C1−C3アルキル、モノクロロC1−C3アルキル、C1−C3アルコキシ、トリフルオロメトキシ、メチルオキシ−メトキシ、又は2−メトキシ−エトキシであり;XはF、Cl、又はCH3であり;YはI、Br、Cl、CF3、又はC1−C3アルキルであり、且つZはH又はFである。別のより具体的な亜流の実施態様によれば、本発明は、式Iの化合物を提供し、ここでGはAr2であり、且つAr2は2−チエニル、2−フリル、3−チエニル、3−フリル、2−ピロリル、又は3−ピロリルであり、全ては、メトキシカルボニル、メチルカルバモイル、アセトアミド、アセチル、メチル、エチル、トリフルオロメチル、又はハロゲンで任意に置換され;R0はHであり;XはF、Cl、又はCH3であり;YはI、Br、Cl、CF3、又はC1−C3アルキルであり、且つZはH又はFである。別のより具体的な亜流の実施態様によれば、本発明は、式Iの化合物を提供し、ここでGはAr2であり、且つAr2はチアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピロリル、又はピラゾリルであり、全ては、メトキシカルボニル、メチルカルバモイル、アセトアミド、アセチル、メチル、エチル、トリフルオロメチル、又はハロゲンで任意に置換され;R0はH又はメトキシであり;XはF、Cl、又はCH3であり;YはI、Br、Cl、CF3、又はC1−C3アルキルであり、且つZはH又はFである。
ある実施態様によれば、式(I)の化合物、又は医薬として許容されるその塩は、以下から選択される。
ある実施態様によれば、本発明は以下から選択される式Iの化合物、又は医薬として許容されるその塩を提供する。
式中、2−OH炭素は、R配置である。
ある実施態様によれば、本発明は以下から選択される式Iの化合物、又は医薬として許容されるその塩を提供する。
式中、2−OH炭素は、S配置である。
さらなる又は追加の実施態様によれば、式(I)の化合物、又は医薬として許容されるその塩は、以下のものである。
さらなる又は追加の実施態様によれば、式(I)の化合物、又は医薬として許容されるその塩は、以下のものである。
ある実施態様によれば、本発明は、以下に示されるものから選択される、式Iの化合物を含んでなる組成物を提供し、式中、2−OH炭素は、R配置であり、実質的にS異性体を含まない。
ある実施態様によれば、本発明は、以下に示されるものから選択される、式Iの化合物を含んでなる組成物を提供し、式中、2−OH炭素はS配置であり、実質的にR異性体を含まない。
ある実施態様によれば、本発明は、式Iの化合物を提供し、式中、Yはフェニル、ピリジル、又はピラゾリルである。ある別の亜流の実施態様によれば、本発明は式Iの化合物を提供し、式中、Yは置換フェニル、ピリジル、又はピラゾリルである。さらに別の亜流の実施態様によれば、本発明は式Iの化合物を提供し、式中、YはBr又はIである。ある亜流の実施態様によれば、本発明は式Iの化合物を提供し、式中、Gは、1−ピペリジル、2−ピペリジル、3−ピペリジル、又は4−ピペリジルである。別の亜流の実施態様によれば、本発明は式Iの化合物を提供し、式中、Gは、1−ピペラジル、又は2−ピペラジルである。別の亜流の実施態様によれば、本発明は式Iの化合物を提供し、式中、Gは、モルホリルである。別の亜流の実施態様によれば、本発明は式Iの化合物を提供し、式中、Gは、N−メチル−2−アミノエチルである。ある亜流の実施態様によれば、本発明は式Iの化合物を提供し、式中、Gは、N−メチル−3−アミノ−n−プロピルである、別の亜流の実施態様によれば、本発明は式Iの化合物を提供し、式中、Gは、(CH3)2N−CH2CH2−NH−(CH2)n−であり、ここでnは1、2又は3である。別の亜流の実施態様によれば、本発明は式Iの化合物を提供し、式中、Gは、(CH3CH2)2N−CH2CH2−NH−(CH2)n−であり、ここでnは1又は2である。より具体的な亜流の実施態様によれば、本発明は式Iの化合物を提供し、式中、Gは、1−ピペリジル、2−ピペリジル、3−ピペリジル、又は4−ピペリジルであり;R0はH、ハロ、又はメトキシであり;XはFであり;且つYはIである。別のより具体的な亜流の実施態様によれば、本発明は式Iの化合物を提供し、式中、Gは、1−ピペラジル、又は2−ピペラジルであり;R0はH、ハロ、又はメトキシであり;XはFであり;且つYはIである。別のより具体的な亜流の実施態様によれば、本発明は式Iの化合物を提供し、式中、Gは、モルホリルであり;R0はH、ハロ、又はメトキシであり;XはFであり;且つYはIである。別のより具体的な亜流の実施態様によれば、本発明は式Iの化合物を提供し、式中、Gは、N−メチル−2−アミノエチルであり;R0はH、ハロ、又はメトキシであり;XはFであり;且つYはIである。別のより具体的な亜流の実施態様によれば、本発明は式Iの化合物を提供し、式中、Gは、N−メチル−3−アミノ−n−プロピルであり;R0はH、ハロ、又はメトキシであり;XはFであり;且つYはIである。別のより具体的な亜流の実施態様によれば、本発明は式Iの化合物を提供し、式中、Gは、(CH3)2N−CH2CH2−NH−(CH2)n−であり、ここでnは1、2又は3であり;R0はH、ハロ、又はメトキシであり;XはFであり;且つYはIである。別のより具体的な亜流の実施態様によれば、本発明は式Iの化合物を提供し、式中、Gは、(CH3CH2)2N−CH2CH2−NH−(CH2)n−であり、ここでnは1又は2であり;R0はH、ハロ、又はメトキシであり;XはFであり;且つYはIである。
ある実施態様によれば、本発明は、式Iの化合物、又は医薬として許容されるその塩を含んでなる医薬組成物を提供する。ある実施態様によれば、当該医薬組成物はさらに少なくとも1つの医薬として許容される担体を含む。
ある実施態様によれば、本発明は、以下から選択される化合物、又は医薬として許容されるその塩を含んでなる医薬組成物を提供する。
ある実施態様によれば、当該医薬組成物は、さらに少なくとも1つの医薬として許容される担体を含んでなる。ある実施態様によれば、当該化合物は、R配置である。ある実施態様によれば、当該化合物は、R配置であり、実質的にS異性体を含まない。ある実施態様によれば、当該化合物は、S配置である。ある実施態様によれば、当該化合物は、S配置であり、実質的にR異性体を含まない。ある実施態様によれば、当該化合物は、以下のものである。
ある実施態様によれば、当該化合物は以下のものである。
ある実施態様によれば、当該化合物は以下のものである。
ある実施態様によれば、当該化合物は以下のものである。
他の態様によれば、本発明は、式Iの化合物、又は医薬として許容されるその塩の有効量を含んでなる医薬組成物に関する。ある実施態様によれば、当該医薬組成物は、さらに医薬として許容される担体を含んでなる。かかる組成物は、アジュバント、賦形剤、及び保存剤、吸収遅延剤、充填剤、結合剤、吸着剤、緩衝剤、崩壊剤、可溶化剤、その他の担体、及びその他の不活性成分を含んでよい。かかる組成物の処方方法は、当該技術分野で既知である。
本発明は、約1mgの、構造式
の化合物、約222.2mgの微結晶セルロース、約12.0mgのクロスカルメロースナトリウム、約2.4mgのラウリル硫酸ナトリウム、及び約2.4mgのステアリン酸マグネシウムを含んでなる組成物に関する。
本発明は、約10mgの、構造式
の化合物、約213.2mgの微結晶セルロース、約12.0mgのクロスカルメロースナトリウム、約2.4mgのラウリル硫酸ナトリウム、及び約2.4mgのステアリン酸マグネシウムを含んでなる組成物に関する。
本発明は、約20mgの、構造式
の化合物、約203.2mgの微結晶セルロース、約12.0mgのクロスカルメロースナトリウム、約2.4mgのラウリル硫酸ナトリウム、及び約2.4mgのステアリン酸マグネシウムを含んでなる組成物に関する。
本発明は、約40mgの、構造式
の化合物、約183.2mgの微結晶セルロース、約12.0mgのクロスカルメロースナトリウム、約2.4mgのラウリル硫酸ナトリウム、及び約2.4mgのステアリン酸マグネシウムを含んでなる組成物に関する。
本発明は、約0.4重量%の、構造式
の化合物、及び約99.6重量%の医薬として許容される担体又は媒体を含んでなる組成物に関する。
ある実施態様によれば、当該医薬として許容される担体又は媒体は、微結晶セルロースを含んでなる。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該微結晶セルロースは、組成物中、約92.6重量%である。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該組成物は、約5重量%のクロスカルメロースナトリウム;約1重量%のラウリル硫酸ナトリウム;及び約1重量%のステアリン酸マグネシウムさらに含んでなる。
本発明はまた、約4.2重量%の、構造式
の化合物、及び約95.8重量%の医薬として許容される担体又は媒体を含んでなる組成物に関する。
ある実施態様によれば、当該医薬として許容される担体又は媒体は、微結晶セルロースを含んでなる。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該微結晶セルロースは、組成物中、約88.8重量%である。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該組成物は、約5重量%のクロスカルメロースナトリウム;約1重量%のラウリル硫酸ナトリウム;及び約1重量%のステアリン酸マグネシウムさらに含んでなる。
本発明はまた、約2重量%〜約10重量%の、構造式
の化合物、及び約98重量%〜90重量%の医薬として許容される担体又は媒体を含んでなる組成物に関する。
ある実施態様によれば、当該医薬として許容される担体又は媒体は、微結晶セルロースを含んでなる。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該微結晶セルロースは、組成物中、約85重量%〜約95重量%である。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該組成物は、約1〜約6重量%のクロスカルメロースナトリウム;約0.1重量%〜約2重量%のラウリル硫酸ナトリウム;及び約0.25重量%〜約1.5重量%のステアリン酸マグネシウムさらに含んでなる。
ある実施態様によれば、当該医薬として許容される担体又は媒体は、微結晶セルロースを含んでなる。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該微結晶セルロースは、組成物中、約85重量%〜約95重量%である。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該組成物は、約1〜約6重量%のクロスカルメロースナトリウム;及び約0.25重量%〜約1.5重量%のステアリン酸マグネシウムさらに含んでなる。
本発明は、約1mgの、構造式
の化合物、約222.2mgの微結晶セルロース、約12.0mgのクロスカルメロースナトリウム、約2.4mgのラウリル硫酸ナトリウム、及び約2.4mgのステアリン酸マグネシウムを含んでなる、医薬組成物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含んでなる、癌又は炎症性疾患を治療又は予防するための方法に関する。
本発明はまた、約10mgの、構造式
の化合物、約213.2mgの微結晶セルロース、約12.0mgのクロスカルメロースナトリウム、約2.4mgのラウリル硫酸ナトリウム、及び約2.4mgのステアリン酸マグネシウムを含んでなる、医薬組成物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含んでなる、癌又は炎症性疾患を治療又は予防するための方法に関する。
本発明はまた、本明細書に記載の任意の医薬組成物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含んでなる、癌又は炎症性疾患を治療又は予防するための方法に関する。
本発明は、約1mgの、構造式
の化合物、約222.2mgの微結晶セルロース、約12.0mgのクロスカルメロースナトリウム、約2.4mgのラウリル硫酸ナトリウム、及び約2.4mgのステアリン酸マグネシウムを含んでなる、組成物に関する。
本発明はまた、約10mgの、構造式
の化合物、約213.2mgの微結晶セルロース、約12.0mgのクロスカルメロースナトリウム、約2.4mgのラウリル硫酸ナトリウム、及び約2.4mgのステアリン酸マグネシウムを含んでなる組成物に関する。
本発明はまた、約20mgの、構造式
の化合物、約203.2mgの微結晶セルロース、約12.0mgのクロスカルメロースナトリウム、約2.4mgのラウリル硫酸ナトリウム、及び約2.4mgのステアリン酸マグネシウムを含んでなる組成物に関する。
本発明はまた、約40mgの、構造式
の化合物、約183.2mgの微結晶セルロース、約12.0mgのクロスカルメロースナトリウム、約2.4mgのラウリル硫酸ナトリウム、及び約2.4mgのステアリン酸マグネシウムを含んでなる組成物に関する。
本発明はまた、約0.4重量%の、構造式
の化合物、及び約99.6重量%の医薬として許容される担体又は媒体を含んでなる組成物に関する。
ある実施態様によれば、当該医薬として許容される担体又は媒体は、微結晶セルロースを含んでなる。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該微結晶セルロースは、組成物中、約92.6重量%である。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該組成物は、約5重量%のクロスカルメロースナトリウム;約1重量%のラウリル硫酸ナトリウム;及び約1重量%のステアリン酸マグネシウムさらに含んでなる。
本発明はまた、約4.2重量%の、構造式
の化合物、及び約95.8重量%の医薬として許容される担体又は媒体を含んでなる組成物に関する。
ある実施態様によれば、当該医薬として許容される担体又は媒体は、微結晶セルロースを含んでなる。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該微結晶セルロースは、組成物中、約88.8重量%である。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該組成物は、約5重量%のクロスカルメロースナトリウム;約1重量%のラウリル硫酸ナトリウム;及び約1重量%のステアリン酸マグネシウムさらに含んでなる。
本発明はまた、約2重量%〜約10重量%の、構造式
の化合物、及び約98重量%〜90重量%の医薬として許容される担体又は媒体を含んでなる組成物に関する。
ある実施態様によれば、当該医薬として許容される担体又は媒体は、微結晶セルロースを含んでなる。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該微結晶セルロースは、組成物中、約85重量%〜約95重量%である。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該組成物は、約1〜約6重量%のクロスカルメロースナトリウム;約0.1重量%〜約2重量%のラウリル硫酸ナトリウム;及び約0.25重量%〜約1.5重量%のステアリン酸マグネシウムさらに含んでなる。
ある実施態様によれば、当該医薬として許容される担体又は媒体は、微結晶セルロースを含んでなる。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該微結晶セルロースは、組成物中、約85重量%〜約95重量%である。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該組成物は、約1〜約6重量%のクロスカルメロースナトリウム;及び約0.25重量%〜約1.5重量%のステアリン酸マグネシウムさらに含んでなる。
本発明はまた、約1mgの、構造式
の化合物、約222.2mgの微結晶セルロース、約12.0mgのクロスカルメロースナトリウム、約2.4mgのラウリル硫酸ナトリウム、及び約2.4mgのステアリン酸マグネシウムを含んでなる、医薬組成物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含んでなる、癌又は炎症性疾患を治療又は予防するための方法に関する。
本発明はまた、約10mgの、構造式
の化合物、約213.2mgの微結晶セルロース、約12.0mgのクロスカルメロースナトリウム、約2.4mgのラウリル硫酸ナトリウム、及び約2.4mgのステアリン酸マグネシウムを含んでなる、医薬組成物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含んでなる、癌又は炎症性疾患を治療又は予防するための方法に関する。
本発明はまた、本明細書に記載の任意の医薬組成物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含んでなる、癌又は炎症性疾患を治療又は予防するための方法に関する。
他の態様によれば、本発明は、式Iの化合物、又は医薬として許容されるその塩を含んでなる医薬組成物に関する。ある実施態様によれば、当該医薬組成物は、経口投与に適する形態である。さらなる又は追加の実施態様によれば、医薬組成物は、錠剤、カプセル、ピル、粉末、持続放出処方剤、溶液、懸濁物、非経口注入のための滅菌溶液、懸濁物、又はエマルション、局所投与のための軟膏又はクリーム、又は直腸投与のための坐剤の形態である。さらなる又は追加の実施態様によれば、医薬組成物は正確な投薬の単回投与に適する単位投薬形態である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.001〜約1000mg/体重kg/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.5〜約50mg/体重kg/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.001〜約7g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.002〜約6g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.005〜約5g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.01〜約5g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.02〜約5g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.05〜約2.5g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.1〜約1g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、上記の範囲の投薬レベルの下限及び上限は十分以上であってよい。さらなる又は追加の実施態様によれば、上記の範囲の投薬レベルの下限及び上限が必要であってよい。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日1回、単回用量で投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日1回以上、複数回投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日2回投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日3回投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日4回投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日4回以上投与される。ある実施態様によれば、医薬組成物は、哺乳類への投与用である。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該哺乳類はヒトである。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該医薬組成物はさらに、医薬担体、賦形剤、及び/又はアジュバントを含んでなる。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該医薬組成物はさらに、少なくとも1つの治療剤を含んでなる。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該治療剤は、細胞毒性剤、抗新脈管形成剤、及び抗新生物形成剤の群から選択される。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該抗新生物形成剤は、アルキル化剤、抗代謝剤、エピドフィロトキシン(epidophyllotoxin);抗新生物形成酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、プロカルバジン、ミトキサントロン、プラチナ配位錯体、生物応答修飾物質、及び増殖阻害因子、ホルモン/抗ホルモン治療剤、及び造血性増殖因子からなる群から選択される。さらなる追加の実施態様によれば、当該治療剤は、タキソール、ボルテゾミブ、又はその両方である。さらなる追加の実施態様によれば、当該医薬組成物は、追加の治療との併用で投与される。さらなる追加の実施態様によれば、当該追加の治療は、放射性療法、化学療法、又はその療法の併用である。さらなる追加の実施態様によれば、当該医薬組成物は、式Iの化合物の医薬として許容される塩を含んでなる。
他の態様によれば、本発明はMEK酵素を阻害するための方法に関する。ある実施態様によれば、当該方法は、MEK酵素を、式Iの化合物又は医薬として許容されるその塩を含んでなる組成物の酵素阻害に十分な量と接触させ、酵素を阻害することを含んでなる。さらなる追加の実施態様によれば、酵素は少なくとも約1%阻害される。さらなる追加の実施態様によれば、酵素は少なくとも約2%阻害される。さらなる追加の実施態様によれば、酵素は少なくとも約3%阻害される。さらなる追加の実施態様によれば、酵素は少なくとも約4%阻害される。さらなる追加の実施態様によれば、酵素は少なくとも約5%阻害される。さらなる追加の実施態様によれば、酵素は少なくとも約10%阻害される。さらなる追加の実施態様によれば、酵素は少なくとも約20%阻害される。さらなる追加の実施態様によれば、酵素は少なくとも約25%阻害される。さらなる追加の実施態様によれば、酵素は少なくとも約30%阻害される。さらなる追加の実施態様によれば、酵素は少なくとも約40%阻害される。さらなる追加の実施態様によれば、酵素は少なくとも約50%阻害される。さらなる追加の実施態様によれば、酵素は少なくとも約60%阻害される。さらなる追加の実施態様によれば、酵素は少なくとも約70%阻害される。さらなる追加の実施態様によれば、酵素は少なくとも約75%阻害される。さらなる追加の実施態様によれば、酵素は少なくとも約80%阻害される。さらなる追加の実施態様によれば、酵素は少なくとも約90%阻害される。さらなる追加の実施態様によれば、酵素は本質的に完全に阻害される。さらなる追加の実施態様によれば、MEK酵素はMEKキナーゼである。さらなる追加の実施態様によれば、MEK酵素はMEK1である。さらなる追加の実施態様によれば、MEK酵素はMEK2である。さらなる追加の実施態様によれば、当該接触は、細胞内で発生する。さらなる追加の実施態様によれば、当該細胞は哺乳類細胞である。さらなる追加の実施態様によれば、当該哺乳類細胞はヒト細胞である。さらなる追加の実施態様によれば、MEK酵素は、式Iの化合物の医薬として許容される塩を含んでなる組成物で阻害される。
他の態様によれば、本発明は、式Iの化合物又は医薬として許容されるその塩の有効量を、MEK媒介障害に罹患する個体に投与することを含んでなる、当該個体における障害の治療方法に関する。ある実施態様によれば、式Iの化合物を含んでなる組成物は、経口、十二指腸内、非経口(静脈内、皮下、筋肉内、血管内、又は点滴により)、局所又は経直腸で投与される。ある実施態様によれば、医薬組成物は経口投与に適する形態である。さらなる又は追加の実施態様によれば、医薬組成物は錠剤、カプセル、ピル、粉末、持続放出処方剤、溶液、懸濁物、非経口注入のための滅菌溶液、懸濁物、又はエマルション、局所投与のための軟膏又はクリーム、又は直腸投与のための坐剤の形態である。さらなる又は追加の実施態様によれば、医薬組成物は、正確な投薬の単回投与に適する単位投薬形態である。さらなる又は追加の実施態様によれば、医薬組成物は、さらに医薬担体、賦形剤及び/又はアジュバントを含んでなる。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.001〜約1000mg/体重kg/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.5〜約50mg/体重kg/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.001〜約7g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.01〜約7g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.02〜約5g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.05〜約2.5g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.1〜約1g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、上記の範囲の投薬レベルの下限及び上限は十分以上であってよい。さらなる又は追加の実施態様によれば、上記の範囲の投薬レベルの下限及び上限が必要であってよい。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日1回、単回用量で投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日1回以上、複数回投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日2回投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日3回投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日4回投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日4回以上投与される。ある実施態様によれば、MEK媒介障害に罹患する個体は、哺乳類である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物を含んでなる組成物は、追加の療法と併用で投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該追加の治療は、放射性療法、化学療法、又はその療法の併用である。さらなる追加の実施態様によれば、式Iの化合物を含んでなる医薬組成物は、少なくとも1つの治療剤との併用で投与される。さらなる追加の実施態様によれば、当該治療剤は、細胞毒性剤、抗新脈管形成剤、及び抗新生物形成剤の群から選択される。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該抗新生物形成剤は、アルキル化剤、抗代謝剤、エピドフィロトキシン(epidophyllotoxin);抗新生物形成酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、プロカルバジン、ミトキサントロン、プラチナ配位錯体、生物応答修飾物質、及び増殖阻害因子、ホルモン/抗ホルモン治療剤、及び造血性増殖因子からなる群から選択される。さらなる追加の実施態様によれば、当該治療剤は、タキソール、ボルテゾミブ、又はその両方である。ある実施態様によれば、MEK媒介障害は、炎症性疾患、感染、自己免疫障害、脳卒中、虚血、心疾患、神経障害、繊維化(fibrogenetic)障害、増殖障害、過剰増殖障害、非癌過剰増殖障害、腫瘍、白血病、新生物形成、癌、癌腫、代謝疾患、悪性疾患、脈管再狭窄、乾癬、アテローム硬化症、リウマチ様関節炎、変形性関節症、心不全、慢性疼痛、神経障害性疼痛、ドライアイ、閉塞隅角緑内障及び広角緑内障からなる群から選択される。さらなる又は追加の実施態様によれば、MEK媒介障害は、炎症性疾患である、さらなる又は追加の実施態様によれば、MEK媒介障害は、過剰増殖障害である。さらなる又は追加の実施態様によれば、MEK媒介障害は、腫瘍、白血病、新生物形成、癌、癌腫、及び悪性疾患からなる群から選択される。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該癌は、脳癌、乳癌、肺癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、腎性癌、結腸直腸癌、又は白血病である。さらなる又は追加の実施態様によれば、繊維化障害は、硬皮症、多発性筋炎、全身性狼瘡、リウマチ様関節炎、肝硬変、ケロイド形成、間質性腎炎、肺線維症である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の医薬として許容される塩を含んでなる組成物の有効量が投与される。
他の態様によれば、本発明は、癌細胞を、当該細胞を分解、その増殖の阻害、又は死滅させる有効量の式Iの化合物又は医薬として許容されるその塩を含んでなる組成物と接触させることを含んでなる、癌細胞を分解、その増殖を阻害、又は死滅させるための方法に関する。ある実施態様によれば、当該癌細胞は、脳、***、肺、卵巣、膵臓、前立腺、腎、又は結腸直腸の癌細胞を含んでなる。さらなる又は追加の実施態様によれば、組成物は、少なくとも1つの治療剤と併用して投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、治療剤は、タキソール、ボルテゾミブ、又はその両方である。さらなる追加の実施態様によれば、治療剤は、細胞毒性剤、抗新脈管形成剤、及び抗新生物形成剤の群から選択される。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該抗新生物形成剤は、アルキル化剤、抗代謝剤、エピドフィロトキシン(epidophyllotoxin);抗新生物形成酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、プロカルバジン、ミトキサントロン、プラチナ配位錯体、生物応答修飾物質、及び増殖阻害因子、ホルモン/抗ホルモン治療剤、及び造血性増殖因子からなる群から選択される。ある実施態様によれば、当該癌細胞は分解される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の1%が分解される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の2%が分解される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の3%が分解される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の4%が分解される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の5%が分解される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の10%が分解される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の20%が分解される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の25%が分解される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の30%が分解される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の40%が分解される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の50%が分解される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の60%が分解される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の70%が分解される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の75%が分解される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の80%が分解される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の90%が分解される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の100%が分解される。さらなる又は追加の実施態様によれば、本質的に全ての癌細胞が分解される。ある実施態様によれば、癌細胞は死滅させられる。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の1%が死滅されられる。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の2%が死滅されられる。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の3%が死滅されられる。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の4%が死滅されられる。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の5%が死滅されられる。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の10%が死滅されられる。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の20%が死滅されられる。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の25%が死滅されられる。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の30%が死滅されられる。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の40%が死滅されられる。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の50%が死滅されられる。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の60%が死滅されられる。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の70%が死滅されられる。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の75%が死滅されられる。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の80%が死滅されられる。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の90%が死滅されられる。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の100%が死滅されられる。さらなる又は追加の実施態様によれば、本質的に全ての癌細胞が死滅させられる。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の増殖が阻害される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の増殖が約1%阻害される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の増殖が約2%阻害される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の増殖が約3%阻害される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の増殖が約4%阻害される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の増殖が約5%阻害される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の増殖が約10%阻害される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の増殖が約20%阻害される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の増殖が約25%阻害される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の増殖が約30%阻害される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の増殖が約40%阻害される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の増殖が約50%阻害される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の増殖が約60%阻害される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の増殖が約70%阻害される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の増殖が約75%阻害される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の増殖が約80%阻害される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の増殖が約90%阻害される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌細胞の増殖が約100%阻害される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の医薬として許容される塩を含んでなる組成物が使用される。
他の態様によれば、本発明は、式Iの化合物、又は医薬として許容されるその塩の有効量を、個体に投与することを含んでなる、個体における増殖性疾患の治療又は予防のための方法に関する。ある実施態様によれば、化合物、又は医薬として許容されるその塩は、医薬として許容される担体又は媒体をさらに含んでなる組成物の成分として投与される。ある実施態様によれば、増殖性疾患は、癌、乾癬、再狭窄、自己免疫疾患、又はアテローム硬化症である。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該増殖性疾患は、過剰増殖性疾患である。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該増殖性疾患は、腫瘍、白血病、新生物形成、癌、癌腫、及び悪性疾患からなる群から選択される。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該癌は、脳癌、乳癌、肺癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、腎性癌、結腸直腸癌、又は白血病である。さらなる又は追加の実施態様によれば、繊維化障害は、硬皮症、多発性筋炎、全身性狼瘡、リウマチ様関節炎、肝硬変、ケロイド形成、間質性腎炎、又は肺線維症である。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該癌は、脳癌、乳癌、肺癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、腎性癌、結腸直腸癌、又は白血病である。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌は、脳癌又は副腎皮質の癌である。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌は乳癌である。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌は、卵巣癌である。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌は、膵臓癌である。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌は前立腺癌である。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌は腎性癌である。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌は結腸直腸癌である。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌は骨髄性白血病である。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌はグリア芽腫である。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌は、小胞性リンパ腫である。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌は前駆B急性白血病である。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌は慢性リンパ球B白血病である。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌は中皮腫である。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌は小細胞系癌である。ある実施態様によれば、式Iの化合物を含んでなる組成物は、追加の療法との併用で投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該追加の療法は、放射線療法、化学療法、又はその両方の併用である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物を含んでなる組成物は、少なくとも1つの治療剤との併用で投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該治療剤は、細胞毒性剤、抗新脈管形成剤、及び抗新生物形成剤の群から選択される。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該抗新生物形成剤は、アルキル化剤、抗代謝剤、エピドフィロトキシン(epidophyllotoxin);抗新生物形成酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、プロカルバジン、ミトキサントロン、プラチナ配位錯体、生物応答修飾物質、及び増殖阻害因子、ホルモン/抗ホルモン治療剤、及び造血性増殖因子からなる群から選択される。さらなる追加の実施態様によれば、当該治療剤は、タキソール、ボルテゾミブ、又はその両方である。さらなる追加の実施態様によれば、経口、十二指腸内、非経口(静脈内、皮下、筋肉内、血管内、又は点滴により)、局所又は経直腸で投与される。ある実施態様によれば、医薬組成物は経口投与に適する形態である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.001〜約1000mg/体重kg/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.5〜約50mg/体重kg/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.001〜約7g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.01〜約7g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.02〜約5g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.05〜約2.5g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.1〜約1g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、上記の範囲の投薬レベルの下限及び上限は十分以上であってよい。さらなる又は追加の実施態様によれば、上記の範囲の投薬レベルの下限及び上限が必要であってよい。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日1回、単回用量で投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日1回以上、複数回投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日2回投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日3回投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日4回投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日4回以上投与される。ある実施態様によれば、増殖性疾患に罹患する個体は哺乳類である。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該個体はヒトである。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の医薬として許容される塩を含んでなる組成物の有効量が投与される。
他の態様によれば、本発明は、式Iの化合物、又はその医薬として許容される塩の有効量を、炎症性疾患に罹患する個体に投与することを含んでなる、個体における炎症性疾患の治療又は阻止のための方法に関する。ある実施態様によれば、化合物又は医薬として許容されるその塩は、医薬として許容される担体又は媒体をさらに含んでなる組成物の成分として投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、炎症性疾患は、慢性炎症性疾患、リウマチ様関節炎、リウマチ様関節炎、脊椎関節症、強直性脊椎炎、痛風、腱炎、滑液包炎、坐骨神経痛、痛風関節炎、変形性関節炎、若年性関節炎、急性リウマチ性関節炎、腸疾患に基づく関節炎、神経障害性関節炎、乾癬性関節炎、化膿性関節炎、アテローム硬化症、全身性紅斑性狼瘡、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、逆流性食道炎、クローン病、胃炎、喘息、アレルギー、呼吸窮迫症候群、膵臓炎、慢性閉塞性肺疾患、肺線維症、乾癬、湿疹、又は硬皮症からなる群から選択される。ある実施態様によれば、式Iの化合物を含んでなる組成物は、追加の治療と併用して投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物を含んでなる組成物は、少なくとも1つの治療剤と併用して投与される。さらなる追加の実施態様によれば、経口、十二指腸内、非経口(静脈内、皮下、筋肉内、血管内、又は点滴により)、局所又は経直腸で投与される。ある実施態様によれば、医薬組成物は経口投与に適する形態である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.001〜約1000mg/体重kg/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.5〜約50mg/体重kg/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.001〜約7g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.01〜約7g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.02〜約5g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.05〜約2.5g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.1〜約1g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、上記の範囲の投薬レベルの下限及び上限は十分以上であってよい。さらなる又は追加の実施態様によれば、上記の範囲の投薬レベルの下限及び上限が必要であってよい。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日1回、単回用量で投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日1回以上、複数回投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日2回投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日3回投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日4回投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日4回以上投与される。ある実施態様によれば、炎症性疾患に罹患する個体は動物である。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該個体はヒトである。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の医薬として許容される塩を含んでなる組成物の有効量が投与される。
他の態様によれば、本発明は式Iの化合物、又は医薬として許容される塩の有効量を、癌に罹患する個体に投与することを含んでなる、当該個体にける癌の治療又は予防のための方法に関する。ある実施態様によれば、化合物、又は医薬として許容されるその塩は、医薬として許容される担体又は媒体をさらに含んでなる組成物の成分として投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌は、脳癌、乳癌、肺癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、腎性癌、結腸直腸癌、又は白血病である。さらなる又は追加の実施態様によれば、繊維化障害は、硬皮症、多発性筋炎、全身性狼瘡、リウマチ様関節炎、肝硬変、ケロイド形成、間質性腎炎、肺線維症である。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌は、脳癌、乳癌、肺癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、腎性癌、結腸直腸癌、又は白血病である。癌は、脳癌又は副腎皮質の癌である。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌は乳癌である。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌は、卵巣癌である。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌は、膵臓癌である。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌は前立腺癌である。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌は腎性癌である。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌は結腸直腸癌である。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌は骨髄性白血病である。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌はグリア芽腫である。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌は、小胞性リンパ腫である。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌は前駆B急性白血病である。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌は慢性リンパ球B白血病である。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌は中皮腫である。さらなる又は追加の実施態様によれば、癌は小細胞系癌である。ある実施態様によれば、式Iの化合物を含んでなる組成物は、追加の療法との併用で投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該追加の療法は、放射線療法、化学療法、又はその両方の併用である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物を含んでなる組成物は、少なくとも1つの治療剤との併用で投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該治療剤は、細胞毒性剤、抗新脈管形成剤、及び抗新生物形成剤の群から選択される。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該抗新生物形成剤は、アルキル化剤、抗代謝剤、エピドフィロトキシン(epidophyllotoxin);抗新生物形成酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、プロカルバジン、ミトキサントロン、プラチナ配位錯体、生物応答修飾物質、及び増殖阻害因子、ホルモン/抗ホルモン治療剤、及び造血性増殖因子からなる群から選択される。さらなる追加の実施態様によれば、当該治療剤は、タキソール、ボルテゾミブ、又はその両方である。ある実施態様によれば、経口、十二指腸内、非経口(静脈内、皮下、筋肉内、血管内、又は点滴により)、局所又は経直腸で投与される。ある実施態様によれば、医薬組成物は経口投与に適する形態である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.001〜約1000mg/体重kg/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.5〜約50mg/体重kg/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.001〜約7g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.01〜約7g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.02〜約5g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.05〜約2.5g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.1〜約1g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、上記の範囲の投薬レベルの下限及び上限は十分以上であってよい。さらなる又は追加の実施態様によれば、上記の範囲の投薬レベルの下限及び上限が必要であってよい。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日1回、単回用量で投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日1回以上、複数回投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日2回投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日3回投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日4回投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日4回以上投与される。ある実施態様によれば、増殖性疾患に罹患する個体は哺乳類である。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該個体はヒトである。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の医薬として許容される塩を含んでなる組成物の有効量が投与される。
他の態様によれば、本発明は、式Iの化合物、又は医薬として許容されるその塩の有効量を、個体に投与することを含んでなる、当該個体における、腫瘍のサイズを低減するか、腫瘍サイズの増大を阻害するか、腫瘍増殖を低減するか、又は腫瘍増殖を阻害する方法に関する。ある実施態様によれば、化合物、又は医薬として許容されるその塩は、医薬として許容される担体又は媒体をさらに含んでなる組成物の成分として投与される。ある実施態様によれば、腫瘍サイズが低減される。さらなる又は追加の実施態様によれば、腫瘍サイズが少なくとも1%低減される。さらなる又は追加の実施態様によれば、腫瘍サイズが少なくとも2%低減される。さらなる又は追加の実施態様によれば、腫瘍サイズが少なくとも3%低減される。さらなる又は追加の実施態様によれば、腫瘍サイズが少なくとも4%低減される。さらなる又は追加の実施態様によれば、腫瘍サイズが少なくとも5%低減される。さらなる又は追加の実施態様によれば、腫瘍サイズが少なくとも10%低減される。さらなる又は追加の実施態様によれば、腫瘍サイズが少なくとも20%低減される。さらなる又は追加の実施態様によれば、腫瘍サイズが少なくとも25%低減される。さらなる又は追加の実施態様によれば、腫瘍サイズが少なくとも30%低減される。さらなる又は追加の実施態様によれば、腫瘍サイズが少なくとも40%低減される。さらなる又は追加の実施態様によれば、腫瘍サイズが少なくとも50%低減される。さらなる又は追加の実施態様によれば、腫瘍サイズが少なくとも60%低減される。さらなる又は追加の実施態様によれば、腫瘍サイズが少なくとも70%低減される。さらなる又は追加の実施態様によれば、腫瘍サイズが少なくとも75%低減される。さらなる又は追加の実施態様によれば、腫瘍サイズが少なくとも80%低減される。さらなる又は追加の実施態様によれば、腫瘍サイズが少なくとも90%低減される。さらなる又は追加の実施態様によれば、腫瘍サイズが少なくとも95%低減される。さらなる又は追加の実施態様によれば、腫瘍は根絶される。ある実施態様によれば、腫瘍サイズの用量は増大しない。ある実施態様によれば、腫瘍増殖は低減される。ある実施態様によれば、腫瘍増殖は少なくとも1%低減される。ある実施態様によれば、腫瘍増殖は少なくとも1%低減される。ある実施態様によれば、腫瘍増殖は少なくとも2%低減される。ある実施態様によれば、腫瘍増殖は少なくとも3%低減される。ある実施態様によれば、腫瘍増殖は少なくとも4%低減される。ある実施態様によれば、腫瘍増殖は少なくとも5%低減される。ある実施態様によれば、腫瘍増殖は少なくとも10%低減される。ある実施態様によれば、腫瘍増殖は少なくとも20%低減される。ある実施態様によれば、腫瘍増殖は少なくとも25%低減される。ある実施態様によれば、腫瘍増殖は少なくとも30%低減される。ある実施態様によれば、腫瘍増殖は少なくとも40%低減される。ある実施態様によれば、腫瘍増殖は少なくとも50%低減される。ある実施態様によれば、腫瘍増殖は少なくとも60%低減される。ある実施態様によれば、腫瘍増殖は少なくとも70%低減される。ある実施態様によれば、腫瘍増殖は少なくとも75%低減される。ある実施態様によれば、腫瘍増殖は少なくとも75%低減される。ある実施態様によれば、腫瘍増殖は少なくとも80%低減される。ある実施態様によれば、腫瘍増殖は少なくとも90%低減される。ある実施態様によれば、腫瘍増殖は少なくとも95%低減される。ある実施態様によれば、式Iの化合物を含んでなる組成物は、追加の療法との併用で投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該追加の療法は、放射線療法、化学療法、又はその両方の併用である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物を含んでなる組成物は、少なくとも1つの治療剤との併用で投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該治療剤は、細胞毒性剤、抗新脈管形成剤、及び抗新生物形成剤の群から選択される。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該抗新生物形成剤は、アルキル化剤、抗代謝剤、エピドフィロトキシン(epidophyllotoxin);抗新生物形成酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、プロカルバジン、ミトキサントロン、プラチナ配位錯体、生物応答修飾物質、及び増殖阻害因子、ホルモン/抗ホルモン治療剤、及び造血性増殖因子からなる群から選択される。さらなる追加の実施態様によれば、当該治療剤は、タキソール、ボルテゾミブ、又はその両方である。ある実施態様によれば、経口、十二指腸内、非経口(静脈内、皮下、筋肉内、血管内、又は点滴により)、局所又は経直腸で投与される。ある実施態様によれば、医薬組成物は経口投与に適する形態である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.001〜約1000mg/体重kg/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.5〜約50mg/体重kg/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.001〜約7g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.01〜約7g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.02〜約5g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.05〜約2.5g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.1〜約1g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、上記の範囲の投薬レベルの下限及び上限は十分以上であってよい。さらなる又は追加の実施態様によれば、上記の範囲の投薬レベルの下限及び上限が必要であってよい。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日1回、単回用量で投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日1回以上、複数回投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日2回投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日3回投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日4回投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日4回以上投与される。ある実施態様によれば、癌に罹患する個体は哺乳類である。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該個体はヒトである。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の医薬として許容される塩を含んでなる組成物の有効量が投与される。
他の態様によれば、本発明は、式Iの化合物、又は医薬として許容されるその塩の有効量を投与することを含んでなる、患者における、様々な癌、免疫学的疾患、及び炎症性疾患の阻害からなる群から選択される効果に到達するための方法に関する。ある実施態様によれば、化合物、又は医薬として許容されるその塩は、医薬として許容される担体又は媒体をさらに含んでなる組成物の成分として投与される。ある実施態様によれば、当該効果は、様々な癌の阻害である。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該効果は、免疫学的疾患の阻害である。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該効果は、炎症性疾患の阻害である。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該効果は、炎症性疾患の阻害であり、式Iの化合物を含んでなる組成物は、追加の療法と併用して投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該追加の療法は、放射線療法、化学療法、又はその両方の併用である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物を含んでなる組成物は、少なくとも1つの治療剤との併用で投与される。ある実施態様によれば、経口、十二指腸内、非経口(静脈内、皮下、筋肉内、血管内、又は点滴により)、局所又は経直腸で投与される。ある実施態様によれば、医薬組成物は経口投与に適する形態である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.001〜約1000mg/体重kg/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.5〜約50mg/体重kg/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.001〜約7g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.01〜約7g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.02〜約5g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.05〜約2.5g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の量は、約0.1〜約1g/日の範囲である。さらなる又は追加の実施態様によれば、上記の範囲の投薬レベルの下限及び上限は十分以上であってよい。さらなる又は追加の実施態様によれば、上記の範囲の投薬レベルの下限及び上限が必要であってよい。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日1回、単回用量で投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日1回以上、複数回投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日2回投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日3回投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日4回投与される。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物は、1日4回以上投与される。ある実施態様によれば、癌に罹患する個体は哺乳類である。さらなる又は追加の実施態様によれば、当該個体はヒトである。さらなる又は追加の実施態様によれば、式Iの化合物の医薬として許容される塩を含んでなる組成物の有効量が投与される。
式Iの化合物、及び医薬として許容されるその塩は、異常なMEK酵素活性が、疾患又は症状の病因、及び/又は症候の原因である、疾患又は症候の治療に有用であるように、MEK酵素の活性を調整してよい。
以下の表は、本発明により提供又は考慮される個別の化合物の例を示す。これらの例は、決して限定と解釈されるべきではない。
表1は、GがR1aで、R1aが表で定義された通りであり、且つX、Y及びZが表で定義された通りである、式Iの化合物である、本発明の実施態様を示す。
表2は、GがR1bで、R1bが表で定義された通りであり、且つX、Y及びZが表で定義された通りである、式Iの化合物である、本発明の実施態様を示す。
表3は、GがR1cで、R1cが表で定義された通りであり、且つX、Y及びZが表で定義された通りである、式Iの化合物である、本発明の実施態様を示す。
表4a及び4bは、GがR1dで、ZがFで、XがFであり、且つR1d及びR0は表で定義された通りである、式Iの化合物である、本発明の実施態様を示す。
表5aは、GがAr1、Ar2、又はR1dであり、且つR0がHであり、ZがFであり、且つG及びXが表で定義された通りである、式Iの化合物である、本発明の実施態様を示す。表中の各々の線は、Yの位置のみが異なる5つの種(Ya、Yb、Yc、Yd及びYe)に対応し、ここでYa=SCH3;Yb=Br;Yc=I;Yd=Cl;Ye=CH3である。
表5bは、GがAr1、Ar2、又はR1dであり、且つR0がHであり、ZがFであり、且つG及びXが表で定義された通りである、式Iの化合物である、本発明の実施態様を示す。表中の各々の線は、Yの位置のみが異なる5つの種(Ya、Yb、Yc、Yd及びYe)に対応し、ここでYa=フェニル;Yb=3−置換フェニル;Yc=3−ピリジル;Yd=4−ピリジル;Ye=3−ピラゾリルである。
合成手順
別の態様によれば、本明細書に記載の化合物の合成のための方法が提供される。ある実施態様によれば、本明細書に記載の化合物は、以下に記載の方法により作成される。以下の手順及び例は、これらの方法を例示する意図である。当該手順も例も、本発明の限定とは決して解釈されない。本明細書に記載の化合物はまた、当業者に既知の標準的合成技術を用いて、又は当業者に既知の方法と本明細書に記載の方法を併用して合成してよい。さらに、本明細書に記載の溶媒、温度、及び他の反応条件は、当業者の実践及び知識により変動し得る。
本明細書記載の化合物の合成のための出発物質は、商業的供給源、例えば、Aldrich Chemical Co.(Milwaukee,Wis.)、Sigma Chemical Co.(St.Louis,Mo.)等から入手してもよいし、又は当該出発を合成することもできる。本明細書に記載の化合物、及びその他の異なる置換基を有する関連化合物は、当業者に既知の技術及び部室を用いて、例えば、March, ADVANCED ORGANIC CHEMISTRY 4th Ed., (Wiley 1992); Carey and Sundberg, ADVANCED ORGANIC CHEMISTRY 4th Ed., Vols. A and B (Plenum 2000, 2001), 及び Green and Wuts, PROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS 3rd Ed., (Wiley 1999)等(これらの全ては、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載のものを用いて合成できる。本明細書に記載の化合物の調製のための一般的方法は、当該分野における既知の反応に由来してもよいく、当該反応は、本明細書で提供される式において見出される様々な部分の導入のため、
当業者に理解されるような、適切な試薬及び条件の使用により修正されてよい。合成方法の指針として、以下の合成方法を利用してよい。
求核剤との求電子剤の反応による共有結合の形成
本明細書に記載の化合物を、様々な求電子剤又は求核剤を用いて修飾し、新規な官能基又は置換基を形成させることができる。以下の「共有結合及びその前駆体の例」とされる以下の表は、生成され、且つ利用可能な様々な求電子剤及び求核剤の組合せに対する指針として使用できる、共有結合及び前駆体官能基の選択された例を列挙する。前駆体官能基は、求電子的及び求核的な基として示される。
保護基の使用
記載される反応において、反応性の官能基、例えば、ヒドロキシ、アミノ、イミノ、チオ、又はカルボキシ基を保護する必要があってよく、ここでこれらは反応における不所望の関与を回避するため、最終生成物において所望される。保護基は、いくつか、又は全ての反応部分を遮断するため、且つ保護基が除去されるまで当該基の化学反応における関与を防ぐために使用できる。ある実施態様によれば、各保護基は、異なる手段で除去可能である。完全に異なる反応条件下で切断される保護基は、異なる除去の要請を充足する。保護基を、酸、塩基、及び水素化分解により除去できる。トリメチル、ジメトキシトリメチル、アセタール、及びt−ブチルジメチルシリル等の基は酸不安定性であり、且つ水素化分解により除去できるCbz基、及び塩基不安定性であるFmoc基で保護されるアミノ基の存在下、カルボキシ及びヒドロキシ反応部分を保護するために使用できる。カルボン酸及びヒドロキシ反応部分は、酸及び塩基の両方に安定であるが、加水分解で除去可能である、酸不安定性基、例えばt−ブチルカルバメート、又はカルバメートで遮断されるアミンの存在下で、限定するものではないが、例えば、メチル、エチル、及びアセチル等の塩基不安定性基で遮断されてよい。
カルボン酸及びヒドロキシ反応部分を、加水分解で除去可能な保護基、例えばベンジル基で遮断してもよいが、酸と水素結合できるアミン基は塩基不安定性基、例えばFmoc等で遮断してよい。カルボン酸反応部分は、本明細書に例示されるような単純なエステル化合物に変換することにより保護してもよいし、又はこれらを2,4−ジメトキシベンジル等の酸化的に除去できる保護基で遮断し、一方共存するアミノ基を、フッ素不安定性のカルバミン酸シリルで遮断してよい。
その後、前者は安定であり、且つ金属又はpi−酸触媒により実質的に除去除去できるので、アリル保護基は、酸及び塩基の保護基の存在下で有用である。例えば、アリル遮断カルボン酸は、酸不安定性t−ブチルカルバメート、又は塩基不安定性酢酸アミン保護基の存在下、Pd触媒反応で脱保護できる。さらなる別の保護基の形態は、化合物又は中間体が付加してよい樹脂である。残基が樹脂に付加する限り、観桜基は遮断され、且つ反応できない。樹脂から切り離されると、当該官能基は反応に利用できる。
保護基又は遮断基は以下から選択してよい。
保護基の創製及びその除去に適用可能な、他の保護基、プラス技術の詳細な記載は、Greene and Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd Ed., John Wiley & Sons, New York, NY, 1999, 及び Kocienski, Protective Groups, Thieme Verlag, New York, NY, 1994(これらはその全体が参照により本明細書に組み込まれる)にある。
式Iの化合物の作製
本発明の化合物は、様々な方法で作製できる。以下の手順は、これらの方法を例示することを意図しており、且つ所与の例は、本発明の範囲を例示することを意図するものである。当該方法も例も、本明細書の限定とは解釈すべきでない。
スキームI
式VIの化合物の調製を以下に概説する。
上記のスキームIは、式VIのスルホンアミド誘導体の作製のための方法を例示する。1,2ジアミン誘導体(式IV)は、所望のニトロ誘導体(式I)から、2ステップで容易に調製できる。式IVの化合物は、塩化スルホニル誘導体(式V、次のスキーム参照)と反応させ、所望のスルホンアミドを形成することができる。あるいは、対応するスルホニルと反応前に、1,2ジアミン誘導体IVを保護して、イミダゾリドン(式VII)を形成できる。塩基性条件下での1,2ジアミンVIIIの脱保護は、所望の物質VIを提供する。
スキームII
一般式Vの化合物の一般的合成経路を以下に概説する。
上記のスキームIIは、塩化スルホニル錯体の調製の一例を示す。化合物XXは、IXから合成され、アルキル化され、且つカリウム塩XIIに変換できる。当該塩をSOCl2又はPOCl3で処理し、所望の化合物を得ることができる。特有の塩化スルホニルを調製する、他のより具体的な手順は、実施例の項で報告する。
スキームIII.
一般式XIIIの一般的合成経路を、スキームIIIで概説する。
上記のスキームIIIは、一般式XIIIのスルホンアミド誘導体の調製を例示する。例えば、これらの化合物は、パラジウム触媒を用いてSuzuki法で、化合物VIをボロン酸と反応させることにより容易に得ることができる。
スキームIV
一般式XIIIの化合物の一般的合成経路をスキームIVで概説する。
上記のスキームIVは、一般式XVのスルホンアミド誘導体の調製を例示する。ビニルスルホンアミド(XIX)を、アミンと反応させ、一般式XVの誘導体を形成する。
式Iの化合物のさらなる形態
式Iの化合物の異性体
本明細書に記載の化合物は、幾何異性体として存在してよい。本明細書に記載の化合物は、1又は複数の二重結合を有してよい。本明細書に示される化合物は、全ての、シス、トランス、syn、anti、enntgegen(E)、及びzusammen(Z)異性体、並びに対応するその混合物を含む。ある場合には、化合物は互変異性体として存在してよい。本明細書に記載の化合物は、本明細書に記載の式の範囲内の全ての可能な互変異性体を含む。本明細書に記載の化合物は、1又は複数の不斉中心を有してよく、及び各中心はR又はS配置で存在する。本明細書に記載の化合物は、全てのジアステレオ体、エナンチオ体、及びエピマー体、並びに対応するその混合物を含む。本明細書で提供される化合物及び方法の追加の実施態様によれば、単一の調製ステップ、組合せ、又は相互変換から得られる、エナンチオマー及び/又はジアステレオマーの混合物はまた、本明細書に記載の応用に有用であってよい。本明細書に記載の化合物は、化合物のラセミ混合物を、任意に活性名分割剤と反応させて、ジアステレオ異性体化合物の対を形成し、ジアステレオマーを分離し、且つ任意に純粋なエナンチオマーを回収することによりその個々の立体異性体として調製できる。エナンチオマーの分割は、本明細書に記載の共有ジアステレオ誘導体の使用によって行うことができ、又は所望の錯体を使用してもよい(例えば、結晶ジアステレオ塩)。ジアステレオマーは明確に区別できる物理的性質を有し(例えば、融点、沸点、溶解度、反応性等)、且つこれらの相違点の利点を活用して容易に分離できる。ジアステレオマーは、キラルクロマトグラフィ、又は溶解性の相違に基づく分離/分割技術により分離できる。その後、ラセミ化をもたらさない任意の実践的な手段により、任意の純粋なエナンチオマーを、分割剤と共に回収する。これらのラセミ混合物から化合物の立体異性体を分割するのに利用可能な技術のより詳細な説明は、Jean Jacques, Andre Collet, Samuel H. Wilen, “Enantiomers, Racemates and Resolutions,” John Wiley And Sons, Inc., 1981(その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載される。
式Iの標識化合物
同位体標識した式Iの化合物、及び障害を治療する方法も本明細書に記載される。例えば、本発明は、同位体標識した式Iの化合物を投与することによる、疾患の治療方法を提供する。同位体標識した式Iの化合物は、医薬組成物として投与することができる。すなわち、式Iの化合物はまた、1又は複数の原子が、天然で通常見られる原子質量又質量数とは異なる原子質量又は質量数を有する原子により置換されるという事実を除けは、本明細書に記載のものと同一である、同位体標識した化合物を含む。本発明の化合物に組み込むことができる同位体の例には、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素及び塩素、例えば、それぞれ、2H、3H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、及び36Cl等がある。上記の同位体及び/又はその他の原子の同位体を含む、本明細書に記載の化合物、医薬として許容されるその塩は、本発明の範囲内である。式Iの特定の同位体標識した化合物、例えば、3H及び14C等の放射性同位体が組み込まれるものは、薬物及び/又は基質組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム化した、すなわち、3H及び炭素−14、すなわち、14C同位体は、しばしば容易に調製され、且つ検出可能である。さらに、デュートリウム、すなわち2H等のより重い同位体での置換により、より大きな代謝安定性、例えば増加したインビボ(in vivo)半減期、又は低減した投薬の要請等から得られる特定の治療的利点を得ることができ、それ故、ある環境で所望される可能性がある。同位体標識した化合物、及び医薬として許容される塩は、非同位体標識化試薬にを、容易に利用可能な同位体標識した試薬に置換することにより、本明細書に記載される手順で行うことで、一般的に調製できる。
本明細書に記載の化合物は、他の手段で標識されてもよく、例えば、限定するものではないが、発色又は蛍光部分、生物発光標識、又は化学発光標識の使用がある。
式Iの化合物の医薬として許容される塩
式Iの化合物の医薬として許容される塩、及び障害の治療方法も本明細書に記載される。例えば、本発明は、式Iの化合物の医薬として許容される塩を投与することによる、疾患の治療方法を提供する。式Iの化合物の医薬として許容される塩は、医薬組成物として投与できる。
すなわち、本明細書に記載の化合物は、親化合物に存在する酸性プロトンが、金属イオン、例えばアルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、又はアルミニウムイオン等により置換されるか;又は有機塩基と一体となるか、のいずれかの場合に形成される医薬として許容される塩として調製できる。塩基付加塩はまた、本明細書に記載の化合物の遊離酸状態を、医薬として許容される無機又は有機の塩基、例えば、限定するものではないが、油エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N−メチルグルカミン、等の有機塩基、及び水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の無機塩基等と反応させることにより調製することもできる。さらに、開示の化合物の塩形態は、出発物質又は中間体の塩を使用して調製できる。
さらに、本明細書に記載の化合物は、医薬として許容される無機又は有機の酸、例えば、限定するものではないが、化合物の遊離塩基状態を、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、メタリン酸等の無機酸;及び酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、Q−トルエンスルホン酸、酒石酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、安息香酸、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ケイヒ酸、マンデル酸、アリールスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2−エタンジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、4−メチルビシクロ−[2.2.2]オクト−2−エン−1−カルボン酸、グルコヘプトン酸、4,4’−メチレンビス−(3−ヒドロキシ−2−エン−1−カルボン酸)、3−フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、tert−ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、及びムコン酸等の有機酸と反応させることにより形成される、医薬として許容される塩として調製することができる。
医薬組成物
本明細書には医薬組成物が記載される。ある実施態様によれば、当該医薬組成物は、式Iの化合物、又は医薬として許容されるその塩の有効量を含んでなる。ある実施態様によれば、医薬組成物は、式Iの化合物、又は医薬として許容されるその塩の有効量、及び少なくとも1つの医薬として許容される担体を含んでなる。ある実施態様によれば、医薬組成物は、障害の治療用である。ある実施態様によれば、医薬組成物は哺乳類の障害の治療用である。ある実施態様によれば、医薬組成物は、ヒトの障害の治療用である。
MEK調節
MEKを、MEKの活性を調節するために十分な量の式Iの化合物と接触させることにより、MEK活性を調節する方法も、本明細書に記載される。調節は、MEK活性を阻害又は活性化し得る。ある実施態様によれば、本発明は、MEKを、MEKの活性を阻害するために十分な量の式Iの化合物と接触させることにより、MEK活性を阻害する方法を提供する。ある実施態様によれば、本発明は、MEKを含む溶液を、溶液中のMEKの活性を阻害するために十分な量の式Iの化合物と接触させることにより、溶液中のMEK活性を阻害する方法を提供する。ある実施態様によれば、本発明は、MEKを含む細胞を、当該細胞中のMEK活性を阻害するために十分な量の式Iの化合物と接触させることにより、細胞中のMEK活性を阻害する方法を提供する。ある実施態様によれば、本発明は、MEKを含む組織を、当該組織中のMEK活性を阻害するために十分な量の式Iの化合物と接触させることにより、組織中のMEK活性を阻害する方法を提供する。ある実施態様によれば、本発明は、MEKを含む生物を、当該生物中のMEK活性を阻害するために十分な量の式Iの化合物と接触させることにより、生物中のMEK活性を阻害する方法を提供する。本発明は、MEKを含む動物を、当該動物中のMEK活性を阻害するために十分な量の式Iの化合物と接触させることにより、動物中のMEK活性を阻害する方法を提供する。本発明は、MEKを含む哺乳類を、当該哺乳類中のMEK活性を阻害するために十分な量の式Iの化合物と接触させることにより、哺乳類中のMEK活性を阻害する方法を提供する。本発明は、MEKを含むヒトを、当該ヒト中のMEK活性を阻害するために十分な量の式Iの化合物と接触させることにより、ヒト中のMEK活性を阻害する方法を提供する。
異常細胞増殖
本明細書は、異常細胞増殖を阻害するための化合物、医薬組成物、及び方法も記載する。ある実施態様によれば、異常細胞増殖は哺乳類において発生する。異常細胞増殖を阻害するための方法は、式Iの化合物、又は医薬として許容されるその塩の有効量を投与し、異常細胞増殖が阻害されることを含んでなる。哺乳類における異常細胞増殖を阻害するための方法は、式Iの化合物、又は医薬として許容されるその塩が、当該哺乳類における異常細胞増殖を阻害するために有効な量で、当該化合物又は塩を投与することを含んでなる。
ある実施態様によれば、当該方法は、式Iの化合物、又はその医薬として許容される塩の有効量を、ある量の化学療法と併用して投与することを含んでなり、ここで当該化合物又はその塩の量は、異常細胞増殖の阻害に一緒に有効である量である。現在、多くの化学療法が当業者に既知であり、且つ本発明の化合物との併用で使用できる。ある実施態様によれば、化学療法は、有糸***阻害剤、アルキル化剤、抗代謝剤、介在性抗生物質、増殖因子阻害剤、細胞周期阻害剤、酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、生物応答調節剤、抗ホルモン剤、新脈管形成阻害剤、及び抗アンドロゲンからなる群から選択される。
本明細書に、式Iの化合物、又は医薬として許容されるその塩のある量を、放射線療法との併用で哺乳類に投与することを含んでなる、哺乳類における異常細胞増殖を阻害するための方法が記載され、ここで、当該化合物又はその塩の量は、放射線療法との併用で、異常細胞増殖の阻害、又は当該哺乳類における過剰増殖障害の治療において有用である。放射線療法を施すための技術は、当業者に既知であり、且つこれらの技術は、本明細書に記載の併用療法で使用できる。この併用療法における式Iの化合物の投与は、本明細書に記載される通りに決定できる。
本発明はまた、式Iの化合物、又は医薬として許容されるその塩、又はその同位体標識した誘導体、及び抗新脈管形成剤、シグナル伝達阻害剤、及び抗増殖剤から選択される1又は複数の物質を含んでなる、哺乳類における異常細胞増殖の阻害のための方法、及び医薬組成物に関する。
MMP−2(マトリックスメタロプロテアーゼ2)阻害剤、MMP−9(マトリックスメタロプロテアーゼ9)阻害剤、及びCOX−11(シクロオキシゲナーゼ11)阻害剤等の抗新脈管形成剤は、本発明の化合物及び本明細書に記載の医薬組成物と組合わせて使用できる。有用なCOX−II阻害剤の例には、CELEBREX(商標)(アレコキシブ(alecoxib))、バルデコキシブ(valdecoxib)、及びロフェコキシブ(rofecoxib)がある。有用なマトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤の例は、WO 96/33172(1996年10月24日公開)、WO 96/27583(1996年3月7日公開)、欧州特許出願第97304971.1号(1997年7月8日公開)、欧州特許出願第99308617.2号(1999年10月29日公開)、WO 98/07697(1998年2月26日公開)、WO 98/03516(1998年1月29日公開)、WO 98/34918(1998年8月13日公開)、WO 98/34915(1998年8月13日公開)、WO 98/33768(1998年8月6日公開)、WO 98/30566(1998年7月16日公開)、欧州特許第606,046号(1994年7月13日公開)、欧州特許第931, 788号(1999年7月28日公開)、WO 90/05719(1990年5月31日公開)、WO 99/52910(1999年10月21日公開)、WO 99/52889(1999年10月21日公開)、WO 99/29667(1999年6月17日公開)、PCT国際出願PCT/IB98/01113(1998年7月21日公開)、欧州特許出願第99302232.1号(1999年3月25日公開)、英国特許出願第9912961.1号(1999年6月3日公開)、米国仮出願第60/148,464号(1999年8月12日公開)、米国特許第5,863, 949号(1999年1月26日通知)、米国特許第5,861, 510号(1999年1月19日通知)、及び欧州特許第780,386号(1997年6月25日公開)(全てが参照により本明細書に組み込まれる)に記載される。MMP−2及びMMP−9阻害剤には、MMP−1阻害活性がほとんどないか、又は全くないものもあるが、いくつかは他のマトリックスメタロプロテアーゼ(すなわち、MAP−1、MMP−3、MMP−4、MMP−5、MMP−6、MMP−7、MMP−8、MMP−10、MMP−11、MMP−12、及びMMP−13)と比較して、MMP−2及び/又はMMP−9を選択的に阻害する。本発明において有用なMMP阻害剤のいくつかの特定の例は、AG−3340、RO 32−3555、及びRS 13−0830である。
投与様式
本明細書には、式Iの化合物、又は医薬として許容されるその塩が記載される。また、式Iの化合物、又は医薬として許容されるその塩を含んでなる医薬組成物が記載される。本明細書に記載の化合物及び組成物は、単独か、組成物中で、医薬として許容される担体、賦形剤、又は希釈剤との併用のいずれかで、標準的な医薬の実務にしたがって投与されてよい。
本明細書に記載の化合物及び組成物の投与は、作用部位に、当該化合物を送達できる任意の方法で効果を及ぼすことができる。これらの方法には、経口、十二指腸内経路、非経口(静脈内、皮下、筋肉内、血管内、又は点滴等)、局所又は経直腸がある。例えば、本明細書に記載の化合物は、治療の必要な領域に局所的に投与できる。これは、例えば、限定するものはないが、外科手術中の局所点滴、局所投与、例えば、クリーム、軟膏、注入、カテーテル、又はインプラントがあり、当該インプラントは、例えば多孔質、非多孔質、又はゼラチン様物質、例えば、sialastic膜等の膜、又は線維等から作製される。投与はまた、腫瘍又は新生物形成、又は予備的新生物形成組織の部位(又はかつての部位)に直接注入によりすることもできる。当業者は、本発明の化合物及び方法で使用できる製剤化及び投与技術を熟知しており、例えば、Goodman and Gilman, The Pharmacological Basis of Therapeutics, current ed.; Pergamon; 及び Remington’s, Pharmaceutical Sciences (current edition), Mack Publishing Co., Easton, Pa.に記載がある。
製剤には、経口、非経口(皮下、皮内、筋肉内、静脈内、関節内、又は髄内等)、腹腔内、経粘膜、経皮、経直腸、及び局所(皮膚、頬、舌下及び眼球内等)の投与に適するものが含まれるが、最も好適な経路は、例えば、受容者の症状及び障害に依存してよい。当該製剤を、単位投薬単位で従来通り提供し、且つ薬剤学の技術分野における任意の周知の方法により調製することができる。全ての方法には、主題の発明の化合物、又は医薬として許容されるその塩(「活性成分」)と、1又は複数の補足的な成分を構成する担体を関連させるステップを含む。一般的には、活性成分と、液体担体又は微粉化固体担体、又はその両方と均一且つ密接に関連させることにより、必要ならば、その後生成物を所望の形態に成形することにより製剤を調製する。
経口投与に適する製剤は、各々が活性成分の既定量を含有する、カプセル、カシェ剤、又は錠剤等の個別の単位として;粉末又は顆粒として;水性液体又は非水性液体中の溶液又は懸濁物として;又は水中油液体エマルション又は油中水液体エマルションとして提供することができる。当該活性成分は、ボーラス、舐剤、又はペーストとしても提供できる。
経口投与に有用な医薬調製物には、錠剤、ゼラチン製押し込み型カプセル、及びゼラチン及びグリセロール又はソルビトール等の可塑剤から作製されるの軟密封カプセルがある。錠剤は、任意に1又は複数の補助的な成分と一緒に圧縮又は成形により作製できる。圧縮錠剤は、結合剤、不活性希釈剤、又は流動化剤、界面活性剤、又は分散化剤と任意に混合される、粉末又は顆粒等のフリー・フロー形態で、活性剤を好適な機器で圧縮することにより調製することができる。成形錠剤は、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末化化合物の混合物を好適な機器で成形することにより作製できる。錠剤は、任意に被覆又は分割してよく、且つ活性成分の徐放又は制御放出を提供するよう製剤化してもよい。経口投与のための全ての製剤は、かかる投与に適する投薬量であるべきである。押し込み型カプセル又は錠剤は、活性成分を、微結晶セルロース、ケイ化微結晶セルロース、アルファ化セルロース、アルファ化デンプン、ラクトース、二リン酸カルシウム、又は圧縮可能な糖;ヒプロメロース、ポビドン又はデンプンペースト等の結合剤;クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、又はデンプングリコール酸ナトリウム;ラウリル硫酸ナトリウム等の界面活性剤及び/又はタルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、又はコロイド状二酸化ケイ素等の滑沢剤及び加工助剤、及び任意に安定化剤との混合状態で含有できる。軟カプセルにおいては、活性化合物は、脂肪脂質、流動パラフィン、又は液体ポリエチレングリコール等の好適な液体に溶解又は懸濁させてよい。さらに、安定化剤を添加してもよい。糖衣錠コアを好適な被覆剤を有する。このため、濃縮糖溶液が有用であり、これは、アラビアゴム、タルク、ポリビニル、ピロリドン、カルボポール(carbopol)ゲル、ポリエチレングリコール、及び/又は二酸化チタン、ラッカー溶液、及び好適な有機溶媒又は溶媒混合物を任意に含んでよい。識別のため、又は活性化合物用量の異なる組合せの特徴づけのために、染料又は色素を錠剤又は糖衣錠被覆剤に添加してもよい。
医薬調製物は、注入により、例えば、ボーラス注入又は連続点滴により非経口投与用に製剤化してもよい。注入のための製剤は、単位投薬形態で、例えば、アンプルで、又は防腐剤を添加した複数用量の容器で提供されてよい。組成物は、油性又は水性の媒体中の、懸濁物、溶液又はエマルション等の形態をとり、且つ懸濁剤、安定化剤及び/又は分散剤等の製剤化剤を含有してよい。製剤を、単位用量又は複数用量の容器、例えば、密封アンプル及びバイアルで提供し、且つ粉末状態、又は使用の直前に、滅菌液体、例えば生理食塩水又は滅菌発熱物質不存在水の添加のみを必要とするフリーズドライ(凍結乾燥)状態で保存してよい。即席の注入溶液及び懸濁物は、上記の滅菌粉末、顆粒及び錠剤から調製できる。
非経口投与用の製剤には、抗酸化物、緩衝剤、静菌剤を含んでよい活性化合物、及び対象とする受容者の血液と等張状態にする溶質の、水性及び非水性(油性)滅菌注入溶液;及び懸濁剤及び増粘剤を含んでよい水性及び非水性滅菌懸濁物がある。好適な親水性溶媒又は媒体には、ゴマ油等の脂肪油、又はオレイン酸エチルもしくはトリグリセリド等の合成脂肪酸エステル、又はリポソームがある。水性注入懸濁物は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、又はデキストラン等の、懸濁物の粘度を増加する物質を含んでよい。任意に、当該懸濁物は、好適な安定化剤、又は化合物の溶解性を増加し、調製物を高濃度の溶液にする剤を含有してもよい。
医薬調製物は、貯蔵調製物として製剤化されてもよい。かかる長期にわたり作用する製剤は、移植(例えば、皮下又は筋肉内)により、又は筋肉内注入により投与されてよい。すなわち、例えば、化合物は好適なポリマー状又は疎水性物質(例えば、許容される油中のエマルションとして)又はイオン交換樹脂と共に、又は難溶性誘導体として、例えば難溶性塩として調製されてよい。
経頬又は舌下投与について、組成物は、従来の手段で製剤化される錠剤、ロゼンジ、香錠、又はゲルの形態をとってよい。かかる組成物は、スクロース及びアカシア又はトラガカント等の香料基材中に、活性成分を含んでもよい。
医薬調製物は、坐剤又は停留浣腸等の直腸組成物に製剤化されてもよく、例えば、ココアバター、ポリエチレングリコール、又はその他のグリセリド等の従来の坐剤基材を含有する。
医薬調製物は、局所的に、つまり非全身的投与で投与されてよい。これは、本発明の化合物の、表皮又は頬腔への外部からの応用、及び化合物が実質的に血流に入らないような耳、目及び鼻への化合物の滴下を含む。対照的に、全身的投与とは、経口、静脈内、腹腔内、及び筋肉内投与のことを言う。
局所投与に適する医薬調製物には、皮膚を介する炎症部位への浸透に適する液体又は半液体調製物、例えばゲル、リニメント、ローション、クリーム、軟膏、又はペースト、及び目、耳又は鼻への投与に適する滴下剤がある。活性成分は、局所投与のために、製剤中0.001%〜10%w/w、例えば、1〜2重量%含まれてよい。しかしながら、それは、10%w/wと同量含んでもよく、又は製剤中、5%w/w未満、又は0.1〜1%w/w含んでもよい。
吸入による投与用の医薬調製物は、注入器、噴霧器加圧パック、又はその他のエアロゾルスプレー送達の従来的手段に、従来的に由来する。加圧パックは、好適な推進剤、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロメタン、二酸化炭素、又はその他の好適な気体を含んでよい。加圧エアロゾルの場合、投薬単位は、従量的な量を送達するバルブを提供することにより決定されてよい。あるいは、吸引又は吹送による投与のために、医薬調製物は、乾燥粉末組成物、例えば化合物と好適な粉末基材、例えばラクトース又はデンプン等との粉末混合物の形態をとってよい。当該粉末組成物は、単位投薬形態で、例えば、カプセル、カートリッジ、ゼラチン又はブリスターパックで提供されてよく、ここから当該粉末は、吸入又は吹送により投与される。
上で特記した成分に加えて、本明細書に記載の化合物及び組成物は、注目の製剤の種類を考慮して、当該技術分野において従来的なその他の剤を含んでよく、例えば、経口投与に好適なものには、香味剤がある。
製剤
本明細書に記載の化合物又は組成物は、ベシクル、例えばリポソームで送達できる(例えば、Langer, Science 1990, 249,1527-1533; Treat et al., Liposomes in the Therapy of Infectious Disease and Cancer, Lopez-Bernstein and Fidler, Ed., Liss, N.Y., pp. 353-365, 1989を参照されたい)。本明細書に記載の化合物又は医薬組成物はまた、制御放出システムで送達できる。ある実施態様によれば、ポンプを使用してよい(Sefton, 1987, CRC Crit. Ref. Biomed. Eng. 14:201; Buchwald et al. Surgery, 1980 88, 507; Saudek et al. N. Engl. J. Med. 1989, 321, (574)を参照されたい)。さらに、制御放出システムは、治療標的の近傍に設置できる(Goodson, Medical Applications of Controlled Release, 1984, Vol. 2, pp. 115-138を参照されたい)。本明細書に記載の医薬組成物はまた、経口使用に好適な形態で活性成分を含むことができ、例えば、錠剤、トローチ、ロゼンジ、水性もしくは油性懸濁物、分散性粉末もしくは顆粒、エマルション、硬もしくは軟カプセル、又はシロップもしくはエリキシルがある。経口使用を意図する組成物は、医薬組成物の製造のために、当業者に既知の任意の方法により調製してもよく、及びかかる組成物は、医薬的に洗練され且つ口当たりの良好な調製物を提供するために、甘味剤、香味剤、着色料、及び保存剤からなる群から選択される1又は複数の剤を含んでよい。錠剤は、錠剤の製造に好適な、非毒性の医薬として許容される賦形剤との混合状態で活性成分を含む。これらの賦形剤は、任意に、例えば、微結晶セルロース、ケイ化微結晶セルロース、アルファ化デンプン、ラクトース、二リン酸カルシウム、又は圧縮可能な糖;結合剤、例えば、ヒプロメロース、ポビドン、又はデンプンペースト;崩壊剤、例えば、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、又はデンプングリコール酸ナトリウム;界面活性剤、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、及び/又は滑沢剤及び加工助剤、例えばタルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、又はコロイド状二酸化ケイ素であってよい。錠剤は、未被覆であってもよいし、又は薬物の風味を隠蔽するか、又は消化管における崩壊及び吸収を遅延させ、それにより長期間にわたる持続作用を提供する、既知の技術により被覆されてもよい。例えば、水溶性風味隠蔽物質、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース又はヒドロキシプロピルセルロース、又は時間遅延物質、例えば、エチルセルロース、又は酢酸酪酸セルロースを、好適なものとして使用できる。経口使用のための製剤は、活性成分を、不活性固体希釈剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、又はカオリンと混合する硬ゼラチンカプセルとして、又は活性成分を、水溶性担体、例えばポリエチレングリコール、又は油媒体、例えば、ピーナッツ油、流動パラフィン、又はオリーブ油と混合する軟ゼラチンカプセルとして提供してもよい。カプセル及び錠剤投薬単位を、乾燥混合及び湿式造粒技術当の様々な加工技術により提供してもよい。乾燥混合製造法においては、薬物を、賦形剤と乾燥混合し、その後カプセルシェルに封入するか、錠剤形態に圧縮することにより投薬形態とすることができる。乾燥混合操作を、段階的手段で到達してよく、且つ混合ステップ間でスクリーニングし、均一ブレンドの形成を促進してよい。湿式造粒製造方においては、薬物を乾燥賦形剤に添加し、且つ混合してから結合剤溶液を添加しても、又は薬物を分解し且つ溶液として添加し、顆粒化の一環としてもよい。湿式造粒技術において、使用する場合は界面活性剤を、乾燥賦形剤に添加しても、又は結合溶液に添加して、溶液状態で組み込んでもよい。カプセル投薬形態はまた、その後結合させ密封できる硬ゼラチンカプセルに充填され且つ適合する物質に、薬物を溶解させることにより製造できる。カプセル及び錠剤投薬形態はまた、高分子量ポリエチレングリコールの溶融形態で、物質に薬物を溶解させること、及び固形形態まで冷却すること、粉砕すること、及び当該物質を従来のカプセル及び錠剤製造プロセスに組み込むことにより作製できる。
水性懸濁物は、水性懸濁物の製造に適する賦形剤との混合状態で活性物質を含む。かかる賦形剤は、懸濁剤、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム、及びアカシアゴムであってよく;分散又は湿潤化剤は、天然ホスファチド、例えばレシチン、又はアルキレンオキシドと脂肪酸の縮合生成物、例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン、又はエチレンオキシドと長鎖脂肪アルコールの縮合生成物、例えば、ヘプタデカエチレン−オキシセタノール、又はエチレンオキシドと、脂肪酸及びモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトール等のヘキシトール由来の部分エステルの縮合生成物、又はエチレンオキシドと、脂肪酸及びヘキシトール無水物由来の部分エステルとの縮合生成物、例えば、モノオレイン酸ポリエチレンソルビタンであってよい。水性懸濁物は、1又は複数の保存剤、例えば、エチル、又はp−ヒドロキシ安息香酸n−プロピル、1又は複数の着色料、1又は複数の香味料、及び1又は複数の甘味剤、例えばスクロース、サッカリン、又はアスパルテームを含んでもよい。
油性懸濁物は、植物油、例えば、ラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油、又はヤシ油中で、又は流動パラフィン等の鉱物油中で活性成分を懸濁することにより製剤化してもよい。油性懸濁物は、増粘剤、例えば蜜ろう、固形パラフィン、又はセチルアルコールを含んでよい。上記で説明したような甘味剤、及び香味剤を添加し、口当たりが良好な経口調製物を提供してもよい。これらの組成物を、ブチル化ヒドロキシアニソール又はアルファ−トコフェロール等の抗酸化剤の添加により保存してよい。
水添加による水性懸濁物の調製に適する分散性粉末及び顆粒は、分散化剤又は湿潤化剤、懸濁剤及び1又は複数の保存剤との混合状態で活性成分を提供する。好適な分散化剤又は湿潤化剤及び懸濁剤は、上記のものにより例示される。追加の賦形剤、例えば、甘味剤、香味剤及び着色料を存在させてもよい。これらの組成物を、アスコルビン酸等の抗酸化剤の添加により提供してもよい。
医薬組成物は、水中油の形態であってもよい。油相は、植物油、例えば、オリーブ油又はラッカセイ油、又は鉱物油、例えば流動パラフィン、又はこれらの混合物であってよい。好適な乳化剤は、天然のホスファチド、例えば、大豆レシチン、及び脂肪酸とヘキシトール無水物、例えば、モノオレイン酸ソルビタン由来のエステルもしくは部分エステル、かかる部分エステルと、エチレンオキシド、例えば、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンとの縮合生成物であってよい。エマルションは、甘味剤、香味剤、保存剤、及び抗酸化剤を含んでもよい。
シロップ及びエリキシルを、甘味剤、例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール又はスクロースと共に製剤化してもよい。かかる製剤は、鎮痛剤、保存剤、香味剤、及び着色料及び抗酸化剤を含んでもよい。
医薬組成物は、滅菌注射水溶液の形態であってよい。使用してよい利用可能な媒体及び溶媒の中には、水、リンガー溶液、及び等張塩化ナトリウム溶液がある。滅菌注射調製物は、活性剤が油相に溶解する、滅菌注射水中油マイクロエマルションであってもよい。例えば、活性成分を、大豆油及びレシチンの混合物に最初に溶解させてよい。その後、油溶液を、水及びグリセロール混合物に導入し、そして処理してマイクロエマルションを形成した。注射溶液又はマイクロエマルションを、局所ボーラス注入により患者の血流に導入してもよい。あるいは、それは注目の化合物の一定の血中濃度を維持するような方法で、溶液又はマイクロエマルションを投与するのに有利であってもよい。かかる一定の濃度を維持するために、連続的な静脈内送達装置を利用できる。かかる装置の例は、Deltec CADD-PLUS(商標)モデル5400静脈内ポンプである。医薬組成物は、筋肉内又は皮下投与用の滅菌注射水溶液又は油質懸濁物の形態でもよい。この懸濁物は、上記の好適な分散剤、又は湿潤化剤、及び懸濁剤を用いる、既知の技術により製剤化してよい。滅菌注射調製物は、非毒性非経口的に許容される希釈剤又は溶媒、例えば、1,3−ブタンジオールと中の滅菌注射溶液又は懸濁物でもよい。さらに、溶媒又は懸濁媒体として、従来のように滅菌固形油を使用する。このため、任意のブランド固形油を使用してよく、例えば合成モノグリセリド又はジグリセリドがある。さらに、オレイン酸等の脂肪酸の、注射剤の調製物での使用が見出される。
医薬組成物は、薬物の直腸投与用の座剤の形態で投与されてもよい。これらの組成物は、通常の温度では固形だが、直腸の温度では液体であり、そのため直腸内で溶解し、薬物を放出する好適な非刺激性の賦形剤と、阻害剤を混合することにより調製できる。かかる物質には、ココアバター、グリセリン酸ゼラチン、水素化植物油、様々な分子量のポリエチレングリコールとポリエチレングリコールの脂肪酸エステルの混合物がある。
本発明の化合物又は組成物を含有するクリーム、軟膏、ゼリー、溶液又は懸濁物等は、局所投与に有用である。本明細書で使用される場合、局所適用には、洗口剤及びうがい剤が含まれてよい。
医薬組成物は、好適な鼻腔内媒体及び送達装置の局所使用を介して、又は当業者に周知の経皮皮膚パッチの形態を用いて、経皮経路を介して、鼻腔内形態で投与されてよい。
用量
投与される医薬組成物の量は、第一に治療される哺乳類に依存することになる。医薬組成物がヒト対象に投与される場合に、一日投薬量は、通常、処方医師により、個別の患者の年齢、性別、食事、体重、全体的な健康、及び応答、患者の症候の重篤度、治療される正確な適応症又は症状、当該治療される適応症又は症状の重篤度、投与時間、投与経路、組成物の配置、排出率、薬物併用、及び処方医師の裁量と併せて決定される。また、投与経路は、症状及びその重篤度に依存して変動してよい。医薬組成物は、単位投薬形態であってよい。かかる形態において、調製物は、活性成分の適切量を含有する単位用量、例えば所望の目的を達する有効量に分割される。特定の状況についての適当な投薬の決定は、当業者の能力の範囲内である。一般的に、治療は、化合物の最適用量未満であるより少量の投薬で開始される。その後、当該投薬を、少量ずつ、当該環境下で最適な効果に達するまで増加する。便宜上、必要ならば全体の一日投薬を、分割し、且つ日中部分として投与してよい。本明細書に記載の化合物の投薬量及び頻度は、他の治療剤及び/又は治療が許容すれば、治療に当たる臨床医(医師)の判断により、上記の要因を考慮して、調整されることになる。すなわち、投与される医薬組成物の量は、広範に及んでよい。投与を、1日当たり約0.001mg/体重kg〜約1000mg/体重kgの量で(単一又は分割した用量で投与される)、又は少なくとも1日当たり約0.1mg/体重kgで行ってよい。特定の治療投薬量には、例えば、化合物が約0.01mg〜約7000mg、又は例えば約0.05mg〜約2500mgがあり得る。調製物の単位用量における活性化合物量は、特定の適用により、約0.1mg〜1000mg、約1mg〜300mg、又は10mg〜200mgで変動し、又は調節されてよい。ある場合には、前述の範囲の下限未満の投薬レベルが十分以上であり、一方、他の場合には、さらに多い用量が、例えば1日にわたる投与のための複数の小用量にかかる多い用量を分割することにより、有害な副作用を引き起こさずに使用されてもよい。投与量は、使用される化合物の特定のIC50値に依存して変動することになる。化合物が単独療法ではない併用適用において、より少量の化合物を投与し、且つさらに治療又は予防効果を有することが可能であってよい。
投薬形態
医薬組成物は、例えば、錠剤、カプセル、ピル、粉末、徐放製剤、溶液、懸濁物として経口投与に適する形態で、滅菌溶液、懸濁物、又はエマルションとして非経口注入に適する形態で、軟膏又はクリーム等の局所投与に適する形態で、又は座剤として直腸投与に適する形態であってよい。医薬組成物は、正確な投薬量の単回投与に適する単位投薬形態であってよい。医薬組成物には、従来の医薬担体又は賦形剤、及び活性成分として本発明の化合物を含むことになる。さらに、それは、他の医療又は医薬剤、担体、アジュバント等を含んでよい。
例示的な非経口投与形態には、滅菌水溶液中の化合物の溶液又は懸濁物、例えば、プロピレングリコール又はデキストロース水溶液がある。必要ならば、かかる投薬形態は、好適に緩衝されてよい。
好適な医薬担体には、不活性希釈剤又は充填剤、水及び様々な有機溶媒が含まれる。必要ならば、医薬組成物は、香味剤、結合剤、賦形剤等の追加の成分を含んでよい。すなわち、経口投与として、クエン酸等の様々な賦形剤を含む錠剤を、デンプン、アルギン酸及び特定のケイ酸錯体等の様々な崩壊剤と一緒に、及びスクロース、ゼラチン及びアカシア等の結合剤と一緒に使用してよい。さらに、ステアリン酸マグネシウム、ラルリル硫酸ナトリウム、及びタルク等の滑沢剤は、錠剤化のためにしばしば有用である。類似のタイプの固形組成物を、軟及び硬充填ゼラチンカプセルで使用してもよく、例えば、ラクトース又は乳糖及び高分子量ポリエチレングリコールがある。水性懸濁物又はエリキシルが経口投与に望まれる場合は、この中の活性成分を、様々な甘味剤、又は香味剤、着色物質又は色素、及び必要ならば、乳化剤又は懸濁剤を、水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン、又はその組み合わせ等の希釈剤と一緒に組み合わせてよい。
特定量の活性化合物での様々な医薬組成物の製造方法は、当業者に既知であるか、又は明らかであるはずである。例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Company, Ester, Pa., 18th Edition (1990)を参照されたい。
併用療法
本明細書に記載の化合物、又は医薬として許容されるその塩を、単一療法として投与してよい。本明細書に記載の化合物、又は医薬として許容されるその塩を、別の1又は複数の療法と併用して投与してもよい。
単に例として、本明細書に記載の化合物の1つを受容している患者により経験される1つの副作用が高血圧である場合、当該化合物との併用で抗高血圧剤を投与することが適当であってよい。あるいは、単に例として、本明細書に記載の化合物の1つの治療有効性が、アジュバントの投与により増強されてよい(すなわち、それ自身により、当該アジュバントは、最小限の治療利益を有するのではなく、別の治療剤との併用で、患者にとっての全体的な治療利益が増強される)。あるいは、単に例として、患者により経験される利益が、本明細書に記載の化合物の1つと、また治療利益を有する別の治療剤(これは、治療計画も含む)と共に投与することにより増加してよい。単に例として、本明細書に記載の化合物の1つの投与に関与する糖尿病の治療において、増加した治療利益が、糖尿病用の別の治療剤を患者に提供することによってもたらされてもよい。治療される疾患、障害、又は症状に関わらず、任意の場合に、患者により経験される全体的な利益が、2つの治療剤の単なる付加であっても、又は当該患者が相乗的利益を経験してもよい。
他の治療には、限定するものではないが、他の治療剤の投与、放射性療法、又はその両方がある。ある場合には、本明細書に記載の化合物は、他の治療剤と一緒に投与され、本明細書に記載の化合物は、他の治療剤として同じ医薬組成物で投与される必要はなく、且つ、異なる医師及び化学的性質のために、異なる経路で投与されてよい。例えば、化合物及び/又は組成物は、経口で投与され、その良好な血中濃度を発生させ且つ維持し、一方、他の治療剤は静脈内に投与される。投与様式及び投与の推奨度の決定は、可能ならば、同じ医薬組成物において、十分に、技能を有する臨床医の知識の範囲内である。初期投与は、当該技術分野で既知の確立したプロトコールにより行われ、その後、観察される効果に基づき、投薬量、投与様式、及び投与時間が、技能を有する臨床医により修正されてよい。化合物(及び、適切な場合には、他の治療剤及び/又は放射)の特定の選択は、治療に当たる医師の診断、及び患者の症状及び適切な治療プロトコールについての医師の判断に依存するはずである。他の治療剤には、抗腫瘍物質等の化学療法、例えば有糸***阻害剤、例えば、ビンブラスチン;アルキル化剤、例えばシスプラチン、カルボプラチン及びシクロホスファミド;抗代謝剤、例えば5−フルオロウラシル、シトシンアラビンシド(arabinside)及びヒドロキシ尿素、又は例えば欧州特許出願第239362号に開示される抗代謝剤、例えばN−(5−[N−(3,4−ジヒドロ−2−メチル−4−オキソキナゾリン−6−イルメチル)−N−メチルアミノ]−2−テノイル)−L−グルタミン酸;増殖因子阻害剤;細胞周期阻害剤;挿入抗生物質、例えばアドリアマイシン及びブレオマイシン;酵素、例えば、インターフェロン;及び抗ホルモン、例えば抗エストロゲン、例えばNolvaでx(商標)(タモキシフェン)又は例えば、抗アンドロゲン、例えば、Casodex(商標)(4'−シアノ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−3'−(トリフルオロメチル)プロピオンアニリド)が含まれてよい。かかる共同治療は、同時か、連続的か、又は別々の治療の個別成分の用量投与により達成してよい。
本明細書に記載の化合物及び組成物(及び、適切な場合には、化学療法剤及び/又は放射)は、一斉に(例えば、同時に、本質的に同時に、又は同じ治療プロトコール内で)投与しても、又は疾患の性質、患者の症状、及び化合物/組成物と一緒に投与される化学療法剤及び/又は放射の実際の選択(すなわち、単独の治療プロトコール内)に依存して、連続的に投与してもよい。
併用適用及び使用において、化合物/組成物及び化学療法剤及び/放射は、同時に、又は本質的に同時に投与される必要はなく、且つ化合物/組成物及び化学療法剤及び/放射の投与の初期順番が重要でなくてもよい。すなわち、本発明の化合物/組成物が最初に投与され、その後、化学療法剤及び/又は放射の投与が行われても;又は化学療法剤及び/又は放射が最初に投与され、その後、本発明の化合物/組成物の投与が行われてもよい。この交互投与は、単回治療プロトコールの間で繰り返されてよい。治療プロトコールの間の投与順、及び各々の治療投与の反復数の決定は、治療される疾患及び患者の症状の評価後、十分に、技能を有する医師の知識の範囲内である。例えば、特にそれが細胞毒性剤である場合、化学療法剤及び/又は放射が最初に投与されてもよく、化学療法剤及び/又は放射の投与により有利性が決定され、そして治療プロトコールが完了するまで、その後本発明の化合物/組成物の投与が継続される治療が続く。すなわち、経験及び知識によれば、実践する医師は、治療利益として、個別の患者の必要性により治療のために、化合物/組成物の投与のための各プロトコールを修正できる。治療に当たる臨床医は、治療が投与投薬量で有効である場合の判断において、患者の一般的な福利、及び疾患関連症候の軽減、腫瘍増殖の阻害、腫瘍の実際の縮小、又は転移の阻害等のより明確な兆候を考慮することになる。腫瘍サイズは、放射線学研究等の標準的方法、例えば、CAT又はMRIスキャンにより測定でき、及び連続的測定は、腫瘍の増殖が妨害されたか、無効にしたか否かを決定するために使用できる。疾患関連症候、例えば、疼痛、及び全体的な症状の改善はまた、治療の有効性の判断の補助として使用できる。
可能の併用治療の具体的で、非限定的な例には、以下に示すような薬物療法の分類に見られる剤と共に、本発明の化合物の使用がある。これらのリストは、閉鎖していると解釈されるべきではないが、現在のところ関連する療法に共通の例示的な例として解釈されるべきである。さらに、組合せ治療計画には、様々な投与経路があり、且つ経口、静脈内、眼球内、皮下、真皮の、及び吸入局所的投与が含まれるべきである。
腫瘍学疾患、増殖性障害、及び癌の治療のために、本発明の化合物を、以下を含んでなる群から選択される剤と共に投与してよく、当該剤には、アロマターゼ阻害剤、抗エストロゲン、抗アンドロゲン、コルチコステロイド、ゴナドレリンアゴニスト、トポイソメラーゼ1及び2阻害剤、微小管活性剤、アルキル化合物剤、ニトロソ尿素、抗新生物形成、抗代謝剤、プラチナ被覆化合物、脂質又はタンパク質キナーゼ標的剤、IMiD、タンパク質又は脂質ホスファターゼ標的剤、抗新脈管形成剤、Akt阻害剤、IGF−I阻害剤、FGF3調整剤、mTOR阻害剤、Smac模倣物、HDAC阻害剤、細胞分化誘導剤、ブラジキニン1受容体アンタゴニスト、アンジオテンシンIIアンタゴニスト、シクロオキシゲナーゼ阻害剤、へパラナーゼ阻害剤、リンパ球阻害剤、サイトカイン阻害剤、IKK阻害剤、P38MARK阻害剤、ARRY−797、HSP90阻害剤、マルチキナーゼ(multlikinase)阻害剤、ビスホスホネート(bisphosphanate)、ラパマイシン誘導体、抗アポトーシス経路阻害剤、アポトーシス経路アゴニスト、PPARアゴニスト、RARアゴニスト、Rasアイソフォームの阻害剤、テロメアーゼ阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、メタロプロテアーゼ阻害剤、アミノペプチダーゼ阻害剤、SHIP活性化剤−ACX−MN100、Humax−CD20(オファツムマブ)、CD20アンタゴニスト、IL2−ジフテリア毒融合物がある。
腫瘍学疾患、増殖性障害、及び癌の治療のために、本発明の化合物を、以下を含んでなる群から選択される剤と共に投与してよく、当該剤には、ダカルバジン(DTIC)、アクチノマイシンC2、C3、D、及びF1、シクロホスファミド、メルファラン、エストラムスチン、メイタシノール(maytansinol)、リファマイシン、ストレプトバリシン、ジオキソルンビシン、ダウノルビシン、エピルビシン、イダルビシン、デトルビシン、カルミノマイシン、イダルビシン、エピルビシン、エソルビシン、ミトキサトロン、ブレオマイシンA、A2、及びB、カンプトテシン、イリノテカン.RTM.、9−アミノカンプトテシン、10,11−メチレンジオキシカンプトテシン、9−ニトロカンプトテシン、ボルテゾミブ、テモゾロミド、TAS103、NP10052、コンブレタスタチン、コンブレタスタチンA−2、コンブレタスタチンA−4、カリチアマイシン、ネオカルシノスタチン(neocarcinostatin)、エポチロンA、B、C、及び半合成変種、ハーセプチン.RTM.、リツキサン.RTM.、CD40抗体、アスパラギナーゼ、インターロイキン、インターフェロン、ロイプロリド、及びぺガスパルガーゼ、5−フルオロウラシル、フルオロデオキシウリジン、ptorafur、5’−デオキシフルオロウリジン、UFT、MITC、S−1カペシタビン、ジエチルスチルベストロール、タモキシフェン、トレメフィン、tolmudex、thymitaq、フルタミド、フルオキシメステロン、ビカルタミド、フィナステリド、エストラジオール、トリオキシフェン、デキサメタゾン、酢酸リュープロレリン(leuproelin)、エストラムスチン、ドロロキシフェン、メドキシプロゲステロン、酢酸メゲステロール、アミノグルテチミド、テストラクトン、テストステロン、ジエチルスチルベストロール、ヒドロキシプロゲステロン、マイトマイシンA、B及びC、プロフィロマイシン、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、テトラプラチン、プラチナ−DACH、オルマプラチン、サリドマイド、レナミドミド、CI−973、テロメスタチン、CHIR258、Rad001、SAHA、ツバシン、17−AAG、ソラフェニブ、JM−216、ポドフィロトキシン、エピポドフィロトキシン、エトポシド、テニポシド、タルセバ.RTM.、イレッサ.RTM.、イマチニブ.RTM.、ミルテホシン.RTM.、ペリホシン.RTM.、アミノプテリン、メトトレキサート、メトプテリン、ジクロロメトトレキサート、6−メルカプトプリン、チオグアニン、アザチオプリン(azattuoprine)、アロプリノール、クラドリビン、フルダラビン、ペントスタチン、2−クロロアデノシン、デオキシシチジン、シトシンアラビノシド、シタラビン、アザシチジン、5−アザシトシン、ゲンシタビン、5−アザシトシン−アラビノシド、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、レウロシン(leurosine)、レウロシジン(leurosidine)、及びビンデシン、パクリタキセル、タキソテール、及びドセキタキセルがある。
炎症性疾患又は疼痛の治療のために、本発明の化合物、及び化合物の医薬として許容される塩を、以下からなる群から選択される剤と共に投与してよく、当該剤には、コルチコステロイド、非ステロイド抗炎症性剤、筋弛緩剤及び他の剤とその組合せ、麻酔剤及び他の剤とその組合せ、去痰剤及び他の剤とその組合せ、抗うつ剤、鎮痙剤、並びにその組合せ;抗高血圧剤、オピオイド、局所カンナビノイド、カプサイシン、ジプロピオン酸ベタメタゾン(増大及び非増大型)、古草酸ベタメタゾン、プロピオン酸クロベタゾール、プレドニゾン、プレドニソロンメチル、二酢酸ジフロラゾン、プロピオン酸ハロベタゾール、アムシノニド、デキサメタゾン、デキソイメタゾン(dexosimethasone)、フルオロシノロンアセトニド、フルオロシノニド、ハロシノニド、クロコルトロンピバレート(clocortalone pivalate)、デキソシメタゾン、フルランドレノロン、サリチル酸塩、イブプロフェン、ケトプロフェン、エトドラク、ジクロフェナク、メクロフェナム酸ナトリウム、ナプロキセン、ピロキシカム、セレコキシブ、シクロベンザプリン、バクロフェン、シクロベンザピリン/リドカイン、バクロフェン/シクロベンザピリン、シクロベンザピリン/リドカイン/ケトプロフェン、リドカイン、リドカイン/デオキシ−D−グルコース、プリロカイン、EMLA Gream(局所麻酔の共晶混合物(リドカイン2.5%及びプリロカイン2.5%)、グアイフェネシン、グアイフェネシン/ケトプロフェン/シクロベンザピリン、アミトリプチリン、ドキセピン、デシプラミン、イミプラミン、アモキサピン、クロミプラミン、ノルトリプチリン、プロトリプチリン、デュロキセチン、ミルタザピン、ニソキセチン、マプロチリン、レボキセチン、フルオキセチン、フルボキサミン、カルバマゼピン、フェルバメート、ラモトリジン、トピラメート、チアギャピン、オキシカルバゼピン、カルバメジピン、ゾニサミド、メキシレチン、ガバネンチン/クロニジン、ガバネンチン/カルバマゼピン、カルバマゼピン/シクロベンザプリン、抗高血圧剤、例えばクロニジン、コデイン、ロペラミド、トラマドール、モルフィン、フェンタニル、オキシコドン、ヒドロコドン、レボルファノール、ブトルファノール、メントール、ウインターグリーン油、樟脳、ユーカリ油、テルペンチン油;CB1/CB2リガンド、アセトアミノフェン、インフリキシマブ、一酸化窒素シンターゼ阻害剤、特に誘導一酸化窒素シンターゼの阻害剤、PDE4阻害剤−イブジラスト(Ibudilast)(AV−411)に類似するメカニズム、CDC−801、JNK阻害剤−CC−401、TNF/PDE4阻害剤−CDC−998、IL1アンタゴニスト、例えば、アナキンラ−、キネレト(Kineret)、AMG108、IL−1を標的にする(mAb)、SHIP活性化剤−AQX−MN100、C5アンタゴニスト、C5a阻害剤、パキセリズマブ、ピリミジン合成阻害剤、リンフォカイン阻害剤、サイトカイン阻害剤、IKK阻害剤、P38MAPK阻害剤、ARRY−797、HSP90阻害剤、マルチキナーゼ阻害剤、ビスホスファネート、PPARアゴニスト、Cox1及びcox2阻害剤、抗CD4療法、B細胞阻害剤、COX/LOX二重阻害剤、免疫抑制剤、iNOS阻害剤、NSAID、sPLA2阻害剤、コルヒチン、アロプリノール、オキシプリノール、金(Gold)、リドーラ−オーラノフィン、フェブキソスタット、プリカーゼ(Puricase)、PEG−ウリカーゼ製剤、ベンズブロマロン、長時間作用型ベータ−2アゴニスト(LABA)、サルメテロール(Serevent Diskus)、及びホルモテロール(Foradil)があり、ロイコトリエン調整剤には、モンテルカスト(Singulair)及びザフィルルーカスト(Accolate)がある。吸入クロモリン(Intal)又はネドクロミル(Tilade)、テオフィリン。短期間作用型ベータ−2−アゴニスト、イプラトロピウム(Atrovent)、免疫療法−(アレルギー脱感作ショット)、抗IgEモノクローナル抗体−ゾレア、共通DMARDは、ヒドロキシクロロキン(Plaquenil)、金化合物オーラノフィン(Ridaura)、スルファサラジン(Azulfidine)、ミノサイクリン(Dynacin, Minocin)、及びメトトレキサート(Rheumatrex)、レフルノミド(Arava)、アザチオプリン(Imuran)、シクロスポリン(Neoral, Sandimmune)、及びシクロホスファミド(Cytoxan)、抗生物質、CD80アンタゴニスト、共刺激因子アンタゴニスト、Humax−CD20(ofatumumab);CD20アンタゴニスト、MEK阻害剤、NFカッパB阻害剤、抗B細胞抗体、デノスマブ、核因子カッパBリガンドの受容体活性因子(RANKL)を特異的に標的するmAbがある。IL17不活性化抗体、IL−17受容体アンタゴニスト/阻害剤、CTLA阻害剤、CD20阻害剤、可溶性VEGFR−1受容体、抗VEGFR−1受容体抗体、抗VEGF抗体、インテグリン受容体アンタゴニスト、セレクチン阻害剤、P−セレクチン及びE−セレクチン阻害剤、ホスホリパーゼA2阻害剤、リポキシゲナーゼ阻害剤、RANKL及びRANKアンタゴニスト/抗体、オステオプロテジェリンアンタゴニスト、リンフォトキシン阻害剤、Bリンパ球刺激剤、MCP−1阻害剤、MIF阻害剤、CD2、CD3、CD4、CD25、CD40及びCD40リガンドCD152(CTLA4)の阻害剤、マクロライド免疫抑制剤、ヌクレオチド代謝物の選択的阻害剤、化学走性阻害剤、CXC受容体及びCXCリガンド阻害剤、ケモカインアンタゴニスト、白血球化学走性阻害剤接着分子ブロッカー、セレクチンリンパ球機能抗原−1(LFA−1、CD11a)アンタゴニスト、巨大抗原(Very Large Antigen)−4(VLA−4)アンタゴニスト、マトリクスメタロプロテアーゼ阻害剤、エラスターゼ阻害剤、カテプシン阻害剤がある。
眼科の障害及び目の疾患の治療のために、本発明の化合物及び医薬として許容される化合物の塩が、以下を含んでなる群から選択される剤と共に投与されてよく、当該剤には、ベータブロッカー、炭酸脱水素酵素阻害剤、アルファ及びベータアドレナリンアンタゴニスト、例えば、al−アドレナリンアンタゴニスト、アルファ.2アゴニスト、縮瞳薬、プロスタグランジン類似体、コルチコステロイド及び免疫抑制剤がある。
眼科の障害及び目の疾患の治療のために、本発明の化合物及び医薬として許容される化合物の塩が、以下を含んでなる群から選択される剤と共に投与されてよく、当該剤には、チモロール、ベタキソロール、レボベタキソロール(levobetaxolol)、カルテオロール、レボブノロール、プロプラノール、ブリンゾラミド、ドルゾラミド、ニプラジロール、イオピジン(iopidine)、ブリモニジン、ピロカルビン、エピネフリン、ラタノプロスト、トラボブロスト、ビマトブロスト、ウノブロストン、デキサメタゾン、プレドニゾン、メチルプレドニゾロン、アザチオプリン、シクロスポリン、及び免疫グロブリンがある。
自己免疫障害の治療のために、本発明の化合物、当該化合物の医薬として許容される塩を、以下を含んでなる群から選択される剤と共に投与してよく、当該剤には、コルチコステロイド、免疫抑制剤、プロスタグランジン類似体及び抗代謝物がある。
自己免疫障害の治療のために、本発明の化合物を、以下を含んでなる群から選択される剤と共に投与してよく、当該剤には、デキサメタゾン、プレドニゾン、メチルプレドニゾロン、アザチオプリン、シクロスポリン、免疫グロブリン、ラタノプロスト、トラボプロスト、ビマトプロスト、ウノプロストン、インフリキシマブ、ルツキシマブ、メトトレキサート、非ステロイド抗炎症剤、筋弛緩剤及び他の剤とその組合せ、麻酔剤及び他の剤とその組合せ、去痰薬及び他の剤とその組合せ、抗うつ剤、抗痙剤、及びその組合せ;抗高血圧剤、オピオイド、局所カンナビノイド、及び他の剤、例えば、カプサイシン、ジプロピオン酸ベタメタゾン(増大及び非増大型)、古草酸ベタメタゾン、プロピオン酸クロベタゾール、プレドニゾン、プレドニソロンメチル、二酢酸ジフロラゾン、プロピオン酸ハロベタゾール、アムシノニド、デキサメタゾン、デキソイメタゾン(dexosimethasone)、フルオロシノロンアセトニド、フルオロシノニド、ハロシノニド、クロコルトロンピバレート(clocortalone pivalate)、デキソシメタゾン、フルランドレノロン、サリチル酸塩、イブプロフェン、ケトプロフェン、エトドラク、ジクロフェナク、メクロフェナム酸ナトリウム、ナプロキセン、ピロキシカム、セレコキシブ、シクロベンザプリン、バクロフェン、シクロベンザピリン/リドカイン、バクロフェン/シクロベンザピリン、シクロベンザピリン/リドカイン/ケトプロフェン、リドカイン、リドカイン/デオキシ−D−グルコース、プリロカイン、EMLA Gream(局所麻酔の共晶混合物リドカイン2.5%及びプリロカイン2.5%)、グアイフェネシン、グアイフェネシン/ケトプロフェン/シクロベンザピリン、アミトリプチリン、ドキセピン、デシプラミン、イミプラミン、アモキサピン、クロミプラミン、ノルトリプチリン、プロトリプチリン、デュロキセチン、ミルタザピン、ニソキセチン、マプロチリン、レボキセチン、フルオキセチン、フルボキサミン、カルバマゼピン、フェルバメート、ラモトリジン、トピラメート、チアギャピン、オキシカルバゼピン、カルバメジピン、ゾニサミド、メキシレチン、ガバネンチン/クロニジン、ガバネンチン/カルバマゼピン、カルバマゼピン/シクロベンザプリン、抗高血圧剤、例えばクロニジン、コデイン、ロペラミド、トラマドール、モルフィン、フェンタニル、オキシコドン、ヒドロコドン、レボルファノール、ブトルファノール、メントール、ウインターグリーン油、樟脳、ユーカリ油、テルペンチン油;CB1/CB2リガンド、アセトアミノフェン、インフリキシマブ、一酸化窒素シンターゼ阻害剤、特に誘導一酸化窒素シンターゼの阻害剤、PDE4阻害剤−イブジラスト(Ibudilast)(AV−411)に類似するメカニズム、CDC−801、JNK阻害剤−CC−401、TNF/PDE4阻害剤−CDC−998、IL1アンタゴニスト、例えば、アナキンラ−、キネレト(Kineret)、AMG108、IL−1を標的にする(mAb)、SHIP活性化剤−AQX−MN100、C5アンタゴニスト、C5a阻害剤、パキセリズマブ、ピリミジン合成阻害剤、リンフォカイン阻害剤、サイトカイン阻害剤、IKK阻害剤、P38MAPK阻害剤、ARRY−797、HSP90阻害剤、マルチキナーゼ阻害剤、ビスホスファネート、PPARアゴニスト、Cox1及びcox2阻害剤、抗CD4療法、B細胞阻害剤、COX/LOX二重阻害剤、免疫抑制剤、iNOS阻害剤、NSAID、sPLA2阻害剤、コルヒチン、アロプリノール、オキシプリノール、金(Gold)、リドーラ−オーラノフィン、フェブキソスタット、プリカーゼ(Puricase)、PEG−ウリカーゼ製剤、ベンズブロマロン、長時間作用型ベータ−2アゴニスト(LABA)、サルメテロール(Serevent Diskus)、及びホルモテロール(Foradil)があり、ロイコトリエン調整剤には、モンテルカスト(Singulair)及びザフィルルーカスト(Accolate)がある。吸入クロモリン(Intal)又はネドクロミル(Tilade)、テオフィリン。短期間作用型ベータ−2−アゴニスト、イプラトロピウム(Atrovent)、免疫療法−(アレルギー脱感作ショット)、抗IgEモノクローナル抗体−ゾレア、共通DMARDは、ヒドロキシクロロキン(Plaquenil)、金化合物オーラノフィン(Ridaura)、スルファサラジン(Azulfidine)、ミノサイクリン(Dynacin, Minocin)、及びメトトレキサート(Rheumatrex)、レフルノミド(Arava)、アザチオプリン(Imuran)、シクロスポリン(Neoral, Sandimmune)、及びシクロホスファミド(Cytoxan)、抗生物質、CD80アンタゴニスト、共刺激因子アンタゴニスト、Humax−CD20(ofatumumab);CD20アンタゴニスト、MEK阻害剤、NFカッパB阻害剤、抗B細胞抗体、デノスマブ、核因子カッパBリガンドの受容体活性因子(RANKL)を特異的に標的するmAbがある。IL17不活性化抗体、IL−17受容体アンタゴニスト/阻害剤、CTLA阻害剤、CD20阻害剤、可溶性VEGFR−1受容体、抗VEGFR−1受容体抗体、抗VEGF抗体、インテグリン受容体アンタゴニスト、セレクチン阻害剤、P−セレクチン及びE−セレクチン阻害剤、ホスホリパーゼA2阻害剤、リポキシゲナーゼ阻害剤、RANKL及びRANKアンタゴニスト/抗体、オステオプロテジェリンアンタゴニスト、リンフォトキシン阻害剤、Bリンパ球刺激剤、MCP−1阻害剤、MIF阻害剤、CD2、CD3、CD4、CD25、CD40及びCD40リガンドCD152(CTLA4)の阻害剤、マクロライド免疫抑制剤、ヌクレオチド代謝物の選択的阻害剤、化学走性阻害剤、CXC受容体及びCXCリガンド阻害剤、ケモカインアンタゴニスト、白血球化学走性阻害剤接着分子ブロッカー、セレクチンリンパ球機能抗原−1(LFA−1、CD11a)アンタゴニスト、巨大抗原(Very Large Antigen)−4(VLA−4)アンタゴニスト、マトリクスメタロプロテアーゼ阻害剤、エラスターゼ阻害剤、カテプシン阻害剤がある。
代謝障害の治療のために、本発明の化合物、及び当該化合物の医薬として許容される塩を、以下を含んでなる群から選択される剤と共に投与してよく、当該剤には、インスリン、インスリン誘導体及び模倣物、インスリン分泌促進剤、インスリン感作物質、ビグアニド剤、アルファグルコシダーゼ阻害剤、インスリン分泌性スルホニルウレア受容体リガンド、タンパク質チロシンホスファターゼ−1B(PTP−1B)阻害剤、GSK3(グリコーゲンシンターゼキナーゼ−3)阻害剤、GLP−1(グルカゴン様ペプチド−1)、GLP−1類似体、DPPIV(ジペプチジルペプチダーゼIV)阻害剤、RXRリガンドナトリウム依存性グルコース共トランスポーター阻害剤、グリコーゲンホスホリラーゼA阻害剤、AGEブレーカー(breaker)、PPAR調節剤、LXR及びFXR調節剤、非グリタゾン型PPARSアゴニスト、選択的グルココルチコイドアンタゴニスト、メトホルミン、グリピジド、グリブリド、アマリール、メグリチニド、ナテグリニド、レパグリニド、PT−112、SB−517955、SB4195052、SB−216763、NN−57−05441、NN−57−05445、GW−0791、AGN−.sup.194.sup.204、T−1095、BAY R3401、アカルボース エキセンディン−4、DPP728、LAF237、ビルダグリブチン、MK−0431、サクサグリブチン、GSK23A、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、特許出願WO 03/043985に、実施例4の化合物19、及びGI−262570として記載される(R)−1−{4−[5−メチル−2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−オキサゾール−4−イルメトキシ]−ベンズ−ネスルホニル}2,3−ジヒドロ−1H−インドール−2−カルボン酸がある。
疾患
疾患に罹患する個体における、疾患を治療するための方法であって、当該個体に、式Iの化合物、又は医薬として許容されるその塩の有効量を投与することを含んでなる方法が、本明細書に記載される。
本発明はまた、MEKキナーゼが役割を果たす任意の疾患又は障害、例えば、限定することなく、腫瘍学的、血液学的、炎症性、眼科的、神経学的、免疫学的、心臓血管系、及び皮膚系の疾患、及び過剰又は非制御なプロ炎症性サイトカイン産生、例えば、ヒト又は他の哺乳類における、過剰又は非制御なTNF、IL−1、IL−6、及びIL−8産生の予防又は治療に及ぶ。本発明は、使用、及びかかるサイトカイン媒介性疾患又は障害の治療のための医薬の製造のための、当該化合物の使用に及ぶ。さらに、本発明は、任意の疾患又は障害の治療のためのMEK阻害剤の、ヒトへの投与に及ぶ。
MEKキナーゼが、直接的に、又はサイトカインTNF、IL−1、IL−6、及びIL−8等のプロ炎症性サイトカインを介して役割を果たす疾患又は障害には、限定するものではないが、ドライアイ、緑内障、自己免疫疾患、炎症性疾患、骨破壊性疾患、神経変性疾患、ウイルス性疾患、アレルギー症、感染性疾患、心臓発作、脈管形成疾患、脳卒中における再かん流/虚血、脈管過形成、器官低酸素症、心臓肥大、トロンビン誘導血小板凝集、及びプロスタグランジン・エンドペルオキシド・シンターゼ−2(COX−2)と関連する症状がある。
本発明の特定の態様によれば、疾患は、ヒト又は動物身体の過剰増殖性症状であり、限定するものではないが、癌、過形成、再狭窄、炎症、免疫性障害、心臓肥大、アテローム硬化症、疼痛、片頭痛、新脈管形成関連症状又は障害、医薬症状後、限定するものではないが、例えば、外科手術、血管形成手術、又はその他の症状の後の増殖誘導がある。
さらなる実施態様によれば、かかる過剰増殖性症状は、血液学的、及び非血液学的癌からなる群から選択される。さらなる実施態様によれば、かかる血液学的癌は、多発性骨髄腫、白血病、及びリンパ腫からなる群から選択される。さらなる実施態様によれば、かかる白血病は、急性及び慢性白血病から選択される。さらなる実施態様によれば、かかる急性白血病は、急性リンパ性白血病(ALL)及び急性非リンパ性白血病(ANLL)からなる群から選択される。さらなる実施態様によれば、慢性白血病は、慢性リンパ性白血病(CLL)及び慢性骨髄性白血病(CML)からなる群から選択される。さらなる実施態様によれば、リンパ腫は、ホジキンリンパ腫、及び非ホジキンリンパ腫からなる群から選択される。さらなる実施態様によれば、血液学的癌は、多発性骨髄腫である。他の実施態様によれば、血液学的癌は、低度、中度、及び高度である。他の実施態様によれば、非血液学的癌は、脳癌、頭部及び頸部の癌、肺癌、乳癌、生殖系の癌、消化系の癌、膵臓癌、及び泌尿系の癌からなる群から選択される。さらなる実施態様によれば、消化系の癌は、上部消化管の癌又は結腸直腸の癌である。さらなる実施態様によれば、泌尿系のがんは、嚢癌、腎細胞癌である。さらなる実施態様によれば、生殖系の癌は、前立腺癌である。
本明細書に記載の化合物及び方法を用いて治療してよい癌のさらなる種類には、口腔及び咽頭癌、呼吸器系の癌、骨及び関節の癌、軟組織の癌、皮膚癌、生殖器系の癌、眼及び眼窩の癌、神経系の癌、リンパ系の癌、及び内分泌系の癌がある。特定の実施態様によれば、これらの癌は、舌、口、咽頭、又は他の口腔の癌;食道癌、胃癌、又は小腸の癌;結腸又は直腸癌、肛門、又は肛門直腸癌;肝臓、肝臓内胆管、胆嚢、膵臓、又はその他の胆汁もしくは消化器官の癌;咽頭、気管支、及びその他の呼吸器系の癌;心臓癌、黒色腫、基底細胞癌、扁平上皮細胞癌、その他の非上皮皮膚癌;子宮又は子宮頸癌;子宮体部癌、卵巣、外陰部、膣、又はその他の女性生殖器癌;前立腺、精巣、陰茎、又はその他の***癌;膀胱癌;腎臓癌;腎性、骨盤、又は尿道癌、又はその他の尿生殖器器官の癌;甲状腺癌又はその他の内分泌系癌;慢性リンパ性白血病;及び顆粒状及び単球状両方の、皮膚T細胞リンパ腫がある。
本明細書に記載の化合物及び方法を用いて治療してよいさらに他のタイプの癌には、腺癌、血管肉腫、星状細胞腫、聴神経腫、未分化星状細胞腫、基底細胞癌、胚神経芽種(blastoglioma)、軟骨肉腫、絨毛上皮腫、脊索腫、頭蓋咽頭腫、皮膚黒色腫、嚢胞腺癌、肉皮腫(endotheliosarcoma)、胚癌腫、上衣細胞腫、ユーイング腫瘍、上皮癌腫、線維肉腫、胃癌、尿生殖管癌、多形性グリア芽細胞腫、血管芽細胞腫、肝細胞癌、肝癌、カポジ肉腫、大細胞癌、平滑筋肉腫、脂肪肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫(lymphangioendotheliosarcoma)、甲状腺髄様癌、髄芽細胞腫、髄膜腫、中皮腫、骨髄腫、粘液肉腫、神経線維芽腫、希突起神経膠腫、骨原性肉腫、上皮卵巣癌、乳頭癌腫、乳頭腺癌、甲状腺腫瘍、褐色細胞腫、松果体腫、形質細胞腫、網膜芽腫、横紋筋肉腫、皮脂腺癌腫、精上皮腫、皮膚癌、黒色腫、小細胞肺癌、扁平上皮癌、汗腺癌、滑膜腫、甲状癌、ブドウ膜細胞癌、及びウイルムス腫瘍がある。
式Iの化合物、又は医薬として許容されるその塩の治療有効量を、抗腫瘍剤と併用して、哺乳類に投与することを含んでなる、哺乳類における過剰増殖性障害の治療のための方法も記載される。ある実施態様によれば、抗腫瘍剤は、有糸***阻害剤、アルキル化剤、抗代謝剤、介在性抗生物質、増殖因子阻害剤、細胞周期阻害剤、酵素阻害剤、トポイソメラーゼ阻害剤、生物応答調節剤、抗ホルモン剤、新脈管形成阻害剤、及び抗アンドロゲンSHIP活性化合物剤−AQX−MN100、Humax−CD20(ofatumumab)、CD20アンタゴニスト、IL−2ジフテリア毒融合物からなる群から選択される。
本明細書に記載の化合物、組成物及び方法を用いて治療される疾患は、血液学的障害であってよい。特定の実施態様によれば、かかる血液学的障害は、鎌状細胞貧血、骨髄異形成障害(MDS)、及び骨髄増殖性障害からなる群から選択される。さらなる実施態様によれば、かかる骨髄増殖性障害は、真性赤血球増加症、骨髄線維症、及び本質的な血小板血症からなる群から選択される。
本明細書に記載の化合物、組成物及び方法は、副作用が顕著に少ないという追加の利益を有する、抗炎症剤として有用である。本明細書に記載の化合物、組成物及び方法は、関節炎を治療するために有用であり、限定するものではないが、例えば、リウマチ様関節炎、脊椎関節症、強直性脊椎炎、痛風、通風関節炎、変形性関節炎、全身性紅斑性狼瘡、若年性関節炎、急性リウマチ性関節炎、腸疾患に基づく関節炎、神経障害性関節炎、乾癬性関節炎、化膿性関節炎がある。本明細書に記載の化合物、組成物及び方法はまた、骨粗鬆症及びその他の関連骨障害の治療に有用である。本明細書に記載の化合物、組成物及び方法はまた、逆流性食道炎、下痢、炎症性腸疾患、クローン病、胃炎、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎等の胃腸症状の治療に有用である。本明細書に記載の化合物、組成物及び方法はまた、ウイルス感染及び嚢胞性線維症に関連するような肺炎症の治療に有用である。さらに、本明細書に記載の化合物、組成物及び方法はまた、単独又は従来の免疫調整薬との併用のいずれかで、器官移植患者において有用である。さらに、本発明の化合物、組成物及び方法は、掻痒及び白斑(vitaligo)において有用である。特に、本明細書の化合物、組成物、及び方法は、特定の炎症性疾患リウマチ様関節炎の治療に有用である。
予防又は治療されてよいさらなる炎症性疾患には、限定するものではなく、喘息、アレルギー、呼吸窮迫症候群、又は急性もしくは慢性膵炎がある。さらに、呼吸器系疾患は、限定するものではないが、慢性閉塞性肺疾患、及び肺線維症等を予防又は治療してよい。さらに、本明細書に記載のMEKキナーゼ阻害剤はまた、プロスタグランジンエンドペルオキシダーゼシンターゼ−2(COX−2)産生に関連する。プロスタグランジン等のアラキドン酸由来のシクロオキシゲナーゼ経路の前駆炎症(Pro-inflammatory)介在因子は、誘導COX−2酵素により産生される。COX−2の調整は、多様な細胞に影響を及ぼし、且つ多様な疾患状態及び症状の重要且つ決定的な炎症介在因子である、これらの前駆炎症介在因子を調整することになる。特に、これらの炎症介在因子は、疼痛受容体の感作、及び浮腫等の疼痛に関与している。したがって、予防又は治療されてよい追加のMEKキナーゼ媒介症状には、浮腫、無感覚症、発熱、及び神経筋痛、頭痛、歯痛、関節炎痛、及び癌が原因の疼痛等の疼痛がある。
さらに、本明細書に記載の化合物、組成物、及び方法により治療される疾患は、眼科の障害であってよい。新脈管形成が病因に寄与する眼科の疾患及びその他の疾患が治療又は予防されてよく、且つ限定なく、ドライアイ(例えばシェーグレン症候群)、黄斑変性症、閉塞隅角緑内障及び広角緑内障、網膜神経節変性症、不顕性虚血、網膜炎、網膜障害、ブドウ膜炎、眼羞明(ocular photophobia)、及び眼組織への急性損傷に関連する炎症及び疼痛がある。本明細書に記載の化合物、組成物、及び方法は、緑内障網膜障害及び/又は糖尿病性網膜障害の治療に有用である。本明細書に記載の化合物、組成物、及び方法はまた、白内障手術及び屈折矯正手術等の眼の手術などによる術後の炎症又は疼痛の治療に有用である。さらなる実施態様によれば、かかる眼科障害は、ドライアイ、閉塞隅角緑内障及び広角緑内障からなる群から選択される。
さらに、本明細書に記載の化合物、組成物、及び方法により治療される疾患は、自己免疫疾患であってよい。予防又は治療されてよい自己免疫疾患には、限定するものでないが、リウマチ様関節炎、炎症性腸疾患、炎症性疼痛、潰瘍性大腸炎、クローン病、歯周病、側頭下顎関節疾患、多発性硬化症、糖尿病、糸球体腎炎、全身性紅斑性狼瘡、硬皮症、慢性向上腺炎、グレーブス病、溶血性貧血、自己免疫性胃炎、自己免疫性好中球減少、血小板減少症、慢性活動性肝炎、重力筋無力症、アトピー性皮膚炎、移植対宿主の疾患、及び乾癬がある。予防又は治療されてよい炎症性疾患には、限定するものではないが、喘息、アレルギー、呼吸窮迫症候群、急性もしくは慢性膵臓炎がある。特に、本明細書に記載の化合物、組成物、及び方法は、特定の自己免疫疾患、リウマチ様関節炎及び多発性硬化症の治療に有用である。
さらに、本明細書に記載の化合物、組成物、及び方法により治療される疾患は、皮膚障害であってよい。特定の実施態様によれば、かかる皮膚障害は、限定するものではないが、黒色腫、規定細胞癌、扁平上皮細胞癌、及び他の皮上皮皮膚癌、並びに乾癬及び遷延性掻痒があり、及び皮膚及び皮膚構造に関連する他の疾患を、本発明のMEKキナーゼ阻害剤で治療又は予防してよい。
治療又は予防されてよい代謝疾患には、限定することなく、メタボリック候群、インスリン抵抗性、及び1型及び2型糖尿病がある。さらに、本明細書に記載の組成物は、インスリン抵抗性、及び局所的に悪化した炎症性シグナル伝達に関連するアテローム硬化症等のその他の代謝疾患の治療に有用であってよい。
本明細書に記載の化合物、組成物、及び方法はまた、組織損傷、脈管疾患、片頭痛、結節性動脈周囲炎、甲状腺炎、無形成性貧血、ホジキン病、硬皮症(sclerodoma)、リウマチ性発熱、I型糖尿病、神経筋関節疾患、例えば、重力筋無力症、白質疾患、例えば多発性硬化症、サルコイドーシス、腎炎、ネフローゼ症候群、ベーチェット病、多発性筋炎、歯周炎、歯周病、過敏症、損傷後に発生する腫れ、虚血、例えば心筋性虚血、心臓血管性虚血、及び心拍停止に続発する虚血等の疾患における組織損傷の治療に有用である。本明細書に記載の化合物、組成物、及び方法はまた、アレルギー性鼻炎、呼吸窮迫症候群、内毒素性ショック症候群、及びアテローム硬化症の治療に有用である。
さらに、本明細書に記載の化合物、組成物、及び方法により治療される疾患は、心臓血管性症状であってよい。特定の実施態様によれば、かかる心臓血管性症状は、アテローム硬化症、心臓肥大、特発性心筋症、心不全、新脈管形成関連症状又は障害、及び医療症状後に誘導される増殖、例えば、限定するものではないが、外科手術及び血管形成術後の再狭窄がある。
さらに、本明細書に記載の化合物、組成物、及び方法により治療される疾患は、神経障害であってよい。特定の実施態様によれば、かかる神経障害は、パーキンソン病、アルツハイマー病、アルツハイマー認知症、及び脳卒中、虚血及び外傷による中枢神経系損傷からなる群から選択される。他の実施態様によれば、かかる神経障害は、てんかん、神経障害性疼痛、うつ、及び双極性障害からなる群から選択される。
さらに、本明細書に記載の化合物、組成物、及び方法により治療される疾患は、急性骨髄性白血病、胸腺癌、脳癌、肺癌、扁平上皮細胞癌、皮膚癌、目の癌、網膜芽腫癌、眼内黒色腫、口腔及び口腔咽頭癌、嚢癌、胃(gastric)癌、胃(stomach)癌、膵臓癌、嚢癌、乳癌、頸部癌、頭部癌、首癌、腎臓(renal)癌、腎臓(kidney)癌、肝臓癌、卵巣癌、前立腺癌、結腸直腸癌、食道癌、精巣癌、婦人科系の癌、甲状癌、CNS、PNS、AIDS関連AIDS関連癌(例えば、リンパ腫及びカポジ肉腫)又はウイルス誘導性の癌等の癌であってよい。ある実施態様によれば、化合物及び組成物は、皮膚(例えば、乾癬)、再狭窄、又は前立腺(例えば、良性前立腺肥大症(BPH))の良性過形成等の非癌性過剰増殖障害の治療用である。
さらに、本明細書に記載される化合物、組成物、及び方法により治療される疾患は、膵炎、腎臓疾患(例えば、増殖性糸球体腎炎、及び腎性疾患誘導性の糖尿病)、疼痛、脈管形成又は新脈管形成に関連する疾患、腫瘍新脈管形成、慢性炎症性疾患、例えば、リウマチ様関節炎、炎症性腸疾患、アテローム硬化症、皮膚疾患、例えば乾癬、湿疹、及び硬皮症、糖尿病、糖尿病性網膜障害、未熟児網膜障害、加齢性黄斑変性症、血管腫、腱炎、滑液嚢炎、坐骨神経痛、神経膠腫、黒色腫、カポジ肉腫、及び卵巣癌、乳癌、肺癌、膵臓癌、前立腺癌、結腸癌、及び表皮癌であってよい。
さらに、本明細書に記載される化合物、組成物、及び方法により治療される疾患は、哺乳類における未分化胚芽細胞移植の予防であってよい。
本発明の方法により、本明細書に記載の化合物、又は医薬として許容されるその塩で治療できる患者には、例えば、乾癬;再狭窄;アテローム硬化症、BPH;乳癌、例えば、乳腺における管組織における腺管癌、骨髄癌、コロイド癌、管癌、及び炎症性乳癌;卵巣癌、例えば上皮性卵巣腫瘍、例えば、卵巣における腺癌、及び卵巣から腹腔へ移動した腺癌;子宮癌;頸部上皮における腺癌、例えば扁平上皮細胞癌、及び腺癌等の頸部癌;前立腺癌、例えば、以下から選択される前立腺癌:腺癌又は骨から移動した腺癌;膵臓癌、例えば、膵臓管組織における類上皮(epitheliod)癌及び膵臓管における腺癌等の膵臓癌;膀胱における遷移性細胞癌、尿路上皮癌(遷移性細胞癌)、嚢、扁平上皮細胞癌、腺癌、及び小細胞癌を覆う尿路上皮細胞における腫瘍;急性骨髄性白血病(AML),急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、毛様細胞性白血病、骨髄形成異常、及び骨髄増殖性障害;骨癌;肺癌、例えば、扁平上皮細胞癌、腺癌、及び大細胞未分化癌に分割される非小細胞性肺癌(NSCLC)、及び小細胞肺癌;皮膚癌、例えば、基底細胞癌、黒色腫、扁平上皮細胞癌、及び扁平上皮細胞癌に進行することもある皮膚症状である光線角化症;眼性網膜症;皮膚又は眼内(目の)黒色腫;原性肝臓癌(肝臓で発症する癌);腎臓癌;甲状癌、例えば乳頭の、小胞の、髄質の、及び脱分化のもの;AIDS関連リンパ腫、例えば、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、B細胞免疫芽球性リンパ腫、及び小非開裂型細胞リンパ腫;カポジ肉腫;ウイルス油同姓癌、例えばB型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、及び肝細胞癌;ヒトリンパ球ウイルス1型(HTLV−1)及び成人T細胞白血病/リンパ腫;及びヒト乳頭種ウイルス(HPV)、及び頸部癌;中枢神経系癌(CNS)、例えば、神経膠腫(星状細胞腫、未分化細胞腫、又は多形性グリア芽腫)を誘導する原性脳腫瘍、希突起神経膠腫、上皮卵巣癌、髄膜腫、リンパ腫、神経鞘腫、及び髄芽細胞腫;末梢神経系(PNS)癌、例えば、聴神経腫及び悪性末梢神経鞘腫瘍(MPNST)、例えば、神経線維腫及び神経鞘腫、悪性線維細胞腫、悪性線維性組織球腫、悪性髄膜腫、悪性中皮腫、及び悪性混合ミュラー管腫瘍;口腔及び口腔咽頭癌、例えば、下咽頭癌、喉頭癌、鼻咽頭癌、及び口腔咽頭癌;胃癌、例えば、リンパ腫、胃ストロマ腫瘍、及び類癌腫;精巣癌、例えば、精上皮腫及び非精上皮腫を誘導する胚細胞腫瘍(GCT)、及びライディッヒ細胞腫瘍及びセルトリ細胞腫瘍を誘導する生殖腺ストロマ腫瘍、非ホジキンリンパ腫癌様体又は類癌腫;直腸癌;及び結腸癌がある。
キット
本明細書に記載の化合物、組成物及び方法は、本明細書に記載されるものなどの障害の治療のためのキットを提供する。これらのキットは、本明細書に記載の1の化合物、複数の化合物、又は組成物を容器中に含んでなり、任意に、本明細書に記載の様々な方法及びアプローチによりキットの使用を教示する指示書を含んでなる。かかるキットはまた、科学的引用文献、包装挿入物質、臨床試験結果、及び/又は組成物の活性及び/又は利点を指示又は確立し、及び/又は相互作用における用量投与、投与、副作用、薬物について記載するこれらの要約等の情報、又はその他の健康管理提供者へ有用な情報を含んでよい。かかる情報は、様々な研究、例えばインビボモデルに関与する実験動物を用いる研究、及びヒト臨床試験による研究に基づいてよい。本明細書に記載のキットは、健康提供者、例えば医師、看護師、薬剤師、処方職員等へ、提供し、市販し、及び/又は奨励することができる。ある実施態様によれば、キットは、顧客へ直接市販されてもよい。
本明細書に記載の化合物は、診断のため、且つ研究用試薬として利用することができる。例えば、本明細書に記載の化合物は、単独か、他の化合物との組合せで、差分解析及び/又は組合せ解析におけるツールとして、細胞及び組織内で発現する遺伝子の発現パターンを解明するために有用であってよい。1つの非限定的な例として、1又は複数の化合物で処理された細胞又は組織内の発現パターンを、化合物で処理しないコントロールの細胞又は組織と比較し、且つ当該作製されたパターンを、例えば、これらが調べられる遺伝子の、疾患関連、シグナル伝達経路、細胞局在化、発現レベル、サイズ、構造又は機能に関連する場合、遺伝子発現の差分レベルについて解析する。これらの解析は、刺激化、又は非刺激化細胞上で、且つ発現パターンに影響を及ぼす他の化合物の存在下又は不存在下で行うことができる。
ヒトの治療のために有用である上に、本発明の化合物及び調製物はまた、愛玩動物(例えば、イヌ、ネコ)、珍しい動物、及び哺乳類、げっ歯類を含む家畜(例えばウマ)の、獣医学的治療のために有用である。
以下に示す実施例及び調製例は、本発明の化合物、及びかかる化合物の製造方法を、さらに例示及び例証する。本発明の範囲は、以下の実施例及び調製例の範囲により、どのような場合でも限定されるものではないと理解されるべきである。
スルホンアミド合成のための一般的手順
手順A:
アミン(1当量)の無水ジクロロメタン(3ml/mmol)溶液に無水トリエチルアミン(5当量)を加えた。この溶液にスルホン酸クロライド(1当量)を加え、溶液を室温で16時間撹拌した。溶媒を留去し、残査をシリカのフラッシュカラムクロマトグラフィで精製した。
手順B:
アミン(1当量)の無水ピリジン(5ml/mmol)溶液を撹拌しながらスルホン酸クロライド(1〜5当量)を加えた。この反応混合物を40℃で48時間撹拌した。反応混合物を水とEtOAcとで分液した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮した。残査はシリカのフラッシュカラムクロマトグラフィで精製した。
手順C:ヨウ素原子の置換:
1当量のアリールヨウ素、1.5当量のボロン酸又はボロン酸エステル、0.25当量のPdCl2(dppf)×DCM、及び10当量の無水K2CO3粉末を含む、脱酸素化したジオキサンと水の混合物(3:1)の懸濁液を、マイクロ波反応装置を用いて115℃で60分間加熱した。反応物をNH4Cl水溶液/THFを用いて抽出し、有機層をNa2SO4で乾燥した。粗反応生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(Si,EtOAc/ヘキサン、又はCHCl3/MeOH)で精製した。収率:20〜40%。
手順D:N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−2−(アルキルアミン)エタンスルホンアミドの合成:
5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミン(0.364g,1mmol)及びトリエチルアミン(0.28ml,2mmol)のCH2Cl2(5ml)溶液に2−クロロ−エタンスルホン酸クロライド(0.1ml,1mmol)を加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。次にこれに過剰のアミン(10当量)の溶液又はニート液のいずれかを加えた。反応混合物を室温で更に6時間撹拌した。反応混合物をCH2Cl2(10ml)及び水(10ml)で希釈した。有機層を順次、HCl(2×20ml,2N)、飽和NaHCO3(2×10ml)溶液で洗浄した。次にCH2Cl2層を乾燥(MgSO4)し、留去し、粗生成物を得た。不純物を含む生成物を分取HPLC条件で精製し、純粋な生成物を50〜60%の収率で得た。
実施例1
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)メタンスルホンアミド:
ステップA:2,3−ジフルオロ−N−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−6−ニトロアニリン:
0℃の2−フルオロ−4−ヨードアニリン(11.40g,47mmol)の無水THF溶液100mlに、1MのLHMDSのTHF溶液47ml(47mmol)を滴下した。溶液の色が濃い紫色に変化した。この溶液をカニューレを通じて滴下ロートに移し、この溶液(アミンの遊離塩基を含むもの)を0℃において2,3,4−トリフルオロニトロベンゼン(8.321g,47.0mmol)の無水THF(50ml)溶液に少量ずつ加えた。加え終わった後、アルゴン雰囲気下室温で15時間混合物を撹拌した。溶媒量を濃縮した後、酢酸エチルとブラインを用いて抽出を行った。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を除去し、得られた暗色の油状物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(EtOAc/ヘキサン 1:5,Rf=0.58)で精製し、粗生成物を得た。粗生成物は真空で乾燥することにより茶色の固体となった(収率:6.23g,33.6%):m/z=393[M−1]-。
ステップB:5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミン:
ニトロジアリルアミン(6.23g,15.8mmol)のエタノール溶液300mlに、鉄粉(13.74g,246mmol)及びアンモニウムクロライド(13.59g,254mmol)を加え、混合物を撹拌しながら100℃の油浴温度で14時間加熱した。混合物を濾過し、残査をエタノールで2回洗浄した。エタノールを真空で除去し、残査を酢酸エチル/1M水酸化ナトリウム溶液を用いて抽出した。抽出の間、更に沈殿物が形成されたが、これは濾過し廃棄した。有機層を集めてブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を除去し粗生成物をCHCl
3/ヘキサン(1:50)で再結晶した。生成物は茶色の針状結晶として得られた(2.094g,66%),R
f=0.44(EtOAc/ヘキサン 1:3)、
1H−NMR(500MHz,CDCl
3),δ=7.40〜7.38(dd,1H,J=11.3Hz,J=1.5Hz),7.25〜7.23(d,1H,J=8.5Hz),6.97〜6.92(q,1H,J=9Hz),6.51〜6.48(m,1H),6.24〜6.21(t,1H,J=9Hz),5.3(s,1H,NH,br),3.80(s,2H,NH
2,br);LRMS(ESI):m/z=365[M+H]
+。
ステップC:
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)メタンスルホンアミド:
一般的手順Aに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンをメタンスルホン酸クロライドと反応させ、目的の生成物を得た。1H−NMR:(500MHz,CDCl3):δ=7.38〜7.37(d,1H),7.35〜7.34(m,1H),7.27〜7.26(m,1H),7.20〜7.0(q,1H),6.68(s,1H,br),6.15〜6.12(q,1H),5.65(s,1H,br),2.95(s,3H);m/z=441[M−1]-。
実施例2
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)シクロプロパンスルホンアミド:
一般的手順Aに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンをシクロプロパンスルホン酸クロライドと反応させ、目的の生成物を得た。1H−NMR:(500MHz,CDCl3):δ=7.38〜7.37(d,1H),7.35〜7.34(m,1H),121−1 Id(m,1H),7.20〜7.0(q,1H),6.68(s,1H,br),6.15〜6.12(q,1H),5.65(s,1H,br),3.25〜3.20(m,1H),2.4〜2.3(m,2H),2.0〜1.8(m,2H);m/z=467[M−1]-。
実施例3
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)プロパン−2−スルホンアミド:
一般的手順Aに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンをイソプロピルスルホン酸クロライドと反応させ、目的の生成物を得た。収率39%。1H−NMR:(500MHz,CDCl3):δ=7.50〜7.43(m,1H),7.35〜7.34(m,1H),7.27〜7.26(m,1H),7.15〜7.09(q,1H,J=1.6Hz),6.62(s,1H,br),6.22〜6.18(q,1H,J=1.5Hz),5.65(s,1H,br),3.30〜3.28(m,1H),1.38〜1.37(d,6H,J=1.2Hz);m/z=469[M−1]-。
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)ブタン−1−スルホンアミド:
一般的手順Aに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンをn−ブチルスルホン酸クロライドと反応させ、目的の生成物を得た。収率55%。1H−NMR:(500MHz,CDCl3):δ=7.50〜7.43(m,1H),7.35〜7.34(m,1H),7.27〜7.26(m,1H),7.15〜7.09(q,1H,J=1.6Hz),6.62(s,1H,br),6.22〜6.18(q,1H,J=1.5Hz),5.65(s,1H,br),3.06〜3.031(t,2H,J=1.4Hz),1.75〜1.71(m,2H),1.38〜1.36(m,2H),0.87〜0.86(t,3H,J=1.3Hz);m/z=483[M−1]-。
実施例5
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)2,2,2−トリフルオロエタンスルホンアミド:
一般的手順Aに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンを1,1,1−トリフルオロエチルスルホン酸クロライドと反応させ、目的の生成物を得た。収率28%。m/z=509[M−1]-。
実施例6
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)ブタン−2−スルホンアミド:
一般的手順Aに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンをsec−ブチルスルホン酸クロライドと反応させ、目的の生成物を得た。収率22%。1H−NMR:(500MHz,MeOH[d4]):δ=7.60〜7.40(m,3H),7.18〜7.00(q,1H),6.55〜6.45(m,1H),3.55〜3.50(m,1H),2.20〜2.00(m,1H),1.80〜1.60(m,1H),1.43〜1.40(d,3H),1.06〜1.04(t,3H);m/z=483[M−1]-。
実施例7
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)N−メチルシクロプロパンスルホンアミド:
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)シクロプロパンスルホンアミド(実施例2参照)(283.9mg,0.61mmol)の無水THF溶液3mlにLHMDSの1M溶液(0.6ml,0.6mol)を−78℃で加え、この溶液をこの温度で10分間撹拌した。そして、ヨウ化メチル(0.8ml,1.824g,12.9mmol)を加え、この混合物を室温にまで温め7時間撹拌した。溶媒を除去し、残査をEtOAcとブラインで抽出した。有機画分を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を除去した。得られた粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(Si,EtOAc/ヘキサン 1:2,Rf=0.45)で精製した。収率:205mg,70%。1H−NMR:(500MHz,CDCl3):δ=7.41〜7.39(d,1H,J=10Hz),7.30〜7.29(d,1H,J=8.0Hz),7.23〜7.20(m,1H),6.98〜6.93(q,1H,J=8.5Hz),6.60(s,1H,br),6.51〜6.47(m,1H),3.23(s,3H),2.46〜2.42(m,1H),1.19〜1.16(m,2H),1.04〜1.02(m,2H);m/z=481[M−1]-。
実施例8
1−クロロ−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)メタンスルホンアミド:
一般的手順Aに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンをクロロメチルスルホン酸クロライドと反応させ、目的の生成物を得た。m/z=475[M−1]-。
実施例9
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−2−メチルプロパン−2−スルホンアミド:
一般的手順Bに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンを2−メチルプロパン−2−スルホン酸クロライド(文献の手順により合成されたもの)と反応させ、目的の生成物を得た。1H−NMR:(300MHz,CDCl3):δ=7.50(m,1H),7.43(dd,J=1.8Hz,10.5Hz,1H),7.28(br s,1H),7.10(dd,J=9.0Hz,17.7Hz,1H),6.48(br s,D2Oで置換可能,1H),6.19(t,J=7.8Hz,9.6Hz,1H),5.58(br s,D2Oで置換可能,1H),1.39(s,9H);m/z=383[M−1]-。
実施例10
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)シクロペンタンスルホンアミド:
一般的手順Bに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンをシクロペンタンスルホン酸クロライドと反応させ、目的の生成物を得た。1H−NMR:(300MHz,CDCl3):δ=7.42(dd,J=2.1Hz,10.5Hz,1H),7.36(ddd,J=2.4Hz,4.8Hz,9.3Hz,1H),7.25(m,2H),7.10(dd,J=9.6Hz,17.7Hz,1H),6.67(br s,D2Oで置換可能,1H),6.20(dt,J=1.5Hz,8.4Hz,17.4Hz,1H),3.53(p,1H),1.80(m,8H);m/z=495[M−1]-。
実施例11
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)シクロヘキサンスルホンアミド:
一般的手順Bに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンをシクロヘキサンスルホン酸クロライドと反応させ、目的の生成物を得た。1H−NMR:(300MHz,CDCl3):δ=7.43(dd,J=1.5Hz,10.2Hz,1H),7.37(ddd,J=2.4Hz,4.8Hz,9.6Hz,1H),7.27(m,1H),7.11(dd,J=9.3Hz,18.0Hz,1H),6.64(br s,1H),6.18(dt,J=1.5Hz,9.0Hz,17.4Hz,1H),5.63(br s,1H),2.95(トリプレットトリプレット),2.10〜1.16(m,10H);m/z=509[M−1]-。
実施例12
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−1−メチルシクロプロパン−1−スルホンアミド:
ステップA:3−クロロ−1−プロパンスルホン酸n−ブチルエステル:
氷冷した3−クロロ−1−プロパンスルホン酸クロライド(36.6g,200mmol)と1−ブタノール(18.4g,240mmol)のCH2Cl2溶液(250ml)にトリエチルアミン(28ml,200mmol)のCH2Cl2溶液(50ml)をゆっくり加え、16時間撹拌を続けた。混合物をCH2Cl2(200ml)で希釈し、洗浄(HCl水溶液)し、乾燥(MgSO4)し、溶媒を留去し、未精製の標記の生成物をかすかに黄色(slightly yellow)の油状物として得た(40.85g,95%)。本生成物は更に精製することなく次の反応に用いた。1H−NMR(CDCl3) δ=0.94(t,J=7.5Hz,3H),1.44(セクステット,2H),1.72(クインテット,2H),2.31(クインテット,2H),3.27(t,J=6.9Hz,2H),3.68(t,J=6.3Hz),4.23(t,J=6.6Hz,2H)。
ステップB:シクロプロパンスルホン酸1−ブチルエステル:
3−クロロ−1−プロパンスルホン酸1−ブチルエステル(4.6g,21.39mmol,THF25ml)の溶液及びブチルリチウム(14.7ml,23.53mmol,1.6M,THF)の溶液を、窒素雰囲気下−78℃で同時にTHF(150ml)に加えた。溶液を0℃まで温めた後、水(2ml)で反応を停止(クエンチ)させた。揮発性物質を減圧下で留去し、残査をCH2Cl2(150ml)で抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、留去し、ほぼ純粋な目的の粗生成物を淡黄色(pale yellow)の油状物として得た(3.23g,78.22%)。本粗生成物は更に精製することなく次の段階に用いた。1H−NMR(300MHz,CDCl3) δ=0.94(t,J=7.5Hz,3H),1.07(m,2H),1.25(m,2H),1.45(セクステット,2H),1.74(クインテット,2H),2.45(ヘプテット,1H),4.23(t,J=6.6Hz,2H)。
ステップC:1−メチル−シクロプロパンスルホン酸ブチルエステル:
シクロプロパンスルホン酸1−ブチルエステル(1g,5.58mmol)のTHF(15ml)溶液にブチルリチウム溶液(3.84ml,6.14mmol,1.6M,THF)を窒素雰囲気下−78℃においてゆっくりと加えた。15分後、MeI(0.72ml,11.16mmol)を加え、溶液を0℃まで温めた後、水(1ml)で反応を停止(クエンチ)させた。揮発性物質を減圧下で留去し、残査をCH2Cl2(100ml)で抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、留去した。残査をシリカゲルクロマトグラフィ(溶出液:ヘキサン/CH2Cl2)で精製し、標記生成物を無色の油状物として得た(0.59g,55.0%)。1H−NMR(300MHz,CDCl3) δ=0.84(m,2H),0.95(t,J=7.2Hz,3H),1.43(m,4H),1.53(s,3H),1.74(m,2H),4.21(t,J=6.6Hz,2H)。
ステップD:1−メチル−シクロプロパンスルホン酸1−カリウム塩:
1−メチル−シクロプロパンスルホン酸1−ブチルエステル(0.386g,2mmol)とチオシアン酸カリウム塩(0.194g,2mmol)との混合物をDME(5ml)及び水(5ml)中において16時間還流させた。揮発性物質を留去し、真空において50℃で16時間乾燥し、粗スルホン酸塩(0.348g,定量的)を得た。粗生成物は更に精製することなく次の反応に用いた。1H−NMR(300MHz,D2O) δ=0.56(t,J=6.3Hz,2H),0.96(t,J=6.3Hz,2H),1.26(s,3H)。
ステップE:1−メチル−シクロプロパンスルホン酸クロライド:
1−メチル−シクロプロパンスルホン酸1−カリウム塩(0.348g,2mmol)、塩化チオニル(5ml)、及びDMF(5滴)の溶液を60℃で16時間還流させた。揮発性物質を減圧下で留去し、残査をCH2Cl2(50ml)で抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、留去し、粗生成物を黄色粘着性油状物として得た。粗生成物は更に精製することなく次の反応に用いた。
ステップF:N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−1−メチルシクロプロパン−1−スルホンアミド:
一般的手順Bに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンを1−メチル−シクロプロパンスルホン酸クロライドと反応させ、目的の生成物を得た。1H−NMR:(300MHz,CDCl3):δ=7.42(dd,J=1.8Hz,10.5Hz,1H),7.36(ddd,J=2.4Hz,4.5Hz,9.0Hz,1H),7.27(d,J=6.0Hz,1H),7.07(dd,J=9.3Hz,17.7Hz,1H),6.24(dt,J=2.1Hz,8.7Hz,17.4Hz,1H),5.86(br s,1H),1.43(s,3H),1.33(t,J=5.4Hz,2H),0.75(dd,J=5.1Hz,6.3Hz,2H),;m/z=481[M−1]-。
実施例13
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
ステップA:シクロプロパンスルホン酸ブチルエステル:
シクロプロパンスルホン酸クロライド(5g,35mmol,1当量)を過剰量のBuOH(20ml)に溶解し、反応混合物を−10℃に冷却し、ピリジン(5.8ml,70mmol,2当量)をゆっくり滴下した。混合物をゆっくり室温に温め、一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、得られた白色固体をCHCl3に溶解させた。有機層を水とブラインで洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濃縮し油状物を得た(4.8g,24.9mmol,71%)。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=4.25(t,2H),2.46(m,1H),1.74(m,2H),1.45(m,2H),1.25(dd,2H),1.09(dd,2H),0.93(t,3H)。
ステップB:1−アリルシクロプロパン−1−スルホン酸ブチルエステル:
−78℃のシクロプロパンスルホン酸1−ブチルエステル(4.8g,24.9mmol)のTHF溶液に、窒素雰囲気下でブチルリチウム溶液(15.6ml,24.9mmol,1.6M,THF)及びヨウ化アリル(24.9mmol)を同時に加えた。反応混合物を−78℃で2時間、室温で3時間撹拌した。揮発物を減圧下で留去し、残査をCH2Cl2(100ml)で抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、留去した。残査をシリカゲルクロマトグラフィ(溶出液:ヘキサン/CH2Cl2)で精製し、標記生成物を無色油状物として得た(3.75g,69.0%)。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=5.6(m,1H),5.13〜5.08(t,2H),4.21(t,2H),2.65(d,2H),1.7(m,2H),1.4(m,2H),0.93(m,5H)。
ステップC:1−アリルシクロプロパン−1−スルホン酸カリウム塩:
1−メチルシクロプロパン−1−スルホン酸1−ブチルエステル(3.75g,17.2mmol)とチオシアン酸カリウム塩(1.7g,17.2mmol)との混合物をDME(20ml)及び水(20ml)中において16時間還流させた。揮発性物質を留去し、真空において50℃で16時間乾燥し、粗スルホン酸塩(3.44g,定量的)を得た。粗生成物は更に精製することなく次の反応に用いた。1H−NMR(CDCl3):δ=5.6(m,1H),4.91〜4.85(dd,2H),2.471〜2.397(d,2H),0.756(m,2H),0.322(m,2H)。
ステップD:1−アリルシクロプロパン−1−スルホン酸クロライド:
1−アリルシクロプロパン−1−スルホン酸カリウム塩(3.44g,17.2mmol)、塩化チオニル(10ml)、及びDMF(5滴)の溶液を60℃で16時間還流させた。揮発性物質を減圧下で留去し、残査をCH2Cl2(50ml)で抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、留去し、粗生成物を黄色粘着性油状物として得た。粗生成物はヘキサンで洗浄し、更に精製することなく次の反応に用いた。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=5.728(m,1H),5.191(t,2H),2.9(d,2H),0.756(m,2H),0.322(m,2H)。
ステップE:1−アリル−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
一般的手順Bに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンを1−アリルシクロプロパン−1−スルホン酸クロライドと反応させ、目的の生成物を得た。m/z=507[M−1]-。
ステップF:N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
1−アリル−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)シクロプロパン−1−スルホンアミド(0.77g,1.52mmol)及び4−メチルモルホリンN−オキシド(0.18g,1.52mmol)をTHF(50ml)に溶解させた。室温で四酸化オスミウム(0.152mmol,0.965ml,4%H2O溶液)を加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。EtOAcを加え、有機層を水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮した。残査をシリガゲルクロマトグラフィ(溶出液:EtOAc/MeOH)で精製し、標記生成物を得た(0.65g,79%)。1H−NMR(300MHz,CDCl3+D2O):δ=7.38(dd,J=1.8Hz,10.5Hz,1H),7.36(ddd,J=2.4Hz,5.1Hz,9.3Hz,1H),7.25(d,J=8.7Hz,1H),7.02(dd,J=9.0Hz,17.7Hz,1H),6.27(dt,J=3.0Hz,8.7Hz,17.4Hz,1H),3.92(m,1H),3.54(dd,J=3.9Hz,11.1Hz,1H),3.39(dd,J=6.6Hz,11.1Hz,1H),2.16(dd,J=9.6Hz,15.9Hz,1H),1.59(d,J=14.1Hz,1H),1.41(m,1H),1.26(m,1H),0.83(m,2H);m/z=542[M−1]-。
実施例14
(S)−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
ラセミ混合物(実施例13)をキラルHPLCで分離することにより純粋なS異性体を得た。1H−NMR(300MHz,CDCl3+D2O):δ=7.38(dd,J=1.8Hz,10.5Hz,1H),7.36(ddd,J=2.4Hz,5.1Hz,9.3Hz,1H),7.25(d,J=8.7Hz,1H),7.02(dd,J=9.0Hz,17.7Hz,1H),6.27(dt,J=3.0Hz,8.7Hz,17.4Hz,1H),3.92(m,1H),3.54(dd,J=3.9Hz,11.1Hz,1H),3.39(dd,J=6.6Hz,11.1Hz,1H),2.16(dd,J=9.6Hz,15.9Hz,1H),1.59(d,J=14.1Hz,1H),1.41(m,1H),1.26(m,1H),0.83(m,2H);m/z=542[M−1]-。
実施例15
(R)−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
ラセミ混合物(実施例13)をキラルHPLCで分離することにより純粋なR異性体を得た。1H−NMR(300MHz,CDCl3+D2O):δ=7.38(dd,J=1.8Hz,10.5Hz,1H),7.36(ddd,J=2.4Hz,5.1Hz,9.3Hz,1H),7.25(d,J=8.7Hz,1H),7.02(dd,J=9.0Hz,17.7Hz,1H),6.27(dt,J=3.0Hz,8.7Hz,17.4Hz,1H),3.92(m,1H),3.54(dd,J=3.9Hz,11.1Hz,1H),3.39(dd,J=6.6Hz,11.1Hz,1H),2.16(dd,J=9.6Hz,15.9Hz,1H),1.59(d,J=14.1Hz,1H),1.41(m,1H),1.26(m,1H),0.83(m,2H);m/z=542[M−1]-。
実施例16
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
ステップA:2−(1−ブロモシクロプロピル)エタノール:
ジエチル亜鉛(3.3ml,3.977g,30mmol)原液(ニート)の無水DCM溶液100mlに、トリフルオロ酢酸(2.31ml,3.4188g,30mmol)を0℃でかなりゆっくりと滴下した(注意:危険なガスが発生し、発熱性である!)。TFAを加え終えた後、懸濁液を20分間同温度で撹拌し、次にジヨードメタン(2.45ml,8.134g,30.4mmol)を加えた。更に0℃において20分間撹拌し、3−ブロモブテ−3−エン−1−オール(1ml,1.523g,10.1mmol)のDCM溶液10mlを同温度で加えた。添加を終えた後、混合物を室温にまで温め4時間撹拌した。混合物をMeOH100mlとブライン40mlで反応を停止(クエンチ)させ、更に30分間撹拌した。溶媒を濃縮し、残査をCHCl3/NH4Cl水溶液で抽出した。有機層を集めてブラインと水で洗浄し、溶媒を除去し、2−(1−ブロモシクロプロピル)エタノールを十分な純度で得た(1.6564g,100%)。1H−NMR(500MHz,CDCl3):δ=3.90〜3.83(t,2H),1.91〜1.87(t,2H),1.71(s,1H,br),1.14〜1.09(m,2H),0.83〜0.79(m,2H)。
ステップB:TBS保護された2−(1−ブロモシクロプロピル)エタノール:
該シクロプロピルアルコール(ステップA)(1.303g,7.95mmol)の無水DCM溶液30mlに無水ピリジン(1.2ml,1.1736g,14.8mmol)及びTBSOTf(2.7ml,3.1077g,11.76mol)を加え、溶液を室温で16時間撹拌した。これをCHCl3/ブラインで抽出し、有機層をMgSO4で乾燥した。溶媒を濃縮し、粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(Si,CHCl3/ヘキサン 1:10,Rf=0.4)で精製した。収率:0.796g,36%。1H−NMR(500MHz,CDCl3):δ=3.95〜3.75(t,2H),1.95〜1.85(t,2H),1.15〜1.05(m,2H),0.95〜0.80(m,HH),0.15〜0.05(s,6H)。
ステップC:TBS保護された2−(1−クロロスルホニルシクロプロピル)エタノール:
ステップBで調製されたブロモシクロプロパン(1.1227g,4.04mmol)の無水ジエチルエーテル溶液15mlに、1.7Mのt−BuLiのペンタン溶液(4.8ml,8.16mmol)を−78℃で加えた。溶液をこの温度で30分間撹拌し、次に転送カニューレで、新しく蒸留された塩化スルフリル(0.65ml,1.029g,8.1mmol)のジエチルエーテル溶液8ml中に−78℃で転送した。黄色の懸濁液を室温にまで温めた。溶媒を除去し、残査を真空下で乾燥し、過剰の塩化スルフリルを除去した。残査をヘキサンで2回抽出し、濾過した後、溶媒を真空下で留去し、当該スルホン酸クロライドを無色油状物として十分な純度で得た。収率:820mg(72%)。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=3.95〜3.85(t,2H),2.35〜2.25(t,2H),1.80〜1.70(m,2H),1.45〜1.38(m,2H),0.90(s,9H),0.10(s,6H)。
ステップD:TBS保護されたN−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
一般的手順Bに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンをステップCで調製されたシクロプロピルスルホン酸クロライドと反応させ、目的の生成物を得た。1H−NMR:(300MHz,CDCl3):δ=7.44〜7.39(dd,1H),7.32〜7.24(m,1H),7.1〜6.98(q,1H),6.34〜6.24(m,1H),6.16(s,1H,br),3.85〜3.75(t,2H),2.15〜2.00(t,2H),1.35〜1.20(m,2H),0.95〜0.75(m,11H),0.10(s,6H);m/z=625[M−1]-。
ステップE:N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
ステップDで調製されたTBSで保護されたスルホンアミド(21mg,0.033mmol)のTHF溶液1mlに、1.2NのHCl水溶液0.1mlを0℃で加え、溶液を2時間撹拌した。溶媒を濃縮し、残査をNaHCO3水溶液及びEtOAcで抽出した。有機画分をMgSO4で乾燥し、揮発物を除去した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(Si,CHCl3/MeOH 10:1,Rf=0.45)で精製し、純粋な生成物を得た。収率:16.9mg(100%)。1H−NMR:(300MHz,CDCl3):δ=7.44〜7.39(dd,1H),7.32〜7.24(m,2H),7.1〜6.98(q,1H),6.34〜6.24(m,1H),6.16(s,1H,br),3.85〜3.75(t,1H),2.15〜2.00(t,2H),1.35〜1.20(m,2H),0.95〜0.85(m,2H);m/z=511[M−1]-。
実施例17
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−3−ヒドロキシプロパン−1−スルホンアミド:
3−クロロ−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド(69.4mg,0.138mmol)の1,4−ジオキサン8ml−H2O2ml混合溶液に、KOH粉末(0.674g,12.0mmol)を加え、混合物を還流温度で3日間加熱した。混合物をEtOAc/ブラインで抽出し、有機画分を硫酸ナトリウムで乾燥し、揮発物を除去した。残査をフラッシュカラムクロマトグラフィ(Si,DCM/MeOH 5:1,Rf=0.3)で精製した。収率:41mg(62%)。1H−NMR:(500MHz,MeOH[d4]):δ=7.38〜7.21(d,1H),7.23〜7.21(d,1H),7.06〜7.00(q,1H),6.52〜6.50(m,1H),6.17〜6.13(t,1H),3.30〜3.27(t,2H),2.86〜2.83(t,2H),2.05〜2.00(m,2H);m/z=485[M−1]-。
実施例18
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−2−メチル−5−(トリフルオロメチル)フラン−3−スルホンアミド:
一般的手順Bに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミン(0.182mmol)を2−メチル−5−(トリフルオロメチル)フラン−3−スルホン酸クロライド(0.5mmol)と反応させ、N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−2−メチル−5−(トリフルオロメチル)フラン−3−スルホンアミドを得た。1H−NMR(CDCl3) δ=2.2(s,3H),5.3(s,1H),6.0(dt,1H),6.8(s,1H),6.95(s,1H),7.0〜7.3(m,3H),7.4(dd,1H)。
実施例19
N−(5−(N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)スルファモイル)メチルチアゾール−2−イル)アセタミド:
一般的手順Bに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミン(0.182mmol)を2−アセタミド−4−メチルチアゾール−5−スルホン酸クロライド(0.5mmol)と反応させ、N−(5−(N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)スルファモイル)−4−メチルチアゾール−2−イル)アセタミドを得た。1H−NMR(CDCl3) δ=2.1(s,3H),2.2(s,3H),5.9(dt,1H),6.05(s,1H),7.0〜7.6(m,3H),7.4(dd,1H),8.0(s,1H)。
実施例20
5−(5−クロロ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)チオフェン−2−スルホンアミド:
一般的手順Bに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミン(0.182mmol)を5−(5−クロロ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)チオフェン−2−スルホン酸クロライド(0.5mmol)と反応させ、5−(5−クロロ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)チオフェン−2−スルホンアミドを得た。1H−NMR(300MHz,CDCl3) δ=5.8(dt,1H),5.95(s,1H),6.95(d,1H),7.4(m,2H),7.6(d,1H),7.8(s,1H)。
実施例21
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)3,5−ジメチルイソキサゾール−4−スルホンアミド:
一般的手順Bに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミン(0.182mmol)を3,5−ジメチルイソキサゾール−4−スルホン酸クロライド(0.5mmol)と反応させ、N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−3,5−ジメチルイソキサゾール−4−スルホンアミドを得た。1H−NMR(300MHz,CDCl3) δ=2.2(s,3H),2.4(s,3H),5.8(s,1H),6.0(dt,1H),5.95(s,1H),6.9(s,1H),7.0(q,1H),7.2(m,3H),7.4(dd,1H)。
実施例22
5−クロロ−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−スルホンアミド:
一般的手順Bに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミン(0.182mmol)を5−クロロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−スルホン酸クロライド(0.5mmol)と反応させ、5−クロロ−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−スルホンアミドを得た。1H−NMR(300MHz,CDCl3) δ=2.1(s,3H),3.6(s,3H),5.8(s,1H),5.95(dt,1H),7.0(q,1H),7.2(d,1H),7.3(m,2H),7.4(dd,1H)。
実施例23
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−2,5−ジメチルフラン−3−スルホンアミド:
一般的手順Bに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミン(0.182mmol)を2,5−ジメチルフラン−3−スルホン酸クロライド(0.5mmol)と反応させ、N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−2,5−ジメチルフラン−3−スルホンアミドを得た。1H−NMR(300MHz,CDCl3) δ=2.2(s,3H),2.3(s,3H),5.8(s,1H),6.0(dt,1H),6.8(s,1H),7.0(q,1H),7.2(d,1H),7.3(m,2H),7.4(dd,1H)。
実施例24
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−スルホンアミド:
一般的手順Bに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミン(0.182mmol)を1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−スルホン酸クロライド(0.5mmol)と反応させ、N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−スルホンアミドを得た。1H−NMR(300MHz,CDCl3) δ=3.8(s,3H),5.7(s,1H),6.0(dt,1H),7.0(q,1H),7.2(m,2H),7.4(dd,1H),7.8(s,1H)。
実施例25
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−2,4−ジメチルチアゾール−5−スルホンアミド:
一般的手順Bに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミン(0.182mmol)を2,4−ジメチルチアゾール−5−スルホン酸クロライド(0.5mmol)と反応させ、N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−2,4−ジメチルチアゾール−5−スルホンアミドを得た。1H−NMR(300MHz,CDCl3) δ=2.3(s,3H),2.6(s,3H),5.7(s,1H),5.9(dt,1H),7.1(q,1H),7.2(d,1H),7.3(m,1H),7.4(d,1H),7.4(s,1H)。
実施例26
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−1,2−ジメチル−1H−イミダゾール−4−スルホンアミド:
一般的手順Bに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンを1,2−ジメチル−1H−イミダゾール−4−スルホン酸クロライドと反応させ、標記化合物を得た。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=7.95(br s,1H),7.37(dd,J=1.8Hz,10.8Hz,1H),7.32〜7.14(m,3H),6.98(dd,J=9.6Hz,17.7Hz,1H),5.87(dt,J=4.2Hz,9.0Hz,17.4Hz,1H),5.55(br s,1H),3.49(s,3H),2.31(s,3H)。
実施例27
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)チオフェン−3−スルホンアミド:
一般的手順Bに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンをチオフェン−3−スルホン酸クロライドと反応させ、標記化合物を得た。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=8.00(dd,J=1.2Hz,3.3Hz,1H),7.45(dd,J=0.9Hz,5.1Hz,1H),7.35(m,2H),7.27(m,2H),6.91(dd,J=9.3Hz,17.1Hz,1H),6.64(ddd,J=2.1Hz,4.8Hz,8.7Hz,1H),6.34(dt,J=5.4Hz,8.7Hz,14.1Hz,1H),5.98(br d,J=2.1Hz,D2O置換可能,1H)。
実施例28
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)フラン−2−スルホンアミド:
一般的手順Bに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンをフラン−2−スルホン酸クロライドと反応させ、標記化合物を得た。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=7.53(br s,D2O置換可能,1H)7.38(dd,J=1.8Hz,10.5Hz,1H),7.30(d,J=8.4Hz,1H),7.21(d,J=3.0Hz,1H),6.96(dd,J=8.7Hz,16.5Hz,1H),6.87(ddd,J=1.8Hz,5.1Hz,9.0Hz,1H),6.53(dd,J=1.8Hz,3.6Hz,1H),6.44(dt,J=5.1Hz,8.7Hz,13.8Hz,1H),6.22(br s,D2O置換可能,1H)。
実施例29
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−5−メチルチオフェン−2−スルホンアミド:
一般的手順Bに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンを5−メチルチオフェン−2−スルホン酸クロライドと反応させ、標記化合物を得た。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=7.34(dd,J=0.9Hz,10.2Hz,1H),7.30(ddd,J=2.1Hz,4.8Hz,9.0Hz,1H),7.25(d,J=3.9Hz,1H),7.07(m,2H),6.65(dd,J=1.2Hz,3.9Hz,1H),5.89(dt,J=2.4Hz,8.7Hz,17.4Hz,1H),5.54(br s,D2O置換可能,1H),2.46(s,3H)。
実施例30
5−クロロ−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)チオフェン−2−スルホンアミド:
一般的手順Bに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンを5−クロロチオフェン−2−スルホン酸クロライドと反応させ、標記化合物を得た。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=7.38(dd,J=1.5Hz,10.2Hz,1H),7.32(ddd,J=2.1Hz,5.1Hz,9.3Hz,1H),7.25(d,J=3.9Hz,1H),7.10(dd,J=9.0Hz,18.6Hz,3H),6.84(d,J=4.2Hz,1H),5.86(dt,J=1.8Hz,8.7Hz,17.4Hz,1H),5.49(br s,D2O置換可能,1H)。
実施例31
5−ブロモ−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)チオフェン−2−スルホンアミド:
一般的手順Bに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンを5−ブロモチオフェン−2−スルホン酸クロライドと反応させ、標記化合物を得た。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=7.39〜7.29(m,2H),7.20〜7.05(m,3H),6.96(d,J=3.6Hz,1H),5.85(dt,J=2.1Hz,9.0Hz,17.4Hz,1H),5.54(br s,1H)。
実施例32
4−ブロモ−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)チオフェン−3−スルホンアミド:
一般的手順Bに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンを4−ブロモチオフェン−3−スルホン酸クロライドと反応させ、標記化合物を得た。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=7.48(br m,2H),7.39(dd,J=1.8Hz,10.5Hz,1H),7.28(ddd,J=2.4Hz,4.8Hz,9.0Hz,1H),7.17(d,J=8.4Hz,1H),7.02(m,1H),6.02(dt,J=2.4Hz,8.7Hz,17.4Hz,1H),5.68(br s,1H)。
実施例33
4−ブロモ−5−クロロ−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)チオフェン−2−スルホンアミド:
一般的手順Bに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンを4−ブロモ−5−クロロチオフェン−2−スルホン酸クロライドと反応させ、標記化合物を得た。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=7.42〜7.34(m,2H),7.25(br m,3H),7.13(dd,J=9.0Hz,17.1Hz,1H),6.02(dt,J=2.4Hz,6.6Hz,17.4Hz,1H),5.52(br s,1H)。
実施例34
3−ブロモ−5−クロロ−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)チオフェン−2−スルホンアミド:
一般的手順Bに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンを3−ブロモ−5−クロロチオフェン−2−スルホン酸クロライドと反応させ、標記化合物を得た。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=7.41(dd,J=2.1Hz,10.5Hz,1H),7.35(br m,2H),7.31(dd,J=2.1Hz,4.2Hz,1H),7.19(d,J=8.7Hz,1H),7.08(dd,J=9.0Hz,17.4Hz,1H),6.02(dt,J=2.1Hz,8.4Hz,17.1Hz,1H),5.59(br s,1H)。
実施例35
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−2,5−ジメチルチオフェン−3−スルホンアミド:
一般的手順Bに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンを2,5−ジメチルチオフェン−3−スルホン酸クロライドと反応させ、標記化合物を得た。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=7.39(dd,J=1.8Hz,10.2Hz,1H),7.24〜7.16(br m,2H),7.13(dd,J=9.0Hz,17.4Hz,1H),6.77(d,J=9.6Hz,1H),5.98(dt,J=2.4Hz,8.7Hz,17.1Hz,1H),5.55(br s,1H),2.33(s,6H)。
実施例36
2,5−ジクロロ−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)チオフェン−3−スルホンアミド:
一般的手順Bに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンを2,5−ジクロロチオフェン−3−スルホン酸クロライドと反応させ、標記化合物を得た。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=7.41(dd,J=1.5Hz,10.5Hz,1H),7.28〜7.20(m,2H),7.08(dd,J=9.0Hz,17.4Hz,1H),6.99(s,1H),6.03(dt,J=2.1Hz,8.7Hz,17.4Hz,1H),5.56(br s,1H)。
実施例37
3−(N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)スルファモイル)チオフェン−2−カルボン酸メチルエステル:
一般的手順Bに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンを3−(クロロスルホニル)チオフェン−2−カルボン酸メチルエステルと反応させ、標記化合物を得た。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=8.58(s,1H),7.43(dd,J=5.1Hz,10.8Hz,2H),7.35(dd,J=1.8Hz,10.2Hz,1H),7.31(ddd,J=2.1Hz,4.2Hz,9.3Hz,1H),7.04(m,2H),5.88(dt,J=2.7Hz,8.7Hz,17.4Hz,1H),5.65(br s,1H),3.85(s,3H)。
実施例38
5−(N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)スルファモイル)1−メチル−1H−ピロール−2−カルボン酸メチルエステル:
一般的手順Bに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンを5−(クロロスルホニル)−1−メチル−1H−ピロール−2−カルボン酸メチルエステルと反応させ、標記化合物を得た。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=7.37(dd,J=1.8Hz,10.5Hz,1H),7.29(m,2H),7.12〜6.94(m,4H),5.87(dt,J=1.8Hz,8.4Hz,17.4Hz,1H),5.56(br s,1H),3.65(s,3H),3.75(s,3H)。
実施例39
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−5−メチルイソキサゾール−4−スルホンアミド:
一般的手順Aに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンを対応するスルホン酸クロライドと反応させ、目的の化合物を得た。収率:22%。m/z=508[M−1]-。
実施例40
3−クロロ−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド:
一般的手順Aに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンを3−クロロプロパン−1−スルホン酸クロライドと反応させ、標記化合物を得た。1H−NMR(500MHz,CDCl3):δ=7.39〜7.38(d,1H),7.35〜7.34(m,1H),7.27〜7.26(m,1H),7.10〜7.0(q,1H),6.63(s,1H,br),6.15〜6.11(q,1H),5.60(s,1H,br),3.60〜3.56(t,2H),3.22〜3.20(m,2H),2.22〜2.16(m,2H)。
実施例41
N−(2−(4−クロロ−2−フルオロフェニルアミノ)−3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロパンスルホンアミド:
実施例1を参照。1H−NMR(300MHz,CDCl3) δ=0.85〜0.95(m,2H),1.05〜1.15(ra,2H),2.2〜2.4(m,1H),5.8(s,1H),6.3(t,1H),6.6〜7.4(m,5H);m/z=375[M−1]-。
実施例42
N−(3,4−ジフルオロ−2−(4−ヨード−2−メチルフェニルアミノ)フェニル)シクロプロパンスルホンアミド:
実施例1を参照。1H−NMR(CDCl3) δ=0.80〜1.0(m,2H),1.05〜1.20(m,2H),1.55(s,3H),2.4〜2.5(m,1H),5.6(s,1H),6.2(dd,1H),6.4(s,1H),7.1(q,1H),7.3〜7.4(m,2H),7.5(s,1H);m/z=463[M−1]-。
実施例43
N−(2−(4−tert−ブチル−2−クロロフェニルアミノ)−3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロパンスルホンアミド:
実施例1を参照。1H−NMR(300MHz,CDCl3) δ=0.90〜1.0(m,2H),1.05〜1.20(m,2H),1.3(s,9H),2.4〜2.5(m,1H),5.8(s,1H),6.3(dd,1H),6.6(s,1H),7.0〜7.2(m,2H),7.3〜7.4(m,2H);m/z=413[M−1]-。
実施例44
N−(2−(2,4−クロロフェニルアミノ)−3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロパンスルホンアミド:
実施例1を参照。1H−NMR(300MHz,CDCl3) δ=0.9〜1.0(m,2H),1.05〜1.20(m,2H),2.4〜2.5(m,1H),6.0(s,1H),6.3(dd,1H),6.6(s,1H),7.0〜7.2(m,2H),7.3〜7.4(m,2H);m/z=392[M−1]-。
実施例45
3−クロロ−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルアミノ)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド:
実施例1を参照。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=7.39〜7.26(m,2H),7.25(m,1H),7.18(dd,J=9.0Hz,17.7Hz,1H),6.78(br s,D2O置換可能,1H),6.50(t,J=8.1Hz,1H),6.00(br d,D2O置換可能,J=1.5Hz,1H),3.63(t,J=6.0Hz,6.3Hz,2H),3.29(t,J=7.2Hz,7.8Hz,2H),2.26(クインテット,2H);m/z=445[M−1]-。
実施例46
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−クロロ−4−トリフルオロメチル)フェニルアミノ)メタンスルホンアミド:
実施例1を参照。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=7.65(d,J=7.8Hz,1H),7.33(m,2H),7.19(dd,J=9.3Hz,17.4Hz,1H),6.90(br s,D2O置換可能,1H),6.45(dd,J=1.5Hz,8.4Hz,1H),6.39(br s,D2O置換可能,1H),3.02(s,3H);m/z=399[M−1]-。
実施例47
3−クロロ−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニルアミノ)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド:
実施例1を参照。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=7.66(d,J=1.5Hz,1H),7.36(m,2H),7.19(dd,J=9.0Hz,17.4Hz,1H),6.91(br s,D2O置換可能,1H),6.50(dd,J=1.5Hz,8.4Hz,1H),6.37(s,D2O置換可能,1H),3.62(t,J=6.0Hz,2H),3.29(t,J=7.5Hz,7.8Hz,2H),2.27(クインテット,2H);m/z=462[M−1]-。
実施例48
3−クロロ−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−ブロモ−4−トリフルオロメチルフェニルアミノ)フェニル)プロパン−1−スルホンアミド:
実施例1を参照。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=7.82(s,1H),7.38(m,2H),7.20(dd,J=9.0Hz,17.7Hz,1H),6.62(br s,D2O置換可能,1H),6.43(d,J=8.4Hz,1H),6.23(s,D2O置換可能,1H),3.65(t,J=6.0Hz,2H),3.30(t,J=7.5Hz,2H),2.28(クインテット,2H);m/z=506[M−1]-。
実施例49
シクロプロパンスルホン酸(3,4,6−トリフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)アミド:
ステップA:(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)(2,3,5−トリフルオロ−6−ニトロフェニル)アミン:
2−フルオロ−4−ヨードアニリン(3.64mg,15.37mmol)の乾燥THF溶液(100ml)を撹拌しながら窒素雰囲気下−78℃に冷却し、1.0Mのリチウムヘキサメチルジシラジド(LiN(SiMe3)2)「LHMDS」(15.37ml,15.37mmol)溶液をゆっくりと加えた。反応混合物を更に1時間−78℃で撹拌し続けた後、2,3,4,6−テトラフルオロニトロベンゼンを加えた。反応混合物を室温にまで温め、更に16時間撹拌を続けた。反応混合物に酢酸エチル(200ml)を加え、水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、更にカラムクロマトグラフィで精製し、黄色の固体を得た(3.75mg,収率:59.24%)。M−H+:410.9。1H−NMR(DMSO,300MHz):6.85(t,1H),7.38(d,1H),7.62(m,2H),8.78(s,1H)。
ステップB:3,4,6−トリフルオロ−N2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミン:
(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)(2,3,5−トリフルオロ−6−ニトロフェニル)アミン(5.2mg,12.62mmol)のEtOH溶液(200ml)を撹拌しながら、塩化アンモニウム(10.12mg,189.3mmol)及び鉄粉(10.57mg,189.3mmol)を加えた。この反応混合物を還流条件で16時間継続的に撹拌した。反応混合物を冷まし、セライトで濾過し、濃縮し乾燥させた。得られた残査をEtOAcに加え水で洗浄した。EtOAc層を硫酸ナトリウムで乾燥し、更にEtOHからの再結晶で精製し、黄色がかった白色(off−white)の固体を得た(3.2mg,収率:66.39%)。M−H+:381.1。1H−NMR(DMSO,300MHz):5.0(s,2H),6.2(t,1H);7.2〜7.3(m,2H),7.45(s,2H),7.5(d,1H)。
ステップC:4,6,7−トリフルオロ−1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−1,3−ジヒトロベンゾイミダゾール−2−オン:
3,4,6−トリフルオロ−N2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミン(0.285mg,0.74mmol)のCH2Cl2溶液(2ml)を撹拌しながら、1,1’−カルボニルジイミダゾール(0.125mg,0.75mmol)を加えた。この反応混合物を、生成物が析出してくるまで室温で16時間継続的に撹拌した。白色の固体を濾過し、精製することなく次に用いた。(0.2mg,収率:65.85%):m/z=407[M−1]-。
ステップD/E:シクロプロパンスルホン酸(3,4,6−トリフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)アミド:
4,6,7−トリフルオロ−1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−1,3−ジヒトロベンゾイミダゾール−2−オン(0.2mg,0.41mmol)の乾燥THF溶液(4ml)を窒素雰囲気下撹拌しながら−78℃に冷却し、1.0MのLiHMDS溶液(0.41ml,0.41mmol)をゆっくり加えた。(2ml)の後、シクロプロパンスルホン酸クロライド(0.050ml,0.49mmol)を加えた。この反応混合物を室温で16時間継続的に撹拌した後、濃縮して乾燥させ、EtOAcに加えた。EtOAcを水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して乾燥させた。得られた残査、1−シクロプロパンスルホニル−4,5,7−トリフルオロ−3−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−1,3−ジヒドロベンズイミダゾール−2−オンをジオキサン(2ml)に溶かし、1.0NのNaOH(0.5ml)を加え、室温又は50℃で16時間継続的に撹拌した。TLCによると反応は完全ではなかった。生成物をHPLCで精製し、黄色がかった白色(off−white)の固体を得た(4.4gm):M+H+:484.7,M−H+:486.7。1H−NMR(CDCl3,300MHz):δ=0.9〜1.1(m,2H),1.1〜1.2(m,2H),2.45〜2.55(m,1H),6.05(s,1H),6.44〜6.54(m,1H),7.1(s,1H),7.4〜7.7(d,1H),7.38〜7.44(dd,1H);m/z=485[M−1]-。
実施例50
N−(3,4−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−ヨードフェニルアミノ)−6−エトキシフェニル)シクロプロパンスルホンアミド:
ステップA:(2,3−ジフルオロ−5−メトキシ−6−ニトロフェニル)(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミン:
(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)(2,3,5−トリフルオロ−6−ニトロフェニル)アミン(1.23mg,3mmol)の乾燥THF溶液(25ml)を窒素雰囲気下撹拌しながら−78℃に冷却し、25%NaOMe(0.68ml,0.3mmol)溶液をゆっくりと加えた。反応混合物を室温にまで温め、更に16時間継続的に撹拌した。TLCによると反応は完全ではなかった。反応混合物に酢酸エチル(100ml)を加え、水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、更にカラムクロマトグラフィで精製し、黄色の固体を得た(0.6mg,収率:47.6%)。m/z=424[M=H]+。
ステップB:5,6−ジフルオロ−N1−(4−フルオロ−2−ヨードフェニル)−3−メトキシベンゼン−1,2−ジアミン:
(2,3−ジフルオロ−5−メトキシ−6−ニトロフェニル)(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミン(0.57mg,1.34mmol)のEtOH溶液(20ml)を撹拌しながら、塩化アンモニウム(1.18mg,20.16mmol)及び鉄粉(1.15mg,21.44mmol)を加えた。この反応混合物を還流条件で16時間継続的に撹拌した。反応混合物を冷まし、セライトで濾過し、濃縮し乾燥させた。得られた残査をEtOAcに加えて水で洗浄した。EtOAc層を硫酸ナトリウムで乾燥し、更にEtOHからの再結晶で精製し、黄色がかった白色(off−white)の固体を得た(0.47mg,収率:90.3%)。M−H+:393.2。1H−NMR(DMSO,300MHz):3.76(s,3H),6.1(t,1H);6.8〜7.0(m,1H),7.2(d,1H),7.35(s,1H),7.42(d,1H)。
ステップC:6,7−ジフルオロ−1−(4−フルオロ−2−ヨードフェニル)−4−メトキシ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2(3H)−オン:
5,6−ジフルオロ−N1−(4−フルオロ−2−ヨードフェニル)−3−メトキシベンゼン−1,2−ジアミン(0.17mg,0.43mmol)のCH2Cl2溶液(2ml)を撹拌しながら、1,1’−カルボニルジイミダゾール(0.085mg,0.53mmol)を加えた。この反応混合物を、生成物が析出してくるまで室温で16時間継続的に撹拌した。白色の固体を濾過し、精製することなく次に用いた。(0.089gm);m/z=419[M−1]-。
ステップD/E:N−(3,4−ジフルオロ−2−(4−フルオロ−2−ヨードフェニルアミノ)−6−エトキシフェニル)シクロプロパンスルホンアミド:
1−(シクロプロピルスルホニル)−4,5−ジフルオロ−3−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−7−メトキシ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2(3H)−オン(0.89mg,0.17mmol)の乾燥THF溶液(4ml)を窒素雰囲気下撹拌しながら−78℃に冷却し、1.0MのLiHMDS溶液(0.17ml,0.17mmol)をゆっくり加えた。(2ml)の後、シクロプロパンスルホン酸クロライド(0.021ml,0.21mmol)を加えた。この反応混合物を、室温で16時間継続的に撹拌した後、濃縮して乾燥させ、EtOAcに加えた。EtOAcを水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して乾燥させた。得られた1−(シクロプロピルスルホニル)−4,5−ジフルオロ−3−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−7−メトキシ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2(3H)−オンをジオキサン(2ml)に溶かし、1.0NのNaOH(0.5ml)を加え、室温又は50℃で16時間継続的に撹拌した。TLCによると反応は完全ではなかった。生成物をHPLCで精製し、黄色がかった白色(off−white)の固体を得た(2.5mg):M+H+:484.7,M−H+:497.3。1H−NMR(CDCl3,300MHz):δ=0.85〜0.95(m,2H),1.05〜1.15(m,2H),2.4〜2.5(m,1H),3.9(s,3H),6.1(s,1H),6.4〜6.6(m,2H),7.3(m,1H),7.35〜7.4(dd,1H);m/z=497[M−1]-。
実施例51
メチルスルホン酸(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−6−メトキシフェニル)アミド:
5,6−ジフルオロ−N1−(4−フルオロ−2−ヨードフェニル)−3−メトキシベンゼン−1,2−ジアミン(0.150mg,0.38mmol)の乾燥CH2Cl2溶液(4ml)に、TEA(0.264ml,1.9mmol)及びメタンスルホン酸クロライドをゆっくりと加えた。反応混合物について、室温で16時間継続的に撹拌した。TLCは、出発原料に加えて2つの生成物が見られ反応が完全でないことを示していた。反応混合物を水で洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して乾燥させた。生成物はカラムクロマトグラフィで精製した。少ない方の生成物が目的の化合物であることがわかった(6.4mg)。M−H+:471.5。1H−NMR(CDCl3,300MHz):δ=3.9(s,3H),6.05(s,1H),6.4〜6.5(m,1H),6.5〜6.6(m,1H),7.2(s,1H),7.28(d,1H),7.35〜7.4(d,1H);m/z=471[M−1]-。
実施例52
1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)シクロプロパンスルホン酸[3,4,6−トリフルオロ−2−(4−フルオロ−2−ヨードフェニルアミノ)フェニル]アミド:
ステップA:1−アリルシクロプロパンスルホン酸[3,4,6−トリフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル]アミド:
一般的手順Bに従い、1−アリルシクロプロパンスルホン酸クロライドを、3,5,6−トリフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンと反応させ、標記化合物を得た。1H−NMR(CDCl3,300MHz):δ=7.41(dd,1H),7.38(dd,1H),7.09(s,1H),6.78(m,1H),6.49(m,1H),5.96(s,1H),5.86(m,1H),5.18(d,2H),2.76(d,2H),1.23(m,2H),0.872(m,2H)。
ステップB:1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−N−(3,4,6−トリフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
1−アリルシクロプロパンスルホン酸[3,4,6−トリフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル]アミド(110mg,0.21mmol)及び4−メチルモルホリン−N−オキシド(24.6mg,0.21mmol)をTHF(8ml)に溶解させた。室温で四酸化オスミウム(0.021mmol,0.153ml,4%H2O溶液)を加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。EtOAcを加え、有機層を水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮した。残査をシリガゲルクロマトグラフィ(溶出液:EtOAc/MeOH)で精製し、標記生成物を得た(0.89g,75%)。1H−NMR(CDCl3,300MHz):δ=7.39(dd,J=1.5Hz,10.6Hz,1H),7.29(d,J=8.8Hz,1H),7.28(s,1H),6.97(s,1H),6.76(m,1H),6.49(m,1H),4.13(m,1H),3.66(dd,J=3.7Hz,11.4Hz,1H),3.53(dd,J=6.7Hz,11.2Hz,1H),2.50(dd,J=10.0Hz,16.1Hz,1H),1.6(m,1H),1.46(m,1H),1.28(m,1H),1.20(m,2H),0.92(m,2H);m/z=559[M−1]-。
実施例53
(S)−1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−N−(3,4,6−トリフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
ラセミ混合物(実施例52)をキラルHPLCで分離することにより純粋なS異性体を得た。1H−NMR(CDCl3,300MHz):δ=7.39(dd,J=1.5Hz,10.6Hz,1H),7.29(d,J=8.8Hz,1H),7.28(s,1H),6.97(s,1H),6.76(m,1H),6.49(m,1H),4.13(m,1H),3.66(dd,J=3.7Hz,11.4Hz,1H),3.53(dd,J=6.7Hz,11.2Hz,1H),2.50(dd,J=10.0Hz,16.1Hz,1H),1.6(m,1H),1.46(m,1H),1.28(m,1H),1.20(m,2H),0.92(m,2H);m/z=559[M−1]-。
実施例54
(R)−1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−N−(3,4,6−トリフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
ラセミ混合物(実施例52)をキラルHPLCで分離することにより純粋なR異性体を得た。1H−NMR(CDCl3,300MHz):δ=7.39(dd,J=1.5Hz,10.6Hz,1H),7.29(d,J=8.8Hz,1H),7.28(s,1H),6.97(s,1H),6.76(m,1H),6.49(m,1H),4.13(m,1H),3.66(dd,J=3.7Hz,11.4Hz,1H),3.53(dd,J=6.7Hz,11.2Hz,1H),2.50(dd,J=10.0Hz,16.1Hz,1H),1.6(m,1H),1.46(m,1H),1.28(m,1H),1.20(m,2H),0.92(m,2H);m/z=559[M−1]-。
実施例55
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
ステップA:1−アリル−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−6−メトキシフェニル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
一般的手順Bに従い、1−アリルシクロプロパンスルホン酸クロライドを、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−3−メトキシベンゼン−1,2−ジアミンと反応させ、標記化合物を得た。1H−NMR(CDCl3,300MHz):δ=7.417(dd,1H),7.309(s,1H),7.25(m,1H),6.89(m,1H),6.52(m,1H),6.427(m,1H),6.03(s,1H),5.668(m,1H),5.11(t,1H),3.9(s,3H),2.75(d,2H),1.21(m,2H),0.767(m,2H)。
ステップB:N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−6−メトキシフェニル)−1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
1−アリル−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−6−メトキシフェニル)シクロプロパン−1−スルホンアミド(97mg,0.18mmol)及び4−メチルモルホリン−N−オキシド(21mg,0.18mmol)をTHF(8ml)に溶解させた。室温で四酸化オスミウム(0.018mmol,0.13ml,4%H2O溶液)を加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。EtOAcを加え、有機層を水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮した。残査をシリガゲルクロマトグラフィ(溶出液:EtOAc/MeOH)で精製し、標記生成物を得た(0.80g,78%)。1H−NMR(CDCl3,300MHz):δ=7.38(dd,J=1.7Hz,10.3Hz,1H),7.26(m,1H),7.14(s,1H),6.87(s,1H),6.53(dd,J=6.8Hz,11.4Hz,1H),6.43(m,1H),4.06(m,1H),3.89(s,3H),3.63(dd,J=3.7Hz,11.1Hz,1H),3.49(dd,J=6.4Hz,11.1Hz,1H),2.3(dd,J=9.7Hz,16.1Hz,1H),1.77(dd,J=1.9Hz,16.0Hz,1H),1.37(m,1H),1.25(m,1H),1.21(m,2H),0.86(m,2H);m/z=571[M−1]-。
実施例56
(S)−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−6−メトキシフェニル)−1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
ラセミ混合物(実施例55)をキラルHPLCで分離することにより純粋なS異性体を得た。1H−NMR(CDCl3,300MHz):δ=7.38(dd,J=1.7Hz,10.3Hz,1H),7.26(m,1H),7.14(s,1H),6.87(s,1H),6.53(dd,J=6.8Hz,11.4Hz,1H),6.43(m,1H),4.06(m,1H),3.89(s,3H),3.63(dd,J=3.7Hz,11.1Hz,1H),3.49(dd,J=6.4Hz,11.1Hz,1H),2.3(dd,J=9.7Hz,16.1Hz,1H),1.77(dd,J=1.9Hz,16.0Hz,1H),1.37(m,1H),1.25(m,1H),1.21(m,2H),0.86(m,2H);m/z=571[M−1]-。
実施例57
(R)−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−6−メトキシフェニル)−1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
ラセミ混合物(実施例55)をキラルHPLCで分離することにより純粋なR異性体を得た。1H−NMR(CDCl3,300MHz):δ=7.38(dd,J=1.7Hz,10.3Hz,1H),7.26(m,1H),7.14(s,1H),6.87(s,1H),6.53(dd,J=6.8Hz,11.4Hz,1H),6.43(m,1H),4.06(m,1H),3.89(s,3H),3.63(dd,J=3.7Hz,11.1Hz,1H),3.49(dd,J=6.4Hz,11.1Hz,1H),2.3(dd,J=9.7Hz,16.1Hz,1H),1.77(dd,J=1.9Hz,16.0Hz,1H),1.37(m,1H),1.25(m,1H),1.21(m,2H),0.86(m,2H);m/z=571[M−1]-。
実施例58
1−(2−ヒドロキシエチル)−N−(3,4,6−トリフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
ステップA:TBS保護された1−(2−ヒドロキシエチル)−N−(3,4,6−トリフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
一般的手順Bに従い、実施例16のステップCで調製されたスルホン酸クロライドを、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−3−フルオロベンゼン−1,2−ジアミンと反応させ、標記化合物を得た。収率:13%。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=7.51(s,1H,br),7.37〜7.35(d,1H),7.27〜7.25(d,1H),6.94(s,1H,br),6.78〜6.68(m,1H),6.46〜6.44(m,1H),3.90〜3.88(t,2H),2.12〜2.10(t,2H),1.31〜1.28(m,2H),0.91〜0.89(m,2H),0.86(s,9H),0.05(s,6H);m/z=643[M−1]-。
ステップB:1−(2−ヒドロキシエチル)−N−(3,4,6−トリフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
実施例16のステップEと同様の手順。収率:100%。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=7.51(s,1H,br),7.37〜7.35(d,1H),7.27〜7.25(d,1H),6.94(s,1H,br),6.78〜6.68(m,1H),6.46〜6.44(m,1H),3.90〜3.88(t,2H),2.12〜2.10(t,2H),1.31〜1.28(m,2H),0.91〜0.89(m,2H);m/z=529[M−1]-。
実施例59
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−6−メトキシフェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
ステップA:TBS保護されたN−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−6−メトキシフェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
一般的手順Bに従い、実施例16のステップCで調製されたスルホン酸クロライドを、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−3−メトキシベンゼン−1,2−ジアミンと反応させ、標記化合物を得た。収率:37%。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=7.40〜7.34(dd,1H),7.23〜7.21(m,1H),6.61(s,1H,br),6.57〜6.49(dd,1H),6.48〜6.39(m,1H),3.9〜3.7(m,5H),2.15〜2.05(t,2H),1.30〜1.20(m,2H),0.95〜0.80(m,11H),0.05(s,6H);m/z=655[M−1]-。
ステップB:N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−6−メトキシフェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
実施例16のステップEと同様の手順。収率:100%。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=7.40〜7.34(dd,1H),7.23〜7.21(m,1H),6.61(s,1H,br),6.57〜6.49(dd,1H),6.48〜6.39(m,1H),3.9〜3.7(m,5H),2.15〜2.05(t,2H),1.30〜1.20(m,2H),0.95〜0.80(m,2H);m/z=541[M−1]-。
実施例60
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−6−メトキシフェニル)−1−(3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)プロピル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
ステップA:2−(2−ブロモアリル)マロン酸ジメチルエステル:
水素化ナトリウム(5.0g,125mmol)のHMPA(50ml,水素化カルシウムからの蒸留)懸濁液に、ジメチルマロン酸(11.7ml,100mmol)のHMPA(5ml)溶液をアルゴン雰囲気下0℃で加えた。混合物を50℃まで加熱し1時間撹拌した。続いて、この溶液を再び0℃まで冷却し、2,3−ジブロモプロパン(12.2ml,100mmol)のHMPA溶液を反応混合物に加えた。次に、この溶液を40℃にまで加熱し1時間撹拌した。反応混合物をHCl水溶液(10%,88ml)で反応を停止(クエンチ)させ、エーテル(3×45ml)で抽出した。有機画分を集め、MgSO4で乾燥し、溶媒を減圧下で除去した。粗油状物をシリカゲルクロマトグラフィ(溶出液:クロロホルム/ヘキサン)で精製し標記生成物を無色油状物として得た(16.3g,65%)。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=5.70(d,J=1.8Hz,1H),5.48(d,J=1.8Hz,1H),3.63(t,J=7.5Hz,1H),3.76(s,6H),3.04(d,J=7.5Hz,2H)。
ステップB:2−(2−ブロモアリル)プロパン−1,3−ジオール:
水素化アルミニウムリチウム(1.9g,7.65mmol)を、ドライアイス/アセトン浴中−78℃で無水ジエチルエーテル(50ml)に懸濁させた。次にステップAで得られた生成物(0.639g,16.84mmol)の乾燥エーテル(26ml)溶液を滴下した。当該マロン酸エステルを加えた後、この溶液を室温にまで温め継続的に3時間撹拌した。反応をブライン(50ml)で停止(クエンチ)させ、酢酸エチル(3×25ml)で抽出し、MgSO4で乾燥した。溶媒を減圧下で除去し、目的の生成物を得た(1.3g,86%)。生成物は更に精製することなく次の段階に用いた。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=5.66(d,J=1.2Hz,1H),5.48(d,J=1.5Hz,1H),3.86(m,2H),3.73(m,2H),2.51(d,J=7.5Hz,2H),2.40(br s,2H),2.15(m,1H)。
ステップC:ジ−tert−ブチルジメチルシリル保護された2−(2−ブロモアリル)プロパン−1,3−ジオール:
ステップBで得られた生成物(2.8g,14.20mmol)を無水THF(140ml)に溶解させた。無水ピリジン(2.5ml,31.24mmol)を加え、溶液を0℃に冷却した。tert−ブチルジメチルシリルトリフラート(7.2ml,31.24mmol)を滴下し、滴下終了後、反応液を35℃に加熱した。6時間撹拌後、反応をブライン100mlで停止(クエンチ)させ、酢酸エチル(3×50ml)で抽出し、MgSO4で乾燥した。集めた有機層を留去し、粗生成物を黄色油状物として得た(5.5g,91%)。生成物は更に精製することなく次の段階に用いた。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=5.54(d,J=0.9Hz,1H),5.40(d,J=1.2Hz,1H),3.55(d,J=5.4Hz,4H),2.40(d,J=6.9Hz,2H),1.97(m,1H),0.85(s,18H),0.02(s,9H)。
ステップD:ジ−tert−ブチルジメチルシリル保護された2−((1−ブロモシクロプロピル)メチル)プロパン−1,3−ジオール:
反応フラスコに無水CH2Cl2(10ml)とジエチル亜鉛(1.0Mヘキサン溶液,4.65ml,4.65mmol)を0℃で加えた。トリフルオロ酢酸(0.358ml,4.65mmol)を滴下し、溶液を20分間撹拌した。次に、ジヨードメタン(0.375ml,4.65mmol)を加え、溶液を更に20分間撹拌した。最後に、ステップCで得られた生成物(0.492g,1.16mmol)を加え、溶液を室内温度まで温め、16時間撹拌した。反応を飽和NH4Cl水溶液で停止(クエンチ)させた。両相は分割され、水層をクロロホルム(3×5ml)で抽出した。集められた有機層をブライン(10ml)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、揮発物を真空下で除去した。得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィ(溶出液:クロロホルム/ヘキサン)で精製し、生成物を透明な油状物として得た(0.280g,64%)。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=3.66(d,J=5.4Hz,4H),2.08(m,1H),1.64(d,J=6.9Hz,2H),1.13(m,2H),0.88(s,18H),0.81(m,2H),0.04(s,9H)。
ステップE:ジ−tert−ブチルジメチルシリル保護された1−(3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)プロピル)シクロプロパン−1−スルホン酸クロライド:
ステップDで得られた生成物(0.507g,1.16mmol)を無水エーテル(6ml)に溶解し、反応溶液を−78℃にまで冷却した。続いて、tert−ブチルリチウム(1.7Mペンタン溶液,1.50ml,2.55mmol)を5分間かけて滴下した。0.5時間撹拌した後、リチウム化された生成物を、カニューレを通して、撹拌中の−78℃のスルホン酸クロライド(0.206ml,2.55mmol)の乾燥エーテル(6ml)溶液に移した。移し終えた後、溶液を室温にまで温め、溶媒を留去し、得られた白色固体を乾燥ヘキサンに懸濁させた。この懸濁液を直ちにセライトで濾過し、揮発物を真空下で除去した。得られた粗生成物を黄色油状物として単離した(0.376g,71%)。生成物は更に精製することなく次の段階に用いた。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=3.60(m,4H),2.16(m,1H),2.03(d,2H),0.88(s,18H),0.04(s,9H)。
ステップF:ジ−tert−ブチルジメチルシリル保護されたN−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−6−メトキシフェニル)−1−(3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)プロピル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−3−メトキシベンゼン−1,2−ジアミン(8.8mg,0.022mmol)を窒素雰囲気下無水ピリジン(0.5ml)に溶解させた。ステップEで得られた生成物(20.5mg,0.045mmol)を乾燥ピリジン(0.5ml)に溶解し反応フラスコに加え、混合物を80℃で21時間加熱した。溶媒を真空下で除去し、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィ(溶出液:酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標記化合物(2.75mg,15%)を得た。m/z=813.5[M−1]-。
ステップG:N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−6−メトキシフェニル)−1−(3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)プロピル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
ステップFで得られた生成物(27.9mg,0.0342mmol)をTHF(1ml)に溶解し、0℃でHCl水溶液(1.2N,0.2ml)を加えた。得られた溶液を4時間撹拌した。続いて、反応を飽和NaHCO3水溶液で停止(クエンチ)し、酢酸エチルで抽出し、MgSO4で乾燥し、揮発物を真空下で留去した。得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィ(溶出液:メタノール/クロロホルム)で精製した後、LC−MSで精製し、標記化合物(11.8mg,59%)を得た。1H−NMR(300MHz,CD3OD):δ=7.32(dd,1H),7.21(d,1H),6.76(dd,1H),6.33(m,1H),3.82(s,3H),3.52(d,4H),2.01(m,1H),1.88(d,2H),1.07(m,2H),0.75(m,2H)。m/z=585.3[M−1]-。
実施例61
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−6−メトキシフェニル)シクロブタンスルホンアミド:
ステップA:シクロブタンスルホン酸クロライド:
削り屑状Mg(0.790g,32.5mmol)の無水ジエチルエーテル懸濁液20mlに臭化シクロブチル(1.8ml,2.5722g,19.1mmol)のジエチルエーテル溶液20mlを強く撹拌しながら少量ずつ加えた。最初の発熱反応が終了した後、混合物を更に30分間還流温度で加熱した。懸濁液を室温にまで冷まし、上澄みを、氷冷したスルホン酸クロライド(4.6ml,7.728g,57.2mmol)の無水DCM溶液30mlに少量ずつ加えた。加え終わった後、懸濁液を室温にまで温め、揮発物を真空下で除去した。残査を真空オイルポンプで15分間乾燥した後、ヘキサン(150ml)で抽出した。ヘキサン懸濁液を濾過し、ヘキサンを真空下で除去し、粗生成物を暗紫色油状物として得た。生成物は更に精製することなく次の段階に用いた。反応しなかった臭化シクロブチルがいくらか残っている。粗収率:1.1g(38%)。
ステップB:N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−6−メトキシフェニル)シクロブタンスルホンアミド:
一般的手順Bに従い、上記ステップで調製されたシクロブチルスルホン酸クロライドを、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−3−メトキシベンゼン−1,2−ジアミンと反応させ、標記化合物を得た。収率:75%。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=7.44(s,1H,br),7.41〜7.36(dd,1H),7.24〜7.23(m,1H),6.54〜6.38(m,2H),5.90(s,1H,br),3.85〜3.75(m,5H),2.60〜2.40(m,2H),2.25〜2.15(m,1H),2.15〜1.95(m,2H);m/z=511[M−1]-。
実施例62
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−6−メトキシフェニル)−1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
ステップA:(3,4,5−トリフルオロフェニル)メタノール:
冷却(−5℃)した3,4,5−トリフルオロベンズアルデヒド(7.0g,43.75mmol)のTHF−水混合溶液(50ml,9:1)に、NaBH4(1.662g,43.75mmol)を30分間にわたって少量ずつゆっくり加えた。反応混合物を2時間かけて室温にし、氷冷した希HCl液(200ml,1N)に注意深く注いだ。油状層をCH2Cl2(250ml)で抽出し、有機層を水(200ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、留去した。得られた粗生成物(7.08g,定量的)は更に精製することなく次に用いた。
ステップB:5−(ブロモメチル)−1,2,3−トリフルオロベンゼン:
(3,4,5−トリフルオロフェニル)メタノール(40mmol)のCH2Cl2溶液(150ml)に、臭化チオニル(6.16ml,80mmol)のCH2Cl2溶液(50ml)をゆっくりと加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌し、氷水(200ml)に注いだ。有機層を分離し、飽和NaHCO3(2×200ml)溶液及び水(200ml)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、溶媒留去し、対応する臭化化合物を淡黄色(pale yellow)油状物として定量的に得た。粗生成物は更に精製することなく次の反応に用いた。
ステップC:1,2,3−トリフルオロ−5−メチルベンゼン:
上記臭化化合物(40mmol)をトリエチルシラン(48mmol)と混ぜ、反応混合物に固体PdCl2(4mmol)を少量ずつ加えた。数分後激しい発熱反応が起こるため、内容物が還流するように還流冷却器をフラスコに設置した。反応混合物を室温で更に6時間撹拌した後、16時間に渡って内容物を落ち着かせた。次に、粗液状生成物を注意深くデカントし、更に精製することなく次の反応に用いた。反応生成物は定量的に得られたものと推測された。
ステップD:1,2,3−トリフルオロ−5−メチル−4−ニトロベンゼン:
1,2,3−トリフルオロ−5−メチルベンゼン(40mmol)を0〜5℃で濃硫酸(50ml)に加えた。次に、内部温度を20℃以下に保ちながら、反応混合物に濃硝酸(3.39ml,48.44mmol,90%)をゆっくり加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌した後、氷(300g)に注ぎ、油状層をCH2Cl2(2×125ml)で抽出した。有機層を水(2×200ml)及びブライン(200ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、留去し粗生成物を得た。これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィで精製し、標記化合物を得た(6.5g,85%)。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=6.96(セプテット,1H),2.39(s,3H)。19F−NMR(CDCl3):δ=−128.18,−141.50,−159.05。
ステップE:2,3−ジフルオロ−N−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5−メチル−6−ニトロアニリン:
実施例1(ステップA)で記載された条件で、2−フルオロ−4−ヨードアニリンと1,2,3−トリフルオロ−5−メチル−4−ニトロベンゼンとを反応させ、標記化合物を得た。M−H+:407.9。
ステップF:5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−3−メチルベンゼン−1,2−ジアミン:
2,3−ジフルオロ−N−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5−メチル−6−ニトロアニリンを実施例1(ステップB)に記載された条件で還元し、標記化合物を得た。M−H+:377.4。
ステップG:1−アリル−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−6−メチルフェニル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
一般的手順Bに従い、1−アリルシクロプロパンスルホン酸クロライド(142mg,142mg)を5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−3−メチルベンゼン−1,2−ジアミン(150mg,0.4mmol)と反応させ、目的の生成物を得た(100mg,47%)。m/z=521[M−1]-。
ステップH:N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−6−メチルフェニル)−1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
1−アリル−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−6−メチルフェニル)シクロプロパン−1−スルホンアミド(150mg,0.29mmol)及び4−メチルモルホリンN−オキシド(33mg,0.29mmol)をTHF(5ml)に溶解させた。室温で四酸化オスミウム(0.029mmol,0.18ml,4%H2O溶液)を加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。EtOAcを加え、有機層を水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮した。残査をシリガゲルクロマトグラフィ(溶出液:EtOAc/MeOH)で精製し、標記生成物を得た(0.110g,68%)。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=7.07(m,1H),6.97(br m,2H),6.84(m,2H),6.60(br m,2H),3.98(br m,1H),3.58(m,1H),3.43(m,1H),3.20(d,J=3.9Hz,1H),2.42(s,3H),2.31(dd,J=9.9Hz,15.6Hz,1H),2.01(br t,1H),2.31(dd,J=9.9Hz,15.6Hz,1H),1.66(dd,J=2.1Hz,15.9Hz,1H),1.52(m,1H),1.40(m,1H),0.91(m,2H)。
実施例63
1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−N−(6−エチル−3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
ステップA:1−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エタノール:
3,4,5−トリフルオロベンズアルデヒド(6.96g,43.53mmol)のTHF溶液(125ml)に、MeMgBrのエーテル溶液(17.41ml,52.24mmol,3M)を−78℃でゆっくりと加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌した後、冷却(0℃)し、続けて過剰量の酢酸エチル(10ml)と水(5ml)で反応を停止(クエンチ)させた。過剰量の無水MgSO4(5g)を加え、室温で30分間撹拌した。懸濁液をセライトで濾過し、固状物を酢酸エチル(2×25ml)で洗浄した。ろ液を集め溶媒留去し、生成物を定量的に得た(7.65g)。
ステップB:5−(1−ブロモエチル)−1,2,3−トリフルオロベンゼン:
1−(3,4,5−トリフルオロフェニル)エタノール(7.65g,43.5mmol)のCH2Cl2溶液(250ml)に、臭化チオニル(18.1g,87mol)のCH2Cl2溶液(50ml)をゆっくりと加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌し、氷水(200ml)に注いだ。有機層を分離し、飽和NaHCO3(2×200ml)溶液及び水(200ml)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、留去し、対応する臭化化合物を淡黄色(pale yellow)油状物として定量的に得た(10.4g)。粗生成物は更に精製することなく次の反応に用いた。
ステップC:5−エチル−1,2,3−トリフルオロベンゼン:
上記臭化化合物(9.65g,40.4mmol)をトリエチルシラン(41mmol)と混ぜ、反応混合物に固体PdCl2(177mg,4mmol)を少量ずつ加えた。数分後激しい発熱反応が起こるため、内容物が還流するように還流冷却器をフラスコに設置した。反応混合物を室温で更に6時間撹拌した後、16時間に渡って内容物を落ち着かせた。次に、粗液状生成物を注意深くデカントし、更に精製することなく次の反応に用いた。反応生成物は定量的に得られたと推測される。
ステップD:1−エチル−3,4,5−トリフルオロ−2−ニトロベンゼン:
1,2,3−トリフルオロ−5−メチルベンゼン(6.46g,40.4mmol)を0〜5℃で濃硫酸(50ml)に加えた。次に、内部温度を20℃以下に保ちながら、反応混合物に濃硝酸(3.39ml,48.44mmol,90%)をゆっくり加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌した後、氷(300g)に注ぎ、油状層をCH2Cl2(2×125ml)で抽出した。有機層を水(2×200ml)及びブライン(200ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、留去し粗生成物を得た。これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィで精製し、標記化合物を得た(6.6g,79%)。1H−NMR(CDCl3):δ=6.98(セプテット,1H),2.68(q,2H),1.26(t,J=7.8Hz,7.2Hz,3H)。
ステップE:3−エチル−5,6−ジフルオロ−N−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−2−ニトロアニリン:
実施例1(ステップA)に記載された条件で、2−フルオロ−4−ヨードアニリン(2.05g,10mmol)と1−エチル−3,4,5−トリフルオロ−2−ニトロベンゼン(2.37g,10mmol)とを反応させ、標記化合物を得た(2.47g,60%)。m/z=407[M−1]-。
ステップF:3−エチル−5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミン:
1,2,3−トリフルオロ−5−メチル−4−ニトロベンゼン(2.47g,5.85mmol)を実施例1(ステップB)に記載された条件で還元し、標記化合物を得た。M−H+:393。
ステップG:1−アリル−N−(6−エチル−3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
一般的手順Bに従い、1−アリルシクロプロパンスルホン酸クロライド(230mg,1.27mmol)を5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)3−メチルベンゼン−1,2−ジアミン(100mg,0.255mmol)と反応させ、目的の生成物を得た(72mg,53%)。m/z=535[M−1]-。
ステップH:1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−N−(6−エチル−3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
1−アリル−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−6−メチルフェニル)シクロプロパン−1−スルホンアミド(70mg,0.13mmol)及び4−メチルモルホリンN−オキシド(15mg,0.13mmol)をTHF(2ml)に溶解させた。室温で四酸化オスミウム(0.013mmol,0.075ml,4%H2O溶液)を加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。EtOAcを加え、有機層を水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮した。残査をシリガゲルクロマトグラフィ(溶出液:EtOAc/MeOH)で精製し、標記生成物を得た。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=7.38(dd,J=2.1Hz,10.8Hz,1H),7.27(m,2H),7.12(br s,1H),6.91(dd,J=8.1Hz,10.8Hz,1H),6.69(br s,1H),6.36(dt,J=4.8Hz,8.7Hz,13.5Hz,1H),4.00(m,1H),3.62(dd,J=3.6Hz,10.5Hz,1H),3.47(br m,2H),2.81(q,2H),2.40(dd,J=10.2Hz,15.9Hz,1H),1.73(br m,2H),1.58(m,1H),1.43(m,1H),0.94(m,2H)。
実施例64
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−6−(2−メトキシエトキシ)フェニル)−1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
ステップA:1,2,3−トリフルオロ−5−(2−メトキシエトキシ)−4−ニトロベンゼン:
3,4,5−トリフルオロ−2−ニトロフェノール(1.93,10mmol)、Ph3P(3.93g,15mmol)、及び2−メトキシ−エタノール(1.18ml,15mmol)の混合物の無水THF溶液(25ml)に、アゾジカルボン酸ジイソプロピルエステル(2.91ml,15mmol)のTHF溶液(5ml)を0℃で加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。揮発物を留去し、残査をCH2Cl2(100ml)に溶かし、有機層を水(100ml)及びブライン(100ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、留去した。得られた残査をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィで精製し、標記化合物を68%の収率で得た(1.70g)。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=6.78(ddd,J=2.4Hz,6.0Hz,11.7Hz,1H),4.19(t,J=4.5Hz,2H),3.72(t,J=4.5Hz,2H),3.39(s,3H)。
ステップB:2,3−ジフルオロ−N−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5−(2−メトキシエトキシ)−6−ニトロアニリン:
実施例1(ステップA)に記載された条件で、2−フルオロ−4−ヨードアニリン(1.6g,6.8mmol)と1,2,3−トリフルオロ−5−(2−メトキシエトキシ)−4−ニトロベンゼン(1.7g,6.8mmol)とを反応させ、標記化合物を得た(1.02g,32%)。m/z=467[M−1]-。
ステップC:5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−3−(2−メトキシエトキシ)ベンゼン−1,2−ジアミン:
2,3−ジフルオロ−N−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−5−(2−メトキシエトキシ)−6−ニトロアニリン(1.017g,2.17mmol)を実施例1(ステップB)に記載された条件で還元し、標記化合物を得た。m/z=337[M−1]-。
ステップD:1−アリル−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−6−(2−メトキシエトキシ)フェニル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
一般的手順Bに従い、1−アリルシクロプロパンスルホン酸クロライド(450mg,2.5mmol)を5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−3−(2−メトキシエトキシ)ベンゼン−1,2−ジアミン(219mg,2.5mmol)と反応させ、標記生成物を得た(230mg,78%)。m/z=581[M−1]-。
ステップE:N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−6−(2−メトキシエトキシ)フェニル)−1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)シクロプロパン−1−スルホンアミド:
1−アリル−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−6−(2−メトキシエトキシ)フェニル)シクロプロパン−1−スルホンアミド(230mg,0.395mmol)及び4−メチルモルホリンN−オキシド(46mg,0.395mmol)をTHF(2ml)に溶解させた。室温で四酸化オスミウム(0.039mmol,0.25ml,4%H2O溶液)を加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。EtOAcを加え、有機層を水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮した。残査をシリガゲルクロマトグラフィ(溶出液:EtOAc/MeOH)で精製し、標記生成物を得た。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ=7.36(dd,J=1.8Hz,10.5Hz,1H),7.27(m,2H),6.56(dd,J=6.9Hz,11.4Hz,1H),6.40(dt,J=5.7Hz,7.5Hz,12.9Hz,1H),4.17(m,1H),4.01(m,1H),3.78(m,2H),3.60(dd,J=3.6Hz,11.1Hz,1H),3.47(m,1H),3.45(s,3H),2.36(dd,J=9.6Hz,15.9Hz,1H),1.78(dd,J=2.4Hz,15.6Hz,1H),1.45〜1.25(m,2H),0.89(m,2H)。
実施例65
2,4−ジクロロ−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)ベンゼンスルホンアミド:
適当なスルホン酸クロライドを用いて、方法Aにより合成した。m/z=571[M−1]-。
実施例66
2−クロロ−N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド:
適当なスルホン酸クロライドを用いて、方法Aにより合成した。m/z=605[M−1]-。
実施例67
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−2−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホンアミド:
適当なスルホン酸クロライドを用いて、方法Aにより合成した。m/z=587[M−1]-。
実施例68
4−(N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)スルファモイル)安息香酸:
適当なスルホン酸クロライドを用いて、方法Aにより合成した。m/z=584[M−1]-。
実施例69
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)ベンゼンスルホンアミド:
適当なスルホン酸クロライドを用いて、方法Aにより合成した。m/z=503[M−1]-。
実施例70
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−2−フルオロベンゼンスルホンアミド:
適当なスルホン酸クロライドを用いて、方法Aにより合成した。m/z=521[M−1]-。
一般手順D:ヨウ素原子の置換
1当量のアリールヨウ素、1.5当量のボロン酸又はボロン酸エステル、0.25当量のPdCl2(dppf)xDCM、及び10当量の無水K2CO3粉末を含む、脱酸素化したジオキサンと水との混合(3:1)懸濁液を、マイクロ波反応装置を用いて115℃で60分間加熱した。反応物をNH4Cl水溶液/THFを用いて抽出し、有機画分をNa2SO4で乾燥した。粗反応生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(Si,EtOAc/ヘキサン又はCHCl3/MeOH)で精製した。収率:20〜40%。
実施例71
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−メチルフェニルアミノ)フェニル)シクロプロパンスルホンアミド:
一般的手順Dにより合成した。1H−NMR(500MHz,CDCl3):δ=7.38〜7.36(m,1H),7.06〜7.03(q,1H),6.92〜6.90(1H),6.73〜6.72(d,1H),6.63(s,1H,br),6.37〜6.33(t,1H),5.54(s,1H,br),2.42〜2.39(m,1H),2.25(s,3H),1.14〜1.11(m,2H),0.94〜0.90(m,2H);m/z=355[M−1]-。
キラル化合物のラセミ混合物を別々の鏡像体に分けた場合、ここで用いられる、他のエピマーが「実質存在しない」の語句は鏡像体過剰率が少なくとも90%であることを意味する。
実施例72
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−(1H−ピラゾール−4−イル)フェニルアミノ)フェニル)シクロプロパンスルホンアミド:
ステップA:2,3−ジフルオロ−N−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)−6−ニトロアニリン:
0℃の2−フルオロ−4−ヨードアニリン(11.40g,47mmol)の無水THF溶液100mlに、1MのLHMDSのTHF溶液(47mmol)47mlを滴下した。溶液の色が濃い紫色に変化した。この溶液をカニューレを通じて滴下ロートに移し、この溶液(アミンの遊離塩基を含むもの)を、2,3,4−トリフルオロニトロベンゼン(8.321g,47.0mmol)の無水THF(50ml)溶液に0℃において少量ずつ加えた。加え終わった後、混合物をアルゴン雰囲気下室温で15時間撹拌した。溶媒量を減少させた後、酢酸エチル及びブラインを用いて抽出を行った。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を除去し、得られた暗色の油状物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(EtOAc/ヘキサン 1:5,Rf=0.58)で精製し、粗生成物を得た。粗生成物は真空で乾燥することにより茶色の固体となった(収率:6.23g,33.6%):m/z=393[M−1]-。
ステップB:5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミン:
ニトロ−ジアリルアミン(6.23g,15.8mmol)のエタノール溶液300mlに、鉄粉(13.74g,246mmol)及びアンモニウムクロライド(13.59g,254mmol)を加え、混合物を撹拌しながら100℃の油浴温度で14時間加熱した。混合物を濾過し、残査をエタノールで2回洗浄した。エタノールを真空で除去し、残査を酢酸エチル/1M水酸化ナトリウム溶液を用いて抽出した。抽出の間、更に沈殿物が形成されたが、これは濾過し廃棄した。有機層を集めてブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を除去し粗生成物をCHCl3/ヘキサン(1:50)で再結晶した。生成物は茶色の針状結晶として得られた(2.094g,66%),Rf=0.44(EtOAc/ヘキサン 1:3)、1H−NMR(500MHz,CDCl3),δ=7.40〜7.38(dd,1H,J=11.3Hz,J=1.5Hz),7.25〜7.23(d,1H,J=8.5Hz),6.97〜6.92(q,1H,J=9Hz),6.51〜6.48(m,1H),6.24〜6.21(t,1H,J=9Hz),5.3(s,1H,NH,br),3.80(s,2H,NH2,br);LRMS(ESI):m/z=365[M+H]+。
ステップC:N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)シクロプロパンスルホンアミド:
一般的手順Aに従い、5,6−ジフルオロ−N1−(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)ベンゼン−1,2−ジアミンをシクロプロパンスルホン酸クロライドと反応させ、目的の生成物を得た。1H−NMR:(500MHz,CDCl3):δ=7.38〜7.37(d,1H),7.35〜7.34(m,1H),7.27〜7.26(m,1H),7.20〜7.0(q,1H),6.68(s,1H,br),6.15〜6.12(q,1H),5.65(s,1H,br),3.25〜3.20(m,1H),2.4〜2.3(m,2H),2.0〜1.8(m,2H);m/z=467[M−1]-。
ステップD:N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−(1H−ピラゾール−4−イル)フェニルアミノ)フェニル)シクロプロパンスルホンアミド:
一般手順C。1H−NMR:(500MHz,CDCl3):δ=8.00〜7.90(m,2H),7.30〜7.20(m,2H),7.15〜7.10(m,1H),7.05〜7.00(m,1H),6.70〜6.60(m,1H),2.40〜2.35(m,1H),1.05〜1.0(m,2H),0.95〜0.85(m,2H);m/z=407[M−1]-。
実施例73
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)フェニルアミノ)フェニル)シクロプロパンスルホンアミド:
一般手順Cにより合成された。1H−NMR:(500MHz,CDCl3):δ=7.95(s,1H),7.75(s,1H),7.30〜7.20(m,2H),7.15〜7.10(m,1H),7.05〜7.00(m,1H),6.70〜6.60(m,1H),3.95(s,3H),2.40〜2.35(m,1H),1.05〜1.0(m,2H),0.95〜0.85(m,2H);m/z=421[M−1]-。
実施例74
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−(1H−ピラゾール−3−イル)フェニルアミノ)フェニル)シクロプロパンスルホンアミド:
一般手順Cにより合成された。1H−NMR:(500MHz,CDCl3):δ=7.90(s,1H),7.80(s,1H),7.30〜7.20(m,2H),7.15〜7.10(m,1H),7.05〜7.00(m,1H),6.70〜6.60(m,1H),3.95(s,3H),2.40〜2.35(m,1H),1.05〜1.0(m,2H),0.95〜0.85(m,2H);m/z=407[M−1]-。
実施例75
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−(ピリジン−4−イル)フェニルアミノ)フェニル)シクロプロパンスルホンアミド:
一般手順Cにより合成された。1H−NMR:(500MHz,CDCl3):δ=8.62〜8.61(d,2H),7.43〜7.41(m,4H),7.23〜7.22(m,1H),7.16〜7.11(q,1H),6.61〜6.58(t,1H),6.11(s,1H,br),2.53〜2.50(m,1H),1.21〜1.10(m,2H),1.02〜0.99(m,2H);m/z=418[M−1]-。
実施例76
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−(ピリジン−3−イル)フェニルアミノ)フェニル)シクロプロパンスルホンアミド:
一般手順Cにより合成された。1H−NMR:(500MHz,[D6]−DMSO):δ=9.45(s,1H),8.91(s,1H),8.54(s,1H),8.07〜8.06(d,1H),7.76〜7.70(m,2H),7.46〜7.34(m,2H),7.34〜7.33(d,2H),6.80〜6.78(m,1H),0.86〜0.79(m,4H);m/z=418[M−1]-。
実施例77
N−(2−(4−シアノ−2−フルオロフェニルアミノ)−3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロパンスルホンアミド:
アリールヨウ素(75.5mg,0.161mmol)、CuCN(46.6mg,0.520mmol)、及びPd(OAc)2(0.47mg)を含む無水DMF懸濁液1mlを、マイクロ波反応器を用いて130℃で60分間加熱した。混合物をブライン/THFで抽出し、有機画分をNa2SO4で乾燥した。次に、フラッシュカラムクロマトグラフィ(Rf=0.42(EtOAc/ヘキサン 1:1))で精製し生成物を暗褐色の半固体として得た。収率:15%。m/z=366[M−1]-。
実施例78
N−(3,4−ジフルオロ−2−(3−フルオロビフェニル−4−イルアミノ)フェニル)シクロプロパンスルホンアミド:
一般手順Cにより合成された。1H−NMR:(500MHz,CDCl3):δ=7.55〜7.53(m,2H),7.45〜7.3(m,5H),7.20〜7.15(d,1H),7.13〜7.10(q,1H),6.70(s,1H,br),6.60〜6.55(t,1H),5.75(s,1H,br),2.53〜2.50(m、1H),1.21〜1.10(m,2H),1.02〜0.99(m,2H);m/z=417[M−1]-。
実施例79
N−(2−(3’−アセチル−3−フルオロビフェニル−4−イルアミノ)−3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロパンスルホンアミド:
一般手順Cにより合成された。1H−NMR:(500MHz,CDCl3):δ=8.6(s,1H),7.86〜7.85(d,1H),7.68〜7.66(d,1H),7.49〜7.46(t,1H),7.38〜7.33(m,2H),7.20〜7.18(d,1H),7.09〜7.03(q,1H),6.90(s,1H,br),6.57〜6.54(t,1H),5.90(s,1H,br),2.61(s,3H),2.46〜2.43(m,1H),1.15〜1.13(m,2H),0.94〜0.91(m,2H);m/z=459[M−1]-。
実施例80
N−(2−(4’−シアノ−3−フルオロビフェニル−4−イルアミノ)−3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロパンスルホンアミド:
一般手順Cにより合成された。1H−NMR:(500MHz,CDCl3):δ=7.66〜7.66(m,2H),7.58〜7.57(m,2H),7.38〜7.35(m,2H),7.20〜7.18(d,1H),7.18〜7.02(q,1H),6.67(s,1H,br),6.58〜6.54(t,1H),5.99(s,1H,br),2.47〜2.44(m,1H),1.15〜1.13(m,2H),0.94〜0.91(m,2H);m/z=442[M−1]-。
実施例81
N−(2−(3,4’−ジフルオロビフェニル−4−イルアミノ)−3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロパンスルホンアミド:
一般手順Cにより合成された。1H−NMR:(500MHz,CDCl3):δ=7.44〜7.37(m,3H),7.29〜7.27(d,1H),7.11〜7.05(m,4H),6.70(s,1H,br),6.53〜6.50(t,1H),5.81(s,1H,br),2.47〜2.44(m,1H),1.15〜1.13(m,2H),0.94〜0.91(m,2H);m/z=435[M−1]-。
実施例82
N−(3,4−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−4’−(メチルスルホンアミド)ビフェニル−4−イルアミノ)フェニル)シクロプロパンスルホンアミド:
一般手順Cにより合成された。1H−NMR:(500MHz,[D6]−DMSO):δ=9.39(s,1H,br),7.63〜7.60(m,3H),7.53〜7.50(d,1H),7.30〜7.23(m,4H),7.74〜7.65(m,1H),2.99(s,3H),0.80〜0.73(m,4H);m/z=510[M−1]-。
実施例83
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−メチルフェニルアミノ)フェニル)シクロプロパンスルホンアミド:
一般手順Cにより合成された。1H−NMR:(500MHz,CDCl3):δ=7.38〜7.36(m,1H),7.06〜7.03(q,1H),6.92〜6.90(m,1H),6.73〜6.72(d,1H),6.63(s,1H,br),6.37〜6.33(t,1H),5.54(s,1H,br),2.42〜2.39(m,1H),2,25(s,3H),1.14〜1.11(m,2H),0.94〜0.90(m,2H);m/z=355[M−1]-。
実施例84
4’−(6−(シクロプロパンスルホンアミド)−2,3−ジフルオロフェニルアミノ)−3’−フルオロビフェニル−3−カルボン酸:
一般手順Cにより合成された。1H−NMR:(500MHz,[D4]−MeOH):δ=8.21(s,1H),7.93〜7.91(d,1H),7.73〜7.72(d,1H),7.47〜7.43(m,2H),7.33〜7.31(d,2H),7.15〜7.12(q,1H),6.71〜6.68(m,1H),2.51〜2.46(m,1H),0.94〜0.93(m,2H),0.88〜0.87(m,2H);m/z=499[M−1]-。
実施例85
N−(3,4−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−3’−(メチルスルホンアミド)ビフェニル−4−イルアミノ)フェニル)シクロプロパンスルホンアミド:
一般手順Cにより合成された。1H−NMR:(500MHz,[D4]−MeOH):δ=7.92(s,1H),7.46〜7.34(m,5H),7.34〜7.31(d,1H),7.29〜7.22(m,1H),7.16〜7.15(q,1H),6.74〜6.71(m,1H),2.80(s,3H),2.54〜2.51(m,1H),0.94〜0.92(m,2H),0.91〜0.90(m,2H);m/z=510[M−1]-。
実施例86
N−(3,4−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−2’−(メチルスルホンアミド)ビフェニル−4−イルアミノ)フェニル)シクロプロパンスルホンアミド:
一般手順Cにより合成された。1H−NMR:(500MHz,[D4]−MeOH):δ=7.50〜7.49(d,1H),7.40〜7.32(m,4H),7.29〜7.28(d,1H),7.26〜7.10(m,2H),6.73〜6.71(m,1H),2.80(s,3H),2.51〜2.49(m,1H),0.94〜0.92(m,2H),0.91〜0.90(m,2H);m/z=510[M−1]-。
実施例87
N−(3,4−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−4’−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル−4−イルアミノ)フェニル)シクロプロパンスルホンアミド:
一般手順Cにより合成された。1H−NMR:(500MHz,[D4]−MeOH):δ=7.69〜7.67(d,2H),7.46〜7.43(d,1H),7.36〜7.33(m,4H),7.30〜7.29(q,1H),6.73〜6.72(m,1H),2.51〜2.49(m,1H),0.94〜0.92(m,2H),0.91〜0.90(m,2H);m/z=501[M−1]-。
実施例88
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−2−(メチルアミノ)エタンスルホンアミド:
一般手順Dにより合成された。1H−NMR:(300MHz,CDCl3):δ=9.01(br s,D2O置換可能,1H),7.36(dd,J=2.1Hz,10.5Hz,1H),7.27(m,1H),7.17(m,1H),7.03(dd,J=9.0Hz,16.8Hz,1H),6.48(br s,D2O置換可能,1H),6.31(dt,J=3.0Hz,8.7Hz,17.4Hz,1H),3.45(br t,2H),3.31(br s,2H),2.65(s,3H),1.80(br s,D2O置換可能,1H)。
実施例89
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−2−(2−(ジメチルアミノ)エチルアミノ)エタンスルホンアミド:
一般手順Dにより合成された。1H−NMR:(300MHz,CDCl3):δ=7.35(m,1H),7.25(m,1H),7.18(d,J=8.7Hz,1H),7.02(dd,J=8.7Hz,18.0Hz,1H),6.38(m,1H),6.18(dd,J=8.7Hz,17.1Hz,1H),3.62(t,J=5.7Hz,6.3Hz,2H),3.35(m,2H),3.26(m,2H),3.26(t,J=5.7Hz,6.6Hz,2H),3.11(t,J=5.1Hz,6.0Hz,2H),2.85(s,6H)。
実施例90
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−2−(エチル(メチル)アミノ)エタンスルホンアミド:
一般手順Dにより合成された。1H−NMR:(300MHz,CDCl3+D2O):δ=7.39(dd,J=1.5Hz,10.5Hz,1H),7.31(m,2H),7.07(dd,J=9.0Hz,17.4Hz,1H),6.30(dt,J=2.4Hz,9.0Hz,17.4Hz,1H),3.55(t,J=6.9Hz,7.8Hz,2H),3.38(br t,J=6.0Hz,8.7Hz,2H),3.05(q,2H),2.69(s,3H),1.31(t,J=7.2Hz,3H)。
実施例91
N−(3,4−ジフルオロ−2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)フェニル)−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エタンスルホンアミド:
一般手順Dにより合成された。1H−NMR:(300MHz,CD3OD):δ=7.45(dd,J=2.1Hz,10.8Hz,1H),7.30(m,2H),7.16(dd,J=9.6Hz,17.7Hz,1H),6.39(dt,J=3.3Hz,9.3Hz,17.7Hz,1H),3.26(m,J=7.5Hz,2H),3.10(br m,6H),2.87(s,3H),2.82(t,J=7.5Hz,2H),2.48(br m,4H)。
インビトロ生物活性
実施例92
IC50データの取得
試薬の調製及び材料:
ヒトGST−MEK1及びその恒常的に活性な対立遺伝子GST−MEK1CA(Ser218Asp及びSer222Aspの変異を有する)を、野生型のヒトMEK1のcDNAから、酵母の発現ベクターpGEM4Z(Promega社,Madison,WI)にサブクローニングした。GST−MEK1CAをEscherichia coli中で発現させ、グルタチオンセファロース4B親和性樹脂(Amersham Pharmacia Biotech社,Piscataway,NJ)で部分精製した。ERK2対立遺伝子を、pUSEamp(Upstate Biotechnology社,Waltham,MA)のMAPK2/Erk2のcDNA(野生型)から、pET21aベクター(Novagen社,Madison,WI)にサブクローンし、N末端ヒスチジン標識されたマウスERK2対立遺伝子を得た。ERK2を発現させ、均一にまで精製した[Zhang,1993 #33]。ミエリン塩基性蛋白質(MBP)はGibco BRL社(ロックビル,MD)から購入した。EasyTidesアデノシン5’三リン酸(ATP)([γ−33P])(NEN Perkin Elmer,Wellsley,MA)は、全てのキナーゼ反応の放射性標識源とした。活性化されたRaf−1(トランケート型)及び活性化されたMAPキナーゼ2/ERK2はUpstate社(Lake Placid,NY)から購入した。4〜20%CriterionプレキャストゲルはBio−Rad社(Hercules,CA)から購入した。
酵素活性の測定:
化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)原液から、1×HMNDE(20mM HEPES pH7.2、1mM MgCl2、100mM NaCl、1.25mM DTT、0.2mM EDTA)中に希釈した。典型的な25マイクロリットルアッセイは、0.002ナノモルのMEK1CA、0.02ナノモルのERK2、0.25ナノモルのMBP、0.25ナノモルの非標識ATP、及び0.1μCi[γ−33P]ATPを含む。スクリーニングアッセイにおいては基本的に4つの添加物を含む。希釈された化合物5μlを96ウェルアッセイプレートに分配した。次に、2.5×酵素カクテル(MEK1CA及びERK2のみ)10μlを各ウェルに加えた後、周辺温度で30分間前培養した。次に、2.5×基質カクテル(標識及び非標識のATP及びMBP)10μlを加えた後に、周辺温度で60分間培養した。最後に10%トリクロロ酢酸(TCA)100μlを加え、室温で30分間培養した後、反応を止め、放射標識された蛋白質生成物を沈殿させた。反応生成物を、水及び1%ピロリン酸塩で予め湿らせたグラスファイバー製の96ウェルフィルタープレートで収穫した。フィルタープレートをその後水で5回洗浄した。水を無水エタノールで置換し、プレートを室温で30分間空気乾燥させた。バックシールを手作業で施し、各ウェルに40μlのシンチレーションカクテルを分配した。トップシールを施し、プレートをTopCountで各ウェル2秒間計測した。
いくつかの実験では、Rafキナーゼによる活性化を要するトランケート型MEKを使用した。
実施例93
EC50データの取得
細胞中における化合物の効果は、リン酸化ERKをウエスタンブロット法により測定することにより決定した。MDA−MB−231乳癌細胞を各ウェル20,000細胞ずつ48ウェルプレートに播種し、37℃で加湿したCO2インキュベーター中で増殖させた。翌日、増殖培地(DMEM+10%ウシ胎仔血清)を取り除き、飢餓培地(DMEM+0.1%ウシ胎仔血清)に置き換えた。細胞を16時間飢餓培地中で培養した後、さまざまな化合物濃度で30分間処理した。化合物を加えた状態で培養した後、細胞を100ng/mlのEGFで5分間刺激した。細胞を溶解し、リン酸化ERKに対するモノクローナル抗体を用いてウエスタンブロット法により分析した。シグナルを、近IR色素と結合した二次抗体を用いて増幅し、Licor Odysseyスキャナーで検出した。シグナルの強度を定量化し、このデータを用量反応曲線及びEC50の計算に用いた。
リガンド:A,EC50≦2.0nM; B,EC50=2.0〜15nM; C,EC50=15nM〜100nM; D,EC50>100nM,IC50<20μM; F,EC50>100nM,IC50>20μM
リガンド:A,EC50≦2.0nM; B,EC50=2.0〜15nM; C,EC50=15nM〜100nM; D,EC50=100nM〜200nM; E,EC50>200nM; ND=未決定
インビボ生物活性
実施例94
ここに記載されている化合物及び組成物は、癌、炎症性腸疾患(IBD)、乾癬、及び関節リウマチ(RA)を含むがこれらに限定されない1以上の疾患の治療又は予防に有用である。ここに記載されている化合物及び組成物はまた、癌、IBD、乾癬、及びRAを含むがこれらに限定されない1以上の疾患の、1日1回又は2回の経口による治療又は予防にも有用である。
本実施例においては、以下の構造の化合物(本明細書記載の方法で調製された、上記実施例93の表で示された化合物番号1021)のインビボ試験について記載する。
ヒトの腫瘍をnu/nuマウスに移植した。腫瘍が約100mm3の大きさになった後、化合物番号1021を14日間経口投与した。14日間の投与の後、媒体対照群に対する投与群の腫瘍の大きさの縮小を指標とし「腫瘍増殖阻害(TGI)」を決定した。「終点到達時間(TTE)」は、腫瘍が特定の終点体積に到達するまでの時間、又は試験最終日までの時間のうち早い方として計算した。投与の結果は、「腫瘍増殖遅延パーセント(TGD(%))」により決定した。TGD(%)は、媒体対照群マウスに対する投与群マウスのTTE平均値のパーセント増と定義される。癌を縮小させる効果についても観察を行った。腫瘍及び脳のpERK濃度をウエスタンブロット法により測定し、薬力学的/薬物動態学的試験において化合物番号1021の血漿中濃度との関連を示した。複数の腫瘍モデルにおいて異なる投与量及び異なる投与計画について評価した。25mg/kg又は50mg/kgで1日1回(QD)投与した場合は、A375メラノーマ、Colo205大腸癌、及びA431類上皮腫において統計的に有意なTGD(%)が示された。25mg/kgQDで経口投与した場合は、これらの腫瘍モデル、及びHT29大腸癌において統計的に有意なTGIが観察された。これとは異なる投与計画の効果を、A375異種移植片で評価した。化合物番号1021を100mg/kgで2日に1回経口投与した場合は、統計的に有意なTGD(91%)を示したが、25mg/kg(TGD 143%)又は50mg/kg(TGD 233%)でのQD投与ほどの効果はなかった。また、TGI(%)による評価においても、1日2回(BID)投与の方がQD投与より効果を示した。化合物番号1021の25mg/kgQD投与では51.7%のTGIであったのに対し、12.5mg/kgのBID投与では、79.5%のTGIであった。50mg/kgQD投与では69.9%のTGIであったのに対し、25mg/kgBID投与では、110.1%のTGIであった。Colo205異種移植片を用いた薬力学的/薬物動態学的試験においては、腫瘍におけるpERK形成阻害が示された。一方、脳においては阻害作用は殆ど示されなかった。これは抗腫瘍活性は高いが、CNSへの侵入が限定されるものであることを示すものである。
化合物番号1021はMEK1/2の強力な阻害剤であり、インビトロ及びインビボにおいて腫瘍細胞の増殖を抑制する。BRAF変異状態(BRAF status)は、足場依存性増殖において化合物の増殖阻害の感度を決定するものであるが、足場非依存性増殖または異種移植片においては化合物の増殖阻害の感度を決定するものではない。高い頻度で投与することによりより高い効果が得られることから、投与期間を通して適切なMEK阻害活性を維持することの方がピークレベルを上げることより重要であると思われる。異種移植片を用いた結果に基づいてヒトにおいて予測される投与量である20〜40mg/日で投与することにより、化合物番号1021はヒトにおいて良好なpk特性を有する。
実施例94A
癌細胞増殖阻害(GI50)
足場依存性増殖については、384ウェルプレートで増殖させた細胞を化合物番号1021で48時間処理し、CellTiterGlo試薬を用いて測定した。足場非依存性増殖のアッセイにおいては、0.15%のアガロースを含む培地で又は非結合プレート(non−binding plate)(A431)で増殖させた細胞を化合物番号1021で7日間処理し、MTS(メタンチオスルホン酸塩)試薬を用いて測定した。以下の表に増殖阻害値(GI50)を示す。
実施例94B
異種移植片における抗腫瘍活性
メスのnu/nuマウスにA375メラノーマ、Colo205結腸腫瘍、A431類上皮腫、又はHT−29結腸腫瘍の細胞を移植し、100〜200mm3の大きさに増殖させた。化合物番号1021又は媒体を経口(25mg/kg、50mg/kg、又は100mg/kg)で14日間1日1回投与した。媒体群と各投与群について平均的な腫瘍体積をグラフ化し、図1に示した。
実施例94C
腫瘍増殖阻害(TGI) 25mg/kgQD
化合物番号1021を25mg/kgで投与した群の「腫瘍増殖阻害」を、上記の腫瘍異種移植片について計算した。「腫瘍増殖阻害」は14日間の1日1回投与が終了した後に測定し、以下の通り計算した。
TGI(%)=100×1−(薬剤投与後腫瘍体積(最終値)−腫瘍体積(初期値))/(媒体投与後腫瘍体積(最終値)−腫瘍体積(初期値))
A375及びColo205で示される数値の範囲は2回行われた別々の試験の値を示すものである。
**実験の過程で癌の縮小が認められた。
実施例94D
Colo205異種移植片におけるED50
オスのnu/nuマウスにColo205腫瘍細胞を移植した。10日後に、マウスを腫瘍の大きさ(126〜256mm3)によってランダム化し、パクリタキセル(IV,QOD×5)、媒体、又は化合物番号1021(PO,QD×14)を投与した。
Balb/cマウスに化合物番号1021を25mg/kgで投与し、薬物動態学的データを得た。低い投与量群についてはこの値から外挿し以下の表に示した。
実施例94E
A375異種移植片における「腫瘍増殖阻害」
A375異種移植片移植マウスに化合物番号1021を50mg/kgQD、25mg/kgBID、50mg/kgQD、及び12.5mg/kgBIDで投与した。TGI(%)を計算し、グラフ化し、図2に示した。
実施例94F
マウスにおける血漿濃度
A375腫瘍細胞をメスのnu/nuマウスに移植し、当該腫瘍細胞を100〜200mm3まで増殖させた。化合物番号1021又は媒体を1日1回(QD)又は1日2回(BID)経口投与した(50mg/kgQD、25mg/kgBID、50mg/kgQD、及び12.5mg/kgBID)。「腫瘍増殖阻害」は14日間の1日1回投与が終了した後に測定し、以下の通り計算した。
TGI(%)=100×1−(薬剤投与後腫瘍体積(最終値)−腫瘍体積(初期値))/(媒体投与後腫瘍体積(最終値)−腫瘍体積(初期値))
統計的有意差=ログランク検定
実施例94G
マウスの異種移植片腫瘍及び脳におけるMEK活性阻害
Colo205腫瘍細胞を移植したメスのnu/nuマウスに、媒体又は化合物番号1021を2.5、5、10、又は25mg/kgで単回投与した。化合物濃度は血漿試料を、pERK濃度は腫瘍及び脳の試料を、投与後2、6、12、及び24時間後に採取し測定した。ウエスタンブロット法により測定したpERK濃度を、LI−COR Odysseyを用いて定量化し、ERKの総量としての濃度に標準化し、媒体投与群の濃度と対比し、MEK阻害(%)を決定した。各マウスの腫瘍又は脳のMEK阻害を、化合物番号1021の血漿中濃度に対してグラフ化した。非線形回帰分析によると、腫瘍におけるMEK阻害はEC50が73nMとなった。脳におけるEC50は>5000nMとなった。
血漿中濃度(log nM)に対するpERK阻害(%)のグラフを図3に示す。
実施例95A
カプセル調製の例示
以下の構造を有する化合物番号1021(上記実施例93に示された表を参照)を1mg及び10mgの用量で含む乾燥粉末混合組成物を含むサイズ1の青色硬ゼラチンカプセルを調製した。
化合物番号1021を当該明細書に記載した通りに調製した後、流体エネルギーミル(Spiral Jet Mill,直径50mmの粉砕チャンバー;50℃.4×0.8mmのノズルリング;インジェクターノズル間隔3mm及び直径0.8mmのインジェクターノズル;で電子的に粉砕するもの)で微粒子化した。化合物番号1021と微結晶性セルロースの一部を混ぜ、20メッシュのふるいにかけ、拡散タンブル混合器(diffusion tumble blender)(V型混合器)に加えた。微結晶性セルロースの残りは20メッシュのふるいにかけ、混合器中の材料に加え混合した。クロスカルメロースナトリウム及びラウリル硫酸ナトリウムを20メッシュのふるいにかけ、混合器中の材料に加え混合した。この粉末混合物を回転式インペラーミル(Quadro CoMil)に移動した後、混合器に戻し混合を続けた。ステアリン酸マグネシウムを20メッシュのふるいにかけ、粉砕された粉末混合物と混合した。この粉末混合物をサイズ1のカプセルに詰めた。10mgカプセルにはそれとわかるようにバンドを付けた。
カプセルの組成を以下の表に示す。
*充填量は混合物の実際の効力によって調整した。
1mgカプセル10,000ユニット用の典型的なバッチ調合を以下に示す。
*充填量は混合物の実際の効力によって調整した。
10mgカプセル10,000ユニット用の典型的なバッチ調合を以下に示す。
*充填量は混合物の実際の効力によって調整した。
実施例95B
以下の構造を有する化合物番号1022(上記実施例93に示された表を参照)を1mg及び10mgの用量で含む乾燥粉末混合組成物を含むサイズ1の青色硬ゼラチンカプセルを調製した。
化合物番号1022を当該明細書に記載した通りに調製した後、流体エネルギーミル(Spiral Jet Mill,直径50mmの粉砕チャンバー;50℃.4×0.8mmのノズルリング;インジェクターノズル間隔3mm及び直径0.8mmのインジェクターノズル;で電子的に粉砕するもの)で微粒子化した。化合物番号1022と微結晶性セルロースの一部を混ぜ、20メッシュのふるいにかけ、拡散タンブル混合器(diffusion tumble blender)(V型混合器)に加えた。微結晶性セルロースの残りは20メッシュのふるいにかけ、混合器中の材料に加え混合した。クロスカルメロースナトリウム及びラウリル硫酸ナトリウムを20メッシュのふるいにかけ、混合器中の材料に加え混合した。この粉末混合物を回転式インペラーミル(Quadro CoMil)に移動した後、混合器に戻し混合を続けた。ステアリン酸マグネシウムを20メッシュのふるいにかけ、粉砕された粉末混合物と混合した。この粉末混合物をサイズ1のカプセルに詰めた。10mgカプセルにはそれとわかるようにバンドを付けた。
カプセルの組成を以下の表に示す。
実施例96
ヒトにおけるインビボ活性
ヒト癌患者への実施例95Aに記載されたカプセルの投与
ヒト癌患者に、上記実施例95Aに記載された1mg又は10mgのカプセル組成物を単回投与した。2mg投与の場合は、患者に2×1mgのカプセルを与えるものとし;4mg投与の場合は、患者に4×1mgのカプセルを与えるものとし;6mg投与の場合は、患者に6×1mgのカプセルを与えるものとし;10mg投与の場合は、患者に1×10mgのカプセルを与えるものとし;20mg投与の場合は、患者に2×10mgのカプセルを与えるものとした。
濃度−時間プロファイルを測定し、図4及び以下の表に示した。
実施例97:ヒト癌患者への化合物番号2021の投与
以下の通り、進行したヒト癌患者に化合物番号2021を2mg、4mg、6mg、10mg、20mg、30mg、及び40mgの投与量で1日1回(QD)投与した。
患者は、卵巣、副腎、結腸直腸、又は直腸などのさまざまな癌を患っている患者である。
当該患者について代表的な薬物動態の特性(Tmax、Cmax、C24hr、AUC0-24hr、及びt1/2)を測定及び記録(カッコ内は標準偏差を示す)し、以下の表に示した。
Tmax=最大血漿中濃度到達時間;Cmax=最大血漿中濃度;C24hr=投与後24時間経過後の血漿中濃度;AUC=濃度曲線下面積;t1/2=半減期
ある患者は60mg/日で投与され、40mgで投与された場合よりも高い吸収性及び高いAUCを示した。
複数の患者において疾患の状態が安定するのが観察された。以下に例を示す。
実施例98:ヒト癌患者への化合物番号2021の投与
以下の通り、進行したヒト癌患者(さまざまな癌を患っている患者)に化合物番号2021を60mg、80mg、100mg、150mg、200mg、300mg、400mg、及び500mgの投与量で1日1回(QD)投与した。
患者について副作用、臨床状態、及びその他を評価し、代表的な薬物動態の特性(Tmax、Cmax、C24hr、AUC0-24hr、及びt1/2)を測定及び記録した。
実施例99:ヒト癌患者への化合物番号2021の投与
以下の通り、進行したヒト癌患者(さまざまな癌を患っている患者)に化合物番号2021を30mg、40mg、50mg、75mg、100mg、150mg、200mg、及び250mgの投与量で1日2回(BID)投与した。
患者について副作用、臨床状態、及びその他を評価し、代表的な薬物動態の特性(Tmax、Cmax、C24hr、AUC0-24hr、及びt1/2)を測定及び記録した。
カプセル調製の例示
実施例100
以下の構造を有する化合物番号1021を50mgの用量で含む組成物を含む、15個のサイズ0のスウェーデンオレンジ(Swedish Orange)色カプセルを調製した。
手順:
A)全ての材料を40メッシュのふるいにかける。
B)化合物番号1021、SLS、及びProsolv 90 HDの半分までの量を合わせて混合する。
C)残りの量のProsolv 90 HDを加え混合する。
D)クロスカルメロースナトリウムを加え混合する。
E)ステアリン酸マグネシウムを加え混合する。
F)サイズ0のスウェーデンオレンジ(Swedish Orange)色カプセルに充填量を275mgとなるように封入する。
カプセルの組成を以下に示す。
実施例101
化合物番号1021を20mgの用量で含む組成物を含むサイズ0のスウェーデンオレンジ(Swedish Orange)色カプセルを実施例100に記載した通りに調製した。以下に組成を示す。
実施例102
化合物番号1021を20mgの用量で含む組成物を含む、5292個のサイズ0のスウェーデンオレンジ(Swedish Orange)色カプセルを以下記載の通りに調製した。以下に組成を示す。
20mgカプセルのバッチの調合例:
手順:
A)化合物番号1021及び微結晶性セルロースの一部を合わせて20メッシュのふるいにかけ混合器に加え混合する。
B)残りの微結晶性セルロースを20メッシュのふるいにかけ、混合器中の材料に加え混合する。
C)クロスカルメロースナトリウム及びラウリル硫酸ナトリウムを20メッシュのふるいにかけ、混合器中の材料に加え混合する。
D)この粉末混合物をミルに投入し粉砕する。
E)この材料を混合器に戻し、混合を続ける。
F)ステアリン酸マグネシウムを20メッシュのふるいにかけ、粉砕された粉末混合物と混合する。
G)サイズ00のスウェーデンオレンジ(Swedish Orange)色カプセルに封入する。
実施例103A、103B、103C、及び103D
化合物番号1021を20mgの用量で含む組成物を含むツーピース・カプセルを、以下に示す2つの手順のいずれかにより調製した。
手順A:
A)化合物番号1021及びヒプロメロースアセテートサクシネート(又はPVP、コポビドン、HPMC)をアセトンなどの適当な容量の溶媒に溶かす。
B)適当な噴霧乾燥器でステップ(A)の溶液を噴霧乾燥する。
C)ステップ(B)で得られた粉末を、Avicel HP302、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、及びステアリン酸マグネシウムと混合する。
D)ステップ(C)で得られた混合物を適当な大きさのツーピース・カプセルに封入する。
手順B:
A)化合物番号1021及びヒプロメロースアセテートサクシネート(又はPVP、コポビドン、HPMC)を、スクリュー押出機を用いて熱溶融押出する。
B)ステップ(A)の押出物を集めて粉砕する。
C)ステップ(B)で得られた粉末を、Avicel HP302、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、及びステアリン酸マグネシウムと混合する。
D)ステップ(C)で得られた混合物を適当な大きさのツーピース・カプセルに封入する。
Eg103A−カプセルの組成を以下に示す。
Eg103B−カプセルの組成を以下に示す。
Eg103C−カプセルの組成を以下に示す。
Eg103D−カプセルの組成を以下に示す。
実施例104A、104B、104C、及び104D
化合物番号1021を50mgの用量で含む組成物を含むツーピース・カプセルを、以下に示す2つの手順のいずれかにより調製した。
手順A:
A)化合物番号1021及びヒプロメロースアセテートサクシネート(又はPVP、コポビドン、HPMC)をアセトンなどの適当な容量の溶媒に溶かす。
B)適当な噴霧乾燥器でステップ(A)の溶液を噴霧乾燥する。
C)ステップ(B)で得られた粉末を、Avicel HP302、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、及びステアリン酸マグネシウムと混合する。
D)ステップ(C)で得られた混合物を適当な大きさのツーピース・カプセルに封入する。
手順B:
A)化合物番号1021及びヒプロメロースアセテートサクシネート(又はPVP、コポビドン、HPMC)を、スクリュー押出機を用いて熱溶融押出する。
B)ステップ(A)の押出物を集めて粉砕する。
C)ステップ(B)で得られた粉末を、Avicel HP302、クロスカルメロースナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、及びステアリン酸マグネシウムと混合する。
D)ステップ(C)で得られた混合物を適当な大きさのツーピース・カプセルに封入する。
Eg104A−カプセルの組成を以下に示す。
Eg104B−カプセルの組成を以下に示す。
Eg104C−カプセルの組成を以下に示す。
Eg104D−カプセルの組成を以下に示す。
実施例105A、105B、105C、105D、105E、及び105F
化合物番号1021を50mgの用量で含む組成物を含むツーピース・カプセルを、以下に示す手順により調製した。
A)化合物番号1021及びGelucire44/14(又は、ポロキサマー、ポリエチレングリコール)を、スクリュー押出機でホットメルト押出する。
B)ステップ(A)の押出物を集めて粉砕する。
C)ステップ(B)で得られた粉末を、PEG400(又は、クレモフォア、ポリソルベート、Vit E TPGS)と混合する。
D)ステップ(C)で得られた混合物を適当な大きさのツーピース・カプセルに封入する。
Eg105A−カプセルの組成を以下に示す。
Eg105B−カプセルの組成を以下に示す。
Eg105C−カプセルの組成を以下に示す。
Eg105D−カプセルの組成を以下に示す。
Eg105E−カプセルの組成を以下に示す。
Eg105F−カプセルの組成を以下に示す。
実施例106:溶出試験
化合物番号1021を含むカプセルを、上記実施例(95A及び95B)記載の通りに調製した。以下の溶出試験の結果はUSP<711>溶出試験の方法に従って得られたものである。