JP2011509290A - 抗癌剤としてのピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体 - Google Patents

抗癌剤としてのピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、抗癌活性などの抗増殖性活性を持ち、従って人体または動物の身体を処置する方法において有用な、式Iの置換されたピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体、またはその薬学的に許容される塩に関する。本発明は、置換されたピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体を製造する方法、本化合物を含有する薬学的組成物、およびヒトなどの温血動物において抗増殖性効果をもたらすための薬物の製造におけるその使用にも関する。

Description

発明の分野
本発明は、抗癌活性などの抗増殖性活性を持ち、従って人体または動物の身体を処置する方法において有用な、式Iの置換されたピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体、またはその薬学的に許容される塩に関する。
Figure 2011509290
本発明は、置換されたピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体を製造する方法、本化合物を含有する薬学的組成物、およびヒトなどの温血動物において抗増殖性効果をもたらすための薬物の製造におけるその使用にも関する。
異常なシグナル伝達は、発癌の顕著な特徴である。細胞表面受容体、そのリガンド、およびタンパク質チロシンキナーゼは、増殖シグナル伝達経路の重要な要素であり、幅広い種類のヒト腫瘍においてこれらは変異しているかまたは上方制御されている。特に、上皮成長因子受容体(EGFR)経路は、細胞***、細胞接着および遊走、血管新生、および抗アポトーシス、等の腫瘍促進現象に関与しているとされている。上皮癌全体の三分の一に見られるEGFRの高発現は、組織学的な型によって20%から80%までさまざまであり、ホルモン療法、細胞障害性の薬剤、および放射線に対する抵抗性と関連している。
EGFRは、EGFR(HER-1、erbB1)、HER-2/neu(erbB2)、HER-3(erbB3)、およびHER-4(erbB4)を含む、構造的に関連する受容体のerbBファミリーに属する。これらの膜貫通型糖タンパク質は、基質結合のための外部リガンド結合ドメイン、細胞質チロシンキナーゼ(TK)ドメイン、およびSrcホモロジー2(SH2)ドメインを有する。EGF、形質転換成長因子‐a、およびアンフィレギュリンは、EGFRに独占的に結合する一方、ヘパリン結合EGF、ベータセルリン、およびエピレギュリンは、EGFRおよびHER-4と結合し、ヘレギュリンおよびニューレギュリンはHER-3およびHER-4と結合する。
癌におけるEGFRの中心的役割は、EGFR拮抗薬の開発に向けた積極的な取り組みを生じさせた。臨床試験において最も進捗している二つの戦略は、リガンド結合および受容体の活性化を遮断する受容体モノクローナル抗体、およびEGFR TKの低分子阻害物質である。第一世代低分子阻害物質は、ATP類似物として作用し、TK触媒部位に可逆的に競合する。現在開発中の最近の阻害物質は、非可逆的な拮抗作用を生じる、および/または、複数のerbB受容体を標的とする。
受容体チロシンキナーゼは、生化学的シグナルの伝達において重要であり、細胞複製を開始させる。これらは細胞膜の内外にまたがる大きな酵素であり、上皮成長因子(EGF)等の成長因子のための細胞外結合ドメイン、およびタンパク質内のチロシンアミノ酸をリン酸化するキナーゼとして作用する細胞内部分を有し、その結果、細胞増殖に影響を及ぼす。異なる受容体チロシンキナーゼに結合する成長因子のファミリーに基づいて、様々なクラスの受容体チロシンキナーゼが公知である(Wilks, Advances in Cancer Research, 1993, 60, 43-73)。分類としては、EGF、TGFα、NEU、erbB、Xmrk、HER、およびlet23受容体、等の受容体チロシンキナーゼのEGFファミリーを含むクラスI受容体チロシンキナーゼ;インスリン、IGFI、およびインスリン関連受容体(IRR)、等の受容体チロシンキナーゼのインスリンファミリーを含むクラスII受容体チロシンキナーゼ;およびPDGFα、PDGFβ、およびコロニー刺激因子1(CDF1)受容体等の受容体チロシンキナーゼの血小板由来成長因子(PDGF)ファミリーを含むクラスIII受容体チロシンキナーゼが含まれる。
受容体チロシンキナーゼのEGFファミリー等のクラスIキナーゼは、乳癌(Sainsbury et al., Brit. J. Cancer, 1988, 58, 458、Guerin et al., Oncogene Res., 1988, 3, 21、およびKlijn et al., Breast Cancer Res. Treat., 1994, 29, 73)、腺癌を含む非小細胞肺癌(NSCLCs)(Cerny et., Brit. J. Cancer, 1986, 54, 265、Reubi et al., Int. J. Cancer, 1990, 45, 269、およびRusch et al., Cancer Research, 1993, 53, 2379)、および肺扁平上皮癌(Hendler et al., Cancer Cells, 1989, 7, 347)、膀胱癌(Neal et al., Lancet, 1985, 366)、食道癌(Mukaida et al., Cancer, 1991, 68, 142)、結腸、直腸、または胃癌等の胃腸癌(Bolen et al., Oncogene Res., 1987, 1, 149)、前立腺癌(Visakorpi et al., Histochem. J., 1992, 24, 481)、白血病(Konaka et al., Cell, 1984, 31, 1035)、および卵巣、気管支、または膵臓の癌(欧州特許明細書第0400586号)などの一般的なヒト癌に高頻度で存在することが知られている。受容体チロシンキナーゼのEGFファミリーについて更にヒト腫瘍組織を検査するにつれて、その広範にわたる保有率が甲状腺癌、子宮癌、等の他の癌においても確立されることが予想される。EGF型チロシンキナーゼ活性は、正常細胞ではめったに検出されないが、その一方で悪性細胞においては、より頻繁に検出されることも知られている(Hunter, Cell., 1987, 50, 823)。チロシンキナーゼ活性を持つEGF受容体が、脳、肺扁平上皮細胞、膀胱、胃、乳、頭頸部、食道、婦人科、および甲状腺の腫瘍、等の多くのヒト癌において高発現していることが最近明らかにされている(W J Gullick, Brit. Med. Bull., 1991, 47, 87)。
従って、受容体チロシンキナーゼの阻害物質は、哺乳類癌細胞の増殖の選択的阻害物質として価値があるはずであることが認識されている(Yaish et al. Science, 1988, 242, 933)。この見解は、EGF受容体チロシンキナーゼ阻害物質であるエルブスタチンが、胸腺欠損ヌードマウスに移植されたEGF受容体チロシンキナーゼを発現するヒト乳癌において特異的に増殖を減弱させるが、その一方で、EGF受容体チロシンキナーゼを発現しない別の細胞腫の増殖に対しては効果を示さないことを実証したことにより支持された(Toi et al., Eur. J. Cancer Clin. Oncol., 1990, 26, 722)。スチレンの様々な誘導体もチロシンキナーゼ阻害特性を持つことが記述されており(欧州特許出願第0211363号、同第0304493号、および同第0322738号)、これらは抗腫瘍剤として有用であると言われている。二つのこのようなEGF受容体チロシンキナーゼ阻害物質であるスチレン誘導体のインビボ阻害効果は、ヌードマウスに接種したヒト扁平上皮癌の増殖に対して示された(Yoneda et al., Cancer Research, 1991, 51, 4430)。様々な公知のチロシンキナーゼ阻害物質がT. R. Burke Jr.著の最近の総説(Drugs of the Future, 1992, 17, 119)に開示されている。シグナル伝達阻害物質の例としては、EGFR抗体、EGF抗体、およびEGFR阻害物質である分子等のEGFR(上皮成長因子受容体)応答を阻害できる剤;VEGF(血管内皮増殖因子)阻害物質;およびたとえばHERCEPTIN(商標)(Genentech, Inc.、米国カルフォルニア州サウス・サンフランシスコ)等のerbB2受容体に結合する有機分子や抗体等のerbB2受容体阻害物質が含まれる。EGFR阻害物質は、たとえば、WO 95/19970(1995年7月27日公開)、WO 98/14451(1998年4月9日公開)、WO 98/02434(1998年1月22日公開)、および米国特許第5,747,498号(1998年5月5日交付)に記載されている。EGFR阻害剤としては、これらに限定されないが、モノクローナル抗体C225および抗EGFR 22Mab(ImClone Systems Incorporated、米国ニューヨーク州ニューヨーク)、化合物としてはZD-1839(AstraZeneca)、BIBX-1382(Boehringer Ingelheim)、MDX-447(Medarex Inc.、米国ニュージャージー州アナンデール)、およびOLX-103(Merck & Co.、米国ニュージャージー州ホワイトハウス・ステーション)、VRCTC-310(Ventech Research)、およびEGF融合トキシン(Seragen Inc.、マサチューセッツ州ホプキントン)が挙げられる。VEGF阻害物質、たとえばSU−5416およびSU−6668(Sugen Inc.,米国カリフォルニア州サウス・サンフランシスコ)も組成物と組み合わせたり、同時投与したりすることができる。VEGF阻害物質は、たとえばWO99/24440(1999年5月20日公開)、PCT国際出願PCT/IB99/00797(1999年5月3日出願)、WO95/21613(1995年8月17日公開)、WO99/61422(1999年12月2日公開)、米国特許第5,834,504号(1998年11月10日交付)、WO98/50356(1998年11月12日公開)、米国特許第5,883,113号(1999年3月16日交付)、米国特許第5,886,020号(1999年3月23日交付)、米国特許第5,792,783号(1998年8月11日交付)、WO99/10349(1999年3月4日公開)、WO97/32856(1997年9月12日公開)、WO97/22596(1997年6月26日公開)、WO98/54093(1998年12月3日公開)、WO98/02438(1998年1月22日公開)、WO99/16755(1999年4月8日公開)、およびWO98/02437(1998年1月22日公開)に記述されており、これらすべての全体は、本明細書に参考として組み入れられる。いくつかの具体的なVEGF阻害薬のその他の例としては、IM862(Cytran Inc.,米国ワシントン州キルクランド);抗VEGFモノクローナル抗体ベバシズマブ(bevacizumab)(Genentech Inc.,カリフォルニア州サウス・サンフランシスコ);ならびにRibozyme(コロラド州ボールダー)およびChiron(カリフォルニア州エメリービル)から得られる合成リボザイムであるアンギオザイム(angiozyme)が挙げられる。ErbB2受容体阻害物質、たとえばGW-282974(Glaxo Wellcome plc)、およびモノクローナル抗体AR-209(Aronex Pharmaceuticals Inc.,米国テキサス州ザ・ウッドランズ)、および2B-1(Chiron)を、組成物と組み合わせて投与することができる。そのようなerbB2阻害物質としては、WO98/02434(1998年1月22日公開)、WO99/35146(1999年7月15日公開)、WO99/35132(1999年7月15日公開)、WO98/02437(1998年1月22日公開)、WO97/13760(1997年4月17日公開)、WO95/19970(1995年7月27日公開)、米国特許第5,587,458号(1996年12月24日交付)、および米国特許第5,877,305号(1999年3月2日交付)に記述されているものが含まれ;これら各々の全体は、本明細書に参考として組み入れられる。本発明に有用なerbB2受容体阻害物質は、1999年1月27日出願の米国仮特許出願第60/117,341号、および1999年1月27日出願の米国仮特許出願第60/117,346号にも記載されており、これら両者の全体は、本明細書に参考として組み入れられる。使用可能なその他の抗増殖性剤としては、以下の米国特許出願第09/221946号(1998年12月28日出願)、同第09/454058号(1999年12月2日出願)、同第09/501163号(2000年2月9日出願)、同第09/539930号(2000年3月31日出願)、同第09/202796号(1997年5月22日出願)、同第09/384339号(1999年8月26日出願)、および同第09/383755号(1999年8月26日出願)に開示されかつ特許請求されている化合物;ならびに以下の米国仮特許出願第60/168207号(1999年11月30日出願)、同第60/170119号(1999年12月10日出願)、同第60/177718号(2000年1月21日出願)、同第60/168217号(1999年11月30日出願)および第60/200834号(2000年5月1日出願)に開示されかつ特許請求されている化合物を含む、酵素ファルネシルタンパク質トランスフェラーゼの阻害物質および受容体チロシンキナーゼPDGFrの阻害物質が含まれる。これらの各特許出願と仮特許出願は、その全体が本明細書に参考として組み入れられる。本発明の組成物は、限定されないがCTLA4(細胞障害性リンパ球抗原4)抗体などの抗腫瘍免疫応答を促進できる剤およびCTLA4を阻害できる他の剤;ならびに他のファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ阻害物質などの抗増殖剤を含む、異常細胞増殖または癌を処置するのに有用な他の薬剤と共に使用することもできる。本発明に使用できる特定のCTLA4抗体としては、米国仮特許出願第60/113,647号(1998年12月23日出願)に記載されているものが含まれ、この特許出願はその全体が本明細書に参考として組み入れられる。
受容体チロシンキナーゼは細胞複製を開始する細胞***促進シグナルの伝達にとりわけ重要である。細胞膜にまたがるこれらの大きな糖蛋白質は、それらの特定のリガンド(たとえば、上皮成長因子(EGF)受容体に対するEGF)に対する細胞外結合ドメインを有する。リガンドの結合が、受容体の細胞内部分に属する受容体のキナーゼ酵素活性の活性化を引き起こす。この活性は、標的蛋白質中の重要なチロシンアミノ酸をリン酸化し、その結果、細胞膜を横切って増殖シグナルが伝達される。
EGFR、erbB2、erbB3およびerbB4を含む受容体チロシンキナーゼの中のerbBファミリーが、しばしば腫瘍細胞の増殖および生存の推進に関わることは、公知である(Olayioye et al., EMBO J., 2000, 19, 3159に概説されている)。これを実行することができる一つの機序は、一般に遺伝子増幅の結果としての、蛋白質レベルでの受容体の過剰発現によるものである。このことは以下のような多くの一般的なヒトの癌に認められている(Klapper et al., Adv. Cancer Res., 2000, 77, 25に概説されている):乳癌(Sainsbury et al., Brit. J. Cancer, 1988, 58, 458;Guerin et al., Oncogene Res., 1988, 3, 21;Slamon et al., Science, 1989, 244, 707; Kliin et al., Breast Cancer Res. Treat., 1994, 29, 73;およびSalomon et al., Crit. Rev. Oncol. Hematol., 1995, 19, 183に概説されている)、腺癌を含む非小細胞肺癌(NSCLCs)(Cerny et al., Brit. J. Cancer, 1986, 54, 265;Reubi et al., Int. J. Cancer, 1990, 45, 269;Rusch et al., Cancer Research, 1993, 53, 2379;Brabender et al., Clin. Cancer Res., 2001, 7, 1850)および他の肺癌(Hendler et al., Cancer Cells, 1989, 7, 347;Ohsaki et al., Oncol. Rep., 2000, 7, 603)、膀胱癌(Neal et al., Lancet, 1985, 366;Chow et al., Clin. Cancer Res., 2001, 7, 1957;Zhau et al., Mol Carcinog., 3, 254)、食道癌(Mukaida et al., Cancer, 1991, 68, 142)、結腸、直腸または胃癌等の胃腸癌(Bolen et al., Oncogene Res., 5 1987, 1, 149;Kapitanovic et al., Gastroenterology, 2000, 112, 1103;Ross et al., Cancer Invest., 2001, 19, 554)、前立腺癌(Visakorpi et al., Histochem. J., 1992, 24, 481;Kumar et al., 2000, 32, 73;Scher et al., J. Natl. Cancer Inst., 2000, 92, 1866)、白血病(Konaka et al., Cell, 1984, 37, 1035;Martin-Subero et al., Cancer Genet Cytogenet., 2001, 127, 174)、卵巣癌(Hellstrom et al., Cancer Res., 2001, 6_1, 2420)、頭頸部癌(Shiga et al., 0 Head Neck. 2000, 22, 599)または膵臓癌(Ovotny et al., Neoplasma, 2001, 48, 188)。受容体チロシンキナーゼのerbBファミリーの発現に関して更に多くのヒト腫瘍組織が試験されるにつれて、将来それらの広範な出現率および重要性がよりいっそう高まることが予想される。
また、EGF型受容体チロシンキナーゼの阻害物質は、乾癬等、過剰な細胞の増殖によるその他の疾患の治療に有用となることも期待される。AstraZenecaは、経口で有効であり、選択的な上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ阻害物質(EGFR-TK1)である式IIのゲフィチニブ(US5770599):
Figure 2011509290
を開発し、発売した。これは、ゲフィチニブの恩恵を受けているか過去に恩恵を受け、白金を用いた化学療法およびドセタキセル化学療法の両方が失敗した後に、局所的に進行しているかまたは転移性の非小細胞肺癌患者の継続的治療のために単剤療法として処方される。商標名はIressaである。
OSI Pharmaceuticalsは、経口で有効であり、ATP競合性のEGFR TK低分子阻害物質である式IIIのエルロチニブ(US 5747498):
Figure 2011509290
を開発し、発売した。現在は、非小細胞肺癌(NSCLC)および膵臓癌疾患の標準的な治療として利用されている。その活性は、標準的な細胞毒性抗生物質抗癌剤と組み合わせた場合に増強することが期待される。商標名はTarcevaである。
更に、EGFRおよびerbB2に対する抑制抗体(それぞれ、erbitux(登録商標)(c-225/セツキシマブ)およびherceptin(登録商標)(トラスツマブ))は、選択された固形腫瘍の治療に臨床において有益であることが証明されている(Mendelsohn et al, 2000, 5 Oncogene, 19, 6550-6565に概説されている)。
抗癌剤としてのピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン核を含む化合物の特許が、多数公開されている。
WO96/31510およびWO98/14449は、それぞれ、4‐アミノ‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体、およびそれらの抗腫瘍剤としての使用を開示する。
WO98/14451は、3‐(3‐アミノベンジルアミノ)‐4‐(3‐クロロフェニルアミノ)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン、その抗腫瘍剤としての使用、およびその上皮過剰増殖の場合における使用を開示する。
WO98/14450は、ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン環の3位に窒素連結置換基を有する4‐アミノ‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体、およびそれらの抗腫瘍剤としての使用を開示する。
WO95/19774は、二環式ピリミジン誘導体、およびそれらのEGF、erbB2、およびerbB4受容体チロシンキナーゼ阻害物質としての使用を開示する。ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン環の4位にアミノアリール基を含むが3位は無置換であるピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体を開示する。
Makarovら(Chemistry of Heterocyclic Compounds, 2003, 39(2), 238-243)は、ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン化合物を形成するための、3,5‐ジ‐(N,N‐ジメチルアミノメチレン)アミノ‐4‐メトキシカルボニルピラゾールおよび3,5‐ジ‐(N,N‐ジメチルアミノメチレン)アミノ‐4‐シアノピラゾール化合物の特定のアミンとの反応を開示する。
国際特許公開第WO03/000187号には、新規のピラゾロ‐およびピロロ‐ピリミジンが記載されている。国際特許公開第WO02/057267号、米国特許第6,686,366号、同第6,680,324号、および同第6,673,802号は、アデノシンA1、A2A、およびA3受容体に特異的な化合物を記載する。国際特許公開第WO01/47507号は、受容体チロシンキナーゼ阻害物質およびα1‐酸性糖タンパク質に結合可能な有機化合物の組み合わせを記載する。国際特許公開第WO04/013141号は、TIE2(TEK)活性を有する縮合ピリジンおよびピリミジンを記載する。国際特許公開第WO04/014850号は、ニューロキニン拮抗物質として置換されたアミノピリミジンを記載する。
国際特許公開第WO03/000695号は、プロテインキナーゼ阻害物質としてピロロピリミジンを記載する。米国特許第6,187,778号は、神経ペプチドY受容体拮抗物質として4‐アミノピロール[3,4‐d]ピリミジンを記載する。米国特許第6,140,317号、同第6,140,332号、および同第6,180,636号は、ピロロピリミジンを記載する。米国特許第6,696,455号、同第6,537,999号、および同第5,877,178号は、ピロロ??ピリミジン誘導体を記載する。米国特許第5,958,930は、ピロロピリミジンおよびフロピリミジン誘導体を記載する。[29]国際特許公開第03/000688号は、プロテインキナーゼ阻害物質としてのアザインドールの調製を記載する。国際特許公開第WO03/018021号および同第WO03/018022号は、IGF-IR関連疾患を処置するためのピリミジンを記載し、国際特許公開第WO02/092599号は、IGF-IRチロシンキナーゼの抑制に応答する疾患の処置のためのピロロピリミジンを記載し、国際特許公開第WO01/72751号は、ピロロピリミジンをチロシンキナーゼ阻害物質として記載する。国際特許公開第WO00/71129号は、キナーゼのピロロトリアジン阻害物質を記載する。国際特許公開第WO97/28161号は、ピロロ[2,3‐d]ピリミジンおよびそれらのチロシンキナーゼ阻害物質としての使用を記載する。
抗癌剤としてのピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体の更なる参照文献は、J. Heterocycl. Chem., 27, 647-660、J. Med. Chem., 1976, 19, 555-558、J. Heterocycl. Chem., 1990, 27, 1245-1248、Journal of the Chinese Chemical Society, 2000, 47, 347-350、米国特許第5,917,039号、米国特許第6,423,871号、J. Org. Chem. 1956 21(11) 1240-1256、J. Med. Chem. 1991, 34, 2892-2898、Helvetica Chimica Acta (1956)-No. 119, 987-991、J. Med. Chem. 1997, 40, 3601-3616, 米国特許第3,600,389号、米国特許第4,182,878号である。
上記の抗癌化合物は、本技術分野に大きく貢献したが、抗癌薬品は、より良い選択性もしくは効力、低い毒性、またはより少ない副作用伴うよう引き続き改良する必要がある。
本発明
驚くべきことに、本発明者らはこの度、本発明の選択された置換されたピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体の群、またはその薬学的に許容される塩が、強力な抗腫瘍活性を持つことを発見した。1位がエチニル基を含む置換基または3,5‐二置換基で置換され、4位が置換されたベンジルアミンで置換されたピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン化合物を開示する先行技術はない。本発明中に開示される化合物が一つの生物学的プロセスに対する効果のみに基づいて薬理学的活性を有すると示唆することを望まないが、これらの化合物は、腫瘍細胞の増殖につながるシグナル伝達段階に関わる受容体チロシンキナーゼのerbBファミリーの一つまたは複数の抑制による抗腫瘍効果を提供すると考えられている。特に、本発明の化合物は、EGFおよび/またはerbB2受容体チロシンキナーゼの抑制により抗腫瘍効果を提供すると考えられている。
このような工程が本発明の置換されたピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体またはその薬学的に許容される塩を調製するのに用いられた場合、本発明の更なる特徴として提供され、次の代表的な実施例によって説明される。必要な出発物質は、有機化学の標準的な手順によって得てもよい。このような出発物質の調製は、下記の非限定の実施例中に記載されている。或いは、必要な出発物質は、示されているものに類似した手順によって入手可能であり、それらは、有機化学者にとって通常の技術の範囲内である。
本発明は、式Iの置換されたピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体およびその薬学的に許容される塩に関するものである:
Figure 2011509290
式中、
nおよびmは1、2、または3であり;
Wは単結合、C1〜C6アルキル、アルケニル、アルキニル、NH、S、SO、SO2、O、C=O、またはアミド基であり;
各R1は、水素、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、ヒドロキシアミノ、カルボキシ、ニトロ、グアニジノ、ウレイド、カルバモイル、シアノ、トリフルオロメチルより独立して選択される;
または、各R1は、C1〜C6アルキル、C3〜C6シクロアルキル、C1〜C6アルコキシ、C3〜C6シクロアルコキシ、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、C1〜C6チオアルコキシ、C3〜C6チオシクロアルコキシ、チオアリールオキシ、チオヘテロアリールオキシ、ニトロ、アミノ、N‐モノ(C1〜C6)アルキルアミノ、N,N‐ジ(C1〜C6)アルキルアミノ、ホルムアミド、アミド、アセトアミド、ヒドロキシルアミノ、C1〜C6‐アルコキシアミノ、ヒドラジノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、アリール、ヘテロシクリル、縮合アリール、縮合ヘテロアリール、および縮合ヘテロシクリルからなる群より独立して選択され;
各R1は、R3‐スルホニルアミノ、フタルイミド‐(C1〜C4)‐アルキルスルホニルアミノ、ベンズアミド、ベンゼンスルホニルアミノ、3‐フェニルウレイド、2‐オキソピロリジン‐1‐イル、2,5‐ジオキソピロリジン‐1‐イル、およびC2〜C4アルカノイルアミノより独立して選択され、ここでR1中の該ベンゼンスルホニルアミノ、またはフェニル、またはフェノキシ、またはアニリノ、またはフェニルスルファニル置換基は一つまたは二つのハロゲン、(C1〜C4)‐アルキル、シアノ、メタンスルホニル、または(C1〜C4)‐アルコキシ置換基を有していてもよく;または、任意の二つのR1はそれらが結合する炭素と一緒になって、酸素、硫黄、または窒素より選択される少なくとも一つまたは二つのヘテロ原子を含む5〜8員環を含み;ここでアルキル基およびアルコキシまたはアルキルアミノ基のアルキル部分は、直鎖であってよく、また少なくとも三個の炭素を含む場合には分岐または環式であってもよく;
ここでR3は、C1〜C6アルキル、C3〜C6シクロアルキルより選択され;
R2は、水素、C1〜C6アルキル、C3〜C6シクロアルキル、C1〜C6アルコキシカルボニル、アリール、ヘテロアリール、C1〜C6チオアルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ヘテロシクリル、縮合アリール、縮合ヘテロアリール、および1,3‐ベンゾジオキソール、1,4‐ベンゾジオキシン等の縮合ヘテロシクリルからなる群より選択され;
更に、R2は、フェニルまたはベンジルであり、1、2、3、または4個の基で置換されていて置換基がR4より独立して選択されるものからなる群より選択され;
R4は、水素、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、ヒドロキシアミノ、カルボキシ、ニトロ、グアニジノ、ウレイド、カルバモイル、シアノ、トリフルオロメチル、C1〜C6アルキル、C3〜C6シクロアルキル、ヒドロキシ、C1〜C6アルコキシ、C3〜C6シクロアルコキシ、C1〜C6アルコキシカルボニル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、C1〜C6チオアルコキシ、C3〜C6チオシクロアルコキシ、チオアリールオキシ、チオヘテロアリールオキシ、ニトロ、アミノ、N‐モノ(C1〜C6)アルキルアミノ、N,N‐ジ(C1〜C6)アルキルアミノ、ホルムアミド、アミド、アセトアミド、ヒドロキシルアミノ、C1〜C6‐アルコキシアミノ、ヒドラジノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロシクリル、縮合アリール、縮合ヘテロアリール、および縮合ヘテロシクリルより選択される。
発明の詳細な説明
式Iの化合物およびその薬学的に許容される塩は、化学的に関連する化合物に適用できることが知られている任意の方法により調製してもよい。本発明の活性化合物は、下記の合成スキームIにより合成可能である。
Figure 2011509290
Figure 2011509290
R1、R2、およびWは、上記定義のとおりである。
スキームI
式Iの様々な化合物は、下記の経路により調製することもできる:
(a)
Figure 2011509290
文献に記載されている公知の方法により、式Aの化合物を塩酸等の鉱酸および亜硝酸ナトリウム溶液と共に、−10℃〜5℃の温度でジアゾ化することにより、式Bの置換フェニルヒドラジン塩酸塩を得る。他に使用可能な鉱酸は、硫酸などである。アンモニア、モノ、ジまたはトリアルキルアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、およびアルカリ金属の重炭酸塩などの適した塩基で式Bの化合物を中和することにより、式Cの新規置換フェニルヒドラジンを得る。
(b)
Figure 2011509290
式Cの化合物を、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n‐ブタノール、ジメチルホルムアミド、またはこれらの溶媒の混合物などのプロトン性溶媒中、60℃の温度で、エトキシメチレンマロノニトリルと反応させることにより、式Dの新規N‐置換フェニル‐5‐アミノ‐1H‐ピラゾール‐4‐カルボニトリルを得る。また、別の調製方法においては、式Cの化合物を、オルト蟻酸トリエチルおよびマロノニトリルを反応させることによりインサイチューで産生されたエトキシメチレンマロノニトリルと反応させることにより、式Dの新規N‐置換フェニル‐5‐アミノ‐1H‐ピラゾール‐4‐カルボニトリルを得る。温度条件は40℃から100℃に及ぶ。
(c)
Figure 2011509290
式Dの化合物のニトリル基を水性媒体中の硫酸などの鉱酸で加水分解し、10℃〜40℃の温度で、アンモニア、またはアルカリ金属の重炭酸塩、炭酸塩または水酸化物などの適した塩基で塩基性化することにより、式Eの新規N‐置換フェニル‐5‐アミノ‐1H‐ピラゾール‐4‐カルボキサミドを得る。
(d)
Figure 2011509290
式Eの化合物を、ニートの状態またはスルホラン等の溶媒中、約200℃でホルムアミドと反応させることにより、式Fの新規N‐置換フェニル‐5‐アミノ‐1H‐ピラゾール‐4‐カルボキサミドを得る。温度条件は、150℃から220℃に及ぶ。
(e)
Figure 2011509290
式Fの化合物を、塩化メチレン、塩化エチレン、クロロホルム、またはこれらの溶媒の混合物などの非プロトン性溶媒中、還流温度条件で、オキシ塩化リンと反応させることにより、式Gの新規N‐置換4‐クロロ‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジンを得る。別の調製方法においては、式Fの化合物を塩化メチレン、塩化エチレン、クロロホルム、またはこれらの溶媒の混合物などの非プロトン性溶媒中、25℃から溶媒還流温度で、塩化チオニル、三塩化リン、または五塩化リンと反応させることにより式Gの新規N‐置換4‐クロロ‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジンを得る。
(g)
Figure 2011509290
式Gの化合物を、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、またはこれらの溶媒の混合物などのプロトン性溶媒中、還流温度で、式Hの置換アルキルアミンと共に還流することにより、式1の新規1‐置換4‐アミノ置換‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジンを得る。
さらに、N‐フェニル環にエチニル置換を有する式Iの化合物およびその薬学的に許容される塩は、化学的に関連する化合物に適用できることが知られている任意の方法により調製してもよい。N‐フェニル環にエチニル置換を有する本発明の活性化合物は、下記スキームIIに示す方法により合成可能である。
Figure 2011509290
Figure 2011509290
スキームII
(h)
Figure 2011509290
文献に記載されている公知の方法により、式Iの化合物を塩酸等の鉱酸および亜硝酸ナトリウム溶液と共に、−10℃〜5℃の温度でジアゾ化することにより、式Jのヨード置換フェニルヒドラジン塩酸塩の固体を得ることができる。他に使用可能な鉱酸は、硫酸などである。水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、およびアルカリ金属の重炭酸塩などの適した塩基で式Jの化合物を中和することにより、式Kのヨード置換フェニルヒドラジンを得る。
(i)
Figure 2011509290
式Kの化合物を、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n‐ブタノール、ジメチルホルムアミド、またはこれらの溶媒の混合物などのプロトン性溶媒中、60℃の温度で、エトキシメチレンマロノニトリルと反応させることにより式Lの新規N‐(ヨード置換)フェニル‐5‐アミノ‐1H‐ピラゾール‐4‐カルボニトリルを得る。また、別の調製方法においては、式Kの化合物を、オルト蟻酸トリエチルおよびマロノニトリルを反応させることによりインサイチューで産生されたエトキシメチレンマロノニトリルと反応させることにより、式Lの新規N‐(ヨード置換)フェニル‐5‐アミノ‐1H‐ピラゾール‐4‐カルボニトリルを得、このときの温度条件は40℃から100℃に及ぶ。
(j)
Figure 2011509290
式Lの化合物のニトリル基を水性媒体中の硫酸などの鉱酸で加水分解し、10℃〜40℃の温度で、アンモニア、またはアルカリ金属の重炭酸塩、炭酸塩または水酸化物などの適した塩基で塩基性化することにより、式Mの新規N‐(ヨード置換)フェニル‐5‐アミノ‐1H‐ピラゾール‐4‐カルボキサミドを得る。
(k)
Figure 2011509290
式Nの化合物を、ニートの状態またはスルホラン等の溶媒中、200℃の温度でホルムアミドと反応させることにより、式Oの新規N‐(ヨード置換)フェニル‐5‐アミノ‐1H‐ピラゾール‐4‐カルボキサミドを得る。温度条件は、150℃から220℃に及ぶ。
(l)
Figure 2011509290
式Oの化合物を、ニートの状態または塩化メチレン、塩化エチレン、クロロホルム、またはこれらの溶媒の混合物などの非プロトン性溶媒中、還流温度条下で、オキシ塩化リンと反応させることにより、式Pの新規N‐(ヨード置換)4‐クロロ‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジンを得る。別の調製方法においては、式Oの化合物を塩化メチレン、塩化エチレン、クロロホルム、またはこれらの溶媒の混合物などの非プロトン性溶媒中、25℃の温度で、塩化チオニル、三塩化リン、または五塩化リンと反応させることにより式Pの新規N‐置換4‐クロロ‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジンを得る。
(m)
Figure 2011509290
文献に記載されている公知の方法により、式Qの化合物を、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、またはこれらの溶媒の混合物などのプロトン性溶媒中、還流温度条件で、式Hの置換されたアルキルアミンと共に還流することにより、式Sの新規1‐(ヨード置換)置換4‐アミノ置換‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジンを得る。
(n)
Figure 2011509290
式Sの化合物を、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、またはこれらの溶媒の混合物などのプロトン性溶媒中、還流温度条件で、置換されたトリメチルシリルアセチレンと還流させることにより、式Tの新規N‐(トリメチルシリル保護エチニル置換)フェニル‐4‐アミノ置換‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジンを得る。
(o)
Figure 2011509290
(アセチレン基を有する式Iの化合物)
式Tの化合物を、アンモニア、モノ、ジまたはトリアルキルアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、およびアルカリ金属の重炭酸塩などの適した塩基で脱保護することにより、式Iの新規アセチレン置換化合物を得る。
N‐フェニル環にシアノ置換を有する本発明の活性化合物は、下記スキームIIIに示す方法により合成可能である:
Figure 2011509290
(シアノ基を有する式Iの化合物)
スキームIII
式Sの化合物を、シアン化銅およびヨウ化銅と共に、ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシド中で、120℃から145℃に及ぶ温度で加熱することにより、式Vの新規化合物N‐(シアノ置換)フェニル‐4‐アミノ置換‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジンを得る。
本発明は、特に詳しくは、
式Uの[1‐(3‐エチニルフェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体
Figure 2011509290
Figure 2011509290
式Tの[1‐(3‐トリメチルシラニルエチニル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体
Figure 2011509290
Figure 2011509290
式Sの3‐ヨードフェニル‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体
Figure 2011509290
Figure 2011509290
式Vの3‐シアノフェニル‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体
Figure 2011509290
Figure 2011509290
式Iの3,5‐ジメチルピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体
Figure 2011509290
Figure 2011509290
式Iのm‐トリル‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体
Figure 2011509290
Figure 2011509290
i)式J〜Pの(1‐3‐ヨードフェニル)‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体
Figure 2011509290
ii)式E〜Gの3,5‐ジメチルピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体
Figure 2011509290
iii)式E〜Gの(1‐m‐トリル)‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体
Figure 2011509290
からなる群より選択される式Iの化合物に関連する。
インビトロ研究
MTT増殖アッセイ
1983年にMosmannにより初めて記述されたMTT[3‐(4,5‐ジメチルチアゾール‐2‐イル)‐2,5‐ジフェニルテトラゾリウムブロミド]アッセイは、生細胞由来ミトコンドリア脱水素酵素の能力、即ち淡黄色のMTTのテトラゾリウム環を切断することにより、おおむね細胞膜不透過性の濃青色のホルマザン結晶を形成し、その結果それを健康な細胞内に蓄積させる能力に基づくものである。界面活性剤を添加して細胞を溶解させると、その結果、結晶は遊離され溶解する。生存細胞数は、作り出されたホルマザン生成物のレベルに正比例する。次に、色は簡単な比色分析アッセイを用いて定量できる。このアッセイは、A549およびH1299細胞内で、0〜1000ng/mlの濃度のエルロチニブおよびその誘導体を用いて行われた。プロトコールは、ATCCおよび製造者の使用説明書(カタログ番号30-1010K)に基づくものであった。
ウエスタンブロット解析
MTT増殖アッセイより決定された理想的な薬剤の濃度を用いて、適切な培養液中で1×106個のA549またはH1299細胞を72時間にわたって処理し、次にその細胞可溶化物を抽出し、還元条件下の10%SDS-PAGEゲルで分画した。ゲルを前処理したナイロン膜(Bio-Rad)にブロットし、EGFR、PI3K、およびAKTを免疫プローブした。
マトリゲル浸潤アッセイ
様々な濃度(MTTアッセイにより決定)の本発明の化合物存在下における、H1299またはA549細胞のインビトロ浸潤性を、改良型Boydenチャンバーアッセイを用いて評価した。これらの化合物で細胞を48時間処理した。1×106個の細胞を600μlの0.2%BSA添加無血清培地に懸濁し、マトリゲル(0.7mg/ml)を塗布したトランスウェルチャンバー(Corning Costar Fischer Scientific、カタログ番号07-200-158、ペンシルバニア州、ピッツバーグ)の上側の区画に設置した。チャンバーの下側の区画を200μlの血清培地で満たし、24時間細胞を遊走させた。培養後、細胞を固定し、Hema-3で染色し、上述と同様に定量した(Mohanam, et al. 1993)。遊走した細胞を浸潤率として定量した。
インビトロ血管新生アッセイ
エルロチニブおよびその誘導体の抗血管新生特性を決定するために、理想的な濃度の薬剤を使用し、上記のとおりA549細胞を72時間にわたって処理し、その後、完全培地を無血清培地に交換し、12時間培養した。この無血清培地を馴化培地と呼び、これを標準プロトコールに従って80%コンフルエントの状態に増殖したHMEC細胞の血管新生誘導に用いた。
インビボ研究:
上記化合物のヌードマウスにおける皮下肺腫瘍に対する効果
方法
2×106個のA549細胞をヌードマウスの右後肢、脇腹に移植した。腫瘍が認められたら(>2mm)、エルロチニブおよびエルロチニブの1/10の用量の上記化合物で、マウスに経口治療または経腹膜的治療を施した。文献検索の結果、100mg/kgのエルロチニブがベースライン用量として特定されていた。本発明の選択された化合物は、エルロチニブと同様の腫瘍増殖の遅延を1/10の濃度(10〜80ng/ml)で引き起こした。
本発明の利点:
1.上記新規化合物は、ゲフィチニブおよびエルロチニブ等の非小細胞肺癌の既存の標準的治療法よりも優れ、肺癌治療において潜在的に有用である。
2.上記新規化合物は、膵臓癌など、その他の癌の領域においても作用し、膵臓癌治療において潜在的に有用である。
3.上記新規化合物は、咽喉癌および口腔癌など、その他の領域においても作用し、咽喉癌および口腔癌の治療において潜在的に有用である。
以下、具体的な実施例と共に本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に制限されるものではない。
実験手順
実施例1:(2,3‐ジヒドロ‐ベンゾ[1,4]ジオキシン‐6‐イルメチル)‐[1‐(3‐エチニル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル]‐アミン(化合物番号:01)の調製
Figure 2011509290
攪拌機、温度計ソケット、冷却器、滴下漏斗、および窒素ガスバブラーを取り付けた250mlの四口丸底フラスコに、50mlのジメチルホルムアミドを入れた。ここに、10.0g(20.06mmol)の(2,3‐ジヒドロ‐ベンゾ[1,4]ジオキシン‐6‐イル)メチル)‐[1‐(3‐ヨード‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル)アミン(化合物番号:25)、14.50g(0.146mol)のエチニルトリメチルシラン、46.0mgの酢酸パラジウムヘキサキス(アセタート)トリパラジウム(II)、108.0mgのトリフェニルホスフィン、および20.6mlのトリエチルアミンを入れた。全体の温度を25〜35℃に30〜45分間保持した。反応物の温度を80〜85℃まで上昇させた。全体の温度を80〜85℃に4時間保持した。反応物の温度を50〜55℃まで冷却し、2時間保持した。反応物の温度を25〜30℃まで冷却し、攪拌しながら一晩保持した。溶媒は、減圧下で完全に留去した。その後に存在する粗製油を160mlの水に溶解し、300mlのクロロホルムで化合物を抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させた。硫酸ナトリウムを濾過回収し、50mlのクロロホルムで硫酸ナトリウムを洗浄した。減圧下クロロホルムを完全に留去した。9.50gの粗製油(化合物番号:13)を得た。化合物を質量スペクトルにて特徴づけた[455(M+1)]。9.0gの粗製油を、85mlのメタノールおよび85mlのクロロホルムの混合物に溶解した。11.30gの炭酸カリウムを加えた。全体の温度を25〜35℃に14時間保持した。減圧下、溶媒を完全に留去した。7.50gの粗製油を得た。粗製油は、移動相としてヘキサンおよび酢酸エチルの混合物を使用したカラムクロマトグラフィーにより精製した。3.60gの生成物を得た(理論による収率45.70%)。
融点:161.0℃
スペクトルデータ:
Figure 2011509290
実施例2:3‐{4‐[(ベンゾ[1,3]ジオキソール‐5‐イルメチル)‐アミノ]‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐1‐イル}‐ベンゾニトリル(化合物番号:42)の調製
Figure 2011509290
攪拌機、温度計ソケット、冷却器、滴下漏斗、および窒素ガスバブラーを取り付けた100mlの四口丸底フラスコに、10mlのジメチルホルムアミドおよび1.0g(2.12mmol)のベンゾ[1,3]ジオキソール‐5‐イルメチル)‐[1‐(3‐ヨード‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル}‐アミン(化合物番号30)を入れた。これに、0.57g(6.40mmol)のシアン化銅を入れた。反応物を還流温度まで加熱した。全体を還流温度で4時間保持した。反応物の温度を25〜30℃まで冷却した。1.0mlのアンモニア水を加えた。全体を15分間攪拌した。100.0mlの水を加えた。全体を15分間攪拌した。生成物を50mlの酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させた。減圧下、酢酸エチルを完全に留去した。5mlのイソプロピルエーテルを加え、粗製油を結晶化させた。500.0mgの化合物が得られた(理論による収率50%)。
スペクトルデータ:
Figure 2011509290
実施例3:(2,3‐ジヒドロ‐ベンゾ[1,4]ジオキシン‐6‐イルメチル)‐[1‐(3‐ヨード‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル)アミン(化合物番号:25)の調製
Figure 2011509290
攪拌機、温度計ソケット、冷却器、および滴下漏斗を取り付けた100mlの四口丸底フラスコに、31.0mlのエタノールおよび3.0g(8.41mmol)の4‐クロロ‐1‐(3‐ヨード‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン(化合物番号:76)を入れた。これに、攪拌しながら、25〜30℃で、2.90g(14.40mmol)の2,3‐ジヒドロ‐ベンゾ[1,4]ジオキシン‐6‐イルメチルアミン塩酸塩を入れた。全体を25〜30℃で15〜20分間攪拌した。全体の温度を25〜30℃に保持しながら、30.0g(0.20mol)のトリエチルアミンを30〜45分かけてゆっくりと加えた。全体の温度を25〜30℃に30〜45分間保持した。反応物の温度を還流温度まで上昇させた。全体の温度を還流温度で5時間保持した。反応物の温度を25〜30℃まで冷却した。全体の温度を25〜30℃に60〜90分間保持した。反応物の温度を0〜5℃まで冷却した。全体の温度を0〜5℃に90〜120分間保持した。固体を濾過回収し、その固体を10.0mlの冷却したエタノールで洗浄した。減圧下、60〜65℃で化合物を乾燥させた。乾燥重量として2.80g得た(理論による収率68.62%)。
HPLCによる純度:99.85%
融点:197.9℃
スペクトルデータ:
Figure 2011509290
実施例4:(2,3‐ジヒドロ‐ベンゾ[1,4]ジオキシン‐6‐イルメチル)‐[1‐(3,5‐ジメチル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル]‐アミン(化合物番号:49)の調製
Figure 2011509290
攪拌機、温度計ソケット、冷却器、および滴下漏斗を取り付けた1.0Lの四口丸底フラスコに、350.0mlのエタノールおよび25.0g(0.096mol)の4‐クロロ‐1‐(3,5‐ジメチル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン(化合物番号:79)を入れた。全体を25〜30℃で15〜20分間攪拌した。攪拌しながら、25〜30℃で、32.0gの2,3‐ジヒドロ‐ベンゾ[1,4]ジオキシン‐6‐イルメチルアミン塩酸塩を入れた。全体を25〜30℃で15〜20分間攪拌した。全体の温度を25〜30℃に保持しながら、30.0gのトリエチルアミンを30〜45分かけてゆっくりと加えた。全体の温度を25〜30℃に30〜45分間保持した。反応物の温度を還流温度まで上昇させた。全体を還流温度で10〜11時間保持した。反応物を25〜30℃まで冷却した。全体の温度を25〜30℃に60〜90分間保持した。反応物を0〜5℃まで冷却した。全体の温度を0〜5℃に90〜120分間保持した。固体を濾過回収し、50.0mlの冷却したエタノールで洗浄した。減圧下、60〜65℃で化合物を一定重量が得られるまで乾燥させた。化合物の乾燥重量は35.50gであった。攪拌機、温度計ソケット、および冷却器を取り付けた1.0Lの四口丸底フラスコに175.0mlのジメチルスルホキシドおよび35.50gの乾燥した粗製化合物を入れた。全体の温度を55〜60℃まで上昇させた。全体の温度を55〜60℃に30〜45分間保持した。Hyflowベッドに通して不溶性の固体を濾過して、フラスコを20.00mlの熱ジメチルスルホキシドで洗浄した。透明な濾液をフラスコに回収した。攪拌機、温度計ソケット、および滴下漏斗を取り付けた3.0Lの四口丸底フラスコに1000.0mlの水を入れた。全体の温度を25〜35℃に保持しながら、水にジメチルスルホキシド溶液を30〜45分かけてゆっくりと加えた。全体の温度を25〜35℃で60〜90分間保持した。全体の温度を5〜10℃まで冷却した。全体の温度を5〜10℃に90〜120分間保持した。固体を濾過回収し、その固体を150.0mlの水で洗浄した。減圧下、60〜65℃で化合物を乾燥させた。32.0gの乾燥化合物を得た(理論による収率85.5%)。HPLCによる生成物の純度は99.48%であった。
融解範囲は183.4℃〜183.6℃であった。
スペクトルデータ:
Figure 2011509290
実施例4a:(2,3‐ジヒドロ‐ベンゾ[1,4]ジオキシン‐6‐イルメチル)‐[1‐(3,5‐ジメチル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4イル]‐アミン塩酸塩(化合物番号49-A)の調製
Figure 2011509290
攪拌機、温度計ソケット、冷却器、および滴下漏斗を取り付けた1.0Lの四口丸底フラスコに、450mlのアセトンを入れた。ここに30.0g(0.078mol)の2,3‐ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシン‐6‐イルメチル)‐[1‐(3,5‐ジメチル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル]‐アミン(化合物番号:49)を入れた。全体を25〜30℃で15〜20分間攪拌した。攪拌しながら、25〜30℃で、21.0gのIPA HClを入れた。全体の温度を25〜30℃に30〜45分間保持した。固体を濾過回収し、150.0mlのアセトンで洗浄した。化合物を高真空下、65〜70℃で乾燥させた。30.0gの乾燥化合物を得た(収率‐91.46%)。
HPLCによる純度:99.80%
融点:244.1℃〜244.3℃
スペクトルデータ:
Figure 2011509290
実施例5:ベンゾ[1,3]ジオキソール‐5‐イルメチル‐[1‐(3,5‐ジメチル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル)‐アミン(化合物番号:50)の調製
Figure 2011509290
攪拌機、温度計ソケット、冷却器、および滴下漏斗を取り付けた250mlの四口丸底フラスコに、40.0mlのエタノールおよび2.0g(7.74mmol)の4‐クロロ‐1‐(3,5‐ジメチル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン(化合物番号:79)を入れた。攪拌しながら、25〜30℃で、2.33g(15.40mmol)の(3,5‐メチレンジオキシ)ベンジルアミンを入れた。全体の温度を還流温度まで上昇させた。全体の温度を還流温度で6時間保持した。全体の温度を25〜30℃まで冷却した。全体の温度を25〜30℃に60分間保持した。反応物の温度を0〜5℃まで冷却した。全体の温度を0〜5℃に60分間保持した。固体を濾過回収し、10.0mlの冷却したエタノールで洗浄した。減圧下、60〜65℃で化合物を乾燥させた。化合物の乾燥重量:2.20g(収率‐76.38%)
融点:150.2℃
HPLCによる純度:99.79%
スペクトルデータ:
Figure 2011509290
実施例6:[1‐(3,5‐ジメチル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル]‐[2‐(2‐メトキシ‐エトキシ)‐エチル]‐アミン(化合物番号:51)の調製
Figure 2011509290
攪拌機、温度計ソケット、冷却器、および滴下漏斗を取り付けた250mlの四口丸底フラスコに、60.0mlのエタノールおよび10.0g(0.038mol)の4‐クロロ‐1‐(3,5‐ジメチル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン(化合物番号:79)を入れた。攪拌しながら、25〜30℃で、22.40g(0.18mol)の2‐(2‐メトキシ‐エトキシ)‐エチルアミンを入れた。反応物の温度を還流温度まで上昇させた。全体の温度を還流温度で5時間保持した。反応物の温度を25〜30℃まで冷却した。全体の温度を25〜30℃に60分間保持した。反応物の温度を0〜5℃まで冷却した。全体の温度を0〜5℃に60分間保持した。固体は形成されなかった。減圧下でエタノールを完全に留去した。粗製油状物を得た。油状物を45mlのアセトニトリルに溶解し、300.0mlのイソプロピルエーテルを加えた。固体が形成された。その固体を濾過回収し、固体を50.0mlのイソプロピルエーテルで洗浄した。減圧下、60〜65℃で、化合物を乾燥させた。
化合物の乾燥重量:7.50g(収率‐56.80%)
融点:90.4℃
HPLCによる純度:99.76%
スペクトルデータ:
Figure 2011509290
実施例7a:3,5‐ジメチルフェニルヒドラジン塩酸塩の調製
Figure 2011509290
攪拌機、温度計ソケット、および冷却器を取り付けた5.0Lの四口丸底フラスコに、2220.0mlの塩酸を入れた。25〜35℃で200.0g(1.65mol)の3,5‐ジメチルアニリンを入れた。反応物を20分間攪拌した。反応物を−5〜0℃まで冷却した。−5〜0℃で、60〜90分かけて亜硝酸ナトリウム溶液[120.0g(1.74mol)の亜硝酸ナトリウムを1060.0mlのDM水に溶解し、0〜5℃まで冷却した]をジメチルアニリン混合物に加えた。全体の温度を−5〜0℃に60〜75分間保持した。攪拌機、温度計ソケット、および冷却器を取り付けた10.0Lの四口丸底フラスコに、740.0mlの塩酸を入れた。これに746.0gの塩化スズ・2H2O(3.30mol)を入れた。全体を25〜35℃で30〜45分間攪拌した。反応物を−5〜0℃まで冷却した。−5〜0℃で、ジアゾ化された溶液をゆっくりと150〜180分かけて塩化スズ溶液に加えた。全体の温度を−5〜0℃に30〜45分間保持した。反応物の温度を25〜35℃まで上昇させた。全体の温度を25〜35℃に90〜120分間保持した。固体を濾過回収し、固体を200.0mlの水で洗浄した。減圧下、55〜60℃で化合物を乾燥させた。攪拌機、温度計ソケット、および冷却器を取り付けた2.0Lの四口丸底フラスコに、1000.0mlのエタノールおよび粗製化合物を入れた。全体の温度を還流温度まで上昇させた。全体の温度を還流温度で30〜45分間保持した。これに20.0gの炭素を入れ、全体の温度を還流温度で30〜45分間保持した。炭素を濾過回収し、炭素を200.0mlのエタノールで洗浄した。濾液をフラスコに回収した。全体の温度が60℃を超えない減圧下で、エタノールを完全に留去した。全体の温度を25〜35℃まで冷却し、減圧を解除した。800.0mlのイソプロピルエーテルを入れた。全体の温度を25〜35℃に45〜60分間保持し、全体の温度を0〜5℃まで冷却した。全体の温度を0〜5℃に45〜60分間保持した。固体を濾過回収し、固体を200.0mlのイソプロピルエーテルで洗浄した。化合物は、一定重量が得られるまで、減圧下、45〜50℃で乾燥させた。化合物の乾燥重量:243.0g(収率:85.22%)。HPLCによる純度:99.6%。HPLCによる3,5‐ジメチル含有量は、0.13%であった。
スペクトルデータ:
Figure 2011509290
実施例7b:5‐アミノ‐1‐(3,5‐ジメチル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ‐4‐カルボニトリルの調製
Figure 2011509290
攪拌機、温度計ソケット、および冷却器を取り付けた5.0Lの四口丸底フラスコに、1000.0mlの水を入れた。ここに240.0g(1.40mol)の3,5‐ジメチルフェニルヒドラジン塩酸塩を入れた。反応物のpHを、25〜30℃で、アンモニア水を用いて9.75±0.25に調節した。全体の温度を25〜30℃に30〜45分間保持した。全体の温度を25〜30℃に45〜60分間保持し、化合物を3×500.0mlの塩化メチレンで抽出した。0.2%w/v以下の含水量が得られるまで、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させた。硫酸ナトリウムを濾過回収し、硫酸ナトリウムを250.0mlの塩化メチレンで洗浄した。濾液をフラスコに回収し、減圧下、50℃未満で塩化メチレンを完全に留去した。全体の温度が50℃を越さない状態で、最終的に高真空を適用することで、微量の塩化メチレンを完全に除去した。全体の温度を25〜30℃まで冷却し、減圧を解除した。150.0mlのヘキサンを入れた。全体の温度を25〜30℃に45〜60分間保持した。固体を濾過回収し、固体を50.0mlのヘキサンで洗浄した。化合物を減圧下、25〜30℃で5〜6時間乾燥させ、乾燥化合物の重量を測定した。化合物の乾燥重量:121.0g。窒素雰囲気下、攪拌機、温度計ソケット、および冷却器を取り付けた2.0Lの四口丸底フラスコに、725mlのエタノール(無水)および121.0g(0.89mol)の3,5‐ジメチルフェニルヒドラジンを入れた。ここに109.0g(0.89mol)のエトキシメチレンマロノニトリルを加えた。反応物の温度を還流温度まで上昇させた。全体の温度を還流温度で90〜120分間保持した。反応物の温度を10〜15℃まで冷却した。全体の温度を10〜15℃に90〜120分間保持した。固体を濾過回収し、固体を125mlのイソプロピルエーテルで洗浄した。一定重量が得られるまで、化合物を減圧下、45〜50℃で乾燥させた。
化合物の乾燥重量:161.5g(収率:54.83%)
HPLCによる純度は、99.91%である。
スペクトルデータ
Figure 2011509290
実施例7c:5‐アミノ‐1‐(3,5‐ジメチル‐フェニル)‐1H‐ピラゾール‐4‐カルボン酸アミド(化合物番号:77)の調製
Figure 2011509290
窒素雰囲気下、攪拌機、温度計ソケット、および冷却器を取り付けた1.0Lの四口丸底フラスコに、780.0gの濃硫酸を入れた。全体を10〜15℃まで冷却した。92.0g(0.44mol)の5‐アミノ‐1‐(3,5‐ジメチル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ‐4‐カルボニトリルを、10〜15℃で、ロット単位でゆっくりと120〜150分かけて加えた。全体の温度を10〜15℃に30〜45分間保持した。反応物の温度を25〜30℃まで上昇させ、全体の温度を25〜30℃に90〜120分間保持した。攪拌機、温度計ソケット、および冷却器を取り付けた10.0Lの四口丸底フラスコに、3.50kgの砕いた氷を入れた。攪拌しながら、全体の温度が10℃を超えないように、砕いた氷に反応物溶液をゆっくりと加えた。全体の温度を5〜10℃に60〜90分間保持し、全体のpHを、全体の温度が40℃を超えない温度で、アンモニア水を用いて9.75±0.25に調節した。全体の温度を30〜40℃に90〜120分間保持した。固体を濾過回収し、固体を100.0mlの水で洗浄した。化合物を、減圧下、55〜60℃で乾燥させた。
得られた化合物の乾燥重量:95.0g(収率97.30%)
HPLCによる純度は、99.60%であった。
スペクトルデータ:
Figure 2011509290
実施例7d:1‐(3,5‐ジメチル‐フェニル)‐1,5‐ジヒドロ‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐オン(化合物番号:78)の調製
Figure 2011509290
窒素雰囲気下、攪拌機、温度計ソケット、および冷却器を取り付けた2.0Lの四口丸底フラスコに、300.0gのホルムアミドを入れた。ここに90.0g(0.39mol)の5‐アミノ‐1‐(3,5‐ジメチル‐フェニル)‐1H‐ピラゾール‐4‐カルボン酸アミド(化合物番号:77)を入れた。反応物の温度を還流温度(185‐195℃)まで上昇させた。全体の温度を還流温度で60〜90分間保持した。反応物の温度を140〜150℃まで冷却した。全体の温度を80〜150℃に保持しながら、900.0mlの水をゆっくりと加えた。全体の温度を80〜90℃に45〜60分間保持した。反応物の温度を25〜30℃まで冷却した。全体の温度を25〜30℃に90〜120分間保持した。固体を濾過回収し、固体を150.0mlの水で洗浄した。攪拌機、温度計ソケット、および冷却器を取り付けた2.0Lの四口丸底フラスコに、500.0mlのDM水および湿った粗製化合物を入れた。全体の温度を還流温度まで上昇させた。全体の温度を還流温度で75〜90分間保持し、全体の温度を25〜30℃まで冷却した。全体の温度を25〜30℃に90〜120分間保持した。固体を濾過回収し、固体を100.0mlの水で洗浄した。減圧下、60〜65℃で化合物を乾燥させた。
化合物の乾燥重量:65.0g(収率69.21%)
HPLCによる純度―99.47%
スペクトルデータ:
Figure 2011509290
実施例7e:4‐クロロ‐1‐(3,5‐ジメチル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン(化合物番号:79)の調製
Figure 2011509290
窒素雰囲気下、攪拌機、温度計ソケット、および冷却器を取り付けた2.0Lの四口丸底フラスコに、650.0gのオキシ塩化リン(V)(POCl3)を入れた。ここに60.0g(0.25mol)の1‐(3,5‐ジメチル‐フェニル)‐1,5‐ジヒドロ‐ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン‐4‐オン(化合物番号:78)を入れた。反応物の温度を還流温度(105〜108℃)まで上昇させた。全体の温度を還流温度で8〜9時間保持した。反応物の温度を25〜30℃まで冷却し、ここに600.0mlのクロロホルムを入れた。全体の温度を25〜30℃に30〜45分間保持した。攪拌機、温度計ソケット、および冷却器を取り付けた5.0Lの四口丸底フラスコに、2.0kgの砕いた氷を入れた。全体の温度を10℃未満に保持しながら、反応物をゆっくりと加えた。全体の温度を0〜10℃に30〜45分間保持した。全体の温度を25〜30℃まで上昇させた。ここに600.0mlのクロロホルムを入れた。全体の温度を25〜30℃に30〜45分間保持し、全体を20〜30分間落ち着かせた。下の有機層を分離した。0.20%w/vを超えない含水量が得られるまで、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させた。これに15.0gの炭素を加えた。全体の温度を45〜50℃まで上昇させた。全体の温度を45〜50℃に30〜45分間保持した。炭素および硫酸ナトリウムをHyflowベッドに通して濾過し、ベッドを300.0mlのクロロホルムで洗浄した。濾液をフラスコに回収した。減圧下、全体が60℃を超えない温度で、クロロホルムを完全に留去した。最終的に高真空を適用することで、全体が60℃を超えない温度で、微量のクロロホルムを完全に除去した。全体の温度を25〜30℃まで冷却し、減圧を解除した。これに250.0mlのイソプロピルエーテルを入れた。全体の温度を25〜30℃に45〜60分間保持した。固体を濾過回収し、固体を50.0mlのイソプロピルエーテルで洗浄した。化合物を、減圧下、55〜60℃で乾燥させた。
化合物の乾燥重量:56.0g(収率86.6%)
HPLCによる生成物の純度―99.79%
スペクトルデータ:
Figure 2011509290
実施例8:2,3‐ジヒドロ‐ベンゾ[1,4]ジオキシン‐6‐イル‐メチルアミン塩酸塩の調製
Figure 2011509290
攪拌機、温度計ソケット、および冷却器を取り付けた2.0Lの四口丸底フラスコに、20〜30℃で、242.0gのメタノール性アンモニア[化学分析により100%重量/重量][注記:化学分析から:23.0%重量/重量、体積1350.0ml]および30.0g(0.183mol)の1,4‐ベンゾジオキサン‐6‐カルボキシアルデヒドを入れた。全体を20〜30℃で20〜30分間攪拌した。溶解が確認された後、反応物を20〜30℃で2.0Lの水素化容器に入れた。窒素雰囲気下、これに30.0gのラネーニッケルを(乾燥メタノールと共に)入れた。容器を水素化装置に取り付けた。水素化容器内の窒素雰囲気を、水素ガスでゆっくりと流し出し、除去した。振動させながら、50〜55psiとなるまで水素化容器に水素ガスを送り込んだ。水素ガスの消費が停止するまで、水素ガスの圧力(50〜55psi)を保持した。反応物の温度を40〜45℃まで上昇させた。40〜45℃で水素ガスの消費が停止した後、反応物の温度を25〜30℃まで冷却した。水素ガスの消費が停止するまで(約90〜120分間)、水素ガスの圧力を50〜55psiに保持した。窒素雰囲気下、ラネーニッケルをHyflowベッドに通して濾過した。窒素雰囲気下、ラネーニッケルを300.0mlのメタノールで洗浄した。濾液をフラスコに回収した。減圧下、全体が55℃を超えない温度で、メタノールを完全に留去した。全体の温度を45〜50℃まで冷却し、減圧を解除した。これに50.0mlのイソプロピルアルコールを加えた。反応物のpHを、IPA HClを用いて0.5±0.25に調節した。攪拌しながら、全体の温度を25〜30℃に60〜90分間保持した。固体を濾過回収し、固体を20.0mlのイソプロピルアルコールで洗浄した。減圧下、40±5℃で化合物を乾燥させた。
乾燥化合物の重量:31.0g(収率:84.1%)
スペクトルデータ:
Figure 2011509290
実施例9:ベンゼンスルホン酸2‐(2‐メトキシ‐エトキシ)‐エチルエステル(化合物番号:83)の調製
Figure 2011509290
攪拌機、温度計ソケット、冷却器、および滴下漏斗を取り付けた2.0Lの四口丸底フラスコに、100g(0.832mol)のジエチレングリコールメチルエーテルおよび600.0mlの塩化メチレンを入れた。反応物を−5〜0℃まで冷却し、次に210.0g(2.07mol)のトリエチルアミンを入れた。全体の温度を−5〜0℃に保持し、147.0gのベンゼンスルホニルクロリドを加えた。反応物の温度を25〜30℃まで上昇させ、2時間保持した。反応物を400.0mlの塩化メチレンで希釈し、反応物を−5〜0℃まで冷却した。500.0mlの水を加え、反応物の温度を25〜30℃まで上昇させ、30分間保持した。有機層を分離し、有機層を2×500.0mlの10%炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、塩化メチレンを減圧下で完全に留去した。得られた粗製油の重量は183.0g(収率:84.4%)であった。
スペクトルデータ:
Figure 2011509290
実施例10:2‐(2‐メトキシ‐エトキシ)‐エチルアミン(化合物番号:84)の調製
Figure 2011509290
1.0Lの圧力封入容器に、180.0g(0.69mol)のベンゼンスルホン酸2‐(2‐メトキシ‐エトキシ)‐エチルエステル(化合物番号:79)および600.0mlのメタノール性アンモニアを入れた。密閉した状態で、反応物を120〜130℃まで加熱した。反応物の温度を120〜130℃に4時間保持した。反応物の温度を25〜30℃まで冷却し、減圧下でメタノールを完全に留去した。残った物質を75.0mlの水で希釈し、全体のpHを5.0mlの濃塩酸で1〜2に調節した。反応物を200.0mlの塩化メチレンで洗浄した。130.0mlのアンモニア水溶液を用いて、水層のpHを9〜10に再度調節した。300.0mlの塩化メチレンを用いて化合物を抽出し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させた。塩化メチレンを完全に留去し、最終的に50℃未満で減圧を適用した。粗製油の重量は、39.60g(収率:48.1%)であった。
スペクトルデータ:
Figure 2011509290
実施例11:4‐メトキシ‐3‐(3‐モルフォリン‐4‐イル‐プロポキシベンジルアミン(化合物番号:85)の調製
Figure 2011509290
攪拌機、温度計ソケット、および冷却器を取り付けた2.0Lの四口丸底フラスコに、20〜30℃で、600.0mlのメタノール性アンモニア[注記:化学分析から:25.0%重量/重量]および33.0g(0.118mol)の4‐メトキシ‐3‐(3‐モルフォリン‐4‐イル‐プロポキシベンズアルデヒドを入れた。全体を20〜30℃で20〜30分間攪拌した。溶解が確認された後、反応物を20〜30℃で2.0Lの水素化容器に入れた。窒素雰囲気下、これに33.0gのラネーニッケルを(乾燥メタノールと共に)入れた。容器を水素化装置に取り付けた。水素化容器内の窒素雰囲気を、水素ガスでゆっくりと流し出し、除去した。振動させながら、50〜55psiとなるまで水素化容器に水素ガスを送り込んだ。水素ガスの消費が停止するまで、水素ガスの圧力(50〜55psi)を保持した。反応物の温度を40〜45℃まで上昇させた。40〜45℃で水素ガスの消費が停止した後、反応物の温度を25〜30℃まで冷却した。水素ガスの消費が停止するまで(約90〜120分間)、水素ガスの圧力を50〜55psiに保持した。窒素雰囲気下、ラネーニッケルをHyflowベッドに通して濾過した。窒素雰囲気下、ラネーニッケルを300.0mlのメタノールで洗浄した。濾液をフラスコに回収した。減圧下、全体の温度が55℃を超えない状態で、メタノールを完全に留去した。全体の温度を30〜35℃まで冷却し、減圧を解除した。重量31.0gの油状物を得た(理論による収率:93.6%)。
スペクトルデータ:
Figure 2011509290
実施例12:3,4‐ビス(2‐メトキシ‐エトキシ)‐ベンズアルデヒドの調製
Figure 2011509290
攪拌機、温度計ソケット、および冷却器を取り付けた2.0Lの四口丸底フラスコに、25〜30℃で、80.0g(0.57mol)の3,4‐ジヒドロキシベンズアルデヒドおよび800.0mlのアセトンを入れた。反応物を20分間攪拌し、ここに324.0g(1.74mol)の1‐ヨード‐2‐メトキシ‐エタンおよび240.0g(1.70mol)の炭酸カリウムを入れた。反応物を還流温度まで加熱した。反応物の温度を還流温度で6時間保持した。反応物の温度を25〜30℃まで冷却し、無機固体を濾過した。アセトンを減圧下、60℃未満で、完全に留去した。残留物を400.0mlのDM水で希釈した。化合物を400.0mlの酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下、および最終的に60℃未満の高真空を適用することにより、酢酸エチルを完全に留去した。69.20gの粗生成物(油)を得た(理論による収率:47.0%)。
スペクトルデータ:
Figure 2011509290
実施例13:3,4‐ビス(2‐メトキシ‐エトキシ)‐ベンジルアミン(化合物番号:86)の調製
Figure 2011509290
攪拌機、温度計ソケット、および冷却器を取り付けた2.0Lの四口丸底フラスコに、20〜30℃で、600.0mlのメタノール性アンモニア[注記:化学分析から:25.0%重量/重量]および60.0g(0.236mol)の3,4‐ビス(2‐メトキシ‐エトキシ)‐ベンズアルデヒドを入れた。全体を20〜30℃で20〜30分間攪拌した。溶解が確認された後、反応物を20〜30℃で2.0Lの水素化容器に入れた。窒素雰囲気下、これに33.0gのラネーニッケルを(乾燥メタノールと共に)入れた。容器を水素化装置に取り付けた。水素化容器内の窒素雰囲気を、水素ガスでゆっくりと流し出し、除去した。振動させながら、50〜55psiとなるまで水素化容器に水素ガスを送り込んだ。水素ガスの消費が停止するまで、水素ガスの圧力(50〜55psi)を保持した。反応物の温度を40〜45℃まで上昇させた。40〜45℃で水素ガスの消費が停止した後、反応物の温度を25〜30℃まで冷却した。水素ガスの消費が停止するまで(約90〜120分間)、水素ガスの圧力を50〜55psiに保持した。窒素雰囲気下、ラネーニッケルをHyflowベッドに通して濾過した。窒素雰囲気下、ラネーニッケルを300.0mlのメタノールで洗浄した。濾液をフラスコに回収した。減圧下、全体が55℃を超えない温度で、メタノールを完全に留去した。全体の温度を30〜35℃まで冷却し、減圧を解除した。重量52.0gの油状物を得た。(収率:86.3%)。
スペクトルデータ:
質量スペクトル:256.3[M+1]
1‐(3‐エチニルフェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体の類似化合物、化合物番号:1〜12は、実施例1に記載の手順に従って調製された。
Figure 2011509290
1‐(3‐トリメチルシラニルエチニル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体の類似中間体化合物、化合物番号:13〜24は、実施例1に記載の手順に従って調製された。
Figure 2011509290
3‐ヨードフェニル‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体の類似化合物、化合物番号:25〜36は、実施例2に記載の手順に従って調製された。
Figure 2011509290
3‐シアノフェニル、‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体の類似化合物、化合物番号:37〜48は、実施例3に記載の手順に従って調製された。
Figure 2011509290
3,5‐ジメチルピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体の類似化合物、化合物番号:49〜60は、実施例4、5、および6に記載の方法に類似する方法により調製された。
Figure 2011509290
m‐トリル‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体の類似化合物、化合物番号:61〜71は、実施例4、5、および6に記載の方法に類似する方法により調製された。
Figure 2011509290
1‐(3‐ヨードフェニル)‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジンの中間化合物、化合物番号:72〜76は、実施例7a〜7eに記載の方法に類似する方法により調製された。
Figure 2011509290
3,5‐ジメチルピラゾロ[3,4‐d]ピリミジンの中間化合物、化合物番号:77〜79は、実施例7a〜7eに記載の方法に類似する方法により調製された。
Figure 2011509290
(1‐m‐トリル)‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン、化合物番号:80〜82は、実施例7a〜7eに記載の方法に類似する方法により調製された。
Figure 2011509290

Claims (12)

  1. 式Iの置換されたピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体およびその薬学的に許容される塩:
    Figure 2011509290
    式中、
    mは1、2、または3であり;
    Wは単結合であり;
    R1は、n=1の場合C2〜C6アルキル;n=2または3の場合C1〜C6アルキル;およびn=1、2、および3の場合C1〜C6アルケニル、アルキニル、NH、S、SO、SO2、O、C=O、またはアミド基である;
    または、各R1は、水素、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、ヒドロキシアミノ、カルボキシ、ニトロ、グアニジノ、ウレイド、カルバモイル、シアノ、トリフルオロメチルより独立して選択される;
    または、各R1は、n=1の場合C2〜C6アルキル;n=2または3の場合C1〜C6アルキル;ならびにn=1、2、および3の場合C3〜C6シクロアルキル、C1〜C6アルコキシ、C3〜C6シクロアルコキシ、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、C1〜C6チオアルコキシ、C3〜C6チオシクロアルコキシ、チオアリールオキシ、チオヘテロアリールオキシ、ニトロ、アミノ、N‐モノ(C1〜C6)アルキルアミノ、N,N‐ジ(C1〜C6)アルキルアミノ、ホルムアミド、アミド、アセトアミド、ヒドロキシルアミノ、C1〜C6アルコキシアミノ、ヒドラジノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、アリール、ヘテロシクリル、縮合アリール、縮合ヘテロアリール、および縮合ヘテロシクリルからなる群より独立して選択される;
    または、各R1は、R3‐スルホニルアミノ、フタルイミド‐(C1〜C4)‐アルキルスルホニルアミノ、ベンズアミド、ベンゼンスルホニルアミノ、3‐フェニルウレイド、2‐オキソピロリジン‐1‐イル、2,5‐ジオキソピロリジン‐1‐イル、およびC2〜C4アルカノイルアミノより独立して選択され、かつ、ここでR1中の該ベンゼンスルホニルアミノ、またはフェニル、またはフェノキシ、またはアニリノ、またはフェニルスルファニル置換基は一つまたは二つのハロゲン、(C1〜C4)‐アルキル、シアノ、メタンスルホニル、または(C1〜C4)‐アルコキシ置換基を任意で有していてもよく;または、任意の二つのR1はそれらが結合する炭素と一緒になって、酸素、硫黄、または窒素より選択される少なくとも一つまたは二つのヘテロ原子を含む5〜8員環を含み;かつ、ここでアルキル基およびアルコキシまたはアルキルアミノ基のアルキル部分は、直鎖であってよく、また少なくとも三個の炭素を含む場合には分岐または環式であってもよく;ここでR3は、n=1、2、および3の場合C1〜C6アルキル、C3〜C6シクロアルキルより選択され;
    R2は、水素、C1〜C6アルキル、C3〜C6シクロアルキル、C1〜C6アルコキシカルボニル、アリール、ヘテロアリール、C1〜C6チオアルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ヘテロシクリル、縮合アリール、縮合ヘテロアリール、および1,3‐ベンゾジオキソール、1,4‐ベンゾジオキシン等の縮合ヘテロシクリルからなる群より選択され;
    更に、R2は、フェニルまたはベンジルであり、1、2、3、または4個の基で置換されていて置換基がR4より独立して選択されるものからなる群より選択され;
    R4は、水素、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、ヒドロキシアミノ、カルボキシ、ニトロ、グアニジノ、ウレイド、カルバモイル、シアノ、トリフルオロメチル、C1〜C6アルキル、C3〜C6シクロアルキル、ヒドロキシ、C1〜C6アルコキシ、C3〜C6シクロアルコキシ、C1〜C6アルコキシカルボニル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、C1〜C6チオアルコキシ、C3〜C6チオシクロアルコキシ、チオアリールオキシ、チオヘテロアリールオキシ、ニトロ、アミノ、N‐モノ(C1〜C6)アルキルアミノ、N,N‐ジ(C1〜C6)アルキルアミノ、ホルムアミド、アミド、アセトアミド、ヒドロキシルアミノ、C1〜C6アルコキシアミノ、ヒドラジノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロシクリル、縮合アリール、縮合ヘテロアリール、および縮合ヘテロシクリルより選択される。
  2. 下記より選択される、請求項1記載の式Iのピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体:
    A)[1‐(3‐エチニルフェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体
    a)N‐((2,3‐ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン‐6‐イル)メチル)‐[1‐(3‐エチニル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル‐アミン
    b)[2‐(2‐メトキシ‐エトキシ)‐エチル]‐[1‐(3‐エチニル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル‐アミン
    c)[2‐(2‐メトキシ‐エトキシ)‐エチル]‐[1‐(3‐エチニル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル)‐アミン
    d)(3,4‐ジメトキシ‐ベンジル)‐[1‐(3‐エチニル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル)‐アミン
    e)[3,4‐ビス(2‐メトキシ‐エトキシ)‐ベンジル[1‐(3‐エチニル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル)‐アミン
    f)ベンゾ[1,3]ジオキソール‐5‐イルメチル‐[1‐(3‐エチニル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル]‐アミン
    g)[1‐(3‐エチニル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イルアミノ)‐酢酸
    h)3,4‐ジエトキシ‐ベンジル‐[1‐(3‐エチニル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル)‐アミン
    i)[1‐(3‐エチニル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル)‐(3,4,5‐トリメトキシベンジル)‐アミン
    j)[4‐(2‐メトキシ‐エトキシ)‐ベンジル]‐[1‐(3‐エチニル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル)‐アミン
    k)(4‐メトキシ‐ベンジル)‐[1‐(3‐エチニル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル)‐アミン
    l)[4‐(3‐モルフォリン‐4‐イル‐プロポキシ)‐ベンジル]‐[1‐(3‐エチニル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル)‐アミン
    B)[1‐(3‐トリメチルシラニルエチニル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体
    a)N‐((2,3‐ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン‐6‐イル)メチル)‐[1‐(3‐トリメチルシラニルエチニル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4イル‐アミン
    b)[2‐(2‐メトキシ‐エトキシ)‐エチル]‐[1‐(3‐トリメチルシラニルエチニル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4イル)‐アミン
    c)[4‐メトキシ‐3‐(3‐モルフォリン‐4‐イル‐プロポキシ)‐ベンジル)‐[1‐(3‐トリメチルシラニルエチニル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4イル)‐アミン
    d)(3,4‐ジメトキシ‐ベンジル)‐[1‐(3‐トリメチルシラニルエチニル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4イル)‐アミン
    e)[3,4‐ビス(2‐メトキシ‐エトキシ)‐ベンジル[1‐(3‐トリメチルシラニルエチニル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4イル)‐アミン
    f)ベンゾ[1,3]ジオキソール‐5‐イルメチル‐[1‐(3‐トリメチルシラニルエチニル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4イル)‐アミン
    g)[1‐(3‐トリメチルシラニルエチニル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4イルアミノ)‐酢酸
    h)3,4‐ジエトキシベンジル‐[1‐(3‐トリメチルシラニルエチニル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4イル)‐アミン
    i)[1‐(3‐トリメチルシラニルエチニル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4イル)‐(3,4,5‐トリメトキシベンジル)‐アミン
    j)[4‐(2‐メトキシ‐エトキシ)‐ベンジル]‐[1‐(3‐トリメチルシラニルエチニル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4イル)‐アミン
    k)(4‐メトキシ‐ベンジル)‐[1‐(3‐トリメチルシラニルエチニル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4イル)‐アミン
    l)[4‐(3‐モルフォリン‐4‐イル‐プロポキシ)‐ベンジル]‐[1‐(3‐トリメチルシラニルエチニル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4イル)‐アミン
    C)3‐ヨードフェニル‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体
    a)N‐((2,3‐ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン‐6‐イル)メチル)‐[1‐(3‐ヨード‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4イル‐アミン
    b)[2‐(2‐メトキシ‐エトキシ)‐エチル]‐[1‐(3‐ヨード‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4イル)‐アミン
    c)[4‐メトキシ‐3‐(3‐モルフォリン‐4‐イル‐プロポキシ)‐ベンジル)‐[1‐(3‐ヨード‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4イル)‐アミン
    d)(3,4‐ジメトキシ‐ベンジル)‐[1‐(3‐ヨード‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4イル)‐アミン
    e)[3,4‐ビス(2‐メトキシ‐エトキシ)‐ベンジル[1‐(3‐ヨード‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4イル)‐アミン
    f)ベンゾ[1,3]ジオキソール‐5‐イルメチル‐[1‐(3‐ヨード‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4イル)‐アミン
    g)[1‐(3‐ヨード‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4イルアミノ)‐酢酸
    h)3,4‐ジエトキシベンジル)‐)‐[1‐(3‐ヨード‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4イル)‐アミン
    i)[1‐(3‐ヨード‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4イル)‐(3,4,5‐トリメトキシベンジル)‐アミン
    j)[4‐(2‐メトキシ‐エトキシ)‐ベンジル]‐[1‐(3‐ヨード‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4イル)‐アミン
    k)(4‐メトキシ‐ベンジル)‐[1‐(3‐ヨード‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4イル)‐アミン
    l)[4‐(3‐モルフォリン‐4‐イル‐プロポキシ)‐ベンジル]‐[1‐(3‐ヨード‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4イル)‐アミン。
  3. 好ましくは3‐シアノフェニル‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジンの誘導体より選択される、請求項1記載の式Iのピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体:
    a)3‐{4‐[2,3‐ジヒドロ‐ベンゾ[1,4]ジオキシン‐6‐イルメチル)‐アミノ]‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐1‐イル}‐ベンゾニトリル
    b)3‐{4‐[2‐(2‐メトキシ‐エトキシ)‐エチルアミノ]‐ピラゾロ[3,4‐d]‐1‐イル}‐ベンゾニトリル
    c)3‐{4‐[4‐メトキシ‐3‐(3‐モルフォリン‐4‐イル‐プロポキシ)‐ベンジルアミノ]‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐1‐イル}‐ベンゾニトリル
    d)3‐[4‐(3,4‐ジメトキシ‐ベンジルアミノ]‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐1‐イル}‐ベンゾニトリル
    e)3‐{4‐[3,4‐ビス‐(2‐メトキシ‐エトキシ)‐ベンジルアミノ]‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐1イル}‐ベンゾニトリル
    f)3‐{4‐[(ベンゾ[1,3]‐ジオキソール‐5‐イルメチル)‐アミノ‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐1‐イル‐}‐ベンゾニトリル
    g)[1‐(3‐シアノ‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イルアミノ]‐酢酸
    h)3‐[4‐(3,4‐ジエトキシ‐ベンジルアミノ)‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐1‐イル‐]‐ベンゾニトリル
    i)3‐[4‐(3,4,5‐トリメトキシ‐ベンジルアミノ)‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐1‐イル]‐ベンゾニトリル
    j)3‐{4‐[4‐(2‐メトキシ‐エトキシ)‐ベンジルアミノ]‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐1‐イル‐}‐ベンゾニトリル
    k)3‐[4‐(4‐メトキシ‐ベンジルアミノ)‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐1‐イル]‐ベンゾニトリル
    l)3‐{4‐[4‐(3‐モルフォリン‐4‐イル‐プロポキシ)‐ベンジルアミノ]‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐1‐イル‐}‐ベンゾニトリル。
  4. より好ましくは3,5‐ジメチルピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体の誘導体より選択される、請求項1記載の式Iのピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体:
    a)N‐((2,3‐ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン‐6‐イル)メチル)‐1‐(3,5‐ジメチルフェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐アミン
    b)N‐(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール‐5‐イルメチル)‐1‐(3,5‐ジメチルフェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐アミン
    c)1‐(3,5‐ジメチルフェニル)‐N‐(2‐(2‐メトキシエトキシ)エチル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐アミン
    d)[1‐(3,5‐ジメチル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル]‐[4‐メトキシ‐3‐(3‐モルフォリン‐4‐イル‐プロポキシ)‐ベンジル]‐アミン
    e)(3,4‐ジメトキシ‐ベンジル)‐[1‐(3,5‐ジメチル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル]‐アミン
    f)[3,4‐ビス‐(2‐メトキシ‐エトキシ)‐ベンジル]‐[1‐(3,5‐ジメチル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル]‐アミン
    g)[1‐(3,5‐ジメチル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イルアミノ]酢酸
    h)3,4‐ジエトキシ‐ベンジル)‐[1‐(3,5‐ジメチル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル]アミン
    i)[1(3,5‐ジメチル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル]‐(3,4,5‐トリメトキシ‐ベンジル)‐アミン
    j)[1(3,5‐ジメチル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル]‐[4‐(2‐メトキシ‐エトキシ)‐ベンジルアミン
    k)[1(3,5‐ジメチル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル]‐[4‐(メトキシ)ベンジルアミン
    l)[1(3,5‐ジメチル‐フェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル]‐[4‐(3‐モルフォリン‐4‐イル‐プロポキシ)‐ベンジルアミン。
  5. 好ましくは、m‐トリル‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体の誘導体からも選択される、請求項1記載の式Iのピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン誘導体:
    a)N‐((2,3‐ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン‐6‐イル)メチル)‐1‐m‐トリル‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐アミン
    b)[2‐(2‐メトキシ‐エトキシ)エチル]‐(1‐m‐トリル‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル)‐アミン
    c)[4‐メトキシ‐3‐(3‐モルフォリン‐4‐イル‐プロポキシ)‐ベンジル]‐(1‐m‐トリル‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル)‐アミン
    d)(3,4‐ジメトキシ‐ベンジル)‐(1‐m‐トリル‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル)‐アミン
    e)[3,4‐ビス‐(2‐メトキシ‐エトキシ)‐ベンジル]‐(1‐m‐トリル‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル)‐アミン
    f)(1‐m‐トリル‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イルアミノ)‐酢酸
    g)3,4‐ジエトキシ‐ベンジル)‐(1‐m‐トリル‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル)‐アミン
    h)(1‐m‐トリル‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル)‐(3,4,5‐トリメトキシ‐ベンジル)‐アミン
    i)[4‐(2‐メトキシ‐エトキシ)‐ベンジル]‐(1‐m‐トリル‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル)‐アミン
    j)(4‐メトキシ‐ベンジル)‐(1‐m‐トリル‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル)‐アミン
    k)[4‐(3‐モルフォリン‐4‐イル‐プロポキシ)‐ベンジル]‐(1‐m‐トリル‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐イル)‐アミン。
  6. 化学的に関連する化合物に適用できることが公知の任意の方法により調製してもよい、N‐フェニル環にエチニル置換を有する式Iおよびその薬学的に許容される塩を調製する方法。N‐フェニル環にエチニル置換を有する本発明の活性化合物は、下記の方法により合成可能である:
    Figure 2011509290
    文献に記載されている公知の方法により、式Iの化合物を塩酸等の鉱酸および亜硝酸ナトリウム溶液と共に、−10℃〜5℃の温度でジアゾ化することにより、式Jのヨード置換フェニルヒドラジン塩酸塩の固体を得ることができる。他に使用可能な鉱酸は、硫酸などである。水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、およびアルカリ金属の重炭酸塩などの適した塩基で式Jの化合物を中和することにより、式Kのヨード置換フェニルヒドラジンを得る。
    Figure 2011509290
    式Kの化合物を、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n‐ブタノール、ジメチルホルムアミド、またはこれらの溶媒の混合物などのプロトン性溶媒中、60℃の温度で、エトキシメチレンマロノニトリルと反応させることにより式Lの新規N‐(ヨード置換)フェニル‐5‐アミノ‐1H‐ピラゾール‐4‐カルボニトリルを得る。また、別の調製方法においては、式Kの化合物を、オルト蟻酸トリエチルおよびマロノニトリルを反応させることによりインサイチューで産生されたエトキシメチレンマロノニトリルと反応させることにより、式Lの新規N‐(ヨード置換)フェニル‐5‐アミノ‐1H‐ピラゾール‐4‐カルボニトリルを得る。温度条件は40℃から100℃に及ぶ。
    Figure 2011509290
    式Lの化合物のニトリル基を水性媒体中の硫酸などの鉱酸で加水分解し、10℃〜40℃の温度で、アンモニア、またはアルカリ金属の重炭酸塩、炭酸塩または水酸化物などの適した塩基で塩基性化することにより、式Mの新規N‐(ヨード置換)フェニル‐5‐アミノ‐1H‐ピラゾール‐4‐カルボキサミドを得る。
    Figure 2011509290
    式Nの化合物を、ニートの状態またはスルホラン等の溶媒中、200℃の温度でホルムアミドと反応させることにより、式Oの新規N‐(ヨード置換)フェニル‐5‐アミノ‐1H‐ピラゾール‐4‐カルボキサミドを得る。温度条件は、150℃から220℃に及ぶ。
    Figure 2011509290
    式Oの化合物を、ニートの状態または塩化メチレン、塩化エチレン、クロロホルム、またはこれらの溶媒の混合物などの非プロトン性溶媒中、還流温度条件で、オキシ塩化リンと反応させることにより、式Pの新規N‐(ヨード置換)4‐クロロ‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジンを得る。別の調製方法においては、式Oの化合物を塩化メチレン、塩化エチレン、クロロホルム、またはこれらの溶媒の混合物などの非プロトン性溶媒中、25℃の温度で、塩化チオニル、三塩化リン、または五塩化リンと反応させることにより式Pの新規N‐置換4‐クロロ‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジンを得る。
    Figure 2011509290
    文献に記載されている公知の方法により、式Qの化合物を、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、またはこれらの溶媒の混合物などのプロトン性溶媒中、還流温度条件で、式Hの置換されたアルキルアミンと共に還流することにより、式Sの新規1‐(ヨード置換)置換4‐アミノ置換‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジンを得る。
    Figure 2011509290
    式Sの化合物を、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、またはこれらの溶媒の混合物などのプロトン性溶媒中、還流温度条件で、置換されたトリメチルシリルアセチレンと還流させることにより、式Tの新規N‐(トリメチルシリル保護エチニル置換)フェニル‐4‐アミノ置換‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジンを得る。
    Figure 2011509290
    式Tの化合物を、アンモニア、モノ、ジまたはトリアルキルアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、およびアルカリ金属の重炭酸塩などの適した塩基で脱保護することにより、式Iの新規アセチレン置換化合物を得る。
  7. 請求項1記載のN‐((2,3‐ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン‐6‐イル)メチル)‐1‐(3,5‐ジメチルフェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐アミン
    Figure 2011509290
    またはその塩を調製する方法であって、以下を含む方法:
    Figure 2011509290
    文献に記載されている公知の方法により、式Aの化合物を塩酸等の鉱酸および亜硝酸ナトリウム溶液と共に、−10℃〜5℃の温度でジアゾ化することにより、式Bの置換フェニルヒドラジン塩酸塩を得る。他に使用可能な鉱酸は、硫酸などである。アンモニア、モノ、ジまたはトリアルキルアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、およびアルカリ金属の重炭酸塩などの適した塩基で式Bの化合物を中和することにより、式Cの新規置換フェニルヒドラジンを得る。
    Figure 2011509290
    式Cの化合物を、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n‐ブタノール、ジメチルホルムアミド、またはこれらの溶媒の混合物などのプロトン性溶媒中、60℃の温度で、エトキシメチレンマロノニトリルと反応させることにより、式Dの新規N‐置換フェニル‐5‐アミノ‐1H‐ピラゾール‐4‐カルボニトリルを得る。また、別の調製方法においては、式Cの化合物を、オルト蟻酸トリエチルおよびマロノニトリルを反応させることによりインサイチューで産生されたエトキシメチレンマロノニトリルと反応させることにより、式Dの新規N‐置換フェニル‐5‐アミノ‐1H‐ピラゾール‐4‐カルボニトリルを得る。温度条件は40℃から100℃に及ぶ。
    Figure 2011509290
    式Dの化合物のニトリル基を水性媒体中の硫酸などの鉱酸で加水分解し、10℃〜40℃の温度で、アンモニア、またはアルカリ金属の重炭酸塩、炭酸塩または水酸化物などの適した塩基で塩基性化することにより、式Eの新規N‐置換フェニル‐5‐アミノ‐1H‐ピラゾール‐4‐カルボキサミドを得る。
    Figure 2011509290
    式Eの化合物を、ニートの状態またはスルホラン等の溶媒中、約200℃でホルムアミドと反応させることにより、式Fの新規N‐置換フェニル‐5‐アミノ‐1H‐ピラゾール‐4‐カルボキサミドを得る。温度条件は、150℃から220℃に及ぶ。
    Figure 2011509290
    式Fの化合物を、塩化メチレン、塩化エチレン、クロロホルム、またはこれらの溶媒の混合物などの非プロトン性溶媒中、還流温度条件で、オキシ塩化リンと反応させることにより、式Gの新規N‐置換4‐クロロ‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジンを得る。別の調製方法においては、式Fの化合物を塩化メチレン、塩化エチレン、クロロホルム、またはこれらの溶媒の混合物などの非プロトン性溶媒中、25℃から溶媒還流温度で、塩化チオニル、三塩化リン、または五塩化リンと反応させることにより式Gの新規N‐置換4‐クロロ‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジンを得る。
    Figure 2011509290
    式Gの化合物を、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、またはこれらの溶媒の混合物などのプロトン性溶媒中、還流温度で、2,3‐ジヒドロ‐ベンゾ[1,4]ジオキシン‐6‐イル‐メチルアミン塩酸塩と共に還流することにより、新規N‐((2,3‐ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン‐6‐イル)メチル)‐1‐(3,5‐ジメチルフェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐アミン(化合物番号:49)を得る。
  8. N‐((2,3‐ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン‐6‐イル)メチル)‐1‐(3,5‐ジメチルフェニル)‐1H‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジン‐4‐アミン(化合物番号:49.HCl)を調製する方法であって、
    Figure 2011509290
    水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、アセトニトリル、塩化メチレン、アセトン、またはこれらの溶媒の混合物などの適した溶媒中で、式Vの化合物を通常の方法により塩酸で処理する工程を含む方法。
  9. 化学的に関連する化合物に適用できることが公知の任意の方法により調製してもよい、N‐フェニル環にシアノ置換を有する式Iおよびその薬学的に許容される塩を調製する方法であって、N‐フェニル環にシアノ置換を有する本発明の活性化合物は、下記の方法により合成可能である:
    Figure 2011509290
    スキームIII
    式Sの化合物を、シアン化銅およびヨウ化銅と共に、ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシド中で、120℃から145℃に及ぶ温度で加熱することにより、式Vの新規化合物N‐(シアノ置換)フェニル‐4‐アミノ置換‐ピラゾロ[3,4‐d]ピリミジンを得る。
  10. 哺乳動物において抗増殖性特性を有する請求項2記載の化合物。
  11. 治療上有効な量の請求項2に記載の化合物を含む、哺乳動物において抗増殖性特性を有する薬学的組成物。
  12. 哺乳動物において抗増殖性特性を有する請求項2記載の化合物であって、肺癌、耐性株による肺癌、膵臓癌、神経膠芽種、頭部癌、頸部癌、および脳腫瘍等の癌の処置に有用な化合物。
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