JP2011220118A - 内燃機関、シリンダヘッドおよびピストン - Google Patents

内燃機関、シリンダヘッドおよびピストン Download PDF

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Abstract

【課題】燃焼室の吸気弁側へのエンドガスの偏りを抑制してノッキング発生を低減することができる内燃機関、シリンダヘッドおよびピストンを提供する。
【解決手段】エンジン1は、燃焼室21の内壁面に沿って配置され、ピストン6の摺動方向から見た燃焼室21の内壁面側から中央部側に向かって突出する一対の突起部24を備えることで、吸気弁16の開弁時に流入した吸気のうち燃焼室21の内壁面に沿って流れる吸気を燃焼室21の中央部方向に誘導し、燃焼室21内の火炎の伝播方向と吸気流の方向とを一致させることができる。よって、燃焼室の吸気弁側へのエンドガスの偏りを抑制してノッキング発生を低減することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、内燃機関、シリンダヘッドおよびピストンに関する。
近年、内燃機関を搭載する車両の燃費向上や排気エミッションの改善が一段と要求されている。そのため、より内燃機関の燃焼効率を高めることを目的として、様々な燃焼室構造が提案されている。
このような内燃機関の燃焼室構造として、燃焼室内にインジェクタを有する内燃機関において、吸気ポートから燃焼室内に流入する吸気の主流をインジェクタと燃焼室の軸線とを含む平面から離反する方向で、かつ燃焼室壁面に沿うように流入させるように形成し、更に、インジェクタと対向する燃焼室の壁面にガイド壁を設けることで、燃料の成層化を促進して燃焼効率を高める技術が特許文献1開示されている。
また、直接噴射式ディーゼルエンジンの燃焼室において、該燃焼室を形成するシリンダヘッドの壁面に低負荷低回転時のスワール状態で噴射燃料が衝突する突起部を設けることで、未燃炭化水素(HC)の排出量を低減させる技術が特許文献2に開示されている。
特開2004−011614号公報 実開平02−085827号公報
これら内燃機関の燃焼室構造は、一般的に、出力を向上させるために吸気弁が排気弁よりも大きいレイアウトを採用しており、火花点火式内燃機関の場合は、点火プラグが燃焼室の中心部から排気弁側にオフセットされた位置に設置される構造が広く採用されている。また、これら内燃機関は、一般的に、運転中に燃焼室の吸気弁側よりも排気弁側がより高温になる上に、吸気弁側からの吸気流が初期火炎を排気弁側に押し流すために、燃焼時の火炎伝播が燃焼室の排気弁側へより早く進行する。そのため、内燃機関の燃焼室の吸気弁側にエンドガスが偏ってしまい、それによって吸気弁側でノッキングが頻発してしまう、といった問題点がある。
しかしながら、特許文献1および2の技術では、燃焼室の吸気弁側へのエンドガスの偏りを抑制するための技術をなんら備えていない。そのため、燃焼室の吸気弁側へのエンドガスの偏りを抑制してノッキング発生を低減することが困難である、といった問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、燃焼室の吸気弁側へのエンドガスの偏りを抑制してノッキング発生を低減することができる内燃機関、シリンダヘッドおよびピストンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の内燃機関は、燃焼室の内壁面に沿って配置され、吸気弁の開弁時に流入した吸気のうち前記燃焼室の内壁面に沿って流れる吸気を、ピストンの摺動方向から見た前記燃焼室の中央部方向に誘導する誘導部を備える。
上記の構成により、誘導部によって燃焼室の中央部方向に誘導された吸気が燃焼室の略中央部で衝突して吸気弁側と排気弁側とに分岐するために、火炎の伝播方向と吸気流の方向とを一致させて火炎の伝播速度を向上させることができる。よって、燃焼室の吸気弁側へのエンドガスの偏りを抑制してノッキング発生を低減することができる。
特に、本発明の内燃機関は、前記誘導部が、ピストンの摺動方向から見た前記燃焼室の内壁面側から中央部側に向かって突出する対を成した突起部である構成とすることができる。
上記の構成により、吸気弁の開弁時に流入した吸気のうち燃焼室の内壁面に沿って流れる吸気を、燃焼室の内壁面側から中央部側に向かって突出する対を成した突起部によって燃焼室の中央部方向に誘導することができる。よって、燃焼室の吸気弁側へのエンドガスの偏りを抑制してノッキング発生を低減することができる。
そして、本発明の内燃機関は、前記突起部が、凹状に湾曲した壁面を有することで、前記燃焼室の内壁面に沿って流れる吸気を、ピストンの摺動方向から見た前記燃焼室の中央部方向に誘導する構成とすることができる。
上記の構成により、燃焼室の内壁面に沿って流れる吸気を、突起部の凹状に湾曲した壁面によって燃焼室の中央部方向に誘導することができる。よって、燃焼室の吸気弁側へのエンドガスの偏りを抑制してノッキング発生を低減することができる。
更に、本発明の内燃機関は、前記突起部が、前記凹状に湾曲した壁面に沿って流れる吸気の流れ方向の端部における接線の方向が、前記燃焼室の略中央部に向かう構成とすることができる。
上記の構成により、燃焼室の内壁面に沿って流れる吸気を、凹状に湾曲した壁面に沿って流れる吸気の流れ方向の端部における接線の方向が燃焼室の略中央部に向かう突起部によって燃焼室の略中央部に誘導することができる。よって、燃焼室の吸気弁側へのエンドガスの偏りを抑制してノッキング発生を低減することができる。
また、本発明の内燃機関は、前記誘導部が、少なくとも前記内燃機関のシリンダヘッドのピストン頂面に対向する面に設けられることで、前記燃焼室の内壁面に沿って配置される構成とすることができる。
上記の構成により、燃焼室の内壁面に沿って流れる吸気を、少なくとも内燃機関のシリンダヘッドのピストン頂面に対向する面に設けられる誘導部によって燃焼室の中央部方向に誘導することができる。よって、燃焼室の吸気弁側へのエンドガスの偏りを抑制してノッキング発生を低減することができる。
そして、本発明の内燃機関は、前記誘導部が、少なくとも前記内燃機関のピストン頂面に設けられることで、前記燃焼室の内壁面に沿って配置される構成とすることができる。
上記の構成により、燃焼室の内壁面に沿って流れる吸気を、少なくとも内燃機関のピストンの頂面に設けられる誘導部によって燃焼室の中央部方向に誘導することができる。よって、燃焼室の吸気弁側へのエンドガスの偏りを抑制してノッキング発生を低減することができる。
更に、本発明の内燃機関は、サイアミーズ吸気ポート構造である。
上記の構成により、特に、燃焼室の吸気弁側へのエンドガスの偏りが生じ易いサイアミーズ吸気ポート構造を有する内燃機関のノッキング発生を低減することができる。
また、本発明は、内燃機関の燃焼室を形成するシリンダヘッドであって、前記シリンダヘッドのピストン頂面に対向する面に設けられ、吸気弁の開弁時に流入した吸気のうち前記燃焼室の内壁面に沿って流れる吸気を、ピストンの摺動方向から見た前記燃焼室の中央部方向に誘導する誘導部を備える。
上記の構成により、吸気弁の開弁時に流入した吸気のうち燃焼室の内壁面に沿って流れる吸気を、シリンダヘッドのピストン頂面に対向する面に設けられる誘導部によって燃焼室の中央部方向に誘導することができる。よって、燃焼室の吸気弁側へのエンドガスの偏りを抑制してノッキング発生を低減することができる。
そして、本発明は、内燃機関の燃焼室を形成するピストンであって、前記ピストンの頂面に設けられ、吸気弁の開弁時に流入した吸気のうち前記燃焼室の内壁面に沿って流れる吸気を、ピストンの摺動方向から見た前記燃焼室の中央部方向に誘導する誘導部を備える。
上記の構成により、吸気弁の開弁時に流入した吸気のうち燃焼室の内壁面に沿って流れる吸気を、ピストンの頂面に設けられる誘導部によって燃焼室の中央部方向に誘導することができる。よって、燃焼室の吸気弁側へのエンドガスの偏りを抑制してノッキング発生を低減することができる。
本発明の内燃機関、シリンダヘッドおよびピストンによれば、燃焼室内の火炎の伝播方向と吸気流の方向とを一致させて火炎の伝播速度を向上させることができる。よって、燃焼室の吸気弁側へのエンドガスの偏りを抑制してノッキング発生を低減することができる。
実施例のエンジンの一構成例を示した図である。 燃焼室の天面側の一構成例を示した図である。 従来の燃焼室構造における吸気流の流れ及び火炎伝播を示している。 実施例の燃焼室構造における吸気流の流れを示している。 実施例のエンジンの一構成例を示した図である。 燃焼室の底面側の一構成例を示した図である。 実施例の燃焼室構造における吸気流の流れを示している。 突起部の他の構成例を示している。
以下、本発明を実施するための形態を図面と共に詳細に説明する。
本発明の実施例について図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の内燃機関を備えるエンジン1の一構成例を示した図である。なお、図1にはエンジンの一部の構成のみを示している。
図1に示すエンジン1は、サイアミーズ吸気ポート構造の吸気ポート11を備えており、更に、シリンダヘッド4の燃焼室21に対向する面に一対の突起部24を備えている。
エンジン1は、車両に搭載される火花点火式の多気筒エンジンであって、各気筒は燃焼室21を構成するピストン6を備えている。各燃焼室21のピストン6は、エンジン1のシリンダブロック3に摺動自在に嵌合されており、それぞれコネクティングロッドを介して出力軸部材であるクランクシャフトに連結されている(図示しない)。
吸気ポート11に流入した吸入空気はインジェクタ18から噴射された燃料と混合し、ピストン6の上昇運動により燃焼室21内で圧縮される。エンジンECUは、クランク角センサからのピストン6の位置、および吸気カム角センサからのカム軸回転位相の情報に基づき、燃焼室21内の点火プラグ15を点火させて圧縮混合ガスを着火させ、燃焼室21内で膨張させてピストン6を下降させる。この下降運動がコネクティングロッドを介してクランクシャフトの軸回転に変更されることにより、エンジン1は動力を得る。
この場合、エンジン1は、ガソリンを燃料とするガソリンエンジンに限られず、ガソリンとアルコールとを任意の割合で混合した燃料を使用するフレキシブルフューエルエンジンであってもよい。また、エンジン1は、火花点火式に限られず、圧縮自着火式エンジンであってもよい。そして、エンジン1は、エンジン1と複数の電動モータとを組み合わせたハイブリッドシステムであってもよい。
なお、エンジン1は、本発明の内燃機関の一構成例である。
吸気弁16および排気弁17は、クランクシャフトの回転が連結機構(例えばタイミングベルト、タイミングチェーンなど)により伝達された吸気カムシャフトおよび排気カムシャフトの回転により開閉され、吸気ポート11および排気ポート13と燃焼室21とを連通・遮断する。なお、吸気弁16、および排気弁17の位相は、クランク角を基準にして表される。
各気筒の燃焼室21には、それぞれ燃焼室21と連通する吸気ポート11と、吸気ポート11に連結し、吸入空気を吸気ポート11から燃焼室21へと導く吸気通路12とが接続されている。また、各気筒の燃焼室21には、それぞれ燃焼室21と連通する排気ポート13と、燃焼室で発生した排ガスをエンジン1の外部へと導く排気通路14が接続されている。
吸気ポート11は、燃焼室21近傍で2分割されてそれぞれ吸気口22と接続し、吸気通路12側では分割されていないサイアミーズ吸気ポート構造である。吸気ポート11の分割部分の上流側には、インジェクタ18が装着されている。
この場合、インジェクタ18は、吸気ポート11に限られず、燃焼室21に直接燃料を噴射可能に設置してもよいし、燃焼室21と吸気ポート11との両方に設置してもよい。
図2は、燃焼室21の天面側の一構成例を示した図である。各燃焼室21の天面側はシリンダヘッド4により構成される。シリンダヘッド4は、各燃焼室21を構成する面がペントルーフ状の凹形状となっている。また、シリンダヘッド4は、各燃焼室21を構成する面に、気筒当り1対の吸気口22と、1対の排気口23とが、それぞれクランク軸方向に並列配置されて設けられており、燃焼室21に向けて開口している。吸気口22および排気口23は、それぞれ吸気ポート11および排気ポート13と連続しており、吸気弁16および排気弁17によって開閉される。
更に、各燃焼室21を構成するシリンダヘッド4の面には、1対の突起部24が設けられている。突起部24は、吸気口22と排気口23との間の排気口23寄りに1つずつ配置されており、エンジン1の運転の際に摺動するピストン6と干渉しない位置までピストン6(燃焼室21底面)方向に延伸している。また、突起部24は、ピストン6の摺動方向に直交する面から見た燃焼室21の内壁面(ボア壁)と嵌合しており、エンジン1の運転時に開閉する吸気弁16および排気弁17と干渉しない位置までボア壁側から燃焼室21の中央部側に向かって突出している。
この場合、突起部24は、吸気口22と排気口23との間の排気口23寄りに限られずに、燃焼室21のボア壁と嵌合可能なシリンダヘッド4の任意の位置に配置することができる。また、突起部24は、1対に限られずに、対を成して複数個設けることができる。
突起部24は、排気口23側から吸気口22側に向かうほど(すなわち、排気弁17側から吸気弁16側に向かうほど)燃焼室21の中央部側に向かってより突出することで凹状に湾曲した壁面を形成している。更に、突起部24は、凹状に湾曲した壁面に沿って流れる吸気の流れ方向の端部における接線の方向が、燃焼室21の略中央部に向かうように構成されている。これによって、燃焼室21のボア壁に沿って排気弁17側から吸気弁16側に流れる吸気が、突起部24が形成する凹状に湾曲した壁面に沿って燃焼室21の略中央部に誘導される。
突起部24が形成する壁面は、燃焼室21のボア壁に沿って排気弁17側から吸気弁16側に流れる吸気流を燃焼室21の略中央部に適切に誘導可能な任意の曲率半径で凹状に湾曲する構成を採用する。例えば、突起部24が形成する壁面は、一定の曲率半径であってもよいし、排気弁17側から吸気弁16側に向かうほど曲率半径が小さくなるように湾曲する構成としてもよい。
なお、突起部24は、本発明の誘導部の一構成例である。
図3は、従来の燃焼室構造における吸気流の流れ及び火炎伝播を示している。吸気弁が開弁すると、吸気口から流入した吸気が燃焼室の排気弁側のボア壁に衝突して分岐し、ボア壁に沿って排気弁側から吸気弁側へと流れる吸気流が発生する。そして、吸気流は、吸気弁側で衝突して合流し、点火プラグ(燃焼室の中央部)方向へと流れる。このように、吸気弁側から点火プラグ方向へ流れる吸気流が、初期火炎を排気弁側に押し流すために、燃焼時の火炎伝播が燃焼室の排気弁側へより早く進行する。そのため、内燃機関の燃焼室の吸気弁側にエンドガスが偏ってしまい、それによって吸気弁側でノッキングが頻発してしまう。
一方、本実施例の燃焼室21においては、ボア壁に沿って排気弁17側から吸気弁16側に流れる吸気流がシリンダヘッド4のピストン6に対向する面に設けられた突起部24によって燃焼室21の略中央部に誘導される。そして、燃焼室21の略中央部に誘導された吸気流は、燃焼室21の略中央部で衝突し、吸気弁16側に向かう吸気流と排気弁17側に向かう吸気流とに分岐する(図4参照)。このように、本実施例では、燃焼室21内の吸気流の方向が火炎の伝播方向と一致するために、火炎の伝播速度が向上する。そのため、燃焼室21の吸気弁16側へのエンドガスの偏りを抑制することができることから、ノッキングの発生を低減することができる。
この場合、燃焼室21の略中央部に誘導されて衝突する吸気流は、その衝突角によって分岐後の吸気流量が変化する。例えば、吸気流の衝突角が180°に近いほど、吸気弁16側に向かう吸気流量と排気弁17側に向かう吸気流量との差分が小さくなるために、火炎の伝播がより均一化される。そして、吸気流の衝突角は、突起部24の円周方向の配置によって決定される。そのため、内燃機関の要求仕様に応じて突起部24の円周方向の配置を設定することで、吸気流が燃焼室21の略中央部で衝突する衝突角を調整し、それによって分岐後の吸気流量を調整することができる。
以上のように、本実施例のエンジンは、シリンダヘッドのピストン頂面に対向する面に設けられ、ピストンの摺動方向から見た燃焼室の内壁面側から中央部側に向かって突出する一対の突起部を備えることで、吸気弁の開弁時に流入した吸気のうち燃焼室の内壁面に沿って流れる吸気を燃焼室の中央部方向に誘導し、燃焼室内の火炎の伝播方向と吸気流の方向とを一致させることができる。よって、燃焼室の吸気弁側へのエンドガスの偏りを抑制してノッキング発生を低減することができる。
つづいて、本発明の実施例2について説明する。本実施例のエンジン2は、シリンダヘッド4に代えてシリンダヘッド5を備え、また、ピストン6に代えて、頂面に1対の突起部34を有するピストン7を備えることで、燃焼室31を構成する点でエンジン1と相違している。
エンジン2の燃焼室31構造について詳細に説明する。図5は実施例のエンジン2の一構成例を示した図であり、図6は燃焼室31の底面側の一構成例を示した図である。なお、実施例1と同様の構成要素については、図面中、同一の参照番号を付し、その詳細な説明は省略する。
各燃焼室31の底面側はピストン7により構成される。ピストン7は、各燃焼室31を構成する頂面がペントルーフ状の凸形状となっている。また、ピストン7は、各燃焼室31を構成する頂面に、エンジン2の運転時に開閉する吸気弁16と干渉(バルブタッチ)することを抑制できるよう、吸気弁16と最近接する部分を凹形状に加工した1対の第1凹部32を有している。同様に、ピストン7は、各燃焼室31を構成する頂面に、エンジン2の運転時に開閉する排気弁17とバルブタッチすることを抑制できるよう、排気弁17と最近接する部分を凹形状に加工した1対の第2凹部33を有している。
更に、各燃焼室31を構成するピストン7の頂面には、1対の突起部34が設けられている。突起部34は、第1凹部32と第2凹部33との間の第2凹部33寄りに1つずつ配置されており、エンジン2の運転の際にシリンダヘッド5と干渉しない位置までシリンダヘッド5(燃焼室31天面)方向に延伸している。また、突起部34は、ピストン6の摺動方向に直交する面から見た燃焼室31のボア壁と嵌合しており、エンジン2の運転時に開閉する吸気弁16および排気弁17と干渉しない位置までボア壁側から燃焼室31の中央部側に向かって突出している。
この場合、突起部34は、第1凹部32と第2凹部33との間の第2凹部33寄りに限られずに、燃焼室31のボア壁と嵌合可能なピストン7の任意の位置に配置することができる。
突起部34は、実施例1の突起部24と同様に、第2凹部33側から第1凹部32側に向かうほど(すなわち、排気弁17側から吸気弁16側に向かうほど)燃焼室31の中央部側に向かってより突出することで凹状に湾曲した壁面を形成している。そして、突起部34は、凹状に湾曲した壁面に沿って流れる吸気の流れ方向の端部における接線の方向が、燃焼室31の略中央部に向かうように構成されている。このように、突起部34の構成は、実施例1の突起部24と同様であるために、その詳細な説明は省略する。
なお、突起部34は、本発明の誘導部の一構成例である。
本実施例の燃焼室31においては、ボア壁に沿って排気弁17側から吸気弁16側に流れる吸気流がピストン7の頂面に設けられた突起部34によって燃焼室31の略中央部に誘導される。そして、燃焼室31の略中央部に誘導された吸気流は、燃焼室31の略中央部で衝突し、吸気弁16側に向かう吸気流と排気弁17側に向かう吸気流とに分岐する(図7参照)。このように、本実施例では、燃焼室31内の吸気流の方向が火炎の伝播方向と一致するために、火炎の伝播速度が向上する。そのため、燃焼室21の吸気弁16側へのエンドガスの偏りを抑制することができることから、ノッキングの発生を低減することができる。
以上のように、本実施例のエンジンは、ピストンの頂面に設けられ、ピストンの摺動方向から見た燃焼室の内壁面側から中央部側に向かって突出する一対の突起部を備えることで、吸気弁の開弁時に流入した吸気のうち燃焼室の内壁面に沿って流れる吸気を燃焼室の中央部方向に誘導し、燃焼室内の火炎の伝播方向と吸気流の方向とを一致させることができる。よって、燃焼室の吸気弁側へのエンドガスの偏りを抑制してノッキング発生を低減することができる。
上記実施例は本発明を実施するための一例にすぎない。よって本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、突起部をシリンダヘッドとピストンの両方に設ける構成であってもよいし、燃焼室21のボア壁に直接設ける構成であっても良い。
また、突起部は、凹状に湾曲した壁面に沿って流れる吸気の流れ方向の端部における接線の方向が、燃焼室の点火プラグ15に向かうように構成されることで、燃焼室の内壁面に沿って流れる吸気を点火プラグ15方向に誘導する構成であってもよい。
そして、突起部は、排気弁17側から吸気弁16側へ流れる吸気に加えて、吸気弁16側から排気弁17側へ流れる吸気を燃焼室の略中央部に誘導可能な構成であってもよい(図8参照)。
更に、吸気ポート11は、サイアミーズ型に限られずに、各吸気口22毎に独立して接続する構成であっても良い。
1,2 エンジン
3 シリンダブロック
4,5 シリンダヘッド
6,7 ピストン
11 吸気ポート
16 吸気弁
17 排気弁
21,31 燃焼室
22 吸気口
23 排気口
24,34 突起部(誘導部)
32 第1凹部
33 第2凹部

Claims (9)

  1. 燃焼室の内壁面に沿って配置され、吸気弁の開弁時に流入した吸気のうち前記燃焼室の内壁面に沿って流れる吸気を、ピストンの摺動方向から見た前記燃焼室の中央部方向に誘導する誘導部を備えることを特徴とする内燃機関。
  2. 前記誘導部は、ピストンの摺動方向から見た前記燃焼室の内壁面側から中央部側に向かって突出する対を成した突起部であることを特徴とする請求項1記載の内燃機関。
  3. 前記突起部は、凹状に湾曲した壁面を有することで、前記燃焼室の内壁面に沿って流れる吸気を、ピストンの摺動方向から見た前記燃焼室の中央部方向に誘導することを特徴とする請求項2記載の内燃機関。
  4. 前記突起部は、前記凹状に湾曲した壁面に沿って流れる吸気の流れ方向の端部における接線の方向が、前記燃焼室の略中央部に向かうことを特徴とする請求項3記載の内燃機関。
  5. 前記誘導部は、少なくとも前記内燃機関のシリンダヘッドのピストン頂面に対向する面に設けられることで、前記燃焼室の内壁面に沿って配置されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の内燃機関。
  6. 前記誘導部は、少なくとも前記内燃機関のピストン頂面に設けられることで、前記燃焼室の内壁面に沿って配置されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の内燃機関。
  7. 前記内燃機関は、サイアミーズ吸気ポート構造であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の内燃機関。
  8. 内燃機関の燃焼室を形成するシリンダヘッドであって、
    前記シリンダヘッドのピストン頂面に対向する面に設けられ、吸気弁の開弁時に流入した吸気のうち前記燃焼室の内壁面に沿って流れる吸気を、ピストンの摺動方向から見た前記燃焼室の中央部方向に誘導する誘導部を備えることを特徴とするシリンダヘッド。
  9. 内燃機関の燃焼室を形成するピストンであって、
    前記ピストンの頂面に設けられ、吸気弁の開弁時に流入した吸気のうち前記燃焼室の内壁面に沿って流れる吸気を、ピストンの摺動方向から見た前記燃焼室の中央部方向に誘導する誘導部を備えることを特徴とするピストン。

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