JP2011192150A - タッチパネル用基板、タッチパネル及びタッチパネル用基板の製造方法 - Google Patents

タッチパネル用基板、タッチパネル及びタッチパネル用基板の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011192150A
JP2011192150A JP2010059224A JP2010059224A JP2011192150A JP 2011192150 A JP2011192150 A JP 2011192150A JP 2010059224 A JP2010059224 A JP 2010059224A JP 2010059224 A JP2010059224 A JP 2010059224A JP 2011192150 A JP2011192150 A JP 2011192150A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
touch panel
fine particles
silica fine
protective layer
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010059224A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5533078B2 (ja
Inventor
Takeshi Hotta
豪 堀田
Kentaro Akiyama
健太郎 秋山
Aimi Hiramatsu
愛美 平松
Motoo Mizuno
基央 水野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2010059224A priority Critical patent/JP5533078B2/ja
Publication of JP2011192150A publication Critical patent/JP2011192150A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5533078B2 publication Critical patent/JP5533078B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Position Input By Displaying (AREA)

Abstract

【課題】タッチパネル用基板の製造時のセンサの損傷を防止することができる優れた硬度を有する保護膜を備えたタッチパネル用基板、当該タッチパネル用基板を備えるタッチパネル及びタッチパネルの製造方法を提供すること。
【解決手段】光透過性基材の少なくとも一面側の少なくとも一部に、タッチパネルセンサ層を有するタッチパネル用基板であって、当該タッチパネルセンサ層の少なくとも一部を当該光透過性基材とは反対側から覆う保護層が設けられており、当該保護層において、当該保護層のマトリクスが架橋しており、かつ、平均1次粒径1〜100nmの球状のシリカ微粒子及び/又は平均1次粒径1〜100nmの球状のシリカ微粒子3〜20個が無機の化学結合により結合してなる異形シリカ微粒子が含まれることを特徴とする、タッチパネル用基板。
【選択図】図4

Description

本発明は、タッチパネルに用いられる基板、特に少なくとも一面側に電極を有する基板、当該基板を用いたタッチパネル及び当該タッチパネル用基板の製造方法に関する。
近年、入力手段としてタッチパネルが広く用いられている。一般にタッチパネルは、入出力する情報を処理する情報処理部並びに情報入力に対するセンサ(透明電極)及びセンサと当該情報処理部とを接続する配線を有するタッチパネル用基板を含む。
タッチパネルは多くの場合、液晶ディスプレイ(LCD)、有機ELディスプレイ又はプラズマディスプレイ(PDP)等の表示装置が組み込まれた種々の機器等(例えば、パーソナルコンピュータのディスプレイ、券売機等の販売機、ATM(現金自動預け払い機)、携帯電話、携帯情報端末、電子書籍端末、コピー機、デジタルオーディオプレーヤー、ゲーム機及びカーナビゲーション)に対する入力手段として表示装置とともに用いられている。このとき、タッチパネルは表示装置の組み込まれた機器の表示面上に配置され、その機器に対する直接的な入力を可能にする。
タッチパネルは、タッチパネル用基板中のセンサへの接触又は接近位置を検出する原理に基づいて、種々の形式に分けられる。最近では光学的に明るいこと、意匠性があること、構造が容易であること及び機能的に優れていること等の理由から静電容量方式(「容量結合方式」又は「静電容量結合方式」ともいう。)のタッチパネルが注目されている。
静電容量方式のタッチパネルにおいては、位置を検出されるべき外部導体(例えば、指)が誘電体を介してセンサに接触又は接近することにより、新たに寄生容量が発生し、この静電容量の変化を利用して、センサ上における対象物の位置を検出する仕組みとなっている。
静電容量方式には表面型及び投影型があるが、投影型がマルチタッチの認識(多点認識)の点でより適している(例えば、特許文献1)。
ところで、タッチパネルのセンサ(透明電極)は、一般に、表示面上において出力される情報の視認性を阻害しないように透明性が高い材料で形成され、かつ、非常に薄く微細で複雑な構造を有する。そのため、タッチパネル用基板の製造時のベルトコンベアやローラ等での搬送及び人間やロボットアーム等による取扱いによって損傷し易いという問題があった。
製造時に損傷したセンサを有するタッチパネル用基板を用いると、タッチパネルとした際に予定した動作をしない又は機能を発揮しないという問題が生じる。
これに対して、特許文献2では、タッチパネルとしての耐久性に優れるタッチパネルの製造方法を提供することを意図して、透明導電膜を有する基板の透明導電膜の表面に、シランカップリング剤を塗布した後に保護膜を形成することを提案している。
しかし、この保護膜では反応性官能基を有するポリマー及び多官能アクリルモノマーからなり、耐擦傷性は十分ではなかった。
実用新案登録第3134925 特開2010−434号公報
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、タッチパネル用基板の製造時のセンサ(タッチパネルセンサ)の損傷(傷つき)を防止することができる優れた硬度を有する保護膜を備えたタッチパネル用基板、当該タッチパネル用基板を備えるタッチパネル及び当該タッチパネルの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、バインダー成分に加えてシリカ微粒子や当該シリカ微粒子が特定数連結した異形シリカ微粒子を含有させた組成物を用いて保護層を形成することによって、保護層にシリカ微粒子や異形シリカ微粒子が含まれ、保護層に優れた硬度が付与され、製造時のタッチパネルセンサの損傷を防止することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明に係るタッチパネル用基板は、光透過性基材の少なくとも一面側の少なくとも一部に、タッチパネルセンサ層を有するタッチパネル用基板であって、当該タッチパネルセンサ層の少なくとも一部を当該光透過性基材とは反対側から覆う保護層が設けられており、当該保護層において、当該保護層のマトリクスが架橋しており、かつ、平均1次粒径1〜100nmの球状のシリカ微粒子及び/又は平均1次粒径1〜100nmの球状のシリカ微粒子3〜20個が無機の化学結合により結合してなる異形シリカ微粒子が含まれることを特徴とする。
上記平均1次粒径のシリカ微粒子を用いること、及び異形シリカ微粒子においては当該平均1次粒径であることに加えて当該シリカ微粒子3〜20個が無機の化学結合により結合することにより構成されることにより、保護層に十分な硬度が付与され、かつ、保護層の光透過性も確保される。
本発明に係るタッチパネル用基板においては、前記保護層において、前記マトリクスと前記シリカ微粒子及び/又は前記異形シリカ微粒子が架橋結合していることが、保護層の硬度及び耐擦傷性がより高まることから好ましい。
本発明に係るタッチパネル用基板においては、前記保護層が、平均1次粒径1〜100nmの球状のシリカ微粒子、当該シリカ微粒子の表面に反応性官能基aを有する反応性シリカ微粒子(A)、平均1次粒径1〜100nmの球状のシリカ微粒子3〜20個が無機の化学結合により結合してなる異形シリカ微粒子、当該異形シリカ微粒子の表面に反応性官能基bを有する反応性異形シリカ微粒子(B)からなる群より選ばれる1種以上の微粒子並びに反応性官能基cを有するバインダー成分(C)を含み、当該反応性官能基a、b及びcは、それぞれ、同種及び異種の反応性官能基間で架橋反応性を有する保護層用硬化性樹脂組成物の硬化物からなるものとすることができる。
本発明に係るタッチパネル用基板においては、前記無機の化学結合が、共有結合であることが粒子の安定性の点から好ましい。
本発明に係るタッチパネル用基板においては、前記保護層用硬化性樹脂組成物の全固形分に対する前記シリカ微粒子、反応性シリカ微粒子(A)、異形シリカ微粒子及び反応性異形シリカ微粒子(B)からなる群より選ばれる1種以上の微粒子の含有量の総和が、30〜70質量%であることが保護層の硬度の点から好ましい。
本発明に係るタッチパネル用基板の好適な実施形態においては、前記光透過性基材の一面側にタッチパネルセンサ層を有し、かつ、当該光透過性基材の当該タッチパネルセンサ層を有する面とは反対側の面に、カラーフィルタが設けられている態様とすることも可能である。
本発明に係るタッチパネル用基板の好適な実施形態においては、前記タッチパネルセンサ層が第一及び第二の透明電極、配線並びに外部との接続端子を有し、当該第一及び第二の透明電極が、前記一面側において2つ以上設けられて2次元パターンを形成し、誘電体層を介して立体的に交差し、かつ、当該配線を介して前記光透過性基材の端部に設けられた当該接続端子に接続しており、前記保護層が、当該接続端子の一部、当該第一及び第二の透明電極並びに当該配線を当該光透過性基材とは反対側から覆っている態様とすることも可能である。
本発明に係るタッチパネルは、上記タッチパネル用基板を備えることを特徴とする。
本発明に係るタッチパネル用基板の製造方法は、平均1次粒径1〜100nmの球状のシリカ微粒子、当該シリカ微粒子の表面に反応性官能基aを有する反応性シリカ微粒子(A)、平均1次粒径1〜100nmの球状のシリカ微粒子3〜20個が無機の化学結合により結合してなる異形シリカ微粒子、当該異形シリカ微粒子の表面に反応性官能基bを有する反応性異形シリカ微粒子(B)からなる群より選ばれる1種以上の微粒子並びに反応性官能基cを有するバインダー成分(C)を含み、当該反応性官能基a、b及びcは、それぞれ、同種及び異種の反応性官能基間で架橋反応性を有する保護層用硬化性樹脂組成物を準備する工程、
光透過性基材の一面側にタッチパネルセンサ層を形成する工程、
当該保護層用硬化性樹脂組成物を用いて当該タッチパネルセンサ層の少なくとも一部を当該光透過性基材とは反対側から覆う保護層を形成する工程、及び、
当該保護層を形成する工程の後に、当該光透過性基材の当該タッチパネルセンサ層を設けた面とは反対側の面にカラーフィルタ層を形成する工程、を含むことを特徴とする。
光透過性基材の一面側にタッチパネルセンサ層を形成した後に、特定粒径のシリカ微粒子、反応性シリカ微粒子(A)、当該シリカ微粒子が連結した異形シリカ微粒子及び反応性異形シリカ微粒子(B)の少なくとも1種以上とバインダー成分(C)を含む保護層用硬化性樹脂組成物を用いてタッチパネルセンサ層の少なくとも一部を保護層を形成して覆い、その後に光透過性基材の他面側にカラーフィルタ層を形成することにより、硬度及び耐擦傷性に優れる保護層によりタッチパネルセンサ層が覆われるため、カラーフィルタ層を形成する際にベルトコンベアやローラ等の土台等と接するタッチパネルセンサ層の製造時の損傷を防止できる。
本発明に係るタッチパネルの製造方法の好適な実施形態においては、前記タッチパネルセンサ層を形成する工程において、タッチ位置を検出され得る領域に第一及び第二の透明電極並びに配線が形成され、及び、当該タッチ位置を検出され得る領域以外に外部との接続端子が形成され、かつ、前記保護層を形成する工程において、当該保護層が当該接続端子の少なくとも一部を露出させるように形成される態様とすることも可能である。
本発明に係るタッチパネル用基板は、タッチパネルセンサ層の少なくとも一部が保護層により覆われており、当該保護層中にシリカ微粒子及び/又は異形シリカ微粒子を含むため、硬度及び耐擦傷性に優れ、タッチパネル用基板の製造時の損傷や汚れの付着を防止することができる。
そのような基板を備えるタッチパネルは動作や機能の発揮において安定性に優れ、高い信頼性を有する。
本発明に係るタッチパネル用基板の製造方法は、光透過性基材の一面側にタッチパネルセンサ層、他面側にカラーフィルタ層を有するタッチパネル用基板の製造において、カラーフィルタ層を形成する前に形成されるタッチパネルセンサ層の損傷を防止し、高い生産性を有する。
図1は、本発明に係る一の態様のタッチパネル用基板の厚み方向の断面の一例を示した模式図である。 図2は、本発明に係る他の態様のタッチパネル用基板の厚み方向の断面の一例を示した模式図である。 図3は、本発明に係る他の態様のタッチパネル用基板の厚み方向の断面の一例を示した模式図である。 図4は、本発明に係る他の態様のタッチパネル用基板の厚み方向の断面の一例を示した模式図である。 図5は、本発明に係る他の態様のタッチパネル用基板の厚み方向の断面の一例を示した模式図である。 図6は、本発明に係る他の態様のタッチパネル用基板の一部の一例を示した模式的平面図である。
以下、本発明に係るタッチパネル用基板、当該タッチパネル用基板を備えるタッチパネル及びタッチパネル用基板の製造方法について、順に説明する。
本発明において、(メタ)アクリレートは、アクリレート及び/又はメタクリレートを表す。
本発明の光には、可視及び非可視領域の波長の電磁波だけでなく、電子線のような粒子線、電磁波と粒子線を総称する放射線及び電離放射線が含まれる。
本発明においてバインダー(樹脂)とは、モノマーやオリゴマーの他、ポリマーを含む概念である。
本発明において、分子量とは、分子量分布を有する場合には、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算値である重量平均分子量を意味し、分子量分布を有しない場合には、化合物そのものの分子量を意味する。
(タッチパネル用基板)
本発明に係るタッチパネル用基板は、光透過性基材の少なくとも一面側の少なくとも一部に、タッチパネルセンサ層を有するタッチパネル用基板であって、当該タッチパネルセンサ層の少なくとも一部を当該光透過性基材とは反対側から覆う保護層が設けられており、当該保護層において、当該保護層のマトリクスが架橋しており、かつ、平均1次粒径1〜100nmの球状のシリカ微粒子及び/又は平均1次粒径1〜100nmの球状のシリカ微粒子3〜20個が無機の化学結合により結合してなる異形シリカ微粒子が含まれることを特徴とする。
上記平均1次粒径のシリカ微粒子を用いること、及び異形シリカ微粒子においては当該平均1次粒径であることに加えて当該シリカ微粒子3〜20個が無機の化学結合により結合することにより構成されることにより、保護層に十分な硬度が付与され、かつ、保護層の光透過性も確保される。
マトリクスとは、後述するモノマーやポリマー等のバインダー成分が硬化したものであり、保護層の一部を構成する部分である。
図1は、本発明に係る一の態様のタッチパネル用基板の厚み方向の断面の一部の一例を示した模式図である。
図1において、光透過性基材10の一面側に、透明電極30を有するタッチパネルセンサ層20が設けられており、当該タッチパネルセンサ層20を覆うように保護層40が設けられている。
図2は、本発明に係る他の態様のタッチパネル用基板の厚み方向の断面の一部の一例を示した模式図である。
図2において、光透過性基材10の両面に、透明電極30を有するタッチパネルセンサ層20が設けられており、当該タッチパネルセンサ層20を覆うように保護層40が設けられている。
図3は、本発明に係る他の態様のタッチパネル用基板の厚み方向の断面の一部の一例を示した模式図である。
図3において、光透過性基材10の一面側に、透明電極30を有する第一のタッチパネルセンサ層20が設けられており、その第一のタッチパネルセンサ層20を覆うように誘電体層50が設けられており、当該誘電体層50上にさらに第二のタッチパネルセンサ層20が設けられ、その第二のタッチパネルセンサ層20を覆うように保護層40が設けられている。
図4は、本発明に係る他の態様のタッチパネル用基板の厚み方向の断面の一部の一例を示した模式図である。
図4において、光透過性基材10の一面側には、第一の透明電極31及び第二の透明電極32を有するタッチパネルセンサ層20が設けられており、第一及び第二の透明電極は、誘電体層50を介して第二の透明電極のブリッジ部33により立体的に交差しており、タッチパネルセンサ層20を覆うように保護層40が設けられている。そして、光透過性基材10の他面側には、ブラックマトリクス70並びに緑色着色(画素)部80G、青色着色(画素)部80B及び赤色着色(画素)部80Rを有するカラーフィルタ層60が設けられている。
本発明に係るタッチパネル用基板は、図1〜4に示したように、タッチパネルセンサ層の少なくとも一部がシリカ微粒子や異形シリカ微粒子を含み硬度及び耐擦傷性に優れた保護層により覆われていることにより、タッチパネル用基板の製造時の損傷を防止することができる。
タッチパネルセンサ層は光透過性基材の少なくとも一面側に設けられていれば良く、図2のように光透過性基材の両面側に設けられていても良い。
また、タッチパネルセンサ層は、図3のように誘電体層等を介して2層以上設けられていても良い。
また、本発明に係るタッチパネル用基板は、図4のように一面側にタッチパネルセンサ層を設け、他面側にカラーフィルタ層を設けた構成であっても良い。
タッチパネル用基板の製造方法において後述するように、タッチパネルセンサ層の少なくとも一部を覆うように保護層を設けた後に、光透過性基材の他面側にカラーフィルタ層を設ける場合、例えば、図5のタッチパネル用基板1にカラーフィルタ層60を設け、図4のタッチパネル用基板1とする場合、タッチパネルセンサ層20が保護層により覆われて保護されているため、非常に薄く微細で複雑な構造を有するタッチパネルセンサ層がタッチパネル用基板の製造時のベルトコンベアやローラ等での搬送及び人間やロボットアーム等による取扱いによって損傷し難いという利点がある。
以下、本発明に係るタッチパネル用基板の必須の構成要素である光透過性基材、タッチパネルセンサ層及び保護層並びに必要に応じて適宜設けることができるその他の構成要素について説明する。
(光透過性基材)
光透過性基材は、特に限定されず、従来公知のタッチパネルに用いられているトリアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)若しくはシクロオレフィンポリマー(COP)等の樹脂又はガラスを適宜選択して用いることができる。
硬度に優れる点からガラスを用いることが好ましい。
可視光域380〜780nmにおける光透過性基材の平均光透過率は、50%以上が好ましく、より好ましくは70%以上、特に好ましくは85%以上である。なお、光透過率の測定は、紫外可視分光光度計(例えば、(株)島津製作所製のUV−3100PC)を用い、室温、大気中で測定した値を用いる。
また、光透過性基材には、けん化処理やプライマー層を設ける等の表面処理が施されていても良い。また、光透過性基材には帯電防止剤等の成分が加えられていても良い。
光透過性基材の厚さは特に限定されず、通常0.05〜2mmであり、好ましくは0.1〜1mmである。
(タッチパネルセンサ層)
タッチパネルセンサ層は、本発明のタッチパネル用基板を用いてタッチパネルを組み立てた場合に、指又はスタイラスペン等による入力の位置情報を検出する働きを有する。
タッチパネルセンサ層は光透過性基材の少なくとも一面側の少なくとも一部に設けられていれば良く、一面側の全面に設けられていても良いし、両面に設けられていても良い。タッチパネルセンサ層を両面に設ける場合は、両面のタッチパネルセンサ層は、形状、厚さ範囲及び材料等が同じであっても良いし、異なっていても良い。
さらに、図3及び図4に示すように、タッチパネルセンサ層は、光透過性基材の一面側の同一平面に設けられていても良いし、誘電体層等を介して異なる平面上に設けられていても良い。
タッチパネルセンサ層は、位置情報を検出する働きを有するものであれば良く、一般には、透明電極を含む。タッチパネルセンサ層は透明電極に加えて、情報処理部との接続端子及び透明電極と接続端子とを結ぶ配線を含んでいても良い。
透明電極は従来公知のタッチパネルで用いられているものを用いればよい。透明電極としては、例えば、特開2007−265100号公報記載のIn及びSn等の金属、酸化インジウム及び酸化スズ等の金属化合物、ITO(スズドープ酸化インジウム)等の金属酸化物並びにPEDOT−PSS(ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン−ポリスチレンスルホン酸)、ポリパラフェニレン及びポリアセチレン等の導電性高分子等が挙げられる。透明電極としては、ITOが好ましい。
透明電極の厚さは特に限定されず、要求される性能等に応じて適宜調節することができる。一般的な透明電極の厚さは10〜20nmであることから、この範囲とすれば良い。
透明電極の2次元パターンは特に限定されず、特許文献1に記載のパターン等、従来公知のパターンとすることができる。
例えば、図4及び図6に示すように、第一及び第二の透明電極が2つ以上、それぞれ異なる方向にパターン状に配列し、かつ、誘電体層を介して立体的に交差(ブリッジ)している2次元パターンとすることができる。このとき、図4及び図6に示すように交差部分と非交差部分で透明電極の形状及び厚さが異なっていても良い。
なお、図6において、説明を容易にするために保護層40と誘電体層50を透過してタッチパネルセンサ層を示している。
本発明に係るタッチパネル用基板は、タッチパネルセンサ層(透明電極)が上述したように非常に薄く微細で複雑な構造を有していても、硬度及び耐擦傷性に優れる保護層に覆われているため、製造時の損傷を防止することができる。
配線は上記透明電極で検出した位置情報の信号等をタッチパネル用基板の外部の情報処理部に送るために用いることができる部材であり、透明電極と後述する接続端子とを結ぶ部材である。
配線の材料は特に限定されず、従来公知のタッチパネルの透明電極と接続端子を結ぶ配線の材料を用いることができる。
例えば、光透過性基材側から、銅、アルミニウム若しくは銀又はそれらの金属を含む合金等の高導電率金属からなる第一の層(金属部)、上記透明電極のブリッジ部以外の部分と同一の透明導電体からなる第二の層(第一透明導電体部)及び上記透明電極のブリッジ部と同一の透明導電体からなる第三の層(第二透明導電体部)からなる三層構成であっても良い。
配線はこの他、上記第一〜第三の層のいずれか一層からなるものであっても良い。
接続端子は、本発明に係るタッチパネル用基板と外部の情報処理部とを接続する部材である。
接続端子は、従来公知のタッチパネル用基板に用いられている接続端子の構成とすることができる。本発明のタッチパネル用基板をタッチパネルとした際に、周縁部等の非映像表示部のようにタッチ位置を検出する領域以外に接続端子を設ける場合、例えば、銅、アルミニウム若しくは銀又はこれらの金属を含む合金等で形成すれば良い。
(保護層)
本発明に係るタッチパネル用基板の保護層は、上記タッチパネルセンサ層を製造時の損傷から保護するために設けられる層であり、タッチパネルセンサ層の少なくとも一部を覆うように設けられている。
保護層では、当該保護層のマトリクスが架橋しており、かつ、平均1次粒径1〜100nmの球状のシリカ微粒子及び/又は平均1次粒径1〜100nmの球状のシリカ微粒子3〜20個が無機の化学結合により結合してなる異形シリカ微粒子が含まれる。
特許文献2に記載の保護膜のような主にバインダー成分の硬化物からなる保護膜(保護層)では、硬度や耐擦傷性が十分ではなかった。
これに対して、本発明では保護層に硬度に優れるシリカ微粒子及び/又は当該シリカ微粒子が連結した異形シリカ微粒子が含まれるため、保護層に優れた硬度及び耐擦傷性が付与される。
保護層には、硬化した保護層において上記シリカ微粒子及び/又は異形シリカ微粒子が含まれていれば良い。後述する反応性官能基を有する反応性シリカ微粒子(A)及び/又は反応性異形シリカ微粒子(B)及びバインダー成分(C)を含む組成物を用いて保護層を形成しても良い。シリカ微粒子又は異形シリカ微粒子が反応性官能基を有することにより、バインダー成分(C)の反応性官能基とこれらの微粒子の反応性官能基が架橋し、硬化して、保護層のマトリクスとシリカ微粒子及び/又は異形シリカ微粒子が架橋した網目構造が形成され、保護層の硬度及び耐擦傷性がより高まるという利点がある。
保護層は、タッチパネルセンサ層の少なくとも一部を覆うように設けられていれば、設ける範囲は適宜設定することができる。保護層は、タッチパネルセンサ層を全て覆っていても良い。
保護層は、上記タッチパネルセンサ層の透明電極の少なくとも一部を覆うように設けられていることが好ましく、透明電極を全て覆っていても良い。また、透明電極以外に上記配線も覆っていても良い。
また、保護層は図1に示したようにタッチパネルセンサ層を直接覆っていても良いし、図4に示したように、誘電体層や透明電極によるブリッジ部を介してタッチパネルセンサ層を覆っていても良い。
なお、保護層は例えば、アルカリ溶液による現像によって、一部又は全部を除去することができるものであっても良い。これによって、フォトリソグラフィーにてパターニングする場合、所望の領域のみを覆う又は所望の領域を露出させることができる。また、後述するように光透過性基材の一面側にタッチパネルセンサ層及び保護層を形成した後に、光透過性基材の他面側にカラーフィルタ層を形成する場合には、カラーフィルタ層を形成する際には搬送等によるタッチパネルセンサ層の損傷を防止でき、カラーフィルタ層を形成した後には、保護層が不要であれば保護層を除去することもできる。
保護層は、タッチパネルセンサ層を保護する以外にも後述する誘電体層(絶縁層)として用いても良い。例えば、図3及び図4における誘電体層50も保護層としても良い。
保護層は、図2に示したように光透過性基材の一面側又は両面に2層以上設ける場合、各保護層の組成は同じであっても良いし、異なっていても良い。
保護層の膜厚は所望の性能に応じて適宜調節すればよく、特に限定されない。例えば、保護層の膜厚は、1〜2μmとすることができる。
以下、硬化して保護層を形成する保護層用硬化性樹脂組成物(以下、単に「保護層用組成物」ということがある。)について説明する。
(保護層用硬化性樹脂組成物)
保護層用組成物は、紫外線等の光照射により硬化して保護層を形成する組成物である。保護層用組成物は、平均1次粒径1〜100nmの球状のシリカ微粒子、当該シリカ微粒子の表面に反応性官能基aを有する反応性シリカ微粒子(A)、平均1次粒径1〜100nmの球状のシリカ微粒子3〜20個が無機の化学結合により結合してなる異形シリカ微粒子、当該異形シリカ微粒子の表面に反応性官能基bを有する反応性異形シリカ微粒子(B)からなる群より選ばれる1種以上の微粒子並びに反応性官能基cを有するバインダー成分(C)を含み、当該反応性官能基a、b及びcは、それぞれ、同種及び異種の反応性官能基間で架橋反応性を有する。
保護層用組成物には、保護層の硬度及び耐擦傷性を高めるために、平均1次粒径1〜100nmの球状のシリカ微粒子(以下、単に「シリカ微粒子」ということがある。)、当該シリカ微粒子の表面に反応性官能基aを有する反応性シリカ微粒子(A)、平均1次粒径1〜100nmの球状のシリカ微粒子3〜20個が無機の化学結合により結合してなる異形シリカ微粒子(以下、単に「異形シリカ微粒子」ということがある。)、当該異形シリカ微粒子の表面に反応性官能基bを有する反応性異形シリカ微粒子(B)からなる群より選ばれる1種以上の微粒子が含まれていれば良い。
保護層の硬度をより高めるために、バインダー成分と架橋可能な反応性シリカ微粒子(A)又は反応性異形シリカ微粒子(B)を用いることが好ましい。
以下、シリカ微粒子、異形シリカ微粒子、反応性シリカ微粒子(A)及び反応性異形シリカ微粒子(B)について順に説明する。
(シリカ微粒子)
シリカ微粒子の平均1次粒径は1〜100nmである。
平均1次粒径が1nm未満では保護層に十分な硬度が付与できず、シリカ微粒子と光透過性基材又はタッチパネルセンサ層との接触面積が増えるため、保護層と光透過性基材又はタッチパネルセンサ層との密着性が低下するおそれがある。また、保護層の光透過性を確保する点から平均1次粒径は100nm以下とする。
平均1次粒径は、好ましくは5〜80nmである。
シリカ微粒子は、単一の平均1次粒径のものだけでなく、平均1次粒径の異なるものを2種以上組み合わせて用いても良い。2種以上組み合わせて用いる場合は各粒子の平均1次粒径が1〜100nm以内であれば良い。
なお、平均1次粒径は、組成物における微粒子の場合は、日機装(株)製のMicrotrac粒度分析計を用いて測定した値を意味し、硬化した保護層中の微粒子の場合は、保護層の断面の透過型電子顕微鏡(TEM)写真により観察される微粒子10個の平均値を意味する。
シリカ微粒子の形状は、球状である。ここでの球状は真球以外に、略球状、回転楕円体及び多面体をも含めた球体に近似できる形状も含む。
シリカ微粒子は、中空粒子のような粒子内部に空孔又は多孔質組織を有する粒子を用いても良いが、保護層の硬度を高める点から粒子内部に空孔及び多孔質組織を有しない中実粒子を用いることが好ましい。
(反応性シリカ微粒子(A))
反応性シリカ微粒子(A)は上記シリカ微粒子の表面に反応性官能基aを有し、硬化時にバインダー成分(C)と架橋し、保護層の硬度及び耐擦傷性の向上に寄与する成分である。
反応性シリカ微粒子は、保護層の硬度向上以外の機能を付与するものであっても良い。
反応性官能基aは、当該反応性官能基a同士の架橋反応性並びに後述する反応性異形シリカ微粒子(B)の反応性官能基b及びバインダー成分(C)の反応性官能基cとも架橋反応性を有する。
反応性官能基aは、バインダー成分(C)に応じて適宜選択すれば良い。
反応性官能基aとしては、重合性不飽和基が好適に用いられ、好ましくは光硬化性不飽和基であり、特に好ましくは電離放射線硬化性不飽和基である。その具体例としては、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、ビニル基及びアリル基等のエチレン性不飽和結合並びにエポキシ基等が挙げられる。
反応性シリカ微粒子(A)の反応性官能基aと後述する反応性異形シリカ微粒子(B)の反応性官能基b及びバインダー成分(C)の反応性官能基cは同じであっても良いし、異なっていても良い。
反応性シリカ微粒子(A)の調製(シリカ微粒子表面への反応性官能基aの導入)は、公知の方法により調製すればよく、例えば、特開2008−165040号公報に記載された方法を用いることができる。
(異形シリカ微粒子)
異形シリカ微粒子は、上記シリカ微粒子3〜20個が無機の化学結合により結合してなり、保護層の硬度及び耐擦傷性向上に寄与する。
異形シリカ微粒子を構成しているシリカ微粒子の平均1次粒径が100nmを超えると、異形シリカ微粒子の平均2次粒径が500nmを超えやすくなり、当該平均2次粒径が500nmを超えると保護層の光透過性の悪化、ヘイズの上昇又は保護層表面の平滑性の低下を招くおそれがある。
異形シリカ微粒子の平均2次粒径は、5〜300nmの範囲内であることが好ましく、さらに10〜200nmの範囲内であることが好ましい。異形シリカ微粒子の平均2粒径が上記範囲内であれば、保護層の光透過性を確保しながら硬度を付与しやすい。
異形シリカ微粒子の平均2次粒径は、上記平均1次粒径と同様の方法で求めることができる。
異形シリカ微粒子は、上記シリカ微粒子が、3〜20個、無機の化学結合によって結合してなる。異形シリカ微粒子は上記シリカ微粒子が3〜10個結合してなることが好ましい。
異形シリカ微粒子において、結合したシリカ微粒子の数が3個未満では実質的に単分散粒子と変わらないため、上記シリカ微粒子以上の硬度を得る点から結合したシリカ微粒子の数は3個以上とする。また、異形シリカ微粒子において、結合したシリカ微粒子の数が20個を超えると保護層の光透過性の悪化、ヘイズの上昇又は保護層表面の平滑性の低下を招くおそれがある。
上記無機の化学結合としては、例えば、イオン結合、金属結合、配位結合及び共有結合が挙げられる。中でも、上記異形シリカ微粒子を極性溶媒中に加えても、結合した微粒子が分散しない結合、具体的には、金属結合、配位結合及び共有結合が好ましく、さらに、共有結合が好ましい。シリカ微粒子の凝集体では、物理的な外力(例えば、インキの段階では攪拌におけるシェアー又はドクターブレード等の塗布時に受けるシェアー)によって、凝集体が分離するおそれがある。シリカ微粒子の凝集体では、物理的な外力以外に化学的にも、凝集を崩す溶剤、バインダー成分又は界面活性剤等の成分によって凝集体が分離するおそれがある。また、保護層が形成された後でも、物理的な外力(尖ったもの等による接触)によって、凝集体が分離し、保護層の傷となるおそれがある。これに対して、異形シリカ微粒子を構成しているシリカ微粒子が共有結合により結合してれば、物理的及び化学的な力による分解が起こりにくく、安定している。
なお、極性溶媒としては、例えば、水又はメタノール、エタノール若しくはイソプロピルアルコール等の低級アルコール等が挙げられる。
異形シリカ微粒子はシリカ微粒子同士が1種の上記無機の化学結合で結合していても良いし、2種以上の上記無機の化学結合で結合していても良い。
本発明において、異形シリカ微粒子には、3〜20個のシリカ微粒子が無機の化学結合により結合し、凝集した状態の粒子(凝集粒子)及び3〜20個のシリカ微粒子が無機の化学結合により結合し、鎖状に結合した鎖状粒子が含まれる。特に、保護層の硬度及び耐擦傷性を高める点から、当該異形シリカ微粒子としては、鎖状粒子が好ましい。
異形シリカ微粒子の製造方法は、上記シリカ微粒子が無機の結合により結合したものが得られれば特に限定されず、従来公知の方法を適宜選択して用いることができる。例えば、単分散のシリカ微粒子分散液の濃度又はpHを調節し、100℃以上の高温で水熱処理することによって得ることができる。このとき、必要に応じてバインダー成分を加えてシリカ微粒子の結合を促進することもできる。また、使用されるシリカ微粒子分散液をイオン交換樹脂に通液することで、イオンを除去してもよい。このようなイオン交換処理によってシリカ微粒子の結合を促進することができる。水熱処理後、再度イオン交換処理を行ってもよい。
(反応性異形シリカ微粒子(B))
反応性異形シリカ微粒子(B)は上記異形シリカ微粒子の表面に反応性官能基bを有し、硬化時にバインダー成分(C)と架橋し、保護層の硬度及び耐擦傷性の向上に寄与する成分である。
反応性異形シリカ微粒子は、保護層の硬度向上以外の機能を付与するものであっても良い。
反応性官能基bは、当該反応性官能基b同士の架橋反応性並びに上記反応性シリカ微粒子(A)の反応性官能基a及び後述するバインダー成分(C)の反応性官能基cとも架橋反応性を有する。
反応性官能基bは、バインダー成分(C)に応じて適宜選択すれば良い。
反応性官能基bの種類は、上記反応性官能基aで挙げたものと同様である。
反応性異形シリカ微粒子(B)の反応性官能基bと上記反応性シリカ微粒子(A)の反応性官能基a及び後述する及びバインダー成分(C)の反応性官能基cは同じであっても良いし、異なっていても良い。
反応性異形シリカ微粒子(B)の調製(異形シリカ微粒子表面への反応性官能基bの導入)は、公知の方法により調製すればよく、上記反応性シリカ微粒子(A)の調製と同様に行うことができる。
保護層用組成物の全固形分に対して、前記シリカ微粒子、反応性シリカ微粒子(A)、異形シリカ微粒子及び反応性異形シリカ微粒子(B)からなる群より選ばれる1種以上の微粒子の含有量の総和は、硬度、アルカリ現像性及び密着性保護層の要求される物性に応じて適宜調節すればよいが、優れた硬度を得る点から30〜70質量%であることが好ましく、30〜65質量%がより好ましく、35〜65質量%がさらに好ましい。含有量の総和を30質量%以上とすることで保護層に十分な硬度を付与し易くなる。微粒子が最密充填した場合の微粒子の保護層用組成物に対する含有量が70質量%であるため、含有量の総和が70質量%を超えると、充填率が上がり過ぎ、微粒子とバインダー成分との密着性が悪化し、かえって保護層の硬度を低下させてしまうおそれがある。
(バインダー成分(C))
バインダー成分(C)は、反応性官能基cを有し、硬化時に当該反応性官能基cによりバインダー成分(C)同士で架橋して保護層のマトリクスとなる成分である。さらに、バインダー成分(C)は、保護層用組成物に反応性シリカ微粒子(A)又は反応性異形シリカ微粒子(B)が含まれる場合にはこれらの微粒子の架橋反応性基の少なくとも一部とも架橋する。
反応性官能基cの種類は、上記反応性官能基aで挙げたものと同様である。
バインダー成分(C)は、少なくとも1つの反応性官能基cを有するが、十分な架橋性を得るために反応性官能基cを1分子中に3つ以上有することが好ましい。
バインダー成分(C)としては、反応性官能基cを有するモノマー、オリゴマー及びポリマー等の硬化性有機樹脂が好ましく、紫外線又は電子線で代表される電離放射線により硬化する樹脂である電離放射線(光)硬化性樹脂、その他公知の硬化性樹脂などを要求性能などに応じて適宜採用すればよい。光硬化性樹脂としては、アクリレート系、オキセタン系及びシリコーン系などが挙げられる。
バインダー成分(C)としては、保護層としたときに光が透過する透光性のものが好ましく、従来公知の硬化性樹脂などを要求性能などに応じて適宜採用すればよい。
バインダー成分(C)は、上記反応性官能基cを有するバインダー成分を含み、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば、後述する光硬化性バインダー成分及び熱硬化性バインダー成分を併用しても良い。
バインダー成分(C)の分子量は特に限定されず、適宜選択して用いることができる。
光硬化性のバインダー成分としては、例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンヘキサ(メタ)アクリレート及びこれらの変性体が挙げられる。
なお、変性体としては、EO(エチレンオキサイド)変性体、PO(プロピレンオキサイド)変性体、CL(カプロラクトン)変性体及びイソシアヌル酸変性体等が挙げられる。
この他、例えば、特開2008−165040号公報記載のポリアルキレンオキシド鎖含有ポリマー並びに1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ポリエステルトリアクリレート及びペンタエリスリトールテトラアクリレート等の多官能(メタ)アクリレート系モノマー及び(メタ)アクリレート系オリゴマー等の2官能以上で分子量が10000未満の化合物等を用いても良い。
バインダー成分(C)の分子量が1000以下の場合は(メタ)アクリロイル基又は(メタ)アクリロイルオキシ基を1分子中に3〜6個有することが好ましく、バインダー成分(C)の分子量が1000より大きい場合は(メタ)アクリロイル基又は(メタ)アクリロイルオキシ基を1分子中に6個以上有することが好ましい。
アクリロイル基を3個以上有するバインダー成分としては、例えば、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンヘキサアクリレート及びこれらの変性体が挙げられる。
バインダー成分(C)としては、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、及びジペンタエリスリトールペンタアクリレートが好ましく用いられ、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート及びジペンタエリスリトールペンタアクリレートが最も好ましく用いられる。
アクリロイル基を1分子中に6個以上有し、分子量が1000より多いウレタンアクリレートやエポキシアクリレートも好ましく用いることができる。
このようなウレタンアクリレートの市販品としては、日本合成化学工業(株)製の製品名UV1700B、日本化薬(株)製の製品名DPHA40H、根上工業(株)製の製品名アートレジンUN904及びアートレジンUN3320HS、荒川化学工業(株)製の製品名ビームセット577並びに新中村化学工業(株)製の製品名U15HA及びU6HAを挙げることができる。
エポキシアクリレートの市販品としては、荒川化学工業(株)製の製品名ビームセット371及びビームセット371MLV等を挙げることができる。
また、例えば、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル又はサンユレック(株)製の芳香族エポキシ樹脂は、保護層と光透過性基材又はタッチパネルセンサ層との密着性が高まる利点がある。
保護層にアルカリ溶液による現像性を付与する場合、バインダー成分(C)として、水酸基又はカルボキシル基を有する化合物を用いることが好ましい。
熱硬化性バインダー成分としては、メラミン樹脂、エポキシ樹脂及びポリイミド等が挙げられる。
バインダー成分(C)としては上述したものを1種単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。
(その他の成分)
保護層用組成物には、上記成分のほかに、さらに溶剤、重合開始剤、カップリング剤等を適宜加えることができる。
(保護層用組成物の溶剤)
溶剤としては特に限定されず、従来公知の保護層用組成物に用いられている溶剤を用いることができる。例えば、特開2008−165040号公報記載のイソプロパノール(IPA)及びメタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)及びメチルイソブチルケトン(MIBK)等のケトン類、酢酸メチル及び酢酸エチル等のエステル類、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド等の含窒素化合物、時イソプロピルエーテル及びテトラヒドロフラン等のエーテル類、塩化メチレン及びクロロホルム等のハロゲン化炭化水素水類、ジメチルスルホキシド及び炭酸プロピレン等のその他の溶剤並びにこれらの混合溶剤が挙げられる。
(重合開始剤)
保護層用組成物には必要に応じてラジカル及びカチオン重合開始剤等を適宜選択して用いても良い。これらの重合開始剤は、光照射及び/又は加熱により分解されて、ラジカルもしくはカチオンを発生してラジカル重合とカチオン重合を進行させるものである。
重合開始剤は特に限定されず、従来公知の物を用いることができる。例えば、特開2008−165040号公報記載のチバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製の製品名イルガキュア184(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)及び製品名イルガキュア651(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン)等が挙げられる。
重合開始剤を用いる場合、その含有量は、保護層用組成物の全固形分の合計質量に対して1〜10質量%であることが好ましい。
(カップリング剤)
カップリング剤は、保護層と光透過性基材又はタッチパネルセンサ層(透明電極)との密着性を高めるための成分であり、各種合成樹脂等の有機質材料と化学結合するビニル基、エポキシ基、アミノ基、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基又はメルカプト基等の反応基を有する成分及びガラス、金属又は珪石等の無機質材料と化学結合するメトキシ基又はエトキシ基等の反応基を有する成分が挙げられる。
このような反応基を有するカップリング剤としては例えば、シランカップリング剤及びチタンカップリング剤が好ましく用いられる。
シランカップリング剤としては、例えば、特許文献2に記載の、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(3−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン)及びγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン)等のシランカップリング剤を用いても良い。この中でも3−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。
シランカップリング剤を用いる場合、その含有量は、保護層用組成物の全固形分の合計質量に対して0.1〜5質量%であることが好ましい。
チタンカップリング剤としては、例えば、チタン含有有機化合物が挙げられ、この中でもジイソプロポキシビス(アセチルアセトナト)チタンが好ましい。
チタンカップリング剤を用いる場合、その含有量は、保護層用組成物の全固形分の合計質量に対して0.1〜5質量%であることが好ましい。
後述するカラーフィルタ一体型のタッチパネル用基板の製造方法のように、タッチパネルセンサ層と保護層を形成した後に、カラーフィルタ層を形成する場合、カラーフィルタ層を形成する工程で、緑色、青色及び赤色等の着色画素を形成するために、複数の加熱工程を伴う場合があり、保護層とタッチパネルセンサ層(透明電極)との密着性が低下し、保護層がタッチパネルセンサ層から剥離してしまうことがある。
上記シランカップリング剤及びチタンカップリング剤は、特にこのようなカラーフィルタ層を形成する工程のような、密着の耐熱性又は耐久性が必要とされる保護層に好適に用いることができる。
(誘電体層)
誘電体層は、例えば、図3及び図4のように、光透過性基材の一面側の厚み方向に2以上の透明電極が重なり合う場合に、パターン又は機能等の種類の異なる透明電極が接触しないようにそれらの間に必要に応じて設けられる層である。また、誘電体層は静電容量方式のタッチパネルにおいては誘電体としても機能することができる。
誘電体層は、図3に示したようにタッチパネルセンサ層全面を覆うように設けても良いし、図4に示したように所望の位置に選択的に設けても良い。
誘電体層の材料は従来公知の材料を用いて形成すれば良い。このような材料としては、例えば、SiO、SiON若しくはSiN等の無機材料又は上述したアクリル系ポリマーで形成することができる。
誘電体層はフォトリソグラフィー技術等を用いて、パターニングできるものであっても良い。パターニング可能とするためには、誘電体層を、例えば、アクリル系ポリマーを用いて形成すれば良い。
(カラーフィルタ層)
カラーフィルタ層は図4に示したように、光透過性基材の、上記タッチパネルセンサ層及び保護層が設けられた面とは反対側に必要に応じて任意に設けられる層である。
カラーフィルタ層はLCD等に用いられるカラーフィルタであって、一般に緑色、青色及び赤色の着色画素並びにこれらの画素間にコントラスト向上のために設けられるブラックマトリクス(遮光部)を有する。カラーフィルタ層にはこれらの他、オーバーコート層(カラーフィルタの保護層)、透明電極、スペーサ及び配向膜等が含まれていても良い。
カラーフィルタ層は従来公知の構成とすれば良く、例えば、特開2010−014870号公報記載の構成とすることができる。
着色画素は、例えば、各着色画素に対応した顔料、顔料分散剤及びバインダー等を含む組成物により着色画素を形成すれば良い。
ブラックマトリクスは、例えば、カーボン微粒子又は金属酸化物等の遮光物質を含有させた組成物を用いて硬化膜(樹脂層)を形成し、この硬化膜を所望のパターンにパターニングすれば良い。この他、厚さ1000〜2000Åのクロム等の金属薄膜を蒸着又はスパッタリング等の真空薄膜形成法で形成し、フォトリソグラフィー技術によりパターニングしたものであっても良い。
(タッチパネル用基板の製造方法)
上述したタッチパネル用基板を製造する方法としては、少なくとも以下の(i)〜(iii)の工程を含む。
(i)保護層用硬化性樹脂組成物を準備する工程
(ii)光透過性基材の少なくとも一面側の少なくとも一部にタッチパネルセンサ層を形成する工程
(iii)タッチパネルセンサ層を形成した後に保護層を形成する工程
なお、保護層用硬化性樹脂組成物は保護層の形成前に準備すれば良く、タッチパネルセンサ層を形成した後に準備しても良い。
保護層用組成物は、上述したシリカ微粒子、反応性シリカ微粒子(A)、異形シリカ微粒子、反応性異形シリカ微粒子(B)からなる群より選ばれる1種以上の微粒子並びにバインダー成分(C)を混合分散することにより得ることができる。保護層用組成物に塗工性又は分散性を付与するために適宜、上述した溶剤を加えても良い。また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前記微粒子及びバインダー成分(C)の他に、所望の特性を付与するために必要に応じて適宜、上述した重合開始剤やシランカップリング剤を加えても良い。
保護層用組成物の調製は従来公知の方法を用いることができ、例えば、ペイントシェーカー又はビーズミル等を用いて調製することができる。
タッチパネルセンサ層の形成は、特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。
例えば、図5及び図6を用いて説明すると、第一に、光透過性基材10の一面側の一部に、配線100及び接続端子90を形成する。第二に、透明電極(31及び32)を所望のパターンで形成する。第三に、第一の透明電極31と第二の透明電極32の交差部分(ブリッジ部33)を形成する箇所の第一の透明電極(一方の透明電極)を少なくとも覆うように誘電体層50を形成する。第四に、第一の透明電極31と第二の透明電極32のブリッジ部33を形成することで、図5及び図6に示すような2次元パターンで、かつ、立体交差した部分を有するタッチパネルセンサ層が形成される。
なお、タッチパネルセンサ層の透明電極、接続端子及び配線を形成する順序は上記の順序に限定されず、適宜、任意の順序で形成することができる。
配線及び接続端子の形成は、タッチパネルセンサ層で挙げた材料を用いて、蒸着又はスパッタリング等の真空薄膜形成法で光透過性基材の一面側に形成した後、フォトリソグラフィー技術により所望のパターンにする方法又はスクリーン印刷により所望のパターンに形成する方法が挙げられる。
透明電極は上述した材料を用いて、例えば、蒸着又はスパッタにより一面的に形成した後、フォトリソグラフィー技術により所望のパターンにすることで形成できる。
図3に示すように光透過性基材の一面側の厚み方向にタッチパネルセンサ層を2層以上設ける場合や、図5及び図6に示すように透明電極のブリッジ部を有する場合には、上記(iii)工程、すなわち保護層を形成する工程の前に、誘電体層を形成する工程が含まれていても良い。
誘電体層は、上述した材料を用いて、図3に示すようにタッチパネルセンサ層を光透過性基材と反対側の面から覆うように全面的に設けても良い。また、図5及び図6に示すように透明電極のブリッジ部を形成する場合は、第一の透明電極と第二の透明電極が接触しないように少なくともブリッジ部となる箇所の第一の透明電極(一方の透明電極)を覆うように誘電体層を形成すれば良い。
SiO、SiON又はSiN等の無機材料により誘電体層を形成する場合は、蒸着又はスパッタにより一面的に形成し、フォトリソグラフィー法によりパターニングする方法を用いることができる。アクリル系ポリマーにより誘電体層を形成する場合は、スクリーン印刷等の塗布法を用いることができる。
なお、本発明においては誘電体層を上述した保護層と同様の組成としても良い。
(カラーフィルタ一体型のタッチパネル用基板の製造方法)
本発明に係るタッチパネル用基板の製造方法は、平均1次粒径1〜100nmの球状のシリカ微粒子、当該シリカ微粒子の表面に反応性官能基aを有する反応性シリカ微粒子(A)、平均1次粒径1〜100nmの球状のシリカ微粒子3〜20個が無機の化学結合により結合してなる異形シリカ微粒子、当該異形シリカ微粒子の表面に反応性官能基bを有する反応性異形シリカ微粒子(B)からなる群より選ばれる1種以上の微粒子並びに反応性官能基cを有するバインダー成分(C)を含み、当該反応性官能基a、b及びcは、それぞれ、同種及び異種の反応性官能基間で架橋反応性を有する保護層用硬化性樹脂組成物を準備する工程、
光透過性基材の一面側にタッチパネルセンサ層を形成する工程、
当該保護層用硬化性樹脂組成物を用いて当該タッチパネルセンサ層の少なくとも一部を当該光透過性基材とは反対側から覆う保護層を形成する工程、及び、
当該保護層を形成する工程の後に、当該光透過性基材の当該タッチパネルセンサ層を設けた面とは反対側の面にカラーフィルタ層を形成する工程、を含むことを特徴とする。
タッチパネル用基板が一方の面にカラーフィルタ層を有する場合、本発明に係るタッチパネル用基板の製造方法によれば、カラーフィルタ層を形成する前にタッチパネルセンサ層を形成し、かつ、当該タッチパネルセンサ層を覆うように硬度及び耐擦傷性に優れた保護層を形成するため、製造時の搬送及び取扱いによってもタッチパネルセンサ層の損傷及び異物の付着等の汚染が防止できる。
タッチパネルセンサ層を形成する前にカラーフィルタ層を形成すると、光透過性基材のカラーフィルタ層を設けた面とは反対側の面にタッチパネルセンサ層を形成するために、カラーフィルタ層がベルトコンベア等の作業台又は搬送台に接した状態でタッチパネルセンサ層を形成する工程を行うためにカラーフィルタ層が汚染され、又は損傷してしまう。
そのため、タッチパネルセンサ層をカラーフィルタ層よりも先に形成し、当該タッチパネルセンサ層の少なくとも一部を硬度及び耐擦傷性に優れた保護層により覆うことで、タッチパネルセンサ層の汚染又は損傷が防止されながら、カラーフィルタ層を形成し、カラーフィルタ一体型のタッチパネル用基板が得られる。
保護層を形成する工程の後に、カラーフィルタ層を形成する工程以外は、上述したカラーフィルタ層を有しないタッチパネル用基板の製造方法の工程と同様である。
カラーフィルタ層の形成は、従来公知の方法を用いることができ、例えば、特開2010−014870号公報記載の方法により形成することができる。この他、例えば、ブラックマトリクスを印刷法によりパターン状に形成し、形成されたブラックマトリクス間に着色画素用の組成物をインクジェット印刷法等により塗布し、光照射等により硬化させ、着色画素を形成することでカラーフィルタを得ても良い。
本発明に係るタッチパネル用基板の製造方法においては、例えば、図6に示したように、前記タッチパネルセンサ層を形成する工程において、タッチ位置を検出され得る領域に第一及び第二の透明電極並びに配線が形成され、及び、当該タッチ位置を検出され得る領域以外に外部との接続端子が形成され、かつ、前記保護層を形成する工程において、当該保護層が当該接続端子の少なくとも一部を露出させるように形成される態様とすることも可能である。
(タッチパネル)
本発明に係るタッチパネルは、上記タッチパネル用基板を備えることを特徴とする。
一般にタッチパネルには、上述したようにタッチパネル用基板の他、入出力する情報を処理する情報処理部を有する。情報処理部については従来公知のものを用いれば良く、ここでの説明は省略する。
本発明に係るタッチパネルは、上記タッチパネル用基板を備えていれば良く、LCD等のディスプレイと一体となったものであっても良い。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。これらの記載により本発明を制限するものではない。
各略語はそれぞれ、以下のものを表す。
MEK:メチルエチルケトン
IPA:イソプロパノール
MIBK:メチルイソブチルケトン
(反応性シリカ微粒子(A)の調製)
以下の操作により平均1次粒径20nm、反応性官能基aとしてメタクリロイル基を有する反応性シリカ微粒子(A)を得た。
平均1次粒径20nmの水分散コロイダルシリカ(日産化学工業(株)製の製品名スノーテックス20、球状シリカ)を陽イオン交換樹脂(ダイヤイオンSK1B、三菱化学(株)製)400gを用いて3時間イオン交換を行い、次いで、陰イオン交換樹脂(ダイヤイオンSA20A、三菱化学(株)製)200gを用いて3時間イオン交換を行った後、洗浄し固形分濃度20重量%のシリカ微粒子の水分散液を得た。
この時、シリカ系微粒子の水分散液のNaO含有量は、シリカ微粒子当たり各7ppmであった。
上記(1)の処理を行ったシリカ微粒子の水分散液10gに150mLのIPA、4.0gの3,6,9−トリオキサデカン酸及び4.0gのメタクリル酸を加え、30分間撹拌し混合した。
得られた混合液を、60℃で5時間加熱しながら撹拌する事で、シリカ微粒子表面にメタクリロイル基が導入されたシリカ微粒子分散液を得た。得られたシリカ微粒子分散液をロータリーエバポレーターを用いて蒸留水及びIPAを留去させ、乾固させないようにMEKを加えながら、最終的に残留する水やIPAを0.1質量%とし、固形分50質量%のシリカ分散MEK溶液を得た。
このようにして得られた反応性シリカ微粒子(A)は、日機装(株)製の製品名Microtrac粒度分析計により測定した結果、平均1次粒径20nmであった。
(異形シリカ微粒子の調製)
以下の操作により、平均1次粒径10nmの球状のシリカ微粒子が平均12個結合した異形シリカ微粒子を得た。
球状のシリカ微粒子(平均1次粒径10nm、SiO濃度20質量%、シリカ中Na:2700ppm)2000gにイオン交換水6000gを加え、次いで、陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製の製品名SK−1BH)400gを加え、1時間撹拌して脱アルカリ処理を行った。次いで、その陽イオン交換樹脂を分離した後、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製の製品名SANUPC)400gを加え、1時間撹拌して脱アニオン処理を行った。次いで、再び陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製の製品名SK−1BH)400gを加え、1時間撹拌して脱アルカリ処理してSiO濃度5質量%のシリカ微粒子分散液を調製した。このとき、シリカ粒子中のNa含有量は200ppmであった。
次に、希塩酸にて分散液のpHを4.0に調製し、オートクレーブにて200℃で1時間処理した。次いで、室温で陽イオン交換樹脂を加え、1時間撹拌して脱アルカリ処理し、その陽イオン交換樹脂を分離した後、陰イオン交換樹脂を加え、1時間撹拌して脱アニオン処理してSiO濃度5質量%の異形シリカ微粒子分散液を調製した。
次に、その異形シリカ微粒子分散液をSiO濃度10重量%に濃縮し、次いで、限外濾過膜法でメタノールに溶剤置換し、SiO濃度(固形分濃度)10質量%の異形シリカ微粒子のメタノール分散液を調製した。
(反応性異形シリカ微粒子(B−1)の調製)
上記方法で調製した異形シリカ微粒子のメタノール分散液93質量部に、メタアクリル系シランカップリング剤であるγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製の製品名KBM−503)を1質量部加え、HCl水溶液にて全体の溶液をpH=4に調節した後、80℃で5時間加熱撹拌した。これにより、表面にメタクリロイル基を導入した反応性異形シリカ微粒子(B−1)を得た。調製した溶液は、メタノールからMIBKに溶剤置換を行い、反応性異形シリカ微粒子(B−1)の固形分40質量%MIBK分散液を得た。
(反応性異形シリカ微粒子(B−2)の調製)
上記異形シリカ微粒子の調製において、平均1次粒径120nmの球状のシリカ微粒子を用いた以外は同様に異形シリカ微粒子の調製を行い、平均連結数12個の異形シリカ微粒子を得た。
次いで、その異形シリカ微粒子について上記反応性異形シリカ微粒子(B−1)の調製と同様に表面処理を行い、表面にメタクリロイル基を導入した反応性異形シリカ微粒子(B−2)を得た。調製した溶液は、メタノールからMIBKに溶剤置換を行い、反応性異形シリカ微粒子(B−2)の固形分40質量%MIBK分散液を得た。
(保護層用硬化性樹脂組成物の調製)
それぞれ、下記に示す組成の成分を配合して、実施例用の保護層用硬化性樹脂組成物1〜7及び比較例用の保護層用硬化性樹脂組成物8〜11を調製した。各保護層用硬化性樹脂組成物の微粒子、バインダー成分(C)及びカップリング剤についてまとめたものを表1に示す。
(保護層用硬化性樹脂組成物1の調製)
シリカ微粒子(平均1次粒径10nm、日産化学工業(株)製の製品名スノーテックスS):40質量部(固形分換算)
バインダー成分(ペンタエリスリトールトリアクリレート):30質量部
バインダー成分(荒川化学工業(株)製の製品名ビームセット577):30質量部
重合開始剤(チバ・ジャパン(株)製の製品名イルガキュア184):3質量部
溶剤(MEK):100質量部
(保護層用硬化性樹脂組成物2の調製)
シリカ微粒子(平均1次粒径15nm、日産化学工業(株)製の製品名スノーテックス20):35質量部(固形分換算)
バインダー成分(ペンタエリスリトールテトラアクリレート):30質量部
バインダー成分(日本合成化学工業(株)製の製品名UV1700B):30質量部
重合開始剤(チバ・ジャパン(株)製の製品名イルガキュア184):3質量部
溶剤(MEK):100質量部
(保護層用硬化性樹脂組成物3の調製)
反応性シリカ微粒子(平均1次粒径20nm):35質量部(固形分換算)
バインダー成分(ペンタエリスリトールテトラアクリレート):30質量部
バインダー成分(日本合成化学工業(株)製の製品名UV1700B):30質量部
重合開始剤(チバ・ジャパン(株)製の製品名イルガキュア184):3質量部
溶剤(MEK):100質量部
(保護層用硬化性樹脂組成物4の調製)
異形シリカ微粒子(平均1次粒径10nm、平均連結数12個):35質量部(固形分換算)
バインダー成分(ペンタエリスリトールテトラアクリレート):30質量部
バインダー成分(日本合成化学工業(株)製の製品名UV1700B):30質量部
重合開始剤(チバ・ジャパン(株)製の製品名イルガキュア184):3質量部
溶剤(MEK):100質量部
(保護層用硬化性樹脂組成物5の調製)
反応性異形シリカ微粒子(B−1)(平均1次粒径10nm、平均連結数12個):35質量部(固形分換算)
バインダー成分(ペンタエリスリトールテトラアクリレート):30質量部
バインダー成分(日本合成化学工業(株)製の製品名UV1700B):30質量部
重合開始剤(チバ・ジャパン(株)製の製品名イルガキュア184):3質量部
溶剤(MEK):100質量部
(保護層用硬化性樹脂組成物6の調製)
反応性異形シリカ微粒子(B−1)(平均1次粒径10nm、平均連結数12個):35質量部(固形分換算)
バインダー成分(ペンタエリスリトールテトラアクリレート):30質量部
バインダー成分(日本合成化学工業(株)製の製品名UV1700B):30質量部
重合開始剤(チバ・ジャパン(株)製の製品名イルガキュア184):3質量部
シランカップリング剤(3−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン):3質量部
溶剤(MEK):100質量部
(保護層用硬化性樹脂組成物7の調製)
反応性異形シリカ微粒子(B−1)(平均1次粒径10nm、平均連結数12個):35質量部(固形分換算)
バインダー成分(ペンタエリスリトールテトラアクリレート):30質量部
バインダー成分(日本合成化学工業(株)製の製品名UV1700B):30質量部
重合開始剤(チバ・ジャパン(株)製の製品名イルガキュア184):3質量部
エポキシモノマー(1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル(ナガセケムテックス(株)製の製品名EX−212)):10質量部
溶剤(MEK):100質量部
(保護層用硬化性樹脂組成物8の調製)
バインダー成分(ペンタエリスリトールトリアクリレート):30質量部
バインダー成分(荒川化学工業(株)製の製品名ビームセット577):30質量部
重合開始剤(チバ・ジャパン(株)製の製品名イルガキュア184):3質量部
溶剤(MEK):100質量部
(保護層用硬化性樹脂組成物9の調製)
バインダー成分(ペンタエリスリトールトリアクリレート):30質量部
バインダー成分(荒川化学工業(株)製の製品名ビームセット577):30質量部
重合開始剤(チバ・ジャパン(株)製の製品名イルガキュア184):3質量部
シランカップリング剤(3−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン):3質量部
溶剤(MEK):100質量部
(保護層用硬化性樹脂組成物10の調製)
反応性異形シリカ微粒子(B−1)(平均1次粒径10nm、平均連結数40個):35質量部(固形分換算)
バインダー成分(ペンタエリスリトールテトラアクリレート):30質量部
バインダー成分(日本合成化学工業(株)製の製品名UV1700B):30質量部
重合開始剤(チバ・ジャパン(株)製の製品名イルガキュア184):3質量部
溶剤(MEK):100質量部
(保護層用硬化性樹脂組成物11の調製)
反応性異形シリカ微粒子(B−2)(平均1次粒径120nm、平均連結数12個):35質量部(固形分換算)
バインダー成分(ペンタエリスリトールテトラアクリレート):30質量部
バインダー成分(日本合成化学工業(株)製の製品名UV1700B):30質量部
重合開始剤(チバ・ジャパン(株)製の製品名イルガキュア184):3質量部
溶剤(MEK):100質量部
Figure 2011192150
(実施例1)
0.7mm厚のガラス基板に銀パラジウム銅化合物を用いて100nmの厚みで全面蒸着を行い、次いで、フォトリソグラフィー法でレジストパターニング、エッチングを行い、線幅50μmの配線を得た。
続いて、ITOを200nm蒸着し、同様にレジストパターニング、エッチングを行い、所望の透明電極と配線のパターン(タッチパネルセンサ層)を得た。
そのタッチパネルセンサ層上に、上記保護層用硬化性樹脂組成物1をスピンコート法で塗布し、塗膜を形成した。その塗膜を80℃で5分乾燥させ、次いで照射量100mJ/cmで紫外線照射を行い、厚み1μmの保護層を形成してタッチパネル用基板を得た。
(実施例2〜7及び比較例1〜4)
実施例1において保護層用硬化性樹脂組成物1をそれぞれ、表2に示す保護層用硬化性樹脂組成物に代えた以外は実施例1と同様にして、タッチパネル用基板を得た。
(実施例8)
実施例5の保護層の形成までを行い、次いで、ガラス基板のタッチパネルセンサ層及び保護層を形成した面とは反対側の面に、ブラックマトリクス、緑色着色画素部、青色着色画素部、赤色着色画素部を形成してカラーフィルタ層を形成し、タッチパネル用基板を得た。
(比較例5)
ガラス基板の一面側に、ブラックマトリクス、緑色着色画素部、青色着色画素部、赤色着色画素部を形成してカラーフィルタ層を形成し、次いでガラス基板のカラーフィルタ層を形成した面とは反対側の面に実施例5と同様にタッチパネルセンサ層及び保護層を形成し、タッチパネル用基板を得た。
(評価)
作製した実施例及び比較例のタッチパネル用基板について、以下に示すように鉛筆硬度、耐スチールウール性、動摩擦係数、密着性、ヘイズ及び傷と汚れの有無の評価を行った。その結果を表2に示す。
(鉛筆硬度の測定)
上記実施例及び比較例のタッチパネル用基板の保護層を有する面に対して、JIS K5600−5−4(1999)に規定する鉛筆硬度試験に準じて4.9N(500gf)荷重と7.84N(800gf)荷重の時のそれぞれの傷のつかなかった最も高い硬度を求めた。
(評価:耐スチールウール(SW)性)
タッチパネル用基板の保護層側の面を#0000のスチールウールを用い、速度100mm/secで10往復した時の傷の有無を目視により確認し、傷がつかなかった時の最も高い圧力(Pa)を求めた。
(評価:動摩擦係数)
実施例及び比較例のタッチパネル用基板について、動摩擦測定機(HHS−2000)で、直径10mmのステンレス剛球を用い、荷重2.0N、速度5mm/secにて動摩擦係数を測定した。
(評価:密着性)
保護層に1mm角で合計100目のマス目を入れ、ニチバン(株)製の工業用24mmセロテープ(登録商標)を用いて5回連続で剥離試験を行い、残っているマス目の数量を計測し、下記基準に基づいて剥離試験の密着度を求めることにより密着性を評価した。
密着度(%)=(剥がれなかったマス目の数/合計のマス目数100)×100
(評価:ヘイズ)
実施例及び比較例のタッチパネル用基板のヘイズ値(%)を、ヘイズメーター((株)村上色彩技術研究所製の製品名HM−150)を用いてJIS K−7136に準じて測定した。
(評価:傷と汚れの有無)
実施例及び比較例のタッチパネル用基板について、目視で傷と汚れの有無を確認した。
Figure 2011192150
(結果のまとめ)
表2より、実施例のタッチパネル用基板については各評価について良好な結果が得られた。特に、反応性シリカ微粒子(A)、異形シリカ微粒子又は反応性異形シリカ微粒子(B)を用いた実施例3〜8では高い鉛筆硬度及び耐スチールウール性(耐擦傷性)が得られた。
実施例6及び8では、シランカップリング剤を用いたため他の実施例よりも密着性が高くなったと考えられる。
実施例7では、エポキシモノマー(1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル)を用いたため密着性が高くなったと考えられる。
微粒子を含まない比較例1及び2では、鉛筆硬度及び耐スチールウール性(耐擦傷性)の評価が低かった。
比較例3では、鉛筆硬度及び耐スチールウール性(耐擦傷性)は良好な結果が得られたが、動摩擦係数及びヘイズの評価が低かった。これは、比較例3で用いた保護層用硬化性樹脂組成物10に含まれる反応性異形シリカ微粒子(B−1)の平均連結数が40と多く、透明性が低下したこと及び保護層の表面に凹凸が生じたことによるものと推測される。
比較例4では、鉛筆硬度及び耐スチールウール性(耐擦傷性)は良好な結果が得られたが、ヘイズの評価が低かった。これは、比較例4で用いた保護層用硬化性樹脂組成物11に含まれる反応性異形シリカ微粒子(B−2)の平均1次粒径が120nmと多く、透明性が低下したことによるものと推測される。
実施例8ではタッチパネルセンサ層及び保護層を形成した後、カラーフィルタ層を形成したため、タッチパネル用基板の外観に傷と汚れはなかった。
しかし、カラーフィルタ層を形成した後にタッチパネルセンサ層及び保護層を形成した比較例5では、タッチパネルセンサ層及び保護層を形成する際に土台側となったカラーフィルタ層に傷と汚れが生じてしまった。
1 タッチパネル用基板
10 光透過性基材
20 タッチパネルセンサ層
30 透明電極
31 第一の透明電極
32 第二の透明電極
33 ブリッジ部
40 保護層
50 誘電体層(絶縁層)
60 カラーフィルタ層
70 ブラックマトリクス
80G 緑色着色画素部
80B 青色着色画素部
80R 赤色着色画素部
90 接続端子
100 配線

Claims (10)

  1. 光透過性基材の少なくとも一面側の少なくとも一部に、タッチパネルセンサ層を有するタッチパネル用基板であって、
    当該タッチパネルセンサ層の少なくとも一部を当該光透過性基材とは反対側から覆う保護層が設けられており、
    当該保護層において、当該保護層のマトリクスが架橋しており、かつ、平均1次粒径1〜100nmの球状のシリカ微粒子及び/又は平均1次粒径1〜100nmの球状のシリカ微粒子3〜20個が無機の化学結合により結合してなる異形シリカ微粒子が含まれることを特徴とする、タッチパネル用基板。
  2. 前記保護層において、前記マトリクスと前記シリカ微粒子及び/又は前記異形シリカ微粒子が架橋結合していることを特徴とする、請求項1に記載のタッチパネル用基板。
  3. 前記保護層が、平均1次粒径1〜100nmの球状のシリカ微粒子、当該シリカ微粒子の表面に反応性官能基aを有する反応性シリカ微粒子(A)、平均1次粒径1〜100nmの球状のシリカ微粒子3〜20個が無機の化学結合により結合してなる異形シリカ微粒子、当該異形シリカ微粒子の表面に反応性官能基bを有する反応性異形シリカ微粒子(B)からなる群より選ばれる1種以上の微粒子並びに反応性官能基cを有するバインダー成分(C)を含み、当該反応性官能基a、b及びcは、それぞれ、同種及び異種の反応性官能基間で架橋反応性を有する保護層用硬化性樹脂組成物の硬化物からなることを特徴とする、請求項1又は2に記載のタッチパネル用基板。
  4. 前記無機の化学結合が、共有結合であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のタッチパネル用基板。
  5. 前記保護層用硬化性樹脂組成物の全固形分に対する前記シリカ微粒子、反応性シリカ微粒子(A)、異形シリカ微粒子及び反応性異形シリカ微粒子(B)からなる群より選ばれる1種以上の微粒子の含有量の総和が、30〜70質量%であることを特徴とする、請求項3又は4に記載のタッチパネル用基板。
  6. 前記光透過性基材の一面側にタッチパネルセンサ層を有し、かつ、当該光透過性基材の当該タッチパネルセンサ層を有する面とは反対側の面に、カラーフィルタが設けられていることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のタッチパネル用基板。
  7. 前記タッチパネルセンサ層が第一及び第二の透明電極、配線並びに外部との接続端子を有し、当該第一及び第二の透明電極が、前記一面側において2つ以上設けられて2次元パターンを形成し、誘電体層を介して立体的に交差し、かつ、当該配線を介して前記光透過性基材の端部に設けられた当該接続端子に接続しており、
    前記保護層が、当該接続端子の一部、当該第一及び第二の透明電極並びに当該配線を当該光透過性基材とは反対側から覆っていることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のタッチパネル用基板。
  8. 前記請求項1乃至7のいずれか一項に記載のタッチパネル用基板を備えることを特徴とする、タッチパネル。
  9. 平均1次粒径1〜100nmの球状のシリカ微粒子、当該シリカ微粒子の表面に反応性官能基aを有する反応性シリカ微粒子(A)、平均1次粒径1〜100nmの球状のシリカ微粒子3〜20個が無機の化学結合により結合してなる異形シリカ微粒子、当該異形シリカ微粒子の表面に反応性官能基bを有する反応性異形シリカ微粒子(B)からなる群より選ばれる1種以上の微粒子並びに反応性官能基cを有するバインダー成分(C)を含み、当該反応性官能基a、b及びcは、それぞれ、同種及び異種の反応性官能基間で架橋反応性を有する保護層用硬化性樹脂組成物を準備する工程、
    光透過性基材の一面側にタッチパネルセンサ層を形成する工程、
    当該保護層用硬化性樹脂組成物を用いて当該タッチパネルセンサ層の少なくとも一部を当該光透過性基材とは反対側から覆う保護層を形成する工程、及び、
    当該保護層を形成する工程の後に、当該光透過性基材の当該タッチパネルセンサ層を設けた面とは反対側の面にカラーフィルタ層を形成する工程、を含むことを特徴とする、タッチパネル用基板の製造方法。
  10. 前記タッチパネルセンサ層を形成する工程において、タッチ位置を検出され得る領域に第一及び第二の透明電極並びに配線が形成され、及び、当該タッチ位置を検出され得る領域以外に外部との接続端子が形成され、かつ、
    前記保護層を形成する工程において、当該保護層が当該接続端子の少なくとも一部を露出させるように形成されることを特徴とする、請求項9に記載のタッチパネル用基板の製造方法。
JP2010059224A 2010-03-16 2010-03-16 タッチパネル用基板、タッチパネル及びタッチパネル用基板の製造方法 Active JP5533078B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010059224A JP5533078B2 (ja) 2010-03-16 2010-03-16 タッチパネル用基板、タッチパネル及びタッチパネル用基板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010059224A JP5533078B2 (ja) 2010-03-16 2010-03-16 タッチパネル用基板、タッチパネル及びタッチパネル用基板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011192150A true JP2011192150A (ja) 2011-09-29
JP5533078B2 JP5533078B2 (ja) 2014-06-25

Family

ID=44796966

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010059224A Active JP5533078B2 (ja) 2010-03-16 2010-03-16 タッチパネル用基板、タッチパネル及びタッチパネル用基板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5533078B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013210733A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Dainippon Printing Co Ltd タッチパネルセンサ、タッチパネルモジュールおよびタッチパネルセンサの製造方法
JP2014534524A (ja) * 2011-10-25 2014-12-18 ユニピクセル ディスプレイズ,インコーポレーテッド 耐スクラッチ性タッチセンサ
JPWO2013187324A1 (ja) * 2012-06-14 2016-02-04 ポリマテック・ジャパン株式会社 基板シートおよびタッチパネル
JP2017082187A (ja) * 2015-03-30 2017-05-18 ナガセケムテックス株式会社 被覆組成物
KR20170073186A (ko) * 2015-12-18 2017-06-28 동우 화인켐 주식회사 필름 터치 센서
CN113772963A (zh) * 2021-09-13 2021-12-10 芜湖长信科技股份有限公司 一种双面线路触摸屏结构及其制备方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005530996A (ja) * 2002-06-25 2005-10-13 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー タッチセンサ
JP2006330883A (ja) * 2005-05-24 2006-12-07 Gunze Ltd ヘイズ調整用フィルム及びこれを用いたタッチパネル
JP2007004339A (ja) * 2005-06-22 2007-01-11 Gunze Ltd 防眩性保護コートおよびこれを含むタッチパネルセンサ
JP2007197588A (ja) * 2006-01-27 2007-08-09 Jsr Corp 異形粒子、異形粒子組成物及びその製造方法、並びに光拡散成形品
JP2009042974A (ja) * 2007-08-08 2009-02-26 Mitsubishi Electric Corp タッチパネル及びそれを備えた表示装置
JP2009245935A (ja) * 2008-03-12 2009-10-22 Jsr Corp 透明導電性積層フィルムおよびその製造方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005530996A (ja) * 2002-06-25 2005-10-13 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー タッチセンサ
JP2006330883A (ja) * 2005-05-24 2006-12-07 Gunze Ltd ヘイズ調整用フィルム及びこれを用いたタッチパネル
JP2007004339A (ja) * 2005-06-22 2007-01-11 Gunze Ltd 防眩性保護コートおよびこれを含むタッチパネルセンサ
JP2007197588A (ja) * 2006-01-27 2007-08-09 Jsr Corp 異形粒子、異形粒子組成物及びその製造方法、並びに光拡散成形品
JP2009042974A (ja) * 2007-08-08 2009-02-26 Mitsubishi Electric Corp タッチパネル及びそれを備えた表示装置
JP2009245935A (ja) * 2008-03-12 2009-10-22 Jsr Corp 透明導電性積層フィルムおよびその製造方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014534524A (ja) * 2011-10-25 2014-12-18 ユニピクセル ディスプレイズ,インコーポレーテッド 耐スクラッチ性タッチセンサ
US9568497B2 (en) 2011-10-25 2017-02-14 Unipixel Displays, Inc. Scratch resistant touch sensor
JP2013210733A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Dainippon Printing Co Ltd タッチパネルセンサ、タッチパネルモジュールおよびタッチパネルセンサの製造方法
JPWO2013187324A1 (ja) * 2012-06-14 2016-02-04 ポリマテック・ジャパン株式会社 基板シートおよびタッチパネル
JP2017082187A (ja) * 2015-03-30 2017-05-18 ナガセケムテックス株式会社 被覆組成物
KR20170073186A (ko) * 2015-12-18 2017-06-28 동우 화인켐 주식회사 필름 터치 센서
KR102337695B1 (ko) * 2015-12-18 2021-12-09 동우 화인켐 주식회사 필름 터치 센서
CN113772963A (zh) * 2021-09-13 2021-12-10 芜湖长信科技股份有限公司 一种双面线路触摸屏结构及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5533078B2 (ja) 2014-06-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI522642B (zh) 光學薄膜、偏光板、顯示面板及顯示器
KR101812962B1 (ko) 광학용 시트 및 도전성 시트 및 상기 광학용 시트를 구비하는 표시 장치
KR101501907B1 (ko) 정전 용량식 터치 패널이 형성된 표시 장치, 정전 용량식 터치 패널
JP5533078B2 (ja) タッチパネル用基板、タッチパネル及びタッチパネル用基板の製造方法
JP4943091B2 (ja) 透明導電性フィルム、タッチパネル用電極板およびタッチパネル
US9874987B2 (en) Double-sided transparent conductive film and touch panel
JP4831778B2 (ja) タッチパネル
CN107250958B (zh) 转印薄膜、静电电容型输入装置及其电极用保护膜、层叠体及其制造方法
JP6336032B2 (ja) 転写フィルム、転写フィルムの製造方法、透明積層体、透明積層体の製造方法、静電容量型入力装置および画像表示装置
US20160115340A1 (en) Hard coat film and hard coat film wound body
KR101505787B1 (ko) 중간 기재 필름 및 터치 패널 센서
JP6505370B2 (ja) 積層体およびインデックスマッチング層形成用組成物
TW201213840A (en) Optical film and method for producing the same
KR102066759B1 (ko) 하드 코팅 조성물 및 고굴절률 안티블로킹층 형성 조성물
JP6920423B2 (ja) 光学積層体ならびにこれを有する画像表示装置の前面板、画像表示装置、抵抗膜式タッチパネルおよび静電容量式タッチパネル
JP5824396B2 (ja) 透明導電性積層体
JP6533791B2 (ja) アンチウォーターマークフィルム及びタッチパネルディスプレイ
JP2013208841A (ja) 導電性積層体
JP5824397B2 (ja) 透明導電性積層体
JP6269304B2 (ja) 貼りつき防止機能を有した全光線透過率向上フィルム。
KR20150080748A (ko) 정전용량방식 터치센서용 광학조정 필름 및 그를 이용한 터치센서 필름
JP4296098B2 (ja) 防眩フィルム
WO2012133586A1 (ja) 低屈折率膜形成用組成物、低屈折率膜、プラスチック基材、及び表示装置
JP7314573B2 (ja) 導電性フィルムの製造方法、導電性フィルム、センサー、タッチパネル、および画像表示装置
JP5824398B2 (ja) 透明導電性積層体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130111

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130830

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130903

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131101

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140401

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5533078

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140414