JP2011145272A - Ct装置 - Google Patents

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喜一郎 宇山
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純一 岩澤
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Abstract

【課題】幾何条件を変更した後に最初に断層撮影をする場合に、スキャン開始から断面像の完成までの時間を短くできるCT装置を提供する。
【解決手段】透過像の回転中心位置を求め記憶する回転中心求出部9eと、スキャン制御部9dと回転中心求出部9eと再構成部9fとを制御して、被検体5に対し第一のスキャンを実施して、第一のスキャンデータから回転中心位置の求出と記憶を行い、引き続き、被検体5に対し第二のスキャンを実施して第二のスキャンデータを記憶しつつ、第二のスキャンデータから順次、回転中心位置を用いて再構成処理を前記第二のスキャンと並行して行い、被検体5の断面像を再構成する撮影制御部9cを有するCT装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、被検体の断面像を撮影するコンピュータ断層撮影装置(以下、CT(Computed Tomography)装置と記載する。)に関する。
回転のみを行う所謂RR(Rotate Rotate)方式(第三世代方式)のCT装置は、放射線源から発生する放射線(X線)を被検体に向けて照射し、被検体を放射線の光軸の方向に対し交差する回転軸で放射線に対して相対的に回転させ、一回転中の所定回転位置ごとに被検体から透過してくる放射線を1次元あるいは2次元の複数検出チャンネルを有する放射線検出器で検出し、この検出器出力から被検体の断面像ないし3次元データを得る(断層撮影する)ものである。
図5に従来例として、特許文献1に記載されているCT装置の構成を示す(正面図)。X線管101と、ここから発生する角錐状のX線ビーム102を2次元の分解能で検出するX線検出器103が対向して配置され、このX線ビーム102に入るようにテーブル104上に載置された被検体105の透過像(透過データ)を得るようになっている。
テーブル104は回転・昇降機構106上に配置され、被検体105の断面像を撮影する時は、テーブル104を回転軸RAに対し回転・昇降機構106により1回転させながら多数の方向について透過像を得る(スキャンと言う)。この多数の透過像を制御処理部107で再構成処理して被検体105の断面像(1枚ないし多数枚)を得る。
さらに、回転軸RAおよびX線検出器103はシフト機構108によりX線管101のX線焦点Fに近づけあるいは遠ざける(シフトする)ことができ、撮影距離FCD(Focus to rotation Center Distance)と検出距離FDD(Focus to Detector Distance)を変えて、目的に応じて撮影倍率(=FDD/FCD)を変更できるようになっている。
再構成処理の方法は、通常、角錐状のX線ビームの場合、非特許文献1記載の方法が用いられる。この方法は、フィルター補正逆投影法(FBP(Filtered Back Projection)法)の一種で、3次元的に逆投影するものである。
なお、再構成処理において、分解能のよい断面像を得るためには、透過像上で回転中心位置(回転軸の投影位置)が1画素よりも細かい単位で正確に知られている必要がある。逆に言うと、回転中心位置が未知だと再構成処理の逆投影が実施できない。
通常、幾何条件、例えば、撮影距離FCDあるいは検出距離FDD等を変更すると機構誤差のため透過像上の回転中心位置がずれてしまうため、変更する度に、回転中心位置の較正を行なう必要があるが、特許文献1乃至5では、回転中心位置を、被検体105をスキャンして得た透過像それ自体から求めて再構成処理に用いている。
特許文献1乃至5の回転中心求出を用いれば、幾何条件の変更の度に被検体105をピン状の治具に乗せ換えて回転中心位置の較正をやり直す、という手間が省ける。
特許文献1の回転中心求出は、回転軸に垂直な撮影断層面に対し、「撮影断層面に沿った検出器の検出チャネルnと回転角φとで得られる投影データを、各検出チャンネルnごとに回転角φの360°分を平均して得られる平均投影データの対称中心を求めて回転の中心に対応する中心チャンネルncとする」ものである。
特許文献2と3の回転中心求出は、「被検体の複数の透過データが作るサイノグラム上で、複数点での透過データと、仮想回転中心を設定することで決まる当該複数点とそれぞれ逆向きX線経路をなす複数点での透過データとの相関をとり、仮想回転中心を変更して最も良い相関を与える仮想回転中心を回転中心位置として求める」ものであり、特許文献2では被検体が回転、特許文献3ではX線源とX線検出器が回転に限定されている。
特許文献4の回転中心求出は、「1回転の走査中に得られる複数の透過像それぞれを減衰指数に相当する投影像に変換し、この複数の投影像を加算した加算投影像が回転軸に対し対称であることを利用して、投影像上の回転軸を算出する」ものである。この回転中心求出は、回転軸RAがX線光軸Lと垂直な通常のCT装置だけでなく、回転軸を垂直から傾斜させた所謂傾斜型CT装置にも用いることができる。
特許文献5の回転中心求出は、特許文献2と3の回転中心求出をハーフスキャン及びヘリカルスキャンに応用したものである。
本願発明で使用する回転中心求出は、特許文献1乃至5の回転中心求出のいずれかであり、特許文献1乃至5を本願発明に組み込むものとし、その詳細な記述を省略する。
特許第3607285号公報 特許第3616928号公報 特許第4095091号公報 特開2005−233760号公報 特開2005−195494号公報 L.A.Feldkamp,L.C.Davis and J.W.Kress,Practical cone−beam algorithm,J.Opt.Soc.Am.A/Vol.1,No.6/June1984
従来のCT装置では、幾何条件、例えば、撮影距離FCDあるいは検出距離FDD等を変更した後に最初に断層撮影をする場合に、スキャン開始から断面像の完成までの時間が長いという問題がある。
その理由を記載する。まず、幾何条件変更後の2回目以降の断層撮影では、最初の断層撮影のときに求めた回転中心位置を用いて、スキャンと並行して再構成を行うことができる。これに対し、幾何条件変更後の最初の断層撮影では、機構誤差のため回転中心位置がずれ、正確な回転中心位置が未知であるため、まず、スキャンして全透過像を記憶し、次に、記憶した全透過像から回転中心位置を求め、この求めた回転中心位置を用いて記憶した全透過像から断面像を再構成する手順を採るので、スキャンと再構成が並行して行えないため、断面像が完成するまでの時間が長くなるのである。
例えば、スキャンに60秒、再構成に70秒かかり回転中心求出に2秒かかるとすると、断面像ができるまでに、1回目は概略132秒かかり、2回目以降は概略70秒かかることになる。
上述した課題に鑑みて、本発明の目的は、幾何条件を変更した後に最初に断層撮影をする場合に、スキャン開始から断面像の完成までの時間を短くできるCT装置を提供することである。
前記目的を達成するため、本発明に係る請求項1記載のCT装置は、被検体に向けて放射線を放射する放射線源と、前記被検体を透過した放射線を検出して透過像として出力する放射線検出手段と、前記放射線と交差する回転軸に対し前記被検体と前記放射線とを相対的に回転させる回転手段と、前記回転手段と前記放射線検出手段とを制御して所定の範囲で前記回転をさせつつ検出された複数の透過像をスキャンデータとして取り込んで記憶するスキャンを実施するスキャン制御手段と、前記記憶されたスキャンデータから前記被検体の断面像を再構成する再構成手段とを有するCT装置において、前記記憶されたスキャンデータから透過像上の前記回転軸の投影位置である回転中心位置を求め記憶する回転中心求出手段と、前記スキャン制御手段と前記回転中心求出手段と前記再構成手段とを制御して、被検体に対し第一のスキャンを実施して、第一のスキャンデータを記憶し、前記第一のスキャンデータから回転中心位置の求出と記憶を行い、引き続き、前記被検体に対し第二のスキャンを実施して第二のスキャンデータを記憶しつつ、前記記憶された第二のスキャンデータから順次、前記記憶した回転中心位置を用いて再構成処理を前記第二のスキャンと並行して行い、前記被検体の断面像を再構成する撮影制御手段を有することを要旨とする。
本発明に係る請求項2記載のCT装置は、請求項1に記載のCT装置において、前記撮影制御手段は入力を受付けて、前記入力により前記第二のスキャンのスキャン条件を設定し、さらに前記第一のスキャンのスキャン条件を前記第二のスキャンよりスキャン時間が短くなるように自動設定することを要旨とする。
この構成により、幾何条件を変更した後に最初に断層撮影をする場合に、正確な回転中心位置が未知なので、まず、第二のスキャンより短いスキャン時間の第一のスキャンを実施してスキャンデータから回転中心位置を求めるので、この回転中心位置を用いることで、第二のスキャンでは、スキャンと再構成処理を並行して行うことができるので、第一のスキャンと第二のスキャンを含めてスキャン開始から断面像が完成するまでの時間を(第二のスキャンのみ行った後回転中心を求めこの回転中心を用いて再構成する場合に比べて)短くできる。
本発明に係る請求項3記載のCT装置は、請求項1または請求項2に記載のCT装置において、前記撮影制御手段は、前記第二のスキャンデータから前記被検体の断面像を再構成した後、前記第二のスキャンデータから回転中心位置を求め、前記記憶した回転中心位置に上書き記憶することを要旨とする。
この構成により、第二のスキャンのスキャンデータから再構成リトライするとき、および幾何条件変更後の初めてでない断層撮影において、第一のスキャンよりスキャン時間が長く情報量の多い第二のスキャンのスキャンデータから求めたより精度の高い回転中心位置を使用することができる。
本発明に係る請求項4記載のCT装置は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のCT装置において、前記放射線源と前記回転軸との距離FCDを含む幾何条件を変更して設定するシフト機構を有し、前記撮影制御手段は、前記距離FCDを含む幾何条件の変更を検出する機能を有し、少なくとも前記距離FCDを含む幾何条件が変更された後の初めての撮影制御は請求項1記載の撮影制御を行い、初めてでない撮影制御は、初めての撮影制御の際に前記記憶された回転中心位置を用いて、請求項1記載の撮影制御から前記第一のスキャンと前記回転中心位置の求出と記憶を除いた撮影制御を行うことを要旨とする。
この構成により、幾何条件の変更を自動的に検出して請求項1記載の断層撮影を実施できる。
本発明に係る請求項5記載のCT装置は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のCT装置において、前記回転軸が前記放射線の中央の放射線光軸に対して垂直から傾斜して交差することを特徴とする傾斜型のCT装置。
この構成により、回転軸が放射線光軸と垂直な通常のCT装置だけでなく、回転軸を垂直から傾斜させた所謂傾斜型CT装置でも、請求項1ないし4記載のCT装置と同じ効果を得ることができる。
本発明によれば、CT装置において、幾何条件を変更した後に最初に断層撮影をする場合に、スキャン開始から断面像の完成までの時間を短くできる。
本発明の第一実施形態に係るCT装置の構成を示した模式図(正面図)。 第一の実施形態における断層撮影全体のフロー図。 第一の実施形態のステップS6における再構成処理のフロー図。 第一の実施形態の断層撮影時間の改善の一例を示す図。 従来のCT装置の構成を示した模式図(正面図)。
以下、図面を参照して、本発明実施形態を説明する。
(本発明の第一の実施の形態の構成)
以下、本発明の第一の実施形態の構成について図1を参照して説明する。図1は本発明の第一実施形態に係るCT装置の構成を示した模式図(正面図)である。
X線管(放射線源)1と、X線管1のX線焦点Fより放射されたX線の一部である角錐状のX線ビーム(放射線)2を2次元の分解能で検出するX線検出器(放射線検出手段)3とが対向して配置され、このX線ビーム2に入るようにテーブル4上に載置された被検体5を透過したX線ビーム2がX線検出器3により検出され、透過像(透過データ)として出力される。
テーブル4は回転・昇降機構(回転手段)6上に配置され、回転・昇降機構6によりX線ビーム2の中央のX線光軸(放射線光軸)Lと垂直に交差する回転軸RAに対して回転されるとともに、回転軸RAと平行なz方向にz移動(昇降)される。
さらに、シフト機構7は回転軸RAおよびX線検出器3を位置決めし、撮影距離FCD(Focus to rotation Center Distance)と検出距離FDD(Focus to Detector Distance)を設定するとともに、回転軸RAおよびX線検出器3をX線管1に近づけあるいは遠ざけて撮影距離FCD、検出距離FDDを変更する。
ここで、シフト機構7は目的に応じて撮影倍率(=FDD/FCD)を変更するために用いられ、回転・昇降機構6のz移動(昇降)は被検体5の着目部をX線ビーム2の高さに合わせるのに用いられる。また、回転・昇降機構6の回転は断面像を撮影する場合に被検体5をX線ビーム2に対し回転させて、所定のステップ角度毎に多数の方向についての透過像を得るために用いられる。
シフト機構7は、エンコーダ(図示省略)によりFCDとFDDを測定して出力し、回転・昇降機構6は、同様に、エンコーダ(図示省略)により回転角度φと昇降位置zを測定し出力する。
X線制御部8は、X線管1に対し、設定された管電圧と管電流を印加して、X線ビーム2を放射させるようにX線管1を制御する。
構成要素として、他に、各機構部(回転・昇降機構6、シフト機構7)を制御し、また、X線検出器3からの透過データを処理する制御処理部9、処理結果等を表示する表示部9a等がある。
制御処理部9は通常のコンピュータで、CPU、メモリ、ディスク(不揮発メモリ)、表示部9a、入力部(キーボードやマウス等)9b、機構制御ボード、インターフェース、等より成っている。
制御処理部9は、機構制御ボードにより、各機構部6,7が出力する動作位置の信号(FCD,FDD,φ,z)を受けて各機構部6,7を制御して被検体の位置合わせやスキャン(断層撮影走査)等を行わせる他、透過像の収集指令パルス等をX線検出器3に送る(制御する)。
また、制御処理部9は、撮影条件設定時に、X線検出器3からの透過像を取込み、表示部9aにリアルタイム表示し、断層撮影時には、X線検出器3からの透過像を収集し、記憶し、再構成処理して被検体の断面像を作成し、表示部9aに表示する。
また、制御処理部9は、X線制御部8に指令を出し、管電圧、管電流を設定すると共に、X線の放射、停止の指示を行なう。管電圧、管電流は被検体に合わせて変えることができる。
図1に示すように、制御処理部9はソフトウエアを読み込んでCPUが機能する機能ブロックとして、断層撮影前にX線条件・幾何条件・スキャン条件・再構成条件等の撮影条件を設定し、また、断層撮影全体を制御する撮影制御部(撮影制御手段)9c、断層撮影のスキャンをするためのスキャン制御部(スキャン制御手段)9d、スキャンで得られた透過像から透過像上の回転軸RAの投影位置である回転中心位置を求める回転中心求出部(回転中心求出手段)9eとスキャンで得られた透過像から断面像を作成する再構成部(再構成手段)9f、等を備えている。
(第一の実施の形態の作用)
図2及び図3を参照して作用を説明する。
図2は断層撮影全体のフロー図である。図2のフロー図で、ステップS1乃至ステップS6は撮影制御部9cがスキャン制御部9d、回転中心求出部9e、再構成部9fを制御して行う。
ステップS1で、撮影制御部9cは入力部9bからの入力を受付けて、撮影条件を設定する。撮影条件としては、管電圧・管電流等のX線条件、撮影距離FCD、検出距離FDD、テーブル4の昇降位置z等の幾何条件、撮影の角度範囲、撮影のステップ角度(あるいは1回転中の撮影枚数)、1回の撮影の積分フレーム数(積分時間相当)などのスキャン条件、断面像間隔・断面像枚数などの再構成条件等である。
操作者の入力で撮影条件が設定されるが、X線条件と幾何条件の設定に関しては、撮影制御部9cはX線検出器3からの透過像を取込み、表示部9aにリアルタイム表示するので、操作者はその表示を目視しながらX線条件と幾何条件を変え、表示を確認して決定できる。
ステップS2で、撮影制御部9cは「幾何条件変更後の最初の断層撮影か?」を判定する。具体的には、各機構部6,7が出力する動作位置の信号(FCD,FDD,z)を受けて、少なくとも前記距離FCDが変更された後の初めての断層撮影かを判定する。ここで、初めての断層撮影と判定することは、回転中心が未知で再構成する前に回転中心位置を求める必要があると判定することである。
判定の詳細には、条件、
(FCD変化あり)または(FDDの変化の絶対値>ΔFDDlmt)または(zの変化の絶対値>Δzlmt) ………(1)
が満たされるとき幾何条件変更があったとみなし、幾何条件変更後の最初の断層撮影の場合、ステップS3に進む。ここでΔFDDlmt、Δzlmtはあらかじめ定めて記憶させておく閾値である。
ステップS3で、撮影制御部9cはプレスキャン(第一のスキャン)のスキャン条件を設定する。プレスキャンのスキャン条件としては、ステップS1で設定した本スキャン(第二のスキャン)より短いスキャン時間のスキャン条件を自動的に設定する。
例えば、本スキャンのスキャン条件の撮影の角度範囲φs、撮影のステップ角度Δφ、1回の撮影の積分フレーム数Nfをそれぞれ360度、0.5度、5としたとき、プレスキャンのスキャン条件として、それぞれφs、Δφ・2、Nf/6(切り上げ)を選び、360度、1度、1を採用する。スキャン時間は概略、撮影回数(φs/Δφ)と積分フレーム数Nfの積に比例するので、プレスキャンのスキャン時間は本スキャンの約1/10となる。
ステップS4で、スキャン制御部9dは設定されたプレスキャンのスキャン条件によりプレスキャンを実施する。スキャン制御部9dは、テーブル5を回転させてX線検出器3により撮影の角度範囲に亘って撮影のステップ角度毎に得られた透過像の全体であるスキャンデータをメモリに記憶する。
ステップS5で、回転中心求出部9eは、ステップS4で記憶されたプレスキャンのスキャンデータから回転中心位置を求めメモリに記憶する。ここで、回転中心求出部9eは、前述した特許文献1乃至5の回転中心求出のいずれかを用いる。
ステップS6で撮影制御部9cは、以下のように、本スキャン(第二のスキャン)と再構成処理を実施する。本スキャンのスキャン条件はプレスキャンよりスキャン時間の長いステップS1で設定されたスキャン条件である。
撮影制御部9cは、スキャン制御部9dを制御して、テーブル5を回転させてX線検出器3により撮影の角度範囲に亘って撮影のステップ角度毎に得られた透過像の全体であるスキャンデータをメモリに記憶させつつ、再構成部9fを制御して記憶させたスキャンデータから順次再構成させる。
図3はステップS6における再構成処理のフロー図である。図3を参照して再構成処理の詳細を説明する。再構成処理は非特許文献1(Feldkamp,Davis and Kress 1984)記載の方法が用いられる。再構成部9fはスキャンデータを1ビューのデータ毎に再構成処理する。ここで1ビューのデータ(ビューデータ)とは1つの回転位置での透過像のことである。
ステップT1で、1ビューのデータを取得する。再構成部9fは、記憶されたスキャンデータを全てが記憶されるのを待つことなく、記憶されたものから1ビュー単位で順次取り出し以下の処理を行うが、取り出すとき、記憶されたスキャンデータがすべて処理済の場合は新しいビューが記憶されるまで待って取り出す。
ステップT2で、1ビューデータに対し前処理を加える。前処理としては、例えば、オフセット補正、感度補正、対数変換、画像歪補正などである。
ステップT3で、前処理済みの1ビューデータに対しフィルタリングを施す。フィルタリングは、1ビューデータに対し投影した回転軸の方向に直交する方向に高周波強調フィルタ、所謂|ω|フィルタを掛ける処理である。
ステップT4で、(ステップS5の処理により)記憶されている回転中心位置を用いて逆投影を行う。(回転中心位置が未知だと逆投影が実施できない。)逆投影は被検体5の位置に設定した3次元格子に対し、フィルタリング後の1ビューデータをX線焦点に向けて3次元的に逆投影し積算する処理である。
ステップT5で「全ビュー(全スキャンデータ)分が逆投影まで終了したか?」を判定し、否の場合はステップT1に戻り次の1ビューのデータをメモリから取得しステップT2ないしステップT4の処理を繰り返す。全ビュー終了すると再構成処理終了となる。
図2に戻り、ステップS6で、本スキャンのスキャンデータが最後のビューデータまで記憶されて本スキャンが終了し、最後のビューデータまで再構成処理されると再構成処理が終了して、被検体5の断面像が完成し表示される。
なお、ステップS2で、幾何条件変更後の最初の断層撮影ではないと判定された場合、回転中心位置が既知であるので、ステップS6に進み、上述したように本スキャンと再構成処理を行うが、このとき用いる回転中心位置は最初の断層撮影で求め記憶されたものである。
(第一の実施の形態の効果)
第一の実施形態によれば、幾何条件を変更した後に最初に断層撮影をする場合に、正確な回転中心位置が未知なので、まず、本スキャンより短いスキャン時間のプレスキャンを実施してスキャンデータから回転中心位置を求めるので、この回転中心位置を用いることで、本スキャンでは、スキャンと再構成処理を並行して行うことができるので、プレスキャンと本スキャンを含めてスキャン開始から断面像が完成するまでの時間を(本スキャンのみ行った後回転中心を求めこの回転中心を用いて再構成する場合にくらべて)短くできる。
図4は断層撮影時間の改善の一例を示す図である。
例えば、本スキャンに60秒、再構成に70秒かかり回転中心求出に2秒かかるとすると、幾何条件を変更した後に最初に断層撮影をする場合に、スキャン開始から断面像ができるまでに、従来装置は概略132秒かかる。これに対し本実施形態の場合、プレスキャンのスキャン時間は本スキャンの約1/10で6秒となり、本スキャンと再構成処理を並行するので、スキャン開始から断面像ができるまでが、約78秒と短縮される。短縮時間は54秒で、プレスキャンが本スキャンより短くなった分だけ時間短縮できる。
スキャン開始から断面像ができるまでの時間短縮を一般的に考察する。プレスキャンにt1、本スキャンにt2、回転中心求出にtc、再構成にtrの時間を要するとすると、tr≧t2の場合、断面像完成まで、
従来スキャンではt2+tc+trを要し、
第一実施形態ではt1+tc+trを要する、
ことになり、第一実施形態の方がt2−t1だけ短くなる。すなわち、プレスキャンが本スキャンより短くなった分だけ時間短縮できる。
tr≦t2の場合、断面像完成まで、
従来スキャンではt2+tc+trを要し、
第一実施形態ではt1+tc+t2を要する、
ことになり、第一実施形態の方がtr−t1だけ短くなる。すなわち、プレスキャンが再構成時間より短くなった分だけ時間短縮できる。
(第一の実施の形態の変形)
その他、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが可能である。例えば、下記の変形が可能である。
(変形例1)
第一実施形態で、幾何条件変更があったとみなす条件としては条件(1)を用いて、これにより特に回転中心が大きくずれやすいFCDに対しては条件を厳しくしている。しかし、条件はこれには限られること無く、例えば、条件、
(FCDの変化の絶対値>ΔFCDlmt)または(FDDの変化の絶対値>ΔFDDlmt)または(zの変化の絶対値>Δzlmt) ………(2)
としてもよい。ここで、ΔFCDlmt、ΔFDDlmt、Δzlmtはあらかじめ定めて記憶させておく閾値であるが、この閾値を定数でなく撮影倍率(=FDD/FCD)の関数として変化させても良い。撮影倍率が大きいほどFCD、FDD、zの変化に対し、敏感に機構誤差による透過像上の回転中心位置のずれがおこるので、撮影倍率が大きいほど閾値ΔFCDlmt、ΔFDDlmt、Δzlmtが小さくなるようにすると、回転中心位置の再求出の条件としては正確となる。
(変形例2)
図2(断層撮影全体のフロー図)において、ステップS6の本スキャンと再構成処理が終了した後、本スキャンのスキャンデータから回転中心位置を求め、ステップS5で求め記憶した回転中心位置に上書き記憶するようにしてもよい。
これにより本スキャンのスキャンデータから再構成リトライするとき、および幾何条件変更後の初めてでない断層撮影において、プレスキャンよりスキャン時間が長く情報量の多い本スキャンのスキャンデータから求めたより精度の高い回転中心位置を使用することができる。
(変形例3)
第一の実施形態では、本スキャンのスキャン条件から、演算Δφ・2、Nf/6でプレスキャンのスキャン条件を決定しているが、このような演算に限られるわけではない。演算だけでなく、所定の手順で自動決定できさえすればよい。例えば、本スキャンのスキャン時間に応じて、予め定めた複数のプレスキャンのスキャン条件から1つを選択するようにしてもよければ、常に、固定的な1つのプレスキャンのスキャン条件を用いるようにしてもよい。
(変形例4)
第一の実施形態では、本スキャンのスキャンデータのみを用いて再構成処理を行っているが、プレスキャンと本スキャンのスキャンデータ両方を用いて再構成処理してもよい。これには、例えば、再構成する際、本スキャンのビューデータと、同じ回転角度で得たプレスキャンのビューデータを(例えば積分フレーム数Nfに比例した重みで)平均してから再構成する。また、本スキャンとプレスキャンそれぞれから再構成した断面像を重み付平均してもよい。これにより、プレスキャンのスキャンデータを無駄なく再構成処理に利用できる。
(変形例5)
第一の実施形態で、断層撮影する前に、操作者が「通常/クイックビュー」のどちらかを選択し、通常を選択した場合、従来の断層撮影を実施し、クイックビューを選択した場合、第一の実施形態の断層撮影を実施するようにしてもよい。
(変形例6)
第一の実施形態では、X線ビーム2に対し被検体5を回転させているが、逆に、被検体5を固定し、X線ビーム2を回転軸RAに対し回転させてもよい。この場合は、回転軸RAに対して回転するフレームにX線管1とX線検出器3を固定する。そして、この回転するフレーム上でX線管1とX線検出器3を近づけまたは遠ざけるように移動させてFCDとFDDを変化させるようにする。このような場合でも、第一の実施形態の作用と効果はそのまま適用できる。
(変形例7)
第一の実施形態では、プレスキャン、本スキャンともに1回転のスキャンを行うフルスキャンを行っているが、それぞれ、180°+ファン角以上の回転を行うハーフスキャンや被検体を回転軸に沿って昇降させながら回転を行うヘリカルスキャンを行ってもよい。例えば、プレスキャン、本スキャンともにハーフスキャンとしたり、プレスキャンをフルスキャン、本スキャンをハーフスキャンとしたり、プレスキャン、本スキャンともにヘリカルスキャンとしてもよい。また、本スキャンがヘリカルスキャンの場合、プレスキャンとしてz位置を変えた複数回のフルスキャンを採用し、各z位置で求めた回転中心位置を補間して本スキャンの再構成で使用することもできる。
(変形例8)
第一の実施形態では、回転軸RAはX線光軸Lと垂直に交差しているが、回転軸を垂直から傾斜させた所謂傾斜型CT装置とすることもできる。この場合、回転中心求出部9eは、前述した特許文献4の回転中心求出を用いる。
(変形例9)
第一の実施形態では、放射線としてX線を用いたが、これに限られることはなく、他の透過性放射線を用いてもよい。
1…X線管、2…X線ビーム、3…X線検出器、4…テーブル、5…被検体、6…回転・昇降機構、7…シフト機構、8…X線制御部、9…制御処理部、9a…表示部、9b…入力部、9c…撮影制御部、9d…スキャン制御部、9e…回転中心求出部、9f…再構成部、101…X線管、102…X線ビーム、103…X線検出器、104…テーブル、105…被検体、106…回転・昇降機構、107…制御処理部、108…シフト機構、109…X線制御部

Claims (5)

  1. 被検体に向けて放射線を放射する放射線源と、前記被検体を透過した放射線を検出して透過像として出力する放射線検出手段と、前記放射線と交差する回転軸に対し前記被検体と前記放射線とを相対的に回転させる回転手段と、前記回転手段と前記放射線検出手段とを制御して所定の範囲で前記回転をさせつつ検出された複数の透過像をスキャンデータとして取り込んで記憶するスキャンを実施するスキャン制御手段と、前記記憶されたスキャンデータから前記被検体の断面像を再構成する再構成手段とを有するCT装置において、
    前記記憶されたスキャンデータから透過像上の前記回転軸の投影位置である回転中心位置を求め記憶する回転中心求出手段と、
    前記スキャン制御手段と前記回転中心求出手段と前記再構成手段とを制御して、被検体に対し第一のスキャンを実施して、第一のスキャンデータを記憶し、前記第一のスキャンデータから回転中心位置の求出と記憶を行い、引き続き、前記被検体に対し第二のスキャンを実施して第二のスキャンデータを記憶しつつ、前記記憶された第二のスキャンデータから順次、前記記憶した回転中心位置を用いて再構成処理を前記第二のスキャンと並行して行い、前記被検体の断面像を再構成する撮影制御手段を有することを特徴とするCT装置。
  2. 請求項1に記載のCT装置において、
    前記撮影制御手段は入力を受付けて、前記入力により前記第二のスキャンのスキャン条件を設定し、さらに前記第一のスキャンのスキャン条件を前記第二のスキャンよりスキャン時間が短くなるように自動設定することを特徴とするCT装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のCT装置において、
    前記撮影制御手段は、前記第二のスキャンデータから前記被検体の断面像を再構成した後、前記第二のスキャンデータから回転中心位置を求め、前記記憶した回転中心位置に上書き記憶することを特徴とするCT装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のCT装置において、
    前記放射線源と前記回転軸との距離FCDを含む幾何条件を変更して設定するシフト機構を有し、
    前記撮影制御手段は、前記距離FCDを含む幾何条件の変更を検出する機能を有し、少なくとも前記距離FCDを含む幾何条件が変更された後の初めての撮影制御は請求項1記載の撮影制御を行い、初めてでない撮影制御は、初めての撮影制御の際に前記記憶された回転中心位置を用いて、請求項1記載の撮影制御から前記第一のスキャンと前記回転中心位置の求出と記憶を除いた撮影制御を行うことを特徴とするCT装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のCT装置において、
    前記回転軸が前記放射線の中央の放射線光軸に対して垂直から傾斜して交差することを特徴とする傾斜型のCT装置。
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