JP2011136942A - 新規な置換ピリミジン誘導体およびこれを含有する医薬 - Google Patents

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Toshiharu Morimoto
俊晴 森元
Okihisa Tokuda
宙久 徳田
Masayuki Shibuya
公幸 渋谷
Tadaaki Ogiya
忠明 扇谷
Naho Shimizu
奈穂 清水
Kuniyuki Inoue
訓之 井上
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Kowa Co Ltd
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Abstract

【課題】膵臓β細胞からのインスリン分泌を促進する作用を有し、高血糖に起因する疾患、例えば糖尿病の予防及び/又は治療剤として有用な新規化合物の提供。
【解決手段】次の一般式(1):
Figure 2011136942

[式中、環Aは、置換基を有してもよい5−10員ヘテロアリール基を示し、Qは、酸素原子等を示し、R1は、メチル基等を示し、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10は、それぞれ独立して、水素原子等を示し、mは、0〜2の整数を示し、nは、1〜3の整数を示す]で表される置換ピリミジン誘導体若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
【選択図】なし

Description

本発明は、膵臓β細胞からのインスリン分泌を促進し、高血糖に起因する疾患、例えば糖尿病を予防及び/又は治療する薬剤に関する。
膵臓は内胚葉由来の内分泌・外分泌腺組織で、内分泌細胞・腺房細胞・導管細胞から構成される。内分泌細胞である膵ランゲルハンス氏島(膵ラ氏島)は膵全体の1%を構成し主に4つの細胞に分類される。グルカゴンを分泌するα細胞、インスリンを分泌するβ細胞、ソマトスタチンを合成・分泌するδ細胞、膵性ポリペプチドを合成・分泌するF細胞である。このうち、β細胞から分泌されるインスリンの主な生理機能は血糖を低下させることであり、血糖降下作用を示す唯一のホルモンでもある。インスリンは、膵β細胞において血糖の上昇を感知することにより分泌され、門脈内に放出される。放出されたインスリンは、肝臓においては糖新生や糖放出を抑制し、末梢組織である脂肪・筋肉組織では糖取り込みを促進することにより生体の血糖レベルを保つ作用をする。
糖尿病は、インスリン欠乏、あるいは、その作用不足により引き起こされる持続的高血糖状態である。糖尿病は主に、自己免疫疾患などにより膵インスリン分泌異常によって生じるインスリン依存型糖尿病(IDDM)と、インスリン作用不足(インスリン抵抗性)により持続的高インスリン状態を招き、それに伴う膵疲弊によるインスリン分泌能低下が原因となるインスリン非依存型糖尿病(NIDDM)の二つの種類に分けられる。糖尿病による持続的高血糖は、血管障害を引き起こし、多臓器に合併症を引き起こす。代表的な合併症として、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経症などがあげられ、生活の質(QOL)の低下、医療費の増大、生存率の低下などが問題視されている。
糖尿病の治療には、運動療法、食事療法、薬物療法が行われる。薬物療法に用いられる薬剤としては、例えば、膵臓β細胞からのインスリン分泌を促進する薬剤、インスリン抵抗性を改善する薬剤、糖の吸収を抑制する薬剤、糖の利用を促進する薬剤などがある。中でもインスリン分泌促進剤は、血中インスリン濃度を上昇させ、血糖を低下させる効果が期待出来ることから、高血糖を抑制し、糖尿病を改善させることが期待されており、スルホニルウレア製剤(SU薬)、速攻型インスリン分泌促進薬、DPPIV阻害薬(非特許文献1参照)、GLP−1アナログ(非特許文献2参照)などが糖尿病治療の現場で実際に用いられている。しかしながら、日本において最も繁用されているSU薬は、膵β細胞を刺激し内因性インスリン分泌を促進するが(非特許文献3参照)、副作用として低血糖を呈する場合があり、特に高齢者、腎機能低下者や食事が不規則な場合の使用においては注意が必要となる。また、体重増加等の副作用も報告されている。さらに、初期投与時から効果が見られない一次無効や、投与期間中に臨床効果がなくなる二次無効が起こることがあり(非特許文献4参照)、これらの副作用を軽減し、またインスリン分泌能力を損なわないよう膵β細胞にできるだけ負担の少ないインスリン分泌促進剤の開発が望まれている。
一方、ピリミジン骨格を有する化合物としては、カンナビノイド受容体阻害作用を有する化合物(特許文献1)、p38キナーゼ阻害作用を有する化合物(特許文献2)、糖尿病治療剤として有用な化合物(特許文献3及び4)が報告されている。
WO2004/029204号パンフレット WO2003/002544号パンフレット WO2009/051119号パンフレット WO2005/007647号パンフレット
J Clin Endocrinol Metab, May 2004, 89(5):2078−2084 Regul Pept, 2004, 117(2):77−88 The Lancet, Aug 31, 1985, 2:474−475 The Lancet, Sep 12, 1998, 352:837−853
本発明の課題は、膵臓β細胞からのインスリン分泌を促進する化合物を見出し、高血糖に起因する疾患、例えば糖尿病を予防、治療する薬剤を提供することにある。
本発明者らは、インスリン分泌促進活性を有する化合物を見出す研究の一環として、ハムスター膵β細胞株HIT−T15細胞を用いて、インスリン分泌を促進する化合物の探索を行ったところ、一般式(1)で示される置換ピリミジン誘導体が、優れた膵臓β細胞からのインスリン分泌を促進する作用を有し、糖尿病治療剤として有用であることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、以下に示す発明に関する。
[1]次の一般式(1):
Figure 2011136942
[式中、
環Aは、置換基を有してもよい5−10員ヘテロアリール基を示し、
Qは、酸素原子、硫黄原子又はN−R11(ここで、R11は、水素原子又はC1-6アルキル基を示す)を示し、
1は、C1-6アルキル基、C3-8シクロアルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、アミノ基、モノ(C1-6アルキル)アミノ基又はジ(C1-6アルキル)アミノ基を示し、
2及びR3は、水素原子を示すか、またはR2とR3が一緒になって、オキソ基を形成してもよく、
4、R5及びR6は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、アミノ基又はニトロ基を示し、
7及びR8は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル基又はC1-6アルコキシ基を示し、
9及びR10は、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキル基を示し、
mは、0〜2の整数を示し、
nは、1〜3の整数を示す]
で表される置換ピリミジン誘導体若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
[2]前記[1]に記載の化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物、及び医薬として許容される担体を含有してなる医薬組成物。
[3]前記[1]に記載の化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分とする、インスリン分泌促進剤。
[4]前記[1]に記載の化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分とする、血糖低下剤。
[5]前記[1]に記載の化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分とする、糖尿病の予防及び/又は治療剤。
[6]前記[1]に記載の化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物の有効量を投与することを特徴とするインスリン分泌促進方法。
[7]前記[1]に記載の化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物の有効量を投与することを特徴とする血糖低下方法。
[8]前記[1]に記載の化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物の有効量を投与することを特徴とする、糖尿病の予防及び/又は治療方法。
[9]インスリン分泌促進剤を製造するための、前記[1]に記載の化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物の使用。
[10]血糖低下剤を製造するための、前記[1]に記載の化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物の使用。
[11]糖尿病の予防及び/又は治療剤を製造するための、前記[1]に記載の化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物の使用。
本発明の置換ピリミジン誘導体若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物は、膵臓β細胞からインスリン分泌を強力に促進する作用を有する経口投与可能な低分子性化合物であり、ヒトを含む哺乳類の高血糖に起因する疾患、例えば糖尿病の予防及び/又は治療剤として有用である。
本明細書において、「ハロゲン原子」としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子等が挙げられる。
本明細書において、「C1-6アルキル基」とは、直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜6のアルキル基を意味し、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、2−メチルブチル基、2,2−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基等が挙げられる。
本明細書において、「C3-8シクロアルキル基」としては、炭素数3〜8、好ましくは炭素数3〜6の単環式、多環式又は縮合環式のシクロアルキル基が挙げられる。このようなシクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が挙げられる。
本明細書において、「C2-6アルケニル基」としては、例えば、ビニル基、プロパ−1−エン−1−イル基(プロペニル基)、プロパ−2−エン−1−イル基(アリル基)、イソプロペニル基、ブタ−1−エン−1−イル基、ブタ−2−エン−1−イル基(クロチル基)、ブタ−3−エン−1−イル基、2−メチルプロパ−2−エン−1−イル基、1−メチルプロパ−2−エン−1−イル基、ペンタ−1−エン−1−イル基、ペンタ−2−エン−1−イル基、ペンタ−3−エン−1−イル基、ペンタ−4−エン−1−イル基、3−メチルブタ−2−エン−1−イル基、3−メチルブタ−3−エン−1−イル基、ヘキサ−1−エン−1−イル基、ヘキサ−2−エン−1−イル基、ヘキサ−3−エン−1−イル基、ヘキサ−4−エン−1−イル基、ヘキサ−5−エン−1−イル基、4−メチルペンタ−3−エン−1−イル基等が挙げられる。
本明細書において、「C2-6アルキニル基」としては、例えば、エチニル基、プロパ−1−イン−1−イル基、プロパ−2−イン−1−イル基(プロパルギル基)、ブタ−1−イン−1−イル基、ブタ−3−イン−1−イル基、1−メチルプロパ−2−イン−1−イル基、ペンタ−1−イン−1−イル基、ペンタ−4−イン−1−イル基、ヘキサ−1−イン−1−イル基、ヘキサ−5−イン−1−イル基等が挙げられる。
本明細書において、「C1-6アルコキシ基」としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、イソペントキシ基、ネオペントキシ基、n−ヘキシルオキシ基、イソヘキシルオキシ基等が挙げられる。
本明細書において、「モノ(C1-6アルキル)アミノ基」とは、前記アルキル基が窒素原子に1つ結合した基を意味し、例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、n−ペンチルアミノ基、イソペンチルアミノ基、ネオペンチルアミノ基、n−ヘキシルアミノ基、イソヘキシルアミノ基等が挙げられる。
本明細書において、「ジ(C1-6アルキル)アミノ基」とは、同一又は異なって前記アルキル基が窒素原子に2つ結合した基を意味し、例えば、ジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基、エチルプロピルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基等が挙げられる。
本明細書において、「5−10員ヘテロアリール基」とは、酸素原子、イオウ原子及び窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1から4個含有する5〜10員の単環式、多環式又は縮合環式の芳香族ヘテロ環基を意味し、例えば、フリル基、チエニル基、ピロリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ピリジル基、ピリミジル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、ベンゾフラニル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、インドリル基、イソインドリル基、インダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾイソオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、ベンゾオキサジアゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基、ベンゾトリアゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリニル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、プリニル基、プテリジニル基、フロピリジル基、チエノピリジル基、ピロロピリジル基、オキサゾロピリジル基、チアゾロピリジル基、イミダゾピリジル基等が挙げられる。
本明細書において、「ジ(C2-6アルケニル)アミノ基」とは、前記C2-6アルケニル基が窒素原子に2つ結合した基を意味し、例えば、ジビニルアミノ基、プロペニルビニルアミノ基、アリルビニルアミノ基、ジプロペニルアミノ基、ジアリルアミノ基、ジイソプロペニルアミノ基、ジクロチルアミノ基等が挙げられる。
本明細書において、「C2-7アルコキシカルボニル基」とは、前記C1-6アルコキシ基がカルボニル基(C=O)を介して結合した基を意味し、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトシキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、n−ペントキシカルボニル基、イソペントキシカルボニル基、ネオペントキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基、イソヘキシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
本明細書において、置換基を有してもよい5−10員ヘテロアリール基における、「置換基」としては、例えば、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C3-8シクロアルキル基、ハロC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C1-6アルコキシ基、モノ(C1-6アルキル)アミノ基、ジ(C1-6アルキル)アミノ基、ジ(C2-6アルケニル)アミノ基、モノ(C3-8シクロアルキル)アミノ基、ジオキサボラニル基、モルホリノ基、ピペリジノ基、オキサジアゾリル基、C2-7アルコキシカルボニル基、アミノ基、カルボキシル基、シアノ基、カルバモイル基、スルファモイル基、水酸基、ニトロ基等が挙げられる。これらの置換基は1〜4個有していてもよい。また、これらの置換基はさらに置換基を有していてもよい。
一般式(1)中、環Aにおける5〜10員ヘテロアリール基としては、酸素原子、イオウ原子及び窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1〜4個有する5員、6員、9員又は10員の単環式又は縮合環式の芳香族ヘテロ環基が好ましい。5員のヘテロアリール基としては、フリル基、チエニル基、ピロリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基等が挙げられ、より好ましくは2−オキサゾリル基、2−チアゾリル基等が挙げられる。
6員のヘテロアリール基としては、ピリジル基、ピリミジル基、ピラジニル基、ピリダジニル基等が挙げられる。より好ましくは、2−ピリジル基、2−ピリミジル基、2−ピラジニル基等が挙げられる。
9員の縮合環基としては、ベンゾフラニル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、インドリル基、イソインドリル基、インダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾイソオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、ベンゾオキサジアゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基、ベンゾトリアゾリル基、プリニル基、フロピリジル基、チエノピリジル基、ピロロピリジル基、オキサゾロピリジル基、チアゾロピリジル基、イミダゾピリジル基等が挙げられる。より好ましくは、2−ベンゾオキサゾリル基、2−ベンゾチアゾリル基等が挙げられる。
10員の縮合環基としては、キノリル基、イソキノリル基、シンノリニル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、プテリジニル基等が挙げられる。
一般式(1)中の環A上の置換基としては、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、置換基を有してもよいC1-6アルキル基(メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソブチル基、n−ヘキシル基、エトキシカルボニルエチル基等)、C3-8シクロアルキル基(シクロプロピル基等)、置換基を有してもよいC2-6アルケニル基(アリル基、(E)−スチリル基、(E)−エトキシカルボニルビニル基等)、置換基を有してもよいC1-6アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、ベンジルオキシ基、シアノメトキシ基、tert−ブトキシメトキシ基、ベンジルオキシエトキシ基、メチルチオエトキシ基等)、置換基を有してもよいモノ(C1-6アルキル)アミノ基(ベンジルアミノ基等)、置換基を有してもよいジ(C1-6アルキル)アミノ基(ベンジルメチルアミノ基等)、置換基を有してもよいジ(C1-6アルケニル)アミノ基(ジアリルアミノ基等)、置換基を有してもよいジオキサボラニル基(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル基等)、モルホリノ基、ピペリジノ基、水酸基、置換基を有してもよいオキサジアゾリル基(5−イソプロピル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル基等)が好ましい。
一般式(1)中、R1におけるC1-6アルキル基としては、C1-4アルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基がより好ましい。C3-8シクロアルキル基としては、C3-6シクロアルキル基が好ましく、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基がより好ましい。C2-6アルケニル基としては、C2-4アルケニル基が好ましく、ビニル基、アリル基がより好ましい。C2-6アルキニル基としては、C2-4アルキニル基が好ましく、エチニル基、プロパルギル基がより好ましい。モノ(C1-6アルキル)アミノ基としては、モノ(C1-4アルキル)アミノ基が好ましく、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基がより好ましい。ジ(C1-6アルキル)アミノ基としては、ジ(C1-4アルキル)アミノ基が好ましく、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基がより好ましい。
2及びR3は、水素原子を示すか、R2とR3が一緒になってオキソ基(=O)を形成してもよい。このうち、R2及びR3が水素原子である場合がより好ましい。
4、R5、R6、R7及びR8におけるC1-6アルキル基としては、C1-4アルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基がより好ましい。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子が好ましい。C1-6アルコキシ基としては、C1-4アルコキシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基がより好ましい。
9及びR10におけるC1-6アルキル基としては、C1-4アルキル基が好ましく、メチル基、エチル基がより好ましい。
mは0〜2の整数を示すが、1又は2が好ましく、特に2が好ましい。
nは、1〜3の整数を示すが、1又は2がより好ましい。このnの相違により形成される環としては、インドリン、インドリン−2−オン、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−オン、2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾアゼピンが挙げられる。
一般式(1)中、Qとしては酸素原子又は硫黄原子が好ましく、酸素原子が特に好ましい。
一般式(1)で表される置換ピリミジン誘導体のより好ましい化合物としては、
1−[6−{1−(5−ブロモピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン(実施例1)、
1−[6−{1−(5−メチルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン(実施例2)、
1−[6−{1−(5−エチルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン(実施例3)、
5−(メチルスルホニル)−1−[6−{1−(ピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]インドリン(実施例3)、
1−[6−{1−(5−シクロプロピルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン(実施例4)、
1−[6−{1−(5−イソブチルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン(実施例5)、
1−[6−{1−(5−ヘキシルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン(実施例6)、
(E)−5−(メチルスルホニル)−1−[6−{1−(5−スチリルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン(実施例7)、
1−[6−{1−(5−アリルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン(実施例8)、
5−(メチルスルホニル)−1−[6−{1−(5−プロピルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン(実施例9)、
N−ベンジル−2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−アミン(実施例10)、
4−{2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−イル}モルホリン(実施例11)、
5−(メチルスルホニル)−1−(6−[1−{5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)インドリン(実施例12)、
2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−オール(実施例13)、
1−[6−{1−(5−メトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン(実施例14)、
1−[6−{1−(5−エトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン(実施例15)、
1−(6−[1−{5−(ベンジルオキシ)ピリミジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)−5−(メチルスルホニル)インドリン(実施例16)、
5−(メチルスルホニル)−1−[6−{1−(5−ピペリジノピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]インドリン(実施例17)、
2−{2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−イルオキシ}アセトニトリル(実施例18)、
tert−ブチル 2−{2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−イルオキシ}アセテート(実施例19)、
1−(6−[1−{5−(2−メトキシエトキシ)ピリミジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)−5−(メチルスルホニル) インドリン(実施例20)、
5−(メチルスルホニル)−1−{6−(1−[5−{2−(メチルチオ)エトキシ}ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イルオキシ)ピリミジン−4−イル}インドリン(実施例21)、
N−ベンジル−N−メチル−2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−アミン(実施例22)、
N,N−ジアリル−2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−アミン(実施例23)、
5−イソプロピル−3−[1−{2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−イル}ピペリジン−4−イル]−1,2,4−オキサジアゾール(実施例24)、
1−[6−{1−(5−フルオロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン(実施例25)、
1−[6−{1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン(実施例26)、
5−(メチルスルホニル)−1−(6−[1−{4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)インドリン(実施例27)、
1−[6−{1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン(実施例28)、
(E)−エチル 3−{2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−イル}アクリレート(実施例29)、
エチル 3−{2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−イル}プロパノエート(実施例30)、
5−(メチルスルホニル)−1−(6−[1−{3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)インドリン(実施例31)、
5−(メチルスルホニル)−1−(6−[1−{4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)インドリン(実施例32)、
5−(メチルスルホニル)−1−(6−[1−{5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)インドリン(実施例33)、
5−(メチルスルホニル)−1−(6−[1−{6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)インドリン(実施例34)、
メチル 2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)イソニコチネート(実施例35)、及び
5−(メチルスルホニル)−1−[6−{1−(ピラジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]インドリン(実施例36)、
からなる群から選ばれる化合物を挙げることができる。
本発明の化合物に幾何異性体又は光学異性体が存在する場合は、それらの異性体も本発明の範囲に含まれる。これらの異性体の分離は常法により行われる。
一般式(1)で表される化合物の塩としては、医薬として許容される塩であれば特に制限されない。化合物を酸性化合物として扱う場合は、例えば、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩;トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン等の有機塩基との塩等が挙げられる。化合物を塩基性化合物として扱う場合には、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩のような鉱酸の酸付加塩;安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、酢酸塩等の有機酸の酸付加塩等が挙げられる。
一般式(1)で表される化合物、又はその塩の溶媒和物としては、例えば、水和物等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
なお、生体内において代謝されて一般式(1)で表される化合物に変換される化合物、いわゆるプロドラッグもすべて本発明に包含される。本発明の化合物のプロドラッグを形成する基としては、「プログレス・イン・メディシン(Progress in Medicine)」、ライフサイエンス・メディカ社、1985年、5巻、2157−2161ページに記載されている基や、廣川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻 分子設計163−198ページに記載されている基が挙げられる。
上記一般式(1)で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物は種々の公知の方法で製造することができ、特に制限されるものではなく、例えば、次に説明する反応工程に従い製造することができる。また、下記反応を行う際において、反応部位以外の官能基については必要に応じて予め保護しておき、適当な段階においてこれを脱保護してもよい。保護、脱保護条件としては一般に用いられる方法(例えば、Protective Groups in Organic Synthesis Third Edition, John Wiley & Sons, Inc., 1999 に記載された方法)を参考にして行うことができる。さらに、各工程において、反応は通常行われる方法(例えば、Comprehensive Organic Transformations Second Edition, John Wiley & Sons, Inc; 1999 に記載された方法)で行えばよく、単離精製は結晶化、再結晶化、クロマトグラフィー等の通常の方法を適宜選択し、又は組み合わせて行えばよい。
(一般式(1)で表される化合物の製造方法)
本発明の一般式(1)で表される化合物は、下記反応経路図1に記載の方法により製造することができる。すなわち、一般式(2)で表される化合物に一般式(3)で表される脱離基W1、W2を有するピリミジン誘導体を反応させた後、mが1または2の場合は酸化剤の存在下にて酸化することにより、一般式(4)で表されるピリミジン化合物が得られる。一般式(4)で表されるピリミジン化合物に一般式(5)で表される化合物を塩基存在下または金属触媒存在下で反応させることにより、本発明の一般式(1)で表される化合物を製造することができる。
[反応経路図1]
Figure 2011136942
(式中、A、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、Q、m、及びnは、前記の一般式(1)におけるものと同義であり、W1、W2は脱離基を示す。)
(A−1)A−1工程は、化合物(2)を酸の存在下、化合物(3)と反応させた後、酸化剤の存在下にて酸化して化合物(4)を製造する工程である。使用される酸としては特に制限は無いが、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸などが挙げられ、好ましくは濃塩酸である。酸化において使用される酸化剤としては特に制限は無いが、例えば、過酸化水素水、過酢酸、過トリフルオロ酢酸、ジメチルジオキシラン、オキソン(商品名)、m−クロロ過安息香酸、ビス(ペルオキシフタル酸)マグネシウム六水和物、過マンガン酸カリウム、クロム(VI)酸化物などが挙げられ、好ましくはm−クロロ過安息香酸である。化合物(3)との反応において使用される溶媒としては特に制限は無いが、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロペンチルメチルエーテルなどの有機溶媒や、それらと水との混合物などが挙げられ、好ましくはアセトンと水との混合物である。酸化において使用される溶媒としては特に制限は無いが、例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルムなどが挙げられ、好ましくはジクロロメタンである。化合物(3)との反応における反応温度は0〜150℃であり、好ましくは0〜100℃である。化合物(3)との反応における反応時間は15分間〜24時間であり、好ましくは30分から12時間である。酸化における反応温度は、−30〜50℃であり、好ましくは−10〜30℃である。酸化における反応時間は5分間〜10時間であり、好ましくは10分間〜5時間である。
(A−2)A−2工程は、A−1工程で得られる化合物(4)を塩基の存在下にて、化合物(5)と反応させて化合物(1)を製造する工程(条件a)、または、化合物(4)を、金属触媒を用いたカップリング反応により、化合物(5)と反応させて一般式(1)で表される化合物を製造する工程(条件b)である。条件aで使用される塩基としては特に制限は無いが、例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属類、金属リチウム、金属ナトリウム、金属カリウム等のアルカリ金属類、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属類、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の炭酸アルカリ金属類、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムジイソプロピルアミド、カリウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、tert−ブトキシナトリウム、tert−ブトキシカリウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等を使用することができる。使用される溶媒としては特に制限は無いが、好ましい溶媒は、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、プロピオニトリル等であり、これらを単独又は組み合わせて使用することができる。好ましくはテトラヒドロフランである。反応温度は0〜150℃であり、好ましくは0〜100℃である。反応時間は10分間〜48時間であり、好ましくは30分間〜24時間である。
条件bでは、溶媒中又は無溶媒にて、塩基の存在下又は非存在下、金属触媒存在下にて行われるカップリング反応の手法を適用することができる。その際には、マイクロウェーブ照射を行ってもよい。使用される金属触媒としては、例えば、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)(クロロホルム)ジパラジウム(0)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム等のパラジウム錯体、又はヨウ化第一銅、臭化第一銅、青酸第一銅等の一価銅試薬を単独として用いてもよいが、(2−ビフェニル)ジ−tert−ブチルホスフィンや(2−ビフェニル)ジシクロヘキシルホスフィン、テトラメチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、グリシン、N,N−ジメチルグリシン、N−メチルグリシン等の配位子を組み合わせて使用することもできる。塩基としては特に制限は無いが、例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属類、金属リチウム、金属ナトリウム、金属カリウム等のアルカリ金属類、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属類、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の炭酸アルカリ金属類、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムジイソプロピルアミド、カリウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、tert−ブトキシナトリウム、tert−ブトキシカリウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等を使用することができる。溶媒としては特に制限はないが、例えば、テトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、水等を単独又は組み合わせて使用することができる。反応温度は、0〜200℃、好ましくは20〜180℃である。反応時間は、1分〜5日間、好ましくは30分間〜24時間である。
なお、原料である化合物(2)は、公知の方法(J.Med.Chem.,1998,41,1598-1612等)に記載の方法又は類似の方法を用いて製造することができる。また、インドリンの変わりにインドリン−2−オン、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−オン、2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾアゼピン等を出発原料として用いることにより、化合物(2)に相当する種々の化合物を製造することもできる。
また、上記した方法とは別に、本発明の一般式(1)で表される化合物は、下記反応経路図2に記載の方法によっても製造することができる。すなわち、一般式(3)で表される脱離基W1、W2を有するピリミジン誘導体に一般式(5)で表される化合物を塩基で反応させることにより、一般式(6)で表されるピリミジン化合物が得られる。一般式(6)で表されるピリミジン化合物に一般式(2)で表される化合物を金属触媒存在下または塩基存在下で反応させると、本発明の一般式(1)で表される化合物を製造することができる。
[反応経路図2]
Figure 2011136942
(式中、A、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、Q、m、及びnは、前記の一般式(1)におけるものと同義であり、W1、W2は、脱離基を示す。)
(B−1)B−1工程は、化合物(3)を、塩基の存在下にて、化合物(5)と反応させて化合物(6)を製造する工程である。塩基としては特に制限は無いが、例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属類、金属リチウム、金属ナトリウム、金属カリウム等のアルカリ金属類、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属類、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の炭酸アルカリ金属類、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムジイソプロピルアミド、カリウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、tert−ブトキシナトリウム、tert−ブトキシカリウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等を使用することができる。使用される溶媒としては特に制限は無いが、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロペンチルメチルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、などが挙げられ、好ましくはテトラヒドロフランまたはN,N−ジメチルホルムアミド、より好ましくはテトラヒドロフランである。反応温度は0〜150℃であり、好ましくは0〜100℃である。反応時間は10分間〜48時間であり、好ましくは30分間〜24時間である。
(B−2工程)B−2工程は、B−1工程で得られる化合物(6)を、金属触媒を用いたアミノ化反応により化合物(2)と反応させて一般式(1)で表される化合物を製造する工程(条件a)または、塩基の存在下、化合物(6)を化合物(2)と反応させて一般式(1)で表される化合物を製造する工程(条件b)である。使用される金属触媒、配位子、塩基ならびに反応条件は、通常アミノ化反応に使用される試薬及び条件であれば特に限定されないが、例えばA. R. Muci, S. L. Buchwald, Top. Curr. Chem., 219, 131-209, (2002) などに記載されている方法を用いることができる。B−2工程において、溶媒中又は無溶媒にて、塩基の存在下又は非存在下、金属触媒存在下にて行われるアミノ化反応の手法を適用することもできる。その際には、マイクロウェーブ照射を行ってもよい。使用される金属触媒としては特に制限は無いが、例えば、酢酸パラジウム(II)、パラジウム(0)ジベンジリデンアセトン、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、ビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)(クロロホルム)ジパラジウム(0)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム等のパラジウム錯体、又はヨウ化第一銅、臭化第一銅、青酸第一銅等の一価銅試薬を単独として用いてもよいが、(2−ビフェニル)ジ−tert−ブチルホスフィン、(2−ビフェニル)ジシクロヘキシルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、1,3−ビス(フェニルホスホノ)プロパン、2,2’−ビス(ジフェニルホスファニル)−1,1’−ビナフチル、2−(ジシクロヘキシルホスホノ)ビフェニル、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル、テトラメチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、グリシン、N,N−ジメチルグリシン、N−メチルグリシン等の配位子を組み合わせて使用することもできる。塩基としては特に制限は無いが、例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属類、金属リチウム、金属ナトリウム、金属カリウム等のアルカリ金属類、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属類、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の炭酸アルカリ金属類、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムジイソプロピルアミド、カリウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、tert−ブトキシナトリウム、tert−ブトキシカリウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等を使用することができる。溶媒としては特に制限はないが、例えば、テトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、水等を単独又は組み合わせて使用することができる。反応温度は、0〜200℃、好ましくは20〜180℃である。反応時間は、1分〜5日間、好ましくは30分間〜24時間である。
また、上記の方法とは別に、本発明の一般式(1)で表される化合物は、下記反応経路図3に記載の方法によっても製造することができる。すなわち、WO2009/051119を参照にして製造できる一般式(7)で表されるピペリジン化合物を、塩基存在下に、脱離基W2を有する化合物(8)と反応させると、一般式(1)で表される化合物を製造することができる。
[反応経路図3]
Figure 2011136942
(式中、A、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、Q、m、及びnは、前記の一般式(1)におけるものと同義であり、W3は脱離基を示す。)
(C工程)WO2009/051119を参照にして製造できる化合物(7)を塩基の存在下にて、化合物(8)と反応させて、化合物(1)を製造する方法である。
塩基としては特に制限は無いが、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の炭酸アルカリ金属類、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)、DABCO、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジイソプロピルペンチルアミン、トリメチルアミン等の有機塩基等を使用することができる。溶媒としては特に制限は無いが、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、プロピオニトリル等を使用することができる。反応温度は0〜150℃であり、好ましくは40〜120℃である。反応時間は10分間〜12時間であり、好ましくは30分間〜6時間である。
(一般式(5)で表されるピペリジン誘導体の製造方法)
次に、上記反応で用いる一般式(5)で表されるピペリジン誘導体の製造方法の例を示す。ピペリジン誘導体(5)は、入手可能なものをそのまま使用するか、あるいは、公知の方法により適宜製造でき、例えば以下の方法により製造できるが、これに限定されるものではない。この反応経路を化学反応式で示すと次の通りである。
[反応経路図4]
Figure 2011136942
(式中A、R9、R10、Q、及びW3は、前記の一般式(1)におけるものと同義である。)
(D工程)化合物(9)と脱離基W3を有する化合物(8)の反応は溶媒中、塩基の存在下により行うことができる。その際、HQは、副反応を回避する目的で適当な保護基で保護しておいてもよい。溶媒としては特に制限は無いが、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、プロピオニトリル等を使用することができる。塩基としては特に制限は無いが、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の炭酸アルカリ金属類、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の重炭酸金属類等、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)、DABCO、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジイソプロピルペンチルアミン、トリメチルアミン等の有機塩基等を使用することができる。
また、溶媒中又は無溶媒にて、塩基の存在下又は非存在下、金属触媒存在下にて行われるカップリング反応の手法を適用してピペリジン誘導体(5)を製造してもよい。その際には、マイクロウェーブ照射を行ってもよい。使用される金属触媒としては、例えば、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)(クロロホルム)ジパラジウム(0)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム等のパラジウム錯体、又はヨウ化第一銅、臭化第一銅、青酸第一銅等の一価銅試薬を単独として用いてもよいが、(2−ビフェニル)ジ−tert−ブチルホスフィンや(2−ビフェニル)ジシクロヘキシルホスフィン、テトラメチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、グリシン、N,N−ジメチルグリシン、N−メチルグリシン等の配位子を組み合わせて使用することもできる。塩基としては特に制限は無いが、例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属類、金属リチウム、金属ナトリウム、金属カリウム等のアルカリ金属類、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属類、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の炭酸アルカリ金属類、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムジイソプロピルアミド、カリウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、tert−ブトキシナトリウム、tert−ブトキシカリウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等を使用することができる。溶媒としては特に制限はないが、例えば、テトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、水等を単独又は組み合わせて使用することができる。
A環等への置換基の導入法は、有機合成化学で常用される方法を用いればよい。例えば、アルキル基、アリール基、アミノ基、水酸基等の官能基の導入には、鈴木-宮浦反応(Chem. Rev., 95, 2457-2483 (1995))、Buchward-Hartwig反応(Org. Lett., 5, 2413-2415 (2003))等に代表される遷移金属を用いる一般的なクロスカップリング反応を適用することができる。
前記の各反応で得られた中間体及び目的物は、有機合成化学で常用されている精製法、例えば、ろ過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、再結晶、各種クロマトグラフィー等に付して必要に応じて単離、精製することができる。また、中間体においては、特に精製することなく次反応に供することもできる。
さらに、各種の異性体は異性体間の物理化学的性質の差を利用した常法を適用して単離できる。ラセミ混合物は、例えば酒石酸等の一般的な光学活性酸とのジアステレオマー塩に導き光学分割する方法又は光学活性カラムクロマトグラフィーを用いた方法等の一般的ラセミ分割法により、光学的に純粋な異性体に導くことができる。また、ジアステレオマー混合物は、例えば分別結晶化又は各種クロマトグラフィー等により分割できる。また、光学活性な化合物は適当な光学活性な原料を用いることにより製造することもできる。
得られた化合物(1)は通常の方法で塩にすることができる。また、反応溶媒、再結晶溶媒等の溶媒の溶媒和物や水和物とすることもできる。
本発明の一般式(1)で表される化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分として含有する医薬としては、この有効成分を単独で用いてよいが、通常は医薬として許容される担体、添加物等を配合して使用される。医薬組成物の投与形態は、特に限定されず、治療目的に応じて適宜選択できる。例えば、経口剤、注射剤、坐剤、軟膏剤、吸入剤、点眼剤、点鼻剤、貼付剤等のいずれでもよい。これらの投与形態に適した医薬組成物は、公知の製剤方法により製造できる。
経口用固形製剤を調製する場合は、一般式(1)で表される化合物に賦形剤、更に必要に応じて結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味剤、矯臭剤等を加えた後、常法により錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤等を製造することができる。添加剤は、当該分野で一般的に使用されているものでよい。例えば、賦形剤としては、乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、微結晶セルロース、珪酸等が挙げられる。結合剤としては水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン液、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、メチルセルロース、エチルセルロース、シェラック、リン酸カルシウム、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。崩壊剤としては乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、乳糖等が挙げられる。滑沢剤としては精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ砂、ポリエチレングリコール等が挙げられる。矯味剤としては白糖、橙皮、クエン酸、酒石酸等が挙げられる。
経口用液体製剤を調製する場合は、一般式(1)で表される化合物に矯味剤、緩衝剤、安定化剤、矯臭剤等を加えて常法により内服液剤、シロップ剤、エリキシル剤等を製造することができる。矯味剤としては上記に挙げられたものでよく、緩衝剤としてはクエン酸ナトリウム等が、安定化剤としてはトラガント、アラビアゴム、ゼラチン等が挙げられる。
注射剤を調製する場合は、一般式(1)で表される化合物にpH調節剤、緩衝剤、安定化剤、等張化剤、局所麻酔剤等を添加し、常法により皮下、筋肉及び静脈内注射剤を製造することができる。pH調製剤及び緩衝剤としてはクエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等が挙げられる。安定化剤としてはピロ亜硫酸ナトリウム、EDTA、チオグリコール酸、チオ乳酸等が挙げられる。局所麻酔剤としては塩酸プロカイン、塩酸リドカイン等が挙げられる。等張化剤としては、塩化ナトリウム、ブドウ糖等が挙げられる。
坐剤を調製する場合は、一般式(1)で表される化合物に公知の坐剤用担体、例えば、ポリエチレングリコール、ラノリン、カカオ脂、脂肪酸トリグリセライド等、更に必要に応じてツイーン(登録商標)等の界面活性剤等を加えた後、常法により製造することができる。
軟膏剤を調製する場合は、一般式(1)で表される化合物に通常使用される基剤、安定化剤、湿潤剤、保存剤等が必要に応じて配合され、常法により混合、製剤化される。基剤としては、流動パラフィン、白色ワセリン、サラシミツロウ、オクチルドデシルアルコール、パラフィン等が挙げられる。保存剤としては、p−ヒドロキシ安息香酸メチル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル等が挙げられる。
一般式(1)で表される化合物は、上記以外に、常法により吸入剤、点眼剤、点鼻剤とすることもできる。
後記実施例に示すとおり、一般式(1)で表わされる化合物は、ハムスター膵β細胞株HIT−T15細胞におけるインスリン分泌を有意に促進する作用を有する。従って、一般式(1)で表わされる化合物、若しくはその酸付加塩又はこれらの溶媒和物は、血糖低下剤として、また、ヒトを含む哺乳類の高血糖に起因する疾患、例えば糖尿病の予防及び/又は治療剤として有用である。ここで、糖尿病としては、より詳細にはインスリン非依存型糖尿病(NIDDM)が挙げられる。
本発明の一般式(1)で表わされる化合物は、経口投与又は非経口投与により投与される。本発明の医薬の投与量は、患者の体重、年齢、性別、症状等によって異なるが、通常成人の場合、一般式(1)で表される化合物として一日0.01〜1000mg、好ましくは0.1〜300mgを1〜3回に分けて投与するのが好ましい。
以下、実施例、製造例及び試験例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。なお、下記実施例中で用いられている略号は下記の意味を示す。
s:シングレット(singlet)
d:ダブレット(doublet)
t:トリプレット(triplet)
q:クアルテット(quartet)
m:マルチプレット(multiplet)
br:ブロード(broad)
J:カップリング定数(coupling constant)
Hz:ヘルツ(Hertz)
CDCl3:重クロロホルム
1H-NMR:プロトン核磁気共鳴
IR:赤外線吸収スペクトル
実施例1 1−[6−{1−(5−ブロモピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリンの製造
工程1:4−ヒドロキシピペリジン(1.00 g, 29.7 mmol)をアセトニトリルに溶解し、5−ブロモ−2−クロロピリミジン(3.00 g, 23.7 mmol)及び、ジイソプロピルエチルアミン(15.8 mL, 89.0 mmol)を加えて、100℃にて1.5時間攪拌した。反応液を水で希釈し、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮し得られた残渣を酢酸エチル−へキサンで再結晶し、1−(5−ブロモピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−オール(5.18 g, 85%)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.49-1.56 (2H, m), 1.94 (2H, br), 3.33 (2H, ddd, J=3.3, 9.9, 13.2 Hz), 3.96 (1H, br), 4.33 (2H, ddd, J = 4.4, 4.6, 12.0 Hz), 8.27 (2H, s).
工程2:水素化ナトリウム(50% in oil, 516 mg, 12.9 mmol)をテトラヒドロフラン(20 mL)に懸濁し、氷冷下1−(5−ブロモピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−オール(2.49 g, 9.68 mmol)を加え、室温にて40分間攪拌した。国際公開第2009/051119号パンフレットに記載の方法により合成した1−(6−クロロピリミジン−4−イル)−5−(メチルスルホニル)インドリン(2.00 g, 6.46 mmol)を加え、アルゴン雰囲気下90℃にて6時間攪拌した。氷冷下、反応液に水素化ナトリウム(50% in oil, 129 mg, 3.23 mmol)を加えて90℃にて16時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、クロロホルム−メタノール(10 : 1)混合溶媒にて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮し得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール = 100:1 → 20:1)を用いて精製し、1−[6−{1−(5−ブロモピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン(2.84 g, 83%)を白色固体として得た。
実施例2 1−[6−{1−(5−メチルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリンの製造:
1−[6−{1−(5−ブロモピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン(10 mg, 0.019 mmol)をテトラヒドロフラン(0.4 mL)と水(0.4 mL)に懸濁し、炭酸カリウム(13 mg, 0.094 mmol)、メチルボロン酸(3 mg, 0.056 mmol)、及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(3 mg, 0.004 mmol)を加え、封管中80℃にて24時間攪拌した。反応液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲル分取薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 1:1)にて精製し、1−[6−{1−(5−メチルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン(3 mg, 35%)を白色固体として得た。
実施例3 1−[6−{1−(5−エチルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン、及び5−(メチルスルホニル)−1−[6−{1−(ピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]インドリンの製造:
メチルボロン酸の代わりにエチルボロン酸を用いて実施例1と同様に反応・処理し、1−[6−{1−(5−エチルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン(A)を白色固体及び、5−(メチルスルホニル)−1−[6−{1−(ピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]インドリン(B)を白色固体として得た。
実施例4 1−[6−{1−(5−シクロプロピルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリンの製造:
メチルボロン酸の代わりに2−シクロプロピル−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランを用いて実施例1と同様に反応・処理し、1−[6−{1−(5−シクロプロピルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリンを白色固体として得た。
実施例5 1−[6−{1−(5−イソブチルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリンの製造:
メチルボロン酸の代わりにイソブチルボロン酸を用いて実施例1と同様に反応・処理し、1−[6−{1−(5−イソブチルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリンを淡黄色固体として得た。
実施例6 1−[6−{1−(5−ヘキシルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリンの製造:
メチルボロン酸の代わりにヘキシルボロン酸を用いて実施例1と同様に反応・処理し、1−[6−{1−(5−ヘキシルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリンを淡黄色固体として得た。
実施例7 (E)−5−(メチルスルホニル)−1−[6−{1−(5−スチリルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリンの製造:
メチルボロン酸の代わりに(E)−スチリルボロン酸を用いて実施例1と同様に反応・処理し、(E)−5−(メチルスルホニル)−1−[6−{1−(5−スチリルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリンを淡黄色固体として得た。
実施例8
1−[6−{1−(5−アリルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリンの製造:
メチルボロン酸の代わりに2−アリル−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランを用いて実施例1と同様に反応・処理し、1−[6−{1−(5−アリルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリンを白色固体として得た。
実施例9 5−(メチルスルホニル)−1−[6−{1−(5−プロピルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリンの製造:
1−[6−{1−(5−アリルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン(5 mg, 0.011 mmol)を酢酸エチル(0.4 mL)に溶解し、水酸化パラジウム(2 mg)を加え、水素雰囲気下室温にて4時間攪拌した。反応液をろ過し、ろ液を減圧濃縮し、1−[6−{1−(5−プロピルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン(2 mg, 31%)を白色固体として得た。
実施例10 N−ベンジル−2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−アミンの製造:
1−[6−{1−(5−ブロモピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン(10 mg, 0.019 mmol)を1,4−ジオキサン(0.5 mL)に溶解し、tert−ブトキシナトリウム(5 mg, 0.056 mmol)、ベンジルアミン(6 mg, 0.056 mmol)、2−[ジ(tert−ブチル)ホスフィノ]−1,1’−ビフェニル(2 mg, 0.008 mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(2 mg, 0.002 mmol)を加え、封管中1時間マイクロ波を照射した。反応液をろ過し、ろ液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲル分取薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 1:1)及び(ヘキサン:酢酸エチル = 2:1)にて精製し、N−ベンジル−2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ] ピペリジノ)ピリミジン−5−アミン(6 mg, 54%)を橙色油状物として得た。
実施例11 4−{2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−イル}モルホリンの製造:
1−[6−{1−(5−ブロモピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン(20 mg, 0.038 mmol)を1,4−ジオキサン(0.8 mL)に溶解し、tert−ブトキシナトリウム(11 mg, 0.11 mmol)、モルホリン(10 μL, 0.11 mmol)、2−[ジ(tert−ブチル)ホスフィノ]−1,1’−ビフェニル(4mg, 0.015 mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(4 mg, 0.004 mmol)を加え、封管中120 ℃にて16時間攪拌した。反応液をろ過し、ろ液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲル分取薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 1:1)及び(ヘキサン:酢酸エチル = 5:1)にて精製し、4−{2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ] ピペリジノ)ピリミジン−5−イル}モルホリン(3 mg, 12%)を黄色固体として得た。
実施例12 5−(メチルスルホニル)−1−(6−[1−{5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル]インドリンの製造:
国際公開第2009/051119号パンフレットに記載の方法により合成した5−(メチルスルホニル)−1−{6−(ピペリジン−4−イルオキシ)ピリミジン−4−イル}インドリン(1.00 g, 2.69 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(27 mL)に溶解し、国際公開第2008/009435号パンフレットに記載の方法により合成した2−クロロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジン(640 mg, 2.69 mmol)及び、ジイソプロピルエチルアミン(697 μL, 4.01 mmol)を加えて、100℃にて3時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール = 50:1 → 20:1)を用いて精製し、5−(メチルスルホニル)−1−(6−[1−{5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)インドリン(975 mg, 55%)を白色固体として得た。
実施例13 2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−オールの製造:
5−(メチルスルホニル)−1−(6−[1−{5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)インドリン(94 mg, 0.16 mmol)をテトラヒドロフラン(1 mL)に溶解し、30% 過酸化水素水(0.2 mL)を加え、室温にて2時間攪拌した。反応液に氷冷下、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え酢酸エチルにて抽出し、有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 5:1 → 1:1 → 2:1→ 3:1)を用いて精製し、2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−オール(56 mg, 74%)を白色固体として得た。
実施例14 1−[6−{1−(5−メトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリンの製造:
2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジン−1−イル)ピリミジン−5−オール(10 mg, 0.021 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(0.4 mL)に溶解し、炭酸カリウム(9 mg, 0.064 mmol)とヨウ化メチル(3 μL, 0.064 mmol)を加え、室温にて12時間攪拌した。反応液をろ過し、ろ液を減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲル分取薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 1:3)にて精製し、1−[6−{1−(5−メトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン(3 mg, 33%)を白色固体として得た。
実施例15 1−[6−{1−(5−エトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリンの製造:
ヨウ化メチルの代わりにヨウ化エチルを用いて実施例14と同様に反応・処理し、1−[6−{1−(5−エトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリンを白色固体として得た。
実施例16 1−(6−[1−{5−(ベンジルオキシ)ピリミジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)−5−(メチルスルホニル)インドリンの製造:
ヨウ化メチルの代わりに臭化ベンジルを用いて実施例14と同様に反応・処理し、1−(6−[1−{5−(ベンジルオキシ)ピリミジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)−5−(メチルスルホニル)インドリンを白色固体として得た。
実施例17 5−(メチルスルホニル)−1−[6−{1−(5−ピペリジノピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]インドリンの製造:
5−(メチルスルホニル)−1−(6−[1−{5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)インドリン(10 mg, 0.017 mmol)をジクロロメタン(1 mL)に溶解し、ピペリジン(17 μL, 0.17 mmol)、トリエチルアミン(7 μL, 0.052 mmol)、酢酸銅(II)(9 mg, 0.052 mmol)及びモレキュラーシーブス4Åを加え、室温にて87時間攪拌した。反応液をろ過し、ろ液を減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲル分取薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 1:1)にて精製し、5−(メチルスルホニル)−1−[6−{1−(5−ピペリジノピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]インドリン(3 mg, 35%)を淡黄色固体として得た。
実施例18 2−{2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−イルオキシ}アセトニトリルの製造:
ヨウ化メチルの代わりにブロモアセトニトリルを用いて実施例14と同様に反応・処理し、2−{2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−イルオキシ}アセトニトリルを淡黄色固体として得た。
実施例19 tert−ブチル 2−{2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−イルオキシ}アセテートの製造:
ヨウ化メチルの代わりにブロモ酢酸 tert−ブチルを用いて実施例14と同様に反応・処理し、tert−ブチル 2−{2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−イルオキシ}アセテートを白色固体として得た。
実施例20 1−(6−[1−{5−(2−メトキシエトキシ)ピリミジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)−5−(メチルスルホニル) インドリンの製造:
ヨウ化メチルの代わりに2−ブロモエチルメチルエーテルを用いて実施例14と同様に反応・処理し、1−(6−[1−{5−(2−メトキシエトキシ)ピリミジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)−5−(メチルスルホニル) インドリンを白色固体として得た。
実施例21 5−(メチルスルホニル)−1−{6−(1−[5−{2−(メチルチオ)エトキシ}ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イルオキシ)ピリミジン−4−イル}インドリンの製造:
ヨウ化メチルの代わりに2−クロロエチルメチルスルフィドを用いて実施例14と同様に反応・処理し、5−(メチルスルホニル)−1−{6−(1−[5−{2−(メチルチオ)エトキシ}ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イルオキシ)ピリミジン−4−イル}インドリンを淡黄色固体として得た。
実施例22 N−ベンジル−N−メチル−2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−アミンの製造:
ピペリジンの代わりにN−ベンジルメチルアミンを用いて実施例17と同様に反応・処理し、N−ベンジル−N−メチル−2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−アミンを黄色油状物として得た。
実施例23 N,N−ジアリル−2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−アミンの製造:
ピペリジンの代わりにジアリルアミンを用いて実施例17と同様に反応・処理し、N,N−ジアリル−2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−アミンを黄色油状物として得た。
実施例24 5−イソプロピル−3−[1−{2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−イル}ピペリジン−4−イル]−1,2,4−オキサジアゾールの製造:
ピペリジンの代わりに5−イソプロピル−3−(ピペリジン−4−イル)−1,2,4−オキサジアゾールを用いて実施例17と同様に反応・処理し、5−イソプロピル−3−[1−{2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−イル}ピペリジン−4−イル]−1,2,4−オキサジアゾールを黄色固体として得た。
実施例25 1−[6−{1−(5−フルオロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリンの製造:
2−クロロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジンの代わりに2−クロロ−5−フルオロピリミジンを用いて実施例12と同様に反応・処理し、1−[6−{1−(5−フルオロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリンを白色固体として得た。
実施例26 1−[6−{1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリンの製造:
2−クロロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジンの代わりに2,5−ジクロロピリミジンを用いて実施例12と同様に反応・処理し、1−[6−{1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリンを白色固体として得た。
実施例27 5−(メチルスルホニル)−1−(6−[1−{4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)インドリンの製造:
2−クロロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジンの代わりに2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)ピリミジンを用いて実施例12と同様に反応・処理し、5−(メチルスルホニル)−1−(6−[1−{4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)インドリンを橙色油状物として得た。
実施例28 1−[6−{1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリンの製造:
2−クロロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジンの代わりに2−クロロ−4,6−ジメトキシピリミジンを用いて実施例12と同様に反応・処理し、1−[6−{1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリンを橙色油状物として得た。
実施例29 (E)−エチル 3−{2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−イル}アクリレートの製造:
工程1:5−ブロモ−2−クロロピリミジン(500 mg, 2.58 mmol)、酢酸パラジウム(II)(58 mg, 0.26 mmol)及び、トリス(2−メチルフェニル)ホスフィン(157 mg, 0.52 mmol)をN,N−ジメチルホルムアミドに溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(15.8 mL, 89.0 mmol)及び、アクリル酸エチル(1.4 mL, 12.9 mmol)を加えて、100℃にて1.5時間攪拌した。反応液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮し得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 5:1)にて精製し、(E)−エチル 3−(2−クロロピリミジン−5−イル)アクリレート(352 mg, 64%)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.36 (3H, t, J = 7.0 Hz), 4.30 (2H, q, J = 7.3 Hz), 6.58 (1H, d, J=16.2 Hz), 7.59 (1H, d, J = 15.9 Hz), 8.76 (2H, s).
工程2:2−クロロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジンの代わりに(E)−エチル 3−(2−クロロピリミジン−5−イル)アクリレートを用いて実施例12と同様に反応・処理し、(E)−エチル 3−{2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−イル}アクリレートを白色固体として得た。
実施例30 エチル 3−{2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−イル}プロパノエートの製造:
(E)−エチル 3−{2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−イル}アクリレート(13 mg, 0.02 mmol)をテトラヒドロフラン(3 mL)に溶解し、パラジウム炭素(3 mg)を加え、水素雰囲気下室温にて2.5時間攪拌した。反応液をろ過し、ろ液を減圧濃縮し、エチル 3−{2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−イル}プロパノエート(11 mg, 85%)を白色固体として得た。
実施例31 5−(メチルスルホニル)−1−(6−[1−{3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)インドリンの製造:
2−クロロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジンの代わりに2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジンを用いて実施例12と同様に反応・処理し、5−(メチルスルホニル)−1−(6−[1−{3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)インドリンを白色固体として得た。
実施例32 5−(メチルスルホニル)−1−(6−[1−{4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)インドリンの製造:
2−クロロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジンの代わりに2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)ピリジンを用いて実施例12と同様に反応・処理し、5−(メチルスルホニル)−1−(6−[1−{4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)インドリンを白色固体として得た。
実施例33 5−(メチルスルホニル)−1−(6−[1−{5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)インドリンの製造:
2−クロロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジンの代わりに2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジンを用いて実施例12と同様に反応・処理し、5−(メチルスルホニル)−1−(6−[1−{5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)インドリンを白色固体として得た。
実施例34 5−(メチルスルホニル)−1−(6−[1−{6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)インドリンの製造:
2−クロロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジンの代わりに2−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ピリジンを用いて実施例12と同様に反応・処理し、5−(メチルスルホニル)−1−(6−[1−{6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)インドリンを白色固体として得た。
実施例35 メチル 2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)イソニコチネートの製造:
2−クロロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジンの代わりにメチル 2−クロロピリジン−4−カルボキシレートを用いて実施例12と同様に反応・処理し、メチル 2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)イソニコチネートを橙色固体として得た。
実施例36 5−(メチルスルホニル)−1−[6−{1−(ピラジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]インドリンの製造:
2−クロロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジンの代わりに2−クロロピラジンを用いて実施例12と同様に反応・処理し、5−(メチルスルホニル)−1−[6−{1−(ピラジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]インドリンを黄色固体として得た。
上記実施例によって得られた化合物を表1−1〜表1−10に示す。
Figure 2011136942
Figure 2011136942
Figure 2011136942
Figure 2011136942
Figure 2011136942
Figure 2011136942
Figure 2011136942
Figure 2011136942
Figure 2011136942
Figure 2011136942
試験例1 インスリン分泌促進作用
ハムスター膵β細胞株HIT−T15細胞をペニシリン(100単位/mL)、ストレプトマイシン(100μg/mL)及び10%胎児ウシ血清を含むHam’s F−12K培地を用いて継代培養した。24穴培養プレートに細胞を播種し、48時間37℃で培養後、0.1%アルブミン含有KRBHバッファーにて洗浄した。次いで、同バッファーにて1時間、37℃で静置した。これに、ブドウ糖を最終濃度で2mMになるように添加し、さらに図1に記載する各濃度の1000倍の濃度でジメチルスルホキシドにて溶解した本発明化合物を、バッファー中0.1体積%含有となる条件で添加した。本発明化合物添加後、1時間、37℃で静置した後、上清を回収しインスリン濃度をレビスインスリンキットマウスT(株式会社シバヤギ)により測定した。コントロールとしてジメチルスルホキシドのみを添加したものを用いた。結果を各被検化合物の50%効果濃度(EC50値、50% effect concentration))として表2〜表4に示す。また、本発明化合物測定時に、比較対照として、WO2009/051119号パンフレットに開示されている実施例1(化合物A)を同時測定したのでその測定結果も示す。なお、EC50値は、統計解析プログラム、SAS前臨床パッケージVer5.0(SAS institute Japan Co., 東京)を用いて算出した。
Figure 2011136942
Figure 2011136942
Figure 2011136942
以上より、本発明化合物は強いインスリン分泌促進効果を有していることが分かる。
本発明の一般式(1)で表される置換ピリミジン誘導体若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物は、優れたインスリン分泌促進作用を有し、糖尿病の予防及び/又は治療に有用であることから、産業上の利用可能性を有している。

Claims (12)

  1. 次の一般式(1):
    Figure 2011136942
    [式中、
    環Aは、置換基を有してもよい5−10員ヘテロアリール基を示し、
    Qは、酸素原子、硫黄原子又はN−R11(ここで、R11は、水素原子又はC1-6アルキル基を示す)を示し、
    1は、C1-6アルキル基、C3-8シクロアルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、アミノ基、モノ(C1-6アルキル)アミノ基又はジ(C1-6アルキル)アミノ基を示し、
    2及びR3は、水素原子を示すか、またはR2とR3が一緒になって、オキソ基を形成してもよく、
    4、R5及びR6は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、アミノ基又はニトロ基を示し、
    7及びR8は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル基又はC1-6アルコキシ基を示し、
    9及びR10は、それぞれ独立して、水素原子又はC1-6アルキル基を示し、
    mは、0〜2の整数を示し、
    nは、1〜3の整数を示す]
    で表される置換ピリミジン誘導体若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
  2. 下記の化合物群:
    1−[6−{1−(5−ブロモピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン、
    1−[6−{1−(5−メチルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン、
    1−[6−{1−(5−エチルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン、
    5−(メチルスルホニル)−1−[6−{1−(ピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]インドリン、
    1−[6−{1−(5−シクロプロピルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン、
    1−[6−{1−(5−イソブチルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン、
    1−[6−{1−(5−ヘキシルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン、
    (E)−5−(メチルスルホニル)−1−[6−{1−(5−スチリルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン、
    1−[6−{1−(5−アリルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン、
    5−(メチルスルホニル)−1−[6−{1−(5−プロピルピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン、
    N−ベンジル−2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−アミン、
    4−{2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−イル}モルホリン、
    5−(メチルスルホニル)−1−(6−[1−{5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリミジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)インドリン、
    2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−オール、
    1−[6−{1−(5−メトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン、
    1−[6−{1−(5−エトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン、
    1−(6−[1−{5−(ベンジルオキシ)ピリミジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)−5−(メチルスルホニル)インドリン、
    5−(メチルスルホニル)−1−[6−{1−(5−ピペリジノピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]インドリン、
    2−{2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−イルオキシ}アセトニトリル、
    tert−ブチル 2−{2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−イルオキシ}アセテート、
    1−(6−[1−{5−(2−メトキシエトキシ)ピリミジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)−5−(メチルスルホニル) インドリン、
    5−(メチルスルホニル)−1−{6−(1−[5−{2−(メチルチオ)エトキシ}ピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イルオキシ)ピリミジン−4−イル}インドリン、
    N−ベンジル−N−メチル−2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−アミン、
    N,N−ジアリル−2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−アミン、
    5−イソプロピル−3−[1−{2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−イル}ピペリジン−4−イル]−1,2,4−オキサジアゾール、
    1−[6−{1−(5−フルオロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン、
    1−[6−{1−(5−クロロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン、
    5−(メチルスルホニル)−1−(6−[1−{4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)インドリン、
    1−[6−{1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]−5−(メチルスルホニル)インドリン、
    (E)−エチル 3−{2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−イル}アクリレート、
    エチル 3−{2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)ピリミジン−5−イル}プロパノエート、
    5−(メチルスルホニル)−1−(6−[1−{3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)インドリン、
    5−(メチルスルホニル)−1−(6−[1−{4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)インドリン、
    5−(メチルスルホニル)−1−(6−[1−{5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)インドリン、
    5−(メチルスルホニル)−1−(6−[1−{6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル}ピペリジン−4−イルオキシ]ピリミジン−4−イル)インドリン、
    メチル 2−(4−[6−{5−(メチルスルホニル)インドリン−1−イル}ピリミジン−4−イルオキシ]ピペリジノ)イソニコチネート、及び
    5−(メチルスルホニル)−1−[6−{1−(ピラジン−2−イル)ピペリジン−4−イルオキシ}ピリミジン−4−イル]インドリン、
    から選ばれる請求項1に記載の化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
  3. 請求項1又は2のいずれかに記載の化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物、及び医薬として許容される担体を含有してなる医薬組成物。
  4. 請求項1又は2のいずれかに記載の化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分とするインスリン分泌促進剤。
  5. 請求項1又は2のいずれかに記載の化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分とする血糖低下剤。
  6. 請求項1又は2のいずれかに記載の化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分とする糖尿病の予防及び/又は治療剤。
  7. 請求項1又は2のいずれかに記載の化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物の有効量を投与することを特徴とするインスリン分泌促進方法。
  8. 請求項1又は2のいずれかに記載の化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物の有効量を投与することを特徴とする血糖低下方法。
  9. 請求項1又は2のいずれかに記載の化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物の有効量を投与することを特徴とする糖尿病の予防及び/又は治療方法。
  10. インスリン分泌促進剤を製造するための、請求項1又は2のいずれかに記載の化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物の使用。
  11. 血糖低下剤を製造するための、請求項1又は2のいずれかに記載の化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物の使用。
  12. 糖尿病の予防及び/又は治療剤を製造するための、請求項1又は2のいずれかに記載の化合物若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物の使用。
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