JP2011079823A - ポリオールエステルの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 優れた色数及色安定性をもってポリオールエステルを製造すること。
【解決手段】 本発明は、ポリオールと炭素原子数3〜20の線状もしくは分枝状脂肪族モノカルボン酸とを反応させることによってポリオールエステルを製造する方法であって、分離された脂肪族モノカルボン酸の一部をエステル化反応にまたは次のエステル化バッチにリサイクルする方法に関する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、炭素原子数3〜20の線状もしくは分枝状脂肪族モノカルボン酸及びポリオールから、これらの原料化合物を、脂肪族モノカルボン酸を部分的にリサイクル(再循環)しながら反応させることによってポリオールエステルを製造する方法に関する。
ポリオールエステルとも称される多価アルコールのエステルは、大規模に工業的に様々な用途に、例えば可塑剤または潤滑剤として使用されている。適当な原料化合物の選択によって、物理的な材料特性、例えば沸点または粘度を狙い通りに調節することができ、また化学的性質、例えば耐加水分解性及び酸化分解に対する安定性を考慮することができる。更にまた、ポリオールエステルを、具体的な応用技術的な問題の解決に対して目的通りに仕立てることができる。ポリオールエステルの使用についての詳しい概要は、例えば、Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry,第5版,1985,VCH Verlagsgesellschaft,Vol.A1,305−319頁(非特許文献1); Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry, 1990,Vol.A15,438−440頁(非特許文献2); Kirk Othmer,Encyclopedia of Chemical Technology,第3版,John Wiley & Sons,1978,Vol.1,778−787頁(非特許文献3); またはKirk Othmer, Encyclopedia of Chemical Technology,1981,Vol.14,496−498頁(非特許文献4)に記載されている。
潤滑剤としてのポリオールエステルの使用は工業的に非常に重要であり、これらは、特に、鉱油に基づく潤滑剤では課せられる要求を不完全にしか満たせないような使用分野において使用される。ポリオールエステルは、特に、タービンモータ油及び精密機械油として使用される。潤滑剤用途用のポリオールエステルは、しばしば、アルコール成分として、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−ジオール、グリセリンまたはTCD−アルコールDMとも称される3(4),8(9)−ジヒドロキシメチルトリシクロ[5.2.1.02.6]デカンに基づく。
ポリオールエステルは、可塑剤としてもかなりの規模で使用されている。可塑剤は、プラスチック、コーティング材、シール剤、弾性ゴム及びゴム物品中に様々な用途に使用されている。これらは、化学的に反応すること無しに、好ましくはそれらの溶解挙動及び膨潤挙動によって、高分子量熱可塑性物質と物理的な相互作用を起こす。それによって、元のポリマーと比べて熱可塑性範囲がより低い温度にシフトした均一な系が生じ、中でもその結果、それの機械的な性質が最適化され、例えば変形可能性、弾性、強度が高まりそして硬度が低下する。
可塑剤にできるだけ広い応用範囲を開くために、これらは一連の基準を満たさなければならない。理想的には、これらは、臭いが無く、無色であり、耐光性、耐低温性及び耐熱性であるのがよい。更に、これらが、水に対して敏感でなく、燃えにくくかつ揮発性が僅かであること、及び健康を害さないことが期待される。また更に、可塑剤は簡単に製造できるべきであり、かつその製造は、生態学的な要求を満たすために、廃棄残留物、例えば再利用できない副生成物や有害物質を含む廃水を避けて行われるべきである。
ポリオールエステルの特殊な部類(簡略してG−エステルとも称される)は、アルコール成分として、ジオールまたはエーテルジオール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール及びより高級のプロピレングリコールを含む。それらの製造は、様々な方法で行うことができる。場合により酸性触媒の存在下でのアルコールと酸との反応の他に、実際では、G−エステルを得るための更に別の方法、中でもジオールと酸ハロゲン化物との反応、カルボン酸エステルとジオールとの反応、及びカルボン酸へのエチレンオキシドの付加反応(エトキシル化)が使用される。工業的な製造では、ジオールとカルボン酸との直接的な反応及びカルボン酸のエトキシル化だけが製造方法として確立しており、この際、大概は、ジオールと酸のエステル化が優勢である。というのも、この方法は、慣用の化学装置中でそれ程の煩雑さ無しで行うことができ、そしてこれは化学的に均一な生成物を与えるからである。これと比べて、エトキシル化は大規模でコスト集約的な技術的な手段を必要とする。エチレンオキシドは非常に腐食性の高い化学物質である。これは爆発的に重合し、そして非常に広い混合範囲において空気と爆発性の混合物を形成する。エチレンオキシドは目及び気道を刺激し、化学熱傷を招き、肝臓及び腎臓にダメージを与え、そして発がん性である。それ故、それの取り扱いは、大規模な安全措置を必要とする。更に、エチレンオキシドと異物との副反応による不所望な不純物の形成を排除するために、貯蔵設備及び反応装置の細心の清潔さに注意を払わなければならない。最後に、エチレンオキシドとの反応は選択性があまり高くなく、それでこれは異なる鎖長の複数種の化合物の混合物を与える。
アルコールとカルボン酸との直接的なエステル化は、有機化学の基本的な作業に属する。反応速度を高めるために、通常、反応は触媒の存在下に行われる。反応体の過剰使用及び/または反応の過程で生ずる水の分離が、質量作用の法則に応じて平衡を、反応生成物側、すなわちエステル側へとシフトさせる、すなわち高い収量が達成されることを保証する。
多価アルコールのエステル(エチレングリコールと脂肪酸とのエステルも含まれる)の製造について及びこれらの部類の化合物の選択された代表物の性質に関しての包括的な情報は、Goldsmith,Polyhydric Alcohol Esters of Fatty Acids,Chem.Rev.33,257頁以降(1943)(非特許文献5)に記載されている。例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール及びポリエチレングリコールのエステルの製造は、130〜230℃の温度において2.5〜8時間の反応時間で行われる。反応水を除去するためには、二酸化炭素が使用される。多価アルコールのエステル化に適した触媒としては、無機酸、酸性の塩、有機スルホン酸、アセチルクロライド、金属または両性金属酸化物が挙げられる。反応水の除去は、同伴剤(Schleppmittel)、例えばトルエンもしくはキシレンを用いてまたは不活性ガス、例えば二酸化炭素もしくは窒素を導入して行われる。
ポリエチレングリコールの脂肪酸エステルの取得及び性質についてはJohnson(編者),Fatty Acids in Industry (1989)第9章, Polyoxyethylene Esters of Fatty Acidに論じられており、製造に関する一連の示唆が記載されている。より高いジエステル濃度は、グリコールに対するカルボン酸のモル比を高めることによって達成される。反応水の除去のための適当な方策は、水と不混和性の溶剤の存在下での共沸蒸留、不活性ガスの導通下での加熱、または乾燥剤の存在下に減圧下での反応の実施である。触媒の添加を無しで済ませる場合には、より長い反応時間及びより高い反応温度が必要となる。
これらの両反応条件は触媒の使用によって軽減することができる。硫酸の他に、p−トルエンスルホン酸などの有機酸、並びにポリスチレンタイプのカチオン交換体が好ましい触媒である。錫や鉄などの金属粉末の使用も記載されている。米国特許第2,628,249号明細書(特許文献1)からの教示によると、硫酸またはスルホン酸を用いた触媒反応の際の色の問題は、活性炭の存在下に作業すると軽減できる。
触媒を添加せずにジエチレン−及びトリエチレングリコールとカプリル酸とのエステルを製造する方法は、米国特許第2,469,446号明細書(特許文献2)から知られている。エステル化温度は270〜275℃の範囲であり、反応水は二酸化炭素流によって除去される。
触媒の添加を無しで済ませて反応を実施する場合は、一般的に、それの酸性度のために触媒としても作用する各カルボン酸をモル過剰量で使用して作業する。
ポリオール及びカルボン酸からエステルを形成する際に生ずる反応水の分離のためには、様々な方法が知られている。例えば、生成した反応水は、過剰のカルボン酸と一緒に反応容器から留去し、そして下流の相分離器に送り、そこでカルボン酸と水とが、それらの溶解性に応じて分離する。場合によっては、使用したカルボン酸が反応条件下に水と共沸混合物も形成し、同伴剤として反応水を除去することができる。また、添加した水と不混和性の溶剤の存在下での共沸蒸留、不活性ガスの導通下での反応混合物の加熱、減圧下または乾燥剤の存在下での原料のポリオール及びカルボン酸の反応も使用される。特に、共沸蒸留による水の除去が、ポリオールエステルの製造の際の平衡の調節にとって有効であることが判明した。独国特許出願公開第19940991A1号明細書(特許文献3)から既知の方法手順では、同伴剤として機能しそして112℃未満の沸点を持たなければならない水と不混和性の溶剤が、少なくとも140℃の温度に達してから始めて反応混合物に加えられる。
反応水と過剰の未反応の原料、合目的的には過剰に添加されたカルボン酸とを分離した後に生ずる粗製エステルは、酸性成分の最後の残渣を除去するために、先ず、アルカリ剤、例えば炭酸ナトリウム水溶液または水酸化ナトリウム水溶液で処理することができる。水洗、漂白土及び活性炭での処理の後、着色及び臭い物質の最後の痕跡量を除去するために、高められた温度下に減圧に付すことができる。粗製ポリオールエステルの仕上げ方法は例えば米国特許第2,469,446A1号明細書(特許文献2)から知られている。場合によっては、満足な色特性を有する最終製品を得るために、漂白剤及び活性炭での処理を複数回繰り返すことができる。
粗製エステルの仕上げのために、米国特許第5,324,853A1号明細書(特許文献3)は、窒素または水蒸気を導通して過剰の酸を除去し、吸着剤を加え、塩基を用いて残留有機酸を中和し、そして生じた固形物を濾別することを提案している。濾液中に存在する酸の残留量は、水蒸気または窒素を導通し、それと同時に負圧を適用することによって除去し、再びエステル化反応に戻す。減圧処理の際に生ずる固形物は最後の精密濾過において除去される。独国特許第19940991A1号明細書(特許文献4)から知られる作業法では、アルカリ処理後の粗製エステルを、例えば、不活性ガスを生成物中に通すかまたは減圧し、そして場合によっては更に追加的に減圧下に蒸留することによって、乾燥する。ポリオールエステルの色の向上のために、国際公開第94/18153A1号パンフレット(特許文献5)は、過酸化水素水溶液で後処理することを提案している。
米国特許第2,628,249号明細書 米国特許第2,469,446号明細書 米国特許第5,324,853号明細書 独国特許出願公開第19940991A1号明細書 国際公開第94/18153A1号パンフレット
Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry,第5版,1985,VCH Verlagsgesellschaft,Vol.A1,305−319頁 Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry, 1990,Vol.A15,438−440頁 Kirk Othmer,Encyclopedia of Chemical Technology,第3版,John Wiley & Sons,1978,Vol.1,778−787頁 Kirk Othmer, Encyclopedia of Chemical Technology,1981,Vol.14,496−498頁 Goldsmith,Polyhydric Alcohol Esters of Fatty Acids,Chem.Rev.33,257頁以降(1943)
冒頭に述べたポリオールエステルの品質基準の故に、反応水を除去しながらのエステル化段階及び粗製エステルの仕上げの際の方法ステップは非常に重要なプロセス上の特徴である。というのも、この方法ステップの調整は、本質的な程度で最終製品の感覚的性質及び外観上の性質に影響を及ぼすからである。特に、ポリオールエステルの色特性、例えば低い色数及び高い色安定性に高い要求が課せられる。これに対して、原料、すなわち多価アルコール及び酸の構造は、そのポリオールエステルを用いて可塑化されたプラスチック材料の機械的及び熱的特性にとって重要であり、そして潤滑剤の加水分解及び酸化安定性に影響を及ぼす。
ポリオールエステルの製造の際に、過剰に使用されたカルボン酸、例えば脂肪族モノカルボン酸を仕上げ方法の間に分離し、そして再びエステル化プロセスにリサイクルする。連続的に方法を行う場合には、リサイクルは進行するプロセスの間に行われ、他方、断続的なバッチプロセスの場合には、先ず分離した過剰の脂肪族モノカルボン酸を集め、そして次のバッチに再利用する。エステル化プロセスの経済性のためには、脂肪族モノカルボン酸の高い再使用率が目的とされる。しかし、これに対して、再使用が重なるうちに、副生成物の生成及び濃縮によって酸品質が劣化し、そのため、連続式もしくはバッチ式の操業の過程で、回収された脂肪族モノカルボン酸を最終的には少なくとも部分的に排出しそして新鮮な酸によって置き換えなければならない。しかし、経済的な方法のためには、回収された脂肪族モノカルボン酸を、所望のポリオールエステルの品質を劣化させることなく、連続式のエステル化プロエスではできるだけ多くまたはバッチ式の操業においては後の生産バッチに使用することは努力する価値のあることである。
驚くべきことに、粗製エステル化混合物の仕上げの際に回収された脂肪族モノカルボン酸を完全にではなく、部分的にのみエステル化反応に再びリサイクルすると、ポリオール及び線状もしくは分枝状脂肪族モノカルボン酸から優れた色数及色安定性をもってポリオールエステルを製造できることがここに見出された。
それ故、本発明は、ポリオールを炭素原子数3〜20の線状もしくは分枝状脂肪族モノカルボン酸と反応させ、次いで水蒸気処理によって反応混合物を仕上げすることによってポリオールエステルを製造する方法である。該方法は、第一画分において、反応の間に分離された脂肪族モノカルボン酸を全てもしくは部分的にプロセスから除去し、第二画分において反応の終了後に反応混合物中になおも存在する脂肪族モノカルボン酸を分離し、そしてその全てを再びエステル化反応にリサイクルし、そして第三画分において反応生成物の水蒸気処理の際に分離された脂肪族モノカルボン酸の残留量の全てをプロセスから除去することを特徴とする。
反応及びその後の仕上げ段階の間に生ずる脂肪族モノカルボン酸を狙い通りに排出及びリサイクルすることによって、エステル化反応中に生ずる着色性の成分を、簡単にプロセスから除去することができる。驚くべきことに、着色性の成分を、第一画分において、エステル化反応中に分離される反応水と脂肪族モノカルボン酸からなる混合物と一緒に除去できることが見出された。第三画分においても、仕上げ方法の間に水蒸気処理の際に生ずる脂肪族モノカルボン酸の残量中に着色性成分が集められる。エステル化反応の後に粗製ポリエステルから分離される、第二画分中に生ずる脂肪族モノカルボン酸は、僅かな量の着色性成分のみで汚染され、再びその全てをエステル化プロセスにリサイクルすることができる。方法を断続的に行う場合には、これは、この酸画分を後の反応バッチに再利用できることを意味する。
本発明の作業方式は、反応混合物からの及び得られた粗製エステルからの脂肪族モノカルボン酸の分留と見なすことができる。初留と呼ぶこともできる第一の留分または第一の画分には、着色性の成分は、エステル化反応の間に分離される脂肪族モノカルボン酸と反応水からなる混合物中に蓄積する。中間留分とも称することができる第二の画分中には、殆ど純粋な脂肪族モノカルボン酸がエステル化反応の終了後に粗製エスエルから得られ、これは、僅かな着色性の成分でしか汚染されていない。後留とも称することができる第三の画分中には、再び汚染した脂肪族モノカルボン酸が水蒸気処理の間に得られる。
本発明の方法がバッチ式に行われる場合には、初留としての第一の画分及び後留としての第三の画分中に得られた着色性成分で汚染された脂肪族モノカルボン酸が集められ、そして後の生産バッチにはそれ以上使用されない。プロセスを連続式に行う場合には、これらの留分は連続的に排出され、そしてバッチ式の操業方式の場合と同様に新鮮な酸と置き換えるかまたは前のバッチからの僅かに汚染された中間留分と置き換える。これらの分離された留分は、集め、別個の蒸留段階において精製し、次いで再びエステル化プロセスに使用することができる。着色性成分で僅かに汚染されている中間留分または第二の画分は、バッチ式の方法の実行の際には次の生産バッチに使用されるか、または連続的な方法の実行の際にはエステル化反応器中に直接リサイクルされる。
過剰の脂肪族モノカルボン酸の分別分離及びリサイクルの本発明による処置によって、着色性成分が、使用した過剰の脂肪族モノカルボン酸の僅かな部分量中に濃縮され、他方で脂肪族モノカルボン酸のより多量の残量は、着色性成分を殆ど含まない。この僅かに汚染された中間留分は、着色性成分が比較的多い酸量中に希釈されて存在する汚染された分離した全部の過剰の脂肪族モノカルボン酸と比べてかなりより何度もエステル化プロセスにリサイクルすることができ、この際、所望のポリオールエステルの色品質がひどく劣化することもない。高度に汚染された脂肪族モノカルボン酸の少量部分を除去すること及び新鮮な酸かまたは前のバッチからの僅かに汚染された中間留分を加えることによって必要な酸過剰に補充することは、酸の補充無しに汚染された分離した脂肪族モノカルボン酸の全部をエステル化反応に再び使用する作業方法と比べてかなりより生産的に、使用した脂肪族モノカルボン酸を利用することになる。この作業方法では、十分な色数及び色安定性を有するポリオールエステルを得るためには、少しの再使用の後には既に全ての酸量をプロセスから除去し、そして新鮮な酸で置き換えなければならない。
ポリオールと脂肪族モノカルボン酸との間の反応は、使用材料に応じて約120〜180℃の範囲で起こり、そして様々に構成された方法で完了させることができる。
本発明方法の一つの形態では、反応水の除去を容易にするために、先ず室温から開始して最大280℃、好ましくは最大250℃までの温度に加熱し、そして一定に維持された温度の下で圧力を常圧から開始して段階的に低下させる。一段階か二段階かそれともそれ以上の多段階かの圧力段階の選択並びに各段階に調節すべき圧力の選択は広い範囲にわたって変えることができ、個々の条件に適合させることができる。例えば、第一段階において圧力を常圧から開始して先ず600hPaまで低め、次いで反応を300hPaの圧力で完了させることができる。これらの圧力の記載は、有利に遵守される基準値である。
圧力を変化させる他、同様に温度も、エステル化反応中に室温から出発して一段階、二段階またはそれ以上の段階で変化させることができ、そうして一定に調節された圧力下に温度を段階毎に、通常は最大280℃の温度まで高める。しかし、段階毎に上昇する温度を最大で280℃まで加熱すること及び圧力も段階毎に低めることが適切であることが判明した。例えば、エステル化反応は、室温から開始して第一段階において190℃までの温度で行うことができる。同様に、反応水の排除を加速するために600hPaまでの低められた圧力が適用される。190℃の温度段階に達したら、圧力をもう一度300hPaまで下げ、そしてエステル化反応を250℃までの温度で終了させる。これらの温度及び圧力の値は、合目的的に遵守される基準値である。個々の段階において調節すべき温度及び圧力条件、段階の数、及び単位時間当たりの各々の温度上昇または圧力低下速度は幅広い範囲で変えることができ、そして原料化合物及び反応生成物の物理的性質に応じて適合され、この際、第一段階の温度及び圧力条件は常圧及び室温から出発して調節される。温度を二段階で高め及び圧力を二段階で低下させることが特に有利であることが判明した。
調節すべき圧力の下限は、原料化合物及び生成した反応生成物の物理的性質、例えば沸点及び蒸気圧に依存し、そして利用できるプラント装備によっても決定される。常圧から出発して、この限界値の範囲内で、段階毎に低下する圧力を用いて段階的に作業することができる。分解生成物の生成、中でも色を害する作用をする分解生成物の生成を避けるために、温度の上限、通常は280℃を遵守するべきである。温度段階の下限は反応速度によって決定され、この反応速度は、許容可能な時間内でエステル化反応を完了させるために十分に速いものでなければならない。この限界値の範囲内で、段階毎に高まる温度を用いて段階的に作業することができる。
生成した反応水は、反応の過程で、過剰のモノカルボン酸と一緒に反応容器から留去され、そして後続の相分離器に導かれ、そこでモノカルボン酸と水とがそれらの溶解性に応じて分離する。場合によっては、使用したモノカルボン酸は反応条件下に水と共沸混合物も形成し、そして同伴剤として反応水を除去することを可能にする。水の収量から反応の進行を追跡することができる。分離した水はプロセスから除去され、他方、モノカルボン酸は相分離器から反応容器に再び返流する。共沸混合物形成剤の役割を担う更に別の有機溶剤、例えばヘキサン、1−ヘキセン、シクロヘキサン、トルエン、キシレンまたはキシレン異性体混合物の添加は排除されないが、僅かな事例に限られる。共沸混合物形成剤は、エステル化反応の開始時に既にか、または比較的高い温度に達してから加えることができる。理論的に予測される水の量が発生したらまたは(例えばDIN53240に従い測定した)ヒドロキシル価が決められた値以下まで低下したら、反応混合物を冷却することによって反応を終了する。
反応の終了後に相分離器中に集められた脂肪族モノカルボン酸は第一の画分または初留と称することができ、着色性成分で汚染されている。この留分はプロセスから除去され、そして別個の酸蒸留において精製される。
反応の終了後に生じる反応混合物は、所望の反応生成物としてのポリオールエステルの他に、過剰の未反応脂肪族モノカルボン酸を含む。これは、合目的的には低められた圧力の適用の下に、粗製生成物から留去される。適切に調節されるべき蒸留条件は、使用したポリオール及び脂肪族モノカルボン酸の物理的性質から与えられ、そして簡単な予備試験によって求めることができる。例えば、200℃までの温度及び300hPa未満、好ましくは50hPa未満の圧力で作業する。この際生ずる脂肪族モノカルボン酸は第二の画分または中間留分として見なすことができる。これは着色性成分で僅かだけしか汚染されておらず、それ故、再びエステル化プロセスに直接リサイクルするかまたは次のバッチの使用材料として蓄えることができる。
ポリオール及び脂肪族モノカルボン酸の反応は触媒の使用無しで行うことができる。この態様の反応は、ポリオールエステルの望ましくない汚染を招く恐れのある異物が反応混合物に導入することが避けられるという利点を有する。しかし、その場合、一般的に、より高い反応温度を維持しなければならない。というのも、その場合にのみ、反応が十分な(すなわち経済的に許容可能な)速度で進行することが保証されるためである。これに関連して、温度の上昇はポリオールエステルの熱的ダメージを招く恐れがあるという点に注意すべきである。それ故、反応を容易にしそして反応速度を高める触媒の使用は常に避けることができるわけではない。しばしば、触媒は、過剰の脂肪族モノカルボン酸であることができ、これは同時にポリオールの反応成分でもあるので、反応は自動触媒的に進行する。その他は、反応速度に影響を及ぼすために慣用のエステル化触媒が適しており、例えば硫酸、ギ酸、ポリリン酸、メタンスルホン酸またはp−トルエンスルホン酸、並びにこのような酸の組み合わせなどがある。同様に、金属含有触媒、例えばチタン、ジルコニウムまたは錫を含有する触媒、例えば対応するアルコレートまたはカルボキシレートも使用することができる。反応条件下で固体で反応系中に不溶性の触媒活性化合物、例えばアルカリもしくはアルカリ土類硫酸水素塩、例えば硫酸水素ナトリウムも使用できる。固形の触媒は、エステル化の終了後に、簡単な濾過によって、場合によっては存在する吸着剤と一緒に反応混合物から除去される。使用する触媒の量は広い範囲に及ぶことができる。反応混合物を基準にして0.001重量%かまたは5重量%の触媒を使用することができる。しかし、多くの触媒量は殆ど利点を与えないため、触媒濃度は、それぞれ反応混合物を基準にして通常は0.001〜1.0重量%、好ましくは0.01〜0.5重量%である。場合によっては、比較的高い温度で触媒無しで作業するかまたは触媒を用いて比較的低い温度で作業するかを、個々のケースについて予備実験によって決定するのが合目的的である。
通常は触媒の添加無しに、ポリオールを過剰の脂肪族モノカルボン酸と反応させ、そうして過剰の脂肪族モノカルボン酸自体を触媒として作用させる。過剰に使用された脂肪族モノカルボン酸は、放出された反応水の同伴剤としても働き、そして分離された水/酸混合物は同様に着色性成分を同伴除去することができる。一般的に、モノカルボン酸は、使用されるポリオールよりも低い沸点を有するため、蒸留によって簡単に粗製エステルから分離することができる。脂肪族モノカルボン酸は、ポリオールのエステル化すべきヒドロキシル基1モル当たり10〜50%モル過剰で、好ましくは20〜40%モル過剰で使用される。
本発明方法の更に別の形態では、エステル化は吸着剤の存在下に行われる。この際、通常化学的なプラクティスでは実験室でも工業的なプラントでも使用される多孔性の高表面積固形材料が使用される。このような材料の例は、高表面積ポリケイ酸、例えばシリカゲル(シリカ−キセロゲル)、珪藻土、高表面積酸化アルミニウム類及び酸化アルミニウム水和物類、鉱物性材料、例えば粘土、炭酸塩または活性炭である。活性炭が特に有効であることが判明した。一般的に、吸着剤は、強力な攪拌かまたは不活性ガスの導入によって動かされた反応溶液中に微細に懸濁させる。それによって、液体相と吸着剤との緊密な接触が達成される。吸着剤に対する液体相の質量比はほぼ自由に、それ故個々の場合の必要条件に合わせて調節することができる。液体相100重量部当たり、0.05〜30重量部、好ましくは0.1〜5重量部、特に0.1〜1重量部の吸着剤を使用することが有効であることが判明した。反応の終了後、吸着剤をプロセスから分離し、エステル化容器にリサイクルし再び使用することができる。再使用は、吸着剤の脱色力が尽きるまで可能である。しかし、吸着剤を粗製生成物中に残したままにしておき、仕上げ方法の間に、任意の、但し適切な段階で分離することも可能である。
また同様に、反応水を追い出すために、エステル化反応の間に不活性ガス、例えば窒素、二酸化炭素または希ガスを反応混合物中に導通することも可能である。
中間留分としての過剰の脂肪族モノカルボン酸を分離した後、得られた粗製エステルを水蒸気での処理に付す。これは、例えば、簡単な形では、粗製生成物中に水蒸気を導通することによって行うことができる。水蒸気処理の一つの利点は、それの過程中に、なおも存在する触媒が分解され、そして濾別し易い加水分解生成物に転化されることである。エステル化反応を吸着剤の存在下に行う場合には、既に存在している吸着剤が触媒二次生成物の分離を容易にする。その他では、吸着剤を水蒸気処理の初めに加えることが有利なことがあることが判明した。水蒸気処理中の吸着剤の存在は、同様に、ポリオールエステルの色及び色安定性にも有利に作用する。しかし、エステル化反応及び過剰の原料化合物の分離の後に、すなわち水蒸気蒸留の実施の前に、吸着剤を濾別することも可能である。
水蒸気処理は、一般的に常圧下に行われるが、軽い負圧の使用、有利には400hPaまでの軽い負圧の使用は排除されない。水蒸気処理は、一般的に100〜250℃、好ましくは150〜220℃、特に170〜200℃の温度で行われ、そして個々の場合に製造されるポリオールエステルの物理的な性質にも合わせられる。
水蒸気処理の工程中は、粗製エステルを水蒸気処理に必要な温度まで加熱するために、作業温度に達するまでの加熱期間中はできるだけ穏和に進めることが有利であることが判明した。
水蒸気処理の時間は定型的な試験によって求めることができ、これは一般的に0.5〜5時間の期間にわたり行われる。長すぎる水蒸気処理は、ポリオールエステルの望ましくない色数の上昇を招き、それ故避けるべきである。ポリオールエステルの分解反応が増強されて酸反応性化合物なることが観察され、それの含有量は、中和価または酸価、例えばDIN EN ISO 3682/ASTM D 1613に従う中和価または酸価の上昇から示される。更に、エーテルジオール類に基づくポリオールエステル、例えばトリエチレングリコールまたはテトラエチレングリコールに基づくポリオールエステルでは、エーテル鎖の望ましくない分解が起こり得る。短すぎる処理時間では、残留酸及び水の除去は十分に有効ではなく、そして所望のポリオールエステルは、なおも、高すぎる望ましくない酸価及び高すぎる含水率を有する。短すぎる処理時間の場合には、ポリオールエステルの色数に対しては有利な効果は僅かにしか観察されない。
第三の画分または後留とも見なすことができる、水蒸気蒸留の際に分離された脂肪族モノカルボン酸の残りは、再び着色性成分で汚染され、そしてプロセスから排出される。この留分は、第一の画分中にまたは初留として分離された脂肪族モノカルボン酸とは別にまたはこれと一緒に、別個の蒸留段階で精製し、そして再びエステル化プロセスにリサイクルすることができる。
水蒸気処理に続き、場合によっては吸着剤及び更に別の生じた固形物の濾過の後に、ポリオールエステルの乾燥を行う。これは、例えば、不活性ガスを高められた温度下に生成物中に通すことによって行われる。また、高められた温度下に、同時に負圧を適用し、そして場合によっては不活性ガスを生成物中に導通することもできる。不活性ガスを作用させること無しに、高められた温度下だけでまたは低められた圧力下だけで作業することができる。個々の場合の乾燥条件、例えば温度、圧力及び時間は、簡単な予備試験で求めることができる。一般的に、80〜250℃、好ましくは100〜180℃の範囲の温度及び0.2〜500hPa、好ましくは1〜200hPa、特に1〜20hPaの圧力で作業する。それに続いて、未だ濾過が行われていない場合には、粗製エステルを濾過して、固形物、触媒の加水分解生成物及び吸着剤がエステル化段階においてまたは水蒸気処理の前に添加される場合には、それらを粗製エステルから除去する。この濾過は、常温または120℃までの温度で慣用の濾過装置で行われる。濾過は、慣用の濾過助剤、例えばセルロース、シリカゲル、珪藻土、木粉によって援助することができる。しかしそれの使用は例外的なケースに限られる。
未転化の過剰の脂肪族モノカルボン酸の分別分離の処置によって、着色性成分を簡単にプロセスから除去することができ、そうして、一部の場合に色を明るくするために添加される吸着剤の量を減らすことができる。
水蒸気処理の後または乾燥の後に、色数を高めるために、吸着剤、例えば活性炭での処理の代わりに、ポリオールエステルを酸化剤、例えば過酸化水素水溶液でまたはオゾンもしくはオゾン含有ガスで更に処理することができる。しかし、この処置は僅かな特殊なケースのみに限られる。しかし、過酸化水素水溶液またはオゾンもしくはオゾン含有ガスの使用は、固形の吸着剤の使用に対して、追加の濾過工程が不要になるという利点を有する。
中間留分として生じそして僅かにしか汚染されていない脂肪族モノカルボン酸は、所望のポリオールの色品質を低下させることなく、より何度も再利用することができる。それとは逆に、得られた脂肪族モノカルボン酸の画分全部を精製し、再びプロセスにリサイクルする場合には、ポリオールエステルの色数が高めるために、限られた再使用しか可能ではない。それ故、本発明の作業方法に応じて、色で汚れた酸留分を、エステル化反応中にまたは仕上げ中に分離した場合には、第二画分または中間留分として回収された脂肪族モノカルボン酸をより生産的に有効に使用できる。
エステル化反応中にポリオールを基準にして所望の酸過剰を調節するためには、中間留分を集め、そして場合によっては更に新鮮な酸を加えた後に、エステル化プロセスに再びリサイクルするかまたは次のバッチに使用材料として更に使用することができる。
他の規格、例えば含水率、残留酸含有率、触媒成分の残留含有率及びモノエステルの残留含有率も満たす明るい色のポリオールエステルが得られる。
本発明方法に原料して使用される多価アルコールまたはポリオールは以下の一般式(I)を満たす。
R(OH) (I)
式中、Rは、炭素原子数2〜20、好ましくは2〜10の脂肪族または環状脂肪族炭化水素残基を意味し、そしてnは2〜8の整数、好ましくは2、3、4、5または6を意味する。
同様に以下の一般式(II)の化合物もポリオールとして適している。
H−(−O−[−CR−]−)−OH (II)
式中、R及びRは、互いに独立して、水素、炭素原子数1〜5のアルキル基、好ましくはメチル、エチルもしくはプロピル、または炭素原子数1〜5のヒドロキシアルキル基、好ましくはヒドロキシメチル基を意味し、mは1〜10の整数、好ましくは1〜8の整数、特に1、2、3または4を意味し、oは2〜15の整数、好ましくは2〜8の整数、特に2、3、4または5を意味する。
本発明方法に従い明るい色のポリオールエステルに転化することができるポリオールとしては、例えば1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2−ジメチロールブタン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジ−トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−ジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ペンタエリトリトールもしくはジ−ペンタエリトリトール、または3(4),8(9)−ジヒドロキシメチル−トリシクロ[5.2.1.02.6]デカンが適している。
更に別のポリオールとしては、エチレングリコール及び1,2−プロピレングリコール及びそれらのオリゴマー、特にジ−、トリ−及びテトラエチレングリコールまたはジプロピレングリコール、トリプロピレングリコールまたはテトラプロピレングリコールが挙げられる。エチレン−及びプロピレングリコールは工業的に生産されている化学品である。それらの製造のための基本物質はエチレンオキシド及びプロピレンオキシドであり、これらから、圧力下に水と一緒に加熱することによって1,2−エチレングリコール及び1,2−プロピレングリコールが得られる。ジエチレングリコールは、エチレングリコールからエトキシル化することによって得られる。トリエチレングリコール並びにテトラエチレングリコールは、エチレングリコールを製造するためのエチレンオキシドの加水分解の際に副生成物として生ずる。これらの両化合物は、エチレングリコールをエチレンオキシドと反応させることによっても合成することができる。ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール及びより高級のプロポキシル化生成物は、1,2−プロピレングリコールにプロピレンオキシドを複数回付加して得ることができる。
本発明方法に従い明るい色のポリオールエステルを得るためには、分子中に3〜20個の炭素原子を有する線状もしくは分枝状の脂肪族モノカルボン酸を使用する。多くの場合に飽和酸が好ましいが、可塑剤または潤滑剤の個々の使用分野に依存して、不飽和カルボン酸もエステル合成のための反応成分として使用することができる。ポリオールエステルの構成要素としてのモノカルボン酸の例は、プロピオン酸、n−酪酸、イソ酪酸、n−ペンタン酸、2−メチル−酪酸、3−メチル酪酸、2−メチルペンタン酸、n−ヘキサン酸、2−エチル酪酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、シクロヘキサンカルボン酸、2−エチルヘキサン酸、n−ノナン酸、2−メチルオクタン酸、イソノナン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸、2−プロピルヘプタン酸、2−メチルウンデカン酸、イソウンデカンカルボン酸、トリシクロデカンカルボン酸及びイソトリデカンカルボン酸である。該新規方法は、モノエチレングリコールもしくはオリゴマー性エチレングリコール並びに1,2−プロピレングリコールもしくはオリゴマー性プロピレングリコールとC〜C13−もしくはC〜C10−モノカルボン酸とのポリオールエステルの製造に、並びに1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−ジオール、トリメチロールプロパン、ジ−トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトールまたは3(4),8(9)−ジヒドロキシメチルトリシクロ[5.2.1.02.6]デカンに基づくポリオールエステルの製造のために特に有効であることが判明した。
エチレングリコール並びにそれのオリゴマーのポリオールエステルは、全ての慣用の高分子量熱可塑性物質用の可塑剤として優れて適している。これは、特に、多層もしくは複合ガラスの製造のための中間層としてグリコールエステルと混合して使用されるポリビニルブチラールへの添加剤として有効であることが判明した。これらは、同様に、コーティング材として様々な用途がある、プラスチックの水性分散体中の凝集剤(Koaleszenzmittel)または成膜助剤としても使用することができる。本発明の製造方法に従い、優れた色特性を有するポリオールエステルを簡単に製造することができ、これは、更なる品質要求、例えば少ない臭いまたは低い酸価を満たす。本発明の方法は、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(3G8エステル)、テトラエチレングリコール−ジ−n−ヘプタノエート(4G7エステル)、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート(3G6エステル)、トリエチレングリコール−ジ−n−ヘプタノエート(3G7エステル)またはテトラエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(4G8エステル)の製造に特に適している。
本発明の方法は、化学技術に典型的な反応装置中で連続的にもしくはバッチ式に行うことができる。攪拌タンクまたは反応管が特に有効であることが判明しており、この際、バッチ式に反応を行うことが好ましい。
以下の例では、本発明方法をより詳しく説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
例1
トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(3G8エステル)の製造、新鮮な酸を用いた活性炭の存在下でのエステル化
2−エチルヘキサン酸でのトリエチレングリコールのエステル化を、攪拌機、内部温度計及び水分離器を備えた加熱可能な1L容積の四つ首フラスコ中で行った。
前記フラスコ中に、トリエチレングリコール250g(1.66mol)及び新鮮な2−エチルヘキサン酸680g(4.72mol)並びに全反応混合物を基準にして0.4重量%の活性炭を仕込んだ。攪拌下及び900hPaの軽い負圧の適用下に、混合物を225℃に加熱した。この温度に達したら、圧力を段階的に400hPaに下げ、そして生じた反応水を水分離器で除去し、他方、2−エチルヘキサン酸を反応容器中に返流した。反応の進行は、水分離器を介して排出される水の連続的な計量及びヒドロキシル価の推移によって追跡した。合計で14.5時間の反応時間の後、4.2mgKOH/g(DIN53240準拠)の残留ヒドロキシル価において反応が終了した。
水分離器中に、エステル化反応の終了後に13.3gの2−エチルヘキサン酸が第一の画分または初留として生じた。この画分は、後のエステル化バッチにはもはや使用しなかった。
次いで、3.75時間の期間にわたり、200℃の温度及び20hPaの圧力下に、過剰の2−エチル−ヘキサン酸を留去した。次のエステル化バッチに再び使用できる、187.1gの2−エチルヘキサン酸が中間画分として得られた。
その後、2.5時間の期間にわたり、200℃及び常圧下に水蒸気蒸留を行った。生じた水量の他に、0.7gの2−エチルヘキサン酸の残量も第三の画分として回収され、これも同様に次のエステル化バッチには使用しなかった。
最後に活性炭を濾過した後に、表1に記載の色数を有する明るい色のトリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエートが得られた。
例2
トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(3G8エステル)の製造; 活性炭の存在下でのエステル化、前のエステル化バッチからの中間留分の再使用
新鮮な2−エチルヘキサン酸の代わりに、前のエステル化バッチから集められた2−エチルヘキサン酸中間留分を使用したことだけを除いて、例2を例1と同様に行った。
例3(比較例):
トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(3G8エステル)の製造; 活性炭の存在下でのエステル化、前のエステル化バッチから戻した全ての酸の再使用
2−エチルヘキサン酸中間留分の代わりに、前のエステル化バッチから回収した全ての2−エチルヘキサン酸を使用したことだけを除き、例3を例2と同様に行った。
例1〜3に従い得られた仕上げされたトリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート−エステルの色数を以下の表1に記載する。ガスクロマトグラフィーで求めたエステル含有率並びに他の特性値、例えば酸含有率または含水率はつじつまが合うものであった。
Figure 2011079823
エステル化で回収された脂肪族モノカルボン酸を部分的にエステル化段階にリサイクルするか、または部分的に次のエステル化バッチに使用する本発明の処置によって、多くの用途への使用を可能にする優れた色数のポリオールエステルを得ることができる。

Claims (24)

  1. ポリオールと炭素原子数3〜20の線状もしくは分枝状脂肪族モノカルボン酸とを反応させ、次いで反応混合物を水蒸気処理によって仕上げすることによってポリオールエステルを製造する方法であって、第一画分中に、反応の際に分離された脂肪族モノカルボン酸の全てまたは一部をプロセスから除去し、第二画分中に、反応の終了後に反応混合物中になおも存在する脂肪族モノカルボン酸を分離し、その全てを再びエステル化反応にリサイクルし、そして第三画分中に、反応生成物の水蒸気処理の際に分離された脂肪酸モノカルボン酸の残量の全てをプロセスから除去することを特徴とする、前記方法。
  2. 原料化合物の反応の際に、最大で280℃までの温度、好ましくは250℃までの温度に加熱し、そして一定に維持された温度の下に圧力を段階毎に低下させることを特徴とする、請求項1の方法。
  3. 原料化合物の反応の際に、一定に調節した圧力の下に、最大で280℃の温度までに段階毎に加熱することを特徴とする、請求項1の方法。
  4. 原料化合物の反応の際に、段階毎に上昇する温度において最大で280℃まで加熱し、加えて圧力を段階毎に低めることを特徴とする、請求項1の方法。
  5. 原料化合物の反応の際に、第一段階において、190℃までの温度及び600hPaまでの圧力において反応させ、そして第二段階において、温度を250℃までの温度に高め及び300hPaまでの圧力下に反応を終了させることを特徴とする、請求項4の方法。
  6. 原料化合物の反応を触媒の存在下に行うことを特徴とする、請求項1〜5の一つまたはそれ以上の方法。
  7. 触媒として、チタン、ジルコニウムまたは錫を含む触媒を使用することを特徴とする、請求項6の方法。
  8. 原料化合物の反応を吸着剤の存在下に行うことを特徴とする、請求項1〜7の一つまたはそれ以上の方法。
  9. 吸着剤を、液体相100重量部当たり、0.05〜30重量部、好ましくは0.1〜5.0重量部、特に0.1〜1.0重量部の量で使用することを特徴とする、請求項8の方法。
  10. 吸着剤として、シリカゲル、珪藻土、酸化アルミニウム、酸化アルミニウム水和物類、粘土、炭酸塩または活性炭を使用することを特徴とする、請求項8または9の方法。
  11. 原料化合物の反応を不活性ガスの存在下に行うことを特徴とする、請求項1〜10の一つまたはそれ以上の方法。
  12. 水蒸気処理を、100〜250℃、好ましくは150〜220℃、特に170〜200℃の温度で行うことを特徴とする、請求項1〜11の一つまたはそれ以上の方法。
  13. ポリオールエステルを、水蒸気処理の後に、80〜250℃、好ましくは100〜180℃の温度及び0.2〜500hPa、好ましくは1〜200hPa、特に1〜20hPaの圧力で乾燥することを特徴とする、請求項1〜12の一つまたはそれ以上の方法。
  14. ポリオールエステルを不活性ガスの存在下に乾燥することを特徴とする、請求項13の方法。
  15. ポリオールエステルを水蒸気処理の後に濾過することを特徴とする、請求項1〜14の一つまたはそれ以上の方法。
  16. ポリオールエステルを乾燥の後に濾過することを特徴とする、請求項13または14の方法。
  17. ポリオールエステルを、水蒸気処理の後にまたは乾燥の後に、酸化剤で処理することを特徴とする、請求項12〜16の一つまたはそれ以上の方法。
  18. 酸化剤として、過酸化水素、オゾンまたはオゾン含有ガスを使用することを特徴とする、請求項17の方法。
  19. ポリオールとして、次の一般式(I)
    R(OH) (I)
    [式中、Rは、炭素原子数2〜20、好ましくは2〜10の脂肪族または環状脂肪族炭化水素残基を意味し、そしてnは2〜8の整数、好ましくは2、3、4、5または6を意味する]
    で表される化合物を使用することを特徴とする、請求項1〜18の一つまたはそれ以上の方法。
  20. ポリオールとして、次の一般式(II)
    H−(−O−[−CR−]−)−OH (II)
    [式中、R及びRは、互いに独立して、水素、炭素原子数1〜5のアルキル基、好ましくはメチル、エチルもしくはプロピル、または炭素原子数1〜5のヒドロキシアルキル基、好ましくはヒドロキシメチル基を意味し、mは1〜10の整数、好ましくは1〜8の整数、特に1、2、3または4を意味し、oは2〜15の整数、好ましくは2〜8の整数、特に2、3、4または5を意味する]
    で表される化合物を使用することを特徴とする、請求項1〜18の一つまたはそれ以上の方法。
  21. ポリオールとして、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2−ジメチロールブタン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−ジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ペンタエリトリトール、エチレングリコールまたは3(4),8(9)−ジヒドロキシ−メチルトリシクロ[5.2.1.02.6]デカンを使用することを特徴とする、請求項19の方法。
  22. ポリオールとして、ジ−トリメチロールプロパン、ジ−ペンタエリトリトール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコールまたはテトラプロピレングリコールを使用することを特徴とする、請求項20の方法。
  23. 脂肪族モノカルボン酸として、プロピオン酸、n−酪酸、イソ酪酸、n−ペンタン酸、2−メチル−酪酸、3−メチル酪酸、2−メチルペンタン酸、n−ヘキサン酸、2−エチル酪酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、n−ノナン酸、2−メチルオクタン酸、イソノナン酸、3,5,5−トリ−メチルヘキサン酸または2−プロピルヘプタン酸を反応させる、請求項1〜22の一つまたはそれ以上の方法。
  24. トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート、テトラエチレングリコール−ジ−n−ヘプタノエート、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、トリエチレングリコール−ジ−n−ヘプタノエートまたはテトラエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエートを製造するための、請求項1〜23の一つまたはそれ以上の方法。
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