JP2011045185A - 永久磁石形同期電動機の制御装置 - Google Patents

永久磁石形同期電動機の制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】永久磁石形同期電動機の制御装置において、電動機の等価電機子抵抗と回転子の永久磁石磁束とを同時に推定し、磁極位置演算精度、トルク及び速度制御精度を向上させる。
【解決手段】電動機の電圧方程式、及び、等価電機子抵抗の温度による変化量と永久磁石磁束の温度による変化量との関係に基づく温度変化評価関数を用いて、等価電機子抵抗推定値の誤差、及び、永久磁石磁束推定値の誤差を演算する電気定数推定誤差演算手段と、等価電機子抵抗推定値の誤差を増幅して得た補正量により等価電機子抵抗の初期設定値を補正して等価電機子抵抗推定値を演算する等価電機子抵抗推定手段と、永久磁石磁束推定値の誤差を増幅して得た補正量により永久磁石磁束の初期設定値を補正して永久磁石磁束推定値を演算する永久磁石磁束推定手段と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、電力変換器を用いて永久磁石形同期電動機の速度及びトルクを制御する制御装置において、電動機を運転しながらその電機子抵抗及び永久磁石磁束を高精度に推定する技術に関するものである。
永久磁石形同期電動機のトルクは、回転子の永久磁石によって発生する磁束の大きさにほぼ比例する。このため、トルクを高精度に制御するためには、永久磁石の磁束を事前に測定し、これに基づいて電流を制御するのがよい。ところが、永久磁石磁束は温度によって変化するため、重負荷時のように永久磁石の温度が上昇する場合や周囲温度が変化した場合に、トルク制御精度が低下する問題がある。
一方、永久磁石形同期電動機の制御装置をコストダウンするため、磁極位置検出器を使用しないで運転する、いわゆる、センサレス制御が実用化されている。
センサレス制御は、電動機の端子電圧や電流の情報から回転子の磁極位置と速度とを演算し、これらに基づいて電流制御を行ってトルク制御や速度制御を実現するものである。
例えば、この種のセンサレス制御技術として、特許文献1や非特許文献1には、回転子の磁極方向に対して直交方向に発生する拡張誘起電圧を演算し、拡張誘起電圧の角度から磁極位置の演算誤差を検出し、これを利用して磁極位置と速度とを演算する技術が開示されている。
しかし、特許文献1や非特許文献1に開示されている従来技術では、電動機の低速運転時に、電機子抵抗の設定誤差や温度変化によって拡張誘起電圧ひいては磁極位置の演算誤差が大きくなり、この結果、トルク制御誤差が発生したり、運転不能になる等の問題がある。
そこで、電動機の運転状態に応じて電機子抵抗を正確に推定し、高精度なセンサレス制御を行うようにした従来技術が、以下のように公知となっている。
例えば、特許文献2には、電動機の電圧方程式から演算した永久磁石磁束から電機子巻線の温度を推定すると共に、永久磁石及び電機子巻線の温度係数を用いて電機子抵抗等の電動機定数を正確に推定し、磁極位置を演算する技術が開示されている。また、非特許文献2には、電動機の電圧方程式に基づいて演算した電流推定値の誤差から電機子抵抗及び永久磁石磁束を推定するセンサレス制御技術が開示されている。
特許第3411878号公報(段落[0132]〜[0141]、図1,図8等) 特開2008−92649号公報(請求項3〜5、請求項9,11、段落[0014],[0022]〜[0026]、図1、図3等)
Takashi Aihara, Akio Toba, Takao Yanase, Akihide Mashimo, and Kenji Endo,「Sensorless Torque Control of Salient-Pole Synchronous Motor at Zero-Speed Operation」,IEEE TRANSACTIONS ON POWER ELECTRONICS, VOL. 14, NO.1, JANUARY 1999 福本 哲哉,富樫 重則,井上 淳,林 洋一,「固定子抵抗と永久磁石鎖交磁束のオンライン同時同定によるIPMSM位置センサレスベクトル制御の高性能化」,電気学会半導体電力変換研究会資料,SPC-08-80,p.41〜p.46
特許文献2や非特許文献2に開示された従来技術では、演算が複雑であるため制御装置のコストが上昇する恐れがある。また、制御定数の設計が困難であることから、所望の電機子抵抗推定値及び永久磁石磁束推定値の応答を得るのが困難である。
更に、実用化のためには、推定値の誤差が過大になるのを防止するため、運転条件に応じて推定演算を実行したり停止したりする必要がある。例えば、特許文献2には、低速時や電流が大きい時に電機子抵抗の推定演算を停止することによって推定誤差が過大になるのを防ぐ方法が記載されているが、推定演算を停止する直前に推定誤差が大きくなった場合には、電機子抵抗推定値が大きな誤差を持ったまま保持され、磁極位置の演算誤差がかえって大きくなる恐れがある。
そこで、本発明の解決課題は、電機子抵抗及び永久磁石磁束を高精度に推定して磁極位置演算精度、トルク及び速度制御精度を向上させた永久磁石形同期電動機の制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に係る制御装置は、電力変換器により駆動される永久磁石形同期電動機の制御装置であって、前記電動機の等価電機子抵抗推定値及び永久磁石磁束推定値に基づいて前記電動機の速度及びトルクを制御する制御装置において、
前記電動機の電圧方程式、及び、等価電機子抵抗の温度による変化量と永久磁石磁束の温度による変化量との関係に基づく温度変化評価関数を用いて、前記等価電機子抵抗推定値の誤差、及び、前記永久磁石磁束推定値の誤差を演算する電気定数推定誤差演算手段と、
前記等価電機子抵抗推定値の誤差を増幅して得た補正量により等価電機子抵抗の初期設定値を補正して前記等価電機子抵抗推定値を演算する等価電機子抵抗推定手段と、
前記永久磁石磁束推定値の誤差を増幅して得た補正量により永久磁石磁束の初期設定値を補正して前記永久磁石磁束推定値を演算する永久磁石磁束推定手段と、を備えたものである。
これにより、温度変化に起因する等価電機子抵抗推定値の誤差、及び、永久磁石磁束推定値の誤差を反映させて等価電機子抵抗及び永久磁石磁束を同時かつ高応答に推定し、これらの推定値をそれぞれの真値に収束させることができる。
請求項2に係る制御装置は、請求項1における電気定数推定誤差演算手段を具体化したものである。
すなわち、電気定数推定誤差演算手段は、
電流検出値、速度推定値、前記等価電機子抵抗推定値、前記永久磁石磁束推定値及び電動機定数を用いて前記電動機の端子電圧推定値を演算する端子電圧推定手段と、
前記端子電圧推定値と端子電圧検出値との偏差である端子電圧推定誤差を演算する手段と、
前記等価電機子抵抗推定値、前記永久磁石磁束推定値、前記電動機の電機子巻線の温度係数、永久磁石の温度係数、基準温度における等価電機子抵抗、及び、基準温度における永久磁石磁束を用いて前記温度変化評価関数を演算する手段と、
前記端子電圧推定誤差、前記温度変化評価関数、前記電動機の電流検出値及び速度推定値を用いて、前記等価電機子抵抗推定値の誤差、及び、前記永久磁石磁束推定値の誤差を演算する手段と、を備えている。
請求項3に係る制御装置は、請求項1または2における温度変化評価関数を電機子巻線温度と永久磁石温度とが異なる場合にも正確に演算できるように、前記温度変化評価関数を、電動機の電機子巻線の熱抵抗と永久磁石の熱抵抗との関数としたものである。
請求項4に係る制御装置は、請求項1または2における温度変化評価関数を配線抵抗が大きい場合にも正確に演算できるように、前記温度変化評価関数を、電動機の電機子巻線の熱抵抗、永久磁石の熱抵抗、配線の熱抵抗、配線の温度係数、基準温度における配線抵抗、永久磁石の熱時定数、及び、電動機の鉄損の関数としたものである。
請求項5に係る制御装置は、請求項1〜4の何れか1項における等価電機子抵抗推定手段または永久磁石磁束推定手段の構成を改良し、等価電機子抵抗推定値または永久磁石磁束推定値をより正確に演算可能としたものであり、この制御装置は、電動機の電流検出値及び速度推定値に応じて、等価電機子抵抗推定手段または永久磁石磁束推定手段の少なくとも一方のゲインを制御する手段を備えたことを特徴とする。
請求項6に係る制御装置は、請求項1〜5の何れか1項に記載した制御装置に第2の永久磁石磁束推定手段を付加したものであり、広い運転条件で永久磁石磁束を正確に推定可能としたものである。
すなわち、この制御装置は、電動機の熱モデルに基づいて永久磁石磁束の初期設定値からの変化量を演算する手段と、
前記永久磁石磁束の初期設定値、及び、この初期設定値からの前記永久磁石磁束の変化量から前記永久磁石磁束を推定する第2の永久磁石磁束推定手段と、
前記電動機の電流検出値と速度推定値とに応じて、前記第2の永久磁石磁束推定手段を実行する手段と、を備えたものである。
請求項7に係る制御装置は、請求項1〜6の何れか1項に記載した制御装置に第2の等価電機子抵抗推定手段を付加し、広い運転条件で等価電機子抵抗を正確に推定可能としたものである。
すなわち、この制御装置は、電動機の熱モデルに基づいて等価電機子抵抗の初期設定値からの変化量を演算する手段と、
等価電機子抵抗の初期設定値、及び、この初期設定値からの等価電機子抵抗の変化量から等価電機子抵抗を推定する第2の等価電機子抵抗推定手段と、
電動機の電流検出値と速度推定値とに応じて、第2の等価電機子抵抗推定手段を実行する手段と、を備えたものである。
請求項8に係る制御装置は、請求項7における等価電機子抵抗の初期設定値からの変化量を演算する演算手段を改良し、配線抵抗が大きい場合にも等価電機子抵抗を正確に推定可能としたものであり、上記演算手段は、電動機の熱モデルと配線の熱モデルとに基づいて、等価電機子抵抗の初期設定値からの変化量を演算するものである。
請求項9に係る制御装置は、請求項1〜8の何れか1項に記載した制御装置に第3の等価電機子抵抗推定手段を付加し、広い運転条件で等価電機子抵抗と永久磁石磁束とを正確に推定可能としたものであり、電動機の電圧方程式に基づいて等価電機子抵抗を推定する第3の等価電機子抵抗推定手段と、電動機の電流検出値と速度推定値に応じて、第3の等価電機子抵抗推定手段を実行する手段と、を備えたものである。
本発明によれば、温度変化に起因する推定誤差に基づき等価電機子抵抗及び永久磁石磁束をそれぞれ正確に推定することができ、これによって電動機のトルク制御精度や磁極位置演算精度の向上が可能になる。また、複数の推定手段を併用することにより、等価電機子抵抗及び永久磁石磁束を広い運転条件で高精度に推定することができる。
本発明の実施形態に係る速度制御系のブロック図である。 d,q軸及びγ,δ軸の関係を示すベクトル図である。 実施例1に係る電気定数推定手段の構成を示すブロック図である。 実施例4に係る電気定数推定手段の構成を示すブロック図である。 実施例5に係る電気定数推定手段の構成を示すブロック図である。 実施例6に係る電気定数推定手段の構成を示すブロック図である。 実施例7に係る電気定数推定手段の構成を示すブロック図である。 実施例8に係る電気定数推定手段の構成を示すブロック図である。 実施例4,6,7における重み係数の関数を示すグラフである。 実施例5における重み係数の関数を示すグラフである。 実施例8における重み係数の関数を示すグラフである。
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。図1は、この実施形態に係る速度制御系のブロック図である。
まず、速度推定値ω及び磁極位置推定値θの演算について説明する。
永久磁石形同期電動機は、電動機の電流を回転子のd軸(回転子の磁極方向の軸)とd軸から90度進んだq軸とに分解して制御することにより、トルクや速度を高精度に制御することが可能である。しかしながら、磁極位置検出器を持たない場合、d,q軸を直接検出することができない。このため、d,q軸に対応した直交回転座標のγ,δ軸を制御装置内に想定し、このγ,δ軸上で制御演算を行っている。
図2は、これらのd,q軸及びγ,δ軸の関係を示すベクトル図である。図2において、ωは回転子の速度推定値(γ,δ軸の回転角速度)、ωは速度実際値(d,q軸の回転角速度)、θerrはγ,δ軸とd,q軸との角度差(磁極位置演算誤差)である。
図1において、速度推定手段31は、γ軸電圧指令値vγ 、δ軸電圧指令値vδ 、γ軸電流検出値iγ、δ軸電流検出値iδから、永久磁石形同期電動機80の電圧方程式に基づいてγ,δ軸とd,q軸との角度差θerrを演算し、この角度差θerrを増幅して速度推定値ωを演算する。
速度推定手段31における角度差θerrの演算には、電気定数推定手段41により求めた等価電機子抵抗推定値Raestを用いる。ここで、等価電機子抵抗は、電動機80の電機子抵抗と、電動機80と電力変換器70との間の配線抵抗との和として定義する。
電気角演算器32は、速度推定手段31から出力される速度推定値ωを積分して磁極位置推定値θを演算する。
これらの演算によって角度差θerrを零に収束させることができ、速度推定値ω及び磁極位置推定値θを真値に収束させることができる。
次に、速度推定値ω及び磁極位置推定値θを用いて永久磁石形同期電動機80の速度制御を行う方法について説明する。
速度指令値ωと速度推定値ωとの偏差を減算器16により演算し、この偏差を速度調節器17により増幅してトルク指令値τを演算する。電流指令演算器18は、トルク指令値τ及び速度推定値ωと、電気定数推定手段41が演算する永久磁石磁束推定値Ψmestとから、電動機80の端子電圧が電力変換器70の最大出力電圧以下の条件で所望のトルクを出力するようなγ,δ軸電流指令値iγ ,iδ を演算する。
また、u相電流検出器11u、w相電流検出器11wによりそれぞれ検出した相電流検出値i,iは、磁極位置推定値θを用いて電流座標変換器14によりγ,δ軸電流検出値iγ,iδに座標変換する。
γ軸電流指令値iγ とγ軸電流検出値iγとの偏差を減算器19aにて演算し、この偏差をγ軸電流調節器20aにより増幅してγ軸電圧指令値vγ を演算する。一方、δ軸電流指令値iδ とδ軸電流検出値iδとの偏差を減算器19bにて演算し、この偏差をδ軸電流調節器20bにより増幅してδ軸電圧指令値vδ を演算する。
γ,δ軸電圧指令値vγ ,vδ は、電圧座標変換器15により、磁極位置推定値θを用いて相電圧指令値v ,v ,v に変換される。
整流回路60は、三相交流電源50の三相交流電圧を整流して得た直流電圧をインバータ等の電力変換器70に供給する。
PWM回路13は、相電圧指令値v ,v ,v と入力電圧検出回路12により検出した入力電圧検出値Edcとから、電力変換器70の出力電圧を相電圧指令値v ,v ,v に制御するためのゲート信号を生成する。電力変換器70は、上記ゲート信号に基づいて内部の半導体スイッチング素子をオンオフ制御し、電動機80の端子電圧を相電圧指令値v ,v ,v に制御する。
次に、図1の電気定数推定手段41の構成及び作用を、各実施例により説明する。
まず、図3は、実施例1に係る電気定数推定手段41の構成を示すブロック図であり、請求項1に相当する。
電気定数推定誤差演算器110は、γ,δ軸電流検出値iγ,iδ、δ軸電圧指令値vδ 、速度推定値ω、等価電機子抵抗推定値Raest及び永久磁石磁束推定値Ψmestから、等価電機子抵抗推定誤差演算値Raerrest及び永久磁石磁束推定誤差演算値Ψmerrestを求める。ここで、請求項2に記載の技術によって構成される電気定数推定誤差演算器110の詳細を説明する。
始めに、永久磁石形同期電動機80のδ軸電圧方程式より、δ軸電圧推定値vδestを数式1により演算する。
Figure 2011045185
次に、δ軸電圧推定誤差vδerrを、数式2に示すようにδ軸電圧推定値vδestとδ軸電圧指令値vδ との偏差から演算する。このδ軸電圧推定誤差vδerrは、等価電機子抵抗推定値Raestの誤差と永久磁石磁束推定値Ψmestの誤差に比例する。
Figure 2011045185
次いで、等価電機子抵抗の温度による変化量と永久磁石磁束の温度による変化量との関係に基づく温度変化評価関数を導出する。
まず、温度変化に起因する永久磁石磁束の無負荷時(永久磁石温度が周囲温度Tに等しいとき)からの変化量(永久磁石磁束の温度による変化量)は、数式3によって表される。
Figure 2011045185
また、温度変化に起因する等価電機子抵抗Rの無負荷時からの変化量(等価電機子抵抗の温度による変化量)は、数式4に示す如く、電機子抵抗Rの無負荷時からの変化量と、配線抵抗Rの無負荷時からの変化量との和になる。
Figure 2011045185
ここで、配線抵抗Rが無視でき、永久磁石温度と電機子巻線温度とが等しい場合について、温度変化評価関数を導出する。
永久磁石温度と電機子巻線温度とが等しい場合、永久磁石の熱抵抗Rthmと電機子巻線の熱抵抗Rthwとは等しく、かつ、永久磁石の熱時定数Tthmと電機子巻線の熱時定数Tthwとは等しい。数式3及び数式4から電動機の損失Qmotorを消去すると、数式5が導出される。
Figure 2011045185
後述するように、等価電機子抵抗の初期設定値と永久磁石磁束の初期設定値とを平均温度時の値に設定していることから、数式5における無負荷時の等価電機子抵抗Ra(Ta)と無負荷時の永久磁石磁束Ψm(Ta)とを、それぞれ、平均温度時の等価電機子抵抗Ra(AVE)と平均温度時の永久磁石磁束Ψm(AVE)とに置き換え、等価電機子抵抗Rと永久磁石磁束Ψとを、それぞれ、等価電機子抵抗推定値Raestと永久磁石磁束推定値Ψmestとに置き換えることにより、温度変化評価関数fthを数式6によって演算する。
Figure 2011045185
数式6により演算した温度変化評価関数fthは、等価電機子抵抗推定値Raestの誤差と永久磁石磁束推定値Ψmestの誤差の関数である。また、等価電機子抵抗推定値Raest及び永久磁石磁束推定値Ψmestが真値に等しい場合、温度変化評価関数fthは零になる。
図3における電気定数推定誤差演算器110は、数式2のδ軸電圧推定誤差vδerrと数式6の温度変化評価関数fthとから、数式7を用いて、等価電機子抵抗推定誤差演算値Raerrest及び永久磁石磁束推定誤差演算値Ψmerrestを求める。
Figure 2011045185
等価電機子抵抗推定誤差演算値Raerrestは反転増幅器121により反転増幅され、電機子抵抗推定ゲインGRaを乗じた後、積分器122により積分されて等価電機子抵抗補正値Racompが演算される。また、数式8に示すように、平均温度時の等価電機子抵抗Ra(AVE)と等価電機子抵抗補正値Racompとが加算器123により加算され、等価電機子抵抗推定値Raestとして図1の速度推定手段31に送られることになる。
なお、等価電機子抵抗推定値Raestの初期設定値は、平均温度時の等価電機子抵抗Ra(AVE)とする。
Figure 2011045185
平均温度時の等価電機子抵抗Ra(AVE)は、平均温度電機子抵抗演算器124が周囲温度Tに基づいて数式9により演算する。ここで、周囲温度Tは、予め設定された一定値、または、温度検出回路による検出値のいずれでもよい。
Figure 2011045185
前述した等価電機子抵抗推定値Raestの演算と同様に、永久磁石磁束推定誤差演算値Ψmerrestを反転増幅器125、永久磁石磁束推定ゲインGΨm及び積分器126に順次入力して永久磁石磁束補正値Ψmcompを演算し、数式10に示すように、加算器127にて平均温度時の永久磁石磁束Ψm(AVE)と永久磁石磁束補正値Ψmcompとを加算して永久磁石磁束推定値Ψmestを演算する。この永久磁石磁束推定値Ψmestは、図1の電流指令演算器18に送られることとなる。
なお、永久磁石磁束推定値Ψmestの初期設定値は、平均温度時の永久磁石磁束Ψm(AVE)とする。
Figure 2011045185
平均温度時の永久磁石磁束Ψm(AVE)は、平均温度永久磁石磁束演算器128が、周囲温度Tに基づいて数式11により演算する。
Figure 2011045185
以上の演算処理により、等価電機子抵抗推定誤差演算値Raerrest及び永久磁石磁束推定誤差演算値Ψmerrestが零になるように等価電機子抵抗推定値Raest及び永久磁石磁束推定値Ψmestが演算され、これらの等価電機子抵抗推定値Raest及び永久磁石磁束推定値Ψmestは真値に収束することとなる。
なお、上記構成において、反転増幅器121、ゲインGRa、積分器122、平均温度電機子抵抗演算器124及び加算器123は、請求項における等価電機子抵抗推定手段を構成し、また、反転増幅器125、ゲインGΨm、積分器126、平均温度永久磁石磁束演算器128及び加算器127は、請求項における永久磁石磁束推定手段を構成している。
次に、本発明の実施例2は、実施例1において永久磁石温度と電機子巻線温度とが異なる場合にも適用できるように温度変化評価関数fthを改良すると共に、これに伴って、等価電機子抵抗推定誤差演算値Raerrest及び永久磁石磁束推定誤差演算値Ψmerrestの演算方法を改良したものである。この実施例2は、請求項3に対応している。
電動機80の配線抵抗Rを無視でき、かつ、永久磁石の熱時定数Tthmと電機子巻線の熱時定数Tthwとが等しいと仮定すると共に、数式3及び数式4により電動機80の損失Qmotorを消去した関係式から、数式6と同様にして温度変化評価関数fthを数式12により演算する。
Figure 2011045185
等価電機子抵抗推定誤差演算値Raerrest及び永久磁石磁束推定誤差演算値Ψmerrestは、実施例1と同様に数式7により演算するが、温度変化評価関数fthを数式12により演算することから、信号要素z11,z12,z21,z22を数式13のように定める。
Figure 2011045185
本発明の実施例3は、前述した実施例1において電動機80の配線抵抗Rを無視できず、かつ、永久磁石温度と電機子巻線温度とが異なる場合にも適用できるように温度変化評価関数fthを改良すると共に、これに伴って等価電機子抵抗推定誤差演算値Raerrest及び永久磁石磁束推定誤差演算値Ψmerrestの演算方法を改良したものである。この実施例3は、請求項4に対応している。
永久磁石の熱時定数Tthmと電機子巻線の熱時定数Tthwと配線の熱時定数Tthlとが何れも等しいと仮定し、数式3及び数式4により電動機80の損失Qmotor及び配線の損失Qを消去した関係式から、数式6と同様にして温度変化評価関数fthを数式14により演算する。
Figure 2011045185
温度変化評価関数fthを数式14によって演算することから、信号要素z11,z12,z21,z22を数式15のよう定める。
Figure 2011045185
図4は、本発明の実施例4における電気定数推定手段41のブロック図である。この実施例4は実施例1を改良したものであり、請求項5に対応している。
数式7により演算される等価電機子抵抗推定誤差演算値Raerrest及び永久磁石磁束推定誤差演算値Ψmerrestは、det(Z)が小さいときに誤差の影響を受けやすい。そこで、det(Z)が小さいときに、等価電機子抵抗推定誤差演算値Raerrestから等価電機子抵抗補正値Racompまでのゲイン、及び、永久磁石磁束推定誤差演算値Ψmerrestから永久磁石磁束補正値Ψmcompまでのゲインを減少させることにより、各推定値Raest,Ψmestの誤差が過大になるのを防ぐようにしたものである。なお、これらのゲインは、少なくとも一方を制御可能としても良い。
まず、等価電機子抵抗推定値Raestの演算方法について説明する。
図4において、第1の重み係数WRaと第2の重み係数(1−WRa)との和を“1”とし、これらの重み係数WRa,(1−WRa)の上限値を“1”、下限値を“零”とする。このとき、反転増幅器121、第1の重み係数WRa、減算器129、電機子抵抗推定ゲインGRa、積分器122、第2の重み係数(1−WRa)、加算器123により、等価電機子抵抗の真値Rから等価電機子抵抗推定値Raestまでの伝達関数は、数式16の関係にある。
この数式16より、第1の重み係数WRaに比例して、等価電機子抵抗の真値Rから等価電機子抵抗推定値Raestまでの伝達関数のゲインを制御できることが明らかである。
Figure 2011045185
同様にして、第3の重み係数WΨmと第4の重み係数(1−WΨm)との和を“1”とし、これらの重み係数WΨm,(1−WΨm)の上限値を“1”、下限値を“零”とする。このとき、反転増幅器125、第3の重み係数WΨm、減算器130、永久磁石推定ゲインGΨm、積分器126、第4の重み係数(1−WΨm)、加算器127によって、永久磁石磁束の真値Ψから永久磁石磁束推定値Ψmestまでの伝達関数のゲインを、第3の重み係数WΨmに比例させて制御することができる。
ここで、図9は、|det(Z)|から第1の重み係数WRa、第2の重み係数(1−WRa)、第3の重み係数WΨm、第4の重み係数(1−WΨm)を演算する関数を示している。
|det(Z)|がしきい値Xth1よりも小さいときは、第1の重み係数WRa及び第3の重み係数WΨmを“零”、第2の重み係数(1−WRa)及び第4の重み係数(1−WΨm)を“1”に制御する。|det(Z)|がしきい値Xth1としきい値Xth2との間にあるときは、第1の重み係数WRa及び第3の重み係数WΨmを増加させ、第2の重み係数(1−WRa)及び第4の重み係数(1−WΨm)を減少させる。|det(Z)|がしきい値Xth2よりも大きいときは、第1の重み係数WRa及び第3の重み係数WΨmを “1”、第2の重み係数(1−WRa)及び第4の重み係数(1−WΨm)を “零”に制御する。
詳細な説明は省略するが、この実施例4の技術は、実施例2または実施例3にも適用することができる。
次に、図5は本発明の実施例5における電気定数推定手段41のブロック図を示している。この実施例5は、実施例4に、電動機80の熱モデルを使用して永久磁石磁束を推定する第2の永久磁石磁束推定手段を付加することにより、広い運転条件のもとで永久磁石磁束を高精度に推定できるように改良したものであり、請求項6に対応している。
以下では、実施例1として説明した、電気定数推定誤差演算器110により演算した永久磁石磁束推定誤差演算値Ψmerrestを用いた永久磁石磁束推定手段を第1の永久磁石磁束推定手段と呼ぶ。
この第1の永久磁石磁束推定手段と、実施例5に係る第2の永久磁石磁束推定手段との切り換えは、図5に示すごとく、第3の重み係数WΨm、第4の重み係数(1−WΨm)及び加算器131を用いて、積分器126の入力を制御することにより実現する。
図5において、第1の永久磁石磁束推定手段を実行する場合は、第3の重み係数WΨmを“1”、第4の重み係数(1−WΨm)を“零”に制御する。この場合、実施例1と同様に、永久磁石磁束推定誤差演算値Ψmerrestを、反転増幅器125、永久磁石磁束推定ゲインGΨm、第3の重み係数WΨm、加算器131、積分器126によって積分制御することで、永久磁石磁束補正値Ψmcompを演算する。
一方、第2の永久磁石磁束推定手段を実行する場合は、第3の重み係数WΨmを“零”、第4の重み係数(1−WΨm)を“1”に制御する。
図5における電動機損失演算器132は、電流検出値iγ,iδ及び速度推定値ω等を用いて、電動機80の銅損Q、鉄損Qironをそれぞれ数式17、数式18により演算し、数式19により電動機の損失Qmotorを演算する。
Figure 2011045185
Figure 2011045185
Figure 2011045185
永久磁石磁束変化量演算器133は、電動機80の損失Qmotorに比例して、永久磁石磁束の無負荷時からの変化量ΔΨを数式20により演算する。
Figure 2011045185
一方、永久磁石磁束平均変化量演算器134は、永久磁石磁束の無負荷時からの平均変化量ΔΨmAVEを数式21により演算する。
Figure 2011045185
減算器135は、永久磁石磁束の無負荷時からの変化量ΔΨから上記平均変化量ΔΨmAVEを減算して、永久磁石磁束の平均温度時からの変化量ΔΨm2を演算する。
永久磁石磁束補正値Ψmcompは、永久磁石磁束変化量演算器133、永久磁石磁束平均変化量演算器134、減算器135,136、時定数係数(1/Tthm)、第4の重み係数(1−WΨm)、加算器131、積分器126により、数式22によって演算される。
Figure 2011045185
数式22におけるRthmmotorは、物理的に永久磁石の温度上昇に等しい。このため、永久磁石磁束補正値Ψmcompは、永久磁石温度が平均上昇値ΔTmAVEだけ変化した場合に零になる。このことから、平均温度時における永久磁石磁束Ψm(AVE)と永久磁石磁束補正値Ψmcompとを加算器127により加算して永久磁石磁束推定値Ψmestを求めれば、永久磁石磁束を正確に推定することができる。
一方、等価電機子抵抗推定値Raestの算出方法は、図4に示した実施例4と同様であり、詳細な説明は省略する。
次に、第1の重み係数WRa、第2の重み係数(1−WRa)、第3の重み係数WΨm、第4の重み係数(1−WΨm)の算出方法を説明する。
第1の永久磁石磁束推定手段によって永久磁石磁束を高精度に推定できるのは、等価電機子抵抗の温度変化に起因する第1の電圧降下よりも永久磁石磁束の温度変化に起因する第2の電圧降下の方が大きい場合である。ここで、第1の電圧降下と第2の電圧降下との比は、数式7における|z1122|と|z1221|との比に等しい。このことから、重み関数評価関数xを数式23により演算する。
Figure 2011045185
図10は、重み関数評価関数xから第1の重み係数WRa、第2の重み係数(1−WRa)、第3の重み係数WΨm、第4の重み係数(1−WΨm)を演算する関数を示している。図10に示すように、第1の電圧降下よりも第2の電圧降下が大きく、重み関数評価関数xが負のしきい値Xth1よりも小さい運転条件では、等価電機子抵抗の推定と第1の永久磁石磁束推定とを実行し、第1の電圧降下よりも第2の電圧降下が小さく、重み関数評価関数xが負のしきい値Xth1よりも大きい運転条件では、等価電機子抵抗の推定を停止し、第2の永久磁石磁束推定を実行する。
詳細な説明は省略するが、この実施例5の技術は、電気定数推定誤差演算器110を実施例2または実施例3によって構成する場合にも適用可能である。
図6は、本発明の実施例6における電気定数推定手段41のブロック図を示している。この実施例6は、上述した実施例5に、電動機の熱モデルを用いて等価電機子抵抗を推定する第2の等価電機子抵抗推定手段を付加することで、広い運転条件で永久磁石磁束及び等価電機子抵抗を高精度に推定できるように改良したものであり、請求項7に対応している。
以下では、実施例1として説明した、電気定数推定誤差演算器110により演算した等価電機子抵抗推定誤差演算値Raerrestを用いた等価電機子抵抗推定手段を第1の等価電機子抵抗推定手段と呼ぶ。
第1の等価電機子抵抗推定手段と第2の等価電機子抵抗推定手段との切り換えは、第1の重み係数WRa、第2の重み係数(1−WRa)及び加算器141を用いて積分器122の入力を制御することで実現する。
第1の等価電機子抵抗推定手段を実行する場合は、第1の重み係数WRaを“1”、第2の重み係数(1−WRa)を“零”に制御する。これにより、実施例1と同様に、等価電機子抵抗推定誤差演算値Raerrestから等価電機子抵抗補正値Racompを演算する。
一方、第2の等価電機子抵抗推定手段を実行する場合は、第1の重み係数WRaを“零”、第2の重み係数(1−WRa)を“1”に制御する。
ここで、配線抵抗は無視できると仮定し、電機子抵抗変化量演算器137は、電動機80の損失Qmotorに比例して、等価電機子抵抗の無負荷時からの変化量ΔRを数式24により演算する。
Figure 2011045185
電機子抵抗平均変化量演算器138は、等価電機子抵抗の無負荷時からの平均変化量ΔRaAVEを数式25により演算する。
Figure 2011045185
減算器139は、等価電機子抵抗の無負荷時からの変化量ΔRから上記平均変化量ΔRaAVEを減算し、等価電機子抵抗の平均温度時からの変化量ΔRa2を演算する。
等価電機子抵抗補正値Racompは、電機子抵抗変化量演算器137、電機子抵抗平均変化量演算器138、減算器139,140、時定数係数(1/Tthw)、第2の重み係数(1−WRa)、加算器141、積分器122により、数式26によって演算される。
Figure 2011045185
数式26におけるRthwmotorは、物理的に電機子巻線の温度上昇に等しい。このため、等価電機子抵抗補正値Racompは、電機子巻線温度が平均上昇値ΔTwAVEだけ変化した場合に零になる。このことから、平均温度時における等価電機子抵抗Ra(AVE)と等価電機子抵抗補正値Racompとを加算器123により加算して等価電機子抵抗推定値Raestを求めれば、等価電機子抵抗を正確に推定することができる。
一方、永久磁石磁束推定値Ψmestの演算方法は、図5に示した実施例5と同様とする。詳細な説明は省略する。
次に、第1の重み係数WRa、第2の重み係数(1−WRa)、第3の重み係数WΨm、第4の重み係数(1−WΨm)の算出方法を説明する。
第1の等価電機子抵抗推定手段と第1の永久磁石磁束推定手段とによって等価電機子抵抗と永久磁石磁束とを正確に推定できるのは、|det(Z)|が十分大きい場合である。このため、これらの第1〜第4の重み係数WRa,(1−WRa),WΨm,(1−WΨm)は、実施例4と同様に、図9に示した関数によって演算する。
詳細な説明は省略するが、この実施例6の技術は、電気定数推定誤差演算器110を実施例2または実施例3によって構成する場合にも適用可能である。
図7は、本発明の実施例7における電気定数推定手段41のブロック図を示している。この実施例7は、実施例6における第2の等価電機子抵抗推定手段を、電動機の熱モデルと配線の熱モデルとを用いて等価電機子抵抗の初期設定値からの変化量を演算し、これを使って等価電機子抵抗を推定するように構成することで、演算をより高精度にしたものであり、請求項8に対応している。
図7において、配線損失演算器142は、配線の損失Qを数式27により演算する。
Figure 2011045185
電機子抵抗変化量演算器143は、電動機80の損失Qmotor及び配線の損失Qを用いて、等価電機子抵抗の無負荷時からの変化量ΔRを数式28により演算する。
Figure 2011045185
電機子抵抗平均変化量演算器138は、等価電機子抵抗の無負荷時からの平均変化量ΔRaAVEを数式29により演算する。
Figure 2011045185
減算器139は、等価電機子抵抗の無負荷時からの変化量ΔRから上記平均変化量ΔRaAVEを減算して、等価電機子抵抗の平均温度時からの変化量ΔRa2を演算する。
等価電機子抵抗補正値Racompは、電機子巻線の熱時定数Tthwと配線の熱時定数Tthlとが等しいと仮定すると、電機子抵抗変化量演算器143、電機子抵抗平均変化量演算器138、減算器139,140、時定数係数(1/Tthw)、第2の重み係数(1−WRa)、加算器141、積分器122により、数式30によって演算される。
Figure 2011045185
数式30におけるRthwmotor,Rthlは、それぞれ、物理的に電機子巻線の温度上昇と配線の温度上昇に等しい。このため、等価電機子抵抗補正値Racompは、電機子巻線温度が平均上昇値ΔTwAVEだけ変化し、かつ、配線温度が平均上昇値ΔTlAVEだけ変化した場合に零になる。このことから、平均温度時における等価電機子抵抗Ra(AVE)と等価電機子抵抗補正値Racompとを加算器123により加算して等価電機子抵抗推定値Raestを求めれば、等価電機子抵抗を正確に推定することができる。
一方、永久磁石磁束推定値Ψmestの演算方法は、図5に示した実施例5と同様とする。なお、詳細な説明は省略する。
また、第1〜第4の重み係数WRa,(1−WRa),WΨm,(1−WΨm)は、実施例6と同様に、図9に示した関数によって演算する。
図8は、本発明の実施例8における電気定数推定手段41のブロック図を示している。この実施例8は、実施例5の構成において、電動機80の電圧方程式を用いて等価電機子抵抗を推定する第3の等価電機子抵抗推定手段を付加することで、広い運転条件で等価電機子抵抗と永久磁石磁束とを高精度に推定できるように改良したものであり、請求項9に対応している。
図8のブロック図は、図5のブロック図に、第3の等価電機子抵抗推定手段を実現するための電機子抵抗推定誤差演算器144と、第1の等価電機子抵抗推定手段と第3の等価電機子抵抗推定手段とを切り換えるための第5の重み係数WRa2、第6の重み係数(1−WRa2)、加算器145を追加したものである。以下では、図5のブロック図と異なる箇所を中心に説明する。
第1の等価電機子抵抗推定手段を実行する場合は、第5の重み係数WRa2を“零”、第6の重み係数(1−WRa2)を“1”に制御する。
一方、第3の等価電機子抵抗推定手段を実行する場合は、第5の重み係数WRa2を“1”、第6の重み係数(1−WRa2)を“零”に制御する。
電機子抵抗推定誤差演算器144は、前述した数式1によりδ軸電圧推定値vδestを演算し、数式2によってδ軸電圧推定誤差vδerrを演算する。更に、δ軸電圧推定誤差vδerr(=vδest−vδ )及びδ軸電流検出値iδを用いて、等価電機子抵抗推定誤差演算値Raerrest2を数式31により演算する。
Figure 2011045185
等価電機子抵抗推定誤差演算値Raerrest2は、第5の重み係数WRa2及び加算器145を介して、反転増幅器121、第1の重み係数WRa、第2の重み係数(1−WRa)、減算器129、電機子抵抗推定ゲインGRa、積分器122、平均温度電機子抵抗演算器124及び加算器123からなるブロックに与えられ、等価電機子抵抗推定値Raestが演算される。このブロックの動作は、図4に示した実施例4における第1の等価電機子抵抗推定手段と同様である。
次に、第1の重み係数WRa、第2の重み係数(1−WRa)、第3の重み係数WΨm、第4の重み係数(1−WΨm)、第5の重み係数WRa2、第6の重み係数(1−WRa2)の演算方法を説明する。
第1の等価電機子抵抗推定手段と第1の永久磁石磁束推定手段とによって永久磁石磁束を高精度に推定できるのは、等価電機子抵抗の温度変化に起因する第1の電圧降下よりも永久磁石磁束の温度変化に起因する第2の電圧降下の方が大きい場合である。一方、第3の等価電機子抵抗推定手段によって等価電機子抵抗を正確に推定できるのは、第1の電圧降下の方が第2の電圧降下よりも大きい場合である。
第1の電圧降下と第2の電圧降下との比は、前述した数式7における|z1122|と|z1221|との比に等しいことから、重み関数評価関数xを前述の数式23によって演算する。
図11は、重み関数評価関数xから第1の重み係数WRa、第2の重み係数(1−WRa)、第3の重み係数WΨm、第4の重み係数(1−WΨm)、第5の重み係数WRa2、第6の重み係数(1−WRa2)を演算する関数を示している。
第1の電圧降下よりも第2の電圧降下が大きく、重み関数評価関数xが負のしきい値Xth1よりも小さい運転条件では、第1の等価電機子抵抗推定手段と第1の永久磁石磁束推定手段とを実行する。重み関数評価関数xが負のしきい値Xth2から零の間では、第1の等価電機子抵抗推定手段を停止し、第2の永久磁石磁束推定手段を実行する。また、重み関数評価関数xが正のしきい値Xth3よりも大きい場合には、第3の等価電機子抵抗推定手段と第2の永久磁石磁束推定手段とを実行する。
50 三相交流電源
60 整流回路
70 電力変換器
80 永久磁石形同期電動機
11u u相電流検出回路
11w w相電流検出回路
12 入力電圧検出回路
13 PWM回路
14 電流座標変換器
15 電圧座標変換器
16 減算器
17 速度調節器
18 電流指令演算器
19a 減算器
19b 減算器
20a γ軸電流調節器
20b δ軸電流調節器
31 速度推定手段
32 電気角演算器
41 電気定数推定手段
110 電気定数推定誤差演算器
121,125 反転増幅器
122,126 積分器
123,127,131,141,145 加算器
124 平均温度電機子抵抗演算器
128 平均温度永久磁石磁束演算器
129,130,135,136,139,140 減算器
132 電動機損失演算器
133 永久磁石磁束変化量演算器
134 永久磁石磁束平均変化量演算器
137 電機子抵抗変化量演算器
138 電機子抵抗平均変化量演算器
142 配線損失演算器
143 電機子抵抗変化量演算器
144 電機子抵抗推定誤差演算器

Claims (9)

  1. 電力変換器により駆動される永久磁石形同期電動機の制御装置であって、前記電動機の等価電機子抵抗推定値及び永久磁石磁束推定値に基づいて前記電動機の速度及びトルクを制御する制御装置において、
    前記電動機の電圧方程式、及び、等価電機子抵抗の温度による変化量と永久磁石磁束の温度による変化量との関係に基づく温度変化評価関数を用いて、前記等価電機子抵抗推定値の誤差、及び、前記永久磁石磁束推定値の誤差を演算する電気定数推定誤差演算手段と、
    前記等価電機子抵抗推定値の誤差を増幅して得た補正量により等価電機子抵抗の初期設定値を補正して前記等価電機子抵抗推定値を演算する等価電機子抵抗推定手段と、
    前記永久磁石磁束推定値の誤差を増幅して得た補正量により永久磁石磁束の初期設定値を補正して前記永久磁石磁束推定値を演算する永久磁石磁束推定手段と、
    を備えたことを特徴とする永久磁石形同期電動機の制御装置。
  2. 請求項1に記載した永久磁石形同期電動機の制御装置において、
    前記電気定数推定誤差演算手段は、
    電流検出値、速度推定値、前記等価電機子抵抗推定値、前記永久磁石磁束推定値及び電動機定数を用いて前記電動機の端子電圧推定値を演算する端子電圧推定手段と、
    前記端子電圧推定値と端子電圧検出値との偏差である端子電圧推定誤差を演算する手段と、
    前記等価電機子抵抗推定値、前記永久磁石磁束推定値、前記電動機の電機子巻線の温度係数、永久磁石の温度係数、基準温度における等価電機子抵抗、及び、基準温度における永久磁石磁束を用いて前記温度変化評価関数を演算する手段と、
    前記端子電圧推定誤差、前記温度変化評価関数、前記電動機の電流検出値及び速度推定値を用いて、前記等価電機子抵抗推定値の誤差、及び、前記永久磁石磁束推定値の誤差を演算する手段と、
    を備えたことを特徴とする永久磁石形同期電動機の制御装置。
  3. 請求項1または2に記載した永久磁石形同期電動機の制御装置において、
    前記温度変化評価関数は、前記電動機の電機子巻線の熱抵抗と永久磁石の熱抵抗との関数であることを特徴とする永久磁石形同期電動機の制御装置。
  4. 請求項1または2に記載した永久磁石形同期電動機の制御装置において、
    前記温度変化評価関数は、前記電動機の電機子巻線の熱抵抗、永久磁石の熱抵抗、配線の熱抵抗、配線の温度係数、基準温度における配線抵抗、永久磁石の熱時定数、及び、前記電動機の鉄損の関数であることを特徴とする永久磁石形同期電動機の制御装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載した永久磁石形同期電動機の制御装置において、
    前記電動機の電流検出値及び速度推定値に応じて、前記等価電機子抵抗推定手段または前記永久磁石磁束推定手段の少なくとも一方のゲインを制御する手段を備えたことを特徴とする永久磁石形同期電動機の制御装置。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載した永久磁石形同期電動機の制御装置において、
    前記電動機の熱モデルに基づいて永久磁石磁束の初期設定値からの変化量を演算する手段と、
    前記永久磁石磁束の初期設定値、及び、この初期設定値からの前記永久磁石磁束の変化量から前記永久磁石磁束を推定する第2の永久磁石磁束推定手段と、
    前記電動機の電流検出値と速度推定値とに応じて、前記第2の永久磁石磁束推定手段を実行する手段と、
    を備えたことを特徴とする永久磁石形同期電動機の制御装置。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載した永久磁石形同期電動機の制御装置において、
    前記電動機の熱モデルに基づいて等価電機子抵抗の初期設定値からの変化量を演算する手段と、
    前記等価電機子抵抗の初期設定値、及び、この初期設定値からの前記等価電機子抵抗の変化量から前記等価電機子抵抗を推定する第2の等価電機子抵抗推定手段と、
    前記電動機の電流検出値と速度推定値とに応じて、前記第2の等価電機子抵抗推定手段を実行する手段と、
    を備えたことを特徴とする永久磁石形同期電動機の制御装置。
  8. 請求項7記載の永久磁石形同期電動機の制御装置において、
    前記等価電機子抵抗の初期設定値からの変化量を演算する手段は、
    前記電動機の熱モデルと配線の熱モデルとに基づいて前記等価電機子抵抗の初期設定値からの変化量を演算することを特徴とする永久磁石形同期電動機の制御装置。
  9. 請求項1〜8の何れか1項に記載した永久磁石形同期電動機の制御装置において、
    前記電動機の電圧方程式に基づいて等価電機子抵抗を推定する第3の等価電機子抵抗推定手段と、
    前記電動機の電流検出値と速度推定値に応じて、前記第3の等価電機子抵抗推定手段を実行する手段と、
    を備えたことを特徴とする永久磁石形同期電動機の制御装置。
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