JP2011031695A - 車両存在報知装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両存在報知装置1では、超音波を搬送波とし、可聴音に応じて超音波を変調し、変調された超音波を空中に放射することで報知音を発生させる。変調された超音波が空中を進む内に自己復調されて可聴音となるが、この自己復調された可聴音は超音波と同様に指向性がよく、危険を知らせる必要のある範囲にいる歩行者のみに報知音を伝えることができる。また、超音波スピーカ6がドアミラー9に内蔵されている。ドアミラー9は車両側面から側方に突出しているので、複雑な構造をとらなくても、簡易な構造で車両前後方に向かって音波を放射することができる。
【選択図】図1
Description
請求項1に記載の車両存在報知装置は、車両の存在を車両の外部に報知するものであって、超音波を搬送波とし、可聴音に応じて超音波を変調する変調手段と、変調された超音波を空中に放射することで報知音を発生させるスピーカとを備える。
また、超音波は減衰しやすい性質をもつため、自己復調された可聴音も同様に減衰しやすく、車両から遠く離れた歩行者や他の車両にまで報知音が届くことがなく、騒音とならない。
ドアミラーは、車両の側面から側方に突出しているので、ドアミラーに前後方向に音波放射可能にスピーカを内蔵すれば、ドアミラーから車両の前後方向に向けて報知音を発生させることができる。
また、既に市販されている車両に後付けで車両存在報知装置を装着する場合でも、ドアミラーのみを改造すればよく、改造コストが少なくてすむ。
請求項2に記載の車両存在報知装置によれば、スピーカが、車両の前方と車両の後方とに向かって音波を放射可能にドアミラーに内蔵されている。
請求項4に記載の車両存在報知装置によれば、スピーカから放射される音波の進路を屈曲させるための反射板を設け、反射板により、車両の前方及び車両の後方に向かって音波を放射するようにした。
また、反射板を設けることによって、音波の反射を用いて1つのスピーカからさまざまな方向へ音を放射することができる。例えば、1つのスピーカから放射される音波を反射板で反射させることにより、車両の前後両方向に向かって放射させるようにも設計できる。
請求項4に記載の車両存在報知装置によれば、スピーカは、複数個の超音波スピーカを並べて構成されるスピーカアレイである。
これにより、超音波スピーカ単体でスピーカを構成するよりも、指向性をさらに高めることができる。
請求項5に記載の車両存在報知装置によれば、超音波スピーカから放射される音波の位相を変化させる位相制御手段を備える。
これによれば、位相制御手段により、並べられた複数個の超音波スピーカから放射される音波の位相を互いに異ならせることで、報知音を指向させたい方向を変えることができる。
請求項6に記載の車両存在報知装置によれば、スピーカの超音波周波数を変化させる搬送波周波数切替手段を備える。
そして、スピーカがドアミラーに内蔵されている。
また、スピーカから放射される音波の進路を屈曲させるための反射板を設け、反射板により、車両の前方及び車両の後方に向かって音波を放射するようにした。
また、スピーカは、複数個の超音波スピーカを並べて構成されるスピーカアレイである。
実施例1の車両存在報知装置1の構成を、図1、2を用いて説明する。
車両存在報知装置1は、例えば、電気自動車の走行時やハイブリッドカーのモータ駆動走行時に、車両2が近づいていることを車両2外の人に認識させるために、車両2の存在を知らせる報知音(擬似エンジン音や擬似走行音等)を発生させるものである。
変調された超音波(被変調波)信号に基づいて超音波スピーカ6の振動子が振動することで、超音波スピーカ6から被変調波が空気中に放射される。
本実施例の車両存在報知装置1は、超音波を搬送波とし、可聴音に応じて超音波を変調する変調手段3と、変調された超音波を空中に放射することで報知音を発生させるスピーカとを備える。
実施例2の車両存在報知装置1の構成を、実施例1とは異なる点を中心に、図3、4を用いて説明する。
本実施例のスピーカは、超音波スピーカ6を複数個並べて構成されるスピーカアレイ13である。
スピーカアレイ13は、例えば、7つの超音波スピーカ6の各音波放射面が車両下方を向くように平面状に並べられている。7つの超音波スピーカ6は、1つの超音波スピーカ6を他の6つの超音波スピーカ6が取り囲むように略円形状に配置されている(図4(b)参照)。
第1反射板15と第2反射板16とは、スピーカアレイ13の車両前後方向の中心Mを対称軸として左右(車両前後方向)対称に設けられている。尚、第1反射板15と第2反射板16はミラー11の下方に設けられている。
本実施例の車両存在報知装置1では、スピーカが車両前方と車両後方とに向かって音波を放射可能なようにドアミラー9に内蔵されている。
この場合、車両前方及び後方にいる歩行者に車両2の存在を報知音により認知させることができる。また、ドアミラー9は車両側面から側方に突出しているので、スピーカを1箇所に設けるだけで車両前方と車両後方とに向かって音波を放射することが容易にできる。すなわち、車両前方用と車両後方用のスピーカをそれぞれ別の場所(例えば、フェンダーとリアバンパーの2箇所)に設ける必要がなく、複雑な構造にならない。
これにより、超音波スピーカ6単体でスピーカを構成するよりも、指向性をさらに高めることができる。
これによれば、ドアミラー9内という限られたスペースにスピーカアレイ13を配置する際の設計自由度が広がる。
このため、車両前方に報知音を発生させるためのスピーカアレイ13とは別に、車両後方に報知音を発生させるためのスピーカアレイ13を設ける必要がなく、コストを削減できる。
実施例3の車両存在報知装置1の構成を、実施例1とは異なる点を中心に、図5〜8を用いて説明する。
本実施例のスピーカは、超音波スピーカ6を複数個並べて構成されるスピーカアレイ13である。
スピーカアレイ13は、10個の超音波スピーカ6の各音波放射面が車両前方を向くように平面状に並べられている。具体的には、3つの超音波スピーカ6を車両左右方向に並べ、その下に4つの超音波スピーカ6を並べ、さらにその下に3つの超音波スピーカ6を並べてなる(図6(b)参照)。
ここで、θは、超音波スピーカ6a、6bのそれぞれの振動子間の距離(超音波スピーカ6b、6cのそれぞれの振動子間の距離)をd、音波の波長をλとすれば、下記の数式1の関係を満たす。
〔数式1〕d・sinθ=λ/2
尚、スピーカアレイ13の正面に向かう方向からθだけ傾斜した方向は、図8(b)に示すように、スピーカアレイ13の正面に向かう方向を対称軸として、この対称軸から時計回りにθだけ傾斜した方向と、反時計回りにθだけ傾斜した方向の2方向が存在する。
そして、θだけ傾斜した方向に進む音波を反射して車両後方に放射させるための反射板33をスピーカアレイ13の左側前方に設ける(図6(c)参照)。
尚、スピーカアレイ13の左側は、スピーカアレイ13の車両左側前方に設けられた反射板33で反射する音波を後方に発生させるために遮られていない。
本実施例の車両存在報知装置1では、位相制御手段により、並べられた複数個の超音波スピーカ6から放射される音波の位相を互いに異ならせることで、報知音を指向させたい方向を変えることができる。これにより、様々な方向に報知音を放射して車両の存在を報知することができる。
実施例4の車両存在報知装置1は、実施例1の車両存在報知装置1において、超音波スピーカ6の超音波周波数を変化させる搬送波周波数切替手段を備え、ECU5が搬送波周波数切替としての機能を果たす。すなわち、搬送波信号である超音波信号(図2(b)参照)を出力する際に、超音波周波数を変化させる。
超音波スピーカ6から放射された超音波が自己復調し報知音として聞こえるようになる位置は、搬送波の周波数に依存するので、超音波の自己復調により生じた報知音が減衰して聞こえなくなる位置も、搬送波の周波数に依存する(なお、搬送波の周波数が低いほど、自己復調する位置が超音波スピーカ6から遠くなるので、搬送波の周波数が低いほど、自己復調により生じた報知音が聞こえなくなる位置も超音波スピーカ6から遠くなる)。
実施例1の車両存在報知装置1において、スピーカを複数の超音波スピーカ6からなるスピーカアレイ13としてもよい。
2 車両
3 変調手段
5 ECU(位相制御手段、搬送波周波数切替手段)
6 超音波スピーカ(スピーカ)
9 ドアミラー
13 スピーカアレイ(スピーカ)
15 第1反射板
16 第2反射板
Claims (6)
- 車両の存在を車両の外部に報知する車両存在報知装置において、
超音波を搬送波とし、可聴音に応じて超音波を変調する変調手段と、
前記変調された超音波を空中に放射することで報知音を発生させるスピーカとを備え、
前記スピーカがドアミラーに内蔵されていることを特徴とする車両存在報知装置。 - 請求項1に記載の車両存在報知装置において、
前記スピーカが、前記車両の前方と前記車両の後方とに向かって音波を放射可能に前記ドアミラーに内蔵されていることを特徴とする車両存在報知装置。 - 請求項1または2に記載の車両存在報知装置において、
前記スピーカから放射される音波の進路を屈曲させるための反射板を設け、
該反射板により、前記車両の前方及び前記車両の後方に向かって音波を放射するようにしたことを特徴とする車両存在報知装置。 - 請求項1〜3のいずれか1つに記載の車両存在報知装置において、
前記スピーカは、複数個の超音波スピーカを並べて構成されるスピーカアレイであることを特徴とする車両存在報知装置。 - 請求項4に記載の車両存在報知装置において、
前記超音波スピーカから放射される音波の位相を変化させる位相制御手段を備えることを特徴とする車両存在報知装置。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の車両存在報知装置において、
前記スピーカの超音波周波数を変化させる搬送波周波数切替手段を備えることを特徴とする車両存在報知装置。
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