JP2011027272A - 仕切り部材及び蓄冷器及び蓄冷器式冷凍機 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は蓄冷材の仕切りとして使用して好適な仕切り部材及び蓄冷器及び蓄冷器式冷凍機に関し、コスト低減を図りつつ蓄冷材の漏出及び混合を防止することを課題とする。
【解決手段】蓄冷器筒12の内部に蓄冷材17,18が充填されると共に冷媒ガスが通過する蓄冷器10に装着され、蓄冷器10から蓄冷材17,18が外部に漏出するのを防止する仕切り部材であって、蓄冷器筒12に装着される筒状本体21と、この筒状本体21に設けられ蓄冷材17,18が蓄冷器10の外部に漏出するのを防止する金網22及びパンチングプレート23とを有し、かつ、筒状本体21の蓄冷器筒12へ装着される装着面に、蓄冷器筒12の内壁に食い込む凹凸が形成されたローレット加工部28を設ける。
【選択図】 図2

Description

本発明は仕切り部材及び蓄冷器及び蓄冷器式に係り、特に蓄冷材の仕切りとして使用して好適な仕切り部材及び蓄冷器及び蓄冷器式に関する。
一般に、ヘリウム等のガス冷媒を用い、蓄冷材を収容した蓄冷器を利用して低温を得る蓄冷器式の極低温冷凍機として、GM冷凍機やスターリング・サイクル冷凍機、パルス管冷凍機等が知られている。例えばGM冷凍機では、ディスプレーサを構成する蓄冷器と、この蓄冷器が挿入されるシリンダとを有する膨張器に、圧縮された冷媒ガス(例えばヘリウムガス)を供給し、この冷媒ガスを膨張器内で断熱膨張させて寒冷を得る構成とされている。
一般に、蓄冷器の蓄冷材としては、鉛球や磁性蓄冷材の球が採用される。蓄冷材は蓄冷器を構成する蓄冷器筒に充填されているが、蓄冷器筒の上端部又は下端部から蓄冷材が漏出しないよう、蓄冷材を挟んで蓄冷器筒の上部及び下端部には仕切り部材が配設されている。従来、この仕切り部材としては、フェルトが用いられてきた(特許文献1参照)。
図10は、仕切りの材料としてフェルトを用いた蓄冷器10の断面図である。同図に示す蓄冷器1は、蓄冷器筒2に収納された蓄冷材3の上部及び下部に仕切り部材として機能するにフェルト4A,4Bを配設した構成としている。
一方、10K以下の極低温を実現する極低温冷凍機では、複数種の蓄冷材が用いられている。そして、蓄冷器には上部及び下部に加え、異種の蓄冷材の画成位置にも仕切り部材が設けられ、これにより異種の蓄冷材同士が混じり合わないよう構成されている。このように用いられる仕切り部材に求められる機能としては、冷凍機の運転姿勢及び冷媒ガスの往復動によって蓄冷材の円筒容器からの漏出や円筒容器内での混合が生じないこと、及び冷媒ガスの流れを極力阻害しないこと等が挙げられる。
しかしながら、仕切り部材としてフェルトを用いた場合、フェルトは蓄冷材充填の際の圧力により潰れが生じ、圧力損失の増大を招くだけでなく、冷凍機姿勢や冷媒ガス圧力の変化によって位置が安定せず、蓄冷材の漏出同士が混合する問題があった。
これを解決するため、出願人は特許文献2で、冷媒ガスが通過するための開口部が形成されたプレートの間に、蓄冷材の通過を阻止する金網を挟持させた構成の仕切り部材を提案した。図11は、特許文献2に開示された仕切り部材5を示している。図11(A)は仕切り部材5の正面図であり、図11(B)は図10(A)のA−A線に沿う断面図である。
蓄冷材の通過を阻止する金網8は、一対のプレート6,7間に挟持された構成とされている。また、一対のプレート6,7には開口部6a,7aが形成されており、冷媒ガスはこの開口部6a,7aを通過する構成とされている。この仕切り部材5は、フェルトを使用しないため、フェルト潰れが無くまた圧力損失を低減することができる。
特開平06−221703号公報 特許第3996537号公報
しかしながら特許文献2に開示された仕切り部材5では、金属製のプレート6,7に略楕円形状の開口部6a,7aを複数形成する必要があり、加工(放電加工等)が面倒であり、製造コストが上昇してしまうという問題点があった。
また、開口部6a,7aの形状は、冷媒ガスの流れを円滑にする面からは大きく設定したほうが有利であるが、大きく設定すると金網8の保持が十分に行われなくなり、蓄冷材の漏出の原因となってしまう。このため、開口部6a,7aの形状は複雑となり、これによっても開口部6a,7aの加工が面倒になるという問題点があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、コスト低減を図りつつ蓄冷材の漏出及び混合を防止しうる仕切り部材及び蓄冷器及び蓄冷器式を提供することを目的とする。
上記の課題は、第1の観点からは、
蓄冷器筒の内部に蓄冷材が充填されると共に冷媒ガスが通過する蓄冷器に装着され、該蓄冷器から前記蓄冷材が外部に漏出するのを防止する仕切り部材であって、
前記蓄冷器筒に装着される筒状本体と、
該筒状本体に設けられ、前記蓄冷材が前記蓄冷器の外部に漏出するのを防止する漏出防止部材とを有し、
かつ、前記筒状本体の前記蓄冷器筒へ装着される装着面に、前記蓄冷器筒の内壁に食い込む凹凸が形成された装着部を設けたことを特徴とする仕切り部材により解決することができる。
開示の仕切り部材によれば、筒状本体の蓄冷器筒へ装着される装着面に、蓄冷器筒の内壁に食い込む凹凸が形成された装着部を設けたことにより、筒状本体の装着面と蓄冷器筒の内壁とは密着した状態となり、蓄冷材が蓄冷器の外部に漏出するのを防止することができる。
図1は、本発明の一実施形態である仕切り部材の斜視図である。 図2は、本発明の一実施形態である仕切り部材の蓄冷器筒への装着状態を示す断面図である。 図3は本発明の一実施形態である仕切り部材示しており、(A)は正面図、(B)は(A)におけるB−B線に沿う断面図である。 図4は、本発明の一実施形態である蓄冷器の断面図である。 図5は、本発明の一実施形態である冷凍機の断面図である。 図6は、ローレット加工部のローレット目の一例を示す図である(その1)。 図7は、ローレット加工部のローレット目の一例を示す図である(その2)。 図8は、ローレット加工部のローレット目の一例を示す図である(その3)。 図9は、本発明の参考例である仕切り部材の斜視図である。 図10は、従来の一例である蓄冷器を示す断面図である。 図11は従来の一例である仕切り部材を示しており、(A)は正面図、(B)は(A)におけるA−A線に沿う断面図である。
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
図1乃至図5は、本発明の一実施形態である仕切り部材及び蓄冷器及び冷凍機を示している。先ず、図4を用いて本発明の一実施形態である蓄冷器10について説明する。
図4は、ディスプレーサを構成する蓄冷器10を概略的に示す断面図である。この蓄冷器10は、例えば図5に示すような2段式のギフォード・マクマホン式冷凍機(以下、単に冷凍機という)の2段目のディスプレーサを構成するものである。同図に示す蓄冷器10は、蓄冷器筒12、上蓋14、下蓋16、第1の蓄冷材17、第2の蓄冷材18、及び3個の仕切り部材20(20A〜20C)等を有している。
蓄冷器筒12は円筒形状を有しており、金属或いは樹脂により形成されている。上蓋14は、この蓄冷器筒12の上端部に配設されている。また、下蓋16は、蓄冷器筒12の下端部に配設されている。上蓋14には蓄冷器筒12内と外部とを繋ぐガス流路14Aが形成されており、下蓋16には蓄冷器筒12内と外部とを繋ぐガス流路16Aが形成されている。
仕切り部材20A(20)は、上蓋14の下部に配設されている。また、仕切り部材20B(20)は、蓄冷器筒12の略中央位置に配設されている。更に、仕切り部材20C(20)は、下蓋16の上部に配設されている。この仕切り部材20A〜20Cは、同一構成とされている。このため、仕切り部材20A〜20Cの共通する説明においては、仕切り部材20と記して説明するものとする。尚、仕切り部材20の詳細な構成については、説明の便宜上、後述するものとする。
第1の蓄冷材17は、仕切り部材20Aと仕切り部材20Bとの間に充填されている。また、蓄冷材18は仕切り部材20Bと仕切り部材20Cとの間に充填されている。第1の蓄冷材17は、例えば鉛からなる多数の粒状物(鉛玉)によって構成され、これらの鉛玉全体の平均粒径は例えば0.4mmである。また、第2の蓄冷材18は、例えばHoCu2又はErNi0.9Co0.1等の磁性材料からなる多数の粒状物によって構成された磁性蓄冷材である。
上記の仕切り部材20A,20Cは、第1及び第2の蓄冷材17,18が蓄冷器筒12から外部に漏出するのを防止する。また、仕切り部材20Bは、第1の蓄冷材17と第2の蓄冷材18とが混合する(混ざり合う)のを防止する。尚、第1及び第2の蓄冷材17,18の粒状物全体の平均粒径は、例えば0.2mm程度である。
次に、上記の蓄冷器10を適用した冷凍機冷凍機について、図5を参照しつつ説明する。
図5は、本発明の一実施形態である冷凍機40を概略的に示す断面図である。同図に示す冷凍機40は、圧縮された冷媒ガス(以下、「圧縮冷媒ガス」という。)を生成する圧縮機45と、圧縮機45から圧縮冷媒ガスの供給を受け、この圧縮冷媒ガスを断熱膨張させて寒冷を得る膨張器60と、膨張器60上に配置された動力室90とを備えた2段式のGM冷凍機である。冷媒ガスとしては、例えばヘリウムガスが用いられる。
膨張器60は、2段式のシリンダ70と、このシリンダ70内に挿入された2段のディスプレーサピストン80とを有する。シリンダ70は、内径が相対的に大きい第1段目のシリンダ部72と、内径が相対的に小さい第2段目のシリンダ部74と、第2段目のシリンダ部74の一端を閉塞する冷却ステージ76とを有する。以下、冷却ステージ76及びその近傍を「低温部」という。
第2段目のシリンダ部74の上他端は、第1段目のシリンダ部72の下端に連接されている。また、第1段目のシリンダ部72の上端には、つば部78が固着されている。以下、第1段目のシリンダ部72における、つば部78側の開口及びその近傍を「高温部」というものとする。尚、第1段目のシリンダ部72の高温部側の開口は、動力室90により塞がれている。
第1段目のシリンダ部72及び2段目のシリンダ部74は、ステンレス鋼のような熱伝導率が低く気密性の高い剛性材料によって形成されている。これに対し、冷却ステージ76は銅のような熱伝導性の良好な材料によって形成されている。
ディスプレーサピストン80は、第1蓄冷器(第1ディスプレーサピストン)82と、図4を用いて説明した蓄冷器10とにより構成されている。尚、第1蓄冷器82と区別して説明する必要がある場合、蓄冷器10を特に第2蓄冷器10と記して説明するものとする。
第1蓄冷器82は、第1段目のシリンダ部72内に挿入されている。この第1蓄冷器82には、多数の鉛玉よりなる第1の蓄冷材と、多数の金属メッシュよりなる第2の蓄冷材とが、低温部側からみてこの順番で充填されている(第1及び第2の蓄冷材は図に現れず)。また、第1蓄冷器82の外周面には、シール材86(例えば環状のスリッパシール)が装着されている。
第2蓄冷器10は、第1蓄冷器82における低温部側の端面に連結器具88を介して連結され、第1段目のシリンダ部72における低温部側の領域から第2段目のシリンダ部74内にかけて挿入されている。第2蓄冷器10は、下蓋16が冷却ステージ76側に位置するように配置されている。
ピストンロッド84の一端は、第1蓄冷器82における高温部側の端面に連結されている。また、ピストンロッド84の他端は、図示を省略したクランクに接続されている。このクランクは、つば部78上に配置された動力室90内のモータMの回転軸に接続されている。モータMは、ディスプレーサピストン80をシリンダ70の軸方向に往復運動させるための動力を発生する。
ディスプレーサピストン80は、第2蓄冷器10における低温部側の端面と冷却ステージ76の内側底面との間に常に空間S1を、また、第1蓄冷器82における低温部側の端面と第2段目のシリンダ部における高温部側の端面との間に常に空間S2を形成しつつ往復運動を行う。このとき、第1蓄冷器82における高温部側の端面と動力室90を画定しているハウジング92の底面との間には、空間S3が形成されている。空間S1、S2及びS3それぞれの広さは、ディスプレーサピストン80の往復運動に伴って変化する。
動力室90内には、2つのバルブV1、V2を備えたロータリーバルブ装置Vが配設されている。ロータリーバルブ装置Vは、例えば上記のモータMから動力の供給を受ける。バルブV1、V2それぞれの一端には配管50が接続され、それぞれの他端には圧縮機45から圧縮冷媒ガスの供給を受ける圧縮冷媒ガス供給管52、又は膨張器60から排出された冷媒ガスの供給を受ける冷媒ガス回収管54が接続されている。配管50の一端は、ハウジング92の底に形成された開口92aに接続されている。
圧縮機45で生成された圧縮冷媒ガスは、圧縮冷媒ガス供給管52、ロータリーバルブ装置V(バルブV1)及び管50を介して、開口92aからシリンダ70内に供給される。シリンダ70内に供給された冷媒ガスは、空間S3、第1蓄冷器82内、空間S2、及び第2蓄冷器10内を介して間S1に達する。
シリンダ70内に供給された冷媒ガスは、所定のタイミングで開口92aからシリンダ70外へ排出される。排出された冷媒ガスは、配管50、ロータリーバルブ装置V(バルブV2)、及び媒ガス回収管54を経て圧縮機45に回収される。このシリンダ70内への圧縮冷媒ガスの供給のタイミング及びリンダ70外への冷媒ガスの排出のタイミングは、例えば、ロータリーバルブ装置Vによって制御される。
冷凍機50の動作時には、シリンダ70内への圧縮冷媒ガスの供給とシリンダ70内からの冷媒ガスの排出とが、ディスプレーサピストン80の往復運動と所定の位相差の下に繰り返し行われる。ディスプレーサピストン80の往復運動に伴って、空間S1、空間S2内で吸熱が生じる。
冷却された冷媒ガスが第2蓄冷器10内及び1蓄冷器82内を通過することによってこれらの蓄冷器10、82内の蓄冷材が徐々に冷却され、やがて略一定の温度となる。このとき、第2蓄冷器10の到達温度は第1蓄冷器82の到達温度よりも低く、例えば4K程度まで冷却される。
次に、本発明の一実施形態である仕切り部材20について説明する。
仕切り部材20は、前記のように蓄冷器筒12の上端部及び下端部に配設されることにより第1及び第2の蓄冷材17,18が蓄冷器筒12から漏出するのを防止すると共に、蓄冷器筒12の第1の蓄冷材17と第2の蓄冷材18との境界位置に配設されて第1及び第2の蓄冷材17,18が混ざり合うことを防止する機能を奏するものである。
仕切り部材20は、筒状本体21、金網22、及びパンチングプレート23等を有している(金網22及びパンチングプレート23は、請求項に記載の漏出防止部材を構成する)。筒状本体21はステンレス等の金属により形成されており、筒状形状とされている。この筒状本体21の内部は、冷媒ガスが流れるガス流路部24を形成する。また、筒状本体21の内周部には段部25が形成されており、筒状本体21及びパンチングプレート23はこの段部25に載置される。
また、筒状本体21の図中矢印X2方向側の端部には複数のかしめ部26が形成されている。筒状本体21及びパンチングプレート23を段部25に載置した後、かしめ部26を内側に向けかしめることにより、筒状本体21及びパンチングプレート23は筒状本体21に固定される。この際、仕切り部材20A,20Cにおいては、蓄冷材17,18と対峙する側にパンチングプレート23が配設され、このパンチングプレート23の外側に金網22が配設される。尚、蓄冷材17,18を画成する仕切り部材20Bについては、金網22とパンチングプレート23の配設位置は特に限定されることはない。
金網22は、仕切り部材20A,20Cにおいては蓄冷材17,18が蓄冷器筒12の外部に漏出するのを防止する機能を奏する。また、金網22は、仕切り部材20Bにおいては、第1の蓄冷材17と第2の蓄冷材18とが混合される(混ざり合う)のを防止する機能を奏する。
よって、金網22の網目は、蓄冷材17,18の粒径よりも小さくなるよう設定されている。具体的には、前記のように第1及び第2の蓄冷材17,18の粒状物全体の平均粒径は0.2mm程度であるため、金網22としては例えば180メッシュの金網が選定されている。
一方、パンチングプレート23は、金網22を保持する機能を奏する。蓄冷器筒12内は冷媒ガスが高速で流れると共に、ディスプレーサピストン80の往復運動に伴って蓄冷器10内において各蓄冷材17,18も移動付勢させる。よって、金網22のみで蓄冷材17,18の移動を規制しようとすると、金網22を構成する線材を太くする必要があり、平均粒径は0.2mm程度の微粒体である蓄冷材17,18の漏出を阻止できるメッシュを選定できなくなる。
そこで本実施形態では、金網22の強度を補強するためにパンチングプレート23を配設している。このパンチングプレート23は、ステンレス等の金属材よりなり、冷媒ガスの流れを妨げないよう多数のパンチ孔が形成されている。
尚、本実施形態では、漏出防止部材として金網22及びパンチングプレート23を用いた例を示したが、漏出防止部材はこれに限定されるものではなく、上記の強度を維持しつつ蓄冷材17,18の漏出を阻止できるものであれば、他の物を用いることも可能である。
ここで、仕切り部材20を蓄冷器10に装着する際、蓄冷器筒12への装着面となる筒状本体21の外周面に注目する。本実施形態に係る仕切り部材20は、筒状本体21の外周面にローレット加工を行うことにより凹凸を形成した構成とされている。以下、この筒状本体21の外周面でローレット加工が行われている部分をローレット加工部28というものとする。
本実施形態では、ローレット加工部28は筒状本体21の外周面の全面に形成している。また、ローレット加工部28に形成された凸部の高さは、後述するように蓄冷器筒12及び筒状本体21の製造誤差よりも大きくなるよう設定されている。
ローレット加工部28のローレット目は、図6に示す平目(ストレートパターン)、図7(A),(B)に示す四角目(クロスパターン)、図8(A),(B)に示す菱形目(ダイヤモンドパターン)のいずれであってもかまわない。また、他のローレット目を採用することも可能である。
しかしながら、ローレット目として平目(ストレートパターン)を用いた場合には、平目の方向(図6に矢印Rで示す方向)が筒状本体21の軸方向(図1,2に矢印X1,X2で示す方向)と平行とならないようにする必要がある。これは、ローレット目として平目を用いた場合には、蓄冷材17,18が矢印R方向に対して移動する可能性があるからである。
よって、平目の方向Rを筒状本体21の軸方向と非平行となるよう構成することにより、蓄冷材17,18の漏出及び混合を有効に防止することができる。尚、図7及び図8において、(B)で示す図は、ローレット目を構成する一つのローレットパターンを拡大して示す図である。
上記のように筒状本体21の外周面にローレット加工部28を形成することにより、ローレット加工部28と蓄冷器筒12の内周面との間から蓄冷材17,18が漏出することを防止できると共に、仕切り部材20(蓄冷器10)のコスト低減を図ることができる。以下、この理由について説明する。
図9は、本実施形態の参考例である仕切り部材19を示している。仕切り部材19は、筒状本体21の外周面にローレット加工部28が形成されてない以外は、仕切り部材20と同一の構成である。よって、仕切り部材19において、仕切り部材20と同一構成については同一符号を付している。
仕切り部材19は、筒状本体21の外周にローレット加工部28(凹凸)が形成されていない。このため、仕切り部材19を蓄冷器筒12の内部に装着する場合、筒状本体21の直径(外径)と、蓄冷器筒12の内径を精度良く一致させる必要がある。具体的には、前記のように第1及び第2の蓄冷材17,18の粒状物全体の平均粒径は0.2mm程度であるため、蓄冷器筒12と筒状本体21との間は、この粒径よりも小さく設定する必要がある。
これを実現するためには、蓄冷器筒12と筒状本体21を高精度に加工する必要があり、加工が面倒で製造コストも上昇してしまう。また、これを回避する方法として、予想される誤差範囲内において直径(外径)の異なる複数の仕切り部材19を製造しておく方法が考えられる。
この方法では、複数種の仕切り部材19から、現場合わせで蓄冷器筒12の内径と一致する仕切り部材19を選定し、この選定された仕切り部材19を蓄冷器筒12内に装着する。しかしながら、この方法では、直径(外径)の異なる複数の仕切り部材19を製造する必要があり、やはり製造コストが上昇してしまうという問題点がある。
これに対して本実施形態に係る仕切り部材20は、筒状本体21の外周面に蓄冷器筒12及び筒状本体21の製造誤差よりも大きい凸部を有するローレット加工部28が形成されている。また、本実施形態ではローレット加工部28が形成された筒状本体21の強度は、筒状本体21の内壁の強度に比べて高くなるよう構成されている。具体的には、筒状本体21の材質は、蓄冷器筒12の材質よりも硬度の高い材質が選定されている。
従って、筒状本体21を蓄冷器筒12内に装着した際、ローレット加工部28は蓄冷器筒12の内壁に食い込んだ状態となる。これにより、筒状本体21の外周面と蓄冷器筒12の内周面を隙間のない状態とすることができ、筒状本体21の外周面と蓄冷器筒12の内周面との間から第1及び第2の蓄冷材17,18が漏出することを確実に防止することができる。
このように、本実施形態に係る仕切り部材20を用いた蓄冷器10では、蓄冷材17,18の流出が長期に亘って防止されると共に、第1の蓄冷材17と第2の蓄冷材18との混合が長期に亘って防止されるため、冷却性能を長期に亘って高く維持することができる。また、上記した仕切り部材19のように、複数種類の仕切り部材19を製造する必要もなく、またローレット加工は容易に凹凸の高さを調整することが可能であるため、製造コストを低く抑えることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は上記した特定の実施形態に限定されているものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能なものである。
具体的には、本願発明はGM冷凍機以外にも、例えばスターリング冷凍機やパルスチューブ冷凍機に使用することができる。
また、ディスプレーサピストンは、蓄冷器を2台備えた2段ディスプレーサの他、蓄冷器を1台のみ備えた1段ディスプレーサであってもよい。3つ以上の蓄冷器を連結させて3段以上のディスプレーサピストンを構成することも可能である。
また、上記した実施形態では、筒状本体21の外周面にローレット加工を行うことにより凹凸を形成した例を示したが、蓄冷器筒に確実に食い込む凹凸であれば、他の加工方法により凹凸を形成してもよい(例えば、サンドブラスト法等)。
更に、本実施形態では筒状本体21の外周にローレット加工部28を形成した構成を示したが、蓄冷器筒12の内周面にローレット加工部を形成することも可能である。更に、蓄冷器筒12の内周及び筒状本体21の外周面の双方にローレット加工部を形成することも可能である。
10 ディスプレーサ
12 蓄冷器筒
17,18 蓄冷材
20 仕切り部材
21 筒状本体
22 金網
23 パンチングプレート
24 ガス流路部
25 段部
26 かしめ部
28 ローレット加工部
40 冷凍機

Claims (7)

  1. 蓄冷器筒の内部に蓄冷材が充填されると共に冷媒ガスが通過する蓄冷器に装着され、該蓄冷器から前記蓄冷材が外部に漏出するのを防止する仕切り部材であって、
    前記蓄冷器筒に装着される筒状本体と、
    該筒状本体に設けられ、前記蓄冷材が前記蓄冷器の外部に漏出するのを防止する漏出防止部材とを有し、
    かつ、前記筒状本体の前記蓄冷器筒へ装着される装着面に、前記蓄冷器筒の内壁に食い込む凹凸が形成された装着部を設けたことを特徴とする仕切り部材。
  2. 前記装着部は、
    前記装着面にローレット加工を行うことにより凹凸を形成した構成であることを特徴とする請求項1記載の仕切り部材。
  3. 前記装着部は、
    前記装着面にローレット加工を行うことにより凹凸を形成し、
    かつ、前記凹凸により形成されるローレット目は、前記筒状本体の軸方向に対して非平行な形状とされていることを特徴とする請求項1又は2記載の仕切り部材。
  4. 前記装着部の強度は、前記蓄冷器筒の内壁の強度に比べて高いことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の仕切り部材。
  5. 前記漏出防止部材は、
    蓄冷材が通過しない金網と、該金網の変形を抑制するパンチングプレートとにより構成されてなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の仕切り部材。
  6. 内部を冷媒ガスが通過する蓄冷器筒と、
    該蓄冷器筒の内部に充填される蓄冷材と、
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載の仕切り部材とを有することを特徴とする蓄冷器。
  7. シリンダと、
    該シリンダ内に往復移動可能に配設された請求項6記載の蓄冷器と、
    該蓄シリンダンダ内で往復移動させる駆動手段と、
    を有することを特徴とする蓄冷器式冷凍機。
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