JP2011022386A5 - - Google Patents

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撮像装置及びその制御方法
本発明は、デジタルカメラやビデオカメラ等の撮像装置に関し、特に撮像素子内の画素からの信号を用いて焦点検出を行う撮像装置に関する。
撮像装置に用いられている撮像素子を構成する一部の画素の光学特性を他の画素と異ならせて、該一部の画素からの出力に基づいて焦点検出を行う撮像装置が特許文献1,2にて開示されている。これらの撮像装置では、撮像素子上の複数の撮像用画素の間に、互いに対をなす焦点検出用画素を複数対配置し、該対をなす焦点検出用画素からの信号を用いて位相差検出方式の焦点検出を行う。そして、該焦点検出の結果に基づいてフォーカスレンズの合焦位置(又は駆動量)を算出し、該算出結果に応じてフォーカスレンズを移動させることで焦点調節が行われる。
また、特許文献3には、撮像素子の一部の画素の受光部を上下方向に2分割し、該2分割された受光部からの信号を用いて上下方向に輝度分布を有する被写体に対して位相差検出方式の焦点検出を行う撮像装置が開示されている。この撮像装置では、さらに左右方向に隣接した画素によって左右方向に輝度分布を有する被写体のコントラストを検出し、コントラスト検出方式の焦点検出を行う。
さらに、特許文献4では、受光部を左右方向又は上下方向に分割した焦点検出用画素を、撮像素子に一行おきに繰り返し配置することで、左右方向及び上下方向に輝度分布を有した被写体に対して位相差検出方式の焦点検出を行う撮像装置が開示されている。
特開2000−156823号公報 特開2000−292686号公報 特開2001−305415号公報 特開2003−153291号公報
しかしながら、上記特許文献1〜4のいずれに開示された撮像装置においても、撮影光学系に設けられた絞りの開口量(撮影光学系の射出瞳径)が小さくなると、焦点検出用画素に十分な光量の光束が到達しなくなる。この結果、位相差検出方式の焦点検出を良好に行うことができなくなる。
特に、連続撮影における各コマの撮影の間に焦点検出を行う場合において、撮影用に設定された絞りの開口量が位相差検出方式の焦点検出に必要な光量に対応する開口量よりも小さいと、撮影間の焦点検出を良好に行うことができない。
本発明は、撮影用に設定された絞りの開口量が小さい場合でも、連続撮影中の焦点検出を良好に行うことができるようにした撮像装置を提供する。
本発明の一側面としての撮像装置は、撮影光学系からの光束により形成された被写体像を光電変換する第1の画素群、及び撮影光学系からの光束のうち分割された光束により形成された複数の像を光電変換する第2の画素群を含む撮像素子と、第2の画素群での光電変換により得られる信号を用いて検出した複数の像の位相差に基づく焦点検出、撮影光学系に含まれる絞りの制御、及び第1の画素群での光電変換により得られる信号を用いて撮影画像を生成するための撮影動作を行う制御手段とを有する。そして、制御手段は、連続撮影における撮影動作の間に焦点検出を行う場合において、撮影動作用に設定された絞りの開口量が焦点検出に必要な光量に対応する焦点検出用開口量よりも小さいときは、該焦点検出において絞りの開口量を焦点検出用開口量まで増加させることを特徴とする。
また、本発明の他の一側面としての撮像装置は、撮影光学系からの光束により形成された被写体像を光電変換する第1の画素群、及び撮影光学系からの光束のうち分割された光束により形成された複数の像を光電変換する第2の画素群を含む撮像素子と、第2の画素群での光電変換により得られる信号を用いて検出した複数の像の位相差に基づく位相差検出方式の焦点検出、第1の画素群での光電変換により得られる信号を用いて検出したコントラスト情報に基づくコントラスト検出方式の焦点検出、撮影光学系に含まれる絞りの制御、及び第1の画素群での光電変換により得られる信号を用いて撮影画像を生成するための撮影動作を行う制御手段とを有する。該撮像装置は、撮影動作の間に位相差検出方式の焦点検出を行う第1の連続撮影モードと、該第1の連続撮影モードよりも撮像動作の間の時間が短い第2の連続撮影モードとを有する。そして、制御手段は、第1の連続撮影モードにおいて、撮影動作用に設定された絞りの開口量が位相差検出方式の焦点検出に必要な光量に対応する焦点検出用開口量よりも小さいときは、該位相差検出方式の焦点検出において絞りの開口量を焦点検出用開口量まで増加させる。また、第2の連続撮影モードにおいて、撮影動作用に設定された絞りの開口量が焦点検出用開口量よりも大きいときは、先行する撮影動作中の第2の画素群での光電変換により得られた信号を用いて次の撮影動作のための位相差検出方式の焦点検出を行い、撮影動作用に設定された絞りの開口量が焦点検出用開口量よりも小さいときは、先行する撮影動作中の第1の画素群での光電変換により得られた信号を用いて次の撮影動作のためのコントラスト検出方式の焦点検出を行うことを特徴とする。
また、本発明のさらに他の一側面としての撮像装置の制御方法は、撮影光学系からの光束により形成された被写体像を光電変換する第1の画素群、及び撮影光学系からの光束のうち分割された光束により形成された複数の像を光電変換する第2の画素群を含む撮像素子を有する撮像装置に適用される。該制御方法は、第2の画素群での光電変換により得られる信号を用いて検出した複数の像の位相差に基づく焦点検出を行うステップと、撮影光学系に含まれる絞りの制御を行うステップと、第1の画素群での光電変換により得られる信号を用いて撮影画像を生成するための撮影動作を行うステップとを有する。さらに、該制御方法は、連続撮影における撮影動作の間に焦点検出を行う場合において、撮影動作用に設定された絞りの開口量が焦点検出に必要な光量に対応する焦点検出用開口量よりも小さいときに、該焦点検出において絞りの開口量を焦点検出用開口量まで増加させるステップとを有することを特徴とする。
また、本発明のさらに別の一側面としての撮像装置の制御方法は、撮影光学系からの光束により形成された被写体像を光電変換する第1の画素群、及び撮影光学系からの光束のうち分割された光束により形成された複数の像を光電変換する第2の画素群を含む撮像素子を有する撮像装置に適用される。該制御方法は、第2の画素群での光電変換により得られる信号を用いて検出した複数の像の位相差に基づく位相差検出方式の焦点検出を行うステップと、第1の画素群での光電変換により得られる信号を用いて検出したコントラスト情報に基づくコントラスト検出方式の焦点検出を行うステップと、撮影光学系に含まれる絞りの制御を行うステップと、第1の画素群での光電変換により得られる信号を用いて撮影画像を生成するための撮影動作を行うステップとを有する。該撮像装置は、撮影動作の間に位相差検出方式の焦点検出を行う第1の連続撮影モードと、該第1の連続撮影モードよりも撮像動作の間の時間が短い第2の連続撮影モードとを有する。該制御方法は、第1の連続撮影モードにおいて、撮影動作用に設定された絞りの開口量が位相差検出方式の焦点検出に必要な光量に対応する焦点検出用開口量よりも小さいときに、該位相差検出方式の焦点検出において絞りの開口量を前記焦点検出用開口量まで増加させるステップを有する。さらに、第2の連続撮影モードにおいて、撮影動作用に設定された絞りの開口量が焦点検出用開口量よりも大きいときに、先行する撮影動作中の第2の画素群での光電変換により得られた信号を用いて次の撮影動作のための位相差検出方式の焦点検出を行い、撮影動作用に設定された絞りの開口量が焦点検出用開口量よりも小さいときに、先行する撮影動作中の第1の画素群での光電変換により得られた信号を用いて次の撮影動作のためのコントラスト検出方式の焦点検出を行うステップとを有することを特徴とする。
本発明によれば、連続撮影又は第1の連続撮影モードにおいて、撮影動作用の絞り開口量では第2の画素群に必要な光量の光束を到達させることができない場合でも、焦点検出時に絞りの開口量を焦点検出用開口量まで増加させる。このため、焦点検出時には第2の画素群に必要な光量の光束を到達させることが可能となり、良好な焦点検出を行いながら連続撮影を行うことができる。
また、第2の連続撮影モードにおいて、撮影動作用の絞り開口量が焦点検出用開口量よりも大きいときには、先行する撮影動作における第2の画素群での光電変換により得られた信号を用いて位相差検出方式の焦点検出を行う。一方、撮影動作用の絞り開口量が焦点検出用開口量よりも小さいときには、先行する撮影動作における第1の画素群での光電変換により得られた信号を用いてコントラスト検出方式の焦点検出を行う。このため、撮影動作間の時間が短い場合でも、良好な焦点検出を行いながら連続撮影を行うことができる。
本発明の実施例1である撮像装置の構成を示すブロック図。 実施例1における撮像用画素の配置と構造を示す図。 実施例1における水平方向に瞳分割を行う焦点検出用画素の配置と構造を示す図。 実施例1における垂直方向に瞳分割を行う焦点検出用画素の配置と構造を示す図。 実施例1の撮像装置の動作を示すフローチャート。 実施例1における連続撮影シーケンスを示すタイミングチャート。 本発明の実施例2である撮像装置の構成を示すブロック図。 実施例2における撮像用画素からの信号を変換して得られた画像中の注目画素近傍の画素配置を示す図。 実施例2の撮像装置の動作を示すフローチャート。 実施例2における低速連続撮影モードと高速連続撮影モードでの撮影シーケンスを示すタイミングチャート。 被写体像の模式図。 焦点検出領域の配置を示す図。 本発明の実施例3である撮像装置における位相差検出時における露出条件の決定処理を示すフローチャート。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の実施例1であるデジタルスチルカメラやビデオカメラ等の撮像装置の構成を示す。101は撮影光学系、102は撮影光学系101に内蔵された絞り、103はCMOSセンサにより構成された撮像素子である。
104は信号処理回路、107はTFT液晶等のモニタ(表示手段)である。105は撮像素子103、信号処理回路104及びモニタ107の動作を制御する制御回路(制御手段)である。106はシャッターボタン、108は撮像装置に対して着脱可能な半導体メモリ等の記録媒体である。
撮影光学系101により形成された被写体像は撮像素子103上に投影される。撮像素子103は、被写体像を光電変換して電気信号を出力する。絞り102は、被写体輝度等の撮影条件に応じた開口径(開口量)に設定される。これにより、撮像素子103に到達する光束の光量が調節される。
撮像素子103から出力された(読み出された)電気信号は、信号処理回路104に入力される。撮像素子103上には、後述する複数の撮像用画素(第1の画素群)と複数の焦点検出用画素(第2の画素群)とが所定のパターンで配置されている。
このため、撮像素子103から信号処理回路104に入力される電気信号は、撮像用画素からの撮像信号と、焦点検出用画素からの焦点検出信号とが含まれる。信号処理回路104は、撮像信号と焦点検出信号に対してそれぞれ異なる処理を行う。
具体的には、信号処理回路104は、撮像信号に対して、色補間処理、ガンマ処理等の画像処理を行って映像信号(撮影画像)を生成する。このとき、焦点検出用画素からは撮像信号が得られないため、この焦点検出用画素の近傍に配置された撮像用画素からの撮像信号を用いた補間処理によって、当該焦点検出用画素の位置の撮像信号を生成する。
信号処理回路104にて生成された映像信号は、モニタ107に表示されるとともに、シャッターボタン106が操作されることに応じて所定の圧縮処理を施されて記録媒体108に記録される。
以下の説明において、シャッターボタン106の操作に応じて行われる、撮像用画素での光電変換から、撮像用画素からの撮像信号の読み出しまでの処理を撮影動作という。また、撮像信号を用いた映像信号の生成及び該映像信号の記録媒体108への記録まで動作を記録動作という。ただし、撮影動作に記録動作を含めてもよい。これらのことは、後述する他の実施例でも同じである。
モニタ107での映像信号の表示は、シャッターボタン106が操作されるまでの期間のみならず、シャッターボタン106が操作された状態でも継続する。このため、撮像装置の撮影モードが連続撮影モードになっている場合は、シャッターボタン106が操作されている間、モニタ107への映像信号の表示が継続されながら、連続撮影における撮影動作ごとに記録媒体108への映像信号の記録が繰り返される。
撮像素子103上の複数の焦点検出用画素は、撮影光学系101の射出瞳のうち第1の領域を通過した光束を受光する複数の第1の焦点検出用画素を含む。また、複数の焦点検出用画素は、上記射出瞳のうち第1の領域に対して分割された第2の領域を通過した光束を受光する複数の第2の焦点検出用画素を含む。
信号処理回路104は、複数の第1の焦点検出用画素からの焦点検出信号を用いて第1の像信号を生成し、複数の第2の焦点検出用画素からの焦点検出信号を用いて第2の像信号を生成する。そして、信号処理回路104は、第1の像信号と第2の像信号との間で相関演算を行い、これら第1及び第2の像信号のずれ量を示す位相差信号を生成する。位相差信号は、制御回路105に入力される。このようにして、位相差検出方式での焦点検出が行われる。
制御回路105は、信号処理回路104から入力された位相差信号に基づいて、撮影光学系101のデフォーカス量を算出し、さらに該デフォーカス量に基づいて、撮影光学系101に含まれる不図示のフォーカスレンズの駆動量を算出する。そして、制御回路105は、該駆動量だけフォーカスレンズを移動させるよう不図示のフォーカスアクチュエータを制御する。このようにして、焦点検出用画素での光電変換から、位相差信号の生成、フォーカスレンズの駆動量の算出、及びフォーカスレンズの駆動までの一連のオートフォーカス(AF)制御が行われ、被写体に対する撮影光学系101の合焦状態が得られる。
連続撮影モードでは、複数回の撮影動作が所定の時間間隔で行われるが、それぞれの撮影動作(本実施例では、撮像用画素での光電変換から該撮像用画素からの撮像信号の読み出しまで)の間には、次の撮影動作のためのAF制御が行われる。
図2、図3及び図4には、撮像用画素と焦点検出用画素の構造を示している。本実施例では、基本画素配列として、図2(a)に示す2行×2列に配置された4つの画素のうち対角位置に配置された2画素をG(緑色)の分光感度を有する画素とし、他の2画素をR(赤色)とB(青色)の分光感度を有する画素としたベイヤー配列を採用する。そして、このベイヤー配列で配置された複数の撮像用画素の間に、複数の焦点検出用画素が所定のパターンで分散配置される。
図2(a)に示したA−A線での断面を図2(b)に示す。MLは各画素の前面に配置されたオンチップマイクロレンズである。CFはRのカラーフィルタ、CFはGのカラーフィルタである。PDは、図3に示すCMOSセンサの光電変換素子を模式的に示している。
CLは、CMOSセンサ内の各種信号を伝達する信号線を形成するための配線層である。TLは撮影光学系101を模式的に示しており、EPは撮影光学系101の射出瞳を示している。
撮像用画素のオンチップマイクロレンズMLと光電変換素子PDは、撮影光学系TLを通過した光束を可能な限り有効に取り込むように構成されている。換言すると、撮影光学系TLの射出瞳EPと光電変換素子PDは、マイクロレンズMLにより共役関係に置かれ、かつ光電変換素子PDの有効面積はできるだけ大きく設計される。
なお、図2(b)には、R画素への入射光束のみを示しているが、R画素と同様の構造を有するG画素及びB画素への入射光束も、R画素への入射光束と同様である。したがって、撮像用画素であるR,G,Bの各画素に対応した射出瞳EPは大径となり、被写体からの光束を効率良く取り込む。これにより、撮像信号のS/Nが向上する。
図3には、撮影光学系101の射出瞳を水平方向(横方向)に分割(以下、瞳分割という)するための焦点検出用画素の配置と構造を示す。ここで水平方向(横方向)とは、撮影光学系101の光軸と撮像素子(撮影画面)103の長辺とが地面に平行となるように撮像装置を構えたときに、光軸に直交し、かつ地面に平行に伸びる直線に沿った方向をいう。
図3(a)は、焦点検出用画素を含む2行×2列の画素を示している。記録又は観賞のための映像信号を得る場合、G画素によって輝度情報の主成分を取得する。人間の画像認識特性は輝度情報に敏感であるため、G画素が欠損すると画質劣化が認知されやすい。一方、R画素及びB画素は、色情報(色差情報)を取得する画素であるが、人間の視覚特性は色情報には鈍感であるため、色情報を取得する画素は多少の欠損が生じても画質劣化は認識され難い。そこで本実施例においては、2行×2列の画素のうち、G画素を撮像用画素として残し、R画素とB画素を焦点検出用画素に置き換えている。図3(a)では、焦点検出用画素をSHA,SHBとして示す。焦点検出用画素SHA,SHBはそれぞれ、前述した第1の焦点検出用画素及び第2の焦点検出用画素に相当する。
図3(a)におけるA−A線での断面を図3(b)に示す。図3(b)においては、撮影光学系TLの射出瞳EPの径を、焦点検出用画素による位相差検出が可能な大きさで示している。
マイクロレンズMLと光電変換素子PDについては、図2(b)に示した撮像用画素と同一の構造を有する。焦点検出用画素からの焦点検出信号は映像信号の生成には用いないため、焦点検出用画素には、色分離用カラーフィルタの代わりに、透明(白色)膜CFが配置されている。
また、水平方向で瞳分割を行なうため、配線層CLの開口部はマイクロレンズMLの中心線に対して水平方向の一方に偏っている。具体的には、焦点検出用画素SHAの開口部OPHAは右側に偏っている。このため、撮影光学系TLの左側の射出瞳(第1の領域)EPHAを通過した光束が焦点検出用画素SHAに入射する。一方、焦点検出用画素SHBの開口部OPHBは左側に偏っている。このため、撮影光学系TLの右側の射出瞳(第2の領域)EPHBを通過した光束が焦点検出用画素SHBに入射する。
水平方向に規則的に配列された複数の焦点検出用画素SHA上に形成される被写体の一部の像をA像とする。また、水平方向に規則的に配列された複数の焦点検出用画素SHB上に形成される被写体の一部の像をB像とする。A像とB像の相対位置関係(ずれ量)を検出することで、水平方向に輝度分布を有する被写体に対する撮影光学系TLのピントずれ量(デフォーカス量)を求めることができる。
なお、焦点検出用画素SHA,SHBを用いて水平方向に輝度分布を有する被写体、例えば縦線に対しては焦点検出が可能あるが、垂直方向(縦方向)に輝度分布を有する被写体、例えば横線に対して焦点検出を行うことができない。このため、本実施例では、垂直方向に輝度分布を有する被写体に対しても焦点検出を行えるように、垂直方向にも瞳分割を行う焦点検出用画素も備えている。垂直方向(縦方向)とは、撮影光学系101の光軸と撮像素子(撮影画面)103の長辺とが地面に平行となるように撮像装置を構えたとき、光軸に直交し、かつ上下方向に伸びる直線に沿った方向をいう。
また、図3(b)からも明らかなように、撮影光学系101の射出瞳EPが、左右の射出瞳EPHA,EPHBを包含できない径を有する場合は、焦点検出用画素SHA,SHBに十分な光量の光束が到達しないため、良好な焦点検出を行うことはできない。
図4には、垂直方向に瞳分割を行うための焦点検出用画素の配置と構造を示す。図4(a)には、焦点検出用画素を含む2行×2列の画素を示している。水平方向と同様に、G画素は撮像用画素として残し、R画素とB画素を焦点検出用画素に置き換えている。図4(a)では、焦点検出用画素をSVC,SVDとして示す。
図4(a)におけるA−A線での断面を図4(b)に示す。図4(b)においては、撮影光学系TLの射出瞳EPの径を、焦点検出用画素による位相差検出が可能な大きさで示している。
図3(b)に示した焦点検出用画素SHA,SHBが水平方向に瞳分離する構造を持つのに対して、図4(b)示した焦点検出用画素SVC,SVDは垂直方向に瞳分離する構造を持つ。焦点検出用画素SVC,SVDのそれぞれの構造自体は、焦点検出用画素SHA,SHBと同様である。
垂直方向の瞳分割を行なうため、配線層CLの開口部はマイクロレンズMLの中心線に対して垂直方向の一方に偏っている。具体的には、焦点検出用画素SVCの開口部OPVCは下側に偏っている。このため、撮影光学系TLの上側の射出瞳(第1の領域)EPVCを通過した光束が焦点検出用画素SVCに入射する。一方、焦点検出用画素SVDの開口部OPVDは上側に偏っている。このため、撮影光学系TLの下側の射出瞳(第2の領域)EPVDを通過した光束が焦点検出用画素SVDに入射する。
垂直方向に規則的に配列された複数の焦点検出用画素SVC上に形成される被写体の一部の像をC像とする。また、垂直方向に規則的に配列された複数の焦点検出用画素SVD上に形成される被写体の一部の像をD像とする。C像とD像の相対位置関係(ずれ量)を検出することで、垂直方向に輝度分布を有する被写体に対する撮影光学系TLのピントずれ量(デフォーカス量)を求めることができる。
図5のフローチャートには、本実施例の撮像装置(主として制御回路105)の動作の流れ(制御方法)を示している。この動作は、制御回路105内の不図示のメモリに格納されたコンピュータプログラムに従って実行される。
シャッターボタン106が操作されると、制御回路105は動作(撮影シーケンス)を開始する(S501)。制御回路105は、絞り102の開口径(以下、単に絞り開口という)を、被写体輝度、撮像素子103の感度及びシャッタースピード(電荷蓄積時間)に応じて決定した撮影動作用絞り開口(撮影動作用開口量)f0に設定する。そして、撮像素子103の光電変換(電荷蓄積)を行う。これにより、1つの撮影画像(以下、1コマという)を取得するための撮影動作が行われる(S502)。なお、この撮影動作によって取得された撮影画像の記録動作は、図5の撮影シーケンスとは別に行われる。
次に、制御回路105は、撮影モードが連続撮影モードか否かを判定する(S503)。連続撮影モードでない場合はそのまま撮影シーケンスを終了する(S504)。連続撮影モードである場合は、焦点検出に必要な光量に対応する絞り開口である焦点検出用最小絞り開口(焦点検出用開口量)f1を求める。
ここで、本実施例では、撮像素子(撮影画面)103において複数の焦点検出領域が設定されており、制御回路105又はユーザーの選択操作によって1つの焦点検出領域の選択が可能である。焦点検出領域の位置によって瞳ケラレが発生する絞り開口径が異なる。このため、制御回路105は、焦点検出用最小絞り開口f1として、撮影時点で選択されている焦点検出領域に応じて異なる値を設定する(S505)。
次に、制御回路105は、撮影動作用絞り開口f0が焦点検出用最小絞り開口f1よりも小さいか否かを判定する(S506)。撮影動作用絞り開口f0が焦点検出用最小絞り開口f1よりも大きい場合は、絞り開口をf0としたまま焦点検出を行う(S507)。そして、S511に進む。
一方、撮影動作用絞り開口f0が焦点検出用最小絞り開口f1よりも小さい場合は、制御回路105は、絞り開口をf1まで広げ(増加させ)(S508)、焦点検出を行い(S509)、その後、絞り開口をf0まで狭める(S510)。そして、S511に進む。
S511では、制御回路105は、焦点検出の結果に基づいてフォーカスレンズを駆動し、次の1コマの撮影動作を行う(S512)。
そして、制御回路105は、シャッターボタン106がまだ操作された状態か否か、つまりは連続撮影を続行するか終了するかを判定する(S513)。連続撮影を終了する場合にはそのまま撮影シーケンスを終了する(S514)。連続撮影を続行する場合には、制御回路105は、S505に戻って、次の撮影動作の前に行う焦点検出のための焦点検出用最小絞り開口f1を設定する。そして、S506〜S512までの動作を繰り返す。
図6には、図5のS503において連続撮影モードが設定されていた場合の撮影シーケンスの流れを時系列で示している。図6中の(a)は撮影動作用絞り開口f0が焦点検出用最小絞り開口f1よりも大きい(f1以上である)場合を示している。また、(b)は撮影動作用絞り開口f0が焦点検出用最小絞り開口f1よりも小さい場合を示している。シャッターボタン106のON/OFFについては、(a)と(b)に共通する。
(a)では、シャッターボタン106が操作されて「ON」状態になると、絞り開口が撮影動作用絞り開口f0に設定され、撮像素子103における撮像用画素での光電変換(電荷蓄積)が行われる。所定の電荷蓄積時間が経過すると、撮像用画素から撮像信号が読み出される。そして、絞り開口が撮影動作用絞り開口f0とされたまま焦点検出用画素での光電変換(電荷蓄積)が行われる。
焦点検出に適した電荷蓄積時間が経過すると、焦点検出用画素から焦点検出信号が読み出され、位相差検出のための信号処理やフォーカスレンズの駆動量算出が行われる。そして、フォーカスレンズの駆動が行われた後、次の撮影動作である撮影用画素での光電変換が開始される。このような撮影シーケンスが、シャッターボタン106の操作が解除(OFF)されるまで繰り返される。
(b)では、シャッターボタン106が操作されて「ON」状態になると、絞り開口が撮影動作用絞り開口f0に設定され、撮像素子103における撮像用画素での光電変換(電荷蓄積)が行われる。所定の電荷蓄積時間が経過すると、撮像用画素から撮像信号が読み出される。そして、絞り開口が撮影動作用絞り開口f0から焦点検出用最小絞り開口f1まで広げられた(増加された)後、焦点検出用画素での光電変換(電荷蓄積)が行われる。
焦点検出に適した電荷蓄積時間が経過すると、焦点検出用画素から焦点検出信号が読み出され、位相差検出のための信号処理やフォーカスレンズの駆動量算出が行われる。そして、フォーカスレンズの駆動が行われた後、絞り開口が焦点検出用最小絞り開口f1から撮影動作用絞り開口f0まで狭められ、次の撮影動作である撮影用画素での光電変換が開始される。このような撮影シーケンスが、シャッターボタン106の操作が解除(OFF)されるまで繰り返される。
本実施例によれば、連続撮影モードにおいて、撮影動作用絞り開口f0では焦点検出用画素に必要な光量の光束を到達させることができない場合でも、焦点検出時に絞り開口を焦点検出用最小絞り開口f1まで広げる。このため、焦点検出時には焦点検出用画素に必要な光量の光束を到達させることが可能となり、良好な焦点検出を行いながら連続撮影を行うことができる。
実施例1で説明した連続撮影モードでは、撮像動作の間の時間が、該時間中に位相差検出方式の焦点検出を行うことができる程度に長い場合について説明した。しかし、撮像動作の間の時間が該時間中に位相差検出方式の焦点検出を行うことができない程度に短い、いわゆる高速連続撮影モードの選択が可能な撮像装置もある。ここでは、本発明の実施例2である撮像装置として、高速連続撮影モードの選択が可能な撮像装置について説明する。
図7には、本実施例の撮像装置の構成を示す。図7において、図1に示した構成要素と同じ構成要素には図1と同じ符号を付して説明を省略する。
図7において、704は信号処理回路であり、図1に示した信号処理回路104と同様の処理に加えて、コントラスト検出方式の焦点検出を行う。
撮影光学系101により形成された被写体像は撮像素子103上に投影される。撮像素子103は、被写体像を光電変換して電気信号を出力する。絞り102は、被写体輝度等の撮影条件に応じた開口径(開口量)に設定される。これにより、撮像素子103に到達する光束の光量が調節される。
撮像素子103から出力された(読み出された)電気信号は、信号処理回路704に入力される。撮像素子103上には、実施例1で説明したように、複数の撮像用画素(第1の画素群)と複数の焦点検出用画素(第2の画素群)とが所定のパターンで配置されている。
このため、撮像素子103から信号処理回路704に入力される電気信号は、撮像用画素からの撮像信号と、焦点検出用画素からの焦点検出信号とが含まれる。信号処理回路704は、撮像信号と焦点検出信号に対してそれぞれ異なる処理を行う。
具体的には、信号処理回路704は、撮像信号に対して、色補間処理、ガンマ処理等の画像処理を行って映像信号(撮影画像)を生成する。このとき、焦点検出用画素からは撮像信号が得られないため、この焦点検出用画素の近傍に配置された撮像用画素からの撮像信号を用いた補間処理によって、当該焦点検出用画素の位置の撮像信号を生成する。
また、信号処理回路704は、生成した映像信号のうち、互いに近接した撮像用画素からの撮像信号に相当する画素信号の差分をコントラスト信号(コントラスト情報)として抽出する。コントラスト信号は、制御回路705に入力される。
信号処理回路704にて生成された映像信号は、モニタ107に表示されるとともに、シャッターボタン106が操作されることに応じて所定の圧縮処理を施されて記録媒体108に記録される。
モニタ107での映像信号の表示は、シャッターボタン106が操作されるまでの期間のみならず、シャッターボタン106が操作された状態でも継続する。このため、撮像装置の撮影モードが連続撮影モードになっている場合は、シャッターボタン106が操作されている間、モニタ107への映像信号の表示が継続されながら、連続撮影における撮影動作ごとに記録媒体108への映像信号の記録が繰り返される。
実施例1と同様に、撮像素子103上の複数の焦点検出用画素は、撮影光学系101の射出瞳のうち第1の領域を通過した光束を受光する複数の第1の焦点検出用画素を含む。また、複数の焦点検出用画素は、上記射出瞳のうち第1の領域に対して分割された第2の領域を通過した光束を受光する複数の第2の焦点検出用画素を含む。
信号処理回路704は、複数の第1の焦点検出用画素からの焦点検出信号を用いて第1の像信号を生成し、複数の第2の焦点検出用画素からの焦点検出信号を用いて第2の像信号を生成する。そして、信号処理回路704は、第1の像信号と第2の像信号との間で相関演算を行い、これら第1及び第2の像信号のずれ量を示す位相差信号を生成する。位相差信号は、制御回路705に入力される。このようにして、位相差検出方式での焦点検出が行われる。
また、制御回路705は、以下に説明するように、信号処理回路704から入力されたコントラスト信号を用いてコントラスト検出方式の焦点検出を行い、該コントラスト信号が最大となるようにフォーカスレンズを駆動する。連続撮影中において、次の撮影動作のためのコントラスト検出方式の焦点検出は、先行する撮影動作中の撮像用画素の光電変換により得られた撮像信号を用いて生成された映像信号(撮影画像)からコントラスト信号を抽出して行われる。
コントラスト信号の映像信号からの抽出は、以下の手順によって行われる。図8には、信号処理回路704にて生成された映像信号のうち、互いに近接した撮像用画素からの撮像信号を用いて生成された画素信号(以下、単に画素という)を示している。図中の中央のa(m,k)は注目画素を示し、その周辺に配置されたa(m±n,k±l)(n,l=1,2,3,…)は、注目画素a(m,k)に近接する画素を示している。
コントラスト信号は、注目画素a(m,k)を基準として以下の演算を行うこと抽出される。
水平方向エッジ信号EdgeH、垂直方向エッジ信号Edge及び二次元エッジ信号Edge2Dはそれぞれ、
EdgeH={a(m,k)x2−a(m−n,k)−a(m+n,k)}/2
EdgeV={a(m,k)x2−a(m,k−l)−a(m,k−l)}/2
Edge2D={a(m,k)x4−a(m−n,k)−a(m+n,k)
−a(m,k−l)−a(m,k−l)}/4
として与えられる。nとlはそれぞれ、水平方向及び垂直方向での注目画素a(m,k)との間の相関距離を示す。nとlは撮影光学系101の焦点面での解像度等により最適値が異なるが、概ね2〜8程度の値が与えられる。
そして、それぞれのエッジ信号の絶対値を、制御回路705又はユーザーにより選択された焦点検出領域において積分することで、コントラスト信号が生成される。
実施例の撮像装置は、不図示の連続撮影モードスイッチの操作により、低速連続撮影モード(第1の連続撮影モード)と、高速連続撮影モード(第2の連続撮影モード)とを選択することができる。
図9のフローチャートには、本実施例の撮像装置(主として制御回路705)の動作の流れ(制御方法)を示している。この動作は、制御回路705内の不図示のメモリに格納されたコンピュータプログラムに従って実行される。
ャッターボタン106が操作されると、制御回路705は動作(撮影シーケンス)を開始する(S901)。制御回路705は、S902〜S905にて、実施例1にて説明した図5のS502〜S505と同様の処理を行う。すなわち、制御回路705は、S902で絞り開口を撮影動作用絞り開口(撮影動作用開口量)f0に設定して1コマを取得するための撮影動作を行う。その後、制御回路705は、S903で連続撮影モードと判定した場合は、S905において位相差焦点検出に必要な光量に対応する絞り開口である焦点検出用最小絞り開口f1を求める。
次に、制御回路705は、連続撮影モードが高速連続撮影モードか低速連続撮影モードを判定する(S906)。低速連続撮影モードである場合には、実施例1にて説明した図5のS506〜S512と同様の処理をS907〜S913にて行う。
すなわち、制御回路705は、S907で撮影動作用絞り開口f0が焦点検出用最小絞り開口f1よりも大きいと判定した場合は、絞り開口をf0としたまま位相差焦点検出を行い(S908)、S912に進む。また、S907で撮影動作用絞り開口f0が焦点検出用最小絞り開口f1よりも小さいと判定した場合は、絞り開口をf1まで広げ(増加させ)(S909)、位相差焦点検出を行い(S910)、その後、絞り開口をf0まで狭める(S911)。そして、S912に進む。
S912では、制御回路705は、位相差焦点検出の結果に基づいてフォーカスレンズを駆動し、次の1コマの撮影動作を行う(S913)。そして、S918に進む。
一方、S906において連続撮影モードが高速連続撮影モードであると判定した場合も、S914において、制御回路705は、S907と同様に撮影動作用絞り開口f0が焦点検出用最小絞り開口f1よりも小さいか否かを判定する。撮影動作用絞り開口f0が焦点検出用最小絞り開口f1よりも大きい場合は、S915において、制御回路705は、絞り開口をf0としたまま位相差焦点検出を行う。
ただし、ここでの位相差焦点検出は、先行する撮影動作中の焦点検出用画素での光電変換により得られた焦点検出信号を用いて行われる。高速連続撮影モードでの撮影動作間の時間は短いため、その時間内に焦点検出用画素での光電変換(電荷蓄積)から開始して位相差信号を生成するまでの動作を行うことはできないからである。
これに対し、S914において撮影動作用絞り開口f0が焦点検出用最小絞り開口f1よりも小さいと判定した場合は、制御回路705は、コントラスト信号を用いてコントラスト焦点検出を行う(S916)。これは、高速連続撮影モードでは、撮影動作間の時間が短いため、絞り開口を焦点検出用最小絞り開口f1に広げた上で焦点検出用画素の光電変換から開始される位相差焦点検出を行うことができないためである。このときのコントラスト信号は、前述したように、先行する撮影動作中の撮像用画素の光電変換により得られた撮像信号を用いて生成された映像信号(撮影画像)から抽出される。
S915及びS916からはS917に進み、制御回路705は、S915又はS916でのコントラスト焦点検出の結果に基づいてフォーカスレンズを駆動し、次の1コマの撮影動作を行う。そして、S918に進む。
S918では、制御回路705は、シャッターボタン106がまだ操作された状態か否か、つまりは連続撮影を続行するか終了するか判定する。連続撮影を終了する場合にはそのまま撮影シーケンスを終了する(S919)。連続撮影を続行する場合には、制御回路705は、ステップS905に戻って、次の焦点検出のための焦点検出用最小絞り開口f1を設定する。そして、ステップS906〜S91までの動作を繰り返す。
図10には、低速連続撮影モード(a)と高速連続撮影モード(b)での撮影シーケンスの流れを時系列で示している。図10の(a)に示す低速連続撮影モードでの撮影シーケンスの流れは、実施例1にて図6の(b)に示した撮影シーケンスと同様である。
一方、図10の(b)に示す高速連続撮影モードでの撮影シーケンスでは、先行する撮影動作と次の撮影動作との間には、先行する撮影動作において撮像素子103の各画素に蓄積された電荷に対応する信号を読み出す時間しかない。このため、図9のフローチャートで説明したように、次の撮影動作のための位相差焦点検出及びコントラスト焦点検出を、先行する撮影動作において撮像素子103に蓄積された電荷に対応する焦点検出信号及び撮像信号に基づいて行う。
なお、図10の(b)において、「信号処理」と記載したシーケンスブロックでは、撮像信号から映像信号を生成する処理、コントラスト信号を抽出する処理、及び焦点検出用画素からの焦点検出信号を用いた位相差信号の生成処理が含まれている。
このように本実施例では、高速連続撮影モードにおいて、撮影動作用絞り開口f0が焦点検出用最小絞り開口f1よりも大きいときには、先行する撮影動作における焦点検出用画素での光電変換により得られた焦点検出信号を用いて位相差焦点検出を行う。一方、撮影動作用絞り開口f0が焦点検出用最小絞り開口f1よりも小さいときには、先行する撮影動作における撮像用画素での光電変換により得られた撮像信号(映像信号)を用いてコントラスト焦点検出を行う。このため、撮影動作間の時間が短い高速連続撮影モードにおいても、良好な焦点検出を行いながら連続撮影を行うことができる。
上述した各実施例においては、焦点検出用画素を撮像素子上に均等に配置することが可能であるため、撮像素子上のどの焦点検出領域でも位相差焦点検出を行うことが可能である。また、実施例2でも、撮像素子上のどの焦点検出領域でもコントラスト焦点検出を行うことが可能である。
しかし、被写体の条件によっては、撮像素子内の特定の領域でのみ焦点検出を行った方が良好な焦点検出結果を得ることができる。図11にその場合の例を示す。
図11中には、撮像装置に近い距離の位置に人物が存在し、中間距離の位置に木が存在し、遠くの距離の位置に山や雲が浮かんだ空で存在している。このようなシーンでは、一般的に、近くの人物か遠くの山のどちらかにピントが合っていることが望ましい。
図12(a)には、撮像素子上に設定された複数の焦点検出領域を示している。該複数の焦点検出領域の中から、位相差検出方式及びコントラスト検出方式の焦点検出を行う領域として1つの焦点検出領域を選択することができる。また、図12(b)には、該複数の焦点検出領域と図11に示したシーンとの関係を示している。
このシーンでは、人物、木、山、雲が浮かんだ空というように様々な被写体が存在し、これら被写体の輝度も様々である。また、ユーザーの意図によっては、撮影画像のダイナミックレンジの中に納めたい被写体と、焦点を合わせたい被写体とが必ずしも一致しているとは限らない。さらに、焦点検出用画素と撮像用画素の感度は、各画素内の開口サイズの違いやカラーフィルタの有無によって、必ずしも一致しない。
そこで本発明の実施例3では、焦点検出を行う領域として選択された焦点検出領域において撮影動作により得られた撮像用画素の信号レベル(つまりは映像信号又は撮影画像のレベル)からその焦点検出領域で位相差焦点検出を行うのに適した絞り開口を決定する。また、焦点検出用画素の電荷蓄積時間も決定する。
図13のフローチャートには、本実施例の撮像装置における位相差焦点検出を行うときの絞り開口及び焦点検出用画素の電荷蓄積時間の決定シーケンスを示す。
1コマの撮影動作が終了すると、制御回路(105又は705)は、本シーケンスを開始する(S1301)。
まず、制御回路は、焦点検出を行う領域として選択された焦点検出領域において、位相差焦点検出に必要な光量に対応する絞り開口である焦点検出用最小絞り開口f1を求める(S1302)。
次に、制御回路は、選択された焦点検出領域において撮影動作で得られた映像信号のレベルの平均値L(ave)を算出する(S1303)。
次に、S1303で算出した平均値L(ave)と適正な映像信号のレベルL(norm)の比RaitioLを次式により算出する(S1304)。
RaitioL=L(norm)/L(ave)
次に、制御回路は、S1304で算出した比RaitioLと撮像用画素の感度と焦点検出用画素の感度の比RatioSとから、補正係数RatioCを次式により算出する(S1305)。
RatioC=RatioL×RatioS
そして、制御回路は、RatioCの大きさが1か否か、及び1よりも小さいか否かを判定する(S1306)。RatioCが1よりも小さいときは、制御回路は、焦点検出時に撮影動作時よりも撮像素子に対する露光量を減らすように絞り開口及び焦点検出用画素の電荷蓄積時間を補正する。
このとき、制御回路は、撮影動作時の絞り開口が焦点検出用最小絞り開口f1より大きいか否かを判定する(S1307)。撮影動作時の絞り開口がf1よりも大きい場合は、焦点検出時の絞り開口を狭め、かつ電荷蓄積時間を短くする(S1308)。これにより、選択された焦点検出領域での位相差焦点検出に適切な露光量を得ることができる。
また、S1307において、撮影動作時の絞り開口が焦点検出用最小絞り開口f1よりも小さい場合には、制御回路は、焦点検出時の絞り開口をf1に広げ、かつ電荷蓄積時間を短くする(S1309)。これにより、選択された焦点検出領域での位相差焦点検出に適切な露光量を得ることができる。
また、S1306において、補正係数RatioCが1よりも大きい場合には、制御回路は、位相差焦点検出時に撮影動作時よりも撮像素子に対する露光量を増やすように絞り開口及び焦点検出用画素の電荷蓄積時間を補正する。
このとき、制御回路は、撮影動作時の絞り開口が開放か、焦点検出用最小絞り開口f1より大きいか否かを判定する(S1310)。絞り開口が開放である場合は、絞りをさらに開いて露光量を増やすことができないので、焦点検出用画素の電荷蓄積時間を長くすることによって位相差焦点検出時の露光量を増加させる(S1311)。
また、S1310において、撮影動作時の絞り開口がf1よりも大きい場合には、位相差焦点検出時の絞り開口を広げ、かつ電荷蓄積時間を長くして露光量を増加させる(S1312)。さらに、撮影動作時の絞り開口がf1よりも小さい場合には、位相差焦点検出時の絞り開口をf1まで広げるとともに、電荷蓄積時間も適宜調節する(S1313)。ただし、絞り開口f1まで開いた結果蓄積時間を短くすることによって焦点検出に適正な露光量を得る場合もある。
また、S1306において、補正係数RatioCが1である場合には、位相差焦点検出時の露光量を変化させる必要はないが、制御回路は、撮影動作時の絞り開口がf1より大きいか否かを判定する(S1314)。そして、撮影動作時の絞り開口がf1よも大きい場合には、特に露光量の補正は行わない。一方、撮影動作時の絞り開口がf1よりも小さい場合には、絞り開口をf1まで広げ、これによる露光量の増加を電荷蓄積時間を短くすることによって補正する(S1315)。
以上の処理により、選択された焦点検出領域で位相差焦点検出を行うのに適切な露光量を得ることができる。この後、制御回路は、焦点検出用画素での光電変換(電荷蓄積)を行い(S1316)、該焦点検出用画素から読み出した焦点検出信号を用いて位相差焦点検出を行い(S1317)、動作を完了する(S1318)。
このように、本実施例では、複数の焦点検出領域のうち、位相差焦点検出(及びコントラスト焦点検出)を行う領域として選択された焦点検出領域における撮像用画素での光電変換により得られた信号のレベルに応じて、位相差焦点検出時の絞り開口を決定する。これにより、選択された焦点検出領域、つまりは主たる撮影対象である被写体が含まれる焦点検出領域の輝度に応じた適切な絞り開口を位相差焦点検出時に設定することができる。
上述した実施例1,2の撮像装置では、連続撮影中においても、撮像素子の撮像用画素から読み出された撮像信号を信号処理回路にて処理することで生成された映像信号をモニタ107に表示する。これにより、モニタ107を通じて被写体を観察しながら連続撮影を行うことが可能である。
このうち実施例1の撮像装置及び実施例2の撮像装置における一部の場合では、撮影動作間での焦点検出において焦点検出用画素から焦点検出信号を読み出す際にも、画像用画素から撮像信号を読み出すことができる。このため、この撮像信号を処理して、撮影動作によって得られる撮影画像(フレーム画像)に連続するフレーム画像としてモニタ107に表示することによって、より滑らかな動きを有する画像を表示することが可能となる。
この場合、撮影動作時と焦点検出時の露光条件の違いに起因する撮像信号のレベル差を信号処理回路にて補正することによって、明るさ変動が少ない画像表示を実現できる。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
撮影用に設定された絞りの開口量が小さい場合でも、連続撮影中の焦点検出を良好に行うことができる撮像装置を実現できる。
101,TL 撮影光学系
102 絞り
103 撮像素子
104,704 信号処理回路
105,705 制御回路
106 シャッターボタン
107 モニタ
ML マイクロレンズ
EP 射出瞳
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