JP2011010421A - モータ - Google Patents
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Abstract
【課題】非接触の給電構造を採用してモータの長寿命化を図りながら、高度な位置検出や電流制御を必要とせずに好適な回転駆動を得ることができるモータを提供する。
【解決手段】一次側コイル20と電磁誘導にて駆動電力を発生させる二次側コイル18がロータ13の回転方向に複数個並設されて構成された整流子17がロータ13に設けられ、各二次側コイル18とロータ13の各駆動用コイル16とが対応するもの同士で導通される。二次側コイル18にて発生した駆動電力が各駆動用コイル16に供給されて磁界が発生し、その磁界により回転するロータ13とともに整流子17が回転することで、一次側コイル20に対向する二次側コイル18が順次移動して各駆動用コイル16への駆動電力の供給態様が変化し、各駆動用コイル16に回転のための磁界が発生するように構成される。
【選択図】図1
【解決手段】一次側コイル20と電磁誘導にて駆動電力を発生させる二次側コイル18がロータ13の回転方向に複数個並設されて構成された整流子17がロータ13に設けられ、各二次側コイル18とロータ13の各駆動用コイル16とが対応するもの同士で導通される。二次側コイル18にて発生した駆動電力が各駆動用コイル16に供給されて磁界が発生し、その磁界により回転するロータ13とともに整流子17が回転することで、一次側コイル20に対向する二次側コイル18が順次移動して各駆動用コイル16への駆動電力の供給態様が変化し、各駆動用コイル16に回転のための磁界が発生するように構成される。
【選択図】図1
Description
本発明は、回転のための磁界を発生させるコイルが巻回されたロータに非接触で給電を行う構造を備えたモータに関するものである。
ブラシ付きDCモータにおいては、例えば特許文献1にて示されているように、ロータコアに回転のための磁界を発生させるコイルがされるとともに、該コイルが整流子のセグメント(整流子片)に接続され、そのセグメントに給電ブラシが接触することで、外部から給電ブラシ及び整流子(セグメント)を介してロータのコイルに給電が行われる構成となっている。しかしながら、ロータの回転時には、整流子のセグメント上を給電ブラシが摺接して磨耗するため、モータの寿命は短い。
これに対し、DCブラシレスモータは、ステータコアに回転のための磁界を発生させるコイルが巻回され、マグネットを有するロータを回転させるべく、該ロータの回転位置の検出とともにステータのコイルの通電切り替えを制御装置が行う構成となっている。つまり、上記した給電ブラシ及び整流子(セグメント)による機械的な整流に替えて、制御装置による電気的な整流を行う構成としているため、磨耗部品が無く、モータの寿命は長い。
しかしながら、ブラシレスモータにおいて、ブラシ付きDCモータのようにロータの円滑な回転を得るためには、位置検出や電流制御を高度に行うことが必要となるため、制御装置が高コストとなりがちである。そのため、モータを駆動源として使用する装置を安価に構成するのには不向きであった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、非接触の給電構造を採用してモータの長寿命化を図りながら、高度な位置検出や電流制御を必要とせずに好適な回転駆動を得ることができるモータを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、回転のための磁界を発生させる駆動用コイルが複数個巻回されてなるロータを備えたモータであって、一次側コイルと電磁誘導にて駆動電力を発生させる二次側コイルが前記ロータの回転方向に複数個並設されて構成された整流子が前記ロータに一体回転するように設けられ、前記各二次側コイルと前記各駆動用コイルとが対応するもの同士で導通されて、前記二次側コイルにて発生した駆動電力が前記各駆動用コイルに供給されて磁界が発生するとともに、その磁界により回転する前記ロータとともに前記整流子が回転することで、前記一次側コイルに対向する前記二次側コイルが順次移動して前記各駆動用コイルへの駆動電力の供給態様が変化し、前記各駆動用コイルに回転のための磁界が発生するように構成されたことをその要旨とする。
この発明では、一次側コイルと電磁誘導にて駆動電力を発生させる二次側コイルがロータの回転方向に複数個並設されて構成された整流子がロータに設けられ、各二次側コイルとロータの各駆動用コイルとが対応するもの同士で導通される。そして、二次側コイルにて発生した駆動電力が各駆動用コイルに供給されて磁界が発生し、その磁界により回転するロータとともに整流子が回転することで、一次側コイルに対向する二次側コイルが順次移動して各駆動用コイルへの駆動電力の供給態様が変化し、各駆動用コイルに回転のための磁界が発生する。つまり、このモータは、一次側コイルが給電ブラシに相当し、整流子の二次側コイルがセグメント(整流子片)に相当するブラシ付きDCモータと同様に回転駆動される構成で、回転するロータ側への給電が一次側コイルと二次側コイルとの電磁誘導にて非接触で行われる。そのため、ブラシ付きDCモータのようにロータの円滑な回転が得られながら、回転するロータ側への給電については非接触であるため磨耗部品を使用しなくて済む。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のモータにおいて、前記一次側及び二次側コイルの少なくとも一方には、コア部材が備えられたことをその要旨とする。
この発明では、一次側及び二次側コイルの少なくとも一方にはコア部材が備えられるため、漏れ磁束を低減でき、高効率なモータが得られる。
この発明では、一次側及び二次側コイルの少なくとも一方にはコア部材が備えられるため、漏れ磁束を低減でき、高効率なモータが得られる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のモータにおいて、前記一次側コイルに少なくともコア部材が備えられるものであり、前記コア部材は前記二次側コイルの軸線方向両側から挟む形状をなしていることをその要旨とする。
この発明では、一次側コイルに少なくとも備えられるコア部材は、二次側コイルの軸線方向両側から挟む形状をなしている。そのため、一次側コイルの漏れ磁束をより確実に低減でき、一層高効率なモータが得られる。
本発明によれば、非接触の給電構造を採用してモータの長寿命化を図りながら、高度な位置検出や電流制御を必要とせずに好適な回転駆動を得ることができるモータを提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1は、本実施形態のモータ10を示す。本実施形態のモータ10は、直流電源VDCからの電力供給を受けて回転駆動するDCモータよりなり、ステータ11側は、図示しないヨークハウジングの内側面に複数個(複数磁極)のマグネット12が固定されてなる。マグネット12の内側にはロータ13が回転可能に収容されている。
図1は、本実施形態のモータ10を示す。本実施形態のモータ10は、直流電源VDCからの電力供給を受けて回転駆動するDCモータよりなり、ステータ11側は、図示しないヨークハウジングの内側面に複数個(複数磁極)のマグネット12が固定されてなる。マグネット12の内側にはロータ13が回転可能に収容されている。
ロータ13は、回転軸14に固定されるロータコア15の所定のティースに導線を巻回してなる複数個の駆動用コイル16を備えている。各駆動用コイル16は、ロータコア15において周方向に等角度間隔に並設されており、該駆動用コイル16が巻回されたロータコア15部分が前記マグネット12と径方向に対向している。
また、ロータ13には整流子17が回転軸14に固定されており、該整流子17は、回転軸14を中心とした同心円上に複数個の二次側コイル18が等角度間隔に並設されてなる。各二次側コイル18は、その軸線L2が回転軸14の軸線L1と平行となるように整流子17に対して設けられている。各二次側コイル18は、各駆動用コイル16の対応する端末線とそれぞれ接続、若しくは駆動用コイル16を構成する導線にて連続して構成されている。
このような構成の整流子17に対してハウジング内には、複数個の給電部19が互いに所定角度間隔を有して移動不能に配設されている。各給電部19は、一次側コイル20が磁性金属よりなるC字状のコア部材21に装着されて構成されており、該コア部材21は、その開放部分が整流子17の二次側コイル18を軸線L2方向両側から挟むようにして配置されている。つまり、一次側コイル20への通電によりコア部材21の開放部間に生じる磁束が整流子17の二次側コイル18を軸線L2方向に通過するように構成され、電磁誘導作用により一次側コイル20から二次側コイル18に駆動電力が供給されるようになっている。一次側コイル20には制御装置22からの直流駆動電力が供給され、該駆動電力は直流電源VDCからの電力供給に基づいて制御装置22にて生成されている。
このような構成の本実施形態のモータ10は、制御装置22から直流駆動電力が給電部19の一次側コイル20に供給されると、一次側コイル20にて生じた磁束を受けた整流子17の二次側コイル18に電磁誘導による駆動電力が生じ、該二次側コイル18と導通している駆動用コイル16に供給される。駆動用コイル16では回転のための磁界が発生し、マグネット12との吸引や反発によりロータ13が回転する。
ロータ13が回転すると整流子17も回転し、該整流子17の二次側コイル18も回転方向に移動するため、一次側コイル20にて生じる磁束を受ける二次側コイル18が隣接の二次側コイル18に切り替わり、該二次側コイル18と導通している駆動用コイル16に駆動電力の供給が切り替わる。これにより、ロータ13に生じる磁界が切り替わって新たな回転力が生じ、該ロータ13の回転が継続される。因みに、隣接する2個の二次側コイル18に跨って一次側コイル20からの磁束を受けるとき、隣接する2個の二次側コイル18に各端末線が接続される駆動用コイル16は整流期間となる。このような事象が繰り返されることで、ロータ13が回転駆動するようになっている。
つまり、本実施形態のモータ10は、一次側コイル20が給電ブラシに相当し、整流子17の二次側コイル18がセグメント(整流子片)に相当するブラシ付きDCモータと同様に回転駆動される構成で、回転するロータ13側への給電は、一次側コイル20と二次側コイル18との電磁誘導にて非接触で行う構成となっている。そのため、ブラシ付きDCモータのようにロータ13の円滑な回転が得られながら、回転するロータ13側への給電については非接触であるため磨耗部品を使用しなくて済む。
また、制御装置22において一次側コイル20の電流値を大小させる電流制御を行うと、これに応じて二次側コイル18にて生じる駆動電流が変化する。これにより、ロータ13の回転速度が変化する。従って、制御装置22による一次側コイル20の電流制御により、ロータ13の回転速度制御も可能となっている。
次に、本実施形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)本実施形態では、一次側コイル20と電磁誘導にて駆動電力を発生させる二次側コイル18がロータ13の回転方向に複数個並設されて構成された整流子17がロータ13に設けられ、各二次側コイル18とロータ13の各駆動用コイル16とが対応するもの同士で導通されている。そして、二次側コイル18にて発生した駆動電力が各駆動用コイル16に供給されて磁界が発生し、その磁界により回転するロータ13とともに整流子17が回転することで、一次側コイル20に対向する二次側コイル18が順次移動して各駆動用コイル16への駆動電力の供給態様が変化し、各駆動用コイル16に回転のための磁界が発生するようになっている。つまり、本実施形態のモータ10は、一次側コイル20が給電ブラシに相当し、整流子17の二次側コイル18がセグメントに相当するブラシ付きDCモータと同様に回転駆動される構成で、回転するロータ13側への給電が一次側コイル20と二次側コイル18との電磁誘導にて非接触で行われるようになっている。そのため、高度な位置検出や電流制御を必要とせずにブラシ付きDCモータのようにロータ13の円滑な回転を得ることができ、しかも回転するロータ13側への給電については非接触であるため磨耗部品を使用しなくて済み、モータ10の長寿命化に寄与できる。
(1)本実施形態では、一次側コイル20と電磁誘導にて駆動電力を発生させる二次側コイル18がロータ13の回転方向に複数個並設されて構成された整流子17がロータ13に設けられ、各二次側コイル18とロータ13の各駆動用コイル16とが対応するもの同士で導通されている。そして、二次側コイル18にて発生した駆動電力が各駆動用コイル16に供給されて磁界が発生し、その磁界により回転するロータ13とともに整流子17が回転することで、一次側コイル20に対向する二次側コイル18が順次移動して各駆動用コイル16への駆動電力の供給態様が変化し、各駆動用コイル16に回転のための磁界が発生するようになっている。つまり、本実施形態のモータ10は、一次側コイル20が給電ブラシに相当し、整流子17の二次側コイル18がセグメントに相当するブラシ付きDCモータと同様に回転駆動される構成で、回転するロータ13側への給電が一次側コイル20と二次側コイル18との電磁誘導にて非接触で行われるようになっている。そのため、高度な位置検出や電流制御を必要とせずにブラシ付きDCモータのようにロータ13の円滑な回転を得ることができ、しかも回転するロータ13側への給電については非接触であるため磨耗部品を使用しなくて済み、モータ10の長寿命化に寄与できる。
(2)本実施形態では、一次側コイル20にコア部材21が備えられているため、漏れ磁束を低減でき、しかもこのコア部材21は二次側コイル18の軸線L2方向両側から挟む形状をなすため、一次側コイル20の漏れ磁束をより確実に低減でき、一層高効率なモータ10の構成とすることができる。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、一次側コイル20にコア部材21を設けたが、二次側コイル18にコア部材を設けてもよい。また、両者にコア部材を設けてもよい。
・上記実施形態では、一次側コイル20にコア部材21を設けたが、二次側コイル18にコア部材を設けてもよい。また、両者にコア部材を設けてもよい。
・上記実施形態では、一次側コイル20を装着したコア部材21を二次側コイル18の軸線L2方向両側から対向させて構成したが、例えば図2に示すように、一次側コイル20を二次側コイル18の軸線L2方向一方にのみ対向させる構成としてもよい。
・上記実施形態では、二次側コイル18の軸線L2が回転軸14の軸線L1と平行となるように設定したが、二次側コイル18の向きはこれ限らず、例えば図3に示すように、二次側コイル18の軸線L2が径方向に向くように設定してもよい。尚、同図3では、一次側コイル20が二次側コイル18の径方向外側に配置され、一次側コイル20を二次側コイル18の径方向一方にのみ対向させている。
・上記実施形態のモータ10の構成において、上記別例以外で適宜変更してもよい。
10…モータ、13…ロータ、16…駆動用コイル、17…整流子、18…二次側コイル、20…一次側コイル、21…コア部材、L2…軸線。
Claims (3)
- 回転のための磁界を発生させる駆動用コイルが複数個巻回されてなるロータを備えたモータであって、
一次側コイルと電磁誘導にて駆動電力を発生させる二次側コイルが前記ロータの回転方向に複数個並設されて構成された整流子が前記ロータに一体回転するように設けられ、
前記各二次側コイルと前記各駆動用コイルとが対応するもの同士で導通されて、前記二次側コイルにて発生した駆動電力が前記各駆動用コイルに供給されて磁界が発生するとともに、その磁界により回転する前記ロータとともに前記整流子が回転することで、前記一次側コイルに対向する前記二次側コイルが順次移動して前記各駆動用コイルへの駆動電力の供給態様が変化し、前記各駆動用コイルに回転のための磁界が発生するように構成されたことを特徴とするモータ。 - 請求項1に記載のモータにおいて、
前記一次側及び二次側コイルの少なくとも一方には、コア部材が備えられたことを特徴とするモータ。 - 請求項2に記載のモータにおいて、
前記一次側コイルに少なくともコア部材が備えられるものであり、前記コア部材は前記二次側コイルの軸線方向両側から挟む形状をなしていることを特徴とするモータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009150174A JP2011010421A (ja) | 2009-06-24 | 2009-06-24 | モータ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009150174A JP2011010421A (ja) | 2009-06-24 | 2009-06-24 | モータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2011010421A true JP2011010421A (ja) | 2011-01-13 |
Family
ID=43566414
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2009150174A Pending JP2011010421A (ja) | 2009-06-24 | 2009-06-24 | モータ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2011010421A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20170006060A (ko) * | 2015-07-07 | 2017-01-17 | 주식회사 만도 | 브러쉬리스 여자 방식의 계자 권선 전동기 조립체 |
KR101724098B1 (ko) * | 2015-11-06 | 2017-04-06 | 동양미래대학교 산학협력단 | 일체형 비접촉식 모터 및 브러시와 정류자를 이용한 인버터 유닛 |
-
2009
- 2009-06-24 JP JP2009150174A patent/JP2011010421A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR102396537B1 (ko) | 2015-07-07 | 2022-05-11 | 주식회사 만도 | 브러쉬리스 여자 방식의 계자 권선 전동기 조립체 |
KR101724098B1 (ko) * | 2015-11-06 | 2017-04-06 | 동양미래대학교 산학협력단 | 일체형 비접촉식 모터 및 브러시와 정류자를 이용한 인버터 유닛 |
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