JP2007006633A - 電動機およびそれを用いた燃料ポンプ - Google Patents

電動機およびそれを用いた燃料ポンプ Download PDF

Info

Publication number
JP2007006633A
JP2007006633A JP2005184584A JP2005184584A JP2007006633A JP 2007006633 A JP2007006633 A JP 2007006633A JP 2005184584 A JP2005184584 A JP 2005184584A JP 2005184584 A JP2005184584 A JP 2005184584A JP 2007006633 A JP2007006633 A JP 2007006633A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brush
coils
segments
armature
permanent magnets
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005184584A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyonori Moroto
清規 諸戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2005184584A priority Critical patent/JP2007006633A/ja
Publication of JP2007006633A publication Critical patent/JP2007006633A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Reciprocating Pumps (AREA)
  • Motor Or Generator Current Collectors (AREA)
  • Dc Machiner (AREA)

Abstract

【課題】 ブラシと整流子との間の整流性を向上する電動機およびそれを用いた燃料ポンプを提供する。
【解決手段】 電動機の永久磁石32は、円周上に等間隔に4個取り付けられており、回転方向に極の異なる磁極を交互に形成している。永久磁石32の内周側に回転自在に設置された6個のコイル62、63はそれぞれ集中巻きされており、全体として環状にデルタ結線されている。整流子のセグメント72は、永久磁石32の数をp、電機子のコイル62の数をnとすると、s=n×p/2で表される最大数sである12個設置されている。径方向反対側に設置されているセグメント72はそれぞれ電気的に接続されている。回転にともないカーボン製のブラシ120、122と各セグメント72が接触および離間を繰り返すことにより、セグメント72に加わるセグメント電圧が変化する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、電動機およびそれを用いた燃料ポンプに関する。
電機子に巻回されている複数のコイルと電気的に接続している整流子を設置し、電機子の回転にともないブラシと整流子の各セグメントが接触することにより電機子に供給する駆動電流を整流する電動機が知られている。
このような電動機において、コイル毎に巻線を巻回する集中巻を採用すると、コイル毎に巻線を高密度に巻回することができるので、コイルの巻数を増やすことができる。その結果、供給電力に対して発生するトルクが増加するので、モータ効率が上昇する。また、モータ効率が同じであれば、電動機を小型化できる。
しかしながら、集中巻によりコイルの巻数が増えるとコイルのインダクタンスが増加する。その結果、コイルに蓄積される電磁エネルギーが大きくなるので、整流子とブラシとの間の整流性が不利になる。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、ブラシと整流子との間の整流性を向上させる電動機およびそれを用いた燃料ポンプを提供することにある。
周上に交互に異なる磁極を形成する永久磁石を設置し、永久磁石の内周側に回転自在に電機子を設置し、回転方向に複数のセグメントに分割された整流子がブラシに接触することにより電機子のコイルに供給する電流を整流する電動機において、整流子のセグメントの数をs、永久磁石の数をp、電機子のコイルの数をnとすると、整流子のセグメントの数sが最大でs=n×p/2になるように電動機を構成できる。
請求項1から6記載の発明では、s=n×p/2として整流子のセグメントの数sを最大にしている。整流子のセグメントの数が増えると、回転しながらブラシと接触することにより増減する各セグメントの電圧の変化量が減少する。つまり、ブラシが整流子の各セグメントと接触および離間を繰り返すときの1回当たりの整流負荷が低下する。これにより、コイルを集中巻してインダクタンスが増加していても、整流子とブラシとの間の整流性を向上できる。また、複数のコイルを環状にデルタ結線しているので、整流子のある一つのセグメントからブラシが離れるときにコイルに蓄積されている電磁エネルギーが隣接するコイルに流れることができる。したがって、整流子とブラシとの間の整流性を向上できる。その結果、ブラシおよび整流子の寿命を延ばすことができる。
また請求項1から6記載の発明では、ブラシと整流子との接触箇所において、ブラシの回転方向幅は整流子のセグメントの回転方向幅以下であるから、ブラシは回転方向に連続した3個のセグメントと同時に接触しない。つまり、ブラシと同時に接触するセグメントを多くても2個にすることにより、ブラシ間で電圧を加えられるコイルの数が減少することを防止している。これにより、整流子のセグメント電圧の変化量が増加することを防止している。したがって、整流子とブラシとの間の整流性を向上できる。
ここで、電動機においては、電機子の磁極数であるコイルの数nと、ステータ側の磁極数である永久磁石の数pとが近いことが望ましい。しかしながら、コイルの数nと永久磁石の数pとが等しいと、始動時の電機子の回転位置によっては電機子が回転しないことがある。また、コイルの数nが永久磁石の数pよりも少ないと、電機子が回転するときのトルク変動が大きくなる。
そこで請求項2記載の発明では、n=p+2とすることにより、コイルの数nと永久磁石の数pとを近づけながら、電機子が回転するときのトルク変動を低減している。
請求項3記載の発明では、永久磁石の数をpとすると、+側のブラシと−側のブラシとの角度間隔を360°/pに設定している。この構成により、永久磁石の異なる磁極の角度間隔と、ブラシによる電気的な極性の切り換え角度とを一致させている。
請求項4記載の発明では、複数の接続端子が電機子の軸方向にずれて設置された複数の接続端子群を構成し、各接続端子群の接続端子が整流子の径方向反対側に設置されているセグメント(以下、「径方向反対側に設置されているセグメント」を対向セグメントと表す)同士を電気的に接続している。
その結果、同一面上に設置された接続端子ですべての対向セグメントを電気的に接続する必要がないので、各接続端子群において接続端子が電気的に接続する対向セグメントの数が少なくなる。したがって、本発明のように整流子のセグメントの数sを、s=n×p/2を満たす最大数にする場合にも、各接続端子群において対向セグメントを電気的に接続できる。ここで、接続端子群という表現は、接続端子群が1個の接続端子で構成される場合も含むものとすると。
請求項5記載の発明では、電源電圧をE[V]、整流子のセグメントの数をs、永久磁石の数をpとすると、E/(s/p)≦5[V]に設定している。ここで、s=n×p/2よりs/p=n/2であるから、E/(s/p)=E/(n/2)≦5[V]である。この式は次のことを表している。電機子の回転に伴い、+側のブラシと−側のブラシとが回転方向に隣接している2個のセグメントとそれぞれ接触している状態から、2個のセグメントの一方から離れ+側のブラシと−側のブラシとの間にn/2個のコイルが接続されている状態になったときに、デルタ結線されたn/2個の各コイルに加わる電圧が5V以下になるように設定されている。つまり、+側または−側のブラシと接触しているセグメントがブラシから離れた瞬間、離れたセグメントの電圧の変化量が5V以下になるように設定されている。
さらに、請求項5記載の発明で使用するカーボンブラシは、セグメントとの接触箇所で電圧降下を生じる作用がある。この電圧降下は接触面積が小さくなると増加し、カーボンブラシからセグメントが離れる直前に最大となる。そして、カーボンの電圧降下の能力は電源電圧の大きさに関わらず最大で5V程度である。
したがって、カーボンブラシを使用し、E/(s/p)=E/(n/2)≦5[V]に設定することにより、カーボンブラシから離れる直前のセグメントの電圧とカーボンブラシから離れた直後のセグメント電圧とはほぼ等しくなる。したがって、カーボンブラシからセグメントが離れるときに、整流子カーボンブラシと整流子との間の整流性が向上する。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
本発明の一実施形態による燃料ポンプを図1に示す。燃料ポンプ10は、ポンプ部20と、ポンプ部20のインペラ26を回転駆動する電動機としてのモータ部30と、エンドサポートカバー14とを備えている。ハウジング12は、ポンプ部20およびモータ部30の外周を囲み、ポンプ部20およびモータ部30の共通のハウジングである。エンドサポートカバー14は、モータ部30のポンプ部20と反対側を覆い、燃料の吐出口204を形成している。
ポンプ部20は、ポンプカバー22、ポンプケーシング24、およびインペラ26を有しているウエスコポンプである。ポンプカバー22およびポンプケーシング24は、インペラ26を回転自在に収容するケース部材である。ポンプカバー22とインペラ26との間、ならびにポンプケーシング24とインペラ26との間に、C字状のポンプ流路202が形成されている。ポンプカバー22に設けられた吸入口200から吸入された燃料は、インペラ26の回転によりポンプ流路202で加圧され、モータ部30の永久磁石32と電機子40との間を通り、吐出口204から吐出される。
4分の1の円弧状に形成されている永久磁石32は、ハウジング12の内周壁に等間隔に4個取り付けられている。永久磁石32は回転方向に極の異なる磁極を4個形成している。
電機子40のポンプ部20と反対側に整流子70が組み付けられている。永久磁石32、電機子40、整流子70およびブラシ120、122(図3参照)は直流電動機を構成している。電機子40の回転軸としてのシャフト41は、ポンプケーシング24とベアリングホルダ16とにそれぞれ収容され支持されている軸受部材18により軸受けされている。電機子40のポンプ部20側の端部は樹脂66が充填されることにより全体が覆われている。このように樹脂66で覆うことにより、燃料中で回転する電機子40の回転抵抗を低減するとともに、電機子40内への異物の進入を防止している。
図2に示すように、電機子40は、回転中央部に中央コア42を有している。シャフト41は中央コア42に圧入されている。中央コア42は断面六角形の筒状に形成されており、6面の各外周壁に回転軸方向に延びる凹部44を有している。凹部44は、径方向外側に向かうにしたがい幅が狭くなっている。
6個のティース50は中央コア42の外周に回転方向に設置されている。各ティース50は、コイルコア52、ボビン60、およびボビン60に巻線を巻回して形成されているコイル62、63を有している。
コイルコア52は中央コア42と別部材である。コイルコア52は、永久磁石32と回転方向に沿って向き合っている外周部54と、外周部54から中央コア42に向けて延びているコイル巻回部56とを有している。電機子40のシャフト41と直交する断面において、コイルコア52はT字状に形成されている。外周部54の外周面55は滑らかな凸円弧状に形成されている。外周部54の外周面55と永久磁石32の内周面33とが回転方向に沿って形成する隙間の大きさは均一である。コイル巻回部56はシャフト41に沿って延びる凸部58を中央コア42側に有している。凸部58は中央コア42側に向けて幅が広くなっている。シャフト41の一方から凹部44または凸部58の一方に他方を挿入することにより凹部44と凸部58とは嵌合している。
ボビン60は、外周部54の外周面55と凸部58とを除きコイルコア52を覆っている。ボビン60は、回転方向に隣接するコイルコア52の外周部54同士を磁気的に絶縁している。シャフト41と直交する断面およびシャフト41を含む断面において、ボビン60はコイル巻回部56を挟み外周部54側から中央コア42側に向け幅が狭くなる台形状の巻回空間を形成している。この巻回空間に巻線を巻回することにより合計6個のコイル62、63が形成されている。図3の(A)に示すように、6個のコイル62、63は環状にデルタ結線されている。図3の(B)に環状に示したコイル62、63上の矢印はコイル62、63の巻回方向を示している。つまり、回転方向に隣接しているコイル62、63は逆方向に巻回されている。図1に示すように、各コイル62、63の始端および終端は、整流子70側の端子64と電気的に接続している。
図1に示すように、整流子70は、構造体100および構造体110から成る。構造体100は、回転方向に設置された複数のセグメント72を有している。ここで、セグメント72の数をs、永久磁石32の数をp、電機子40のコイル62、63の数(ティース50の数)をnとすると、セグメント72は、s=n×p/2で表される最大数設置できる。本実施形態においては、前述したようにn=6、p=4であるから、セグメント72を回転方向に最大の12個設置している。
セグメント72は例えばカーボンで形成されており、回転方向に隣接しているセグメント72同士は、空隙および絶縁樹脂材により電気的に絶縁されている。また、図3の(B)に示すように、径方向反対側に設置されている対向セグメントであるS1とS7、S2とS8、S3とS9、S4とS10、S5とS11、S6とS12はそれぞれ電気的に接続されている。
構造体100は、セグメント72、中間端子80、結線端子82、84を樹脂74でインサート成形して構成されている。3個の結線端子84は渦巻状に形成されており、両端で対向セグメントを電気的に接続している。また、構造体110は、結線端子86、88を樹脂112でインサート成形して構成されている。3個の結線端子88は渦巻状に形成されており、両端で対向セグメントを電気的に接続している。構造体100の中間端子80、結線端子82、84は回転方向に1個おきに設置されたセグメント72の対向セグメントを電気的に接続している。構造体110の結線端子86、88は、構造体100が電気的に接続する対向セグメントと回転方向に1個ずれた対向セグメントを電気的に接続している。構造体100の中間端子80、結線端子82、84が構成する接続端子群と、構造体110の結線端子86、88が構成する接続端子群とは軸方向にずれて設置されている。
構造体100、110の接続端子群による結線は、中心部のシャフト41を避けてシャフト41の径方向外側で行われる。そして、構造体100と構造体110とを組み付けた整流子70を電機子40に組み付けることにより、コイル62、63がデルタ結線される。つまり、構造体100、110の接続端子群は、対向セグメントを電気的に接続する端子と、コイル62、63をデルタ結線する端子とを兼ねている。
回転方向に隣接するコイル62、63は逆方向に巻回されているので、図3の(B)の矢印に示すように電流が供給されることにより、回転方向に隣接するコイルa1とコイルb1とに異なる磁極が発生する。また、対向セグメントが電気的に接続されていることにより、図3の(B)において点線位置に他のブラシ120、122が存在する構成と同一構成になる。したがって、コイルa1およびb1と径方向反対側に位置するコイルa2およびb2にも電流が流れ、コイルa2とコイルb2とに異なる磁極が発生する。これにより、電機子40の径方向反対側に電機子40を回転させる偶力が発生する。
ブラシ120、122はそれぞれカーボン製であり、ブラシ120は+側、ブラシ122は−側のブラシである。ブラシ120、122とセグメント72とが接触する箇所において、ブラシ120、122の回転方向幅はセグメント72の回転方向幅以下に設定されている。つまり、ブラシ120、122が回転方向に連続するセグメント72と接触する数は2個までである。
次に、電機子40の回転に伴うセグメント電圧の変化を、セグメントS5(図3の(B)参照)を例にして説明する。図5の(A)はS5のセグメント電圧の変化を示したものである。電源電圧は12Vである。
図3の(B)および図4の(A)に示す状態において、S5のセグメント電圧は図5の(A)の機械角および電気角の0°付近に示す0Vとする。電機子40が図3の(B)に示す回転方向に回転しS5がブラシ122から離れ図4の(B)に示す状態になると、12Vの電源電圧がコイルa1、b1およびc1に加わるので、図5の(A)に示すように、電源電圧によりS5に加わるセグメント電圧は4Vになる。
ここで、カーボン製のブラシ122とセグメント72との接触箇所には接触抵抗による電圧降下が生じている。この電圧降下は、ブラシ122とセグメント72との接触面積が小さくなると大きくなる。カーボン製のブラシ122は最大で5V程度の電圧降下の能力があるので、図4の(B)に示す状態で電源電圧からS5に加わるセグメント電圧が4Vになる本実施形態の構成では、S5がブラシ122から離れる直前のS5のセグメント電圧は、ブラシ122による電圧降下作用により4Vまで上昇している。この状態で、S5がブラシ122から離れ図4の(B)に示す状態になっても、電源電圧によりS5に加わるセグメント電圧は4Vのまま変化しないので、S5がブラシ122から離れてもS5とブラシ122との間の整流性を向上できる。
さらに電機子40が回転し、対向結線によりブラシ120の電圧がS6およびS7に加わる図4の(C)に示す状態になると、図5の(A)に示すようにS5のセグメント電圧は6Vになる。
電機子40が回転し、対向結線によりブラシ120の電圧がS6だけに加わる図4の(D)に示す状態になると、図5の(A)に示すようにS5のセグメント電圧は8Vになる。
電機子40が回転し、対向結線によりブラシ120の電圧がS6だけに加わる図4の(D)に示す状態になると、図5の(A)に示すようにS5のセグメント電圧は8Vになる。
電機子40が回転し、対向結線によりブラシ120の電圧がS5およびS6に加わる図4の(E)に示す状態になると、図5の(A)に示すようにS5のセグメント電圧は12Vになる。
さらに電機子40が回転すると、図5の(A)に示すようにS5のセグメント電圧は順次低下する。以下、電機子40の回転にともない、S5は図5の(A)に示すセグメント電圧の変化を繰り返す。他のセグメント72においてもセグメント電圧は同様に変化する。
本実施形態に対し、コイル62の数は6、永久磁石32の数は4と本実施形態と同じであるが、コイルをスター結線した比較形態の電動機を図6に示す。コイル62をスター結線しているので、セグメント72の数は6個である。コイル62は6個ともに同一方向に巻回されている。以下、比較形態のセグメント電圧の変化を、セグメントS4を例にして説明する。図5の(B)はS4のセグメント電圧の変化を示したものである。電源電圧は12Vである。図7においては、説明を簡単にするため、コイルa2、b2、c2を省略している。
図6の(B)および図7の(A)に示す状態において、S4のセグメント電圧は図5の(B)の機械角および電気角の0°付近に示す0Vとする。電機子40が回転しS4がブラシ122から離れ図7の(B)に示す状態になると、12Vの電源電圧によりs4に加わるセグメント電圧は6Vになる。
さらに電機子40が回転し、対向結線によりブラシ120の電圧がS4およびS5に加わる図7の(C)に示す状態になると、S4のセグメント電圧は12Vになる。
さらに電機子40が回転すると、図5の(B)に示すようにS4のセグメント電圧は順次低下する。以下、電機子40の回転にともない、S4は図5の(B)に示すセグメント電圧の変化を繰り返す。他のセグメント72においてもセグメント電圧は同様に変化する。
比較形態では、コイル62の数および永久磁石32の数は本実施形態と同じであるが、コイル62をスター結線し、セグメント72の数が6個になったことにより、セグメント電圧の変化量が図5の(B)に示すように6Vになっている。
これに対し本実施形態では、コイル62、63をデルタ結線し、セグメント72の数を12個にしたことにより、セグメント電圧の変化量が最大で4Vに低下している。その結果、コイル62の数および永久磁石32の数は本実施形態と同じであるが、コイル62をスター結線しセグメント72の数が減少した比較形態よりも、セグメント電圧の変化量が小さくなっている。したがって、コイル62、63を集中巻したことによりコイル62、63のインダクタンスが増加しても、ブラシ120、122からセグメント72が離れるときの整流性を向上できる。
さらに本実施形態では、前述したように、カーボンの接触箇所の電圧降下の作用を利用することにより、ブラシ120、122からセグメント72が離れる直前と直後とでセグメント電圧の変化をほぼ0にしている。これにより、ブラシ120、122からセグメント72が離れるときの整流性を向上できる。
また、ブラシ120、122が回転方向に連続するセグメント72と2個までしか接触しないので、ブラシ120とブラシ122との間に接続されるコイル62、63の数を極力多くすることができる。これにより、電機子40の回転にともないブラシ120、122と接触する各セグメント72のセグメント電圧の変化量を低減できる。
また本実施形態では、コイル62、63の数nを6、永久磁石32の数pを4とし、n=p+2の関係を満たしている。これは、電動機においては、コイルの数nと永久磁石の数p(永久磁石の磁極数)とは近いことが望ましいが、等しい場合には始動時に電機子が回転できない場合があるので、それを防止するためである。また、コイルの数nが永久磁石の数pよりも少なくなると電機子が回転するときにトルク変動が大きくなるので、それを防止するためである。
また本実施形態では、構造体100、110の接続端子群同士が軸方向にずれて設置されているので、本実施形態のようにセグメント72の数sがs=n×p/2を満たす最大数になる構成であっても、各接続端子群において対向セグメントを電気的に接続できる。
また、構造体100、110の接続端子群がコイル62、63の結線を兼ねており、整流子70と電機子40とを組み付けることによりコイル62、63がデルタ結線されるので、コイル62、63の結線作業が容易である。また、コイル62、63を結線する部品点数を減少できる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、永久磁石32が形成する磁極の数pを4極、コイル62、63の数(ティース50の数)nの合計を6とし、s=n×p/2からセグメント72の数sを12としたが、これ以外にも、s=n×p/2を満たすのであれば、永久磁石が形成する磁極の数pは偶数であればよく、また、ティースの数についても6以外の数でもよい。なお、コイルの数nと永久磁石が形成する磁極の数pとは、n=p+2を満たすことが望ましい。
上記実施形態では、ブラシ120、122およびセグメント72をカーボン製にしたが、カーボン以外の例えば銅製のブラシおよびセグメントを使用してもよい。
上記実施形態では、回転方向に隣接するコイル62、63の巻回方向を逆方向にして異なる磁極を発生させたが、コイルの巻回方向を同じにし、接続端子の結線を変更することにより回転方向に隣接するコイルに流れる電流を逆方向にして異なる磁極を発生させてもよい。
また、上記実施形態では、ポンプ部20の回転部材としてのインペラ26が回転することにより燃料を吸入する吸入力を発生した。インペラ以外にも、ポンプ部の回転部材としてギアポンプ等の構成を採用してもよい。
また、本実施形態では、本発明を燃料ポンプに適用した実施形態について説明したが、本発明はこれに限らず種々の電動機に適用してもよい。
このように、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
一実施形態による燃料ポンプを示す断面図。 図1のII−II線断面図。 (A)はコイルのデルタ結線を示す模式図、(B)はセグメントとコイルとの結線状態を示す模式図。 本実施形態のデルタ結線による電機子の回転状態を示す説明図。 本実施形態のデルタ結線によるセグメント電圧の変化を示す特性図、(B)は比較形態のスター結線によるセグメント電圧の変化を示す特性図。 (A)はコイルのスター結線を示す模式図、(B)はセグメントとコイルとの結線状態を示す模式図。 比較形態のスター結線による電機子の回転状態を示す説明図。
符号の説明
10:燃料ポンプ、20:ポンプ部、30:モータ部(電動機)、32:永久磁石、40:電機子、50:ティース、62、63:コイル、70:整流子、72:セグメント、80:中間端子(接続端子)、82、84、86、88:結線端子(接続端子)、120、122:ブラシ

Claims (6)

  1. 周上に設置され交互に極の異なる複数の磁極を形成する永久磁石と、
    回転方向に設置されている複数のコイルを有し、前記永久磁石の内周側に回転自在に設置されている電機子と、
    ブラシと、
    前記コイルと電気的に接続し、前記電機子とともに回転して前記ブラシと接触することにより前記コイルに供給する電流を整流する整流子であって、回転方向に複数のセグメントに分割され、隣接しているセグメント同士が互いに電気的に絶縁されている整流子と、
    を備え、
    前記コイルは集中巻きされて互いにデルタ結線されており、前記ブラシと前記整流子との接触箇所において、前記ブラシの回転方向幅は前記整流子のセグメントの回転方向幅以下であり、前記整流子のセグメントの数をs、前記永久磁石の数をp、前記コイルの数をnとすると、s=n×p/2である電動機。
  2. 前記永久磁石の数をp、前記コイルの数をnとすると、n=p+2である請求項1記載の電動機。
  3. 前記永久磁石の数をpとすると、+側の前記ブラシと−側の前記ブラシとの角度間隔は、360°/pである請求項1または2記載の電動機。
  4. 前記整流子の前記電機子側に複数設置されており、径方向反対側に設置されている前記整流子の各セグメント同士を電気的に接続している接続端子であって、前記電機子の軸方向にずれて設置された複数の接続端子群を構成している接続端子をさらに備える請求項1から3のいずれか一項記載の電動機。
  5. 前記ブラシはカーボンブラシであり、電源電圧をE[V]、前記セグメントの数をs、前記永久磁石の数をpとすると、E/(s/p)≦5[V]である請求項1から4のいずれか一項記載の電動機。
  6. 請求項1から5のいずれか一項記載の電動機と、
    前記電動機の回転駆動力により燃料を吸入する吸入力を発生するポンプ部と、
    を備える燃料ポンプ。
JP2005184584A 2005-06-24 2005-06-24 電動機およびそれを用いた燃料ポンプ Pending JP2007006633A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005184584A JP2007006633A (ja) 2005-06-24 2005-06-24 電動機およびそれを用いた燃料ポンプ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005184584A JP2007006633A (ja) 2005-06-24 2005-06-24 電動機およびそれを用いた燃料ポンプ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007006633A true JP2007006633A (ja) 2007-01-11

Family

ID=37691672

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005184584A Pending JP2007006633A (ja) 2005-06-24 2005-06-24 電動機およびそれを用いた燃料ポンプ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007006633A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008306912A (ja) * 2007-05-10 2008-12-18 Mitsuba Corp 電動モータ用アーマチュア、および電動モータ
JP2009303390A (ja) * 2008-06-13 2009-12-24 Mitsuba Corp ブラシ付モータ
US7964780B2 (en) 2008-03-31 2011-06-21 Yamaha Corporation Electronic percussion instrument
WO2013015409A1 (ja) * 2011-07-27 2013-01-31 株式会社ミツバ 電動モータ
JP2019205261A (ja) * 2018-05-22 2019-11-28 ミネベアミツミ株式会社 モータ
CN112421921A (zh) * 2019-08-20 2021-02-26 德国日本电产电机与驱动器有限公司 用于直流励磁的有刷的不对称电机的降噪

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS641458A (en) * 1987-06-20 1989-01-05 Sanyo Electric Co Ltd Dc motor
JPH0670521A (ja) * 1992-08-18 1994-03-11 Japan Servo Co Ltd 4極小形直流電動機
JP2001275327A (ja) * 2000-03-24 2001-10-05 Denso Corp ブラシ付き直流モータ
JP2004328987A (ja) * 2003-01-22 2004-11-18 Denso Corp 電動機、燃料ポンプ、整流子および整流子の製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS641458A (en) * 1987-06-20 1989-01-05 Sanyo Electric Co Ltd Dc motor
JPH0670521A (ja) * 1992-08-18 1994-03-11 Japan Servo Co Ltd 4極小形直流電動機
JP2001275327A (ja) * 2000-03-24 2001-10-05 Denso Corp ブラシ付き直流モータ
JP2004328987A (ja) * 2003-01-22 2004-11-18 Denso Corp 電動機、燃料ポンプ、整流子および整流子の製造方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008306912A (ja) * 2007-05-10 2008-12-18 Mitsuba Corp 電動モータ用アーマチュア、および電動モータ
US7964780B2 (en) 2008-03-31 2011-06-21 Yamaha Corporation Electronic percussion instrument
JP2009303390A (ja) * 2008-06-13 2009-12-24 Mitsuba Corp ブラシ付モータ
WO2013015409A1 (ja) * 2011-07-27 2013-01-31 株式会社ミツバ 電動モータ
JP2013048538A (ja) * 2011-07-27 2013-03-07 Mitsuba Corp 電動モータ
CN103703661A (zh) * 2011-07-27 2014-04-02 株式会社美姿把 电动机
US9496771B2 (en) 2011-07-27 2016-11-15 Mitsuba Corporation Electric motor
JP2019205261A (ja) * 2018-05-22 2019-11-28 ミネベアミツミ株式会社 モータ
JP7255976B2 (ja) 2018-05-22 2023-04-11 ミネベアミツミ株式会社 モータ
US11942740B2 (en) 2018-05-22 2024-03-26 Minebea Mitsumi Inc. Motor having columnar brush
CN112421921A (zh) * 2019-08-20 2021-02-26 德国日本电产电机与驱动器有限公司 用于直流励磁的有刷的不对称电机的降噪

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8890387B2 (en) Stator and motor
US7239063B2 (en) Motor having supply brushes
JP4510827B2 (ja) モータ
US7834503B2 (en) Immersed windings, monopole field, electromagnetic rotating machine
JP2004028083A (ja) 燃料ポンプ
US20080231137A1 (en) Armature, dynamo-electric machine and winding method
JP2008113485A (ja) 直流モータのアーマチュア、直流モータ及び直流モータのアーマチュア巻線方法
JP2007006633A (ja) 電動機およびそれを用いた燃料ポンプ
JP5711791B2 (ja) 直流モータ
US20070138897A1 (en) Dc motor
JP2008136343A (ja) 直流モータのアーマチュア、直流モータ及び直流モータのアーマチュア巻線方法
JP2007209128A (ja) モータおよびそれを用いた燃料ポンプ
JP2006141113A (ja) 燃料ポンプおよびその製造方法
US20070176511A1 (en) Motor and a fuel pump using the same
JP4768246B2 (ja) ブラシ付きインナーマグネットモータ
JP4659585B2 (ja) 直流モータ
JP2005020914A (ja) 電動機及びヨークハウジング
KR100645585B1 (ko) 직류 모터
JP6155456B2 (ja) 電動パワーステアリング装置用モータ
JP2012196043A (ja) 直流モータの巻線巻装方法、及び直流モータ
JP3925643B2 (ja) 電動機およびそれを用いた燃料ポンプ
JP2013179807A (ja) モータ
JP2011010421A (ja) モータ
JP4538806B2 (ja) 電動機およびそれを用いた燃料ポンプ
KR101724098B1 (ko) 일체형 비접촉식 모터 및 브러시와 정류자를 이용한 인버터 유닛

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070712

A977 Report on retrieval

Effective date: 20100917

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20100927

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20101124

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110104

A521 Written amendment

Effective date: 20110325

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Effective date: 20110330

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Effective date: 20110520

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912