JP2010528336A - 光学フィルム、偏光子保護フィルム、これを用いた偏光板、およびこれを用いた画像表示装置 - Google Patents

光学フィルム、偏光子保護フィルム、これを用いた偏光板、およびこれを用いた画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
【解決手段】本発明は、(a)アルケン単量体、(b)アクリレート系単量体、および(c)二重結合を一つ以上有する不飽和有機酸単量体および不飽和酸無水物単量体のうちの少なくとも一つを含む共重合体を含む光学フィルム、偏光子保護フィルムと、これを用いた偏光板、および画像表示装置を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学フィルム、偏光子保護フィルム、これを用いた偏光板、およびこれを用いた画像表示装置に関する。本出願は2007年5月25日および2007年9月3日に各々韓国特許庁に提出された韓国特許出願第10−2007−50754号および第10−2007−89138号の出願日の利益を主張し、その内容の全ては本明細書に含まれる。
偏光板は一般的にポリビニルアルコール(PVA)系分子鎖が一定方向に配向され、ヨード系化合物または二色性偏光物質を含む構造を有するか、ポリビニルアルコールフィルムの脱水反応またはポリ塩化ビニル(PVC)フィルムの脱塩酸反応によって形成されたポリエン(polyene)構造を有する偏光子に、保護フィルムとしてトリアセチルセルロースフィルム(triacetyl cellulose film:以下、TACフィルム)をポリビニルアルコール系水溶液からなる水系接着剤で積層させた構造を有する。
偏光子として用いられたポリビニルアルコールフィルムと偏光子用保護フィルムとして用いられたTACフィルムは両方とも耐熱性と耐湿性が充分ではない。したがって、前記フィルムからなる偏光板を高温あるいは高湿の雰囲気下で長時間使うと、偏光度が低下し、偏光子と保護フィルムが分離するか、光特性が低下するために、用途面に色々な制約がある。このように、今まで実用化された偏光板は耐熱性と耐湿性の信頼性に欠けている。また、TACフィルムは、周辺温度/湿度の環境変化により、既存から有している面内位相差(Rin)と厚さ方向位相差(Rth)の変化が激しく、特に傾斜方向への入射光に対する位相差の変化が大きい。このような特性を有するTACフィルムを保護フィルムとして含む偏光板を液晶表示装置に適用すれば、周辺温度/湿度の環境変化により、視野角特性が変化して画像品質が低下する問題がある。また、TACフィルムは、周辺温度/湿度の環境変化に応じた寸法変化率が大きいだけでなく、光弾性係数値も相対的に大きいため、耐熱、耐湿熱環境における耐久性評価後、局部的に位相差特性の変化が発生して画像品質が低下しやすい。
このようなTACフィルムの色々な短所を補完するための素材としてメタクリル(methacryl)系樹脂がよく知られている。しかし、メタクリル(methacryl)系樹脂は砕けたり割れたりし易いために偏光板生産時の搬送性に問題があり、生産性に足りないものとして知られている。
このような問題を解決するために、アクリル系樹脂に他の樹脂や強靭性改良剤などを混合する方法(日本特開2006−284881(特許文献1)、日本特開2006−284882(特許文献2))や、他の樹脂を共押出して積層する方法(日本特開2006−243681(特許文献3)、日本特開2006−215463(特許文献4)、日本特開2006−215465(特許文献5)、日本特開2007−017555(特許文献6))が提案されている。しかし、これらの方法はアクリル系樹脂が有している本来の高耐熱性、高透明性を十分に反映することができず、複雑な積層体構造を有するという問題がある。
特開2006−284881号公報 特開2006−284882号公報 特開2006−243681号公報 特開2006−215463号公報 特開2006−215465号公報 特開2007−017555号公報
本発明は、光学的透明性および光学特性に優れるだけでなく、脆性(brittleness)が改善され、周辺温度と湿度の環境変化に応じた寸法変化率と光特性の変化が小さく、耐久性に優れた光学フィルムおよびこれを用いた高品質の偏光子保護フィルムと、前記フィルムを用いた偏光板および画像表示装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は、(a)アルケン単量体、(b)アクリレート系単量体、および(c)二重結合を一つ以上有する不飽和有機酸単量体および不飽和酸無水物単量体のうちの少なくとも一つを含む共重合体を含む光学フィルムを提供する。前記共重合体において、(a)アルケン単量体の量は0.1〜30モル%、(b)アクリレート系単量体の量は30〜99モル%、(c)不飽和有機酸単量体および不飽和酸無水物単量体のうちの少なくとも一つの量は0.1〜50モル%であることが好ましい。
また、本発明は、(a)アルケン単量体、(b)アクリレート系単量体、および(c)二重結合を一つ以上有する不飽和有機酸単量体および不飽和酸無水物単量体のうちの少なくとも一つを含む共重合体を含む偏光子保護フィルムを提供する。
また、本発明は偏光子および前記偏光子の少なくとも一面に備えられた保護フィルムを含み、前記保護フィルムは(a)アルケン単量体、(b)アクリレート系単量体、および(c)二重結合を一つ以上有する不飽和有機酸単量体および不飽和酸無水物単量体のうちの少なくとも一つを含む共重合体を含むことを特徴とする偏光板を提供する。
また、本発明は前記偏光板を含む画像表示装置を提供する。
本発明に係る光学フィルムは、光学的透明性および光学特性に優れ、脆性(brittleness)が改善され、周辺温度と湿度の環境変化に応じた寸法変化率と光特性の変化が小さく、耐久性に優れるため、様々な用途に有用に用いることができる。特に、前記光学フィルムは高品質の偏光子保護フィルムとして用いることができ、それにより、耐熱性、耐湿性などの耐久性に優れた高品質の偏光板および画像表示装置を提供することができる。
比較例1で得られたエチレン−メチルメタクリレート共重合体の水素核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR spectrum)である。 実施例2で得られたエチレン−メチルメタクリレート−メタクリル酸3元共重合体のIRである。 実施例3で得られたエチレン−メチルメタクリレート−メタクリル酸3元共重合体に対するTGA結果である 実施例4で得られたエチレン−メチルメタクリレート−メタクリル酸3元共重合体に対する走査熱量(DSC)グラフである。 実施例4で得られたエチレン−メチルメタクリレート−メタクリル酸3元共重合体に対するゲル透過クロマトグラフィー(GPC)分析結果である。 比較例1で得られたエチレン−メチルメタクリレート共重合体のIRグラフである。 実施例14および19で得られたエチレン−メチルメタクリレート−マレイン酸無水物ランダム共重合体に対する走査熱量(DSC)結果である。 実施例15で得られたエチレン−メチルメタクリレート−マレイン酸無水物ランダム共重合体に対するゲル透過クロマトグラフィー(GPC)結果である。 実施例18で得られたエチレン−メチルメタクリレート−マレイン酸無水物ランダム共重合体で製造したフィルムの紫外線−可視光線分光スペクトル(UV−Visible spectrum)結果である。 実施例19で得られたエチレン−メチルメタクリレート−マレイン酸無水物ランダム共重合体に対するゲル透過クロマトグラフィー(GPC)結果である。 実施例20で得られたエチレン−メチルメタクリレート−マレイン酸無水物ランダム共重合体に対する赤外線スペクトル(IR spectrum)結果である。 実施例21で得られたエチレン−メチルメタクリレート−マレイン酸無水物−グリシジルメタクリレートランダム共重合体に対する走査熱量(DSC)結果である。
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明に係る光学フィルムは、(a)アルケン単量体、(b)アクリレート系単量体、および(c)二重結合を一つ以上有する不飽和有機酸単量体および不飽和酸無水物単量体のうちの少なくとも一つを含む共重合体を含むことを特徴とする。
本発明において、前記共重合体は、(a)アルケン単量体、(b)アクリレート系単量体、および(c)二重結合を一つ以上有する不飽和有機酸単量体および不飽和酸無水物単量体のうちの少なくとも一つが重合されて形成される共重合体をいい、便宜上、単量体の用語でその構造を表現したものであり、実際に共重合体の主鎖に単量体の二重結合がそのまま存在するのではないことは、本発明の技術分野で通常の知識を有する者であれば容易に理解するはずである。
本発明において、前記アルケン単量体としては特に限定されず、炭素鎖の末端に二重結合を有する1−アルケン、炭素鎖の中間に二重結合を有する2−アルケン、3−アルケンなどのようなアルケンを含むことができる。
1−アルケンの例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセンなどが挙げられる。炭素鎖の中間に二重結合を有するアルケンの例としては、2−ブテン、2−ペンテン、2−ヘキセン、3−ヘキセン、2−ヘプテン、2−オクテン、2−ノネンなどが挙げられる。
前記共重合体のうちの前記アルケン単量体の含量は0.1〜30モル%、好ましくは10〜30モル%である。アルケン単量体なしで極性基を含む単量体だけで重合体が形成される場合には、フィルムを形成した時にフィルムの機械的物性が低下して砕け易い問題がある。特に、前記共重合体のうちのアルケン単量体の含量が10モル%以上であるものが光学素材の積層フィルムに適用した時に砕け易い問題点が少ない。
本発明において、前記アクリレート系単量体はエステル基のカルボニル基と共役化した(conjugated)炭素間の二重結合を有する化合物であればよく、その置換基は特に限定されない。本明細書に記載されるアクリレート系単量体は、アクリレートだけでなく、アクリレート系誘導体を含むものを意味し、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、アルキルブタクリレートなどを含む概念で理解しなければならない。
具体的には、前記アクリレート系単量体の例としては下記化学式1で示される化合物が含まれる:
Figure 2010528336
前記化学式1において、
1、R2およびR3は各々独立に水素原子、ヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜30の1価炭化水素基を示し、R1、R2およびR3のうちの少なくとも一つはエポキシ基であってもよく;R4は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を示す。
前記化学式1のうちのR1、R2およびR3のうちの少なくとも一つがエポキシ基であるアクリレート系単量体の例としてはグリシジルメタクリレートおよびグリシジルアクリレートを含む。また、前記アクリレート系単量体は、アルキルの炭素数が1〜12である直鎖もしくは分枝状のアルキル基を含むアルキルアクリレート、アルキルの炭素数が1〜12である直鎖もしくは分枝状のアルキル基を含むアルキルメタクリレート、またはアルキルの炭素数が1〜12である直鎖もしくは分枝状のアルキル基を含むアルキルブタクリレートを含む。
前記共重合体のうちの前記アクリレート系単量体の含量は30〜99モル%、好ましくは40〜95モル%、より好ましくは50〜90モル%、最も好ましくは50〜80モル%である。
前記極性単量体であるアクリレート系共単量体の含量が増加する場合、アルケン、特にエチレンなどの1−アルケンの固有物性である結晶性を防止できるため、無結晶性共重合体の製造が可能である。このような無結晶性の1−アルケン−アクリレート系共重合体は従来技術では製造するのに困難があった。前記無結晶性共重合体は、高い透明性を有し、接着性などにも優れるために光学素材として使用することができ、特に、極性官能基を多く含んでいるために金属などとの接着力に優れて電子素子への適用に有利である。
前記反応において、アクリレート系共単量体の量が単量体総量を基準に30モル%未満である場合には接合性と透明性に問題があり、99モル%を超過する場合には機械的物性が低下して砕け易い問題がある。また、前記共重合体を光学素材用積層フィルムに適用するためには、フィルム形成時に砕ける性質を緩和するために、アクリレート系単量体の量は95モル%以下、より好ましくは90モル%以下に調節することが好ましい。
本発明において、前記不飽和有機酸または不飽和酸無水物は二重結合を一つ以上有しており、その二重結合によってラジカル重合が可能であるものを示し、二重結合を一つ以上有するという限定が特になくても別に指定しない限り、二重結合を一つ以上有するとして理解しなければならない。
前記不飽和有機酸単量体はカルボン酸を一つ以上有することが好ましい。前記不飽和有機酸単量体はカルボキシル基と共役化した(conjugated)炭素間の二重結合を有する不飽和カルボン酸化合物がより好ましく、それらの置換基は特に限定されない。具体的には、前記不飽和有機酸単量体としてはアクリル酸のような1価カルボン酸、マレイン酸のような2価カルボン酸などの1価または多価カルボン酸が好ましいが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
前記不飽和有機酸単量体がアクリル酸である場合、そのアクリル酸は下記化学式2で示されるアクリル酸化合物であることが好ましいが、アルキルメタアクリル酸のような他のアクリル酸誘導体も用いることができる:
Figure 2010528336
前記化学式2において、
6は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を示す。
前記2価カルボン酸としてはマレイン酸、少なくとも一つのアルキル基が置換されたマレイン酸誘導体などが挙げられる。
前記不飽和酸無水物としてはカルボン酸無水物を用いることができ、1価または2価以上の多価カルボン酸無水物を用いることができる。好ましくは、マレイン酸無水物またはその誘導体を用いることができ、例えば、下記化学式3の化合物を用いることができる。
Figure 2010528336
前記式において、
7およびR8は各々独立に水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を示す。
しかし、本発明の範囲が前記例だけに限定されるものではなく、他の置換基を有するマレイン酸無水物または他種類の不飽和酸無水物を用いることもできる。
前記共重合体のうちの前記不飽和有機酸単量体および不飽和酸無水物単量体のうちの少なくとも一つの含量は0.1〜50モル%、好ましくは10〜30モル%である。このような不飽和有機酸単量体または不飽和酸無水物単量体を共重合体の成分として導入すれば、共重合体が高いガラス転移温度を有するようになって光学素材として使用することができ、親水性または極性官能基によって接着性などにも優れるために電子素子への適用に有利である。
前述した単量体の繰り返し単位からなる共重合体は下記化学式4で示される繰り返し単位を含むことができる:
Figure 2010528336
前記化学式4において、
a、b、cおよびdはモル比であって、a、b、cおよびdが全て0であるものはなく、
1〜R4、R6〜R8は前述した通りであり、R5は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基である。
前記共重合体はランダム共重合体であってもよく、この場合、前記化学式4で示される様々な繰り返し単位を含むことができる。
前記共重合体は、ガラス転移温度(Tg)が80〜220℃の範囲、好ましくは100〜2200℃の範囲、より好ましくは120〜180℃の範囲のガラス転移温度(Tg)を有する。前記共重合体が光学素材用として効果的に用いられるためには、100℃以上のガラス転移温度を有することが好ましい。また、前記共重合体は5,000〜400,000範囲の数平均分子量または10,000〜800,000範囲の重量平均分子量を有するものが好ましく、共重合体の初期重量の50%が分解される温度(Td50)が350〜550℃の範囲を有するものが好ましい。
前述した共重合体は極性基の含有量が極めて高く、エチレンのようなアルケンの結晶性が存在しないために高分子フィルムなどとして加工した後にも透明であり、アクリル酸のような不飽和有機酸または不飽和酸無水物を含むために高いガラス転移温度を有し、接着性が改善され、偏光板を含む多層構造の光学フィルムの用途に好適に用いることができる。
また、本明細書に記載される共重合体は、前述した単量体を各々1種ずつ含むこともでき、前記単量体のうちの少なくとも一つを2種以上含むこともできる。特に、前記アクリレート系単量体として2種以上を用い、その中の1種以上がアルキルアクリレート系単量体であるものが好ましい。また、前記共重合体は不飽和有機酸と不飽和酸無水物を全て含むことができ、これらは各々1種または2種以上含まれ得る。前記重合体の物性の範囲および本発明の目的から逸脱いないのであれば、共単量体をさらに含むことができる。共単量体の例としては、マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、ブタジエン、スチレンなどが挙げられる。
前記共重合体は、前述した単量体をルイス酸または金属酸化物の存在下でラジカル重合開始剤によって重合させるステップを含む方法によって製造することができる。
前記金属酸化物は重合反応において実質的に酸点(acid site)を提供するルイス酸と同じ役割を果たすため、概念上、ルイス酸に含まれる。しかし、一般的な他のルイス酸と比較して、重合反応後にも実質的にその構造や組成の変化がないため、簡単に分離することができるだけでなく、再使用可能であるという利点もさらに有するので、本明細書では、便宜上、一般的な他のルイス酸と区別して金属酸化物または複合金属酸化物と命名することにする。
前記金属酸化物は下記化学式5で示される化合物であることが好ましい:
Figure 2010528336
前記化学式5において、
Mはアルカリ土金属、遷移金属、13族、および14族金属からなる群から選択された一つ以上を示し;
Nは5族または6族原子を示し;
Oは酸素原子を示し;
x、yおよびzはMおよびNの酸化状態に応じて決定される値であって、
x>0であり、y≧0であり、z>0である。
より具体的には、前記金属酸化物は、酸化アルミニウム(Al23)、酸化イットリウム(Y23)、酸化亜鉛(ZrO2)、酸化ハフニウム(HfO2)、酸化珪素(SiO2)、酸化ボロン(B23)、酸化セシウム(CeO2)、酸化ジスプロシウム(Dy23)、酸化エルビウム(Er2O3)、酸化ユーロピウム(Eu2O3)、酸化ガドリニウム(Gd23)、酸化ホルミウム(Ho23)、酸化ランタン(La23)、酸化ルテニウム(Lu23)、酸化ネオジム(Nd23)、酸化プラセオジム(Pr611)、酸化サマリウム(Sm23)、酸化テルビウム(Tb23)、酸化トリウム(Th47)、酸化ツリウム(Tm23)、酸化イッテルビウム(Yb23)、酸化スズ(SnO)、および酸化チタニウム(TiO2)のような金属酸化物と、ジスプロシウムアルミネート(Dy3Al512)、イットリウムアルミネート(Y3Al512)、アルミニウムチタネート(Al23・TiO2)、アルミニウムシリケート(3Al23・2SiO2)、カルシウムチタネート(CaTiO3)、カルシウムジルコネート(CaZrO3)、鉄チタネート(FeTiO3)、マグネシウムアルミネート(MgO・Al23)、セシウムアルミネート(CeAl1118)、Al2(SO43、およびAlPO4のような複合金属酸化物からなる群から選択された一つ以上であることが好ましい。
前記金属酸化物は、濾過装置だけを使う物理的な方法によっても100%近く回収することができ、回収された金属酸化物を再び重合に用いることができるため、経済的であるだけでなく、生成される共重合体を高純度で得ることができるという長所がある。回収された金属酸化物は、通常、20回程度は再使用することができる。
前記ルイス酸としてはスカンジウム、チタニウム、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、銅、亜鉛、ホウ素、アルミニウム、イットリウム、ジルコニウム、ニオビウム、モリブデン、カドミウム、レニウムおよびスズからなる群から選択された一つ以上の金属陽イオンを含んでなるルイス酸が好ましく、ハロゲン、トリフラート(triflate)、HPO3 2-、H3PO2-、CF3COO-、C715OSO2-およびSO4 2-からなる群から選択された一つ以上の陰イオンを含むことが好ましい。より具体的には、アルミニウムトリクロライド、スカンジウムトリフラート、亜鉛トリフラート、銅トリフラート、トリフルオロボロン、およびこれらの2以上の混合物などが好ましい。
前記共重合体の製造方法において、前記金属酸化物または前記ルイス酸はアクリレート系共単量体を基準に0.01〜200モル%用いられることが好ましい。
前記金属酸化物またはルイス酸を用いることにより、製造される前記共重合体に繰り返し単位として含まれる単量体の含量を所望の物性に応じて適切に調節および制御することができる。特に、エチレンまたはプロピレンのように反応条件において気相として存在するアルケン単量体が溶媒に一部溶解して重合反応に参加する場合、金属酸化物またはルイス酸は製造される共重合体の所望の物性に必要な適正量のアルケン単量体が重合されるように調節する役割を果たすことができ、また、従来技術に比べて低温低圧で重合反応が行われるようにする役割を果たす。特に、前記金属酸化物は重合後濾過装置だけで容易に100%回収して再使用することができるので製造原価を顕著に低減できるだけでなく、水分および空気安定性にも優れており、効率高く、重合工程を単純化することができる。
前記ラジカル重合開始剤としては過酸化物、アゾ化合物などが好ましい。より具体的には、過酸化物化合物の例としては過酸化水素、デカノニルパーオキシド、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキシド、ジエチルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシド、t−アミルパーオキシネオデカノエート、t−アミルパーオキシピバレート、t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロパーオキシド、アルカリ金属パーサルフェート、パーボレートおよびパーカルボネートが挙げられ、アゾ化合物の例としては2,2’−アゾ−ビス(イソブチロニトリル)(AIBN)(2,2’−azo−bis(isobutyronitrile))のようなアゾ化合物が挙げられる。好ましい開始剤はアゾ化合物である。このような開始剤の混合物を用いることもできる。
前記ラジカル重合開始剤は、任意の適切な方式により、例えば、純粋な形態、適切な溶媒に溶解した形態および/または単量体または共単量体供給物ストリームと混合された形態で反応ストリームに添加することができる。前記共重合体を製造するのに用いられるラジカル重合開始剤は前記アクリレート系単量体を基準に0.01〜1モル%範囲で添加されることが好ましいが、必ずしもそれに限定されるものではなく、必要に応じて適切に用いることができる。
前記共重合体の重合反応は溶媒、特に有機溶媒において行われることが好ましい。このような溶媒の例としてはトルエン、クロロベンゼン、n−ヘキサン、ヘプタン、テトラヒドロフラン、エーテル、メタノール、エタノール、クロロホルム、およびメチレンクロライドからなる群から選択された一つ以上の溶媒が好ましいが、必ずしもこれらに限定されるものではない。すなわち、本発明の技術分野で使用可能な溶媒であれば特に限定されない。
前記重合反応において、アクリレート系単量体および不飽和有機酸または不飽和酸無水物単量体は、反応条件下で一般的に液相として存在するため、溶媒に溶解して重合反応に参加する。したがって、前述した共重合体に含まれる単量体が反応条件下で液相として存在できるのであれば、反応圧力は特に限定されない。
一方、アルケン単量体は、特にエチレンとプロピレンの場合には反応条件において一般的に気相として存在するため、アルケン単量体を本発明の共重合体の繰り返し単位に適正量で含有させるためには加圧の反応条件が求められるが、前記アルケン単量体が反応条件において液相として存在する場合であれば、反応圧力は特に限定されない。
前記重合反応は、1000気圧以上および100℃以上の高温高圧の苛酷な反応条件を要する従来技術とは異なり、200気圧以下および150℃以下、好ましくは50気圧以下および100℃以下の温和な条件においても行うことができるため、工程が単純であり、製造される共重合体の物性制御が容易である。
具体的には、前記共重合体の重合のための反応条件は、アルケン単量体が反応条件において気相である場合、重合反応が5〜200気圧の圧力および30〜150℃の温度条件で行われることが好ましく、特に好ましくは、前記反応が20〜50気圧の圧力および50〜80℃の温度条件で行われる。
圧力が5気圧未満である場合にはアルケン含量が低くなり、圧力が200気圧を超過する場合には工程上の追加装置設置が必要となる。また、温度が30℃未満である場合には開始剤が活性化されず、150℃を超過する場合には工程制御が難しい。
本発明の一具体的な実現例は、アルケン単量体としてエチレンまたはプロピレン、アクリレート系単量体としてメチルメタクリレートまたはメチルアクリレート、不飽和有機酸単量体としてメタクリル酸またはアクリル酸および/または不飽和酸無水物単量体としてマレイン酸無水物、金属酸化物として酸化アルミニウムを用いて、5〜50気圧の圧力と50〜80℃の温度でAIBNを重合開始剤として用いて重合するものである。
発明に係る共重合体のうちのアルケン−アクリレート−アクリル酸3元共重合体は、アルケン−アクリレート2元共重合体を部分的に加水分解して製造することもできる。部分的加水分解は、加水分解のための酸または塩基触媒の種類および反応媒質の種類を適切に選択し、通常の加水分解のための反応条件下で行うことができる。この場合、原料として用いられるアルケン−アクリレート2元共重合体におけるアクリレートの含量は、生成される3元共重合体のアクリレートとアクリル酸の含量の和であり、また、最終的な3元共重合体に求められる単量体含量比が成立できるように適切に加水分解条件を設定しなければならない。
また、本発明に係る共重合体のうちのアルケン−アクリレート−不飽和有機酸3元共重合体は、アルケン−アクリレート−不飽和酸無水物の重合体を製造した後、酸存在下で加水分解反応によって酸無水物を有機酸形態に変化させて製造することもできる。加水分解反応の程度を調節することにより、アルケン単量体−アクリレート系単量体−不飽和有機酸−酸無水物の4元ランダム共重合体も製造することができる。
前記加水分解条件は、加水分解のための酸または塩基触媒の種類、反応媒質の種類、反応温度、反応圧力、反応時間などを含むことができ、当技術分野で通常の知識を有する者であれば、実験的方法によって得ることのできる加水分解率を参考にして適切に選択することができる。
前述したように製造された共重合体は、ガラス転移温度および靭性が高く、光透過度に優れ、接着性に優れている。
前述した共重合体を用いて本発明に係る光学フィルムを製作する方法は特に限定されず、例えば、溶融押出法、カレンダー製膜法、溶液キャスト製膜法などを利用することができる。前記溶融押出法は、共重合体をシリンダー中において加熱溶融し、スクリューで加圧した後、Tダイなどのダイから外に排出する方法である。溶融押出温度について説明すれば、押出機の内部温度は押出機の注入口から230℃、240℃、240℃、245℃であり、ダイ(Die)温度は250℃にすることが好ましい。前記溶液キャスト製膜法は、有機溶媒で共重合体樹脂溶液を製造した後、製膜し、溶媒を乾燥し、巻き取る方法である。
前記光学フィルムを製造するために、共重合体樹脂に一般的な添加剤、例えば、可塑剤、潤滑剤、衝撃緩和剤、安定剤、紫外線吸収剤などを添加することができる。特に、本発明に係る光学フィルムが偏光子の保護フィルムとして用いられる場合、偏光子および液晶パネルを外部紫外線から保護するために、前記共重合体樹脂に紫外線吸収剤を添加することができる。紫外線吸収剤の種類は特に限定されないが、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤を使用することが好ましい。好ましくは、Tinuvin PおよびTinuvin 360を使用することができる。熱安定剤としてはIganox 259、Iganox 1010などを添加することができる。
前述したような共重合体を含む光学フィルムは、光透過度、ガラス転移温度および靭性の高い共重合体樹脂を用いて製造するため、高い光学的透明性を有し、極性官能基を有する単量体の含量が高くて接着性に優れるので、偏光板などのような積層フィルムとして用いられるのに好適である。また、本発明に係る光学フィルムは、優れた光学特性を有するだけでなく、温度および湿度に応じた寸法変化率と光特性の変化が小さいため、様々な光学用フィルムとして用いることができる。
また、本発明は、(a)アルケン単量体、(b)アクリレート系単量体、および(c)二重結合を一つ以上有する不飽和有機酸単量体および不飽和酸無水物単量体のうちの少なくとも一つを含む共重合体を含む偏光子保護フィルムを提供する。
本発明に係る偏光子保護フィルムの厚さは20〜200μmであることが好ましい。
本発明に係る偏光子保護フィルムは、接着力向上のために保護フィルムの表面を改質することができる。改質方法としてはコロナ処理、プラズマ処理、UV処理などにより保護フィルムの表面を処理する方法と保護フィルムの表面にプライマ層を形成する方法などが挙げられ、前記二つの方法を同時に利用することもできる。プライマの種類は特に限定されないが、シランカップリング剤のように反応性官能基を有する化合物を用いることが好ましい。
また、本発明は、偏光子および前記偏光子の少なくとも一面に備えられた保護フィルムを含み、前記保護フィルムは、(a)アルケン単量体、(b)アクリレート系単量体、および(c)二重結合を一つ以上有する不飽和有機酸単量体および不飽和酸無水物単量体のうちの少なくとも一つを含む共重合体を含むことを特徴とする偏光板を提供する。
本発明において、前記偏光子としては当技術分野に知られているものを制限されることなく使用することができ、例えば、ヨウ素または二色性染料を含むポリビニルアルコール(PVA)からなるフィルムを使用することができる。前記偏光子はPVAフィルムにヨウ素または二色性染料を染着して製造することができるが、その製造方法は特に限定されない。本明細書において、偏光子は保護フィルムを含まない状態を意味し、偏光板は偏光子と保護フィルムを含む状態を意味する。
前記偏光子と保護フィルムの接着は接着剤層を利用して行うことができる。前記保護フィルムと偏光板を貼り合わせる時に使用可能な接着剤としては当技術分野に知られているものであれば特に制限されない。例えば、一液型または二液型のポリビニルアルコール(PVA)系接着剤、ポリウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、スチレンブタジエンゴム系(SBR系)接着剤、またはホットメルト型接着剤などが挙げられるが、これらの例だけに限定されるものではない。
前記接着剤のうちのポリビニルアルコール系接着剤が好ましく、特にアセトアセチル基を含有するポリビニルアルコール系樹脂およびアミン系金属化合物架橋剤を含む接着剤を用いることが好ましい。前記偏光板用接着剤は、前記アセトアセチル基を含有するポリビニルアルコール系樹脂100重量部、および前記アミン系金属化合物架橋剤1〜50重量部を含むことができる。
前記ポリビニルアルコール系樹脂は、前記偏光子と透明保護フィルムを十分に接着させることができ、光学的透視度に優れ、経時的な黄変などの変化がないものであれば特に限定されないが、特に架橋剤との円滑な架橋反応を考慮すれば、アセトアセチル基が含まれたポリビニルアルコール系樹脂を用いることが好ましい。
ここで、前記ポリビニルアルコール系樹脂の重合度および鹸化度はアセトアセチル基を含有しさえすれば特に限定されないが、好ましくは、重合度は200〜4,000の範囲内であり、鹸化度は70モル%〜99.9モル%の範囲内であることが良い。分子動きの自由さに応じた含有物質との柔軟な混合を考慮すれば、重合度は1,500〜2,500の範囲内であり、鹸化度は90モル%〜99.9モル%の範囲内であることがより好ましい。この時、前記ポリビニルアルコール系樹脂は、前記アセトアセチル基を0.1〜30モル%で含むことが好ましい。前記アセトアセチル基の範囲である時に架橋剤との反応が円滑になり、目的とする接着剤の耐水性および接着力に十分に留意するためである。
前記アミン系金属化合物架橋剤は、前記ポリビニルアルコール系樹脂との反応性を有する官能基を有する水溶性架橋剤であって、アミン系配位子を含有する金属錯体形態であるものが好ましい。可能な金属としてはジルコニウム(Zr)、チタニウム(Ti)、ハフニウム(Hf)、タングステン(W)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)などの遷移金属が挙げられ、中心金属に結合された配位子としては1次アミン、2次アミン(ジアミン)、3次アミンやアンモニウムヒドロキシドなどの少なくとも一つ以上のアミン基を含むものは全て可能である。その使用量は、前記ポリビニルアルコール系樹脂100重量部に対し、1重量部〜50重量部の範囲に調節されることが好ましい。前記範囲である時に目的とする接着剤に十分に有意的な接着力を付与することができ、接着剤の貯蔵安定性(pot life)を向上させることができるためである。
前記偏光板用接着剤として前記アセトアセチル基を含有するポリビニルアルコール系樹脂および前記アミン系金属化合物架橋剤を含む水溶液のpHは9以下であってもよい。
ここで、前記アセトアセチル基を含有するポリビニルアルコール系樹脂と前記アミン系金属化合物架橋剤を含有する接着剤水溶液は、pH調節剤を利用してそのpHを9以下に調節することが好ましい。より好ましくは、pHを2超過9以下の範囲に調節することができ、より好ましくは、pHを4〜8.5範囲に調節することができる。
前記偏光子と保護フィルムの接着は、偏光子用保護フィルムまたは偏光子であるPVAフィルムの表面上に、ロールコータ、グラビアコータ、バーコータ、ナイフコータ、またはキャピラリコータなどを使用して接着剤を先ずコーティングし、接着剤が完全に乾燥される前に保護フィルムと偏光膜を貼り合わせロールで加熱圧着するか常温圧着して貼り合わせる方法によって行うことができる。ホットメルト型接着剤を利用する場合には加熱圧着ロールを使わなければならない。
ポリウレタン系接着剤を使用する場合には、光によって黄変しない脂肪族イソシアネート系化合物を用いて製造したポリウレタン系接着剤を使用することが好ましい。一液型または二液型のドライラミネート用接着剤またはイソシアネートとヒドロキシ基との反応性が比較的低い接着剤を使用する場合には、アセテート系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、または芳香族系溶剤などにより薄められた溶液型接着剤を使用することもできる。この時、接着剤の粘度は5000cps以下の低粘度型のものが好ましい。前記接着剤は、貯蔵安定性に優れつつ、400〜800nmにおける光透過度が90%以上であるものが好ましい。
十分な粘着力を発揮できるのであれば粘着剤も使用することができる。粘着剤は、貼り合わせ後、熱または紫外線によって十分に硬化が起こって機械的強度が接着剤レベルに向上されるのが好ましく、界面接着力も大きくて粘着剤が貼り付けられた両側フィルムのうちのいずれか一方を破壊しなくては剥離されない程度の粘着力を有することが好ましい。
使用可能な粘着剤の具体的な例としては、光学透明性に優れた天然ゴム、合成ゴムまたはエラストマ、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルキルエーテル、ポリアクリレートまたは変性ポリオレフィン系粘着剤などと、ここにイソシアネートなどの硬化剤を添加した硬化型粘着剤が挙げられる。
上記のように製造される本発明の偏光板は各種用途に用いられ得る。具体的には、液晶表示装置(LCD)用偏光板、有機EL表示装置の反射防止用偏光板などを含む画像表示装置に好ましく用いられる。また、本発明に係る偏光板は各種機能性膜、例えば、λ/4板、λ/2板などの位相差板、光拡散板、視野角拡大板、輝度向上板、反射板などの色々な光学層を組み合わせた複合偏光板に適用され得る。
本発明に係る偏光板は、その後の画像表示装置などへの適用が容易になるように少なくとも一面に粘着剤層を備えることができる。また、前記偏光板が画像表示装置などに適用されるまでに粘着剤層を保護するために、前記粘着剤層上に離型フィルムをさらに備えることができる。
また、本発明は前記偏光板を含む画像表示装置を提供する。
例えば、本願発明は、光源、第1偏光板、液晶セル、第2偏光板を順次積層された状態で含み、前記第1偏光板および第2偏光板のうちの少なくとも一つは偏光子および前記偏光子の少なくとも一面に備えられた保護フィルムを含み、前記保護フィルムはアルケン単量体、アクリレート系単量体、および不飽和酸無水物単量体を含む共重合体を含むことを特徴とする偏光板であることを特徴とする液晶表示装置を提供する。前記液晶セルは、液晶層;これを支持できる基板;および前記液晶に電圧を印加するための電極層を含む。この時、本発明に係る偏光板は、横電界方式(In−Plane Switching mode;IPS mode)、垂直配向方式(Vertically Aligned mode;VA mode)、OCB方式(Optically Compensated Birefringence mode)、ツイストネマチック(Twisted Nematic mode;TN mode)、FFS(Fringe Field Switching mode;FFS mode)方式などの全ての液晶モードに適用され得る。
本発明に係る画像表示装置において、本発明に係る偏光子保護フィルムは偏光板の液晶セル側に内部保護フィルムとして配置されることもでき、同時に/または偏光板の液晶セルの反対側に外部保護フィルムとして配置されることもできる。
以下、実施例によって本発明をより詳細に説明する。但し、下記実施例は本発明を例示するためのものに過ぎず、本発明の範囲が下記実施例の内容に制限されるものではない。
重合に必要な有機試薬と溶媒はアルドリッチ(Aldrich)社製のものを使って標準方法によって精製し、エチレンはApplied Gas Technology社の高純度製品を水分および酸素濾過装置を通過させた後に重合を進行した。
共重合体内の単量体含量比を求めるために、Varian社によって製造された500MHz NMRを利用してスペクトルを得た。収得した重合体の熱的特性であるガラス転移温度(Tg)はTA Instrument社製のDSC Q100で測定し、50%熱分解温度(Td50)は同一社のTGAを利用した。
光透過度はフィルムを製造してUV spectrometerによって分析した。
分子量および分子量分布は、Waters社のGPC(gel permeation chromatography)分析によって得た。分析温度は25℃であり、テトラヒドロフラン(THF)を溶媒として用い、ポリスチレンで標準化して数平均分子量Mnおよび重量平均分子量Mwを求めた。
[比較例1]
125mL高圧反応装置を真空に作った後、アルゴンを充填した。前記アルゴン雰囲気の反応器にメチルメタクリレート28mmolとアルミナ28mmolを投入した。そして、トルエンに溶かした開始剤AIBNを0.084mmol投入した。次に、35barのエチレンを充填した後、反応器温度を75℃までに上昇させ、18時間重合を実施した。
[比較例2]
アルミナ投入量を減らしたことを除いては、前記比較例3と同じ方法により重合した。
[比較例3]
125mL反応装置にマレイン酸無水物(MAH)およびメチルメタクリレート(MMA)を投入した。そして、トルエンに溶かした開始剤AIBNを投入した。次に、反応器温度を65℃までに上昇させ、18時間重合を実施した。
前記比較例1〜3の重合条件および結果を表1および表2に示す。また、図1は比較例1から得られたエチレン−メチルメタクリレートランダム共重合体の水素核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR spectrum)を示し、比較例1の重合分析結果であるIRスペクトルは図6に示す。
Figure 2010528336
Figure 2010528336
比較例1および2はエチレン−メチルメタクリレートランダム共重合体に関するものである。比較例1の実験結果、エチレン含量14モル%を有するエチレン−メチルメタクリレートランダム共重合体が重合された。比較例2は、比較例1の重合条件と比較した時にアルミナ投入量を減らした状態でフリーラジカル重合した結果であって、比較例1に比べてエチレン含量が減った9.7モル%含有したランダム共重合体が重合された。比較例2は、エチレン含量が減ったため、ガラス転移温度は比較例1より高く得られたが、エチレン含量が低くいためにフィルム製造時に折れる短所がある。
この結果により、アルミナの投入有無は共重合体内のエチレン含量増大効果をもたらし、エチレン含量が増大すればガラス転移温度が低くなることが分かる。この二つの重合体は、エチレン含量が10モル%以上であるため、成形性の良い高透明光学フィルムとして製造可能であるが、ガラス転移温度が100度以下であるため、光学フィルムに適用するのに耐熱性に足りない短所がある。すなわち、エチレンの含有量を上げることによってアクリレートの脆性を補完してフィルム形成は良いが、低いガラス転移温度を有するために応用範囲が制限される。
比較例3はマレイン酸無水物(MAH)とメチルメタクリレート(MMA)のランダム共重合体の製造に関するものであり、その共重合体は、高いガラス転移温度を有しているために耐熱性は良いが、砕けやすい(brittle)性質を有するため、そのものではフィルムを形成するのが容易ではないという問題点がある。
[1−アルケン−アクリレート−アクリル酸共重合体]
[実施例1]
125ml Parr高圧反応装置を真空に作った後、アルゴンを充填した。アルゴン雰囲気の反応器にメチルメタクリレート(MMA)28mmol、メタクリル酸(MAA)5.6mmol、およびルイス酸としてはアルミナを28mmol投入した。そして、トルエンに溶かした開始剤AIBNを0.056mmol投入した。次に、35barのエチレンを充填した後、反応器温度を65℃までに上昇させ、18時間重合を実施した。
重合が完了すれば、重合液はフィルタを介してアルミナを除去し、エチレンまたはヘキサンに沈殿させた。得られた高分子は24時間減圧下でTg以下の温度で乾燥した。
[実施例2]
溶媒量およびMAA投入量を調節したことを除いては、実施例1と同じ方法により重合を実施した。得られた共重合体のIR結果を図2に示す。
[実施例3]
MAA投入量を調節したことを除いては、実施例1と同じ方法により重合を実施した。得られた共重合体に対するTGA結果を図3に示す。
[実施例4]
アルミナを投入せず、MAAの投入量を調節したことを除いては、実施例1と同じ方法により重合を実施した。得られた共重合体に対する走査熱量(DSC)グラフおよびゲル透過クロマトグラフィー(GPC)分析結果を各々図4および5に示す。
実施例1〜4の結果、ガラス転移温度が140℃以上であるエチレン−MMA−MAA3元共重合体が合成された。比較例で合成された共重合体の短所である低いガラス転移温度の問題を解決し、TGAで測定された50%熱分解温度も450度以上に高く得られた。エチレン含量が高くなるほどガラス転移温度は低くなり、アクリル酸含量が高くなるほどガラス転移温度は高くなるため、重合条件の変化により、所望の耐熱性および物性に合わせた高分子を合成することができる。
[実施例5]
MAA投入量をMMA対比0.1モル比に減らし、反応溶媒であるトルエン量を増やした。重合温度は70度、開始剤の濃度は単量体対比0.001モル比に減らして6時間反応した。ルイス酸としてはアルミナを用いた。
実施例5の結果と実施例1〜4の結果を比較した時、エチレン含量が高いため、フィルム製造時の脆性がより改善されて光学フィルムとしてより好ましい。比較例1と比較した時、エチレン含量がより高いことにもかかわらずTgが高いのは、MAAが含まれた3元共重合体であるためであり、Tgが121度であるため、LCDフィルム加工工程に適用可能な耐熱性を確保した。
[実施例6]
ルイス酸としてアルミナの代わりに酸化チタニウム(Ti23)を投入し、溶媒投入量を減らしたことを除いては、実施例5と同じ方法により重合を実施した。
実施例6の結果、酸化チタニウムを用いてもアルミナを用いた時と類似する結果を得ており、様々な金属酸化物がルイス酸として適用可能である。
[実施例7]
アクリル酸として1価酸であるMAAの代わりに2価酸であるマレイン酸(Maleic acid)を投入し、溶媒投入量を減らしたことを除いては実施例6と同じ方法により重合を実施した。
実施例7の結果のように2価酸も適用可能であり、投入量の調節により所望の物性の高分子を生成することができる。
[実施例8]
マレイン酸の代わりにマレイン酸無水物(Maleic anhydride)を投入したことを除いては、実施例7と同じ方法により重合を実施した。得られたエチレン−メチルメタクリレート−マレイン酸無水物3元ランダム共重合体は、テトラヒドロフランに溶かして塩化水素水溶液を入れ、50度で24時間攪拌する後反応を実施した。
実施例8の結果、酸存在下で加水分解反応により、マレイン酸無水物が2価酸であるマレイン酸(Maleic acid)形態に変化したことをIRから確認した。マレイン酸無水物で共重合した後、後反応により、実施例7と類似する3元共重合体の重合が可能であることを確認した。加水分解反応の程度を調節することにより、エチレン−メチルメタクリレート−マレイン酸無水物−マレイン酸4元ランダム共重合体に変化させることもできる。
[実施例9]
比較例1で重合したエチレン−メチルメタクリレート共重合体を実施例8と同じように加水分解反応を実施した。酸存在下で加水分解反応により、メチルメタクリレートの一部をメタクリル酸に変え、酸の水酸化基が生成されたことをIRから確認した。
実施例9の結果、エチレン−メチルメタクリレート−メタクリル酸3元共重合体に転換され、Tgおよび熱変形温度(Td)が上昇し、分子量には大きい変化は見られなかった。このように加水分解反応によっても3元共重合体を合成することができる。
前記実施例1〜9の重合条件および結果を表3および表4に示す。一方、実施例2の重合分析結果であるIRスペクトルは図2に示し、実施例3の重合分析結果であるTGAスペクトルは図3に示し、実施例4の重合分析結果であるDSCスペクトルは図4に示し、実施例4の重合分析結果であるGPCスペクトルは図5に各々示す。
Figure 2010528336
表3において、[単量体]はMMA+MAAの体積またはモル数を意味する。
Figure 2010528336
実施例10〜13
反応器にメチルメタクリレート(MMA)28mmol、メタクリル酸(MAA)5.6mmol、およびルイス酸としてはアルミナを28mmol投入した。そして、トルエンに溶かした開始剤AIBNを0.056mmol投入した。次に、下記表5に記載された1−アルケン単量体を反応器に投入した後、反応器温度を65℃までに上昇させ、18時間重合を実施した。
重合が完了すれば、重合液はフィルタを介してアルミナを除去し、エチレンまたはヘキサンに沈殿させた。得られた高分子は24時間減圧下でTg以下の温度で乾燥した。製造された共重合体の物性測定結果を下記表6に示す。
Figure 2010528336
表5において、[単量体]はMMA+MAAの体積またはモル数を意味する。
Figure 2010528336
アクリレート系ビニル単量体のうちのガラス転移温度が最も高いメチルメタクリレートの場合、一般的に単独重合時のガラス転移温度は110℃である。フィルム形成時の砕ける短所を克服するために、アクリレート系高分子にエチレンを共単量体として添加するが、この時、耐熱性が低下する問題点が発生する。しかし、加工上の熱を耐えるためにガラス転移温度が100℃以上にならなければならないため、この問題をアクリル酸添加によって解決することができる。また、アクリル酸は極性基であるカルボキシル基を含有しているため、光学フィルムへの適用時に接着性が増大する。
[実施例14]
125ml Parr高圧反応装置を真空に作った後、アルゴンを充填した。アルゴン雰囲気の反応器にメチルメタクリレート(MMA)、マレイン酸無水物(MAH)、およびルイス酸としてはアルミナを投入した。そして、トルエンに溶かした開始剤AIBNを投入した。次に、35barのエチレンを充填した後、反応器温度を65℃までに上昇させ、18時間重合を実施した。
重合が完了すれば、重合液はフィルタを介してアルミナを除去し、エタノールまたはヘキサンに沈殿させた。得られた高分子は24時間減圧下でTg以下の温度で乾燥した。
[実施例15]
溶媒量を調節したことを除いては、実施例14と同じ方法により重合を実施した。
[実施例16]
溶媒としてトルエン/THF=3(体積比)の混合溶媒を用いたことを除いては、実施例14と同じ方法により重合を実施した。
[実施例17]
溶媒としてヘキサン/THF=3(体積比)の混合溶媒を用いたことを除いては、実施例14と同じ方法により重合を実施した。
[実施例18〜20]
溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を用い、溶媒量、温度、時間は実施例14と同じ条件で、金属酸化物の種類を異にして重合した。
前記実施例14〜20の重合条件および結果を表7および表8に示す。また、図7は実施例14および19から得られたエチレン−メチルメタクリレート−マレイン酸無水物ランダム共重合体に対する走査熱量(DSC)グラフを示し、図8は実施例15から得られたエチレン−メチルメタクリレート−マレイン酸無水物ランダム共重合体に対するゲル透過クロマトグラフィー(GPC)結果を示し、図9は実施例18から得られたエチレン−メチルメタクリレート−マレイン酸無水物ランダム共重合体に対する紫外線−可視光線分光スペクトル(UV−Visible spectrum)結果を示し、図10は実施例19から得られたエチレン−メチルメタクリレート−マレイン酸無水物ランダム共重合体に対するゲル透過クロマトグラフィー(GPC)結果を示し、図11は実施例20から得られたエチレン−メチルメタクリレート−マレイン酸無水物ランダム共重合体に対する赤外線スペクトル(IR spectrum)結果を示す。
Figure 2010528336
*実施例16ではトルエン/THF=3である混合溶媒、実施例17ではヘキサン/THF=3である混合溶媒を用いた。
Figure 2010528336
実施例14〜20の結果、ガラス転移温度が約120℃以上であるエチレン−メチルメタクリレート−マレイン酸無水物共重合体が合成された。比較例で合成された高透明フィルムの短所である低いガラス転移温度の問題を解決し、TGAで測定された50%熱分解温度も400℃以上に高く得られた。エチレン含量が高くなるほどガラス転移温度は低くなり、マレイン酸無水物およびアクリレート含量が高くなるほどガラス転移温度は高くなるため、重合条件の変化により、所望の耐熱性および物性を有する高分子を合成することができる。
実施例18〜20の結果、様々な金属酸化物が適用可能であり、溶媒としてテトラヒドロフランを用いる場合、生成された高分子の溶解度がトルエンを用いる場合より高く、分子量分布が狭く得られることが分かる。
[実施例21〜24]
前記実施例14〜20と同じ方法により重合するが、アクリレートを2種用いて4元共重合した。第4の単量体としてはアルキルアクリレートあるいはエポキシ基が置換されたグリシジルメタクリレートを用いた。すなわち、単量体としてメチルメタクリレート、マレイン酸無水物、エチレンの他に、メチルアクリレート(MA)、エチルアクリレート(EA)、グリシジルメタクリレート(GMA)を各々投入して4元共重合した。実施例21〜24の詳細な重合条件および結果は表9および表10に示す。また、図12は実施例21から得られたエチレン−メチルメタクリレート−マレイン酸無水物−グリシジルメタクリレートランダム共重合体に対する走査熱量(DSC)グラフを示す。
Figure 2010528336
Figure 2010528336
*フィルム特性は、重合体をTHFに溶かして製造したフィルムを70℃で1日乾燥した後、曲げた時に折れる程度を測定したものである。10回曲げた時に2回以下折れる場合に優秀、5回以下折れる場合に良好と判断した。
実施例21〜24の重合結果、第4の単量体としてアルキルアクリレートを用いた時にフィルム特性がより改善された。少量のアルキルアクリレートの添加時にエチレンと共にフィルムが折れる特性を向上させることを確認し、実施例18〜20と比較した時に分子量増大効果もあることが分かる。
[保護フィルム製膜]
前記共重合体のうちの一部組成に対して製膜を実施し保護フィルムを製造して評価を行った。比較例および実施例によって得られた共重合体をテトラヒドロフラン(THF)に30重量%で溶解した後、溶液内のガスを除去するために一日間放置した。得られた高分子溶液をガラス板に塗布した後、400μmの間隔に維持されているフィルム規制機を利用して一定速度で製膜した後、一日間50℃オーブンで乾燥した。乾燥後、フィルムの厚さが80μmであることを確認した。
(熱膨張係数の測定)
製造された光学フィルム試片をTMA(Mettler Toledo社製)を利用して分当たり10℃の速度で加温しながら寸法変化を測定し、40℃で80℃区間の傾きで熱膨張係数を計算した。
(透湿度の測定)
透湿度測定装置(PERMATRAN−W Model 398、Mocon社製)で40℃/100%RH条件下で透湿度を測定した。
(遅延の測定)
Axometrics社の偏光計(Polarimeter)(Axoscan)を利用し、製造された光学フィルムの平面方向遅延(retardation)(Rin)、厚さ方向遅延(Rth)を測定した。それぞれの遅延は次の式によって定義される。
Rin=(nx−ny)×d、Rth=(nz−ny)×d
ここで、nx、ny、nzは各方向別屈折率を、dはフィルムの厚さを意味する。
(光弾性係数の測定)
Axoscanにスプリング型引張機を装着し、保護フィルムに引張力を加えながら平面方向遅延を測定し、光弾性係数を測定した。
製造された光学フィルムの物性測定結果を下記表11に示す。比較例としてTACフィルム(富士フィルム社)の物性を比較した(比較例4)。
Figure 2010528336
実施例の場合、平面方向遅延(Rin)と厚さ方向遅延(Rth)が比較例5に比べて遥かに小さく、光弾性係数も小さく、透湿度も低い結果を示した。比較例1と2は、熱膨張係数が他の実施例やTACフィルム(比較例5)に比べて相対的に高い値を示した。
[偏光板製造]
(偏光子の製造)
厚さ75μmのポリビニルアルコール(PVA)フィルム(重合度:2400)をヨウ素(I2)とヨウ化カリウム(KI)を含む水溶液に浸漬した後に5倍延伸した。次に、前記フィルムをホウ酸とヨウ化カリウム水溶液槽の中に投入して架橋処理を施し、80℃で5分間乾燥して偏光子を製造した。
(偏光子保護フィルムの表面処理)
偏光子との接着力向上のために、偏光子保護フィルムの表面にコロナ処理を施し、シラン系プライマを塗布した。シラン系プライマとして3−アミノトリメトキシシラン(3−aminotrimethoxy silane、Fluka社)をイソプロピルアルコール(isopropylalcohol)と水の共溶媒(95/5重量比)に2%の濃度で溶解させて24時間攪拌した後、コロナ処理された保護フィルムの表面にワイヤーバー(wire bar、#5)を利用してコーティングし、60℃オーブンで10分間乾燥した。比較例5のTACフィルムの場合には、15重量%の水酸化ナトリウム水溶液に5分間浸漬し、60℃オーブンで10分間乾燥して表面処理を施した。
(接着剤、偏光板の製造)
純水にアセトアセチル基(5%)を含有するポリビニルアルコール(平均重合度2000、鹸化度94%)を溶かして3.8%の水溶液を製造した。
純水にジルコニウムアミン化合物(AC−7、Daichi Kigenso Kagaku Kogyo社製)を溶かして3.8%の水溶液を製造した。このジルコニウムアミン化合物水溶液を前記で製造したポリビニルアルコール水溶液にポリビニルアルコール100重量部当たり20重量部の比率で添加して攪拌しながら混合した。この混合溶液に1Mの塩酸水溶液を添加してpHを8.5に調節して接着剤を製造した。
前記で製造した接着剤を利用し、ポリビニルアルコール系偏光子の両面に保護フィルムとして比較例と実施例の共重合体を利用して製造されたフィルムをラミネート(laminate)した後、80℃オーブンで10分間乾燥、接着させて偏光板を製造した。
(光学物性の評価)
分光光度計(n&k spectrometer、n&k Technology社製)を利用し、製造された偏光板の団体透過度と直交透過度を測定した。
製造された偏光板の物性測定結果を下記表12に示す。
Figure 2010528336
偏光板を製造した後の偏光特性にはTACフィルムを適用した比較例と大きな差は見られなかった。

Claims (20)

  1. (a)アルケン単量体、(b)アクリレート系単量体、および(c)二重結合を一つ以上有する不飽和有機酸単量体および不飽和酸無水物単量体のうちの少なくとも一つを含む共重合体を含む光学フィルム。
  2. 前記アルケン単量体の量は0.1〜30モル%、前記アクリレート系単量体の量は30〜99モル%、前記不飽和有機酸単量体および不飽和酸無水物単量体のうちの少なくとも一つの量は0.1〜50モル%である、請求項1に記載の光学フィルム。
  3. 前記アルケン単量体は、1−アルケン、2−アルケンおよび3−アルケンのうちから選択された少なくとも一つを含む、請求項1に記載の光学フィルム。
  4. 前記アクリレート系単量体は下記化学式1で示される化合物を含む、請求項1に記載の光学フィルム:
    Figure 2010528336
    前記化学式1において、
    1、R2およびR3は各々独立に水素原子、ヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜30の1価炭化水素基を示し、R1、R2およびR3のうちの少なくとも一つはエポキシ基であってもよく;R4は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を示す。
  5. 前記不飽和有機酸単量体は1価カルボン酸または多価カルボン酸である、請求項1に記載の光学フィルム。
  6. 前記不飽和酸無水物単量体は1価カルボン酸無水物または多価カルボン酸無水物である、請求項1に記載の光学フィルム。
  7. 前記共重合体はガラス転移温度(Tg)が80〜220℃である、請求項1に記載の光学フィルム。
  8. 前記共重合体は、数平均分子量が5,000〜400,000の範囲であり、重量平均分子量が10,000〜800,000の範囲である、請求項1に記載の光学フィルム。
  9. 前記共重合体は、初期重量の50%が分解される温度Td50が350〜550℃である、請求項1に記載の光学フィルム。
  10. 前記共重合体は、前記(a)〜(c)単量体をルイス酸または金属酸化物の存在下でラジカル重合開始剤によって重合させるステップを含む方法によって製造される、請求項1に記載の光学フィルム。
  11. (a)アルケン単量体、(b)アクリレート系単量体、および(c)二重結合を一つ以上有する不飽和有機酸単量体および不飽和酸無水物単量体のうちの少なくとも一つを含む共重合体を用いて光学フィルムを製造する方法。
  12. 請求項1〜10のうちのいずれか一項の光学フィルム形成される偏光子保護フィルム。
  13. 表面の少なくとも一面が接着力向上処理される、請求項12に記載の偏光子保護フィルム。
  14. 前記接着力向上処理は、コロナ処理、プラズマ処理、UV処理、プライマ層の形成のうちから選択された1以上を含む、請求項13に記載の偏光子保護フィルム。
  15. 偏光子および前記偏光子の少なくとも一面に備えられた保護フィルムを含み、前記保護フィルムは請求項12による偏光子保護フィルムである偏光板。
  16. 前記偏光子と保護フィルムとの間に接着剤層が備えられる、請求項15に記載の偏光板。
  17. 少なくとも一つの表面に粘着剤層をさらに備える、請求項15に記載の偏光板。
  18. 請求項15の偏光板に、位相差板、光拡散板、視野角拡大板、輝度向上板および反射板のうちから選択された少なくとも一つの光学層が積層された複合偏光板。
  19. 請求項15の偏光板を含む画像表示装置。
  20. 前記画像表示装置は光源、第1偏光板、液晶セル、第2偏光板を順次積層された状態で含み、前記第1偏光板および第2偏光板のうちの少なくとも一つは前記請求項11の偏光板である液晶表示装置であり、該液晶表示装置は横電界方式(In−Plane Switching mode;IPS mode)、垂直配向方式(Vertically Aligned mode;VA mode)、OCB方式(Optically Compensated Birefringence mode)、ツイストネマチック(Twisted Nematic mode;TN mode)またはFFS(Fringe Field Switching mode;FFS mode)方式である、請求項19に記載の画像表示装置。
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