JP2010264554A - コレット式工具ホルダ - Google Patents

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幸太郎 湊
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剛啓 森本
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Abstract

【課題】テーパ嵌合を用いず、大きな切削トルクに対応するコレット式工具ホルダを得る。
【解決手段】チャック本体は、コレットの軸部を半径方向に弾性変形させるための締め代を設けた内径部をコレット挿入穴の少なくとも3等分位置に形成し、コレットは、軸部の外周面の周囲に少なくとも等分3箇所に面削ぎ部を形成する共に、面削ぎ部の中央に軸線方向に片側が開口されたスリットをコレットの工具挿入穴へ半径方向に貫通するように形成し、工具保持部にコレットの軸部を挿入した状態でチャック本体又はコレットを円周方向に回動させることによって、締め代によりコレットの軸部を半径方向内法へ弾性変形させてコレット挿入穴の内径部に保持するように構成した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、各種工作機械の主軸穴へエンドミル等の切削工具を取り付けるための工具ホルダに関するもので、特にコレットを介して工具を装着する圧入方式の工具ホルダに関する。
従来からコレット式工具ホルダは、各種構造が提案され実用に供されている。例えば、実公昭58−7366号公報に明示された構造が公知である。
このコレットチャック構造は、締付ナットを回動させて外周にテーパ形状とすり割溝を有するコレットをチャックの内部テーパ穴内へ引き込み、両者間のテーパ係合部を半径方向に縮径あるいは拡径して内部の切削工具の着脱を行なう、ごく一般的な構造であるが、加工によっては工具保持力よりも切削トルクが大きくなって、保持する切削工具とコレットとの間に滑りが発生し、スリップ現象が発生する虞があった。
また、コレット先端側のすり割溝端部が開放しているため、加工時に切削液や加工屑などが内部へ混入する虞があり、工具装着時にその噛みこみ現象が発生したりする虞もあった。
そのため、例えば、実用新案登録第2607498号公報に記載の工具チャック用カバーを工具チャック先端部へ設けて、切削屑、切削液や塵埃の進入を防止することも提案されている。これにより、工具チャック内部を防塵防水することも知られている。
しかしながら、これらコレットチャック方式では、工具保持力に限界があり、より大きな切削トルクが加わる加工を行なう場合には、コレットチャック以外の構造が必要になる。
そのような場合に、例えば、実公平3−29051号公報に記載の所謂ロールロックチャックと呼ばれるチャックを用いることが知られている。
このチャック構造は、「目的工具を直接又は間接的に挿着する保持筒と、該保持筒外周面に所定間隔存して回転可能に着装された締付筒と、該両筒体周面間に介在させた多数のニードルローラとを有し、締付筒の回動によりニードルローラが自転しつつ螺旋公転しながら保持筒の収縮と復元を行なわせるようにした」もので、前述した従来技術に比較し、高い剛性が得られる。
そのため、強力切削即ち切削トルクが大きい場合にも、切削工具との間に滑りが発生し、スリップ現象が発生する虞が少ない。このチャックも多用されている。
しかしながら、このチャックは、構造的に高価であり、また、構造上小径の工具用のものが構成しにくいものであった。
また、弾性変形を利用した所謂圧入式工具ホルダとして、特開昭57−33906号公報に示す構造、特表2002−536199号公報に示す構造、米国特許第6908085号明細書に示す構造が知られている。
特開昭57−33906号公報に示す工具ホルダ構造は、「切削工具のシャンクを挿入する中心穴、およびこれの先端部に位置する把持部6を設けた本体1と、この本体1に回転可能に取り付けられた締付ナット2と、このナットと上記把持部間に介在し、ボールねじ機構3を介して上記締付ナット2に支持されたスラストリング4より成り、上記把持部6にはその外周に先細となるテーパ面7を形成し、さらに、上記スラストリング4には、その内面に上記テーパ面と係合するテーパ面15を形成した」ものである。
また、特表2002−536199号公報に示す構造は、「スリーブ(1)と工具収容部(3)並びに連結部(5)とを含むチャックであって、工具収容部(3)と連結部(5)は、一体状に形成されているか、又は、複数の接合された部品から形成されており、工具収容部(3)は、連結部(5)から離れた連結部の端部区域内に、工具(9)を収容するようになっている軸方向に延在する凹み(7)を有し、かつスリーブ(1)は別個の要素から成るチャックにおいて、工具収容部(3)は、凹み(7)の領域においては外形が円錐形であり、スリーブ(1)内の内側を規定する壁(10)が円錐形であり、スリーブ(1)の内側を規定する壁(10)は、工具収容部(3)の外面に対して直接突き当たることと、工具収容部(3)と内側を規定する壁(10)とに関する円錐角がほぼ等しい大きさであり、かつ、小さいので自己抑止的であること」を特徴としている。
さらに、米国特許第6908085号明細書に示す構造は、「外側テーパを有するコレットと、テーパソケットを有するコレットホルダーとを備えて、回転部晶をチャックするためのチャック装置であって、コレットホルダーのテーパソケットおよびコレットの外側テーパは、セルフロック角度未満のテーパ角度を有し、コレットをホルダー内へ押込む軸方向力、そしてそれをホルダーから引抜く軸方向力を加えるためのヘッドと、半径が可変なセグメントを画成する複数の半径方向スロットとを、コレットが有するチャック装置」である。
実公昭58−7366号公報 実用新案登録第2607498号公報 実公平3−29051号公報 特開昭57−33906号公報 特表2002−536199号公報 米国特許第6908085号明細書
しかしながら、特開昭57−33906号公報および特表2002−536199号公報に示す構造は、いずれも切削工具を保持する部材のテーパ外周面へ嵌合する保持部(スリーブ)を軸線方向へ引き込むことにより、切削工具を保持する部材を半径方向に弾性変形により縮径させて保持するもので、保持部(スリーブ)を軸線方向へ引き込む手段としてねじ手段を用いており、このねじ手段の精度が工具締付装着に大きく影響するため、また構造上複雑化するという問題点も有している。
また、米国特許第6908085号明細書に示す構造は、コレットを直接軸線方向に押し込んで半径方向に弾性変形させて内径に保持した切削工具を固着するもので、圧入動作即ちコレツトを軸線方向に押し込む際、コレットが縮径しながら押し込まれるので、切削工具にも軸線方向に押圧力が加わり、セットスクリュウへ押し付けられ、保持する切削工具径が小径の場合には、切削工具に座屈力が働くことでフレ精度に悪影響を与えかねないという問題点と、コレットを使用工具によって交換した場合に、コレットの製造精度によりフレ精度に差が生じる虞がある。
さらに、前述した公知例はいずれもテーパ嵌合によるため、テーパ部の寸法管理が重要であり、コストアップの要因でもあった。
本発明は、斯かる従来の問題点を解決するために為されたもので、その目的は、テーパ嵌合を用いず、大きな切削トルクに対応できる圧入方式のコレット式工具ホルダを提供することにある。
請求項1に係る発明は、工作機械主軸への取付部を有すると共に、コレット挿入穴を設けた工具保持部を有するチャック本体と、コレット挿入穴の内径部に装着される円筒状の軸部を有すると共に、軸部の外径部に軸部を半径方向に弾性変形させるための面削ぎ部を有するコレットとを備え、チャック本体は、コレットの軸部を半径方向に弾性変形させるための締め代を設けた内径部をコレット挿入穴の少なくとも3等分位置に形成し、コレットは、軸部の外周面の周囲に少なくとも等分3箇所に面削ぎ部を形成する共に、面削ぎ部の中央に軸線方向に片側が開口されたスリットをコレットの工具挿入穴へ半径方向に貫通するように形成し、工具保持部にコレットの軸部を挿入した状態でチャック本体又はコレットを円周方向に回動させることによって、締め代によりコレットの軸部を半径方向内法へ弾性変形させてコレット挿入穴の内径部に保持するように構成したことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1記載のコレット式工具ホルダにおいて、チャック本体とコレットとの間に回り止め手段を設けて成ることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2記載のコレット式工具ホルダにおいて、チャック本体とコレットとの間に抜け止め手段を設けて成ることを特徴とする。
本発明によれば、チャック本体とコレット間における圧入機構が、コレットの円周方向への回転を用いる構成とし、従来のような軸方向圧入に見られるようなテーパ嵌合機構を用いないので、製造コストを大幅に低減できる。
また、工具を固着する際、コレットを回動させて、コレット外周の一部をチャック本体のコレット挿入穴に形成した内径部へ乗り上げることで、コレットを半径方向内方へ弾性変形させるよう構成したので、確実に内径の切削工具を保持できる。
また、チャック本体のコレット挿入穴とコレットとが少なくとも3点接触としたので、求芯作用によりフレ精度の向上と安定が図れる。
また、チャック本体とコレットとの間に、コレットの回動を制限する手段を設けたので、手動で操作(コレット回動)した場合でも、良好なクランプ位置を維持することができる。
また、チャック本体とコレットとの間に、コレットの抜け止め手段を設けたので、過大な切削トルクが加わった場合でも、良好なクランプ状態を維持することができる。
本発明の第1実施形態に係るコレット式工具ホルダを示す部分断面正面図である。 図1のコレットを示す斜視図である。 図1のA−A断面図であり、(a)はコレット挿入時の断面図、(b)は(a)の状態からコレットを所定角度回動させたときの断面図を示す。 図1のB−B失視図である。 第2実施形態に係るコレット式工具ホルダを示す部分断面正面図である。 図5に使用するコレットを示す斜視図である。 図5のC−C断面図であり、(a)はコレット挿入時の断面図、(b)は(a)の状態からコレットを所定角度回動させたときの断面図を示す。 第3実施形態に係るコレット式工具ホルダを示す部分断面図である。 図8に使用するコレットを示す斜視図である。 図8のD−D断面図であり、(a)はコレット挿入時の断面図、(b)は(a)の状態からコレットを所定角度回転させたときの断面図である。 第4実施形態に係るコレットとチャック本体との連結部を示し、(a)はコレット挿入時の断面図、(b)は(a)の状態からコレットを所定角度回動させたときの断面図である。 第5実施形態に係るコレットを示す斜視図である。
以下、本発明を図面に示す実施形態に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1〜図4は、本発明の第1実施形態に係るコレット式工具ホルダを示す。
本実施形態に係るコレット式工具ホルダ1は、チャック本体10とコレット20とで構成されている。
チャック本体10は、後端側に形成された工作機械主軸端Sに装着するシャンク部11と、中程に形成されたフランジ部12と、前端側に一体形成された工具保持部13とを有する。
この工具保持部13は、円筒状軸部13aを有し、前端中心部に長手方向にコレット挿入穴13bが形成され、その底部には軸心長手方向にねじ穴13eが設けてある。
さらに、コレット挿入穴13bには、図3に明示したように、このコレット挿入穴13bに対して内周3箇所等分位置に半径方向に逃げ溝13cが形成されている。なお、図中13fは逃げ穴を示している。
一方、このコレット挿入穴13bに装着されるコレット20は、図2に示すように、先端(図で下端側)に形成されたフランジ部21と、このフランジ部21に続いて形成された軸部22と、軸心に貫通形成された工具挿入穴24とを有する。
軸部22の外周面には、周囲等分3箇所に面削ぎ部22aが形成され、この面削ぎ部22aの中央には軸線方向に片側が開口されたスリット22bが工具挿入穴24へ半径方向に貫通形成されている。従って、このコレット20の軸部22はほぼ三角形状となっている。そして、このコレット20の先端フランジ部21にも、同様な面削ぎ部21aが軸部22の面削ぎ部22aと同位相で形成されている。
図3に示すように、コレット20の軸部22の外径寸法は、チャック本体10のコレット挿入穴13bの内径寸法より大きく形成してある。
詳しく説明すれば、図3(a)に示すように、両者の寸法差は直径で、例えば、0.02〜0.1mm程度の締め代Xに相当する量をコレット20の軸部22の外径寸法に設けている。
また、チャック本体10のコレット挿入穴13bの逃げ溝13cは、直径でみた場合にコレット20の軸部22の直径より大きくなるような深さに形成されている。
なお、図1において、30は、保持する切削工具Tの後端位置決め調整ねじである。また、図1には、操作スパナ40を示しており、詳細を図示していないが、コレット20のフランジ21の形状に見合うスパナ結合溝(穴)を有しており、ハンドルによりコレット20を回動可能に構成している。
次に、斯くして構成された本実施形態に係るコレット式工具ホルダ1の動作を説明する。
先ず、チャック本体10へエンドミル等の切削工具Tを装着する際の動作を説明する。
図2に示すコレット20の軸心に貫通形成された工具挿入穴24に切削工具Tを挿入した後、コレット20をチャック本体10のコレット挿入穴13bへ装着する。この際、図3(a)に示すように、コレット20の軸部22(丁度3角形の頂部に相当)を逃げ溝13cの位置に合わせて挿入する。そして、フランジ21の端面21bを円筒状軸部13aの端面13gへ当接する。
これによりコレット20後端の嵌合軸部23が嵌合穴13dへ嵌合すると共に、切削工具Tの後端を調整ねじ30端面へ当接して定法に従って工具位置が設定される。
そこで、図1に示すような操作スパナ40をコレット20のフランジ部21へ係合し、チャック本体10に対してコレット20を回動させる。
本実施形態に係るコレット式工具ホルダ1において、一方向へ回動すると、コレット20の軸部22がチャック本体10のコレット挿入穴13bに押し込まれていく。そして、この時、コレット20側には3箇所にスリット22bが貫通しているので、この軸部22が、コレット挿入穴13b内面に押されて内径側へ押される。
さらに、操作スパナ40を約60°回動することで、図3(b)に示すように、この軸部22が、コレット挿入穴13bの位相位置まで移動して締付が完了する。
即ち、切削工具Tを保持するコレット20を円周方向に回動させることによって、コレット20自身を半径方向内方へ弾性変形させ、切削工具Tを固着するものである。この時の保持力は、前述した締め代Xとチャック本体10の軸部13aの直径(肉厚)を設計することによって最適な値が得られる。
なお、実際に切削工具Tの着脱においては、チャック本体10を図1の状態と180°位置を変えた、即ちシャンク部11を下向きに回転方向に固定して行なうことが好ましい。
また、操作スパナ40が係合するコレット20のフランジ部21の面削ぎ部21aは、コレット軸部22と同様の位相で3箇所に形成してあるが、それに限定されず、例えば2面削ぎでも良く、操作スパナ40に見合う形状を設けることにより同様に実施が可能である。
次に、コレット20の取り外しは、操作スパナ40を逆に回して図3(b)の状態から図3(a)の状態にすることによって行われる。
本実施形態によれば、チャック本体10とコレット20との間における圧入機構が、コレット20の円周方向への回転を用いる構成とし、従来のような軸方向圧入に見られるようなテーパ嵌合機構を用いないので、製造コストを大幅に低減できる。
また、切削工具Tを固着する際、コレット20を回動させて、コレット20外周の一部をチャック本体10のコレット挿入穴13bに形成した内径部へ乗り上げることで、コレット20を半径方向内方へ弾性変形させるように構成し、コレット20のスリット22bを片側開口としたため、接触面から中心部へコレット20が変形し、コレット20と切削工具Tとが密着し、コレット20の内径の切削工具Tを確実に保持できる。また、コレット20の変形量は、弾性領域を超えていないため、再現性がよい。
さらに、チャック本体10の保持穴とコレット20とが3点接触としたので、求芯作用によりフレ精度の向上と安定が図れる。
なお、本実施形態では、操作スパナ40を回動することによって、コレット20をチャック本体10に装着又は取り外す場合について説明したが、チャック本体10側を回動することによっても、チャック本体10へエンドミル等の切削工具Tを装着又は取り外しを行うことができる。
(第2実施形態)
図5〜図7は、本発明の第2実施形態に係るコレット式工具ホルダ2を示す。
本実施形態に係るコレット式工具ホルダ2の基本的な構成は、図1に示す第1実施形態に係るコレット式工具ホルダ1と同様であり、本実施形態に関わる構成以外は同一符号を付して説明は省略する。
本実施形態に係るコレット式工具ホルダ2は、コレット120の軸部122後端面とチャック本体110の円筒状軸部113aに形成されている逃げ穴113fの底面との間に回り止め機構130を設けている。
コレット120側には、図6に示すように、軸部122の後端面に、三等分した位置に3個の円柱状ピン131が突出した状態で植立されている。
これに対して、チャック本体110の円筒状軸部113aの逃げ穴113fの底面には、図7(a)に示すように、3個の円弧状溝113hが円柱状ピン131と同じピッチで形成されている。この時、図3(a)の位相と図7(a)の位相とを一致させ、円柱状ピン131が円弧状溝113hの一端に位置するように配置してある。
このように構成した第2実施形態のコレット式工具ホルダ2においては、第1実施形態と同様に、コレット120へ切削工具Tを挿入してチャック本体110のコレット挿入穴113bへ装着して回動させたとき、即ち、図3(b)のように、半径方向内方へ弾性変形させたときに、図7(b)のように、円柱状ピン131が円弧状溝113hの反対側の端部へ当接して、それ以上コレット120とチャック本体110の相対回動を阻止する。
本実施形態では、円柱状ピン131と円弧状溝113hとの組み合わせを説明したが、それに限定されず、例えば、コレット120の軸部122の円筒面へ円柱状ピン131に代わる手段を設け、チャック本体110の逃げ穴113fの底面へ円弧状溝113hに代わる手段を設けても同様に実施できる。
(第3実施形態)
図8〜図11は、本発明の第3実施形態に係るコレット式工具ホルダ3を示す。
本実施形態に係るコレット式工具ホルダ3の基本的な構成は、図1に示す第1実施形態に係るコレット式工具ホルダ1と同様であり、本実施形態に関わる構成以外は同一符号を付して説明は省略する。
本実施形態に係るコレット式工具ホルダ3は、第2実施形態に係るコレット式工具ホルダ2と同様に、コレット220へ切削工具Tを挿入してチャック本体210のコレット挿入穴213bへ装着して回動させたとき、即ち、コレット220を半径方向内方へ弾性変形させたときに、コレット220とチャック本体210の抜けを阻止する機構を設けている。
図8において、コレット220の軸部222の先端部周囲へ、図9に示すような突起部223aが三等分位置に形成されている。
一方、チャック本体210の逃げ穴213fにおいては、図8および図10(b)に示すように、コレット220の軸部222の直径より大きく形成されている。そして、逃げ穴213fの、コレット挿入側端面には、図10(b)の断面で示すような逃げ溝213cが3等分位置に形成されている。そして、この逃げ溝213cを除く部分でフランジを構成している。
本実施形態においては、図10(a)に示す位置にコレット220の位相を合わせて挿入すると、その後端の突起部223aはチャック本体210側の逃げ溝213cを通過して逃げ穴213f内まで進む。コレット220のフランジ221端面がチャック本体210の円筒状軸部213aの端面に当接する。そこで、コレット220を回動させると、コレット220の突起223aが、図10(b)のような位置に移動する。
この時、図10(b)に示すように、コレット220はチャック本体210のコレット挿入穴213bへ弾性変形して固着状態にあり、かつコレット220の突起223aが逃げ溝213cを除くコレット挿入穴213bで構成されたフランジの背後へ回り込み、コレット220をチャック本体210に対して軸線方向の抜けを防止することができる。また、切削加工中に過大な切削トルクが加わり、コレットが緩み方向に回動してもコレット220が落下することを防止できる。
(第4実施形態)
図11は、本発明の第4実施形態に係るコレット式工具ホルダを示す。
第1実施形態〜第3実施形態においては、コレット20(120,220)を三角形状に形成し、それに見合う嵌合穴13d(113d、213d)をチャック本体10(110,210)側へ設けたが、三等分配置のみでなく、例えば、図11(a)(b)に示すような4分割形状とすることもできる。この場合も3等分と同様に、作動させることができ、高精度な工具保持が可能である。
(第5実施形態)
先ず、クーラント対応について説明する。
本実施形態に係るコレット式工具ホルダ1,2,3内へクーラント等冷却あるいは潤滑用流体を供給し、切削工具Tの加工点へ噴射することも、従来技術により容易に可能である。
例えば、図12(a)に示すように、コレット320の内面(切削工具挿入穴324)へ供給通路325を形成したり、図12(b)に示すように、コレット420の端面へ供給通路425を形成したりすることができる。
上記各実施形態に係るコレット式工具ホルダ1,2,3おいて、スリット22bを軸部22、122,222の外周に設けた面削ぎ部22aの中央には軸線方向に片側が開口するように設けた場合について説明したが、本発明はこれに限定するものではない。例えば、スリット22bの長さは、必要とされる工具把持力によって、締め代Xを変えることにより、調整することが望ましい。
スリット22bの長さは、工具密着性を高め、工具把持力を得るため、できるだけフランジ部21に近い部分まで入れてある。また、スリット22bによって、コレット20,120,220の軸部22、122,222がしなり易くなり、工具固定時の回転トルクも低くなり、作業性も良いという利点がある。
ただし、スリット22bをフランジ部21に近づけすぎると、コレット回転時のトルクに抗しがたくなり、逆に、スリット22bが浅い(短い)と、切削工具Tへの密着性が低くなり、把持力も低く、しなりにくく、工具固定時の回転トルクも高くなり作業性も悪くなるので、必要とされる工具把持力を勘案してフランジ部21からは所定の距離を隔てることが望ましい。
次に、コーティングによる耐久性向上について説明する。
本実施形態に係るコレット式工具ホルダ1,2,3におけるコレット20のチャック本体10側との接触部(第1実施形態におけるコレット20の軸部22の表面とチャック本体10のコレット挿入穴13bの内面)へ、摩擦力、面圧を考慮して、例えば、DLC(ダイアモンドライクカーボン)のようなコーティングを施すことで、耐久性を向上させることができる。また、窒化処理を施すことも有効である。
1,2,3 コレット式工具ホルダ
10,110,210 チャック本体
11 シャンク部
12,221 フランジ部
13 工具保持部
13a,113a,213a 軸部
13b,113b,213b コレット挿入穴
13c 逃げ溝
13e ねじ穴
13f,113f,213f 逃げ穴
13g 軸部13aの端面
20,120,220,320,420 コレット
21 フランジ部
21b フランジ21の端面
22,122,222 軸部
22a 面削ぎ部
22b スリット
24,124,224,324 工具挿入穴
30 調整ねじ
40 操作スパナ
113h 円弧状溝
131 円柱状ピン
130 回り止め機構
223a 突起部
T 切削工具
X 締め代

Claims (3)

  1. 工作機械主軸への取付部を有すると共に、コレット挿入穴を設けた工具保持部を有するチャック本体と、
    前記コレット挿入穴の内径部に装着される円筒状の軸部を有すると共に、前記軸部の外径部に前記軸部を半径方向に弾性変形させるための面削ぎ部を有するコレットとを備え、
    前記チャック本体は、前記コレットの軸部を半径方向に弾性変形させるための締め代を設けた内径部を前記コレット挿入穴の少なくとも3等分位置に形成し、
    前記コレットは、前記軸部の外周面の周囲に少なくとも等分3箇所に面削ぎ部を形成する共に、前記面削ぎ部の中央に軸線方向に片側が開口されたスリットを前記コレットの工具挿入穴へ半径方向に貫通するように形成し、
    前記工具保持部に前記コレットの軸部を挿入した状態で前記チャック本体又は前記コレットを円周方向に回動させることによって、前記締め代により前記コレットの軸部を半径方向内法へ弾性変形させて前記コレット挿入穴の内径部に保持するように構成した
    ことを特徴とするコレット式工具ホルダ。
  2. 前記チャック本体と前記コレットとの間に回り止め手段を設けて成ることを特徴とする請求項1記載のコレット式工具ホルダ。
  3. 前記チャック本体と前記コレットとの間に抜け止め手段を設けて成ることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のコレット式工具ホルダ。
JP2009118194A 2009-05-15 2009-05-15 コレット式工具ホルダ Withdrawn JP2010264554A (ja)

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JP2021000673A (ja) * 2019-06-19 2021-01-07 エヌティーツール株式会社 コレット

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