JP7349656B2 - コレット - Google Patents

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Description

本発明は、工具を保持するコレットに関する。
ワーク(被加工物)を加工する際には、工具を保持するコレットが用いられる。
例えば、特許文献1(特開平6-277916号公報)に開示されているコレットが知られている。特許文献1に開示されているコレットは、コレット先端面、コレット後端面、コレット内側空間を形成するコレット内周面およびコレット外周面を有しているとともに、コレット後端面から軸方向に沿って先端側に延在する複数のすり割り(スリット)を有している。コレット内側空間は、工具のシャンク部が挿入されるコレット内側空間部分を含んでいる。また、コレット内周面には、すり割りとコレット先端面を連通する連通孔が、周方向に沿って等間隔に2つ設けられている。工具のシャンク部がコレット内側空間部分内に挿入された状態で、すり割りにより分割された分割片を径方向内側に弾性変形させることによって、工具がコレットに保持される。そして、ワーク加工時には、冷却液が、すり割りおよび連通孔を介して工具の刃部に供給される。
また、特許文献2(特開2000-326119号公報)に開示されているコレットも知られている。特許文献2に開示されているコレットは、コレット先端面、コレット後端面、コレット内側空間を形成するコレット内周面およびコレット外周面を有しているとともに、コレット後端面から軸方向に沿って先端側に延在する複数のすり割り(スリット)を有している。コレット内側空間は、工具のシャンク部が挿入される第1コレット内側空間部分と、第1コレット内側空間部分より後端側に配置され、工具の角軸部が挿入される第2コレット内側空間部分を含んでいる。工具の角軸部および第2コレット内側空間部分は、断面が正方形を有している。工具のシャンク部および角軸部が第1コレット内側空間部分内および第2コレット内側空間部分内に挿入された状態で、すり割りにより分割された分割片を径方向内側に弾性変形させることによって、工具がコレットに保持される。そして、ワーク加工時には、冷却液が、工具内に形成されている、軸方向に沿って延在する冷却液供給孔を介して工具の刃部に供給される。特許文献2に開示されているコレットでは、工具の角軸部がコレットの第2コレット内側空間部分内に挿入されることによって、工具がコレットに対して回転するのが防止される。すなわち、工具の角軸部とコレットの第2コレット内側空間部分によって、回り止め機構が構成されている。
特開平6-277916号公報 特開2000-326119号公報
特許文献1に開示されているコレットを用いて工具を保持する場合、ワーク加工時等に、工具がコレットに対して回転するおそれがある。
一方、特許文献2に開示されているコレットを用いて工具を保持する場合には、コレットに対する工具の回転が防止される。しかしながら、特許文献2に開示されているコレットは、軸方向に沿って延在する冷却液供給孔が形成されている工具を、回り止めを可能としながら保持するものである。このため、軸方向に沿って延在する冷却液供給孔が形成されていない工具を、回り止めを可能としながら保持することができるコレットが要望されている。
そこで、特許文献1に開示されている、すり割りとコレット先端面を連通する連通孔が、周方向に沿って等間隔に2つ設けられているコレットに、特許文献2に開示されている回り止め機構を用いることが考えられる。
ここで、断面が正方形である角軸部を断面が正方形である第2コレット内側空間部分内に挿入する際には、角軸部の挿入角度によって第2コレット内側空間部分に対する角軸部の位相が変わる。特許文献1に記載されているコレットのように、連通孔が周方向に沿って等間隔に2つ設けられている場合、第2コレット内側空間部分に対する角軸部の位相が変わると、連通孔(冷却液噴出口)に対する工具の刃部の位相が変わり、工具の刃部における冷却液の流れ方が変わる。工具の刃部における冷却液の流れ方が変わると、工具の刃部の寿命が変わる。このため、工具の刃部の寿命を正確に管理するには、工具の刃部を連通孔(冷却液噴出口)に対して所定位相で配置する必要がある。
特許文献2に開示されているコレットは、軸方向に沿って延在する冷却液供給孔が形成されている工具を保持するものであるため、連通孔(冷却液噴出口)に対する工具の刃部の位相を考慮する必要がなかった。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、工具の回り止めを可能としながら、工具の刃部を冷却液噴出口に対して所定位相で配置することができるコレットを提供することを目的とする。
本発明のコレットは、好適には、シャンク部と、シャンク部より先端側に設けられている刃部およびシャンク部より後端側に設けられ、軸方向に直角な断面が正方形(「略正方形」を含む)である角軸部を有する工具を保持する。また、好適には、本発明のコレットは、工作機械の主軸に装着される工具ホルダを構成する。
本発明のコレットは、筒状に形成され、コレット先端面と、コレット後端面と、コレット内側空間を形成するコレット内周面およびコレット外周面を有している。また、コレット後端面から軸方向に沿って先端側に延在する複数のすり割りを有している。すり割りは、コレット後端面、コレット内周面およびコレット外周面に開口している。すり割りの数は、適宜設定可能である。好適には、複数のすり割りは、周方向に沿って等間隔に設けられる。複数のすり割りによって、コレット先端面側が固定されているとともに、コレット後端面側に自由端を有し、径方向に弾性変形可能な複数の分割片が形成される。分割片を径方向内側に弾性変形させることによって、工具がコレットに保持される。
コレット内側空間は、第1コレット内側空間部分と、第1コレット内側空間部分より後端側に配置されている第2コレット内側空間部分を含んでいる。第1コレット内側空間部分には、工具のシャンク部が挿入される。好適には、工具のシャンク部と第1コレット内側空間部分は、軸方向に直角な断面が円形(「略円形」を含む)に形成される。第2コレット内側空間部分は、軸方向に直角な断面が正方形(「略正方形」を含む)に形成され、工具の角軸部が挿入される。
コレット内周面には、すり割りとコレット先端面を連通する連通孔が複数設けられている。冷却液は、すり割りおよび連通孔を介して工具の刃部に供給される。すなわち、連通孔の、コレット先端面における開口部は、冷却液噴出口である。
工具の角軸部および第2コレット内側空間部分の断面が正方形に形成され、連通孔が複数設けられている場合(4つの連通孔が周方向に沿って等間隔に設けられている場合を除く)、第2コレット内側空間部分に対する工具の角軸部の位相が変わると、連通孔(冷却液噴出口)に対する工具の刃部の位相が変わり、工具の刃部における冷却液の流れ方が変わる。工具の刃部における冷却液の流れ方が変わると、工具の刃部の寿命が変わるため、工具の刃部の寿命を正確に管理するには、工具の刃部における冷却液の流れ方を同じにする必要がある。すなわち、工具の刃部を連通孔(冷却液噴出口)に対して所定位相で配置する必要がある。
第1発明のコレットでは、コレット内周面には、すり割りとコレット先端面を連通する連通孔が、周方向に沿って等間隔に3つ設けられている。好適には、軸方向に平行(「略平行」を含む)に延在する連通孔が設けられる。
そして、工具の刃部を連通孔(冷却液噴出口)に対して所定位相で配置するための案内部が設けられている。
角軸部を有する工具では、角軸部を形成する4つの側面のうちの一つの側面が基準面として規定され、基準面に基づいて刃部の位相が決められる。そして、基準面として規定されている一つの側面が判別可能に構成されている。例えば、基準面として規定されている一つの側面の軸方向に沿った長さが、他の3つの側面の軸方向に沿った長さと異なるように(長く、あるいは、短く)設定されている。あるいは、4つの側面が同じ形状に形成されているとともに、基準面として規定されている一つの面に対応する位置に、マークが設けられている。このような工具を保持する場合には、例えば、角軸部を形成する4つの側面のうちの、基準面として規定されている一つの側面の挿入位置を示す案内部を用いることができる。
第1発明では、案内部として、コレット先端面に設けられているマークが用いられている。例えば、角軸部を形成する4つの側面のうち一つの側面が基準面として規定されている工具を保持する場合には、基準面として規定されている一つの側面の挿入位置にマークが設けられる。
第1発明では、工具の回り止めを可能としながら、容易に、工具の刃部を冷却液噴出口に対して所定位相で配置することができる。
第1発明の他の形態では、軸方向に沿って一方側から見て、3つの連通孔のうちの一つの連通孔は、第2コレット内側空間部分の各側面を形成するコレット内周面部分のうちの一つのコレット内周面部分の周方向中央に形成されている。そして、コレット内周面部分の周方向中央に形成されている一つの連通孔に対応する箇所に案内部(マーク)が設けられている。例えば、連通孔を通り、径方向に沿って延在する線上に設けられる。
本形態では、容易に、工具の刃部を冷却液噴出口に対して所定位相で配置することができる。
第2発明のコレットでは、コレット内周面には、すり割りとコレット先端面を連通する連通孔が、周方向に沿って等間隔に4つ設けられている。好適には、軸方向に平行(「略平行」を含む)に延在する連通孔が設けられる。そして、軸方向に沿って一方側から見て、4つの連通孔は、第2コレット内側空間部分の各側面を形成するコレット内周面部分の周方向中央に形成されている。
コレットの角軸部および第2コレット内側空間部分の断面が正方形に形成され、連通孔が周方向に沿って等間隔に4つ設けられている場合、第2コレット内側空間部分に対する工具の角軸部の位相が変わっても、連通孔(冷却液噴出口)に対する工具の刃部の位相は変わらない。このため、第2発明では、第1発明の案内部を設ける必要がない。
第2発明では、第1発明と同様に、工具の回り止めを可能としながら、容易に、工具の刃部を冷却液噴出口に対して所定位相で配置することができる。
第1発明および第2発明の他の形態では、工具の外周面には、軸方向に沿って延在する複数の切粉排出溝が形成されている。そして、切粉排出溝が、連通孔と対向する位置に、少なくとも一部が連通孔と軸方向に重なった状態で、工具のシャンク部が第1コレット内側空間部分に挿入されるように構成されている。
本形態では、連通孔(冷却液噴出口)から噴出される冷却液によって、切粉排出溝内の切粉を効果的に押し流すことができる。
第1発明および第2発明では、工具の回り止めを可能としながら、工具の刃部を冷却液噴出口に対して所定位相で配置することができる。
第1実施形態のコレットを備える第1実施形態の工具ホルダの断面図である。 図1を矢印II方向から見た図である。 第1実施形態のコレットの斜視図である。 第1実施形態のコレットの断面図である。 工具の第1例を示す図である。 図5を矢印VI方向から見た図である。 工具の第2例を示す図である。 第1例の工具を第1実施形態の工具ホルダに装着した状態を示す図である。 第1例の工具の第1実施形態の工具ホルダへの第1の装着状態を示す図である。 第1例の工具の第1実施形態の工具ホルダへの第2の装着状態を示す図である。 第1例の工具の第1実施形態の工具ホルダへの第3の装着状態を示す図である。 第1例の工具の第1実施形態の工具ホルダへの第4の装着状態を示す図である。 工具の第3例を示す図である。 図13を矢印XIV方向から見た図である。 工具の第4例を示す図である。 第2実施形態のコレットを備える第2実施形態の工具ホルダの断面図である。 図16を矢印XVII方向から見た図である。 第2実施形態のコレットの斜視図である。 第2実施形態のコレットの断面図である。 第1例の工具を第2実施形態の工具ホルダに装着した状態を示す図である。 第2例の工具を第2実施形態の工具ホルダに装着した状態を示す図である。 第5例の工具を第2実施形態の工具ホルダに装着した状態を示す図である。
以下に、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
本明細書では、コレットの中心線Pの延在方向(図1、図15では、左右方向)を「軸方向」といい、工具がコレット内側空間内に挿入される側(図1、図15では、矢印Aで示される右側)を「軸方向に沿った一方側(軸方向一方側)」あるいは「先端側」といい、工具がコレット内側空間内に挿入される側と反対側(図1、図15では、矢印Bで示される左側)を「軸方向に沿った他方側(軸方向他方側)」あるいは「後端側」という。なお、工具に関しては、コレット内側空間内に挿入される側を「軸方向に沿った他方側(軸方向他方側)」あるいは「後端側」といい、コレット内側空間内に挿入される側と反対側を「軸方向に沿った一方側(軸方向一方側)」あるいは「先端側」という。勿論、各方向の定義は、適宜変更可能である。
また、軸方向に直角な断面で見て、コレット内側空間の中心線Pを中心とする円に沿った方向を「周方向」といい、中心線Pを通る線の方向を「径方向」という。
本発明のコレットの第1実施形態120を図1~図4を参照して説明する。
図1~図4には、第1実施形態のコレット120を備える第1実施形態の工具ホルダ100が示されている。なお、図1は、第1実施形態の工具ホルダ100の断面図であり、図2は、図1を矢印II方向から見た図である。また、図3は、第1実施形態のコレット120の斜視図であり、図4は、第1実施形態のコレット120の断面図である。
第1実施形態の工具ホルダ100は、本体部110、コレット120、リテーナ130、締付部材140により構成されている。
本体部110は、本体部先端面110A、本体部内側空間110aを形成する本体部内周面111、本体部外周面112を有している。
本体部内周面111は、本体部内周面部分111aを含んでいる。本体部内周面部分111aは、内径が先端側から後端側に向かって減少するようにテーパー状に延在するテーパー面に形成されている。本体部内周面部分111aは、後述するコレット120のコレット外周面部分122eにテーパー嵌合可能に形成されている。
本体部外周面112は、本体部外周面部分112aを含んでいる。本体部外周面部分112aには、後述する締付部材140の締付部材内周面部分141cに形成されている雌ネジと螺号可能な雄ネジが形成されている。
コレット120は、筒状に形成され、コレット先端面120A、コレット後端面120B、コレット内側空間120aを形成するコレット内周面121、コレット外周面122を有している。
コレット内周面121は、コレット内周面部分121a~121cを含んでいる。コレット内周面部分121aと121cは、軸方向に平行(「略平行」を含む)に延在し、コレット内周面部分121bは、径方向に沿って延在している。
コレット内側空間120aは、コレット内周面部分121aにより形成されるコレット内側空間部分120bと、コレット内側空間部分120bより後端側に配置され、コレット内周面部分121cにより形成されるコレット内側空間部分120cを含んでいる。
コレット内側空間部分120bは、軸方向に直角な断面が円形(「略円形」を含む)を有する円筒穴である。コレット内側空間部分120bには、後述する工具のシャンク部が挿入される。
コレット内側空間部分120cは、軸方向に直角な断面が正方形(「略正方形」を含む)を有する正方形穴である。コレット内周面部分121cは、正方形穴の各側面を形成する複数のコレット内周面部分121c1~121c4(図9参照)を含んでいる。コレット内側空間部分120cには、後述する工具の角軸部が挿入される。工具の角軸部がコレット内側空間部分120c内に挿入されることにより、コレット120に対する工具の回転が防止される。すなわち、コレット内側空間部分120cと工具の角軸部によって工具の回り止め機構が構成されている。
コレット内周面部分121bは、コレット内周面部分121aとコレット内周面部分121cを接続する段差面である。
コレット内側空間120aが、本発明の「コレット内側空間」に対応し、コレット内側空間部分120bが、本発明の「第1コレット内側空間部分」に対応し、コレット内側空間部分120cが、本発明の「コレット内側空間部分」あるいは「第2コレット内側空間部分」に対応する。
コレット外周面122は、コレット外周面部分122a~122eを含んでいる。
コレット外周面部分122aは、外径が先端側から後端側に向かって増大するようにテーパー状に延在するテーパー面に形成されている。コレット外周面部分122aは、後述するリテーナ130のリテーナ内周面部分131aとテーパー嵌合可能に形成されている。
コレット外周面部分122b~122dによって、周方向に沿って延在する凹部123が形成されている。凹部123には、後述するリテーナ130の突部134が挿入される。
コレット外周面部分122eは、外径が先端側から後端側に向かって減少するようにテーパー状に延在するテーパー面に形成されている。コレット外周面部分122eは、本体部内周面部分111aとテーパー嵌合可能に形成されている。
また、コレット120は、複数のすり割り(スリット)を有している。
複数のすり割りは、コレット後端面120Bから軸方向に沿ってコレット先端面120A側に延在する複数のすり割り124と、コレット先端面120Aから軸方向に沿ってコレット後端面120B側に延在する複数のすり割り125を含んでいる。すり割り124は、コレット後端面120B、コレット内周面121およびコレット外周面122に開口している。すり割り125は、コレット先端面120A、コレット内周面121およびコレット外周面122に開口している。本実施形態では、すり割り124と125は、周方向に沿って等間隔に6つ設けられている。また、すり割り124と125は、周方向に沿って交互に設けられている。
複数のすり割り124によって、コレット先端面120A側が固定され、コレット後端面120B側に自由端を有する複数の分割片127が形成される。また、複数のすり割り125によって、コレット後端面120B側が固定され、コレット先端面120A側に自由端を有する複数の分割片128が形成される。
すり割り124が、本発明の「すり割り」あるいは「第1すり割り」に対応し、すり割り125が、本発明の「第2すり割り」に対応する。また、分割片127が、本発明の「分割片」あるいは「第1分割片」に対応し、分割片128が、本発明の「第2分割片」に対応する。
また、コレット内周面121(詳しくは、コレット内周面部分121a)には、すり割り124とコレット先端面120Aを連通する連通孔126が複数設けられている。本実施形態では、周方向に沿って等間隔に3つの連通孔126設けられている。具体的には、図2~図4に示されているように、6つのすり割り124のうちの、ひとつおきの3つのすり割り124とコレット先端面120Aを連通する3つの連通孔126が設けられている。そして、3つの連通孔126のうちの一つの連通孔126は、正方形穴であるコレット内側空間部分120cの各辺を形成する4つのコレット内周面部分121c1~121c4のうちの一つのコレット内周面部分121c1の周方向中央に形成されている(図9参照)。
工具がコレット120に保持されている時、冷却液は、すり割り124および連通孔126を介して流れ、コレット先端面120Aにおける開口部から噴出する。連通孔126の、コレット先端面120Aにおける開口部は、冷却液噴出口である。
リテーナ130は、筒状に形成され、リテーナ先端面130A、リテーナ後端面130B、リテーナ内側空間130aを形成するリテーナ内周面131、リテーナ外周面132を有している。
リテーナ内周面131は、リテーナ内周面部分131a~131eを含んでいる。リテーナ内周面部分131aは、内径が先端側から後端側に向かって増大するようにテーパー状に延在するテーパー面に形成されている。リテーナ内周面部分131aは、コレット外周面部分122aとテーパー嵌合可能に形成されている。リテーナ内周面部分131a~131cによって、周方向に沿って延在する凹部133が形成されている。また、リテーナ内周面部分131dおよび131eとリテーナ後端面130Bによって、周方向に沿って延在する突部134が形成されている。
締付部材140は、筒状に形成され、締付部材先端面140A、締付部材後端面140B、締付部材内側空間140aを形成する締付部材内周面141、締付部材外周面142を有している。
締付部材内周面141は、締付部材内周面部分141a~141cを含んでいる。リテーナ130は、締付部材内周面部分141aと141bにより形成される締付部材内側空間部分内に挿入される。なお、リテーナ外周面132と締付部材内周面部分141aの間にスチールボール150が配置される。締付部材内周面部分141cには、本体部外周面部分112aに形成されている雄ネジと螺号可能な雌ネジが形成されている。
工具ホルダ100は、例えば、以下のようにして組み付けられる。
先ず、リテーナ130と締付部材140を、スチールボール150を介在させた状態で組み付ける。
次に、コレット120のコレット先端面120Aを、締付部材内側空間140aを介してリテーナ内側空間130a内に挿入する。コレット外周面部分122aがリテーナ130の突部134を通過する際に、分割片128は、突部134により径方向内側に押圧されることによって、径方向内側に弾性変形する。
コレット外周面部分122aが突部134を通過すると、分割片128は、突部134による押圧が解除されて元の形状に復帰する。この時、コレット外周面部分122aとリテーナ内周面部分131aがテーパー嵌合する。また、コレット120の、後端側への移動は、コレット外周面部分122bとリテーナ内周面部分131dとの当接によって規制される。
コレット120、リテーナ130および締付部材140が組み付けられた状態で、コレット120のコレット後端面120Bを本体部内側空間110a内に挿入するとともに、締付部材140の締付部材内周面部分141cに形成されている雌ネジを本体部外周面部分112aに形成されている雄ネジに螺号させる。これにより、コレット外周面部分122eと本体部内周面部分111aがテーパー嵌合可能となる。
工具をコレット120(工具ホルダ100)に保持する際には、コレット内側空間120a内に工具を挿入する。この時、コレット内側空間部分120b内に工具のシャンク部が挿入され、コレット内側空間部分120c内に工具の角軸部が挿入される。そして、締付部材140を一方方向に回して、コレット120を後端側に移動させる。これにより、本体部内周面部分111aとコレット外周面部分122eとのテーパー嵌合を介して、コレット外周面部分122eに、径方向内側への押圧力が加わる。コレット外周面部分122eに径方向内側への押圧力が加わることによって、分割片127が径方向内側に弾性変形し、コレット内周面部分121aによって工具のシャンク部が挟持される。
工具をコレット120(工具ホルダ100)から取り外す際には、締付部材140を他方方向に回し、コレット120を先端側に移動させる。
本実施形態のコレット120(工具ホルダ100)により保持される工具の第1例10を、図5、図6を参照して説明する。なお、図5は、第1例の工具10の斜視図であり、図6は、図5を矢印VI方向から見た図である。
工具10は、先端側に刃部11、後端側に角軸部13、刃部11と角軸部13の間にシャンク部12を有している。
刃部11には、刃が形成されているとともに、切粉を排出するための切粉排出溝が形成されている。工具10では、軸方向に沿って延在する3つの切粉排出溝11a~11cが、周方向に沿って等間隔に形成されている。
シャンク部12は、軸方向に直角な断面が円形(「略円形」を含む)を有している。
角軸部13は、軸方向に直角な断面が正方形(「略正方形」を含む)を有している。角軸部13の外周面は、正方形の各辺を形成する側面13a~13dを含んでいる。
角軸部13を有する工具10では、角軸部13を形成する4つの側面13a~13dのうちの一つの側面が基準面として規定され、基準面に基づいて刃部11の位相が決められている。また、基準面として規定されている側面が判別可能に構成されている。図5に示されている工具10では、側面13aが基準面として規定されている。そして、基準面として規定されている側面13aの形状が他の側面13b~13dの形状と異なっている。図5では、側面13aの軸方向に沿った長さが、他の側面13b~13dの軸方向に沿った長さより長く設定されている。これにより、作業者は、側面13a~13dの形状を比較することによって、基準面として規定されている側面13aを判別することができる。
本実施形態のコレット120(工具ホルダ100)により保持される工具の第2例20を、図7を参照して説明する。なお、図7は、第2例の工具20の斜視図である。
工具20は、刃部21、シャンク部22および角軸部23を有している。工具20の刃部21およびシャンク部22は、工具10の刃部11およびシャンク部12と同様の構成である。
角軸部23は、軸方向に直角な断面が正方形(「略正方形」を含む)を有している。角軸部23の外周面は、正方形の各辺を形成する側面23a~23dを含んでいる。
工具20では、側面23a~23dは、同じ形状に形成されているとともに、基準面として規定されている側面に対応する箇所にマーク24が設けられている。図6に示されている工具20では、側面23aが基準面として規定されている。そして、基準面として規定されている側面23aに対応する箇所(例えば、側面23aより先端側の近傍)にマーク24が設けられている。マーク24としては、窪みや溝等を用いることができる。これにより、作業員は、マーク24が設けられている側面24aを基準面として判別することができる。
ここで、第1例の工具10の角軸部13を、第1実施形態のコレット120のコレット内側空間部分120cに挿入する場合、コレット内側空間部分120cに対する工具10の角軸部13の位相によって、連通孔126(冷却液噴出口)に対する工具10の刃部11の位相が変わることを図8~図12を参照して説明する。
以下では、コレット120の3つの連通孔126a~126cのうちの一つの連通孔126aが、正方形の各辺を形成する4つのコレット内周面部分121c1~121c4のうちの一つのコレット内周面部分121c1の周方向中央に形成されている場合について説明する。また、工具10の3つの切粉排出溝11a~11cのうちの一つの切粉排出溝11aが、角軸部13の4つの側面13a~13dのうちの一つの側面(基準面)13aに対応する箇所、例えば、側面(基準面)13aの延在方向に形成されている場合について説明する。
なお、図2に示されているように、コレット先端面120Aには、工具10の、切粉排出溝11aに対応する基準面13aが、コレット120の、連通孔126aに対応するコレット内周面部分121c1と対向するように、工具10の角軸部のコレット内側空間部分120cへの挿入を案内する(基準面13aの挿入位置を示す)マーク129が設けられている。
図8は、工具10の基準面13aが、コレット120のコレット内周面部分121c1に対向するように、工具10の角軸部13がコレット内側空間部分120c内に挿入された状態を示している。
図8では、工具10の切粉排出溝11a~11cが、コレット120の連通孔126a~126cと対向する位置に、連通孔126a~126cと軸方向に沿って重なった状態で、工具10がコレット120(工具ホルダ100)に保持されている。工具10が図8に示されているようにコレット120(工具ホルダ100)に保持されていると、コレット先端面120Aにおける、連通孔126a~126cの開口部(冷却液噴出口)から噴出される冷却液によって、工具10を冷却しながら、工具10の切粉排出溝11a~11c内の切粉を効率よく流し出すことができる。
コレット120に対する工具10の位相、すなわち、コレット120のコレット内側空間部分120cのコレット内周面部分121c1~121c4と、工具10の角軸部13の側面13a~13cとの配置関係を、図9~図11に示す。
図9は、切粉排出溝11aに対応する、角軸部13の側面13aが、コレット内周面部分121c1に対向するように、工具10の角軸部13がコレット内側空間部分120c内に挿入された状態(第1位相)を示している。
図10は、切粉排出溝11aに対応する、角軸部13の側面13aが、コレット内周面部分121c2に対向するように、工具10の角軸部13がコレット内側空間部分120c内に挿入された状態(第2位相)を示している。
図11は、切粉排出溝11aに対応する、角軸部13の側面13aが、コレット内周面部分121c3に対向するように、工具10の角軸部13がコレット内側空間部分120c内に挿入された状態(第3位相)を示している。
図12は、切粉排出溝11aに対応する、角軸部13の側面13aが、コレット内周面部分121c4に対向するように、工具10の角軸部13がコレット内側空間部分120c内に挿入された状態(第4位相)を示している。
図9~図12に示されているように、コレット内側空間部分120cに対する工具10の角軸部13の位相(第1位相~第4位相)によって、3つの連通孔126a~126c(冷却液噴出口)に対する工具10の刃部11の位相が変わっている。すなわち、第1位相~第4位相において、3つの連通孔126a~126c(冷却液噴出口)から工具10の刃部11への冷却液の流れ方が変わっている。工具10の刃部11における冷却液の流れ方が変わると、工具10の刃部11の寿命が変わる。工具10の刃部11の寿命を正確に管理するには、工具の刃部を連通孔126a~126c(冷却液噴出口)に対して所定位相で配置する必要がある。
前述したように、角軸部を有する工具では、角軸部を形成する側面のうちの一つの側面が、刃部の位相を決めるための基準面として規定されているとともに、基準面を判別可能に構成されている。例えば、図5に示されている工具10では、基準面として規定されている側面13aの軸方向に沿った長さが他の側面13b~13dの軸方向に沿った長さより長く設定されている。また、図7に示されている工具20では、基準面として規定されている側面13aに対応する箇所にマーク19が設けられている。
このため、工具の角軸部の、基準面として規定されている側面を、正方形の各辺を形成するコレット内周面部分121c1~121c4のうちの所定の一つのコレット内周面部分に対向する箇所に配置するための案内部を設けることによって、工具10の刃部11を連通孔126(冷却液噴出口)に対して所定位相で配置することができる。
本実施形態では、図2に示されているように、コレット先端面120Aに、工具の角軸部の側面のうち、基準面として規定されている側面(図5では、側面13a、図7では、側面23a)の挿入位置を示すマーク129を設けている。
図2では、正方形を形成するコレット内周面部分121c1~121c4のうちの所定の一つのコレット内周面部分121c1の周方向中央に対応する箇所にマーク129が設けられている。コレット内周面部分121c1の周方向中央に対応する箇所は、例えば、コレット内周面部分121c1の周方向中央を通り、径方向に沿って延在する線上が対応する。勿論、マーク129を設ける位置は、適宜変更可能である。
作業員は、例えば、工具10をコレット120に保持する際には、基準面として規定されている側面13aを、マーク129が設けられている箇所に配置した状態で、角軸部13をコレット内側空間部分120c内に挿入する。これにより、工具10の刃部11が連通孔126(冷却液噴出口)に対して所定位相で配置されるように、工具10の角軸部13をコレット内側空間部分120c内に容易、確実に挿入することができる。
なお、案内部は、マーク129に限定されない。
本実施形態のコレット120(工具ホルダ100)により保持される工具の第3例30を、図13、図14を参照して説明する。なお、図13は、第3例の工具30の斜視図であり、図14は、図13を矢印XIV方向から見た図である。
工具30は、刃部31、シャンク部32および角軸部33を有している。
工具30のシャンク部32および角軸部33は、工具10のシャンク部12および角軸部13と同様の構成である。また、基準面として規定されている側面33aの形状が、他の側面33b~33dと異なっている。
刃部31には、刃が形成されているとともに、軸方向に沿って延在する4つの切粉排出溝31a~31dが、周方向に沿って等間隔の箇所に形成されている。
本実施形態のコレット120(工具ホルダ100)により保持される工具の第4例40を、図15を参照して説明する。なお、図15は、第4例の工具40の斜視図である。
工具40は、刃部41、シャンク部42および角軸部43を有している。
工具40のシャンク部42および角軸部43は、工具20のシャンク部22および角軸部43と同様の構成である。また、基準面として規定されている側面を示すマーク44が設けられている。
刃部41には、刃が形成されているとともに、軸方向に沿って延在する4つの切粉排出溝41a~41dが、周方向に沿って等間隔の箇所に形成されている。
工具30および40は、工具10および20と同様の方法で第1実施形態のコレット120(工具ホルダ100)に保持される。
次に、本発明のコレットの第2実施形態220を図16~図19を参照して説明する。
図16~図19には、第2実施形態のコレット220を備える第2実施形態の工具ホルダ200が示されている。なお、図16は、第2実施形態の工具ホルダ200の断面図であり、図17は、図16を矢印XVII方向から見た図である。また、図18は、第2実施形態のコレット220の斜視図であり、図19は、第2実施形態のコレット220の断面図である。
第2実施形態の工具ホルダ200は、本体部210、コレット220、リテーナ230、締付部材240により構成されている。
本体部210、リテーナ230、締付部材240は、第1実施形態の工具ホルダ100の本体部110、リテーナ130、締付部材140と同じ構成である。このため、本体部210、リテーナ230、締付部材240の説明は省略する。
コレット220は、第1実施形態のコレット120と同様に、筒状に形成され、コレット先端面220A、コレット後端面220B、コレット内側空間220aを形成するコレット内周面221、コレット外周面222を有している。また、コレット内側空間220aは、第1実施形態のコレット120のコレット内側空間120aと同様に、断面が円形(「略円形」を含む)を有する円筒穴であるコレット内側空間部分220bと、断面が正方形(「略正方形」を含む)を有する正方形穴であるコレット内側空間部分220cを含んでいる。このため、コレット内周面221、コレット外周面222、コレット内側空間220aの説明は省略する。
また、コレット220は、第1実施形態のコレット120と同様に、複数のすり割り(スリット)と複数の連通孔を有している。第2実施形態のコレット220は、すり割りの数と連通孔の数が第1実施形態のコレット120と相違している。
コレット220の複数のすり割りは、コレット後端面220Bから軸方向に沿ってコレット先端面220A側に延在する複数のすり割り224と、コレット先端面220Aから軸方向に沿ってコレット後端面220B側に延在する複数のすり割り225を含んでいる。すり割り224は、コレット後端面220B、コレット内周面221およびコレット外周面222に開口している。すり割り225は、コレット先端面220A、コレット内周面221およびコレット外周面222に開口している。本実施形態では、すり割り224と225は、周方向に沿って等間隔に4つ設けられている。また、すり割り224と225は、周方向に沿って交互に設けられている。
複数のすり割り224によって、コレット先端面220A側が固定され、コレット後端面220B側に自由端を有する複数の分割片227が形成される。また、複数のすり割り225によって、コレット後端面220B側が固定され、コレット先端面220A側に自由端を有する複数の分割片228が形成される。
すり割り224が、本発明の「すり割り」あるいは「第1すり割り」に対応し、すり割り225が、本発明の「第2すり割り」に対応する。また、分割片227が、本発明の「分割片」あるいは「第1分割片」に対応し、分割片228が、本発明の「第2分割片」に対応する。
また、コレット内周面221(詳しくは、コレット内周面部分221a)には、すり割り224とコレット先端面220Aを連通する連通孔226が複数設けられている。本実施形態では、周方向に沿って等間隔に4つの連通孔226が設けられている。具体的には、図17~図19に示されているように、4つのすり割り224それぞれとコレット先端面220Aを連通する4つの連通孔226が設けられている。そして、4つの連通孔226は、正方形の各辺を形成する4つのコレット内周面部分221c1~221c4の周方向中央に形成されている(図20参照)。
本実施形態のコレット220(工具ホルダ200)は、第1実施形態のコレット120(工具ホルダ100)と同様に、第1例の工具10、第2例の工具20、第3例の工具30、第4例の工具40を保持することができる。
ここで、第1例の工具10の角軸部13を、第2実施形態のコレット220のコレット内側空間部分220c内に挿入した状態が図20に示されている。
以下では、4つの連通孔226が、正方形の各辺を形成する4つのコレット内周面部分221c1~221c4の周方向中央に形成され、工具10の3つの切粉排出溝11a~11cのうちの一つの切粉排出溝11aが、角軸部13の4つの側面13a~13dのうちの一つの側面13aに対応する箇所に形成されている場合について説明する。
図20は、工具10の、切粉排出溝11aに対応する側面13aが、コレット内周面部分221c1に対向するように、工具10がコレット内側空間部分220c内に挿入された状態(第1位相)を示している。
ここで、工具10の角軸部13およびコレット内側空間部分120cは、断面が正方形に形成されている。また、本実施形態のコレット220では、4つの連通孔226が周方向に沿って等間隔に配置されている。
このため、切粉排出溝11aに対応する側面13aが、コレット内周面部分221c1に対向する状態(第1位相)、コレット内周面部分221c2に対向する状態(第2位相)、コレット内周面部分221c3に対向する状態(第3位相)、コレット内周面部分221c4に対向する状態(第4位相)において、連通孔226に対する工具10の刃部11の位相は変わらない。すなわち、第1位相~第4位相の状態において、工具10の刃部11における冷却液の流れ方は変わらない。
これは、第2例の工具20、第3例の工具30、第4例の工具40を保持する場合も同じである。なお、第3例の工具30を第2実施形態のコレット220のコレット内側空間部分220c内に挿入した状態が、図21に示されている。
したがって、本実施形態のコレット220(工具ホルダ200)では、第1実施形態のコレット120(工具ホルダ)の案内部(マーク)を設けることなく、工具10~40の刃部11~41を連通孔226(冷却液噴出口)に対して所定位相で配置することができる。
以上では、3つの連通孔126を有するコレット120、4つの連通孔226を有するコレット220について説明したが、連通孔の数はこれに限定されない。
第3実施形態のコレット320が、図22に示されている。本実施形態のコレット320は、コレット後端面320Bから軸方向に沿ってコレット先端面320A側に延在する4つのすり割り324と、コレット先端面320Aから軸方向に沿ってコレット後端面320B側に延在する4つのすり割り325を有している。そして、4つのすり割り324のうちの2つのすり割り324とコレット先端面320Aとの間に2つの連通孔326が、周方向に沿って等間隔に設けられている。
本実施形態では、軸方向に沿って延在する切粉排出溝が、周方向に沿って等間隔に2つ設けられている工具50が用いられる。
また、第3実施形態のコレットでは、コレット内側空間内への工具50の挿入を案内するマーク(案内部329)設けられている。
なお、すり割り324および325の数は、2つでもよい。
以上では、工具の角軸部および工具の角軸部が挿入されるコレット内側空間部分(第2コレット内側空間部分)の断面が正方形である場合について説明したが、角軸部および第2コレット内側空間部分の断面形状は正方形に限定されない、また、連通孔の数は、適宜設定可能である。
この場合、以下のように構成することができる。
「シャンク部と、前記シャンク部より先端側に設けられている刃部および前記シャンク部より後端側に設けられ、軸方向に直角な断面が多角形(好適には、四角形)である角軸部を有する工具を保持するコレットであって、
コレット先端面と、コレット後端面と、コレット内側空間を形成するコレット内周面と、コレット外周面と、軸方向に沿って延在し、前記コレット後端面、前記コレット内周面および前記コレット外周面に開口している複数のすり割りとを有し、
前記コレット内側空間は、前記工具の前記シャンク部が挿入される第1コレット内側空間部分と、前記工具の前記角軸部が挿入される、軸方向に直角な断面が多角形(好適には、四角形)である第2コレット内側空間部分を含み、
前記コレット内周面には、前記すり割りと前記コレット先端面を連通する連通孔が、周方向に沿って(好適には、周方向に沿って等間隔に)複数設けられ、
更に、前記工具の前記刃部を前記連通孔に対して所定位相で配置するための案内部が設けられていることを特徴とするコレット。」
実施形態で説明した構成は、種々の変更、追加、削除が可能である。
実施形態では、コレットを備える工具ホルダについて説明したが、本発明は、コレットとして構成することもできる。
コレット内側空間内への工具の挿入を案内する案内部(マーク)としては、種々の構成の案内部を用いることができ、また、案内部の配置位置は、適宜変更可能である。また、コレット内側空間内への工具の挿入を案内する案内部(マーク)は省略することもできる。
第1実施形態では、3つの連通孔のうちの一つの連通孔を、正方形の各辺を形成する4つのコレット内周面部分のうちの一つのコレット内周面部分の周方向中央に設けたが、連通孔の配置位置は、これに限定されず、適宜変更可能である。
第2実施形態では、4つの連通孔を、正方形の各辺を形成する4つのコレット内周面部分の周方向中央に設けたが、連通孔の配置位置は、これに限定されず、適宜変更可能である。
コレットを工具ホルダの本体部に装着するために、コレットの先端側に、テーパー状のコレット外周面部分および複数のすり割りを設けるとともに、コレット外周面部分にテーパー嵌合可能なテーパー状のリテーナ内周面部分を有するリテーナおよび締付部材を用いたが、コレットを本体部に装着する構成はこれに限定されない。
工具の角軸部の側面と切粉排出溝との配置関係は、適宜設定可能である。
10、20、30、40、50 工具
11、21、31、41 刃部
11a~11c、21a~21c、31a~31d、41a~41d、51a、51b 切粉排出溝
12、22、32、42 シャンク部
13、23、33、43 角軸部
13a~13d、23a~23c、33a~33d、43a~43d 側面
24、44 マーク
100、200 工具ホルダ
110、210 本体部
110A、220A 本体部先端面
110a、210a 本体部内側空間
111、211 本体部内周面
111a、211a 本体部内周面部分
112、212 本体部外周面
112a、212a 本体部外周面部分
120、220、320 コレット
120A、220A、320A コレット先端面
120B、220B、320B コレット後端面
120a、220a コレット内側空間
120b、220b コレット内側空間部分(第1コレット内側空間部分)
120c、220c コレット内側空間部分(第2コレット内側空間部分)
121、221 コレット内周面
121a~121c、121c1~121c4、221a~221c、221c1~221c4 コレット内周面部分
122、222 コレット外周面
122a~122e、222a~222e コレット外周面部分
123、223 凹部
124、224、324 すり割り(第1すり割り)
125、225、325 すり割り(第2すり割り)
126、126a~126c、226、326 連通孔
127、227 分割片(第1分割片)
128、228 分割片(第2分割片)
129、329 マーク(案内部)
130、230、330 リテーナ
130A、230A リテーナ先端面
130B、230B リテーナ後端面
130a、230a リテーナ内側空間
131、231 リテーナ内周面
131a~131e、231a~231e リテーナ内周面部分
132、232 リテーナ外周面
133、233 凹部
134、234 突部
140、240、340 締付部材
140A、240A 締付部材先端面
140B、240B 締付部材後端面
140a、240a 締付部材内側空間
141、241 締付部材内周面
141a~141c、241a~241c 締付部材内周面部分
142、242 締付部材外周面
150、250 スチールボール

Claims (4)

  1. シャンク部と、前記シャンク部より先端側に設けられている刃部および前記シャンク部より後端側に設けられ、軸方向に直角な断面が正方形である角軸部を有する工具を保持するコレットであって、
    コレット先端面と、コレット後端面と、コレット内側空間を形成するコレット内周面と、コレット外周面と、軸方向に沿って延在し、前記コレット後端面、前記コレット内周面および前記コレット外周面に開口している複数のすり割りとを有し、
    前記コレット内側空間は、前記工具の前記シャンク部が挿入される第1コレット内側空間部分と、前記工具の前記角軸部が挿入される、軸方向に直角な断面が正方形である第2コレット内側空間部分を含み、
    前記コレット内周面には、前記すり割りと前記コレット先端面を連通する連通孔が、周方向に沿って等間隔に3つ設けられ、
    更に、前記工具の前記角軸部を前記第2コレット内側空間部分に対して所定位相で挿入するための案内部が設けられており、
    前記案内部は、前記コレット先端面に設けられているマークであることを特徴とするマークであることを特徴とするコレット。
  2. 請求項に記載のコレットであって、
    軸方向に沿って一方側から見て、前記3つの連通孔のうちの一つの連通孔は、前記第2コレット内側空間部分の各側面を形成するコレット内周面部分のうちの一つのコレット内周面部分の周方向中央に設けられ、
    前記案内部は、前記一つの連通孔に対応する箇所に設けられていることを特徴とするコレット。
  3. シャンク部と、前記シャンク部より先端側に設けられている刃部および前記シャンク部より後端側に設けられ、軸方向に直角な断面が正方形である角軸部を有する工具を保持するコレットであって、
    コレット先端面と、コレット後端面と、コレット内側空間を形成するコレット内周面と、コレット外周面と、軸方向に沿って延在し、前記コレット後端面、前記コレット内周面および前記コレット外周面に開口している複数のすり割りとを有し、
    前記コレット内側空間は、前記工具の前記シャンク部が挿入される第1コレット内側空間部分と、前記工具の前記角軸部が挿入される、軸方向に直角な断面が正方形である第2コレット内側空間部分を含み、
    前記コレット内周面には、前記すり割りと前記コレット先端面を連通する連通孔が、周方向に沿って等間隔に4つ設けられており、
    軸方向に沿って一方側から見て、前記4つの連通孔は、前記第2コレット内側空間部分の各側面を形成するコレット内周面部分の周方向中央に設けられていることを特徴とするコレット。
  4. 請求項1~のうちのいずれか一項に記載のコレットであって、
    前記工具には、軸方向に沿って延在する複数の切粉排出溝が周方向に沿って等間隔に形成されており、
    前記切粉排出溝が、前記連通孔と対向する位置に、少なくとも一部が前記連通孔と軸方向に重なった状態で、前記工具の前記シャンク部が前記第1コレット内側空間部分に挿入されるように構成されていることを特徴とするコレット。
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