JP2010196888A - 動力伝動用ベルト - Google Patents

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Takashi Nashiro
剛史 名代
Takehiko Ito
武彦 伊東
Kuniharu Uto
邦治 宇都
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Abstract

【課題】ベルトの耐側圧性を確保し、プーリから側圧を受けても変形しにくく、且つ、屈曲性を損なわず、亀裂の発生等によるベルト切断といった故障を抑制した伝動ベルト
提供する。
【解決手段】伸張ゴム層3と圧縮ゴム層5を有し、それらのゴム層の間にスパイラル状の心線を埋設した側面がV形状を呈した動力伝動用において、前記圧縮ゴム層5は少なくとも心線に近い上層5aとベルト内周面側の下層5bの2層からなり、下層5bに比べて上層5aの硬度を高く設定してなる。
【選択図】図1

Description

本発明はスノーモービル、スクーター、バギー車及び一般産業用の変速ベルト等に用いられるVベルトである動力伝動用ベルトに係り、詳しくは前記のような用途で求められる高い耐側圧性を維持したまま、ベルト厚みを薄くして耐屈曲疲労性を改善した動力伝動用ベルトに関する。
従来から、スクーターまたは一般産業用の機械分野の駆動系には、駆動プーリと従動プーリに動力伝動用ベルトを懸架し、プーリの有効径を変化させて変速させるベルト式変速装置が用いられている。ここで使用されている動力伝動用ベルトはコグ部を持たないものや圧縮ゴム層と伸張ゴム層のうち少なくとも圧縮ゴム層にコグ山部とコグ谷部を交互に配したコグ部を有し、心線を接着ゴム層内に埋設した構成からなるものが挙げられ、ローエッジベルト、ローエッジシングルコグドベルトあるいはローエッジダブルコグドベルトなどのローエッジベルトとして商品化されている。
これらのベルトにおいて、特にバギー車やスノーモービルといった用途の場合、急加速や減速を繰り返し行うことが多く、低速で高トルクがかかる状況が多いといえる。よって、それを伝達するベルトにおいても高い負荷がかけられることになるので、耐側圧性についても高いものが求められることになる。
ベルトに高い耐側圧性を持たせるためにゴム中にポリアミド繊維やアラミド繊維等からなる短繊維をベルト幅方向に配向して埋設するといった工夫がなされている。短繊維を配合することによってゴムの耐側圧性は向上するが、耐屈曲性については低下してしまう。特に小径のプーリで用いるとかなり厳しい条件で繰り返し屈曲されることになり、屈曲疲労して亀裂が発生することにもつながる。
特許文献1には、ベルト上下面に配置するカバー帆布としてベルトの屈曲を阻害しないものを使用することでベルトの屈曲性を良好にしたベルトが開示されている。カバー帆布としてウーリ加工糸を一部に使用した伸縮自在な上面のカバー帆布として用い、不織布もしくは不織紙で構成されたカバー帆布を下面に積層しており、ベルトの加硫成形時にコグの形状を出やすくすることで屈曲性をよくするとともにベルトの屈曲を阻害することなく、走行中のスリップの発生を抑制して、亀裂や切断といった問題を少なくしたものである。
また、特許文献2には、コグドVベルトにおいて底ゴム層(圧縮ゴム層)をベルト背面側の第1の底ゴム層とベルト内面側の第2の底ゴム層の2層で構成し、第1よりも第2の底ゴム層の弾性率を大きく設定したベルトが開示されている。引用文献2では、比較的弾性率の低い第1の底ゴム層によってベルトに十分な屈曲性をもたせるとともに弾性率の高く第1の底ゴム層を配置することでプーリからの側圧を受けてもベルト幅方向の変形を少なく抑えて、各コグのベルト長さ方向の動きを減少させることで各コグ内部にクラックが生じるのを防止している。
特開平8−303529号公報 特開2000−18338号公報
特許文献1のベルトではカバー帆布がベルトの屈曲性を阻害することは防止することができるが、本体を構成するゴムの屈曲性を向上させなければ、根本的にベルトの屈曲性が大幅に改善されることはなく、コグにおける亀裂の発生も発生してしまう。
また、特許文献2では、屈曲性を有するとともにプーリからの側圧によるコグの幅方向の変形を抑えることはできるものの、ベルト内周面を形成するゴムの弾性率が高いためにベルトが屈曲することによるベルト内周面の亀裂の発生はどうしても発生しやすくなってしまう。
そこで、本発明ではベルトの屈曲性に優れて小径のプーリでの使用にも耐えられるものにするとともに、繰り返し屈曲を行った場合でもベルト表面の亀裂を生じさせることなく、ベルトの切断といった故障の発生しにくいベルトの提供を課題とする。
以上のような目的を達成するために本発明の請求項1では、少なくとも伸張ゴム層と圧縮ゴム層を有し、それらのゴム層の間にスパイラル状の心線を埋設した側面がV形状を呈した動力伝動用において、前記圧縮ゴム層は少なくとも心線に近い上層とベルト内周面側の下層の2層からなり、下層に比べて上層の硬度を高く設定してなることを特徴とする。
請求項2では、上層の硬度が93〜99の範囲であり、下層の硬度が93〜99の範囲である請求項1記載の動力伝動用ベルトとしている。
請求項1によると、圧縮ゴム層を上層と下層の少なくとも2層で構成し、上層の硬度を下層に比べて高くし、下層には硬度の低いゴムを配置してなることによって、硬度の高い上層によってベルトの耐変形性を向上させることができるが、ベルトの屈曲時に最も大きな応力を受けて大きく変形するベルトの下層において硬度の低いゴムを配置していることから、耐屈曲疲労性に優れ亀裂も発生しにくく、プーリからの側圧を受けたときに側圧に耐えて変形を小さくするとともに亀裂の発生も抑えたベルトとすることができる。
請求項2では、圧縮ゴム層における上層と下層の硬度の範囲をそれぞれ所定の範囲に限定しており、請求項1での耐変形性および耐屈曲疲労性をより高いものとすることができる。
ベルトの上幅に対する厚みの比率を所定の範囲に限定しているが、本発明のように圧縮ゴム層の上層の硬度を高くして耐変形性を補強することで、ベルトの厚みを薄くすることができ、下層の硬度を低く設定することで耐屈曲疲労性を高めるが、ベルトの厚みを薄くすることで屈曲時の変形を小さくすることができ、更に亀裂等の発生を抑えることができる。
図1は本発明に係るコグドVベルトである動力伝動用ベルトである。図1において、動力伝動用ベルト1は心線2を埋設する接着ゴム層3とその上部にはカバー帆布を積層した伸張ゴム層4が形成されており、接着ゴム層3の下部には圧縮ゴム層5が積層配置されている。
接着ゴム層3、伸張ゴム層4に用いるゴムとしては、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アルキル化クロロスルフォン化ポリエチレン、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、水素化ニトリルゴムと不飽和カルボン酸金属塩との混合ポリマー等既知のゴム材の単一もしくはこれらを適宜ブレンドしたものからなる。
伸張ゴム層4、圧縮ゴム層5の表面には、バイアス帆布もしくは広角度帆布あるいはウーリ加工したナイロンの経糸と通常の横糸を織製したゴム付き伸縮性帆布6が積層されている。その素材としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維等からなり、平織、綾織、朱子織等に製織した布で、経糸と緯糸との交差角が90〜120°程度の広角度帆布でもよい。上記帆布は、RFL処理した後、ゴム組成物をフリクション・コーチングしてゴム付帆布とする。RFL液はレゾルシンとホルマリンとの初期縮合物をラテックスに混合したものであり、ここで使用するラテックスとしてはクロロプレン、スチレン・ブタジエン・ビニルピリジン三元共重合体、水素化ニトリル、NBRなどである。
また圧縮ゴム層5には下面に一定ピッチのコグ部7が形成されている。また、圧縮ゴム層5内に、ベルト幅方向の剛性の補強のために横スダレ帆布等をコグ部の形状に沿った波形を呈して埋設配置していてもよい(図示しない)。本発明においてこの横スダレ帆布は必須のものではなく、配置しなくてもよい。
更に圧縮ゴム層5には、補強のために短繊維が配合されていてもよく、パラ系アラミド繊維(商品名:トワロン、ケブラー、テクノーラ)単独、あるいはパラ系アラミド繊維とナイロン、ポリエステル、ビニロン、綿、メタ系アラミド繊維(商品名:コーネックス)等の短繊維を混合してベルト幅方向へ配向している。これらの短繊維は前述の横スダレ帆布とともにベルトの幅方向への配向を保って混入されることによってベルトの幅方向の剛性を高めるとともにベルト側面の耐摩耗性を向上させることができる。
この短繊維の添加量は、ゴム100質量部に対して5〜40質量部、好ましくは8〜15質量部である。
圧縮ゴム層5の側面には短繊維が突出した状態となっており、突出した繊維がベルトとプーリ間の摩擦力を低下させてゴムの粘着摩耗を阻止してベルトスリップによる発音を軽減することができる。
また、接着ゴム層3中には心線2が埋設されており、心線2としてはアラミド繊維が用いられるが、ポリ−pまたはm−ベンズアミドまたは、ポリ−p−フェニレンテレフタルアミド、ポリ−m−フェニレンイソフタルアミド繊維を挙げることができる。
心線2をゴム中に埋設してベルトの張力体として使用するためには心線とゴムとが強固に接着していなければならない。また心線は複数のフィラメントを撚り合せたものであり、複数のフィラメントが結束されていなければならない。それらの理由により心線として用いるロープには接着処理が施される。接着処理としてはRFL液による処理、ゴム糊による処理、イソシアネート化合物やエポキシ化合物などによる処理を挙げることができる。
本発明では、圧縮ゴム層5をベルト背面に近い側の上層5aとベルト内周面の側に近い下層5bとに分けており、上層5aを弾性率の高い材料で構成し、下層5bは上層5aよりも弾性率の低い材料で構成してなることを特徴としている。上層5aの硬度は93〜99の範囲であり、下層の硬度が80〜88の範囲であることが好ましい。
上層5aの硬度を93未満とすると、ベルトを補強効果が少なくプーリからの側圧に対して十分に耐えることができないので、ベルトの変形が大きくなって走行中の騒音の発生につながったり、寿命を短くしてしまうことにもなりかねない。99を超えるような弾性率であると、逆にベルトの屈曲性を阻害することになり、ベルトがプーリの曲面に十分に沿うことができず伝達効率が低下したり、屈曲性に劣るので亀裂が発生して切断してしまったりする問題がある。
下層5bの硬度が80未満であると、屈曲性はよくなるが強度の面で不足するので好ましくなく、88を超えるような硬度であると、屈曲性が不足してベルト走行中に繰り返し屈曲を受けて亀裂が発生することになるので好ましくない。
上層5aとして使用することができる硬度が93〜99の範囲にあるような素材としてはポリウレタンの他、水素化ニトリルゴム、水素化ニトリルゴムと不飽和カルボン酸金属塩との混合ポリマー等の単一材もしくはこれらを適宜ブレンドしたものを挙げることができ、その中でも硬質ウレタンを使用することが伸びにくく伝達ロスが少なくなることから好ましい。下層5bとして使用することができる素材としては伸張ゴム層や接着ゴム層と同様であり、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アルキル化クロロスルフォン化ポリエチレン、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、水素化ニトリルゴムと不飽和カルボン酸金属塩との混合ポリマー等既知のゴム材の単一もしくはこれらを適宜ブレンドしたものが挙げられる。
以上の説明では、コグドVベルトの例を挙げて説明したが、本発明を適用することができるベルトの種類としては、コグドVベルトのほかコグのないローエッジベルトも挙げることができる。
本発明は変速ベルト等に用いられる伝動ベルトにおいて、ベルトの耐側圧性を十分に確保して尚且つ屈曲性を損なわず、亀裂等の発生を抑えた伝動ベルトに適用される。
本発明の一態様であるコグドVベルトの断面斜視図である。 本発明の別の例であるローエッジベルトの断面斜視図である。
1 動力伝動用ベルト
2 心線
3 接着ゴム層
4 伸張ゴム層
5 圧縮ゴム層
5a 上層
5b 下層
6 伸縮性帆布
7 コグ部

Claims (3)

  1. 少なくとも伸張ゴム層と圧縮ゴム層を有し、それらのゴム層の間にスパイラル状の心線を埋設した側面がV形状を呈した動力伝動用において、前記圧縮ゴム層は少なくとも心線に近い上層とベルト内周面側の下層の2層からなり、下層に比べて上層の硬度を高く設定してなることを特徴とする動力伝動用ベルト。
  2. 上層の硬度が93〜99の範囲であり、下層の弾性率が80〜88の範囲である請求項1記載の動力伝動用ベルト。
  3. ベルトの上幅をW、ベルトの厚みをTとしたとき、ベルト厚みTは0.3W≦T≦0.6Wの範囲内である請求項1〜2のいずれかに記載の伝動用ベルト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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