JP2010188975A - 空気入りタイヤ及び空気入りタイヤの装着方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】泥濘地と砂地との双方において優れた悪路走破性を発揮することができる空気入りタイヤと、その空気入りタイヤの装着方法を提供すること。
【解決手段】一対のビード部1と、そのビード部1からタイヤ径方向外側に延びるサイドウォール部2と、そのサイドウォール部2の各々のタイヤ径方向外側端に連なるトレッド部3とを備えた空気入りタイヤTにおいて、両側のバットレス部9にタイヤ周方向Rに沿って配置された複数の突起5からなる突起群が設けられ、前記突起群の各々が、タイヤ周方向Rの一方向に向かって突出高さが漸減するように各突起5の外側面5aを傾斜させると共に、タイヤ周方向Rに対する突起5の外側面5aの傾斜方向を互いに一致させている。
【選択図】図1

Description

本発明は、悪路走行を目的とした空気入りタイヤと、その空気入りタイヤの装着方法とに関するものである。
悪路走行を目的としたオフロード用の空気入りタイヤでは、平坦な舗装路または未舗装路の走行のみならず、泥濘地を含む不整地悪路の走行も考慮しなければならない。そのため、平坦な舗装路での通常走行時には接地しないバットレス部に突起を設けて、泥濘地に沈み込んだ場合に、該突起の剪断抵抗によりトラクションを発生できるようにしたタイヤが知られている(例えば、下記特許文献1)。また、そのような突起によって、悪路走行時の耐外傷性を向上することも知られている(例えば、下記特許文献2)。
しかし、オフロードレースでは、走行コース内に、泥濘地だけでなく、砂漠などの砂地が含まれる場合もある。かかる砂地では、乾燥した小粒径の砂が集まっているため、泥濘地とはタイヤの挙動が大きく異なる。即ち、上記の如き突起を有するタイヤであっても、砂地に沈み込んだ場合には、路面から得られる剪断抵抗が小さくタイヤが空転し易いために、トラクションが発生し難い。寧ろ、突起により車両の後方や側方に砂が掻き出されるため、接地面付近の砂が消失し易く、タイヤの埋没が進行して走行不能の状態に陥る恐れがある。
タイヤが砂地に沈み込んだときには、接地面積を確保してタイヤの埋没の進行を防ぐことが重要であり、その為には砂を不用意に掻き出さないことが肝要である。このように、泥濘地においては、バットレス部に設けた突起によりトラクションを発揮して悪路走破性が向上するものの、砂地においては、その突起により砂が掻き出されることで却って悪路走破性が悪化するのであり、この点につき、泥濘地での悪路走破性と砂地での悪路走破性とは背反する関係にあると言える。
上記のような事情からして、泥濘地で使用するタイヤと砂地で使用するタイヤとを別々に準備しておくことも考えられるが、不経済で且つ煩雑であるため実用的ではない。また、オフロードレースにおいては、スペアタイヤの搭載本数に限りがあること、レースのレギュレーションによりタイヤの銘柄数が制約される場合があることから、それぞれの悪路走破性に特化したタイヤを準備するのは困難なことが多い。
下記特許文献3には、サイドウォール部外表面のトレッド部側にヒレ状の突起片を設けた空気入りタイヤが記載されている。しかしながら、当該タイヤは、湿潤路面を走行した際の水飛沫の飛散を突起片によって防ぐものに過ぎず、上記のような泥濘地及び砂地での悪路走破性の問題に関して、その解決手段を何ら開示するものではない。
特開平11−291718号公報 特開2004−291936号公報 特開2007−297035号公報
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、泥濘地と砂地との双方において優れた悪路走破性を発揮することができる空気入りタイヤと、その空気入りタイヤの装着方法を提供することにある。
上記目的は、下記の如き本発明により達成できる。即ち、本発明に係る空気入りタイヤは、 一対のビード部と、そのビード部からタイヤ径方向外側に延びるサイドウォール部と、そのサイドウォール部の各々のタイヤ径方向外側端に連なるトレッド部とを備えた空気入りタイヤにおいて、両側のバットレス部にタイヤ周方向に沿って配置された複数の突起からなる突起群が設けられ、前記突起群の各々が、タイヤ周方向の一方向に向かって突出高さが漸減するように各突起の外側面を傾斜させると共に、タイヤ周方向に対する前記突起の外側面の傾斜方向を互いに一致させているものである。
この空気入りタイヤでは、上記のように突起の外側面の傾斜方向がタイヤ周方向の一方向に設定されていることから、装着方向に応じて、突起の突出高さが高い側をタイヤ回転方向の前方に向ける場合と、突起の突出高さが低い側をタイヤ回転方向の前方に向ける場合との2つの装着パターンを採り得る。これらの装着パターンは、それぞれ泥濘地、砂地の悪路走破性に優れたものであり、走破すべき悪路が泥濘地であるか砂地であるかに応じて適宜に選択され得る。この結果、本発明の空気入りタイヤによれば、泥濘地と砂地との双方において優れた悪路走破性を発揮することができる。
前者の装着パターンを採用した場合、本発明のタイヤは泥濘地の走破に適したものとなる。即ち、泥濘地に沈み込んだ状態で当該タイヤを回転させると、突起が突出高さの高い側を先頭にして泥濘地内を進行するために泥を的確に掻くことができ、この突起による剪断抵抗を利用してトラクションを効果的に発生させることができる。また、このような突起からなる突起群が両側のバットレス部に設けられていることから、泥濘地での悪路走破性を向上するのに有効なトラクションを発生できる。
他方、後者の装着パターンを採用した場合には、本発明のタイヤは砂地の走破に適したものとなる。即ち、砂地に沈み込んだ状態で当該タイヤを回転させると、突起が突出高さの低い側を先頭にして砂地内を進行するために砂の掻き出しが抑えられ、逆にタイヤ前方に砂を押し付けるように作用することで、接地面積を確保してタイヤの埋没の進行を防ぐことができる。しかも、このような突起からなる突起群が両側のバットレス部に設けられていることから、砂の掻き出しを極力抑えて砂地での悪路走破性を確実に向上できる。
上記において、前記突起の突出高さが低い側の縁部が、タイヤ子午線に対して傾斜し、タイヤ軸方向から見てタイヤ周方向の一方向に向かって先細りに形成されているものが好ましい。これにより、砂地を走破する場合において、先細りとなる縁部を先頭にして突起が砂地内を進行するため、突起による砂の掻き出しを効果的に抑えて、タイヤの埋没の進行をより確実に防ぐことができる。
上記において、前記突起の突出高さが高い側の縁部が、タイヤ子午線に対して略平行に延びるものが好ましい。これにより、泥濘地を走破する場合において、タイヤ子午線に対して略平行に延びた縁部を先頭にして突起が泥濘地内を進行するため、突起による剪断抵抗を効果的に高めて、トラクションを効率良く発揮することができる。
上記において、前記突起の外側面の少なくとも一部が、複数の小突起を並べてなる凹凸面で形成されているものが好ましい。これにより、泥濘地を走破する場合において、タイヤ回転時の遠心力に伴い、突起の外側面に粘着した泥が除去され易くなる。
上記において、前記突起のタイヤ径方向及びタイヤ周方向の最大長さが突出高さよりも大きいものが好ましい。かかる突起の形状により、泥濘地での悪路走破性の向上効果を適切に得ることができる。即ち、突起のタイヤ径方向またはタイヤ周方向の最大長さが突出高さよりも小さいと、突起がヒレ状に形成されるため、泥濘地の走破時には、突起による剪断抵抗が小さくなりトラクションを発揮し難い傾向にある。
また、本発明に係る空気入りタイヤの装着方法は、上記の空気入りタイヤを、同軸位置の左右両側にて、タイヤ回転方向に対する前記突起の外側面の傾斜方向を互いに一致させて装着するものである。この場合、同軸位置の左右両側において、上述したタイヤの装着パターンが同じになることから、泥濘地または砂地での悪路走破性の改善効果が適切に奏され、上記した本発明の空気入りタイヤの装着方法として好ましいものとなる。
本発明に係る空気入りタイヤの一例を示す要部斜視図 空気入りタイヤのタイヤ子午線断面図 突起の1つを拡大した斜視図 タイヤの平面視における要部拡大図 突起の正面図 突起の断面図 本発明の空気入りタイヤが有するトレッド面の別例を示す図 本発明の空気入りタイヤの装着パターンを示す概念図 本発明の空気入りタイヤの装着パターンを示す概念図 本発明の空気入りタイヤの装着パターンを示す概念図 突起の別例を示す斜視図
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る空気入りタイヤの一例を示す要部斜視図であり、タイヤ子午線断面を含んでいる。図2は、その空気入りタイヤのタイヤ子午線断面図である。
空気入りタイヤTは、一対のビード部1と、そのビード部1からタイヤ径方向外側に延びるサイドウォール部2と、そのサイドウォール部2の各々のタイヤ径方向外側端に連なるトレッド部3とを備えたラジアルタイヤであり、一対のビード部1の間にはトロイダル形状のカーカス4が配設されている。ビード部1では、環状のビードコア1aを介してカーカス4の端部が巻き上げられている。
トレッド部3のカーカス4の外周には、内外に積層された2枚のプライからなるベルト層6と、そのベルト層6の外周に積層されたベルト補強層7とが配設され、最外周にトレッドゴム8が設けられている。トレッドゴム8には、タイヤ周方向Rに連続して延びる主溝10や、主溝10に交差して延びる横溝11が設けられ、それらにより複数のブロック12が区画形成されている。なお、本発明のタイヤでは、トレッドパターンは特に限定されるものではない。
このタイヤTのタイヤ幅方向両側のバットレス部9には、タイヤ周方向Rに沿って配置された複数の突起5からなる突起群が設けられている。バットレス部9は、サイドウォール部2のタイヤ径方向外側の部分であって、平坦な舗装路での通常走行時には接地しない部分である。但し、泥濘地や砂地など不整地の悪路では、車両の重みによりタイヤTが容易に沈降し、泥や砂に埋没した状態でバットレス部9が接地することになる。このタイヤTは、所謂オフロード用タイヤであり、そのような悪路の走行に供される。
突起群はタイヤ周方向Rに沿って環状に設けられ、各突起5は互いに間隔を設けながら連続的に配置されている。突起5は、接地端13とタイヤ最大幅位置14との間に配置されるが、好ましくは接地面からのタイヤ径方向の距離がH1の位置とH2の位置との間であって、H1=15mm、H2=70mmである。当該範囲に突起5が位置することで、悪路走行時に突起5が路面に接地する頻度が高くなり、後述のように泥濘地でトラクションを効率的に発揮できる。また、接地面から15mm未満となる位置では、横溝11が開口しているために突起5の配置が困難になる場合がある。
図3は、突起5の1つを拡大した斜視図であり、図4は、タイヤTの平面視における要部拡大図である。以後の説明の便宜上、タイヤ周方向Rの一方をR1とし、他方をR2として区別している。突起5は、タイヤ軸方向に沿って見たときに矩形をなし、タイヤ回転方向の前方と後方とで突出高さが異なる形状をしている。
突起5は、タイヤ幅方向外側を向いた外側面5aを有し、タイヤ周方向の一方向であるR1方向に向かって突出高さが漸減するように外側面5aを傾斜させている。更に、図4に示すように、突起群の各々は、タイヤ周方向Rに対する突起5の外側面5aの傾斜方向を互いに一致させている。即ち、両バットレス部9の何れにおいても、突起5の突出高さがR1方向に向かって漸減しており、突起5の外側面5aの傾斜方向はタイヤ赤道線CLに関して互いに逆向きであって、本実施形態では線対称となっている。
泥濘地を含む悪路の走行では、R2方向がタイヤ回転方向の前方となるように、タイヤTが装着される。したがって、泥濘地に沈み込んだ状態でタイヤTを回転させると、突起5が突出高さの高い側を先頭にして泥濘地内を進行し、泥を的確に掻くことができる。その結果、突起5による剪断抵抗を確保し、トラクションを効果的に発生させることができる。かかるトラクションは両側のバットレス部9の各々にて発揮され、泥濘地において優れた悪路走破性を発揮できる。
また、泥濘地にタイヤTが沈み込んだ状態では、主溝10や横溝11に泥が粘着し、踏面の溝が見掛け上消失するために駆動性能が低下しがちである。これを防ぐには、バットレス部9の突起5によりタイヤ側方の泥を積極的に掻き取り、踏面の泥の排出を促すことが有効である。かかる観点からも、両バットレス部9の突起5により泥を的確に掻くことのできる構成が有用となる。
他方、砂地を含む悪路の走行では、R1方向がタイヤ回転方向の前方となるように、タイヤTが装着される。したがって、砂地に沈み込んだ状態でタイヤTを回転させると、突起5が突出高さの低い側を先頭にして砂地内を進行するために砂の掻き出しが抑えられ、逆にタイヤ前方に砂を押し付けるように作用することで、接地面積を確保してタイヤの埋没の進行を防ぐことができる。かかる砂の掻き出しの抑制作用は両側のバットレス部9の各々にて発揮され、砂地において優れた悪路走破性を発揮できる。
バットレス部9におけるタイヤ表面からの突起5の最大突出高さhは、5mm以上であることが好ましい。これにより、泥濘地の走行において突起5による剪断抵抗を確保し、悪路走破性を向上するのに十分なトラクションを発揮し易くなる。また、悪路に存在する岩などの突起物からバットレス部9を適切に保護して、タイヤTの耐外傷性を高めることができる。
突起5のタイヤ径方向の最大長さL1とタイヤ周方向Rの最大長さL2は、それぞれ突出高さhよりも大きい。長さL1または長さL2が高さhよりも小さい場合には、突起5がヒレ状に形成されて剛性が低下するため、突起5の突出高さが十分であっても容易く撓んでしまい、泥濘地での突起5による剪断力が小さくなって十分なトラクションを発揮し難くなる。
バットレス部9の片側に設けられる突起5の個数は、接地端13近傍のブロック列を構成するブロック12の個数に対して、同一かそれ以上が好ましい。タイヤ周方向Rに隣接する突起5の間隔は、等間隔である必要はないが、10〜80mmが好ましく、30〜50mmがより好ましい。この間隔が10mm未満であると突起5によるグリップ性が低下するため、また80mmを越えると突起5の個数が少なくなるため、十分なトラクションを発揮し難い傾向にある。なお、ここで言う突起5の間隔は、突起5の外側面5aの間隔である。
図5に示すように、突起5は正面視にて矩形をなし、突出高さが低い側の縁部5bと、突出高さが高い側の縁部5cとが、それぞれタイヤ子午線MLに平行に延びている。縁部5cがタイヤ子午線MLに対して平行に延びることにより、泥濘地の走行では、タイヤ子午線MLに平行な突起5の端面が泥を正面で受け止めて掻くことになる。そのため、突起5による剪断抵抗を効果的に増大して、トラクションを効率良く発揮することができる。
破線で示すように、縁部5bがタイヤ子午線MLに対して傾斜し、R1方向に向かって先細りに形成されていてもよい。これにより、砂地の走行において、先細りとなる縁部5bを先頭にして突起5が砂地内を進行するため、突起5による砂の掻き出しを効果的に抑えて、タイヤの埋没の進行を好適に防ぐことができる。この破線で示した縁部5bのタイヤ子午線MLに対する傾斜角度は、例えば30〜60度である。
図6は、タイヤ周方向Rに延在し且つバットレス部9におけるタイヤ表面の垂直方向または法線方向に延びる平面により突起5を切断したときの断面図である。突起5の突出高さが低い側の断面角度θ1は、突出高さが高い側の断面角度θ2よりも小さく、例えば5〜15度に設定される。これにより、砂地の走行において、突起5が砂地内に円滑に進入し易くなるため、突起5による砂の掻き出しを効果的に抑えることができる。また、泥濘地の走行において突起5が泥を効率的に掻けるよう、角度θ2は例えば75〜100度に設定される。
突起5の形状は、上述したものに限られない。例えば、突起5の表面形状が図5のような矩形でなくてもよく、三角形やV字形その他の多角形でもよい。更には、突起5の断面形状が、図6のような三角形でなくてもよい。外側面5aは、その一部または全部が湾曲面や屈曲面であっても構わない。また、突起5が全体的に傾斜した形状となるよう、突出高さが高い側の縁部5cから突起5のタイヤ周方向長さの10%以内となる領域に、突出高さが最大となる部分を配置することが好ましい。突起群を構成する突起5の形状は、互いに同じ大きさや形状でなくてもよい。
本発明の空気入りタイヤが有するトレッドパターンは限定されるものではなく、車両に対するタイヤの装着方向が特に指定されるものではない。本実施形態では、図4に示すようにタイヤ赤道線CL上の点を中心にして点対称なパターンを有するが、かかる場合には、トレッドパターンに関連した装着方向の制約は生じないため、走破すべき悪路が泥濘地であるか砂地であるかに応じて、タイヤの装着方向を適宜に選択することができる。
また、図7に示すトレッド面は、図4のトレッド面に対して中央部のブロック16が平行四辺形に形成されている点で異なるが、これも同様に点対称なパターンを有しており、トレッドパターンに関連した装着方向の制約が生じないものである。このように、装着方向に制約がない場合には、左右の何れに装着しても所定のタイヤ性能を発揮し得るため、限りあるスペアタイヤを有効に活用できる。
これに対し、装着方向に制約がある場合には、左右それぞれのスペアタイヤの保有を強いられるために不便である。また、回転方向によって駆動性能や制動性能が大きく異なるため、タイヤが損傷したなどの理由により意図するスペアタイヤを装着できない場合は、左右のタイヤの駆動力に差が生じ、特に軟弱路面を走行するに際して、車両駆動力伝達機構(ディファレンシャルギア)により駆動力の小さな側がスリップし易く、走行性能に悪影響を及ぼし易い。
とは言え、本発明は、タイヤ赤道線に関して非対称なトレッドパターン、若しくはタイヤ赤道線に対して線対称なトレッドパターンを有するものでも構わない。これらのパターンは所謂ワンウェイ(OneWay)方向性を有するため、トレッドパターンとの関係で装着方向が指定されることになるが、悪路走破性を特段に重視する場合には、パターンの利点が得られないことを甘受して逆向きに装着することも可能であり、走破すべき悪路に応じて装着方向を選択し得る。また、泥濘地と砂地の何れか一方を重視する場合には、指定された装着方向において所望の悪路走破性が向上するように、予め突起の傾斜方向を設計しておくことも考えられる。
本発明の空気入りタイヤは、両側のバットレス部に上記の如き突起を設けたこと以外は、通常の空気入りタイヤと同等であり、従来公知の材料、形状、構造、製法などが何れも本発明に採用できる。
図8〜10は、本発明の空気入りタイヤの装着パターンを示す概念図である。車両20には、上記の空気入りタイヤTが全輪に装着されており、それぞれをタイヤT1〜T4として区別している。図の上方向が車両前方であり、タイヤT1,T2は前輪側に、タイヤT3,T4は後輪側に装着されている。各タイヤの側方から突出した斜線は突起5であり、その外側面5aの傾斜方向を表している。
タイヤT1〜4は、同軸位置の左右両側にて、タイヤ回転方向に対する突起5の外側面の傾斜方向を互いに一致させている。図8は、泥濘地の走破に適した装着パターンの例であり、R2方向(図3,4参照)がタイヤ回転方向の前方となるように、即ち突起5の外側面がタイヤ回転方向の後方に向かって突出高さが漸減するように装着したものである。この場合、前輪側及び後輪側の双方において、泥濘地での悪路走破性の改善効果が適切に奏される。
図9は、砂地の走破に適した装着パターンの例であり、R1方向(図3,4参照)がタイヤ回転方向の前方となるように、即ち突起5の外側面がタイヤ回転方向の前方に向かって突出高さが漸減するように装着したものである。この場合、前輪側及び後輪側の双方において、砂地での悪路走破性の改善効果が適切に奏される。図10は、後輪側のみを図9とは逆向きに装着したパターンである。これは、前輪側でタイヤT1,T2の埋没の進行を防いで操舵性を確保できるため、後輪側では駆動力を重視して敢えて逆向きにしたものである。ドライバーによっては、このような装着パターンを採用することも考えられる。
[他の実施形態]
(1)前述の実施形態では、突起5の外側面5aが平坦に形成された例を示したが、図11に例示するように、突起5の外側面5aの一部を複数の小突起15を並べてなる凹凸面で形成してもよい。また、かかる凹凸面によって外側面5aの全部を形成してもよい。これにより、泥濘地の走行時に、タイヤ回転時の遠心力に伴い、外側面5aに粘着した泥を除去し易くなる。小突起15は、それぞれタイヤ周方向Rに沿って突出高さを徐々に変化させ、タイヤ周方向に並設されている。外側面5aを基準とした小突起15の突出高さは、突起5の突出高さhの1/2以下であることが好ましい。
(2)前述の実施形態では、タイヤ周方向Rに沿って突起5を1列で配置した例を示したが、これに限られるものではなく、例えば、突起5をタイヤ径方向にずらしながらタイヤ周方向に沿って千鳥状に配置してもよい。これにより、突起5の配設密度を高めて十分なトラクションを発揮し得ることから、泥濘地での悪路走破性を向上できる。
1 ビード部
2 サイドウォール部
3 トレッド部
5 突起
5a 外側面
5b 突出高さが低い側の縁部
5c 突出高さが高い側の縁部
9 バットレス部
13 接地端
14 タイヤ最大幅位置
15 小突起

Claims (6)

  1. 一対のビード部と、そのビード部からタイヤ径方向外側に延びるサイドウォール部と、そのサイドウォール部の各々のタイヤ径方向外側端に連なるトレッド部とを備えた空気入りタイヤにおいて、
    両側のバットレス部にタイヤ周方向に沿って配置された複数の突起からなる突起群が設けられ、前記突起群の各々が、タイヤ周方向の一方向に向かって突出高さが漸減するように各突起の外側面を傾斜させると共に、タイヤ周方向に対する前記突起の外側面の傾斜方向を互いに一致させていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記突起の突出高さが低い側の縁部が、タイヤ子午線に対して傾斜し、タイヤ軸方向から見てタイヤ周方向の一方向に向かって先細りに形成されている請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記突起の突出高さが高い側の縁部が、タイヤ子午線に対して略平行に延びる請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記突起の外側面の少なくとも一部が、複数の小突起を並べてなる凹凸面で形成されている請求項1〜3いずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記突起のタイヤ径方向及びタイヤ周方向の最大長さが突出高さよりも大きい請求項1〜4いずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 請求項1〜5いずれか1項に記載の空気入りタイヤを、同軸位置の左右両側にて、タイヤ回転方向に対する前記突起の外側面の傾斜方向を互いに一致させて装着する空気入りタイヤの装着方法。
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