JP2010132242A - 自動車のドア用トリムボード及び自動車のバックドア - Google Patents

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Abstract

【課題】ワイヤハーネスの寸法公差を吸収して、ワイヤハーネスを確実にトリムボード裏面に固定保持することができるようにした自動車のドア用トリムボードを提供する。
【解決手段】自動車のドアパネルの車室側表面に取り付けられ、ドアパネルの車室側表面に対向する裏面にドアパネル内に配置した各種機器に対する電気的接続を行なう複数の配線から成るワイヤハーネス20を備えた自動車のドア用トリムボード10であって、樹脂材料から形成され裏面に一体成形された一対のリブ12から成る溝部11を備え、溝部11が、長手方向に分散した複数箇所で内部に収容したワイヤハーネス20を係止する抜け止め部材13を有していて、ワイヤハーネス20を溝部11内に沿って引き回し、抜け止め部材13により溝部11内に係止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車のドアインナパネルの車室側表面に取り付けられ、裏面にドアインナパネル内に配置された各種機器に対する電気的接続を行なうワイヤハーネスが引き回されて取り付けられる自動車のドア用トリムボードと、このトリムボードを備えた自動車のバックドアに関する。
従来、図5に示すような自動車のバックドア1は、自動車の車体後部に設けられた開口部(図示せず)に対して、ヒンジ部(図示せず)によって外側上方向に開放し得るように揺動可能に支持されており、鋼板からプレス成形されたインナパネル1aとアウタパネル1bとから構成されている。
この種のバックドア1には、必要に応じて、ランセンスランプ,テールランプ等の灯具や、リヤワイパー,リヤウィンドウデフォッガー,アンテナ,バックカメラ等の各種電装品が組み込まれており、これらの灯具や電装品、即ち各種機器に給電し、あるいは信号の入出力のための電気的接続を行なうために、車体側に電気的に接続した複数の配線から成る所謂ワイヤハーネス7がバックドア1に配策されている。具体的には、図5において、バックドア1は、ライセンスランプ用コネクタ2,リヤウィンドウデフォッガー用コネクタ3,バックドアオープンスイッチ用コネクタ4,タッチセンサー用コネクタ5,バックドアクローザー用コネクタ6等がインナパネル1a上に固定されている。これらのコネクタ2〜6に対する電気的接続を行なうために、ワイヤハーネス7がインナパネル1aの車室側内面に沿って引き回されている。
このワイヤハーネス7は、図6に示すように、全体がインナパネル1aに対して固定されるように、適宜の間隔でクランプ8によってインナパネル1aに取り付けられている。各クランプ8は、図7に示すように、インナパネル1aの取付位置に設けられた取付孔1cの周辺に当接する当接部8aと、この取付孔1cに挿通され、半径方向外側に拡張して取付孔1cの周縁に裏側から係合する係合部8bと、当接部8aからインナパネル1aの表面に沿って反対側に延びる張り出し部8cと、を備えている。
この構成のバックドア1によれば、これらのクランプ8の張り出し部8cの上面をワイヤハーネスの所定箇所に当接させて、ワイヤハーネス7及び張り出し部8cに、絶縁テープ等のテープ材料9が巻回される。これにより、ワイヤハーネス7の所定箇所に対して、それぞれクランプ8が固定される。
この状態から、各クランプ8の係合部8bがバックドア1のインナパネル1aの取付孔1cに挿通されることで、クランプ8そしてワイヤハーネスがバックドア1のインナパネル1aの所定位置に取り付けられる。
これに対して、特許文献1には、自動車のドアハーネス及びこのドアハーネスに接続するドア用電装品を予めパネルに固定して取り付けており、ドアフレームの室内側開口を閉鎖するようにドアフレームに取り付けるドアモジュールパネルであって、上記パネルは樹脂成形品から成り、該パネル面に配索するワイヤハーネスの位置決め保持部を一体成形で突設していることを特徴とする、ドアモジュールパネルが開示されている。
特許文献2には、自動車のボディーに揺動可能に取り付けられるアウタパネルと、アウタパネルの車内側に取り付けられるインナパネルと、インナパネルに取り付けられドアに装着される部品を配線するドア用ハーネスを有する自動車用ドアにおいて、インナパネルにはドア用ハーネスを嵌め込み固定する溝が設けられ、インナパネルにドア装着部品及びドア用ハーネスを組み付けて一体化されたドアモジュールを構成し、さらにドア用ハーネスがインナパネルと一体化されたグロメットに挿入され、ボディー側ハーネスと接続するコネクタがグロメットの外側に配置されることを特徴とする自動車用ドアが開示されている。
さらに、特許文献3には、ワイヤハーネスを被固定部材(インパネ,トリムボード等)の面上に付設するためのワイヤハーネスの固定構造であって、係合歯を側面に備えた係止用突起と、係止用突起が挿通されると共に係合歯を係止可能な係止用孔を先端部に備えた可撓片とが、ワイヤハーネスが付設される被固定部材の面上に突設されていることを特徴とする、ワイヤハーネスの固定構造が開示されている。
特開2002−280126号公報 特開2000−016194号公報 特開2000−004524号公報
前述したバックドア1においては、ワイヤハーネスに対するクランプ8の固定は、クランプ8の所定箇所に対して、クランプ8の張り出し部8cがテープ材料9の巻回によって固定される。これにより、例えば図8(A)に示すように、ワイヤハーネス7の先端に接続されるコネクタ7aから所定距離d1の位置にクランプ8が固定される。
しかしながら、このようなテープ材料9の巻回によるクランプ8のワイヤハーネスに対する固定においては、テープ材料9の巻回作業が必要であり、組立作業が複雑になると共に、クランプ8をワイヤハーネス7の所定箇所に正確に位置決めして固定することは難しく、取付位置の寸法公差が生ずる。
このため、例えば図8(B)に示すように、クランプ8の取付位置の寸法公差によって、前述したコネクタ7aからの距離d2が前述した所定距離d1よりも長くなることがある。この場合、クランプ8をインナパネル1aの取付孔1cに装着したとき、クランプ8の取付位置とコネクタ7aの間に位置するワイヤハーネス7に弛みが生ずることになる。
このようなワイヤハーネス7の弛みが生ずると、図9に示すように、ワイヤハーネス7がインナパネル1aにて所望の経路を通過せず、屈曲部分では、図9にて符号7Aで示すように外側に大きくはみだしたり、あるいは図9にて符号7Bで示すように内側に蛇行したりすることになる。また、ワイヤハーネス7が所定寸法より短いときには、図9にて符号7Cで示すように、屈曲部分で内側に入り込むことがある。
このため、インナパネル1aにトリムボードを装着する際に、トリムボードとインナパネル1aとの間にワイヤハーネス7が挟み込まれたり、あるいはワイヤハーネス7の弛み部分がバックドア1のインナパネル1aの表面から浮き上がってしまったり、ワイヤハーネスが周囲の他の部品等と干渉することがある。
従って、このような挟み込みや干渉が生じても、自動車の走行時の振動等によるワイヤハーネス7の亀裂,破損等を回避するために、干渉する可能性の高い部位に対して保護材を配置したり、ワイヤハーネス7の引回し経路を規制するための補材を組み込む必要がある。このため、部品点数が多くなると共に、組み付け作業が複雑となり、部品コスト及び組立コストが高くなってしまう。また、自動車解体時において、リサイクルのためにワイヤハーネスをバックドア1から分離する作業が困難になってしまう。
これに対して、特許文献1によるドアモジュールパネルにおいては、ドアインナパネルの一部を別体のパネルとして構成して、このパネルに対してドア用電装品を固定すると共に、このドア用電装品に接続するワイヤハーネスをこのパネルに一体成形した位置決め保持部により固定している。これにより、ワイヤハーネスをクリップによりパネルに固定しなくてもよいので、クリップが不要になる。しかしながら、別体に構成したパネルが必要となり、部品点数が多くなって組立工数も増大すると共に、ワイヤハーネスが弛みを吸収するようには構成されていない。
特許文献2による自動車用ドアにおいては、樹脂製のインナパネルに設けられた溝内にワイヤハーネスが嵌め込むことによりインナパネルに対して固定される。しかしながら、ワイヤハーネスに弛みがあると、ワイヤハーネスを確実に溝内に嵌め込むことができず、ワイヤハーネスの一部が溝から突出してしまい、他の部品等と干渉することがある。
さらに、特許文献3によるワイヤハーネス固定構造においては、樹脂製のドアトリム等の被固定部材に一体成形された係止用突起と可撓片により、ワイヤハーネス被固定部材に固定するものである。しかしながら、ワイヤハーネスをドアパネルに対して固定するようには構成されておらず、またワイヤハーネスの弛みを吸収するようには構成されていない。
本発明は、以上の点に鑑み、ワイヤハーネスの寸法公差を吸収して、ワイヤハーネスを確実にトリムボード裏面に固定保持することができるようにした自動車のドア用トリムボード及び自動車のバックドアを提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の第一の構成は、自動車のドアインナパネルの車室側表面に取り付けられ、ドアインナパネルの車室側表面に対向する裏面にドアインナパネル内に配置された機器に対する電気的接続を行なう複数の配線から成るワイヤハーネスを備えた自動車のドア用トリムボードであって、樹脂材料から形成されていて裏面に一体成形された一対のリブから成る溝部を備えており、溝部が、長手方向に分散した複数箇所で内部に収容されたワイヤハーネスを係止する抜け止め部材を有していて、ワイヤハーネスが溝部内に沿って引き回され抜け止め部材により溝部内に係止されることを特徴としている。
本発明による自動車のバックドア構造は、好ましくは、抜け止め部材が、溝部を画成する一方のリブの先端から薄肉のヒンジ部を介して他方のリブに向かって延びるように一体成形され、その先端が他方のリブの外側に係合可能な係合部を有している。
本発明による自動車のバックドア構造は、好ましくは、溝部が、長手方向に分散した複数箇所でそれぞれ複数本の幅方向に並んだ突出部を備えており、ワイヤハーネスが、これらの突出部の間または突出部と溝部の側壁との間の間隙内に選択的に挿入されることにより溝部内で幅方向の移動が防止される。
本発明による自動車のバックドア構造は、好ましくは、溝部がトリムボードの裏面に縦方向及び横方向に延びるように縦横にそれぞれ複数本配置されていて、縦方向の溝部と横方向の溝部の交差部分で、溝部の内側のワイヤハーネスを収容すべき空間が互いに連通している。
本発明による自動車のバックドア構造は、好ましくは、抜け止め部材が溝部の互いに隣接する交差部分の間の領域に配置されている。
また上記目的は、発明の第二の構成では、前述した自動車のドア用トリムボードが、自動車のバックドアを構成するドアパネルの車室側表面に取り付けられていることを特徴とする自動車のバックドアにより達成される。
上記第一の構成によれば、自動車のドア用トリムボードの裏面に取り付けられるべきワイヤハーネスが、トリムボードの裏面に一体成形された一対のリブから成る溝部内に収容され、その長手方向に分散した複数箇所でそれぞれ抜け止め部材によって係止される。これにより、ワイヤハーネスはトリムボードの溝部内に確実に収容される。
溝部が長手方向に分散した複数箇所でそれぞれ複数本の幅方向に並んだ突出部を備えていることで、ワイヤハーネスが所定寸法に対する寸法公差に基づいて例えば余長を有し、この余長による弛みがあったとしてもワイヤハーネスが複数本の突出部の間または突出部と溝部の側壁との間の複数個の間隙のうち、適宜に選択された間隙内に挿入される。
これにより、ワイヤハーネスの溝部内で幅方向の移動が防止されると共に、溝部内で長手方向に沿って蛇行することにより上記弛みが吸収され、確実に溝部内に収容される。従って、ワイヤハーネスに弛みがあったしても、ワイヤハーネスの一部が溝部から浮き上がって、他の部品等と干渉するようなことはない。このため、ワイヤハーネスが他の部品との干渉により、自動車の走行時の振動やトリムボードの装着時の挟み込みによって、一部が破損したり裂断したりしてしまうようなことがない。
また、上記第二の構成によれば、自動車のバックドアを構成するドアパネルの車室側表面に取り付けられた自動車のドア用トリムボードが、その裏面に溝部を備えているので、ワイヤハーネスがトリムボードの裏面に一体成形された一対のリブから成る溝部内に収容され、その長手方向に分散した複数箇所でそれぞれ抜け止め部材によって係止される。従って、ワイヤハーネスはトリムボードの溝部内に確実に収容される。
以下、図面に示した実施形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1〜図3は、本発明を適用した自動車のドア用トリムボードの一実施形態の構成を示している。
図1において、トリムボード10は、自動車の車体後部に設けられた開口部(図示せず)に対してヒンジ部によって外側上方向に開放し得るように揺動可能に支持されたバックドアのドアパネルの車室側表面に取り付けられる。ここで、バックドアのドアパネルは、それぞれ鋼板からプレス成形されたインナパネルとアウタパネルから成り、これらのパネルが内部に中空領域が画成されるように重ね合わせることでバックドアが構成されており、その中空の内部に各種機器が配置され、またアウタパネルに必要に応じて、ライセンスランプ,テールランプ等の灯具や、リヤワイパー,リヤウィンドウデフォッガー,アンテナ,バックカメラ等の各種電装品が組み込まれている。
トリムボード10は樹脂材料から形成されており、図示しないクリップやネジ等の取付部材を利用して、ドアパネルのインナパネル車室側表面に対して固定保持される。
さらに、トリムボード10は、図1に示すように、装着すべきインナパネルの車室側表面に対向する裏面に溝部11を備えている。この溝部11は、図示の場合、縦方向及び横方向にそれぞれ二本並んで配置されており、互いに例えばT字状または十字状に交差している。
溝部11は、トリムボード10の裏面に一体成形された一対のリブ12により形成されている。一対のリブ12は互いにほぼ等間隔に配置されており、その間にワイヤハーネス20を収容すべき空間を画成している。そして、縦方向及び横方向の溝部11は、交差部分11aにおいてリブ12が省略されることによりこの空間が互いに連通するように形成されている。ワイヤハーネス20は、縦方向及び横方向に延びる溝部11内に沿って交差部分11aで屈曲しまたは直進することにより自由に引き回され得る。
ワイヤハーネス20は、図2に示すように、ドアパネル内に配置された各種機器に対する電気的接続を行なう複数の配線20aから構成されており、全体がテープ21により束ねられている。ワイヤハーネス20は、途中で分岐することにより複数個、図1の場合、四個の端部を備えており、各端部にそれぞれコネクタ22が接続されている。
溝部11は、長手方向に分散した複数箇所で、例えば図1において上述した交差部分11aの間の領域にそれぞれ抜け止め部材13を有している。
この抜け止め部材13は、図2に示すように、溝部11を画成する一方のリブ12aと一体成形されており、このリブ12aの先端12bから薄肉のヒンジ部12cを介して他方のリブ12dを越えて延びており、その先端から下方に突出する係合部13aを有している。この係合部13aは、下端に溝部11と反対側に突出する係合爪13bを備えている。
ここで、抜け止め部材13は、トリムボード10と同じ樹脂材料から構成されていることで弾性を有しており、係合部13a及び係合爪13bも弾性を有する。
他方のリブ12dから一方のリブ12aとは反対側へ所定距離の位置には、トリムボード10の裏面から立ち上がった係合部14が一体に形成されている。この係合部14は、溝部11側に突出する係合爪14aを有している。
抜け止め部材13が溝部11を覆って、その係合部13aがリブ12dと係合部14との間に押下されたとき、その係合爪13bが弾性に抗して溝部11側に変形して、係合部14の係合爪14aを通過した後、弾性に基づいて溝部11とは反対側に復元して係合爪14aと係合する。これにより、抜け止め部材13は溝部11を閉鎖した状態で係止される。
さらに、本実施形態の溝部11は、長手方向に分散した複数箇所で、例えば図1において上述した交差部分11aに隣接した領域にそれぞれ幅方向に並んだ複数本の突出部15を有している。
突出部15は、自動車のドア用トリムボード10と一体成形されていて、図3及び図4に示すように溝部11の底部から互いにほぼ平行に立ち上がっている。そして、各突出部15は、隣接する突出部15又は溝部11の側壁との間にワイヤハーネス20の外径とほぼ同じ間隔を有している。なお、突出部15は、図示の場合、細長い円柱状に形成されているが、他の任意の形状であってもよい。
これらの突出部15によってワイヤハーネス20は、溝部11内において突出部15同士の間または突出部15と溝部11の側壁との間に画成される複数個の間隙のうち選択された間隙、図3では最も上側或いは図4では最も左側の突出部15と溝部11の側壁との間の間隙の中に挿入されることで溝部11内で幅方向に関して移動しないように位置決めされ、保持される。
本発明の実施形態による自動車のドア用トリムボード10は以上のように構成されており、自動車のバックドア(図示せず)のインナパネルに対して装着される前に、まずトリムボード10の裏面に設けられた溝部11内にワイヤハーネス20が収容される。その際、ワイヤハーネス20の寸法誤差によりワイヤハーネス20が所定寸法に対して余長を有する場合には、ワイヤハーネス20は、溝部11内に設けられた突出部15の領域で突出部15同士の間又は突出部15と溝部11の側壁との間の間隙のうち、選択された任意の間隙内に挿入されることで溝部内で蛇行するように配置される。
これにより、ワイヤハーネス20は溝部11内で適宜に蛇行することで、前述した余長が吸収され溝部11内に確実に収容される。その後、溝部11に設けられた各抜け止め部材13の係合爪12eが係合部14の係合爪14aと係合することで、各抜け止め部材13が溝部11を閉じた状態で係止される。これにより、ワイヤハーネス20の溝部11内からの脱落が防止される。
このようにして、ワイヤハーネス20が溝部11内に収容された自動車のドア用トリムボード10は、自動車のバックドアを構成するインナパネルに対向して配置され、ワイヤハーネス20の各コネクタがインナパネルに取り付けられた各種機器のコネクタに接続される。
その後、自動車のドア用トリムボード10は、適宜の手段、例えばクリップや螺着等によって、自動車のバックドアを構成するインナパネルに取り付けられる。
この場合、ワイヤハーネス20の長さ、即ち分岐部分から端部そしてコネクタ22までの長さが所定長さに対して寸法誤差により余長を有していても、この余長は、ワイヤハーネス20の突出部15による溝部11内での蛇行によって吸収される。
従って、ワイヤハーネス20が弛みにより溝部11内から浮き上がるようなことがないので、自動車のドア用トリムボード10の裏面と自動車のバックドアを構成するインナパネルとの間で他の部品等と干渉しない。これにより、自動車の走行時等の振動あるいは自動車のドア用トリムボード10の自動車のバックドアへの装着時のワイヤハーネス20の挟み込み等によって、ワイヤハーネス20に傷がついたりワイヤハーネス20が裂断したりしてしまうことがない。
ここで、ワイヤハーネス20を収容し保持する部品、即ち溝部11を構成するリブ12,抜け止め部材13,突出部15は、何れも自動車のドア用トリムボード10に対して一体成形されているので、部品点数が少なくて済み、部品コスト及び組立コストが低減され、自動車のドア用トリムボード10に対してワイヤハーネス20を容易に短時間で組み付けることができる。
本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施することができる。例えば、ドア用トリムボード10は自動車のバックドアに装着する場合に限らず、他のドア、運転席及び助手席の所謂フロントドア或いは後席のためのスライドドアを含むドア等にも適用することが可能である。
本発明による自動車のドア用トリムボードの一実施形態の構成を示す概略正面図である。 図1の自動車のドア用トリムボードにおける抜け止め部を示すA−A線に沿った部分拡大断面図である。 図1の自動車のドア用トリムボードの溝部を示す部分拡大正面図である。 図3の溝部における突出部を示すB−B線に沿った部分拡大断面図である。 従来の自動車のバックドアの一例の構成の要部を示す概略正面図である。 図5のバックドアにおけるワイヤハーネス取付構造を示す部分拡大斜視図である。 図5のワイヤハーネスの取付部を示すC−C線に沿った断面図である。 図6のワイヤハーネスの取付部分における寸法交差を示す部分拡大斜視図である。 図8のワイヤハーネスの寸法交差による取付状態における蛇行を示す概略図である。
符号の説明
10 トリムボード
11 溝部
11a 交差部分
12,12a,12d リブ
12b 先端
12c ヒンジ部
12e 係合爪
13 抜け止め部材
13a,14 係合部
13b,14a 係合爪
15 突出部
20 ワイヤハーネス
20a 配線
21 テープ
22 コネクタ

Claims (5)

  1. 自動車のドアインナパネルの車室側表面に取り付けられ、上記ドアインナパネルの車室側表面に対向する裏面に上記ドアインナパネル内に配置された機器に対する電気的接続を行なう複数の配線から成るワイヤハーネスを備えた自動車のドア用トリムボードであって、
    樹脂材料から形成されていて、上記裏面に一体成形された一対のリブから成る溝部を備えており、
    上記溝部が、長手方向に分散した複数箇所で、内部に収容されたワイヤハーネスを係止する抜け止め部材を有していて、
    上記ワイヤハーネスが、上記溝部内に沿って引き回され、上記抜け止め部材により上記溝部内に係止されることを特徴とする、自動車のドア用トリムボード。
  2. 前記抜け止め部材が、前記溝部を画成する一方のリブの先端から薄肉のヒンジ部を介して他方のリブに向かって延びるように一体成形され、その先端が他方のリブの外側に係合可能な係合部を有していることを特徴とする、請求項1に記載の自動車のドア用トリムボード。
  3. 前記溝部が、長手方向に分散した複数箇所でそれぞれ複数本の幅方向に並んだ突出部を備えており、前記ワイヤハーネスは、これらの突出部の間または突出部と溝部の側壁との間の間隙内に挿入されることにより前記溝部内で幅方向の移動が防止されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の自動車のドア用トリムボード。
  4. 前記溝部が、前記トリムボードの裏面に縦方向及び横方向に延びるように縦横にそれぞれ複数本配置されていて、縦方向の溝部と横方向の溝部の交差部分で、溝部の内側のワイヤハーネスを収容すべき空間が互いに連通していることを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載の自動車のドア用トリムボード。
  5. 前記請求項1〜4の何れかによる自動車のドア用トリムボードが、自動車のバックドアを構成するドアインナパネルの車室側表面に取り付けられていることを特徴とする、自動車のバックドア。
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