JP2010106894A - パワーユニットおよびそれを備えた自動二輪車 - Google Patents

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Abstract

【課題】クラッチの断続を行うための油圧シリンダを備えた自動二輪車に用いられるパワーユニットにおいて、構成の小型化と十分なバンク角の確保とを実現する。
【解決手段】パワーユニット50は、エンジンのクランク軸と、内部に孔が形成されたメイン軸と、クラッチと、前記メイン軸の前記孔を貫通したプッシュロッドと、前記プッシュロッドを前記軸方向に移動させるクラッチレリーズシリンダ465と、前記メイン軸に連結されたドライブ軸と、前記ドライブ軸の一端部に取り付けられるドライブスプロケット426とを備える。側面視において、前記メイン軸の軸心Cmは、前記クランク軸の軸心Ccと前記ドライブ軸の軸心Cdとをつなぐ直線よりも上方に位置し、クラッチレリーズシリンダ465の一部は前記メイン軸の軸心Cmと重なり、車幅方向に関して、クラッチレリーズシリンダ465の少なくとも一部はドライブスプロケット426よりも外側に位置する。
【選択図】図6

Description

本発明は、油圧シリンダを用いてクラッチの断続を行うパワーユニット、およびそれを備えた自動二輪車に関する。
従来から、エンジンの駆動力を駆動輪に伝達する動力伝達経路に配置されたクラッチと、このクラッチの断続を行う油圧シリンダとを備えた自動二輪車が知られている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載された自動二輪車は、クラッチのプレッシャプレートを移動させるプッシュロッドと、このプッシュロッドを付勢するクラッチレリーズシリンダと、オイルホースを介してクラッチレリーズシリンダに連通するマスタシリンダと、マスタシリンダを駆動するモータと、を備えている。クラッチレリーズシリンダはパワーユニットの内部に設けられ、モータおよびマスタシリンダは、パワーユニットの外部に設けられている。
特開2007−069638号公報
上述のような自動二輪車では、クラッチレリーズシリンダ(すなわち油圧シリンダ)は、パワーユニットの内部に配置する必要がある。そのため、パワーユニットが大型化してしまうという課題がある。ところが、特許文献1に記載された自動二輪車のパワーユニットは、大排気量のパワーユニットであり、本来的に大型のものである。したがって、油圧シリンダを設けたとしても、それによってパワーユニットの全体がそれほど大型化する訳ではない。
ところが、近年、比較的小型のパワーユニットを搭載し、スポーツ走行に適した自動二輪車においても、油圧シリンダを利用してクラッチの断続を行うことが望まれている。しかし、比較的小型のパワーユニットを搭載し、且つ、スポーツ走行に適した自動二輪車において、従来のような油圧シリンダを設けたのでは、パワーユニットが大型化する。また、パワーユニットが車幅方向に大型化したり、車幅方向に突出した部分が車体の下部に位置したりすると、バンク角を十分に確保することが困難となる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、クラッチの断続を行うための油圧シリンダを備えた自動二輪車に用いられるパワーユニットにおいて、構成の小型化と十分なバンク角の確保とを実現することにある。
本発明に係るパワーユニットは、自動二輪車に搭載されるパワーユニットである。前記パワーユニットは、車幅方向に延び、駆動力を発生させるクランク軸と、車幅方向に延び、内部に軸方向に延びる孔が形成されたメイン軸と、前記メイン軸の一端側に配置され、前記クランク軸の駆動力を前記メイン軸に断続自在に伝達するクラッチと、前記メイン軸の孔を貫通し、前記孔の内部を軸方向に移動することによって前記クラッチを断続させるロッドと、前記ロッドにおける前記クラッチ側と反対側の端部に設けられ、前記ロッドを前記軸方向に移動させる油圧シリンダと、車幅方向に延び、変速機構を介して前記メイン軸に連結されたドライブ軸と、車幅方向に関して前記油圧シリンダが配置された側の前記ドライブ軸の一端部に取り付けられ、無端状の動力伝動部材の一部が巻き付けられる回転体と、を備えている。前記パワーユニットでは、側面視において、前記メイン軸の軸心は、前記クランク軸の軸心と前記ドライブ軸の軸心とをつなぐ直線よりも上方に位置し、前記油圧シリンダの一部は、前記メイン軸の軸心と重なり、前記油圧シリンダの少なくとも一部は前記回転体よりも外側に位置する。
以上のように、前記パワーユニットでは、側面視において、前記クランク軸と前記ドライブ軸とをつなぐ直線よりも前記メイン軸の方が上方に位置する。そのため、前記パワーユニットは、クランク軸とドライブ軸とメイン軸とが一直線上に並ぶ構成に比べ、小型化が図られている。また、車幅方向に関して、前記油圧シリンダが前記回転体よりも外側に位置するので、前記回転体が前記油圧シリンダよりも車幅方向に出っ張ることが防止される。これにより、前記パワーユニットは、車幅方向に大型化することがない。また、前記油圧シリンダの一部は、側面視において、前記メイン軸の軸心と重なっている。つまり、前記油圧シリンダは、前記メイン軸と同程度の高さ位置に配置され、側面視において前記油圧シリンダは、前記クランク軸と前記ドライブ軸とをつなぐ直線よりも上方に位置する。そのため、前記パワーユニットを備える自動二輪車では、バンク角を大きく確保することができる。
以上により、本発明によれば、クラッチの断続を行うための油圧シリンダを備えた自動二輪車に用いられるパワーユニットにおいて、構成の小型化と十分なバンク角の確保とを実現することが可能である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下において、車体と記載されているものについては、図1に示された自動二輪車100の車体を指し、車幅と記載されているものについては、図1に示された自動二輪車100の車体左右方向の幅を指す。自動二輪車100の車幅方向は、図1の紙面の表裏方向で表される。
図1に示す車両は、自動二輪車であり、符号100で図示される。自動二輪車100は、いわゆるモータサイクルであってもよく、スクータ、モペット、モトクロッサ等であってもよい。また、前記車両は、ライダーが跨って乗車する車両またはそれに準じる車両であり、自動二輪車だけでなく、ATV(All Terrain Vehicle)等であってもよい。
《自動二輪車の全体構成》
図1に示すように、自動二輪車100は、メインフレーム2を備えている。メインフレーム2の前端部は、ヘッドパイプ1に接続されている。メインフレーム2は、後方斜め下向きに延びるように形成されている。また、メインフレーム2の後方には、シートレール3が接続されている。シートレール3は、後方斜め上向きに延びている。また、ヘッドパイプ1には、操舵機構部4が回動可能に取り付けられている。操舵機構部4の上方側には、ハンドル5と、クラッチレバー6とが取り付けられている。クラッチレバー6は、ハンドル5の左側に設けられている。また、操舵機構部4の下方側には、フロントフォーク7が取り付けられている。フロントフォーク7の下端部には、前輪8が回転可能に取り付けられている。前輪8には、前輪8と共に回転するように、フロントディスクロータ9が取り付けられている。また、フロントフォーク7には、フロントディスクロータ9を挟み込むように、フロントキャリパー10が取り付けられている。
メインフレーム2の後端部には、ピボット軸11を介して、スイングアーム12の前端部が取り付けられている。スイングアーム12の後端部には、後輪13が回転可能に取り付けられている。後輪13には、後輪13と共に回転するように、リアディスクロータ14が取り付けられている。また、スイングアーム12には、リアディスクロータ14を挟み込むように、リアキャリパー15が取り付けられている。また、メインフレーム2の上方側には、燃料タンク16が配置されている。また、メインフレーム2の下方側には、エンジン17が搭載されている。エンジン17には、マフラー18が接続されている。また、シートレール3の上方側には、シート19が配置されている。自動二輪車100は、エンジン17を含むパワーユニット50を備えている。パワーユニット50は、少なくとも一部がメインフレーム2に保持されている。
後輪13は、動力伝達部材であるドライブチェーン427(図3参照)を介し、パワーユニット50と接続している。クランク軸31等のパワーユニット50の駆動力は、ドライブチェーン427を介して後輪13へ伝達される。これに基づき、後輪13は、スイングアーム12の後端部を中心に回転することができる。なお、前記動力伝達部材は、ドライブチェーン427に限定されない。前記動力伝達部材は、ゴムベルトであってもよい。前記動力伝達部材は、両端が互いに繋ぎ合わされた形状、すなわち、無端状で形成されている。
また、メインフレーム2の下方側には、クラッチ44とクラッチアクチュエータ60とが搭載されている。クラッチ44とクラッチアクチュエータ60とは、図2に示すように、オイルホース470qを介して接続されている。また、クラッチ44は、油圧で駆動される。また、クラッチ44を駆動させる油圧は、クラッチアクチュエータ60により制御される。
《パワーユニットの内部構成》
以下に本実施形態に係るパワーユニット50について図を用いて説明する。図2等に本実施形態に係るパワーユニット50を示す。パワーユニット50は、少なくともエンジン17のクランク軸31と、メイン軸41と、クラッチ44と、プッシュロッド461と、クラッチレリーズシリンダ465と、ドライブ軸42と、ドライブスプロケット426(図3参照)とを備えている。
クランク軸31は、エンジン17の駆動に基づいた駆動力を発生させる。メイン軸41は、筒形状を有し、内部に軸方向に延びる孔41Gが形成されている。クラッチ44は、メイン軸41の一端側に配置される。図2では、クラッチ44は、メイン軸41の右端側に配置されている。プッシュロッド461は、メイン軸41の孔41Gを貫通し、孔41Gの内部を軸方向に移動することができる。これにより、クラッチ44では、接続状態と非接続状態とが切り換えられる。その結果、後に詳述するように、クラッチ44は、クランク軸31の駆動力をメイン軸41に断続自在に伝達することができる。
クラッチレリーズシリンダ465は、プッシュロッド461のクラッチ44が配置されている側と反対側の端部に設けられる。クラッチレリーズシリンダ465が作動することにより、プッシュロッド461は、孔41Gの内部を軸方向に移動することができる。ドライブ軸42は、変速機43を介してメイン軸41に連結されている。変速機43は、後述するように、クランク軸31の回転速度を所定の変速比へ減速させる装置である。
また、図3に示すように、ドライブスプロケット426は、クラッチレリーズシリンダ465が配置された側のドライブ軸42の一端部42Eに取り付けられる。ドライブスプロケット426には、前記動力伝動部材が巻き付けられる。
《クラッチ》
次に、クラッチ44の詳細な構成を説明する。図2に示すように、クラッチ44は、いわゆる多板摩擦クラッチであり、クラッチハウジング443と、複数のフリクションディスク445と、クラッチボス447と、複数のクラッチプレート449と、プレッシャプレート451とを具備する。複数のフリクションディスク445は、クラッチハウジング443と一体に設けられている。また、複数のクラッチプレート449は、クラッチボス447に嵌合されている。クラッチボス447は、メイン軸41に固定されており、メイン軸41とともに回転する。一方、クラッチハウジング443は、メイン軸41に対して相対回転が可能であるように、メイン軸41に嵌合されている。メイン軸41は、筒形状を有している。クラッチハウジング443は、ギア310およびギア441を介して、クランク軸31からトルクが伝達されるようになっている。クランク軸31は、自動二輪車100の車幅方向に延び、駆動力を発生させる。図4において、自動二輪車100の車幅方向は、図の左右方向である。また、クラッチ44には、ばね450が設けられている。ばね450は、クラッチ44を接続する方向にプレッシャプレート451を付勢する。なお、クラッチ44は、遠心ウエイトを備えた遠心クラッチであってもよい。
《変速機》
次に、変速機43の構成を説明する。変速機43は、有段式の変速装置である。変速機43は、複数の変速ギア49と複数の変速ギア420を有している。複数の変速ギア49は、メイン軸41に装着されている。一方、複数の変速ギア49に対応する複数の変速ギア420は、ドライブ軸42に装着されている。複数の変速ギア49と複数の変速ギア420とは、選択された一対のギア同士のみで相互に噛合している。複数の変速ギア49のうち、選択された変速ギア49以外の変速ギア49と、複数の変速ギア420のうち、選択された変速ギア420以外の変速ギア420とのうちの少なくとも一方は、メイン軸41またはドライブ軸42に対して回転可能となっている。つまり、選択されていない変速ギア49と、選択されていない変速ギア420のうちの少なくとも一方は、メイン軸41またはドライブ軸42に対して空転するようになっている。すなわち、メイン軸41とドライブ軸42との間の回転伝達は、相互に噛合する、選択された変速ギア49および選択された変速ギア420のみを介して行われる。
変速ギア49および変速ギア420の選択は、シフトカム421によって選択される。シフトカム421の外周面には、複数のカム溝421aが形成されている。各カム溝421aには、シフトフォーク422が装着されている。各シフトフォーク422は、それぞれメイン軸41およびドライブ軸42の所定の変速ギア49および変速ギア420に係合している。シフトカム421が軸円周方向に回転することによって、複数のシフトフォーク422のそれぞれがカム溝421aに案内され、メイン軸41の軸方向に移動する。これにより、変速ギア49および26のうちの相互に噛合するギアが選択される。具体的に、複数の変速ギア49および変速ギア420のうち、シフトカム421の回転角度に応じた位置の一対の変速ギア49および変速ギア420のみが、メイン軸41およびドライブ軸42に対して、それぞれスプラインによる固定状態となる。これにより、変速ギア位置が決定され、変速ギア49および変速ギア420を介し、メイン軸41とドライブ軸42との間で所定の変速比で回転伝達が行われる。なお、シフトカム421は、変速機構425の作動により、軸円周方向に回転する。
《クラッチアクチュエータ》
本実施形態に係るクラッチ44は、クラッチアクチュエータ60の作動により、接続状態と非接続状態とが変化する。また、パワーユニット50は、制御装置としてのECU(Electric Control Unit)30を備えている。クラッチアクチュエータ60は、ECU30が作動することによって駆動する。
クラッチアクチュエータ60は、電動モータ60aを備えている。電動モータ60aとクラッチ44との間には、油圧シリンダ470が設けられている。電動モータ60aの駆動力は、油圧シリンダ470によって増幅されクラッチ44に伝達される。
次に、クラッチアクチュエータ60とクラッチ44との間の動力伝達機構について説明する。前記動力伝達機構は、少なくとも以下の油圧シリンダ470とオイルホース470qとクラッチレリーズシリンダ465とを有している。
クラッチ44のプレッシャプレート451は、軸受457を介してプッシュロッド455の一端部側(図2の右側)と係合している。また、プレッシャプレート451は、プッシュロッド455またはメイン軸41に対して回転自在になっている。筒状のメイン軸41の内部には、プッシュロッド455の他端部(左端部)に隣接した球状のボール459が設けられている。さらに、ボール459の左側にはプッシュロッド461が設けられている。また、メイン軸41は、筒形状を有し、軸方向に沿って内部に孔41Gが設けられている。
プッシュロッド461の図の左側端の一部は、メイン軸41の孔41Gを貫通している。すなわち、プッシュロッド461は、筒状のメイン軸41の他端部から突出している(具体的には、図3に図示する)。メイン軸41の他端部より突出した部分の一部は、クラッチレリーズシリンダ465に収納される。クラッチレリーズシリンダ465に収納されるプッシュロッド461の一部を一端部461Aと称する。また、プッシュロッド455の図の右側端の一部は、メイン軸41の孔41Gを貫通している。プッシュロッド461とプッシュロッド455とボール459とは、例えば互いに一体であってもよい。
クラッチレリーズシリンダ465の内部には、オイルが封入されている。クラッチレリーズシリンダ465の内部と油圧シリンダ470の内部とは、オイルホース470qを介して連通している。
クラッチアクチュエータ60が駆動すると、油圧シリンダ470の内部が圧縮される。油圧シリンダ470の内部が圧縮されると、油圧シリンダ470の内部またはオイルホース470qの内部のオイルがオイルホース470qを通ってクラッチレリーズシリンダ465の内部へ供給される。これにより、クラッチレリーズシリンダ465の内部の圧力が高まり、プッシュロッド461が図の左側から右側へメイン軸41の内部を摺動する。その結果、プレッシャプレート451の押圧力が解消され、複数のフリクションディスク445と複数のクラッチプレート449とが離反する。これにより、クラッチ44が接続状態から非接続状態となる。
図2および図3を参照し、クラッチ44の接続状態から非接続状態への移行と、非接続状態から接続状態への移行を詳細に説明する。なお、図2と図3との上下方向および左右方向は、一致している。図3に示すように、プッシュロッド461の一端部461Aには、ピストン463が設けられている。ピストン463は、クラッチレリーズシリンダ465によってガイドされ、メイン軸41の軸方向に摺動自在になっている。ピストン463とクラッチレリーズシリンダ465とで囲まれる空間467には、オイルが封入されている。
クラッチ44を接続状態から非接続状態にするときは、クラッチアクチュエータ60の電動モータ60aが駆動し、出力軸60gが図4の左方向へ移動する。出力軸60gが移動することにより、油圧シリンダ470のピストン470pが図2の左方向へ押される。ピストン470pが押されると、プッシュロッド移動シリンダ470kのオイル室470nのオイルは、オイルホース470qを通り、空間467に供給される。その結果、ピストン463が図3の右方向へ移動する。
ピストン463の右方向への移動により、プッシュロッド461、ボール459、プッシュロッド455、および軸受457を介して、プレッシャプレート451が図2の右方向に押される。ばね450の図2の左方向に付勢する力よりもプレッシャプレート451を右方向に押す力が大きくなると、プレッシャプレート451は図2の右方向へ移動する。プレッシャプレート451が図2の右方向へ移動すると、プレッシャプレート451の押圧部451Bは、フリクションディスク445から離反する。押圧部451Bがフリクションディスク445から離反すると、複数のフリクションディスク445と複数のクラッチプレート449とが離反する。これにより、クラッチ44が接続状態から非接続状態となる。
次に、クラッチ44を非接続状態から接続状態にする場合について説明する。クラッチ44が非接続状態であるとき、ピストン463は、プッシュロッド461、ボール459、プッシュロッド455、および軸受457を介してプレッシャプレート451を図2の右方向に押している。そのため、プレッシャプレート451は、フリクションディスク445から離反している。しかし、プレッシャプレート451は、ばね450により図2の左方向に付勢されている。これにより、ピストン463は、軸受457、プッシュロッド455、ボール459、およびプッシュロッド461を介して、図2の左方向へ付勢されている。
ピストン463が付勢されていることにより、油圧シリンダ470のピストン470pも、オイルホース470qを流れてくるオイルを介して、図2の右方向に付勢されている。
クラッチ44の非接続の状態から電動モータ60aが駆動され、クラッチアクチュエータ60の出力軸60gが図2の右方向に徐々に移動する。出力軸60gが移動することにより、ピストン470pも図2の右方向へ移動する。これにより、空間467のオイルは、オイルホース470qを通り、オイル室470nへ流入する。
空間467またはオイルホース470qのオイルがオイル室470nへ流入すると、プレッシャプレート451またはばね450に付勢されているピストン463は、図2の左方向へ徐々に移動する。これに伴い、プレッシャプレート451も図2の左方向へ徐々に移動する。クラッチ44が接続を開始し(動力の伝達を開始し)、プレッシャプレート451が図2の左方向へ更に移動すると、ばね450の付勢力により、フリクションディスク445とクラッチプレート449との間に発生する摩擦力が大きくなる。その結果、フリクションディスク445とクラッチプレート449とが互いに接触し、クラッチの接続が完了する。
《クラッチレリーズシリンダ》
図3または図4に示すように、クラッチレリーズシリンダ465は、クランクケース460の外側に配置される。つまり、クラッチレリーズシリンダ465は、クランクケース460と別体である。また、クラッチレリーズシリンダ465は、複数の脚部を有している。前記脚部がクランクケース460に係合することにより、クラッチレリーズシリンダ465は、クランクケース460の外側に取り付けられる。クラッチレリーズシリンダ465は、前記脚部として、脚部465A、脚部465B、および脚部465Cを有している(図6参照)。脚部465A、脚部465B、および脚部465Cは、略円柱形状を有している。
図3は、図5のA−A位置の断面図である。図5のA−A位置は、メイン軸41の軸心Cmと、ドライブ軸42の軸心Cdとを結ぶ直線で示される。ただし、図3では、後述するスプロケットカバー472は、描写が省略されている。また、図4は、図6のB−B位置の断面図である。図6のB−B位置は、メイン軸41の軸心Cmと脚部465Aとを結ぶ直線、およびメイン軸41の軸心Cmと脚部465Bとを結ぶ直線で示される。なお、クランク軸31の軸心は、符号Ccで図示されている。
図4に示すように、脚部465A、脚部465B、および脚部465Cの内部は、略円柱状にそれぞれ脚部465Aの孔465Af、脚部465Bの孔465Bf、および脚部465Cの孔が設けられている。また、クランクケース460のクラッチレリーズシリンダ465と当接する部分の内部には、メイン軸41の軸方向に沿って、ネジ孔460a、ネジ孔460b、および脚部465C用のネジ孔が設けられている。
孔465Afとネジ孔460aとの中心は、略同一である。同様に、孔465Bfとネジ孔460bとの中心は、略同一であり、前記脚部465Cの孔と前記脚部465C用のネジ孔との中心は、略同一である。これにより、前記各脚部の孔と前記各ネジ孔との穴の位置が合わさる。孔の位置が合わさる前記各脚部の孔と前記各ネジ孔とには、締結具70が挿通され、前記各ネジ孔においてネジ止めされる。これにより、クラッチレリーズシリンダ465は、クランクケース460に固定される。なお、左右方向に関して、クランクケース460とクラッチレリーズシリンダ465との間には、板金部品458が設けられている。また、締結具70には、一般的なボルトが用いられている。
前述したように、プッシュロッド461は、メイン軸41の内部を貫通し、プッシュロッド461の一部がメイン軸41のクラッチ44が設けられている側と反対の側から突出している。メイン軸41のクラッチ44が設けられている側と反対の側には、軸受456が設けられている。また、メイン軸41のクラッチ44が設けられている側と反対の側において、クランクケース460の外側は、プッシュロッド嵌合孔460Gが形成されている。さらに、プッシュロッド嵌合孔460Gの一部には、オイルシール454が設けられている。プッシュロッド461は、軸受456を介してクランクケース460に係合している。また、プッシュロッド461は、クランクケース460をプッシュロッド嵌合孔460Gにおいて貫通している。
図3または図4に示すように、プッシュロッド461は、シリンダ収容部461Bとメイン軸収容部461Cとを有している。ただし、プッシュロッド461は、シリンダ収容部461Bとメイン軸収容部461Cとが互いに一体であってもよい。ピストン463とクラッチレリーズシリンダ465の壁部465Wとの間には、スプリング464が設けられている。スプリング464は、図3または図4の図の左側から右側にピストン463およびプッシュロッド461を付勢している。つまり、スプリング464は、クラッチ44を接続状態から非接続状態に変化させる方向に付勢力を発生している。ただし、スプリング464とばね450(図2参照)とは、ばね450の方が付勢力は大きい。そのため、クラッチ44は、ばね450によりプレッシャプレート451が図2の右側から左側へ付勢され、接続状態が保たれる。
クラッチレリーズシリンダ465のうち、前記各脚部を除いた実際の作動に当たる部位を作動部465Dと称する。作動部465Dは、ピストン463とスプリング464とにより形成されている。作動部465Dと前記各脚部とは、本実施形態のように一体であってもよく、別体であってもよい。作動部465Dと前記各脚部とが別体である場合、クラッチレリーズシリンダ465は、前記各脚部を有していなくてもよい。つまり、作動部465Dは、作動部465Dとは別体の部材により、クランクケース460の外側に取り付けられる。
《スプロケット》
ドライブ軸42のクラッチレリーズシリンダ465が配置された側において、クランクケース460の車体内側には、軸受453が設けられている。軸受453は、キー452を介してクランクケース460に係合される。キー452は、略円環形状を有している。ドライブ軸42は、軸受453を介してクランクケース460に係合する。
ドライブスプロケット426は、複数の歯を有する歯車である。ドライブスプロケット426は、クラッチレリーズシリンダ465が配置された側のドライブ軸42の一端部42Eに設けられている。クラッチレリーズシリンダ465が配置された側とは、メイン軸41のクラッチ44が設けられている側と反対側である。クラッチレリーズシリンダ465が配置された側のドライブ軸42の一端部42Eは、クランクケース460を貫通している。ドライブスプロケット426は、ドライブ軸42に嵌合され、ドライブ軸42とともにドライブ軸42の軸円周方向に回転する。つまり、ドライブスプロケット426は、ドライブ軸42の軸円周方向にドライブ軸42と相対回転しないように、ドライブ軸42に嵌合される。
ドライブ軸42のクラッチレリーズシリンダ465が配置された側において、ドライブスプロケット426が嵌合された部分よりも車体内側には、カラー424が設けられている。カラー424は、略円柱形状を有している。ドライブ軸42は、カラー424の半径方向内側を貫通している。また、ドライブ軸42のクラッチレリーズシリンダ465が配置された側において、ドライブスプロケット426が嵌合された部分よりも車体外側(図3の左側)には、ナット423が設けられている。ナット423は、ドライブ軸42の軸円周外側で、ドライブ軸42に嵌合される。また、ナット423とドライブスプロケット426との間には、ワッシャ428が設けられている。ナット423がワッシャ428を介してドライブ軸42に嵌合されることにより、ドライブスプロケット426は、ドライブ軸42の軸方向で固定される。
後輪13(図1参照)には、図示しないリアスプロケットが設けられている。前記リアスプロケットは、複数の歯を有する歯車である。前記リアスプロケットと、後輪13との回転中心は同一である。ドライブスプロケット426とリアスプロケットには、ドライブチェーン427が巻き付けられる。
《チェーンガイド》
図3または図4に示すように、チェーンガイド466は、メイン軸41の軸方向に関してクランクケース460とクラッチレリーズシリンダ465との間に介在している。チェーンガイド466は、メイン軸41とドライブ軸42との軸方向において、ドライブスプロケット426と略同一の位置に配置されている。つまり、チェーンガイド466は、メイン軸41とドライブ軸42との軸方向に関して、ドライブスプロケット426およびドライブチェーン427が配置される位置と重なる位置に配置される。これにより、ドライブチェーン427は、チェーンガイド466に沿ってドライブスプロケット426の円周方向外方で回動することができる。つまり、チェーンガイド466は、ドライブスプロケット426の円周方向外方でドライブチェーン427が円滑に回動できるように、ドライブチェーン427を案内している。チェーンガイド466は、クランクケース460およびクラッチレリーズシリンダ465と別体である。
チェーンガイド466は、複数の嵌入孔を有している。図3では、嵌入孔466Rが図示されている。嵌入孔466Rは、チェーンガイド466のうち、車体側面視に関してプッシュロッド461と重なる位置に形成されている。嵌入孔466Rには、プッシュロッド461の一部が嵌入している。つまり、プッシュロッド461は、チェーンガイド466を軸方向に貫通する。これにより、プッシュロッド461は、クランクケース460とクラッチレリーズシリンダ465との間でチェーンガイド466に保護される。プッシュロッド461の軸方向に関して、プッシュロッド461のクランクケース460とピストン463との間に位置した一部は、クランクケース460から露出している。そのため、プッシュロッド461の一部が、チェーンガイド466の嵌入孔466Rに嵌入することにより、プッシュロッド461は、ドライブチェーン427と干渉することが防止されている。また、チェーンガイド466は、ドライブチェーン427により巻き上げられる小石等から、プッシュロッド461を保護している。
また、前記複数の嵌入孔のうち、嵌入孔466Rの他の嵌入孔は、クラッチレリーズシリンダ465に設けられた前記各脚部が嵌入できるように形成されている。前記他の嵌入孔は、チェーンガイド466のうち、車体側面視に関して前記各脚部と重なる位置に形成されている。図4に示すように、チェーンガイド466のうち、チェーンガイド466のうち、車体側面視に関して脚部465Bと重なる位置に嵌入孔466Bが形成されている。ただし、図6には、車体側面視において、脚部465Bと脚部465Cとがチェーンガイド466と重なっている様子が描かれている。
図3、図4、または図6に示すように、クラッチレリーズシリンダ465の作動部465Dは、メイン軸41とドライブ軸42との軸方向に関して、チェーンガイド466よりも車幅方向の外側に配置される。前述したように、チェーンガイド466は、メイン軸41とドライブ軸42との軸方向に関して、ドライブスプロケット426およびドライブチェーン427が配置される位置と重なる位置に配置される(図3参照)。つまり、クラッチレリーズシリンダ465の作動部465Dは、メイン軸41とドライブ軸42との軸方向に関して、ドライブスプロケット426よりも車幅方向の外側に配置される。また、クラッチレリーズシリンダ465の作動部465Dと前記各脚部とが別体である場合、クラッチレリーズシリンダ465は、メイン軸41とドライブ軸42との軸方向に関して、ドライブスプロケット426よりも車幅方向の外側に配置される。
《スプロケットカバー》
図5に示すように、パワーユニット50は、スプロケットカバー472を備えている。スプロケットカバー472は、少なくともドライブスプロケット426とチェーンガイド466の車幅方向の外側を覆っている。また、スプロケットカバー472は、クラッチレリーズシリンダ465の一部の車幅方向の外側を覆っている。
スプロケットカバー472は、例えば締結具71と締結具72とによってクランクケース460に固定される。また、スプロケットカバー472は、締結具73によってクランクケース460に固定される。締結具73は、クラッチレリーズシリンダ465の脚部465Cの位置で、クラッチレリーズシリンダ465と共にスプロケットカバー460をクランクケース460に固定している。締結具71、締結具72および締結具73は、一般的なネジ部材である。ただし、スプロケットカバー472は、他の方法でクランクケース460に固定されていてもよい。スプロケットカバー472は、クランクケース460に対し、着脱可能なように固定される。
図6に示すように、スプロケットカバー472がクランクケース460から取り外されると、パワーユニット50では、少なくともクラッチレリーズシリンダ465が車体側面視において露出される。その結果、脚部465A、脚部465B、および脚部465Cに用いられている締結具70は、取り外しが可能になる。締結具70がクランクケース460から取り外されると、クラッチレリーズシリンダ465は、クランクケース460に対して脱着が可能になる。つまり、クラッチレリーズシリンダ465は、パワーユニット50において、着脱可能なようにクランクケース460に固定される。
《軸の位置関係》
以下に、図5または図6を用いて、メイン軸41とドライブ軸42とクランク軸31との車体側面視に関する位置について説明する。図5および図6は、パワーユニット50の車体側面視を示している。図中の上下方向は、車体上下方向であり、図中の左右方向は、車体前後方向である。
クランク軸31の車幅方向の外側は、クランクカバー471に覆われている。クランク軸31の軸心Ccとドライブ軸42の軸心Cdとを結ぶ仮想直線が、直線Lで図示される。メイン軸41の軸心Cmは、直線Lの延長線とは交わらず、直線Lよりも車体上方に位置している。車体側面視において、例えばドライブ軸42の軸心Cdはクランク軸31の軸心Ccよりも高位置である。また、車体側面視において、例えばメイン軸41の軸心Cmはドライブ軸42の軸心Cdよりも高位置である。車体側面視において、クランク軸31の軸心Ccとメイン軸41の軸心Cmとドライブ軸42の軸心Cdとを結ぶ仮想直線は、三角形を描く。
なお、本実施形態と異なり、クランク軸31の軸心Ccがより上方に位置し、クランク軸31の軸心Ccがメイン軸41の軸心Cmよりも上方に位置している場合でも、メイン軸41の軸心Cmは、直線Lの延長線とは交わらず、直線Lよりも車体上方に位置する。
前述したように、クラッチレリーズシリンダ465は、クランクケース460と別体であり、クランクケース460の外側に配置される。そのため、パワーユニット50では、油圧式のクラッチレリーズシリンダ465に代わり、別の機械式のクラッチレリーズ機構を設けることも可能である。前記クラッチレリーズ機構は、クランクケース460と別体であり、クランクケース460の外側に配置される。前記クラッチレリーズシリンダ465の構造は特に限定しない。前記クラッチレリーズシリンダは、クラッチレバー6が操作されることによりプッシュロッド461を図2の左側から右側に移動させ、クランクケース460に取り付けられるように形成されている。
《実施形態の効果》
以上、本実施形態によれば、側面視において、メイン軸41は、クランク軸31とドライブ軸42とをつなぐ直線Lよりも上方に位置している。これにより、パワーユニット50は、クランク軸とドライブ軸とメイン軸とが一直線上に並ぶ構成に比べ、前後方向の小型化が図られている。また、車幅方向に関して、クラッチレリーズシリンダ465の作動部がドライブスプロケット426よりも外側に位置するので、ドライブスプロケット426がクラッチレリーズシリンダ465よりも車幅方向に出っ張ることが防止される。これにより、パワーユニット50は、車幅方向に大型化することがない。また、クラッチレリーズシリンダ465の一部は、メイン軸41の軸心Cmと重なっている。つまり、クラッチレリーズシリンダ465は、メイン軸41と同程度の高さ位置に配置され、クラッチレリーズシリンダ465は、側面視においてクランク軸31とドライブ軸42とをつなぐ直線よりも上方に位置する。そのため、パワーユニット50を備える自動二輪車では、バンク角を大きく確保することができる。
パワーユニット50は、クランクケース460と、チェーンガイド466と、を備えている。プッシュロッド461は、クランクケース460を貫通している。チェーンガイド466は、車幅方向に関してクランクケース460とクラッチレリーズシリンダ465との間に介在している。また、チェーンガイド466は、プッシュロッド461を保護するとともに動力伝達部材であるドライブチェーン427の駆動を案内している。チェーンガイド466は、プッシュロッド461の軸方向の一部が嵌入する嵌入孔466Rを有している。プッシュロッド461は、チェーンガイド466の嵌入孔466Rを軸方向に貫通することにより、チェーンガイド466に保護される。これにより、プッシュロッド461において、嵌入孔466Rを貫通している部分は、ドライブチェーン427によって巻き上げられた粉塵等が触れないように保護される。
また、パワーユニット50は、ドライブスプロケット426およびチェーンガイド466を外側から覆うスプロケットカバー472を備えている。これにより、スプロケットカバー472により車体の外側を覆われたドライブスプロケット426およびチェーンガイド466等は、外側から水分および粉塵等が触れないように保護される。
パワーユニット50は、クランクケース460と、プッシュロッド461を保護するチェーンガイド466と、を備えている。プッシュロッド461は、クランクケース460を貫通している。チェーンガイド466は、クランクケース460およびクラッチレリーズシリンダ465と別体であり、車幅方向に関してクランクケース460とクラッチレリーズシリンダ465との間に介在している。そのため、チェーンガイド466は、クランクケース460に対して容易に着脱される。クラッチレリーズシリンダ465は、クランクケース460と別体である。また、クラッチレリーズシリンダ465は、クランクケース460の外側に配置される。そのため、パワーユニット50では、油圧式のクラッチレリーズシリンダ465と、別の機械式のクラッチレリーズ機構との仕様が容易に変更される。油圧式のクラッチレリーズシリンダ465と、別の機械式のクラッチレリーズ機構との仕様は、例えば自動二輪車100の車種や乗員の嗜好等によって変更される。そのため、パワーユニット50は、車種や乗員の嗜好により、適宜、仕様の変更が可能である。
前述したように、パワーユニット50は、クランク軸とドライブ軸とメイン軸とが一直線上に並ぶ構成に比べ、前後方向の小型化が図られている。また、クラッチレリーズシリンダ465は、メイン軸41と同程度の高さ位置に配置され、クラッチレリーズシリンダ465は、側面視においてクランク軸31とドライブ軸42とをつなぐ直線よりも上方に位置する。そのため、パワーユニット50を備える自動二輪車では、バンク角を大きく確保することができる。つまり、本実施形態に係るパワーユニット50を備えた自動二輪車100は、バンク角が確保された自動二輪車である。自動二輪車100のようにバンク角が確保された自動二輪車は、特に旋回時等においてライディングの自由度が確保され、乗員の乗車フィーリングが向上する。
本発明は、油圧シリンダを用いてクラッチの断続を行うパワーユニット、およびそれを備えた自動二輪車に関して有用である。
自動二輪車の側面図である。 パワーユニットの構成図である。 図5のA−A位置の断面図である。 図6のB−B位置の断面図である。 スプロケットカバーが取り付けられたクランクケースの側面図である。 スプロケットカバーが取り外されたクランクケースの側面図である。
符号の説明
31 クランク軸
41 メイン軸
41G 孔
42 ドライブ軸
42E 一端部
43 変速機構
44 クラッチ
50 パワーユニット
100 自動二輪車
426 ドライブスプロケット(回転体)
427 ドライブチェーン(動力伝動部材)
460 クランクケース
461 ロッド
461A 端部
465 クラッチレリーズシリンダ(油圧シリンダ)
465D 作動部
466 チェーンガイド(ガイド部材)(ロッド保護部材)
472 スプロケットカバー(カバー)
Cc クランク軸の軸心
Cd ドライブ軸の軸心
Cm メイン軸の軸心

Claims (6)

  1. 自動二輪車に搭載されるパワーユニットであって、
    車幅方向に延び、駆動力を発生させるクランク軸と、
    車幅方向に延び、内部に軸方向に延びる孔が形成されたメイン軸と、
    前記メイン軸の一端側に配置され、前記クランク軸の駆動力を前記メイン軸に断続自在に伝達するクラッチと、
    前記メイン軸の孔を貫通し、前記孔の内部を軸方向に移動することによって前記クラッチを断続させるロッドと、
    前記ロッドにおける前記クラッチ側と反対側の端部に設けられ、前記ロッドを前記軸方向に移動させる油圧シリンダと、
    車幅方向に延び、変速機構を介して前記メイン軸に連結されたドライブ軸と、
    車幅方向に関して前記油圧シリンダが配置された側の前記ドライブ軸の一端部に取り付けられ、無端状の動力伝動部材の一部が巻き付けられる回転体と、を備え、
    側面視において、前記メイン軸の軸心は、前記クランク軸の軸心と前記ドライブ軸の軸心とをつなぐ直線よりも上方に位置し、前記油圧シリンダの一部は、前記メイン軸の軸心と重なり、
    車幅方向に関して、前記油圧シリンダの少なくとも一部は前記回転体よりも外側に位置する、
    パワーユニット。
  2. 前記ロッドが貫通したクランクケースと、
    前記クランクケースと前記油圧シリンダとの間に介在し、前記ロッドを保護するとともに、前記動力伝達部材をガイドするガイド部材と、をさらに備えている、
    請求項1に記載のパワーユニット。
  3. 前記回転体および前記ガイド部材を覆うカバーをさらに備えている、
    請求項2に記載のパワーユニット。
  4. 前記動力伝達部材はチェーンであり、前記回転体はスプロケットである、
    請求項2に記載のパワーユニット。
  5. 前記ロッドが貫通したクランクケースと、
    前記クランクケースおよび前記油圧シリンダと別体であり、前記クランクケースと前記油圧シリンダとの間に介在し、前記ロッドを保護するロッド保護部材と、をさらに備え、
    前記油圧シリンダは、前記クランクケースの外側に配置され、前記クランクケースと別体である、
    請求項1に記載のパワーユニット。
  6. 請求項1に記載のパワーユニットを備えた自動二輪車。
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