JP2010100555A - ゲル状組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明はゲル化能、安定性、及び使用感触に優れたゲル状組成物を提供する。
【解決手段】(a)下記式(I)で示されるブロック型アルキレンオキシド誘導体0.1〜60質量%と、(b)水素結合部位を有する油性ゲル化剤および/または油性増粘剤と、(c)油分とを含み、油分を連続相とし、系の粘度が200mPa・s(25℃)以上であることを特徴とするゲル状組成物。
【化6】
R1O−[(AO)l(EO)m(AO)n]−R2 (I)
(式中、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、EOはオキシエチレン基、l、m及びnはそれぞれ前記オキシアルキレン基、オキシエチレン基の平均付加モル数で、1≦m≦70、1≦l+n≦70である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基の合計に対するオキシエチレン基の割合は20〜80質量%である。R1及びR2は同一もしくは異なっていてもよい炭素数1〜4の炭化水素基又は水素原子である。)
【選択図】なし
【解決手段】(a)下記式(I)で示されるブロック型アルキレンオキシド誘導体0.1〜60質量%と、(b)水素結合部位を有する油性ゲル化剤および/または油性増粘剤と、(c)油分とを含み、油分を連続相とし、系の粘度が200mPa・s(25℃)以上であることを特徴とするゲル状組成物。
【化6】
R1O−[(AO)l(EO)m(AO)n]−R2 (I)
(式中、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、EOはオキシエチレン基、l、m及びnはそれぞれ前記オキシアルキレン基、オキシエチレン基の平均付加モル数で、1≦m≦70、1≦l+n≦70である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基の合計に対するオキシエチレン基の割合は20〜80質量%である。R1及びR2は同一もしくは異なっていてもよい炭素数1〜4の炭化水素基又は水素原子である。)
【選択図】なし
Description
本発明はゲル状組成物、特に油性ゲル化剤の改良に関する。
例えばクレンジングオイルやマッサージオイルのような油性商品は、使用時の垂れ落ちや、油性成分による手のべたつきという欠点を有している。
そこで、化粧品等の分野において、使用感触や安定性を向上させるために、油分をゲル化させることが有効な手段として用いられている。
すなわち、上記問題点を改善すべく種々の油性のゲル状組成物が開発されており、例えば油分ゲル化剤として、12−ヒドロキシステアリン酸を用いた技術(特許文献1)、N−アシルアミノ酸アミド(例えばN−ラウロイル−L−グルタミン酸ジブチルアミドなど)またはN−アシルアミノ酸アミン塩(例えばNα,Nω−ジラウロイル−L−リジンステアリルアミン塩など)を用いた技術(特許文献2)、ポリエーテル変性シリコーンを用いた技術(特許文献3)、パルミチン酸デキストリン等のデキストリン脂肪酸エステルを用いた技術(非特許文献1)などが提案されている。
そこで、化粧品等の分野において、使用感触や安定性を向上させるために、油分をゲル化させることが有効な手段として用いられている。
すなわち、上記問題点を改善すべく種々の油性のゲル状組成物が開発されており、例えば油分ゲル化剤として、12−ヒドロキシステアリン酸を用いた技術(特許文献1)、N−アシルアミノ酸アミド(例えばN−ラウロイル−L−グルタミン酸ジブチルアミドなど)またはN−アシルアミノ酸アミン塩(例えばNα,Nω−ジラウロイル−L−リジンステアリルアミン塩など)を用いた技術(特許文献2)、ポリエーテル変性シリコーンを用いた技術(特許文献3)、パルミチン酸デキストリン等のデキストリン脂肪酸エステルを用いた技術(非特許文献1)などが提案されている。
しかしながらこれらのゲル化剤には、系は増粘するものの、粘度が低すぎる、ボソボソした固まりになる、温度安定性が悪い、配合する界面活性剤との相性が悪い、あるいは透明性を維持できないなどの問題点があり、また使用感触も満足できるものではなかった。
さらに、低温や高温などの条件下においてゲルから油が染み出したり、ゲル化剤が凝集して沈殿を生じるなどの問題点もある。
さらに、低温や高温などの条件下においてゲルから油が染み出したり、ゲル化剤が凝集して沈殿を生じるなどの問題点もある。
一方、特定構造のブロック型アルキレンオキシド誘導体と油分と水とを含有させることにより、安定したゲル化能を示し、使用感触の優れたゲル状組成物を得る技術(特許文献4)が報告されている。しかしながら、このブロック型アルキレンオキシド誘導体により得られるゲルは、粘稠で曳糸性が高く、製造時や使用時に取り扱いが難しいという問題点があった。
特開平1−163111号公報
特公昭53−27776号公報
特開平7−100358号公報
吉村淳「液状油脂ゲル化剤の開発と応用」、フレグランス・ジャーナル、No.33(1978)、26〜31頁
特開2008−19239号公報
本発明は上記従来技術に鑑み行われたものであり、その解決しようとする課題は、安定したゲル形成能を示し、製造時や使用時の問題点が少なく、さらに使用感触の優れたゲル状組成物を提供することにある。
前記目的を達成するために本発明者らが鋭意研究を行った結果、特定構造のブロック型アルキレンオキシド誘導体と水素結合部位を有する油性ゲル化剤および/または油性増粘剤と油分とを含有したゲル状組成物が、優れた安定性や物性、使用感触を発揮することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のゲル状組成物は、
(a)下記式(I)で示されるブロック型アルキレンオキシド誘導体0.1〜60質量%と、
(b)水素結合部位を有する油性ゲル化剤および/または油性増粘剤と、
(c)油分とを含み、
油分を連続相とし、
系の粘度が200mPa・s(25℃)以上であることを特徴とする。
(化2)
R1O−[(AO)l(EO)m(AO)n]−R2 (I)
(式中、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、EOはオキシエチレン基、l、m及びnはそれぞれ前記オキシアルキレン基、オキシエチレン基の平均付加モル数で、1≦m≦70、1≦l+n≦70である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基の合計に対するオキシエチレン基の割合は20〜80質量%である。R1及びR2は、同一もしくは異なっていてもよい炭素数1〜4の炭化水素基又は水素原子である。)
前記ゲル状組成物において、水0.1〜10質量%を含有し、(a)ブロック型アルキレンオキシド誘導体と、水の配合比が1:0.1〜1:0.3であることが好適である。
前記ゲル状組成物において、極性油を含有することを特徴とするゲル状組成物。
前記ゲル状組成物において、(a)ブロック型アルキレンオキシド誘導体と、(b)水素結合部位を有する油性ゲル化剤および/または油性増粘剤の配合比が10:1〜1:10であることが好適である。
すなわち、本発明のゲル状組成物は、
(a)下記式(I)で示されるブロック型アルキレンオキシド誘導体0.1〜60質量%と、
(b)水素結合部位を有する油性ゲル化剤および/または油性増粘剤と、
(c)油分とを含み、
油分を連続相とし、
系の粘度が200mPa・s(25℃)以上であることを特徴とする。
(化2)
R1O−[(AO)l(EO)m(AO)n]−R2 (I)
(式中、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、EOはオキシエチレン基、l、m及びnはそれぞれ前記オキシアルキレン基、オキシエチレン基の平均付加モル数で、1≦m≦70、1≦l+n≦70である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基の合計に対するオキシエチレン基の割合は20〜80質量%である。R1及びR2は、同一もしくは異なっていてもよい炭素数1〜4の炭化水素基又は水素原子である。)
前記ゲル状組成物において、水0.1〜10質量%を含有し、(a)ブロック型アルキレンオキシド誘導体と、水の配合比が1:0.1〜1:0.3であることが好適である。
前記ゲル状組成物において、極性油を含有することを特徴とするゲル状組成物。
前記ゲル状組成物において、(a)ブロック型アルキレンオキシド誘導体と、(b)水素結合部位を有する油性ゲル化剤および/または油性増粘剤の配合比が10:1〜1:10であることが好適である。
本発明にかかるゲル状組成物は、ブロック型アルキレンオキシド誘導体と水素結合部位を有する油性ゲル化剤および/または油性増粘剤と油分とを含有することにより、従来のゲル化剤単独では油浮きが起こる、凝集物が生じる、もしくは取り扱いが難しいなどの理由から達成できなかった安定性が高い油性ゲルを簡易に形成することができる。また、本発明のゲル状組成物を化粧品等に配合すれば、その優れたゲル化能により、使用時の垂れ落ちのない使い易い剤型で製品を提供することができる。さらに、曳糸性の少ない性質であるため、効率よく製造することが可能である。
また、ゲル状組成物に含まれる油分の分散性が高く、従来品よりも肌なじみの良い優れた使用感触が得られる。
また、ゲル状組成物に含まれる油分の分散性が高く、従来品よりも肌なじみの良い優れた使用感触が得られる。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
(a)ブロック型アルキレンオキシド誘導体
本発明のゲル状組成物に含まれるブロック型アルキレンオキシド誘導体は、下記式(I)で示される。
(化3)
R1O−[(AO)l(EO)m(AO)n]−R2 (I)
(式中、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、EOはオキシエチレン基、l、m及びnはそれぞれ前記オキシアルキレン基、オキシエチレン基の平均付加モル数で、1≦m≦70、1≦l+n≦70である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基の合計に対するオキシエチレン基の割合は20〜80質量%である。R1及びR2は、同一もしくは異なっていてもよい炭素数1〜4の炭化水素基または水素原子である。)
(a)ブロック型アルキレンオキシド誘導体
本発明のゲル状組成物に含まれるブロック型アルキレンオキシド誘導体は、下記式(I)で示される。
(化3)
R1O−[(AO)l(EO)m(AO)n]−R2 (I)
(式中、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、EOはオキシエチレン基、l、m及びnはそれぞれ前記オキシアルキレン基、オキシエチレン基の平均付加モル数で、1≦m≦70、1≦l+n≦70である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基の合計に対するオキシエチレン基の割合は20〜80質量%である。R1及びR2は、同一もしくは異なっていてもよい炭素数1〜4の炭化水素基または水素原子である。)
上記式(I)において、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基であり、具体的には、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシイソブチレン基、オキシトリメチレン基、オキシテトラメチレン基などが挙げられる。好ましくは、オキシプロピレン基、オキシブチレン基が挙げられる。なお、EOはオキシエチレン基である。
mはオキシエチレン基の平均付加モル数であり、1≦m≦70、好ましくは5≦m≦55である。l、nは炭素数3〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数であり、1≦l+n≦70、好ましくは2≦l+n≦50である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基またはオキシエチレン基が0であるとなめらかさが落ち、70を超えると使用時のべたつき感がでてくる傾向にある。
mはオキシエチレン基の平均付加モル数であり、1≦m≦70、好ましくは5≦m≦55である。l、nは炭素数3〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数であり、1≦l+n≦70、好ましくは2≦l+n≦50である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基またはオキシエチレン基が0であるとなめらかさが落ち、70を超えると使用時のべたつき感がでてくる傾向にある。
R1及びR2は炭素数1〜4の炭化水素基もしくは水素原子で、炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などが挙げられる。好ましくはメチル基、エチル基である。炭素数5以上の炭化水素基では親水性が低下し、潤い感が低下する傾向にある。
また、R1及びR2はそれぞれ同種のものを用いても、炭素数1〜4の炭化水素基と水素原子とが混在しても、異種の炭素数1〜4の炭化水素基が混在してもよい。より好ましくは、R1及びR2が同一もしくは異なっていてもよい炭素数1〜4の炭化水素基である。R1及びR2が共に水素原子、又は炭化水素と水素原子が混在するものでは、洗い流し後のべたつき感がやや劣る。
また、R1及びR2はそれぞれ同種のものを用いても、炭素数1〜4の炭化水素基と水素原子とが混在しても、異種の炭素数1〜4の炭化水素基が混在してもよい。より好ましくは、R1及びR2が同一もしくは異なっていてもよい炭素数1〜4の炭化水素基である。R1及びR2が共に水素原子、又は炭化水素と水素原子が混在するものでは、洗い流し後のべたつき感がやや劣る。
本発明のアルキレンオキシド誘導体としては、具体的にはPOE(9)POP(2)ジメチルエーテル、POE(14)POP(7)ジメチルエーテル、POE(10)POP(10)ジメチルエーテル、POE(6)POP(14)ジメチルエーテル、POE(15)POP(5)ジメチルエーテル、POE(25)POP(25)ジメチルエーテル、POE(7)POP(12)ジメチルエーテル、POE(22)POP(40)ジメチルエーテル、POE(35)POP(40)ジメチルエーテル、POE(50)POP(40)ジメチルエーテル、POE(55)POP(30)ジメチルエーテル、POE(30)POP(34)ジメチルエーテル、POE(25)POP(30)ジメチルエーテル、POE(27)POP(14)ジメチルエーテル、POE(55)POP(28)ジメチルエーテル、POE(36)POP(41)ジメチルエーテル、POE(7)POP(12)ジメチルエーテル、POE(17)POP(4)ジメチルエーテル、POE(9)POB(2)ジメチルエーテル、POE(14)POB(7)ジメチルエーテル、POE(10)POP(10)ジエチルエーテル、POE(10)POP(10)ジプロピルエーテル、POE(10)POP(10)ジブチルエーテル、POE(52)POB(32)ジメチルエーテル、POE(64)POB(32)ジメチルエーテル、POE(34)POB(14)ジメチルエーテル、POE(35)POB(32)ジメチルエーテル、POE(35)POP(30)グリコール、POE(35)POB(32)グリコール等が挙げられる。
なお、上記POE、POP、POBは、それぞれポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレンの略であり、以下、このように略して記載することがある。
なお、上記POE、POP、POBは、それぞれポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレンの略であり、以下、このように略して記載することがある。
ブロック型アルキレンオキシド誘導体の本発明のゲル状組成物における配合量は、0.1〜60質量%が好適であり、より好ましくは1〜20質量%である。配合量が0.1質量%未満では、配合による効果の発現が十分でない場合があり、また60質量%を超えると洗浄後、べたつき感を生じる場合がある。
本発明のブロック型アルキレンオキシド誘導体は公知の方法で製造することができる。例えば、水酸基を有している化合物にエチレンオキシド及び炭素数3〜4のアルキレンオキシドを付加重合した後、ハロゲン化アルキルをアルカリ触媒の存在下にエーテル反応させることによって得られる。
本発明のブロック型アルキレンオキシド誘導体は公知の方法で製造することができる。例えば、水酸基を有している化合物にエチレンオキシド及び炭素数3〜4のアルキレンオキシドを付加重合した後、ハロゲン化アルキルをアルカリ触媒の存在下にエーテル反応させることによって得られる。
(b)水素結合部位を有する油性ゲル化剤および/または油性増粘剤
本発明で好適に使用される水素結合部位を有する特定の油性ゲル化剤および/または油性増粘剤は、パルミチン酸デキストリン等のデキストリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルエイコサン二酸縮合物、ショ糖脂肪酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸等が挙げられる。
また、本発明のゲル状組成物において、ブロック型アルキレンオキシド誘導体と水素結合部位を有する油性ゲル化剤および/または油性増粘剤の配合比は10:1〜1:10であることが好ましい。水素結合部位を有する油性ゲル化剤および/または油性増粘剤の配合比がブロック型アルキレンオキシド誘導体に対して0.1未満であると、ゲルの曳糸性が大きく取り扱いが難しくなることがあり、10を超えるとゲルからの油浮きや油性ゲル化剤および/または増粘剤の凝集が起こることがある。
本発明で好適に使用される水素結合部位を有する特定の油性ゲル化剤および/または油性増粘剤は、パルミチン酸デキストリン等のデキストリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルエイコサン二酸縮合物、ショ糖脂肪酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸等が挙げられる。
また、本発明のゲル状組成物において、ブロック型アルキレンオキシド誘導体と水素結合部位を有する油性ゲル化剤および/または油性増粘剤の配合比は10:1〜1:10であることが好ましい。水素結合部位を有する油性ゲル化剤および/または油性増粘剤の配合比がブロック型アルキレンオキシド誘導体に対して0.1未満であると、ゲルの曳糸性が大きく取り扱いが難しくなることがあり、10を超えるとゲルからの油浮きや油性ゲル化剤および/または増粘剤の凝集が起こることがある。
(c)油分
本発明のゲル状組成物に含まれる油分は、通常化粧品、医薬部外品等に使用される炭化水素油、高級脂肪酸、高級アルコール、合成エステル油、シリコーン油などが挙げられ、上記アルキレンオキシド誘導体を溶解しうる、一種または二種以上の油分を用いることができる。
炭化水素油としては、例えば流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
本発明のゲル状組成物に含まれる油分は、通常化粧品、医薬部外品等に使用される炭化水素油、高級脂肪酸、高級アルコール、合成エステル油、シリコーン油などが挙げられ、上記アルキレンオキシド誘導体を溶解しうる、一種または二種以上の油分を用いることができる。
炭化水素油としては、例えば流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。
高級アルコールとしては、例えば直鎖アルコール(例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等);分枝鎖アルコール(例えば、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2−デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等)等が挙げられる。
合成エステル油としては、例えばミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−-ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
シリコーン油としては、例えば鎖状ポリシロキサン(例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等);環状ポリシロキサン(例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等)、3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム、各種変性ポリシロキサン(アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等)、アクリルシリコーン類等が挙げられる。
本発明のゲル状組成物への油分の配合量は特に限定されないが、一般的に組成物に対し20〜90質量%が好適であり、より好ましくは40〜80質量%である。油分の配合量が20質量%未満ではゲル形成が十分でない場合があり、90質量%を超えると使用後にべたつき感を生じる場合がある。
本発明のゲル状組成物への油分の配合量は特に限定されないが、一般的に組成物に対し20〜90質量%が好適であり、より好ましくは40〜80質量%である。油分の配合量が20質量%未満ではゲル形成が十分でない場合があり、90質量%を超えると使用後にべたつき感を生じる場合がある。
また、本発明にかかるゲル状組成物においては、水0.1〜10質量%を含有することが好適である。
本発明のゲル状組成物に含まれる水は特に限定されず、具体的に示すとすれば精製水、イオン交換水、水道水等が挙げられる。
水の配合量は上記アルキレンオキシド誘導体の配合量にもよるが、組成物に対し0.1〜10質量%が好適であり、より好ましくは、0.1〜8質量%である。
水の配合量が0.1質量%未満であると、組成物のゲル化が進まない場合があり、10質量%を超えると、水分が分離して系が白濁する、系が硬くなる、もしくは粘度の低下が見られることがあり、実施上好ましくない。
また、本発明のゲル状組成物において、ブロック型アルキレンオキシド誘導体と水の配合比は1:0.1〜1:0.3であることが好ましい。水の配合比がブロック型アルキレンオキシド誘導体に対して0.1未満であるとゲルの形成が進まないことがあり、0.3を超えると水分が分離することがある。
本発明のゲル状組成物に含まれる水は特に限定されず、具体的に示すとすれば精製水、イオン交換水、水道水等が挙げられる。
水の配合量は上記アルキレンオキシド誘導体の配合量にもよるが、組成物に対し0.1〜10質量%が好適であり、より好ましくは、0.1〜8質量%である。
水の配合量が0.1質量%未満であると、組成物のゲル化が進まない場合があり、10質量%を超えると、水分が分離して系が白濁する、系が硬くなる、もしくは粘度の低下が見られることがあり、実施上好ましくない。
また、本発明のゲル状組成物において、ブロック型アルキレンオキシド誘導体と水の配合比は1:0.1〜1:0.3であることが好ましい。水の配合比がブロック型アルキレンオキシド誘導体に対して0.1未満であるとゲルの形成が進まないことがあり、0.3を超えると水分が分離することがある。
また、本発明にかかるゲル状組成物においては、極性油を含有することが好適である。極性油としては、通常化粧品、医薬部外品等に使用される高級脂肪酸、高級アルコール、合成エステル油などが挙げられ、一種または二種以上の油分を用いることができる。
特に好適な極性油としては、パルミチン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、オクタン酸セチル、オクタン酸オクチル、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸オクチル、2−エチルヘキサン酸セチル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール等が挙げられる。
特に好適な極性油としては、パルミチン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、オクタン酸セチル、オクタン酸オクチル、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸オクチル、2−エチルヘキサン酸セチル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール等が挙げられる。
なお、本発明でいう「ゲル状」とは、コーンプレート型レオメーターによる測定温度25℃におけるずり速度1s−1でのみかけの粘度が200mPa・s以上の状態を示す。すなわち、本発明のゲル状組成物はブロック型アルキレンオキシド誘導体及び水が上記範囲の配合量であり、且つ組成物の粘度が200mPa・s以上であれば、使用時に垂れ落ちのない好適なゲル状態を維持し得る。系の粘度が200mPa・s以下であると、組成物が十分な垂れ落ち防止効果を発揮せず好ましくない。
本発明のゲル状組成物は、上記必須成分の他、保湿剤、粉末、界面活性剤、天然高分子、合成高分子、紫外線吸収剤、糖類、酸化防止剤、各種抽出液、香料等、通常化粧品や医薬部外品に用いられる成分を配合することができ、常法により製造される。
保湿剤としては、例えば、プロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラ−ゲン、コレステリル−12−ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、DL−ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラ−ゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系両性界面活性剤(例えば、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等);ベタイン系界面活性剤(例えば、2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)等が挙げられる。
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリンポリグリセリン脂肪酸類(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α’−オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等);プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);硬化ヒマシ油誘導体;グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、POE−ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POE−ソルビタンモノオレエート、POE−ソルビタンモノステアレート、POE−ソルビタンモノオレエート、POE−ソルビタンテトラオレエート等);POEソルビット脂肪酸エステル類(例えば、POE−ソルビットモノラウレート、POE−ソルビットモノオレエート、POE−ソルビットペンタオレエート、POE−ソルビットモノステアレート等);POE−グリセリン脂肪酸エステル類(例えば、POE−グリセリンモノステアレート、POE−グリセリンモノイソステアレート、POE−グリセリントリイソステアレート等のPOE−モノオレエート等);POE−脂肪酸エステル類(例えば、POE−ジステアレート、POE−モノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等);POE−アルキルエーテル類(例えば、POE−ラウリルエーテル、POE−オレイルエーテル、POE−ステアリルエーテル、POE−ベヘニルエーテル、POE−2−オクチルドデシルエーテル、POE−コレスタノールエーテル等);プルロニック型類(例えば、プルロニック等);POE・POP−アルキルエーテル類(例えば、POE・POP−セチルエーテル、POE・POP−2−デシルテトラデシルエーテル、POE・POP−モノブチルエーテル、POE・POP−水添ラノリン、POE・POP−グリセリンエーテル等);テトラ POE・テトラPOP−エチレンジアミン縮合物類(例えば、テトロニック等);POE−ヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POE−ヒマシ油、POE−硬化ヒマシ油、POE−硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE−硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE−硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE−硬化ヒマシ油マレイン酸等);POE−ミツロウ・ラノリン誘導体(例えば、POE−ソルビットミツロウ等);アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等);POE−プロピレングリコール脂肪酸エステル;POE−アルキルアミン;POE−脂肪酸アミド;ショ糖脂肪酸エステル;アルキルエトキシジメチルアミンオキシド−トリオレイルリン酸等が挙げられる。
天然の水溶性高分子としては、例えば、植物系高分子(例えば、アラビアガムートラガカントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラーヤガム、カラーギ−ナン、ペクチン、カンテン、クインスシ−ド(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメートモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸);微生物系高分子(例えば、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、ブルラン等);動物系高分子(例えば、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等)等が挙げられる。
半合成の水溶性高分子としては、例えば、デンプン系高分子(例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等);セルロース系高分子(メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等);アルギン酸系高分子(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等)等が挙げられる。
合成の水溶性高分子としては、例えば、ビニル系高分子(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等);ポリオキシエチレン系高分子(例えば、ポリエチレングリコール20,000、40,000、60,000等);アクリル系高分子(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等);ポリエチレンイミン;カチオンポリマー等が挙げられる。
増粘剤としては、例えば、アラビアガム、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、キャロブガム、クインスシ−ド(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、CMC、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、PVA、PVM、PVP、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ローカストビーンガム、グアガム、タマリントガム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト、ヘクトライト、ケイ酸A1Mg(ビ−ガム)、ラポナイト、無水ケイ酸等が挙げられる。
粉末成分としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等) ; 有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等);無機白色顔料(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等) ; 無機褐色系顔料(例えば、γ−酸化鉄等);無機黄色系顔料(例えば、黄酸化鉄、黄土等) ; 無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等);無機紫色系顔料(例えば、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等) ; ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β−カロチン等)等が挙げられる。
液体油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン等が挙げられる。
固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
ロウ類としては、例えば、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、安息香酸系紫外線吸収剤(例えば、パラアミノ安息香酸(以下、PABAと略す)、PABAモノグリセリンエステル、N,N−ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N−ジエトキシPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAブチルエステル、N,N−ジメチルPABAエチルエステル等);アントラニル酸系紫外線吸収剤(例えば、ホモメンチル−N− アセチルアントラニレート等);サリチル酸系紫外線吸収剤(例えば、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p−イソプロパノールフェニルサリシレート等);桂皮酸系紫外線吸収剤(例えば、オクチルシンナメート、エチル−4−イソプロピルシンナメート、メチル−2,5−ジイソプロピルシンナメート、エチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、メチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、プロピル−p−メトキシシンナメート、イソプロピル−p−メトキシシンナメート、イソアミル−p−メトキシシンナメート、オクチル−p−メトキシシンナメート(2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート) 、2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメート、シクロヘキシル−p−メトキシシンナメート、エチル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、2−エチルヘキシル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、グリセリルモノ−2−エチルヘキサノイル−ジパラメトキシシンナメート等);ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’− ジヒドロキシ−4− メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4− メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4− メトキシ−4’−メチルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4− メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、4−フェニルベンゾフェノン、2−エチルヘキシル−4’−フェニル−ベンゾフェノン−2−カルボキシレート、2−ヒドロキシ−4−N−オクトキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシ−3−カルボキシベンゾフェノン等);3−(4’−メチルベンジリデン)−D,L−カンファー、3−ベンジリデン−D,L−カンファー;2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール;2,2’−ヒドロキシ−5−メチルフェニルベンゾトリアゾール;2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル) ベンゾトリアゾール;2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニルベンゾトリアゾール;ジベンザラジン;ジアニソイルメタン;4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン;5−(3,3−ジメチル−2−ノルボルニリデン)−3−ペンタン−2−オン等が挙げられる。
金属イオン封鎖剤としては、例えば、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウム等が挙げられる。
低級アルコールとしては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、2価のアルコール(例えば、エチレングリコールートリメチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等);3価のアルコール(例えばートリメチロールプロパン等);4価アルコール(例えば、1,2,6−ヘキサントリオール等のペンタエリスリトール等);5価アルコール(例えば、キシリトール等);6価アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール等);多価アルコール重合体(例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールートリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリンートリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等);2価のアルコールアルキルエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等);2価アルコールアルキルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテルトリエチレングリコールモノメチルエーテルトリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル等);2価アルコールエーテルエステル(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコールジサクシネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等);グリセリンモノアルキルエーテル(例えば、キシルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等);糖アルコール(例えば、マルトトリオ−ス、マンニトール、ショ糖、エリトリトール、グルコ−ス、フルクト−ス、デンプン分解糖、マルト−ス、デンプン分解糖還元アルコール等);グリソリッド;テトラハイドロフルフリルアルコール;POE−テトラハイドロフルフリルアルコール;POP−ブチルエーテル;POP・POE−ブチルエーテルトリポリオキシプロピレングリセリンエーテル;POP−グリセリンエーテル;POP−グリセリンエーテルリン酸;POP・POE−ペンタンエリスリトールエーテル、ポリグリセリン等が挙げられる。
単糖としては、例えば、三炭糖(例えば、D−グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン等);四炭糖(例えば、D−エリトロ−ス、D−エリトルロ−ス、Dートレオ−ス、エリスリトール等);五炭糖(例えば、L−アラビノ−ス、D−キシロ−ス、L−リキソ−ス、D−アラビノ−ス、D−リボ−ス、D−リブロ−ス、D−キシルロ−ス、L−キシルロ−ス等);六炭糖(例えば、D−グルコ−ス、D−タロ−ス、D−ブシコ−ス、D−ガラクト−ス、D−フルクト−ス、L−ガラクト−ス、L−マンノ−ス、D−タガト−ス等);七炭糖(例えば、アルドヘプト−ス、ヘプロ−ス等);八炭糖(例えば、オクツロ−ス等);デオキシ糖(例えば、2−デオキシ−D−リボ−ス、6−デオキシ−L−ガラクト−ス、6−デオキシ−L−マンノ−ス等);アミノ糖(例えば、D−グルコサミン、D−ガラクトサミン、シアル酸、アミノウロン酸、ムラミン酸等);ウロン酸(例えば、D−グルクロン酸、D−マンヌロン酸、L−グルロン酸、D−ガラクツロン酸、L−イズロン酸等)等が挙げられる。
オリゴ糖としては、例えば、ショ糖、グンチアノース、ウンベリフェロース、ラクトース、プランテオース、イソリクノース類、α,α−トレハロース、ラフィノース、リクノース類、ウンビリシン、スタキオースベルバスコース類等が挙げられる。
多糖としては、例えば、セルロース、クインスシード、デンプン、ガラクタン、デルマタン硫酸、グリコーゲン、アラビアガム、ヘパラン硫酸−トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、キサンタンガム、グアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビーンガム、サクシノグルカン等が挙げられる。
アミノ酸としては、例えば、中性アミノ酸(例えば、スレオニン、システイン等);塩基性アミノ酸(例えば、ヒドロキシリジン等)等が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム)、アシルグルタミン酸塩、アシルβ−アラニンナトリウム、グルタチオン等が挙げられる。
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンートリエタノールアミン、モルホリンートリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等が挙げられる。
高分子エマルジョンとしては、例えば、アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、アクリルレジン液、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン、天然ゴムラテックス等が挙げられる。
pH調整剤としては、例えば、乳酸−乳酸ナトリウム、クエン酸−クエン酸ナトリウム、コハク酸−コハク酸ナトリウム等の緩衝剤等が挙げられる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、B1、B2、B6、C、E及びその誘導体、パントテン酸及びその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸エステル類等が挙げられる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、B1、B2、B6、C、E及びその誘導体、パントテン酸及びその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸エステル類等が挙げられる。
酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。
その他の配合可能成分としては、例えば、防腐剤(エチルパラベン、ブチルパラベン等);消炎剤(例えば、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等);美白剤(例えば、胎盤抽出物、ユキノシタ抽出物、アルブチン等);各種抽出物(例えば、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バ−チ、セ−ジ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニクートガラシ、チンピートキ、海藻等)、賦活剤(例えば、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等);血行促進剤(例えば、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン−トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等);抗脂漏剤(例えば、硫黄、チアントール等);抗炎症剤(例えばートラネキサム酸、チオタウリン、ヒポタウリン等)等が挙げられる。
次に実施例をあげて本発明を更に具体的に説明する。本発明はこれによって限定されるものではない。なお、以下の例において、配合量の記載は特に断りがない限り、質量%を意味する。初めに、実施例で用いた評価基準について説明する。
評価(1):ゲル形成能
試料調製後のゲル形成状態を観察した。
均一なゲル状態が形成されていると観察された試料に関して、コーンプレート型レオメーターを用いてずり速度1s−1での見掛けの粘度を測定した。なお、測定冶具は直径50mm角度2℃のコーンタイプのものを用い、測定温度は25℃で測定した。評価基準は以下の通りである。
○:ゲルを形成している(粘度200mPa・s以上)。
×:ゲルを形成していない。(外観が不均一、もしくは粘度200mPa・s未満)。
評価(1):ゲル形成能
試料調製後のゲル形成状態を観察した。
均一なゲル状態が形成されていると観察された試料に関して、コーンプレート型レオメーターを用いてずり速度1s−1での見掛けの粘度を測定した。なお、測定冶具は直径50mm角度2℃のコーンタイプのものを用い、測定温度は25℃で測定した。評価基準は以下の通りである。
○:ゲルを形成している(粘度200mPa・s以上)。
×:ゲルを形成していない。(外観が不均一、もしくは粘度200mPa・s未満)。
評価(2):ゲルの曳糸性
評価(1)において評価が○であった試料について、ゲルの曳糸性を評価した。
1.先の細いピペットで、容器に充填された試料の一部を吸い取る。
2.吸い取ったすべての試料を再び押し出し、容器の中に戻す。
3.2で戻すと同時に、すばやくピペットを上部へ引き上げる。
このとき、ピペットの先端の様子を観察した。評価基準は以下の通りである。
○:まったくピペットの先からゲルの糸曳きが見られない。
△:ピペットの先からゲルの糸曳きが見られるが、すぐに糸曳きがなくなる。
×:ピペットの先からゲルの糸曳きが見られる。
評価(1)において評価が○であった試料について、ゲルの曳糸性を評価した。
1.先の細いピペットで、容器に充填された試料の一部を吸い取る。
2.吸い取ったすべての試料を再び押し出し、容器の中に戻す。
3.2で戻すと同時に、すばやくピペットを上部へ引き上げる。
このとき、ピペットの先端の様子を観察した。評価基準は以下の通りである。
○:まったくピペットの先からゲルの糸曳きが見られない。
△:ピペットの先からゲルの糸曳きが見られるが、すぐに糸曳きがなくなる。
×:ピペットの先からゲルの糸曳きが見られる。
評価(3):ゲルの安定性
評価(1)において評価が○であった試料について、4週間観察し、ゲルの安定性を評価した。評価基準は以下の通りである。
○:油浮きや凝集物などがまったく観察されず、安定なゲルである。
△:わずかに油浮きや凝集物などが観察されるが、比較的安定なゲルである。
×:油浮きや凝集物などが観察され、不安定なゲルである。
評価(1)において評価が○であった試料について、4週間観察し、ゲルの安定性を評価した。評価基準は以下の通りである。
○:油浮きや凝集物などがまったく観察されず、安定なゲルである。
△:わずかに油浮きや凝集物などが観察されるが、比較的安定なゲルである。
×:油浮きや凝集物などが観察され、不安定なゲルである。
評価(4):垂れ落ち防止効果
専門パネラー10名により、試料を肌になじませる際の使用中の垂れ落ちを評価した。評価基準は以下の通りである。
◎:10名中8名以上が、使用中に垂れ落ちを感じないと認めた。
○:10名中6名以上8名未満が、使用中に垂れ落ちを感じないと認めた。
△:10名中3名以上6名未満が、使用中に垂れ落ちを感じないと認めた。
×:10名中3名未満が、使用中に垂れ落ちを感じないと認めた。
専門パネラー10名により、試料を肌になじませる際の使用中の垂れ落ちを評価した。評価基準は以下の通りである。
◎:10名中8名以上が、使用中に垂れ落ちを感じないと認めた。
○:10名中6名以上8名未満が、使用中に垂れ落ちを感じないと認めた。
△:10名中3名以上6名未満が、使用中に垂れ落ちを感じないと認めた。
×:10名中3名未満が、使用中に垂れ落ちを感じないと認めた。
下記表1に記載した配合組成よりなる試料について、上記評価方法により実使用試験を行った。各試料について、ゲル形成能およびゲルの曳糸性・安定性を上記評価(1)〜(3)の基準にて評価し、組成物の使用感触を上記評価(4)の基準にて専門パネラー10名により試験した。結果を表1に示す。
ブロック型アルキレンオキシド誘導体およびパルミチン酸デキストリンまたはグリセリン脂肪酸エステルエイコサン二酸縮合物を配合し、水を適量配合した試験例1−4および1−5において、試料は安定なゲルを形成し、いずれの評価においても優れたものであった。
一方、ブロック型アルキレンオキシド誘導体を配合し、油性ゲル化剤および/または油性増粘剤が配合されていない試験例1−1においては、安定なゲルが形成され、垂れ落ち防止効果にも優れていたが、ゲルの曳糸性が大きく、取り扱いが困難であった。また、パルミチン酸デキストリンを配合し、ブロック型アルキレンオキシド誘導体が配合されていない試験例1−2においては、曳糸性の少ないゲルが形成され、垂れ落ち防止効果にも優れていたが、経時での安定性に劣るものであった。また、有機変性粘土鉱物を配合し、ブロック型アルキレンオキシド誘導体が配合されていない試験例1−3においては、曳糸性の少ないゲルが形成されたが、経時での安定性に劣り、垂れ落ち防止効果にもやや劣るものであった。
また、パルミチン酸デキストリンおよびグリセリン脂肪酸エステルエイコサン二酸縮合物の2種類の油性ゲル化剤を配合した試験例1−6においては、曳糸性が少ないゲルが形成されたが、経時での安定性に劣るものであった。また、ブロック型アルキレンオキシド誘導体および有機変性粘土鉱物を配合した試験例1−7においては、曳糸性がやや少ないゲルが形成され、垂れ落ち防止効果にも優れていたが、経時での安定性に劣るものであった。
以上のことから、(a)ブロック型アルキレンオキシド誘導体、(b)油性ゲル化剤および/または油性増粘剤としてパルミチン酸デキストリン、グリセリン脂肪酸エステルエイコサン二酸縮合物、(c)油分を配合することにより、経時での安定性に優れ、曳糸性が少なく、垂れ落ち防止効果の高いゲル状組成物を得られることが明らかになった。
一方、ブロック型アルキレンオキシド誘導体を配合し、油性ゲル化剤および/または油性増粘剤が配合されていない試験例1−1においては、安定なゲルが形成され、垂れ落ち防止効果にも優れていたが、ゲルの曳糸性が大きく、取り扱いが困難であった。また、パルミチン酸デキストリンを配合し、ブロック型アルキレンオキシド誘導体が配合されていない試験例1−2においては、曳糸性の少ないゲルが形成され、垂れ落ち防止効果にも優れていたが、経時での安定性に劣るものであった。また、有機変性粘土鉱物を配合し、ブロック型アルキレンオキシド誘導体が配合されていない試験例1−3においては、曳糸性の少ないゲルが形成されたが、経時での安定性に劣り、垂れ落ち防止効果にもやや劣るものであった。
また、パルミチン酸デキストリンおよびグリセリン脂肪酸エステルエイコサン二酸縮合物の2種類の油性ゲル化剤を配合した試験例1−6においては、曳糸性が少ないゲルが形成されたが、経時での安定性に劣るものであった。また、ブロック型アルキレンオキシド誘導体および有機変性粘土鉱物を配合した試験例1−7においては、曳糸性がやや少ないゲルが形成され、垂れ落ち防止効果にも優れていたが、経時での安定性に劣るものであった。
以上のことから、(a)ブロック型アルキレンオキシド誘導体、(b)油性ゲル化剤および/または油性増粘剤としてパルミチン酸デキストリン、グリセリン脂肪酸エステルエイコサン二酸縮合物、(c)油分を配合することにより、経時での安定性に優れ、曳糸性が少なく、垂れ落ち防止効果の高いゲル状組成物を得られることが明らかになった。
<ブロック型アルキレンオキシド誘導体の種類>
次に、ゲルからの油浮きや凝集などがない、安定なゲルを得るために必要なブロック型アルキレンオキシド誘導体の種類を調べた。
下記表2に記載した配合組成よりなる試料について、上記評価方法により実使用試験を行った。各試料について、ゲル形成能および曳糸性・安定性、組成物の使用感触を上記(1)〜(4)、下記(5)の基準にて評価した。結果を表2に示す。
次に、ゲルからの油浮きや凝集などがない、安定なゲルを得るために必要なブロック型アルキレンオキシド誘導体の種類を調べた。
下記表2に記載した配合組成よりなる試料について、上記評価方法により実使用試験を行った。各試料について、ゲル形成能および曳糸性・安定性、組成物の使用感触を上記(1)〜(4)、下記(5)の基準にて評価した。結果を表2に示す。
評価(5):使用感
専門パネラー10名により、試料を肌になじませる際の使用感を評価した。評価基準は以下の通りである。
◎…パネル8名以上が、肌上でののびが良好であり、べたつきやきしみ感がなく良好な使用性であると認めた。
○…パネル6名以上8名未満が、肌上でののびが良好であり、べたつきやきしみ感がなく良好な使用性であると認めた。
△…パネル3名以上6名未満が、肌上でののびが良好であり、べたつきやきしみ感がなく良好な使用性であると認めた。
×…パネル3名未満が、肌上でののびが良好であり、べたつきやきしみ感がなく良好な使用性であると認めた。
専門パネラー10名により、試料を肌になじませる際の使用感を評価した。評価基準は以下の通りである。
◎…パネル8名以上が、肌上でののびが良好であり、べたつきやきしみ感がなく良好な使用性であると認めた。
○…パネル6名以上8名未満が、肌上でののびが良好であり、べたつきやきしみ感がなく良好な使用性であると認めた。
△…パネル3名以上6名未満が、肌上でののびが良好であり、べたつきやきしみ感がなく良好な使用性であると認めた。
×…パネル3名未満が、肌上でののびが良好であり、べたつきやきしみ感がなく良好な使用性であると認めた。
ブロック型アルキレンオキシド誘導体およびパルミチン酸デキストリンを配合し、水および極性油を適量配合した試験例2−2〜2−4において、試料は安定なゲルを形成し、いずれの評価においても優れたものであった。
一方、特定構造を有するブロック型アルキレンオキシド誘導体が配合されていない試験例2−1においては、曳糸性の少ないゲルが形成され、垂れ落ち防止効果にもやや優れていたが、安定性に劣るものであった。
ブロック型アルキレンオキシド誘導体のオキシエチレン基の平均付加モル数が120である試験例2−5においては、曳糸性の少ないゲルが形成され、垂れ落ち防止効果にもやや優れていたが、安定性および使用性が十分でなかった。また、オキシアルキレン基の平均付加モル数が100である試験例2−6においては、曳糸性の少ないゲルが形成され、垂れ落ち防止効果にもやや優れていたが、経時での安定性に劣るものであった。
オキシアルキレン基を持たないエチレンオキシド誘導体を配合した試験例2−7においてはゲルが形成されず、オキシエチレン基を持たないブチレンオキシド誘導体を配合した試験例2−8においては、形成されたゲルは使用性にやや劣り、経時での安定性にも劣るものであった。
さらにアルキレンオキシド誘導体の末端が水素であるものを配合した試験例2−9においてはゲルの安定性および使用性が十分でなかった。アルキレンオキシド誘導体の末端が炭素数6の炭化水素基であるものを配合した試験例2−10においては、曳糸性が少なく安定なゲルが形成され、垂れ落ち防止効果にも優れていたが、肌へ塗布したときにきしみが感じられ、使用感触に劣るものであった。
また、ランダム型のアルキレンオキシド誘導体を配合した試験例2−11においては、ゲルの安定性に劣るものであった。
以上の結果より、特定構造を有するブロック型アルキレンオキシド誘導体を配合することにより、経時での安定性に優れ、曳糸性が少なく、垂れ落ち防止効果の高いゲル状組成物を得られることが明らかになった。
一方、特定構造を有するブロック型アルキレンオキシド誘導体が配合されていない試験例2−1においては、曳糸性の少ないゲルが形成され、垂れ落ち防止効果にもやや優れていたが、安定性に劣るものであった。
ブロック型アルキレンオキシド誘導体のオキシエチレン基の平均付加モル数が120である試験例2−5においては、曳糸性の少ないゲルが形成され、垂れ落ち防止効果にもやや優れていたが、安定性および使用性が十分でなかった。また、オキシアルキレン基の平均付加モル数が100である試験例2−6においては、曳糸性の少ないゲルが形成され、垂れ落ち防止効果にもやや優れていたが、経時での安定性に劣るものであった。
オキシアルキレン基を持たないエチレンオキシド誘導体を配合した試験例2−7においてはゲルが形成されず、オキシエチレン基を持たないブチレンオキシド誘導体を配合した試験例2−8においては、形成されたゲルは使用性にやや劣り、経時での安定性にも劣るものであった。
さらにアルキレンオキシド誘導体の末端が水素であるものを配合した試験例2−9においてはゲルの安定性および使用性が十分でなかった。アルキレンオキシド誘導体の末端が炭素数6の炭化水素基であるものを配合した試験例2−10においては、曳糸性が少なく安定なゲルが形成され、垂れ落ち防止効果にも優れていたが、肌へ塗布したときにきしみが感じられ、使用感触に劣るものであった。
また、ランダム型のアルキレンオキシド誘導体を配合した試験例2−11においては、ゲルの安定性に劣るものであった。
以上の結果より、特定構造を有するブロック型アルキレンオキシド誘導体を配合することにより、経時での安定性に優れ、曳糸性が少なく、垂れ落ち防止効果の高いゲル状組成物を得られることが明らかになった。
<ブロック型アルキレンオキシド誘導体の種類>
さらに、ゲルからの油浮きや凝集などがない、安定なゲルを得るために必要なブロック型アルキレンオキシド誘導体の種類を調べた。
下記表3に記載した配合組成よりなる試料について、上記評価方法により実使用試験を行った。各試料について、ゲル形成能および曳糸性・安定性、組成物の使用感触を上記(1)〜(4)の基準にて評価した。結果を表3に示す。
(化4)
R1O−[(BO)l(EO)m(BO)n]−R2
(化5)
R1O−[(EO)l(BO)m(EO)n]−R2
上記(化4)および(化5)において、EOはオキシエチレン基、BOはオキシブチレン基を示す。
さらに、ゲルからの油浮きや凝集などがない、安定なゲルを得るために必要なブロック型アルキレンオキシド誘導体の種類を調べた。
下記表3に記載した配合組成よりなる試料について、上記評価方法により実使用試験を行った。各試料について、ゲル形成能および曳糸性・安定性、組成物の使用感触を上記(1)〜(4)の基準にて評価した。結果を表3に示す。
R1O−[(BO)l(EO)m(BO)n]−R2
(化5)
R1O−[(EO)l(BO)m(EO)n]−R2
上記(化4)および(化5)において、EOはオキシエチレン基、BOはオキシブチレン基を示す。
(化4)の構造を有するブロック型アルキレンオキシド誘導体およびパルミチン酸デキストリンを配合し、水および極性油を適量配合した試験例3−1において、試料は安定なゲルを形成し、いずれの評価においても優れたものであった。
一方、(化5)構造を有するブロック型アルキレンオキシド誘導体が配合されている試験例3−2において得られるゲルは、安定性に劣るものであった。
以上の結果より、(化4)のような特定構造を有するブロック型アルキレンオキシド誘導体を配合することにより、経時での安定性に優れ、曳糸性が少なく、垂れ落ち防止効果の高いゲル状組成物を得られることが明らかになった。
一方、(化5)構造を有するブロック型アルキレンオキシド誘導体が配合されている試験例3−2において得られるゲルは、安定性に劣るものであった。
以上の結果より、(化4)のような特定構造を有するブロック型アルキレンオキシド誘導体を配合することにより、経時での安定性に優れ、曳糸性が少なく、垂れ落ち防止効果の高いゲル状組成物を得られることが明らかになった。
<油性ゲル化剤および/または油性増粘剤の種類>
次に、曳糸性が少なく、安定なゲルを得るために必要な油性ゲル化剤および/または油性増粘剤の種類を調べた。
下記表4に記載した配合組成よりなる試料について、上記評価方法により実使用試験を行った。各試料について、ゲル形成能および曳糸性・安定性、組成物の使用感触を上記(1)〜(4)の基準にて評価した。結果を表4に示す。
注1:ラウリン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリンのいずれを用いた場合も試験例4−2の評価であった。
注2:パルミチン酸ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸ショ糖脂肪酸エステル、オレイン酸ショ糖脂肪酸エステルのいずれを用いた場合も試験例4−3の評価であった。
次に、曳糸性が少なく、安定なゲルを得るために必要な油性ゲル化剤および/または油性増粘剤の種類を調べた。
下記表4に記載した配合組成よりなる試料について、上記評価方法により実使用試験を行った。各試料について、ゲル形成能および曳糸性・安定性、組成物の使用感触を上記(1)〜(4)の基準にて評価した。結果を表4に示す。
注2:パルミチン酸ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸ショ糖脂肪酸エステル、オレイン酸ショ糖脂肪酸エステルのいずれを用いた場合も試験例4−3の評価であった。
特定構造のブロック型アルキレンオキシド誘導体、水および極性油を適量配合し、油性ゲル化剤および/または油性増粘剤として水素結合性ゲル化剤であるパルミチン酸デキストリン、デキストリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルおよび12−ヒドロキシステアリン酸を配合した試験例4−1〜4−4において、試料は安定なゲルを形成し、いずれの評価においても優れたものであった。
一方、油性ゲル化剤および/または油性増粘剤として水素結合性でないゲル化剤および増粘剤であるワックス、煙霧状無水ケイ素、金属セッケンおよび有機変性粘土鉱物を配合した試験例4−5〜4−8においては、曳糸性の少ないゲルが形成され、垂れ落ち防止効果にも優れていたが、安定性に劣るものであった。
以上の結果より、特定の油性ゲル化剤および/または油性増粘剤として水素結合部位を有する油性ゲル化剤および/または油性増粘剤を配合することにより、経時での安定性に優れ、曳糸性が少なく、垂れ落ち防止効果の高いゲル状組成物を得られることが明らかになった。
一方、油性ゲル化剤および/または油性増粘剤として水素結合性でないゲル化剤および増粘剤であるワックス、煙霧状無水ケイ素、金属セッケンおよび有機変性粘土鉱物を配合した試験例4−5〜4−8においては、曳糸性の少ないゲルが形成され、垂れ落ち防止効果にも優れていたが、安定性に劣るものであった。
以上の結果より、特定の油性ゲル化剤および/または油性増粘剤として水素結合部位を有する油性ゲル化剤および/または油性増粘剤を配合することにより、経時での安定性に優れ、曳糸性が少なく、垂れ落ち防止効果の高いゲル状組成物を得られることが明らかになった。
<ブロック型アルキレンオキシド誘導体と水素結合部位を有する油性ゲル化剤および/または油性増粘剤の配合比>
次に、曳糸性が少なく、ゲルからの油浮きや凝集などがない安定なゲルを得るために必要なブロック型アルキレンオキシド誘導体と水素結合部位を有する油性ゲル化剤および/または油性増粘剤の配合比を調べた。
下記表5に記載した配合組成よりなる試料について、上記評価方法により実使用試験を行った。各試料について、ゲル形成能および曳糸性・安定性、組成物の使用感触を上記(1)〜(4)の基準にて評価した。結果を表5に示す。
次に、曳糸性が少なく、ゲルからの油浮きや凝集などがない安定なゲルを得るために必要なブロック型アルキレンオキシド誘導体と水素結合部位を有する油性ゲル化剤および/または油性増粘剤の配合比を調べた。
下記表5に記載した配合組成よりなる試料について、上記評価方法により実使用試験を行った。各試料について、ゲル形成能および曳糸性・安定性、組成物の使用感触を上記(1)〜(4)の基準にて評価した。結果を表5に示す。
ブロック型アルキレンオキシド誘導体およびパルミチン酸デキストリンを配合し、水を適量配合した試験例5−4〜5−8において、試料は曳糸性がなく安定なゲルを形成し、いずれの評価においても優れたものであった。
一方、パルミチン酸デキストリンが配合されていない、もしくは配合濃度が低い試験例5−1〜5−3においては、安定なゲルが形成され、垂れ落ち防止効果にも優れていたが、ゲルの曳糸性が大きく、取り扱いが困難であった。
また、ブロック型アルキレンオキシド誘導体が配合されていない、もしくは配合濃度が低い試験例5−9〜5−11は、経時での安定性が劣るものであった。
以上のことから、曳糸性が少なく、安定なゲルを得るために必要な油性ゲル化剤および/または油性増粘剤は、ブロック型アルキレンオキシド誘導体と水素結合部位を有する油性ゲル化剤および/または油性増粘剤との配合比が10:1〜1:10であることが好ましい。
一方、パルミチン酸デキストリンが配合されていない、もしくは配合濃度が低い試験例5−1〜5−3においては、安定なゲルが形成され、垂れ落ち防止効果にも優れていたが、ゲルの曳糸性が大きく、取り扱いが困難であった。
また、ブロック型アルキレンオキシド誘導体が配合されていない、もしくは配合濃度が低い試験例5−9〜5−11は、経時での安定性が劣るものであった。
以上のことから、曳糸性が少なく、安定なゲルを得るために必要な油性ゲル化剤および/または油性増粘剤は、ブロック型アルキレンオキシド誘導体と水素結合部位を有する油性ゲル化剤および/または油性増粘剤との配合比が10:1〜1:10であることが好ましい。
<水の配合濃度>
次に、曳糸性が少なく、安定なゲルを得るために必要な水の配合量およびブロック型アルキレンオキシド誘導体と水の配合比を調べた。
下記表6に記載した配合組成よりなる試料について、上記評価方法により実使用試験を行った。各試料について、ゲル形成能および曳糸性・安定性、組成物の使用感触を上記(1)〜(4)の基準にて評価した。結果を表6に示す。
次に、曳糸性が少なく、安定なゲルを得るために必要な水の配合量およびブロック型アルキレンオキシド誘導体と水の配合比を調べた。
下記表6に記載した配合組成よりなる試料について、上記評価方法により実使用試験を行った。各試料について、ゲル形成能および曳糸性・安定性、組成物の使用感触を上記(1)〜(4)の基準にて評価した。結果を表6に示す。
ブロック型アルキレンオキシド誘導体およびパルミチン酸デキストリンを配合し、水を適量配合した試験例6−2〜6−4において、試料は安定なゲルを形成し、いずれの評価においても優れたものであった。
一方、精製水が配合されていない試験例6−1においては、曳糸性の少ないゲルが形成され、垂れ落ち防止効果にも優れていたが、経時においてやや安定性に劣るものであった。また、精製水が過剰に配合された試験例6−5は、経時の安定性に劣るものであった。
以上のことから、経時で安定なゲルを得るために必要な水の配合量は、ブロック型アルキレンオキシド誘導体と水の配合比が1:0.1〜1:0.3となる量であることが好ましい。
一方、精製水が配合されていない試験例6−1においては、曳糸性の少ないゲルが形成され、垂れ落ち防止効果にも優れていたが、経時においてやや安定性に劣るものであった。また、精製水が過剰に配合された試験例6−5は、経時の安定性に劣るものであった。
以上のことから、経時で安定なゲルを得るために必要な水の配合量は、ブロック型アルキレンオキシド誘導体と水の配合比が1:0.1〜1:0.3となる量であることが好ましい。
<極性油の配合>
次に、曳糸性が少なく、安定なゲルを得るために必要な極性油の配合量を調べた。
下記表7に記載した配合組成よりなる試料について、上記評価方法により実使用試験を行った。各試料について、ゲル形成能および曳糸性・安定性、組成物の使用感触を上記(1)〜(4)の基準にて評価した。結果を表7に示す。
次に、曳糸性が少なく、安定なゲルを得るために必要な極性油の配合量を調べた。
下記表7に記載した配合組成よりなる試料について、上記評価方法により実使用試験を行った。各試料について、ゲル形成能および曳糸性・安定性、組成物の使用感触を上記(1)〜(4)の基準にて評価した。結果を表7に示す。
ブロック型アルキレンオキシド誘導体、パルミチン酸デキストリンおよび水を配合し、極性油を適量配合した試験例7−2、7−4において、試料は安定なゲルを形成し、いずれの評価においても優れたものであった。
一方、極性油が配合されていない試験例7−3においては、安定なゲルを形成し、いずれの評価においても優れたものであったが、試験例7−1では、曳糸性の少ないゲルが形成され、垂れ落ち防止効果にもやや優れていたが、経時における安定性に劣るものであった。
以上のことから、経時で安定なゲルを得るためには、極性油は必須ではないが、特に分子量の大きい非極性油分を配合するときには極性油を含有することが好ましい。
一方、極性油が配合されていない試験例7−3においては、安定なゲルを形成し、いずれの評価においても優れたものであったが、試験例7−1では、曳糸性の少ないゲルが形成され、垂れ落ち防止効果にもやや優れていたが、経時における安定性に劣るものであった。
以上のことから、経時で安定なゲルを得るためには、極性油は必須ではないが、特に分子量の大きい非極性油分を配合するときには極性油を含有することが好ましい。
以上の結果により、本発明のゲル状組成物は、特定構造のブロック型アルキレンオキシド誘導体と、水素結合部位を有する油性ゲル化剤および/または油性増粘剤と油分とを含有することにより、200mPa・s以上のゲルを形成し、優れた安定性や物性、使用感触を発揮することが見出された。
また、本発明のゲル状組成物においては、水および極性油を含有することが好適である。
また、本発明のゲル状組成物においては、水および極性油を含有することが好適である。
以下に本発明のゲル状組成物の処方例を挙げるが、本発明の技術範囲はこれらにより限定されるものではない。得られたゲル状組成物は、いずれも効果的にゲル状を為し、曳糸性が少なく、安定性に優れ、手に取ったときの垂れ落ちを防ぐことができ、また使用感触に優れるものであった。
処方例1 美容液
(質量%)
POE(52)POB(32)ジメチルエーテル 2.0
パルミチン酸デキストリン 1.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.9
トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル 0.9
トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 36.0
ジメチルポリシロキサン(6cs) 5.0
メチルフェニルポリシロキサン 5.0
流動パラフィン 残 余
香料 適 量
酸化防止剤 適 量
精製水 0.3
(質量%)
POE(52)POB(32)ジメチルエーテル 2.0
パルミチン酸デキストリン 1.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.9
トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル 0.9
トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 36.0
ジメチルポリシロキサン(6cs) 5.0
メチルフェニルポリシロキサン 5.0
流動パラフィン 残 余
香料 適 量
酸化防止剤 適 量
精製水 0.3
処方例2 クレンジングオイル
(質量%)
POE(35)POB(32)ジメチルエーテル 10.0
パルミチン酸デキストリン 2.0
ジイソステアリン酸ポリエチレングリコール 5.0
メチルフェニルポリシロキサン 5.0
スクワラン 残 余
トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 20.0
香料 適 量
酸化防止剤 適 量
精製水 2.0
(質量%)
POE(35)POB(32)ジメチルエーテル 10.0
パルミチン酸デキストリン 2.0
ジイソステアリン酸ポリエチレングリコール 5.0
メチルフェニルポリシロキサン 5.0
スクワラン 残 余
トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 20.0
香料 適 量
酸化防止剤 適 量
精製水 2.0
処方例3 クレンジングオイル
(質量%)
POE(52)POB(32)グリコール 15.0
グリセリン脂肪酸エステルエイコサン二酸縮合物 1.2
トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル 8.0
メチルフェニルポリシロキサン 3.0
流動パラフィン 残 余
トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 23.0
オクタン酸セチル 10.0
香料 適 量
酸化防止剤 適 量
精製水 2.5
(質量%)
POE(52)POB(32)グリコール 15.0
グリセリン脂肪酸エステルエイコサン二酸縮合物 1.2
トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル 8.0
メチルフェニルポリシロキサン 3.0
流動パラフィン 残 余
トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 23.0
オクタン酸セチル 10.0
香料 適 量
酸化防止剤 適 量
精製水 2.5
処方例4 ヘアオイル
(質量%)
POE(52)POB(32)ジメチルエーテル 10.0
N-2-エチルヘキサノイル-L-グルタミン酸ジブチルアミド 0.8
ツバキ油 残 余
イソノナン酸イソノニル 10.0
オクタン酸セチル 20.0
香料 適 量
酸化防止剤 適 量
精製水 1.0
(質量%)
POE(52)POB(32)ジメチルエーテル 10.0
N-2-エチルヘキサノイル-L-グルタミン酸ジブチルアミド 0.8
ツバキ油 残 余
イソノナン酸イソノニル 10.0
オクタン酸セチル 20.0
香料 適 量
酸化防止剤 適 量
精製水 1.0
処方例5 マッサージオイル
(質量%)
POE(52)POB(32)ジメチルエーテル 2.0
(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)デキストリン 2.0
メチルフェニルポリシロキサン 2.0
パルミチン酸オクチル 2.0
テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール 6.0
トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 10.0
スクワラン 10.0
流動パラフィン 残 余
香料 適 量
酸化防止剤 適 量
精製水 0.3
(質量%)
POE(52)POB(32)ジメチルエーテル 2.0
(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)デキストリン 2.0
メチルフェニルポリシロキサン 2.0
パルミチン酸オクチル 2.0
テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール 6.0
トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 10.0
スクワラン 10.0
流動パラフィン 残 余
香料 適 量
酸化防止剤 適 量
精製水 0.3
処方例6 マッサージオイル
(質量%)
POE(52)POB(32)ジメチルエーテル 1.0
POE(23)POB(32)ジメチルエーテル 0.5
パルミチン酸デキストリン 2.0
トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 20.0
流動パラフィン 残 余
香料 適 量
酸化防止剤 適 量
精製水 0.2
(質量%)
POE(52)POB(32)ジメチルエーテル 1.0
POE(23)POB(32)ジメチルエーテル 0.5
パルミチン酸デキストリン 2.0
トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 20.0
流動パラフィン 残 余
香料 適 量
酸化防止剤 適 量
精製水 0.2
Claims (4)
- (a)下記式(I)で示されるブロック型アルキレンオキシド誘導体0.1〜60質量%と、
(b)水素結合部位を有する油性ゲル化剤および/または油性増粘剤と、
(c)油分とを含み、
油分を連続相とし、
系の粘度が200mPa・s(25℃)以上であることを特徴とするゲル状組成物。
(化1)
R1O−[(AO)l(EO)m(AO)n]−R2 (I)
(式中、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、EOはオキシエチレン基、l、m及びnはそれぞれ前記オキシアルキレン基、オキシエチレン基の平均付加モル数で、1≦m≦70、1≦l+n≦70である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基の合計に対するオキシエチレン基の割合は20〜80質量%である。R1及びR2は同一もしくは異なっていてもよい炭素数1〜4の炭化水素基又は水素原子である。) - 請求項1に記載のゲル状組成物において、水0.1〜10質量%を含有し、(a)ブロック型アルキレンオキシド誘導体と、水の配合比が1:0.1〜1:0.3であることを特徴とするゲル状組成物。
- 請求項1または2に記載のゲル状組成物において、極性油を含有することを特徴とするゲル状組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のゲル状組成物において、(a)ブロック型アルキレンオキシド誘導体と、(b)水素結合部位を有する油性ゲル化剤および/または油性増粘剤の配合比が10:1〜1:10であることを特徴とするゲル状組成物。
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