JP2010097000A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

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健司 林
Hiroaki Obata
裕昭 小畑
Yasuhiko Muramatsu
靖彦 村松
Noriyuki Kanehara
規之 金原
Hiroshi Nagasawa
寛 長澤
Mikio Kamiyama
幹夫 神山
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Abstract

【課題】 低温で定着された場合にもドキュメントオフセット現象の発生が抑制されると共に、形成される定着トナー画像に十分な光沢度および高い堅牢性が得られる静電荷像現像用トナーの提供。
【解決手段】 静電荷像現像用トナーは、少なくとも結着樹脂および着色剤を含有するトナー粒子よりなるものであって、前記結着樹脂が、少なくとも(A)成分:スチレン−アクリル系の多分岐樹脂と、(B)成分:スチレンと、(メタ)アクリル酸および炭素数8〜18の長鎖アルコールによるエステルとを含む単量体組成物による共重合体樹脂と、(C)成分:スチレンおよびブチルアクリレートを含む単量体組成物による共重合体樹脂とを含有する結着樹脂組成物よりなることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成方法に用いられる静電荷像現像用トナーに関する。
電子写真方式の画像形成装置は、オフィスなどで複写機・プリンタとして使用される一方、高速化および高画質化が達成されたカラー画像形成装置は、「デジタル印刷機」とも呼ばれ、ダイレクトメールや料金明細など可変情報の印刷に便利に使用されている。刷版が不要なために商業印刷の主流であったオフセット印刷機の代替機としても普及し始めている。
このようにオフセット印刷機の代替機として使用される高速・高機能機においては、カラー画像における高水準での光沢制御が求められている。
然るに、オフセット印刷用紙は版に浸し水を使用することから水と親和するよう設計されているので、光沢を得るために高温で定着する場合に、加熱定着後の水蒸気蒸発により当該用紙の表裏の張力バランスが崩れてカールが発生してしまう、という問題がある。
一方、低温で定着を行った場合は、連続して両面プリントを行った際に接触されるトナー画像間で当該トナー画像の一部が付着し合うドキュメントオフセット現象が発生する、という問題もある。
さらに、商業印刷の業界においては、形成される印画物は商品として位置づけられるために、当該印画物中の定着トナー画像が擦りや折りに対する堅牢性を有することも求められている。
このような問題を解決するためのトナーの熱特性を改良する技術が特許文献1〜3に開示されているが、上記問題を解決するためには未だ不十分である。
特開平7−219272号公報 特開平7−301949号公報 特開平8−22144号公報
本発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、その目的は、低温で定着された場合にもドキュメントオフセット現象の発生が抑制されると共に、形成される定着トナー画像に十分な光沢度および高い堅牢性が得られる静電荷像現像用トナーを提供することにある。
本発明の静電荷像現像用トナーは、少なくとも結着樹脂および着色剤を含有するトナー粒子よりなる静電荷像現像用トナーであって、
前記結着樹脂が、少なくとも
(A)成分:スチレン−アクリル系の多分岐樹脂と、
(B)成分:スチレンと、(メタ)アクリル酸および炭素数8〜18の長鎖アルコールによるエステルとを含む単量体組成物による共重合体樹脂と、
(C)成分:スチレンおよびブチルアクリレートを含む単量体組成物による共重合体樹脂と
を含有する結着樹脂組成物よりなることを特徴とする。
本発明の静電荷像現像用トナーにおいては、前記(C)成分を構成するスチレンおよびブチルアクリレートを含む単量体組成物による共重合体樹脂が、炭素数6〜18のアルキレン基を有するジオール化合物より得られるジ(メタ)アクリレートからなる架橋剤により架橋されたものであることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーによれば、結着樹脂組成物に特定の多分岐樹脂が含有されていることによって、当該特定の多分岐樹脂によって結着樹脂組成物に含有される他の(B)成分および(C)成分との分子鎖の適度な絡まりが得られ、これにより、結着樹脂組成物が、溶融粘度が低いにもかかわらず高温環境下において十分な弾性率が得られるものとなるため、低温で定着された場合にもドキュメントオフセット現象の発生が抑制されると共に、形成される定着トナー画像に高い堅牢性が得られる。また、定着時に加熱・加圧することにより、結着樹脂組成物が各成分の分子が絡み合った状態のままで引き伸ばされて元の状態に復帰されない性質を有するので、得られる定着トナー画像が平滑性に優れたものとなり、十分に高い光沢度が得られる。
以下、本発明について具体的に説明する。
〔トナー〕
本発明の静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」ともいう。)は、少なくとも結着樹脂および着色剤を含有するトナー粒子よりなり、結着樹脂が、少なくとも(A)成分:スチレン−アクリル系の多分岐樹脂(以下、「多分岐樹脂(A)」ともいう。)と、(B)成分:スチレンと、(メタ)アクリル酸および炭素数8〜18の長鎖アルコールによるエステルとを含む単量体組成物による共重合体樹脂(以下、「長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂(B)」ともいう。)と、(C)成分:スチレンおよびブチルアクリレートを含む単量体組成物による共重合体樹脂(以下、「ブチルアクリレート含有共重合体樹脂(C)」ともいう。)とを含有する結着樹脂組成物よりなるものとされている。
〔多分岐樹脂(A)〕
本発明のトナーを構成する結着樹脂組成物に含有される多分岐樹脂(A)は、スチレン−アクリル系の単量体を含む単量体組成物を重合してなる多分岐樹脂である。なお、多分岐樹脂とは、デンドリマーとも呼称され、例えば図1に示されるような、コアと呼ばれる中心部分12と、デンドロンと呼ばれる側鎖部分15,16,17から構成される構成単位10を、放射状・樹木状に組み立てた規則的な多重分岐構造を有する多分岐高分子の組成物である。
この多分岐樹脂(A)は、THF可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定されるリニア換算質量平均分子量(MwL)と、GPC/MALLS法によって測定される質量平均分子量(MwB)とを用いて算出される質量平均分岐量(nw)が、0.1〜10の範囲にあるものであることが好ましい。
質量平均分岐量(nw)が0.1未満である場合は、当該多分岐樹脂が強度および流動性に劣るものとなって、結着樹脂組成物中の他の成分の分子鎖との絡み合いが不十分となり、従って、ドキュメントオフセット現象の発生の抑制が難しく、また、形成される定着トナー画像に十分な光沢度および高い堅牢性を得ることができないおそれがある。一方、質量平均分岐量(nw)が10を超える場合は、当該多分岐樹脂がゲル状となり易く、トナーの製造工程において形状制御性が低いために得られるトナーを所望の形状のものとすることができず、その結果、得られるトナーが転写性の低いものとなって、形成される画像の画質が低くなるおそれがあり、さらに、十分な光沢度および光沢均一性が得られないおそれがある。
質量平均分岐量(nw)は、具体的には、下記数式(1)を用いて算出される。
数式(1):(1/nw)×ln(1+nw)=(MwL/MwB)×1.138
多分岐樹脂(A)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるリニア換算質量平均分子量(MwL)は、具体的には、装置「HLC−8220」(東ソー社製)およびカラム「TSK GELGMH6」(東ソー社製)を用い、カラム温度を40℃に保持しながら、キャリア溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を流速1.0mL/minで流し、測定試料を室温において超音波分散機を用いて5分間処理を行う溶解条件で濃度0.2g/100mLになるようにテトラヒドロフランに溶解させ、次いで、ポアサイズ0.2μmのメンブランフィルターで処理して試料溶液を得、この試料溶液200μLを上記のキャリア溶媒と共に装置内に注入し、RI検出器「M410」(water社製)を用いて検出し、測定試料の有する分子量分布を単分散のポリスチレン標準粒子(東ソー社製)を用いて測定した検量線を用いて算出される。検量線測定用のポリスチレンとしては10点用いた。
また、多分岐樹脂(A)のGPC/MALLS法による質量平均分子量(MwB)は、具体的には、光散乱光度計「Dawn F photometer」(Wyatt社製)、IR検出器「Miran−1A IR spectrometer」(Foxbor社製)およびカラム「Shodex(UT 806L)」(昭和電工社製)を用い、溶媒として1,2,4−トリクロロベンゼン(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシトルエン0.033w/v%含有)を用い、流量1.0mL/min、温度135℃、注入量200μL、濃度0.7g/100mLの条件で測定されるものである。
本発明のトナーの結着樹脂組成物に含有される多分岐樹脂(A)は、THF可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定されるリニア換算質量平均分子量(MwL)が10万〜50万であることが好ましく、より好ましくは12〜45であり、リニア換算質量平均分子量(MwL)と数平均分子量(Mn)の比MwL/Mnが15〜150であることが好ましく、より好ましくは20〜100である。
また、本発明のトナーの結着樹脂組成物に含有される多分岐樹脂(A)は、そのガラス転移点温度(Tg)が10〜55℃であることが好ましく、より好ましくは30〜45℃である。
多分岐樹脂(A)のガラス転移点温度(Tg)は、示差走査カロリメーター「DSC−7」(パーキンエルマー製)、および熱分析装置コントローラー「TAC7/DX」(パーキンエルマー製)を用いて測定されるものである。具体的には、測定試料4.50mgを小数点以下2析まで精秤し、アルミニウム製パン「KITNO.0219−0041」に封入し、これを「DSC−7」のサンプルホルダーにセットし、リファレンスの測定には空のアルミニウム製パンを使用し、測定温度0〜200℃で、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分の測定条件で、Heat−cool−Heatの温度制御を行い、その2nd.Heatにおけるデータを取得し、第1の吸熱ピークの立ち上がり前のベースラインの延長線と、第1の吸熱ピークの立ち上がり部分からピーク頂点までの間で最大傾斜を示す接線との交点をガラス転移点温度(Tg)として示す。なお、1st.Heat昇温時は200℃にて5分間保持した。
この多分岐樹脂(A)は、結着樹脂組成物100質量部中、5〜30質量部含有されることが好ましく、より好ましくは10〜25質量部である。
結着樹脂組成物中の多分岐樹脂(A)の含有量が過少である場合は、当該結着樹脂組成物中の他の成分の分子鎖との絡み合いが不十分となり、従って、ドキュメントオフセット現象の発生の抑制が難しく、また、形成される定着トナー画像に十分な光沢度および高い堅牢性を得ることができない。一方、結着樹脂組成物中の多分岐樹脂(A)の含有量が過多である場合は、トナー像の加熱定着後に結着樹脂が過剰に硬化して常温での可撓性の低いものとなるために、得られる印画物における定着トナー画像の折りに対する十分な堅牢性が得られず、その結果、画像支持体からの部分的な剥離が発生するおそれがある。
〔多分岐樹脂の製造方法〕
このような多分岐樹脂(A)は、下記(1)〜(3)の方法などにより得ることができる。
(1)スチレン−アクリル系のラジカル重合性モノマー(以下、「スチレン−アクリル系モノマー」ともいう。)に、2個以上のビニル基を有する多官能ビニル化合物を加えて重合させる方法。
(2)スチレン−アクリル系モノマーに、多官能連鎖移動剤を加えて重合させる方法。
(3)スチレン−アクリル系モノマーに、多官能重合開始剤を加えて重合させる方法。
上記(1)の方法および(2)の方法においては、熱によって重合反応させる、あるいは、重合開始剤を添加することにより所望の温度で重合反応させることができる。また、上記(3)の方法においては、所望の温度において多官能重合開始剤を加えて重合反応させることができ、他の重合開始剤を組み合わせて用いることもできる。
具体的な重合法としては、一般に知られているバルク重合法、溶液重合法などを用いることができ、特に連続バルク重合法を用いることが好ましい。
例えば、多官能ビニル化合物を用いる上記(1)の方法を用いる場合は、予め多官能ビニル化合物およびスチレン−アクリル系モノマーを均一に混合させて重合原料溶液を調製し、これを重合温度140〜200℃において重合転化率が60質量%以上、好ましくは70質量%以上となるまで重合させ、得られた重合混合物を200〜280℃、好ましくは220〜270℃の予熱器に導き、続いて200〜280℃、好ましくは220〜270℃で真空脱気槽を通して未反応のモノマーを除去、回収することにより、目的の多分岐樹脂(A)の組成物を得ることができる。上記(2)および(3)の方法を用いる場合にも、上記と同様にして多分岐樹脂(A)の組成物を得ることができる。
重合開始剤を添加する場合は、スチレン−アクリル系モノマーの任意の重合過程において重合系(重合原料溶液または重合途中の溶液)に添加することができる。一般には重合原料溶液に添加するが、重合途中の溶液に必要に応じて複数回に分割して添加してもよい。
〔多官能ビニル化合物〕
上記(1)の方法に用いられる2個以上のビニル基を有する多官能ビニル化合物としては、例えば、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートなどのアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどのポリオキシアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどの3官能ビニル化合物;テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートなどの4官能ビニル化合物;および下記一般式(1)で表される繰り返し単位を含有する分岐鎖を有する多分岐状マクロモノマーなどが挙げられる。
Figure 2010097000

〔上記一般式(1)中、Q1 は−CN、−NO2 、−CONH2 、−CON(R1 2 、−SO2 CH3 および−P(=○)(OR2 2 (ここで、R1 およびR2 はアルキル基またはアリール基である。)からなる群から選ばれる電子吸引基であり、Q2 はアリーレン基、−O−CO−または−NH−CO−であり、Q2 がアリーレン基である場合、Zは−(CH2 n O−、−(CH2 CH2 O)n −、−(CH2 CH2 CH2 O)n −(ここで、nは自然数である。)からなる群から選ばれる基であり、Q2 が−O−CO−または−NH−CO−である場合、Zは−(CH2 n −、−(CH2 n Ar−、−(CH2 n O−Ar−、−(CH2 CH2 O)n −Ar−、または−(CH2 CH2 CH2 O)n −Ar−(ここで、Arはアリール基である。)である。〕
上記一般式(1)中におけるQ2 がアリーレン基である場合は、その具体例として、下記式(q1)〜下記式(q4)で表されるものを挙げることができる。
Figure 2010097000
上記一般式(1)によって示される分岐鎖としては、Q1 が−CNであり、Q2 がフェニレン基であるものが好ましい。
基Q2 がフェニレン基である場合は、Zの結合位置は特に制限されず、o−位、m−位またはp−位のいずれであってもよいが、p−位であることが好ましい。
また、基Zに係る繰り返し数nは、特に制限されるものではないが、スチレンヘの溶解性の観点から1〜12であることが好ましく、より好ましくは2〜10である。
上記のような分岐構造を有する多分岐状マクロモノマーは、塩基性化合物の存在下において、
(I)1分子中に活性メチレン基と、活性メチレン基の求核置換反応における脱離基とを有するAB2型モノマーを求核置換反応させて得られる多分岐状の自己縮合型重縮合体を前駆体として、
(II)当該自己縮合型重縮合体中に残存する未反応の活性メチレン基またはメチン基を、1分子中に芳香環に直接結合した二重結合と活性メチレン基の求核置換反応における脱離基とを有する化合物と求核置換反応させることによって、得られる。
活性メチレン基の求核置換反応における脱離基とは、いずれも飽和炭素原子に結合したハロゲン、−OS(=O)2 3 (ここで、R3 はアルキル基またはアリール基である。)などであり、具体的には、臭素、塩素、メチルスルホニルオキシ基、トシルオキシ基などが挙げられる。
塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの強アルカリを用いることが好ましく、反応に際しては水溶液として使用する。
1分子中に活性メチレン基と活性メチレン基の求核置換反応における脱離基とを有するAB2型モノマーとしては、例えばブロモエトキシ−フェニルアセトニトリル、クロロメチルベンジルオキシ−フェニルアセトニトリルなどのハロゲン化アルコキシ−フェニルアセトニトリル類、トシルオキシ−(エチレンオキシ)−フェニルアセトニトリル、トシルオキシ−ジ(エチレンオキシ)−フェニルアセトニトリルなどのトシルオキシ基を有するフェニルアセトニトリル類などが挙げられる。
1分子中に芳香環に直接結合した二重結合と活性メチレン基の求核置換反応における脱離基とを有する化合物としては、例えば、クロロメチルスチレン、ブロモメチルスチレンなどが挙げられる。
上記(I)の多分岐状の自己縮合型重縮合体を得る反応と、上記(II)の多分岐状マクロモノマーを合成する反応とは、それぞれの反応を逐次的に行ってもよく、同一の反応系において並行して行ってもよい。多分岐状マクロモノマーの分子量は、AB2型モノマーと塩基性化合物との配合比を変えることによって制御することができる。
以上の多官能ビニル化合物は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明においては、これらの多官能ビニル化合物のうち3官能ビニル化合物、4官能ビニル化合物および多分岐マクロモノマーが好ましく用いられる。
これらの多官能ビニル化合物の使用量は、スチレン−アクリル系モノマーに対して1〜1,500質量ppmであることが好ましく、より好ましくは10〜1,000質量ppm、さらに好ましくは50〜800質量ppmである。
〔多官能連鎖移動剤〕
上記(2)の方法に用いられる多官能連鎖移動剤としては、チオール基を分子内に複数有する下記一般式(2)で示される多官能メルカプタン化合物が挙げられる。
一般式(2):R4 −〔(A)j −SH〕k
〔上記一般式(1)中、R4 は炭素数1〜17の脂肪族または芳香族炭化水素基、もしくはヘテロ原子を含む有機基であり、Aは有機基であり、jは0〜1の整数、kは2〜4の整数である。〕
基R4 で表される脂肪族または芳香族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基などの炭素数1〜17のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの炭素数4〜17のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基などの炭素数1〜17のアルケニル基;シクロアルケニル基、アリール基、アラルキル基などが挙げられる。
また、基R4 で表されるヘテロ原子を含む有機基としては、環状有機基、特にヘテロ原子が環を構成しているピロール、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ピリジン、トリアジン環など窒素原子を含む5〜8員複素環;フランなどの酸素原子を含む5〜8員複素環;チオピランなどのイオウ原子を含む5〜8員複素環;オキサゾリジン、オキサゾロン、オキサジン、オキサジアゾール、オキサトリアゾールのような酸素原子および窒素原子から選択された少なくとも二つの原子を有する5〜8員複素環;チアザン、チアジン、チアゾリン、チアゾリジン、チアゾール、チアジアジン、チアジアゾリン、チアジアゾールのような窒素原子およびイオウ原子とを有する5〜8員複素環;オキサチアジンのように窒素原子、酸素原子、およびイオウ原子を有する5〜8員複素環などが挙げられる。
基R4 としては、ネオペンチル基、ネオヘキシル基などの炭素数4〜8のアルキル基;1,3,5−トリアジンなどのトリアジン類も挙げられる。
有機基Aとしては、例えばメチレン基、エチレン基などの炭素数1〜4のアルキレン基;オキシメチレン基、オキシエチレン基などの炭素数1〜4のオキシアルキレン基;−OCOCH2 −、−OCOCH2 CH2 −,−OCOCH2 CH2 CH2 −などの炭素数2〜6のエステル基;シクロヘキシレン基などの炭素数4〜8のシクロアルキレン基;アリーレン基などが挙げられる。
上記一般式(1)において、jは0または1であり、kは2〜4の整数、好ましくは3または4である。
多官能メルカプタン化合物の具体例としては、2官能メルカプタン化合物としてエチレングリコールビスチオグリコレート、エチレンクリコールビスチオプロピオネートなどのエチレングリコールチオカルボン酸ジエステル;ジメチロールプロパンビステオグリコレート、ジメチロールプルパンビスチオプロピオネート、ジメチロールプロパンビスチオブタネートなどのジメチロールプロパンテオカルボン酸ジエステルなどが挙げられ、3官能メルカプタン化合物としてトリメチロールプロパントリスチオグリコール、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオブタネート、1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリチオールなどが挙げられ、4官能メルカプタン化合物としてペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス(4−メルカプトブタネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(6−メルカプトヘキサネート)などが挙げられる。
以上の多官能連鎖移動剤は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの多官能連鎖移動剤の使用量は、スチレン−アクリル系モノマーに対して1〜3,000質量ppmであることが好ましく、より好ましくは10〜2,000質量ppmである。
〔多官能重合開始剤〕
上記(3)の方法に用いられる多官能重合開始剤としては、種々の公知のものを使用することができ、例えば、過酸化物、アゾ化合物などが例示される。
また、3官能の過酸化物としては、トリス(t−ブチルパーオキシ)トリアジン、トリス(t−アミルパーオキシ)トリアジン、トリス(ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)トリアジン、トリス(ジクミルパーオキシシクロヘキシル)トリアジンなどが例示できる。
4官能の過酸化物としては、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ヘキシルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−オクチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−アミルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジクミルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)ブタンなどが例示できる。
また、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカーボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−アミルパーオキシカーボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ヘキシルパーオキシカーボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−クミルパーオキシカーボニル)ベンゾフェノンなども例示できる。
アゾ化合物としては、2,2−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カーボニトリル)などが例示できる。
これらの多官能重合開始剤は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
多官能重合開始剤としては、多官能過酸化物が好ましい。
これらの多官能重合開始剤の使用量は、スチレン−アクリル系モノマーに対して20〜3,000質量ppmであることが好ましく、より好ましくは50〜2,000質量ppmである。
〔スチレン−アクリル系モノマー〕
多分岐樹脂(A)の製造に用いられるスチレン−アクリル系モノマーとしては、下記(1)〜(4)に示すようなビニル系単量体が挙げられる。
(1)スチレンまたはスチレン誘導体
具体的には、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロステレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンなどが挙げられる。
(2)メタクリル酸エステル誘導体
具体的には、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルなどが挙げられる。
(3)アクリル酸エステル誘導体
具体的には、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニルなどが挙げられる。
(4)アクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体
具体的には、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどが挙げられる。
これらのスチレン−アクリル系モノマーは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、上記のスチレン−アクリル系モノマーと共に、下記(5)〜(10)に示すようなビニル系モノマーを用いて共重合させることができる。
(5)オレフィン類
具体的には、エチレン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ヘキセンなどが挙げられる。
(6)ビニルエステル類
具体的には、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルなどが挙げられる。
(7)ビニルエーテル類
具体的には、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテルなどが挙げられる。
(8)ビニルケトン類
具体的には、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトンなどが挙げられる。
(9)N−ビニル化合物
具体的には、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなどが挙げられる。
(10)ビニル化合物類
具体的には、ビニルナフタレン、ビニルピリジンなどが挙げられる。
これらのビニル系モノマーは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
〔長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂(B)〕
本発明のトナーを構成する結着樹脂組成物に含有される長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂(B)において、スチレンと、(メタ)アクリル酸および炭素数8〜18の長鎖アルコールのエステル(以下、「(メタ)アクリル酸−長鎖アルコールエステル」ともいう。)との共重合比は、40:60〜80:20であることが好ましい。
この長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂(B)を形成するための炭素数8〜18の長鎖アルコールとしては、例えば、2エチル−ヘキシルアルコール(8)、2メチル−ヘプチルアルコール(8)、オクチルアルコール(8)、ノニルアルコール(9)、デシルアルコール(10)、ウンデシルアルコール(11)、ドデシルアルコール(12)、トリデシルアルコール(13)、テトラデシルアルコール(14)、ペンタデシルアルコール(15)、セチルアルコール(16)などが挙げられる。なお、( )内は炭素数を示す。
これらのうち、十分な定着強度および定着トナー画像における高い堅牢性が得られるために、炭素数10〜15のデシルアルコール(10)、ウンデシルアルコール(11)、ドデシルアルコール(12)、トリデシルアルコール(13)、テトラデシルアルコール(14)、ペンタデシルアルコール(15)を用いることが好ましく、特にドデシルアルコール(12)を用い、長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂(B)を得るための(メタ)アクリル酸−長鎖アルコールエステルがドデシルアクリレートまたはドデシルメタクリレートであることが好ましい。
この長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂(B)は、THF可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるリニア換算質量平均分子量(MwL)が3,000〜15万であることが好ましく、より好ましくは3,500〜9万であり、リニア換算質量平均分子量(MwL)と数平均分子量(Mn)の比MwL/Mnが1.2〜9.0であることが好ましく、より好ましくは1.3〜3.2である。
この長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂(B)のリニア換算質量平均分子量(MwL)は、測定試料を長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂(B)として上記と同様の方法によって測定されるものである。
この長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂(B)は、結着樹脂組成物100質量部中、5〜25質量部含有されることが好ましく、より好ましくは10〜20質量部である。
〔ブチルアクリレート含有共重合体樹脂(C)〕
本発明のトナーを構成する結着樹脂組成物に含有されるブチルアクリレート含有共重合体樹脂(C)は、スチレンおよびブチルアクリレートを含む単量体組成物を重合させたものであれば特に限定されないが、結着樹脂組成物に含有される他の多分岐樹脂(A)および長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂(B)との分子鎖の絡み合いを複雑化させることができ、従って、加圧されて引き伸ばされた状態からの弾性回復を抑制する観点から、炭素数8〜18のアルキレン基を有するジオール化合物より得られるジ(メタ)アクリレートからなる架橋剤により架橋されたものであることが好ましい。
炭素数8〜18のアルキレン基を有するジオール化合物より得られるジ(メタ)アクリレートとしては、例えば、1,9−ノニレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキシレングリコ-ルジメタクリレート、1,12−ドデシレングリコールジメタクリレート、1,18−オクタデシレングリコールジメタクリレートなどが挙げられる。
このブチルアクリレート含有共重合体樹脂(C)は、結着樹脂組成物100質量部中、50〜90質量部含有されることが好ましく、より好ましくは55〜85質量部である。
本発明のトナーを構成する結着樹脂組成物における、多分岐樹脂(A)を除いた、以上の長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂(B)およびブチルアクリレート含有共重合体樹脂(C)のガラス転移点温度(Tg)は、25〜75℃であることが好ましく、特に、十分な低温定着性を得るためには、25〜45℃であることがより好ましい。
長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂(B)およびブチルアクリレート含有共重合体樹脂(C)のガラス転移点温度(Tg)は、測定試料を長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂(B)およびブチルアクリレート含有共重合体樹脂(C)の混合物として上記と同様の方法によって測定されるものである。
本発明のトナーを構成するトナー粒子は、結着樹脂組成物および着色剤を含有するコア粒子と、その外周面を被覆する実質的に染料を含まないシェル層形成用樹脂(以下、「シェル樹脂」ともいう。)よりなるシェル層とよりなるコア−シェル構造のものとされていてもよい。トナー粒子がコア−シェル構造のものとして構成されることにより、当該トナー粒子について高い製造安定性および保存安定性が得られる。
このコア−シェル構造のトナー粒子とは、シェル層がコア粒子を完全に被覆している形態のみならず、コア粒子の一部を被覆しているものであってもよい。また、シェル層を構成するシェル樹脂の一部がコア粒子中にドメインなどを形成しているものであってもよい。さらに、シェル層は、組成の異なる樹脂よりなる2層以上の多層構造を有するものであってもよい。
トナー粒子がコア−シェル構造のものである場合は、シェル樹脂として、スチレン−アクリル系樹脂を用いることが好ましい。
シェル樹脂が共重合体よりなるものである場合は、当該共重合体を得るための重合性単量体として、スチレン、メチルメタクリレート、メタクリル酸などの、得られる共重合体のガラス転移点温度(Tg)を高いものとすることができるものが含まれることが好ましい。
このような重合性単量体の共重合体比は、シェル樹脂を形成すべき重合性単量体全体の8〜80質量%であり、9〜20質量%であることが好ましい。
これらの重合性単量体としては、上記に挙げた具体例の他に、酸無水物、あるいはビニルカルボン酸金属塩の形態を有するものであってもよい。
本発明のトナーを構成する結着樹脂組成物は、例えばトナー粒子がコア−シェル構造のものである場合、トナー粒子を形成するコア粒子を構成する結着樹脂組成物およびシェル層を構成するシェル樹脂のそれぞれの分子量が、以下のようであることが好ましい。
すなわち、コア粒子を構成する結着樹脂組成物がTHF可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるリニア換算質量平均分子量(MwL)が3,000〜4万の範囲に、かつ、シェル層を構成するシェル樹脂がTHF可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるリニア換算質量平均分子量(MwL)が3,000〜4万の範囲にそれぞれピーク分子量があることが好ましい。
また、コア粒子を構成する結着樹脂組成物のガラス転移点温度(Tg)は10〜50℃、好ましくは25〜48℃であることが好ましく、シェル層を構成するシェル樹脂のガラス転移点温度(Tg)は38〜64℃、好ましくは40〜54℃であることが好ましい。
結着樹脂組成物およびシェル樹脂のガラス転移点温度(Tg)は、測定試料をそれぞれ結着樹脂組成物およびシェル樹脂として上記と同様の方法によって測定されるものである。
〔トナーの製造方法〕
本発明のトナーを製造する方法としては、例えば、混練・粉砕法、懸濁重合法、乳化重合法、乳化重合凝集法、ミニエマルション重合凝集法、カプセル化法、その他の公知の方法などの公知の方法を挙げることができるが、トナーを製造する方法としては、画像の高画質化を達成するために小粒径化されたトナーを得る必要があることを考慮して、製造コストおよび製造安定性の観点から、乳化重合凝集法を用いることが好ましい。
乳化重合凝集法は、乳化重合法によって製造された結着樹脂組成物よりなる微粒子(以下、「結着樹脂微粒子」という。)の分散液を、他の着色剤微粒子、離型剤微粒子などのトナー粒子構成成分の分散液と混合し、pH調整による微粒子表面の反発力と電解質体よりなる凝集剤の添加による凝集力とのバランスを取りながら緩慢に凝集させ、平均粒径および粒度分布を制御しながら会合を行うと同時に、加熱撹拌することで微粒子間の融着を行って形状制御を行うことにより、トナー粒子を製造する方法である。
本発明に係る多分岐樹脂(A)が含有された結着樹脂組成物による結着樹脂微粒子は、例えば、結着樹脂組成物を構成するブチルアクリレート含有共重合体樹脂(C)を形成すべきスチレンおよびブチルアクリレートを含む単量体組成物中に、多分岐樹脂(A)および長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂(B)をそれぞれ添加して結着樹脂微粒子用モノマー溶液を調製し、必要に応じて加熱して十分に溶解させた後、界面活性剤水溶液中に投入して超音波分散機または高速撹拌装置によって分散させて乳化分散液を得、この乳化分散液を所定の重合温度に調整した後、重合開始剤を加えて一定時間重合を行うことにより、多分岐樹脂(A)が含有された結着樹脂組成物による樹脂微粒子のラテックスとして得ることができる。
また、コア−シェル構造のトナー粒子の製造方法としては、まず、コア粒子となる結着樹脂微粒子と着色剤微粒子とを会合、凝集、融着させてコア粒子を作製し、次いで、コア粒子の分散液中にシェル層を形成すべきシェル樹脂微粒子を添加し、前記コア粒子の表面にこのシェル樹脂微粒子を凝集、融着させることによりコア粒子の表面を被覆するシェル層を形成することにより、得ることができる。
〔着色剤〕
本発明のトナーに含有される着色剤としては、一般に知られている染料および顔料を用いることができる。
各色のトナーを得るための着色剤は、各色について、1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
これら着色剤のトナー中における数平均一次粒子径は、着色剤の種類などにより異なるが、概ね10〜200nm程度であることが好ましい。
着色剤をトナー粒子中に導入する方法としては、特に限定されないが、例えば、トナーを乳化重合凝集法によって製造する場合において、(1)結着樹脂組成物と分子レベルで混在させた微粒子の分散液を調製し、この微粒子を凝集させることにより、トナー粒子を得る方法、または、(2)結着樹脂微粒子とは別個に、着色剤のみよりなる微粒子を作製し、これらの分散液を混合して両方の微粒子を凝集させることにより、トナー粒子を得る方法などが挙げられる。
結着樹脂組成物と着色剤とが分子レベルで混在された微粒子は、当該結着樹脂組成物を形成すべき結着樹脂微粒子用モノマー溶液に予め着色剤を溶解させておき、着色剤を含有した結着樹脂微粒子用モノマー溶液を重合反応させることにより、作製することができる。
着色剤の含有割合は、トナー中に1〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは2〜8質量%である。着色剤の含有量がトナー中に1質量%未満である場合は、得られるトナーが着色力の不足したものとなるおそれがあり、一方、着色剤の含有量がトナー中の10質量%を超える場合は、着色剤の遊離やキャリアなどへの付着が発生し、帯電性に影響を与える場合がある。
〔離型剤〕
本発明のトナーを構成するトナー粒子中には、結着樹脂および着色剤の他に、必要に応じて、オフセット現象の抑止に寄与する離型剤が含有されていてもよい。ここに、離型剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、パラフィン、長鎖アルキスエステルなどを挙げることができる。
離型剤をトナー粒子中に導入する方法としては、着色剤をトナー粒子中に導入する方法と同様の方法が挙げられる。
トナー粒子中における離型剤の含有割合としては、結着樹脂100質量部に対して通常0.5〜5質量部とされ、好ましくは1〜3質量部とされる。離型剤の含有割合が結着樹脂100質量部に対して0.5質量部未満であると、十分なオフセット防止効果が得られず、一方、結着樹脂100質量部に対して5質量部より大きいと、得られるトナーが透光性や色再現性の低いものとなる。
〔荷電制御剤〕
本発明のトナーを構成するトナー粒子中には、結着樹脂および着色剤の他に、必要に応じて荷電制御剤が含有されていてもよい。荷電制御剤としては、公知の種々の化合物を用いることができる。
荷電制御剤をトナー粒子中に導入する方法としては、着色剤をトナー粒子中に導入する方法と同様の方法が挙げられる。
〔トナー粒子の粒径〕
本発明のトナーを構成するトナー粒子の粒径は、例えば体積基準のメジアン径で4〜10μmであることが好ましく、さらに好ましくは6〜9μmとされる。この粒径は、使用する凝集剤(塩析剤)の濃度や凝集停止剤の添加のタイミング、凝集時の温度、重合体の組成によって制御することができる。
体積基準のメジアン径が上記の範囲にあることにより、転写効率が高くなってハーフトーンの画質が向上し、細線やドットなどの画質が向上する。
トナーの体積基準のメジアン径は「コールターマルチサイザーTA−III 」(ベックマン・コールター社製)にデータ処理用のコンピューターシステム(ベックマン・コールター社製)を接続した測定装置を用いて測定・算出されるものである。具体的には、トナー0.02gを、界面活性剤溶液20mL(トナーの分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)に添加して馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、トナー分散液を調製し、このトナー分散液を、サンプルスタンド内の「ISOTONII」(ベックマン・コールター社製)の入ったビーカーに、測定装置の表示濃度が8%になるまでピペットにて注入する。ここで、この濃度範囲にすることにより、再現性のある測定値を得ることができる。そして、測定装置において、測定粒子カウント数を25000個、アパーチャ径を50μmにし、測定範囲である1〜30μmの範囲を256分割しての頻度値を算出し、体積積算分率の大きい方から50%の粒子径が体積基準のメジアン径とされる。
〔トナー粒子の平均円形度〕
本発明のトナーは、このトナーを構成する個々のトナー粒子について、転写効率の向上の観点から、下記式(T)で示される平均円形度が0.930〜1.000であることが好ましく、より好ましくは0.950〜0.995である。
式(T):平均円形度=円相当径から求めた円の周囲長/粒子投影像の周囲長
〔外添剤〕
上記のトナー粒子は、そのままで本発明のトナーを構成することができるが、流動性、帯電性、クリーニング性などを改良するために、当該トナー粒子に、いわゆる後処理剤である流動化剤、クリーニング助剤などの外添剤を添加して本発明のトナーを構成してもよい。
後処理剤としては、例えば、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、酸化チタン微粒子などよりなる無機酸化物微粒子や、ステアリン酸アルミニウム微粒子、ステアリン酸亜鉛微粒子などの無機ステアリン酸化合物微粒子、あるいは、チタン酸ストロンチウム、チタン酸亜鉛などの無機チタン酸化合物微粒子などが挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカップリング剤、高級脂肪酸、シリコーンオイルなどによって、耐熱保管性の向上、環境安定性の向上のために、表面処理が行われていることが好ましい。
これらの種々の外添剤の添加量は、その合計が、トナー100質量部に対して0.05〜5質量部、好ましくは0.1〜3質量部とされる。また、外添剤としては種々のものを組み合わせて使用してもよい。
〔現像剤〕
本発明のトナーは、磁性または非磁性の一成分現像剤として使用することもできるが、キャリアと混合して二成分現像剤として使用してもよい。本発明のトナーを二成分現像剤として使用する場合において、キャリアとしては、鉄、フェライト、マグネタイトなどの金属、それらの金属とアルミニウム、鉛などの金属との合金などの従来から公知の材料からなる磁性粒子を用いることができ、特にフェライト粒子が好ましい。また、キャリアとしては、磁性粒子の表面を樹脂などの被覆剤で被覆したコートキャリアや、バインダー樹脂中に磁性体微粉末を分散してなるバインダー型キャリアなど用いてもよい。
コートキャリアを構成する被覆樹脂としては、特に限定はないが、例えばオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。また、樹脂分散型キャリアを構成する樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えばスチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂などを使用することができる。
キャリアの体積基準のメジアン径としては20〜100μmであることが好ましく、更に好ましくは20〜60μmとされる。キャリアの体積基準のメジアン径は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定することができる。
〔画像形成方法〕
本発明のトナーは、特に、トナー像が形成された画像支持体を、接触加熱方式の定着装置において定着させる画像形成方法に好適に使用することができる。
ここに、接触加熱方式とは、画像支持体上のトナー像と定着装置における定着部材の表面とが接触し、かつ、加圧および加熱されることにより定着される方式をいう。
本発明のトナーに係る画像形成方法における定着温度は、例えば110〜180℃と比較的低温にすることができる。
また、定着圧力は、例えば150〜300kPaとすることができる。このように比較的低い荷重によっても、トナーを構成する結着樹脂組成物の多分岐樹脂(A)による各成分の分子鎖の絡み合いによって、得られる定着トナー画像に十分な光沢度を得ることができる。
〔画像支持体〕
本発明のトナーを用いた画像形成方法に使用される画像支持体としては、オフセット印刷用紙、薄紙から厚紙までの普通紙、上質紙、アート紙あるいはコート紙などの塗工された印刷用紙、市販されている和紙やはがき用紙、OHP用のプラスチックフィルム、布などの各種を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
以上のようなトナーによれば、結着樹脂組成物に多分岐樹脂(A)が含有されていることによって、当該多分岐樹脂(A)によって結着樹脂組成物に含有される他の長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂(B)およびブチルアクリレート含有共重合体樹脂(C)との分子鎖の適度な絡まりが得られ、これにより、結着樹脂組成物が、溶融粘度が低いにもかかわらず高温環境下において十分な弾性率が得られるものとなるため、低温で定着された場合にもドキュメントオフセット現象の発生が抑制されると共に、形成される定着トナー画像に高い堅牢性が得られる。また、定着時に加熱・加圧することにより、結着樹脂組成物が各成分の分子が絡み合った状態のままで引き伸ばされて元の状態に復帰されない性質を有するので、得られる定着トナー画像が平滑性に優れたものとなり、十分に高い光沢度が得られる。
以上、本発明のトナーの実施形態について説明したが、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔多分岐樹脂組成物の作製例1〕
スチレン−アクリル系モノマーとしてスチレン100質量部を用い、これに、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイドをスチレンに対して2,000質量ppmの割合で添加すると共に、多官能ビニル化合物として1,6−ヘキシレングリコールジメタクリレートをスチレンに対して125質量ppmの割合で添加して重合原料溶液を調製し、この重合原料溶液を毎時4,000質量パーセントの供給速度で温度108℃を維持した第一の反応槽に連続供給して重合を行い、次いで、この第一の反応槽中の液を第二の反応槽、第三の反応槽に送液し、110〜180℃の温度で重合を行い、その後、ベンド付押出機で揮発成分を除去することにより、多分岐樹脂組成物〔A1〕を作製した。
〔多分岐樹脂組成物の作製例2〕
多分岐樹脂組成物の作製例1において、スチレン100質量部用いたところをスチレン67質量部およびブチルアクリレート33質量部のモノマー混合物としたことの他は同様にして、多分岐樹脂組成物〔A2〕を作製した。
〔多分岐樹脂組成物の作製例3〕
多分岐樹脂組成物の作製例1において、重合原料溶液を、ベンゾイルパーオキサイドの代わりに多官能重合開始剤として2,2−ビス(4,4−ジ−tert−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパンをスチレンに対して2,000質量ppmの割合で添加すると共に、多官能ビニル化合物として1,6−ヘキシレングリコールジメタクリレートの代わりにトリメチロールプロパントリメタクリレートをスチレンに対して92質量ppmの割合で添加して調製したものとしたことの他は同様にして、多分岐樹脂組成物〔A3〕を作製した。
〔多分岐樹脂組成物の作製例4〕
多分岐樹脂組成物の作製例3において、スチレンをスチレン67質量部およびブチルアクリレート33質量部のモノマー混合物としたことの他は同様にして、多分岐樹脂組成物〔A4〕を作製した。
〔多分岐樹脂組成物の作製例5〕
多分岐樹脂組成物の作製例4において、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイドをモノマー混合物に対して250質量ppmの割合で添加すると共に、多官能重合開始剤として2,2−ビス(4,4−ジ−tert−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパンの代わりにトリス(t−ブチルパーオキシド)トリアジンをモノマー混合物に対して250質量ppmの割合で添加し、さらに多官能連鎖移動剤としてトリメチロールプロパントリスチオプロピオネートをモノマー混合物に対して200質量ppmの割合で添加したことの他は同様にして、多分岐樹脂組成物〔A5〕を作製した。
〔長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂の製造例1〕
オクタデシルメタクリレート100質量部、スチレン200質量部、トルエン150質量部およびイソプロパノール50質量部の混合溶液を、窒素気流下撹拌しながら温度70℃に加温した。次いで、2,2’−アゾビス(シアノ吉草酸)(A.C.V)5.0質量部を加え、8時間重合反応させた。冷却後、メタノール2,000質量部中に再沈し、白色粉末を濾集後乾燥させることにより、リニア換算質量平均分子量(MwL)26,000の粉末状の長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂〔B1〕を得た。
〔長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂の製造例2〕
長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂の製造例1において、重合に用いる混合溶液をドデシルメタクリレート100質量部、スチレン200質量部、トルエン150質量部およびイソプロパノール50質量部の混合溶液としたことの他は同様にして、重合反応を行った。冷却後、メタノール2,000質量部中に再沈することにより、リニア換算質量平均分子量(MwL)27,000の無色透明の粘稠物よりなる長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂〔B2〕83質量部を得た。
〔長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂の製造例3〕
オクタデシルメタクリレート100質量部、スチレン200質量部およびトルエン300質量部の混合溶液を、窒素気流下撹拌しながら温度70℃に加温した。次いで、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタノール)6質量部を加え、8時間重合反応させた。冷却後、メタノール2,000質量部中に再沈することにより、リニア換算質量平均分子量(MwL)28,000の白色粉末よりなる長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂〔B3〕86質量部を得た。
〔長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂の製造例4〕
ドデシルメタクリレート70質量部、ブチルメタクリレート30質量部、スチレン200質量部、トルエン150質量部およびイソプロパノール50質量部の混合溶液を、窒素気流下撹拌しながら温度70℃に加温した。次いで、A.C.V.6質量部を加え、8時間重合反応させることにより、リニア換算質量平均分子量(MwL)23,000の長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂〔B4〕を得た。
〔長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂の製造例5〕
トリデシルメタクリレート98.5質量部、チオグリコール酸1.5質量部、スチレン200質量部およびトルエン200質量部の混合溶液を、温度65℃に加温した。次いで、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(A.I.B.N.)1.0質量部を加え、5時間撹拌した後、さらにA.I.B.N.を0.3質量部加え、4時間撹拌して重合反応させることにより、リニア換算質量平均分子量(MwL)24,000の長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂〔B5〕を得た。
〔長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂の製造例6〕
オクタデシルメタクリレート98.0質量部、2−メルカプトエタンスルホン酸2.0質量部、スチレン200質量部、トルエン200質量部およびメタノール100質量部の混合溶液を、窒素気流下に温度65℃に加温した。次いで、A.I.B.N.0.8質量部を加え、5時間重合反応させた後、さらにA.I.B.N.0.3質量部を加え、2.5時間重合反応させた。この反応溶液をアセトニトリル2,000質量部に再沈することにより、リニア換算質量平均分子量(MwL)25,000の白色粉末よりなる長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂〔B6〕88質量部を得た。
〔長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂の製造例7〕
ヘキサデシルメタクリレート90質量部、2−クロロエチルメタクリレート8質量部、チオリンゴ酸2.0質量部、スチレン200質量部、トルエン150質量部およびイソプロパノール50質量部の混合溶液を、温度75℃に加温した。次いで、重合開始剤1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)1.0質量部を加え、6時間重合反応させ、さらに1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)0.4質量部を加えて6時間重合反応させた。冷却後、メタノール2,000質量部中に再沈することにより、リニア換算質量平均分子量(MwL)23,000の無色透明な粘稠物よりなる長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂〔B7〕86質量部を得た。
〔長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂の製造例8〕
テトラデシルメタクリレート100質量部、テトラヒドロフラン100質量部およびメタノール100質量部の混合溶液を、窒素気流下撹拌しながら温度70℃に加温した。次いで、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−〔1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル〕プロピオアミド}5質量部を加えて8時間重合反応させた。冷却後、メタノール/水(7/3容積比)の混合溶液2,000質量部中に再沈することにより、リニア換算質量平均分子量(MwL)28,000の無色の粘稠物よりなる長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂〔B8〕80質量部を得た。
〔長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂の製造例9〕
ドデシルメタクリレート95質量部、スチレン200質量部およびトルエン200質量部の混合溶液を、窒素気流下に温度70℃に加温した。次いで、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタノール)5質量部を加えて8時間重合反応させた。さらに、この反応溶液にN,N−ジメチルアニリン1.0質量部および無水グルタコン酸10質量部を加え、温度90℃で12時間撹拌した。冷却後、メタノール2,000質量部中に再沈することにより、リニア換算質量平均分子量(MwL)28,000の淡黄色の粘稠物よりなる長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂〔B9〕88質量部を得た。
〔比較用の長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂の製造例1〕
ヘキシルアクリレート95質量部、スチレン200質量部およびトルエン200質量部の混合溶液を、窒素気流下に温度70℃に加温した。次いで、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタノール)5質量部を加えて8時間重合反応させた。さらに、この反応溶液にN,N−ジメチルアニリン1.0質量部および無水グルタコン酸10質量部を加え、温度90℃で12時間撹拌した。冷却後、メタノール2,000質量部中に再沈することにより、リニア換算質量平均分子量(MwL)28,000の淡黄色の粘稠物よりなる比較用の長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂〔B10〕88質量部を得た。
〔比較用の長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂の製造例2〕
ノナデシレンメタクリレート95質量部、スチレン200質量部およびトルエン200質量部の混合溶液を、窒素気流下に温度70℃に加温した。次いで、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタノール)5質量部を加えて8時間重合反応させた。さらに、この反応溶液にN,N−ジメチルアニリン1.0質量部および無水グルタコン酸10質量部を加え、温度90℃で12時間撹拌した。冷却後、メタノール2,000質量部中に再沈することにより、リニア換算質量平均分子量(MwL)28,000の淡黄色の粘稠物よりなる比較用の長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂〔B11〕88質量部を得た。
〔樹脂微粒子分散液の調製例1〕
スチレン201質量部、ブチルアクリレート117質量部およびメタクリル酸18.3質量部を混合し、この混合液を撹拌しながら80℃に加温した後、ベヘン酸ベヘニル172質量部、多分岐樹脂組成物〔A1〕48.5質量部および長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂〔B1〕83質量部を徐々に加えて溶解させて結着樹脂微粒子用モノマー溶液を調製した。
次いで、アニオン界面活性剤「エマール E−27C」(花王社製)11.3質量部を1182.0質量部の純水に溶解させた界面活性剤水溶液を80℃に加温し、上記結着樹脂微粒子用モノマー溶液を加え、高速撹拌を行って乳化分散液を調製した。
次いで、5Lの撹拌装置、冷却管、温度センサー、窒素導入管付の重合装置に純水867.5mLを入れ、窒素気流下撹拌しながら内温を80℃とし、重合装置に上記モノマー分散液を投入し、過硫酸カリウム8.55質量部を純水162.5質量部に溶解させた重合開始剤水溶液を投入した。
重合開始剤水溶液の投入後、n−オクチルメルカプタン5.2質量部を35分間かけて添加し、さらに80℃で2時間重合反応を行った。さらに過硫酸カリウム9.96質量部を純水189.3質量部に溶解させた重合開始剤水溶液を加え、スチレン366.1質量部、ブチルアクリレート179.1質量部、1,9−ノニレングリコールジメタクリレート5.5質量部およびn−オクチルメルカプタン7.2質量部を混合したモノマー溶液を1時間かけて滴下した後、2時間重合反応を継続させた後、室温まで冷却することにより、樹脂微粒子分散液〔1〕を調製した。
〔樹脂微粒子分散液の調製例2〜9,比較用樹脂微粒子分散液の調製例1〜3〕
樹脂微粒子分散液の調製例1において、多分岐樹脂組成物および長鎖アルコールエステル含有共重合体樹脂を、表1の処方に従った種類および添加量としたことの他は同様にして、樹脂微粒子分散液〔2〕〜〔9〕,比較用の樹脂微粒子分散液〔14〕〜〔16〕を調製した。
Figure 2010097000
〔樹脂微粒子分散液の調製例10〕
樹脂微粒子分散液の調製例1において、1,9−ノニレングリコールジメタクリレートの代わりに1,6−ヘキシレングリコールジアクリレートを用いたことの他は同様にして、樹脂微粒子分散液〔10〕を調製した。
〔樹脂微粒子分散液の調製例11〕
樹脂微粒子分散液の調製例1において、1,9−ノニレングリコールジメタクリレートの代わりに1,12−ドデシレングリコールジアクリレートを用いたことの他は同様にして、樹脂微粒子分散液〔11〕を調製した。
〔樹脂微粒子分散液の調製例12〕
樹脂微粒子分散液の調製例1において、1,9−ノニレングリコールジメタクリレートの代わりに1,18−オクタデシレングリコールジメタクリレートを用いたことの他は同様にして、樹脂微粒子分散液〔12〕を調製した。
〔樹脂微粒子分散液の調製例13〕
樹脂微粒子分散液の調製例1において、1,9−ノニレングリコールジメタクリレートを用いなかったことの他は同様にして、樹脂微粒子分散液〔13〕を調製した。
〔シェル用樹脂微粒子分散液の調製例1〕
撹拌装置、冷却管、窒素導入管、温度センサーを組み込んだ5Lの重合装置に、純水2948質量部およびアニオン界面活性剤「エマール 2F」(花王社製)2.3質量部を投入して撹拌して溶解させ、窒素気流下温度80℃に加温した。次いで、スチレン520質量部、ブチルアクリレート184質量部、メタクリル酸96質量部およびn−オクチルメルカプタン22.1質量部を混合したモノマー溶液および過硫酸カリウム10.2質量部を純水218質量部に溶解させた重合開始剤水溶液をそれぞれ調製し、重合開始剤水溶液を投入した後、モノマー混合液を3時間かけて滴下し、さらに1時間重合を行い、室温まで冷却することにより、シェル用樹脂微粒子分散液〔S〕を調製した。このシェル用樹脂微粒子分散液〔S〕に分散された樹脂微粒子のリニア換算質量平均分子量(MwL)は13,200、体積基準のメジアン径は82nmであった。
〔シアン着色剤微粒子分散液の調製例1〕
n−ドデシル硫酸ナトリウム11.5質量部を純水160質量部に溶解させ、C.I.Pigment Blue 15:3の25質量部を徐々に添加し、次いで「クリアミックスWモーションCLM−0.8」(エム・テクニック社製)を用いて体積基準のメジアン径が153nmのシアン着色剤微粒子が分散されたシアン着色剤微粒子分散液〔C〕を調製した。
〔マゼンタ着色剤微粒子分散液の調製例1〕
シアン着色剤微粒子分散液の調製例1において、C.I.Pigment Blue 15:3の代わりにC.I.Pigment Red 122を用いたことの他は同様にして、体積基準のメジアン径が183nmのマゼンタ着色剤微粒子が分散されたマゼンタ着色剤微粒子分散液〔M〕を調製した。
〔イエロー着色剤微粒子分散液の調製例1〕
シアン着色剤微粒子分散液の調製例1において、C.I.Pigment Blue 15:3の代わりにC.I.Pigment Yellow 74を用いたことの他は同様にして、体積基準のメジアン径が177nmのイエロー着色剤微粒子が分散されたマゼンタ着色剤微粒子分散液〔Y〕を調製した。
〔黒着色剤微粒子分散液の調製例1〕
シアン着色剤微粒子分散液の調製例1において、C.I.Pigment Blue 15:3の代わりにカーボンブラックを用いたことの他は同様にして、体積基準のメジアン径が167nmの黒着色剤微粒子が分散された黒着色剤微粒子分散液〔K〕を調製した。
〔トナーの作製例1C〕
上記の樹脂微粒子分散液〔1〕を固形分換算で350質量部、イオン交換水670質量部およびシアン着色剤微粒子分散液〔C〕130質量部を、撹拌装置、温度センサーおよび冷却管を装着した反応装置に入れ、容器内の温度を30℃に保持し、5N−水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10に調整した。
次いで、塩化マグネシウム・六水和物5.76質量部をイオン交換水47.88質量部に溶解させた水溶液を撹拌下、10分間かけて滴下した後、75℃まで昇温し、このまま「コールターマルチサイザーIII 」(ベックマン・コールター社製)を用い、体積基準のメジアン径が6.5μmになるまで加熱撹拌を継続した。
体積基準のメジアン径が6.5μmに到達した時点で、シェル用樹脂微粒子分散液〔S〕210質量部を添加し、1時間撹拌してシェル用微粒子を表面に融着させた。さらに30分間撹拌を継続して完全にシェル層が形成された後、塩化ナトリウム62質量部をイオン交換水250質量部に溶解させた塩化ナトリウム水溶液を加え、内温を78℃に昇温して1時間撹拌を継続し、室温(25℃)まで冷却した。粒径を「コールターマルチサイザーIII 」で粒子の平均円形度を「FPIA2100」(シスメックス社製)で測定したところ、体積基準のメジアン径が6.48μm、平均円形度が0.965であった。その後、生成した粒子をイオン交換水で繰り返し洗浄した後、35℃の温風で乾燥することにより、トナー母体粒子〔1C〕を作製した。
このトナー母体粒子〔1C〕に、アルミナ粒子(ジメチルシリコーン1.25質量%で表面処理されたもので、CO2 ガス吸着個数が3.3個/nm2 、BET法により比表面積が87m2 /gのもの)を0.4質量部添加し、ヘンシェルミキサーによって回転数3000rpmで1分間撹拌することにより、トナー母体粒子〔1C〕の表面にアルミナ粒子が付着されたトナー〔1C〕を作製した。
〔トナーの作製例2C〜13C,比較用トナーの作製例14C〜16C〕
トナーの作製例1Cにおいて、樹脂微粒子分散液1の代わりに、それぞれ樹脂微粒子分散液2〜13,比較用の樹脂微粒子分散液14〜16を用いたことの他は同様にして、トナー〔2C〕〜〔13C〕および比較用のトナー〔14C〕〜〔16C〕を作製した。
〔トナーの作製例1M〜13M,比較用トナーの作製例14M〜16M〕
トナーの作製例1C〜13C,比較用トナーの作製例14C〜16Cにおいて、各々、シアン着色剤微粒子分散液〔C〕の代わりにマゼンタ着色剤微粒子分散液〔M〕を用いたことの他は同様にして、トナー〔1M〕〜〔13M〕,比較用のトナー〔14M〕〜〔16M〕を作製した。
〔トナーの作製例1Y〜13Y,比較用トナーの作製例14Y〜16Y〕
トナーの作製例1C〜13C,比較用トナーの作製例14C〜16Cにおいて、各々、シアン着色剤微粒子分散液〔C〕の代わりにイエロー着色剤微粒子分散液〔Y〕を用いたことの他は同様にして、トナー〔1Y〕〜〔13Y〕,比較用のトナー〔14Y〕〜〔16Y〕を作製した。
〔トナーの作製例1K〜13K,比較用トナーの作製例14K〜16K〕
トナーの作製例1C〜13C,比較用トナーの作製例14C〜16Cにおいて、各々、シアン着色剤微粒子分散液〔C〕の代わりに黒着色剤微粒子分散液〔K〕を用いたことの他は同様にして、トナー〔1K〕〜〔13K〕,比較用のトナー〔14K〕〜〔16K〕を作製した。
〔現像剤の調製〕
上記のトナー〔1C〕〜〔13C〕,〔1M〕〜〔13M〕,〔1Y〕〜〔13Y〕,〔1K〕〜〔13K〕および比較用のトナー〔14C〕〜〔16C〕,〔14M〕〜〔16M〕,〔14Y〕〜〔16Y〕,〔14K〕〜〔16K〕の各々に、メチルメタクリレート樹脂を被覆した体積平均粒径60μmのフェライトキャリアを、前記トナーの濃度が6質量%になるよう混合し、シアン現像剤〔1C〕〜〔13C〕、マゼンタ現像剤〔1M〕〜〔13M〕、イエロー現像剤〔1Y〕〜〔13Y〕および黒現像剤〔1K〕〜〔13K〕、並びに比較用のシアン現像剤〔14C〕〜〔16C〕、比較用のマゼンタ現像剤〔14M〕〜〔16M〕、比較用のイエロー現像剤〔14Y〕〜〔16Y〕および比較用の黒現像剤〔14K〕〜〔16K〕を調製した。
〔実施例1〜13,比較例1〜3〕
以上のシアン現像剤〔1C〕〜〔13C〕、マゼンタ現像剤〔1M〕〜〔13M〕、イエロー現像剤〔1Y〕〜〔13Y〕および黒現像剤〔1K〕〜〔13K〕、並びに比較用のシアン現像剤〔14C〕〜〔16C〕、比較用のマゼンタ現像剤〔14M〕〜〔16M〕、比較用のイエロー現像剤〔14Y〕〜〔16Y〕および比較用の黒現像剤〔14K〕〜〔16K〕を、表2に示す組み合わせで用い、以下(1)〜(4)の評価を行った。結果を表3に示す。
Figure 2010097000
(1)ドキュメントオフセット
市販のデジタル複写機「bizhab PRO C500」(コニカミノルタビジネステクノロジ−ズ社製)に専用フィニッシャー「FS−608」(コニカミノルタビジネステクノロジ−ズ社製)を装填し、画像支持体として坪量64g紙を用い、中綴じ印刷20部(1部5枚)の自動製本作成テストを50回繰り返した。1ページ当たりの画素率は50%に設定した。印刷物が室温になるまで自然冷却した後、全ページを片手でめくり、トナー画像間の付着の度合いを、以下の評価基準に従って評価した。なお、下記の評価基準が優良、良好であれば合格と判断される。
−評価基準−
優良:トナー画像間の付着が認められず、重ねたページをめくる際の違和感がない。
良好:重ねたページをめくる際に、軽微な摩擦感があるものの、トナー画像間の付着は認められない。
不良:重ねたページをめくる際に、トナー画像間の付着が認められる。
(2)低温定着性
市販のデジタル複写機「bizhub 200」を用い、定着装置を改造し、定着用ヒートローラの表面温度(ローラの中心部で測定)を、80〜180℃の範囲で5℃刻みで変化させ、それぞれの表面温度において、黒現像剤を用いて画像濃度が0.8の黒ベタ画像を形成し、完全に冷却させる。この状態を折り曲げ前の状態とする。次に、黒ベタ画像を折り、折った部分を3回指で擦った後、黒ベタ画像を開き、「JKワイパー」(株式会社日本製紙クレシア製)で3回拭き取る。この状態を折り曲げ後の状態とする。そして、黒ベタ画像の折り曲げ前後の画像濃度から、下記式(2)で表される折り目定着率が80%以上になる最も低い定着温度を低温定着温度として評価した。
式(2):折り目定着率(%)={(折り曲げ後の画像濃度)/(折り曲げ前の画像濃度)}×100
(3)定着トナー画像の堅牢性
まず、市販のデジタル複写機「bizhab PRO C500」(コニカミノルタビジネステクノロジ−ズ社製)を用いて、画像支持体の片面にイエロー色の背景上に黒色で6.0ポイントのアルファベットを36行印字し外部定着機で150℃で定着した両面印画物を2枚出力し、トナー画像を完全に冷却させた。次いで、冷却させた2枚の印画物を、画像部と、非画像部および画像部とが重なるように向かい合わせて重ね、全面に80g/cm2 の圧力が加わるようにおもりを載せた。この状態で温度60℃、湿度50%RHの環境下に3日間放置した後、重ね合わせた定着トナー画像の画像欠損の度合いを、以下の評価基準に従ってグレード分けして評価した。なお、G3〜G5であれば実用上問題ないと判断される。
−評価基準−
G1:定着トナー画像同士が接着し、重ねた2枚の印画物を離す行為によって定着トナー画像が定着された画像支持体ごと剥がれ、画像欠損が激しく、また非画像部へ明らかなトナーの移行が見られる。
G2:定着トナー画像同士が接着し、重ねた2枚の印画物を離すことによって画像部のところどころに画像欠損の白抜けが発生する。
G3:重ねた2枚の印画物を離すときに互いの定着表面に画像のあれやグロス低下が発生し、非画像部に若干のトナーの移行が見られるが、画像欠損はほとんどなく、実用上許容できる。
G4:重ねた2枚の印画物を離すときにパリッと音がし、非画像部にわずかに画像移行が見られるが、画像欠損はなく、全く問題ない。
G5:画像部、非画像部ともに全く画像欠損や画像移行が見られない。
(4)光沢度
市販のデジタル複写機「bizhab PRO C500」(コニカミノルタビジネステクノロジ−ズ社製)を用い、定着装置の加熱ローラの表面温度が150℃の場合についてオンデマンド印刷用カラー記録紙「POD フィルムコート S 198g/m2 」(王子製紙社製)に対してシアントナー付着量が0.4g/m2 であるベタシアン画像を形成する実写テストを行い、この実写テストによるベタシアン画像の光沢度を、「Gloss Meter」(村上色彩工学研究所社製)を用い、入射角を75°に設定して測定した。光沢度は、測定画像の中央部および四隅の5点平均値とする。なお、光沢度が75以上であれば良好、75未満であっても60以上であれば、実用上問題ないと判断され、60未満である場合は不良と判断される。
Figure 2010097000
以上のように、実施例1〜実施例13に係る本発明のトナーによれば、十分な低温定着性が得られ、トナー画像におけるドキュメントオフセット現象の発生が抑制されると共に、定着トナー画像において高い堅牢性および十分な光沢度が得られることが確認された。
多分岐樹脂を説明するための模式図である。
符号の説明
10 構成単位
12 中心部分
15,16,17 側鎖部分

Claims (2)

  1. 少なくとも結着樹脂および着色剤を含有するトナー粒子よりなる静電荷像現像用トナーであって、
    前記結着樹脂が、少なくとも
    (A)成分:スチレン−アクリル系の多分岐樹脂と、
    (B)成分:スチレンと、(メタ)アクリル酸および炭素数8〜18の長鎖アルコールによるエステルとを含む単量体組成物による共重合体樹脂と、
    (C)成分:スチレンおよびブチルアクリレートを含む単量体組成物による共重合体樹脂と
    を含有する結着樹脂組成物よりなることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 前記(C)成分を構成するスチレンおよびブチルアクリレートを含む単量体組成物による共重合体樹脂が、炭素数6〜18のアルキレン基を有するジオール化合物より得られるジ(メタ)アクリレートからなる架橋剤により架橋されたものであることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
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