JP2010064565A - 車両用エアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ニーエアバッグの車両幅方向への展開性を向上させることができる。
【解決手段】インフレータ70及び折り畳み状態のニーエアバッグ86を収納するモジュールケース64の車両幅方向両側の側壁部64Bを平面視で「ハ」の字状に傾斜させた。これに伴い、エアバッグドアリテーナ42の縦壁部46の縦壁側部46Cも、側壁部64Bに略連続するように傾斜形状とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、助手席に着座した乗員を保護するための車両用エアバッグ装置に関する。
近年、衝突時の乗員保護性能を向上させる観点から、衝突時にニーエアバッグを膨張展開させて乗員の膝頭(以下、単に「膝」という。)を拘束する車両用ニーエアバッグ装置の車両への搭載が促進されている。
下記特許文献1には、この種の車両用ニーエアバッグ装置の一例が開示されている。簡単に説明すると、この特許文献1に開示された先行技術では、インストルメントパネルの助手席側に設けられるグラブボックスのグラブドア内に折り畳み状態のニーエアバッグ及びインフレータといったエアバッグモジュールが内蔵されている。
また、下記特許文献2には、グラブボックスのグラブドアを車両上方側へ延長して、その延長部の裏面側にエアバッグモジュールが取り付けられた車両用ニーエアバッグ装置が開示されている。
特開2002−356137号公報 特開2007−161090号公報 特開平11−321539号公報
しかしながら、上記先行技術による場合、エアバッグモジュールに対して乗員の両膝が正対しかつグラブドアと膝との距離も充分に確保されていることを前提として構成されているため、以下の点で改良の余地が残されている。
すなわち、インストルメントパネルの意匠によってはグラブボックスが車両幅方向外側に大きくオフセットしていることがある。この場合、当然ながら、乗員の両膝に対してグラブドアも車両幅方向外側へオフセットすることになるため、車両幅方向外側の膝側でのニーエアバッグの展開領域は充分に確保されるが、車両幅方向内側の膝側でのニーエアバッグの展開領域は非常に狭くなる。従って、展開領域が狭くなった車両幅方向内側でのニーエアバッグの展開性が低下する(即ち、ニーエアバッグが車両幅方向内側へ展開し難くなる)。従って、上記先行技術に係る車両用ニーエアバッグ装置は、この点において改良の余地があった。
なお、以上の課題はインストルメントパネルの意匠上の理由からグラブボックスが車両幅方向外側に大きくオフセットしている場合に生じ易いが、それ以外の場合でも、ニーエアバッグの車両幅方向への展開領域が狭い状況が左右どちらかの膝側で生じていれば、同様の課題が生じ得る。
本発明は上記事実を考慮し、ニーエアバッグの車両幅方向への展開性を向上させることができる車両用ニーエアバッグ装置を得ることが目的である。
請求項1の発明に係る車両用ニーエアバッグ装置は、着座乗員の膝高さ位置に折り畳み状態で配置され、ガスが供給されることにより着座乗員の膝側へ膨張展開されるニーエアバッグと、折り畳み状態のニーエアバッグを収容するモジュールケースと、車両の内装パネル材におけるニーエアバッグとの対向位置に設けられ、所定値以上のバッグ膨張圧が作用することにより展開するエアバッグドアを備えたドア部材と、モジュールケース及び内装パネル材の少なくとも一方に設けられると共に、折り畳み状態のニーエアバッグの車両幅方向側の側部に対応して設けられ、平面視で見た場合に車両前後方向に対してエアバッグドアの車両前方側で交差する斜め方向に沿って傾斜されたサイド部と、を有している。
請求項2の発明は、請求項1記載の車両用ニーエアバッグ装置において、前記サイド部は、前記モジュールケースの車両幅方向側に位置する側壁部である、ことを特徴としている。
請求項3の発明は、請求項1記載の車両用ニーエアバッグ装置において、前記サイド部は、前記ドア部材における前記エアバッグドアの車両幅方向側に立設されたモジュールケース取付用の縦壁部である、ことを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項1記載の車両用ニーエアバッグ装置において、前記サイド部は、前記モジュールケースの車両幅方向側に位置する側壁部と、前記ドア部材における前記エアバッグドアの車両幅方向側に立設されかつ当該側壁部の略延長上に配置されたモジュールケース取付用の縦壁部と、を含んで構成されている、ことを特徴としている。
請求項5の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の車両用ニーエアバッグ装置において、前記ニーエアバッグは、インストルメントパネルの助手席側に配置されるグラブドアに内蔵されている、ことを特徴としている。
請求項6の発明は、請求項5記載の車両用ニーエアバッグ装置において、前記グラブドアは、着座乗員の両膝に対して車両幅方向にずれた位置に配置されている、ことを特徴としている。
請求項1記載の本発明によれば、モジュールケースにはニーエアバッグが折り畳み状態で収容されている。このニーエアバッグにガスが供給されるとニーエアバッグが膨張し、エアバッグドアに作用するバッグ膨張圧が所定値以上になると、エアバッグドアが展開される。これにより、ニーエアバッグが着座乗員の膝側へ膨張展開される。
ここで、本発明では、モジュールケース及びドア部材の少なくとも一方に、折り畳み状態のニーエアバッグの車両幅方向の側部に対応してサイド部が設けられている。このサイド部は平面視で見た場合に車両前後方向に対してエアバッグドアの車両前方側で交差する斜め方向に沿って傾斜されているので、当該サイド部が設けられた側の(折り畳み状態の)ニーエアバッグの側部は、当該サイド部に沿って膨張展開される。その結果、ニーエアバッグは車両幅方向に広がり易くなる。
請求項2記載の本発明によれば、サイド部はモジュールケースの車両幅方向側に位置する側壁部とされているので、折り畳み状態のニーエアバッグが膨張展開する際には、当該ニーエアバッグの車両幅方向側の側部がモジュールケースの側壁部に沿って斜め方向に膨張展開される。
ここで、ニーエアバッグが車両幅方向に膨らんだ際に最初に当接する壁がモジュールケースの車両幅方向側の側壁部であるので、ニーエアバッグを早い時点で側壁部の傾斜方向へ膨張展開するように仕向けることができる。
請求項3記載の本発明によれば、サイド部がドア部材におけるエアバッグドアの車両幅方向側に立設されたモジュールケース取付用の縦壁部とされているので、エアバッグドアの開口を車両幅方向に広げることができる。従って、その分、ニーエアバッグは車両幅方向に膨張展開し易くなる。
請求項4記載の本発明によれば、サイド部がモジュールケースの車両幅方向側に位置する側壁部と、ドア部材側に設けられると共に当該側壁部の略延長上に配置された縦壁部と、を含んで構成されているため、請求項2記載の本発明の作用と請求項3記載の本発明の作用の両方が得られる。さらに、本発明では、ニーエアバッグの車両幅方向への膨張展開をガイドするガイド面が拡大される。
請求項5記載の本発明によれば、ニーエアバッグがインストルメントパネルの助手席側に配置されたグラブドアに内蔵されているので、ニーエアバッグはグラブドアから膨張展開されることになる。このため、折り畳み状態のニーエアバッグを格納するための専用のスペースをインストルメントパネル内に確保する必要がない。
請求項6記載の本発明によれば、グラブドアは、着座乗員の両膝に対して車両幅方向にずれた位置に配置されているので、ずれ方向と反対側の膝前の隙間が狭くなる。このため、ずれ方向と反対側の膝側でのニーエアバッグの車両幅方向への展開性が悪くなる。従って、上記位置関係にあるインストルメントパネルが採用された場合に本発明が効果的である。
以上説明したように、請求項1記載の車両用ニーエアバッグ装置は、ニーエアバッグの車両幅方向への展開性を向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項2〜請求項4記載の本発明に係る車両用ニーエアバッグ装置は、ニーエアバッグの車両幅方向への展開性をより一層向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項5記載の本発明に係る車両用ニーエアバッグ装置は、グラブドアひいてはインストルメントパネルの従来通りの設計の自由度を確保することができるという優れた効果を有する。
請求項6記載の本発明に係る車両用ニーエアバッグ装置は、グラブドアが着座乗員の両膝に対して車両幅方向にずれた位置に配置されるインストルメントパネルが採用された場合にも、ニーエアバッグの車両幅方向への展開性を向上させることができるという優れた効果を有する。
〔第1実施形態〕
以下、図1〜図7を用いて、本発明に係る車両用ニーエアバッグ装置の第1実施形態について説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車両幅方向内側を示している。
図7には、本実施形態に係るグラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置が搭載されたインストルメントパネルの外観正面図が示されている。また、図6には、非作動時におけるグラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置の要部拡大縦断面図(図7の6−6線に沿った拡大断面図)が示されている。さらに、図5には、当該グラブドアの分解斜視図が示されている。また、図4には、当該グラブドアと着座乗員との位置関係を車両側方から見て示す概略縦断面図が示されている。最初に、これらの図を用いて、装置全体の構成について説明する。
図7に示されるように、インストルメントパネル10の助手席側で乗員の膝と略対向する位置(より正確には、インストルメントパネル10の下部を構成するインストルメントパネルロア12の上部)には、小物を入れるためのグラブボックス14が配設されている。図6に示されるように、グラブボックス14は、ボックス状に形成された樹脂製のグラブボックス本体16と、このグラブボックス本体16の開口部18を開閉するグラブドア20と、によって構成されている。グラブボックス本体16は、車両後方側(車室内側)に開口部18が臨むように配置されている。
図5及び図6に示されるように、上述したグラブボックス本体16の開口部18を閉塞するグラブドア20には、グラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置40が内蔵されている。グラブドア20は、車室内側に配置されて意匠面を形成する矩形パネル状の内装パネル材としてのグラブドアアウタ24と、このグラブドアアウタ24の車両前方側に配置されてグラブドアアウタ24に被嵌される略矩形枠状のグラブドアインナ26と、を備えている。グラブドアアウタ24及びグラブドアインナ26は、いずれも樹脂製とされている。
グラブドアアウタ24は、略矩形パネル状に形成された基材28と、この基材28の車室内側の面を覆う表皮30との二層構造として構成されている。基材28及び表皮30はいずれも樹脂製とされているが、表皮30の方が基材28よりも軟質な樹脂材料で構成されている。基材28の下縁側両サイドには、左右一対のストッパ32が立設されている。各ストッパ32は、基材28の一般部28Aから面直角方向(車両前方側)へ向けて延出されており、グラブドア20が全開状態となったときに先端部がグラブボックス本体16の壁面に干渉してグラブドア20を全開位置に保持する役目を果たしている。
さらに、ストッパ32の内側には、側面視で略L字状に形成されたヒンジ34が設けられている。ヒンジ34の一端部はグラブボックス本体16にビス等で固定されており、グラブドア20が開閉される際には、図6の回転中心Q回りにグラブドア20が回転するようになっている。
また、図3、図5及び図6に示されるように、グラブドアアウタ24の一般部28Aにおける車室外側の面(グラブドアインナ26側の面)には、後述するエアバッグドアリテーナ42を介して所定値以上のバッグ膨張圧が作用すると破断(開裂)する略「日」の字状のティア部36が設定されている。ティア部36は、一般部28Aの車両上下方向中間部に車両幅方向に沿って延在する横方向中央ティア部36Aと、横方向中央ティア部36Aの両端部から車両上下方向へ延びる左右一対の縦方向ティア部36Bと、これらの縦方向ティア部36Bの先端部同士を繋ぐ横方向上下ティア部36Cと、によって構成されている。
一方、グラブドアインナ26は、グラブドアアウタ24の基材28の一般部28Aと対向する矩形枠状の底壁部26Aと、この底壁部26Aの車両幅方向の両側部に一体に形成された左右一対の側壁部26Bと、これらの左右一対の側壁部26Bのグラブドアアウタ24側の端部から車両幅方向外側へ向けて張出された左右一対の張り出し部26Cと、を含んで構成されている。張り出し部26Cの下縁側には、グラブドアアウタ24のストッパ32と対向する位置に切欠38が形成されている。この切欠38内にストッパ32が挿入されている。
上記構成のグラブドアアウタ24とグラブドアインナ26とは、両者の少なくとも一方に形成された縦方向、横方向のリブ39(図6参照)を介して相互に接合されている。具体的には、リブ39の先端部にて、振動溶着されているが、締結具による締結を利用してもよいし、振動溶着と締結とを併用してもよく、グラブドアアウタ24とグラブドアインナ26とを一体化できる構成であればよい。
図5及び図6に示されるように、上述したグラブドアアウタ24とグラブドアインナ26との間には、略矩形平板状に形成された樹脂製のエアバッグドアリテーナ42が配設されている。エアバッグドアリテーナ42は、矩形平板状に形成された基部44と、この基部44の外周部近傍から立設された矩形枠状の縦壁部46と、を備えている。縦壁部46の車両上下方向側に位置する縦壁上部46A及び縦壁下部46Bには、各々矩形状の開口として構成された複数の係止孔48が所定の間隔で形成されている。なお、基部44の外周部近傍部位と縦壁上部46A、縦壁下部46Bとの間には、両者に跨るように配置されかつ側面視で直角三角形状に形成された補強用のリブ50がそれぞれ複数個立設されている。
また、エアバッグドアリテーナ42の基部44の中央部(縦壁部46で囲まれた部分)には、左右一対の縦溝52Aと、これらの縦溝52A同士を繋ぐ横溝52Bと、から成る正面視で略H形状の溝52が形成されている。この溝52が形成されたことにより、エアバッグドアリテーナ42の基部44には、正面視で略H形状とされた上下一対のエアバッグドア54が形成されている。なお、各エアバッグドア54の横溝52B側のコーナー部54Aは、円弧状に形成されている。また、各エアバッグドア54の回転中心側には、側面視で略V字状に形成された弛み部56(図6参照)が形成されている。エアバッグドア54が展開する際には、この弛み部56が伸長されることで、エアバッグドア54が円滑に展開するようになっている。
図6に示されるように、前述したグラブドアインナ26の底壁部26Aにおける中央開口部58の上縁側及び下縁側には、エアバッグドアリテーナ42側へ延出する上下一対のリブ60が一体に形成されている。グラブドア20の組付状態では、これらのリブ60は、エアバッグドアリテーナ42の縦壁部46の縦壁上部46A及び縦壁下部46Bの外側に平行に立設されており、各先端部はエアバッグドアリテーナ42の基部44に溶着(振動溶着)されている。これにより、エアバッグドアリテーナ42の基部44は、グラブドアアウタ24の基材28の一般部28Aとグラブドアインナ26のリブ60とに挟持された状態で固定されている。
また、図5及び図6に示されるように、グラブドアインナ26の中央開口部58には、エアバッグモジュール62が装着されている。エアバッグモジュール62は、金属製のモジュールケース64を備えている。モジュールケース64は、底が浅い箱体形状を成している。モジュールケース64の底壁部64Aの中央下部には、車両前方側から等脚台形状に打ち出されることにより車両後方側へ膨出されたインフレータ固定部66が設けられている。インフレータ固定部66の縦断面形状は山型とされている。このインフレータ固定部66における車両上方側の傾斜部66Aには、左右一対のボルト挿通孔68が形成されている。これらのボルト挿通孔68内へインフレータ70の軸方向中間部から半径方向外側へ突出された一対のスタッドボルト72(図6参照)が挿入されて裏面側からナット74が螺合されることにより、インフレータ70がインフレータ固定部66の傾斜部66Aに締結固定されている。
また、モジュールケース64の左右の側壁部64Bの合計4箇所には、中央部にねじ挿通孔76が形成されたL字状の取付片78がそれぞれ取り付けられている。これに対応して、グラブドアインナ26の中央開口部58の両サイドにはねじ挿通孔76と同軸上にねじ挿通孔80が形成されている。そして、各取付片78のボルト挿通孔76をグラブドアインナ26側のねじ挿通孔80に対応させ、ねじ等の締結具で締結固定することにより、モジュールケース64がグラブドアインナ26の中央開口部58に車両前方側から固定されている。
また、モジュールケース64の上壁部64C及び下壁部64Dには、長尺状の係止金具82がそれぞれ取り付けられている。係止金具82の一辺(エアバッグドアリテーナ42側)には、側面視でL字状に形成された係止片84が一体にかつ所定の間隔で形成されている。係止片84は、エアバッグドアリテーナ42の縦壁上部46A及び縦壁下部46Bに形成された前述した係止孔48に対応して複数個設けられている。そして、各係止孔48に各係止片84を挿入して係止させることにより、エアバッグドアリテーナ42がモジュールケース64に取り付けられている。
図6に示されるように、上記モジュールケース64内には、(ガス発生手段としての)インフレータ70と、このインフレータ70から噴出されたガスによって膨張するニーエアバッグ86とが組付けられている。インフレータ70は、モジュールケース64に納まる外径の円柱形状に形成されている。また、インフレータ70の軸方向の一端部には、ガス噴出部88が同軸上に形成されている。さらに、ガス噴出部88の外径はインフレータ70の外径よりも短く、又ガス噴出部88の周壁部には複数のガス噴出孔(図示省略)が形成されている。
一方、ニーエアバッグ86は、折り畳み状態でモジュールケース64内に収納されている。より具体的には、平面展開状態のニーエアバッグ86の上部及び下部をそれぞれ蛇腹折りして中央部に寄せていくことにより、モジュールケース64に収納可能な大きさに折り畳まれている。そして、ニーエアバッグ86の中央部(高さ方向中間部)に上記インフレータ70が挿入されて、インフレータ70から突出されたスタッドボルト72がニーエアバッグ86を貫通し、前述した要領でモジュールケース64のインフレータ固定部66に固定されている。従って、ニーエアバッグ86はインフレータ70とインフレータ固定部66との間に挟持された状態で組付けられている。また、ニーエアバッグ86におけるインフレータ70の配設部位後方付近の領域が、ガス流入部87(図4参照)とされている。
また、グラブドアインナ26の中央開口部58は、エアバッグモジュール62の組付後に矩形平板状に形成された樹脂製の裏面カバー92によって閉塞されている。裏面カバー92の四辺からは、グラブドアインナ26側へ向けて複数の脚部94が一体に形成されている。各脚部94の先端部には爪が形成されている。これに対応して、グラブドアインナ26の底壁部26Aにおける中央開口部58の外周部には複数の矩形状の差込み孔96が形成されている。そして、この差込み孔96内へ脚部94を挿入させ、弾性的に係合させることにより、裏面カバー92がグラブドアインナ26の車両前方側の面に取り付けられている。
次に、本実施形態の要部に係るモジュールケース64及びエアバッグドアリテーナ42の構造について説明する。
図3には、グラブドア20を拡大した概略正面図が示されている。また、図1には、グラブドア20の横拡大断面図(図3の1−1線断面図)が示されている。
これらの図に示されるように、上述したモジュールケース64のサイド部としての車両幅方向両側の側壁部64Bは、平面視で見た場合に、車両前後方向に対してエアバッグドア54の車両前方側で交差する斜め方向に沿って傾斜されている。別の言い方をすれば、モジュールケース64の車両幅方向両側(左右一対)の側壁部64Bは、両者間の寸法が車両前方側よりも車両後方側の方が大きい傾斜形状とされている。具体的には、車両幅方向両側の側壁部64Bは、(底壁部64Aに対して垂直に立設されているのではなく、)底壁部64Aに対して鈍角に立設されている。そして、ニーエアバッグ86は、当該側壁部64Bにニーエアバッグ86の車両幅方向の側部86Aが密着した状態でモジュールケース64内に収納されている。
これに対応して、エアバッグドアリテーナ42の縦壁部46におけるサイド部としての車両幅方向両側の縦壁側部46Cは、モジュールケース64の側壁部64Bと連続するように傾斜した壁として構成されている。
最後に、後述する本実施形態の作用効果を説明する際の便宜のため、以下に補足説明する。図4には、グラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置40が作動した状態が側面視で図示されている。この図4のX線矢視部が乗員の「脛上部」である。脛上部Xは、膝頭(膝関節)Yの直ぐ下あたりの部位のことである。
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
上記構成のグラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置40を搭載した車両が前面衝突すると、図示しない衝突検知手段によってその状態が検知され、検知信号がエアバッグECUへ出力される。エアバッグECUでエアバッグ作動と判定されると、運転席側の各種エアバッグ装置が作動する他、助手席側のグラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置40も作動する。すなわち、グラブドア20に内蔵されたエアバッグモジュール62のインフレータ70のスクイブに所定電流が通電されてインフレータ70が作動される。これにより、インフレータ70からガスが発生し、当該ガスは折り畳み状態でグラブドア20内に格納されているニーエアバッグ86内へ供給され、これを膨張させる。
折り畳み状態のニーエアバッグ86が膨張し、エアバッグドアリテーナ42を介してティア部36に作用するバッグ膨張圧が所定値に達すると、ティア部36が破断(開裂)し、一対のエアバッグドア54が上下に展開される。これにより、ニーエアバッグ86は、乗員の膝とグラブドア20(インストルメントパネル10)との間の隙間に膨張展開される。その結果、乗員の膝がニーエアバッグ86によって拘束されて保護される。
ここで、本実施形態では、図1に示されるように、モジュールケース64の車両幅方向両側の側壁部64B及びエアバッグドアリテーナ42の縦壁部46の車両幅方向両側の縦壁側部46Cを、平面視で見た場合に、車両前後方向に対してエアバッグドア54の車両前方側で交差する斜め方向に沿って傾斜させたので、図2に示されるように、ニーエアバッグ86の側部86Aはこれらの側壁部64B及び縦壁側部46Cに沿って車両幅方向に膨張展開される。その結果、ニーエアバッグ86は車両幅方向に広がり易くなり、ニーエアバッグ86の車両幅方向への展開性を向上させることができる。
補足すると、本実施形態では、図4に示されるように、ニーエアバッグ86が着座状態の乗員の膝の高さに配置されているので、仮にグラブドア20に膝を近接等させた状態で乗員が助手席に着座していると、ニーエアバッグ86の膨張展開時にニーエアバッグ86の展開反力によって脛上部Xが車両後方側へ強く押圧されることになる。しかし、本実施形態では、上記のようにニーエアバッグ86の車両幅方向への展開性を上げたので、脛上部Xに作用する荷重を下げることができる。従って、脛上部Xへの負担を軽減することができる。その結果、本実施形態によれば、乗員の膝がエアバッグドアに近接等した状態でニーエアバッグ86が膨張展開した場合に脛への負担を軽減することができる。
また、本実施形態では、モジュールケース64の車両幅方向両側の側壁部64Bを垂直壁ではなく傾斜壁としたので、ニーエアバッグ86を早い時点で側壁部64Bの傾斜方向へ膨張展開させるように仕向けることができる。つまり、ニーエアバッグ86は折り畳み状態でモジュールケース64内に収納されているが、折り畳み状態のニーエアバッグ86が膨張展開する際には、当該ニーエアバッグ86の車両幅方向側の側部86Aがモジュールケース64の車両幅方向両側の側壁部64Bに沿って車両幅方向及び車両後方側へ膨張展開される。
ここで、ニーエアバッグ86が車両幅方向に膨らんだ際に最初に当接する壁がモジュールケース64の車両幅方向側の側壁部64Bであるので、ニーエアバッグ86を早い時点で側壁部64Bの傾斜方向へ膨張展開するように仕向けることができる。その結果、ニーエアバッグ86の車両幅方向への展開性をより一層向上させることができる。
さらに、本実施形態では、上述したモジュールケース64の車両幅方向両側の側壁部64Bだけでなく、縦壁部46の縦壁側部46Cをも、側壁部64Bに略連続する傾斜形状としたので、その分、エアバッグドア54の幅方向寸法を車両幅方向に拡大することができ(即ち、縦方向ティア36Bを従来よりも車両幅方向の外側に設定することができ)、エアバッグドア54が展開した結果形成される開口100の開口幅を車両幅方向に広げることができる。従って、その分、ニーエアバッグ86は車両幅方向に膨張展開し易くなり、ニーエアバッグ86の車両幅方向への展開性をより一層向上させることができる。
また、エアバッグドアリテーナ42の縦壁部46側にも、ニーエアバッグ86の車両幅方向への展開性を向上させるための傾斜壁をモジュールケース64の側壁部64Bに略連続して形成することにより、ニーエアバッグ86の車両幅方向への膨張展開をガイドするガイド面が拡大される。よって、ニーエアバッグ86の車両幅方向への展開性を更に向上させることができる。
さらに、本実施形態では、ニーエアバッグ86がインストルメントパネル10の助手席側に配置されたグラブドア20に内蔵されているので、ニーエアバッグ86はグラブドア20から膨張展開されることになる。このため、折り畳み状態のニーエアバッグ86を格納するための専用のスペースをインストルメントパネル10内に確保する必要がない。その結果、本実施形態によれば、グラブドア20ひいてはインストルメントパネル10の従来通りの設計の自由度を確保することができる。
〔第2実施形態〕
以下、図8及び図9を用いて、本発明に係る車両用ニーエアバッグ装置の第2実施形態について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図8及び図9に示されるように、この第2実施形態では、第1実施形態で説明したグラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置40が、異なる意匠が採用されたインストルメントパネル102に適用されている点に特徴がある。具体的には、この第2実施形態では、グラブドア20を含むグラブボックス14の全体が、インストルメントパネル102の車両幅方向外側の端部近傍に配設されている。このため、助手席に乗員が着座すると、着座乗員の両膝に対してグラブドア20が車両幅方向外側にずれて配置されている(オフセットしている)。
(作用・効果)
上記構成によれば、着座乗員の両膝に対してグラブドア20が車両幅方向外側にずれて配置されているため、コンソールボックス側の膝とエアバッグドア54との間の隙間104がより一層狭くなり、場合によっては隙間がない状態もある。従って、ニーエアバッグ86の展開性が悪化することが考えられる。しかし、本実施形態では、図9に示されるように、モジュールケース64の車両幅方向両側の側壁部64B(特には、センタコンソールボックス側の側壁部64B)がセンタコンソールボックス側へ傾斜されているので、前述した第1実施形態で説明した効果が特に効いてくる。よって、本実施形態によれば、図8及び図9に示されるようなグラブドア20が着座乗員の両膝に対して車両幅方向外側にずれた位置に配置されるインストルメントパネル102が採用された場合にも、ニーエアバッグ86の車両幅方向への展開性を向上させることができる。
なお、上記構成では、着座乗員の両膝に対してグラブドア20が車両幅方向外側にずれている場合にずれ方向と反対側に位置する側壁部64Bをセンタコンソールボックス側へ傾斜する傾斜形状としたが、これに限らず、グラブドアが着座乗員の両膝に対して車両幅方向内側へずれていた場合には、ずれ方向と反対側に位置するサイドドア側の側壁部64Bを車両幅方向外側へ向けて傾斜形状にしてもよい。
〔上記実施形態の補足説明〕
(1) 上述した実施形態では、前面衝突時にグラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置40が作動するものとして説明したが、これに限らず、プリクラッシュセンサ等の衝突予知手段を車両に搭載させて、衝突予知手段によって衝突することが予知された場合にはグラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置を作動させるようにしてもよい。
(2) 上述した実施形態に係るグラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置40といった場合の「内蔵」の語について補足すると、ニーエアバッグ装置の主要な構成要素のすべてがグラブドア20の内部に配設されている必要はなく、少なくともニーエアバッグがグラブドアの内部に配設されていれば「内蔵」に含まれる。従って、前述したようにインフレータとニーエアバッグとをホース等の連通手段で連通した上で、インフレータをグラブボックス本体16側に設けたり、インストルメントパネル10側に設けたり、インパネリインフォースメント等のボディーに設けたり、エアコンユニット等の設備機器に設けたりしてもよい。
(3) 上述した実施形態では、インストルメントパネル10の助手席側に設けられるグラブボックス14のグラブドア20にグラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置40を内蔵させたが、これに限らず、インストルメントパネル10の助手席側の他の部位に設定してもよい。
(4) 上述した実施形態では、モジュールケース64の車両幅方向両側の側壁部64Bとエアバッグドアリテーナ42の縦壁部46の縦壁側部46Cの両方を傾斜形状に形成したが、少なくとも一方がそのようになっていればよい。
第1実施形態に係るグラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置の要部を拡大して示す横断面図(図3の1−1線断面図)である。 図1に示される状態からニーエアバッグが膨張展開した状態を示す横拡大断面図である。 グラブドアの概略拡大正面図である。 グラブドアと着座乗員との位置関係を車両側方から見て示す概略縦断面図である。 グラブドアの分解斜視図である。 本実施形態に係るグラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置の要部拡大縦断面図(図7の6−6線に沿った拡大断面図)である。 本実施形態に係るグラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置が搭載されたインストルメントパネルの外観正面図である。 第2実施形態に係るグラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置の要部を拡大して示す横断面図である。 図8に示される状態からニーエアバッグが膨張展開した状態を示す横拡大断面図である。
符号の説明
10 インストルメントパネル
20 グラブドア
24 グラブドアアウタ(内装パネル材)
40 グラブドア内蔵型のニーエアバッグ装置(車両用エアバッグ装置)
42 エアバッグドアリテーナ(ドア部材)
46C 縦壁側部(縦壁部)
54 エアバッグドア
62 エアバッグモジュール
64 モジュールケース
64B 側壁部
70 インフレータ
86 ニーエアバッグ
102 インストルメントパネル

Claims (6)

  1. 着座乗員の膝高さ位置に折り畳み状態で配置され、ガスが供給されることにより着座乗員の膝側へ膨張展開されるニーエアバッグと、
    折り畳み状態のニーエアバッグを収容するモジュールケースと、
    車両の内装パネル材におけるニーエアバッグとの対向位置に設けられ、所定値以上のバッグ膨張圧が作用することにより展開するエアバッグドアを備えたドア部材と、
    モジュールケース及びドア部材の少なくとも一方に設けられると共に、折り畳み状態のニーエアバッグの車両幅方向側の側部に対応して設けられ、平面視で見た場合に車両前後方向に対してエアバッグドアの車両前方側で交差する斜め方向に沿って傾斜されたサイド部と、
    を有する車両用ニーエアバッグ装置。
  2. 前記サイド部は、前記モジュールケースの車両幅方向側に位置する側壁部である、
    ことを特徴とする請求項1記載の車両用ニーエアバッグ装置。
  3. 前記サイド部は、前記ドア部材における前記エアバッグドアの車両幅方向側に立設されたモジュールケース取付用の縦壁部である、
    ことを特徴とする請求項1記載の車両用ニーエアバッグ装置。
  4. 前記サイド部は、前記モジュールケースの車両幅方向側に位置する側壁部と、前記ドア部材における前記エアバッグドアの車両幅方向側に立設されかつ当該側壁部の略延長上に配置されたモジュールケース取付用の縦壁部と、を含んで構成されている、
    ことを特徴とする請求項1記載の車両用ニーエアバッグ装置。
  5. 前記ニーエアバッグは、インストルメントパネルの助手席側に配置されるグラブドアに内蔵されている、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の車両用ニーエアバッグ装置。
  6. 前記グラブドアは、着座乗員の両膝に対して車両幅方向にずれた位置に配置されている、
    ことを特徴とする請求項5記載の車両用ニーエアバッグ装置。
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