JP2010037364A - コネクター - Google Patents

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Abstract

【課題】用いる樹脂組成物の流動性、耐熱性、寸法安定性、その樹脂組成物を成形してなるコネクターの機械的強度を一定の水準以上に保ち、靭性、低ソリ性を大幅に向上したコネクターを提供する。
【解決手段】(I)6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(HNA)と、(II)テレフタル酸(TA)と、(III)4,4’−ジヒドロキシビフェニルと、(IV)4−ヒドロキシ安息香酸(HBA)と、を特定の割合で含む(A)液晶性樹脂と、(B)繊維状充填剤と、(C)板状充填剤と、を成形する。
【選択図】なし

Description

本発明は、特定の液晶性樹脂を含む樹脂組成物を成形してなるコネクターに関する。
近年のエレクトロニクス機器の高性能化に伴う、コネクターの高耐熱化(実装技術による生産性向上)、高密度化(多芯化)、小型化という時代の要請もあり、液晶性樹脂はコネクターに多く採用されている。
最近では、電気部品等の小型化、軽量化がさらに進み、それに合わせてコネクターも軽薄短小化がさらに進んでいる。特に、電子部品に用いられるコネクターにおいては、高密度化〈多芯化〉、小型化による薄肉化と狭ピッチ化が進んでいる。その結果、コネクターを成形するための液晶性樹脂組成物は、高い流動性、成形後の耐熱性、寸法安定性、高強度特性が要求されている。また、コネクターの薄肉化、狭ピッチ化に伴いピッチ間の樹脂肉厚が薄くなるため、金属端子を圧入する際の衝撃やひずみによりコネクターのピッチ間の樹脂部分に亀裂が入ったり、破壊されたりする問題が生じている。また、亀裂まで至らなかった場合でも、表面実装するためのリフロー加熱中に残留応力が開放されることによるひずみにより、亀裂、破壊が生じる場合がある。そのため、コネクター設計上、制約を受けているのが現状である。したがって、その問題点を解決するため、高い流動性、成形後の耐熱性、寸法安定性、高強度特性のみならず、成形後のコネクターが高い靭性を持つことも要求されるようになってきている。
上記のような、コネクターも含め小型化が進んだ電子部品に用いる材料として、下記一般式(I),(II),(III),(IV)で表される構成単位を含む液晶性樹脂が開示されている(特許文献1、2参照)。
Figure 2010037364
(ここで、Arは2,6−ナフタレン、Arは1,2−フェニレン、1,3−フェニレン及び1,4−フェニレンから選ばれる1種若しくは2種以上、Arは1,3−フェニレン、1,4−フェニレン、あるいはパラ位でつながるフェニレン数2以上の化合物の残基の少なくとも1種、Arは1,4−フェニレンである。)
特開2005−276758号公報 特開2006−37061号公報
ところで、用いる樹脂組成物の流動性、成形後のコネクターの耐熱性、寸法安定性、低ソリ性、機械的強度、靭性の全てを一定水準以上にすることは極めて困難である。それは、各構成単位や充填剤は上記いずれか一以上の特性を向上させる機能を持ち、いずれかの特性を向上させようとすると他の特性が低下してしまう関係も多く存在するからである。例えば、0.1mmを切るような薄肉の部分へ樹脂を充填させるためには、高い流動性が必要になるが、流動性を高めるために充填剤の量を少なくすると強度不足となり、実装時のリフローにより変形するという問題が生じる。また、板状充填剤として一般的であるタルクは、機械的強度を向上できるが、上記のような流動性、靭性、耐熱性の低下を招きやすい。さらに、一般式(I)で表される構成単位は、耐熱性の向上に寄与するが同時に結晶性も高めてしまい異方性が増大し低ソリ性を同時に実現することが難しい。特に液晶性樹脂においては、各構成単位の含有割合が少し異なるだけで、現れる物性は大きく異なる。
特許文献1に記載の液晶性樹脂組成物を成形してなる平面状コネクターは、ガラス繊維の平均繊維長を特定範囲にすることにより流動性及び表面実装するためのリフロー加熱時の低ソリ性を向上させたコネクターであるが、得られるコネクターの靭性が低く、成形されたコネクターに金属端子を圧入する際、亀裂が発生する場合があり、コネクター設計上の制約がある。
特許文献2に記載の液晶性樹脂組成物を成形してなるコネクターは、液晶性樹脂の中でも流動性の良好な特定構成単位からなる液晶性樹脂に対して、充填剤を配合し性能が高いとされているが、結果的には特許文献1と同様に靭性が低いという問題がある。そして、日々、電子部品等の小型化、軽量化が進んでおり、そこに使用されるコネクターにもさらなる性能の向上が求められている。このため、成形後の靭性、低ソリ性を大幅に改善しながらも、材料の樹脂組成物の流動性が高く、一定水準以上の耐熱性、寸法安定性、高強度特性を持つコネクターが求められている。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、用いる樹脂組成物の流動性、その樹脂組成物を成形してなるコネクターの耐熱性、流動性、機械的強度を一定の水準以上に保ち、靭性、低ソリ性を大幅に向上したコネクターを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、充填剤に加えて、液晶性樹脂の上記構成単位(I),(II),(III),(IV)を特定の割合で含む(A)液晶性樹脂を用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のものを提供する。
(1) (A)必須の構成成分として下記一般式(I),(II),(III),(IV)で表される構成単位を含み、全構成単位に対して(I)の構成単位が43モル%から50モル%、(II)の構成単位が21.5モル%から27モル%、(III)の構成単位が21.5モル%から27モル%、(IV)の構成単位が3モル%から7モル%であり、ISO−75−1.2に準拠して測定した荷重たわみ温度が250℃以上の液晶性樹脂と、(B)質量平均長さが、200μm以下である繊維状充填剤と、(C)板状充填剤と、を含有する溶融粘度が20Pa・sから50Pa・sである樹脂組成物を成形してなるコネクター。
Figure 2010037364
(ここで、Arは2,6−ナフタレン、Arは1,2−フェニレン、1,3−フェニレン及び1,4−フェニレンから選ばれる1種若しくは2種以上、Arは1,3−フェニレン、1,4−フェニレン、あるいはパラ位でつながるフェニレン数2以上の化合物の残基の少なくとも1種、Arは1,4−フェニレンである。)。
(2) ISO178に準拠して測定した曲げひずみが、3%以上である(1)に記載のコネクター。
(3) 前記樹脂組成物中における、前記繊維状充填剤の含有量が、10質量%から25質量%であり、前記板状充填剤の含有量が15質量%から35質量%である(1)又は(2)に記載のコネクター。
(4) 前記繊維状充填剤が、ガラス繊維であり、前記板状充填剤が、マイカ及び/又はタルクである(1)から(3)のいずれかに記載のコネクター。
本発明によれば、上記構成単位(I),(II),(III),(IV)を特定の割合で含む(A)液晶性樹脂を用いることにより、用いる樹脂組成物の流動性、その樹脂組成物を成形してなるコネクターの耐熱性、寸法安定性、機械的強度を一定の水準以上に保ち、さらに、靭性、低ソリ性を大幅に向上したコネクターを得ることができる。
以下、本発明の一実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
本発明は、(A)必須の構成成分として下記一般式(I),(II),(III),(IV)で表される構成単位を特定の割合で含む液晶性樹脂と、(B)繊維状充填剤と、(C)板状充填剤と、を含む樹脂組成物を成形してなるコネクターである。以下、本発明のコネクターについて、(A)液晶性樹脂、(B)繊維状充填剤、(C)板状充填剤の順で説明する。
<(A)液晶性樹脂>
本発明に用いる(A)液晶性樹脂は、下記一般式(I),(II),(III),(IV)で表される構成単位を含み、全構成単位に対して構成単位(I)が43モル%から50モル%、構成単位(II)が21.5モル%から27モル%、構成単位(III)が21.5モル%から27モル%、構成単位(IV)が3モル%から7モル%の割合で含まれる。
Figure 2010037364
(ここで、Arは2,6−ナフタレン、Arは1,2−フェニレン、1,3−フェニレン及び1,4−フェニレンから選ばれる1種若しくは2種以上、Arは1,3−フェニレン、1,4−フェニレン、あるいはパラ位でつながるフェニレン数2以上の化合物の残基の少なくとも1種、Arは1,4−フェニレンである。)
先ず、本発明に用いる(A)液晶性樹脂を形成するために必要な原料化合物について順を追って詳しく説明する。上記構成単位(I)から(IV)を具現化するには通常のエステル形成能を有する種々の化合物が使用される。
構成単位(I)は、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸から導入される。構成単位(II)は、ジカルボン酸単位であり、Arとしては1,2−フェニレン、1,3−フェニレン、1,4−フェニレンから選択されるが、好ましくは耐熱性の点でテレフタル酸から導入されるものである。構成単位(III)は、ジオール単位であり、原料化合物としては、ハイドロキノン、ジヒドロキシビフェニル等が用いられるが、ジヒドロキシビフェニル、特に4,4’−ジヒドロキシビフェニルが耐熱性の点で好ましい。また、構成単位(IV)は、4−ヒドロキシ安息香酸から導入される。
本発明では、特に全構成単位に対して、構成単位(IV)の割合を、3モル%から7モル%にすることにより、コネクターに高い靭性を付与することができる。構成単位(IV)の含有割合が3モル%以上であれば、コネクターに靭性を付与できるため好ましく、7モル%以下であれば、構成単位(IV)の含有割合を増加させることによる、他の物性値の低下を防ぐことができる。
上記構成単位(IV)が上記の割合で含まれ、構成単位(I)、構成単位(II)、構成単位(III)がそれぞれ、43モル%から50モル%、21.5モル%から27モル%、21.5モル%から27モル%の範囲で含まれることにより、(A)液晶性樹脂の高い流動性、得られる成形体の高い耐熱性、寸法安定性、機械的強度を維持しつつ、得られる成形体に靭性を付与することができる。
構成単位(I)は、(A)液晶性樹脂の結晶性を向上させる成分でもある。したがって、構成単位(I)の含有割合が50モル%以上に増加すると(A)液晶性樹脂は固化しやすくなる。このような固化しやすい(A)液晶性樹脂は、流動性が悪くなり、硬く脆い材料になる傾向にある。そこで、コネクターの靭性を向上させる構成単位(IV)の含有割合を増やし、構成単位(I)の含有割合を減らすことで、より高い靭性向上の効果を得ることができる。
また、構成単位(I)を減らすことで、固化速度が遅くなる。固化速度が遅くなることで、内部に歪が残ることを防ぐことができる。この歪を抑えることで、ソリを抑えることができ、低ソリ性を向上することができる。
上記の通り構成単位(I)の成分を減らすことで、異方性を緩和することができる。しかし、構成単位(I)の含有割合が43モル%未満になると、他の構成単位が本発明の範囲内にあっても、流動性が低下してしまう場合がある。
構成単位(II)の含有割合と構成単位(III)の含有割合とは、実質的に等量であることが好ましい。等量でなければ重合性が低下してしまうからである。「実質的に等量」とは、構成単位(II)と構成単位(III)との比率である(II)/(III)が、0.9から1.0の範囲にあることをいう。
本発明において、各構成単位の好ましい含有割合は、構成単位(I)が43モル%から47モル%であり、構成単位(II)が21.5モル%から27モル%であり、構成単位(III)が、21.5モル%から27モル%であり、構成単位(IV)が4モル%から6モル%である。(A)液晶性樹脂中の各構成単位の含有割合を、上記範囲にすることで、本発明の効果をさらに高めることができる。
コネクターの成形を無理なく行うために用いられる(A)液晶性樹脂の溶融粘度については、融点より10℃から40℃高い温度で、剪断速度1000sec−1における溶融粘度が20Pa・s以上で50Pa・s以下であることが好ましい。さらに好ましくは25Pa・s以上で40Pa・s以下である。これらの溶融粘度は液晶性を具備することで概ね実現される。また、本発明のコネクターは、リフロー加熱に耐えられる耐熱性が必要であり、そのために(A)成分である液晶性樹脂の耐熱性は、10mm×4mm×80mmに成形した試験片をISO75−1,2に準拠して測定した荷重たわみ温度が250℃以上、好ましくは262℃以上である必要がある。
本発明の液晶性樹脂は、直接重合法やエステル交換法を用いて重合され、重合に際しては、溶融重合法、溶液重合法、スラリー重合法、固相重合法等が用いられる。
本発明では、重合に際し、重合モノマーに対するアシル化剤や、酸塩化物誘導体として末端を活性化したモノマーを使用できる。アシル化剤としては、無水酢酸等の酸無水物等が挙げられる。
これらの重合に際しては種々の触媒の使用が可能であり、代表的なものはジアルキル錫酸化物、ジアリール錫酸化物、二酸化チタン、アルコキシチタンけい酸塩類、チタンアルコラート類、カルボン酸のアルカリ及びアルカリ土類金属塩類、BFの如きルイス酸塩等が挙げられる。触媒の使用量は一般にはモノマーの全重量に基づいて約0.001質量%から1質量%、特に約0.003質量%から0.2質量%が好ましい。
また、溶液重合又はスラリー重合を行う場合、溶媒としては流動パラフィン、高耐熱性合成油、不活性鉱物油等が用いられる。
反応条件としては、反応温度200℃から380℃、最終到達圧力0.1Torrから760Torr(即ち、13Paから101,080Pa)である。特に溶融反応では、反応温度260℃から380℃、好ましくは300℃から360℃、最終到達圧力1Torrから100Torr(即ち、133Paから13,300Pa)、好ましくは1Torrから50Torr(即ち、133Paから6,670Pa)である。
反応は、全原料モノマー、アシル化剤及び触媒を同一反応容器に仕込んで反応を開始させる(一段方式)こともできるし、原料モノマー(I)、(III)及び(IV)のヒドロキシル基をアシル化剤によりアシル化させた後、(II)のカルボキシル基と反応させる(二段方式)こともできる。
溶融重合は、反応系内が所定温度に達した後、減圧を開始して所定の減圧度にして行う。撹搾機のトルクが所定値に達した後、不活性ガスを導入し、減圧状態から常圧を経て、所定の加圧状態にして反応系から液晶性樹脂を排出する。
上記重合方法により製造された液晶性樹脂は、さらに常圧又は減圧、不活性ガス中で加熱する固相重合により分子量の増加を図ることができる。固相重合反応の好ましい条件は、反応温度230℃から350℃、好ましくは260℃から330℃、最終到遠圧力10Torrから760Torr(即ち、1,330Paから101,080Pa)である。
<(B)繊維状充填剤>
(B)繊維状充填剤を(A)液晶性樹脂に配合することにより、コネクターの機械的強度を向上させ、コネクターのソリ変形を抑えることができる。
(B)繊維状充填剤としてはガラス繊維、アスベスト繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化珪素繊維、硼素繊維、チタン酸カリ繊維、ウォラストナイトの如き珪酸塩の繊維、硫酸マグネシウム繊維、ホウ酸アルミニウム繊維、さらにステンレス、アルミニウム、チタン、銅、真鍮等の金属の繊維状物等の無機質繊維状物質が挙げられる。特に代表的な(B)繊維状充填剤はガラス繊維である。なお、ポリアミド、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等の高融点有機質繊維状物質も使用することができる。
これらの(B)繊維状充填剤は一種又は二種以上併用することが出来る。また、これらの(B)繊維状充填剤の使用にあたっては必要ならば収束剤又は表面処理剤を使用することができる。
本発明において、(B)繊維状充填剤の質量平均長さは200μm以下であることが好ましい。質量平均長さが200μmを超えると靭性向上の効果が得られにくくなる。また、配合量を少なくしても流動性が悪化し、優れた平面度のコネクターとはならない。靭性の向上、樹脂組成物の流動性、機械的物性のバランスを考慮すると、質量平均長さが200μm以下のガラスファイバーが特に好ましい。なお、本発明でいう(B)繊維状充填剤の質量平均長さとは、成形品中の値であり、後述する手法により測定できる。また、(B)繊維状充填剤の繊維径は特に制限されないが、一般的に1μmから13μm程度のものが使用される。
本発明に用いる樹脂組成物の流動性の程度は特に限定されないが、高い流動性を持つことが好ましい。具体的には後述する方法で測定した射出速度1.5m/minにおける平均流動長が15mm以上であることが好ましい。
これらの(B)繊維状充填剤の配合量が多いほど材料も強度・剛性が高くなり、高い寸法安定性を得ることができるが、配合量が多すぎると、比重の増加、押出性及び成形性、特に流動性を悪化させるため、所望とする狭ピッチコネクターが得られない。また、添加量が少なすぎても、本発明の目的とする優れた寸法安定性が得られない。そのため、樹脂組成物中における(B)繊維状充填剤の配合量は、10質量%から25質量%であることが好ましく、より好ましくは15質量%から20質量%である。
<(C)板状充填剤>
(C)板状充填材とは、2方向への広がりを持ち、残りの1方向へは広がりを持たない円盤状、方形板状、短冊状、不定形板状であるようなものを指す。(C)板状充填剤は、コネクターの機械的強度を向上させ、さらに、樹脂組成物の異方性を緩和し、低ソリ性を改善する。
(C)板状充填剤の平均粒子径は、1μmから50μmであり、最大粒子径と粒子厚みの比(アスペクト比)が5以上の高アスペクト比のフィラーが好ましい。粒子径が小さく、アスペクト比の小さな板状充填剤では、機械的強度の改善、樹脂組成物の異方性緩和の効果が充分ではない。また、平均粒子径が、50μmを超えるとコネクターを成形するのに充分な流動性を確保することが難しくなる。
このような(C)板状充填材としては、具体的には、タルク、マイカ、カオリン、クレー、グラファイト、バーミキュライト、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、長石粉、酸性白土、ロウ石クレー、セリサイト、シリマナイト、ベントナイト、ガラスフレーク、スレート粉、シラン等の珪酸塩、炭酸カルシウム、胡粉、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、ドロマイト等の炭酸塩、バライト粉、沈降性硫酸カルシウム、焼石膏、硫酸バリウム等の硫酸塩、水和アルミナ等の水酸化物、アルミナ、酸化アンチモン、マグネシア、酸化チタン、亜鉛華、シリカ、珪砂、石英、ホワイトカーボン、珪藻土等の酸化物、二硫化モリブデン等の硫化物、板状のウォラストナイト、金属粉粒体等の材質からなるものである。その中でも性能の面から、タルク、マイカ、カオリン、グラファイト、ガラスフレーク及び金属酸化物塩から選ばれる1種又は2種以上が好ましく、タルク又はマイカが最も好ましい。靭性の面でタルクが特に好ましい。
<コネクター>
本発明は、必須の構成成分として上記一般式(I),(II),(III),(IV)で表される構成単位を含む上記(A)液晶性樹脂と、上記(B)繊維状充填剤と、上記(C)板状充填剤と、を含む樹脂組成物を成形してなるコネクターである。本発明のコネクターは、従来のコネクターと同等以上の機械的強度等の物性を持ちながら、コネクターの靭性を向上し、さらに、低ソリ性も向上する。
コネクターの靭性を評価する指標として、ISO178に準拠して測定して求める「曲げひずみ」がある。本発明のコネクターの曲げひずみは特に限定されないが、3%以上であることが好ましい。曲げひずみが3%以上あれば、成形されたコネクターに金属端子を圧入する際、クラック等の発生を充分に防ぐことができる。曲げひずみの値は、より好ましくは3.3%以上である。なお、(B)繊維状充填剤、(C)板状充填剤の種類や大きさ等により、曲げひずみの改善の程度は異なるが、(A)液晶性樹脂の各構成単位の含有割合を本発明の範囲外から本発明の範囲内にすることで、靭性は向上する。
上記のような好ましい靭性を実現するためには、(A)液晶性樹脂中の各構成単位の含有割合、(B)繊維状充填剤の種類、質量平均長さ、(C)板状充填剤の種類、平均粒子径を上記好ましい範囲に設定する必要がある。
その他の曲げ特性として、ISO178に準拠して測定して求める曲げ強度、曲げ弾性率がある。これらの値は特に限定されないが、曲げひずみが上記好ましい範囲にあり、曲げ強度が、150MPa以上であり、曲げ弾性率が、8GPa以上であれば、コネクターの曲げ特性は特に好ましいものとなる。
異方性を評価する方法として、樹脂の流動方向と直角方向の成形時の収縮率の差を評価する方法がある。後述する方法で測定した80□1t平板の上記収縮率の差が、0.5以下であることが好ましい。異方性が上記範囲にあれば、ソリを充分に抑えることができるからである。なお、異方性の改善も、靭性の向上と同様に、(A)液晶性樹脂の各構成単位の含有割合を本発明の範囲外から本発明の範囲内にすることで、異方性は向上する傾向にある。異方性が改善される結果、ソリも抑えられる傾向にある。
好ましく適用可能なコネクターとしては、例えば、平面状コネクター(CPUソケット、LGAソケット)、FPCコネクター、長尺コネクター、ボードトゥボード(B to B)コネクター、メモリーカード用コネクター、メモリーモジュール用コネクター等が挙げられる。
平面状コネクターは、CPUソケット等の外枠内部に格子構造を有する平面状コネクターである。電子部品の小型化が進んでおり、それに合わせて平面状コネクターも薄肉化、狭ピッチ化が進んでいる。格子部が非常に薄肉の平面状コネクターにおいては、格子部へ樹脂を充填しようとすると、流動性が十分でないために充填圧が高くなり、結果として得られる平面状コネクターのそり変形量が多くなる等という問題がある。本発明のコネクターであれば、低ソリ性が向上し、その他曲げ特性等も改善され、用いる樹脂組成物の流動性も高いため、端子を保持する樹脂部分の最小肉厚が0.3mm以下、格子部のピッチ間隔が1.5mm以下の平面状コネクターであってもソリが生じにくく、靭性の高いコネクターを得ることができる。また、本発明の樹脂組成物は流動性も高いため、薄肉、狭ピッチの平面状コネクターであっても、容易に成形することができる。
FPC基板と接続するFPCコネクターは、通常一定ピッチで配列されており、近年の機器の小型化の要求に伴い、この接続部の配列ピッチはさらなる狭ピッチ化が要求されている。しかし、狭ピッチを持つコネクターを成形するためには、樹脂組成物の流動性が必要になり、また、コネクターとして実際に使用するためにコネクターには、ソリが少なく、一定水準以上の靭性、機械的強度を持つことが求められる。本発明のコネクターは用いる樹脂組成物の性質により、靭性等の曲げ特性が充分高く、低ソリであり、さらに樹脂組成物の流動性も高いことから、狭ピッチ化の進んだFPCコネクターにも適用できる。ここで、「狭ピッチ」とは、接続部の間のピッチが1mm以下である。本発明のコネクターは、ピッチ間隔1mm以下、端子間肉厚0.2mm以下の小型のコネクターであっても好ましく適用することができる。
長尺コネクターとは、長さ方向に沿って接続部を多く設けてあるコネクターである。このようなコネクターにおいても狭ピッチ化、薄肉化が進んでいる。本発明のコネクターは、端子間ピッチ1.5mm以下、端子間肉厚0.3mm以下であっても充分に適用することができる。
ボードトゥボード(BtoB)コネクターとは、印刷配線基板同士を接合するのに使用されるコネクターである。印刷配線基板を用いる電子機器の小型化に伴って、コネクターの実装面積の狭小化が要求され、また両印刷配線基板の間の距離を小さくするために低背化が要求されている。本発明のコネクターは、最小肉厚0.3mm以下、コネクターの端子のピッチが1.5mm以下のコネクターであっても好ましく適用することができる。
コネクターを得る方法は、特に限定されず従来公知の方法を用いることができるが、射出成形法が好ましい。
なお、樹脂組成物に対し、核剤、カーボンブラック、無機焼成顔料等の顔料、酸化防止剤、安定剤、可塑剤、滑剤、離型剤及び難燃剤等の添加剤を添加して、所望の特性を付与した組成物も本発明に用いる樹脂組成物に含まれる。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
<材料>
[液晶性樹脂1]
先ず、撹拌機、還流カラム、モノマー投入口、窒素導入口、減圧/流出ラインを備えた重合容器に、以下の原料モノマー、金属触媒、アシル化剤を投入した。
(I)6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸157g(45モル%)(HNA)
(II)テレフタル酸77g(25モル%)(TA)
(III)4,4’−ジヒドロキシビフェニル86g(25モル%)(BP)
(IV)4−ヒドロキシ安息香酸13g(5モル%)(HBA)
酢酸カリウム触媒(触媒量)
無水酢酸(HNA、BP、HBAの総モル量に対して1.1倍モル)
次いで、窒素気流下、140℃で1時間撹拌後、撹拌を続けながら360℃まで5.5時間かけて昇温した。次に、30分かけて5Torr(即ち667Pa)まで減圧にし、酢酸等の低沸分を留出させながら溶融重合を行った。撹拌トルクが所定の値に達した後、窒素を導入して加圧状態とし、重合容器の下部からポリマーを排出し、ストランドをペレタイズしてペレット化した。得られたペレットを窒素気流下、300℃で8時間熱処理したものを液晶性樹脂1とした。液晶性樹脂1の融点は335℃、荷重たわみ温度は257℃であった。
[液晶性樹脂2]
(I)6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の使用量を166g(48モル%)、(IV)4−ヒドロキシ安息香酸の使用量を5g(2モル%)とした以外は、液晶性樹脂1と同様の方法で液晶性樹脂2を調製した。液晶性樹脂2の融点は352℃、荷重たわみ温度は300℃であった。
[液晶性樹脂3]
液晶性樹脂3として、ポリプラスチックス社製ベクトラE950iを使用した。液晶性樹脂3の融点は335℃、荷重たわみ温度は235℃であった。
[板状充填剤]
マイカ(株式会社山口雲母工業所製AB−25S、平均粒径25μm)
タルク(松村産業株式会社製クラウンタルクPP、平均粒径10μm)
[繊維状充填剤]
ミルドファイバー(日東紡社製PF70E001、繊維径10μm、質量平均長さ70μm)
ガラス繊維(日本電気硝子社製、「ECS03T−786H」、繊維径10μm、長さ3mm)
<樹脂組成物中のガラス繊維の質量平均長さ>
樹脂組成物ペレット5gを600℃で2時間加熱し、灰化した。灰化残渣を5%ポリエチレングリコール水溶液に十分分散させた後、スポイトでシャーレに移し、顕微鏡でガラス繊維を観察した。同時に画像解析装置(ニレコ社製 LUZEX FS)を用いてガラス繊維の質量平均長さを測定した。測定結果は、比較例4で500μm、比較例5で300μmであった。なお、画像解析の際には、重なり合った繊維を別々の繊維に分離し、それぞれの長さを求めるようなサブルーチンを適用した。なお、50μm以下のガラス繊維は除外して測定している。
<曲げ特性の評価>
表1に示す材料を表1に示す割合で用いて、下記の条件で射出成形を行い10mm×4mm×80mm射出成形片を得た。ISO178に準拠してこれらの射出成形片の曲げひずみ、曲げ強度、曲げ弾性率を測定した。測定結果を表1に示した。
[成形条件]
成形機 住友SE100DU
シリンダー温度 360℃−360℃−360℃−350℃−340℃(液晶性樹脂1)
370℃−370℃−370℃−360℃−350℃(液晶性樹脂2)
350℃−350℃−350℃−340℃−330℃(液晶性樹脂3)
金型温度 90℃
射出速度 2m/min
保圧力 70MPa
保圧時間 8sec
冷却時間 10sec
スクリュー回転数 120r.p.m
スクリュー背圧 1MPa
<荷重たわみ温度の評価>
液晶性樹脂1から3及び表1に示す材料を表1に示す割合で用いて、上記曲げ特性評価用射出成形片と同様の条件で射出成形を行い10mm×4mm×80mm射出成形片を得た。ISO75−1,2に準拠して、これらの射出成形試験片の荷重たわみ温度を測定した。測定結果を表1に示す。
<異方性の評価>
表1に示す材料を表1に示す割合で用いて、上記曲げ特性評価用射出成形片と同様の条件で射出成形を行い80mm□×1mmt平板(サイドゲート、ゲートサイズ2mmW×1mmt)を得た。成形伸縮率を流動方向、直角方向に分けて測定した。測定箇所を図1に示す。測定にはミツトヨ社製三次元測定器を用いた。そして直角方向の収縮率と流動方向の収縮率との差から、異方性を求めた。これらの測定結果を表1に示した。
<耐熱性(ブリスター)の評価>
後述する0.6mmピッチコネクターである射出成形品を、IRリフローした後の成形品表面のふくれ(ブリスター)を観察し、ブリスター発生の有無を評価した。評価結果を表1に示した。ブリスターが発生していないものを○、ブリスターが発生しているものを×と評価した。
IRリフロー条件は、以下の通りである。測定機;日本パルス技術研究所製「大型卓上リフローハンダ付け装置RF−300(遠赤外線ヒーター使用)、試料送り速度;140mm/sec、リフロー炉通過時間;5min、温度条件は、ピーク温度;280℃、プレヒートゾーン;190℃、リフローゾーン;235℃
<流動性の評価>
成形機として、FANUC 100t −100iAを用い、図2に示す金型を用いて、射出速度を5.0m/min、保圧時間1secに設定する以外は上記曲げ特性評価用射出成形片を得るのと同様の条件で射出成形を行い、キャビティバラツキを評価した。
評価幕準
○ 4つのキャビティ全てに充填
× 充填しないキャビティあり
<FPCコネクター>
以下の成形条件で成形を行って得られたFPCコネクターを図3((a)正面図、(b)上面図、(c)下面図、(d)端面図、(e)A−A断面図、(f)B部の詳細)に示す。なお成形品(FPCコネクター)の形状は、ピッチ;0.5mm、極数;30極×2列(計60極)、取り数;4ケ取り(等長ランナー)、ゲート;1点サブマリンゲート、ゲート径;φ0.4mm、ゲート入角;30°である。
[成形条件]
成形機 FANUC S−2000i 30A
シリンダー温度 360℃−360℃−360℃−350℃−340℃(液晶性樹脂1)
370℃−370℃−370℃−360℃−350℃(液晶性樹脂2)
350℃−350℃−350℃−340℃−330℃(液晶性樹脂3)
金型温度 80℃
射出速度 200mm/sec
保圧力 50MPa
保圧時間 1sec
冷却時間 5sec
スクリュー回転数 120r.p.m
スクリュー背圧 4MPa
[低ソリ性の評価]
IRリフロー前後の平面度を測定することで、上記FPCコネクターの低ソリ性の評価を行った。評価結果を表2に示した。
IRリフロー条件は、以下の通りである。測定機;日本パルス技術研究所製 大型卓上リフローハンダ付け装置RF−300(遠赤外線ヒーター使用)、試料送り速度;140mm/sec、リフロー炉通過時間;5min、温度条件は、ピーク温度;250℃, プレヒートゾーン;150℃, リフローゾーン;190℃
平面度の測定にはミツトヨ社製 クイックビジョン404PRO CNC画像測定機を用いた。図3(b)の斜線部で示す範囲全面を以下の測定条件で走査測定し、最大高さと最小高さの差を平面度とした。
平面度の測定条件は、シーク速度:10mm/sec、測定ピッチ:X方向 0.4mm、Y方向 0.2mm、マージン距離:X方向 0.8mm、Y方向 0.6mm
<CPUコネクター>
FPCコネクターと同様の条件でCPUコネクターを成形した。成形後のCPUコネクターを図4に示した。成形品(CPUコネクター)のサイズは、39.82mm×39.82mm×1mmt、格子部ピッチは、1.2mmピッチ、格子部肉厚は、0.18mm(孔部□1.02mm)、ピン孔数は、25×30計750ピン、ゲートは、0.3mmtフィルムゲートであった。
[低ソリ性の評価]
FPCコネクターと同様のIRリフロー条件で処理し、IRリフロー前後の平面度を測定し、CPUコネクターの低ソリ性の評価を行った。平面度の測定は、成形されたCPUコネクターを水平な机の上に静置し、コネクターの高さをミツトヨ製クイックビジョン404PROCNC画像測定機により測定し、最大高さと最小高さの差を平面度とした。平面度の測定箇所は図5に示した。評価結果を表2に示した。
<0.6mmピッチコネクター>
FPCコネクターと同様の条件で0.6mmピッチコネクターを成形した。成形したコネクターを図6に示す。(a)は上面図、(b)は側面図、(c)はA−A断面図である。成形品(0.6mmピッチコネクター)サイズは、基本肉厚は、0.6mm、全長は、57.2mm、端子間ピッチは、0.3mm、端子ピッチは、0.3mm、極数は90ピン×2列(計180ピン)であった。評価結果を表2に示した。
[低ソリ性の評価]
FPCコネクターと同様のIRリフロー条件で処理し、IRリフロー前後の平面度を測定し、0.6mmピッチコネクターの低ソリ性の評価を行った。図7のように成形されたコネクターにて、コネクター固定面両端の点を結んだ直線と中央部分の点の距離を測定し、10個のコネクターの平均を求めた。評価結果を表2に示した。
Figure 2010037364
Figure 2010037364
表1の、実施例1と比較例1、実施例2と比較例2、実施例3と比較例3の結果から分かるように、構成単位(IV)の割合を2モル%増加させ、構成単位(I)の割合を2モル%減らすことで、曲げひずみが向上することが確認された。また、異方性が低下し、コネクターにした際にソリが少ないことも確認された。さらに、樹脂組成物としての流動性も向上することが確認された。
特に、実施例1と実施例2とは、比較例4から6の市販品の液晶性樹脂を使用したものと比較しても、靭性、異方性、流動性、低ソリ性が改善することが確認された。
80mm□×1mmt平板の収縮率の測定箇所を示す図である。 キャビティばらつきの評価に用いた金型の図である。 本発明のFPCコネクターを示す図である。 本発明のCPUコネクターを示す図である。 本発明のCPUコネクターのソリ評価の際の平面度の測定箇所を示す図である。 本発明の0.6mmピッチコネクターを示す図である。 本発明の0.6mmピッチコネクターのソリ評価の際の平面度の測定箇所を示す図である。

Claims (4)

  1. (A)必須の構成成分として下記一般式(I),(II),(III),(IV)で表される構成単位を含み、全構成単位に対して(I)の構成単位が43モル%から50モル%、(II)の構成単位が21.5モル%から27モル%、(III)の構成単位が21.5モル%から27モル%、(IV)の構成単位が3モル%から7モル%であり、ISO−75−1.2に準拠して測定した荷重たわみ温度が250℃以上の液晶性樹脂と、
    (B)質量平均長さが、200μm以下である繊維状充填剤と、
    (C)板状充填剤と、を含有する溶融粘度が20Pa・sから50Pa・sである樹脂組成物を成形してなるコネクター。
    Figure 2010037364
    (ここで、Arは2,6−ナフタレン、Arは1,2−フェニレン、1,3−フェニレン及び1,4−フェニレンから選ばれる1種若しくは2種以上、Arは1,3−フェニレン、1,4−フェニレン、あるいはパラ位でつながるフェニレン数2以上の化合物の残基の少なくとも1種、Arは1,4−フェニレンである。)
  2. ISO178に準拠して測定した曲げひずみが、3%以上である請求項1に記載のコネクター。
  3. 前記樹脂組成物中における、前記繊維状充填剤の含有量が、10質量%から25質量%であり、前記板状充填剤の含有量が15質量%から35質量%である請求項1又は2に記載のコネクター。
  4. 前記繊維状充填剤が、ガラス繊維であり、
    前記板状充填剤が、マイカ及び/又はタルクである請求項1から3のいずれかに記載のコネクター。
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