JP2010034337A - 気相成長装置用のサセプタ - Google Patents

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Abstract

【課題】シリコンウェーハ上に成長させたエピタキシャル層の比抵抗や厚さの面内均一性を向上させることのできる気相成長装置用のサセプタを提供すること。
【解決手段】本発明の気相成長装置用のサセプタ2は、半導体ウェーハWを載置する凹状のウェーハ載置部21を上面に有し、ウェーハ載置部21の外周部には、ウェーハ載置部21の中央部よりも熱伝導度が高い部材を主体とする高伝導部5が設けられ、高伝導部5は、ウェーハ載置部21の底面側及びサセプタ2の下面側にそれぞれ露出していることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、シリコンウェーハ等の半導体ウェーハ上にエピタキシャル成長を行う際に半導体ウェーハを支持する気相成長装置用のサセプタに関する。
近年、MOSデバイス用のシリコンウェーハとして、極めて低い比抵抗(抵抗率)のシリコンウェーハ上に、単結晶シリコン層からなるエピタキシャル層を所定のドーパント濃度で気相成長させたエピタキシャルウェーハが用いられている。このエピタキシャルウェーハは、ウェーハに生じるCOP(Crystal Originated Particle)等の結晶欠陥の影響が抑制でき、MOSデバイスのゲート酸化膜の歩留まりが向上するという特徴を有する。
このエピタキシャルウェーハの製造においては、シリコンウェーハの大口径化に伴い、従来のバッチ式ではなく枚葉式の気相成長装置が主に使用されるようになり、300mm径等の大口径用のものが開発されている。この枚葉式の気相成長装置では、反応室の中に水平状態に配された一つのサセプタ上にシリコンウェーハを載置するとともに、反応室の周囲に配設した赤外線ランプ等の加熱源によって主にサセプタを加熱させ、該サセプタからの熱でサセプタに載置したシリコンウェーハを高温状態にしている。そして、サセプタを回転させながら高温状態のシリコンウェーハ上に反応ガスを流すことにより、気相成長を行っている。
ここで、エピタキシャルウェーハから半導体デバイスを作製する際に、より高い歩留まり及び信頼性の向上を実現するために、ウェーハ全面に亘って均一な厚さ及び比抵抗を有することが求められている。しかし、これまでの手法で成長させたエピタキシャル層の厚さや比抵抗の分布を調べるとウェーハの外周付近で大きく変動しており、これらの不均一性を是正する必要があった。エピタキシャル層の厚さや比抵抗が変化する要因としては、反応ガスの濃度、反応温度やウェーハ上の温度分布などの要因がある。
これらの要因のうちウェーハ上の温度分布に注目すると、サセプタの外周では熱が外部に逃げやすいので、ウェーハの外周は温度が低下する傾向がある。このため、n型エピタキシャルウェーハにおいては、ウェーハの外周付近の比抵抗及び厚さが小さくなる傾向がある。このような傾向を改善するために、ウェーハの外周付近の温度を高くすると、今度はウェーハの外周より少し(例えば10〜30mm)内周側の温度まで上昇してしまうという副作用を生じる。すると、ウェーハの外周付近の比抵抗及び厚さをウェーハの中央部付近と同等にすることができたとしても、前記ウェーハの外周より少し内周側の比抵抗及び厚さが大きくなるという新たな問題を生じることになる。
このような問題を解決するために、例えば特許文献1には、サセプタの裏側であって、シリコンウェーハの載置部における外周付近に相当する箇所に切り欠き等を設けることにより、該載置部の中央部付近と外周付近との熱容量に差を設ける技術が提案されている。確かに、このような方法を採用することによって、エピタキシャルウェーハ面内の比抵抗やエピタキシャル層の厚さのばらつきはある程度改善する。
しかし近年、特にパワーMOS品種で、エピタキシャル層の比抵抗や厚さの均一性に対する要求が強くなる一方で、サセプタの裏面の切り欠きで熱容量を変化させることでは、ウェーハとサセプタの裏面の切り欠きとの間で距離が有りすぎて、的確に、微小な部分の温度分布を制御することは難しい。サセプタの表面を切り欠いてもよいが、切り欠きによりウェーハの裏面に段差ができ、フラットネスへ影響する可能性もある。さらには、前記パワーMOS品種も多種にわたるため、それぞれの基板やエピタキシャル成長の条件に合わせて比抵抗及び厚さの均一性を達成するには、特許文献1に記載されているようなサセプタを改善する方法では対応が困難になっている。
特開2001−10894号公報
本発明は以上の状況に鑑みてなされたものであり、シリコンウェーハ上に成長させたエピタキシャル層の比抵抗や厚さの面内均一性を向上させることのできる気相成長装置用のサセプタを提供することを目的とする。
(1)本発明は、気相成長装置の反応室の内部に設置され、半導体ウェーハを載置する凹状のウェーハ載置部を上面に有する気相成長装置用のサセプタであって、前記ウェーハ載置部の外周部には、前記ウェーハ載置部の中央部よりも熱伝導度が高い部材を主体とする高伝導部が設けられ、前記高伝導部は、前記ウェーハ載置部の底面側及び前記サセプタの下面側にそれぞれ露出していることを特徴とする。
(2)前記高伝導部は、前記サセプタの下面よりも下方に位置する放熱部を備えていることが好ましい。
(3)前記高伝導部は、その前記ウェーハ載置部の底面側に、該底面に近づくにつれて前記サセプタの上下方向に直交する方向の断面積が大きくなる膨出部を備えていることが好ましい。
(4)前記膨出部は、前記ウェーハ載置部と同心の環状に形成されており、前記高伝導部は、前記膨出部と前記放熱部とを連結する連結部を前記膨出部の周方向に離間して複数備えていることが好ましい。
本発明の気相成長装置用のサセプタによれば、シリコンウェーハ上に成長させたエピタキシャル層の比抵抗や厚さの面内均一性を向上させることができる。
以下、本発明の気相成長装置用のサセプタ(以下、単に「サセプタ」ともいう)の第一実施形態について図面を参照しながら説明する。まず、第一実施形態のサセプタが使用される気相成長装置について説明する。図1は、第一実施形態のサセプタが使用される気相成長装置を模式的に示した断面図である。
[気相成長装置]
本実施形態のサセプタ2が使用される気相成長装置1は、図1に示すように、シリコンウェーハからなる半導体ウェーハWの主表面にエピタキシャル層EPを気相成長させて、エピタキシャルウェーハEWを製造する装置である。この気相成長装置1は、サセプタ2と、反応室3と、加熱装置4とを備える。
反応室3は、その内部にサセプタ2が設置され、反応ガスを供給可能に構成されている。そして、反応室3は、サセプタ2の上に載置された半導体ウェーハWに反応ガスを供給することで、半導体ウェーハWの主表面にエピタキシャル層EPを成長させる。この反応室3は、上側ドーム31と、下側ドーム32と、ドーム取付体33と、サセプタ支持部34とを備える。
上側ドーム31及び下側ドーム32は、石英等の透光性部材から構成される。
ドーム取付体33は、上方及び下方が開放された略筒状部材から構成され、上方側の開口部分及び下方側の開口部分にて上側ドーム31及び下側ドーム32を支持する。
このドーム取付体33の側面には、反応ガス供給管331が設けられており、反応ガス供給管331に対抗するドーム取付体33の側面には、反応ガス排出管332が設けられている。反応ガス供給管331及び反応ガス排出管332は、反応室3の内部と反応室3の外部とを連通するように形成されている。
反応ガス供給管331からは、反応ガスが反応室3の内部に供給される。反応ガスは、例えばSiHCl等のSiソースを水素ガスで希釈し、それにドーパントガスを微量混合してなる。供給された反応ガスは、サセプタ2に載置された半導体ウェーハWの主表面を水平に通過した後、反応ガス排出管332から反応室3の外に排出される。
サセプタ2は、半導体ウェーハWを載置する部材であり、反応室3の内部に設置される。サセプタ2は、回転軸Rに連なるサセプタ支持部34によって、その下面が支持され、回転軸Rの駆動により回転する。サセプタ2の材質は特に限定しないが、例えば黒鉛基材の表面にSiC被膜をコーティングしたものが好ましい。
サセプタ支持部34は、石英等の透光性部材から構成され、図1に示すように、反応室3の下側ドーム32の略中央部分から反応室3の内部に突出し、サセプタ2を水平状態で反応室3の内部に支持する。そして、サセプタ支持部34は、例えば、制御装置(図示せず)による制御のもと、回転軸Rを中心として回転自在に構成されている。
加熱装置4は、反応室3の上方側及び下方側にそれぞれ配設され、反応室3の上側ドーム31及び下側ドーム32を介して、サセプタ2及びその上に載置された半導体ウェーハWを放射熱により加熱し、半導体ウェーハWを所定温度に設定するものである。この加熱装置4としては、例えば、ハロゲンランプや赤外ランプ等を採用できる。また、加熱装置4としては、放射熱により加熱するものの他、誘導加熱により半導体ウェーハWを加熱する高周波加熱方式を採用してもよい。
[第一実施形態]
次に本発明のサセプタ2の第一実施形態について図面を参照しながら説明する。図2は第一実施形態のサセプタ2の断面図である。図3は、第一実施形態のサセプタ2の平面図である。図4は、第一実施形態のサセプタ2の底面図である。
本実施形態のサセプタ2は、半導体ウェーハWを載置する凹状のウェーハ載置部21を上面に有する。ウェーハ載置部21は、平面視で、半導体ウェーハWの直径よりも大きい直径の円形の凹部からなる。そして、ウェーハ載置部21の外周部には、ウェーハ載置部21の中央部よりも熱伝導度が高い部材を主体とする高伝導部5が設けられている。そして、高伝導部5は、ウェーハ載置部21の底面側及びサセプタ2の下面側にそれぞれ露出して上側露出面51及び下側露出面54を形成している。以下、本実施形態の各構成についてそれぞれ説明する。
高伝導部5は、ウェーハ載置部21の中央部よりも熱伝導度の高い部材を主体とする。上記の通り、サセプタ2は、黒鉛基材の表面にSiC被膜をコーティングしたものが多く用いられるので、それよりも熱伝導度が高い部材を主体として高伝導部5を構成すればよい。そのような部材としてはグラッシーカーボン、カーボン、SiC、SiC被膜を有するカーボン等が例示される。
なお、「熱伝導度が高い部材を主体とする」とは、高伝導部5に使用される部材の一部がウェーハ載置部21の中央部と同等かそれ以下の熱伝導度を示す場合であっても、高伝導部5の全体としてウェーハ載置部21の中央部よりも高い熱伝導度を示せばよい。熱伝導度とは、熱伝導率ともいい、熱伝導において単位時間に単位面積を通過する熱エネルギーを温度勾配で割った物理量である。
ここで、ウェーハ載置部21の中央部とは、円形のウェーハ載置部21の中心からウェーハ載置部21の半径の長さの50%以下の部分を指す。ウェーハ載置部21の中央部と、高伝導部5との熱伝導率の差は、1000℃付近において1〜400W/(m・K)が好ましく、1〜250W/(m・K)がより好ましい。この差が1W/(m・K)以上であれば、十分にウェーハWを放熱することができ、この差が400W/(m・K)以下であれば、ウェーハWの温度均一性を損なうことなくウェーハWを放熱することができる。
図2に示すように、高伝導部5は、そのウェーハ載置部21の底面側に、該底面に近づくにつれてサセプタ2の上下方向に直交する方向の断面積が大きくなる膨出部52を備えている。
膨出部52のウェーハ載置部21の底面側は露出しており、上側露出面51を形成する。周方向におけるウェーハWの温度の均一性を高めるために、膨出部52は、ウェーハ載置部21と同心の環状に設けられることが好ましい。この場合、上側露出面51もまたウェーハ載置部21と同心の環帯状となる。さらに、ウェーハWを効率良く放熱するという観点から、膨出部52は、ウェーハ載置部21の底面と同一の平面となるように設置するのが好ましい。この場合、膨出部52の一部である露出面51は、ウェーハ載置部21の底面と同一の平面に存在することになる。
また、高伝導部5は、サセプタ2の下面よりも下方に位置する放熱部55を備えている。放熱の効率を高めるために、放熱部55の表面積は大きいことが好ましい。具体的には、放熱部55の幅方向の長さを、サセプタ2の径方向における下側露出面54の幅よりも大きくすることが好ましい。また、放熱部55が反応室3の中におけるガスの流通を阻害して乱流を引き起こす原因となるのを防止するという観点から、放熱部55の形状は、厚さが薄く、流線形であることが好ましく、サセプタ2の厚さ方向の断面を見たときに半円形であることがより好ましい。
放熱部55の材質としては、熱伝導度が高く、エピタキシャル成長における汚染源となるものでなければ特に限定されない。このような材質としては、グラッシーカーボン、カーボン、SiC、SiC被膜を有するカーボン等が例示される。なお、放熱部55の表面積は、十分な放熱効果を得るという観点から40〜150mmが好ましい。さらに放熱部55の厚さは、0.5〜5mmが好ましい。また、放熱部55が前記の半円形の形状である場合には、当該半円の半径は2〜20mmが好ましく、5〜15mmがより好ましい。
高伝導部5に放熱部55を設けるには、後に説明する連結部53に放熱部55を嵌合したり、螺子により固定したりする方法が例示される。また、放熱部55は、膨出部52及び連結部53と一体的に棒状に形成されてもよい。
高伝導部5は、さらに、膨出部52と放熱部55とを連結する連結部53を、膨出部52の周方向に離間して複数備えている。つまり、膨出部52と放熱部55とが連結部53で連結される。連結部53のサセプタ2の下面側は露出しており、下側露出面54を形成する。
連結部53の配置について図4を参照しながら説明する。
連結部53は、ウェーハ載置部21の周方向に沿って配置されている膨出部52の底部と放熱部55とを結合する柱状の構成部材であり、膨出部52の周方向に沿って離間して複数設置されている。このため、放熱部55もまた、膨出部52の周方向に沿って離間して複数設置される。すなわち、連結部53及び放熱部55(以下、これらをまとめて放熱体Rdと呼ぶこともある)は、膨出部52が構成する上側露出面51(図4において破線で示す)の周方向に沿って離間して配置されることになる。
放熱体Rdは、複数設けられるものであり、ウェーハ載置部21の底面に存在する上側露出面51において温度の均一性を保つために4箇所以上設けることが好ましく、6箇所以上設けることがより好ましく、8箇所以上設けることが最も好ましい。
また、同じく環状の上側露出面51の温度の均一性を保つという観点から、放熱体Rdは、上側露出面51の周方向に等間隔で配置することが好ましい。さらに、気相成長中にサセプタ2が回転するので、全ての放熱体Rdについて放熱効率のばらつきを小さくするとの観点から、放熱部55は、サセプタ2の中心を軸として放射状に設けることが好ましい。
ウェーハ載置部21には、ウェーハ載置部21と同心の環状である膨出部52がウェーハ載置部21の外周縁よりも内周側に設けられている。この膨出部52によって形成される上側露出部51の上にウェーハWが載置されることにより、ウェーハWの外周縁よりも内周側部分の放熱が進むことになる。
上側露出面51は、そのウェーハ載置部21の径方向の中心線がウェーハ載置部21の外周縁211から10〜20mmの箇所に位置し、かつその幅が10〜20mmであることが好ましい。上側露出面51がこのような位置に存在すると、ウェーハの外周部付近の加熱を強化した際に、エピタキシャル層EPの厚さや比抵抗が周囲と不均一になりやすい箇所の放熱を効率良く行うことができる。
以上述べたような高伝導部5をサセプタ2に設けるには次のような方法が例示される。第一の方法としては、サセプタ2のウェーハ載置部21の底面に、グラッシーカーボン等の素材で形成された膨出部52をウェーハ載置部21と同心の環状に埋め込み、サセプタ2の下面側から膨出部52に向けて貫通孔を作成後、その貫通孔にグラッシーカーボン、カーボン、SiC、SiC被膜を有するカーボン等の素材でできた連結部53を嵌め込むことで下側露出面54を形成し、最後に下側露出面54に放熱部55を設置する方法が挙げられる。
なお、ウェーハ載置部21の底面に膨出部52を嵌め込む前に、連結部53を嵌め込むための貫通穴をウェーハ載置部21の底面からサセプタ2の下面側に貫通するように設けておいてもよい。
第二の方法としては、サセプタ2のウェーハ載置部21に膨出部52のための溝や貫通孔を設け、該溝や貫通孔に、膨出部52及び連結部53が一体となった部品を嵌め込み、連結部53により形成される下側露出面54に放熱部55を設置する方法が挙げられる。各部材を構成する素材は、先に述べた第一の方法と同様である。
[第一実施形態の効果]
第一実施形態は、ウェーハ載置部21の外周部に、ウェーハ載置部21の中央部よりも熱伝導度が高い部材を主体とする高伝導部5が設けられている。そして、高伝導部5は、ウェーハ載置部21の底面側及びサセプタ2の下面側にそれぞれ露出している。サセプタ2がこのような構造を有することにより、ウェーハWの外周よりも少し内周側では放熱が進むことになる。
したがって、ウェーハWの外周付近の温度の低下を抑制するためにその付近の加熱を強化したとしても、ウェーハWの外周よりも少し内周側では、温度上昇が抑制されるので、比抵抗が高くなる事を抑制する事が出来る。また、ウェーハWの外周よりも少し内周側の温度上昇が抑制されることで、該部分のエピタキシャル層が他の部分よりも厚くなることを抑制することができる。その結果、エピタキシャルウェーハEWのエピタキシャル層EPの厚さや比抵抗の面内均一性が向上する。
上記実施形態において、高伝導部5は、サセプタ2の下面よりも下方に位置する放熱部55を備えている。高伝導部5がこのような放熱部55を備えることにより、ウェーハWの熱は、上側露出面51に伝えられた後、膨出部52、連結部53、及び下側露出面54を通過し、最終的に放熱部55から反応室3の中に効率良く放出される。
上記実施形態において、高伝導部5は、そのウェーハ載置部21の底面側に、該底面に近づくにつれてサセプタ2の上下方向に直交する方向の断面積が大きくなる膨出部52を備えている。高伝導部5がウェーハ載置部21の底面付近にこのような膨出部52を備えることにより、上側露出面51の付近におけるウェーハWの急激な温度低下を抑制することができ、ウェーハWの径方向の温度安定性を向上することができる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。図5は、第二実施形態のサセプタ2の底面図である。なお、本実施形態において、第一実施形態と同一の部分については説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。第二実施形態においても第一実施形態と同様の効果が奏される。
図5に示す第二実施形態は、図4に示す第一実施形態と比べて、連結部53が周方向に連続的に設けられている点が主として異なる。つまり、連結部53は、略円筒形状となる。その結果、図5に示すように、サセプタ2の下側面における下側露出面54は、サセプタ2と同心の環帯状となる。連結部53の材質は、第一実施形態における連結部53と同様である。
本実施形態のサセプタを作成するには、膨出部52及び連結部53が一体となった略円筒状の高伝導部5をサセプタ2に嵌合すればよい。サセプタ2の下側面には、図5で示すように環状の下側露出面54が現れるので、ここに第一実施形態で示した放熱部55(図5において図示せず)を設ける。
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は、以上の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
例えば、放熱部55は、上記実施形態では設けられていたが、設けられていなくてもよい。同様に、膨出部52も、上記実施形態では設けられていたが、設けられていなくてもよい。また、一箇所の下側露出面54に対して、必要に応じて複数の放熱部55を設けてもよい。
また、例えば、上側露出面51は、ウェーハ載置部21の底面よりも下がった場所に位置してもよい。また、上述した実施形態では、上側露出面51はウェーハ載置部21の底面において環状に連続しているが、離間して設けてもよい。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
本発明の第一実施形態のサセプタ2が設置された気相成長装置を使用して、鏡面研磨を施した直径150mmのnタイプで結晶軸が<100>のシリコンウェーハWの表面にエピタキシャル層EPを形成させた。ここで使用したシリコンウェーハWは、ドーパントとして砒素を含み、比抵抗が2〜3mΩcmである。ここで使用したサセプタ2は、ウェーハ載置部21の底面に設けられた上側露出面51の幅が10mm、上側露出面51の幅方向の中心線がウェーハ載置部21の外周縁211から10mmの位置に存在するものである。
連結部53は、径が4mmで長さが8mmの円柱形状であり、その材質はグラッシーカーボンである。放熱部55は、表面積60mmであり、その材質はグラッシーカーボンである。さらに、サセプタ2として、8個の放熱部55が等間隔に配置されたものを使用した。また、膨出部52の形状は、拡径を始める位置からウェーハ載置部21の底面までの長さが2mmで、ウェーハ載置部21の底面における幅が10mmの略円錐台形であり、その材質はグラッシーカーボンである。
エピタキシャル層EPの成長条件は次の通りである。
温度 :1000〜1200℃
成長速度 :3.0〜5.0μm/min
ガス流速 :50〜100SLM
キャリアガス:H
Siソースガス:SiHCl
ドーパントガス:PH
以上の条件により、厚さ4μmのエピタキシャル層EPを形成し、その比抵抗(Ωcm)及び厚さ(μm)の面内ばらつきをC−V法及びFT−IR法により測定した。エピタキシャル層EPの比抵抗についての測定結果を図6に、厚さについての測定結果を図7に、それぞれ示す。なお、図6及び図7において、ウェーハWの中心からの距離に対する比抵抗又はエピタキシャル層の厚さは、それぞれウェーハWの中心部における比抵抗又はエピタキシャル層の厚さを1としたときの比で表されており、無次元数である。
[比較例1]
高伝導部5を有しないサセプタ2を使用した以外は、実施例1と同様の条件及び方法によりエピタキシャルウェーハEWを作製し、評価した。エピタキシャル層EPの比抵抗についての測定結果を図8に、厚さについての測定結果を図9に、それぞれ示す。図8及び図9についても、図6及び図7と同様に、ウェーハWの中心からの距離に対する比抵抗又はエピタキシャル層の厚さは、それぞれウェーハWの中心部における比抵抗又はエピタキシャル層の厚さを1としたときの比で表されている。
図6と図8とを比較すると、比較例1(図8)ではウェーハWの中心からの距離が60mm付近(図面内破線丸印の箇所)の比抵抗の増加が大きいのに対して、実施例1(図6)では同じ箇所の比抵抗の増加が小さいことがわかる。この領域で比抵抗が増加する理由は、上述の通り、ウェーハWの外周における温度の低下を補うためにウェーハWの外周付近のヒーター強度を高めると、ウェーハWの中心から60mmの領域の温度まで上昇するためである。これにより、ウェーハWの外周付近の比抵抗はウェーハWの中央部と等しくなるが、ウェーハWの中心から60mmの領域の比抵抗が上がってしまう。
これに対して、実施例1(図6)では、ウェーハWの中心から60mmの領域の比抵抗の増加が小さくなっていることから、この領域の温度の上昇が抑制されて所定温度となったことがわかる。これに伴い、エピタキシャル層EPの比抵抗の面内ばらつきも、比較例1が3.00%だったのに対して、実施例1では1.51%に改善されていることがわかった。また、エピタキシャル層EPの厚さのばらつきについても、比較例1(図9)に対して実施例1(図7)で改善されていることがわかった。これらのことから、本発明の気相成長装置用のサセプタ2を使用することによって、エピタキシャルウェーハEWにおけるエピタキシャル層EPの面内ばらつきが改善されることが示された。
本発明の第一実施形態のサセプタが使用されている気相成長装置を模式的に示した断面図である。 本発明の第一実施形態のサセプタ2の断面図である。 本発明の第一実施形態のサセプタ2の平面図である。 本発明の第一実施形態のサセプタ2の底面図である。 本発明の第二実施形態のサセプタ2の底面図である。 実施例1のエピタキシャルウェーハEWにおける比抵抗の面内分布を示したグラフである。 実施例1のエピタキシャルウェーハEWにおけるエピタキシャル層EPの厚さの面内分布を示したグラフである。 比較例1のエピタキシャルウェーハEWにおける比抵抗の面内分布を示したグラフである。 比較例1のエピタキシャルウェーハEWにおけるエピタキシャル層EPの厚さの面内分布を示したグラフである。
符号の説明
1 気相成長装置
2 サセプタ
21 ウェーハ載置部
3 反応室
4 加熱装置
5 高伝導部
51 上側露出面
52 膨出部
53 連結部
54 下側露出面
55 放熱部
W 半導体ウェーハ
EP エピタキシャル層
EW エピタキシャルウェーハ

Claims (4)

  1. 気相成長装置の反応室の内部に設置され、半導体ウェーハを載置する凹状のウェーハ載置部を上面に有するサセプタであって、
    前記ウェーハ載置部の外周部には、前記ウェーハ載置部の中央部よりも熱伝導度が高い部材を主体とする高伝導部が設けられ、
    前記高伝導部は、前記ウェーハ載置部の底面側及び前記サセプタの下面側にそれぞれ露出している、気相成長装置用のサセプタ。
  2. 前記高伝導部は、前記サセプタの下面よりも下方に位置する放熱部を備えている請求項1記載の気相成長装置用のサセプタ。
  3. 前記高伝導部は、その前記ウェーハ載置部の底面側に、該底面に近づくにつれて前記サセプタの上下方向に直交する方向の断面積が大きくなる膨出部を備えている請求項1又は2記載の気相成長装置用のサセプタ。
  4. 前記膨出部は、前記ウェーハ載置部と同心の環状に形成されており、
    前記高伝導部は、前記膨出部と前記放熱部とを連結する連結部を前記膨出部の周方向に離間して複数備えている請求項3記載の気相成長装置用のサセプタ。
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