JP2010015693A - 車両用前照灯 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 シェード機構15を、車体幅方向に延びる水平軸線Hx回りに回動し得るように構成された回動軸部材から成り、外周面の周方向に4種類のロービーム用配光パターンを生成する第1配光生成部とハイビーム用配光パターンを生成する第2配光生成部とが構成された回転シェード20と、第1回動部材32を介して回転シェード20を回動させることにより、第1配光生成部A1における複数の配光生成部を選択的に上部に配置する回転モータ30と、制御時に回転シェード20をねじりコイルバネ55の回転付勢力に抗して回動させることにより、第2配光生成部B1を上部に配置するソレノイド40と、を備えた構成とする。
【選択図】 図1
Description
ところが、単一のシェードを固定した構成では、形成できる配光パターンが単一となり、例えばシェードをすれ違い配光パターン(ロービーム用配光パターン)に設定したときには、この灯具ユニットはすれ違いビーム専用としてのみ使用可能なものとなり、走行ビーム(ハイビーム用配光パターン)との切換え使用が不可能であった。
前記シェードは、外周面における周方向の2箇所が、左配光ロービーム用配光パターンを生成するための第1配光生成部と右配光ロービーム用配光パターンを生成するための第2配光生成部として構成されるとともに、外周面における周方向の一部に形成された凹部が、ハイビーム用配光パターンを生成するための第3配光生成部として構成されている。
そして、前記シェードを車両走行状況に応じて回動させることにより、灯具ユニットからの光照射によって形成される配光パターンを変化させ、視認性の向上を図ることができる。
そこで、モータ自体や制御回路等に故障が発生してモータを駆動することができなくなった際には、シェードの回動を行うことができなくなる可能性がある。特に、走行中のハイビーム照射時にモータが故障した場合には、自動でロービーム照射に戻せないので、対向車へのグレアとなる虞があった。
前記シェード機構は、
前記光軸の下方近傍において車体幅方向に延びる水平軸線に沿って配置されると共に該水平軸線回りに回動し得るように構成された回動軸部材から成り、前記回動軸部材の外周面における周方向に、少なくとも2種類のロービーム用配光パターンを生成する為の複数の配光生成部を有する第1配光生成部とハイビーム用配光パターンを生成する為の第2配光生成部とが構成された回転シェードと、
前記回転シェードを一方向へ回転付勢する弾性部材と、
前記回転シェードに対して相対回転可能に配設された第1回動部材と、
前記第1回動部材の係合部を介して前記回転シェードを回動させることにより、前記第1配光生成部における複数の配光生成部を選択的に上部に配置する第1アクチュエータと、
制御時に前記回転シェードを前記弾性部材の回転付勢力に抗して他方向へ回動させることにより、前記第2配光生成部を上部に配置する第2アクチュエータと、
を備えることを特徴とする車両用前照灯により達成される。
そこで、第1アクチュエータが第1回動部材を介して回転シェードを回動させて、その第1配光生成部における複数の配光生成部を選択的に上部に配置すれば、そのリフレクタ反射光遮蔽作用により生成されたロービーム用配光パターンを切り換えることができる。また、第2アクチュエータが制御時に回転シェードを弾性部材の回転付勢力に抗して他方向へ回動させて、その第2配光生成部を上部に配置すれば、そのリフレクタ反射光遮蔽作用の解除または大幅緩和によりハイビーム用配光パターンを生成することができる。この際、回転シェードは第1回動部材の係合部から離れて非係合状態となる。
このような構成の車両用前照灯によれば、切り換え時間を短くしたいハイ/ロービーム用配光パターンの切り換えはソレノイドで行うことができ、ロービーム用配光パターンを切り換える回転モータは動作を遅くすることができる。そこで、第1アクチュエータは回転シェードの停止位置の精度向上が可能となる。
このような構成の車両用前照灯によれば、ロービーム用配光パターンの数が多く、ロービーム用配光パターンからハイビーム用配光パターンへ切り換える際の回転シェードの回転角度が大きい場合でも、増速ギア機構を介することでソレノイドの直線運動をそのまま回転シェードの回転運動に変換することができる。
前記シェード機構は、前記回転シェードに対して相対回転可能に配設された第2回動部材と、
制御時の前記第2アクチュエータにより回動される前記回転シェードを前記第2回動部材の係合部を介して所定位置に係止することにより、前記第2配光生成部における複数の配光生成部を選択的に上部に配置する第3アクチュエータと、を備えることが望ましい。
図1乃至図5は本発明の一実施形態に係る車両用前照灯を示したもので、図1は本発明の一実施形態に係る車両用前照灯の概略縦断面図、図2は図1の車両用前照灯における灯具ユニットのA−A線に沿う断面図、図3は図2に示したシェード機構の正面図、図4及び図5は図3に示したシェード機構の要部分解斜視図である。
灯具ユニット5は、エイミングスクリュウ6a及びエイミングナット6bとで構成されるエイミング機構6を介して、ランプボディ3に支持されている。エイミング機構6は、エイミングナット6bによる締め付けを調整することで灯具ユニット5の取付位置及び取付角度を微調整するための機構で、エイミング調整した段階では、灯具ユニット5の光軸Axは、車両前後方向に対して0.5〜0.6度程度下向きの方向に延びるようになっている。
この補助シェード37は、シェード機構15の下方を通過しようとするリフレクタ反射光を遮蔽するとともに、投影レンズ8に入射しようとする迷走光を遮蔽するようになっている。
この反射面13aは、光軸Axを含む断面形状が発光部10aの中心位置を第1焦点(F1)とすると共に投影レンズ8の後方側焦点F近傍を第2焦点とする略楕円形に設定されており、発光部10aからの光を前方へ向けて光軸Ax寄りに集光反射させるようになっている。また、この反射面13aの離心率は、鉛直断面から水平断面へ向けて徐々に大きくなるように設定されている。
そして、これら回転モータ30及びソレノイド40は、図示しないコントロールユニットにより車両走行状況或いはビーム切換えスイッチ操作に応じて駆動制御されるようになっている。
そして、増速ギア機構50は、ソレノイド40の可動鉄心41に係合する係合部53bがギア歯53aよりも揺動中心となる支軸53cに近くなるように構成されているので、ソレノイドの直線運動をそのまま回転角度が大きい回転シェード20の回転運動に変換することができる。
第1配光生成部A1における配光生成部α1,α2,α3,α4は、それぞれ外周面20Aの所定角度領域において水平軸線Hxから外周面20Aまでの径方向距離が変化する所定の外面形状を有している。更に、水平軸線Hxから回転シェード20の外周面20Aまでの径方向距離は、回転シェード20の右半分と左半分とで互いに異なる値に設定されている。なお、本実施形態において、「右」・「左」の方向は、車両前方を向いた状態における方向である。
更に、回転シェード20において外周面20Aが形成されていない凹部20Bは、ハイビーム用配光パターンPHを生成する為の第2配光生成部B1として構成されている。
同図に示すように、この配光パターンは、上端部にカットオフラインCMRを有する右配光モータウェイ用配光パターンPMRであって、対向車線側に対して自車線側が一段高くなってH−H線よりもやや上方において水平方向に延びる段違い水平カットオフラインとして形成されている。
同図に示すように、この配光パターンは、上端部にカットオフラインCPRを有する右配光すれ違い用配光パターンPRであって、対向車線側に対して自車線側が一段高くなってH−H線に沿う段違い水平カットオフラインとして形成されている。
同図に示すように、この配光パターンは、上端部にカットオフラインCPLを有する左配光すれ違い用配光パターンPLであって、対向車線側に対して自車線側が一段高くなってH−H線に沿う段違い水平カットオフラインとして形成されている。
同図に示すように、この配光パターンは、上端部にカットオフラインCMLを有する左配光モータウェイ用配光パターンPMLであって、対向車線側に対して自車線側が一段高くなってH−H線よりもやや上方において水平方向に延びる段違い水平カットオフラインとして形成されている。
そして、図7に示すように、ソレノイド40が増速ギア機構50を介して回転シェード20を直接回動させて、その第2配光生成部B1を上部に配置すれば、そのリフレクタ反射光遮蔽作用の解除によりハイビーム用配光パターンPHを生成することができる。この際、回転シェード20の係止部22は、第1回動部材32の係合部33から離れて非係合状態となる。
同図に示すように、この配光パターンは、H−H線の上方にも大きく広がるハイビーム用配光パターンPHである。
従って、車両用前照灯1は、車両の走行状況等に応じて自動的に配光を変化させることができるとともに、アクチュエータの故障時にも自動でロービーム照射に戻すことで対向車へのグレアを防止することができる。
そこで、切り換え時間を短くしたいハイ/ロービーム用配光パターンの切り換えはソレノイド40で行うことができ、ロービーム用配光パターンを切り換える回転モータ30は動作を遅くすることができる。そこで、第1アクチュエータである回転モータ30は回転シェード20の停止位置の精度向上が可能となる。
更に、回転シェード70において外周面70Aが形成されていない凹部70Bは、第2のハイビーム用配光パターンを生成する為の第2配光生成部B1における配光生成部β2として構成されている。
更に、回転モータ80は、第2回動部材82を回動し、回転シェード70の係止部72に係合する係合部83を複数の所定位置に移動させることができる。そして、ソレノイド40が増速ギア機構50を介して回転シェード70を直接回動させると、回転シェード70は第2回動部材82の係合部83を介して所定回転位置に係止される。
同図に示すように、この配光パターンは、自車線側のH−H線の上方に大きく広がる右配光ハイビーム用配光パターンPHRである。
2 透明カバー(カバー)
3 ランプボディ
5 灯具ユニット
8 投影レンズ
10 光源バルブ(光源)
10a 発光部
13 リフレクタ
15 シェード機構
17 ホルダ
20 回転シェード
20A 外周面
20B 凹部
30 回転モータ(第1アクチュエータ)
32 第1回動部材
33 係合部
40 ソレノイド(第2アクチュエータ)
50 増速ギア機構
55 ねじりコイルバネ(弾性部材)
α1,α2,α3,α4 配光生成部
A1 第1配光生成部
B1 第2配光生成部
Claims (4)
- ランプボディとカバーで形成された灯室内に、車両前後方向に延びる光軸上に配置された投影レンズと、前記投影レンズの後方側に配置された光源と、前記光源からの光を前方に向けて前記光軸寄りに反射するリフレクタと、前記投影レンズと前記光源との間に配置されて前記リフレクタからの反射光の一部及び前記光源からの直接光の一部を遮蔽して配光パターンのカットオフラインを形成するシェード機構と、を備えた車両用前照灯であって、
前記シェード機構は、
前記光軸の下方近傍において車体幅方向に延びる水平軸線に沿って配置されると共に該水平軸線回りに回動し得るように構成された回動軸部材から成り、前記回動軸部材の外周面における周方向に、少なくとも2種類のロービーム用配光パターンを生成する為の複数の配光生成部を有する第1配光生成部とハイビーム用配光パターンを生成する為の第2配光生成部とが構成された回転シェードと、
前記回転シェードを一方向へ回転付勢する弾性部材と、
前記回転シェードに対して相対回転可能に配設された第1回動部材と、
前記第1回動部材の係合部を介して前記回転シェードを回動させることにより、前記第1配光生成部における複数の配光生成部を選択的に上部に配置する第1アクチュエータと、
制御時に前記回転シェードを前記弾性部材の回転付勢力に抗して他方向へ回動させることにより、前記第2配光生成部を上部に配置する第2アクチュエータと、
を備えることを特徴とする車両用前照灯。 - 前記第1アクチュエータが回転モータ、前記第2アクチュエータがソレノイドであることを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯。
- 前記ソレノイドは、増速ギア機構を介して前記回転シェードを回転駆動することを特徴とする請求項2に記載の車両用前照灯。
- 前記第2配光生成部は、前記回動軸部材の外周面における周方向に、少なくとも2種類のハイビーム用配光パターンを生成する為の複数の配光生成部を有し、
前記シェード機構は、前記回転シェードに対して相対回転可能に配設された第2回動部材と、
制御時の前記第2アクチュエータにより回動される前記回転シェードを前記第2回動部材の係合部を介して所定位置に係止することにより、前記第2配光生成部における複数の配光生成部を選択的に上部に配置する第3アクチュエータと、を備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の車両用前照灯。
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