JP2007294356A - 配光可変型前照灯 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置の複雑化かつ大型大重量化を招くことなく、電力消費量を抑制しつつ所望の明るさで曲路に適合する照射像を形成することができる配光可変型前照灯を提供する。
【解決手段】前方へ向けて光束を反射する凹面鏡からなるリフレクタ12と、その第1焦点F1の近傍に設けられた光源13と、その前方に配置され光源13からの光束を前方へ出射する凸レンズ14と、凸レンズ14と光源13との間でリフレクタ12の第2焦点F2の近傍に配置されかつ光源13から出射されてリフレクタ12により反射された光束のうち凸レンズ14の上部へ向かう光束の凸レンズ14への入射を遮断するシェード15とを備える配光可変型前照灯10である。シェード15と凸レンズ14とは、凸レンズ14から出射された光束による照射領域を左右に変位させるべく互いの位置関係を保ちつつ水平面内で一体的に回動可能とされている。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両に用いられる前照灯であって、特に車両の旋回に応じて照射像を変更する可変配光前照灯に関する。
従来、例えば、車両が曲路を走行している場面で、形成する照射像を自車両が旋回しようとする側に偏向させて、自己の車両の進行方向側の道路を明るく照射することができる全体スイブル式の配光可変型前照灯が知られている。全体スイブル式の配光可変型前照灯では、前照灯全体を自車両が旋回しようとする側に回動させるので、装置が複雑かつ大型大重量となり高価なものとなってしまう。そこで、図11に示すような配光可変型前照灯1が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
配光可変型前照灯1は、凹面鏡としてのリフレクタ2と、その第1焦点位置F1に配置された光源バルブ3と、リフレクタ2の光軸Lrに一致する光軸Llを有し光源バルブ3とは反対側に突起する凸レンズ4と、リフレクタ2のメリジオナル像面に沿う縁を有するシェード5とを有する。この配光可変型前照灯1は、光源バルブ3から発せられた光束の凸レンズ4への入射をシェード5で部分的に遮断することで、リフレクタ2で集光して凸レンズ4を経ることにより照射領域を絞りつつその中心位置が明るくされた光束のうち鉛直方向で見た上部をシェード5により遮断して、すなわち凸レンズ4を経て出射される光束による照射像にカットオフラインを形成して対向車両の乗員を眩惑することを防止している。この配光可変型前照灯1では、シェード5がメリジオナル像面の沿う円弧の中心Cの軸回りに回動可能とされており、自車両の旋回動作に応じてシェード5が回動される構成とされている。このため、配光可変型前照灯1では、前照灯全体を回動させることなく照射像におけるカットオフラインの位置を変位させることができ、曲路に適合する照射像を形成することができる。
実開昭63−167601号公報
ところで、配光可変型前照灯1では、カットオフラインの変位により照射像を曲路に適合させる構成であることから、直線路に適合する照射像(以下、第1照射像という。)を形成するときと、曲路に適合する照射像(以下、第2照射像という。)を形成するときとで、同一の照射領域に光束を出射していることとなる。このため、第1照射像および第2照射像の双方で所望の明るさを得ることができるように、すなわち直線路に適合させるべく前方を所望の明るさで照射することができ、同時に左右両方の曲路に適合させるべく左右両方の斜め前方を所望の明るさで照射することができるように、光源から出射される光束を発散させる必要がある。このように、配光可変型前照灯1では、常に直線路および曲路の双方に適合した広範囲に渡る照射領域を所望の明るさで照射することとなるので、大きな電力を消費することとなる。
本発明は、上記の問題に鑑みて為されたもので、装置の複雑化かつ大型大重量化を招くことなく、電力消費量を抑制しつつ所望の明るさで曲路に適合する照射像を形成することができる配光可変型前照灯を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の配光可変型前照灯は、前方へ向けて光束を反射する凹面鏡からなるリフレクタと、該リフレクタの第1焦点の近傍に設けられた光源と、該光源の前方に配置され該光源からの光束を前方へ出射する凸レンズと、該凸レンズと前記光源との間で前記リフレクタの第2焦点の近傍に配置されかつ前記光源から出射されて前記リフレクタにより反射された光束のうち前記凸レンズの上部へ向かう光束の該凸レンズへの入射を遮断するシェードとを備え、該シェードと前記凸レンズとは、該凸レンズから出射された光束による照射領域を左右に変位させるべく互いの位置関係を保ちつつ水平面内で一体的に回動可能とされていることを特徴とする。
請求項2に記載の配光可変型前照灯は、請求項1に記載の配光可変型前照灯であって、前記シェードは、前記リフレクタの光軸を含む水平面内における前記凸レンズの略メリジオナル像面に沿って湾曲された板状部材で構成され、該凸レンズと前記シェードとは、該シェードの曲率中心の近傍に一致する軸線回りに回動可能とされていることを特徴とする。
請求項3に記載の配光可変型前照灯は、請求項1または請求項2に記載の配光可変型前照灯であって、さらに、前記光源から出射された光束のうち、前記凸レンズに入射することなく前記リフレクタの外方へ向かう漏れ光束を前方へ向けて反射可能な補助リフレクタと、前記凸レンズおよび前記シェードが回動されていない場合、前記漏れ光束が前記補助リフレクタに到る光路を遮蔽し、かつ前記凸レンズおよび前記シェードが回動された際前記漏れ光束が前記補助リフレクタに到る光路を開放可能なシャッタ部とを備え、前記補助リフレクタは、前記凸レンズおよび前記シェードが回動された際、前記凸レンズを経て前方に出射された光束よりも前記リフレクタの光軸を基準として前記凸レンズの光軸が変位された側に前記漏れ光束を反射することを特徴とする。
請求項1に記載の配光可変型前照灯では、凸レンズとシェードとが一体的に回動される構成であることから、凸レンズを経て出射される光束の出射方向を変位させて照射領域を変位させることができるので、曲路に適合する照射像を形成することができる。
また、凸レンズを経て出射される光束の出射方向を変位させて照射領域を左右に変位させる構成であることから、常に直線路および曲路の双方に適合した広範囲に渡る照射領域を所望の明るさで照射する必要がないことから、電力消費量を抑制することができる。
さらに、凸レンズおよびシェードを一体的に回動させる構成であることから、装置の複雑化かつ大型大重量化を招くことはない。
請求項2に記載の配光可変型前照灯では、照射像に明瞭なカットオフラインを形成することができる。
請求項3に記載の配光可変型前照灯では、車両の旋回時において、補助リフレクタにより、第2照射像に加えて第2照射像よりも旋回方向側を照射することができるので、乗員の視認性を高めることができる。
以下に、本発明に係る配光可変型前照灯の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、実施例1の形態に係る配光可変型前照灯10を示した模式的な断面図であり、図2は、図1のI−I線に沿って得られた断面図であり、図3は、図示を略す車両Mの旋回時における配光可変型前照灯10を示す図2と同様の断面図である。
配光可変型前照灯10は、車両M(図4参照。)に装着可能であり、ハウジング11と、リフレクタ12と、光源バルブ13と、凸レンズ14と、シェード15とを備える。なお、実施例1の配光可変型前照灯10は、車両Mが左側の車線を走行する場面を想定して設定されている。
ハウジング11は、一端開放のハウジング本体部11aと、その開放端を覆うカバー部11bとから大略構成されている。カバー部11bは、透光性を有する材料で形成され、ハウジング本体部11aの開放端に水密的に取り付けられている。ハウジング11は、ハウジング本体部11aの開放端側が前方に位置するように、車両Mの前部に装着される。このハウジング11の内方にリフレクタ12が設けられている。
リフレクタ12は、凹面鏡部12aと装着部12bとを有する。凹面鏡部12aは、中心線を含む断面で見て略2次曲線となる曲面(略楕円形状。)で構成されたお椀形状を呈し(図1および図2参照。)、内側が反射面とされている。凹面鏡部12aは、その中心線に一致する光軸L1を有する。装着部12bは、凹面鏡部12aの前方側に連続して形成され、凹面鏡部12aに連続する筒形状を呈している。装着部12bには、複数の装着部材16の一端が固定されている。この複数の装着部材16の他端がハウジング本体部11aに固定されてリフレクタ12がハウジング11に固着されている。このリフレクタ12の凹面鏡部12aに取り囲まれるように光源バルブ13が配置されている。
光源バルブ13は、凹面鏡部12aの第1焦点F1の近傍に発光部13aが位置するようにバルブソケット13bに装着されている。バルブソケット13bは、凹面鏡部12aの後端に設けられ、図示を略す電源装置に接続され、光源バルブ13へと電力を供給可能とされている。電力の供給により光源バルブ13の発光部13aから出射されてリフレクタ12の凹面鏡部12aに反射された光束は、図2に示すように、リフレクタ12の第2焦点F2に集光されてリフレクタ12の開放端(装着部12b側)へと向かう。この開放端に凸レンズ14が設けられている。
凸レンズ14は、一方側が突起するレンズからなるコリメータレンズであり、突起が前方側に位置するように配置されている。凸レンズ14は、光軸L2を有し、この光軸L2がリフレクタ12の光軸L1と一致するように初期位置が設定されている。このため、初期位置の凸レンズ14は、リフレクタ12と光軸を共有することとなる。凸レンズ14は、レンズフレーム17を介して装着部12bに取り付けられている。
レンズフレーム17は、円筒形状を呈し、凸レンズ14の周縁部14aを取り巻きつつ凸レンズ14を保持している。レンズフレーム17は、回動軸18(図1参照。)と係合片19とを有する。回動軸18は、実施例1では、光軸L1および光軸L2が水平面上にあるとすると、図1および図2に示すように、鉛直方向で光軸L1および光軸L2に交差する回動軸線となるように設定されており、上部回動軸部18aと下部回動軸部18bとを有する。回動軸18は、上部回動軸部18aがリフレクタ12の装着部12bに形成された嵌合孔12cに嵌合され、かつ下部回動軸部18bがリフレクタ12の装着部12bに形成された嵌合孔12dに嵌合されて、リフレクタ12に回動可能に保持されている。このため、レンズフレーム17は、凸レンズ14を水平面内ですなわち光軸L2を水平面内に位置させたままで、回動させることができる。
係合片19は、図2に示すように、光軸L1および光軸L2を含む水平面上で、円筒形状のレンズフレーム17から外方へ突起するように設けられている。係合片19は、リフレクタ12に設けられた制御装置20から出入される突出棒20aによりリフレクタ12から離間する方向に付勢力を受け、かつリフレクタ12にとの間に架け渡されたバネ21によりリフレクタ12に近接する方向に引張力を受けている。制御装置20は、突出棒20aを出入自在に保持しており、車両M(図4参照。)に為されたハンドル操作の方向およびその操作量に応じて突出量を変化させるように設定されている。このため、凸レンズ14は、図3に示すように、突出棒20aが突出されて係合片19を押し遣ることにより、光束の進行方向で見て光軸L2が水平面上で右側に偏向するようにレンズフレーム17と一体的に回動軸18回りに回動される。また、凸レンズ14は、図示は略すが、突出棒20aが引っ込められると係合片19がバネ21によりリフレクタ12側に引き寄せられ、光束の進行方向で見て光軸L2が水平面上で左側に偏向するようにレンズフレーム17と一体的に回動軸18回りに回動される。このレンズフレーム17にシェード15が取り付けられている。
シェード15は、図2に示すように、光軸L1および光軸L2を含む水平面で見て凸レンズ14のメリジオナル像面に沿うように湾曲された板状部材15aで構成されており、光源バルブ13から出射されてリフレクタ12により反射された光束が、凸レンズ14の中心を含む水平面の近傍よりも上方位置で凸レンズ14に入射することを防止するように、光源バルブ13から出射されてリフレクタ12により反射された光束を部分的に遮断する。この板状部材15aの鉛直方向上方のリフレクタ12の光軸L1上に、リフレクタ12の第2焦点F2が位置されている。このため、板状部材15aすなわちシェード15は、凸レンズ14から前方へ向けて出射された光束が形成する照射像PにカットオフラインCを形成する(図5および図6参照。)。実施例1では、上記したように、配光可変型前照灯10は、車両が左側車線を走行することを想定した構成とされているので、照射像Pの右側が左側に比較して下方に位置するカットオフラインCとされている。シェード15は、レンズフレーム17の後端に固着されており、制御装置20により回動されるレンズフレーム17および凸レンズ14と一定的に回動軸18回りに水平面上で回動される。この凸レンズ14およびシェード15の回動軸線となる回動軸18の回動軸線は、シェード15の湾曲された曲面の曲率中心に一致するように設定されている。
実施例1の配光可変型前照灯10では、図4に示すように、車両Mにハンドル操作が為されていない、すなわち直進しているとき、対向車線を走行する車両の乗員を眩惑させないように車両Mの前方を照射(以下、第1照射像P1とする。)することができる。
また、配光可変型前照灯10では、車両Mに為されたハンドル操作の方向およびその操作量に応じて、レンズフレーム17が回動軸18回りに回動されることにより、凸レンズ14およびシェード15が回動軸18回りに一体的に回動される。このため、車両Mが右に旋回する際には第1照射像P1から右側に変位した位置に第2照射像P2rを形成することができ、車両Mが左に旋回する際には第1照射像P1から左側に変位した位置に第2照射像P2lを形成する。よって、配光可変型前照灯10は、道路の形状に適合する照射像を形成することができる。
ここで、配光可変型前照灯10では、車両Mに為されたハンドル操作の方向およびその操作量に応じて凸レンズ14およびシェード15を回動させることにより、第1照射像P1を変位させて第2照射像P2rおよび第2照射像P2lを形成する構成であることから、光源バルブ13から出射された光束をハンドル操作の方向およびその操作量に応じて偏向させることができる。このため、凸レンズ14から出射される光束が第1照射像P1に適合する照射領域を照射するように、光源バルブ13から出射されリフレクタ12で反射された光束を集光することができる、換言すると第1照射像P1に適合する照射領域を所望の明るさで照射することができるように凸レンズ14に入射した光束を発散させればよいこととなる。このように、必要な照射領域のみを所望の明るさで照射すればよいことから、電力を効率よく利用して所望の明るさの照射像を形成することができる。よって、常に第1照射像P1、第2照射像P2rおよび第2照射像P2lの総ての範囲に渡る照射領域を所望の明るさで照射することと比較して、電力消費量を抑制することができる。
配光可変型前照灯10では、レンズフレーム17と共に、凸レンズ14およびシェード15を回動軸18回りに一体的に回動させることにより、凸レンズ14から出射される光束を偏向させて照射領域を変位させる構成であることから、全体の構成が簡易であり、小型化することが容易である。
配光可変型前照灯10では、凸レンズ14およびシェード15の回動軸線(回動軸18の回動軸線。)がシェード15の湾曲された曲面の曲率中心に一致するように設定されているので、固定された凸レンズと角度可変なプリズムとを組み合わせて構成された光学部材に略等しい役割を凸レンズ14に持たせることができる。このため、凸レンズ14の光軸L2を回動軸18周りで右回りに変位させることで凸レンズ14から出射される光束を右側に向けることができ、かつ凸レンズ14の光軸L2を回動軸18回りで左回りに変位させることで凸レンズ14から出射される光束を左側に向けることができる。
したがって、配光可変型前照灯10では、装置の複雑化かつ大型大重量化を招くことなく、エネルギー消費量の増加を抑制しつつ所望の明るさで曲路に適合する照射像を形成することができる。
ここで、上記した回動軸18の回動軸線をリフレクタ12の光軸L1上で変位させた場合に形成される照射像に生じる違いを述べる。この変位の例として、上記した実施例1の回動軸18の回動軸線A(図2参照。)を基準位置として、回動軸線Aよりも後方に位置する場合、すなわちリフレクタ12の第2焦点F2に近い場合を回動軸線A´(図2参照。)とする。また、回動軸線Aよりも前方に位置する場合、すなわちリフレクタ12の第2焦点F2から遠い場合を回動軸線A´´(図2参照。)とする。図5は、回動軸線A´に設定した場合のカットオフラインおよび明るさの分布を示し、図6は、回動軸線A´´に設定した場合のカットオフラインおよび明るさの分布を示している。
図5および図6では、それぞれ(a)が第1照射像P1を形成している際を示し、(b)が第2照射像P2rを形成している際を示し、(c)が第2照射像P2lを形成している際を示している。ここで、等高線のように記載された曲線は、凸レンズ14から出射された光束により形成される照射領域の明るさの強度を示しており、中心に近づくほど高い強度とされている。また、水平軸に近接して延在する直線は、カットオフラインCを示しており、実際に凸レンズ14から出射される光束は、カットオフラインCよりも下方に存在することとなり、この光束により照射像が形成されることとなる。
図5と図6とを比較して解るように、回動軸18の回動軸線を回動軸線A´(第2焦点F2に近く)に設定した場合(図5参照。)、カットオフラインCの変位量よりも最大光度位置の変位量の方が大きくなる。対して、回動軸18の回動軸線を回動軸線A´´(第2焦点F2から遠く)に設定した場合(図6参照。)、カットオフラインCの変位量よりも最大光度位置の変位量の方が小さくなる。
このため、回動軸18の回動軸線を回動軸線A´に設定した場合(図5参照。)、第2照射像P2r((b)参照。)では、最大光度位置の殆どがカットオフラインCよりも上方に位置することとなりグレアを低減することができる。また、第2照射像P2l((c)参照。)では、最大光度位置の殆どがカットオフラインCよりも下方に位置することとなり明るい照射像を形成することができる。
回動軸18の回動軸線を回動軸線A´´に設定した場合(図6参照。)、第2照射像P2r((b)参照。)では、最大光度位置の殆どがカットオフラインCよりも下方に位置することとなり明るい照射像を形成することができる。また、第2照射像P2l((c)参照。)では、最大光度位置の殆どがカットオフラインCよりも上方に位置することとなりグレアを低減することができる。
このように、回動軸18の回動軸線をリフレクタ12の光軸L1上で変位させた場合に形成される照射像に違いが生じるので、このことを考慮して回動軸18の回動軸線の位置を適宜設定することが望ましい。
次に、実施例2の配光可変型前照灯100について説明する。配光可変型前照灯100は、リフレクタ120に補助リフレクタ121を設け、かつシェード150にシャッタ部151を設けた例である。配光可変型前照灯100は、その基本的な構成は実施例1と同様であるので、同一機能部分には実施例1と同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。配光可変型前照灯100は、右側に運転席が設定された車両で左側の車線を走行する場面を想定して構成されている。図7(a)は、図2と同様の断面図であり、図8(a)は、図3と同様の断面図である。図7(b)は、図5(a)と同様に第1照射像P1を形成している際のカットオフラインCおよび明るさの分布を示しており、図8(b)は、図5(b)と同様に第2照射像P2rを形成している際のカットオフラインCおよび明るさの分布を示している。なお、配光可変型前照灯100では、補助リフレクタ121およびシャッタ部151が設けられることから、係合片190と制御装置200とがリフレクタ120の右側(図7の正面視では上側。)に設けられている。
リフレクタ120には、図7(a)に示すように、補助リフレクタ121が延接されている。補助リフレクタ121は、リフレクタ120の凹面鏡部120aよりも外方で、断面で見て凹面鏡部120aに近似する曲面を描くように湾曲する壁部で構成され、内側が反射面とされている。補助リフレクタ121は、リフレクタ120の凹面鏡部120aの左側(図7の正面視では下側。)の一部にのみ設けられている。補助リフレクタ121は、光源バルブ13から出射された光束のうち、凸レンズ14に入射することなくリフレクタ120の凹面鏡部120aの外方へ向かう漏れ光束を前方へ向けて反射する(図8(a)参照。)ことができるように、詳細には第2照射像P2rよりも右側で車両M(図9参照。)の右斜め前方へ向けて反射することができるように設定されている。このため、補助リフレクタ121に到達した漏れ光束は前方へと照射されることとなる。この光源バルブ13から補助リフレクタ121に至る光路、すなわち漏れ光束が補助リフレクタ121に至る光路を開閉するためにシャッタ部151が設けられている。
シャッタ部151は、光源バルブ13から補助リフレクタ121に至る光路上に位置することができるように、シェード150から延接されている。シャッタ部151は、実施例2では、凸レンズ14およびシェード150が回転軸18回りで右回りに回動された際、漏れ光束が補助リフレクタ121に至る光路を開放し(図8(a)参照。)、それ以外の場合、すなわち凸レンズ14およびシェード150が回動されていない際および凸レンズ14およびシェード150が回転軸18回りで左回りに回動された際(二点鎖線で示すシャッタ部151参照。)、漏れ光束が補助リフレクタ121に至る光路を閉鎖する(図7(a)参照。)ように、すなわち漏れ光束が補助リフレクタ121に到達することを防止するように設定されている。
配光可変型前照灯100では、図9に示すように、車両が右へ旋回している際に、配光可変型前照灯10と同様の右側の第2照射像P2rを形成すると共に、補助リフレクタ121による反射により補助照射像P2sを形成することができる。図8(b)には、第2照射像P2rおよび補助照射像P2sの明るさの強度がそれぞれ示されている。このように、車両Mが右へ旋回している際、車両Mの右側前方の近接位置(図9参照。)の視認性を高めることができる。
また、配光可変型前照灯100では、新たな光源を用いることなく補助照射像P2sを形成することができるので、電力消費量の増加を抑制しつつ、車両が右へ旋回している際により明るい照射像P(P2rおよびP2s)を形成することができる(図8(b)および図9参照。)。
さらに、配光可変型前照灯100では、実施例1の配光可変型前照灯10に、補助リフレクタ121およびシャッタ部151を追加しただけの構成であることから、容易に形成することができる。
なお、補助リフレクタ121は、漏れ光束を前方へ向けて反射することができるものであればよく、実施例2の構成に限定されるものではない。
また、シャッタ部151は、漏れ光束が補助リフレクタ121に至る光路を、凸レンズ14およびシェード150が回動に伴って開閉できるものであればよく、実施例2の構成に限定されるものではない。
実施例2では、補助リフレクタ121およびシャッタ部151は、運転席が右側に設定された車両Mに適合させるために、車両Mの右側に補助照射像P2sを形成する構成とされていたが、実施例2に限定されるものではない。例えば、運転席が左側に設定された車両に搭載することを想定する場合、車両Mの右側に補助照射像P2sを形成する構成としてもよく、適宜設定することができる。
以上、本発明に係る配光可変型前照灯を、図面を用いて説明したが、本発明に係る配光可変型前照灯は上記したものに限定されるものではなく、凸レンズおよびシェードが一体的に回動されるものであればよい。
上記した各実施例では、配光可変型前照灯は周囲を取り囲むハウジングを有する構成とされていたが、図10に示すように、設置台22に取り付ける構成であってもよく、上記した各実施例に限定されるものではない。
上記した各実施例では、回転軸18は、リフレクタ12の光軸L1および凸レンズ14の光軸L2が水平面内に位置された場合、鉛直方向に沿う回動軸線となるように設定されていたが、車両が走行する走路に適合するように照射領域を変更することにより、第1照射像から第2照射像へ偏向可能なものであれば、すなわち照射領域を左右に変位させることができるものであればよい。このため、例えば、リフレクタ12の光軸L1および凸レンズ14の光軸L2が水平面内に位置された場合、凸レンズ14およびシェード15が一体的に回動される面が、必ずしも水平面と平行とされていなくてもよく、上記した各実施例に限定されるものではない。
上記した各実施例では、回転軸18は、その回動軸線がシェード15の湾曲された曲面の曲率中心に一致するように設定されていたが、曲率中心の近傍であれば、前述したように、形成される照射像に違いを考慮して回動軸18の回動軸線の位置を適宜設定すればよく、上記した各実施例に限定されるものではない。
上記した各実施例では、シェード15は、光軸L1および光軸L2を含む水平面で見て凸レンズ14のメリジオナル像面に沿うように湾曲された板状部材15aで構成されていたが、大略凸レンズ14のメリジオナル像面に沿う板状部材で構成されていればよく、上記した各実施例に限定されるものではない。
本発明の実施例1の配光可変型前照灯を示す模式的な断面図である。 図1に示すI−I線に沿って得られた断面図である。 図2と同様の断面図であり、凸レンズおよびシェードが右回りに回動された状態を示している。 車両に搭載された実施例1の配光可変型前照灯により形成される第1照射像および第2照射像を上方から見た模式的な平面図である。 回動軸18の回動軸線を回動軸線A´に設定した場合のカットオフラインおよび明るさの分布を示すグラフである。 回動軸18の回動軸線を回動軸線A´´に設定した場合のカットオフラインおよび明るさの分布を示すグラフである。 本発明の実施例2の配光可変型前照灯を示しており、(a)は図2と同様の断面図であり、(b)は図5(a)と同様のカットオフラインおよび明るさの分布を示すグラフである。 本発明の実施例2の配光可変型前照灯を示しており、(a)は図3と同様の断面図であり、(b)は図5(b)と同様のカットオフラインおよび明るさの分布を示すグラフである。 実施例2の配光可変型前照灯により形成される第1照射像および第2照射像を上方から見た図4と同様の模式的な平面図である。 実施例1および実施例2とは異なる配光可変型前照灯を示す図1と同様の模式的な断面図である。 従来の配光可変型前照灯を示す図2と同様の模式的な断面図である。
符号の説明
10、100 配光可変型前照灯
12、120 リフレクタ
13 (光源としての)光源バルブ
14 凸レンズ
15、150 シェード
15a、150a 板状部材
121 補助リフレクタ
151 シャッタ部
F1 第1焦点
F2 第2焦点

Claims (3)

  1. 前方へ向けて光束を反射する凹面鏡からなるリフレクタと、該リフレクタの第1焦点の近傍に設けられた光源と、該光源の前方に配置され該光源からの光束を前方へ出射する凸レンズと、該凸レンズと前記光源との間で前記リフレクタの第2焦点の近傍に配置されかつ前記光源から出射されて前記リフレクタにより反射された光束のうち前記凸レンズの上部へ向かう光束の該凸レンズへの入射を遮断するシェードとを備え、
    該シェードと前記凸レンズとは、該凸レンズから出射された光束による照射領域を左右に変位させるべく互いの位置関係を保ちつつ水平面内で一体的に回動可能とされていることを特徴とする配光可変型前照灯。
  2. 前記シェードは、前記リフレクタの光軸を含む水平面内における前記凸レンズの略メリジオナル像面に沿って湾曲された板状部材で構成され、該凸レンズと前記シェードとは、該シェードの曲率中心の近傍に一致する軸線回りに回動可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の配光可変型前照灯。
  3. さらに、前記光源から出射された光束のうち、前記凸レンズに入射することなく前記リフレクタの外方へ向かう漏れ光束を前方へ向けて反射可能な補助リフレクタと、
    前記凸レンズおよび前記シェードが回動されていない場合、前記漏れ光束が前記補助リフレクタに到る光路を遮蔽し、かつ前記凸レンズおよび前記シェードが回動された際前記漏れ光束が前記補助リフレクタに到る光路を開放可能なシャッタ部とを備え、
    前記補助リフレクタは、前記凸レンズおよび前記シェードが回動された際、前記凸レンズを経て前方に出射された光束よりも前記リフレクタの光軸を基準として前記凸レンズの光軸が変位された側に前記漏れ光束を反射することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の配光可変型前照灯。
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