JP2010012672A - 記録装置 - Google Patents

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俊生 三宅
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Abstract

【課題】 電源がONになった際、媒体トレイに保持された被記録媒体のデータ記録面が搬送ローラ対によって傷つけられる可能性に配慮された記録装置を提供すること。
【解決手段】 記録装置1は、収納/排出可能に進退する媒体トレイ(55)と、正転により当該媒体トレイ(55)を排出方向(A)に搬送し、逆転により当該媒体トレイ(55)を収納方向(Aと逆方向)に搬送する搬送ローラ対34と、前記搬送ローラ対34を正転/逆転させる駆動手段(103)と、前記駆動手段(103)から駆動力を受けて、前記搬送ローラ対34の逆転を伴う所定動作(S12、S28、S203)を行う動作機構(131)と、電源投入時において、前記搬送ローラ対34の逆転によって前記媒体トレイ(55)における前記排出方向側の端部が当該搬送ローラ対34で挟持されないように、前記所定動作を実行させる制御部100と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図8

Description

本発明は、搬送駆動ローラと、従動回転する搬送従動ローラとを有し、被記録媒体を搬送する搬送ローラ対と、前記搬送駆動ローラを駆動させる搬送用モータと、被記録媒体に対して記録を実行する記録ヘッドを有し、被記録媒体の幅方向に移動するキャリッジと、該キャリッジに設けられ、被記録媒体を検出する第1検出器と、被記録媒体を記録時の搬送方向下流側に該媒体トレイから突出させた状態で保持し、格納状態であり前記搬送ローラ対から離間した第1位置と、被記録媒体を取り出し可能な状態である第2位置との間を移動する媒体トレイと、前記第1位置において前記媒体トレイを検出する第2検出器と、前記第1位置から前記搬送ローラ対と接触するまでの間の状態および前記第2位置の状態の前記媒体トレイを検出する第3検出器と、前記第1位置から前記搬送ローラ対と接触するまでの間の前記媒体トレイを、動力切り替え機構の切り替えによって、前記搬送用モータの動力を受けて搬送方向上流下流へ移動可能な補助搬送機構と、を備える記録装置に関する。
本願において、記録装置には、インクジェットプリンタ、ワイヤドットプリンタ、レーザープリンタ、ラインプリンタ、複写機、ファクシミリ等の種類が含まれるものとする。
従来では、特許文献1に示す如く、記録装置は、搬送ローラ対と、駆動源としての搬送用モータと、キャリッジと、第1検出器としての紙幅センサと、ロック手段と、媒体トレイとしてのCDRトレイと、第2検出器としてのトレイ検出器と、を備えていた。
特開2005−59584号公報
図25に示すのは、本願出願人が検討している記録装置内部の一例を示す概略側面図である。
図25に示す如く、一例として記録装置200は、搬送ローラ対202と、駆動源としての搬送用モータ205と、キャリッジ201と、第1検出器としての紙幅センサ207と、ロック手段211と、媒体トレイとしてのCDRトレイ209と、第2検出器としてのトレイ検出器208と、を備えていた。
このうち、前記搬送ローラ対202は、前記搬送用モータ205の動力によって駆動する搬送駆動ローラ203と、従動回転する搬送従動ローラ204とを有していた。また、前記キャリッジ201は、用紙に対して記録を実行する記録ヘッド206を有し、用紙の幅方向Xに移動するように設けられていた。またさらに、前記紙幅センサ207は、前記キャリッジ201に設けられ、用紙を検出することができるように構成されていた。
また、前記ロック手段211は、記録装置200の電源がOFFになった際に前記搬送用モータ205の正転駆動の動力によって前記キャリッジ201の動きをロックするように設けられていた。具体的には、前記ロック手段211は、動力伝達の接続状態および切断状態を切り替え可能な動力伝達切り替え手段212を介して、Z軸方向に動作するように構成されていた。
またさらに、前記CDRトレイ209は、CDRディスク210を記録時の搬送方向下流側(Y軸の正方向)に該媒体トレイから突出させた状態で保持し、格納ポジションと、CDRディスク210を取り出すことができるセットポジションとの間を移動することができるように設けられていた。
ここで、「格納ポジション」は搬送方向上流側であり、「セットポジション」は「格納ポジション」より搬送方向下流側である。
また、前記トレイ検出器208は、前記CDRトレイ209が「格納ポジション」に位置するか否かを検出することができるように構成されていた。
従って、CDRトレイ209の位置を検出することができ、CDRトレイ209に保持されたCDRディスク210のレーベル面210aに対して良好な記録を実行することができた。
しかしながら、各動作が完了した後に記録装置200の電源がOFFされればよいが、各動作中に電源がOFFされる虞がある。係る場合、前記キャリッジ201やCDRトレイ209の位置がどのポジションに位置しているか把握できない虞がある。そして、電源ONになった際、所謂、初期動作を実行するためにキャリッジロックを解除する。このとき、前記搬送用モータ205を逆転駆動させ、前記前記ロック手段211によるロックを解除する。
従って、前記CDRトレイ上にCDRディスク210が乗っていた場合、図25に示す如く、前記搬送ローラ対202が前記CDRディスク210を引き込んでしまう。そして、前記CDRディスク210のレーベル面210aの反対面であるデータ記録面210bを傷つける虞がある。即ち、前記搬送ローラ対202が、直に前記CDRディスク210をニップするため、前記搬送駆動ローラ203が前記CDRディスク210のデータ記録面210bを傷つけてしまう虞がある。
また、CDRディスク210が乗ったままCDRトレイ209を格納ポジションに移動させるような初期動作を実行してしまった場合においても同様の心配がある。
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、電源がONになった際、媒体トレイに保持された被記録媒体のデータ記録面が搬送ローラ対によって傷つけられる可能性に配慮された記録装置を提供することである。
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様の記録装置は、被記録媒体を保持する媒体トレイであって、収納/排出可能に進退する媒体トレイと、前記媒体トレイを挟持して搬送する搬送ローラ対であって、正転により当該媒体トレイを排出方向に搬送し、逆転により当該媒体トレイを収納方向に搬送する搬送ローラ対と、前記搬送ローラ対を正転/逆転させる駆動を行うための駆動手段と、前記駆動手段から駆動力を受けて、前記搬送ローラ対の逆転を伴う所定動作を行う動作機構と、電源投入時において、前記搬送ローラ対の逆転によって前記媒体トレイにおける前記排出方向側の端部が当該搬送ローラ対で挟持されないように、前記所定動作を実行させる制御部と、を備えていることを特徴とする。
本発明の第1の態様によれば、前記記録装置は、前記制御部を備えている。従って、電源投入時において、前記搬送ローラ対の逆転によって前記媒体トレイにおける前記排出方向側の端部が当該搬送ローラ対で挟持されないように、前記所定動作を実行させることができる。その結果、仮に前記媒体トレイ上に被記録媒体が保持された状態であった場合、前記媒体トレイが前記搬送ローラ対に引き込まれすぎて、該媒体トレイ上の被記録媒体のみが前記搬送ローラ対に直に挟み込まれることよって破損される虞がない。例えば、被記録媒体としてのディスク媒体のレーベル面と反対側であるデータ記録面が破損される虞がない。特に、前記媒体トレイが、被記録媒体を記録時の搬送方向下流側に該媒体トレイから突出させた状態で保持するように構成されている場合に有効である。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記制御部は、前記所定動作前に、少なくとも当該所定動作に係る前記搬送ローラ対の逆転量に対応する正転量で、前記搬送ローラ対の駆動を実行させることを特徴とする。
本発明の第2の態様によれば、第1の態様と同様の作用効果に加え、前記制御部は、前記所定動作前に、少なくとも当該所定動作に係る前記搬送ローラ対の逆転量に対応する正転量で、前記搬送ローラ対の駆動を実行させる。即ち、前記所定動作前において、前記搬送ローラ対を逆転させる際、該逆転させる量と同じ量だけ予め正転させる構成である。従って、前記所定動作前に、前記媒体トレイの電源投入時の位置である元の位置より搬送方向上流側に移動する虞がない。その結果、仮に前記媒体トレイ上に被記録媒体が保持された状態である場合であっても、被記録媒体が前記挟み込まれることよって破損される虞がない。
本発明の第3の態様は、第1または第2の態様において、前記被記録媒体に記録を行うための記録ヘッドを走査可能に保持するキャリッジをさらに備えており、前記動作機構は、少なくとも、前記キャリッジを走査不能にロックした状態から走査可能な状態にするための動作を実行することを特徴とする。
本発明の第3の態様によれば、第1または第2の態様と同様の作用効果に加え、前記動作機構は、少なくとも、前記キャリッジを走査不能にロックした状態から走査可能な状態にするための動作を実行する。即ち、前記ロックした状態から走査可能な状態であるロック解除状態に切り替える際、前記搬送ローラ対の逆転を伴う構成である。前記所定動作によって前記ロック解除状態にして、前記キャリッジを走査させる構成である場合に特に有効である。
本発明の第4の態様は、第1から第3のいずれか一の態様において、電源投入時における前記媒体トレイの位置を判定する位置判定手段をさらに備えており、前記媒体トレイにおける前記排出方向側の端部が前記搬送ローラ対で挟持される位置よりも前記排出方向側にあると前記位置判定手段が判定する場合には、前記媒体トレイから被記録媒体を取出させるためのシーケンスを前記制御部が実行することを特徴とする。
本発明の第4の態様によれば、第1から第3のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記位置判定手段が、前記媒体トレイにおける前記排出方向側の端部が前記搬送ローラ対で挟持される位置よりも前記排出方向側にあると判定する場合には、前記媒体トレイから被記録媒体を取出させるためのシーケンスを前記制御部が実行する。従って、仮に前記媒体トレイ上に被記録媒体が保持された状態であった場合、ユーザは、被記録媒体を取り出すことができる。その結果、被記録媒体が前記挟み込まれることよって破損される虞がない。
本発明の第5の態様は、第4の態様において、前記シーケンスにおいて、前記媒体トレイを排出することを特徴とする。
本発明の第5の態様によれば、第4の態様と同様の作用効果に加え、前記シーケンスにおいて、前記媒体トレイを排出する構成である。即ち、前記媒体トレイを、被記録媒体の取り出し可能な位置まで移動させる構成である。従って、仮に前記媒体トレイ上に被記録媒体が保持された状態であった場合、ユーザは、確実に被記録媒体を取り出すことができる。
本発明の第6の態様は、第4の態様において、前記シーケンスにおいて、被記録媒体の取出しを促す報知を行うことを特徴とする。
本発明の第6の態様によれば、第4の態様と同様の作用効果に加え、前記シーケンスにおいて、被記録媒体の取出しを促す報知を行う構成である。従って、ユーザに被記録媒体の有無を確認させることができる。例えば、警告音や表示部に取り出しを促す旨の表示をすることができる。その結果、仮に前記媒体トレイ上に被記録媒体が保持された状態であった場合、ユーザに被記録媒体を確実に取り出してもらうことができる。
本発明の第7の態様は、第1から第6のいずれか一の態様において、前記媒体トレイにおける前記排出方向側の端部は、保持される被記録媒体における前記排出方向側の外縁に対して後退した位置に形成されていることを特徴とする。
本発明の第7の態様によれば、第1から第6のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記媒体トレイにおける前記排出方向側の端部は、保持される被記録媒体における前記排出方向側の外縁に対して後退した位置に形成されている。即ち、前記媒体トレイが、被記録媒体を記録時の搬送方向下流側に該媒体トレイから突出させた状態で保持するように構成されている。係る場合に、前記媒体トレイ上の被記録媒体のみが前記搬送ローラ対に直に挟み込まれる虞があり、前記制御部は有効である。
本発明の第8の態様の記録装置は、搬送駆動ローラと、従動回転する搬送従動ローラとを有し、被記録媒体を搬送する搬送ローラ対と、前記搬送駆動ローラを駆動させる搬送用モータと、被記録媒体に対して記録を実行する記録ヘッドを有し、被記録媒体の幅方向に移動するキャリッジと、該キャリッジに設けられ、被記録媒体を検出する第1検出器と、被記録媒体を記録時の搬送方向下流側に該媒体トレイから突出させた状態で保持し、格納状態であり前記搬送ローラ対から搬送方向上流側に離間した第1位置と、該第1位置より搬送方向下流側であり被記録媒体を取り出し可能な状態である第2位置との間を移動する媒体トレイと、前記第1位置において前記媒体トレイを検出する第2検出器と、前記第1位置から前記搬送ローラ対と接触するまでの間の状態および前記第2位置の状態の前記媒体トレイを検出する第3検出器と、前記第1位置から前記搬送ローラ対と接触するまでの間の前記媒体トレイを、動力切り替え機構の切り替えによって、前記搬送用モータの動力を受けて搬送方向上流下流へ移動可能な補助搬送機構と、電源がONになった際、前記第2検出器によって前記媒体トレイの位置を確認し、前記媒体トレイが前記第1位置にない場合、前記第3検出器および前記搬送ローラ対を用いて前記媒体トレイの位置を確認し、前記媒体トレイが前記第1位置から前記搬送ローラ対と接触するまでの間に位置しないと判断した場合、前記搬送用モータを正転駆動させ前記媒体トレイを搬送方向下流側へ移動させ、前記第3検出器によって前記媒体トレイが前記第2位置にあることを検出し、前記搬送用モータを逆転駆動させ前記媒体トレイを、仮に被記録媒体を保持していたならば該被記録媒体が搬送方向において前記第1検出器と対向する位置まで移動させ、前記キャリッジを幅方向へ移動させ前記第1検出器によって前記媒体トレイ上の被記録媒体の有無を確認する制御部と、を備えていることを特徴とする。
本発明の第8の態様によれば、前記記録装置は、前記制御部を備えている。従って、前記第2検出器によって前記媒体トレイの位置を確認し、前記媒体トレイが前記第1位置にない場合、前記第3検出器および前記搬送ローラ対を用いて前記媒体トレイの位置を確認し、前記媒体トレイが前記第1位置から前記搬送ローラ対と接触するまでの間に位置しないと判断した場合、前記搬送用モータを正転駆動させ前記媒体トレイを搬送方向下流側へ移動させ、前記第3検出器によって前記媒体トレイが前記第2位置にあることを検出する。
従って、このとき初めて前記制御部は、前記媒体トレイの位置を把握することができる。即ち、電源がONになった際、前記媒体トレイが前記搬送ローラ対に挟持された状態であって、該媒体トレイの位置が前記第1位置と前記第2位置との中間のどの位置か不明である場合、前記第2位置へ移動させて前記第3検出器による検出よって前記媒体トレイの位置を初めて把握することができる。
その後、前記搬送用モータを逆転駆動させ前記媒体トレイを、仮に被記録媒体を保持していたならば該被記録媒体が搬送方向において前記第1検出器と対向する位置まで移動させ、前記キャリッジを幅方向へ移動させ前記第1検出器によって前記媒体トレイ上の被記録媒体の有無を確認することができる。このとき、既に前記制御部は、前記媒体トレイの位置を把握しているので、搬送方向上流側に送りすぎる虞がない。前記媒体トレイを前記第2位置から搬送方向上流側へ所定量だけ移動させることにより、被記録媒体を搬送方向において前記第1検出器と対向させることができる。
尚、前記キャリッジがロック機構によってロックされた状態であり、ロック解除するために前記搬送ローラ対を逆転させる必要がある場合、前記第2位置へ移動させてから搬送方向上流側へ移動させるときに、前記搬送ローラ対を逆転させロック解除するようにすることができるのは勿論である。
そして、前記第1検出器による前記媒体トレイ上の被記録媒体の有無の確認の結果、被記録媒体が有りのとき、前記搬送用モータを正転駆動させ、前記媒体トレイを前記第2位置へ移動させることをできる。即ち、被記録媒体が有りのとき、前記媒体トレイを前記第1位置へ移動させない構成である。従って、前記媒体トレイに保持された被記録媒体における前記媒体トレイから突出した記録時の搬送方向下流側の部分が、前記搬送ローラ対に挟持される虞がない。
噛み砕いて説明すると、前記媒体トレイが前記搬送ローラ対に引き込まれすぎて、該媒体トレイ上の被記録媒体のみが前記搬送ローラ対に直に挟み込まれることよって破損される虞がない。例えば、被記録媒体としてのディスク媒体のレーベル面と反対側であるデータ記録面が破損される虞がない。
本発明の第9の態様は、第8の態様において、前記動力切り替え機構の切り替えによって、前記搬送用モータの動力を受け該搬送用モータの正転駆動によって前記キャリッジを所定位置においてロックしたロック状態に、逆転駆動によってロック解除状態に切り替えるロック機構を有し、前記制御部は、前記媒体トレイ上の被記録媒体の有無を確認する際、前記ロック機構による前記ロック状態を解除するために前記搬送用モータを逆転駆動させる場合、少なくとも逆転駆動させる量を予め正転駆動させる構成であることを特徴とする。
本発明の第9の態様によれば、第8の態様と同様の作用効果に加え、前記制御部は、前記媒体トレイ上の被記録媒体の有無を確認する際、前記ロック機構による前記ロック状態を解除するために前記搬送用モータを逆転駆動させる場合、少なくとも逆転駆動させる量を予め正転駆動させる構成である。従って、前記搬送ローラ対によって搬送方向上流側へ送られる分、予め下流側へ送ることができる。その結果、仮に前記媒体トレイ上に被記録媒体がある場合において、前記媒体トレイの位置が不明であったときであっても、該媒体トレイ上の被記録媒体のみが前記搬送ローラ対に直に挟み込まれる虞がない。前記キャリッジがロック状態である場合に特に有効である。
本発明の第10の態様は、第9の態様において、前記動力切り替え機構は、前記幅方向へ移動した際の前記キャリッジと係合することによって切り替え可能に構成され、前記制御部は、前記動力切り替え機構による動力伝達を切り替える際、前記ロック状態における前記ロック機構の状態を解除するために前記搬送用モータを逆転駆動させる場合、逆転駆動させる量を予め正転駆動させる構成であることを特徴とする。
本発明の第10の態様によれば、第9の態様と同様の作用効果に加え、前記制御部は、前記動力切り替え機構による動力伝達を切り替える際、前記ロック状態における前記ロック機構の状態を解除するために前記搬送用モータを逆転駆動させる場合、逆転駆動させる量を予め正転駆動させる構成である。従って、前記動力切り替え機構による動力伝達を切り替える際、前記媒体トレイ上の被記録媒体のみが前記搬送ローラ対に直に挟み込まれる虞がない。前記動力切り替え機構による動力伝達を切り替える必要がある場合に特に有効である。
本発明の第11の態様は、第8から第10のいずれか一の態様において、前記動力切り替え機構の切り替えによって、前記搬送用モータの動力を受け該搬送用モータの正転駆動によって前記キャリッジの記録ヘッドを封止したキャッピング状態に、逆転駆動によってキャッピング解除状態に切り替えるキャッピング機構を有し、前記制御部は、電源がONになった際、初期動作としてキャッピング状態にする構成であることを特徴とする。
本発明の第11の態様によれば、第8から第10のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記制御部は、電源がONになった際、初期動作としてキャッピング状態にする構成である。係る場合に、前記第1検出器よる前記媒体トレイ上の被記録媒体の有無の確認が特に有効である。
本発明の第12の態様は、第8から第11のいずれか一の態様において、前記制御部は、前記第1検出器によって前記媒体トレイ上の被記録媒体の有無を確認し、被記録媒体が有りのとき、前記搬送用モータを正転駆動させ、前記媒体トレイを前記第2位置へ移動させる構成であることを特徴とする。
本発明の第12の態様によれば、第8から第11のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記制御部は、前記被記録媒体が有りのとき、前記搬送用モータを正転駆動させ、前記媒体トレイを前記第2位置へ移動させる構成である。従って、ユーザに被記録媒体の取り出しを促すことができる。係る場合、例えば、表示部にその旨を表示して該取り出しを促すこともできる。
本発明の第13の態様は、第12の態様において、前記第2位置において、前記媒体トレイ上の被記録媒体が取り出された場合の操作がされたとき、前記制御部は、前記搬送用モータを逆転駆動させ前記媒体トレイを、仮に被記録媒体を保持していたならば該被記録媒体が搬送方向において前記第1検出器と対向する位置まで移動させ、前記キャリッジを幅方向へ移動させ前記第1検出器によって前記媒体トレイ上の被記録媒体の有無を確認する構成であることを特徴とする。
本発明の第13の態様によれば、第12の態様と同様の作用効果に加え、前記第2位置において、前記媒体トレイ上の被記録媒体が取り出された場合の操作がされたとき、前記制御部は、前記キャリッジを幅方向へ移動させ前記第1検出器によって前記媒体トレイ上の被記録媒体の有無を確認する構成である。即ち、二回目の確認を行う構成である。従って、ユーザが前記媒体トレイ上の被記録媒体を取り出しかか否かの確認を行うことができる。その結果、取り出していない場合、即ち、まだ前記媒体トレイ上に被記録媒体がある場合に、誤って、前記媒体トレイを前記第1位置へ移動させ、該媒体トレイ上の被記録媒体のみが前記搬送ローラ対に直に挟み込まれることを防止することができる。
以下、本発明に係る記録装置の実施の形態について説明する。最初に本発明の記録装置を実施するための最良の形態としてインクジェットプリンタ1を採り上げて、その全体構成の概略を図面に基づいて説明する。
図1はインクジェットプリンタの内部構造を示す斜視図、図2はインクジェットプリンタの内部構造の概略を示すディスク保持トレイが格納ポジションに位置しているときの側断面図である。図3は同インクジェットプリンタのディスク保持トレイが記録実行開始ポジションに位置しているときの側断面図、図4は同インクジェットプリンタのディスク保持トレイが記録実行終了間際のポジションに位置しているときの側断面図である。また、図5は同インクジェットプリンタのディスク保持トレイがセットポジションに位置しているときの側断面図である。
尚、図示のインクジェットプリンタ1は、上部に図示を省略した画像読取り装置(スキャナ)を搭載した複合型のインクジェットプリンタであり、用紙やフィルム等の軟質の被記録材である第1の被記録材Pと、CD−RやDVD−Rを含む光ディスク等の硬質の被記録材である第2の被記録材Qとの両方に対して記録を実行することができるタイプのインクジェットプリンタである。また、図示のインクジェットプリンタ1は、前記2種類の第1及び第2被記録材P、Qの記録実行領域での搬送方向Aと交差する幅方向Bに往復移動し得るキャリッジ40の下面に記録ヘッド42を搭載したシリアルプリンタである。
このインクジェットプリンタ1は、外観が比較的フラットな面によって構成されている矩形筐体状の記録装置本体であるプリンタ本体2を備えている。そして、前記プリンタ本体2の前面2aの中央下部に多数枚の第1の被記録材Pを積畳状態で収容し得る給送用カセット11が着脱可能に装着されている。また、該給送用カセット11の装着面の上方には記録実行後の第1の被記録材Pを積畳状態でスタックするための排出用スタッカ47が設けられている。この他、プリンタ本体2の前面2aには各種の操作指令を実行するための図示しない操作ボタンと、各種のインクカートリッジを収容するための図示しないカートリッジホルダ等が設けられている。
給送用カセット11は、第1の被記録材Pの搬送経路の始発位置に設けられる部材である。給送用カセット11内に収容された第1の被記録材Pは、自動給送装置3によって最上位のものから順番に1枚ずつ繰り出されて後述するU字反転経路50に向けて給送されるようになっている。尚、前記自動給送装置3は、給送用カセット11内の上位の第1の被記録材Pを後方に引き出すピックアップローラ16と、後方に引き出された上位の第1の被記録材Pを予備分離しながらU字反転経路50に導く分離斜面12と、該分離斜面12の後部斜め上方において自由回転可能な状態で設けられる第1ガイドローラ20と、該第1ガイドローラ20の後部斜め上方に設けられる分離ローラ21とを備えることによって構成されている。
また、前記ピックアップローラ16は、揺動軸18を中心に揺動する揺動アーム17の先端部に設けられており、給送時に第1の被記録材Pの上面に圧接されて搬送方向Aへの回転によって給送用カセット11内の上位の第1の被記録材Pを後方に引き出すことができるようになっている。また、前記分離ローラ21は、トルクリミッタ機構により所定の回転抵抗が与えられており、分離従動ローラ22と、分離駆動ローラ23との一対のニップローラによって構成されている。該分離ローラ21は、前記分離斜面12による予備分離では分離できなかった後続の第1の被記録材Pを最上位の第1の被記録材Pから完全に分離させる本分離作用を担っている。
そして、U字反転経路50に給送された第1の被記録材Pは、後述する本実施の形態に係る被記録材の搬送装置5によってU字反転経路50上を搬送されて、記録ポジション51に導かれる。記録ポジション51の下方には、搬送されてきた第1の被記録材Pないし第2の被記録材Qの下面を支持して記録ヘッド42下面との間のギャップPGを規定するプラテン38が設けられている。尚、前記プラテン38は、支持部材である搬送案内部39と、該搬送案内部39の上面に形成されているプラテンリブ38aと、記録の実行に使用されなかった余剰のインクを回収するためのインク回収溝39aとを備えることによって構成されている。
一方、記録ポジション51の上方には、記録実行部である記録実行装置4の主要な構成部材である記録ヘッド42と、該記録ヘッド42を下面に搭載した状態で幅方向Bにキャリッジガイド軸41に沿って案内されて往復移動し得るキャリッジ40とが設けられている。更に、前記記録ヘッド42に各色のインクを供給する複数の図示しないインクチューブ及びインク供給ポンプと、キャリッジ40のホームポジションに設けられる図示しないキャッピング装置ないし第1の被記録材Pと第2の被記録材Qとの切替え時等に使用される図示しない自動ギャップ調整機構等を備えることによって記録実行装置4は構成されている。また、前記記録ヘッド42は、後述する搬送ローラ対34下流近傍位置の平坦搬送経路52上に設けられている。
また、前記記録ポジション51の下流位置には被記録材の排出装置6が設けられている。被記録材の排出装置6は、排出駆動ローラ44と排出従動ローラ45との一対のニップローラによって構成される排出用ローラ43と、上述した排出用スタッカ47とを備えることによって構成されている。また、前記排出用スタッカ47には入れ子状にその内部に収容される延長スタッカ48が引出し・格納自在に設けられている。
また、インクジェットプリンタ1は、トレイ格納検出器104と、トレイ位置検出器106と、紙幅センサ107とを有する。このうち、トレイ格納検出器104は、接触式である機械式の検出器であり、ディスク保持トレイ55が格納ポジション54に位置するか否かを検出することができるように設けられている。具体的には、格納ポジション54に位置するディスク保持トレイ55の記録時の搬送方向上流側に設けられ、突起105(図13参照)がディスク保持トレイ55と当接することによってディスク保持トレイ55を検出することができるように構成されている。
またさらに、トレイ位置検出器106は、光学式のセンサであり、搬送ローラ対34の搬送方向上流側近傍において、用紙やディスク保持トレイ55の有無を検出することができるように設けられている。具体的には、搬送方向Aにおいて、格納ポジション54に位置するディスク保持トレイ55の記録時の搬送方向下流端と、搬送ローラ対34との間に設けられている。また、幅方向Bにおいて、ディスク保持トレイ55の幅方向1桁側と対向する位置に設けられている。
また、紙幅センサ107は、光学式のセンサであり、記録ヘッド42と隣接して設けられている。そして、キャリッジ40が幅方向Bへ移動するとき、キャリッジ40と一体に移動し、反射率の高低によって用紙およびディスク保持トレイ上のCDRディスクの有無および端部を検出することができるように構成されている。
さらに、トレイ格納検出器104、トレイ位置検出器106および紙幅センサ107は、制御部100へ検出状態を知らせる信号を送信するように設けられている。
[実施例]
次に、このようにして構成される本実施形態のインクジェットプリンタ1について図面に基づいて具体的に説明する。
図6はディスク保持トレイの往復移動経路上でのディスク保持トレイの作動態様を示すディスク保持トレイが格納ポジションに位置しているときの平面図、図7は同ディスク保持トレイが記録実行開始ポジションに位置しているときの平面図である。図8は同ディスク保持トレイが記録実行終了間際のポジションに位置しているときの平面図、図9は同ディスク保持トレイがセットポジションに位置しているときの平面図である。図10はディスク保持トレイを示す上方からの斜視図、図11はディスク保持トレイを示す下方からの斜視図である。また図12は経路構成部材を示す下面図、図13はディスク保持トレイの補助搬送機構を示す斜視図である。
本実施形態のインクジェットプリンタ1は、プリンタ本体2に対して着脱可能に装着される前述した給送用カセット11と、前記給送用カセット11内に積畳されている第1の被記録材PをU字反転させて給送用カセット11の装着側の面であるプリンタ本体2の前面2aに排出させるように案内するU字反転経路50と、第2の被記録材Qをセットした状態でセットポジション53(図5、図9)と格納ポジション54(図2、図6)との間を移動し得るディスク保持トレイ55と、前記ディスク保持トレイ55のセットポジション53と格納ポジション54との間の往復移動を案内する往復移動経路56と、前記U字反転経路50の下流位置に設けられる第1及び第2の被記録材P、Q搬送用の搬送ローラ対34とを備えている。
そして、本実施形態では更に前記構成に加えて、前記ディスク保持トレイ55は、前記U字反転経路50を構成する経路構成部材57の内部空間58内に収容される大きさの短寸のトレイによって構成されており、該ディスク保持トレイ55には該ディスク保持トレイ55をセットポジション53に導くために移動ストロークSを拡張する拡張移動機構59が接続されている。また、前記U字反転経路50の下流位置には、第1及び第2の被記録材P、Qを平坦な姿勢で搬送し得る平坦搬送経路52が設けられており、前述したように前記搬送ローラ対34下流近傍位置の平坦搬送経路52上に記録ポジション51が設けられている。
尚、本明細書で使用する記録ポジション51とは、記録ヘッド42によって記録が行われる記録実行領域を意味している。具体的には、図7に示す記録実行開始ポジション60と、図8に示す記録実行終了間際のポジション61との間の間隔を持った記録実行領域を示している。
また、本実施形態の他の特徴的構成として前記経路構成部材57の内部空間58に、格納ポジション54に位置している前記ディスク保持トレイ55の裏面(下面)55bを支持する支持部材62が前記経路構成部材57と一体化された状態で設けられている。この一体化構造は、プラスチック材の一体成形による一体化構造と、別体のものを固定具で固定した一体化構造のいずれでもよい。
本実施形態によれば、経路構成部材57の内部空間58には、格納ポジション54に位置しているディスク保持トレイ55の裏面55bを支持する支持部材62が経路構成部材57と一体化されて設けられているので、U字反転経路50を構成している経路構成部材57と記録装置本体の機械的強度を向上させることができる。
U字反転経路50は、プリンタ本体2内部の後部スペースを利用して設けられており、U字反転経路50の外側案内面50aを形成する一例として2分割された上方に位置する上部ハウジング63、64及び搬送案内上37と、下方に位置する下部ハウジング65と、U字反転経路50の内側案内面50bを形成する前述した経路構成部材57とを備えることによってU字反転経路50は構成されている。また、前記U字反転経路50上には、図2に示すように、送り駆動ローラ26と送り従動ローラ27との一対のニップローラによって構成されている第1中間送りローラ25と、自由回転可能な第2ガイドローラ29と、送り駆動ローラ32と送り従動ローラ33との一対のニップローラによって構成されている第2中間送りローラ31とが設けられている。そして、これらのローラ25、29、31の送り・案内作用によってU字反転経路50内に供給された第1の被記録材Pは、U字反転経路50の下流近傍位置に設けられる上述した搬送ローラ対34に供給されるようになっている。
尚、搬送ローラ対34は、ローラ駆動軸35aによって支持された搬送駆動ローラ35と、前記搬送案内上37の先端において自由回転可能な状態で設けられている搬送従動ローラ36との一対のニップローラによって構成されている。また、前記搬送従動ローラ36の搬送方向Aの位置は、搬送駆動ローラ35の搬送方向Aの位置よりも幾分下流にずれた位置に設定されている。そして、このような位置設定の搬送ローラ対34を採用することによって供給された第1の被記録材Pの先端を下方のプラテンリブ38aに押し付けてヘッド擦れを防止し、記録品質の向上を図っている。また、前記ローラ駆動軸35aには図示しない駆動モータからの動力が伝達されて、第1及び第2の被記録材P、Qの搬送を実行する他、ギヤ輪列66を介して補助搬送機構67に動力を伝達させてディスク保持トレイ55の格納ポジション54からの移動開始動作と、格納ポジション54に至る移動終了動作とを実行できるようになっている。
また、前記ローラ駆動軸35aには図示しないクラッチ装置が設けられており、クラッチ装置の係合位置を適宜可変することによって上述した図示しないインク供給ポンプ、キャッピング装置、自動ギャップ調整機構及び自動給送装置3に対して選択的にローラ駆動軸35aの動力を伝えることができるようになっている。
また、ディスク保持トレイ55は、図10、図11に示すような奥行寸法の短い短寸の矩形平板状の部材である。ディスク保持トレイ55の上面55aにおける幅方向の中央位置の幾分前方寄りの位置には、第2の被記録材Qをセットするためのセット凹部71と、その中心にセットされた第2の被記録材Qを保持する保持凸部72とが設けられている。また、前記ディスク保持トレイ55にセットできる第2の被記録材Qとしては、12cm直径あるいは8cm直径のCD−R、CD−RW、DVD−R、DVD−RWあるいは次世代の光ディスクとして注目されているブルーレイディスク等、今後開発されるものを含めた種々の光ディスク等が適用可能である。
この他、ディスク保持トレイ55の先端部には櫛歯状で前下がり傾斜の案内爪73が設けられており、ディスク保持トレイ55の後端部のコーナ部付近には、後述する拡張移動機構59のガイドアーム74L、74Rのそれぞれの先端部74a、74aと回転自在に接続される舌片状をした接続片75L、75Rが設けられている。尚、向かって左側の接続片75Lの下面と向かって右側の接続片75Rの上面にはそれぞれ接続凸部75aが設けられている。
往復移動経路56は、前記ディスク保持トレイ55が格納ポジション54に位置しているときにディスク保持トレイ55の下面を支持する上述した支持部材62と、ディスク保持トレイ55の左右の側縁に摺接してディスク保持トレイ55の移動を案内する、前記支持部材62に設けられているエッジガイド76L、76Rと、ディスク保持トレイ55が記録ポジション51に位置しているときにディスク保持トレイ55の下面を支持する上述した搬送案内部39と、ディスク保持トレイ55がセットポジション53に位置しているときにディスク保持トレイ55の下面を支持する上述した排出用スタッカ47とを備えることによって構成されている。
拡張移動機構59は、前記ディスク保持トレイ55に対して回転自在に接続されている折畳み式のガイドアーム74L、74Rと、これらのガイドアーム74L、74Rの基端部74bと係合して前記ガイドアーム74L、74Rの姿勢と移動を案内するガイドレール77L、77Rとを備えることによって構成されている。ガイドアーム74L、74Rは、幅狭で長尺な平板状の部材であり、ガイドアーム74L、74Rの先端部74aには前記ディスク保持トレイ55の接続片75L、75Rと回転自在に接続するための接続穴78、78が形成されている。
また、ガイドアーム74L、74Rの基端部74bには、向かって左側のガイドアーム74L側では上方に向けて突出し、向かって右側のガイドアーム74R側では下方に向けて突出するガイドピン79、79が設けられている。そして、ガイドアーム74L側の上方に向けて突出するガイドピン79が前記経路構成部材57の内周面57aに刻設されているL字形のガイドレール77Lと係合し、ガイドアーム74R側の下方に向けて突出するガイドピン79が前記支承部材62の上面62aに刻設されている同じくL字形で左右対称配置されているガイドレール77Rと係合するようになっている。
また、前記ディスク保持トレイ55の搬送方向A及び搬送方向Aと反対方向の移動は、上述した補助搬送機構67と、搬送ローラ対34とによって行われている。そして、前記補助搬送機構67は、格納ポジション54に位置しているディスク保持トレイ55を記録実行開始ポジション60に受け渡すまでの移動と、記録実行開始ポジション60に位置しているディスク保持トレイ55を格納ポジション54に格納するまでの移動を担っている。尚、補助搬送機構67としては、図13に拡大して示すようなラック・ピニオン機構が一例として適用でき、本実施例ではディスク保持トレイ55の上面55aにおける向かって右側の側縁部の後部にラック68を、前記ローラ駆動軸35aの動力を伝達するギヤ輪列66の終端部にピニオン69をそれぞれ配設した補助搬送機構67を図示している。
次に、このようにして構成される本実施形態の記録装置の作動態様を、ディスク保持トレイについての(1)格納時、(2)記録実行開始時、(3)記録実行終了時、(4)セット時に分けて説明する。
(1)格納時(図2、図6参照)
格納時とは、ディスク保持トレイ55が格納ポジション54に位置している場合である。この場合には、図示のように、経路構成部材57の内部空間58内において支持部材62によって下面55bが支持された状態で、ディスク保持トレイ55はU字反転経路50内に格納されている。
そして、ディスク保持トレイ55が格納ポジション54に位置している場合には、図2に示すように、第1の被記録材Pに対する記録の実行が可能になっている。即ち給送用カセット11内に収容されている第1の被記録材Pは自動給送装置3によって最上位の1枚の第1の被記録材PのみがU字反転経路50に供給される。そして、U字反転経路50では第1中間送りローラ25と第2中間送りローラ31とによって第1の被記録材Pに送り力が付与されて、更に第2ガイドローラ29と、U字反転経路50の外側案内面50a及び内側案内面50bと、搬送案内上37の内側案内面37aとによって案内されて搬送ローラ対34に導かれる。そして搬送ローラ対34による挟圧送り作用によって第1の被記録材Pは平坦搬送経路52上に設けられている記録ポジション51に搬送されて記録実行装置4による所望の記録が実行される。
本実施形態によれば、ディスク保持トレイ55を記録装置本体内に内蔵するための格納ポジション54は、U字反転経路50を構成する経路構成部材57の内部空間58に設けられているので、U字反転経路50の内部空間58を有効に活用することができる。
加えて、記録実行装置を構成する記録ヘッド42は、前記格納ポジション54に位置する前記ディスク保持トレイ55の前記セットポジション53側の端部よりセットポジション53側の位置に設けられているので、記録ヘッド42の直近の上流側に比較的フラットな領域を多く(長く)確保することが可能となる。これにより、U字反転湾曲に基づく搬送負荷を低減することができ、高精度の記録を行うことができ、記録品質の低下を防止することができる。特に、ハガキのような短尺な被記録材は、U字反転経路50における反転湾曲状態が解消されて、全体がほぼフラットな状態になって記録を行うことが可能であるので、その効果は大である。
また、記録実行時の被記録材の搬送を直接司る搬送ローラ対34に第1の被記録材Pの先端が到達した状態で、既にその上流側の被記録材Pはほぼフラットな形状になることができるので、搬送負荷を低減でき、該搬送ローラ対34で高精度な搬送が可能となり、以て記録品質を向上することができる。
このとき、トレイ格納検出器104は、ディスク保持トレイ55と当接しており、ON状態となる。また、トレイ位置検出器106は、ディスク保持トレイ55の切欠き部102(図6参照)と対向しており、OFF状態となる。またさらに、紙幅センサ107は、プラテン上に何もないので、OFF状態となる。
尚、格納ポジション54へ移動する際、必ず紙幅センサ107によってディスク保持トレイ上の第2の被記録材(ディスク)Qの有無を確認した後に移動するように構成されている。従って、格納ポジション54に位置するディスク保持トレイ上に第2の被記録材(ディスク)Qがある場合はない。
(2)記録実行開始時(図3、図7参照)
格納ポジション54に位置しているディスク保持トレイ55のラック68にローラ駆動軸35aの動力がギヤ輪列66及びピニオン69を介して伝達されると、ディスク保持トレイ55は前方への移動を開始する。ディスク保持トレイ55先端の案内爪73が搬送ローラ対34のニップ点に至ると、前記補助搬送機構67からの動力伝達が終了し、ディスク保持トレイ55は搬送ローラ対34から動力を受ける記録実行開始ポジション60に至る。尚、ディスク保持トレイ55を使用するのは第2の被記録材Qであるから、記録ヘッド42とプラテン38間のギャップPGを自動ギャップ調整装置としてのギャップ切り替え手段110を作動させて上方に拡大し、第2の被記録材Q用のギャップPGに設定しておく。
このとき、トレイ格納検出器104は、ディスク保持トレイ55が離間しており、OFF状態となる。また、トレイ位置検出器106は、ディスク保持トレイ55と対向しており、ON状態となる。またさらに、紙幅センサ107は、反射率が高いCDRディスクと対向しているので、ON状態となる。
(3)記録実行終了間際の時(図4、図8参照)
搬送ローラ対34の挟圧送り作用によって記録実行開始ポジション60に位置していたディスク保持トレイ55は、搬送方向Aに向けて平坦搬送経路52上を搬送され、同時に幅方向Bに往復移動するキャリッジ40の往復動作によって上方から第2の被記録材Qの被記録面の全幅に亘って記録ヘッド42から各色のインクが吐出される。そして、第2の被記録材Qの被記録面に対する記録の実行が終了間際になると、前記ディスク保持トレイ55は、図4、図8に示す記録実行終了間際のポジション61に到達する。
その後、第2の被記録媒体Qが、搬送ローラ対34を通過し、搬送ローラ対34の搬送方向下流側に位置したとき記録の実行が終了する。即ち、記録終了位置では、第2の被記録媒体Qは、搬送ローラ対34のニップから解放された状態となる。
このとき、トレイ格納検出器104は、ディスク保持トレイ55が離間しており、OFF状態となる。また、トレイ位置検出器106は、ディスク保持トレイ55と対向しており、ON状態となる。またさらに、紙幅センサ107は、反射率が高いCDRディスクと対向しているので、ON状態となる。
(4)セット時(図5、図9参照)
第2の被記録材Qをディスク保持トレイ55にセットする場合や記録の実行が終了した第2の被記録材Qをディスク保持トレイ55から取り出す場合には、ディスク保持トレイ55を一杯に前方に引き出した図5、図9に示すセットポジション53にディスク保持トレイ55を位置させる。前記記録実行終了間際のポジション61とセットポジション53間のディスク保持トレイ55の移動は、図示のように、左右のガイドアーム74L、74Rを搬送ローラ対34によって挟持することによって行う。また、上述した格納ポジション54と記録実行開始ポジション60間のディスク保持トレイ55の移動、記録実行開始ポジション60と記録実行終了間際のポジション61間のディスク保持トレイ55の移動、そして記録実行終了間際のポジション61とセットポジション53間のディスク保持トレイ55の移動を通じてガイドアーム74L、74Rのそれぞれの基端部74b、74bに設けられているガイドピン79、79は常にガイドレール77L、77Rに係合した状態になっており、図2、図6に示す折畳み状態から図5、図9に示す伸張状態にガイドアーム74L、74Rの姿勢を連続的に変化させて行く。
このとき、トレイ格納検出器104は、ディスク保持トレイ55が離間しており、OFF状態となる。また、トレイ位置検出器106は、右のガイドアーム74Rに形成されたセットポジション孔101と対向しており、OFF状態となる。またさらに、紙幅センサ107は、反射率が低いディスク保持トレイ55と対向しているので、OFF状態となる。
尚、セットポジション53から格納ポジション54に向けてのディスク保持トレイ55の移動の際における本実施形態の作動態様も前記と逆の手順を辿るだけで、その内容は前記と同じである。
また、図8に示す如く、インクジェットプリンタ1は、給送手段120と、キャッピング装置としてのキャッピング手段130と、自動ギャップ調整機構としてのギャップ切り替え手段110と、選択切り替え動力伝達手段140とを有する。このうち、給送手段120としての自動給送装置3は、第1の被記録材Pをピックアップして搬送装置5へ給送することができるように設けられている。さらに、自動給送装置3は、搬送用モータ103の動力によって駆動するように設けられている。
また、キャッピング手段130は、図示しないキャップ部を有し、記録ヘッド42をキャッピングしてノズル形成面を封止することができるように設けられている。さらに、キャッピング手段130は、図示しないロックレバーを備えたロック手段131を有している。ロック手段131は、ロックレバーをキャリッジ40に設けられた図示しない凹部と係合させてキャリッジ40の移動をロックすることができるように設けられている。さらに、キャッピング手段130およびロック手段131は、搬送用モータ103の動力によって駆動するように設けられている。
またさらに、ギャップ切り替え手段110は、記録ヘッド42とプラテン38との間の距離を切り替えることができるように設けられている。具体的には、キャリッジ40およびキャリッジガイド軸41をプラテン38に対して接離移動させるように構成されている。さらに、ギャップ切り替え手段110は、搬送用モータ103の動力によって駆動するように設けられている。
また、選択切り替え動力伝達手段140は、搬送用モータ103の動力を、自動給送装置3、キャッピング手段130、ギャップ切り替え手段110および補助搬送機構67のいずれか一を切り替え可能に選択して該いずれか一に伝達するように構成されている。尚、切り替えは、キャリッジ40の移動によって、後述する選択切り替え動力伝達手段140のキャリッジ係合部165a(図16および図17参照)を移動させ、次にアーム部材155(図14〜図17参照)を揺動させることによって実行されるように構成されている。
続いて、選択切り替え動力伝達手段140としての動力伝達切換装置150の構成について説明する。以下では先ず、図14を参照しながら動力伝達切換装置150の構成について概説する。図14に示すようにプリンタ1は動力源として2つのモータを備えており、その一つがPF(用紙送り)モータ103であり、もう一つがCR(キャリッジ)モータ8である。そしてこれら2つのモータは、制御部100により制御される。
PFモータ103は、搬送駆動ローラ35(搬送手段5)、駆動ローラ44(排出手段6)、駆動ローラ32(第2中間送り部31)、などの各ローラの共通の駆動源であるとともに、動力伝達切換装置150を介して、給送装置2、ポンプ装置(図示せず)など、プリンタ1において動力を必要とする種々の被駆動部を駆動する。尚、図14において機構A〜機構Fはこれら複数の被駆動部を示しており、以下ではこれら機構A〜機構Fを適宜「被駆動部」と総称することとする。
但し、搬送駆動ローラ35(搬送手段5)、駆動ローラ44(排出手段6)、駆動ローラ32(第2中間送り部31)、などのこれら用紙搬送経路に設けられるローラは、動力伝達切換装置を介さずにPFモータ103と一対一で連結されており、PFモータ103が回転すると、それに応じて常に回転するようになっている。
そして動力伝達切換装置150は、搬送駆動ローラ35を動力軸とし、この搬送駆動ローラ35から回転トルクを受け、被駆動部へと回転トルクを伝達する。尚、符号159A〜159Fは各被駆動部が有する入力歯車を示しており、例えば入力歯車159Aに回転トルクが伝達されると、機構Aが稼働する様になっている。
この動力伝達切換装置150は、搬送駆動ローラ35の軸線方向に沿って位置する第1ポジションと第2ポジションとの間を変位可能に(ポジション切り換え可能に)設けられ、第1ポジションにおいて搬送駆動ローラ35から被駆動部へと搬送駆動ローラ35の回転トルクを伝達する動力伝達部154を備えている。
この動力伝達部154は、搬送駆動ローラ35を挿通させる軸穴を形成するスリーブ部155c(図16および図17参照)を備えたアーム部材155を有し、このアーム部材155はスリーブ部155cを介して、搬送駆動ローラ35の軸線方向にスライド変位可能に、且つ符号aで示すように搬送駆動ローラ35を揺動軸として揺動可能に設けられている。
このアーム部材155は、第1遊星歯車157及び「伝達歯車」としての第2遊星歯車158を自由回転可能に備えている。ここでアーム部材155は、第1ポジションにおいて拘束手段(後述)により揺動動作が拘束されるが、第2ポジションにおいては搬送駆動ローラ35を揺動軸として揺動可能となり、揺動することにより、第2遊星歯車158を、複数の入力歯車159A〜159Fのうちいずれか一つと噛合可能な(接続可能な)位置に位置決めする。
但し、この第2ポジションにおいて第2遊星歯車158は、各入力歯車159A〜159Fと実際に噛合しない段違い位置に位置決めされ(図示せず)、第2ポジションから第1ポジションへと切り換わった際に、第2遊星歯車158が入力歯車159A〜159Fのいずれかと噛合するようになっている。
図16は、動力伝達部154が第1ポジションにある状態を示している。搬送駆動ローラ35には、当該搬送駆動ローラ35と一体的に回転する駆動歯車156が設けられていて、図示するように第1ポジションにおいては、第1遊星歯車157が駆動歯車156と噛合するようになっている。従って第1ポジションでは、駆動歯車156→第1遊星歯車157→第2遊星歯車158→入力歯車159A〜159Fのいずれか、の順で回転トルクが伝達され、即ちいずれかの被駆動部が駆動されるようになっている。
尚、この第1ポジションは、アーム部材155をフレーム部材151に向けて付勢する第1位置決め手段(付勢手段)としてのコイルばね168により保持される。より詳しくは、搬送駆動ローラ35の軸端35aにはストッパ63が設けられており、アーム部材155はこのストッパ63とケース部材165(後述)との間に介在するコイルばね168の付勢力により、フレーム部材151に向けて図14の紙面奥へ付勢された状態に設けられている。従ってこの付勢力によりアーム部材155がフレーム部材151に当接し、第1ポジションが保持されるようになっている。
また、アーム部材155は、第1ポジションにおいて拘束手段により揺動動作が拘束されるようになっている。より詳しくは、アーム部材155には穴155bが形成されており、フレーム部材151には位置決めピン152A〜152F(図14及び図15参照)がアーム部材155の側に向けて突出するように形成されている。
位置決めピン152A〜152Fは、入力歯車159A〜159Fのそれぞれに対応して、それぞれの近傍に設けられており、例えばアーム部材155に設けられた第2遊星歯車158が入力歯車152Aと噛合した状態では、アーム部材155の穴155bに位置決めピン152Aが入り込むことにより、アーム部材155の揺動動作が拘束され、第2遊星歯車158と入力歯車159Aとの噛合状態が維持されるようになっている。
以上により、アーム部材155の穴155bと位置決めピン152A〜152Fが、アーム部材155の揺動動作を拘束する拘束手段を構成する。尚、位置決めピン152A〜152Fは、先端に向かって先細りする形状を成しており、これにより各位置決めピンの先端から穴155bの中心から多少ずれても、穴155bに正しく入り込むようになっている。
続いて、上記の様に構成された動力伝達部154のポジションを切り換えるポジション切り換え手段、およびアーム部材155を揺動させるクラッチ手段161について説明する。図16に示すようにアーム部材155においてスリーブ部155cの端部には、搬送駆動ローラ35の軸線方向に突出する突起(歯)が搬送駆動ローラ35の周方向に沿って所定間隔毎に複数配置されて成るアーム側櫛歯状部155aが形成されている。
また、アーム側櫛歯状部155aと対向する位置には、アーム駆動部材(円筒状部材)66が搬送駆動ローラ35と一体的に回転するよう設けられており、このアーム駆動部材166においてアーム側櫛歯状部155aと対向する位置には、アーム側櫛歯状部155aと同様に搬送駆動ローラ35の軸線方向に突出する突起(歯)が搬送駆動ローラ35の周方向に沿って所定間隔毎に複数配置されて成る駆動軸側櫛歯状部166aが形成されている。
アーム側櫛歯状部155aと駆動軸側櫛歯状部166aは、図17に示すように動力伝達部154が第2ポジションにあるときに噛合可能に設けられており、この様に噛合することにより、動力伝達部154が第2ポジションにあるときに搬送駆動ローラ35の回転トルクがアーム部材155に伝達され、搬送駆動ローラ35とともにアーム部材155が回転(揺動)するようになっている。
より具体的には、図16に示すようにアーム側櫛歯状部155aと駆動軸側櫛歯状部166aを内側に備えるよう円筒形状を成すケース部材165が設けられており、その一方側の開口部から、スリーブ部155cがケース部材165の内側に入り込むように、且つ、当該一方側の開口部の内周面165dが、スリーブ部155cの外周面との間で所定の隙間を成すように形成されている。また、他方側の開口部の内周面(図示せず)が、搬送駆動ローラ35の外周面と摺接するように形成されている。尚、ケース部材165の内周面165dとアーム駆動部材166の鍔部166bとが接触するように構成されている。
ケース部材165とアーム部材155との間には、付勢手段としてのコイルばね169が設けられており、ケース部材165がコイルばね168の付勢力に抗して図14の紙面手前に変位すると、コイルばね169の付勢力を介して、アーム部材155も右方向に(第1ポジションから第2ポジションに向けて)変位する様に構成されている。
ここで、ケース部材165とアーム部材155はコイルばね169を介して係合している為、アーム側櫛歯状部155aと駆動軸側櫛歯状部166aとが正しく噛み合わずに両者の歯の先端同士が衝突しても、コイルばね69が縮むことによりアーム部材155(アーム側櫛歯状部155a)が停止したままケース部材165のみが変位することが可能となっている。
従ってアーム側櫛歯状部155aと駆動軸側櫛歯状部166aとが正しく噛み合わずに両者の歯の先端同士が衝突しても、破損等が生じないようになっている。そして両者の歯の先端同士が衝突した状態で搬送駆動ローラ35が所定量回転すれば、図17に示すようにアーム側櫛歯状部155aと駆動軸側櫛歯状部166aとが正しく噛み合うことが可能となる。
そして図17に示すようなアーム側櫛歯状部155aと駆動軸側櫛歯状部166aとが噛合する動力伝達部154の位置が、当該動力伝達部154の第2ポジションであり、この状態で搬送駆動ローラ35が回転すれば、それに応じてアーム部材155が揺動し、第2遊星歯車158を入力歯車159A〜159Fのいずれかと噛合する位置に位置決めすることが可能となる。
尚、この位置決め動作は、位置決めフレーム160(図14)を利用して行われる。即ち、アーム部材155を図14の反時計回り方向に揺動させて位置決めフレーム160に突き当てた状態(即ち、PFモータ103の駆動電流値がしきい値を超えた状態)から、搬送駆動ローラ35を所定の回転量だけ回転させて、第2遊星歯車158を目的の位置に位置決めすることにより行う。尚、搬送駆動ローラ35の回転量は、図示を省略する回転検出手段により検出可能となっている。
以上のように、アーム側櫛歯状部155a及び駆動軸側櫛歯状部166aが、動力伝達部154が第1ポジションにあるときにアーム部材155と係合解除し、動力伝達部154が第2ポジションにあるときにアーム部材155と係合して当該アーム部材155に搬送駆動ローラ35の回転トルクを伝達し、当該アーム部材155を揺動させるクラッチ手段161を構成する。
続いて、動力伝達部154のポジション切り換えは、当該動力伝達部154を第1ポジションに向けて付勢するコイルばね168と、このコイルばね168の付勢力に抗して第1ポジションから第2ポジションに向けて変位させる、第2位置決め手段(ポジション切換手段)としてのキャリッジ40と、により行われる。
即ち動力伝達部154は、キャリッジ40が記録領域側にあるときに、つまり動力伝達部154とキャリッジ40とが非係合状態にあるときに、上述した通りコイルばね168の付勢力により第1ポジションを維持する。この状態から、キャリッジ40がホームポジション側(搬送駆動ローラ35の軸端35Aの側)に移動してくると、ケース部材165に形成された被係合部としてのキャリッジ係合部165aがキャリッジ40の側面と係合する。
そして更にキャリッジ40が移動することによりケース部材165が押されて、動力伝達部154が第1ポジションから第2ポジションに変位する。そしてその位置をキャリッジ40が維持する限り、動力伝達部154は第2ポジションを保持する。尚この状態では、アーム側櫛歯状部155aは、コイルばね169の付勢力によって駆動軸側櫛歯状部166aに圧接するので、両者の噛合状態が維持される。以上により、キャリッジ40が、動力伝達部154を第1ポジションから第2ポジションに変位させ、更に第2ポジションに保持する第2位置決め手段を構成する。
続いて、動力伝達部154の中間ポジション(図示せず)について説明する。上述した通り動力伝達部154は第1ポジションと第2ポジションとの間を変位し、第1ポジションでは搬送駆動ローラ35から被駆動部へと回転トルクを伝達し、第2ポジションではアーム部材155の揺動を介して第2遊星歯車158を位置決めする。この第1ポジションと第2ポジションとの間には、中間ポジションが設定されており、且つ保持手段73(後述)によって、コイルばね168の付勢力に抗して、動力伝達部154がキャリッジ40から独立してその中間ポジションを保持可能となっている。
続いて、プリンタ1の電源がONになった際の動作について説明する。
図18に示すのは、本発明に係るディスク保持トレイの位置判定シーケンスを示すチャート図である。
図18に示す如く、ステップS1では、電源がONになった際、先ず、ディスク保持トレイ55の状態判別を行うために、トレイ格納検出器104がディスク保持トレイ55を検出しているか否かを判定する。具体的には、制御部100が、トレイ格納検出器104がディスク保持トレイ55と当接しているか否かを判定する。当接していると判定した場合、ディスク保持トレイ55は格納ポジション54にあると判定し、ステップS2へ進む。一方、否と判定した場合、ステップS3へ進む。
ステップS2では、CR(キャリッジ)ホームポジションシーク2を実行する。CR(キャリッジ)ホームポジションシーク2は、キャリッジ40がホームポジションにあるか否かを判定するシーケンスである。
ここで、キャリッジのホームポジションとは、キャリッジ40をロック状態にすることができる位置であって、キャッピング手段130のロック手段131のロックレバー(図示せず)と係合することができる位置をいう。CR(キャリッジ)ホームポジションシーク2の詳細については後述するものとする。その後、ディスク保持トレイ55の位置判定シーケンスを終了する。
ステップS3では、排紙カバーオープンを実行する。具体的には、制御部100が、図示しないカバー用モータを駆動させ、プリンタ1に設けられた図示しない排紙カバーを開いた状態にする。そして、ステップS4へ進む。
ステップS4では、CR(キャリッジ)ホームポジションシーク3を実行する。CR(キャリッジ)ホームポジションシーク3は、ディスク保持トレイ55に第2の被記録材QとしてのCDRディスク等のメディア(以下、理解しやすくするために単にCDRディスクとする)があるか否かを判定するシーケンスである。ディスク保持トレイ55が格納ポジション54(図6参照)にない場合、ディスク保持トレイ55上にCDRディスクQがあるか否か不明だからである。CR(キャリッジ)ホームポジションシーク3の詳細については後述するものとする。その後、ディスク保持トレイ55の位置判定シーケンスを終了する。
図19に示すのは、ホームポジションシーク2の動作を示すチャート図である。
図19に示す如く、ステップS11では、キャリッジ40の状態が、ロック状態か否かを判定する。
ここで、ロック状態とは、キャッピング手段130に設けられたロック手段131としてのロックレバー(図示せず)が突出し、キャリッジ側の凹部(図示せず)と係合した状態をいう。
従って、キャリッジモータ8を駆動させて、キャリッジ40を用紙の幅方向Bである80桁側から1桁側へ、1桁側から80桁側へ移動させようとすることによってロック状態か否かを判定することができる。
具体的には、ロック状態では、前記ロックレバー(図示せず)と前記凹部(図示せず)との係合の所定の遊びを除いて、キャリッジ40の幅方向Bの移動が規制される。そして、移動が規制された場合、キャリッジモータ8の負荷は所定値を超える。従って、制御部100は、移動が規制されたと判断し、キャリッジ40がロック状態と判定することができる。
係る場合、プリンタ1の電源がOFFになった際、正常にプリンタ1の動作は終了し、キャリッジ40はホームポジションに位置している。また、キャリッジ40がロック状態のとき、選択切り替え動力伝達手段140は、キャッピング手段130が選択されている状態である。そして、ステップS12へ進む。
一方、移動が規制されなかった場合、キャリッジモータ8の負荷は所定値を超えない。従って、制御部100は、移動が規制されていないと判断し、キャリッジ40がロック状態ではないと判定することができる。
係る場合、プリンタ1の電源がOFFになった際、プリンタ1の動作は正常に終了しなかったため、キャリッジ40がロック状態ではないと考えられる。即ち、正常ではない所謂、アブノーマル操作によって、動作が中途半端な状態で終了したため、キャリッジ40がロック状態ではないと考えられる。そして、ステップS15へ進む。
ステップS12では、キャリッジ40のロック状態を解除するために搬送用モータ103を逆転駆動させる。
ここで、選択切り替え動力伝達手段140によってキャッピング手段130が選択されている場合、ロック手段131の前記ロックレバーは、搬送用モータ103の第1所定量の正転駆動によってキャリッジ40の前記凹部から退避移動するように構成されている。また、搬送用モータ103の駆動量における「第1所定量」とは、キャリッジ40のロック状態とロック解除状態とを切り替えることができる駆動量をいう。
従って、前記ロックレバーと前記凹部との係合を解除してロック解除状態にすることができる。一方、搬送用モータ103の第1所定量の逆転駆動によって、前記ロックレバーを突出移動させることができるように構成されている。従って、前記ロックレバーと前記凹部とを係合させロック状態にすることができる。
その結果、キャリッジ40をロック解除状態にすることができる。そして、ステップS13へ進む。
ステップS13では、キャリッジ40を基準位置へ移動させた後にホームポジションへ移動させる。前述したステップS11において、キャリッジ40がロック状態ではなく、ホームポジションに位置していなかった場合があり、キャリッジ40の位置を確認するためである。
具体的には、キャリッジ40を80桁側から1桁側へ移動させ、1桁側端部である基準位置において度当たらせて停止させる。
ここで、基準位置は、ロック状態のホームポジションと異なる位置であって、ホームポジションから僅かに1桁側へ移動した1桁側端部の位置である。
その後、キャリッジ40をホームポジションへ移動させる。そして、ステップS14へ進む。
ステップS14では、キャリッジ40をロック状態にするために搬送用モータ103を正転駆動させる。具体的には、前述したように前記ロックレバーと前記凹部とを係合させロック状態にする。そして、ホームポジションシーク2のシーケンスを終了する。
ステップS15では、選択切り替え動力伝達手段140がキャッピング手段130を選択している状態か否かを判定する。キャッピング手段130が選択されている場合、キャッピング手段130による記録ヘッド42の吸引動作中または吸引動作の前後において、アブノーマル操作によってプリンタ1の電源がOFFになったと判断することができる。係る場合、キャリッジ40は、ロック状態になっていないことがある。そして、ステップS12へ進む。
一方、キャッピング手段130が選択されていない場合、即ち、キャッピング手段130以外が選択されていた場合、キャリッジ40の走査実行中において、アブノーマル操作によってプリンタ1の電源がOFFになったと判断することができる。係る場合、キャリッジ40はロック解除された状態であり、キャリッジ40の位置が不明なときがある。そして、ステップS16へ進む。
ステップS16では、選択切り替え動力伝達手段140の選択を、キャッピング手段130に切り替える。具体的には、前述したように、キャリッジ40をキャリッジ係合部165a(図16および図17参照)と係合させ、動力伝達部154のポジションを第1ポジション(図16参照)から第2ポジションへ切り替える。そして、搬送用モータ103を僅かに正転または逆転駆動させてアーム部材155(図14〜図17参照)を揺動させ、キャッピング手段130と対応する位置で停止させる。
その後、キャリッジ40をキャリッジ係合部165a(図16および図17参照)から離間させ、コイルばね168の付勢力によって、動力伝達部154のポジションを第2ポジション(図17参照)から第1ポジション(図16参照)へ切り替える。その結果、選択切り替え動力伝達手段140の選択を、キャッピング手段130に切り替えることができる。
図20〜図23に示すのは、ホームポジションシーク3の動作を示すチャート図である。
図20〜図23に示す如く、ステップS21では、キャリッジ40の状態が、ロック状態か否かを判定する。具体的な判定方法は、前述したステップS11と同様である。従って、その説明は省略する。
ここで、ディスク保持トレイ55が格納ポジション54(図6参照)にない場合、ディスク保持トレイ55上にCDRディスクQがあるか否か不明である。従って、前述したステップS12の如く、搬送用モータ103を逆転駆動させて搬送駆動ローラ35を逆転駆動させると、搬送ローラ対34がディスク保持トレイ55を上流側へ引き込み過ぎ、搬送ローラ対34が直にCDRディスクQのみを挟み込んでしまう虞がある。このため、ホームポジションシーク2と同様の動作を実行することはできない。
そこで、ホームポジションシーク2と異なるホームポジションシーク3を実行する。
キャリッジ40の状態がロック状態か否かを判定した結果、キャリッジ40がロック状態の場合、選択切り替え動力伝達手段140は、キャッピング手段130が選択されている状態である。そして、ステップS29へ進む。
一方、キャリッジ40がロック状態ではない場合、プリンタ1の動作は正常に終了しなかったため、キャリッジ40がロック状態ではないと考えられる。即ち、正常ではない所謂、アブノーマル操作によって、動作が中途半端な状態で終了したため、キャリッジ40がロック状態ではないと考えられる。そして、ステップS22へ進む。
ステップS22では、選択切り替え動力伝達手段140の選択を切り替えるため、キャリッジ40を80桁側から1桁側へ度当たるまで移動させる。
そして、キャリッジ40がキャリッジ係合部165a(図16および図17参照)と係合した場合、動力伝達部154のポジションを第1ポジション(図16参照)から第2ポジション(図17参照)へ切り替えることができる。その状態で搬送用モータ103を僅かに正転駆動させて、前述したようにアーム部材155(図14〜図17参照)を揺動させて位置決めフレーム160(図14参照)に突き当てた状態にすることができる。
一方、キャリッジ40がキャリッジ係合部165a(図16および図17参照)と係合せずに、ロック手段131の突出した状態の前記ロックレバーと当接する場合も考えられる。この段階では、選択切り替え動力伝達手段140が何を選択した状態か不明だからである。係る場合は、キャッピング手段130による空吸引動作中において、プリンタ1の電源がOFFになったとき、キャリッジ40がホームポジションより僅かに80桁側の位置に位置し、前記ロックレバーが突出した状態となって生じ得る。
そして、ステップS23へ進む。
ステップS23では、制御部100が、搬送用モータ103の出力が僅かな正転駆動量の範囲において、所定値以上か否かを判断する。これにより、制御部100が、搬送用モータ103の動力伝達経路上のアーム部材155(図14〜図17参照)が、位置決めフレーム160(図14参照)に突き当ったか否かを判定する。
前記所定値以上であると判断した場合、アーム部材155(図14〜図17参照)が位置決めフレーム160に突き当ったと考えられる。そして、ステップS24へ進む。
一方、前記否と判断した場合、キャリッジ40がキャリッジ係合部165a(図16および図17参照)と係合せずに、その手前のロック手段131の突出した状態の前記ロックレバーと当接しているため、アーム部材155(図14〜図17参照)が位置決めフレーム160に突き当たらなかったと考えられる。そして、ステップS26へ進む。
ステップS24では、搬送用モータ103を僅かに逆転駆動させてアーム部材155(図14〜図17参照)を揺動させることにより、選択切り替え動力伝達手段140の選択をCDRモード時に使用される補助搬送機構67に切り替える。これにより、ディスク保持トレイ55がいずれの位置であっても度当たらない限り、ディスク保持トレイ55を移動させることができる。そして、ステップS25へ進む。
ステップS25では、キャリッジ40をホームポジションへ移動させる。前述したステップS21において、ロック状態であった場合と同じ位置とするためである。そして、ステップS29へ進む。
ステップS26では、選択切り替え動力伝達手段140がキャッピング手段130を選択している状態か否かを判定する。前述したステップS23において、前記否と判断した場合、前述したようにキャリッジ40がキャリッジ係合部165a(図16および図17参照)と係合せずに、ロック手段131の突出した状態の前記ロックレバーと当接していると考えられる。
そして、係る場合は、前記ロックレバーが突出しているため、選択切り替え動力伝達手段140がキャッピング手段130を選択している状態であると考えられる。そのために確認を行う。具体的には、制御部100がEEPROMより選択切り替え動力伝達手段140の選択状態のフラグを読み取って判定する。
そして、キャッピング手段130を選択している状態である場合、ステップS27へ進む。
一方、前記否と判定した場合、エラーとなる。
ステップS27では、搬送用モータ103を第1所定量だけ正転駆動させて、搬送駆動ローラ35を正転駆動させる。これは、後のステップS28において、搬送用モータ103を第1所定量だけ逆転駆動させて搬送駆動ローラ35を逆転駆動させる際、搬送ローラ対34が、位置が不明であるディスク保持トレイ55を上流側へ引き込み過ぎ、直にCDRディスクQのみを挟み込んでしまうことを回避するためである。ディスク保持トレイ55の位置が不明であることにより、生じうる問題である。そして、ステップS28へ進む。
ステップS28では、前記ロックレバーが退避したロック解除状態にするため、搬送用モータ103を第1所定量だけ逆転駆動させて、搬送駆動ローラ35を逆転駆動させる。このとき、前述したステップS26において確認したように、選択切り替え動力伝達手段140がキャッピング手段130を選択している状態である。従って、搬送用モータ103を第1所定量だけ逆転駆動させることにより、ロック手段131の前記ロックレバーを退避移動させることができる。
即ち、前記ロックレバーが退避したロック解除状態にすることができる。その結果、前述したステップS22に戻った際、キャリッジ40をキャリッジ係合部165a(図16および図17参照)と確実に係合させることができる。そして、動力伝達部154のポジションを第1ポジション(図16参照)から第2ポジション(図17参照)へ切り替え、前述したようにアーム部材155(図14〜図17参照)を揺動させて位置決めフレーム160(図14参照)に突き当てた状態にすることができる。
そして、選択切り替え動力伝達手段140の選択を補助搬送機構67に切り替えるために、ステップS22へ戻る。
ステップS29では、トレイ位置検出器106を用いてディスク保持トレイ55の位置を判別する。具体的には、光学式センサであるトレイ位置検出器106は、ディスク保持トレイ55に当てた光の反射率によってON−OFF切り替わるように構成されている。そして、トレイ位置検出器106が、右のガイドアーム74Rのセットポジション孔101と対向したとき(図9参照)、およびディスク保持トレイ55の切欠き部102と対向したとき(図6参照)、OFF状態となるように構成されている。即ち、それ以外のとき(図7および図8参照)は、ON状態となるように構成されている。
そして、トレイ位置検出器106がOFF状態の場合、トレイ位置検出器106が、右のガイドアーム74Rのセットポジション孔101と対向している状態(図9参照)、およびディスク保持トレイ55の切欠き部102と対向している状態(図6参照)が考えられる。係る場合、ステップS30へ進む。
尚、トレイ位置検出器106がディスク保持トレイ55の切欠き部102と対向している状態(図6参照)には、ディスク保持トレイ55が格納ポジション54(図6参照)に位置する状態だけでなく、格納ポジション54から僅かに搬送方向下流側へずれた位置であって、トレイ格納検出器104がOFF状態となる位置に位置する状態も含まれるものとする。
一方、トレイ位置検出器106がON状態の場合、トレイ位置検出器106が、右のガイドアーム74Rのセットポジション孔101と対向した状態(図9参照)およびディスク保持トレイ55の切欠き部102と対向した状態(図6参照)以外の状態が考えられる。係る場合、ステップS39へ進む。
ステップS30では、搬送用モータ103を第2所定量だけ逆転駆動させて、搬送駆動ローラ35を逆転駆動させる。
ここで、第2所定量は、第1所定量より大であって、トレイ位置検出器106がセットポジション孔101と対向している状態から、ディスク保持トレイ55を搬送方向上流側へ移動させた場合であっても、搬送ローラ対34が直にCDRディスクQのみを挟み込んでしまう虞がない駆動量である。
尚、トレイ位置検出器106がディスク保持トレイ55の切欠き部102と対向している状態(図6参照)では、ディスク保持トレイ55上にCDRディスクQが無いことを前提としている。トレイ位置検出器106がディスク保持トレイ55の切欠き部102と対向している状態(図6参照)となる前に、キャリッジ40の紙幅センサ107によって、必ずディスク保持トレイ55上のCDRディスクQの有無を確認するからである。
このとき、選択切り替え動力伝達手段140が補助搬送機構67を選択している場合と、キャッピング手段130を選択している場合とがあり、それぞれ動作が異なるので場合分けして説明する。
選択切り替え動力伝達手段140が補助搬送機構67を選択している場合で、ディスク保持トレイ55の位置が、トレイ位置検出器106がディスク保持トレイ55の切欠き部102と対向している状態の位置(図6参照)だったとき、ディスク保持トレイ55は、補助搬送機構67によって搬送方向上流側へ移動する。
ここで、位置の判断時は、ステップS29の判別時である。
そして、ディスク保持トレイ55は、格納ポジション54(図6参照)まで移動して度当たる。このとき、トレイ格納検出器104がON状態になる。また、度当たりによって、搬送用モータ103の負荷が所定量を超える。
また、選択切り替え動力伝達手段140が補助搬送機構67を選択している場合で、ディスク保持トレイ55の位置が、トレイ位置検出器106がセットポジション孔101と対向している状態の位置(図9参照)だったとき、ディスク保持トレイ55は、搬送ローラ対34によって搬送方向上流側へ移動する。係る場合、ディスク保持トレイ55は度当たらない。即ち、仮にCDRディスクQがある場合における搬送ローラ対34が直にCDRディスクQのみを挟み込んでしまう虞がない位置まで移動して停止する。
一方、選択切り替え動力伝達手段140がキャッピング手段130を選択している場合で、ディスク保持トレイ55の位置が、トレイ位置検出器106がディスク保持トレイ55の切欠き部102と対向している状態の位置(図6参照)だったとき、ディスク保持トレイ55は移動しない。補助搬送機構67が選択されておらず、さらに、ディスク保持トレイ55は、搬送ローラ対34より搬送方向上流側に位置するため、動力を受けないからである。また、キャリッジ40がロック状態であれば、ロック解除状態に切り替わる。具体的には、前述したステップS21においてロック状態であると判定された場合である。一方、キャリッジ40が既にロック解除状態であれば、そのままロック解除状態が維持される。具体的には、前述したステップS21においてロック状態ではないと判定された場合である。
また、選択切り替え動力伝達手段140がキャッピング手段130を選択している場合で、ディスク保持トレイ55の位置が、トレイ位置検出器106がセットポジション孔101と対向している状態の位置(図9参照)だったとき、ディスク保持トレイ55は、搬送ローラ対34によって搬送方向上流側へ移動する。係る場合、ディスク保持トレイ55は度当たらない。即ち、仮にCDRディスクQがある場合における搬送ローラ対34が直にCDRディスクQのみを挟み込んでしまう虞がない位置まで移動して停止する。また、キャリッジ40がロック状態であれば、ロック解除状態に切り替わる。一方、キャリッジ40が既にロック解除状態であれば、そのままロック解除状態が維持される。
そして、上記いずれの場合もステップS31へ進む。
ステップS31では、制御部100が、搬送用モータ103の出力が僅かな正転駆動量の範囲において、所定値以上か否かを判断する。これにより、制御部100が、搬送用モータ103の動力伝達経路上のディスク保持トレイ55が格納ポジション54(図6参照)において度当たったか否かを判定する。
前記所定値以上であると判断した場合、ディスク保持トレイ55が格納ポジション54において度当たった状態であると考えられる。そして、ステップS32へ進む。
一方、前記否と判断した場合、前述したステップS30における選択切り替え動力伝達手段140が補助搬送機構67を選択している場合で、ディスク保持トレイ55の位置が、トレイ位置検出器106がディスク保持トレイ55の切欠き部102と対向している状態の位置(図6参照)だったとき以外の状態であると考えられる。
即ち、(1)選択切り替え動力伝達手段140が補助搬送機構67を選択している場合で、ディスク保持トレイ55の位置が、トレイ位置検出器106がセットポジション孔101と対向している状態の位置(図9参照)だったとき、(2)選択切り替え動力伝達手段140がキャッピング手段130を選択している場合で、ディスク保持トレイ55の位置が、トレイ位置検出器106がディスク保持トレイ55の切欠き部102と対向している状態の位置(図6参照)だったとき、(3)選択切り替え動力伝達手段140がキャッピング手段130を選択している場合で、ディスク保持トレイ55の位置が、トレイ位置検出器106がセットポジション孔101と対向している状態の位置(図9参照)だったとき、の3つの状態が考えられる。
係る場合、ステップS36へ進む。
ステップS32では、ディスク保持トレイ55の位置を確認するために、トレイ格納検出器104がディスク保持トレイ55を検出しているか否かを判定する。前述したステップS31において、ディスク保持トレイ55が格納ポジション54(図6参照)において度当たったと考えられ、その確認をするためである。
具体的には、制御部100が、トレイ格納検出器104がディスク保持トレイ55と当接してON状態になっているか否かを判定する。ON状態になっている判定した場合、ディスク保持トレイ55は格納ポジション54にあると判定することができる。即ち、制御部100は不明だったディスク保持トレイ55の位置を初めて把握することができる。そして、ステップS33へ進む。
一方、前記否と判定した場合、エラーとなる。ジャムが発生したと考えられるからである。
ステップS33では、キャリッジ40を基準位置へ移動させた後にホームポジションへ移動させる。前述したステップS30において、キャリッジ40がロック状態ではなく、ホームポジションに位置していない虞があり、キャリッジ40の位置を確認するためである。
具体的には、前述したステップS13と同様である。その説明は省略する。そして、ステップS34へ進む。
ステップS34では、選択切り替え動力伝達手段140の選択を、キャッピング手段130に切り替える。前記ステップS30において前述したように、キャッピング手段130ではなく、補助搬送機構67が選択されている場合も考えられるからである。
具体的には、前述したステップS16と同様である。その結果、選択切り替え動力伝達手段140の選択を、キャッピング手段130に切り替えることができる。
尚、既に選択切り替え動力伝達手段140がキャッピング手段130を選択していた場合は、該状態が維持される。
そして、ステップS35へ進む。
ステップS35では、キャリッジ40をロック状態にするために搬送用モータ103を正転駆動させる。具体的には、前述したように前記ロックレバーと前記凹部とを係合させロック状態にする。そして、ホームポジションシーク3のシーケンスを終了する。
ステップS36では、トレイ位置検出器106を用いてディスク保持トレイ55の位置を判別する。
ここで、前記ステップS30において搬送駆動ローラ35を逆転駆動させたことにより、ディスク保持トレイ55の位置が変わる場合がある。そして、変わった場合に前記逆転駆動させる前において、ディスク保持トレイ55がどの位置に位置していたかを推定することができるからである。即ち、制御部100は不明だったディスク保持トレイ55の位置を初めて把握することができる。
具体的な判別の仕方は、前述したステップS29と同様である。
そして、トレイ位置検出器106がOFF状態の場合、前記ステップS30において、選択切り替え動力伝達手段140がキャッピング手段130を選択している場合で、ディスク保持トレイ55の位置が、トレイ位置検出器106がディスク保持トレイ55の切欠き部102と対向している状態の位置(図6参照)だったと考えられる。そして、補助搬送機構67が選択されておらず、さらに、ディスク保持トレイ55は、搬送ローラ対34より搬送方向上流側に位置するため、トレイ位置検出器106がディスク保持トレイ55の切欠き部102と対向している状態の位置(図6参照)から移動しなかったと考えられる。即ち、制御部100は不明だったディスク保持トレイ55の位置を初めて把握することができる。具体的には、ディスク保持トレイ55は、格納ポジション(図6参照)または格納ポジションから僅かに下流側であって搬送ローラ対34より上流側の位置に位置すると把握することができる。係る場合、ステップS37へ進む。
一方、トレイ位置検出器106がON状態の場合、前記ステップS29におけるトレイ位置検出器106がOFF状態から、前記ステップS30において、搬送用モータ103を第2所定量だけ逆転駆動させて、搬送駆動ローラ35を逆転駆動させた結果、トレイ位置検出器106がON状態になったことになる。係る場合、前記ステップS29においてトレイ位置検出器106が右のガイドアーム74Rのセットポジション孔101と対向していた状態(図9参照)から、前記ステップS30においてディスク保持トレイ55が上流側へ移動したため、トレイ位置検出器106がON状態に切り替わったと考えられる。即ち、制御部100は不明だったディスク保持トレイ55の位置を初めて把握することができる。具体的には、ディスク保持トレイ55はセットポジション(図9参照)に位置していたと把握することができる。係る場合、ステップS44へ進む。
尚、選択切り替え動力伝達手段140の選択は、キャッピング手段130および補助搬送機構67の場合が考えられる。
ステップS37では、制御部100がCD_CRH=0のフラグを立てる。
ここで、「CD_CRH=0」は、ディスク保持トレイ55が、トレイ位置検出器106がディスク保持トレイ55の切欠き部102と対向している状態の位置(図6参照)に位置することを示す。この状態では、前述したようにディスク保持トレイ55上にCDRディスクQが無いことが明らかである。
そして、ステップS45へ進む。
ステップS39では、搬送用モータ103を第3所定量だけ正転駆動させて、搬送駆動ローラ35を正転駆動させる。
ここで、第3所定量は、第1所定量より小であって、選択切り替え動力伝達手段140がキャッピング手段130を選択している場合に、前記正転駆動によってキャッピング手段130の吸引ポンプ(図示せず)が作動開始する虞がない駆動量である。
このとき、選択切り替え動力伝達手段140がキャッピング手段130を選択している場合と、補助搬送機構67を選択している場合とが考えられる。そして、前記第3所定量だけ正転駆動させるので、いずれの場合であっても、前記吸引ポンプが作動開始する虞がない。また、駆動方向が正転であるため、ディスク保持トレイ55は、搬送ローラ対34によって搬送方向下流側へ移動する。従って、搬送ローラ対34が、直にCDRディスクQを挟み込む虞がない。
そして、ステップS40へ進む。
ステップS40では、トレイ位置検出器106を用いてディスク保持トレイ55の位置を判別する。
ここで、前記ステップS29におけるトレイ位置検出器106がON状態から、前記ステップS39において搬送駆動ローラ35を正転駆動させたことにより、ディスク保持トレイ55の位置が変わる。この際、トレイ位置検出器106がON状態だったのが、ステップS40においてOFF状態に切り替わる場合がある。
係る場合、搬送駆動ローラ35の正転駆動によって切り替わったので、トレイ位置検出器106が右のガイドアーム74Rのセットポジション孔101と対向していた状態(図9参照)になったと考えられる。即ち、制御部100は不明だったディスク保持トレイ55の位置を初めて把握することができる。具体的には、ディスク保持トレイ55はセットポジション(図9参照)に位置すると把握することができる。
具体的な判別の仕方は、前述したステップS29と同様である。
そして、トレイ位置検出器106がOFF状態の場合、前述したようにトレイ位置検出器106がセットポジション孔101と対向していた状態(図9参照)になったと考えられ、ステップS44へ進む。
一方、トレイ位置検出器106がON状態の場合、トレイ位置検出器106が、右のガイドアーム74Rのセットポジション孔101と対向した状態(図9参照)およびディスク保持トレイ55の切欠き部102と対向した状態(図6参照)以外の中途半端な状態が考えられる。係る場合、ステップS41へ進む。
尚、選択切り替え動力伝達手段140の選択は、キャッピング手段130および補助搬送機構67の場合が考えられる。
ステップS41では、キャッピング手段130の前記吸引ポンプのバルブ(図示せず)を解除するために、搬送用モータ103を第3所定量だけ逆転駆動させて、搬送駆動ローラ35を逆転駆動させる。このとき、ディスク保持トレイ55は搬送方向上流側へ移動するが、前記ステップS39において同じ第3所定量だけ正転駆動させてディスク保持トレイ55を下流側へ移動させている。従って、仮にディスク保持トレイ55にCDRディスクQがあった場合であっても、搬送ローラ対34が直にCDRディスクQを挟み込む虞がない。そして、ステップS42へ進む。
尚、前記吸引ポンプのバルブ(図示せず)は、搬送用モータ103の第3所定量の正転駆動の後の逆転駆動によって解除されるように構成されているものとする。また、その後、搬送用モータ103を正転駆動された場合であっても前記吸引ポンプは作動しないように構成されているものとする。即ち、前記吸引ポンプを再度作動させるには、選択切り替え動力伝達手段140がキャッピング手段130を再度選択し直す必要があるように構成されているものとする。
ステップS42では、ディスク保持トレイ55をセットポジション53(図9参照)まで移動させるために、搬送用モータ103を最大第4所定量だけ正転駆動させて、搬送駆動ローラ35を正転駆動させる。
ここで、第4所定量は、第1所定量より大であって、ディスク保持トレイ55を格納ポジション54(図6参照)からセットポジション53(図9参照)までの移動に必要な駆動量である。
そして、ステップS43へ進む。
尚、駆動量が第4所定量に達する前に、セットポジション53(図9参照)までの移動が完了したときは、セットポジション53においてディスク保持トレイ55が度当たるので、度当たったときの駆動量で停止するように構成されているものとする。
ステップS43では、トレイ位置検出器106を用いてディスク保持トレイ55の位置を判別する。
ここで、前記ステップS40におけるトレイ位置検出器106がON状態から、前記ステップS42において搬送駆動ローラ35を第4所定量だけ正転駆動させたことにより、ディスク保持トレイ55は確実にセットポジション53であるトレイ位置検出器106が右のガイドアーム74Rのセットポジション孔101と対向していた状態(図9参照)の位置まで移動すると考えられる。即ち、制御部100は不明だったディスク保持トレイ55の位置を初めて把握することができる。具体的には、ディスク保持トレイ55はセットポジション(図9参照)に位置すると把握することができる。
具体的な判別の仕方は、前述したステップS29と同様である。
そして、トレイ位置検出器106がOFF状態の場合、前述したようにトレイ位置検出器106がセットポジション孔101と対向していた状態(図9参照)になったと考えられ、ステップS44へ進む。
一方、トレイ位置検出器106がON状態の場合、エラーとなる。ジャムが発生したと考えられるからである。
ステップS44では、制御部100がCD_CRH=1のフラグを立てる。
ここで、「CD_CRH=1」は、ディスク保持トレイ55が、トレイ位置検出器106が右のガイドアーム74Rのセットポジション孔101と対向していた状態の位置(図9参照)に位置することを示す。この状態では、前述したようにディスク保持トレイ55上にCDRディスクQがあるか否かが不明である。
尚、前記ステップS30を経由した場合、前記ステップS36においてトレイ位置検出器106がON状態に切り替わっているので、正確にはステップS44においてではなく、前記ステップS30で逆転駆動させる前の前記ステップS29において、「CD_CRH=1」だったことを示す。
そして、ステップS45へ進む。
ステップS45では、キャリッジ40がロック状態の場合があり、係る場合にロック解除状態にするために、搬送用モータ103を第1所定量だけ逆転駆動させて、搬送駆動ローラ35を逆転駆動させる。
このとき、選択切り替え動力伝達手段140が補助搬送機構67を選択している場合と、キャッピング手段130を選択している場合とが考えられる。このうち、補助搬送機構67を選択している場合は、キャリッジ40は既にロック解除状態である。
一方、キャッピング手段130を選択している場合であって、前記ステップS30を経由したときは、キャリッジ40は既にロック解除状態であるが、前記ステップS30を経由しなかったときは、キャリッジ40はロック状態であると考えられる。
そして、前述したようにディスク保持トレイ55上にCDRディスクQがあるか否かが不明であり、有無を確認する必要がある。確認の仕方は、後述するようにキャリッジ40を幅方向Bに走査させて、キャリッジ40に設けられた紙幅センサ107によって行う。ロック解除状態にするのは、そのためである。
ここで、選択切り替え動力伝達手段140がキャッピング手段130を選択している場合は、前記ステップS30において前述したように、搬送用モータ103を第1所定量だけ逆転駆動させることにより、ロック手段131の前記ロックレバーを退避移動させることができる。即ち、前記ロックレバーが退避したロック解除状態にすることができる。
尚、キャリッジ40が既にロック解除状態であれば、そのままロック解除状態が維持される。
さらに、前記ステップS44を経由した「CD_CRH=1」のとき、ディスク保持トレイ55は、搬送ローラ対34によって搬送方向上流側へ移動する。このときのディスク保持トレイ55の位置は、セットポジション53(図9)から最大第1所定量および第2所定量だけ逆転駆動したときの距離だけ搬送方向上流側へ移動した位置となるが、該位置は、仮にCDRディスクQがある場合に搬送ローラ対34が直にCDRディスクQのみを挟み込んでしまう虞がない位置である。
即ち、ディスク保持トレイ55が、セットポジション53(図9)から最大第1所定量および第2所定量だけ逆転駆動したときの距離だけ搬送方向上流側へ移動した場合であっても問題がないように構成されていることを前提としている。
また、前記ステップS37を経由した「CD_CRH=0」のとき、ディスク保持トレイ55は、搬送ローラ対34から動力を受けないので、搬送方向上流側へ移動しない。即ち、格納ポジション54(図6参照)のままである。
一方、選択切り替え動力伝達手段140が補助搬送機構67を選択している場合であって、前記ステップS44を経由した「CD_CRH=1」のとき、ディスク保持トレイ55は、搬送ローラ対34によって最大第1所定量および第2所定量だけ逆転駆動したときの距離だけ、即ち、前記挟み込んでしまう虞がない距離だけ搬送方向上流側へ移動する。このとき、キャリッジ40は、前述したように既にロック解除状態である。
そして、上記いずれの場合もステップS46へ進む。
尚、補助搬送機構67を選択している場合であって、「CD_CRH=0」に相当するときは、前記ステップS31から前記ステップS32へ進むので、ここでは考慮しなくてよい。
ステップS46では、キャリッジ40を基準位置へ移動させた後にホームポジションへ移動させる。前述したステップS30において、キャリッジ40がロック状態ではなく、ホームポジションに位置していない虞があり、キャリッジ40の位置を確認するためである。
具体的には、前述したステップS13と同様である。その説明は省略する。そして、ステップS47へ進む。
ステップS47では、フラグが「CD_CRH=0」であるか否かを判定する。「CD_CRH=0」である場合は、前述したようにディスク保持トレイ55上にCDRディスクQが無いことが明らかである。係る場合を後述するステップS48におけるCDRディスクQの有無の確認の対象から除外するため、判定を実行する。
そして、「CD_CRH=0」である場合は、ステップS51へ進む。
一方、前記否の場合、即ち、「CD_CRH=1」である場合、CDRディスクQの有無を確認するために、ステップS48へ進む。
ステップS48では、キャリッジ40を幅方向Bに走査させ、紙幅センサ107によってディスク保持トレイ55上にCDRディスクQが有るか無いかを確認する。
具体的には、先ず、仮にCDRディスクQがある場合のCDRディスクQが紙幅センサ107と対向する位置まで、ディスク保持トレイ55を移動させる。ここで、ディスク保持トレイ55は、今までのステップS21〜S47において、一度はセットポジション53(図9参照)に位置していた。このとき、前記ステップS36、S40におけるOFFの場合、およびS43におけるOFFの場合において前述したように制御部100は、不明だったディスク保持トレイ55の位置を把握することができた。
従って、セットポジション53を基準にどれだけ逆転駆動させて移動させたかを制御部100が計算することで、現在の位置を把握することができる。そして、現在の位置から仮にCDRディスクQがある場合のCDRディスクQが紙幅センサ107と対向する位置まで、ディスク保持トレイ55を移動させる。このとき、搬送ローラ対34が直にCDRディスクQのみを挟み込んでしまう虞がないのは勿論である。
次に、キャリッジ40を幅方向Bに走査させ、紙幅センサ107によってディスク保持トレイ55上にCDRディスクQが有るか無いかを確認する。このとき、ディスク保持トレイ55とCDRディスクQのレーベル面との反射率の差によって、有無を判別することができるように構成されている。
そして、ステップS49へ進む。
ステップS49では、前記ステップS48の結果、制御部100がディスク保持トレイ55上にCDRディスクQが有りか否かを判定する。
そして、CDRディスクQが有ると判定した場合、ユーザにCDRディスクQの取り出しを促すため、ステップS50へ進む。
一方、CDRディスクQが無いと判定した場合、ユーザにCDRディスクQの取り出しを促す必要がないため、ステップS51へ進む。
ステップS50では、ディスク保持トレイ55をセットポジション53(図9参照)まで移動させるために、搬送用モータ103を最大第4所定量だけ正転駆動させて、搬送駆動ローラ35を正転駆動させる。従って、ユーザにCDRディスクQの取り出しを促すことができる。
さらに、その際、選択切り替え動力伝達手段140の選択をキャッピング手段130に切り替えると共に、キャリッジ40を、ホームポジションへ移動しロック状態にする。ユーザがすぐにCDRディスクQを取り出すか否か不明であり、すぐに取り出さなかった場合において、記録ヘッド42のノズル列の状態を安定させるためである。即ち、ノズル列のインクが乾燥することを防止するためにロックしてキャッピングした状態にする。そして、CDRディスク(ディスクメディア)有りエラーを表示する。
ステップS51では、ディスク保持トレイ55を格納ポジション54(図6参照)へ移動させるために、選択切り替え動力伝達手段140の選択を補助搬送機構67に切り替える。具体的な切り替え動作は、ステップS24と同様である。そして、ステップS52へ進む。
ステップS52では、ディスク保持トレイ55を格納ポジション54へ移動させるために、搬送用モータ103を逆転駆動させ、搬送駆動ローラ35を逆転駆動させる。このとき、選択切り替え動力伝達手段140は補助搬送機構67を選択した状態である。従って、搬送ローラ対34および補助搬送機構67によって、ディスク保持トレイ55を格納ポジション54(図6参照)へ移動させることができる。
そして、ステップS53へ進む。
ステップS53では、ディスク保持トレイ55の位置を確認するために、トレイ格納検出器104がディスク保持トレイ55を検出しているか否かを判定する。前述したステップS52において、ディスク保持トレイ55が格納ポジション54(図6参照)において度当たったと考えられ、その確認をするためである。
具体的な判定の仕方は、前記ステップS32と同様である。
そして、トレイ格納検出器104がON状態になっている判定した場合、ディスク保持トレイ55は格納ポジション54(図6参照)にあると判定し、ステップS54へ進む。
一方、前記否と判定した場合、エラーとなる。ジャムが発生したと考えられるからである。
ステップS54では、補助搬送機構67が選択されているため、選択切り替え動力伝達手段140の選択を、キャッピング手段130に切り替える。
具体的には、前述したステップS16と同様である。その結果、選択切り替え動力伝達手段140の選択を、キャッピング手段130に切り替えることができる。
そして、ステップS55へ進む。
ステップS55では、キャリッジ40をロック状態にするために搬送用モータ103を正転駆動させる。具体的には、前述したように前記ロックレバー(図示せず)と前記凹部(図示せず)とを係合させロック状態にする。そして、ホームポジションシーク3のシーケンスを終了する。
図24に示すのは、メディア有り判定後のシーケンスを示すチャート図である。
図24に示す如く、ステップS201では、UI(ユーザインターフェース)表示「ディスク保持トレイ(CD/DVDトレイ)上のCDRディスク(メディア)を取り除いて開閉ボタンを押して下さい。」を実行する。具体的には、制御部100が、その旨を前記表示部に表示する。これにより、ユーザにCDRディスクQの取り出しを促すことができる。そして、ステップS202へ進む。
ステップS202では、制御部100が、ユーザが前記ボタンを押したか否かを判定する。そして、押されたと判定した場合、ステップS203へ進む。
一方、前記否と判定した場合、ステップS201へ戻る。
ステップS203では、ユーザがCDRディスクQを取り出したか否かを確認するために、キャリッジ40を幅方向Bに走査させ、紙幅センサ107によってディスク保持トレイ55上にCDRディスクQが有るか無いかをみる。取り出していない場合、ディスク保持トレイ55を格納ポジション54(図6参照)へ移動すると、搬送ローラ対34が直にCDRディスクQのみを挟み込んでしまうからである。そこで、紙幅センサ107によってディスク保持トレイ55上にCDRディスクQが有るか無いかを確認する。
具体的な確認の仕方は、前記ステップS48と同様である。先ず、仮にCDRディスクQがある場合のCDRディスクQが紙幅センサ107と対向する位置まで、ディスク保持トレイ55を移動させる。次に、キャリッジ40を幅方向Bに走査させ、紙幅センサ107によってディスク保持トレイ55上にCDRディスクQが有るか無いかを確認する。
尚、前記ステップS50によりキャリッジ40がロック状態であるが、ロック解除を実行してから幅方向Bに走査させるのは勿論である。
そして、ステップS204へ進む。
ステップS204では、前記ステップS203の結果、制御部100がディスク保持トレイ55上にCDRディスクQが有りか否かを判定する。
そして、CDRディスクQが有ると判定した場合、エラーとなる。尚、前記ステップS201へ戻るように構成してもよい。
一方、CDRディスクQが無いと判定した場合、ユーザがCDRディスクQを取り出したと考えることができ、ディスク保持トレイ55を格納ポジション54(図6参照)へ移動させるために、ステップS205へ進む。
ステップS205では、UI(ユーザインターフェース)表示消去を実行する。また、CDRディスク(CD/DVDメディア)有りエラー状態を解除する。またさらに、ディスク保持トレイ55を格納ポジション54(図6参照)へ移動させるために、選択切り替え動力伝達手段140の選択を補助搬送機構67に切り替える。そして、搬送用モータ103を逆転駆動させて、ディスク保持トレイ55を格納ポジション54へ移動させる。その後、選択切り替え動力伝達手段140の選択をキャッピング手段130に切り替えると共に、キャリッジ40をホームポジションへ移動させ、ロックしてキャッピングした状態にする。そして、メディア有り判定後のシーケンスを終了する。
本実施形態の記録装置であるプリンタ1は、搬送駆動ローラ35と、従動回転する搬送従動ローラ36とを有し、被記録媒体の一例である第2の被記録材(例えば、CDRディスク)Q(以下、CDRディスクQ)を搬送する搬送ローラ対34と、搬送駆動ローラ35を駆動させる搬送用モータ103と、CDRディスクQに対して記録を実行する記録ヘッド42を有し、CDRディスクQの幅方向Bに移動するキャリッジ40と、キャリッジ40に設けられ、CDRディスクQを検出する第1検出器としての紙幅センサ107と、CDRディスクQを記録時の搬送方向下流側に媒体トレイから突出させた状態で保持し、格納状態であり搬送ローラ対34から搬送方向上流側に離間した第1位置としての格納ポジション54(図6参照)と、格納ポジション54より搬送方向下流側でありCDRディスクQを取り出し可能な状態である第2位置としてのセットポジション53との間を移動する媒体トレイとしてのディスク保持トレイ55と、格納ポジション54(図6参照)においてディスク保持トレイ55を検出する第2検出器としてのトレイ格納検出器104と、格納ポジション54(図6参照)から搬送ローラ対34と接触するまでの間の状態およびセットポジション53の状態のディスク保持トレイ55を検出する第3検出器としてのトレイ位置検出器106と、格納ポジション54(図6参照)から搬送ローラ対34と接触するまでの間のディスク保持トレイ55を、動力切り替え機構としての選択切り替え動力伝達手段140の切り替えによって、搬送用モータ103の動力を受けて搬送方向上流下流へ移動可能な補助搬送機構67と、電源がONになった際、トレイ格納検出器104によってディスク保持トレイ55の位置を確認し(ステップS1)、ディスク保持トレイ55が格納ポジション54(図6参照)にない場合、トレイ位置検出器106および搬送ローラ対34を用いてディスク保持トレイ55の位置を確認し(ステップS29〜S31、S39、S40)、ディスク保持トレイ55が格納ポジション54(図6参照)から搬送ローラ対34と接触するまでの間に位置しないと判断した場合、搬送用モータ103を正転駆動させディスク保持トレイ55を搬送方向下流側へ移動させ(ステップS39、S42)、トレイ位置検出器106によってディスク保持トレイ55がセットポジション53にあることを検出し(ステップS29、S40、S43)、搬送用モータ103を逆転駆動させディスク保持トレイ55を、仮にCDRディスクQを保持していたならばCDRディスクQが搬送方向Aにおいて紙幅センサ107と対向する位置まで移動させ、キャリッジ40を幅方向Bへ移動させ紙幅センサ107によってディスク保持トレイ55上のCDRディスクQの有無を確認(ステップS48、S49)する制御部100と、を備えていることを特徴とする。
また、本実施形態において、選択切り替え動力伝達手段140の切り替えによって、搬送用モータ103の動力を受け搬送用モータ103の正転駆動によってキャリッジ40を所定位置においてロックしたロック状態に、逆転駆動によってロック解除状態に切り替えるロック機構としてのロック手段131を有し、制御部100は、ディスク保持トレイ55上のCDRディスクQの有無を確認する際、ロック手段131によるロック状態を解除するために搬送用モータ103を逆転駆動させる(ステップS45)場合、少なくとも逆転駆動させる量を予め正転駆動させる(ステップS42)構成であることを特徴とする。
またさらに、本実施形態において、選択切り替え動力伝達手段140は、幅方向Bへ移動した際のキャリッジ40と係合することによって切り替え可能に構成され、制御部100は、選択切り替え動力伝達手段140による動力伝達を切り替える際、ロック状態におけるロック手段131の状態を解除するために搬送用モータ103を逆転駆動させる(ステップS28)場合、逆転駆動させる量を予め正転駆動させる(ステップS27)構成であることを特徴とする。
また、本実施形態において、選択切り替え動力伝達手段140の切り替えによって、搬送用モータ103の動力を受け搬送用モータ103の正転駆動によってキャリッジ40の記録ヘッド42を封止したキャッピング状態に、逆転駆動によってキャッピング解除状態に切り替えるキャッピング機構としてのキャッピング手段130を有し、制御部100は、電源がONになった際、初期動作としてキャッピング状態にする(ステップS2、S14)構成であることを特徴とする。
またさらに、本実施形態において、制御部100は、紙幅センサ107によってディスク保持トレイ55上のCDRディスクQの有無を確認し(ステップS48、S49)、CDRディスクQが有りのとき、搬送用モータ103を正転駆動させ、ディスク保持トレイ55をセットポジション53へ移動させる(ステップS50)構成であることを特徴とする。
また、本実施形態において、セットポジション53において、ディスク保持トレイ55上のCDRディスクQが取り出された場合の操作(ステップS202)がされたとき、制御部100は、搬送用モータ103を逆転駆動させディスク保持トレイ55を、仮にCDRディスクQを保持していたならばCDRディスクQが搬送方向Aにおいて紙幅センサ107と対向する位置まで移動させ、キャリッジ40を幅方向Bへ移動させ紙幅センサ107によってディスク保持トレイ55上のCDRディスクQの有無を確認する(ステップS203、S204)構成であることを特徴とする。
[他の実施例1]
続いて、他の実施例1について説明する。先ず概略について説明すると、他の実施例1では、前述した実施例のステップS48およびステップS49におけるCDRディスクQの有無の検出の判断を行わず、プリンタ1の電源がONになった際にトレイ格納検出器104およびトレイ位置検出器106によりディスク保持トレイ55が搬送ローラ対34に挟持されている位置(図7〜図9)であると判断した場合、CDRディスクQの有無に関わらずCDRディスクQをセットポジション53(図9)へ移動させるように構成されている。
以下、前述した実施例と異なる箇所のみ重点的に説明する。その他のステップについては前述した実施例と同様であるので、その説明は省略する。また、部材についても同様であるので、同じ符号を用いると共にその説明は省略する。
プリンタ1の電源がONになった際、前述した図18のチャート(ステップS1〜S4)を実行する。
ホームポジションシーク2のステップS11〜S14(図19参照)は前述した実施例と同様である。従って、その説明は省略する。
ホームポジションシーク3のステップS21〜S28(図20参照)は前述した実施例と同様である。また、ステップS29〜S37、S44およびS45(図21参照)も前述した実施例と同様である。またさらに、ステップS39〜S43(図22参照)も前述した実施例と同様である。
他の実施例1では、ホームポジションシーク3のステップS46からステップS47へ進む(図23参照)。このとき、ディスク保持トレイ55のフラグが「フラグ=0」ではない場合、ステップS48およびS49を実行せずにステップS50へ進む。ディスク保持トレイ55をセットポジション53(図9)へ移動し、ユーザにCDRディスクQの有無を確認してもらうためである。ステップS48およびS49を省略することによって、シーケンスを簡略化することができると共に、仮にCDRディスクQがあった場合により早期にユーザが取り出すことができる。即ち、ユーザがプリンタ1の電源をONにした直後であってユーザがプリンタ1から離れる前にユーザに対して取り出しを促すことができる。
そして、ステップS201(図24参照)へ進む。
一方、ディスク保持トレイ55のフラグが「フラグ=0」である場合、前述した実施例と同様にステップS51へ進む。
ホームポジションシーク3のステップS51〜S55(図23参照)は前述した実施例と同様である。
尚、他の実施例1では、前述したようにステップS48を実行しないので、後述するステップS201より前の段階で予めロック解除動作を実行する必要はない。従って、ステップS45のロック解除動作を省略することも可能である。
ステップS201では、「ディスク保持トレイ(CD/DVDトレイ)上のCDRディスク(メディア)を取り除いて開閉ボタンを押して下さい。」と表示される。このとき、ディスク保持トレイ55はセットポジション53(図9)にある。従って、ユーザは、ディスク保持トレイ55上のCDRディスクQの有無を目で確認することができる。そして、CDRディスクQが無いことを確認した場合、前記開閉ボタン(図示せず)を押す。一方、CDRディスクQが有ることを確認した場合、ユーザは、ディスク保持トレイ55上からCDRディスクQを取り出すことができる。その後、前記開閉ボタンを押す。そして、いずれの場合もステップS202へ進む。ステップS202〜S205は前述した実施例と同様である。
他の実施形態1の記録装置であるプリンタ1は、被記録媒体の一例である第2の被記録材(例えば、CDRディスク)Q(以下、CDRディスクQ)を保持する媒体トレイとしてのディスク保持トレイ55であって、収納/排出可能に進退するディスク保持トレイ55と、ディスク保持トレイ55を挟持して搬送する搬送ローラ対34であって、正転によりディスク保持トレイ55を排出方向(搬送方向下流側)に搬送し、逆転によりディスク保持トレイ55を収納方向(搬送方向上流側)に搬送する搬送ローラ対34と、搬送ローラ対34を正転/逆転させる駆動を行うための駆動手段の一例である搬送用モータ103と、搬送用モータ103から駆動力を受けて、搬送ローラ対34の逆転を伴う所定動作(ステップS12、S203におけるロック解除動作またはステップS28におけるロックレバー退避動作)を行う動作機構の一例であるロック手段131と、電源投入時において、搬送ローラ対34の逆転によってディスク保持トレイ55における搬送方向下流側の端部が搬送ローラ対34で挟持されないように、前記所定動作(ステップS12、S203におけるロック解除動作またはステップS28におけるロックレバー退避動作)を実行させる制御部100と、を備えていることを特徴とする。
また、他の実施形態1において、制御部100は、前記所定動作(ステップS12、S203におけるロック解除動作またはステップS28におけるロックレバー退避動作)前に、少なくとも当該所定動作(実施例ではステップS28におけるロックレバー退避動作)に係る搬送ローラ対34の逆転量(ステップS28)に対応する正転量で、搬送ローラ対34の駆動を実行させる(ステップS27)ことを特徴とする。
またさらに、他の実施形態1において、プリンタ1は、CDRディスクQに記録を行うための記録ヘッド42を走査可能に保持するキャリッジ40をさらに備えており、動作機構としてのロック手段131は、少なくとも、キャリッジ40を走査不能にロックした状態から走査可能な状態にするための動作を実行することを特徴とする。
また、他の実施形態1において、プリンタ1は、電源投入時におけるディスク保持トレイ55の位置を判定する位置判定手段としてのトレイ格納検出器104およびトレイ位置検出器106から信号を受ける制御部100をさらに備えており、ディスク保持トレイ55における搬送方向下流側の端部が搬送ローラ対34で挟持される位置よりも搬送方向下流側にある(図7〜図9参照)とトレイ格納検出器104およびトレイ位置検出器106から信号を受ける制御部100が判定する場合(ステップS1のトレイ無し、ステップS29のON、S36のONの場合)には、ディスク保持トレイ55からCDRディスクQを取出させるためのシーケンス(特にステップS50、S201)を制御部100が実行することを特徴とする。
またさらに、他の実施形態1の前記シーケンス(ステップS50、S201)において、ディスク保持トレイ55を排出する(ステップS50)ことを特徴とする。
また、他の実施形態1の前記シーケンス(ステップS50、S201)において、CDRディスクQの取出しを促す報知を行う(ステップS201)ことを特徴とする。
またさらに、他の実施形態1において、ディスク保持トレイ55における搬送方向下流側の端部は、保持されるCDRディスクQにおける搬送方向下流側の外縁に対して上流側へ後退した位置(図7、図9および図10参照)に形成されていることを特徴とする。
[他の実施例2]
本発明に係る記録装置1は、以上述べたような構成を基本とするものであるが、本発明の要旨を逸脱しない範囲内の部分的構成の変更や省略等を行うことも勿論可能である。例えば、ディスク保持トレイ55は経路構成部材57の内部空間58内に完全に収容される他、ディスク保持トレイ55の一部が経路構成部材57の内部空間58からはみ出すような構成であっても構わない。また、拡張移動機構59の構成は前記実施例に示す構成に限定されることなく、リンク機構やカム機構等を使用した構成であっても構わない。また補助搬送機構67の構成も前記実施例で採用したラック・ピニオン機構に限らず、同様の移動量を確保することができる種々の機構が採用可能である。
尚、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
本実施形態に係るインクジェットプリンタの内部構造を示す斜視図。 同インクジェットプリンタのディスク保持トレイ格納時の側断面図。 同インクジェットプリンタの前記録実行開始時の側断面図。 同インクジェットプリンタの前記録実行終了時の側断面図。 同インクジェットプリンタの第2の被記録材セット時の側断面図。 ディスク保持トレイの往復移動経路上でのディスク保持トレイの作動態様を示すディスク保持トレイが格納ポジションに位置しているときの平面図。 同ディスク保持トレイの前記録実行開始時の平面図。 同ディスク保持トレイの前記録実行終了時の平面図。 同ディスク保持トレイの第2の被記録材セット時の平面図。 ディスク保持トレイを示す上方からの斜視図。 ディスク保持トレイを示す下方からの斜視図。 経路構成部材を示す下面図。 ディスク保持トレイの補助搬送機構を示す斜視図。 本発明に係る動力伝達切換装置の正面図及び制御系のブロック図。 本発明に係る動力伝達切換装置の全体斜視図。 本発明に係る動力伝達切換装置の要部斜視図(第1ポジション)。 本発明に係る動力伝達切換装置の要部斜視図(第2ポジション)。 本発明に係るディスク保持トレイの位置を判定する際の動作を示すチャート図。 本発明に係るホームポジションシーク2を示すチャート図。 本発明に係るホームポジションシーク3を示すチャート図(1/4)。 本発明に係るホームポジションシーク3を示すチャート図(2/4)。 本発明に係るホームポジションシーク3を示すチャート図(3/4)。 本発明に係るホームポジションシーク3を示すチャート図(4/4)。 本発明に係るメディア有り判定後のシーケンスを示すチャート図。 記録装置内部の一例を示す概略側面図。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ(記録装置)、2 プリンタ本体(記録装置本体)、
2a 前面、3 自動給送装置、4 記録実行装置、
5 (被記録材の)搬送装置、6 (被記録材の)排出装置、
8 キャリッジ(CR)モータ、11 給送用カセット、
12 分離斜面、16 ピックアップローラ、17 揺動アーム、18 揺動軸、
20 第1ガイドローラ、21 分離ローラ、22 分離従動ローラ、
23 分離駆動ローラ、25 第1中間送りローラ、26 送り駆動ローラ、
27 送り従動ローラ、29 第2ガイドローラ、31 第2中間送りローラ、
32 送り駆動ローラ、33 送り従動ローラ、34 搬送ローラ対、
35 搬送駆動ローラ、35a ローラ駆動軸、36 搬送従動ローラ、
37 搬送案内上、37a 内側案内面、38 プラテン、38a プラテンリブ、
39 搬送案内部、39a インク回収溝、40 キャリッジ、
41 キャリッジガイド軸、42 記録ヘッド、43 排出用ローラ、
44 排出駆動ローラ、45 排出従動ローラ、47 排出用スタッカ、
48 延長スタッカ、50 U字反転経路、50a 外側案内面、50b 内側案内面、
51 記録ポジション、52 平坦搬送経路、53 セットポジション、
54 格納ポジション、55 ディスク保持トレイ、55a 上面、55b 下面、
56 往復移動経路、57 経路構成部材、57a 内周面、58 内部空間、
59 拡張移動機構、60 記録実行開始ポジション、61 記録実行終了ポジション、
62 支承部材、62a 上面、63 上部ハウジング、64 上部ハウジング、
65 下部ハウジング、66 ギヤ輪列、67 補助搬送機構、68 ラック、
69 ピニオン、71 セット凹部、72 保持凸部、73 案内爪、
74 ガイドアーム、74a 先端部、74b 基端部、74R 右のガイドアーム、
75 接続片、75a 接続凸部、76 エッジガイド、77 ガイドレール、
78 接続穴、79 ガイドピン、100 制御部、101 セットポジション孔、
102 切欠き部、103 搬送用モータ、104 トレイ格納検出器、105 突起、
106 トレイ位置検出器、107 紙幅センサ、110 ギャップ切り替え手段、
120 給送手段、130 キャッピング手段、131 ロック手段、
140 選択切り替え動力伝達手段、150 動力伝達切換装置、
151 フレーム部材、152A〜152F 固定ピン、154 動力伝達部、
155 アーム部材、155a アーム側櫛歯状部、155b 穴、
155c スリーブ部、156 駆動歯車、157 第1遊星歯車、
158 第2遊星歯車、159A〜159F 入力歯車、160 位置決めフレーム、
161 クラッチ手段、165 ケース部材、165a キャリッジ係合部、
165d 内周面、166 アーム駆動部材、166a 駆動軸側櫛歯状部、
166b 鍔部、168、169 コイルばね、200 (従来技術の)記録装置、
201 キャリッジ、202 搬送ローラ対、203 搬送駆動ローラ、
204 搬送従動ローラ、205 搬送用モータ、206 記録ヘッド、
207 紙幅センサ、208 トレイ検出器、209 CDRトレイ、
210 CDRディスク、210a レーベル面、210b データ記録面、
211 ロック手段、212 動力伝達切り替え手段、A 搬送方向、B 幅方向、
P 第1の被記録材、PG ギャップ、Q 第2の被記録材(ディスク)、
S 移動ストローク

Claims (8)

  1. 被記録媒体を保持する媒体トレイであって、収納/排出可能に進退する媒体トレイと、
    前記媒体トレイを挟持して搬送する搬送ローラ対であって、正転により当該媒体トレイを排出方向に搬送し、逆転により当該媒体トレイを収納方向に搬送する搬送ローラ対と、
    前記搬送ローラ対を正転/逆転させる駆動を行うための駆動手段と、
    前記駆動手段から駆動力を受けて、前記搬送ローラ対の逆転を伴う所定動作を行う動作機構と、
    電源投入時において、前記搬送ローラ対の逆転によって前記媒体トレイにおける前記排出方向側の端部が当該搬送ローラ対で挟持されないように、前記所定動作を実行させる制御部と、
    を備える記録装置。
  2. 請求項1に記載の記録装置であって、
    前記制御部は、前記所定動作前に、少なくとも当該所定動作に係る前記搬送ローラ対の逆転量に対応する正転量で、前記搬送ローラ対の駆動を実行させることを特徴とする記録装置。
  3. 請求項1または2に記載の記録装置であって、
    前記被記録媒体に記録を行うための記録ヘッドを走査可能に保持するキャリッジをさらに備えており、
    前記動作機構は、少なくとも、前記キャリッジを走査不能にロックした状態から走査可能な状態にするための動作を実行することを特徴とする記録装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の記録装置であって、
    電源投入時における前記媒体トレイの位置を判定する位置判定手段をさらに備えており、
    前記媒体トレイにおける前記排出方向側の端部が前記搬送ローラ対で挟持される位置よりも前記排出方向側にあると前記位置判定手段が判定する場合には、前記媒体トレイから被記録媒体を取出させるためのシーケンスを前記制御部が実行することを特徴とする記録装置。
  5. 請求項4に記載の記録装置であって、
    前記シーケンスにおいて、前記媒体トレイを排出することを特徴とする記録装置。
  6. 請求項4に記載の記録装置であって、
    前記シーケンスにおいて、被記録媒体の取出しを促す報知を行うことを特徴とする記録装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれか一項に記載の記録装置であって、
    前記媒体トレイにおける前記排出方向側の端部は、保持される被記録媒体における前記排出方向側の外縁に対して後退した位置に形成されていることを特徴とする記録装置。
  8. 搬送駆動ローラと、従動回転する搬送従動ローラとを有し、被記録媒体を搬送する搬送ローラ対と、
    前記搬送駆動ローラを駆動させる搬送用モータと、
    被記録媒体に対して記録を実行する記録ヘッドを有し、被記録媒体の幅方向に移動するキャリッジと、
    該キャリッジに設けられ、被記録媒体を検出する第1検出器と、
    被記録媒体を記録時の搬送方向下流側に該媒体トレイから突出させた状態で保持し、格納状態であり前記搬送ローラ対から搬送方向上流側に離間した第1位置と、該第1位置より搬送方向下流側であり被記録媒体を取り出し可能な状態である第2位置との間を移動する媒体トレイと、
    前記第1位置において前記媒体トレイを検出する第2検出器と、
    前記第1位置から前記搬送ローラ対と接触するまでの間の状態および前記第2位置の状態の前記媒体トレイを検出する第3検出器と、
    前記第1位置から前記搬送ローラ対と接触するまでの間の前記媒体トレイを、動力切り替え機構の切り替えによって、前記搬送用モータの動力を受けて搬送方向上流下流へ移動可能な補助搬送機構と、
    電源がONになった際、前記第2検出器によって前記媒体トレイの位置を確認し、前記媒体トレイが前記第1位置にない場合、
    前記第3検出器および前記搬送ローラ対を用いて前記媒体トレイの位置を確認し、前記媒体トレイが前記第1位置から前記搬送ローラ対と接触するまでの間に位置しないと判断した場合、
    前記搬送用モータを正転駆動させ前記媒体トレイを搬送方向下流側へ移動させ、前記第3検出器によって前記媒体トレイが前記第2位置にあることを検出し、
    前記搬送用モータを逆転駆動させ前記媒体トレイを、仮に被記録媒体を保持していたならば該被記録媒体が搬送方向において前記第1検出器と対向する位置まで移動させ、
    前記キャリッジを幅方向へ移動させ前記第1検出器によって前記媒体トレイ上の被記録媒体の有無を確認する制御部と、を備える記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010047382A (ja) * 2008-08-22 2010-03-04 Canon Inc 駆動伝達装置及びインクジェット記録装置
JP2015231690A (ja) * 2014-06-09 2015-12-24 ブラザー工業株式会社 インクジェット記録装置

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