JP2010006547A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】レジストローラの上流側に配置された第一用紙検出部で所定時間より短い用紙間の検出時間を検出したときであっても、当該レジストローラの下流側に適切なタイミングで用紙を搬送することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】給紙ローラ6と搬送ローラ7とレジストローラ8を制御して、用紙収容部14から定着部132に用紙を搬送する搬送制御部30を備え、前記搬送制御部30に、所定インタバルで前記給紙ローラ6を間歇駆動する給紙制御部32と、前記レジストローラ8の上流側に配置された第一用紙検出部4で用紙を検出したタイミングに基づいて前記搬送ローラ7と前記レジストローラ8を駆動制御するレジスト制御部33とを備えている画像形成装置1で、前記第一用紙検出部4で検出される用紙間の検出時間が所定時間より短くなると、前記給紙制御部32は、前記所定インタバルを長くなるように変化させる。
【選択図】図4
【解決手段】給紙ローラ6と搬送ローラ7とレジストローラ8を制御して、用紙収容部14から定着部132に用紙を搬送する搬送制御部30を備え、前記搬送制御部30に、所定インタバルで前記給紙ローラ6を間歇駆動する給紙制御部32と、前記レジストローラ8の上流側に配置された第一用紙検出部4で用紙を検出したタイミングに基づいて前記搬送ローラ7と前記レジストローラ8を駆動制御するレジスト制御部33とを備えている画像形成装置1で、前記第一用紙検出部4で検出される用紙間の検出時間が所定時間より短くなると、前記給紙制御部32は、前記所定インタバルを長くなるように変化させる。
【選択図】図4
Description
本発明は、用紙収容部から用紙をピックアップする給紙ローラと、前記給紙ローラでピックアップされた用紙をレジストローラに向けて搬送する搬送ローラと、前記搬送ローラで搬送された用紙を受け止めて用紙姿勢を矯正し、その後画像形成部に搬送するレジストローラとを制御し、前記画像形成部でトナー画像が転写された用紙を定着部に搬送する搬送制御部を備えた画像形成装置に関する。
電子写真方式を採用した画像形成装置は、給紙ローラ、搬送ローラ及びレジストローラなどを制御して用紙を搬送する搬送制御部を備えている。搬送制御部は、給紙ローラを制御して用紙収容部から用紙を給紙し、搬送ローラ及びレジストローラを制御して当該用紙を画像形成部に搬送する。そして、搬送ベルトを制御して画像形成部でトナー画像が転写された用紙を定着部に搬送し、排紙ローラを制御して用紙を排紙する。搬送制御部により搬送される用紙の搬送経路には、用紙を検出する用紙検出部が配置され、用紙検出部の検出状態に基づいて搬送異常検出部により用紙の異常搬送(用紙詰まりや重送など)が検出される。
例えば、特許文献1には、シート状の記録媒体を所定の搬送経路に沿って搬送するための搬送手段を備え、記録媒体の搬送方向において前記搬送手段より後方の第1検出位置を記録媒体が通過する際に、第1検出信号を出力する第1検出手段と、記録媒体の搬送方向において前記第1検出位置より後方の第2検出位置を記録媒体が通過する際に、第2検出信号を出力する第2検出手段と、前記第1および第2検出手段の出力信号に基づいて、前記記録媒体のジャムが発生したか否かを判定するジャム判定手段とを備えることを特徴とする画像形成装置が開示されている。
特許文献2には、給紙部より給紙された用紙に作像部で未定着画像を形成担持させ、該用紙を一対の定着部材の圧接ニップ部である定着部に導入して挟持搬送させて用紙に画像を定着させる画像形成装置において、前記定着部材を駆動する定着駆動部と、前記定着部の前後の用紙搬送路に設けた用紙の有無を検知する定着部前側検知部材と定着部後側検知部材と、前記定着後側検知部材が所定のタイミングで用紙到達を検知しないときに紙ジャム発生と判断して、画像形成装置の紙搬送駆動及び作像制御を停止させるとともに、前記定着部前側検知部材が用紙を検知している場合には前記定着部材を定着動作時と同じ方向に正転駆動させるように前記定着駆動部を制御して紙ジャム形態を検知するモードを実行させる制御手段と、を有することを特徴とする画像形成装置が開示されている。
特開2004−219680号公報
特開2005−181538号公報
単位時間のプリント枚数が多い所謂高速機の搬送制御部は、多くの用紙を短時間で搬送する必要があることから、用紙の搬送速度を速くするとともに、給紙ローラを間歇駆動のタイミングを早くして搬送する用紙の間隔を狭くする。狭い用紙間隔でも用紙の有無を検出することができるように、高速機の用紙検出部には、反射光や透過光を用いて用紙を検出する反応の速い光学センサが適している。
しかし、光学センサでは、光を透過する媒体であるOHPシートなどの有無を検出することができない。そのため、高速機であっても、用紙の有無により姿勢が変化するアクチュエータの姿勢に基づいて用紙の有無を検出するメカセンサが当該用紙検出部として用いられている。
ここで、搬送制御部は、用紙検出部で用紙の先端や後端を検出したタイミングに基づいてレジストローラや搬送ローラを駆動または停止して用紙の搬送タイミングを調整し、画像形成部でトナー画像が用紙の適正な位置に転写されるように当該用紙を搬送している。
ところが、メカセンサでなる用紙検出部は、例えば経年劣化などにより、用紙の検出に対する反応が鈍くなると、当該用紙検出部で検出される用紙間の検出時間が所定時間(用紙の搬送速度に基づいて設定された用紙間を検出した際の時間)より短くなることがある。
そのため、レジストローラへ搬送中の用紙にスリップが生じて、当該用紙と次の用紙の用紙間が狭くなると、反応が鈍くなった用紙検出部では当該用紙間の検出時間を得ることができず、画像形成部に適切なタイミングで用紙を搬送できない虞があった。
本発明は、上述の問題点に鑑み、レジストローラの上流側に配置された第一用紙検出部で所定時間より短い用紙間の検出時間を検出したときであっても、当該レジストローラの下流側に適切なタイミングで用紙を搬送することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明による画像形成装置の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項1に記載した通り、用紙収容部から用紙をピックアップする給紙ローラと、前記給紙ローラでピックアップされた用紙をレジストローラに向けて搬送する搬送ローラと、前記搬送ローラで搬送された用紙を受け止めて用紙姿勢を矯正し、その後画像形成部に搬送するレジストローラとを制御し、前記画像形成部でトナー画像が転写された用紙を定着部に搬送する搬送制御部を備え、前記搬送制御部に、所定インタバルで前記給紙ローラを間歇駆動する給紙制御部と、前記レジストローラの上流側に配置された第一用紙検出部で用紙の先端が検出された後の第一所定時間後に前記搬送ローラを停止させるとともに、所定タイミングで前記搬送ローラとレジストローラを駆動して用紙を前記画像形成部に搬送し、前記第一用紙検出部で用紙の後端が検出された後の第二所定時間後に前記レジストローラを停止させ、その後前記所定タイミングで前記レジストローラを駆動するレジスト制御部とを備えている画像形成装置であって、前記第一用紙検出部で検出される用紙間の検出時間が所定時間より短くなると、前記給紙制御部は、前記所定インタバルを長くなるように変化させる点にある。
給紙制御部が用紙収容部から所定インタバルより長いインタバルで用紙をピックアップすることで、第一用紙検出部で検出する用紙間が拡がる。従って、第一用紙検出部で検出される用紙間の検出時間が所定時間より短くなった原因が、レジストローラに搬送する用紙に生じたスリップによるものであったとき、当該用紙間より後の用紙間に対応する用紙にさらに大きなスリップが生じるようなことがあっても、用紙の後端と次の用紙の先端を第一用紙検出部で検出することができる可能性が高くなる。
同第二の特徴構成は、同請求項2に記載した通り、上述の第一特徴構成に加えて、前記第一用紙検出部で検出される用紙間の検出時間が所定時間より短くなると、前記レジスト制御部は、前記第一用紙検出部の検出状態にかかわらず、給紙時からの第三所定時間後に前記搬送ローラを停止させ、前記所定タイミングから第四所定時間後に前記レジストローラを停止させる点にある。
第一用紙検出部による用紙間の検出時間が所定時間より短い原因が、第一用紙検出部の用紙の検出に対する反応の鈍化によるものであるとき、当該第一用紙検出部による用紙の検出タイミングの精度は低い。
レジスト制御部は、検出タイミングの精度が低い可能性のある第一用紙検出部の検出状態にかかわらず、タイマにより計測した第三所定時間および第四所定時間に基づいて第一用紙検出部による用紙の本来の検出タイミングを予想する。従って、当該検出タイミングに基づいて搬送ローラ及びレジストローラを停止すべきタイミングに停止することができる可能性が高くなる。
同第三の特徴構成は、同請求項3に記載した通り、上述の第一または第二の特徴構成に加えて、前記第一用紙検出部による用紙の検出状態に基づいて、前記搬送制御部により搬送される用紙の異常搬送を検出する搬送異常検出部を備え、前記第一用紙検出部で検出される用紙間の検出時間が所定時間より短くなると、用紙の異常搬送の検出を停止する点にある。
搬送異常検出部が用紙の異常搬送の検出を停止することで、用紙間の検出時間が所定時間より短い原因が第一用紙検出部の用紙の検出に対する反応の鈍化によるものであるときの、搬送異常検出部による用紙の異常搬送が生じているとの誤検出を防止することができる。
同第四の特徴構成は、同請求項4に記載した通り、上述の第三の特徴構成に加えて、搬送異常検出部は、さらに、前記定着部の上流側または下流側に配置された第二用紙検出部による用紙の検出状態に基づいて、前記定着部での用紙の異常搬送を検出するように構成され、前記第一用紙検出部で検出される用紙間の検出時間が所定時間より短いときに、前記定着部での用紙の異常搬送を検出すると、前記搬送制御部により搬送される用紙の異常搬送と判断する点にある。
搬送異常検出部は、第一用紙検出部による用紙の検出状態に基づく用紙の異常搬送の検出を停止しても、第二用紙検出部による用紙の検出状態に基づいて、搬送制御部により搬送される用紙の異常搬送を検出することができる。
また、レジストローラは、画像形成部でトナー画像が用紙の所定の位置に転写されるように、ループを形成して用紙姿勢を矯正し、所定のタイミングで画像形成部に用紙を搬送する。当該ループの存在により、レジストローラの上流側に配置された第一用紙検出部の位置での用紙間隔は、定着部の上流側または下流側に配置された第二用紙検出部の位置での用紙間隔よりも狭くなる。
従って、第一用紙検出部に較べて第二用紙検出部で用紙間を検出するのは容易であり、搬送異常検出部による用紙の異常搬送の検出に対する精度が高くなる。
以上説明した通り、本発明によれば、レジストローラの上流側に配置された第一用紙検出部で所定時間より短い用紙間の検出時間を検出したときであっても、当該レジストローラの下流側に適切なタイミングで用紙を搬送することができる画像形成装置を提供することができるようになった。
以下に、本発明の画像形成装置である複写機について説明する。
図1に示すように、複写機1は、マンマシンインタフェースである操作部10と、原稿載置部11に載置された原稿から画像を読み取り、画像データを生成するスキャナ12と、スキャナ12で生成した画像データを画像処理した出力画像データに基づいて、用紙収容部14(14a、14b)から給紙、搬送した用紙にトナー画像を転写、定着して排紙部15に排紙するプリンタエンジン13を備えている。
図2に示すように、プリンタエンジン13は、トナー画像を用紙に転写する画像形成部130と、画像形成部130で転写されたトナー画像を用紙に定着する定着部132を備えている。
画像形成部130は、感光体130aと、感光体130aを所定電位に一様に帯電する帯電器130bと、出力画像データに基づいて感光体130aを露光走査し、静電潜像を生成する露光ヘッド130cと、トナーにより静電潜像を顕像してトナー画像を生成する現像器130dと、転写ローラ130eでトナー画像を感光体130aから用紙に転写した後、感光体130aに残留するトナーを除去するクリーナ130fと、感光体130aの電位を除電する除電ランプ130gを備えている。
定着部132は、ヒータが内挿された定着ローラと、当該定着ローラに圧接してニップを形成する加圧ローラを備え、当該ニップで用紙を挟持搬送し、当該用紙にトナー画像を熱定着する。
また、複写機1は、用紙搬送経路に沿って用紙を搬送する給紙ローラ6と、搬送ローラ7とレジストローラ8と搬送ベルト131と排紙ローラ133、134を備えている。
給紙ローラ6(6a、6b)は、用紙収容部14(14a、14b)に収容された用紙をピックアップする。搬送ローラ7(7a、7b)は、給紙ローラ6によりピックアップされた用紙をレジストローラ8に向けて搬送する。レジストローラ8は、搬送ローラ7で搬送された用紙を受け止めて用紙姿勢を矯正し、その後画像形成部130に搬送する。搬送ベルト131は、画像形成部130でトナー画像が転写された用紙を定着部132に搬送する。排紙ローラ133、134は、定着部132でトナー画像が定着された用紙を排紙部15に排紙する。給紙ローラ6、搬送ローラ7、レジストローラ8、搬送ベルト131、及び、排紙ローラ133、134は、夫々対応するモータ(不図示)により回転駆動される。
レジストローラ8の上流側に第一用紙検出部としてのレジストセンサ4が配置され、定着部132の下流側に第二用紙検出部としての定着器センサ5が配置され、排紙ローラ134の下流側に排紙センサ135が配置されている。各センサ4、5、135には、用紙の有無により姿勢が変化するアクチュエータの姿勢をフォトセンサで検出して用紙の有無を検出するメカセンサが用いられている。
図3に示すように、複写機1は、操作部10を制御する操作制御部100と、スキャナ12を制御するスキャナ制御部120と、プリンタエンジン13を制御するエンジン制御部3と、これらの制御部100、120、3を統括制御するシステム制御部2を備えている。各制御部100、120、3、2は、CPUと、CPUの動作プログラムを格納したROMと、CPUの作業領域であるRAMと、周辺回路などを備えた基板で夫々構成され、画像バスまたはコマンドバスにより相互に接続されている。
操作部10に配置されたスタートボタン(不図示)が操作されると、操作部10で設定された複写条件(複写枚数、複写濃度、原稿種別、画像読取条件など)が操作制御部100からシステム制御部2に入力される。システム制御部2は、複写条件に基づいて、スキャナ制御部120にスキャナ12の起動を要求し、エンジン制御部3にプリンタエンジン13の起動を要求する。
スキャナ制御部120はスキャナ12で読み取った画像の画像データをシステム制御部2に出力する。システム制御部2は当該画像データを画像処理回路20により画像処理して出力画像データを生成し、露光ヘッド130cの露光タイミングをエンジン制御部3に出力すると共に露光ヘッド130cに当該出力画像データを出力する。
エンジン制御部3は、給紙ローラ6を制御して用紙収容部14から用紙をピックアップし、システム制御部2から入力された露光タイミングに基づいて、画像形成部130で用紙の所定の位置にトナー画像が転写されるように搬送ローラ7とレジストローラ8を制御して用紙を搬送する。搬送ベルト131を制御して画像形成部130でトナー画像が転写された用紙を定着部132に搬送し、排紙ローラ133、134を制御してトナー画像が定着された用紙を排紙部15に排紙する。
図4に示すように、エンジン制御部3は、給紙ローラ6と搬送ローラ7とレジストローラ8と搬送ベルト131と排紙ローラ133、134を制御する搬送制御部30と、レジストセンサ4と定着器センサ5と排紙センサ135による用紙の検出状態に基づいて、搬送制御部30により搬送される用紙の異常搬送を検出する搬送異常検出部31を備えている。搬送制御部30と搬送異常検出部31は、ROMに格納された動作プログラムがCPUで実行されてエンジン制御部3に具現化される機能ブロックである。
搬送制御部30は、所定インタバルで給紙ローラ6を間歇駆動する給紙制御部32と、レジストセンサ4で用紙の先端が検出された後の第一所定時間後に搬送ローラ7を停止させるとともに、所定タイミングで搬送ローラ7とレジストローラ8を駆動して用紙を画像形成部130に搬送し、レジストセンサ4で用紙の後端が検出された後の第二所定時間後にレジストローラ8を停止させ、その後所定タイミングでレジストローラ8を駆動するレジスト制御部33と、搬送ベルト131と排紙ローラ133、134を駆動する排紙制御部34を備えている。
図5を用いて、搬送制御部30による用紙収容部14から定着部132への用紙搬送動作、及び、搬送異常検出部31による用紙の異常搬送の検出動作について説明する。図5の上部の図は、一枚目の用紙の給紙を開始してからの時間と、搬送する各用紙の用紙搬送経路での位置(用紙収容部14から定着部132まで)の関係を示すものである。
また、図5の下部の図は、一枚目の用紙の給紙を開始してからの時間に対する、給紙ローラ6と搬送ローラ7とレジストローラ8の駆動・停止状態、レジストセンサ4と定着部センサ5の出力信号、及び、用紙の異常搬送(給紙搬送異常、定着搬送異常)を検出するタイマの計測時間の関係を示すものである。
なお、搬送制御部30は、複写機1のプロセス速度に応じて設定された搬送速度で用紙を搬送するように構成されている。レジストセンサ4と定着部センサ5は用紙を検出すると「H」を出力し、用紙を検出しないときには「L」を出力する。
複写機1で複写を開始すべく操作部10のスタートボタンが操作されると、給紙制御部32は、給紙ローラ6を駆動して用紙収容部14に収容された用紙を、時間(t7a+t7b)の所定インタバルで一枚ずつピックアップする。つまり、給紙制御部32は、ピックアップした用紙の先端が搬送ローラ7に到達するまでの時間t7a、給紙ローラ6を駆動(ON)した後、停止(OFF)し、当該停止後、時間t7bが経過すると再び給紙ローラ6を駆動して次の用紙をピックアップする。なお、給紙ローラ6は、給紙制御部32の停止制御により自らの駆動することを停止するが、搬送ローラ7により搬送される用紙との摩擦により回転し、用紙の搬送を妨げることがないように構成されている。
レジスト制御部33は、給紙制御部32による給紙開始と共に、搬送ローラ7を駆動し、レジストセンサ4で用紙の先端が検出された後の第一所定時間t1後に搬送ローラ7を停止する。当該停止のタイミングではレジストローラ8は停止しているため、レジストローラ8の上流側に用紙のループが形成され、用紙姿勢が矯正される。第一所定時間t1は、適正量のループが形成されるような時間に設定されている。
レジスト制御部33は、画像形成部130でトナー画像が用紙の所定位置に転写されるように設定された所定タイミング(システム制御部2から入力された露光タイミングの入力時から時間Tを経過したタイミング)で、搬送ローラ7とレジストローラ8を駆動して画像形成部130に用紙を搬送する。
レジスト制御部33は、レジストローラ8に次に到達する用紙にループを形成するため、レジストセンサ4で用紙の後端が検出された後の第二所定時間t2後にレジストローラ8を停止させる。第二所定時間t2は、当該用紙の後端がレジストローラ8を通過し、且つ、次の用紙が到達するときにはレジストローラ8が確実に停止しているような時間に設定されている。給紙制御部32とレジスト制御部33は、システム制御部2から複写終了の要求が入力されるまで、上述の給紙、搬送動作を繰り返し実行する。
なお、排紙制御部34は、複写機1の複写動作中常に、搬送ベルト131と排紙ローラ133、134を停止することなく駆動している。従って、画像形成部130でトナー画像が転写された用紙は、画像形成部130のプロセス速度に基づいて設定された搬送速度で、搬送ベルト131により定着部132に搬送され、定着部132でトナー画像が定着され、排紙ローラ133、134により排紙部15へ排紙される。
搬送異常検出部31は、レジストセンサ4による用紙の検出状態に基づいて給紙搬送異常(給紙ローラ6とレジストローラ8間で生じる用紙の異常搬送)を検出するように構成されている。具体的には、給紙時からレジストセンサ4で用紙の先端が検出されるまでの時間が予め設定された時間t10より長いときに、給紙搬送異常を検出する。例えば、時間t10が経過したときにレジストセンサ4で用紙の先端が検出されていなければ給紙搬送異常と検出する。時間t10は、給紙ローラ6からレジストセンサ4までの用紙搬送経路上の長さの、搬送制御部30による用紙の搬送速度による商として求められる時間に適当な猶予時間を加えた時間として設定されている。
また、搬送異常検出部31は、定着部センサ5による用紙の検出状態に基づいて定着搬送異常(レジストローラ8と定着部132間で生じる用紙の異常搬送)を検出するように構成されている。具体的には、レジストセンサ4で用紙の後端が検出されてから定着部センサ5で当該用紙の先端が検出されるまでの時間が予め設定された時間t11より長いときに、定着搬送異常を検出する。時間t11は、レジストセンサ4から定着部センサ5までの用紙搬送経路上の長さの、搬送制御部30による用紙の搬送速度による商として求められる時間に適当な猶予時間を加えた時間として設定されている。
なお、搬送異常検出部31は、定着部センサ5で用紙の後端が検出されてから排紙センサ135で当該用紙の先端が検出されるまでの時間が予め設定された時間より長いときに、排紙搬送異常(定着部132と排紙ローラ134間で生じる用紙の異常搬送)を検出するが、当該排紙搬送異常の検出についての詳細な説明は割愛する。
搬送異常検出部31は、搬送制御部30により搬送される用紙の異常搬送(給紙搬送異常、定着搬送異常または排紙搬送異常)を検出すると、操作部10に当該用紙の異常搬送が発生した旨を搬送制御部30及びシステム制御部2に出力する。搬送制御部30は、用紙の搬送動作を停止し、システム制御部2は、操作制御部100を介して操作部10に当該用紙の異常搬送が生じた旨を報知する。
ところで、レジストセンサ4で検出される用紙間の検出時間t5は、先に搬送される用紙にスリップが生じたり、後に搬送される給紙に連れ送り等が発生すると短くなる。そして、大きなスリップや連れ送りが生じるとレジストセンサ4で用紙間の検出時間t5を得ることができない、即ち、レジストセンサ4で用紙の後端及び次の用紙の先端を検出することができず、レジスト制御部33による搬送ローラ7及びレジストローラ8の正常な制御ができない虞がある。
そこで、給紙制御部32は、レジストセンサ4で検出される用紙間の検出時間t5が所定時間tbより短くなると、給紙ローラ6による給紙の所定インタバルが長くなるように変化させるように構成されている。所定時間tbは、通常起こりうるスリップが発生したときの用紙間をレジストセンサ4で検出した際の検出時間であり、実験などを通じて取得され、エンジン制御部3のROMなどに格納されている。
所定インタバルが長くなるように変化させると用紙間隔が広がるため、給紙制御部32は、所定インタバルの変化に応じて所定時間tbも対応して長くなるように変化させて新たな所定時間tb’を設定する。また、システム制御部2は、露光ヘッド130cでの露光タイミングを当該長く変化させた所定インタバルに対応する新たな露光タイミングに変更する。新たな所定時間tb’や新たな露光タイミングは、実験などを通じて取得されてエンジン制御部3やシステム制御部2のROMなどに格納されている。
なお、給紙制御部32は、次の用紙間の検出時間t5が新たに設定した所定時間tb’より長いときには、以降の用紙間に対する大きなスリップが生じる可能性は低いと判断して、給紙のインタバルを元の所定インタバルに戻し、所定時間tb’を元の所定時間tbに設定し直す。また、システム制御部2は、露光タイミングを元の露光タイミングに戻す。
レジストセンサ4で検出される用紙間の検出時間t5は、経年劣化などによって用紙の検出に対するレジストセンサ4の反応が鈍くなっても短くなる。従って、検出時間t5が所定時間tbより短いとき、その原因がスリップによるものか、レジストセンサ4の反応が鈍くなったことによるものかを判別することはできない。
そこで、レジスト制御部33は、レジストセンサ4で検出される用紙間の検出時間t5が所定時間tbより短くなると、レジストセンサ4の検出状態にかかわらず、給紙時からの第三所定時間t3後に搬送ローラ7を停止させ、所定タイミングから第四所定時間t4後にレジストローラ8を停止させるように構成されている。
第三所定時間t3は、用紙にスリップが生じておらず、レジストセンサ4の反応が鈍っていないときに、給紙時からレジストセンサ4で用紙の先端が検出されるまでの時間に、第一所定時間t1とスリップに対する適度な猶予時間を加えた時間に設定されている。
第四所定時間t4は、用紙の後端がレジストローラ8を通過し、且つ、次の用紙がレジストローラ8に到達する前にレジストローラ8を停止することができる時間に設定されている。
搬送異常検出部31は、用紙検出に対する反応が鈍ったレジストセンサ4の用紙の検出状態に基づく用紙の異常搬送(給紙搬送異常)の誤検出を防止するため、レジストセンサ4で検出される用紙間の検出時間t5が所定時間tb(不図示)より短くなると、給紙搬送異常の検出を停止するように構成されている。
また、搬送異常検出部31は、レジストセンサ4で検出される用紙間の検出時間t5が所定時間tbより短いときに、定着部132での用紙の異常搬送を検出すると、搬送制御部30により搬送される用紙の異常搬送と判断するように構成されている。
具体的には、搬送異常検出部31は、レジストセンサ4で検出される用紙間の検出時間t5が所定時間tbより短いとき、レジストローラ8の駆動時から定着部センサ5で用紙の後端が検出されるまでの時間が予め設定された時間t12より長いときに、給紙搬送異常または定着搬送異常が生じているものと判断し、その旨をシステム制御部2に出力する。
時間t12は、レジストローラ8から定着部センサ5までの用紙搬送経路上の長さの、搬送制御部30による用紙の搬送速度による商として求められる時間に、適当な猶予時間を加えた時間として設定されている。
システム制御部2は、用紙の異常搬送に対処すべき箇所が給紙ローラ6から定着部132までの何れかにあることをオペレータに報知するため、用紙の異常搬送として給紙搬送異常または定着搬送異常が生じている旨を操作部10に表示する。
なお、搬送異常検出部31は、レジストセンサ4で検出した用紙間の検出時間t5が新たに設定した所定時間tb’より短いとき、レジストセンサ4及び搬送ローラ7の性能(用紙検出性能及び用紙搬送性能)が劣化している可能性がある旨をシステム制御部2に出力するように構成されている。当該構成により、レジストセンサ4または搬送ローラ7の性能劣化を報知することができる。また、このとき、搬送異常検出部31は、当該性能劣化の旨を搬送制御部33に出力し、搬送制御部33は用紙の搬送動作を停止する。
図6に示すフローチャートを用いて、給紙制御部32、搬送制御部33及び搬送異常検出部31の動作について説明する。
操作部10のスタートボタンが操作されると、複写機1の複写動作が開始される。複写動作中に(S1)、給紙ローラ6が用紙収容部14から用紙をピックアップするインタバルが所定インタバルであるとき(S2)、レジストセンサ4で検出された用紙間の検出時間r5が所定時間tbと同じまたは所定時間tbより長ければ(S3)、レジスト制御部33は、レジストセンサ4で用紙の先端が検出された後の第一所定時間後t1に搬送ローラ7を停止させる。
また、所定タイミングで搬送ローラ7とレジストローラ8を駆動して用紙を画像形成部130に搬送し、レジストセンサ4で用紙の後端が検出された後の第二所定時間t2後にレジストローラ8を停止させ、その後所定タイミングでレジストローラ8を駆動する。このとき、給紙搬送異常の検出を実行し、続いてステップS8の定着搬送の異常を検出する。
用紙間の検出時間r5が所定時間tbより短ければ(S3)、給紙制御部32は所定インタバルを長くなるように変化させて、新たな所定インタバルを設定し(S4)、当該新たな所定インタバルに対応する新たな所定時間tb’を設定する(S5)。
レジスト制御部33は、レジストセンサ4の用紙検出状態にかかわらず、給紙時から第三所定時間t3後に搬送ローラ7を停止させ、所定タイミングで搬送ローラ7とレジストローラ8を駆動して用紙を画像形成部130に搬送し、所定タイミングから第四所定時間t4後にレジストローラ8を停止させ、その後所定タイミングでレジストローラ8を駆動する(S6)。搬送異常検出部31は、給紙搬送異常の検出を停止する(S7)。
搬送異常検出部31が、定着搬送異常を検出しなければ複写動作を継続する(S8)。定着搬送異常を検出すると(S8)、システム制御部2を介して操作部10に用紙の異常搬送の発生を報知し(S9)、給紙制御部32及びレジスト制御部33は用紙の搬送動作を停止する。
給紙ローラ6が用紙収容部14から用紙をピックアップするインタバルがステップS4で設定された新たな所定インタバルであるとき(S2)、レジストセンサ4で検出された用紙間の検出時間r5がステップS5で設定された新たな所定時間tb’と同じまたは新たな所定時間tb’より長ければ(S10)、給紙制御部32は、新たな所定インタバルを短く変化させて元の所定インタバルを設定し(S11)、新たな所定時間tb’を元の所定時間tbに設定する(S12)。
レジスト制御部33は、第三所定時間t3及び第四所定時間t4にかえて、第一所定時間t1及び第二所定時間t2に基づいて、搬送ローラ7及びレジストローラ8を停止し(S13)、搬送異常検出部31は、給紙搬送異常の検出を再開する(S14)。
レジストセンサ4で検出された用紙間の検出時間r5がステップS5で設定した新たな所定時間tb’より短ければ(S10)、搬送異常検出部31は、搬送ローラ7及びレジストセンサ4の性能が劣化している可能性がある旨をシステム制御部2及び搬送制御部30に出力する。システム制御部2は操作部10にその旨を報知し(S15)、給紙制御部32及びレジスト制御部33は用紙の搬送動作を停止する。
複写機1で複写動作が終了すると(S1)、給紙制御部32及びレジスト制御部33は用紙の搬送動作を停止する。
以下、別実施形態を説明する。上述の実施形態では、給紙制御部32が新たな所定インタバルと新たな所定時間tb’を設定した後、レジストセンサ4で検出される用紙間の検出時間t5が新たな所定時間tb’より短いときに、給紙制御部32とレジスト制御部33は用紙の搬送動作を停止するとしたが、これに限定するものではない。
例えば、レジストセンサ4で検出される用紙間の検出時間t5が新たな所定時間tb’より短いときに、新たな所定インタバルをさらに長くなるように変化させ、対応する新たな所定時間を新たに設定するものであってもよい。また、レジストセンサ4で検出される用紙間の検出時間t5が所定時間より短いときに、所定インタバルを長くなるように変化させ、対応する所定時間tbを新たに設定する動作を、4回以上繰り返すものであってもよい。
上述の実施形態では、本発明の第二用紙検出部は、定着部132の下流側に配置された定着部センサ5であるものとしたが、定着部センサ5のさらに下流側に配置されたものであってもよく、例えば、排紙センサ135であってもよい。また、定着部132の上流側に配置されているものであってもよい。つまり、レジストローラ8より下流側に配置され、レジストローラ8で形成される用紙のループ分、レジストセンサ4の位置で検出する用紙間よりも、同一の用紙間の用紙間隔が長くなる位置に配置されているものであればよい。
上述の実施形態では、搬送異常検出部31は、レジストセンサ4及び搬送ローラ7の性能劣化を報知するものとしたが、当該報知を行なわないものであってもよい。
上述の実施形態では、本発明を採用した複写機1について説明したが、本発明の画像形成装置は、レジストローラ8の上流側に配置された第一用紙検出部と、定着部132の上流側または下流側に配置された第二用紙検出部を備えた電子写真方式を採用したものであればよい。
上述した各実施形態を、本発明による作用効果が奏される範囲で適宜組み合わせることも可能である。
上述の実施形態で説明した各機能ブロックは、何れも本発明の一例に過ぎず、本発明による作用効果が奏される範囲でその具体的構成を適宜変更可能なことは言うまでも無い。
3:エンジン制御部
4:レジストセンサ
5:定着部センサ
6:給紙ローラ
7:搬送ローラ
8:レジストローラ
30:搬送制御部
31:搬送異常検出部
32:給紙制御部
33:レジスト制御部
4:レジストセンサ
5:定着部センサ
6:給紙ローラ
7:搬送ローラ
8:レジストローラ
30:搬送制御部
31:搬送異常検出部
32:給紙制御部
33:レジスト制御部
Claims (4)
- 用紙収容部から用紙をピックアップする給紙ローラと、前記給紙ローラでピックアップされた用紙をレジストローラに向けて搬送する搬送ローラと、前記搬送ローラで搬送された用紙を受け止めて用紙姿勢を矯正し、その後画像形成部に搬送するレジストローラとを制御し、前記画像形成部でトナー画像が転写された用紙を定着部に搬送する搬送制御部を備え、
前記搬送制御部に、所定インタバルで前記給紙ローラを間歇駆動する給紙制御部と、前記レジストローラの上流側に配置された第一用紙検出部で用紙の先端が検出された後の第一所定時間後に前記搬送ローラを停止させるとともに、所定タイミングで前記搬送ローラとレジストローラを駆動して用紙を前記画像形成部に搬送し、前記第一用紙検出部で用紙の後端が検出された後の第二所定時間後に前記レジストローラを停止させ、その後前記所定タイミングで前記レジストローラを駆動するレジスト制御部とを備えている画像形成装置であって、
前記第一用紙検出部で検出される用紙間の検出時間が所定時間より短くなると、前記給紙制御部は、前記所定インタバルを長くなるように変化させる画像形成装置。 - 前記第一用紙検出部で検出される用紙間の検出時間が所定時間より短くなると、前記レジスト制御部は、前記第一用紙検出部の検出状態にかかわらず、給紙時からの第三所定時間後に前記搬送ローラを停止させ、前記所定タイミングから第四所定時間後に前記レジストローラを停止させる請求項1記載の画像形成装置。
- 前記第一用紙検出部による用紙の検出状態に基づいて、前記搬送制御部により搬送される用紙の異常搬送を検出する搬送異常検出部を備え、前記第一用紙検出部で検出される用紙間の検出時間が所定時間より短くなると、用紙の異常搬送の検出を停止する請求項1または2記載の画像形成装置。
- 搬送異常検出部は、さらに、前記定着部の上流側または下流側に配置された第二用紙検出部による用紙の検出状態に基づいて、前記定着部での用紙の異常搬送を検出するように構成され、前記第一用紙検出部で検出される用紙間の検出時間が所定時間より短いときに、前記定着部での用紙の異常搬送を検出すると、前記搬送制御部により搬送される用紙の異常搬送と判断する請求項3記載の画像形成装置。
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US8632071B2 (en) | 2010-05-14 | 2014-01-21 | Canon Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus |
JP2015163550A (ja) * | 2014-02-28 | 2015-09-10 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 原稿搬送装置及び画像形成装置 |
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2008
- 2008-06-26 JP JP2008167890A patent/JP2010006547A/ja active Pending
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