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転がり軸受用密封装置
この発明は転がり軸受用密封装置に関する。具体的には内輪と外輪の間をシールで覆い、シールの外側にスリンガを設けた転がり軸受用密封装置に関する。
自動車用のエンジン周辺補機に使用されるアイドラ用軸受、例えばアイドラプーリに使用される軸受は、水や塵などの異物が軸受の内部に侵入することを防止するために、円環状のシールで外輪と内輪の間を覆う密封装置を備えている。ここで、この種の軸受は内輪と外輪が相対回転するため、シールを外輪と内輪に完全に固定することはできない。そこで、シールの外周を外輪に固定しシールの内周にシールリップを設けて内輪に摺接させる等の構成として、内輪と外輪の相対的な回転を許容する必要がある。
そして、アイドラ用軸受は高速回転で使用されるので、シールの摺動部の発熱を防ぐために、シールリップは少量のしめしろを有する軽接触タイプとする必要がある。また、アイドラ用軸受は外輪が高速回転するので外輪に固定されたシールも高速回転し、シールリップが回転の遠心力により変形してシールリップのしめしろが更に小さくなり、さらに密封性が低下する。
そのため、外輪と内輪の間をシールで覆うだけでは外部からの水や塵に対する密封性が十分とはいえず、水や塵がシールリップと内輪の間から軸受内部に進入するのを防止することが困難である。
そこで、シールの外側にスリンガと呼ばれる遮蔽板を設けて水や塵がシールに直接当たらない構成とした密封装置が提案されている。
例えば、特開平11−230179号公報(特許文献1)には、従来技術のシールとスリンガを備えた転がり軸受が記載されている(特許文献1の図1参照)。この技術によれば、シールの外側にスリンガを設けることで水や塵等の異物がシールに直接当たることが無くなるため、軸受の密封性は向上する。しかし、スリンガと外輪およびシールとスリンガの間に隙間があるために密封性が万全であるとはいえず、大量の水が直接かかるような環境で使用される場合には、十分な密封性を確保することが困難である。
そこで、シールのスリンガ側の側面に円環状の突起を形成し、突起をスリンガに摺接させて軸受の密封性を向上させる方法が提案されている。例えば、特開2006−258131号公報(特許文献2)には、密封装置(上記のシールに相当する)の弾性部材から軸受外方に突出する補助シールリップがスリンガの側面に摺接する構成の転がり軸受が記載されている。
図5に、特許文献2に記載されている密封装置とほぼ同様の密封装置115を備えた転がり軸受110を示す。転がり軸受110の密封装置115は、円環状の芯金116と芯金に固着される円環状の弾性部材117を有し、弾性部材117の外周縁部117aを外輪111に圧入等により係止させることで外輪111に固定されている。そして、弾性部材117の内周縁部の内側面には主シールリップ117bが形成され、内輪112の側面112cに摺接している。また、弾性部材117には、主シールリップ117bより径方向外方の内側面に副シールリップ117cおよびグリースシールリップ117dが形成され、内輪112の側面112cに近接対向して配置されている。さらに、弾性部材117には主シールリップ117bよりも径方向外方の外側面に軸方向外方に突出する補助シールリップ117eが形成されている。そして、補助シール117eは内輪112に隣接して配設された円環状部材であるスリンガ122の側面122aに摺接している。
特許文献2に記載の技術によれば、主シールリップ117bより径方向外方に設けられた補助シールリップ117eがスリンガ122の側面122aに摺接して、水や塵等の異物が主シールリップ117bに達する径路を塞ぐため、防水性、防塵性が高められ、軸受の密封性の向上が期待できると考えられる。
特開平11−230279号公報 特開2006−258131号公報
しかしながら、特許文献2に記載の密封装置115では、補助シールリップ117eは芯金116上に配置されて支持されている。そこで、スリンガ122の取付け初期において補助シールリップ117eの締め代が大きく、補助シールリップ117eがスリンガ122に強く摺接する場合には、芯金116が補助シールリップ117eに押されて変形することが考えられる。すると、密封装置115上で補助シールリップ117eよりも内径側にある主シールリップ117bの内輪112への摺接圧力が増加して、主シールリップ117bが早期摩耗により密封性が低下するおそれがある。
ここで、スリンガ122と補助シールリップ117eの締め代が大きいとトルク損失が生じるが、トルク損失の問題は補助シールリップ117eの摩耗により解消する。しかし、補助シールリップ117eが摩耗するまでの間に生じた芯金115の変形は解消されない。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、シールの芯金が変形することを回避して、シールとスリンガの間に入り込んだ水や塵等の異物が軸受の内部に侵入することを抑制し、軸受の密封性を向上させることにある。
上記課題を解決するため、本発明にかかる転がり軸受用密封装置は、外輪に固定され外輪と共に回転するシールと、シールの外側に配設されたスリンガとを備え、スリンガの外径側で軸受の外部に開口した転がり軸受用密封装置であって、
前記シールは芯金の軸受外側を弾性部材で覆った構造とされ、該シールの内周縁部の軸受内側には内輪に摺接するシールリップが形成されており、該シールのシールリップよりも径方向外方で軸受外側の前記スリンガに面する側面には径方向外方から軸受外方に向かって傾斜し軸受外方で拡径する円錐状のサイドリップが弾性部材によって形成され、該サイドリップの付根部の外径側には樋状の溝が形成されており、
軸受の回転状態では、前記サイドリップの先端は前記スリンガと非接触となる構成とされ、
前記サイドリップの先端には表面が軸方向に垂直な先端面が形成され、該先端面に向かい合う前記スリンガの側面には軸方向に垂直な平坦部が形成され、軸受が回転状態では該先端面と該平坦部の間隔は狭小とされ該先端面と該平坦部がラビリンスを形成し、
軸受の静止時には、静止時に上方となった前記サイドリップの先端が自重により倒れて前記スリンガの平坦部に接することを特徴とする。
の発明によれば、シールのスリンガに面する側面にサイドリップが形成されている。そして軸受の回転状態ではシールの先端がスリンガと非接触のためシールの先端とスリンガがラビリンスを形成して、スリンガの外径側からシールとスリンガの間に入り込んだ水や塵等の異物が軸受の内径側に侵入することが抑制される。なお、本発明では「非接触」とは、接触力がゼロで接触している場合を含む概念として使用している。接触力ゼロでシールの先端がスリンガと接触しているときはシールとスリンガの間の隙間がサイドリップによって塞がれるため、スリンガの外径側からシールとスリンガの間に入り込んだ水や塵等の異物が軸受の内径側に侵入することが抑制される。また、サイドリップとスリンガが非接触のためシールの芯金が変形するおそれがないので、芯金の変形によってシールリップの内輪との摺接状態が変化する懸念がない。
よって、シールの芯金が変形することを回避して、シールとスリンガ側の入り込んだ水や塵等の異物が軸受の内部に侵入することを抑制することができ、軸受の密封性を向上させることができる。
さらに、軸受の回転状態ではシールのサイドリップの先端面とスリンガの平坦部がラビリンスを形成し、スリンガの外径側からシールとスリンガの間に入り込んだ水や塵等の異物が軸受の内径側へ侵入することが抑制される。なお、サイドリップの先端に表面が軸方向に垂直な先端面が形成されているためラビリンスの径方向の幅が広く、ラビリンスによる密封性が高められている。また、軸受の静止時には、静止時に上方となったサイドリップの先端が自重により倒れてスリンガの平坦部に接するため、軸受の上方ではサイドリップによってシールとスリンガの隙間が塞がれる。よって、静止時に軸受に大量の水がかかってシールとスリンガの間に水が入り込んだときは、水はサイドリップの外径側に沿って軸受の下方へ流れ落ちるため、シールとスリンガの間から軸受の内径側への水の侵入が抑制される。
上述の本発明によれば、軸受の回転状態では、シールのサイドリップが、スリンガとサイドリップがないときに比べて、極端に狭いラビリンスを形成するかまたはスリンガに接触力ゼロで接触してスリンガとの隙間を塞ぐため、シールとスリンガの間に入り込んだ水や塵等の異物が軸受の内径側に侵入することが抑制される。また、サイドリップとスリンガが非接触のためシールの芯金が変形するおそれがないので、芯金の変形によってシールリップの内輪との摺接状態が変化する懸念がない。よって、シールの芯金が変形することを回避して、シールとスリンガの間に入り込んだ水や塵等の異物が軸受の内部に侵入することを抑制することができ、軸受の密封性を向上させることができる。また、サイドリップ接触によるトルク増加もほとんどない。
さらに、軸受の回転状態では、シールのサイドリップの先端面とスリンガの平坦部が径方向に幅の広いラビリンスを形成し、シールとスリンガの間に入り込んだ水や塵等の異物が軸受の内径側へ侵入することが抑制される。また、軸受の静止時には、静止時に上方となったサイドリップの先端が自重により倒れてシールとスリンガの隙間が塞がれる。よって、静止時に軸受に大量の水がかかってシールとスリンガの間に水が入り込んだときは、水はサイドリップの外径側に沿って軸受の下方へ流れ落ちるため、シールとスリンガの間から軸受の内径側への水の侵入が抑制される。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
まず、本発明の第一実施例についてその構成を説明する。
図1に本発明の第一実施例における転がり軸受用密封装置を備えた転がり軸受10を使用するアイドラプーリ50の部分断面図を示す。そして、図2には図1に示した転がり軸受10の密封装置部分の拡大図を示す。
図1および図2に示すように、転がり軸受10はアイドラプーリ50に使用される外輪回転タイプの単列玉軸受であって、内輪12、外輪14、単列の球16、球16を保持する保持器18,内輪12と外輪14の間を覆うシール20、シール20の軸受外側に設けられたスリンガ40から構成されている。そして、これらの構成要素のうちで、内輪12、外輪14、シール20およびスリンガ40が転がり軸受10を密封する密封装置を形成している。
シール20は金属製の芯金22の軸受外側をゴム製の被覆部23で覆った円環状であって、シール20の外周縁部にはシール20を外輪14に取付けるための固定部24が形成されている。そして、固定部24が外輪14の内径面に設けられたシール溝15に装着されて、シール20が外輪14の内径面に固定されている。そして、シール20の内周縁部の軸受内側にはシールリップ26が形成されており、シールリップ26が内輪12の外径側に軸に垂直に形成された摺接面13に摺接している。そして、シール20が外輪14と共に高速回転すると、シールリップ26は内輪12の摺接面13に摺接しながら高速回転する。そのため、シールリップ26は摺接面13に対して軽接触とされている。
そして、図2に示すように、シール20のシールリップ26よりも径方向外方で軸受外側のスリンガ40に面する側面28には、径方向外方寄りの位置に径方向外方から軸受外方に向かって傾斜し軸受外方で拡径する円錐状のサイドリップ30が形成されている。そして、サイドリップ30のシール20の側面28への付根部の外径側には樋状の溝32が形成されている。そして、サイドリップ30の先端には表面が軸方向に垂直な先端面34が形成され、先端面34に向かい合うスリンガ40の側面には軸方向に垂直な平坦部44が形成されて、軸受の回転状態では、先端面34と平坦部44の間隔は狭小とされ先端面34と平坦部44がラビリンスを形成するように構成されている。
なお、図2にθで示した、サイドリップ30の径方向外方から軸受外方に向かう傾斜角θは、先端面34の幅を確保するために、45度以下であることが好ましい。
図3(A)にサイドリップ30の先端部の拡大図を示す。図3(B)にサイドリップ30の先端部に先端面34を形成しない変形例を示す。変形例の方がサイドリップ30の成形は簡単である。第一実施例では、サイドリップ30の先端に先端面34を設けることで、サイドリップ30とスリンガ40の間隔が狭小とされる幅を広げている。
第一実施例ではシール20の被覆部23、固定部24、シールリップ26およびサイドリップ30は一体で成形しているが、サイドリップ30は別体で成形してシール20の被覆部23の側面28に接着させても良い。サイドリップ30を別体で成形すれば、サイドリップ30を被覆部23よりも軟質の素材で成形することが容易である。なお、サイドリップ30を含むシール20はゴム製に限られず樹脂製としても良い。
第一実施例では、前述の通り、サイドリップ30の先端面34とスリンガ40の平坦部44は狭小な隙間を有するように構成されている。但し、製造上のばらつきにより、軸受の回転状態でサイドリップ30の先端面34がスリンガ40の平坦部44に接触状態となることを許容している。そして、先端面34と平坦部44が接触したときは、サイドリップ30が軸受内側に倒れて変形し、スリンガ40の接触力がサイドリップ30によって吸収され、シール20の被覆部23や芯金22には軸方向の応力はほとんど伝わらない構造とされている。
スリンガ40は円環状の金属板であって、図2に示すように、内周の端が転がり軸受10の内側向きに円筒状に曲げられて円筒部42が形成されており、円筒部42が内輪12の外径側に圧入されて、スリンガ40が内輪12に固定されている。そして、スリンガ40の外周の端の先端部46は外輪14の内径面との間に隙間を有し、軸受の外部に対して開口部48を形成している。そして、前述の通り、軸受の回転状態では、スリンガ40の軸受内側の平坦部44は、シール20のサイドリップ30と非接触となるように構成されている。
次に、第一実施例における転がり軸受用密封装置の機能について説明する。
転がり軸受10では、シール20のサイドリップ30とスリンガ40の平坦部44が非接触とされている。そして、サイドリップ30の先端面34とスリンガ40の平坦部44との間に極端に狭いラビリンスを形成し、スリンガ40の外径側からシール20とスリンガ40の間に入り込んだ水や塵等の異物が軸受の内径側に侵入することが抑制される。ここで、サイドリップ30の先端の先端面34によりラビリンスの径方向の幅が広くなっているので異物の侵入に対する密封性が高い。
また、製造上のばらつきによりシール20のサイドリップ30とスリンガ40が接触状態となるときはシール20とスリンガ40の間がサイドリップ30によって塞がれるため、シール20とスリンガ40の間に入り込んだ水や塵等の異物が軸受の内径側に侵入することが抑制される。
ここで、サイドリップ30がスリンガ40と接触状態となるときは、サイドリップ30が軸受の内側に倒れて変形するためスリンガ40の接触力が吸収される。よって、スリンガ40がサイドリップ30に接触していても、サイドリップ30の付根のシール20の被覆部23から芯金22には軸方向の応力はほとんど伝わらず、芯金22が変形するおそれはない。ゆえに、芯金22の変形によりシールリップ26の内輪12と摺接する部分が変形してシールリップ26の内輪12との接触状態が変化する懸念はない。よって、転がり軸受10ではシール20の芯金22が変形することを回避して、シール20とスリンガ40の間に入り込んだ水や塵等の異物が軸受の内部に侵入することを抑制することができ、軸受の密封性を向上させることができる。
なお、サイドリップ30のシール20への付根部分の溝32は、サイドリップ30の付根部分の剛性を弱めて、サイドリップ30をスリンガ40から逃がし易くする働きをする。
また、サイドリップ30は先端面34に向かって拡径しているので、先端面34とスリンガ40の平坦部44で形成されたラビリンスを越えてサイドリップ30の内径側に水や塵等の異物が侵入した場合は、サイドリップ30の回転による遠心力によって、サイドリップ30の内径側に付着した異物はラビリンスの隙間から径方向外方へ排出されやすい。
また、転がり軸受10の静止時には、静止時に上方となったシール20のサイドリップ30が自重により倒れてスリンガ40の平坦部44に接するため、転がり軸受10の上方ではサイドリップ30によってシール20とスリンガ40の隙間が塞がれる。この時は、サイドリップ30のシール20の付根部の溝32は、サイドリップ30の付根の剛性を弱めてサイドリップ30が自重で倒れ易くする働きをする。
よって、静止時に転がり軸受10に大量の水がかかってシール20とスリンガ40の間に水が入り込んだときは、サイドリップ30の付根部分の溝32が樋の役割を果たし、軸受の上方に入り込んだ水はサイドリップ30の外径側を伝って溝32に集まり溝32を伝って軸受の下方へ流れ落ちるため、シール20とスリンガ40の間から軸受の内径側への水の侵入が抑制される。
次に、本発明の第二実施例について説明する。
図4に本発明の第二実施例における転がり軸受用密封装置を備えた転がり軸受10Aを使用するアイドラプーリ50Aの部分断面図を示す。図4に示すように、転がり軸受10Aはアイドラプーリ50Aに使用される外輪回転タイプの複列玉軸受であって、内輪12、外輪14、複列の球16、球16を保持する保持器18,内輪12と外輪14の間を覆うシール20、シール20の軸受外側に設けられたスリンガ40から構成されている。
第二実施例の特徴は、転がり軸受10Aを組込む機器のアイドラプーリ50Aの構造の一部を利用して、転がり軸受10Aの密封性を高めている点にある。すなわち、図4に示すように、アイドラプーリ50Aの鍔52がスリンガ40の軸受外方で内輪12の外径面の近くまで延びて、スリンガ40の軸受外側の面と鍔52の軸受内側の面でラビリンスを形成している。
また、外輪14の幅は内輪12の幅よりも狭く、スリンガ40の先端部46が外輪14の軸受外側で外輪の外径近くまで延びて外輪14の外側面とスリンガ40の内側面でラビリンスを形成している。なお、シール20は第一実施例と同様の構成であり、固定部24により外輪14に固定され、シールリップ26が内輪12の摺接面13に摺接している。そして、サイドリップ30はスリンガ40の平坦部44に対して非接触とされている。
第二実施例においては、サイドリップ30とスリンガ40による軸受の密封機能とそのの効果は第一実施例と同様であるため、詳細な説明は省略する。第二実施例では、第一実施例で説明した効果の他に、スリンガ40とアイドラプーリ50Aの鍔52によって形成されるラビリンスによる密封効果が追加されるため、軸受の総合的な密封性が向上する。
なお、プーリが深絞り加工によって成形されるプレスプーリの場合は、パンチによる穴抜き工程が含まれるので、鍔を長めに残して鍔の開口径を小さくしても鍔を短くして鍔の開口径を大きくしても同等のコストで加工が可能である。よって、プレスプーリでは鍔を長くするコストメリットが高い。
上記の各実施例では、サイドリップ30をシール20の側面28の径方向外方寄りに形成しているが、径方向の中央に形成しても良い。また、サイドリップ30の形状は円錐状に限られない。
また、上記の各実施例ではスリンガ30を内輪12に圧入して内輪12に固定する構成としているが、スリンガ30の内輪12側の端を内輪12の側面で軸に直接固定する構成としても良い。
上記の各実施例では、アイドラプーリに使用する外輪回転タイプの複列玉軸受および単列玉軸受の例を示したが、本発明に係る転がり軸受用密封装置の用途はアイドラプーリ用の玉軸受に限られない。本発明に係る転がり軸受用密封装置は外輪回転タイプの転がり軸受一般に適用できるものである。
その他、本発明に係る転がり軸受用密封装置はその発明の思想の範囲で、各種の形態で実施できるものである。
第一実施例における転がり軸受用密封装置を備えた軸受を使用したアイドラプーリの部分断面図である。 図1における転がり軸受用密封装置に関する部分の拡大図である。 (A)は第一実施例の拡大図、(B)は変形例のサイドリップの先端部分の拡大図である。 第二実施例における転がり軸受用密封装置を備えた軸受を使用したアイドラプーリの部分断面図である。 従来技術を示す図である。
θ 傾斜角
10、10A 転がり軸受
12 内輪
13 摺接面
14 外輪
15 シール溝
16 球
18 保持器
20 シール
22 芯金
23 被覆部
24 固定部
26 シールリップ
28 側面
30 サイドリップ
32 溝
34 先端面
40 スリンガ
42 円筒部
44 平坦部
46 先端部
48 開口部
50、50A アイドラプーリ
52 鍔

Claims (1)

  1. 外輪に固定され外輪と共に回転するシールと、シールの外側に配設されたスリンガとを備え、スリンガの外径側で軸受の外部に開口した転がり軸受用密封装置であって、
    前記シールは芯金の軸受外側を弾性部材で覆った構造とされ、該シールの内周縁部の軸受内側には内輪に摺接するシールリップが形成されており、該シールのシールリップよりも径方向外方で軸受外側の前記スリンガに面する側面には径方向外方から軸受外方に向かって傾斜し軸受外方で拡径する円錐状のサイドリップが弾性部材によって形成され、該サイドリップの付根部の外径側には樋状の溝が形成されており、
    軸受の回転状態では、前記サイドリップの先端は前記スリンガと非接触となる構成とされ、
    前記サイドリップの先端には表面が軸方向に垂直な先端面が形成され、該先端面に向かい合う前記スリンガの側面には軸方向に垂直な平坦部が形成され、軸受が回転状態では該先端面と該平坦部の間隔は狭小とされ該先端面と該平坦部がラビリンスを形成し、
    軸受の静止時には、静止時に上方となった前記サイドリップの先端が自重により倒れて前記スリンガの平坦部に接することを特徴とする転がり軸受用密閉装置。
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